JP2018015315A - 活動量処理装置、活動量処理方法、及び、活動量処理プログラム - Google Patents

活動量処理装置、活動量処理方法、及び、活動量処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】活動量計で得られた活動量データを可視化する際の、睡眠時間帯における活動量の視認性を向上できる。【解決手段】活動量処理装置3は、活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得する。また、活動量処理装置3は、第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化してよい。更に、活動量処理装置3は、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御を行なってよい。そして、活動量処理装置3は、当該拡大制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更してよい。【選択図】図4

Description

本明細書に記載する技術は、活動量処理装置、活動量処理方法、及び、活動量処理プログラムに関する。
活動量計を用いて人の活動量を測定し、測定した活動量の時間変化をディスプレイ等に表示することで、人の活動量を可視化することがある。
特開2014−168492号公報 特開2005−34402号公報
人の活動量を可視化するにあたって、活動量が多い時間帯(例えば日中の活動時間帯)と活動量が少ない時間帯(例えば夜間の睡眠時間帯)とで、同じスケールで活動量を可視化すると、睡眠時間帯における活動量が小さくなり過ぎて視認しにくいことがある。
1つの側面では、本明細書に記載する技術の目的の1つは、活動量計で得られた活動量データを可視化する際の、睡眠時間帯における活動量の視認性を向上することにある。
1つの側面において、活動量処理装置は、取得部と処理部とを備えてよい。取得部は、活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得してよい。処理部は、第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化し、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更してよい。
また、1つの側面において、活動量処理方法は、活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得し、第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化し、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更してよい。
更に、1つの側面において、活動量処理プログラムは、活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得し、第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化し、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更する、処理をコンピュータに実行させてよい。
1つの側面として、活動量計で得られた活動量データを可視化する際の、睡眠時間帯における活動量の視認性を向上できる。
一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。 図1に例示した活動量計(又は携帯端末)の構成例を示すブロック図である。 図1に例示したパーソナルコンピュータ(PC)(又はサーバ)の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る情報処理システム(活動量処理装置)の動作例を説明するためのフローチャートである。 活動量計で測定された活動量データの一例を示す図である。 或る被験者の1日24時間の範囲における活動量の時間変化を、睡眠時間帯における睡眠状態の判定結果と共に可視化したグラフの一例を示す図である。 図6に点線枠で囲んだ領域を抜き出して示す図である。 (A)は、図6に点線枠で囲んだ領域のグラフを、横軸(時間軸)及び縦軸(活動量軸)のスケール比を変えずに拡大した例を示す図であり、(B)は、図6に点線枠で囲んだ領域のグラフを、縦軸のスケールを変更して拡大した例を示す図である。 一実施形態の変形例に係る情報処理システム(活動量処理装置)の動作例を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。また、以下に説明する各種の例示的態様は、適宜に組み合わせて実施しても構わない。なお、以下の実施形態で用いる図面において、同一符号を付した部分は、特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
図1は、一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1は、例示的に、活動量計2、パーソナルコンピュータ(PC)3、携帯端末4、ネットワーク5、ルータ6、及び、情報処理装置7を備えてよい。
活動量計2は、「ライフコーダ2」とも称され、例示的に、生体の一例である人体の動きに応じた活動量を示すデータ(「活動量データ」と称してよい。)を測定する。活動量計2は、接触式でも非接触式でもよい。活動量計2による測定対象である「人」は、「利用者」、「被観測者」、あるいは「被験者」と称してもよい。
被験者は、複数人であってよく、複数人のそれぞれの活動量が、個別の活動量計2によって測定されてよい。あるいは、活動量計2は、複数人の一部又は全部に兼用されてもよい。1つの活動量計2が複数人に兼用される場合、活動量計2は、複数人の別に、測定結果をメモリ等に記憶してよい。
活動量計2によって得られた活動量データは、適宜に、PC3に入力されてよい。例示的に、活動量計2は、PC3と通信して活動量データをPC3に入力してよい。PC3は、デスクトップPCでもよいし、ノートPC(又は、ラップトップPC)やタブレットPC等でもよい。
活動量計2とPC3との接続は、有線接続でもよいし無線接続でもよい。また、活動量計2とPC3との通信は、ルータ6を介した通信でもよいしルータ6を介さないダイレクトな通信でもよい。
有線接続には、非限定的な一例として、LAN(local area network)ケーブルやUSB(universal serial bus)ケーブル等の適用可能な通信ケーブルが用いられてよい。無線接続には、「WiFi(Wireless Fidelity)」(登録商標)や「Bluetooth」(登録商標)、「NFC」(near field communication)等の適用可能な無線接続方式が用いられてよい。
