JP2018016348A - 定量噴射機構およびこの定量噴射機構を備えたエアゾール式製品 - Google Patents

定量噴射機構およびこの定量噴射機構を備えたエアゾール式製品 Download PDF

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Abstract

【課題】定量噴射機構において、静止モードのときに次回噴射対象の内容物が定量室から容器本体内部に流れてしまう「液落ち」を確実に阻止して内容物定量噴射の安定化を図る。
【解決手段】定量室の上流側に設けられた内容物流入用のチューブ9の先端部分に、「液落ち」阻止用の逆止弁として作用するボール弁10aを備えた内圧応動ユニット10を取り付けた。作動モードに移行するときのステムの下動操作によって、逆止弁と定量室流入弁との間の閉空間域Bにステムが進入し、過圧状態が発生しようとしたときに、ボール弁10aと弁座10fとが一体となってユニット内コイルスプリング10jの弾性力に抗しながら下動し、閉空間域Bの容積を増加させることで過圧状態の発生を阻止して、さらなるステムの下動操作を可能とした。
【選択図】図4

Description

本発明は、エアゾール容器の定量噴射後に定量室へ流入する次回噴射対象の内容物が、その後の静止モードにおいて、定量室流入側のチューブなどを経て容器本体内部に流れてしまう、いわゆる「液落ち」状態の抑止化を図るようにした定量噴射機構に関する。
定量噴射後に定量室へ収容される内容物が静止モードにおいても減少することなくそのまま保持されて次回の作動モードのときに外部空間に噴射される、すなわち定量噴射機構の噴射量が低下しないことが望ましく、本発明はこのような要請に応えるものである。
定量噴射後の静止モードにおいて「液落ち」が生じるのは、容器本体の内圧で容器本体液面より押し上げられた状態になっている定量室の内容物に溶けている噴射剤ガスが、その自重により定量室内で気化するためと考えられる。この「液落ち」は「内容物落ち」ともいえる。
すなわち、静止モードのとき定量室内と容器本体内の圧力が同圧であるため、定量室Aの内容物液面が下がってしまう。これは、あたかも「定量室気相部−液相部−容器本体気相部」からなるU字管での定量室および容器本体それぞれの液面変位といえる。この時、容器本体気相部のガスは液相部の移動による圧縮で液相部に吸収されていく。
なお、本明細書における「液化ガス」は、炭酸ガスなどのように内容物(原液)に溶解したガスを含み、「気化」は、当該ガスがその溶解内容物との液状態から気体に変化することを含む。
前述の「液落ち」阻止用の逆止弁を定量室流入弁の上流部分に配設し、静止モードにおいて、ともに閉状態の上記逆止弁および定量室流出弁の間の閉空間域を設定する定量噴射機構は、提案済みである(特許文献1参照)。
なお、後述のステム2の横孔部2bおよびステムガスケット6が定量室流出弁に相当し、またステム2の下端側外面および環状シール部材8が定量室流入弁に相当する。
上記逆止弁の配設により、逆止弁下流側の定量室に収容された内容物が静止モードのとき「液落ち」状態となることを阻止している。
特開2010−47290号公報
上記逆止弁を用いた定量噴射機構は、静止モードのとき、定量室中の液化ガスが気化して定量室および容器本体それぞれの気相部間に内容物が挟まれたいわばU字管状連続空間域「定量室気相部−内容物液相部−容器本体気相部」が形成されるのを阻止している。
上記先行技術は、静止モードにおけるこのようなU字管状連続空間域が形成されないようにして、定量噴射機構の「液落ち」阻止化を志向したものである。
本件出願は、上記逆止弁を持つ定量噴射機構について、静止モードから作動モードへの確実な移行動作を担保すべく、すなわち内容物噴射操作により定量室流入弁が閉じて定量室流出弁が開いた状態に確実にシフトできるようにしたものである。
今回の検証ターゲットとなった点は、ステムの下動などによって定量室流入弁が閉状態に移行するときの初期閉段階ではまだ定量室流出弁が十分な開状態にシフトしていないことである。
