JP2018015730A - 熱媒体処理装置、熱媒体処理方法、製品製造方法、および熱媒体処理システム - Google Patents

熱媒体処理装置、熱媒体処理方法、製品製造方法、および熱媒体処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】熱交換により熱を得た熱媒体を処理し、その再利用を可能とする熱媒体処理装置を提供する。【解決手段】熱媒体処理装置20は、複数成分系である熱媒体が取り入れられて気液分離処理される円筒状の処理室11と、処理室11を冷却するためにその外周を巻いて被覆するように設けられた冷却手段12とを備えてなる装置であって、処理室11には熱媒体を接線方向から取り入れる一または複数の給気口13と、気体を上方に吸引する吸引手段14と、吸引された気体を排気する排気口15とが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は熱媒体処理装置、熱媒体処理方法、製品製造方法、および熱媒体処理システムに係り、特に、熱交換により熱を得た熱媒体を処理し、その再利用を可能とする、熱媒体処理装置等に関するものである。
燃焼装置等の冷却が必要な装置において、冷却用熱媒体として海水や温泉水等の混合成分系の液体を用いる場合、熱交換により高温液体となった海水等、あるいはその蒸気が産出される。これを循環再利用するのではなく、そのまま廃棄する場合、溶質等の成分を再利用できれば、資源の有効利用として望ましく、また全体的な熱効率を高めることができる。
海水等を熱交換媒体として用い、かつ全体的な熱効率を高めるための技術については従来、特許出願等も複数なされている。たとえば後掲特許文献1には、排熱を導入して発電用動力サイクルを稼働させるだけでなく、発電用動力サイクルで回収し得なかった残りの熱エネルギーも有効に回収可能な海水淡水化装置を組み合わせ、効率よく電力と淡水を得る発電・海水淡水化システムとして、高温流体で発電装置の作動流体を加熱、蒸発させるとともに、高温流体の残りの熱エネルギーおよび発電装置からの排熱で海水淡水化装置の蒸発手段に導入される海水の温度を高め、発電用動力サイクルと海水淡水化工程を高温流体から得たエネルギーで同時に稼働させる構成が開示されている。
特開2006−51451号公報「発電及び海水淡水化システム」
上記文献開示技術は、高温流体から得たエネルギーを用いて、発電用動力サイクルと海水淡水化工程を同時に稼働させるというシステムであるが、これとは違う全体的熱効率向上システムもあり得る。たとえば、燃焼装置のような熱生産システムと、これにより熱エネルギーを得た熱媒体から相変化によって直接有用物質を分離するシステムである。しかし、このようなシステムの提案は従来認められない。
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の状況を踏まえ、燃焼装置のような熱生産サブシステムと、これにより熱エネルギーを得た熱媒体から相変化によって直接有用物質を分離するサブシステムを同時に稼働させるシステムを提供することである。特に、熱交換により熱を得た熱媒体を処理し、その再利用を可能とする、熱媒体処理装置、熱媒体処理方法、製品製造方法、および熱媒体処理システムを提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、熱媒体すなわち蒸気を取り入れてその分離処理を行う処理室の外周を巻いて被覆可能なように形成した冷却手段を用い、処理室はサイクロン式に形成することによって解決できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
〔1〕 複数成分系である熱媒体が取り入れられて気液分離処理される円筒状の処理室と、
該処理室を冷却するためにその外周を巻いて被覆するように設けられた冷却手段とを備えてなる熱媒体処理装置であって、
該処理室には熱媒体を接線方向から取り入れる一または複数の給気口と、
気体を上方に吸引する吸引手段と、
吸引された気体を排気する排気口とが設けられていることを特徴とする、熱媒体処理装置。
