JP2018013082A - 排気加熱用の電熱ヒータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ボディと電極端子との間に堆積した堆積物によって電熱ヒータが正常作動することが困難になることを抑制できる排気加熱用の電熱ヒータを提供する。
【解決手段】排気加熱用の電熱ヒータ20,20a,20bは、内燃機関2の排気が内部を流動する管状のボディ21と、ボディの内部に配置され、通電した場合に発熱するヒータ本体部22と、一端がヒータ本体部に電気的に接続し、他端がボディの外部に突出した、一対の電極端子23,24,24bと、ヒータ本体部及び一対の電極端子とボディとの間を絶縁させる絶縁部材25と、ボディの内部における一対の電極端子よりも上流側の部分に配置され、一対の電極端子よりも上流側の排気流が一対の電極端子に直接当たらないように排気流を整流する整流部材30,31,34と、を備えている。
【選択図】図2
【解決手段】排気加熱用の電熱ヒータ20,20a,20bは、内燃機関2の排気が内部を流動する管状のボディ21と、ボディの内部に配置され、通電した場合に発熱するヒータ本体部22と、一端がヒータ本体部に電気的に接続し、他端がボディの外部に突出した、一対の電極端子23,24,24bと、ヒータ本体部及び一対の電極端子とボディとの間を絶縁させる絶縁部材25と、ボディの内部における一対の電極端子よりも上流側の部分に配置され、一対の電極端子よりも上流側の排気流が一対の電極端子に直接当たらないように排気流を整流する整流部材30,31,34と、を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、排気加熱用の電熱ヒータに関し、詳しくは内燃機関の排気加熱用の電熱ヒータに関する。
従来、内燃機関の排気通路に配置されて、通電した場合に発熱するヒータ本体部を備え、このヒータ本体部が発熱することで排気を昇温させることができる電熱ヒータが知られている(例えば特許文献1参照)。
ところで、排気加熱用の電熱ヒータとして、内燃機関の排気が内部を流動する管状のボディと、ボディの内部に配置されたヒータ本体部と、一端がヒータ本体部に電気的に接続し、他端がボディの外部に突出した一対の電極端子と、ヒータ本体部及び一対の電極端子とボディとの間を絶縁させる絶縁部材と、を備える構造の電熱ヒータを用いることがある。この電熱ヒータの場合、ボディ内を流動する排気がボディ内の電極端子部分に当たるので、排気中の煤が水分によって凝縮して、ボディ内の電極端子部分に堆積することがある。このようにして形成された堆積物は導電性を有するので、このような堆積物が多く発生した場合、ボディと電極端子とがこの堆積物を介して導通状態になる可能性がある。この場合、漏電等が生じて電熱ヒータが正常に作動することが困難になる可能性がある。
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、ボディと電極端子との間に堆積した堆積物によって電熱ヒータが正常作動することが困難になることを抑制できる排気加熱用の電熱ヒータを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る排気加熱用の電熱ヒータは、内燃機関の排気が内部を流動する管状のボディと、前記ボディの内部に配置され、通電した場合に発熱するヒータ本体部と、一端が前記ヒータ本体部に電気的に接続し、他端が前記ボディの外部に突出した、一対の電極端子と、前記ヒータ本体部及び一対の前記電極端子と前記ボディとの間を絶縁させる絶縁部材と、前記ボディの内部における一対の前記電極端子よりも上流側の部分に配置され、一対の前記電極端子よりも上流側の排気流が一対の前記電極端子に直接当たらないように前記排気流を整流する整流部材と、を備えている。
本発明によれば、整流部材によって、一対の電極端子よりも上流側の排気流が一対の電極端子に直接当たることを防止できるので、排気に含まれる煤や水分等からなる導電性の堆積物がボディと電極端子との間に堆積することを抑制できる。この結果、ボディと電極端子との間に堆積した堆積物によって電熱ヒータの正常作動が困難になることを抑制できる。
以下、本発明の実施形態に係る排気加熱用の電熱ヒータ20(以下、電熱ヒータ20と略称する)について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る電熱ヒータ20が適用された内燃機関システム1の構成を示す模式図である。図1の内燃機関システム1は車両に搭載されている。内燃機関システム1は、内燃機関2と、内燃機関2の各気筒3から排出された排気(G)が通過する排気通路4と、排気通路4に配置された電熱ヒータ20とを備えている。なお、内燃機関2の種類は特に限定されるものではないが、本実施形態では一例としてディーゼル機関を用いている。
