JP2018013394A - 無線測位システム - Google Patents

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【課題】無線測位における計算量削減や高信頼性を実現する。【解決手段】本開示に係る無線測位システムは、無線の伝搬路特性と無線通信状態との対応関係に関する複数種類の軌跡情報について階層的に無線測位を行うように構成されている。具体的には、まず、上位階層に分類された軌跡情報に基づく精度の荒い無線測位を行う。そして、下位階層分類された軌跡情報に基づく精密な無線測位を行う際、上位階層の無線測位により特定された位置を基準にして、探索する範囲を絞り込んで無線測位を行う。【選択図】 図6

Description

無線局から送出される電波の伝播特定を用いて測位を行う無線測位システムに関する。
特許文献1には、道路上において基地局から受信したデータの受信信号強度RSSIと道路上の位置との対応関係を基準にして、現在の位置を測位する技術が記載されている。なお、RSSIは、Received Signal Strength Indicationの略語である。このような技術によれば、周囲に存在する基地局の密度に依存しない測位を可能にすることができるとされている。
特開2013−257306号公報
上述の先行技術は、受信信号強度と受信位置との対応関係の基準を表す基準軌跡と、移動端末で測定された受信信号強度と移動軌跡との対応関係を表すプローブ軌跡とを比較し、両者の軌跡が一致する位置を探索することで、現在の位置を特定するものである。
こうした手法において、基準軌跡とプローブ軌跡とのマッチングを比較的荒いサンプリング間隔で探索するようにした場合、測位計算の処理時間を低減できるが、得られる測位結果の精度は低い。一方、基準軌跡とプローブ軌跡とのマッチングを比較的細かいサンプリング間隔で探索するようにした場合、得られる測位結果の精度を高くすることができる反面、測位計算の処理時間が増大する。また、基準軌跡とプローブ軌跡との特徴量を比較して一致性を判定するにあたって、特徴量を比較する範囲を大きくすれば誤判定を低減することができる反面、測位計算の処理時間が増大する。このように、測位計算の処理負荷と測位結果の信頼性とはトレードオフの関係にあり、どちらを重視するにしても一長一短である。
また、上述の先行技術では、単一種類の電波による通信により測定された受信信号強度を利用することしか想定されていないため、外来波や環境の変化といった外乱に対するロバスト性が低く、状況によっては測位結果の信頼性が低くなる可能性がある。
本開示はこうした課題を解決するためになされたものである。本開示は、無線測位における計算量削減や高信頼性を実現するための技術を提供する。
本開示の一態様に係る無線測位システムは、少なくとも1種類の無線を受信するように構成された移動端末(2)を備えるものであって、記憶部(25)と、第1検出部(24)と、第2検出部(23,24)と、作成部(27)と、位置特定部(28)とを備える。なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
記憶部は、無線の伝搬路に関する特性である伝搬路特性と、無線の通信状態である無線通信状態との対応関係を複数種類の軌跡として表す、所与の複数種類の基準軌跡情報を記憶するように構成されている。第1検出部は、移動端末において受信された無線について無線通信状態を検出するように構成されている。
第2検出部は、移動端末において受信される無線の伝搬路に関する伝搬路特性を検出するように構成されている。作成部は、第2検出部により検出された伝搬路特性と、第1検出部により検出された無線通信状態との対応関係を複数種類の軌跡として表す、複数種類の受信軌跡情報を作成するように構成されている。
位置特定部は、基準軌跡情報及び受信軌跡情報の種類が所定の階層ごとに分類された階層構造に基づき、移動端末の現在の位置を特定する処理を階層ごとに行うように構成されている。具体的には、位置特定部は、1つの階層に対応する受信軌跡情報で表される軌跡との一致性を判定し、その判定された結果に基づいて移動端末の現在の位置を特定する処理を、階層ごとに行う。また、位置特定部は、上位の階層に関する処理において特定された位置を基準にして、下位の階層に関する処理において基準軌跡情報及び受信軌跡情報の軌跡が一致する箇所を探索する範囲を絞り込んで位置を特定するように構成されている。
本開示に係る無線測位システムは、基準軌跡情報及び受信軌跡情報における軌跡の種類によって特徴量が発生する頻度や、外乱に対するロバスト性が異なる点に着目し、複数種類の軌跡に基づいて階層的に無線測位を行うように構成されている。これにより、上位の階層における測位結果に基づいて、下位の階層における測位演算の範囲を絞り込むことができるようになっており、無線測位における計算量削減や高信頼の測位を実現できる。
