JP2018014697A - 基地局システム、無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の無線装置(RE)のうち一部のREが共有の無線エリアを提供することで、無線制御装置(REC)とREとの間のCPRI伝送レートを低減することを目的とする。【解決手段】複数のREが多段接続したリンク構造の基地局であって、RECとREとの間の伝送フレームには、データ信号を格納する複数のブロックが規定され、前記複数のブロックのうち一部は二以上のREで共有される共有エリアに、他のブロックは二以上のREで共有されない個別エリアに割当てられており、前記複数のREの各々は、自装置のトラフィック状況に関する測定値を、前記リンク構造の前段から後段へ転送する下り伝送フレームと後段から前段へ転送する上り伝送フレームとの少なくとも一方に格納して転送することで他REと共有し、前記自装置の無線エリアで用いるブロックを、前記共有エリアのブロックとするか否かを選択する。【選択図】図1

Description

本発明は、自装置のトラフィック状況に応じて、自装置が提供する無線エリアを他の無線装置と共有する共有エリアとすべきか否かを自律的に判定することができる無線装置、及び当該無線装置を用いた基地局システムに関する。
現在、無線サービスを提供する基地局システムの構成として、ベースバンド信号を処理するベースバンド処理部(Base Band Unit)と、アンテナから電波を送信したり受信したりする無線部(Remote Radio Head)とに分離した形態の分離型基地局が主流となっている。ベースバンド処理部と無線部との間のインタフェースとして、たとえば、CPRI(Common Public Radio Interface)規格などの汎用インタフェースが定義されている。CPRI規格において、ベースバンド処理部は無線制御装置(Radio Equipment Controller: REC)とも呼ばれ、無線部は無線装置(Radio Equipment:RE)とも呼ばれる。また、CPRI規格において、無線制御装置と無線装置との間で伝送されるユーザデータ(U−planeデータ、デジタルベースバンド信号、データ信号とも称呼する)はIQ(In-phase and Quadrature)データとも呼ばれる。
従来、基地局システムを構成する無線制御装置と無線装置とのCPRIインタフェースを介した接続関係を、基地局システムの上位ノードで集中的に管理し、トラフィック状況や機器の故障などに応じて無線制御装置と無線装置との接続関係を動的に変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1乃至3)。
特開2012−134708号公報 特表2012−519413号公報 特開2014−121054号公報
Common Public Radio Interface(CPRI),"CPRI Specification V7.0 (2015-10-09)", http://www.cpri.info/downloads/CPRI_v_7_0_2015-10-09.pdf
近年、スマートフォンが増加したことなどに起因したトラフィックの増加に対処するため、ビルの各フロアに1つないし複数の屋内用無線装置を設置し、各フロアに存在する無線端末(User Equipment:UE)のトラフィックを収容するネットワーク構築形態が増加している。一般に、電話局舎に設置された無線制御装置からCPRIインタフェースの光ケーブル1本をビルに引き込み、複数の無線装置をカスケード状に接続(多段接続)する。
この場合、多段接続したリンク構造(多段接続リンク構造)を構成する無線装置間で、CPRIインタフェース上の基本フレームを順次転送することにより、各々の無線装置に対応するIQデータの伝送が行われる。多段接続リンク構造を構成する無線装置の各々に、個別に無線エリアを割当てたとすると、無線装置の台数に応じた数の無線エリアに対応するIQデータを伝送することとなるため、CPRIインタフェース上で伝送するIQデータの量が膨大となる。それゆえに、膨大なIQデータを所定時間内に伝送するために、CPRIインタフェースの伝送レートを高速化することが要求されている。しかしながら、CPRIインタフェースの伝送レートの高速化は、消費電力の増大、ハードウェアの高価格化を招く、という懸念が存する。
一方、各無線装置が提供する無線エリアでトラフィックが均一に存在することは稀であり、一部の無線エリアにトラフィックが偏在することが少なくない。そのため、CPRIインタフェースの伝送レートを高速化したとしても、無線リソースが有効に利用されず、導入コスト・運用コストを無駄に消費することにもなり得る。それゆえに、従来の基地局システムでは、無線制御装置と接続される複数の無線装置を1つのCPRIインタフェース上に集約しようとした場合、実際のトラフィック需要に見合わない、過度な電力消費を強いられるなどの問題が存する。
そこで、本発明の一側面では、複数の無線装置のうち一部の無線装置が共有の無線エリアを提供することで、無線制御装置と無線装置との間のCPRIインタフェースの伝送レートを低減できる解決手法を提供することを目的とする。
無線制御装置と接続される複数の無線装置の各々が多段接続したリンク構造を有する基地局システムであって、前記無線装置と前記無線制御装置との間で伝送される下り伝送フレーム及び上り伝送フレームには、データ信号を格納する複数のブロックが規定されており、前記複数のブロックのうち一部のブロックは二以上の無線装置で共有されるデータ信号を用いる共有エリアに割当られ、他のブロックは二以上の無線装置で共有されないデータ信号を用いる個別エリアに割当てられており、前記複数の無線装置の各々は、自装置のトラフィック状況に関する測定値を、前記リンク構造の前段の無線装置から後段の無線装置へ転送する下り伝送フレームと前記後段の無線装置から前記前段の無線装置へ転送する上り伝送フレームとの少なくとも一方に格納して転送し、前記下り伝送フレームと前記上り伝送フレームとの少なくとも一方を用いて、他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値を収集し、前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値を用いて、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックを、前記共有エリアに割当てられたブロックとするか、前記個別エリアに割当てられたブロックとするかを選択する、ことを特徴とする基地局システム。
本発明の一側面によれば、複数の無線装置のうち一部の無線装置が共有の無線エリアを提供することで、無線制御装置と無線装置との間のCPRIインタフェースの伝送レートを低減することができる。
本実施例に係る無線装置を用いた基地局システムの概要の一例を示す図である。 CPRI規格における物理層(レイヤ1)のフレーム構造(伝送フレームの構造)を示す図である。 CPRI規格における1個のハイパーフレームを構成する256個の基本フレームを示す図である。 CPRI規格における制御ワードのサブチャネル構造を示す図である。 CPRIインタフェースの特性を示す図である。 CPRIインタフェースにおける基本フレームの構造例(その1)を示す図である。 CPRIインタフェースにおける基本フレームの構造例(その2)を示す図である。 第1実施例に係る無線装置を用いた基地局システムの構成の一例を示す図である。 第1実施例に係る無線装置における下り基本フレームに対する処理の流れの一例を示す図である。 基本フレームにおける分割ブロックの範囲の一例を示す図である。 制御ワードのサブチャネル構造における測定値の格納位置の例を示す図である。 測定値テーブルの内容例を示す図である。 第1実施例に係る無線装置における上り基本フレームに対する処理の流れの一例を示す図である。 第1実施例に係る無線装置におけるエリア選択処理の流れの一例を示す図である。 第1実施例に係る無線装置の説明に用いられるランクテーブルの内容例(その1)を示す図である。 第1実施例に係る無線装置の説明に用いるエリア選択結果の内容例(その1)を示す図である。 第1実施例に係る無線装置の説明に用いるランクテーブルの内容例(その2)を示す図である。 第1実施例に係る無線装置の説明に用いるエリア選択結果の内容例(その2)を示す図である。 第2実施例に係る無線装置におけるエリア選択処理の流れの一例を示す図である。 第3実施例に係る無線装置における下り基本フレームに対する処理の流れの一例を示す図である。 第3実施例に係る無線装置における上り基本フレームに対する処理の流れの一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、実施形態の構成に限定されない。
[第1実施例]
図1は、第1実施例に係る無線装置を用いた基地局システムの概要の一例を示す図である。図1に示す基地局システム1は、無線制御装置2と、複数の無線装置3(3A乃至3F)と、をそなえる。図1の例では、3階建ての建物の各フロアに2台ずつ無線装置3が設置されており、建物内に合計で6つの無線エリア(#1乃至#6)が形成されている。本実施例において、各無線エリアは、個別エリア又は共有エリアのいずれかの種別に分類される。個別エリアは、ある一つの無線装置3が提供する無線エリアであって、複数の無線装置3で共有されない無線エリアをいう。一方、共有エリアは、2以上の無線装置3が同じ内容の下りIQデータを用いて提供する無線エリアをいう。同じ共有エリアを提供する2以上の無線装置3は、各無線装置3の送受信アンテナから同じIQデータの無線信号を送信することで、各々の無線エリアが形成される。別言すると、ある無線エリアに在圏する無線端末(UE)は、同じ共有エリアを提供する2以上の無線装置3が送信する無線信号を、一つの無線エリアとして認識し得る。なお、無線エリアは、セル又はセクタと呼ばれることもある。IQデータは、無線装置と無線制御装置との間のCPRIインタフェース上で伝送されるデータ信号の一例である。
無線制御装置2は、無線基地局の一機能(要素)であるベースバンド信号処理部に相当する。複数の無線装置3の各々は、無線基地局の一機能である無線処理部に相当する。基地局システムにおいて、無線制御装置2及び複数の無線装置3は、例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)と呼ばれる電気又は光のシリアルインタフェース(CPRIインタフェース)を用いて通信可能に接続される。基地局システムにおける無線制御装置2及び複数の無線装置3をそれぞれノードとも呼称する。なお、以下の説明において、用語「ノード」は、無線制御装置2と複数の無線装置3とを総称する場合と、複数の無線装置3を主に意味する場合とがある。また、用語「ノード数」は、無線装置3の台数を主に意味する。
図1に示す複数の無線装置3は、無線制御装置2にシリアルに接続(カスケード接続、多段接続とも呼ばれる)されている。すなわち、無線装置3Aは、前段ノードを無線制御装置2とし、後段ノードを無線装置3Bとして接続されている。無線装置3Bは、前段ノードを無線装置3Aとし、後段ノードを無線装置3Cとして接続されている。無線装置3Cは、前段ノードを無線装置3Bとし、後段ノードを無線装置3Dとして接続されている。無線装置3Dは、前段ノードを無線装置3Cとし、後段ノードを無線装置3Eとして接続されている。無線装置3Eは、前段ノードを無線装置3Dとし、後段ノードを無線装置3Fとして接続されている。そして、無線装置3Fは、前段ノードを無線装置3Eとして接続されている。なお、図1に示す構成例において、無線装置3Fは終端であるため、無線装置3Fに後段ノードは接続されていない。
