JPWO2016047372A1 - 基地局装置、端末装置、および通信方法 - Google Patents

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Abstract

端末装置の負担を軽減しつつ、Massive MIMO伝送を行なうスモールセルを備えたスモールセルネットワークを実現可能な基地局装置、端末装置および通信方法を提供することにある。本発明の基地局装置は、第1の基地局装置からのアシスト情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第2の基地局装置であって、複数の線形フィルタが記載されたコードブックを備え、他の前記第2の基地局装置の少なくとも一つと同一のセル識別番号が設定され、前記複数の線形フィルタに基づいて、前記セル識別番号に関連付けられた同期信号に、第1のプリコーディングを施してから送信する。

Description

本発明は、基地局装置、端末装置、および通信方法に関する。
第3.9世代の携帯電話の無線通信システムであるLTE(Long Term Evolution)システムの標準化が完了し、現在は第4世代無線通信システム(4Gシステム)の1つとして、LTEシステムをより発展させたLTE−A(LTE-Advanced、IMT-Aなどとも称する。)システムの標準化が行なわれている。また、2020年頃の商用サービス開始を目標とし、第5世代無線通信システム(5Gシステム)の検討が開始されている。
5Gシステムでは、急増が見込まれるデータトラフィックへの対処や、ユーザ体感スループットの改善など、様々な観点での4Gシステムからの大幅な改良が期待されている。比較的カバレッジ範囲の狭いスモールセルを、カバレッジ範囲の大きなマクロセルにオーバーレイさせるスモールセルネットワーク(ヘテロジーニアスネットワーク)は、システムスループットやユーザ体感スループットの改善に極めて有効であり、5Gシステムのネットワークは、スモールセルの密度を更に高めた超周密ネットワークとなることが予想される。しかし、ネットワークの周密化による性能改善にも限界はあるため、5Gシステムでは、新たな周波数資源の確保が必須と考えられている。
利用可能な周波数帯域には限りがあり、特に移動無線通信に適しているとされる周波数帯(マイクロ波帯等)の利用状況は、相当な逼迫状態にある。そこで、5Gシステムの実現に向けては、これまで移動無線通信での利用を想定していなかった超高周波帯(ミリ波帯等)の利用が検討されている。しかし、電波の強さが通信距離に対して指数関数的に減衰する伝搬損失(パスロス)は、通信周波数(搬送波周波数、キャリア周波数)が高くなればなるほど大きくなる。このことは、低周波数帯と比較して、膨大な送信電力が必要となることを示唆している。
ところで、LTEを初めとする昨今の無線通信システムでは、複数の送受信アンテナを用いた多重入力多重出力(Multiple-input Multiple-output: MIMO)伝送が周波数利用効率の改善のために実用化されている。キャリア周波数が高くなれば、基地局装置および端末装置が備えるアンテナのサイズや設置間隔を小さくすることができるため、設置面積を変更せずとも、基地局装置および端末装置に大量のアンテナを設置することが可能となる。
このことに着目し、最近、数100本もの大量のアンテナを用いて大容量通信を実現する超多重入力多重出力(Massive MIMO)伝送が注目を集めている(非特許文献1等に記載)。Massive MIMOは、基地局装置に配置された大量のアンテナを用いたビームフォーミングにより、受信信号対雑音電力比(Signal-to-Noise power Ratio: SNR)を改善できるため、キャリア周波数が高くなることによる伝搬損失の増加に起因する受信SNRの低下を補償できる。Massive MIMO伝送をスモールセルに適用すれば、スループットの大幅な改善が可能である。
Massive MIMO伝送はビームフォーミングを前提とした技術であるため、基地局装置は端末装置に対して、適切なビームを向けてデータ伝送を行なわなければならない。そこで、基地局装置が複数の参照信号をそれぞれ異なるビームで送信し、端末装置は各参照信号の受信品質を基地局装置に報告する方法が検討されている。この方法では、端末装置で最も良い受信品質が観測された参照信号に用いられたビームが、最適なビームということになるため、基地局装置は当該ビームを用いることで、Massive MIMO伝送を実現することが可能となる。
F. Rusek, et. al., "Scaling up MIMO: Opportunities and challenges with very large arrays," IEEE Signal Process. Mag., Vol. 30, No. 1, pp. 40-60, Jan. 2013.
複数のスモールセルを用いるスモールセルネットワークにおいては、端末装置は、通信の開始に先立ち、各スモールセルを検出する必要がある。よって、スモールセルの基地局装置がMassive MIMO伝送を行なう場合、端末装置はビームフォーミングに係る受信品質の測定に加えて、スモールセルの検出も行なわなければならない。特に5Gシステムでは、検出候補となるスモールセルの数が膨大となることが予想され、端末装置の負担もまた膨大となってしまう問題がある。
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、端末装置の負担を軽減しつつ、Massive MIMO伝送を行なうスモールセルを備えたスモールセルネットワークを実現可能な基地局装置、端末装置および通信方法を提供することにある。
上述した課題を解決するための本発明に係る基地局装置、端末装置、および通信方法は、次の通りである。
(1)すなわち、本発明の基地局装置は、第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第2の基地局装置であって、他の前記第2の基地局装置の少なくとも一つと同一のセル識別番号が設定されており、複数の情報が記載されたコードブックを備え、前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることを特徴とする。
(2)また、本発明の基地局装置は、前記インデックスの割り当ての少なくとも一部は、他の前記第2の基地局装置と異なる、上記(1)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(3)また、本発明の基地局装置は、前記通信システムの通信品質に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定する、上記(1)または(2)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(4)また、本発明の基地局装置は、前記他の第2の基地局装置より送信される信号を受信する受信部を備え、前記他の第2の基地局装置より送信される信号に基づいて、前記他の第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況を取得し、前記他の第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況に基づいて、自装置の前記インデックスの割り当てを決定する、上記(1)または(2)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(5)また、本発明の基地局装置は、前記第1の基地局装置からシグナリングされる前記インデックスの割り当てに関連付けられた情報に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定する、上記(1)または(2)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(6)また、本発明の基地局装置は、前記コードブックに基づいて、前記セル識別番号に関連付けられた同期信号に、第1のプリコーディングを施してから送信する、上記(1)または(2)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(7)また、本発明の基地局装置は、第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第1の基地局装置であって、前記第2の基地局装置は、複数の情報が記載されたコードブックを備え、前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることが可能であり、前記複数の第2の基地局装置を複数のグループに棲み分けし、前記棲み分けに基づいて前記第2の基地局装置のセル識別番号を決定し、前記インデックスの割り当てと、前記セル識別番号に関する情報を、前記第2の基地局装置にシグナリングすることを特徴とする。