無線測位システムの全体構成を表すブロック図。 移動端末の構成を表すブロック図。 管理サーバの構成を表すブロック図。 図4Aは、中波帯MFの放送波に関する基準軌跡の一例を表す図。図4Bは、超短波帯VHFの放送波に関する基準軌跡の一例を表す図。 移動端末が実行するメイン処理の手順を表すフローチャート。 階層的な無線測位の概念を表す説明図。 無線測位の階層の遷移を表す状態遷移図。 測位処理の手順を表すフローチャート。 基準軌跡及び受信軌跡に基づく位置推定の具体例を表す説明図。 階層決定処理の手順を表すフローチャート。 基準軌跡の自己相関の推移を表すグラフ。 複数の放送波について基準軌跡の自己相関を比較するグラフ。 受信信号強度の位置変動及び周波数変動の一例を表すグラフ。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
[無線測位システムの構成の説明]
実施形態の無線測位システム1の構成について、図1を参照しながら説明する。無線測位システム1は、放送局4から送出される複数種類の放送波を利用して車両に搭載された移動端末2の現在位置を測位するように構成されている。図1に例示されるとおり、無線測位システム1は、車両に搭載される移動端末2と、広域無線通信網NW(例えば、携帯電話通信網)に接続された管理サーバ3とを備える。なお、図1においては、2つの放送局4a,4bを例示している。ただし、放送局4a,4bを特に区別しない場合、単に放送局4と表記する。
放送局4は、例えば、テレビ放送やラジオ放送等の放送波を送出する施設である。本実施形態では、本開示における複数種類の無線の一例として、複数の放送局4からAMラジオ放送等に用いられる中波帯MFや、FMラジオ放送等に用いられる超短波帯VHFといった、周波数帯が異なる複数種類の放送波が送出されることを想定している。なお、無線測位システム1が無線測位に利用する無線は、上述の放送波に限らず、データ通信に用いられる無線であってもよい。例えば、道路周辺に設けられた基地局との間でデータ通信が行われるインフラ協調システムや、ETC(登録商標)で用いられる通信用の電波を用いることができる。これらの通信用の電波としては、例えば、極超短波UHFやセンチメートル波SHF等が例示される。
移動端末2は、図2に例示されるとおり、ネットワーク通信部21と、位置検出部22と、車速検知部23と、無線測定部24と、基準軌跡データベース25と、制御部26とを備える。ネットワーク通信部21は、広域無線通信網NWを介して、管理サーバ3との間でデータ通信を行うように構成された通信装置である。位置検出部22は、GPS(すなわち、Global Positioning System)受信機や、距離センサ、方位センサ等の複数のセンサ類から得られる信号に基づき、移動端末2が搭載されている車両の位置及び進行方位を検出するように構成されている。以下、移動端末2が搭載されている車両を自車両と表記する。車速検知部23は、自車両の速度を検出するように構成されている。
無線測定部24は、放送局4から送出された放送波を受信し、受信された放送波の受信強度を測定するように構成された無線受信装置である。この無線測定部24は、AM/FMラジオ放送等に用いられる中波帯MF及び超短波帯VHFを含む複数種類の周波数の放送波を受信し、それぞれの放送波について受信強度を測定する。本実施形態では、放送波の受信強度として受信信号強度RSSIを適用する。
基準軌跡データベース25は、基準軌跡情報を記憶するように構成されたデータベースである。基準軌跡情報は、放送波を受信する道路上の位置と、当該位置において放送波を受信するときの受信信号強度RSSIとの対応関係を軌跡として表す所与の情報である。放送波を受信する道路上の位置は、本開示における伝搬路特性の一例に相当する。また、受信信号強度RSSIは、本開示における無線通信状態の一例に相当する。基準軌跡データベース25に記憶される基準軌跡情報は、予め保有しているものであってもよいし、ネットワーク通信部21を介して管理サーバ3から受信するものであってもよい。この基準軌跡データベース25には、特定の道路区間ごとに、無線測定部24において受信される複数種類の放送波それぞれに対応する基準軌跡情報が記憶される。なお、基準軌跡情報の詳細な内容については、後述の管理サーバ3の構成と併せて説明する。
制御部26は、図示しないCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、入出力インタフェース等を中心に構成された情報処理装置である。制御部26は、例えば、コンピュータシステムとしての機能が集約されたマイクロコントローラ等により具現化される。制御部26の機能は、CPUがROMや半導体メモリ等の非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。なお、制御部26を構成するマイクロコントローラの数は1つでも複数でもよい。
制御部26は、CPUがプログラムを実行することで実現される機能の構成として、受信軌跡生成部27と、測位処理部28とを備える。なお、制御部26を構成するこれらの要素を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の要素を論理回路やアナログ回路等を組合せたハードウェアを用いて実現してもよい。
