JP2018013545A - 音声対話装置および発話制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この問題を解決するためには、各ロボットが、ユーザが誰に向かって話しかけているかを適切に判定し、返答するか否かを決定する必要がある。
複数の音声対話装置がユーザと対話する対話システムを構成する音声対話装置であって、ユーザが発した音声を取得する音声入力手段と、前記取得した音声に基づいて、複数の音声対話装置の中から前記ユーザが話し掛けた音声対話装置を特定するための情報であるユーザ発話情報を生成する情報生成手段と、生成した前記ユーザ発話情報を他の音声対話装置に送信し、他の音声対話装置から、当該音声対話装置が生成したユーザ発話情報を受信する送受信手段と、前記生成および受信したユーザ発話情報に基づいて、前記ユーザの発話に応答すべきであるか否かを判定する判定手段と、前記判定の結果に基づいて、前記ユーザとの対話を行う対話手段と、を有することを特徴とする。
また、送受信手段が、生成したユーザ発話情報を他の音声対話装置に送信し、他の音声対話装置からユーザ発話情報を受信する。すなわち、システムを構成する各音声対話装置が生成したユーザ発話情報が、全ての音声対話装置によって共有される。そして、判定手段が、収集したユーザ発話情報に基づいて、ユーザの発話に応答すべきか否かを決定する。
かかる構成によると、複数の音声対話装置で構成される対話システムにおいて、ユーザに返答を返すべき音声対話装置を一意に特定することができ、ユーザと音声対話装置との一対一の対話を開始させることができる。
ユーザが音声対話装置に呼び掛けを行う場合、多くの場合は当該音声対話装置の方向を向いて発声する。そこで、音声対話装置に対する音声の到来方向に関する情報、または、当該音声の音圧を用いることで、ユーザが呼び掛けた装置を特定することができる。
また、前記判定手段は、複数の音声対話装置の中で、自装置が前記ユーザに対して最も近い位置にいると判定した場合に、前記ユーザの発話に応答すべきであると判定することを特徴としてもよい。
てもよい。かかる構成によると、複数人のユーザがロボットとの会話を行えるようになる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る音声対話システムは、複数のロボットから構成され、当該ロボットが自然言語によってユーザと対話を行うシステムである。
図1は、本実施形態に係るロボット10のシステム構成図である。なお、図1には示していないが、本実施形態に係る音声対話システムは、複数のロボット10を含んで構成することができる。
また、ロボット10は、ユーザの発話を検知した場合に、周囲に存在する他のロボット10と通信を行い、「どのロボットが話し掛けられたか」を特定し、特定されたロボットのみが応答するという機能を有している。
する応答生成部13へ出力される。また、音声入出力部12は、内蔵されたスピーカを用いて、応答生成部13から送信された音声データを音声に変換する。
また、音声入出力部12は、マイクとして、図2に示したようなアレイマイク(点線で図示)を有している。それぞれのマイクから得られた信号を一旦記録して演算することで、音源の方向や距離を算出することができる。なお、マイクは二次元的に配置されてもよいし、三次元的に配置されてもよい。三次元的に配置することで、高さ(Z軸)方向の位置を検出することが可能になる。
音声認識は、既知の技術によって行うことができる。例えば、取得した音声データと音響モデルとを比較して特徴を抽出し、抽出した特徴を認識辞書とをマッチングさせることで音声認識を行う。
そして、取得したテキスト(すなわちユーザが行った発話の内容)に基づいて、ユーザへの返答となる文章(応答文)を生成する。応答生成部13は、例えば、予め記憶された対話シナリオ(対話辞書)に基づいて応答を生成してもよい。
応答生成部13が生成した返答は、制御部15へテキスト形式で送信され、その後、合成音声によってユーザに向けて出力される。
ロボット10は、入力された音声に基づいて応答文を生成するが、応答条件を設けないと、複数台のロボットがユーザに対して一斉に応答するなどの不都合が生じてしまう。そこで、本実施形態に係るロボット10は、通信範囲内にいる他のロボットと通信を行い、ユーザと対話するロボットを一台のみ決定する。
具体的には、対話判定部14は、(1)音声入出力部12が取得した音声に基づいて、ロボットとユーザとの位置関係を表す情報を生成し、(2)当該情報を周辺にいるロボットと交換し、(3)交換した情報に基づいて、自ロボットがユーザと対話するか否かを決定する。具体的な方法については後述する。
具体的には、対話相手(ユーザ)の呼び掛けに応じて対話を開始する機能、ユーザの発話に基づいて応答文を取得する機能、取得した応答文を音声データに変換し音声入出力部12を介して出力する機能などを実行する。
