JP2018012644A - ペプチド化合物 - Google Patents

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泰司 浅見
歩 新居田
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones

Abstract

【課題】グルカゴン様ペプチド−1(GLP-1)受容体及びグルコース依存症インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)受容体活性化作用を有する新規ペプチド化合物、及び前記ペプチド化合物の医薬としての利用【解決手段】式(I)で表される部分配列を含有するペプチド又はその塩、及びこれを含む医薬組成物。P1−Tyr−Aib−Glu−Gly−Thr−α-MePhe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Aib−A12−Aib−Leu−Asp−A16−A17−Ala−A19−Ala−Glu−Phe−Val−A24−Trp−Leu−Leu−A28−Gly(I)【選択図】なし

Description

本発明はGLP-1受容体およびGIP受容体活性化作用を有する新規ペプチド化合物、及び前記ペプチド化合物の医薬としての利用に関する。
[発明の背景]
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)は共にインクレチンと呼ばれるペプチドである。GLP-1とGIPはそれぞれ小腸のL細胞およびK細胞より分泌される。
GLP-1はGLP-1受容体を介して作用し、糖依存性インスリン分泌促進作用および摂食抑制作用を持つことが知られている。一方、GIPはGIP受容体を介して糖依存性インスリン分泌促進作用を持つことは知られているが、摂食に与える影響は明確ではない。
GLP-1受容体作動薬であるリラグルチドとGIP受容体作動薬であるN-AcGIPを共投与すると耐糖能改善作用および体重低下作用がリラグルチド単独投与よりも増強されることが報告されており(非特許文献1)、また、GLP-1受容体/GIP受容体共作動ペプチドはGLP-1受容体作動薬単独よりも強い血糖低下作用および体重低下作用を示すことが報告されている(特許文献1)。
天然のグルカゴン、GIPあるいはGLP-1の構造を基に、GLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト、あるいはグルカゴン受容体/GLP-1受容体/GIP受容体トリアゴニスト活性を有するペプチドの探索や、その抗肥満薬、糖尿病治療薬としての開発も試みられている(特許文献1〜8)。しかしながら、いずれの文献にも、本発明のペプチド化合物は開示されていない。
WO2010/011439 WO2010/148089 WO2011/119657 WO2012/088379 WO2012/167744 WO2013/164483 WO2013/192129 WO2013/192130
Clinical Science 121, 107-117 (2011)
本発明は、高いGLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト活性を有し、糖尿病および肥満症などの予防・治療剤として有用な新規なペプチド化合物を提供することを目的とする。
発明者らは、GLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト活性を有し、糖尿病および肥満症などの予防・治療剤として有用な新規なペプチド化合物について鋭意検討した結果、以下の部分構造A12に構造的特徴を有し、後記式(I)で表される部分配列を含有するペプチド化合物が、優れたGLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト活性を有し、また、前記特徴に基づく優れた作用持続性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔4〕に関する。
〔1〕式(I):
1−Tyr−Aib−Glu−Gly−Thr−α-MePhe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Aib−A12−Aib−Leu−Asp−A16−A17−Ala−A19−Ala−Glu−Phe−Val−A24−Trp−Leu−Leu−A28−Gly (配列番号1)
[式中、
1は式:
−RA1
−CO−RA1、または
−CO−ORA1
(式中、RA1:H、置換されていてもよい炭化水素基)で表される基を示し;
A12はLys(−Y6−Y5−Y4−Y3−Y2−Y1−X)を示し;
Xは−CO−(CH2n−COOHを示し;
nは10から20の整数を示し;
Y1はGly、Hisまたは置換されていてもよいLysを示し;
Y2は結合手、GlyまたはHisを示し;
Y3は結合手、GlyまたはHisを示し;
Y4は結合手、GlyまたはHisを示し;
Y5は結合手、GlyまたはHisを示し;
Y6は結合手またはGlyを示し;
A16はArgまたはLysを示し;
A17はArg、Gln、GluまたはLys(Ac)を示し;
A19はGlnまたはSerを示し;
A24はArg、Lys、またはLys(Ac)を示し;
A28はArgまたはLysを示す]
で表される部分配列を含有するペプチドまたはその塩(以下、「化合物(I)」と略記することもある。);
〔2〕上記〔1〕記載のペプチドまたはその塩を含有する医薬;
〔3〕GLP-1受容体およびGIP受容体の活性化剤である、上記〔2〕記載の医薬;および
〔4〕肥満症または糖尿病の予防・治療剤である、上記〔2〕記載の医薬。
化合物(I)は、優れたGLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト活性を有し、in vivoで有意な摂食抑制作用、体重低下作用を示す。また、化合物(I)は優れた作用持続性を有する。例えば、ヒトにおいて化合物(I)は二日以上(好ましくは一週間以上)持続的な薬効を示す。また、化合物(I)はグルカゴン受容体アゴニスト活性が低いため、血糖上昇作用のリスクが低く、糖尿病および肥満等の治療に有用である。さらに、化合物(I)は化学的安定性が高いため、例えば医薬としての製剤化が容易であるという利点を有する。
[発明の詳細な説明]
以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルが挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニルが挙げられる。
本明細書中、「C2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、4−メチル−2−ペンチニルが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC3-10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC3-10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリルが挙げられる。
本明細書中、「C7-16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C3-10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、3−メチルブタノイル、2−メチルブタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル−カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルコキシ−カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリール−カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルが挙げられる。
本明細書中、「C7-16アラルキル−カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「C1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4−トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「C6-14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(7)C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1-6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6-14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1−ナフトイルオキシ、2−ナフトイルオキシ)、
(13)C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6-14アリール−カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基 、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基 、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル−カルボニル基、
