JP2018014467A - 分極性電極および電気二重層キャパシタ - Google Patents

分極性電極および電気二重層キャパシタ Download PDF

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成暢 伊藤
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Takaaki Shima
孝明 嶋
文夫 山内
Fumio Yamauchi
文夫 山内
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Abstract

【課題】容量保持率が高く、膨れが生じにくい電気二重層キャパシタを得ることができる分極性電極および電気二重層キャパシタを提供する。【解決手段】集電体11と、前記集電体11の少なくとも一方の面に設けられた分極性電極層12とを備える分極性電極10であって、前記分極性電極層12における、分極性電極10の表面に連通していない空隙の含有率が15%以下である、分極性電極10。【選択図】図1

Description

本発明は、分極性電極および電気二重層キャパシタに関する。
近年、エネルギー環境問題の関心から、携帯端末機器の電源、自動車の主電源や補助電源、減速エネルギー回生システムの分野などで蓄電デバイスが注目されている。蓄電デバイスとしては、二次電池やキャパシタなどがあり、様々な用途に合った使い方がされている。これらの中でも電気二重層キャパシタは、一般的な電池の原理と異なり、両電極で化学反応が起きないため、電池と比較して急速充電が可能、圧倒的にサイクル寿命が長い、安全性により優れる、などの長所がある。そのため、スマートフォンや玩具のバックアップ電源用途などで実用化が成されている。
電気二重層キャパシタとしては、例えば正極および負極からなる一対の電極と、正極および負極の間に配置されたセパレータとを備え、これらに非水系電解液が含浸されたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
電気二重層キャパシタは、例えば以下のようにして製造される。
まず、正極および負極をそれぞれ真空乾燥した後、集電タブを接合する。次いで、集電タブが接合された正極および負極の間にセパレータを挟み、捲回または積層する。このようにして得られた捲回体または積層体を金属缶やラミネート袋などの容器に入れ、非水系電解液を用いて減圧含浸後、容器を封止して電気二重層キャパシタを得る。
電気二重層キャパシタに用いられる電極(以下、「分極性電極」という。)は、電流を取り出すための集電体と、該集電体の少なくとも一方の面に設けられた分極性電極層とを備える。分極性電極層は、活物質、導電材、結着材、増粘材などで構成されている。
分極性電極は、例えば以下のようにして製造される。
まず、活物質、導電材、結着材、増粘材などを溶剤に分散させて分極性電極層形成用スラリーを調製する。得られた分極性電極層形成用スラリーを集電体の少なくとも一方の面に塗布し、乾燥させて分極性電極層を形成し、分極性電極を得る。
特開2000−243453号公報
しかしながら、従来の電気二重層キャパシタは、耐久性評価時に容量保持率が低下したり、膨れたりすることがあった。
本発明の目的は、容量保持率が高く、膨れが生じにくい電気二重層キャパシタを得ることができる分極性電極および電気二重層キャパシタを提供することである。
分極性電極層に含まれる活物質としては、大きな比表面積を有する活物質が効果的であると考えられ、正極、負極ともに炭素系材料である活性炭が用いられることが多い。
活性炭はかさ密度が低く、噴流性および付着性が高い材料であり、分極性電極の製造時において分極性電極層内に空隙が形成されやすい。この空隙のうち、分極性電極の表面(外部)と連通している空隙(以下、「開気孔」ともいう。)は、分極性電極の真空乾燥時や非水系電解液の減圧含浸時に、非水系電解液などに置換される。
一方、分極性電極の表面と連通せず、完全に密閉された空間を保持する空隙(以下、「閉気泡」ともいう。)においては、閉気泡内の水分、不純物、不純ガスなどが滞留したり、非水系電解液の含浸が不十分となったりしやすい。
本発明者らは鋭意検討した結果、閉気泡での水分、不純物、不純ガスなどの滞留や非水系電解液の含浸不足が、容量保持率の低下や膨れの発生の原因となりうることを突き止めた。そこで、分極性電極層における閉気泡の含有率を規定することで、容量保持率の低下や膨れの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を有する。
[1] 集電体と、前記集電体の少なくとも一方の面に設けられた分極性電極層とを備える分極性電極であって、前記分極性電極層における、分極性電極の表面に連通していない空隙の含有率が15%以下である、分極性電極。