(8)また、本発明の基地局装置は、前記第2の基地局装置より送信される信号を受信する受信部を備え、前記第2の基地局装置より送信される信号に基づいて、前記第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況を取得し、記第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定する、上記(7)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(9)また、本発明の基地局装置は、前記通信システムの通信品質に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定する、上記(7)に記載の基地局装置であることを特徴とする。
(10)また、本発明の端末装置は、第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える端末装置であって、前記第2の基地局装置は、複数の情報が記載されたコードブックを備え、前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることが可能であり、前記第1の基地局装置は、前記インデックスの割り当てを決定し、前記インデックスの少なくとも一つを前記端末装置にシグナリングし、前記第1の基地局装置からのシグナリングに基づいて、前記第2の基地局装置より送信される信号の受信品質を測定することを特徴とする。
(11)また、本発明の通信方法は、第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第2の基地局装置の通信方法であって、前記第2の基地局装置は、他の前記第2の基地局装置の少なくとも一つと同一のセル識別番号が設定されており、複数の情報が記載されたコードブックを備えており、前記複数の情報にそれぞれ異なるインデックスを割り当てるステップを備えることを特徴とする。
(12)また、本発明の通信方法は、第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第1の基地局装置の通信方法であって、前記第2の基地局装置は、複数の情報が記載されたコードブックを備え、前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることが可能であり、前記複数の第2の基地局装置を複数のグループに棲み分けするステップと、前記棲み分けに基づいて、前記第2の基地局装置のセル識別番号を決定するステップと、前記インデックスの割り当てと前記セル識別番号に関する情報を、前記第2の基地局装置にシグナリングするステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、端末装置の負担を軽減しつつ、Massive MIMO伝送を行なうスモールセルを備えたスモールセルネットワークが実現される。この結果、通信システムのスループットを改善することが可能となる。
本発明に係る通信システムの例を示す図である。 本発明の通信の一例を示すシーケンスチャートである。 本発明の基地局装置の一構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の基地局装置の一構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の端末装置の一構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の基地局装置の一構成例を示す概略ブロック図である。 本発明のビーム形成の一例を示す図である。 本発明にビーム形成の一例を示す図である。 本発明の基地局装置の一構成例を示す概略ブロック図である。
[1.第1の実施形態]
本実施形態における通信システムは、基地局装置(送信装置、セル、送信点、送信局、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、コンポーネントキャリア、evolved Node B(eNB))および端末装置(端末、移動端末、受信点、受信局、受信端末、受信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、User Equipment(UE))を備える。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るセルラシステムの下り回線(ダウンリンク、または下りリンク)の一例を示す概略図である。図1のセルラシステムでは、広いカバレッジの(セル半径が大きい)基地局装置(マクロ基地局装置、第1の基地局装置とも呼ぶ)100、比較的狭いカバレッジの(セル半径が小さい)基地局装置(スモール基地局装置、第2の基地局装置とも呼ぶ)200−1、200−2、200−3、200−4、および端末装置300を備える。なお、以下では、スモール基地局装置200−1〜4を単にスモール基地局装置200とも記述する。100aはマクロ基地局装置100のカバレッジ(マクロセル)、200−1a、200−2a、200−3aおよび200−4aは、それぞれスモール基地局装置200−1、200−2、200−3、200−4のカバレッジ(スモールセル)である。
端末装置300はマクロ基地局装置100に対して接続状態にあり、制御情報(アシスト情報)などのやり取りが無線通信にて可能であるものとする。なお、端末装置300とマクロ基地局装置100が通信に用いる通信方法およびキャリア周波数は何かに限定されるものではない。例えば、端末装置300はマクロ基地局装置100と通信を行なうために、コンポーネントキャリアのうちの一つをプライマリセル(Primary cell: Pcell)として接続している。
スモール基地局装置200は、それぞれマクロ基地局装置100に対して接続状態にあり、制御情報(アシスト情報)などのやり取りを無線通信または有線通信にて可能であるものとする。なお、スモール基地局装置200とマクロ基地局装置100が通信に用いる通信方法およびキャリア周波数は何かに限定されるものではなく、例えばX2インターフェースを用いても良い。
本実施形態が対象とする通信システムでは、マクロ基地局装置100は、端末装置300宛てに送信するデータを、スモール基地局装置200を介して送信する。(以下では、装置Aがある装置(装置B)宛てに送信するデータを、別の装置(装置C)を介して送信することを、装置Aは装置Bに装置Cのデータをオフロードするとも記載する。)そして、スモール基地局装置200は、端末装置300宛ての情報を、超多重入力多重出力(Massive Multiple Input Multiple Output: Massive MIMO)伝送を用いて高周波数帯のキャリア周波数を用いて送信する。例えば、スモール基地局装置200は、複数の線形フィルタが記載されたコードブックを予め備えており、コードブック記載の線形フィルタから一つを選択し、その線形フィルタを送信信号に乗算して送信するビームフォーミング送信(プリコーディング送信)が可能である。(以下では、線形フィルタを選択することを、ビームを選択するとも記載する。)
図2は、本実施形態に係る通信の一例を示すシーケンスチャートである。マクロ基地局装置100は最初に、端末装置300に対して、スモール基地局装置200に関するアシスト情報を通知する(ステップS201)。アシスト情報には、スモール基地局装置200が送信する同期信号に関連付けられた情報(使用される信号系列や、無線リソースに関する情報等)が含まれる。詳細は後述するが、マクロ基地局装置100は、該アシスト情報を無線資源制御(Radio resource control: RRC)シグナル等、つまり上位レイヤによって端末装置300にシグナリングすることも可能である。なお、端末装置300が該アシスト情報を必要とせずに、後述する信号処理が可能である場合、ステップS201は必ずしも実行されなくても構わない。
次いで、マクロ基地局装置100は、スモール基地局装置200に対して、同期信号の送信を指示する(ステップS202)。スモール基地局装置200は、マクロ基地局装置100の指示に従って同期信号を端末装置300に対して送信する(ステップS203)。なお、スモール基地局装置200は、マクロ基地局装置100の指示によらずに、周期的に同期信号を送信しても良く、この場合、ステップS202は必ずしも実行されなくても構わない。