無線制御装置2は、複数の無線装置3との伝送路とは異なる伝送路を介して、図示しないコアノードと通信可能に接続されており、複数の無線装置3が提供する無線エリア(セル又はセクタ)(#1乃至#6)に在圏するUE宛てのダウンリンク(DL)信号をコアノードから受信し、又は、複数の無線装置3の各々が受信したUEからのアップリンク(UL)信号の一部又は全部をコアノードに送信し得る。無線制御装置2は、複数の無線装置3の各々が提供する無線エリア(#1乃至#6)に在圏するUE宛てのDL信号を所定の変調方式で変調し得る。その変調されたDL信号は、同相(In-phase)成分であるI値と直交位相(Quadrature)成分であるQ値とを有するIQ(In-phase/Quadrature)データで表現され、CPRIインタフェース上のプロトコル(CPRIリンク)を介して複数の無線装置3に伝送される。すなわち、IQデータは、CPRIインタフェース上の伝送フレームに格納されて無線装置3に伝送される。一つの伝送フレームには、複数の無線エリアの各々のIQデータが格納され得る。なお、IQデータには、ユーザデータ、制御信号、参照信号、同期信号などが含まれ得る。
複数の無線装置3の各々は、無線制御装置2や無線装置3などの前段ノードからCPRIリンクを介して受信した伝送フレームから、自ノードが提供する無線エリアに対応するIQデータを取得する。そして、各無線装置3は、取得したIQデータに歪補償や直交変調や周波数変換(アップコンバージョン)などの所定の無線処理を施すことで、所定の周波数帯の無線信号を生成し、送信増幅器で所定の送信電力に増幅したうえで、送受信アンテナから送信する。また、後段ノードが接続されている場合、無線装置3は、前段ノードからCPRIリンクを介して受信した伝送フレームを、後段ノードへ転送する。これにより、無線制御装置2からCPRIインタフェース上で送信された伝送フレームは、前段ノードから後段ノードへと順次転送される。
一方、複数の無線装置3の各々が提供する無線エリアに在圏するUEから送信されて、複数の無線装置3の各々の送受信アンテナで受信された無線信号は、受信増幅器(低雑音増幅器)などを経た後、周波数変換(ダウンコンバージョン)、直交復調(直交検波)などの所定の無線処理を施されることで、同相(In-phase)成分であるI値と直交位相(Quadrature)成分であるQ値とを有するIQデータに変換される。複数の無線装置3の各々は、送受信アンテナで受信した無線信号から変換したIQデータを、CPRIリンク上の伝送フレームに格納し、上りのCPRIリンクを介して前段ノードへ伝送する。これにより、UEから送信されたUL信号を示すIQデータは、後段ノードから前段ノードへと順次転送され、無線制御装置2へと伝送される。複数の無線装置3の各々がCPRIインタフェース上の伝送フレームを前段ノードへ順次伝送することで、無線制御装置2は、各無線装置3が受信した無線信号から変換されたIQデータが格納された伝送フレームを受信し、伝送フレームから取得したIQデータに対してベースバンド処理を施すことができる。
図2は、CPRI規格における物理層(レイヤ1)のフレーム構造(伝送フレームの構造)を示す図である。CPRI規格の伝送フレームの構造は、インデックスW=0〜15の16ワードで構成された基本フレーム(Basic Frame)を伝送単位とし、インデックスX=0〜255の256個の基本フレームで1個のハイパーフレームが構成され、さらに、インデックスZ=0〜149の150個のハイパーフレームで1個の「CPRI 10msフレーム」(無線フレーム)が構成される。
基本フレームにおいて、インデックスW=0のワードは、制御ワードであり、CPRIリンクにおけるサブチャネルを構成するための一要素である。図3は、CPRI規格における1個のハイパーフレームを構成する256個の基本フレームを図示したものである。各基本フレームは先頭に制御ワードを備えるため、1個のハイパーフレームは、合計256個の制御ワードを持つ。これら256個の制御ワードはインデックスNs=0〜63の64個のサブチャネルを形成し、各サブチャネルはインデックスXs=0〜3の4個の制御ワードを有する。
図4は、横軸にサブチャネル内の制御ワードのインデックスXs(A11)、縦軸にサブチャネルのインデックスNs(A12)を並べた2次元マップ形式で、CPRI規格における制御ワードのサブチャネル構造(A10)を図示したものである。概略を説明すると、図4において、[Ns,Xs]=[0,0]の制御ワードは、同期信号K28.5(コンマ・コード(Comma Code))である。[Ns,Xs]=[0,1],[0,2],[0,3]の3つの制御ワードは、ハイパーフレームのインデックス値(シーケンス番号)や、基本フレームのインデックス値(シーケンス番号)を構成する。[Ns,Xs]=[1,0],[1,1],[1,2],[1,3]の4つの制御ワードは、低速C&M(Slow C&M)リンクである。[Ns,Xs]=[2,3]の制御ワードは、ハイパーフレーム内において、高速C&Mの開始位置となるサブチャネルNsを示すポインタ(Pointer to start of fast C&M)pである。Ns=3及び8〜15のサブチャネルは、CPRI規格上は予備(reserved)の制御ワードである。Ns=16からポインタpが示すサブチャネルまでは、ベンダスペシフィック(Vendor specific)である。ポインタpが示すサブチャネルからNs=63までのサブチャネルまでは、高速C&Mリンク(Fast C&M)である。
図2にもどって、基本フレームの残りのワード(W=1〜15)は、IQデータの伝送に用いられるデータワード(IQデータブロック)である。各ワードの長さT(図2の縦方向)は、CPRIインタフェースの伝送レートによって変わり得る。図2の例示では、ワード長が32bit(8bit×4)の場合のフレーム構造が示されている。この場合、1個の基本フレーム内のデータブロックのデータ容量は、480bit(32bit×15ワード)である。
図5は、CPRIインタフェースの特性(A20)を示す図である。図5の例では、CPRIインタフェースの伝送レート(A22)とワード長(A23)との対応関係の例が示されている。すなわち、図5における特性例(A20)では、各対応関係のインデックス値であるOption番号(A21)、CPRIインタフェースの伝送レート(A22)、ワード長(A23)、1基本フレーム内のIQデータブロック長(A24)、1基本フレーム内のIQデータブロックを30bit長で分割した分割領域であるAxC(Antenna Carrier )コンテナの個数(A25)が示されている。例えば、Option番号「1」の例では、伝送レートが614.4Mbit/s、ワード長Tが8bit、IQデータブロック長が120bit(すなわち、8bit×15ワード)、AxC個数が4個(すなわち、120bit/30bit)であることが示されている。この例では、各無線エリアを2本の送受信アンテナを用いて構成する場合、各アンテナに1個のAxCコンテナを割当てるとすると、収容可能な無線エリアは2つとなる。なお、各アンテナに割当てるAxCコンテナの個数は、無線システムのシステム帯域幅に応じて変わり得る。例えば、システム帯域幅が2.5MHzの場合、各アンテナに割当てる30bit長のAxCコンテナは1個である。一方、システム帯域幅が20MHzの場合、2.5MHzの場合と比べて伝送されるIQデータの量が理論上8倍に増えるため、各アンテナに割当てる30bit長のAxCコンテナの個数は8個である。
図5に示す例から、6つの無線エリアの各々において2本の送受信アンテナを用いて2.5MHzのシステム帯域で無線サービスを提供する場合、合計12本の送受信アンテナの各々に対応したAxCコンテナが12個必要であるため、無線制御装置2と無線装置3との間のCPRIインタフェースの伝送レートは、Option番号「3」で示される伝送レート2457.6Mbit/s以上の伝送レートが必要であることが理解される。図6は、この場合のCPRIインタフェースにおける基本フレームの構造例(その1)を示す図である。図6における基本フレームの構造例(F10)では、基本フレームを構成する16ワード(F12)の各々は32bitのワード長(F11)を有し、基本フレームにおける先頭1ワードの制御ワード(F13)と、15ワードのIQデータブロック(F14)とを有する。図6に例示されるIQデータブロック(F14)は、2本の送受信アンテナの各々に割当てたIQデータの量に相当する合計60bit(すなわち2個のAxCコンテナ)を一単位として8個のブロック(F14乃至F1C)に分割され、各無線エリアに対応付けられている(以下、無線エリアに対応付けて分割されたIQデータブロックを分割ブロックと称呼する場合がある)。なお、分割ブロックのうち末尾の2ブロック(F1B及びF1C)は未割当てのためnull値が設定されている。
図5に戻って、無線エリアの個数を4に減らした場合、AxCコンテナが8個(4個×2本)で済むため、CPRIインタフェースの伝送レートは、Option番号「2」で示される伝送レート1228.8Mbit/sであれば済むことが理解される。図7は、この場合のCPRIインタフェースにおける基本フレームの構造例(その2)を示す図である。図7における構造例(F20)では、基本フレームを構成する16ワード(F22)の各々は16bitのワード長(F21)を有し、基本フレームにおける先頭1ワードの制御ワード(F23)と、15ワードのIQデータブロック(F24)とを有する。図7に例示されるIQデータブロック(F24)は、2本の送受信アンテナの各々に割当てたIQデータの量に相当する合計60bit(すなわち2個のAxCコンテナ)を一単位として4個の分割ブロック(F25乃至F28)に分割され、各無線エリアに対応付けられている。なお、図7の例において、未割当の分割ブロックは存在しない。
再び図5に戻り、システム帯域幅を20MHzとした場合、必要なAxCコンテナ数は2.5MHzのときの8倍となるため、6つの無線エリアで合計12本の送受信アンテナの各々に対応したAxCコンテナが96個(12個×8)必要となり、CPRIインタフェースの伝送レートは、Option番号「9」で示される伝送レート12165.12Mbit/sであることが理解される。これに対して、システム帯域幅20MHzにおいて、4つの無線エリアの各々で2本の送受信アンテナを用いる場合、必要なAxC数は64個(8個×8)であり、例えばOption番号「7」で示される伝送レート8110.08Mbit/sで済むことが理解される。
以上の複数の例に示すように、無線制御装置2と無線装置3との間で伝送されるIQデータの量を4つの無線エリアに相当する量に制限した場合、6つの無線エリアに相当する量のIQデータを伝送する場合に比べて、CPRIインタフェースの伝送レートを低く構成することができる。CPRIインタフェースの伝送レートを低く構成することで、基地局システムにおいて無線制御装置2及び無線装置3間のCPRIインタフェースに係る電力消費量を抑制することができる。また、一般的に伝送レートが高速になればなるほど、ハードウェアの製造コストが高くなるため、基地局システムの導入コストを低くするという観点からは、CPRIインタフェースの伝送レートを低速で済ませるほうが望ましい場合がある。
しかしながら、建物内における無線エリアのカバー範囲をある程度の無線品質を維持して確保するために、建物内に複数の送受信アンテナを設置することが望ましい場合がある。図1に示す例では、6つの無線エリアが形成されており、各無線エリアで2本の送受信アンテナを用いるとすれば、合計で12本のアンテナに対応したAxCコンテナを伝送し得るCPRIインタフェースの伝送レートが要求される。ところが、建物内に形成された無線エリアの利用特性として、建物内の無線エリアに在圏するUEは、各無線エリアに均等に分散していることは稀で、時間帯や曜日などの変動要因に応じて、ある無線エリアに偏在することが少なくない。例えば、就業時間中は各職場に形成された無線エリアに在圏するUEが、昼食時間帯には建物内のカフェテリアに形成された無線エリアに集中的に移動することで、就業時間帯と昼食時間帯とで、無線通信のトラフィックが特定の無線エリアに偏在することがあり得る。そのため、建物内の無線エリアのカバー範囲を確保する必要性が存在する反面、上述のトラフィックの偏在の例でみられるように、全ての無線エリアのリソースが有効に利用されているとは言い難い面もある。