電熱ヒータ20は、排気通路4において、被昇温部材5(電熱ヒータ20によって加熱された排気によって昇温させられる部材)よりも上流側の部分に配置されている。被昇温部材5の具体的な構成は、特に限定されるものではないが、本実施形態においては、一例として、排気浄化用の触媒を用いている。なお、本実施形態では、この触媒の一例として、酸化触媒を用いている。また、本実施形態において、この触媒よりも下流側の排気通路4には、排気浄化用のフィルタ(図示せず)が配置されているとともに、このフィルタよりも下流側には尿素SCR装置(図示せず)も配置されている。
なお、被昇温部材5の他の例としては、排気浄化用のフィルタを用いることもできる。この場合、電熱ヒータ20は、排気通路4のうち、フィルタの直前の部分(具体的には触媒とフィルタとの間の部分)に配置されていればよい。また、被昇温部材5の他の例として、尿素SCR装置の例えば尿素SCR触媒を用いることもできる。この場合、電熱ヒータ20は、排気通路4のうち、尿素SCR触媒の直前の部分に配置されていればよい。
図2(a)は、電熱ヒータ20を排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図である。図2(b)は、図2(a)のA−A線断面の模式図である。なお、図2(b)において、ヒータ本体部22の内部構造の図示は省略されている。また、図2(a)に図示されているX−Y−Zの直交座標のうち、Y方向は紙面の手前側から奥側に向かう方向となっている。このY方向は、排気通路4内における排気の流動方向となっている。また、Z方向は上方(重力とは反対の方向)である。
図2(a)及び図2(b)を参照して、電熱ヒータ20は、ボディ21、ヒータ本体部22、一対の電極端子(第1電極端子23及び第2電極端子24)、絶縁部材25、及び整流部材(第1整流部材30及び第2整流部材31)を備えている。
ボディ21は、管状の部材によって構成されている。ボディ21は、その全体が排気通路4の内部に配置されており、ボディ21の内部には内燃機関2の排気がY方向に流動する。
ヒータ本体部22は、ボディ21の内部に配置されている。ヒータ本体部22は、通電した場合に発熱する部材によって構成されている。具体的には本実施形態に係るヒータ本体部22は、通電した場合に発熱する電熱線によって構成されている。また、図2(a)に例示するように、ヒータ本体部22は、ボディ21の内部において、絶縁部材25によって支持されながら、略渦巻き状に配置されている。
図3(a)は電熱ヒータ20の第1電極端子23の近傍を、第1電極端子23の中心軸を含むように切断した状態の拡大断面図である。図2(a)、図2(b)及び図3(a)を参照して、第1電極端子23及び第2電極端子24は、それぞれ、その一端がヒータ本体部22に電気的に接続し、その他端がボディ21の外部に突出している。具体的には本実施形態に係る第1電極端子23及び第2電極端子24は、棒状の導体によって構成されている。第1電極端子23は、その一端がヒータ本体部22の上面部に接続し、その他端がボディ21の上面部に設けられた孔からボディ21の外部に突出している。第2電極端子24は、その一端がヒータ本体部22の下面部に接続し、その他端がボディ21の下面部に設けられた孔からボディ21の外部に突出している。また、第1電極端子23及び第2電極端子24の他端は、さらに、排気通路4に設けられた孔から排気通路4の外部に突出している。
なお、第1電極端子23及び第2電極端子24は、いずれか一方がバッテリ(図示せず)から供給された電流が電熱ヒータ20に流入する電極端子であり、他方が電熱ヒータ20から電気が流出する電極端子である。
図3(b)は図2(a)のB付近の拡大図である。図2(a)、図2(b)及び図3(b)を参照して、絶縁部材25は絶縁性の物質によって構成されている。この絶縁部材25は、図2(a)に示すように、ヒータ本体部22の外周部とボディ21の内面との間に配置されることで、ヒータ本体部22とボディ21との間を絶縁している。また図3(a)に示すように、絶縁部材25は、一対の電極端子(第1電極端子23及び第2電極端子24)と、この電極端子が挿通されるボディ21の孔(ボディ21に設けられた電極端子用の孔)との間にも配置されており、これにより、一対の電極端子とボディ21との間を絶縁している。また図2(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態に係る絶縁部材25は、ヒータ本体部22の内部にも配置されており、この絶縁部材25はヒータ本体部22が略渦巻き形状になるようにヒータ本体部22の電熱線をガイドしている。