PC3は、ルータ6と通信可能に接続されて、ネットワーク5経由で情報処理装置7と通信することが可能であってよい。なお、「PC」も「情報処理装置」の一例である。
PC3とルータ6との接続は、有線接続でもよいし無線接続でもよい。有線接続には、非限定的な一例として、LANケーブルやUSBケーブル等の適用可能な通信ケーブルが用いられてよい。無線接続には、非限定的な一例として、「WiFi」や「Bluetooth」等の適用可能な無線接続方式が用いられてよい。
ネットワーク5は、例示的に、インターネットや、LAN、WAN(wide area network)等であってよい。また、ネットワーク5には、無線アクセス網が含まれてもよい。無線アクセス網は、例示的に、3GPP(3rd generation partnership project)のLTE(long term evolution)やLTE−Advanced、あるいは、第5世代(5G)以降の無線通信方式に準拠した無線アクセス網であってよい。
情報処理装置7は、PCでもよいしサーバコンピュータ(「サーバ」と略称してよい。)でもよい。サーバは、データセンタ等に設置されるクラウドサーバであってもよい。以下では、便宜的に、情報処理装置7が「サーバ」であると仮定する。サーバ7は、ネットワーク5経由でPC3と通信することによって、活動量データを受信、取得してよい。
活動量計2が、ネットワーク5に接続されたルータ6と通信可能に接続されていれば、サーバ7は、PC3を介さずに、活動量計2からネットワーク5経由で活動量データを受信、取得してもよい。
活動量計2とルータ6との接続は、有線接続でもよいし無線接続でもよい。有線接続には、LANケーブルやUSBケーブル等の適用可能な通信ケーブルが用いられてよい。無線接続には、「WiFi」や「Bluetooth」、「NFC」等の適用可能な無線接続方式が用いられてよい。
あるいは、サーバ7は、ルータ6を介さずに無線アクセス網を介して活動量計2で得られた活動量データを受信、取得してもよい。
なお、活動量データは、携帯端末4によって測定されてもよい。例えば、活動量計2と同等の機能の全部又は一部が、携帯端末4に備えられてもよい。携帯端末4は、スマートフォン等の携帯電話機であってもよいしウェアラブル端末であってもよい。
携帯端末4で得られた活動量データが、活動量計2で得られた活動量データと同様の通信経路にて、PC3やサーバ7によって受信、取得されてよい。
活動量計2や携帯端末4からPC3やサーバ7へ提供される活動量データは、活動量計2や携帯端末4において全部又は一部が処理されたり加工されたりしたデータであってもよい。
活動量データを取得したPC3やサーバ7は、取得した活動量データを処理する。活動量データを処理することには、活動量データを記憶、管理することが含まれてよい。活動量データの管理には、活動量データをデータベース(DB)化することが含まれてよい。DB化されたデータは、「クラウドデータ」や「ビッグデータ」等と称されてよい。
また、PC3やサーバ7が「活動量データを処理」することには、例示的に、或る時間帯において時系列に得られた活動量データに基づいて、被験者の睡眠時間帯を特定する処理が含まれてよい。睡眠時間帯の「特定」は、睡眠時間帯の「検出」、「推定」又は「判定」と言い換えてもよい。
被験者の「睡眠時間帯を特定する処理」には、例示的に、被験者が睡眠中であるか否か(便宜的に「睡眠状態」と称してよい。)を検出する処理が含まれてよい。睡眠状態の「検出」は、睡眠状態の「測定」、「判定」又は「推定」と言い換えてもよい。
被験者が睡眠中であるか否かは、例示的に、「AW2式」や「Cole式」と呼ばれる演算式(「判定式」と称してもよい。)によって推定できる。
例えば、PC3やサーバ7は、或る判定時間(例示的に、数分間)にわたって得られた活動量データを基に「AW2式」や「Cole式」によって演算した値が、或る閾値以上であれば「入眠」と判定し、閾値未満であれば「覚醒」と判定してよい。
したがって、被験者が睡眠中である時間の長さ(「睡眠時間帯」と称してよい。)は、「入眠」から「覚醒」に至るまでの時間の長さとして求めることができる。なお、以下の説明において、「睡眠時間帯」との比較で「就寝時間帯」という用語を用いることがある。
「就寝時間帯」は、例示的に、被験者が寝床に就いてから寝床から離れるまでの時間帯を意味し、被験者が実際に寝ている時間に限らず、寝床に就いたまま寝ていない時間も含まれ得る。したがって、「就寝時間帯」は、「睡眠時間帯」を含む概念である。
なお、被験者が寝床に就くことを「入床」と称し、被験者が起床して寝床から離れることを「離床」と称することがある。「入床」及び「離床」は、活動量データが示す活動量の大きさ(強度又はパワー)を基に検出することが可能である。「活動量の大きさ」は、「活動強度」と称してもよい。
非限定的な一例として、「入床」は、或る閾値未満の活動強度が或る判定時間(例示的に、数分間)にわたって継続することをもって検出されてよい。「離床」は、非限定的な一例として、或る閾値を超える活動強度が或る判定時間(例示的に、数分間)にわたって継続することをもって検出されてよい。
「入床」及び「離床」の検出に用いる閾値や判定時間は、「入床」と「離床」とで同じでもよいし異なっていてもよい。「入床」及び「離床」の検出に適した閾値や判定時間が設定されればよい。
また、PC3やサーバ7が「活動量データを処理」することには、例示的に、活動量データを可視化する処理(便宜的に「可視化処理」と略称することがある。)が含まれてよい。
例えば、PC3やサーバ7は、或る時間帯において取得された活動量データが示す活動量の時間変化を、時間軸と活動量軸とで表わされるグラフ(「活動量グラフ」と称してよい。)に可視化してよい。
更に、「活動量データを可視化する処理」には、活動量グラフに併せて被験者の睡眠状態の検出結果を可視化する処理が含まれてよい。「睡眠状態の検出結果を可視化する処理」には、例示的に、活動量データを基に特定された、被験者の睡眠時間帯と非睡眠時間帯とを区別(識別)可能に可視化する処理や、睡眠時間帯における被験者の睡眠状態を可視化する処理が含まれてよい。「被験者の睡眠状態を可視化する処理」には、例示的に、睡眠中と覚醒とを区別可能に可視化する処理が含まれてよい。
また、「可視化処理」には、例示的に、ディスプレイに対する表示処理(又は表示制御)や、プリンタに対する印刷処理(又は印刷制御)が含まれてよい。ディスプレイには、タッチパネルやプロジェクタが含まれてもよい。