そこで、本実施例の一側面では、複数の無線装置3の各々が一律に個別の無線エリア(個別エリア)を提供するのではなく、複数の無線装置3のうち一部の無線装置が共有の無線エリア(共有エリア)を提供することで、無線制御装置2と無線装置3との間のCPRIインタフェースの伝送レートを低減することができる解決手法が提供される。また、本実施例の他の一側面では、複数の無線装置3の各々が、共有エリアを提供する無線装置として動作すべきか否かを、他の無線装置のトラフィック状況との比較に応じて自律的に判断することができる解決手法が提供される。
図8は、本実施例に係る無線装置3を用いた基地局システム1の構成の一例を示す図である。なお、図8の例では、無線装置3を1台のみ図示し、他の無線装置3の図示を省略している。図8に示す基地局システム1は、無線制御装置2と複数の無線装置2とを備える。
図8に示す無線制御装置2は、ネットワーク処理部21、ベースバンド信号処理部22、CPRI処理部23を備える。ネットワーク処理部21は、複数の無線装置3との通信を媒介する伝送路とは異なる伝送路を介して、MME(Mobility Management Entity)やS−GW(Serving−GateWay)などのコアノードとの通信に用いられるS1インタフェースや、他の無線制御装置2との通信に用いられるX2インタフェースなどを処理する機能を有する。ネットワーク処理部21は、複数の無線装置3が提供する無線エリアに在圏するUE宛てのDL信号をコアノードから受信し、又は、複数の無線装置3の各々が受信したUEからのUL信号の一部又は全部をコアノードに送信し得る。
ベースバンド信号処理部22は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプロセッサを用いて、ネットワーク処理部21を介してコアノードから受信したUE宛てのDL信号を所定の変調方式で変調し、IQデータ信号に変換する機能を有する。また、ベースバンド信号処理部22は、プロセッサを用いて、CPRI処理部23を介して各無線装置3から受信したアップリンク(上り)のIQデータを所定の変調方式で復調し、各UEからのUL信号に変換する機能を有する。
CPRI処理部23は、ベースバンド信号処理部22からダウンリンク(下り)のIQデータを受けて、CPRIインタフェース上の伝送フレームにIQデータを格納して、無線装置3に伝送する機能を有する。また、CPRI処理部23は、無線装置3からのCPRIインタフェース上の伝送フレームを受信し、伝送フレームに格納されている上りIQデータを取得して、ベースバンド信号処理部22へ供給する機能を有する。また、CPRI処理部23は、複数の無線装置3との間でCPRIインタフェース上の同期を確立する機能や、伝送遅延を測定し遅延量を補償する機能を有しても良い。これらの機能は、当業者によく知られた機能であるため、詳細な説明を省略する。
つぎに、図8に示す無線装置3の構成について説明する。無線装置3は、第1CPRI処理部31、第2CPRI処理部32、制御部33、記憶部34、無線部35、及び測定部36を備える。第1CPRI処理部31は、前段ノード(無線制御装置2又は無線装置3)とCPRIインタフェース上の伝送フレームを送受信する機能を有する。すなわち、第1CPRI処理部31は、無線制御装置2のCPRI処理部23、又は、他の無線装置3の第2CPRI処理部32と、電気又は光のシリアルインタフェースを用いて通信可能に接続され得る。
図8に示す第1CPRI処理部31は、第1抽出部311と第1挿入部312とを備える。第1抽出部311は、前段ノードから受信した伝送フレームから、自ノードが提供する無線エリアに対応する分割ブロックに格納されたIQデータを抽出し、無線部35に供給する機能を有する。また、第1抽出部311は、前段ノードが他の無線装置3である場合、前段ノードからの伝送フレームの所定領域の制御ワードから前段ノードで測定されたトラフィック状況に関する測定値を抽出し、制御部33に供給する機能を有する。第1挿入部312は、第1CPRI処理部31から前段ノードへ送信する伝送フレームの所定の分割ブロックに、無線部35から供給されたUL信号のIQデータを挿入する機能を有する。また、第1挿入部312は、測定部36で測定した自ノードのトラフィック状況に関する測定値を、上り伝送フレームにおける制御ワードの所定の領域に格納する機能を有する。これらの機能は、CPU(Central Processing Unit)、DSP、FPGAなどのプロセッサにおいて、記憶部34又は第1CPRI処理部31内の記憶部(図示省略)に記憶されたプログラムを実行することにより実現しても良い。別言すると、プロセッサにおいて所定のプログラムを実行することで、上述の諸機能を実現するハードウェア回路が生成され得る。
図8に示す第2CPRI処理部32は、後段ノード(他の無線装置3)とCPRIインタフェース上の伝送フレームを送受信する機能を有する。すなわち、第2CPRI処理部32は、他の無線装置3の第1CPRI処理部31と、電気又は光のシリアルインタフェースを用いて通信可能に接続され得る。図8に示す例において、第2CPRI処理部32は、第2挿入部321と第2抽出部322とを備える。第2挿入部321は、測定部36で測定した自ノードのトラフィック状況に関する測定値を、第2CPRI処理部32が後段ノードに転送する伝送フレームにおける制御ワードの所定の領域に格納する機能を有する。第2抽出部322は、後段ノードから受信した伝送フレームの所定領域の制御ワードから、後段ノードで測定されたトラフィック状況に関する測定値を抽出し、制御部33に供給する機能を有する。これらの機能は、CPU、DSP、FPGAなどのプロセッサにおいて記憶部34又は第2CPRI処理部32内の記憶部(図示省略)に記憶されたプログラムを実行することにより実現しても良い。別言すると、プロセッサにおいて所定のプログラムを実行することで、上述の諸機能を実現するハードウェア回路が生成され得る。
図8に示す制御部33は、第1CPRI処理部31の第1抽出部311や、第2CPRI処理部32の第2抽出部322から、前段ノード又は後段ノードで測定されたトラフィック状況に関する測定値を受けて、測定値テーブルT10を生成/更新して記憶部34に記憶させる機能を有する。また、制御部33は、自ノードの測定部36で測定されたトラフィック状況に関する測定値を用いて、上述の測定値テーブルT10を生成/更新して記憶部34に記憶させる機能を有する。さらに、制御部33は、上述の諸機能により生成/更新した測定値テーブルT10に基づいて、自ノードと他ノードとのトラフィック状況に関する測定値を比較し、自ノードがUEに対して提供する無線エリアを個別エリアとすべきか共有エリアとすべきかを判定する機能を有する。そして、制御部33は、上述の機能による判定結果が自ノードが提供する無線エリアの種別(すなわち、個別エリア又は共有エリア)を変更すべきことを示す場合、第1CPRI処理部31及び/又は第2CPRI処理部32に対して、参照すべき分割ブロックの位置を変更すべき旨の指示をだす機能を有する。これらの機能は、CPU、DSP、FPGAなどのプロセッサにおいて記憶部34又は制御部33内の記憶部(図示省略)に記憶された本実施例に係る処理を規定するプログラムを実行することにより実現しても良い。別言すると、プロセッサにおいて所定のプログラムを実行することで、上述の諸機能を実現するハードウェア回路が生成され得る。
図8に示す記憶部34は、第1実施例に係る処理を規定するプログラムやデータなどを記憶するように構成され、制御部33と通信可能に接続される。たとえば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などが挙げられる。なお、図8に示す例では、記憶部34と制御部33との接続のみが明示されているが、たとえば第1CPRI処理部31、第2CPRI処理部32、無線部35、測定部36などの要素と記憶部34との間でも接続を確立するように構成しても良い。
図8に示す無線部35は、直交変復調部351、送信増幅器352、受信増幅器353、Duplexer354を備える。なお、変形例として、Duplexer354の代替として、スイッチや、スイッチとDuplexerの組み合わせなどを用いてもよい。無線部35は、自ノードが提供する無線エリアに対応する下りIQデータを第1CPRI処理部31から取得し、直交変復調部351を用いてIQデータに対して直交変調を施し、必要に応じて周波数変換(アップコンバージョン)などの無線処理を行うことで、所定周波数帯の無線信号を生成する機能を有する。さらに、無線部35は、生成した無線信号を、送信増幅器352を用いて所定の送信電力に増幅したうえで、Duplexer354などを介して送受信アンテナから送信する機能を有する。また、無線部35は、送受信アンテナで受信された上り無線信号を、Duplexer354及び受信増幅器353などを経て直交変復調部351に入力し、直交復調(直交検波)などの所定の無線処理を施すことで、同相(In-phase)成分であるI値と直交位相(Quadrature)成分であるQ値とを有するIQデータに変換する機能を有する。無線部35は、無線信号から変換した上りIQデータを第1CPRI処理部31に供給することで、上り伝送フレームにIQデータを格納して前段ノードの無線装置3を介して無線制御装置2へ送信することができる。また、無線部35は、上りIQデータを測定部36に供給することで、測定部36に自ノードのトラフィック状況を測定させることができる。
図8に示す測定部36は、無線部35からの上りIQデータを取得し、所定の測定期間(例えばLTE(Long Term Evolution)方式の無線フレーム構造における1スロットに相当する0.5ms)における複数のIQデータを用いて、自ノードのトラフィック状況に関する測定値を算出する機能を有する。たとえば、測定部36は、測定期間における複数サンプルのIQデータが示す信号強度を累積することで、自ノードのトラフィック状況に関する測定値を得てもよい。たとえば、測定値=I^2+Q^2を演算してもよいし、測定値=√(I^2+Q^2)を演算してもよい。測定値の求め方は、これらの例に限定されることはなく、同相(In-phase)成分であるI値、又は直交位相(Quadrature)成分であるQ値の少なくともいずれか一方の値が反映された値であれば、トラフィック状況に関する測定値として用いることができる。なお、本実施例において、トラフィック状況に関する測定値として、上りIQデータの信号強度を参照する理由は以下の通りである。すなわち、LTE方式やWCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)方式など複数のサブキャリア信号を複数のUEで共有して情報を伝送する多元接続が可能な無線通信システムにおいては、無線信号を送信しているUEの数が増えるほど、測定期間内に無線装置3で受信される上りIQデータの信号強度も増加する。そのため、測定期間内の上りIQデータの信号強度が大きな値を示すほど、無線リソースの消費量が大きいトラフィック状況にあると言える。また、ダウンリンクでユーザデータを受信しているUEの数が増えるほど、アップリンクでACK信号を返信するUEや、受信環境の測定結果報告を送信するUEの数が増える。それゆえに、上りIQデータの信号強度は、ダウンリンクのトラフィック状況を示す指標としても用いることができる。