この定量室流出弁を本来の開状態にシフトさせるべく利用者などがさらにステムを下動させようとしても、閉状態同士の逆止弁および定量室流入弁の間の閉空間域がいわば「内容物満杯」状態にシフト済みなので、ステムは下動しえない。
本発明は、この逆止弁と定量室流入弁との間の閉空間域の存在下でも、ステムの下動操作が可能な定量噴射剤機構を構成して、「液落ち」阻止態様の内容物定量噴射の確実化を図ることを目的とする。
本発明は、以上の課題を次のようにして解決する。
(1)作動モード設定操作に連動するステム(例えば後述のステム2)に対応した定量室流入弁(例えば後述のステム2の下端側外面および環状シール部材8)と定量室流出弁(例えば後述の横孔部2bおよびステムガスケット6)との間の定量室(例えば後述の定量室A)の内容物が、前記定量室流入弁の閉状態で、液化ガス噴射剤の作用により前記定量室流出弁の開状態部分から外部空間域に噴射され、かつ、静止モードで前記定量室流入弁の側からの内容物落ちを阻止する逆止弁(例えば後述のボール弁10a,11a,12a)が、前記定量室流入弁へと続く上流側通路部(例えば後述の内圧応動ユニット10,11,12の内部通路域)に設けられた定量噴射機構において、
前記上流側通路部は、
容器本体内容物の流入部(例えば後述の流入通路部10e,11f,12f)と、
前記ステムの静止モードから作動モードへの移行の際にそれぞれ閉状態の前記定量室流入弁および前記逆止弁からなる閉空間域(例えば後述の閉空間域B)の内圧に応じてその増加を抑える方向に移動し、前記定量室流入弁が開状態の静止モードのときは初期態様に自動復帰する内圧応動部(例えば後述の弁座10f,蛇腹状部11d,内圧応動弁12d)と、を備えた、
構成態様のものを用いる。
(2)上記(1)において、
前記内圧応動部は、
前記上流側通路部の内側に配設され、
前記初期態様へ弾性力により付勢された逆止弁受け部(例えば後述のボール弁10aに対する弁座10f)である、
構成態様のものを用いる。
(3)上記(1)において、
前記内圧応動部は、
前記上流側通路部の前記逆止弁よりも下流側の一部分を構成し、
前記一部分の内容量を増加させる形に弾性変位して、その自弾性力により前記初期態様へ復帰する弾性筒状部(例えば後述の蛇腹状部11d)である、
構成態様のものを用いる。
(4)上記(1)において、
前記内圧応動部は、
前記上流側通路部の前記逆止弁よりも下流側部分に形成された内外連通用の孔部(例えば後述のユニット横孔部12c)と、
前記孔部を、前記下流側部分の内圧増加に応じてそれまでの閉状態から開状態にシフトさせる内圧応動弁(例えば後述の内圧応動弁12d)とからなる、
構成態様のものを用いる。
(5)上記(1)〜(4)において、
前記内圧応動部は、
前記上流側通路部を構成する内容物流入用のチューブ(例えば後述のチューブ9)の先端部分にユニットタイプ(例えば後述の内圧応動ユニット10,11,12)で取り付けられた、
構成態様のものを用いる。
このような構成からなる定量噴射機構および、この定量噴射機構を備えたエアゾール式製品を本発明の対象としている。
本発明はこのように、「液落ち」阻止用の逆止弁と定量室流入弁との間の閉空間域の存在下でも、ステムの下動操作が可能な定量噴射剤機構を構成して、「液落ち」阻止態様の内容物定量噴射の確実化を図ることができる。
定量噴射機構の静止モードを示す説明図である。 図1の定量噴射機構のボタン押下げ操作の初期段階を示す説明図である。 図1の定量噴射機構のボタン押下げ操作に基づく定量噴射機構の作動モードを示す説明図である。 チューブ9の流入端側に取り付けられた、筒状で上下方向への弁座・逆止弁可動タイプの内圧応動ユニット10を示す説明図である。 チューブ9の流入端側に取り付けられた、筒状で周面蛇腹タイプの内圧応動ユニット11を示す説明図である。 チューブ9の流入端側に取り付けられた、筒状で周面横孔部開閉タイプの内圧応動ユニット12を示す説明図である。
図1乃至図6を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
各図において、
図1は、定量噴射機構の静止モードを示し、