[2] [1]に記載の分極性電極を備える、電気二重層キャパシタ。
本発明の分極性電極によれば、容量保持率が高く、膨れが生じにくい電気二重層キャパシタを得ることができる。
本発明の電気二重層キャパシタは、容量保持率が高く、膨れが生じにくいものである。
本発明の分極性電極の一例を示す断面図である。 正極および負極の間にセパレータが挟まれた状態の一例を示す断面図である。 実施例1で得られた分極性電極の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた分極性電極の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた分極性電極の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られた分極性電極の走査型電子顕微鏡写真である。
[分極性電極]
本発明の分極性電極の一実施形態例について説明する。
図1に、本実施形態例の分極性電極を示す。この例の分極性電極10は、集電体11と、集電体11の両面に設けられた分極性電極層12とを備える。
<集電体>
集電体11は、導電性を有するものであり、具体的には金属などの導電性材料を含むものである。
集電体11の形状としては、例えばフィルム状、シート状、板状などが挙げられるが、これらに制限されない。
金属としては、例えばアルミニウム、白金、金、銀、銅などが挙げられる。導電性に優れ、かつ、入手容易であることから、集電体11としては金属箔や金属板を用いることが好ましく、アルミニウム箔、白金箔、アルミニウム板、白金板がより好ましい。また、集電体11として、金属箔と金属板とを重ね合わせたものを使用してもよい。
集電体11の厚さは、1〜100μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
<分極性電極層>
分極性電極層12は、導電性を有するものである。
分極性電極層12を構成する成分としては、活物質、導電材、結着材、増粘材などが挙げられる。
分極性電極層12は、詳しくは後述するが、活物質、導電材、結着材、増粘材などが溶剤に分散した分極性電極層形成用スラリーを集電体11上に塗布し、乾燥することで得られる。
分極性電極層12の厚さは、1〜500μmが好ましく、5〜100μmがより好ましい。
活物質としては、例えば活性炭;泡状カーボン、カーボンナノチューブ、ポリアセン、ナノゲート・カーボン等の炭素系材料;酸化還元反応を伴う金属酸化物;導電性ポリマー;有機ラジカルなどが挙げられる。これらの中でも、比表面積が大きく、静電容量の高い電気二重層キャパシタが得られる点で、活性炭が好ましい。これら活物質は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
活性炭のBET比表面積は、700〜2500m/gが好ましく、1500〜2000m/gがより好ましい。活性炭のBET比表面積が700m/g以上であれば、静電容量のより高く安定した電気二重層キャパシタが得られやすくなる。一方、活性炭のBET比表面積が2500m/g以下であれば、体積あたりの静電容量の高い電気二重層キャパシタが得られやすくなる。
活性炭のBET比表面積は、JIS Z 8830:2013に準じ、ガス吸着法により求められる値である。
活性炭の平均粒子径は、0.5〜50μmが好ましく、1〜10μmがより好ましく、1〜6μmがさらに好ましい。活性炭の平均粒子径が0.5μm以上であれば、電解液の分解などの副反応が生じにくい。一方、活性炭の平均粒子径が50μm以下であれば、均一な塗工面が得られやすい。特に、活性炭の平均粒子径が6μm以下であれば、詳しくは後述するが、分極性電極層12における閉気泡の含有率が低くなる傾向にある。
活性炭の平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用い、レーザー回折・散乱法により粒子径分布測定を行うことで得られる累積分布において、体積基準での累積頻度が50%となる粒子径(D50)である。
活物質の含有量は、分極性電極層形成用スラリーの総固形分(溶剤を除く全成分)の総質量に対して、50〜100質量%が好ましく、70〜95質量%がより好ましい。
導電材としては導電性を有するものであれば特に制限されないが、例えばカーボンブラック、アセチレンブラック、ケチェンブラック、炭素繊維、黒鉛、フラーレン等の炭素系材料などが挙げられる。これら導電材は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