測定部36は、測定期間の開始タイミングを知得するために、前段ノードから取得される下り伝送フレームのシーケンス番号(インデックス値)を基準にして把握される下り無線フレームの先頭タイミングを用いて特定される上り無線フレームの先頭タイミングに応じて、第1CPRI処理部31及び/又は制御部33から測定指示信号の供給を受けても良い。たとえば、下り伝送フレームにおいて、ハイパーフレームのインデックス番号Z=0、かつ、基本フレームのインデックス番号X=0は、下り無線フレームにおける先頭のデータに相当する。したがって、無線装置3は、当該ダウンリンクの先頭データを受信したタイミングと、無線装置3が起動した際の初期動作において無線制御装置2から通知される遅延補償量とを用いて、正確な下り無線フレームの先頭タイミングを知得することができる。また、上り無線フレームの先頭タイミングは、ダウンリンクのタイミングに所定のオフセットを加算又は減算したタイミングに同期しているため、無線装置3は、ダウンリンクの先頭タイミングから上り無線フレームの先頭タイミングを知得することができる。
つぎに、図9を参照して、本実施例に係る無線装置3における下り基本フレームに対する処理の流れの一例を説明する。図9に示す処理の流れは、たとえば、CPRIインタフェース上を伝送する基本フレームの周期に同期したタイミングで繰り返し実行させるようにしてもよいし、基本フレームの受信を検知したことに応じて実行を開始するようにしてもよい。
まず、無線装置3の第1CPRI処理部31は、前段ノードから受信した下り基本フレームから、自ノードが提供する無線エリアに対応するIQデータを取得する(S101)。図7に示すCPRIインタフェースの基本フレームの構造例(F20)を参照して、IQデータの取得方法について説明する。図7に示す構造例において、IQデータブロック(F24)は4つの分割ブロック(F25乃至F28)で構成される。本実施例では、たとえば、4つの分割ブロックのうち、3つを個別エリアとし、1つを共有エリアとして、以下説明を続ける。
図7に示す基本フレームの構造例において、先頭3つの分割ブロック(F25乃至F27)には個別エリアのIQデータが格納され、残り1つの分割ブロック(F28)には共有エリアのIQデータが格納され得る。すなわち、分割ブロック#1(F25)には個別エリア#1のIQデータが格納され、分割ブロック#2(F26)には個別エリア#2のIQデータが格納され、分割ブロック#3(F27)には個別エリア#3のIQデータが格納され、分割ブロック#4(F28)には共有エリアのIQデータが格納される。
各分割ブロックには、2本の送受信アンテナの各々に対応したIQデータが格納される。たとえば、ワード方向のインデックス値とビット方向のインデックス値との座標で表現すると、分割ブロック#1(F25)には、[1,0]−[2,13]の範囲で送受信アンテナ1本分のIQデータが格納され、[2,14]−[4,11]の範囲でもう一つの送受信アンテナ1本分のIQデータが格納される。したがって、無線エリアにおける送受信アンテナの本数に応じて、基本フレームにおける分割ブロックのサイズが異なり得ることが、当業者には容易に理解される。
図10は、基本フレームにおける分割ブロックの範囲の一例を示す図である。図10の例では、各分割ブロックの範囲を、ワード方向のインデックス値とビット方向のインデックス値との座標で示されている。たとえば、インデックス値=1の分割ブロック#1は、上述した通り、[1,0]−[4,11]の範囲のデータブロックである。別言すると、ワード#1の0ビット目からワード#4の11ビット目までのデータブロックが、分割ブロック#1の範囲である。他の分割ブロックについても同様であるため、説明を省略する。無線装置3は、図10に示すような分割ブロックインデックス値と範囲とを示す構成情報を記憶部34などに予め格納しておき、自ノードが提供する無線エリアに対応する分割ブロックのインデックス値で特定される範囲を、構成情報を参照して特定するようにしても良い。あるいは、無線装置3は、たとえば、以下の式1乃至式4により、参照すべき分割ブロックの始点及び終点の座標を算出してもよい。

ここで、Block_Indは自ノードが提供する無線エリアに対応する分割ブロックのインデックス値であり、1以上の整数である。Atn[Block_Ind]はインデックス値Block_Indで指定された分割ブロックでのアンテナ本数である。変数mは1サンプルあたりのIQデータのビット長を表し、Tは1ワードのビット長を表す。図7の例では、変数mは30bit(すなわち、m=30[bit])であり、変数Tは16bit(すなわち、T=16[bit])であり、Atn[Block_Ind]は全分割ブロックにつき2本(すなわち、Atn=2[本])である。
つぎに、無線装置3の第1CPRI処理部31は、取得したIQデータを無線部35に入力する(S102)。これにより、無線装置3の無線部35は、当該IQデータに応じた無線信号を所定のタイミングに同期させて送受信アンテナから送信することができる。
無線装置3は、後段ノードが接続されている場合(S103でYES)、前段ノードからの基本フレームが自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当するか否かを判定する(S104)。たとえば、無線装置3の制御部33は、前段ノードからの基本フレームのインデックス値Xを第1CPRI処理部31から取得し、基本フレームのインデックス値Xが自ノードに割当てられたタイミングX0と一致する場合、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定することができる(S104でYES)。
無線装置3は、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定した場合(S104でYES)、自ノードで測定した上りトラフィック状況に関する測定値を基本フレーム上の制御ワードに格納し(S105)、後段ノードに転送する(S106)。たとえば、無線装置3の制御部33は、測定部36が所定の測定期間(例えばLTE方式の無線フレーム構造における1スロットに相当する0.5ms)において無線部35から取得した複数の上りIQデータから得た信号強度(測定値)を取得し、第2CPRI処理部32の第2挿入部321に自ノードの測定値を通知すればよい。これにより、第2CPRI処理部32は、前段ノードから第1CPRI処理部31が受信した基本フレーム上の制御ワードに、自ノードの測定値を格納して、後段ノードに転送することができる。一方、無線装置3の制御部33は、処理S104において、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当しないと判定した場合(S104でNO)、第2CPRI処理部32の第2挿入部321に自ノードの測定値を通知しなければよい。これにより、第2CPRI処理部32は、処理S105を実行せずにスキップし、前段ノードから第1CPRI処理部31が受信した基本フレームを後段ノードへ転送する(S106)。
なお、処理S103において、後段ノードが接続されていないと判定された場合(S103でNO)、処理S104乃至処理S106は実行せずにスキップすればよい。これにより、第2CPRI処理部32は、基本フレームを後段ノードへ転送する処理を実行しない。処理S103において、後段ノードが接続されているか否かの判定は、たとえば、第2CPRI処理部32において後段ノードとのCPRIインタフェース上の同期が確立されている場合に後段ノードが接続されていると判定しても良い。あるいは、自ノードのインデックス値(ノードID)と、多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)とに基づいて、後段ノードが接続されているか否かの判定を行っても良い。たとえば、自ノードIDが0以上の整数値である場合、自ノードIDが[ノード数−1]未満であるとき、後段ノードが接続さていると判定し得る。なお、無線装置3は、無線制御装置2との初期シーケンスにおいて無線制御装置2からノードID及びノード数を含む設定情報を受信し、無線制御装置2からの設定情報に基づいてノードID及びノード数を記憶するようにしても良い。この設定情報は、fast C&Mを構成する制御ワードを用いて無線制御装置2から各無線装置3に伝送することができる。
つぎに、図11を参照して、処理104の判定方法について説明する。図11は、制御ワードのサブチャネル構造(A30)における測定値の格納位置(自ノードの測定値を格納すべきタイミング)の例を示す図である。本実施例では、基本フレームへの測定値の格納領域の一例として、予備(reserved)の制御ワードが用いられる。変形例として、たとえばvender specificの制御ワードを用いるようにしてもよい。図11の例では、無線装置3Aの測定値#Aが[Ns=10、Xs=0]の制御ワード(A31)に格納され、無線装置3Bの測定値#Bが[Ns=10、Xs=1]の制御ワード(A32)に格納され、無線装置3Cの測定値#Cが[Ns=10、Xs=2]の制御ワード(A33)に格納され、無線装置3Dの測定値#Dが[Ns=10、Xs=3]の制御ワード(A34)に格納され、無線装置3Eの測定値#Eが[Ns=11、Xs=0]の制御ワード(A35)に格納され、無線装置3Fの測定値#Fが[Ns=11、Xs=1]の制御ワード(A36)に格納されている。無線装置3は、たとえば、以下の式5及び式6により、自ノードの測定値の格納に用いることができる制御ワードを特定し得る。

ここで、Node_Indは、複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における自ノードの位置を示すインデックス値であり、0以上の整数である。たとえば、図1に示す例において、無線装置3Aのインデックス値は「0」であり、無線装置3Bのインデックス値は「1」であり、無線装置3Cのインデックス値は「2」であり、無線装置3Dのインデックス値は「3」であり、無線装置3Eのインデックス値は「4」であり、無線装置3Fのインデックス値は「5」である。Ns_Offsetは、サブチャネルNs方向におけるオフセット値であり、図11に示す例においてNs_Offsetは10(すなわちNs_Offset=10)である。Xs_Offsetは、サブチャネル内の制御ワードのインデックス値Xs方向におけるオフセット値であり、図11に示す例においてXs_Offsetは0(すなわちXs_Offset=0)である。
無線装置3は、以上の式5及び式6による演算を、制御部33で実行しても良いし、第2挿入部321で実行しても良い。すなわち、制御部33における演算により特定した格納位置を、制御部33から第2挿入部321に通知しても良い。あるいは、制御部33は、自ノードのインデックス値と各種オフセット値とを第2挿入部321に通知することで、第2挿入部321における演算により格納位置を特定しても良い。なお、NsとXsとにより示される座標値に対応する制御ワードを有する基本フレームのインデックス値X0は、X0=64Xs+Nsである。以上の式5及び式6を用いてサブチャネル構造上の座標を特定する方法に替えて、以下の式7を用いて基本フレームのインデックス値を直接算出してもよい。
以上に例示する何れかの方法により、無線装置3の制御部33は、前段ノードからの基本フレームのインデックス値Xと、自ノードの測定値を格納すべきタイミングを示すインデックス値X0とを比較し、X=X0の場合に自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定することができる(S104でYES)。なお、測定部36における測定期間を例えば0.5msとした場合、制御ワードのサブチャネル構造を構成する1ハイパーフレーム(256個の基本フレーム)の送信周期が66.67μsであるため、自ノードの測定値の送信タイミングが一つの測定期間内に複数回到来することになる。無線装置3は、一つの測定期間内の複数回の送信タイミングにおいて同じ値の測定値を繰り返し送信しても良い。変形例として、処理104において、たとえば、無線装置3の制御部33は、式5乃至式7で説明される方法を用いて特定した自ノードの測定値を格納すべきタイミングを示すインデックス値X0と自ノードのトラフィック状況に関する測定値を、第2CPRI処理部32の内部レジスタに設定してもよい。この場合、第2CPRI処理32は、内部レジスタに設定されたインデックス値X0と前段ノードからの基本フレームのインデックス値Xとを比較し、X=X0の場合に自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定し(S104でYES)、内部レジスタに設定された自ノードのトラフィック状況に関する測定値を、基本フレームの制御ワードに格納して(S105)、後段ノードに転送することができる(S107)。