図2は、ボタン押下げ操作の初期段階(横孔部2b,環状シール部材8およびボール弁10a,11a,12aがそれぞれ閉じ、定量室Aおよび閉空間域Bが設定された状態)を示し、
図3は、図2の初期段階に続くボタン押下げ操作に基づく定量噴射機構の作動モード(横孔部2bが定量室Aと連通し、環状シール部材8およびボール弁10a,11a,12aがそれぞれ閉じたままの状態)を示し、
図4は、チューブ流入端側に取り付けられた、筒状で上下方向への弁座・逆止弁可動タイプの内圧応動ユニットを示し、
図5は、チューブ流入端側に取り付けられた、筒状で周面蛇腹タイプの内圧応動ユニットを示し、
図6はチューブ流入端側に取り付けられた、筒状で周面横孔部開閉タイプの内圧応動ユニットを示している。
図1〜図6で用いるアルファベット付き参照番号の構成要素(例えば通路域2a)は原則として、当該参照番号の数字部分の構成要素(例えばステム2)の一部であることを示している。
図1〜図6において、
Aは内容物噴射操作に応じてハウジング内部に設定される定量室,
Bは定量噴射操作の初期段階から、定量室流入弁(後述のステム2の下端側外面および環状シール部材8)と、「液落ち」阻止用の逆止弁(後述のボール弁10a,11a,12a)との間に設定される閉空間域,
Cは定量噴射時の内容物の流れ,
をそれぞれ示している。
また、
1は外部空間域への通路部が形成された上下動タイプで内容物噴射操作用のボタン,
2はボタン1の周知の通路部(図示省略)と嵌合し、下側部分が後述の上ハウジング4に配設されて、かつ、後述のコイルスプリング5の弾性作用で図示上方向に付勢されて後述のステムガスケット6とともに弁作用を呈し、その下端側外面が定量室流入弁として作用するステム,
2aはボタン1の通路部にいたる内容物や液化ガス噴射剤の通路域,
2bは外部空間域への噴射バルブ(定量室流出弁)を後述のステムガスケット6とともに構成する、定量室流出弁としての横孔部,
をそれぞれ示している。
また、
3は後述の内容物および液化ガス噴射剤を収納しているエアゾール式製品の容器本体の開口端部側に取り付けられたマウンティングキャップ,
4はステム2を上下動可能な形で収容する筒状の上ハウジング,
5はステム2の環天井段部と上ハウジング4のリブ状段部との間に配設されて当該ステムを上方向に付勢するコイルスプリング,
6は上ハウジング4の開口部分とマウンティングキャップ3の天井面との間に取り付けられて当該上ハウジングの内部空間域のシール作用を呈し、また、ステム2の横孔部2bとともに噴射バルブ(定量室流出弁)として作用する、定量室流出弁としてのステムガスケット,
をそれぞれ示している。
また、
7は上ハウジング4の下側筒状部分と嵌合し内容物通路として作用する筒状の下ハウジング,
7aは後述のチューブ9が取り付けられる筒状部,
8は上ハウジング4の中間環天井部と下ハウジング7の上端面部分との間に取り付けられて、ボタン押下げ操作にともなうステム2との当接により定量室Aおよび閉空間域Bを画定する、定量室流入弁としてのラッパ状の環状シール部材,
9は下ハウジング7に取り付けられた内容物流入用のチューブ,
をそれぞれ示している。
また、
10はチューブ9の内容物流入端側に取り付けられた、筒状で上記定量室流入弁へと続く上流側通路部としての内部通路域を備える、上下方向への弁座・逆止弁可動タイプの内圧応動ユニット,
10aは内圧応動ユニット10の下側内部に配設された「液落ち」阻止用の逆止弁としてのボール弁,
10bはチューブ9に嵌合状態で取り付けられた上筒状部,
10cは上筒状部10bの中央部分に形成された上縦通路部,
10dは上筒状部10bに嵌合状態で取り付けられた下筒状部,
10eは下筒状部10dの下端側に形成された容器本体内容物の流入部としての小径筒状の流入通路部,
10fは上筒状部10bおよび下筒状部10dの内部空間域に配設されてボール弁10aを受ける擂鉢状内周面からなる、内圧応動部としての弁座,
10gは弁座10fの中央部分に形成された下縦通路部,
10hは弁座10fの環状上端部分であって上筒状部10bの環状下端部分に保持される環状上端部分,
10jは弁座10fの外周面段部と下筒状部10dの底面段部との間に配設されて、この弁座を上方向に付勢するユニット内コイルスプリング,