表示先のディスプレイは、PC3のディスプレイ、サーバ7のディスプレイ、活動量計2のディスプレイ、及び、携帯端末4のディスプレイのいずれであってもよい。印刷先のプリンタは、PC3に接続されたプリンタ、サーバ7に接続されたプリンタ、活動量計2に接続されたプリンタ、及び、携帯端末4に接続されたプリンタのいずれであってもよい。
表示処理や印刷処理には、表示又は印刷する対象の縮尺比(「スケール」と称してもよい)を変更する制御が含まれてよい。例えば、PC3やサーバ7は、1日24時間における活動量グラフを可視化した画面又はウィンドウにおいて、24時間のうちの特定の時間帯を拡大する制御に応じて、時間軸及び活動量の軸のスケールを個別に変更してよい。非限定的な一例として、PC3やサーバ7は、少なくとも活動量軸のスケールを拡大変更してよい。
以上のように、PC3やサーバ7は、取得した活動量データを処理するから、便宜的に、「活動量処理装置」と称されてもよい。また、活動量データを処理することには、活動量データを可視化する処理が含まれてよいから、PC3やサーバ7は、便宜的に、「活動量可視化装置」と称されてもよい。
なお、「活動量処理装置」又は「活動量可視化装置」としての機能や処理(あるいはアルゴリズム)は、単一のPCやサーバによって実現されてもよいし、複数のPCやサーバの分散処理によって実現されてもよい。
別言すると、活動量データの処理は、1つの情報処理装置によって実施されてもよいし、複数の情報処理装置によって分散的に実施されてもよい。
(活動量計2の構成例)
図2に、活動量計2の構成例を示す。なお、活動量データを測定可能な携帯端末4も、図2に例示する構成を有していてよく、携帯端末4のエレメントについては括弧付きの符号を付して示している。
以下では、重複的な説明を避けるために、活動量計2のエレメント21〜25について説明する。図2において括弧付きの41〜45で表した携帯端末4のエレメントについては、特に断らない限り、それぞれ活動量計2のエレメント21〜25と同等の機能を有すると捉えてよい。
図2に示すように、活動量計2は、例示的に、活動量センサ21、プロセッサ22、メモリ23、及び、通信インタフェース(IF)24を備えてよい。活動量センサ21、プロセッサ22、メモリ23、及び、通信IF24は、例示的に、バス25に接続されて、互いにプロセッサ22を介した通信が可能であってよい。
活動量センサ21(以下「センサ21」と略称することがある。)は、例示的に、生体の活動に応じた活動量データをセンシング可能なセンサであればよい。なお、活動量データは、バイタル情報の一例である。センサ21によってセンシングされた活動量データは、便宜的に、「センサデータ」と称されてもよい。「センシング」は、「検出」あるいは「測定」と言い換えてもよい。
生体の活動量データを測定可能なセンサ21としては、非限定的な一例として、慣性センサや電波センサ、心拍センサ、脈拍センサ等が適用されてよい。
慣性センサは、加速度センサでもよいし、ジャイロスコープでもよい。加速度センサには、例示的に、圧電式及び静電容量式のいずれのセンサを適用してもよい。ジャイロスコープには、回転機械(コマ)式、光学式、及び、振動式のいずれのセンサを適用してもよい。
慣性センサは、1又は複数の検出軸を有していてよい。検出軸に沿う方向の重力成分が例えば「加速度」として検出されてよい。「加速度」の検出によって、生体の動きや姿勢等に応じた活動量データを検出することができる。
慣性センサを用いた活動量計2は、ベッド等の寝具に取り付けられてもよい。例えば、被験者の心臓の鼓動等に起因して寝具を伝わる振動を、寝具に取り付けられた慣性センサによって検出することで、被験者の活動量データが測定されてもよい。
電波センサは、マイクロ波等の電波をセンシング対象に照射し、センシング対象で反射して受信される反射波の変化を基に、生体の動きを非接触で検出することができる。
例えば、電波センサとセンシング対象との間の距離が変化すると、ドップラー効果によって、反射波に変化が生じる。反射波の変化は、例示的に、反射波の振幅及び周波数の一方又は双方の変化として捉えることができる。「電波センサ」は、「マイクロ波センサ」、「RF(Radio Frequency)センサ」、「UWB(Ultra Wide Band)センサ」、あるいは、「ドップラーセンサ」と称されてもよい。
心拍センサは、例示的に、生体の心拍に応じた血管の脈動を検出する。例えば、生体の心拍は、心臓の鼓動に応じた、電磁波や圧力、音の変化として捉えることができる。
例示的に、指や耳たぶ等の血管に赤外線等の光を照射すると、血流の律動的な変化と光の吸収特性とによって、反射光が周期的に変動する。したがって、心拍は、血流変化に応じた反射光の変動として光学的に計測することが可能である。
あるいは、生体にマイクロ波等の電波を照射すると、心臓の鼓動に応じて生体表面(例えば、皮膚)に律動的な動きが生じるから、当該動きに応じて皮膚と電波の送信源との間の距離に変化が生じ、反射波にドップラー効果による変化が生じる。
したがって、生体の心拍は、生体に照射した反射波のドップラー効果による変動として計測することも可能である。別言すると、心拍センサに電波センサを用いることもできる。
また、心臓が律動的に収縮と弛緩とを繰り返すと、血管の圧力(「血圧」と称してよい。)が律動的に変動するから、心拍は、血圧の律動的な変動として、圧力センサや圧電センサ等によって計測することも可能である。
更に、心拍は、心電計や心音計のように、心臓の鼓動に応じた心筋の電位変化や音の変化として計測することも可能である。
なお、既述のように、心拍を示す情報は脈拍を示す情報と等価的に扱ってよい場合があるから、「心拍センサ」は「脈拍センサ」と称されてもよい。
センサ21(41)は、2つ以上、活動量計2(携帯端末4)に備えられてもよい。2つ以上のセンサ21(41)は、全部又は一部が異なる種類のセンサであってもよい。例えば、慣性センサと電波センサとが活動量計2(携帯端末4)に備えられても構わない。
センサ21を含む活動量計2は、便宜的に、センサユニット2と称してもよい。センサユニット2は、例示的に、人体の皮膚に接触して取り付けられてもよいし、バイタル情報をセンシング可能な範囲で人体から離れた位置に非接触で取り付けられてもよい。
活動量計2や携帯端末4からPC3やサーバ7に提供される活動量データは、センサ22によって検出された1次データでもよいし、検出されたデータを基にして得られた2次データでもよい。別言すると、活動量データは、被験者の活動に応じた動きを示すデータであればよい。