受信軌跡生成部27は、車速検知部23により検知された自車両の速度と、無線測定部24により測定された受信信号強度RSSIに基づいて、受信軌跡情報を生成するように構成されている。受信軌跡情報は、移動端末2が移動した軌跡と、その軌跡で示される位置において測定された受信信号強度RSSIとの対応関係を軌跡として表す情報である。受信軌跡生成部27は、複数種類の放送波についてそれぞれ測定された受信信号強度RSSIごとに、受信軌跡情報を生成する。
測位処理部28は、基準軌跡データベース25に記憶されている基準軌跡情報と、受信軌跡生成部27により生成された受信軌跡情報とを比較することにより、移動端末2の現在位置、すなわち自車両の現在位置を測位するように構成されている。この測位処理部28は、複数種類の放送波に対応する基準軌跡情報及び受信軌跡情報を用いて、精度の異なる無線測位を階層的に行う。なお、受信軌跡生成部27及び測位処理部28により実行される処理の詳細な手順については後述する。
管理サーバ3は、図3に例示されるとおり、ネットワーク通信部31と、基準軌跡データベース32と、制御部33とを備える。ネットワーク通信部31は、広域無線通信網NWを介して、移動端末2や図示しないプローブカーとの間でデータ通信を行うように構成された通信装置である。
基準軌跡データベース32は、移動端末2に送信するための基準軌跡情報を記憶するように構成されたデータベースである。この基準軌跡データベース32には、特定の道路区間ごとに、移動端末2において受信される複数種類の放送波それぞれに対応する基準軌跡情報が記憶されている。例えば、図4A及び図4Bは、同一の道路区間における中波帯MFの放送波及び超短波帯VHFの放送波に関する基準軌跡情報を、道路上の位置及び受信信号強度RSSIに関するグラフとして表したものである。図4Aの基準軌跡情報と図4Bの基準軌跡情報とを比較すると、受信信号強度RSSIの軌跡の特徴点が現れる位置や周期が異なることが分かる。
管理サーバ3は、道路上を走行するプローブカーに搭載された測定端末によって測定された受信信号強度RSSIの軌跡情報をネットワーク通信部31を介して受信することによって、基準軌跡情報を基準軌跡データベース32に蓄積する。なお、プローブカーに搭載される測定端末と移動端末2とは、同一の端末であってもよい。また、管理サーバ3が、同一の道路区間における同一の放送波に関する複数の軌跡情報を統計処理することによって基準軌跡情報を生成する構成であってもよい。
図3のブロック図の説明に戻る。制御部33は、図示しないCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、入出力インタフェース等を中心に構成された情報処理装置である。制御部33の機能は、CPUがROMや半導体メモリ等の非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。制御部33は、移動端末2からの要求に応じて基準軌跡データベース32に記憶されている基準軌跡情報を要求元の移動端末2に送信する処理機能を有する。また、制御部33は、プローブカーから収集した軌跡情報に基づいて基準軌跡情報を基準軌跡データベース32に保存する処理機能を有する。
[メイン処理の説明]
移動端末2の制御部26が実行するメイン処理の手順について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。メイン処理は、自車両の走行中において所定の制御周期ごとに実行される。
S100では、制御部26は、位置検出部22により検出された現在位置に基づき、自車両の進路に対応する基準軌跡情報が基準軌跡データベース25に保存されているか否かを判定する。自車両の進路に対応する基準軌跡情報が基準軌跡データベース25に保存されていない場合、制御部26はS102に進む。
S102では、制御部26は、管理サーバ3に対して基準軌跡情報の取得要求を行う。具体的には、制御部26は、ネットワーク通信部21を介して基準軌跡情報の取得要求に関する情報を管理サーバ3に対して送信する。この取得要求に関する情報には、例えば、自車両の現在位置に該当する道路を示す情報が含まれる。
一方、管理サーバ3の制御部33は、移動端末2から基準軌跡情報の取得要求を受付けると、受付けた取得要求で示される道路区間に関する基準軌跡情報を基準軌跡データベース32から読出す。そして、管理サーバ3の制御部33は、読み出された基準軌跡情報を取得要求の送信元である移動端末2に対して送信する。管理サーバ3から移動端末2に対して送信される基準軌跡情報には、中波帯MF及び超短波帯VHFそれぞれの放送波に対応する複数の基準軌跡情報が含まれる。
S104では、制御部26は、S102における取得要求に応じて管理サーバ3から送信される基準軌跡情報を受信する。制御部26は、管理サーバ3から受信した基準軌跡情報を基準軌跡データベース25に保存する。