スモール基地局装置200と端末装置300との間の通信は、高周波数帯のキャリア周波数を用いて行なわれるため、スモール基地局装置200は同期信号についてもMassive MIMO伝送を用いて送信する。例えば、スモール基地局装置200は、マクロ基地局装置100からのアシスト情報に基づいて、同期信号の送信に用いるビームを決定しても良いし、自装置が送信可能な複数のビームから1つまたは複数を選択し、選択したビームを用いて、同期信号を単一送信ないし多重送信しても良い。
スモール基地局装置200が送信する同期信号には、該同期信号を検出した端末装置300がスモール基地局装置200を検出可能な情報が含まれている。例えば、同期信号に用いられる信号系列が、複数のセルを区別するために各セルに設定されるセル識別番号(セル認識番号、セルID)に基づいて決定される。端末装置300は、スモール基地局装置200が送信する同期信号を検出することで、同期処理を行なうとともに、同期処理に用いた信号系列によって自装置が接続しているセルのセルIDについても認識することが可能である。
セルIDに関して、まず、従来の方法について説明する。セルIDは通信システムが備える複数のセルを区別するために設定される情報であるから、各セルには異なるセルIDが設定されるのが一般的である。前述した同期信号の送信方法によれば、端末装置300は、自装置が接続する可能性のあるすべてのセルのセルIDに関連付けられた信号系列(同期信号系列)に基づいてそれぞれ同期処理を試行し、最も高い同期精度を与えた同期信号系列を検出することで、自装置が接続可能なセルのセルIDを認識できる。よって、通信システムが備えるセル数、言い換えると同期信号系列数が増加すればするほど端末装置300の同期処理に係る負担が増大してしまう。また、本実施形態に係るスモール基地局装置200は、Massive MIMO伝送により同期信号を送信する際に、自装置が送信可能な複数のビーム毎に異なる同期信号系列を用いることが可能である。この場合、端末装置300は、各スモール基地局装置200だけではなく、各ビームに対しても、それぞれ同期処理を行なう必要がある。
そこで、本実施形態に係る通信システムが備えるスモール基地局装置200−1〜4には、マクロ基地局装置100等により、同一のセルIDが設定される。すなわち、各スモール基地局装置200は同一の同期信号系列を用いた同期信号を送信する。このようにスモール基地局装置200が制御されることで、端末装置300は、複数のスモール基地局装置200毎に同期処理を行なう必要がなくなるため、その複雑性は大幅に改善される。
図2に戻り、端末装置300は、スモール基地局装置200が送信した同期信号に基づいて、同期処理を行なう(ステップS204)。例えば、端末装置300は、マクロ基地局装置100からのアシスト情報などに基づいて得た同期信号系列を用いて、スモール基地局装置200が送信した同期信号との相関をとることで同期処理を行なうことができる。そして、端末装置300は、同期処理の結果をマクロ基地局装置100に通知する(ステップS205)。例えば、端末装置300は、同期処理によって検出されたセルIDや、同期処理によって得られた受信品質に関する情報を、Pcellの上りリンクデータを送信する物理上り共用チャネル(Physical uplink shared channel: PUSCH)や物理上り制御チャネル(Physical uplink control channel: PUCCH)等でマクロ基地局装置100に通知することができる。
マクロ基地局装置100は、端末装置300から通知された情報に基づいて、端末装置300の接続状態を判断する(ステップS206)。そしてマクロ基地局装置100が、端末装置300はスモール基地局装置200のいずれかと接続可能と判断した場合、マクロ基地局装置100は、端末装置300宛てのデータをスモール基地局装置200にオフロードする(ステップS207)。ここで、接続可能状態とは、例えば、端末装置300がスモール基地局装置200と通信を行なうために、コンポーネントキャリアのうちの一つをセカンダリセル(Secondary cell: Scell)として接続可能な状態を含む。
また、ステップS207には、マクロ基地局装置100による、スモール基地局装置200へのアシスト情報の通知が含まれていても良い。アシスト情報には、スモール基地局装置200が、マクロ基地局装置100よりオフロードされた端末装置300宛てのデータを、Scellの下りリンクデータを送信する物理下りシェアドチャネル(Physical downlink shared channel: PDSCH)で送信する際に必要となるビームフォーミングに関する情報を含めることが可能である。
そして、スモール基地局装置200−1〜4は、マクロ基地局装置100よりオフロードされた端末装置300宛てのデータを、Massive MIMO伝送により、端末装置300に対して送信する(ステップS208)。例えば、スモール基地局装置200は、端末装置300宛てのデータをScellのPDSCHで送信する際に、Massive MIMO伝送を行なうことができる。
なお、スモール基地局装置200は、端末装置300に対して、Massive MIMO伝送を用いて制御信号(例えば、Scellの下りリンクの物理下り制御チャネル(Physical downlink control channel: PDCCH)やエンハンスド物理下り制御チャネル(Enhanced physical downlink control channel: EPDCCH)で送信する信号)を送信することもできる。また、ステップS208に併せて、端末装置300がスモール基地局装置200より送信された信号を復調するためのアシスト情報を、マクロ基地局装置100が端末装置300に通知しても良い。以上が、本実施形態に係る通信の一例である。
[1.1 マクロ基地局装置]
図3は、本発明の第1の実施形態に係るマクロ基地局装置100の1構成例を示すブロック図である。図3に示す通り、基地局装置1は、上位層部101と、制御部102と、送信部103と、受信部104と、アンテナ105と、を備える。
上位層部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。上位層部101は、送信部103と、受信部104の制御を行なうための情報を生成し、制御部102に出力する。上位層部101は、後述するスモール基地局装置200へのセルIDの設定、スモール基地局装置200および端末装置300へのアシスト情報の生成等を行なうことが可能である。
上位層部101は、スモール基地局装置200へのセルIDの設定を行なう。本実施形態においては、マクロ基地局装置100の上位層部101は、自装置と接続状態にある各スモール基地局装置200すべてに同一のセルIDを設定することが可能である。また、上位層部101は、自装置と接続状態にある各スモール基地局装置200を複数のグループに棲み分けし、同じグループに属するスモール基地局装置200に対して、同一のセルIDを設定することが可能である。上位層部101によるセルIDの設定に関する情報は、後述するスモール基地局装置200および端末装置300に対するアシスト情報に含めることが可能である。なお、マクロ基地局装置100はセルIDに関する情報や、その情報を含んだアシスト情報を、RRCシグナル等によって、上位レイヤで各装置にシグナリングすることや、下りリンクデータ伝送の制御情報を送信するPDCCHやEPDCCHを用いて各装置にシグナリングすることも可能である。
また、上位層部101は、端末装置300へのアシスト情報を生成する。上位層部101は、端末装置300がスモール基地局装置200に対する同期処理を行なうための情報を、アシスト情報に含めることができる。例えば、アシスト情報には、端末装置300が同期処理に用いる同期信号系列に関する情報(信号系列そのもの、もしくは同期信号系列に関連付けられたセルID)、端末装置300の同期処理開始タイミングに関する情報、端末装置300の同期処理を行なう周期に関する情報等を含めることができる。
また、上位層部101は、受信部104が取得した端末装置300からの通知情報に基づいて、端末装置300のスモール基地局装置200に対する接続状態を判断する。例えば、端末装置300が同期処理によって検出したセルIDに関する情報をマクロ基地局装置100に通知している場合、当該情報から得られたセルIDがスモール基地局装置200に設定したセルIDに含まれていれば、上位層部101は、端末装置300がスモール基地局装置200に対して、接続可能状態にあると判断することができる。
また、上位層部101は、スモール基地局装置200に対するアシスト情報を生成する。上位層部101は、各スモール基地局装置200に設定したセルIDに関する情報、スモール基地局装置200が同期信号を送信するタイミングや周期、スモール基地局装置200が同期信号の送信に用いるビームに関する情報等をアシスト情報に含めることができる。