プロセッサ22は、演算処理能力を備えた演算処理装置の一例である。演算処理装置は、演算処理デバイス又は演算処理回路と称されてもよい。演算処理装置には、例示的に、CPU(central processing unit)、DSP(digital signal processor)、MPU(micro processing unit)、IC(integrated circuit)等が適用されてよい。なお、「プロセッサ」は、「処理部」、「制御部」あるいは「コンピュータ」と称してもよい。
プロセッサ22は、例示的に、活動量計2としての機能や処理を実現し、また、当該機能や処理に応じた動作を制御する。活動量計2としての機能や処理、制御を実現するプログラムやデータがメモリ23に記憶されてよい。
「プログラム」は、「ソフトウェア」あるいは「アプリケーション」と称されてもよい。「データ」には、活動量データやプロセッサ22の動作に応じて生成されたデータが含まれてよい。
プロセッサ22が、メモリ23に記憶されたプログラムやデータを読み取って動作することで、活動量計2としての機能や処理、制御が具現される。なお、メモリ23は、記憶媒体の一例であり、RAM(random access memory)やフラッシュメモリ等であってよい。
プログラムを成すプログラムコードの全部又は一部は、記憶媒体に記憶されてもよいし、オペレーティングシステム(OS)の一部として記述されてもよい。
プログラムやデータは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてよい。記録媒体の一例としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、MO、DVD、ブルーレイディスク、ポータブルハードディスク等が上げられる。また、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の半導体メモリも記録媒体の一例である。
あるいは、プログラムやデータは、サーバ等からネットワーク5経由で活動量計2に提供(例えば、ダウンロード)されてもよい。例えば、通信IF24を通じてプログラムやデータが活動量計2に提供されてよい。
通信IF24は、活動量計2に備えられた通信部の一例であり、例示的に、PC3やルータ6、無線アクセス網との通信を可能にする。センサ21又はプロセッサ22によって得られた活動量データが、通信IF24を介してPC3やサーバ7宛に送信されてよい。
(PC3の構成例)
次に、図3にPC3の構成例を示す。PC3は情報処理装置の一例であるから、サーバ7と構成は同等で構わない。そのため、図3において、サーバ7のエレメントについては括弧付きの符号71〜76を付して示している。
以下では、重複的な説明を避けるために、PC3のエレメント31〜36について説明する。図3において括弧付きの71〜76で表したサーバ7のエレメントについては、特に断らない限り、それぞれPC3のエレメント31〜36と同等の機能を有すると捉えてよい。
図3に示すように、PC3は、例示的に、プロセッサ31、メモリ32、記憶装置33、通信IF34、及び、ペリフェラルIF35を備えてよい。プロセッサ31、メモリ32、記憶装置33、通信IF34、及び、ペリフェラルIF35は、例示的に、バス36に接続されて、互いにプロセッサ31を介した通信が可能であってよい。
プロセッサ31は、演算処理能力を備えた演算処理装置の一例である。演算処理装置は、演算処理デバイス又は演算処理回路と称されてもよい。演算処理装置には、例示的に、CPU、DSP、MPU、IC等が適用されてよい。なお、「プロセッサ」は、「処理部」、「制御部」あるいは「コンピュータ」と称してもよい。
プロセッサ31は、例示的に、PC3を「活動量処理装置」又は「活動量可視化装置」として機能又は処理させ、また、当該機能や処理に応じた動作を制御する。活動量処理装置(又は、活動量可視化装置)3としての機能や処理、制御を実現するプログラムやデータがメモリ32や記憶装置33に記憶されてよい。
プロセッサ31が、メモリ32や記憶装置33に記憶されたプログラムやデータを読み取って動作することで、活動量処理装置(又は、活動量可視化装置)3としての機能や処理、制御が具現される。
メモリ32は、記憶媒体の一例であり、RAMやフラッシュメモリ等であってよい。
記憶装置33は、種々のデータやプログラムを記憶してよい。記憶装置33には、ハードディスクドライブ(HDD)や、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリ等が用いられてよい。
記憶装置33に記憶されるデータには、例示的に、通信IF34で受信された活動量データが含まれてよい。記憶装置33に記憶されたデータは、適宜に、データベース(DB)化されてよい。DB化されたデータは、「クラウドデータ」や「ビッグデータ」等と称されてよい。
なお、記憶装置33及びメモリ32は、PC3における「記憶部30」と総称してもよい。サーバ7の記憶装置73及びメモリ72は、サーバ7における「記憶部70」と総称してもよい。
記憶部30に記憶されるプログラムには、図4や図9にて後述する処理を実行するプログラムが含まれてよい。当該プログラムは、便宜的に、「活動量処理プログラム」又は「活動量可視化プログラム」と称してよい。
プログラムを成すプログラムコードの全部又は一部は、記憶部30に記憶されてもよいし、OSの一部として記述されてもよい。
プログラムやデータは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてよい。記録媒体の一例としては、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、MO、DVD、ブルーレイディスク、ポータブルハードディスク等が上げられる。また、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の半導体メモリも記録媒体の一例である。
あるいは、プログラムやデータは、サーバ等からネットワーク5経由でPC3に提供(例えば、ダウンロード)されてもよい。例えば、通信IF34を通じてプログラムやデータがPC3に提供されてよい。
通信IF34は、PC3に備えられた通信部の一例であり、例示的に、活動量計2や携帯端末4、ルータ6、無線アクセス網等との通信を可能にする。
通信IF34は、受信処理に着目すれば、活動量計2や携帯端末4で得られた活動量データを受信する受信部の一例である。活動量データを「受信」することは、活動量データを「取得」することと捉えてもよい。したがって、「受信部」は、「取得部」と称してもよい。一方、送信処理に着目すれば、通信IF34は、例えば、活動量計2や携帯端末4で得られた活動量データをサーバ7宛に送信する送信部の一例である。