一方、S100において自車両の進路に対応する基準軌跡情報が基準軌跡データベース25に保存されていると判定された場合、制御部26はS106に進む。S106では、制御部26は、S100において判定された基準軌跡情報を基準軌跡データベース25から読出す。S106において基準軌跡データベース25から読出される基準軌跡情報には、中波帯MF及び超短波帯VHFそれぞれの放送波に対応する基準軌跡情報が含まれる。
S108では、制御部26は、S104において管理サーバ3から取得した基準軌跡情報、又はS106において基準軌跡データベース25から読出した基準軌跡情報を用いて測位処理を実行する。この測位処理は、自車両において作成した受信軌跡情報が基準軌跡情報に一致する位置を探索し、自車両の現在位置を特定する処理である。この測位処理の詳細な内容については後述する。
[測位処理の説明]
上述のメイン処理のS108において制御部26が実行する測位処理の手順について、図6,7,8,9を適宜参照しながら説明する。
測位処理において、制御部26は、図6に例示される階層構造に則って複数種類の放送波に基づく無線測位を階層的に行うように構成されている。図6に例示されるとおり、制御部26は、まず、位置検出部22による測位(すなわち、GPS測位)によって、例えば100m以内に絞り込まれた範囲を対象に、上位階層に対応する無線測位を行い、現在位置を例えば10m以内の範囲に絞り込む。以降、制御部26が上位階層に対応する無線測位を行う動作状態を、粗測位状態と称する。
さらに、制御部26は、上位階層に対応する無線測位によって絞り込まれた範囲を対象に、下位階層に対応する無線測位を行い、現在位置を例えば1m以内の範囲に絞り込む。以降、制御部26が下位階層に対応する無線測位を行う動作状態を、精密測位状態と称する。なお、本実施形態では、無線測定部24において受信される複数種類の放送波のうち、中波帯MFの放送波が上位階層に分類されており、超短波帯VHFの放送波が下位階層に分類されているものとする。
また、測位処理において、粗測位状態及び精密測位状態は、図7に例示されるような状態遷移を行う。図7に例示されるとおり、制御部26は、初期状態として上位階層の無線測位を行う粗測位状態に設定する。そして、粗測位状態において、上位階層に対応する中波帯MFの放送波に関する基準軌跡情報と受信軌跡情報との一致度合が閾値以上である場合(すなわち、相関あり)、制御部26は、下位階層の無線測位を行う精密測位状態に遷移する。
精密測位状態において、下位階層に対応する超短波帯VHFの放送波に関する基準軌跡情報と受信軌跡情報との一致度合が所定の閾値以上である場合(すなわち、相関あり)、制御部26は、下位階層の無線測位により得られた現在位置を測位結果として出力する。一方、精密測位状態において、超短波帯VHFの放送波に関する基準軌跡情報と受信軌跡情報との一致度合が閾値未満である場合(すなわち、相関なし)、制御部26は、上位階層の無線測位により得られた現在位置を測位結果として出力する。
一方、粗測位状態において、中波帯MFの放送波に対応する基準軌跡情報と受信軌跡情報との一致度合が所定の閾値未満である場合(すなわち、相関なし)、制御部26は、位置検出部22等の他の測位手段により得られた現在位置を測位結果として出力する。
つぎに、測位処理の手順について図8のフローチャートを参照しながら説明する。S200では、制御部26は、一定期間において車速検知部23により測定された車速の推移を表す車速情報と、当該期間において無線測定部24により測定された複数種類の放送波の受信信号強度RSSIの推移を表す情報とを取得する。なお、制御部26は、中波帯MF及び超短波帯VHFそれぞれに関する受信信号強度RSSIを取得する。
S202では、制御部26は、S100において取得された車両情報、及び複数種類の放送波に関する受信信号強度RSSIに基づいて、個々の放送波ごとに受信軌跡情報を作成する。S202において作成される受信軌跡情報は、車速情報から特定される道路上の移動軌跡と、その軌跡で示される位置において測定された受信信号強度RSSIとの対応関係を軌跡として表す情報である。このS202の処理は、制御部26が備える受信軌跡生成部27の機能により実行される。
S204では、制御部26は、現在の階層が精密測位状態に設定されているか否かを判定する。精密測位状態に設定されている場合、制御部26はS210に進む。一方、精密測位状態に設定されていない場合、すなわち粗測位状態に設定されている場合、制御部26はS206に進む。
粗測位状態である場合に進むS206では、制御部26は、上位階層の無線測位を行うことにより、中波帯MFの放送波に関する基準軌跡情報と受信軌跡情報との相互相関関数が最大値となる位置を探索する。このS206の処理は、制御部26が備える測位処理部28の機能により実行される。なお、粗測位状態においては、予め取得された基準軌跡情報のうち、GPS測位によって例えば100m以内に絞り込まれた範囲を対象に相互相関関数の最大値を探索する演算を行う。