なお、無線装置3は、無線制御装置2との初期シーケンスで無線制御装置2から受信される設定情報に基づいて、以上の式1乃至式7で用いられる各種パラメータ(自ノードのインデックス値と各種オフセット値)が設定されるものとする。これらの各種パラメータの設定情報は、fast C&Mを構成する制御ワードを用いて無線制御装置2から各無線装置3に伝送することができる。
図9に戻り、無線装置3は、自ノードの測定値を、測定値テーブルT10に格納する(S107)。たとえば、無線装置3の制御部33は、測定部36から取得した測定値を用いて、記憶部34に記憶されている測定値テーブルT10の値を更新してもよい。図12は、測定値テーブルT10の内容例を示す図である。図12に示す測定値テーブルT10は、各無線装置3を識別するノードID(T11)と、前段ノードからの基本フレームに格納されている他ノードの測定値(T12)と、を対応付けた情報構造を有する。図12に示す例において、ノードID(T11)は、多段接続リンク構造における各無線装置3の位置を示すノードインデックス値が用いられている。本実施例はこの値に限定されるものではなく、無線装置3を識別し得る他の識別情報を用いても良い。
図9に戻り、無線装置3は、前段ノードからの下り基本フレームに、他ノードの測定値が格納されているか否かを判定する(S108)。たとえば、無線装置3の第1抽出部311は、自ノードの測定値を格納する制御ワードの位置を特定する方法と同様の手順にて、他ノードの測定値が格納されている制御ワードの位置を特定し得る。たとえば、上述の式7におけるノードインデックス値Node_Indに、他ノードのインデックス値を代入することにより、他ノードの測定値が格納されている制御ワードの位置を特定することができる。なお、無線装置3は、無線制御装置2との初期シーケンスにおいて無線制御装置2から受信される設定情報に基づいて、複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)が設定されるものとする。この設定情報は、上述と同様に、fast C&Mを構成する制御ワードを用いて無線制御装置2から各無線装置3に伝送することができる。
無線装置3は、前段ノードから受信した基本フレームに他ノードの測定値が格納されている場合(S108でYES)、他ノードの測定値を測定値テーブルT10に格納する(S109)。たとえば、無線装置3の第1抽出部311は、他ノードの格納位置にある制御ワードから取得した値を制御部33に入力し、この入力を受けた制御部33は、第1抽出部311から入力された他ノードの値がたとえばnull値以外であれば、前段ノードから受信した基本フレームに他ノードの測定値が格納されていると判定し(S108でYES)、記憶部34に記憶されている測定値テーブルT10の値を更新する(S109)。なお、処理S108において、前段ノードから受信した基本フレームに他ノードの測定値が格納されていないと判定した場合(S108でNO)、処理109を実行せずにスキップしてもよい。
以上が、本実施例に係る無線装置3における下り基本フレームに対する処理の流れの一例である。つぎに、図13を参照して、本実施例に係る無線装置3におけるアップリンク(上り)基本フレームに対する処理の流れの一例を説明する。図13に示す処理の流れは、たとえば、CPRIインタフェース上を伝送される上り基本フレームの終期に同期したタイミングで繰り返し実行させるようにしても良いし、上り基本フレームの受信を検知したことに応じて実行を開始するようにしてもよい。
まず、無線装置3は、後段ノードから受信したアップリンク(上り)の基本フレームに、無線部35から受信したIQデータを格納する(S201)。処理S201において、たとえば、無線装置3の第2CPRI処理部32は、後段ノードから受信したアップリンク(上り)の基本フレームを第1CPRI処理部31に転送する。それを受けて、無線装置3の第1挿入部312は、第2CPRI処理部32から転送された基本フレームに、自ノードの無線部35から取得された上りIQデータを格納する。その際、自ノードの無線部35から取得したIQデータを格納する基本フレーム上の位置(分割ブロック)は、図9に示すダウンリンクの処理S101において自ノードが提供する無線エリアに対応するIQデータの格納位置(分割ブロック)を特定する方法と同様の手順を用いて特定される。なお、自ノードのIQデータの格納に用いられる分割ブロックに、既にnull値以外のIQデータの値が格納されている場合、既に格納されているIQデータの値に、自ノードのIQデータの値を加算するなどの合成処理を行うことで、自ノードのIQデータの格納が行われる。すなわち、自ノードで用いられる分割ブロックに既に後段ノードのIQデータが格納されていることは、自ノードが提供する無線エリアが共有エリアであることを意味する。
無線装置3は、後段ノードからの基本フレームが自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当するか否かを判定する(S202)。たとえば、無線装置3の制御部33は、後段ノードからの基本フレームのインデックス値Xを第2CPRI処理部32から取得し、基本フレームのインデックス値Xが自ノードに割当てられたタイミングX0と一致する場合、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定することができる(S202でYES)。自ノードに割当てられたタイミングX0の取得方法は、図9に示すダウンリンクの処理S104において、制御ワードのサブチャネル構造における自ノードの測定値の格納位置を特定する方法と同様の手順を用いることができる。
無線装置3は、後段ノードからの基本フレームが自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定した場合(S202でYES)、後段ノードからの上り基本フレームに、自ノードで測定した上りトラフィック状況に関する測定値を格納し(S203)、前段ノードに転送する(S204)。たとえば、無線装置3の制御部33は、自ノードの測定値を格納すべきタイミングであると判定した場合(S202でYES)、測定部36から自ノードのトラフィック状況に関する測定値を取得して、第1CPRI処理部31の第1挿入部312に自ノードの測定値を通知すればよい。これにより、第1CPRI処理部31は、後段ノードから第2CPRI処理部32が受信した基本フレーム上の制御ワードに、自ノードの測定値を格納して、後段ノードに転送することができる。変形例として、処理S202において、たとえば、制御部33は、式5乃至式7で説明される方法を用いて特定した自ノードの測定値を格納すべきタイミングを示すインデックス値X0と自ノードのトラフィック状況に関する測定値を、第1CPRI処理部31の内部レジスタに設定してもよい。この場合、第1CPRI処理部31は、内部レジスタに設定されたインデックス値X0と後段ノードからの基本フレームのインデックス値Xとを比較し、X=X0の場合に自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定し(S202でYES)、内部レジスタに設定された自ノードのトラフィック状況に関する測定値を、基本フレームの制御ワードに格納して(S203)、前段ノードに転送することができる(S204)。
一方、処理S202において、たとえば、無線装置3の制御部33は、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当しないと判定した場合(S202でNO)、第1CPRI処理部31の第1挿入部312に自ノードの測定値を通知しなければよい。これにより、第1CPRI処理部31は、処理S203を実行せずにスキップし、後段ノードから第2CPRI処理部32が受信した基本フレームを前段ノードへ転送する(S204)。
無線装置3は、後段ノードからの上り基本フレームに、他のノードの測定値が格納されているか否かを判定する(S205)。たとえば、無線装置3の第2抽出部322は、自ノードの測定値を格納する制御ワードの位置を特定する方法と同様の手順にて、他ノードの測定値が格納されている制御ワードの位置を特定し得る。たとえば、上述の式7におけるノードインデックス値Node_Indに、他ノードのインデックス値を代入することにより、他ノードの測定値が格納されている制御ワードの位置を特定することができる。すなわち、複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)をNとすると、例えば、{0、・・・、N−1}の正の整数をNode_Indに順次代入することで、他ノードの測定値が格納されている制御ワードの位置を特定し得る。なお、無線装置3は、無線制御装置2との初期シーケンスにおいて無線制御装置2から受信される設定情報に基づいて、複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)が設定されるものとする。この設定情報は、上述と同様に、fast C&Mを構成する制御ワードを用いて無線制御装置2から各無線装置3に伝送することができる。
無線装置3は、後段ノードから受信した基本フレームに他ノードの測定値が格納されている場合(S205でYES)、他ノードの測定値を測定値テーブルT10に格納する(S206)。たとえば、無線装置3の第2抽出部322は、他ノードの格納位置にある制御ワードから取得した値を制御部33に入力し、この入力を受けた制御部33は、第2抽出部322から入力された他ノードの値がたとえばnull値以外であれば、後段ノードから受信した基本フレームに他ノードの測定値が格納されていると判定し(S205でYES)、記憶部34に記憶されている測定値テーブルT10の値を更新する(S206)。なお、処理S205において、後段ノードから受信した基本フレームに他ノードの測定値が格納されていないと判定した場合(S205でNO)、処理206を実行せずにスキップしてもよい。
以上が、本実施例に係る無線装置3における上り基本フレームに対する処理の流れの一例である。無線装置3は、以上のアップリンク及びダウンリンクの基本フレームに対する処理を行うことで、自ノード及び他ノードの測定値を収集し、測定値テーブルT10における各ノードの測定値を更新することができる。
つぎに、図14を参照しながら、測定値テーブルT10を用いたエリア選択の処理を説明する。図14は、本実施例に係る無線装置3におけるエリア選択の処理の流れの一例を示す図である。図14に示す処理の流れは、たとえば、任意の周期で実行してもよい。たとえば、ダウンリンク又はアップリンクの無線フレームに同期したタイミング(たとえば10ms周期)で実行を開始してもよい。