なお、上位層部101が、端末装置300がスモール基地局装置200に対して、接続可能状態にあると判断した場合、マクロ基地局装置100は端末装置300宛てのデータの一部を、スモール基地局装置200にオフロードすることが可能である。上位層部101は、スモール基地局装置200にオフロードする端末装置300宛てのデータに関する情報と、スモール基地局装置200が該データを端末装置300に送信する際に用いるビームに関する情報を、アシスト情報に含めることが可能である。なお、同一のセルIDを設定されたスモール基地局装置200は、端末装置300に対して同時にデータを送信することが好適であるから、該アシスト情報には、該オフロードされたデータの送信に用いられる無線リソースに関する情報が含まれていても良い。
送信部103は、前述してきた上位層部101が生成するアシスト情報を含んだ送信信号を生成する。送信部103が生成した送信信号は、スモール基地局装置200や端末装置300に対してアンテナ105を介して無線通信によって送信されても良い。この場合、送信部103が備える物理チャネル信号生成部1031が、該アシスト情報を含んだベースバンド信号を生成し、送信部103が備える無線送信部1035が該ベースバンド信号を無線周波数帯の送信信号に変換することになる。また、該アシスト情報を含んだ送信信号は有線通信によって送信されても良く、例えばスモール基地局装置200に対しては、X2インターフェースを介して送信されても良い。
受信部104は、スモール基地局装置200や端末装置300から送信された信号を取得するが、その方法は、アンテナ105を介して受信しても良い。この場合、受信部104が備える無線受信部1042が、アンテナ105を介して受信した無線周波数帯の受信信号を、ベースバンド帯の信号に変換する。そして、受信部104が備える物理チャネル信号復調部1041が該ベースバンド帯の信号を復調する。また、スモール基地局装置200や端末装置300からの信号は、有線通信によって受信部104に受信されても良い。
受信部104は、端末装置300がマクロ基地局装置100に対して送信した信号から、端末装置300が同期処理によって検出したセルIDに関する情報を取得することが可能であり、受信部104が取得したセルIDに関する情報は、制御部102を介して上位層部101に渡される。
[1.2 スモール基地局装置]
図4は、本発明の第1の実施形態に係るスモール基地局装置200の1構成例を示すブロック図である。図4に示す通り、スモール基地局装置200は、上位層部201と、制御部202と、送信部203と、受信部204と、アンテナ205と、を備える。また、送信部203は物理チャネル信号生成部2031と、制御情報生成部2032と、多重部2033と、ビーム形成部2034と、無線送信部2035を備える。
上位層部201は、MAC層、PDCP層、RLC層、RRC層の処理を行なう。また、上位層部201は、送信部203と、受信部204の制御を行なうための情報を生成し、制御部202に出力する。
受信部204は、マクロ基地局装置100より通知されるアシスト情報を取得することができる。受信部204は、マクロ基地局装置100の受信部104と同様に、該アシスト情報を、無線通信や有線通信によって取得することが可能であり、その際の、物理チャネル信号復調部2041や無線受信部2042の動作も同様である。受信部204が取得したアシスト情報は、制御部202を介して、上位層部201や送信部203に渡される。
スモール基地局装置200は、端末装置300に対して、同期信号を送信する機能を備える。そのために、制御情報生成部2032は、受信部204が取得したマクロ基地局装置100からのアシスト情報、並びに上位層部201が生成した制御信号等に基づいて、端末装置300に対して送信する同期信号を生成する。例えば、制御情報生成部2032は、マクロ基地局装置100より設定されたセルIDに基づいて同期信号に用いる同期信号系列を生成し、生成した信号系列に基づいて、ベースバンド帯の同期信号を生成することができる。このとき、通信システムが備える、同じセルIDを設定されたスモール基地局装置200とは、同じ同期信号を生成することができる。また、制御情報生成部2032は、LTEシステムの同期チャネルの信号(例えばプライマリ同期信号(Primary synchronization signal: PSS)やセカンダリ同期信号(Secondary synchronization signal: SSS))の生成方法および送信方法を該同期信号の生成方法および送信方法に用いても良い。
制御情報生成部2032が生成した同期信号は、多重部2033に入力され、物理チャネル信号生成部2031が生成したベースバンド信号(詳細後述)とともに適切な無線リソースに配置される。なお、同期信号が配置される無線リソースは、予め端末装置300が把握していることが望ましい。
多重部2033で生成されたベースバンド信号は、ビーム形成部2034に入力される。ビーム形成部2034は、同期信号をビームフォーミング(プリコーディング)送信するための信号処理を行なう。
ビーム形成部2034が同期信号に適用するビームフォーミング方法は何かに限定されるものではない。例えば、ビーム形成部2034は複数の線形フィルタが記載されたコードブックを予め備え、コードブック記載の線形フィルタから一つまたは複数を選択し、その線形フィルタを同期信号に乗算することが可能である。また、ビーム形成部2034はマクロ基地局装置100からのアシスト情報に基づいて同期信号の送信に用いるビームを決定しても良い。
また、受信部204が、端末装置300から送信される無線周波数帯の信号を受信可能である場合、該信号に基づいてビームを形成しても良い。例えば、受信部204が、該信号の到来角度(受信ウェイト係数)を取得可能である場合、ビーム形成部2034は、該到来角度に近い出射角度を有するビームを同期信号の送信に用いることができる。
なお、本実施形態においては、ビーム形成部2034には、同期信号とは異なるベースバンド信号が、同期信号と多重されて入力される場合もある。このとき、ビーム形成部2034は同期信号と他のベースバンド信号に対して、同じビームを用いても良いし、異なるビームを用いても良い。以下では、ビーム形成部2034における同期信号に対するビームフォーミング処理(プリコーディング処理)を第1のプリコーディングとも記載し、該第1のプリコーディングに用いられる線形フィルタを第1の線形フィルタとも記載する。また、ビーム形成部2034における同期信号とは異なるベースバンド信号(例えばデータ信号)に対するビームフォーミング処理(プリコーディング処理)を第2のプリコーディングとも記載し、該第2のプリコーディングに用いられる線形フィルタを第2の線形フィルタとも記載する。また、ビーム形成部2034は、記載されている複数の線形フィルタの少なくとも一部が異なる複数のコードブックを予め備え、スモール基地局装置200が同期信号と他のベースバンド信号をビームフォーミング送信する際に、それぞれ異なるコードブックに基づいてビームフォーミング送信を行なうように制御しても良い。また、ビーム形成部2034は、スモール基地局装置200が同期信号とは異なるベースバンド信号をビームフォーミング送信する際に、同期信号と同様に、複数のビームを用いて、該ベースバンド信号を送信するように制御しても良い。
なお、ビーム形成部2034が、ビームフォーミングに用いる線形フィルタの算出方法のみを把握している場合も本発明には含まれる。例えば、ビーム形成部2034は、端末装置300への同期信号に先立って、ランダムに複数の線形フィルタを生成し、該線形フィルタに基づいて、一連の信号処理を行なっても良い。ビーム形成部2034は、線形フィルタを生成するたびに、コードブックの記載内容を更新しても良い。
無線送信部2035は、ビーム形成部2034が生成したベースバンド信号を無線周波数(Radio frequency(RF))帯の信号に変換する処理を行なう。無線送信部1034が行なう処理には、デジタル・アナログ変換、フィルタリング、ベースバンド帯からRF帯への周波数変換等が含まれる。
アンテナ205は、送信部203が生成した信号を、端末装置300に向けて送信する。
なお、受信部204が取得したアシスト情報に、マクロ基地局装置100よりオフロードされた端末装置300宛てのデータが含まれている場合、当該データは物理チャネル信号生成部2031に入力され、物理チャネル信号生成部2031は当該データを送信可能なベースバンド信号を生成することが可能である。例えば、後述する端末装置300の同期処理によって、端末装置300がスモール基地局装置200をScellとする場合、物理チャネル信号生成部2031は、該データをScellのPDSCHで送信する信号に含めることが可能である。