導電材の含有量は、分極性電極層形成用スラリーの総固形分(溶剤を除く全成分)の総質量に対して、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%がより好ましい。
結着材としては分極性電極層12を保持できるものであれば特に制限されないが、例えばスチレン・ブタジエン系エラストマー、アクリル系エラストマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリメチルメタクリレート系重合体などが挙げられる。これら結着材は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着材の含有量は、分極性電極層形成用スラリーの総固形分(溶剤を除く全成分)の総質量に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
増粘材は、活物質や導電材を溶剤に分散させる際の分散安定性の向上や、結着材を補助するものである。このような増粘材としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびこれらの塩などが挙げられる。これら増粘材は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
増粘材の含有量は、分極性電極層形成用スラリーの総固形分(溶剤を除く全成分)の総質量に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
分極性電極層12における閉気泡の含有率は、15%以下であり、10%以下が好ましく、5.5%以下がより好ましく、3%以下がさらに好ましい。閉気泡の含有率が15%以下であれば、容量保持率が高く、膨れが生じにくい電気二重層キャパシタが得られる。
ここで、「閉気泡」とは、分極性電極の表面(外部)と連通せず、完全に密閉された空間を保持する空隙のことであり、「独立気泡」ともいう。複数の閉気泡が連通して、1つの大きな閉気泡を形成していてもよい。
なお、分極性電極の表面(外部)と連通している空隙を「開気孔」という。
図1において、閉気泡および開気泡は省略する。
分極性電極層12における閉気泡の含有率(閉気泡率)は、以下のようにして求められる。
まず、分極性電極を樹脂で埋包する。樹脂埋包した分極性電極を厚さ方向に切断し、研磨機を用いて切断面を研磨し、面出しを行う。研磨後の切断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下「SEM」ともいう。)にて観察し、撮像する。得られた走査型電子顕微鏡写真から、分極性電極層の総面積に対する閉気泡の面積の合計の割合を算出し、これを分極性電極層における閉気泡率とする。図1に示す分極性電極10のように、集電体11の両面に分極性電極層12が形成されている場合は、走査型電子顕微鏡写真に写る2つの分極性電極層の面積の合計と、2つの分極性電極層中の閉気泡の面積の合計を求め、分極性電極層の総面積に対する閉気泡の総面積の割合を算出する。開気孔は樹脂で埋包されるので、撮像写真には写らない。
包埋樹脂としては、SEMでの撮像を補助し、試料を固定させることができるものであれば特に制限されないが、例えばエポキシ樹脂、メタクリル酸樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
なお、分極性電極を任意の大きさになるように厚さ方向に切断して試料(試験片)を切り出し、切り出した試料を樹脂で埋包した後、切断面を研磨したものを用いて閉気泡率を求めてもよい。
分極性電極層12における閉気泡率は、分極性電極層12に含まれる各成分の組み合わせや配合組成を調節することで制御できる。また、各成分の種類によっても閉気泡率を制御できる。例えば、活物質として活性炭を用いる場合は、活性炭のBET比表面積や平均粒子径などを調節することで閉気泡率を制御できる。具体的には、活性炭の平均粒子径が小さくなるほど、分極性電極層12における閉気泡率は低くなる傾向にある。
<製造方法>
図1に示す分極性電極10は、例えば集電体11の両面に分極性電極層形成用スラリーを塗布し、乾燥して分極性電極層12を形成することで得られる。
分極性電極層形成用スラリーは、分極性電極層12を構成する成分(例えば活物質、導電材、結着材、増粘材など)と溶剤(分散媒)とを含む。分極性電極層形成用スラリーを調製する際には、分極性電極層12における閉気泡率が上記範囲内となるように、各成分の種類、組み合わせや配合組成を調節して、溶剤に分散させる。
結着材が水溶性樹脂の場合、分極性電極層形成用スラリーに用いられる溶剤としては水が使用されるが、水以外の有機溶剤を使用してもよい。