なお、サーバ7の通信IF74については、例示的に、ネットワーク5経由で、活動量計2やPC3、携帯端末4宛にデータを送信することが可能である。活動量計2やPC3、携帯端末4宛のデータには、例示的に、活動量データを可視化するためのデータや制御情報が含まれてよい。
ペリフェラルIF35は、例示的に、PC3に周辺機器を接続するためのインタフェースである。周辺機器には、PC3に情報を入力するための入力機器や、PC3が生成した情報を出力する出力機器が含まれてよい。
入力機器には、キーボードやマウス、タッチパネル等が含まれてよい。出力機器には、図3に模式的に例示するように、ディスプレイ11やプリンタ12等が含まれてよい。
(動作例)
以下、上述した情報処理システム1の動作例について説明する。なお、以下の動作例の説明では、便宜的に、PC3が「活動量処理装置」として動作する例について説明する。また、活動量処理装置3(例えばプロセッサ31)が処理する活動量データは、便宜的に、活動量計2で測定された活動量データであると仮定する。
ただし、以下に説明する動作例の全部又は一部は、「活動量処理装置」として動作するサーバ7(例えば、プロセッサ71)での動作例に読み替えてよい。また、以下に説明する動作例において、「活動量計2」は「携帯端末4」に読み替えてよい。
図4に例示するように、活動量処理装置3は、活動量計2からセンサデータを受信する(処理P11)。センサデータは、被験者の活動量を直接又は明示的に示すデータでもよいし、被験者の活動量を間接的又は暗示的に示すデータであって当該データを基に被験者の活動量を算出可能なデータであってもよい。
受信したセンサデータが、後者の活動量データを算出可能なデータであれば、活動量処理装置3は、受信したセンサデータを基に被験者の活動量を算出してよい(処理P12)。受信したセンサデータが、前者の被験者の活動量を直接又は明示的に示すデータであれば、活動量処理装置3は、活動量の算出処理をスキップしてもよい。
図5に、活動量の一例を示す。図5には、非限定的な一例として、活動量センサ21(又は41)に慣性センサを用いた場合の、被験者の1日(=24時間)の活動量の時間変化(「履歴」と称してもよい。)が示されている。図5の横軸は時間(例示的に、サンプリングタイミング)を表し、縦軸は活動量の大きさ(パワー又は強度)を表す。
活動量処理装置3は、図5に例示したような活動量を基に、被験者の睡眠時間帯を特定してよい(図4の処理P13)。被験者の睡眠時間帯は、既述のとおり、「AW2式」や「Cole式」と呼ばれる演算式によって「入眠」と「覚醒」とを推定することで、特定できる。
なお、被験者が入床してから離床するまでの就寝時間帯において、被験者がトイレへ行く等したために、複数回にわたって「覚醒」と判定されることが有り得る。別言すると、睡眠時間帯に時間的に不連続な部分が生じ得る。
この場合、活動量処理装置3は、例えば、「覚醒」判定後の或る閾値時間(例示的に、数分〜数十分等)内に「入眠」判定が有れば、その前に「覚醒」と判定された時間を、睡眠時間帯の終了とは扱わずに、連続する睡眠時間帯の一部として処理してよい。
「覚醒」判定後の別の或る閾値時間(例えば数十分から数時間等)内に「入眠」判定が無ければ、活動量処理装置3は、最後に「覚醒」と判定した時間を、1つの連続する睡眠時間帯の終了時間と判定してよい。
あるいは、活動量処理装置3は、「入眠」判定から予め定めた時間が経過した後の時間を睡眠時間帯の終了時間として処理することで、睡眠時間帯を特定してもよい。予め定めた時間は、一般的な人の平均的な睡眠時間(例えば、6〜8時間等)を基に決定されてもよいし、被験者個人の平均的な睡眠時間を基に決定されてもよい。この場合、就寝時間帯内に「覚醒」が存在しても睡眠時間帯の長短には影響しない。
あるいは、活動量処理装置3は、被験者の平均的な就寝時刻や日々のスケジュール等の情報を基にして予め定めた時間帯(例えば、夜10時から翌朝7時まで等)を、被験者の睡眠時間帯として処理、特定しても構わない。この場合も、就寝時間帯内の「覚醒」は睡眠時間帯の長短に影響しない。
別言すると、被験者の睡眠時間帯は、被験者の活動量データに基づく睡眠状態の判定結果を基に推定、特定されてもよいし、予め定められた時間帯として特定されてもよい。
なお、1日24時間において、2以上の睡眠時間帯が存在しても、活動量処理装置3は、2以上の睡眠時間帯のそれぞれを、活動量データに基づいて検出可能である。
また、1日24時間において2以上の不連続な睡眠時間帯が特定された場合、活動量処理装置3は、複数の睡眠時間帯の一部又は全部が含まれる1つの時間帯を、1つの連続した睡眠時間帯として扱って活動量グラフの可視化の対象範囲としてもよい。
活動量処理装置3は、少なくとも1つの睡眠時間帯を特定すると、活動量データを活動量グラフに可視化する処理又は制御において、特定した睡眠時間帯を拡大して可視化するか否かを判定してよい(図4の処理P14)。
「拡大して可視化する対象」は、便宜的に、「拡大表示対象」と称してもよいし「スケール変更対象」と称してもよい。「スケール変更対象」の睡眠時間帯は、特定された睡眠時間帯が複数存在すれば、その全部又は一部に設定されてよい。あるいは、特定された複数の睡眠時間帯を含む連続した時間帯を1つの睡眠時間帯と扱い、当該1つの睡眠時間帯が「スケール変更対象」に設定されてもよい。
図6に、或る被験者の1日24時間の範囲における活動量の時間変化を、睡眠時間帯における睡眠状態の判定結果と共に可視化したグラフの一例を示す。なお、1日24時間は、第1の時間帯の一例であり、睡眠時間帯は、第1の時間帯に含まれる第2の時間帯の一例である。
図6の横軸は、時間を表し、図6の縦軸は、活動量の大きさ(強度又はパワー)を表す。また、図6において点線枠100で囲んだ領域(例示的に、22時〜7時の範囲)が就寝時間帯を表す。図7は、図6に点線枠100で囲んだ領域を抜き出して示す図である。
なお、グラフの可視化は、例示的に、PC3(又はサーバ7)のディスプレイ11において実施されてもよいし、活動量計2(又は携帯端末4)のディスプレイにおいて実施されてもよい。
図6及び図7において、横軸の時間軸は、1日24時間の時間幅に応じたスケールを有し、縦軸の活動量軸は、1日24時間において活動量の大きさに応じたスケールを有する。
例えば、1日24時間において測定された活動量の最大値が「120」であると仮定すると、活動量軸の上限値も「120」に設定されてよい。この場合、活動量の最大値「120」と活動量軸の上限値「120」との比は、1:1である。
あるいは、活動量軸の上限値は、「120」よりも大きな値に設定されてもよい。例えば、活動量の最大値「120」に一定のマージン(例示的に、30)を加えた「150」を、活動量軸の上限値に設定してもよい。この場合、活動量の最大値「120」と活動量軸の上限値「150」との比は、「4:5」である。