具体的には、図9に例示されるように、基準軌跡情報で表される基準軌跡f(s)と受信軌跡情報で表される受信軌跡g(s)とが最も高い一致度合で重なりあうときに、相互相関関数が最大値となる。この状態において、受信軌跡g(s)の始点D1から終点D2までの移動距離TDの終点D2に相当する道路上の位置が自車両の現在位置となる。
なお、基準軌跡f(s)と受信軌跡g(s)との相互相関関数は、下記式で表される。
図8のフローチャートの説明に戻る。S208では、制御部26は、S206における上位階層の無線測位により算出された相互相関関数の最大値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。この閾値は、上位階層の無線測位の結果が信頼できるか否かを判定するために定められた値である。相互相関関数の最大値が閾値以上である場合、制御部26はS210に進む。
S210では、制御部26は、精密測位状態に移行する。このS210では、制御部26は、下位階層の無線測位を行うことにより、超短波帯VHFの放送波に関する基準軌跡情報と受信軌跡情報との相互相関関数が最大値となる位置を探索する。このS210の処理は、制御部26が備える測位処理部28の機能により実行される。なお、精密測位状態においては、予め取得された基準軌跡情報のうち、上位階層の無線測位によって得られた現在位置を基準に例えば10m以内に絞り込まれた範囲を対象に相互相関関数の最大値を探索する演算を行う。
また、精密測位状態においては、相互相関関数を演算する際のサンプリング間隔を粗測位状態よりも狭くして測位の精度を向上させてもよい。なお、基準軌跡情報と受信軌跡情報との相互相関関数に基づいて現在位置を特定する方法については、図9に基づいて上述したとおりである。
S212では、制御部26は、S210における下位階層の無線測位により算出された相互相関関数の最大値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。この閾値は、下位階層の無線測位の結果が信頼できるか否かを判定するために定められた値である。相互相関関数の最大値が閾値以上である場合、制御部26はS214に進む。S214では、制御部26は、精密測位状態において行われた下位階層の無線測位による現在位置の測位結果を、自車両の現在位置として出力する。
一方、S212において下位階層の無線測位により算出された相互相関関数の最大値が閾値未満であると判定された場合、制御部26はS216に進む。S216では、制御部26は、粗測位状態において行われた上位階層の無線測位による現在位置の測位結果を、自車両の現在位置として出力する。
一方、S208において上位階層の無線測位により算出された相互相関関数の最大値が閾値未満であると判定された場合、制御部26はS218に進む。S218では、上位階層及び下位階層の無線測位以外の測位手段、例えば位置検出部22による測位結果を、自車両の現在位置として出力する。
なお、上述の測位処理において、次のようにしてもよい。例えば、S208又はS212において相互相関関数の最大値が閾値未満と判定された場合、相互相関関数の最大値を探索する範囲を長くして、粗測位又は精密測位を行ってもよい。また、上位階層の放送波に対応する基準軌跡情報と下位階層の放送波に対応する基準軌跡情報との積を、精密測位状態における無線測位に用いてもよい。
[効果]
上記実施形態の無線測位システムによれば、次の効果を奏する。
放送波の種類によって、受信強度の軌跡において特徴量が発生する頻度や、外乱に対するロバスト性が異なる点に着目し、周波数が異なる複数種類の放送波ごとに階層的に無線測位を行うことができるよう構成されている。これにより、上位の階層における測位結果に基づいて、下位の階層における測位演算の範囲を絞り込むことができるようになっており、無線測位における計算量削減や高信頼の測位を実現できる。また、下位階層における測位結果の信頼性が低い場合、上位階層における測位結果に基づく現在位置を出力することで、出力される測位結果の信頼性を向上できる。
[変形例]
(1)上述の実施形態では、複数種類の放送波のうち周波数が低い方の放送波が上位階層に分類されており、周波数が高い方の放送波が下位階層に分類されていることが予め定められている事例について説明した。あるいは、各放送波に関する基準軌跡情報において特徴量の発生頻度やロバスト性がそれぞれ異なることを利用して、移動端末2又は管理サーバ3が能動的に階層構造を決定するように構成してもよい。
具体的には、移動端末2又は管理サーバ3が、各放送波に関する基準軌跡情報の特徴に基づいて階層構造を設定する階層決定処理を実行するように構成してもよい。階層決定処理の手順について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。この階層決定処理は、移動端末2又は管理サーバ3が階層構造の設定されていない基準軌跡情報を取得するときに実行される処理である。