次に、対話判定部14が取得し、ロボット10同士で交換する情報(以下、ユーザ発話情報)について説明する。本実施形態に係るロボット10は、図2に示したように、複数のマイクを有しており、X−Y平面内におけるユーザの相対位置を算出することができる。具体的には、取得した音声の時間差に基づいて自ロボットに対するユーザの角度θを算出し、かつ、音圧に基づいて、自ロボットとユーザとの距離dを推定する。これらの方法は公知なものであるため、詳細な説明は省略する。
なお、ユーザが発話した際にロボットに届く音声の音圧は、ユーザの声の大きさによって変わる。よって、対話判定部14は、ユーザが一定の声量で発話しているものと仮定したうえで処理を行うようにしてもよい。
図3は、三台のロボット10(A〜C)とユーザとの位置関係を表した図である。
次に、収集したユーザ発話情報に基づいて、ユーザに応答するロボットを決定する処理について説明する。なお、本例では、ユーザが、ロボット10Aに対して話し掛けた場合を想定して説明を行う。
び距離d1、ロボット10Bが角度θ2および距離d2、ロボット10Cが角度θ3および距離d3を算出したものとする。各ロボットが生成したユーザ発話情報は、ブロードキャス
ト送信され、全てのロボットによって共有される。ここでは、図3に示したように、ユーザ発話情報A〜Cが、ロボット10A〜Cによって共有される。
次に、ロボット10が行う具体的な処理の内容について、処理フローチャート図である図4を参照しながら説明する。図4に示したフローチャートは、ロボット10が、ユーザが発した音声を検知した場合に開始される。
ステップS14にて、所定の時間が経過した場合、記憶している複数のユーザ発話情報に基づいて、前述した方法によって、自ロボットがユーザに応答すべきか否かを判定する(ステップS15)。
成部13に送信する。応答生成部13は、送信された音声データに対して音声認識を実行し、続いて、認識結果のテキストに基づいて発話文を生成する(ステップS17)。
生成された発話文は制御部15へ送信され、制御部15が当該発話文に基づいて音声合成を行い、音声入出力部11を介して出力する。
ステップS16で応答すべきでないと判定された場合、処理は終了し、待機状態に戻る。
第一の実施形態では、ユーザがロボットに対して発話を行う度に、当該ユーザに応答するロボットを決定した。しかし、ユーザと対話するロボットを、ユーザが発話するごとに判定した場合、僅かな条件の変動で対話相手が変わってしまうおそれがある。第二の実施形態は、これに対応するため、ロボットが一旦獲得した発話権を、トリガが発生するまで保持し続ける実施形態である。
第二の実施形態に係るロボット10のシステム構成図は、第一の実施形態と同様であるため詳細な説明は省略し、相違点についてのみ述べる。
第二の実施形態では、ロボット10が発話権を獲得し、ユーザに対する応答を生成した後で、発話権を獲得した旨を他のロボットに通知済みであるか否かを判定する(ステップS18)。ここで、通知を行っていない場合、発話権を取得した旨を、周囲のロボットにブロードキャスト送信によって通知する(ステップS19)。通知済みの場合、処理は終了する。また、当該通知を取得した他のロボットは、発話権を取得したロボットが他にいる旨を一時的に記憶する。
一方、いずれのロボットも発話権を有していない場合、ステップS12へ遷移し、第一の実施形態と同様に、応答するロボットを決定する処理を実行する。
そして、得られた方向および距離が、前回取得した方向および距離と大きく変動しているか否かを判定し、変動している場合に、ユーザが自ロボットに向けて発話していないと判定し、発話権を返上することを決定する(ステップS21)。例えば、方向または距離のいずれかが所定の閾値を超えて変動した場合や、方向および距離から得られるスコアが所定の閾値を超えて変動した場合に、発話権を返上する。
なお、ここで設定する閾値は、ステップS16で肯定判定となるための条件よりも緩い、すなわち、方向や距離の変動をある程度許容する値であることが好ましい。このように
することで、ユーザの声量が一時的に小さくなったり、顔の向きが一時的に変わった場合であっても対話を継続させることができる。
第一および第二の実施形態では、一人のユーザがロボットと対話する例を挙げた。これに対し、第三の実施形態は、複数のユーザがロボットと対話する実施形態である。
図6は、第三の実施形態に係るロボット10のシステム構成図である。第一の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。
第三の実施形態では、ステップS11で音声入出力部12が音声を取得すると、話者判定部16が、当該音声を発したユーザを識別する。また、取得した音声に、ユーザの識別子を関連付ける。そして、ステップS12以降の処理を、識別したユーザごとに行う。
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