また、図6及び図7においては、1日24時間の範囲を可視化の対象範囲として、24時間の活動量グラフと共に、睡眠状態の判定結果の一例である「睡眠中」及び「非睡眠中」(「覚醒」を含む。)が区別(例えば、色分け)して可視化されている。
例えば図7において、符号A〜D、符号F〜J、及び、符号L〜Pで示す領域のそれぞれは、「水色」が付されており、被験者が「睡眠中」であると判定されたことを示している。また、符号E及びKで示す領域のそれぞれは、「桃色」が付されており、被験者が「覚醒」していると判定されたことを示している。なお、図6及び図7において、活動量の大きさ(活動強度)は、「灰色」で表わされている。
その他の空白領域は、「睡眠中」及び「覚醒」のいずれとも判定されなかったことを示す。例えば、被験者が寝返りを打つと、一時的に(例えば数秒間等にわたって)閾値を超える活動強度が検出され得る。そのため、かかる検出状態は、「睡眠中」とは判定されず、また、「覚醒」と判定される閾値時間にわたっては継続しないため、「覚醒」とも判定されない。
ただし、活動量の時間変化と睡眠状態の判定結果とは、互いに区別可能に可視化されれば足り、可視化の態様は図6及び図7に例示した態様に限られない。
活動量処理装置3は、1日24時間のうち睡眠時間帯における活動量グラフを拡大して可視化(便宜的に「拡大表示」と称することがある。)してよい。睡眠時間帯における活動量グラフを拡大表示する処理又は制御は、例えば図6において、睡眠時間帯に相当する領域(例えば図6の点線枠100で囲んだ領域)が選択されることに応じて実行されてよい。
睡眠時間帯に相当する領域100の選択は、マウスによる表示画面に対するクリック操作でもよいし、タッチパネルでのタッチ操作でもよい。活動量処理装置3は、図6の表示状態において、睡眠時間帯に相当する領域100が選択されたことを示す信号の受信に応じて、上述したスケール変更処理を伴う活動量グラフの拡大表示を実行してよい。
別言すると、図4の判定処理P14は、睡眠時間帯に相当する領域100が選択されたことを示す信号が受信されたか否かを判定する処理であってよい。
睡眠時間帯に相当する領域100が選択されたことを示す信号は、便宜的に、「選択操作信号」あるいは「拡大指示信号」と称してもよい。選択操作信号は、例示的に、図3に例示した、ペリフェラルIF35(又は75)、あるいは、通信IF34(又は74)にて受信されてよい。
選択操作信号が、通信IF34(又は74)で受信されるケースは、例示的に、活動量計2又は携帯端末4のディスプレイでの領域100に対する選択操作に応じて選択操作信号がネットワーク5経由でPC3(又はサーバ7)宛に送信されるケースであってよい。
選択操作信号の受信が検出されると(図4の処理P14でYES)、活動量処理装置3は、後記のスケール変更処理を実施してよい(処理P15)。選択操作信号の受信が検出されない場合(処理P14でNO)、活動量処理装置3は、スケール変更処理は行なわずに、図6に例示したような態様で可視化を行なってよい(処理P16)。
あるいは、睡眠時間帯における活動量グラフの拡大表示は、例えば図6に例示したような可視化の後に、一定時間が経過することをもって実行されてもよい。別言すると、図4の判定処理P14は、一定時間が経過したか否かを判定する処理であってよい。
一定時間が経過すると(処理P14でYES)、活動量処理装置3は、後記のスケール変更処理(処理P15)を実施してよい。一定時間が経過しない間(処理P14でNO)、活動量処理装置3は、図6に例示したような態様で可視化を行なってよい。
以上のように、睡眠時間帯における活動量グラフの拡大表示は、手動で実行されてもよいし自動で実行されてもよい。なお、図4の可視化処理P16を実行した後、活動処理装置3は、処理P14へ戻って拡大表示を実行するか否かを監視してよい。
(スケール変更処理)
次に、図8(A)及び8(B)を参照して、活動量処理装置3による睡眠時間帯の拡大表示に応じたスケール変更処理(図4の処理P15)について説明する。
図8(A)は、図6に点線枠100で囲んだ領域のグラフ(図7に抜き出して示したグラフ)を、横軸(時間軸)及び縦軸(活動量軸)のスケール比を変えずに拡大表示した例を示す図である。
図6に例示した1日24時間の活動量グラフにおいて、例えば、日中の活動時間帯(別言すると、非睡眠時間帯)との対比で、夜間の睡眠時間帯(別言すると、非活動時間帯)における被験者の身体の動きを把握したいことがある。
例えば、睡眠時間帯における被験者の身体の動きの程度や頻度を把握できれば、被験者の快眠の程度を客観的に推定、把握できると考えられる。別言すると、睡眠時間帯における活動量は、被験者の快眠の程度を知る上で有意な情報(「指標」と称してもよい。)になり得る。
ここで、図6に例示したように、非活動時間帯における被験者の活動量は、活動時間帯における活動量に比べて非常に小さい傾向にある。そのため、図6のように、日中の活動時間帯の活動量軸のスケールと同じスケールで、夜間の睡眠時間帯の活動量を可視化すると、睡眠時間帯における活動量が小さくなり過ぎて視認しにくい。
そこで、例えば図8(A)に示すように、24時間の活動量グラフの睡眠時間帯に相当する部分を抜き出して(例えば、ポップアップウィンドウにて)拡大表示することが検討される。
しかし、時間軸と活動量軸とのスケール比を変えずに等倍拡大しても、睡眠時間帯における活動量の視認性が改善されたとは云い難い。
睡眠時間帯における活動量の視認性を改善するために、活動量処理装置3は、拡大表示する処理又は制御に応じて、少なくとも活動量軸のスケールを活動時間帯の活動量軸のスケールとは異なるスケールに変更してよい(図4の処理P15)。
例えば、活動量処理装置3は、拡大表示する処理又は制御に応じて、活動量軸のスケールを、睡眠時間帯において測定された活動量の大きさに応じたスケールに変更してよい。時間軸のスケールについては、睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更されてよい。
図8(B)に、時間軸のスケールを睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、活動量軸のスケールを睡眠時間帯において測定された活動量の大きさに応じたスケール変更して拡大表示したグラフの一例を示す。
拡大表示の結果、図8(B)では、或る活動量を示す活動量グラフ中の棒の長さが、図8(A)のスケールで表示する場合と比較して、より長く表示されるように、スケールが変更拡大されている。例えば、活動量軸の目盛の上限値に対する活動量を表す棒の長さの割合が大きくなるように、スケールが変更拡大されている。