まず、無線装置3は、測定値テーブルT10を参照して、測定値の大きさに応じてノード(リンク構造における複数の無線装置3)をソートし、今回のランクテーブルT20を作成する(S301)。たとえば、無線装置3の制御部33は、記憶部34に記憶された測定値テーブルT10を参照し、測定値が大きいノードから順にランク1からランクNを割当てる。ここで、Nは複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)を表す値である。図15は、本実施例に係る無線装置の説明に用いられるランクテーブルT20の内容例を示す図である。図15に示すランクテーブルT20は、各無線装置3を識別するノードID(T21)と、各ノードの測定値に応じて割当てたランク(T22)とを対応付けた情報構造を有する。図15に示すランクテーブルT20の例において、ノードID(T21)は、多段接続リンク構造における各無線装置3の位置を示すノードインデックス値が用いられており、たとえば、ノード#0は図1に示す例における無線装置3Aを示し、ノード#1は無線装置3Bを示し、ノード#2は無線装置3Cを示し、ノード#3は無線装置3Dを示し、ノード#4は無線装置3Eを示し、ノード#5は無線装置3Fを示す。図15に示す例では、ノード#0(すなわち無線装置3A)の測定値#Aが最も大きく、ランク「1」が割当てられていることを示す。一方、ノード#5(すなわち無線装置3F)の測定値#Fが最も小さく、ランク「6」が割当てられていることを示す。なお、記憶部34は、少なくとも一過去分と今回分との2時点のランクテーブルT20を保持し得るものとする。処理S301において、複数ノードが同じ大きさの測定値を有する場合、たとえば、ノードIDの昇順にランクを決定してもよい。
つぎに、無線装置3は、今回生成されたランクテーブルT20に示される自ノードのランク(今回ランク)が、前回生成されたランクテーブルT20に示される自ノードのランク(前回ランク)と異なるか否かを判定する(S302)。ここで、図14に示す処理の初回実行時には、記憶部34に保持された前回ランクは全ノードで、例えば初期値「0」が設定されているものとする。処理S302の初回実行時において、たとえば、無線装置3の制御部33は、図15に示す内容例のランクテーブルT20に示される自ノードの今回ランクと、初期値が設定された一過去分のランクテーブルT20に示される自ノードの前回ランク(例えば0)とを比較し、自ノードの今回ランクは前回ランクと異なると判定する(S302でYES)。なお、処理S302において、今回ランクと前回ランクとが同じであると判定された場合(S302でNO)、無線装置3の制御部33は、以降の処理S303乃至処理S307を実行せずにスキップしてもよい。
処理S302で、自ノードの今回ランクが前回ランクと異なると判定した場合(S302でYES)、無線装置3の制御部33は、自ノードの今回ランクが個別エリア数を超えるか否かを判定する(S303)。ここで、個別エリアとは、ある一つの無線装置3が提供する無線エリアであって、複数の無線装置3で共有されない無線エリアをいう。無線エリアのもう一つの種別として、共有エリアがある。共有エリアとは、2以上の無線装置3が提供する無線エリアをいう。個別エリアと共有エリアとの合計数は、ノード数よりも小さな値に設定される。本実施例の説明では、一例として、ノード数が6に対して、個別エリア数は3、共有エリア数は1、個別エリアと共有エリアとの合計数は4である。すなわち、個別エリアと共有エリアとの合計数は、CPRIインタフェース上の基本フレーム構造における分割ブロックの個数に相当する。図7に示す基本フレームの構造例では、分割ブロックの個数は「4」である。別言すると、図7に示す基本フレーム構造例では、分割ブロック(F25乃至F27)の3ブロックに個別エリアのIQデータが格納され、分割ブロック(F28)の1ブロックに共有エリアのIQデータが格納される。
無線装置3の制御部33は、自ノードの今回ランクと個別エリア数とを比較し、自ノードの今回ランクが個別エリア数を超えると判定した場合(S303でYES)、自ノードが提供する現在の無線エリアが個別エリアであれば(S304でYES)、自ノードが提供する無線エリアを共有エリアに変更する(S305)。すなわち、この場合には、自ノードのトラフィック状況に関する測定値が相対的に低い値を示し、自ノードが個別エリアを提供しても無線リソースを十分に活用されない可能性があるため、共有エリアを選択することでCPRIインタフェースの伝送レートの抑制に貢献することを重視した措置が採られる。処理S305において、たとえば、無線装置3の制御部33は、式1乃至式4で説明される方法を用いて特定される変更後エリアに対応する分割ブロックの領域値を、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32の内部レジスタに設定してもよい。この場合、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32は、制御部33により設定された変更後エリアに対応する分割ブロックの領域値に基づいて、基本フレームからのIQデータの抽出及び挿入処理を円滑に実行することができる。あるいは、制御部33は、変更後エリアに対応する分割ブロックのインデックス値を、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32の内部レジスタに設定しても良い。この場合、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32は、制御部33により設定された変更後エリアに対応する分割ブロックのインデックス値に基づいて、式1乃至式4で説明される方法を用いて分割ブロックの領域値を特定することができ、基本フレームからのIQデータの抽出及び挿入処理を円滑に実行することができる。なお、自ノードが提供する現在の無線エリアがすでに共有エリアである場合(S304でNO)、無線装置3の制御部33は、図14に示すように、処理S305を実行せずにスキップしても良い。
一方、処理S303で、自ノードの今回ランクが個別エリア数を超えないと判定した場合(S303でNO)、無線装置3の制御部33は、自ノードが提供する現在の無線エリアが共有エリアであれば(S306でYES)、自ノードが提供する無線エリアを個別エリアに変更する(S307)。すなわち、この場合には、自ノードのトラフィック状況に関する測定値が相対的に高い値を示し、自ノードが提供する無線エリアとして共有エリアを選択すると無線リソースが枯渇する可能性があるため、個別エリアを選択することで無線リソースを確保することを重視した措置が採られる。処理S307において、たとえば、無線装置3の制御部33は、式1乃至式4で説明される方法を用いて特定される変更後エリアに対応する分割ブロックの領域値を、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32の内部レジスタに設定してもよい。この場合、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部は、制御部33により設定された変更後エリアに対応する分割ブロックの領域値に基づいて、基本フレームからのIQデータの抽出及び挿入処理を円滑に実行することができる。あるいは、制御部33は、変更後エリアに対応する分割ブロックのインデックス値を、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32の内部レジスタに設定しても良い。この場合、第1CPRI処理部31及び第2CPRI処理部32は、制御部33により設定された変更後エリアに対応する分割ブロックのインデックス値に基づいて、式1乃至式4で説明される方法を用いて分割ブロックの領域値を特定することができ、基本フレームからのIQデータの抽出及び挿入処理を円滑に実行することができる。なお、自ノードが提供する現在の無線エリアがすでに個別エリアである場合(S306でNO)、無線装置3の制御部33は、図14に示すように、処理S307を実行せずにスキップしても良い。
以上が、本実施例に係る無線装置3におけるエリア選択の処理の流れの一例である。つぎに、図15乃至図18に示す例を参照して、上述のエリア選択の処理の概要を説明する。なお、本実施例の説明における個別エリア数は、一例として、「3」である。図15に示すランクテーブル(T20)の内容例では、ノード#0、ノード#1、ノード#2は、それぞれ、ランク「1」「2」「3」であり、個別エリア数「3」を超えないため、個別エリアが選択される。たとえば、上位ランクから順に個別エリア#1、個別エリア#2、個別エリア#3が選択される。別言すると、図7に示す基本フレームの構造例において、ランクが「1」のノード#0は分割ブロック#1(F25)が選択し、ランクが「2」のノード#1は分割ブロック#2(F26)を選択し、ランクが「3」のノード#2は分割ブロック#3(F27)を選択する。一方、ノード#3、ノード#4、ノード#5は、それぞれ、ランク「4」「5」「6」であり、個別エリア数「3」を超えるため、共有エリアを選択する。すなわち、図7に示す基本フレームの構造例において、ランク「4」のノード#3、ランク「5」のノード#4、及びランク「6」のノード#5の全ては、分割ブロック#4(F28)を選択する。
図16は、第1実施例に係る無線装置の説明に用いられるエリア選択結果の内容例を示す図である。図16の例では、上述の各ノードでのエリア選択の結果を、ノードID(T31)と分割ブロック番号(T32)との表形式(T30)で示されている。図16に示す例は、ノード#0乃至ノード#2が、個別エリア(T33)として、それぞれ、分割ブロック番号「1」「2」「3」を選択していることを示す。また、図16に示す例は、ノード#3乃至ノード#5は、共有エリア(T34)として、分割ブロック番号「4」を選択していることを示す。なお、無線装置3は、図16に示す選択結果テーブルT30の全ての内容を、記憶部34に記憶するとは限らない。各無線装置3は、少なくとも自ノードの選択結果を記憶部34に記憶すればよい。
つぎに、測定値テーブルT10の内容が更新された結果、ランクテーブルの内容が、図15に示す例(ランクテーブルT20)から、図17に示す例(ランクテーブルT20’)に変更されたものと仮定する。すなわち、この場合、図15に示すランクは前回ランクであり、図17に示すランクは今回ランクである。図17に示す例では、ノード#0とノード#1とが、それぞれ下位ランクであるランク「5」「6」に変更されている。一方、ノード#4とノード#5とは、それぞれ上位ランクであるランク「1」「2」に変更されている。なお、ノード#2とノード#3については、前回ランクと同様に、それぞれランク「3」「4」である。
図18は、図17に示す内容例の下に、各ノードにおけるエリア選択の結果(T30’)を示す図である。図18に示す例は、ノード#0及びノード#1の今回ランクは個別エリア数を超えたため、ノード#0及びノード#1は、共有エリア(T34’)として、分割ブロック番号「4」を選択したことを示す。すなわち、ノード#0及びノード#1は、個別エリア(T33)から共有エリア(T34’)に変更したことになる。一方、ノード#4及びノード#5の今回ランクは個別エリア数を超えないため、ノード#4及びノード#5は、個別エリア(T33’)として、それぞれ分割ブロック「1」「2」を選択している。すなわち、ノード#4及びノード#5は、共有エリア(T34)から個別エリア(T33’)に変更したことになる。なお、ノード#2及びノード3は、今回ランクと前回ランクとが同じであるため、前回選択した分割ブロックとおなじ分割ブロックを継続して選択している。
以上が、本実施例に係る無線装置3におけるエリア選択の処理の概要である。以上の処理により、複数の無線装置3のうち一部の無線装置3が共有の無線エリア(共有エリア)を提供し、他の一部の無線装置3が個別の無線エリア(個別エリア)を提供することできる。これにより、複数の無線装置3の各々が一律に個別の無線エリア(個別エリア)を提供する場合と比べて、無線制御装置2と無線装置3との間のCPRIインタフェースで伝送するIQデータの量を低減することができ、その結果、CPRIインタフェースの伝送レートを低減することもできる。また、各ノードは、自ノードで測定したトラフィック状況に関する測定値と、他ノードから収集した測定値とを比較することで、自ノードが提供する無線エリアを共有エリアとすべきか個別エリアとすべきかを自律的に選択することができる。そのため、各ノードが提供すべき無線エリアの種別を判定する処理に要する演算負荷を、無線制御装置2に負わせずに済む。