[1.3 端末装置]
図5は、本発明の第1の実施形態に係る端末装置300の1構成例を示すブロック図である。図5に示す通り、端末装置300は、上位層部301と、制御部302と、送信部303と、受信部304と、アンテナ305と、を備える。また、受信部304は、無線受信部3043と、同期処理部3042と、物理チャネル信号復調部3041を備える。
上位層部301は、MAC層、PDCP層、RLC層、RRC層の処理を行なう。また、上位層部301は、送信部303と、受信部304の制御を行なうための情報を生成し、制御部302に出力する。
アンテナ305は、スモール基地局装置200が送信した信号を受信し、受信部304に出力する。
受信部304は、物理チャネル信号復調部3041と同期処理部3042と無線受信部3043を備える。無線受信部3043は、アンテナ305から入力されたRF帯の信号をベースバンド帯に変換する。無線受信部3043が行なう処理には、RF帯からベースバンド帯への周波数変換、フィルタリング、アナログ・デジタル変換等が含まれる。
受信部304は、スモール基地局装置200が送信した信号に加えて、すでに接続状態が確立しているマクロ基地局装置100からの信号も取得することができる。例えば、端末装置300がマクロ基地局装置100をPcellとして接続している場合、端末装置300は、マクロ基地局装置100がPcellのPDSCHやPDCCH等によって送信される信号から該アシスト情報を取得することができる。
同期処理部3042は、スモール基地局装置200から送信される同期信号に基づいて、同期処理を行なう。また、同期処理部3042は同期処理に際し、マクロ基地局装置100から通知されるアシスト情報を用いることができる。
同期処理部3042は、複数のセルIDにそれぞれ関連付けられた同期信号系列をマクロ基地局装置100からのアシスト情報によって把握することができる。当然、同期処理部3042は、接続可能性のある複数のセルIDにそれぞれ関連付けられた同期信号系列を予め把握しておくこともできる。同期処理部3042は、把握している複数の信号系列を用いて、スモール基地局装置200から送信される同期信号との相関を取ることが可能である。例えば、同期処理部3042は、その相関出力が一定の閾値よりも高くなる信号系列があった場合、その信号系列(複数あった場合は、最大の相関出力を与える信号系列)に関連付けられたセルIDを備えるスモール基地局装置200に対して同期可能(接続可能)と判断する。また、同期処理部3042は、同期処理によって得られた各セルIDに関連付けられた受信品質を取得し、後述する送信部303を介して、マクロ基地局装置100に該受信品質が通知されるように制御されても良い。
なお、端末装置300にはスモール基地局装置200からのみではなく、マクロ基地局装置100や、隣接セルのスモール基地局装置200やマクロ基地局装置100からも同期信号を受信する場合もある。端末装置300は、これらスモール基地局装置200以外の装置から送信される同期信号に対しても同期処理を行ない、複数のセルIDの検出や受信品質の取得を行なっても良い。マクロ基地局装置100の上位層部101が、配下のスモール基地局装置200を複数のグループに棲み分けている場合も同様である。
複数の装置からの同期信号を受信する端末装置300は、通信システムが使用可能な各周波数帯それぞれに対して同期処理を行なう必要がある。しかし、本実施形態が対象とする通信システムでは、高周波数帯のキャリア周波数を用いるスモール基地局装置200と、低周波数帯のキャリア周波数を用いるマクロ基地局装置100とで、設定されるセルIDに制限が与えることが可能である。例えばセルIDが0〜503で準備されている場合に、0〜56マクロ基地局装置100だけに使用され、57〜503はスモール基地局装置200だけに使用されるような状況が考えられる。この場合、端末装置300は、マクロ基地局装置100が使用する周波数帯に対しては、0〜56のセルIDに対応する同期処理のみを行ない、一方で、スモール基地局装置200が使用する周波数帯に対しては、57〜503のセルIDに対応する同期処理のみを行なえば良い。なお、一部のセルIDがスモール基地局装置200とマクロ基地局装置100の双方に用いられる可能性を残しても良い。このような制御により、端末装置300の負担を軽減することが可能である。
同期処理部3042が検出したセルIDは、制御部302を介して、上位層部301および送信部303に通知される。送信部303は、取得したセルIDをマクロ基地局装置100に対して通知する。この通知方法は何かに限定されるものではない。例えば、端末装置300がマクロ基地局装置100をPcellとして接続しているのであれば、端末装置300はPcellのPUSCHで該セルIDに関する情報を送信可能である。
スモール基地局装置200より同期信号以外の信号が送信されている場合、その信号は物理チャネル信号復調部3041に入力され、復調処理が行なわれることになる。
なお、本実施形態に係るマクロ基地局装置100は、スモール基地局装置200の機能を併せて備えていても良い。同様に、スモール基地局装置200がマクロ基地局装置100の機能を併せて備えていても良い。
以上、説明してきたマクロ基地局装置100、スモール基地局装置200および端末装置300によれば、Massive MIMO伝送が可能な複数のスモール基地局装置を備え、そして端末装置300に複雑な同期処理を要求しない無線通信システムが可能となる。
[2.第2の実施形態]
高周波帯のキャリア周波数を用いたMassive MIMO伝送では信号送信に際し、ビームフォーミング(プリコーディング)伝送を行なうことが前提となる。そのため、その伝送特性はビーム形成の方法に大きく依存する。本実施形態においては、第1の実施形態でも想定した複数のスモール基地局装置の間で、適切なビーム形成を行なう場合を対象とする。
本実施形態が対象とする通信システムは、図1に示す通信システムと同一であり、通信システムが備えるスモール基地局装置200には、マクロ基地局装置100より同一のセルIDが設定されているものとする。また、各装置間の接続状態は、実施形態1と同様であり、更に、端末装置300はスモール基地局装置200のいずれか一つと接続可能状態(同期がとれている状態)であるものとする。例えば、端末装置300は、マクロ基地局装置100をPcellとし、スモール基地局装置200をScellとして、それぞれに接続している。
図6は本実施形態に係るスモール基地局装置200の1構成例を示すブロック図である。その構成は図4に示す構成とほぼ同一であるが、送信部203は更にビーム制御部2036を備える。
本実施形態に係るスモール基地局装置200は、第1の実施形態と同様のビームフォーミング伝送が可能である。ビームフォーミング伝送の方法は何かに限定されるものではないが、例えば、複数の線形フィルタが記載されたコードブックを予め備え、コードブック記載の線形フィルタから一つを選択し、その線形フィルタを送信信号に乗算して送信する方法がある。例えば、スモール基地局装置200が備えるアンテナ205のアンテナ素子数がN個である場合、コードブックとして式(1)に示すようなN行N列のDFT行列Bを用いることができる。
Figure 2016047372
ここで、W=exp(−j2π/N)である。行列Bの各列ベクトルを一つの線形フィルタとすることで、スモール基地局装置200はN個のビームを形成することができる。当然、スモール基地局装置200が備えるコードブックの例は式(1)に限定されるものではない。スモール基地局装置200はLTEで採用されているようなハウスホルダー変換に基づいて作成したコードブックや、グラスマンコードブックや、複数のコードブックで構成されるマルチプルコードブックを備えていても良い。また、コードブックに記載されている線形フィルタ数はスモール基地局装置200が備えるアンテナ素子数と同一である必要はない。また、コードブックに記載の線形フィルタの長さ(要素数)もスモール基地局装置200が備えるアンテナ素子数と異なっていても構わない。以下では、スモール基地局装置200は、N個の線形フィルタが記載されたコードブックを備えているものとし、コードブックに記載されている線形フィルタ(ビームとも呼称する)をそれぞれb,b,...,bと記載する。
スモール基地局装置200のビーム制御部2036は、ビーム形成部2034が送信信号に適用する線形フィルタ(ビーム)を決定する。なお、ビーム制御部2036は、複数のビームを識別するためのビーム識別番号(BID)の設定も併せて行なう(詳細後述)。本実施形態において、ビーム制御部2036のビームの選択方法は何かに限定されるものではないが、例えばランダムビームフォーミングの考え方に基づいた方法を用いれば良い。