範囲に入っていないロボットがいた場合、互いの存在を認識できない場合がある。これを防ぐため、他のロボットからユーザ発話情報を受信した場合に、自らが生成したユーザ発話情報を加えて再送信するようにしてもよい。ただし、これを繰り返すと通信路が輻輳するおそれがあるため、所定の時刻をもって送信を打ち切るようにしてもよい。
また、第二の実施形態では、発話権を返上する旨の情報を送信したが、当該情報の送信を省略してもよい。例えば、あるロボットが発話権を獲得してから、一定の時間が経過した場合に、発話権が返上されたものとして各ロボットが処理を行ってもよい。また、その他の情報に基づいて、発話権が返上されたことを検出してもよい。もちろん、両方を省略することも可能である。
また、ロボット10Aが、ユーザがロボット10Bを呼んだことを判定した場合、「ロボット10Bが呼ばれた」という情報を周辺のロボットに通知してもよい。このようにすると、ロボット10Bが、直接の聞き取りに失敗した場合であっても、自己が呼ばれたことを認識することができる。
また、実施形態の説明では、取得した音声の音圧に基づいてユーザとの距離を推定したが、距離への換算を行わず、音圧自体を用いて処理を行ってもよい。
11・・・近距離通信部
12・・・音声入出力部
13・・・応答生成部
14・・・対話判定部
15・・・制御部
Claims (9)
- 複数の音声対話装置がユーザと対話する対話システムを構成する音声対話装置であって、
ユーザが発した音声を取得する音声入力手段と、
前記取得した音声に基づいて、複数の音声対話装置の中から前記ユーザが話し掛けた音声対話装置を特定するための情報であるユーザ発話情報を生成する情報生成手段と、
生成した前記ユーザ発話情報を他の音声対話装置に送信し、他の音声対話装置から、当該音声対話装置が生成したユーザ発話情報を受信する送受信手段と、
前記生成および受信したユーザ発話情報に基づいて、前記ユーザの発話に応答すべきであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定の結果に基づいて、前記ユーザとの対話を行う対話手段と、
を有する音声対話装置。 - 前記音声入力手段は、自装置に対する音声の到来方向を検出可能なマイクを有し、
前記情報生成手段は、自装置に対する音声の到来方向を表す情報と、前記音声の音圧に関する情報、のいずれかを含むユーザ発話情報を生成する、
請求項1に記載の音声対話装置。 - 前記判定手段は、複数の音声対話装置の中で、自装置が前記ユーザに対して最も正面に位置すると判定した場合に、前記ユーザの発話に応答すべきであると判定する、
請求項2に記載の音声対話装置。 - 前記判定手段は、複数の音声対話装置の中で、自装置が前記ユーザに対して最も近い位置にいると判定した場合に、前記ユーザの発話に応答すべきであると判定する、
請求項2に記載の音声対話装置。 - 前記判定手段が、前記ユーザの発話に応答すべきであると判定した場合に、
前記対話手段は、前記音声の到来方向または音圧の変動量が所定の閾値を超えるまで、前記ユーザとの対話を継続する、
請求項2から4のいずれかに記載の音声対話装置。 - 前記送受信手段は、自装置と前記ユーザとの対話状態を表す情報を他の音声対話装置に送信し、
前記判定手段は、受信した前記情報に基づいて、他の音声対話装置と前記ユーザとの対話が継続しているか否かを判定し、当該判定の結果に基づいて、前記ユーザの発話に応答すべきか否かの判定を休止する、
請求項5に記載の音声対話装置。 - 前記取得した音声を発したユーザを識別するユーザ識別手段をさらに有し、
前記情報生成手段は、前記ユーザ発話情報に前記ユーザの識別子を関連付け、
前記判定手段は、前記ユーザの発話に応答すべきであるか否かの判定を、識別したユーザごとに行う、
請求項1から6のいずれかに記載の音声対話装置。 - 複数の音声対話装置がユーザと対話する対話システムを構成する音声対話装置が行う発話制御方法であって、
前記ユーザが発した音声を取得する音声入力ステップと、
前記取得した音声に基づいて、複数の音声対話装置の中から前記ユーザが話し掛けた音声対話装置を特定するための情報であるユーザ発話情報を生成する情報生成ステップと、
生成した前記ユーザ発話情報を他の音声対話装置に送信し、他の音声対話装置から、当該音声対話装置が生成したユーザ発話情報を受信する送受信ステップと、
前記生成および受信したユーザ発話情報に基づいて、前記ユーザの発話に応答すべきであるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定の結果に基づいて、前記ユーザとの対話を行う対話ステップと、
を含む、発話制御方法。 - 請求項8に記載の発話制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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