結着材が非水溶性樹脂の場合、分極性電極層形成用スラリーに用いられる溶剤としては、例えば1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、2−ブタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これら溶剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
分極性電極層形成用スラリーの塗布方法としては、例えばディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法などを適用することができる。
集電体上に塗布された分極性電極層形成用スラリーの乾燥方法としては、例えば熱風や赤外線等による加熱乾燥が挙げられる。乾燥温度は、分極性電極層形成用スラリーに含まれる溶剤の沸点に応じて適宜選択することが好ましい。
<作用効果>
以上説明した本実施形態例の分極性電極は、閉気泡率が15%以下の分極性電極層を備える電極である。よって、本実施形態例の分極性電極であれば、容量保持率が高く、膨れが生じにくい電気二重層キャパシタを得ることができる。かかる理由は以下のように考えられる。
上述したように、閉気泡においては、閉気泡内の水分、不純物、不純ガスなどが滞留したり、非水系電解液の含浸が不十分となったりしやすい。これら滞留や含浸不足が起因となり、容量保持率の低下や膨れの発生という問題が起こると考えられる。
しかし、本実施形態例の分極性電極であれば、分極性電極層における閉気泡率が15%以下であるため、閉気泡内での水分、不純物、不純ガスなど滞留や、非水系電解液の含浸不足が軽減される。よって、本実施形態例の分極性電極を用いれば、容量保持率が高く、膨れが生じにくい電気二重層キャパシタを得ることができると考えられる。
<他の実施形態>
上述した実施形態例では、分極性電極層が集電体の両面に設けられているが、分極性電極層は集電体の片面のみに設けられていてもよい。集電体の片面に分極性電極層を設ける場合には、集電体の片面に分極性電極層形成用スラリーを塗布すればよい。
「電気二重層キャパシタ」
本発明の電気二重層キャパシタの一実施形態例について説明する。
本実施形態例の電気二重層キャパシタは、正極および負極からなる一対の電極と、正極および負極の間に配置されたセパレータと、非水系電解液とを備え、正極および負極がそれぞれ本発明の分極性電極である。
電気二重層キャパシタは、例えば以下のようにして製造される。
まず、正極および負極をそれぞれ真空乾燥した後、正極および負極の各集電体に集電タブを接合する。次いで、図2に示すように、集電タブ(図示略)が接合された正極10aおよび負極10bの間にセパレータ20を挟み、捲回または積層する。このようにして得られた捲回体または積層体を容器に入れ、非水系電解液を用いて正極および負極を減圧含浸した後、容器を封止して電気二重層キャパシタを得る。
図2に示す正極10aは、本発明の分極性電極からなり、集電体11aと、集電体11aの両面に設けられた正極電極層12aとを備える。一方、負極10bは、本発明の分極性電極からなり、集電体11bと、集電体11bの両面に設けられた負極電極層12bとを備える。
セパレータ20は、イオン透過性を有し、短絡などの問題が起きにくいものであれば特に制限されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系の多孔質膜;セルロース系の多孔質膜;無機セラミックス系の多孔質膜;ポリイミド、ポリアミド系の多孔質膜;不織布などが挙げられる。
集電タブは、導電性を有するものであれば特に制限されないが、例えば金属箔が挙げられる。具体的には、正極に接合される集電タブとしてはアルミニウム箔が挙げられ、負極に接合される集電タブとしては銅箔などが挙げられる。
捲回体または積層体を収容する容器としては、非水系電解液に対する化学的耐食性を有するものであれば特に制限されないが、例えばステンレス鋼やアルミニウム等の金属製の容器(金属缶);ラミネート袋などが挙げられる。金属缶の形状としては特に制限されず、円筒状でもよいし、角型でもよい。
非水系電解液は、電解質と溶剤とを含み、電気伝導性を有するものである。
電解質としては、例えば金属の陽イオン、第4級アンモニウムイオン、ホスホ二ウムイオン等のカチオンと、ホウフッ化物イオン、リンフッ化物イオン等のアニオンとの組み合わせなどが挙げられる。これらの中でも第4級アンモニウムイオンとホウフッ化物イオンとの組み合わせが好ましく、具体的にはテトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ジメチルジエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート等のテトラフルオロボレート塩などが挙げられる。これら電解質は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