この方法では、最初にスモール基地局装置200は、コードブック記載の複数の線形フィルタb,b,...,bを、それぞれ異なる参照信号c,c,...,cに乗算し、空間多重して端末装置300に対して送信する。
端末装置300は、スモール基地局装置200が線形フィルタを乗算する参照信号を予め把握しているため、スモール基地局装置200がビームフォーミング送信した参照信号と、自装置が把握している参照信号との相関を取ることで、スモール基地局装置200が形成可能な各ビームの受信品質を把握することができる。つまり、端末装置300は、各ビームを参照信号によって識別することになる。以下では、参照信号cの送信に用いられている線形フィルタ(ビーム)bのビーム識別番号(BID)をBID=iとする。参照信号のインデックスと、線形フィルタのインデックスは必ずしも一致する必要はない。また、コードブック記載のビーム数と、参照信号の数も一致する必要はない。更に、複数のビームに一つのBIDが設定されても良いし、一つのビームに複数のBIDが設定されても良い。
なお、スモール基地局装置200は、同期信号の送信をランダムビームフォーミングの考え方に基づいて行なっても良い。この場合、スモール基地局装置200は、ビーム毎に異なる同期信号系列を用いた複数の同期信号を生成し、それぞれに異なるビームを用いて空間多重して送信することができる。同期信号系列とBIDが関連付けられていれば(例えば、スモール基地局装置200は、同期信号系列に用いる信号系列を生成する際のパラメータ(生成式や初期値)とBIDを関連付けることができる)、端末装置300は、スモール基地局装置200より送信されている同期信号に対する同期処理により、各BIDの受信品質を把握することが可能である。
なお、スモール基地局装置200が、ビームフォーミングに用いる線形フィルタの算出方法のみを把握している場合も本発明には含まれる。例えば、スモール基地局装置200は、端末装置300との通信に先立って、ランダムに複数の線形フィルタを生成し、該線形フィルタに基づいて、一連の信号処理を行なっても良い。この場合、スモール基地局装置200は、通信のたびに生成する複数の線形フィルタにBIDを設定しても良いし、線形フィルタの算出方法とBIDを関連付けても良い。
端末装置300は、最も受信品質の高いビームに関する情報(例えばBID)を、スモール基地局装置200に直接通知しても良い。また、端末装置300は、マクロ基地局装置100とは接続状態にあり、更にマクロ基地局装置100とスモール基地局装置200は接続状態にあるから、端末装置300は、マクロ基地局装置100を介して、スモール基地局装置200に、該ビームに関する情報を通知することができる。ビーム制御部2036は、端末装置300から通知される該ビームに関する情報に基づいて、最適なビームを決定することが可能となる。
以上の方法によれば、スモール基地局装置200は適切なMassive MIMO伝送を端末装置300に対して行なうことが可能である。しかし、本実施形態に係るスモール基地局装置200のように、それぞれに同一のセルIDが設定されている場合、必ずしも適切なMassive MIMO伝送を行なうことはできない。なぜならば、本実施形態の場合、端末装置300は、同じセルIDが設定された複数のスモール基地局装置200を、一つのスモール基地局装置200と認識してしまう。そのため、スモール基地局装置200が複数の参照信号をそれぞれ異なるビームで送信する際に、各スモール基地局装置200より送信されるビームがお互いに干渉となって端末装置300に受信されてしまうためである。
図7は本実施形態に係るスモール基地局装置200のビーム形成の様子の一例を示す図である。ここでは、各スモール基地局装置200は4つのビームb,b,b,bを形成可能であるコードブックをお互いに共有しているものとし、4つの異なる参照信号を先の4つのビームを用いて同時に送信している。また、各ビームに設定されたBID(図7中では#1、#2、#3、#4と記載)も各スモール基地局装置200間で同一であるものとする。先に説明した方法によれば、図7中の端末装置300は、各ビームの品質を測定し、マクロ基地局装置100(図7中では記載を省略)に通知する。しかし、スモール基地局装置200には同一のセルIDが設定されているため、端末装置300は、それぞれのビームがどのスモール基地局装置200より送信されているかを判断することはできない。そのため、端末装置300はBIDの異なる4つのビームが同一送信ポイントから送信されているものと判断してしまう。よって、図7に示すような位置に端末装置300が存在した場合、端末装置300があるビームを検出する際に、他のビームが干渉となってしまい、端末装置300は受信品質の高いビームを検出できない。
そこで、本実施形態が対象とする通信システムが備えるスモール基地局装置200は、それぞれが備えるコードブックや、BIDを適切に設定することで、効率の高いMassive MIMO伝送を実現する。
図8は本実施形態に係るスモール基地局装置200のビーム形成の様子の一例を示す図である。図7と同様に、各スモール基地局装置200が4つのビームを形成可能な同一のコードブックを共有しているが、各ビームに設定されたBIDは異なっている。また、図8では、端末装置300−1と端末装置300−2が存在するものとする。この場合、端末装置300−1は、BID=1のビームのみを検出できる可能性が高い。また、端末装置300−1は認識できないものの、実際にはBID=1のビームが4つのスモール基地局装置200から同時送信されているから、そのビーム品質も良好となる。よって、端末装置300−1が所望のビームとしてBID=1を、マクロ基地局装置100を介してスモール基地局装置200に通知し、スモール基地局装置200がBID=1のビームを使って端末装置300−1に対して同時にMassive MIMO伝送を行なうことで、良好な通信品質が実現されることになる。
また、端末装置300−2は、BID=2のビームのみを検出できる可能性が高い。この場合、スモール基地局装置200は、BID=1およびBID=2のビームを、端末装置300−1および端末装置300−2に対するビームフォーミング送信にそれぞれ用いることで、端末装置300−1および端末装置300−2宛てのデータを空間多重して送信することが可能となる。
一方、図8中の端末装置300−1の近傍に別の端末装置300−3が存在した場合、端末装置300−3も端末装置300−1と同様にBID=1を所望ビームとして、マクロ基地局装置100に通知してしまう可能性が高い。この場合、スモール基地局装置200は、端末装置300−1および端末装置300−3宛てのデータを空間多重して送信することはできず、他の多重方式(例えば時間多重や周波数多重)によって端末装置300−1および端末装置300−3宛てのデータを多重する必要がある。この場合、端末装置300の通信機会が減少してしまうことになる。この場合、スモール基地局装置200が図7に示すようなBIDの設定を行なうことで、端末装置300−1および端末装置300−3がそれぞれ異なる所望のBIDを通知する可能性が上がるから、スモール基地局装置200は、端末装置300−1および端末装置300−3宛てのデータを空間多重して送信できる。しかし、端末装置300−1および端末装置300−3のお互いのデータが干渉となるから、図8の場合と比較して、受信品質が低下してしまう。つまり、本実施形態が対象とする通信システムにおいては、各スモール基地局装置200のビーム制御部2036がBIDを制御することで、端末装置300の通信機会と受信品質を制御可能となるが、それらはトレードオフの関係にある。
本実施形態が対象とする通信システムでは、スモール基地局装置200を設置する環境に応じて、BIDを適切に設定する。例えば、端末装置300が密集するような地域には、通信システムが備えるスモール基地局装置200からそれぞれ異なるBIDのビームが届くように、各スモール基地局装置200がBIDを設定することで、該地域の端末装置300の通信機会を改善することができる。一方、端末装置300の密度がそれほど高くない地域には、通信システムが備えるスモール基地局装置200から同一のBIDのビームが届くように、各スモール基地局装置200がBIDを設定することで、該地域の端末装置300の通信品質を改善することができる。
また、端末装置300が密集するような地域においても、データトラフィック量の大きな端末装置300が存在するのであれば、通信システムが備えるスモール基地局装置200から同一のBIDのビームが届くように、各スモール基地局装置200がBIDを設定することで、大きなデータトラフィックを有する端末装置300の通信が短時間で終了するため、通信システム全体としての通信効率は改善する場合もある。