をそれぞれ示している。
また、
11はチューブ9の内容物流入の先端側に取り付けられた、筒状で上記定量室流入弁へと続く上流側通路部としての内部通路域を備える、周面蛇腹タイプの内圧応動ユニット,
11aは内圧応動ユニット11の下方内部に配設された「液落ち」阻止用の逆止弁としてのボール弁,
11bはチューブ9に嵌合状態で取り付けられた大径の上筒状部,
11cは上筒状部11bの中央部分に形成された上縦通路部,
11dは上筒状部11bからその下方に連続形成されて上下方向に弾性変位する、内圧応動部・弾性筒状部としての大径の蛇腹状部
11eは蛇腹状部11dからその下方に連続形成されてボール弁11aを受ける擂鉢状内周面からなる弁座,
11fは弁座11eからその下方に連続形成された容器本体内容物の流入部としての小径筒状の流入通路部,
をそれぞれ示している。
また、
12はチューブ9の内容物流入の先端側に取り付けられた、筒状で上記定量室流入弁へと続く上流側通路部としての内部通路域を備える、周面横孔部開閉タイプの内圧応動ユニット,
12aは内圧応動ユニット12の下方内部に配設された「液落ち」阻止用の逆止弁としてのボール弁,
12bはチューブ9に嵌合状態で取り付けられた大径の上筒状部,
12cは上筒状部12bの周面部分に形成された内外連通用の孔部としてのユニット横孔部,
12dは上筒状部12bの外周面側に密着する態様で設けられた弾性環状部材であって、ユニット横孔部12cの外側開口部分を開閉する、押下げボタン操作時の内圧応動部としての内圧応動弁,
12eは上筒状部12bからその下方に連続形成されてボール弁12aを受ける擂鉢状内周面からなる弁座,
12fは弁座12eからその下方に連続形成された容器本体内容物の流入部としての小径筒状の流入通路部,
をそれぞれ示している。
ステム2,上ハウジング4,下ハウジング7およびチューブ9などはポリプロピレン,ポリエチレン,ポリアセタール,ナイロン,ポリブチレンテレフタレートなどからなるプラスチック製のものである。
マウンティングキャップ3は金属製のものであり、ボタン1およびコイルスプリング5は金属製,プラスチック製のものであり、ステムガスケット6はゴム製のものであり,環状シール部材8はプラスチック製,ゴム製のものである。
内圧応動ユニット10,11,12それぞれの構成要素の中、ボール弁10a,11a,12aは金属製,ゴム製,プラスチック製のものであり、ユニット内コイルスプリング10jは金属製,プラスチック製のものである。
また、内圧応動弁12dはゴム製,プラスチック製のものであり、その他の構成要素はプラスチック製のものである。
環状シール部材8はステム2の下端側外面との当接作用により弾性変形し、この当接作用を受けなくなると初期状態に弾性復帰する。
また、内圧応動弁12dも、ボタン1の押下げ操作にともなって、閉空間域Bの設定後はその内圧増加でユニット横孔部12cから離れる方向に弾性変形し、この内圧増加がなくなるとユニット横孔部12cは「閉」の初期状態に弾性復帰する。この弾性変形は、環状の内圧応動弁12dの一部が径方向に増加する拡大変形に基づく。
図示の定量噴射機構の基本的特徴は、
(11)液化ガス噴射剤を使用する周知の定量室Aの内容物が、ボタン1の押下げ操作により外部空間域に噴射される場合を前提とし、
(12)定量噴射後の静止モードにおいて定量室Aやその上流側の閉空間域Bなどで発生する「液落ち」を阻止するための逆止弁(ボール弁10a,11a,12a)からなる内圧応動ユニット10,11,12が、チューブ先端部分に取り付けられ、
(13)この内圧応動ユニットは、それぞれボタン押下げ操作の初期段階でチューブ8およびユニット内部を含む形で設定される閉空間域B(環状シール部材8とボール弁10a,11a,12aとの間)へのさらなるボタン押下げ操作を可能とするための機能を持つ、
ことである。
すなわち、「さらなるボタン押下げ操作を可能とするための機能」とは、このボタン押下げ操作に応じて、
(21)図4の内圧応動ユニット10の場合、ボール弁10aおよびこれを受ける弁座10fが一体となってユニット内コイルスプリング10jの弾性力に抗しながら下動し、これにより閉空間域Bの容積を増加させ、