〔2〕 前記冷却手段は冷却水等の冷却媒体(以下、「冷却媒体」)を取り入れ、内部を流通させた後排出する流路構造であることを特徴とする、〔1〕に記載の熱媒体処理装置。
〔3〕 前記冷却手段は排出された冷却媒体を再冷却して循環させる構造を備えていることを特徴とする、〔2〕に記載の熱媒体処理装置。
〔4〕 前記冷却手段は周部が肉厚の円筒状の形態をとり、これに給水口と排水口が設けられており、該周部内は空洞であって前記冷却媒体が流通することを特徴とする、〔2〕または〔3〕に記載の熱媒体処理装置。
〔5〕 前記冷却手段は周部が肉厚の円筒状の形態をとり、これに給水口と排水口が設けられており、該周部内は空洞であって前記冷却媒体が流通し、また、該冷却手段の側面には上下方向に一または複数のバイパス流路が設けられており、その内部も該冷却媒体が流通可能であることを特徴とする、〔2〕または〔3〕に記載の熱媒体処理装置。
〔6〕 前記給水口および排水口のうち少なくとも給水口は、前記冷却手段の接線方向に設けられていることを特徴とする、〔4〕または〔5〕に記載の熱媒体処理装置。
〔7〕 前記給水口および排水口のうち少なくとも給水口は、前記冷却手段の接線方向に設けられ、前記バイパス流路の上端部および下端部は前記周部内における冷却媒体の流通方向に沿って設けられていることを特徴とする、〔5〕に記載の熱媒体処理装置。
〔8〕 前記熱媒体を取り入れる給気口は二箇所以上設けられていることを特徴とする、〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載の熱媒体処理装置。
〔9〕 前記熱媒体は下記<H>いずれかに記載の水蒸気であり、気液分離による濃縮液体を回収することを特徴とする、〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載の熱媒体処理装置。
<H> 温泉水、海水、水溶液(温泉水および海水を除く)
〔10〕 〔1〕ないし〔9〕のいずれかに記載の熱媒体処理装置を用いて外部からの廃熱媒体を気液分離することを特徴とする、熱媒体処理方法。
〔11〕 〔9〕に記載の熱媒体処理装置を用いて外部からの廃熱媒体を気液分離して濃縮液体を回収し、これを原料として製品を製造することを特徴とする、製品製造方法。
〔12〕 燃焼装置と、該燃焼装置からの廃熱媒体を処理する〔1〕ないし〔9〕のいずれかに記載の熱媒体処理装置とからなることを特徴とする、熱媒体処理システム。
本発明の熱媒体処理装置、熱媒体処理方法、製品製造方法、および熱媒体処理システムは上述のように構成されるため、これらによれば、燃焼装置のような熱生産サブシステムと、これにより熱エネルギーを得た熱媒体から相変化によって直接有用物質を分離するサブシステムを同時に稼働させることができる。特に、熱交換により熱を得た熱媒体を処理して、それを製品製造等に再利用することができる。
また、全体としての熱効率を高められるため、環境負荷低減にも資することができる。さらに、本発明の熱媒体処理システム等は、燃焼装置からの熱エネルギーを有効利用するものでもあり、電力節約ともなり、有利である。
本発明熱媒体処理装置の基本構成を示す側面視の概念図である。 図1の熱媒体処理装置の処理室の構成を示す側面視の概念図である。 図1の熱媒体処理装置の処理室の構成を示す斜視の概念図である。 図1の熱媒体処理装置の冷却手段の構成を示す斜視(左)ならびに側面視(右)の概念図である。 図1の熱媒体処理装置の上面視の概念図である。 冷却手段が流路構造である本発明熱媒体処理装置の基本構成を示す概念図である。 冷却手段が流路構造である本発明熱媒体処理装置の別の構成例を示す概念図である。 本発明熱媒体処理装置に係る流路構造の冷却手段構成例を示す斜視の概念図である。
本発明熱媒体処理装置に係るバイパス流路を備えた冷却手段の構成例を示す側面視の概念図である。 本発明熱媒体処理装置に係るバイパス流路を備えた冷却手段の構成例を示す上面視視の概念図である。 作用を示す図5−2の要部拡大図である。 図5等に示した装置に係るバイパス流路を備えた冷却手段における作用を示す側面視の概念図である。 給気口を二箇所以上備えた本発明熱媒体処理装置の作用を示す側面視の概念図である。 濃縮液体回収手段を備えた本発明熱媒体処理装置の構成を示す側面視の概念図である。 本発明熱媒体処理システムの基本構成を示す概念図である。