S300では、制御部26又は制御部33は、ある道路区間における複数種類の放送波に関する基準軌跡情報を取得する。S300で取得される基準軌跡情報は、まだ階層構造に分類されていないものである。S302では、制御部26又は制御部33は、S300において取得された各基準軌跡情報について所定の特徴量を算出し、算出された各特徴量を比較する。
例えば、制御部26又は制御部33は、基準軌跡情報の特徴量として自己相関関数の相関区間を算出し、各基準軌跡情報の相関区間の長短を比較する。ここで、相関区間の定義について図11を参照しながら説明する。図11に例示されるとおり、基準軌跡情報で表される軌跡の自己相関関数Rffは、1から0までに値をとる。このうち、自己相関関数Rffが1から0.5までの値となるピークを形成する区間幅を、相関区間と定義する。
この相関区間が長いほど、基準軌跡情報と受信軌跡情報とが一致すると推定される範囲が広くロバスト性が高い。すなわち、基準軌跡情報と受信軌跡情報との相互相関関数を算出する演算を行う際、荒いサンプリング間隔で探索した場合でも最大値を検出することができる。これにより計算量の削減が見込まれる。よって、相関区間が長い基準軌跡情報ほど上位階層における荒い測位に適しているといえる。反対に、相関区間が短いほど、基準軌跡情報と受信軌跡情報とが一致すると推定される範囲が狭くなり、細かいサンプリング間隔による精密な測位が可能となる。すなわち、相関区間が短いほど下位階層の精密な測位に適しているといえる。なお、図12において示される事例では、周波数の低い放送波ほど自己相関関数Rffの相関区間が長く、周波数の高い放送波ほど自己相関関数Rffの相関区間が短くなるという特徴が現れている。
図10のフローチャートの説明に戻る。S304では、制御部26又は制御部33は、S302における比較結果に応じて、各基準軌跡情報に関する放送波の階層構造を決定する。具体的には、相関区間が長い方の基準軌跡情報に対応する放送波を上位階層に分類し、相関区間が短い方の基準軌跡情報に対応する放送波を下位階層に分類する。移動端末2は、上述の階層決定処理によって決定された階層構造に従って、当該道路区間について図8に例示される測位処理を実行する。
(2)あるいは、図10に例示される階層決定処理について、次のように構成してもよい。すなわち、S302では、制御部26は、複数種類の放送波それぞれに対応する基準軌跡情報と受信軌跡情報とで表される軌跡の一致性を判定する。具体的には、基準軌跡情報と受信軌跡情報との相互相関関数を演算することにより両軌跡の一致性を判定する。そして、S304では、制御部26は、一致性が高い基準軌跡情報及び受信軌跡情に対応する放送波を上位の階層に分類する。
(3)上述の実施形態では、上位階層及び下位階層の無線測位について、いずれも移動端末2の位置変動に対する放送波の受信信号強度RSSIの変動に基づいて位置を特定する事例について説明した。これに限らず、移動端末2が、放送波の周波数変動に対応する受信信号強度RSSIの変動に基づいて無線測位を行うようにしてもよい。なお、放送波の周波数変動は、本開示における伝搬特性の変動の一例に相当する。
放送波はそれぞれ固有の周波数帯幅を持つ。そして、放送波を構成する周波数帯の中で減衰を受ける周波数や減衰量に変化が生じる選択性フェージングの作用により、放送波の周波数変動に対する受信信号強度RSSIの変動について、受信位置ごとに特徴が生じる。したがって、このような周波数変動に応じた受信信号強度RSSIの変動の特徴を無線測位に用いることができる。
具体的には、位置変動に応じた受信信号強度RSSIの変動に基づく無線測位を、上位階層の荒い測位処理に用いる。そして、周波数変動に応じた受信信号強度RSSIの変動に基づく無線測位を、下位階層の精密な測位処理に用いる。このような階層構造の無線測位を実現するために用いられる基準軌跡情報及び受信軌跡情報の一例を図13に示す。
図13のグラフは、横軸を放送波の受信位置、縦軸を放送波の周波数変動として、位置変動及び周波数変動と受信信号強度RSSIとの対応関係を表す。図13のグラフにおいて、受信信号強度RSSIは色の濃淡で表現されている。このような位置変動及び周波数変動の2軸に対応付けられた受信信号強度RSSIの情報からなる基準軌跡情報を、移動端末2の基準軌跡データベース25や管理サーバ3の基準軌跡データベース32に保存しておく。
そして、移動端末2は、図13に例示されるような位置変動及び周波数変動の2軸に対応付けられた受信信号強度RSSIに関する基準軌跡情報を用いて、図8に例示される測位処理を実行する。具体的には、S202において、移動端末2は、移動端末2の位置変動及び放送波の周波数変動の2軸に対応付けられた受信信号強度RSSIからなる受信軌跡情報を作成する。
そして、S206における上位階層の無線測位では、移動端末2は、位置変動に応じた受信信号強度RSSIの変動について、基準軌跡情報と受信軌跡情報との一致性を判定して現在位置を測位する。一方、S210における下位階層の無線測位では、移動端末2は、周波数変動に応じた受信信号強度RSSIの変動について、基準軌跡情報と受信軌跡情報との一致性を判定して現在位置を測位する。このようにすることで、上位の階層における測位結果に基づいて下位の階層における測位演算の範囲を絞り込むことができるようになっており、無線測位における計算量削減や高信頼の測位を実現できる。