電熱ヒータ20においては、バッテリ等の電流供給部(図示しない)から供給された電気が第1電極端子23又は第2電極端子24を介してヒータ本体部22に流れることで、ヒータ本体部22は発熱する。ヒータ本体部22が発熱することで、ヒータ本体部22を通過する排気は加熱される。なお、絶縁部材25によって、ボディ21とヒータ本体部22との間の絶縁、及びボディ21と第1電極端子23及び第2電極端子24との間の絶縁は保たれている。なお、この電熱ヒータ20の動作は、制御装置(図示せず)によって制御されている。
続いて整流部材の詳細について説明する。図3(c)は図2(b)の第2整流部材31の近傍を拡大した断面図である。なお、第1整流部材30の構成は第2整流部材31と同様であるため、第1整流部材30の図3(c)のような拡大図は省略されている。図2(a)、図2(b)及び図3(c)を参照して、第1整流部材30及び第2整流部材31は、ボディ21の内部における一対の電極端子よりも上流側の部分に配置されており、一対の電極端子よりも上流側の排気流が一対の電極端子に直接当たらないように、排気流を整流する部材である。具体的には、本実施形態に係る第1整流部材30及び第2整流部材31は、一対の電極端子よりも上流側の排気流をヒータ本体部22の径方向の中央側へ流動させている。なお、本実施形態では、ヒータ本体部22の径方向の中央はボディ21の中心軸と一致している。
より具体的には、第1整流部材30は、ボディ21の内部における第1電極端子23よりも上流側の部分(本実施形態ではボディ21の上方側内面)に、部分的に設けられた板部材によって構成されている。また、図2(a)に示すように、第1整流部材30は、ボディ21の内面を起点として、ここからボディ21の中央側に突出するように、ボディ21の内面に部分的に配置されている。そして、第1整流部材30は、第1整流部材30を排気流動方向で上流側から視認した場合に、第1整流部材30によって第1電極端子23のボディ21内の部分が隠れるように構成されている。さらに、図2(b)に示すように、第1整流部材30は、ボディ21の内面に沿って流動する排気流の流動方向をヒータ本体部22の径方向の中央に近づく方向へ変更させるガイド面32(第1整流部材30の−Y方向側に向いた面)を有している。このガイド面32は、図2(b)の断面視で、Y方向に向かうにつれてヒータ本体部22の径方向の中央に近づくように傾斜した傾斜面となっている。
電熱ヒータ20が第1整流部材30を備えることにより、第1整流部材30に当たった排気流をガイド面32に沿って流動させることができるので、排気流をボディ21内の第1電極端子23に直接当たらないように整流させることができる。また、排気が第1整流部材30のガイド面32に沿って流動することで、第1整流部材30を通過した排気をヒータ本体部22の径方向で中央側に集めることもできる。
同様に、第2整流部材31は、ボディ21の内部における第2電極端子24よりも上流側の部分(本実施形態ではボディ21の下方側内面)に、部分的に設けられた板部材によって構成されている。また、図2(a)に示すように、第2整流部材31は、ボディ21の内面を起点として、ここからボディ21の中央側に突出するようにボディ21の内面に部分的に配置されている。そして、第2整流部材31は、第2整流部材31を排気流動方向で上流側から視認した場合、第2整流部材31によって第2電極端子24のボディ21内の部分が隠れるように構成されている。さらに、図2(b)及び図3(c)に示すように、第2整流部材31は、ボディ21の内面に沿って流動する排気流の流動方向をヒータ本体部22の径方向の中央に近づく方向へ変更させるガイド面33(第2整流部材31の−Y方向側に向いた面)を有している。このガイド面33は、図2(b)及び図3(c)の断面視で、Y方向に向かうにつれて、ヒータ本体部22の径方向の中央に近づくように傾斜した傾斜面となっている。
電熱ヒータ20が第2整流部材31を備えることにより、第2整流部材31に当たった排気流をガイド面33に沿って流動させることができるので、排気流をボディ21内の第2電極端子24に直接当たらないように整流させることができる。また、排気が第2整流部材31のガイド面33に沿って流動することで、第2整流部材31を通過した排気をヒータ本体部22の径方向で中央側に集めることもできる。
なお、第1整流部材30及び第2整流部材31の材質は、排気の高温に耐え得るものであれば特に限定されるものではなく、例えば、セラミック、ステンレス、鋼等、種々の材質を用いることができる。
続いて、本実施形態の作用効果について、整流部材を備えていない電熱ヒータ(これを比較例に係る電熱ヒータ200と称する)と比較しつつ説明する。図6(a)は、比較例
に係る電熱ヒータ200を排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図である。図6(b)は、図6(a)のD−D線断面の模式図である。また、図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、比較例に係る電熱ヒータ200に堆積物500が堆積した様子を示す模式的断面図である。具体的には、図7(a)は、図6(b)に係る電熱ヒータ200に堆積物500が堆積した状態の断面図であり、図7(b)は図7(a)の第1電極端子23近傍を拡大した断面図であり、図7(c)は図7(a)の第2電極端子24近傍を拡大した断面図である。