以上説明してきたように、本実施形態が対象とする通信システムでは、スモール基地局装置200を設置する環境(端末装置300の密度、各端末装置300のトラフィック量およびトラフィック内容、端末装置300の受信品質等)に応じて、スモール基地局装置200のビーム制御部2036は、BIDを適切に設定する。
スモール基地局装置200のビーム制御部2036のBIDの設定は、通信事業者がスモール基地局装置200を設置する際に、周辺環境を考慮して設定することができる。また、スモール基地局装置200が接続しているマクロ基地局装置100の上位層部101からの指示に従って、ビーム制御部2036はBIDを設定することが可能である。
また、これまでの説明では、各スモール基地局装置200はお互いに同一のコードブックを備えて、それぞれがBIDを設定するものとしてきたが、各スモール基地局装置200がお互いに異なるコードブックを用いて、同様の制御を行なっても構わない。
また、スモール基地局装置200が、同期信号のビームフォーミング送信と、同期信号以外(例えばデータ信号)のビームフォーミング送信とに、同じコードブックを用いる場合、それぞれの送信時におけるBIDの設定は、異なっていても良い。
以上説明してきたスモール基地局装置200によれば、同一のセルIDが設定されたスモール基地局装置を複数備えた通信システムにおいて、高効率にMassive MIMO伝送を行なうことができるから、通信システムのシステムスループットを改善することが可能となる。
[3.第3の実施形態]
第2の実施形態が対象とした通信システムでは、スモール基地局装置を設置する環境に応じて、スモール基地局装置がMassive MIMO伝送に用いる複数のビームを識別するためのビーム識別番号を適切に設定することで、システム全体の効率を改善する。しかし、通信システムの環境は、時々刻々と変化するのが通常であり、ある一つのビーム識別番号の設定パターンでは、あらゆる環境に対応することはできない。本実施形態では、スモール基地局装置がMassive MIMO伝送に用いる複数のビームを識別するためのビーム識別番号を動的に設定する。
本実施形態が対象とする通信システムは、図1に示す通信システムと同一であり、通信システムが備えるスモール基地局装置200には、マクロ基地局装置100より同一のセルIDが設定されているものとする。また、各装置間の接続状態は、実施形態1と同様であり、更に、端末装置300はスモール基地局装置200のいずれか一つと接続可能状態(同期がとれている状態)であるものとする。
図9は、本実施形態に係るスモール基地局装置200の1構成例を示すブロック図である。その構成は図6に示す構成とほぼ同一であるが、受信部204は、更に同期処理部2043とビーム測定制御部2044を備える。
各スモール基地局装置200のビーム制御部2036は、受信部204が取得した、他のスモール基地局装置200よりビームフォーミング送信された信号に基づいて、BIDを制御することが可能である。例えば、スモール基地局装置200の受信部204が、自装置以外のスモール基地局装置200から端末装置300に向けてビームフォーミングされて送信されている信号を受信し、その受信品質を取得し、その受信品質に基づいて、ビーム制御部2036がBIDを制御することが可能である。なお、スモール基地局装置200が他スモール基地局装置200から送信される信号を正しく受信するために、受信部204が備える同期処理部2043は、端末装置300が備える同期処理部3042と同様に、同期処理を行なうことが可能である。つまり、本実施形態に係るスモール基地局装置200の受信部204は、端末装置300が備える受信部304が備える、スモール基地局装置200よりビームフォーミング送信された信号を受信する機能の一部を発揮可能な構成となっている。
スモール基地局装置200は、複数のアンテナ素子を備えているから、自装置が受信した信号がどの方向から到来したかを推定する到来角度推定や、特定の方向のみから到来する信号のみを受信するアンテナアレー受信が可能である。スモール基地局装置200のビーム測定制御部2044は、アンテナ205を適切に制御することで、自装置が備えるコードブックに記載の線形フィルタで形成可能なビームの出射角度方向から到来する信号のみを受信するアンテナアレー受信を行なうことができる。
該アンテナアレー受信によって受信された該出射角度方向から到来してきた信号は無線受信部2042を介して、ビーム測定制御部2044に入力される。スモール基地局装置200は、設定可能なBIDにそれぞれ関連付けられた参照信号を把握している。よって、該入力された信号が、他のスモール基地局装置200が端末装置300にビーム品質を測定させるためにビームフォーミング送信した参照信号であれば、ビーム測定制御部2044は、該出射角度方向から到来しているビームのBIDを取得することが可能である。ビーム測定制御部2044が取得した他のスモール基地局装置200のBIDの情報に基づいて、ビーム制御部2036は自装置のBIDを設定することが可能である。
ビーム制御部2036がある出射角度を有するビームのBIDを設定する場合、該出射角度に対するアンテナアレー受信によって取得したBIDと同一のBIDに設定すれば、図8に示すような、同一地域に同一のBIDを持ったビームが到来する通信システムを実現することができる。例えば、スモール基地局装置200の上位層部201は、マクロ基地局装置100より通知されるアシスト情報に含まれる端末装置300に対するMassive MIMO伝送に用いるBIDに関する情報を蓄積しておくことで、該BIDの利用指示の頻度(BIDヒストグラム)を把握できる。上位層部201が蓄積したBIDヒストグラムによって、該BIDの利用指示が少ないと判断した場合、ビーム制御部2036は、該出射角度方向の端末装置300の数はそれほど多くないと判断可能である。よって、ビーム制御部2036は、該地域に出射角度を向けるビームには該BIDと同一のBIDを設定することが可能である。
一方で、ビーム制御部2036がある出射角度を有するビームのBIDを設定する場合、該出射角度に対するアンテナアレー受信によって取得したBIDと異なるBIDに設定すれば、図7に示すような、同一地域に異なるBIDを持ったビームが到来する通信システムを実現することができる。例えば、ビーム制御部2036が、上位層部201のBIDヒストグラムによって、該BIDの利用指示が多いと判断した場合、ビーム制御部2036は、該出射角度方向の端末装置300の数は、かなり多いものと判断可能である。よって、ビーム制御部2036は、該地域に出射角度を向けるビームには該BIDと異なるBIDを設定することが可能である。
以上の説明では、ビーム制御部2036は、マクロ基地局装置100より通知されるアシスト情報に含まれるBIDの頻度に基づいてBIDの設定を行なうことが可能であるが、当然、通信システムのトラフィック量に基づいてBIDの設定を行なっても良い。例えば、ビーム制御部2036は、高トラフィックの(または、マクロ基地局装置100よりオフロードされるデータ量が多い)端末装置300宛てのデータ伝送への利用指示が多いBIDが、他の端末装置300宛てのデータ伝送に利用指示されないようにBIDを設定することも可能である。
また、各スモール基地局装置200のビーム制御部2036におけるBIDの設定は、各スモール基地局装置200の接続状態にあるマクロ基地局装置100が行なうこともできる。マクロ基地局装置100の上位層部101は、自セル内のトラフィック量の分布および時間変化を示すテーブルを予め把握しておき、そのテーブルに基づいて、配下のスモール基地局装置200それぞれに対して、BIDの設定に関する情報を通知することができる。また、マクロ基地局装置100が、スモール基地局装置200と同様に、他のスモール基地局装置200よりビームフォーミング送信されている信号を受信する機能を備え、その情報に基づいて、BIDの設定を決定しても良い。
また、マクロ基地局装置100が各スモール基地局装置200のビーム制御部2036におけるBIDの設定を制御する場合、マクロ基地局装置100は、自セル100−1a内のBIDの分布を把握することが可能となる。このことは、マクロ基地局装置100はマクロ基地局装置100に接続している各端末装置300が検出可能なBIDを把握できることを示唆している。よって、マクロ基地局装置100は、自セル100−1a内のBIDの分布に基づいて、各端末装置300に対して、受信品質を測定すべきBIDのセットをシグナリングすることができる。例えば、マクロ基地局装置100は、各端末装置300の自セル100−1a内の位置情報を取得し、該端末装置300が存在する地域に多く割り振られているBIDを、該端末装置300にシグナリングすることができる。各端末装置300端末装置300は、該シグナリングから取得されたBIDのビームに関してのみ受信品質を測定すれば良い。