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明熱媒体処理装置の基本構成を示す側面視の概念図である。また、
図1−2は、図1の熱媒体処理装置の処理室の構成を示す側面視の概念図、
図1−3は、図1の熱媒体処理装置の処理室の構成を示す斜視の概念図、
図1−4は、図1の熱媒体処理装置の冷却手段の構成を示す斜視(左)ならびに側面視(右)の概念図、そして、
図1−5は、図1の熱媒体処理装置の上面視の概念図である。なお、これらの図面は概念図であり、実際の各要素の構造・形状・配置等の具体的構成が図示されるものに限定されるものではない(図2以下においても、同様である)。また、各図において一部の構成要素図示を省略する場合がある(図2以下においても、同様である)。
これらに示すように本発明熱媒体処理装置20は、複数成分系である熱媒体が取り入れられて気液分離処理される円筒状の処理室11と、処理室11を冷却するためにその外周を巻いて被覆するように設けられた冷却手段12とを備えてなる装置であって、処理室11には熱媒体を接線方向から取り入れる一または複数の給気口13と、気体を上方に吸引する吸引手段14と、吸引された気体を排気する排気口15とが設けられていることを、主たる構成とする。
かかる構成により本熱媒体処理装置20においては、円筒状の処理室11の一または複数の給気口13を通して複数成分系である気体状の熱媒体が取り入れられて気液分離処理に供されるが、その際、熱媒体は処理室11の接線方向から取り入れられるため、円滑に処理室11内に導入される。ここで、処理室11はその外周を巻いて被覆するように設けられた冷却手段12によって継続的に冷却されている状態である。冷却作用は、処理室11中に導入された熱媒体に及び、すなわち複数成分系の熱媒体は冷却されて、凝固点に達した成分は液体に凝結して重量を増し、落下方向に向かう。
一方、冷却作用によっても凝固点に達しない成分は気体のまま存在しており、処理室11の上部に設けられた吸引手段14によって処理室11内を上方に吸引されて移動し、排気口15から排気される。このようにして本装置200に導入された気体状の熱媒体は、気液相分離処理される。なお、導入される気体状の熱媒体としては、燃焼装置のような熱生産サブシステムから排出されるものが、主として想定される。
図2は、冷却手段が流路構造である本発明熱媒体処理装置の基本構成を示す概念図である。図示するように本熱媒体処理装置220は、その冷却手段212が、給水口216から冷却水等の冷却媒体を取り入れ、内部を流通させた後で排水口217から排出する流路構造をとるものとすることができる。なお、冷却媒体は水のみならず、他の液体であってもよい。以下も同様である。
かかる構成により本熱媒体処理装置220では、処理室211およびそれに導入される熱媒体を冷却するための流路構造の冷却手段212において、給水口216から冷却媒体が取り入れられて、冷却媒体は冷却手段212の内部を流通し、その後、排水口217から排出される。かかる給水−流通−排水は、本装置220稼働中に常時動作させるものとすることができ、処理室211等に対する十分な冷却効果を得ることができる。なお、給水口216、排水口217の位置の高低は逆であってもよい(以下も同様である)。また本図の例では、排水口217から排水された冷却媒体の再利用の如何は限定されない。
図3は、冷却手段が流路構造である本発明熱媒体処理装置の別の構成例を示す概念図である。図示するように本熱媒体処理装置320は、その冷却手段312が、給水口316から冷却水等の冷却媒体を取り入れ、内部を流通させた後で排水口317から排出される流路構造をとるものとすることができるが、さらに、排出された冷却媒体を再冷却して循環させる適宜方式の循環構造300を設けた構成とすることもできる。