に係る電熱ヒータ200を排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図である。図6(b)は、図6(a)のD−D線断面の模式図である。また、図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、比較例に係る電熱ヒータ200に堆積物500が堆積した様子を示す模式的断面図である。具体的には、図7(a)は、図6(b)に係る電熱ヒータ200に堆積物500が堆積した状態の断面図であり、図7(b)は図7(a)の第1電極端子23近傍を拡大した断面図であり、図7(c)は図7(a)の第2電極端子24近傍を拡大した断面図である。
比較例に係る電熱ヒータ200の場合、整流部材を備えていないので、ボディ21内を流動する排気が直接、ボディ21内の電極端子部分に当たってしまう。このような電熱ヒータ200の場合、排気に含まれる煤が内燃機関の停止後において排気通路内に発生する水分によって凝縮して、電極端子部分に堆積して、導電性の堆積物500が発生する(図7参照)。なお、この堆積物500は、重力の影響を受けて下方側に多く発生し易いので、ボディ21と第2電極端子24との間の部分に多く発生し易い。このような導電性の堆積物500が多く発生した場合、ボディ21と電極端子との間の電気抵抗が小さくなって、ボディ21と電極端子とが堆積物500を介して導通状態(すなわち非絶縁状態)になる可能性がある。この場合、例えば漏電等が生じて、電熱ヒータ200が正常に作動することが困難になる可能性がある。
これに対して、本実施形態に係る電熱ヒータ20によれば、整流部材(第1整流部材30及び第2整流部材31)を備えているので、この整流部材によって、一対の電極端子(第1電極端子23及び第2電極端子24)よりも上流側の排気流が一対の電極端子に直接当たることを防止することができる。これにより、排気に含まれる煤や水分等からなる導電性の堆積物500がボディ21と電極端子との間に堆積することを抑制できる。この結果、ボディ21と電極端子との間に堆積した堆積物500によって漏電等が生じることを抑制できるので、電熱ヒータ20の正常作動が困難になることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、図2(b)において前述したように、整流部材がそのガイド面32,33によって一対の電極端子よりも上流側の排気流をヒータ本体部22の径方向の中央側へ流動させているので、整流部材によって一対の電極端子よりも上流側の排気流が一対の電極端子に直接当たらないようにできるのみならず、整流部材を通過した排気をヒータ本体部22の径方向で中央側に集めることもできる。これにより、排気をヒータ本体部22によって効率的に加熱することができる。
(変形例1)
続いて本実施形態の変形例1に係る電熱ヒータ20aについて説明する。図4(a)は、本変形例に係る電熱ヒータ20aを排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図であり、図4(b)は、図4(a)のC−C線断面の模式図である。なお、図4(b)においてヒータ本体部22の内部構造の詳細な図示は省略されている。
続いて本実施形態の変形例1に係る電熱ヒータ20aについて説明する。図4(a)は、本変形例に係る電熱ヒータ20aを排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図であり、図4(b)は、図4(a)のC−C線断面の模式図である。なお、図4(b)においてヒータ本体部22の内部構造の詳細な図示は省略されている。
電熱ヒータ20aは、第1整流部材30及び第2整流部材31に代えて、リング状整流部材34を備えている点において、図2(a)に示す電熱ヒータ20と異なっている。電熱ヒータ20aの他の構成は、電熱ヒータ20と同様であるので、説明を省略する。
リング状整流部材34は、ボディ21の内部における一対の電極端子よりも上流側の部分にリング状に配置されたリング状板部材によって構成されている点において、第1整流部材30及び第2整流部材31と異なっている。
具体的には、図4(a)に示すように、リング状整流部材34は、ボディ21の内面を起点として、ここからボディ21の中央側に突出するように、ボディ21の内面にリング