[第2実施例]
つぎに、図19を参照して、エリア選択処理の第2実施例について説明する。図19は、第2実施例に係る無線装置におけるエリア選択処理の流れの一例を示す図である。図19の例では、図14に示す第1実施例に係るエリア選択処理の流れと同じ処理について同じ参照符号を付している。すなわち、図19において、処理S302乃至処理S307については、図14に示す処理の流れと同様である。図19に示す処理の流れの一例は、図14に示す例と同様に、任意の周期で実行しても良く、たとえば、ダウンリンク又はアップリンクの無線フレームに同期したタイミング(たとえば10ms周期)で実行を開始しても良い。
図19に示す第2実施例に係るエリア選択処理の流れでは、1回のエリア選択処理の実行結果のみではエリア変更を行わず、複数回のエリア選択処理の実行結果を累積する点で、図14に示す第1実施例と異なる。
まず、無線装置3は、測定値テーブルT10を参照して、測定値の大きさに応じてノードをソートし、各ノードの測定値の大きさに応じて各ノードの仮ランクを決定する(S301A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、記憶部34に記憶された測定値テーブルT10を参照し、測定値が大きいノードから順に仮ランク1から仮ランクNを割当てる。ここで、Nは複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)を表す値である。処理S301Aにおいて、複数ノードが同じ大きさの測定値を有する場合、たとえば、ノードIDの昇順に仮ランクを決定してもよい。
つぎに、無線装置3は、各ノードの仮ランクに応じたスコアを、仮ランクテーブルに累積する(S308A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、記憶部34に記憶された仮ランクテーブルの値に仮ランクの値を加算する。すなわち、仮ランクが「1」であれば、仮ランクテーブルの値に「1」を加算する。仮ランクが「2」であれば、仮ランクテーブルの値に「2」を加算する。なお、仮ランクテーブルの初期値は、たとえば、ゼロ値である。
無線装置3は、図19に示すエリア選択処理の実行回数(カウント値)が所定値(閾値)に達したか否かを判定する(S309A)。なお、エリア選択処理の実行回数は、初期値がたとえばゼロ値であり、記憶部34にカウント値として記憶されているものとする。たとえば、無線装置3の制御部33は、カウント値が閾値を超えていないと判定した場合(S309AでNO)、記憶部34に記憶されているカウント値に1を加算して更新し(S313)、次の実行タイミングが到来するまで図19の処理を終了する。
無線装置3は、カウント値が閾値を超えていると判定した場合(S309AでYES)、カウント値をたとえばゼロ値でクリアし(S310A)、仮ランクテーブルの累積スコアに応じてノードをソートして、今回のランクテーブルT20を作成する(S311A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、記憶部34に記憶された仮ランクテーブルの累積スコアを参照し、累積スコアが小さいノードから順にランク1からランクNを割当てて、記憶部34に今回のランクテーブルT20を記憶する。ここで、Nは複数の無線装置3を多段接続したリンク構造における無線装置3の台数(ノード数)を表す値である。処理S308Aにおいて仮ランクの値を仮ランクテーブルに累積した場合、仮ランクテーブルの累積スコアが小さいということは、累積された仮ランクが上位ランクであることを意味する。たとえば、処理S308Aの実行において最上位ランクの値「1」を10回累積したとき(すなわち、処理S309Aの閾値=8)、累積スコアは「10」である。一方、処理S308Aの実行において最下位ランクの値「N」を10回累積したとき、累積スコアは「10×N」(N=6とした場合、累積スコアは「60」)である。なお、記憶部34は、少なくとも一過去分と今回分との2時点のランクテーブルT20を保持し得るものとする。処理S311Aにおいて、複数ノードが同じ大きさの累積スコアを有する場合、たとえば、ノードIDの昇順にランクを決定してもよい。
無線装置3は、仮ランクテーブルをたとえばゼロ値でクリアし(S312A)、今回生成されたランクテーブルT20に示される自ノードのランク(今回ランク)が、前回生成されたランクテーブルT20に示される自ノードのランク(前回ランク)と異なるか否かを判定する(S302)。以降の処理S302乃至処理S307は、図14に示す第1実施例に係るエリア選択処理と同様であるため、説明を省略する。
以上に述べる第2実施例に係るエリア選択処理によれば、複数回のエリア選択処理の実行結果を累積し、累積結果に応じてノードのランクを決定するため、一時的なランクの変動によるエリアの頻繁な変更を抑制することができる。
[第3実施例]
つぎに、図20及び図21を参照して、第3実施例に係る無線装置3における基本フレームに対する処理の流れの一例を説明する。図20は、第3実施例に係る無線装置における下り基本フレームに対する処理の流れの一例を示す図である。図20及び図21に示す処理の流れは、たとえば、CPRIインタフェース上を伝送する基本フレームの周期に同期したタイミングで繰り返し実行してもよいし、前段ノード又は後段ノードからの基本フレームの受信を検知したことに応じて実行を開始するようにしてもよい。
図20に示す下り基本フレームに対する処理の流れの一例は、エリア選択処理において無線エリアの種別が変更された場合、所定期間において変更前後の2エリア分のIQデータを用いて無線エリアを提供する点で、図9に示す第1実施例と異なる。
まず、無線装置3は、移行期フラグがオフであるか否かを判定する(S110A)。たとえば、無線装置3の第1CPRI処理部31は、処理S110Aにおいて、第1CPRI処理部31内の内部レジスタに記憶されている移行期フラグの値を参照し、移行期フラグがオフであるか否かを判定してもよい。ここで、移行期フラグとは、図14又は図19に示すエリア選択処理において、自ノードが提供する無線エリアの種別を変更すると判定されたことを示すフラグである。たとえば、図14又は図19に示す処理S305及び処理S307において、無線装置3の制御部33は、移行期フラグをオンに設定する。なお、移行期フラグは、第1CPRI処理部31の内部レジスタだけでなく、第2CPRI処理部32の内部レジスタ及び記憶部34に記憶してもよい。
移行期フラグがオフである場合(S110AでYES)、無線装置3の第1CPRI処理部31は、前段ノードから受信した下り基本フレームから、自ノードが提供する無線エリアに対応するIQデータを取得する(S101)。以降の処理S101乃至処理S109は、図9に示す第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
一方、移行期フラグがオンである場合(S110AでNO)、無線装置3の第1CPRI処理部31は、前段ノードから受信した下り基本フレームから、変更前の種別の無線エリア(変更前エリア)に対応する分割ブロックからIQデータAと、変更後の種別の無線エリア(変更後エリア)に対応する分割ブロックからIQデータBとを取得し(S111A)、無線部35に入力する(S112A)。
無線装置3は、移行期フラグがオンの場合、変更前エリアの送信出力を一段階減じる(S113A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、無線部35の送信増幅器352に対して、変更前エリアの送信出力を所定レベル分を減じるように制御信号を入力してもよい。図20に示す処理の実行を繰り返すごとに、変更前エリアの送信出力を減じていくことにより、変更前エリアに在圏するUEを変更後エリアに移行するように促すことができる。
無線装置3は、変更前エリアの送信出力は閾値未満であるか否かを判定する(S114A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、処理S114Aにおいて、記憶部34に記憶している変更前エリアの現在の送信出力の設定値が閾値未満であるか否かを判定してもよい。
変更前エリアの送信出力が閾値未満である場合(S114AでYES)、無線装置3は、移行期フラグをオフに更新する(S115A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、処理S115Aにおいて、第1CPRI処理部31の内部レジスタに記憶されている移行期フラグをオフに設定してもよい。無線装置3の制御部33は、処理S115Aにおいて、オフに設定した移行期フラグを、第2CPRI処理部32の内部レジスタ及び記憶部34に記憶してもよい。ここで、変更前エリアの送信出力と比較する閾値は、変更前エリアの送信出力が閾値未満である場合に、変更前エリアに在圏していたUEが変更後エリアに確実に移行している送信出力レベルとなるような閾値を設定すればよい。
無線装置3は、処理S115Aで移行期フラグをオフに更新した後、又は、処理S114Aで変更前エリアの送信出力が閾値未満でないと判定した場合(S114AでNO)、処理S103以降の処理を実行する。
以上が、第3実施例に係る無線装置における下り基本フレームに対する処理の流れの一例である。つぎに、図21を参照して、第3実施例に係る無線装置における上り基本フレームに対する処理の流れを説明する。図21は、第3実施例に係る無線装置における上り基本フレームに対する処理の流れの一例を示す図である。図21に示す上り基本フレームに対する処理の流れの一例は、エリア選択処理において無線エリアの種別が変更された場合、所定期間において変更前後の2エリア分のIQデータを上り基本フレームに格納する点で、図13に示す第1実施例と異なる。
まず、無線装置3は、下り基本フレームの処理と同様に、移行期フラグがオフであるか否かを判定する(S207A)。たとえば、無線装置3の第1CPRI処理部31は、処理207Aにおいて、第1CPRI処理部31内の内部レジスタに記憶されている移行期フラグの値を参照し、移行期フラグがオフであるか否かを判定してもよい。ここで、移行期フラグとは、下り基本フレームの処理と同様に、図14又は図19に示すエリア選択処理において、自ノードが提供する無線エリアの種別を変更すると判定されたことを示すフラグである。たとえば、図14又は図19に示す処理S305及び処理S307において、無線装置3の制御部33は、移行期フラグをオンに設定する。
移行期フラグがオフである場合(S207AでYES)、無線装置3の第1CPRI処理部31は、第2CPRI処理部32が後段ノードから受信した上り基本フレームに、無線部35から取得した上りIQデータを格納する(S201)。以降の処理S201乃至処理S206は、図13に示す第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
一方、移行期フラグがオンである場合(S207AでNO)、無線装置3の第1CPRI処理部31は、変更前エリアの上りIQデータAと、変更後エリアの上りIQデータBとを無線部35から取得し、第2CPRI処理部32が後段ノードから受信した基本フレームにIQデータA及びIQデータBを格納する(S208A)。処理S208Aにおいて、変更前エリアのIQデータAは変更前エリアに対応する分割ブロックに格納され、変更後エリアのIQデータBは変更後エリアに対応する分割ブロックに格納される。なお、分割ブロックに既にnull値以外のIQデータの値が格納されている場合、第1実施例と同様に、既に格納されているIQデータの値に、自ノードのIQデータの値を加算するなどの合成処理を行うことで、自ノードのIQデータの格納が行われる。