(22)図5の内圧応動ユニット11の場合、ボール弁11aを弁座11eで受けた状態にて蛇腹状部11dが上下方向に伸び、これにより閉空間域Bの容積を増加させ、
(23)図6の内圧応動ユニット12の場合、上筒状部12bのユニット横孔部12cに対する内圧応動弁12dが開状態へ変位し、これにより閉空間域Bのいわば過剰内容物をユニット外側の空間域(容器本体内部空間域)へ逃がす、
ことである。
このようなボタン押下げ操作初期にいわば「内容物満杯」状態で設定される閉空間域Bに対しての、内圧応動ユニット10,11,12それぞれの過圧防止作用により、この閉空間域におけるステム2のさらなる下動(=ボタン1の押下げ操作)が担保される。
このボタン1のさらなる押下げ操作が担保されることにより、ステム2は、その汎用的な定量室流出弁の横孔部2bおよびステムガスケット6がそれまでの閉(遮断)状態から開状態へと確実にシフトする。
この定量室流出弁の開状態シフトにともない、定量室Aの収容内容物は、それに溶解している液化ガスの作用でステム2の通路域2aおよびボタン通路部を経てボタン1の流出口(図示省略)から外部空間域に噴射される。
図1の静止モードでは、定量室流出弁(ステム2の横孔部2bおよびステムガスケット6)が閉じ、定量室流入弁(ステム2の下端側外面および環状シール部材8)が開いている。
このとき、横孔部2bは閉状態に設定されているので、定量室Aの内容物がステム2の横孔部2bを経て外部空間域に噴射されることはない。
図2のボタン押下げ操作の初期段階では、定量室流出弁および定量室流入弁がともに閉じた状態に設定される。このときも定量室流出弁はまだ閉状態であり、静止モードのときと同じように、定量室Aの内容物がステム2の横孔部2bを経て外部空間域に噴射されることはない。
図3の作動モードでは、ステム2がさらに下動して定量室流出弁が開き、定量室流入弁は図2の初期段階と同じように閉じたままである。すなわち、ステム2の横孔部2bと定量室Aとが連通して定量室流入弁(ステム下端側外面および環状シール部材8)が閉じたままの状態に移行する。
そのため、定量室Aに入っている内容物のみがその中の液化ガス噴射剤(液化ガス)の作用で「横孔部2b−通路域2a−ボタン1の通路部」を経て外部空間に噴射される。
なお、液落ち阻止用逆止弁としてのボール弁10a,11a,12aは、図1〜図3のいずれの場合も閉じている。
すなわち、
図1の静止モードでは、(定量室A+閉空間域B)が連続した単一閉空間域を形成し、
図2のボタン押下げ操作の初期段階では、定量室Aおよび閉空間域Bがそれぞれ単一の閉空間域を形成して、この閉空間域Bはいわば「内容物満杯」状態であり、
図3の作動モードでは、外部空間域と定量室Aとが連通してそこの液化ガス作用にともなう定量室内容物の噴射状態に設定される。
図2のステム2がさらに下動して図3の作動モードに移行できるのは、上記「内容物満杯」状態の閉空間域Bを構成するチューブ9の先端部分に内圧応動ユニット10,11,12を取り付けているからである。
この内圧応動ユニット10,11は閉空間域Bの容積を増加させることにより、また、内圧応動ユニット12は閉空間域Bからその内容物の一部を外側の容器本体内部へと流出させることにより、その内部過圧状態の発生を阻止している。
ボタン1の押下げ操作を解除すると、ステム2は、コイルスプリング5の弾性力で図1の静止モード位置に復帰して、定量室Aと定量室流出弁の横孔部2bとがいわば遮断される。また、定量室流入弁のステム下端側外面および環状シール部材8が開状態になる。
この押下げ操作解除にともない、内圧応動ユニット10は、その弁座10fおよびボール弁10aがユニット内コイルスプリング10jの弾性作用により上動して初期状態の静止モードに復帰する。そして弁座10fは、その環状上端部分10hが上筒状部10bの環状下端部分に当接した状態で安定保持される。
また、内圧応動ユニット11は、その蛇腹状部10fが自弾性力により上下方向にいわば縮む形で初期状態の静止モードに復帰する。
また、内圧応動ユニット12は、その内圧応動弁12dが自弾性力により径方向へ縮小変位して初期状態の静止モードに復帰する。