状に配置されている。また、リング状整流部材34を排気流動方向で上流側から視認した場合、リング状整流部材34によって第1電極端子23及び第2電極端子24のボディ21内の部分が隠れるように、リング状整流部材34は構成されている。また、図4(b)に示すように、リング状整流部材34は、ボディ21の内面に沿って流動する排気流の流動方向をヒータ本体部22の径方向の中央に近づく方向へ変更させるガイド面35を有している。具体的には、ガイド面35は、リング状整流部材34の−Y方向側を向いた面によって構成されている。そして、このガイド面35は、図4(b)の断面視で、Y方向に向かうにつれてヒータ本体部22の径方向の中央に近づくように傾斜した傾斜面となっている(すなわち、このガイド面35は、下流側に向かうほど縮径した円錐面になっている)。
状に配置されている。また、リング状整流部材34を排気流動方向で上流側から視認した場合、リング状整流部材34によって第1電極端子23及び第2電極端子24のボディ21内の部分が隠れるように、リング状整流部材34は構成されている。また、図4(b)に示すように、リング状整流部材34は、ボディ21の内面に沿って流動する排気流の流動方向をヒータ本体部22の径方向の中央に近づく方向へ変更させるガイド面35を有している。具体的には、ガイド面35は、リング状整流部材34の−Y方向側を向いた面によって構成されている。そして、このガイド面35は、図4(b)の断面視で、Y方向に向かうにつれてヒータ本体部22の径方向の中央に近づくように傾斜した傾斜面となっている(すなわち、このガイド面35は、下流側に向かうほど縮径した円錐面になっている)。
本変形例に係る電熱ヒータ20aにおいても、リング状整流部材34に当たった排気流がリング状整流部材34のガイド面35に沿って流動することで、排気流が第1電極端子23及び第2電極端子24に直接当たらないようになっている。これにより、排気に含まれる煤や水分等からなる堆積物500がボディ21と電極端子との間に堆積することを抑制できるので、ボディ21と電極端子との間に堆積した堆積物500によって電熱ヒータ20aの正常作動が困難になることを抑制できる。
また、電熱ヒータ20aにおいても、リング状整流部材34がそのガイド面35によって一対の電極端子よりも上流側の排気流をヒータ本体部22の径方向の中央側へ流動させているので、リング状整流部材34を通過した排気をヒータ本体部22の径方向で中央側に集めることができ、排気をヒータ本体部22によって効率的に加熱することができる。
さらに、電熱ヒータ20aによれば、リング状整流部材34がボディ21の内面にリング状に設けられているので、整流部材がボディ21の内面に部分的に設けられた電熱ヒータ20(図2(a))よりも、排気をヒータ本体部22の径方向で中央側に効果的に集めることができる。これにより、排気をヒータ本体部22によって、より効率的に加熱することができる。
(変形例2)
続いて本実施形態の変形例2に係る電熱ヒータ20bについて説明する。図5は、本実施形態の変形例2に係る電熱ヒータ20bを排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図である。電熱ヒータ20bは、一対の電極端子(第1電極端子23及び第2電極端子24b)がボディ21の下面以外の箇所からボディ21の外部に突出している点において、図2(a)に示す電熱ヒータ20と異なっている。具体的には、本変形例に係る電熱ヒータ20bは、第2電極端子24bがボディ21の下面以外の箇所からボディ21の外部に突出している点において、電熱ヒータ20と異なっている。電熱ヒータ20bの他の構成は、電熱ヒータ20と同様であるので、説明を省略する。
続いて本実施形態の変形例2に係る電熱ヒータ20bについて説明する。図5は、本実施形態の変形例2に係る電熱ヒータ20bを排気流動方向で上流側から視認した状態の模式図である。電熱ヒータ20bは、一対の電極端子(第1電極端子23及び第2電極端子24b)がボディ21の下面以外の箇所からボディ21の外部に突出している点において、図2(a)に示す電熱ヒータ20と異なっている。具体的には、本変形例に係る電熱ヒータ20bは、第2電極端子24bがボディ21の下面以外の箇所からボディ21の外部に突出している点において、電熱ヒータ20と異なっている。電熱ヒータ20bの他の構成は、電熱ヒータ20と同様であるので、説明を省略する。
本変形例に係る第2電極端子24bは、図5に示す断面視、すなわち、ボディ21の中心軸を法線方向とする面(すなわち排気流動方向を法線方向とする面)で切断した断面視において、ボディ21の中心部を通る上下方向の仮想線100と、ボディ21の中心部と第2電極端子24bの中心軸とを結ぶ仮想線101とのなす角(θ)が45度となるように配置されている。
なお、このなす角(θ)は、0度以外の値であればよく、図5に例示するような45度に限定されるものではない。なお、このなす角(θ)の値が大きいほど、後述する本変形例の効果をより効果的に発揮することができる。また、一般に、このなす角(θ)が45度以上の値であれば、後述する本変形例の効果を十分に発揮するのに十分な値であると考えられる。