かかる構成により本熱媒体処理装置320では、処理室311およびそれに導入される熱媒体を冷却するための流路構造の冷却手段312において、給水口316から冷却媒体が取り入れられて、冷却媒体は冷却手段312の内部を流通し、その後、排水口317から排出される。排出された冷却媒体は循環構造300において再冷却され、再び給水口316に供給される。かかる給水−流通−排水−再冷却−給水は、本装置320稼働中に常時動作させるものとすることができ、処理室311等に対するより高い冷却効果を得ることができる。
図4は、本発明熱媒体処理装置に係る流路構造の冷却手段構成例を示す斜視の概念図である。図示するように本熱媒体処理装置の冷却手段412は、周部418が肉厚の円筒状の形態をとり、これに給水口416と排水口417が設けられており、周部418内は空洞であって冷却媒体が流通するよう形成されていることを、特徴的な構成とする。なお図3に示した再冷却用の循環構造を備えても、もちろんよい。
かかる構成により本熱媒体処理装置では、処理室およびそれに導入される熱媒体を冷却するための流路構造の冷却手段412において、給水口416から冷却媒体が取り入れられて、冷却媒体は冷却手段412の周部418内部を流通し、その後、排水口417から排出される。かかる給水−流通−排水は、本装置稼働中に常時動作させるものとすることができ、処理室等に対する冷却効果を得ることができる。
また、図において給水口416および排水口417のうち少なくとも給水口416は、円筒状に形成されている冷却手段412の接線方向に設けられるものとすることができる。図示するように排水口417も同様の構成としてもよい。かかる構成により、冷却媒体は冷却手段412に対して給水口416から円滑に流入し、冷却手段412の円筒状の形状に沿って円滑に周部418内部を流通し、円滑に排水口417から排出される。したがって、冷却媒体の円滑、順調な流れを冷却手段412中に生じさせることができる。いわば、冷却手段におけるサイクロン的効果を得ることができる。
図5は、本発明熱媒体処理装置に係るバイパス流路を備えた冷却手段の構成例を示す側面視の概念図である。また、
図5−2は、本発明熱媒体処理装置に係るバイパス流路を備えた冷却手段の構成例を示す上面視視の概念図、
図6は、作用を示す図5−2の要部拡大図である。
これらに図示するように、本発明熱媒体処理装置の冷却手段512は、周部518が肉厚の円筒状の形態をとり、これに給水口と排水口(図示せず)が設けられており、該周部518内は空洞であって前記冷却媒体が流通し、また、該冷却手段512の側面には上下方向に一または複数のバイパス流路519a、519b、・・・が設けられており、その内部も該冷却媒体が流通可能に形成されていることを、特徴的な構成とする。なお、設けられるバイパス流路519a等の数は、一のみでも、適宜の複数であってもよい。また、構造・形状等が図示するものに限定されないことは言うまでもない。
かかる構成により本熱媒体処理装置の冷却手段512では、給水口から冷却媒体が取り入れられて、冷却媒体は冷却手段512の周部518内部を流通し、その後、排水口から排出されるという本流F18に加えて、バイパス流路519a等の内部にも冷却媒体が流れ込んで内部を流通して本流F18に流れ出て戻るという支流F19a、F19bも発生する。かかるバイパス流路519a等が備えられていることにより、冷却手段512内を流通する冷却媒体の流通速度は増し、処理室等に対する冷却効果をさらに高めることができる。いわば、冷却手段におけるサイクロン的作用効果を高めることができる。なお、支流F19a、F19bはそれぞれ、バイパス流路519a等に入る流れ、出る流れである。
図示しないが、図5等に示す冷却手段512の給水口および排水口のうち少なくとも給水口は、円筒状に形成されている冷却手段512の接線方向に設けるものとすることができる。排水口も同様の構成としてもよい。かかる構成により、冷却媒体は冷却手段512に対して給水口から円滑に流入し、冷却手段512の円筒状の形状に沿って円滑に周部518内部を流通し、円滑に排水口から排出される(本流F18)とともに、上記バイパス流路519a等による支流F19a、F19bにおける流通もより円滑になされる。したがって、冷却媒体のより一層円滑、順調な流れを、冷却手段512中に生じさせることができる。つまり、冷却手段におけるサイクロン的効果を一層高めることができる。