(4)上述の実施形態においては、中波帯MF及び超短波帯VHFの2種類の放送波について階層的に無線測位を行う事例について説明した。これに限らず、2種類よりも多くの種類の放送波を用いて階層的な無線測位を行う構成であってもよい。例えば、超短波帯VHFよりも更に周波数が高い極超短波UHFの放送波を更に加えて、3段階の階層構造からなる無線測位を行う構成であってもよい。
(5)上述の実施形態においては、基準軌跡情報及び受信軌跡情報が、受信位置(すなわち、伝搬路特性)と、当該受信位置において無線を受信するときの受信信号強度RSSI(すなわち、無線通信状態)との対応関係を表す情報である事例について説明した。これに限らず、本開示における伝搬路特性の一例として、無線測定部24が放送波の種類ごとの周波数特性や時間特性を測定するように構成してもよい。また、本開示における無線通信状態の一例として、無線測定部24が受信信号強度における傾き、受信波を複数のサブチャンネルに分けたときの隣接するサブチャンネル間の位相差、1つのサブチャンネルの受信信号強度等を測定するように構成してもよい。
(6)上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
上述した移動端末2や管理サーバ3としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、無線測位方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
[特許請求の範囲に記載の構成との対応]
無線測定部24が第1検出部及び検出部に相当する。車速検知部23又は無線測定部24が第2検出部に相当する。基準軌跡データベース25が記憶部に相当する。受信軌跡生成部27が作成部に相当する。測位処理部28が位置特定手段に相当する。制御部26が実行するS212の処理が、判定部としての処理に相当する。制御部26が実行するS216の処理が、出力制御部としての処理に相当する。制御部26又は制御部33が実行するS302及びS304の処理が、分類手段としての処理に相当する。
1…無線測位システム、2…移動端末、21…ネットワーク通信部、22…位置検出部、23…車速検知部、24…無線測定部、25…基準軌跡データベース、26…制御部、27…受信軌跡生成部、28…測位処理部、3…管理サーバ、31…ネットワーク通信部、32…基準軌跡データベース、33…制御部、4…放送局、NW…広域無線通信網。

Claims (7)

  1. 少なくとも1種類の無線を受信するように構成された移動端末(2)を備える無線測位システムであって、
    前記無線の伝搬路に関する特性である伝搬路特性と、前記無線の通信状態である無線通信状態との対応関係を複数種類の軌跡として表す、所与の複数種類の基準軌跡情報を記憶するように構成された記憶部(25)と、
    前記移動端末において受信された前記無線について無線通信状態を検出するように構成された第1検出部(24)と、
    前記移動端末において受信される無線の伝搬路に関する伝搬路特性を検出するように構成された第2検出部(23,24)と、
    前記第2検出部により検出された伝搬路特性と、前記第1検出部により検出された無線通信状態との対応関係を前記複数種類の軌跡として表す、複数種類の受信軌跡情報を作成するように構成された作成部(27)と、
    前記基準軌跡情報及び前記受信軌跡情報の種類が所定の階層ごとに分類された階層構造に基づき、1つの階層に対応する基準軌跡情報で表される軌跡と、前記1つの階層に対応する受信軌跡情報で表される軌跡との一致性を判定し、その判定された結果に基づいて前記移動端末の現在の位置を特定する処理を、前記階層ごとに行うように構成された位置特定部(28)とを備え、
    前記位置特定部は、前記階層構造における上位の階層に関する前記処理において特定された位置を基準にして、前記階層構造における下位の階層に関する前記処理において前記基準軌跡情報及び前記受信軌跡情報の軌跡が一致する箇所を探索する範囲を絞り込んで位置を特定するように構成されている、無線測位システム。
  2. 請求項1に記載の無線測位システムにおいて、
    前記記憶部に記憶されている複数種類の基準軌跡情報について、各基準軌跡情報で表される軌跡の自己相関関数におけるピークの幅を算出し、前記複数の基準軌跡情報のうち前記自己相関関数のピークの幅が広い基準軌跡情報に対応する無線を上位の階層に分類し、前記自己相関関数のピークの幅が狭い基準軌跡情報に対応する無線を下位の階層に分類するように構成された分類部(26,33,S302,S304)を更に備え、