また、図5に例示するように、本変形例に係る第1電極端子23bはボディ21の上面からボディ21の外部に突出しているが、第1電極端子23bの配置箇所はボディ21の下面以外の箇所であればよく、図5に示す箇所に限定されるものではない。
本変形例に係る電熱ヒータ20bによれば、前述した電熱ヒータ20の作用効果に加えて、次の作用効果を奏することができる。具体的には、前述したように、排気に含まれる煤や水分等からなる堆積物500は、重力の影響を受けて、ボディ21の下面側の電極端子部分に多く発生し易い。これに対して、本変形例に係る電熱ヒータ20bによれば、この堆積物500が特に発生し易い箇所以外の箇所から一対の電極端子がボディ21の外部に突出しているので、ボディ21と一対の電極端子との間に堆積物500が発生することを効果的に抑制することができる。これにより、電熱ヒータ20bの正常作動を効果的に確保することができる。
なお、本変形例に係る電熱ヒータ20bは、整流部材として、第1整流部材30及び第2整流部材31を備えているが、電熱ヒータ20bの構成はこれに限定されるものではない。例えば電熱ヒータ20bは、第1整流部材30及び第2整流部材31に代えて、図4で説明したリング状整流部材34を備える構成とすることもできる。
以上本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 内燃機関システム
2 内燃機関
20,20a,20b 排気加熱用の電熱ヒータ
21 ボディ
23 第1電極端子
24,24b 第2電極端子
25 絶縁部材
30 第1整流部材(整流部材)
31 第2整流部材(整流部材)
34 リング状整流部材(整流部材)
2 内燃機関
20,20a,20b 排気加熱用の電熱ヒータ
21 ボディ
23 第1電極端子
24,24b 第2電極端子
25 絶縁部材
30 第1整流部材(整流部材)
31 第2整流部材(整流部材)
34 リング状整流部材(整流部材)
Claims (3)
- 内燃機関の排気が内部を流動する管状のボディと、
前記ボディの内部に配置され、通電した場合に発熱するヒータ本体部と、
一端が前記ヒータ本体部に電気的に接続し、他端が前記ボディの外部に突出した、一対の電極端子と、
前記ヒータ本体部及び一対の前記電極端子と前記ボディとの間を絶縁させる絶縁部材と、
前記ボディの内部における一対の前記電極端子よりも上流側の部分に配置され、一対の前記電極端子よりも上流側の排気流が一対の前記電極端子に直接当たらないように前記排気流を整流する整流部材と、を備える、排気加熱用の電熱ヒータ。 - 前記整流部材は、一対の前記電極端子よりも上流側の排気流を前記ヒータ本体部の径方向の中央側へ流動させることで、一対の前記電極端子よりも上流側の排気流が一対の前記電極端子に直接当たらないように前記排気流を整流する、請求項1記載の排気加熱用の電熱ヒータ。
- 一対の前記電極端子は、前記ボディの下面以外の箇所から前記ボディの外部に突出している、請求項1又は2に記載の排気加熱用の電熱ヒータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016143170A JP2018013082A (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 排気加熱用の電熱ヒータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016143170A JP2018013082A (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 排気加熱用の電熱ヒータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018013082A true JP2018013082A (ja) | 2018-01-25 |
Family
ID=61019986
Family Applications (1)
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JP2016143170A Pending JP2018013082A (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 排気加熱用の電熱ヒータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018013082A (ja) |
-
2016
- 2016-07-21 JP JP2016143170A patent/JP2018013082A/ja active Pending
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