(26)C6-14アリール−カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C1-6アルコキシ−カルボニル基、
(30)C6-14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7-16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、
(35)C6-14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、
(39)C6-14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基、
(42)C6-14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ)、
(46)モノ−またはジ−C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1-6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1-6アルキル)(C1-6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、
(52)C6-14アリール−カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7-16アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
(58)C2-6アルケニル基、
(59)C2-6アルキニル基、
(60)C3-10シクロアルキル基、
(61)C3-10シクロアルケニル基、及び
(62)C6-14アリール基。
「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3−b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3−b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H−キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ−β−カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
また、「アシル基」としては、炭化水素−スルホニル基、複素環−スルホニル基、炭化水素−スルフィニル基、複素環−スルフィニル基も挙げられる。
ここで、炭化水素−スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環−スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素−スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環−スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1-6アルキル−カルボニル基、C2-6アルケニル−カルボニル基(例、クロトノイル)、C3-10シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3-10シクロアルケニル−カルボニル基(例、2−シクロヘキセンカルボニル)、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C6-14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7-16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1-6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ−またはジ−C1-6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ−またはジ−C2-6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ−またはジ−C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ−またはジ−C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ−またはジ−3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−C1-6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C1-6アルキル)(C1-6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、(C1-6アルキル)(C6-14アリール−カルボニル)アミノ基(例、N−ベンゾイル−N−メチルアミノ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルボニル−カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニル−カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルボニル−チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニル−チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N−エチル−N−メチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ−またはジ−C3-10シクロアルキル−スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルボニル−スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6-14アリール−カルボニル−スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7-16アラルキル−カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ)、C3-10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1-6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6-14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C7-16アラルキル−カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1-6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、tert−ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1-6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C7-16アラルキル−カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(−SH)基、C1-6アルキルチオ基、C2-6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2−ブテニルチオ、2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ)、C3-10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C6-14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7-16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1-6アルキル−カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6-14アリール−カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基およびC7-16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ−C1-6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
以下、式(I)における各記号の定義について詳述する。
1は、式:
−RA1
−CO−RA1、または
−CO−ORA1
(式中、RA1:H、置換されていてもよい炭化水素基)で表される基を示す。
1は、好ましくは、水素原子である。
A12は、Lys(−Y6−Y5−Y4−Y3−Y2−Y1−X)を示し、
Xは、−CO−(CH2n−COOHを示し、
nは、10から20の整数を示す。nは、好ましくは16または18である。
A12において、(−Y6−Y5−Y4−Y3−Y2−Y1−X)で示されるリンカー・アルキル鎖部分はLysのε−アミノ基に結合し、以下の構造をとる。
このリンカー・アルキル鎖の存在により、化合物(I)の優れた作用の持続性が実現される。
Y1は、Gly、Hisまたは置換されていてもよいLysを示す。ここで、置換されていてもよいLysは、好ましくはOdaで置換されていてもよいLysである。
Y1は、好ましくはGlyまたはOdaで置換されていてもよいLysであり、より好ましくはGlyである。