    前記位置特定部は、前記分類部により分類された階層構造に基づいて、前記階層ごとに位置を特定する処理を行うように構成されている、無線測位システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線測位システムにおいて、
    前記移動端末は、複数種類の無線を受信するように構成されており、
    前記記憶部は、前記複数種類の無線それぞれについて、前記無線を受信する位置である前記伝搬路特性としての受信位置と、前記受信位置において前記無線を受信するときの無線通信状態との対応関係を軌跡として表す基準軌跡情報を記憶するように構成されており、
    前記第1検出部は、前記移動端末において受信された前記複数種類の無線について、個々の無線ごとに無線通信状態を検出するように構成されており、
    前記第2検出部(23)は、前記伝搬路特性として前記移動端末が前記無線を受信しながら移動した軌跡に関する情報を検出するように構成されており、
    前記作成部は、前記複数種類の無線それぞれについて、前記移動端末が移動した軌跡と、前記軌跡で示される位置において検出された無線通信状態との対応関係を軌跡として表す受信軌跡情報を作成するように構成されており、
    前記位置特定部は、前記複数種類の放送波が所定の階層ごとに分類された階層構造に基づき、前記移動端末の現在の位置を特定する処理を前記階層ごとに行うように構成されている、無線測位システム。
  4. 請求項3に記載の無線測位システムにおいて、
    前記複数種類の無線のうち、周波数が低い無線が上位の階層に分類され、周波数が高い無線が下位の階層に分類されている、無線測位システム。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の無線測位システムにおいて、
    前記記憶部は、前記無線を受信する位置である受信位置と、前記受信位置において前記無線を受信するときの前記無線の伝搬特性の変動と、前記受信位置及び前記伝搬特性の変動に応じた前記無線の通信状態である無線通信状態との対応関係を軌跡として表す基準軌跡情報を記憶するように構成されており、
    前記第1検出部は、前記移動端末において受信された前記無線の伝搬特性の変動に応じた無線通信状態を検出するように構成されており、
    前記作成部は、前記移動端末が移動した軌跡と、前記軌跡で示される位置において前記無線を受信したときの伝搬特性の変動と、前記軌跡で示される位置及び前記伝搬特性の変動に応じて前記検出部により検出された無線通信状態との対応関係を軌跡として表す受信軌跡情報を作成するように構成されており、
    前記位置特定部は、前記基準軌跡情報及び前記受信軌跡情報における前記無線を受信した位置に応じた無線通信状態に関する軌跡を上位の階層とし、前記基準軌跡情報及び前記受信軌跡情報における前記無線の伝搬特性の変動に応じた無線通信状態に関する軌跡を下位の階層とする階層構造に基づき、前記基準軌跡情報で表される位置に応じた無線通信状態の軌跡と、前記受信軌跡情報で表される位置に応じた無線通信状態の軌跡との一致性を判定し、その判定された結果に基づいて前記移動端末の現在の位置を特定する上位の階層に関する処理と、前記基準軌跡情報で表される伝搬特性の変動に応じた無線通信状態の軌跡と、前記受信軌跡情報で表される伝搬特性の変動に応じた無線通信状態の軌跡との一致性を判定し、その判定された結果に基づいて前記移動端末の現在の位置を特定する下位の階層に関する処理とを行うように構成されている、無線測位システム。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の無線測位システムにおいて、
    前記位置特定部による前記下位の階層に関する処理について、前記基準軌跡情報と前記前記受信軌跡情報との一致度合が基準値以上であるか否かを判定するように構成された判定部(26,S212)と、
    前記判定部により前記一致度合が基準値以上であると判定された場合、前記下位の階層に関する処理によって特定された位置を現在の位置として出力する一方、前記一致度合が基準値未満であると判定された場合、前記上位の階層に関する処理によって特定された位置を現在の位置として出力するように構成された出力制御部(26,S216)と、
    を更に備える無線測位システム。
  7. 請求項3、又は請求項3を引用する請求項6に記載の無線測位システムにおいて、
    前記複数種類の無線それぞれに対応する前記基準軌跡情報と前記受信軌跡情報とで表される軌跡の一致性を判定し、前記複数種類の無線のうち、一致性が高い前記基準軌跡情報及び前記受信軌跡情報に対応する無線を上位の階層に分類し、一致性が低い前記基準軌跡情報及び前記受信軌跡情報に対応する無線を下位の階層に分類するように構成された分類部(26,33,S302,S304)を更に備え、
    前記位置特定部は、前記分類部により分類された階層構造に基づいて、前記階層ごとに位置を特定する処理を行うように構成されている、無線測位システム。
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