図7は、図5等に示した装置に係るバイパス流路を備えた冷却手段における作用を示す側面視の概念図である。図示するように本熱媒体処理装置の冷却手段512では、冷却媒体は、冷却手段512の周部518内部を流通する本流F18と、バイパス流路519a等の内部にも冷却媒体が流れ込んで内部を流通して本流F18に流れ出て戻るという支流F19aを形成するため、冷却手段512内を流通する冷却媒体の流通速度は増し、処理室等に対する冷却効果をさらに高めることができる。
また、図示するように、バイパス流路51a等の上端部および下端部は、周部518内における冷却媒体の本流F18の流通方向に沿った形態で設けるものとすることができる。かかる構成により、バイパス流路51a等に対する支流F19aの流入、および支流F19bの流出はさらに円滑になされ、冷却手段512内を流通する冷却媒体の流通速度は増し、処理室等に対する冷却効果をさらに高めることができる。
図8は、給気口を二箇所以上備えた本発明熱媒体処理装置の作用を示す側面視の概念図である。図示するように、熱媒体処理装置820において、熱媒体を取り入れる給気口813を二箇所以上設けることができ、かつこれらの給気口813は、円筒状に形成されている処理室811に対する接線方向から給気がなされる構造とすることができる。かかる構成により、処理室811の複数箇所から同方向の流れで給気がなされ得、いわばサイクロン式の給気を実現することができる。
つまり、給気口813から流入した複数成分系の熱媒体の給気流Vaは、サイクロン的な作用および冷却手段812による冷却作用を受けて下方へと渦巻くように下降していく下降気流Vdとなる。下降気流Vdの下降過程において、冷却作用によって凝固点に達した熱媒体中の成分は凝結して落下し、凝固点に達しなかった気体成分は、吸引手段814による上方からの吸引を受けて上昇する上昇気流Vuとなり、排気口815から排気される。このようにして、熱媒体の気液相分離処理が円滑になされる。
図9は、濃縮液体回収手段を備えた本発明熱媒体処理装置の構成を示す側面視の概念図である。図示するように本装置920は、処理室911に濃縮液体回収手段905を備えた構成とすることができる。かかる構成により、複数成分系の熱媒体の気液分離処理により生じた液体(濃縮液体)CLを、処理室811内から取出し回収し、廃棄したり、あるいは再利用に供することができる。
なお、熱媒体として、温泉水、海水、またはその他の水溶液の蒸気を用いた場合、それぞれの濃縮溶液を得ることができ、たとえば事後の石鹸製造、海塩製造、有用な溶質の分離などに供することも可能である。
以上説明した種々のパターンの本発明熱媒体処理装置はすなわち、複数成分系の熱媒体を円滑に処理室内に取り込むと同時にこれを効率よく冷却し、気液分離するものであり、気液分離により、たとえば用いた熱媒体が温泉水であれば、水蒸気と溶質を得、所望により溶質を回収して再利用にも供する、というものである。また、分離された水蒸気は再冷却によって水として回収することも可能である。
なお、以上説明した熱媒体処理装置を用いて、外部からの廃熱媒体を気液分離する熱媒体処理方法もまた、本発明の範囲内である。さらに、当該熱媒体処理装置を用いて外部からの廃熱媒体を気液分離して濃縮液体を回収し、これを原料として製品を製造する方法もまた、本発明の範囲内である。
図10は、本発明熱媒体処理システムの基本構成を示す概念図である。図示するように本熱媒体処理システム1030は、燃焼装置1010と、燃焼装置1010からの廃熱媒体を処理するための上述いずれかの構成の熱媒体処理装置1020とからなることを、主たる構成とする。
かかる構成により、燃焼装置のような熱生産サブシステムである燃焼装置1010と、これにより熱エネルギーを得た廃熱媒体から相変化によって直接有用物質を分離するサブシステムである熱媒体処理装置1020とを同時に稼働させるシステムを実現することができる。
本発明の熱媒体処理装置、熱媒体処理方法、製品製造方法、および熱媒体処理システムによれば、熱交換により熱を得た熱媒体を処理して、それを製品製造等に再利用することができる。また、全体としての熱効率を高められるため、環境負荷低減にも資することができる。したがって、関連する全分野において、産業上利用性が高い発明である。