定量噴射後のボタン1の押下げ操作解除にともない、単一閉空間となる「定量室A+閉空間域B」の内圧がその外側の容器本体内部よりも低下して、内圧応動ユニット10,11,12それぞれのボール弁10a,11a,12aが上動し、開状態にシフトする。
このボール弁10a,11a,12aの上動シフトにともなって、容器本体内容物が、内圧応動ユニット10,11,12それぞれの流入通路部10e,11f,12fおよびチューブ9を経て定量室Aに流入する。
定量室Aに容器内部からの内容物が十分に流入して定量室Aの圧力が容器内部のそれと略同じになるまで大きくなると、当該内容物の流入も終わり、ボール弁10a,11a,12aはそれぞれの自重で落下して弁座10f,11e,12eと密に当接する。
そのため、内容物とともに定量室Aに入っている液化ガス噴射剤が気化して気相部の圧力が大きくなったとしても、すでに定量室Aに充填されている内容物がチューブ9を経て容器内部の方に流れる「液落ち」は生じない。
すなわち前回の定量噴射の終了にともなって定量室Aに流入した内容物はそこに保持されたままとなり、次の定量噴射で外部空間に放出される内容物が減少することを阻止しえる。
本発明が以上の実施形態に限定されないこと勿論であり、例えば、
(31)蛇腹状部11dに代えて、上下方向に弾性変位する螺旋状部、および上下以外の方向や膨らみ態様で変位する弾性筒状部などを設ける、
(32)内圧応動ユニット10,11,12の上筒状部10b,11b,12bの側を下ハウジング7の筒状部7aに取り付け、これらユニットの流入通路部10e,11f,12fの側にチューブ9を取り付ける、
(33)定量室流入弁を、ステム下方のハウジング内部に配設した筒状ブッシュと、内容物噴射操作により液化ガスの作用で上動してこの筒状ブッシュの流入部を閉じるボール弁とで構成する(上記特許文献1の図4〜図6参照)、
(34)図4〜図6のボール弁10a,11a,12aに代えて、円柱形状の弁体,鞘状の弁体,円柱端面を半球形状にした弁体など各種形状のものを用いる、
(35)図4〜図6のボール弁10a,11a,12aおよび弁座10f,11e,12eに代えて、スイング式,ダイヤフラム式,ボール以外のリフト式などの、各種逆止弁を用いる、
ようにしてもよい。
本発明が適用されるエアゾール式製品としては、消臭剤,洗浄剤,清掃剤,制汗剤,冷却剤,筋肉消炎剤,ヘアスタイリング剤,ヘアトリートメント剤,染毛剤,育毛剤,化粧品,シェービングフォーム,食品,液滴状のもの(ビタミンなど),医薬品,医薬部外品,塗料,園芸用剤,忌避剤(殺虫剤),クリーナー,洗濯のり,接着剤,潤滑剤などの各種用途のものがある。
容器本体の内容物に配合される成分としては、例えば、粉状物,油成分,アルコール類,界面活性剤,高分子化合物,各用途に応じた有効成分,水などが挙げられる。
粉状物としては、金属塩類粉末,無機物粉末や樹脂粉末などを用いる。例えば、タルク,カオリン,アルミニウムヒドロキシクロライド(アルミ塩),アルギン酸カルシウム,金粉,銀粉,雲母,炭酸塩,硫酸バリウム,セルロース,これらの混合物などを用いる。
油成分としては、シリコーン油,パーム油,ユーカリ油,ツバキ油,オリーブ油,ホホバ油,パラフィン油,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,リノール酸,リノレン酸などを用いる。
アルコール類としては、エタノールなどの1価の低級アルコール,ラウリルアルコールなどの1価の高級アルコール,エチレングリコール,グリセリン,1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコールなどを用いる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤などを用いる。
高分子化合物としては、メチルセルロース,ゼラチン,デンプン,カゼイン,ヒドロキシエチルセルロース,キサンタンガム,カルボキシビニルポリマーなどを用いる。