溶剤としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート系溶剤;スルホラン、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、エチルイソプロピルスルホン等のスルホン系溶剤;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶剤;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤;γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶剤などが挙げられる。これら溶剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
以上説明した本実施形態の電気二重層キャパシタは、上述した本発明の分極性電極を備えるので、容量保持率が高く、膨れが生じにくいものである。
なお、本発明の電気二重層キャパシタは、正極および負極の少なくとも一方が本発明の分極性電極であればよいが、正極および負極の両方が本発明の分極性電極であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「実施例1」
<分極性電極の製造>
活物質として活性炭(BET比表面積1800m/g、平均粒子径(D50)4.0μm)、導電材としてアセチレンブラック(AB)、結着材としてスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、増粘材としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)を、活性炭/AB/SBR/CMC=86/10/2/2(質量比)の組成で純水に溶解し、分極性電極層形成用スラリーを調製した。
塗工乾燥装置を用い、得られた分極性電極層形成用スラリーを集電体としてアルミニウム箔(厚さ20μm、得られる分極性電極の単位面積あたりの重量60.0g/m)の両面に、乾燥後の分極性電極層の片面の目付量が30.0g/m、両面の総目付量が60.0g/mになるように塗布した後、100℃で乾燥して分極性電極層を形成した。
次いで、集電体とその両面に形成された分極性電極層との積層体を、分極性電極層密度が約0.6g/cmになるように圧延処理を行い、分極性電極を得た。
得られた分極性電極について、以下のようにして分極性電極層における閉気泡の含有率(閉気泡率)を測定した。
まず、得られた分極性電極を任意の大きさになるように厚さ方向に切断して試料を切り出し、切り出した試料をエポキシ樹脂で埋包した。研磨機を用いて樹脂埋包した試料の切断面を研磨して面出しし、研磨後の切断面をSEMにて観察し、撮像した。ここでの倍率は、アルミニウム箔と、アルミニウム箔の両面に形成された分極性電極層と、分極性電極層内の閉気泡とが確認できるよう、400倍とした。走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。
走査型電子顕微鏡写真に写る分極性電極層の面積の合計(総面積)を求めた。また、走査型電子顕微鏡写真に写る分極性電極層中の閉気泡の面積の合計(総面積)を求めた。図3において、周囲が白く、その中が黒い部分が閉気泡であり、白い部分の外枠の面積を閉気泡の面積として測った。走査型電子顕微鏡写真に写る分極性電極層の総面積を基準として、閉気泡の総面積の割合を百分率で表し、これを分極性電極層における閉気泡率とした。結果を表1に示す。
なお、図3において、分極性電極の上側および下側の層は、エポキシ樹脂層である。
<電気二重層キャパシタの製造>
先に製造した分極性電極を100〜200℃の温度範囲にて、約24時間真空乾燥した。真空乾燥後の分極性電極から21.5mm×310mmの分極性電極シートを2枚切り出し、これら分極性電極シートにアルミニウムからなる集電タブを接合した。集電タブを接合した2枚の分極性電極シート間に真空乾燥処理済みの厚さ35μmのセルロース系の多孔質膜からなるセパレータを挟み、捲回した。得られた捲回体をアルミニウム製の円筒状の金属缶(円筒缶)に入れ、これに非水系電解液5mLを注入して2枚の分極性電極シートを減圧含浸した後、金属缶を封止して電気二重層キャパシタを得た。非水系電解液としては、スルホン系電解液(濃度2モル/L)を用いた。
得られた電気二重層キャパシタについて、以下のようにして容量保持率を測定し、膨れを評価した。
(容量保持率の測定)