以上説明してきたマクロ基地局装置100、スモール基地局装置200および端末装置300によれば、時々刻々と変化する通信システムの環境に応じて、BIDの設定を動的に行なうことで、高効率にMassive MIMO伝送を行なう通信システムが実現されるから、通信システムのシステムスループットを改善することが可能となる。
[4.全実施形態共通]
本発明に係るマクロ基地局装置、スモール基地局装置および端末装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであっても良い。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における端末装置、スモール基地局装置およびマクロ基地局装置の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現しても良い。端末装置、スモール基地局装置およびマクロ基地局装置の各機能ブロックは個別にチップ化しても良いし、一部、または全部を集積してチップ化しても良い。各機能ブロックを集積回路化した場合に、それらを制御する集積回路制御部が付加される。
また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。或いは、専用回路の一部を汎用処理プロセッサで構成し、各処理あるいは機能の一部は当該汎用プロセッサを使用して実現するようにして、専用回路部とソフトウェア処理の両方によって実現するように構成されていて良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本願発明の端末装置は、移動局装置への適用に限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、例えば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などに適用出来ることは言うまでもない。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も請求の範囲に含まれる。
本発明は、基地局装置、端末装置および通信方法に用いて好適である。
なお、本国際出願は、2014年9月24日に出願した日本国特許出願第2014−193247号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2014−193247号の全内容を本国際出願に援用する。
100 マクロ基地局装置
200、200−1、200−2、200−3、200−4 スモール基地局装置
300、300−1、300−2、300−3 端末装置
101、201、301 上位層部
102、202、302 制御部
103、203、303 送信部
104、204、304 受信部
105、205、305 アンテナ
1031、2031、3031 物理チャネル信号生成部
1041、2041、3041 物理チャネル信号復調部
1035、2035、3032 無線送信部
1042、2042、3043 無線受信部
2032 制御情報生成部
2033 多重部
2034 ビーム形成部
2043、3042 同期処理部
2044 ビーム測定制御部

Claims (12)

  1. 第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第2の基地局装置であって、
    他の前記第2の基地局装置の少なくとも一つと同一のセル識別番号が設定されており、
    複数の情報が記載されたコードブックを備え、
    前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記インデックスの割り当ての少なくとも一部は、他の前記第2の基地局装置と異なることを特徴とする、請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記通信システムの通信品質に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  4. 前記他の第2の基地局装置より送信される信号を受信する受信部を備え、
    前記他の第2の基地局装置より送信される信号に基づいて、前記他の第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況を取得し、
    前記他の第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況に基づいて、自装置の前記インデックスの割り当てを決定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  5. 前記第1の基地局装置からシグナリングされる前記インデックスの割り当てに関連付けられた情報に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  6. 前記コードブックに基づいて、前記セル識別番号に関連付けられた同期信号に、第1のプリコーディングを施してから送信することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の基地局装置。
  7. 第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第1の基地局装置であって、
    前記第2の基地局装置は、複数の情報が記載されたコードブックを備え、前記情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることが可能であり、
    前記複数の第2の基地局装置を複数のグループに棲み分けし、
    前記棲み分けに基づいて前記第2の基地局装置のセル識別番号を決定し、
    前記インデックスの割り当てと、前記セル識別番号に関する情報を、前記第2の基地局装置にシグナリングすることを特徴とする基地局装置。
  8. 前記第2の基地局装置より送信される信号を受信する受信部を備え、
    前記第2の基地局装置より送信される信号に基づいて、前記第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況を取得し
    記第2の基地局装置の前記インデックスの割り当て状況に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定することを特徴とする、請求項7に記載の基地局装置。
  9. 前記通信システムの通信品質に基づいて、前記インデックスの割り当てを決定することを特徴とする、請求項7に記載の基地局装置。
  10. 第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える端末装置であって、
    前記第2の基地局装置は、複数の情報が記載されたコードブックを備え、前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることが可能であり、
    前記第1の基地局装置は、前記インデックスの割り当てを決定し、前記インデックスの少なくとも一つを前記端末装置にシグナリングし、
    前記第1の基地局装置からのシグナリングに基づいて、前記第2の基地局装置より送信される信号の受信品質を測定することを特徴とする端末装置。
  11. 第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第2の基地局装置の通信方法であって、
    前記第2の基地局装置は、
    他の前記第2の基地局装置の少なくとも一つと同一のセル識別番号が設定されており、複数の情報が記載されたコードブックを備えており、
    前記複数の情報にそれぞれ異なるインデックスを割り当てるステップを備えることを特徴とする通信方法。
  12. 第1の基地局装置からの情報を取得可能な複数の第2の基地局装置が端末装置と通信を行なう通信システムが備える第1の基地局装置の通信方法であって、
    前記第2の基地局装置は、複数の線形フィルタが記載されたコードブックを備え、前記複数の情報にはそれぞれ異なるインデックスを割り当てることが可能であり、
    前記複数の第2の基地局装置を複数のグループに棲み分けするステップと、
    前記棲み分けに基づいて、前記第2の基地局装置のセル識別番号を決定するステップと、
    前記インデックスの割り当てと、前記セル識別番号に関する情報を、前記第2の基地局装置にシグナリングするステップと、を備えることを特徴とする通信方法。
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