図8(B)には、活動量軸のスケールが、睡眠時間帯において測定された活動量の最大値(ymax)に合わせて変更された例が示されている。例えば図8(A)の活動量軸の最大値(Y1max)が「120」であり、睡眠時間帯において測定された活動量の最大値ymaxが「20」であったと仮定する。
この場合、活動量処理装置3は、Y1max÷ymax=6の倍率で、図8(A)の活動量軸のスケールを図8(B)のスケールに変更してよい。例えば図8(B)の活動量軸の上限値(Y2max)は、図8(A)での上限値Y1max=120から、Y2max=120÷6=20に変更されてよい。
この場合、活動量の最大値「20」と活動量軸の上限値「20」との比は、1:1である。仮に、図8(A)での活動量の最大値と活動量軸の上限値との比が「1:1」であったとすると、活動量処理装置3は、「1:1」の比が維持されるように拡大表示における活動量軸のスケール変更を行なったことになる。
あるいは、図8(A)での活動量の最大値と活動量軸の上限値との比が「4:5」であったと仮定して、スケール変更後も「4:5」の比を維持する場合、図8(B)での活動量軸の上限値Y2maxは、20×(5/4)=25となる。別言すると、図8(B)での活動量軸の上限値Y2maxは、拡大表示対象の時間帯における活動量の最大値「20」にマージン「5」を加えた値である。
活動量処理装置3は、以上のようにして変更した活動量軸のスケールにて、図8(B)に例示したように、睡眠時間帯における活動量グラフを拡大表示してよい(図4の処理P16)。
これにより、被験者の睡眠時間帯における活動量の視認性を向上できる。したがって、被験者の活動時間帯に限らず、被験者の睡眠時間帯における被験者の身体の動きを把握し易くなり、被験者に対する生活習慣や睡眠等に関するコメントやアドバイスの提供に役立てることができる。
非限定的な一例として、被験者が寝具等の睡眠に関連する商品の顧客であり、活動量処理装置3の一例であるタブレットPCのユーザが当該商品の販売員であることを想定してみる。
この場合、販売員は、タブレットPCにおいて、睡眠時間帯における活動量グラフを例えばポップアップウィンドウに拡大表示させて、睡眠時間帯における活動量の視認性を向上させた状態で、顧客に睡眠状況等を説明することができる。そして、販売員は、顧客の睡眠状況に適した寝具等の商品を顧客に勧めることができる。
(変形例)
睡眠時間帯であっても、例えば、被験者が一時的に覚醒してトイレに行く等、日中と同等の活動を行なうと、大きな活動量が検出され得る。当該活動量が睡眠時間帯における最大値として検出されてしまうと、既述の最大値を基準にしたスケール変更を行なっても、睡眠時間帯の活動量は実質的に拡大表示されず、意味をなさない可能性がある。
そこで、活動量処理装置3は、睡眠時間帯において被験者が一時的に覚醒して日中と同等の活動を行なったことによって検出されたと推定される活動量を、既述のスケール変更の基準には用いない(別言すると、処理対象の候補から除外する)こととしてよい。
図9に、本変形例に係る動作例を示す。図9において、処理P13a及びP13bを除いた処理P11〜P16での処理は、図4にて既述の処理P11〜P16とそれぞれ同等の処理でよい。
睡眠時間帯において被験者が一時的に覚醒して日中と同等の活動を行なったか否かは、例示的に、被験者が立位の状態になったか否かを検出することで推定できる。被験者が立位の状態になったか否かは、例示的に、慣性センサ21によって検出できる。
慣性センサ21は、既述のとおり、検出軸に沿う方向の重力成分を「加速度」として検出することで被験者の姿勢を検出できるから、被験者が立位の状態であるか否かを検出できる。
したがって、活動量処理装置3は、例えば図9に例示するように、処理P13で特定した睡眠時間帯に、被験者が立位の状態の時の活動量が存在するか否かを、慣性センサ21のセンサデータを基に判定してよい(処理P13a)。
睡眠時間帯に、被験者が立位の状態にある時間の活動量が存在すれば(処理P13aでYES)、活動量処理装置3は、当該活動量をスケール変更の基準に用いないように処理対象の候補から除外(又はマスク)してよい(処理P13b)。
これにより、意図しない活動量の大きさが処理P15においてスケール変更の基準に選ばれることを抑止できるから、適切なスケール変更が可能になる。
睡眠時間帯に、被験者が立位の状態にある時間の活動量が存在しない場合(処理P13aでNO)、活動量処理装置3は、除外処理P13bは実施せずに(スキップして)、図4にて既述の処理P14へ進んでよい。なお、処理P13a及びP13bは、処理P14と処理P15との間において実施されてもよい。
被験者が立位の状態にある時間は、睡眠時間帯が不連続になる時間であり、睡眠時間帯の間の非睡眠時間帯に相当すると捉えてよい。したがって、被験者が立位の状態にある時間の活動量を、スケール変更の処理対象の候補から除外することは、不連続な睡眠時間帯の間の非睡眠時間帯における活動量を、スケール変更の基準に用いないこと、と捉えてもよい。
また、上述した変形例は、被験者が立位の状態にある時の活動量をスケール変更の基準となる候補から除外する例であるが、或る閾値以上の活動量をスケール変更の基準となる候補から除外することとしてもよい。
例えば、睡眠時間帯において被験者が一時的に覚醒して日中と同等の活動を行なった場合に検出される活動量の大きさは、実験等によって推定できるので、そのような活動量がスケール変更の基準に選ばれないように閾値を設定すればよい。
また、活動量を除外又はマスクすることに代えて、閾値を超える活動量を閾値未満の値に補正することで、当該活動量がスケール変更の基準に選ばれないようにしてもよい。
(その他)
図4や図9のフローチャートに例示した処理は、全部がPC3やサーバ7において実行されなくてもよい。活動量計2のプロセッサ22や携帯端末4のプロセッサ42の処理能力に応じて、図4や図9に例示した処理の全部又は一部が、活動量計2のプロセッサ22や携帯端末4のプロセッサ42にて実行されてもよい。
また、上述した変形例を含む動作例では、睡眠時間帯において測定された活動量の大きさに応じて、活動量グラフを拡大表示する際の活動量軸のスケールが、動的、適応的に変更される。
しかし、拡大表示時の活動量軸のスケールは、睡眠時間帯において測定された活動量の大きさに依存しない、或る一定の倍率で変更されてもよい。
例えば、活動量処理装置3は、睡眠時間帯における活動量グラフを拡大表示する際に、非睡眠時間帯における活動量軸のスケールの2倍や3倍といった一定の倍率でスケール変更しても構わない。
別言すると、活動量処理装置3は、睡眠時間帯における活動量グラフを拡大表示する際、活動量軸の上限値を、非睡眠時間帯での活動量軸の上限値よりも小さい所定の値に設定したスケールで、拡大表示を行なってよい。