電気二重層キャパシタについて、初期特性として以下の条件にて初期の放電容量を測定した。また、フロート特性として以下の条件にて250時間、500時間および1000時間の耐久性試験を行い、放電容量を測定した。初期の放電容量を基準として、耐久性試験後の放電容量の割合を百分率で表し、これを容量保持率とした。容量保持率が75%以上の場合を合格とする。結果を表1に示す。
初期特性:
初期特性として、0.01Cレートにおける充放電測定を実施した。測定条件を以下に示す。
・温度:25℃
・充電:定電流定電圧(0.16mA(0.01C)、3.0V、35分)
・放電:定電流(0.16mA(0.01C))
フロート特性:
フロート特性として、3V、70℃で250時間、500時間および1000時間保持した後、充放電測定を実施した。測定条件を以下に示す。
・温度:25℃
・充電:定電流定電圧(0.16mA(0.01C)、3.0V、35分)
・放電:定電流(0.16mA(0.01C))
・フロート保持時間:250時間、500時間、1000時間
(膨れの評価)
前記初期特性およびフロート特性における測定条件下での電気二重層キャパシタの金属缶の高さをノギスで測定した。初期特性の測定条件下での金属缶の高さを基準として、フロート特性の測定条件下での金属缶の高さの割合を百分率で表し、これを膨れ増加率とした。膨れ増加率が101%以下の場合を合格とする。結果を表1に示す。
「実施例2」
活物質として、BET比表面積が1650m/gであり、平均粒子径(D50)が6.0μmである活性炭を用いた以外は、実施例1と同様にして分極性電極を製造し、分極性電極層における閉気泡率を測定した。結果を図4および表1に示す。
また、得られた分極性電極を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製造し、容量保持率を測定し、膨れを評価した。結果を表1に示す。
「比較例1」
活物質として、BET比表面積が1700m/gであり、平均粒子径(D50)が7.0μmである活性炭を用いた以外は、実施例1と同様にして分極性電極を製造し、分極性電極層における閉気泡率を測定した。結果を図5および表1に示す。
また、得られた分極性電極を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製造し、容量保持率を測定し、膨れを評価した。結果を表1に示す。
「比較例2」
活物質として、BET比表面積が1970m/gであり、平均粒子径(D50)が9.0μmである活性炭を用いた以外は、実施例1と同様にして分極性電極を製造し、分極性電極層における閉気泡率を測定した。結果を図6および表1に示す。
また、得られた分極性電極を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを製造し、容量保持率を測定し、膨れを評価した。結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、分極性電極層における閉気泡率が15%以下である各実施例の分極性電極を用いた電気二重層キャパシタは、容量保持率が高く、膨れが生じにくかった。
また、各実施例で得られた電気二重層キャパシタは、充電時の電圧が3.0Vという通常よりも厳しい条件でも容量保持率が高く、高電圧に対して耐性を有していた。
さらに、耐久性試験は500時間が一般的であるが、各実施例で得られた電気二重層キャパシタは、1000時間の耐久性試験後も高い放電容量を保持できたことから、長期信頼性の高い電気二重層キャパシタであるといえる。
対して、分極性電極層における閉気泡率が15%を超える各比較例の分極性電極を用いた電気二重層キャパシタは、容量保持率が低く、膨れ増加率が高かった。
このように、本発明によれば、容量保持率が高く、膨れが生じにくく、高電圧に対して耐性を有する、長期信頼性のある電気二重層キャパシタを得ることができる分極性電極を提供することができる。
また、本発明によれば、容量保持率が高く、膨れが生じにくく、高電圧に対して耐性を有する、長期信頼性のある電気二重層キャパシタを提供することができる。
10 分極性電極
10a 正極
10b 負極
11 集電体
11a 集電体
11b 集電体
12 分極性電極層
12a 正極電極層
12b 負極電極層
20 セパレータ

Claims (2)

  1. 集電体と、前記集電体の少なくとも一方の面に設けられた分極性電極層とを備える分極性電極であって、
    前記分極性電極層における、分極性電極の表面に連通していない空隙の含有率が15%以下である、分極性電極。
  2. 請求項1に記載の分極性電極を備える、電気二重層キャパシタ。
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