無線装置3は、第1実施例と同様に、後段ノードからの基本フレームが自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当するか否かを判定する(S209A)。たとえば、無線装置3の制御部33は、後段ノードからの基本フレームのインデックス値Xを第2CPRI処理部32から取得し、基本フレームのインデックス値Xが自ノードに割当てられたタイミングX0と一致する場合、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定することができる(S209AでYES)。詳細は、第1実施例の処理S202と同様であるため説明を省略する。なお、処理S209Aの変形例についても、第1実施例の処理S202の変形例と同様である。
無線装置3は、後段ノードからの基本フレームが自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当すると判定した場合(S209AでYES)、後段ノードからの上り基本フレームに、自ノードで測定した変更後エリアの上りトラフィック状況に関する測定値を格納し(S210A)、前段ノードに転送する(S204)。なお、処理S209Aにおいて、自ノードの測定値を格納すべきタイミングに該当しないと判定した場合(S209AでNO)、処理S210Aを実行せずにスキップし、処理S204を実行すればよい。以降の処理S204乃至S206は、第1実施例と同様であるため、説明を省略する。なお、図21における移行期フラグは、図20に示す処理S115Aにより、適切なタイミングにおいてオフに設定され得る。
以上に述べる第3実施例に係る無線装置3の基本フレームに対する処理によれば、エリア種別を変更する際に、変更前後のIQデータを用いて無線エリアを提供するため、変更前エリアに在圏するUEを、変更後エリアに円滑に移行させることができる。たとえば、変更前エリアの送信出力レベルを低下させることで、変更前エリアに在圏するUEを、変更後エリアにハンドオーバ又はセリリセレクションさせることができる。これにより、変更後エリアへのUEの円滑な移行を実現できる。
1 基地局システム
2 無線制御装置
21 ネットワーク処理部
22 ベースバンド信号処理部
23 CPRI処理部
3 無線装置
31 第1CPRI処理部
311 第1抽出部
312 第1挿入部
32 第2CPRI処理部
321 第2抽出部
322 第2挿入部
33 制御部
34 記憶部
35 無線部
351 直交変復調部
352 送信増幅器
353 受信増幅器
354 Duplexer
36 測定部

Claims (12)

  1. 無線制御装置と接続される複数の無線装置の各々が多段接続したリンク構造を有する基地局システムであって、
    前記無線装置と前記無線制御装置との間で伝送される下り伝送フレーム及び上り伝送フレームには、データ信号を格納する複数のブロックが規定されており、
    前記複数のブロックのうち一部のブロックは二以上の無線装置で共有されるデータ信号を用いる共有エリアに割当られ、他のブロックは二以上の無線装置で共有されないデータ信号を用いる個別エリアに割当てられており、
    前記複数の無線装置の各々は、
    自装置のトラフィック状況に関する測定値を、前記リンク構造の前段の無線装置から後段の無線装置へ転送する下り伝送フレームと前記後段の無線装置から前記前段の無線装置へ転送する上り伝送フレームとの少なくとも一方に格納して転送し、
    前記下り伝送フレームと前記上り伝送フレームとの少なくとも一方を用いて、他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値を収集し、
    前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値を用いて、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックを、前記共有エリアに割当てられたブロックとするか、前記個別エリアに割当てられたブロックとするかを選択する、
    ことを特徴とする基地局システム。
  2. 請求項1に記載の基地局システムであって、
    前記トラフィック状況に関する測定値は、前記無線装置において自装置のアンテナで受信したアップリンク信号の信号強度に応じた値であることを特徴とする基地局システム。
  3. 請求項1又は2に記載の基地局システムであって、
    前記伝送フレームは、CPRI(Common Public Radio Interface)インタフェースの基本フレームであって、
    前記無線装置は、
    前記トラフィック状況に関する測定値を、前記基本フレームを構成する制御ワードの所定の領域に格納する
    ことを特徴とする基地局システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の基地局システムであって、
    前記無線装置は、
    前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値の大きさに応じて、前記自装置及び他の無線装置をソートし、前記自装置におけるトラフィック状況に関する測定値が何番目に大きいかを示す順位を特定し、
    前記自装置の順位が前記個別エリアに割当てられたブロックの個数を超えた値である場合、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックとして、前記共有エリアを選択する、
    ことを特徴とする基地局システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の基地局システムであって、
    前記無線装置は、
    前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値の大きさに応じて、前記自装置及び他の無線装置をソートし、前記自装置におけるトラフィック状況に関する測定値が何番目に大きいかを示す順位を特定し、
    前記自装置の順位が前記個別エリアに割当てられたブロックの個数を超えた値でない場合、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックとして、前記個別エリアを選択する、
    ことを特徴とする基地局システム。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の基地局システムであって、
    前記無線装置は、
    前記収集した他の無線装置の測定値及び自装置の測定値の大きさに応じたスコアを所定期間において累積し、
    前記スコアを累積して得た累積スコアに基づいて前記自装置及び他の無線装置をソートし、
    前記自装置の累積スコアが前記所定期間における複数のトラフィック状況に関する測定値を総合して自装置におけるトラフィック状況に関する測定値が何番目に大きいかを示す順位を特定し、
    前記自装置の順位が前記個別エリアに割当てられたブロックの個数を超えた値である場合、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックとして、前記個別エリアを選択する、
    ことを特徴とする基地局システム。
  7. 請求項6に記載の基地局システムであって、
    前記無線装置は、
    前記自装置の順位が前記個別エリアに割当てられたブロックの個数を超えた値でない場合、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックとして、前記共有エリアを選択する、
    ことを特徴とする基地局システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の基地局システムであって、
    前記無線装置は、
    自装置が提供する無線エリアの種別を、共有エリアから個別エリア、あるいは、個別エリアから共有エリアに変更すると判定した場合、前記下り伝送フレームから変更前のエリアのデータ信号と、変更後のエリアのデータ信号とを抽出し、前記抽出した変更前後のエリアのデータ信号を多重した無線信号を送信する移行期間を実行し、
    前記移行期間において、前記変更前のエリアのデータ信号の送信出力レベルを、前記変更後のエリアのデータ信号の送信出力レベルに対して、相対的に減少させる、
    ことを特徴とする基地局システム。
  9. 無線制御装置と接続される複数の無線装置の各々が多段接続したリンク構造において用いられる無線装置であって、
    前記無線制御装置と前記無線装置との間で伝送される下り伝送フレーム及び上り伝送フレームには、データ信号を格納する複数のブロックが規定されており、
    前記複数のブロックのうち一部のブロックは二以上の無線装置で共有されるデータ信号を用いる共有エリアに割当られ、他のブロックは二以上の無線装置で共有されないデータ信号を用いる個別エリアに割当てられており、
    自装置のトラフィック状況に関する測定値を、前記リンク構造の前段の無線装置から後段の無線装置へ転送する下り伝送フレームと前記後段の無線装置から前記前段の無線装置へ転送する上り伝送フレームとの少なくとも一方に格納して転送し、
    前記下り伝送フレームと前記上り伝送フレームとの少なくとも一方を用いて、他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値を収集し、
    前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値を用いて、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックを、前記共有エリアに割当てられたブロックとするか、前記個別エリアに割当てられたブロックとするかを選択する、
    ことを特徴とする無線装置。
  10. 請求項9に記載の無線装置であって、
    前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値の大きさに応じて、前記自装置及び他の無線装置をソートし、前記自装置におけるトラフィック状況に関する測定値が何番目に大きいかを示す順位を特定し、
    前記自装置の順位が前記個別エリアに割当てられたブロックの個数を超えた値である場合、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックとして、前記共有エリアを選択する、
    ことを特徴とする無線装置。
  11. 請求項9に記載の無線装置であって、
    前記収集した他の無線装置におけるトラフィック状況に関する測定値及び自装置におけるトラフィック状況に関する測定値の大きさに応じたスコアを所定期間において累積し、
    前記スコアを累積して得た累積スコアに基づいて前記自装置及び他の無線装置をソートし、
    前記自装置の累積スコアが前記所定期間における複数のトラフィック状況に関する測定値を総合して自装置におけるトラフィック状況に関する測定値が何番目に大きいかを示す順位を特定し、
    前記自装置の順位が前記個別エリアに割当てられたブロックの個数を超えた値である場合、前記自装置が提供する無線エリアで用いる前記ブロックとして、前記個別エリアを選択する、
    ことを特徴とする無線装置。
  12. 請求項9乃至11のいずれか一つに記載の無線装置であって、
    自装置が提供する無線エリアの種別を、共有エリアから個別エリア、あるいは、個別エリアから共有エリアに変更すると判定した場合、変更前のエリアのデータ信号と、変更後のエリアのデータ信号とを抽出し、前記抽出した変更前後のエリアのデータ信号を多重した無線信号を送信する移行期間を実行し、
    前記移行期間において、前記変更前のエリアのデータ信号の送信出力レベルを、前記変更後のエリアのデータ信号の送信出力レベルに対して、相対的に減少させる、
    ことを特徴とする無線装置。
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