11、211、311、811、911…処理室
12、212、312、412、512、812、912…冷却手段
13、213、313、813、913…給気口
14、214、314、814、914…吸引手段
15、215、315、815、915…排気口
18、418、518、…周部
20、220、320、820、920、1020…熱媒体処理装置
216、316、416…給水口
217、317、417…排水口
300…循環構造
519a、519b、519c、519d、519x…バイパス流路
905…濃縮液体回収手段
1010…燃焼装置
1030…熱媒体処理システム
CL…液体(濃縮液体)
F18…本流
F19a…支流(入る流れ)
F19b…支流(出る流れ)
Va…給気流
Vd…下降気流
Vu…上昇気流

Claims (12)

  1. 複数成分系である熱媒体が取り入れられて気液分離処理される円筒状の処理室と、
    該処理室を冷却するためにその外周を巻いて被覆するように設けられた冷却手段とを備えてなる熱媒体処理装置であって、
    該処理室には熱媒体を接線方向から取り入れる一または複数の給気口と、
    気体を上方に吸引する吸引手段と、
    吸引された気体を排気する排気口とが設けられていることを特徴とする、熱媒体処理装置。
  2. 前記冷却手段は冷却水等の冷却媒体(以下、「冷却媒体」)を取り入れ、内部を流通させた後排出する流路構造であることを特徴とする、請求項1に記載の熱媒体処理装置。
  3. 前記冷却手段は排出された冷却媒体を再冷却して循環させる構造を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の熱媒体処理装置。
  4. 前記冷却手段は周部が肉厚の円筒状の形態をとり、これに給水口と排水口が設けられており、該周部内は空洞であって前記冷却媒体が流通することを特徴とする、請求項2または3に記載の熱媒体処理装置。
  5. 前記冷却手段は周部が肉厚の円筒状の形態をとり、これに給水口と排水口が設けられており、該周部内は空洞であって前記冷却媒体が流通し、また、該冷却手段の側面には上下方向に一または複数のバイパス流路が設けられており、その内部も該冷却媒体が流通可能であることを特徴とする、請求項2または3に記載の熱媒体処理装置。
  6. 前記給水口および排水口のうち少なくとも給水口は、前記冷却手段の接線方向に設けられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の熱媒体処理装置。
  7. 前記給水口および排水口のうち少なくとも給水口は、前記冷却手段の接線方向に設けられ、前記バイパス流路の上端部および下端部は前記周部内における冷却媒体の流通方向に沿って設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の熱媒体処理装置。
  8. 前記熱媒体を取り入れる給気口は二箇所以上設けられていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の熱媒体処理装置。
  9. 前記熱媒体は下記<H>いずれかに記載の水蒸気であり、気液分離による濃縮液体を回収することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の熱媒体処理装置。
    <H> 温泉水、海水、水溶液(温泉水および海水を除く)
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の熱媒体処理装置を用いて外部からの廃熱媒体を気液分離することを特徴とする、熱媒体処理方法。
  11. 請求項9に記載の熱媒体処理装置を用いて外部からの廃熱媒体を気液分離して濃縮液体を回収し、これを原料として製品を製造することを特徴とする、製品製造方法。
  12. 燃焼装置と、該燃焼装置からの廃熱媒体を処理する請求項1ないし9のいずれかに記載の熱媒体処理装置とからなることを特徴とする、熱媒体処理システム。
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