各用途に応じた有効成分としては、サリチル酸メチル,インドメタシンなどの消炎鎮痛剤、安息香酸ナトリウム,クレゾールなどの除菌剤、ヒレスロイド,ジエチルトルアミドなどの害虫忌避剤、酸化亜鉛などの制汗剤、カンフル,メントールなどの清涼剤、エフェドリン,アドレナリンなどの抗喘息薬、スクラロース,アスパルテームなどの甘味料、エポキシ樹脂,ウレタンなどの接着剤や塗料、パラフェニレンジアミン,アミノフェノールなどの染料,リン酸二水素アンモニウム,炭酸水素ナトリウム・カリウムなどの消火剤などを用いる。
さらに、上記内容物以外の、懸濁剤,紫外線吸収剤,乳化剤,保湿剤,酸化防止剤、金属イオン封鎖剤なども用いることができる。
液化ガス噴射剤としては、液化石油ガス,ジメチルエーテル,フロロカーボン,炭酸ガスなどを用いる。
A:定量室
B:定量噴射操作時に設定される定量室流入弁とボール弁との間の閉空間域
C:定量噴射時の内容物の流れ
1:ボタン
2:ステム
2a:通路域
2b:横孔部
3:マウンティングキャップ
4:上ハウジング
5:コイルスプリング
6:ステムガスケット
7:下ハウジング
7a:筒状部
8:環状シール部材
9:チューブ
10:弁座・逆止弁可動タイプの内圧応動ユニット
10a:ボール弁
10b:上筒状部
10c:上縦通路部
10d:下筒状部
10e:流入通路部
10f:弁座
10g:下縦通路部
10h:環状上端部分
10j:ユニット内コイルスプリング
11:周面蛇腹タイプの内圧応動ユニット
11a:ボール弁
11b:上筒状部
11c:上縦通路部
11d:蛇腹状部
11e:弁座
11f:流入通路部
12:周面横孔部開閉タイプの内圧応動ユニット
12a:ボール弁
12b:上筒状部
12c:ユニット横孔部
12d:内圧応動弁
12e:弁座
12f:流入通路部

Claims (6)

  1. 作動モード設定操作に連動するステムに対応した定量室流入弁と定量室流出弁との間の定量室の内容物が、前記定量室流入弁の閉状態で、液化ガス噴射剤の作用により前記定量室流出弁の開状態部分から外部空間域に噴射され、かつ、静止モードで前記定量室流入弁の側からの内容物落ちを阻止する逆止弁が、前記定量室流入弁へと続く上流側通路部に設けられた定量噴射機構において、
    前記上流側通路部は、
    容器本体内容物の流入部と、
    前記ステムの静止モードから作動モードへの移行の際にそれぞれ閉状態の前記定量室流入弁および前記逆止弁からなる閉空間域の内圧に応じてその増加を抑える方向に移動し、前記定量室流入弁が開状態の静止モードのときは初期態様に自動復帰する内圧応動部と、
    を備えた、
    ことを特徴とする定量噴射機構。
  2. 前記内圧応動部は、
    前記上流側通路部の内側に配設され、
    前記初期態様へ弾性力により付勢された逆止弁受け部である、
    ことを特徴とする請求項1記載の定量噴射機構。
  3. 前記内圧応動部は、
    前記上流側通路部の前記逆止弁よりも下流側の一部分を構成し、
    前記一部分の内容量を増加させる形に弾性変位して、その自弾性力により前記初期態様へ復帰する弾性筒状部である、
    ことを特徴とする請求項1記載の定量噴射機構。
  4. 前記内圧応動部は、
    前記上流側通路部の前記逆止弁よりも下流側部分に形成された内外連通用の孔部と、
    前記孔部を、前記下流側部分の内圧増加に応じてそれまでの閉状態から開状態にシフトさせる内圧応動弁とからなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の定量噴射機構。
  5. 前記内圧応動部は、
    前記上流側通路部を構成する内容物流入用のチューブの先端部分にユニットタイプで取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の定量噴射機構。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の定量噴射機構を備え、かつ、液化ガス噴射剤および内容物を収容した、
    ことを特徴とするエアゾール式製品。
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