また、活動量計2や携帯端末4は、活動量データの測定のために被験者に拘束される態様で取り付けられなくてもよい。例えば、活動量センサ21(又は41)に、慣性センサや電波センサ等の非接触で被験者の活動量を測定可能なセンサを適用することで、被験者は、活動量計2や携帯端末4を、腰に付けたり、着衣のポケット等に収容しておけば、活動量の測定が可能である。
また、活動量センサ21(又は41)に、電波センサを適用した場合には、活動量計2や携帯端末4は、被験者の身体から離れた場所に置かれていても被験者に電波が到達可能な範囲であれば活動量の測定が可能である。
したがって、活動量計2や携帯端末4は、必ずしも被験者に携行されなくても構わない。例えば、活動量計2や携帯端末4が、被験者の位置する室内空間に置かれていても構わない。
いずれにしても、例えば、センサを被験者に拘束する形態で装着(例えば、皮膚に直接センサを取り付ける等)する必要がないから、活動量測定のために被験者に身体的及び精神的な負担をかけなくて済む。
よって、例えば24時間以上の長時間にわたって活動量を測定する場合であっても、被験者の日常生活を測定のために阻害せずに、被験者の活動量を簡易に検出して可視化できる。別言すると、活動量の測定に関してユーザビリティの向上を図ることができる。
なお、被験者の活動量は、複数の活動量センサ21を時間的に組み合わせて測定されても構わない。複数の活動量センサ21は、異なる種類のセンサの組み合わせ、例えば、電波センサと慣性センサとの組み合わせであってもよい。
例えば、被験者が家の中に居る間は、室内に設置された電波センサによって被験者の活動量を測定し、被験者が家から外出している間は、被験者に携行される活動量計2の慣性センサによって活動量を測定することもできる。
非限定的な一例として、9時から18時までは被験者に携行される活動量計2の慣性センサによって活動量が測定され、18時から翌朝9時までは室内に設置された電波センサによって活動量が測定されたとする。
この場合、活動量処理装置3は、9時から18時までの間に慣性センサによって測定された活動量データと、18時から翌朝9時までの間に室内に設置された電波センサによって測定された活動量データとを、時系列でつなぎ合わせてよい。
別言すると、図5に例示した活動量データは、複数の活動量センサ21によって得られた活動量データを時系列につなぎ合わせたデータに相当する、と捉えてもよい。
1 情報処理システム
2 活動量計
11 ディスプレイ
12 プリンタ
21 活動量センサ
22 プロセッサ
23 メモリ
24 通信インタフェース(IF)
25 バス
3 PC
30 記憶部
31 プロセッサ
32 メモリ
33 記憶装置
34 通信IF
35 ペリフェラルIF
36 バス
4 携帯端末
41 活動量センサ
42 プロセッサ
43 メモリ
44 通信IF
45 バス
5 ネットワーク
6 ルータ
7 情報処理装置(サーバ)
70 記憶部
71 プロセッサ
72 メモリ
73 記憶装置
74 通信IF
75 ペリフェラルIF
76 バス

Claims (10)

  1. 活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得する取得部と、
    第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化し、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更する処理部と、
    を備えた、活動量処理装置。
  2. 前記処理部は、
    前記拡大する制御に応じて、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の最大値に合わせたスケールに変更する、請求項1に記載の活動量処理装置。
  3. 前記処理部は、
    前記拡大する制御に応じて、前記活動量軸のスケールを前記第1の時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールよりも、上限値が小さい所定のスケールに変更する、請求項1に記載の活動量処理装置。
  4. 前記処理部は、
    前記第1の時間帯において不連続な複数の前記睡眠時間帯が特定されると、前記複数の睡眠時間帯を、連続した1つの睡眠時間帯として処理する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の活動量処理装置。
  5. 前記処理部は、
    前記不連続な複数の睡眠時間帯の間の非睡眠時間帯における前記活動量を、前記活動量軸のスケールを変更する基準に用いない、請求項4に記載の活動量処理装置。
  6. 前記処理部は、
    前記睡眠時間帯において前記活動量計による被験者が立位の状態であることを示す活動量データを、前記活動量軸のスケールを変更する基準に用いない、請求項1に記載の活動量処理装置。
  7. 前記処理部は、
    前記睡眠時間帯において閾値以上の活動量を示す活動量データを、前記活動量軸のスケールを変更する基準に用いない、請求項1に記載の活動量処理装置。
  8. 前記処理部は、
    前記可視化したグラフの睡眠時間帯に相当する部分に対する選択操作を示す信号の受信に応じて、前記睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフの拡大制御を実行する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の活動量処理装置。
  9. 活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得し、
    第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化し、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更する、
    活動量処理方法。
  10. 活動量計で測定された活動量を示す活動量データを取得し、
    第1の時間帯において取得された前記活動量データを時間軸と活動量軸とで表わされるグラフに可視化し、前記第1の時間帯において前記活動量データを基に特定される第2の時間帯である睡眠時間帯に相当する部分の前記グラフを拡大する制御に応じて、前記時間軸のスケールを前記睡眠時間帯の時間幅に応じたスケールに変更し、かつ、前記活動量軸のスケールを前記睡眠時間帯における前記活動量の大きさに応じたスケールに変更する、
    処理をコンピュータに実行させる、活動量処理プログラム。
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