Y2は、結合手、GlyまたはHisを示す。
Y2は、好ましくはGlyである。
Y3は、結合手、GlyまたはHisを示す。
Y3は、好ましくはGlyである。
Y4は、結合手、GlyまたはHisを示す。
Y4は、好ましくは結合手またはGlyであり、より好ましくはGlyである。
Y5は、結合手、GlyまたはHisを示す。
Y5は、好ましくは結合手またはGlyであり、より好ましくは結合手である。
A12の好適な具体例としては、以下が挙げられる。
Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda)(配列番号2)、
Lys(-Gly-Gly-Eda)、
Lys(-Gly-Eda)、
Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)(配列番号3)、
Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)(配列番号4)、
Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)(配列番号5)、
Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)(配列番号6)、
Lys(-Gly-Gly-Gly-Oda)(配列番号7)、
Lys(-His-His-His-Eda)(配列番号8)、
Lys(-Gly-Gly-Gly-Lys(Oda)-Oda)(配列番号9)、
Lys(-His-His-His-His-Eda)(配列番号10)、
Lys(-Gly-His-His-His-Eda)(配列番号11)
Y6は、結合手またはGlyを示す。
Y6は、好ましくは結合手である。
A16は、ArgまたはLysを示す。
A16は、好ましくはArgである。
A17は、Arg、Gln、GluまたはLys(Ac)を示す。
A17は、好ましくはGlnまたはGluであり、より好ましくはGluである。
A19は、GlnまたはSerを示す。
A19は、好ましくはSerである。
A24は、Arg、Lys、またはLys(Ac)を示す。
A24は、好ましくはLysまたはLys(Ac)であり、より好ましくはLys(Ac)である。
A28は、ArgまたはLysを示す。
A28は、好ましくはArgである。
化合物(I)は、式(I)で表される部分配列のA28−GlyのC末端側にさらなるペプチド配列(C末端側配列)を有していてもよい。
ここで、C末端側配列の長さは特に限定されないが、好ましくは1〜10アミノ酸残基、より好ましくは6〜10アミノ酸残基である。
C末端側配列としては、例えば、
(i) Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser(配列番号12)で表されるアミノ酸配列、
(ii) 前記(i)の配列において、1〜10個、好ましくは1〜5個のアミノ酸が欠失、置換(好ましくは保存的置換)、若しくは付加したアミノ酸配列、
(iii) 前記(i)または(ii)の配列において、そのN末端側から少なくとも連続した1アミノ酸残基、好ましくは連続した6アミノ酸残基を含む部分配列、を挙げることができる。
C末端側配列としては、具体的には、
(1)Gly−、
(2)Gly−Pro−、
(3)Gly−Pro−Ser−、
(4)Gly−Pro−Ser−Ser−(配列番号13)、
(5)Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−(配列番号14)、
(6)Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−(配列番号15)、
(7)Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−(配列番号16)、
(8)Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−(配列番号17)、
(9)Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−(配列番号18)、
(10)Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−(配列番号12)
などが用いられる。
C末端側配列としては、好ましくは、Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−である。
上記したC末端側配列を有する化合物(I)は、in vivoで高いGLP-1受容体およびGIP受容体の活性作用を有する。
化合物(I)の好ましい例としては、以下のペプチドまたはその塩が挙げられる。
[化合物A]
1が、水素原子であり、
A12はLys(−Y6−Y5−Y4−Y3−Y2−Y1−X)を示し、
Xは−CO−(CH2n−COOHを示し、
nは16または18であり、
Y1はGly、HisまたはOdaで置換されていてもよいLysを示し、
Y2は結合手、GlyまたはHisを示し、
Y3は結合手、GlyまたはHisを示し、
Y4は結合手、GlyまたはHisを示し、
Y5は結合手またはGlyを示し、
Y6は結合手を示し、
A16はArgまたはLysを示し、
A17はArg、Gln、GluまたはLys(Ac)を示し、
A19はGlnまたはSerを示し、
A24はArg、Lys、Lys(Ac)を示し、
A28はArgまたはLysを示し、かつ、
A28−GlyのC末端側に、Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−で表されるアミノ酸配列を有するペプチドまたはその塩である、化合物(I)。
化合物(I)は、自体公知のペプチドの合成法に従って製造することができる。ペプチドの合成法としては、例えば固相合成法、液相合成法のいずれによっても良い。すなわち、化合物(I)を構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分(2個以上のアミノ酸により構成されていてもよい)とを所望配列通りに縮合させることを繰り返し、目的のペプチドを製造することができる。所望配列を有する生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的のペプチドを製造することができる。公知の縮合方法や保護基の脱離法としてはたとえば、以下の(1)〜(5)に記載された方法が挙げられる。
(1)M. Bodanszky 及び M.A. Ondetti、ペプチド シンセシス (Peptide Synthesis),Interscience Publishers, New York (1966年)
(2)Schroeder及びLuebke、ザ ペプチド(The Peptide), Academic Press, New York (1965年)
(3)泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株) (1975年)
(4)矢島治明 及び榊原俊平、生化学実験講座 1、 タンパク質の化学IV、 205、(1977年)
(5)矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成 広川書店
また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー・再結晶等を組み合わせて化合物(I)を精製単離することができる。上記方法で得られるペプチドが遊離体である場合は公知の方法によって適当な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法によって遊離体に変換することができる。
なお、原料化合物は塩であってもよく、このような塩としては、後述する化合物(I)の塩として例示するものが挙げられる。
保護されたアミノ酸又はペプチドの縮合に関しては、ペプチド合成に使用できる各種活性化試薬を用いることができるが、特に、トリスフォスフォニウム塩類、テトラメチルウロニウム塩類、カルボジイミド類等がよい。トリスフォスフォニウム塩類としてはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)フォスフォニウムヘキサフルオロフォスフェイト(PyBOP)、ブロモトリス(ピロリジノ)フォスフォニウムヘキサフルオロフォスフェイト(PyBroP)、7-アザベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ピロリジノ)フォスフォニウムヘキサフルオロフォスフェイト(PyAOP)、テトラメチルウロニウム塩類としては2-(1H-ベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスフェイト(HBTU)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスフェイト(HATU)、2-(1H-ベンゾトリアゾル-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレイト(TBTU)、2-(5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレイト(TNTU)、O-(N-スクシミジル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレイト(TSTU)、カルボジイミド類としてはDCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCI・HCl)等が挙げられる。これらによる縮合にはラセミ化抑制剤(例えば、HONB, HOBt, HOAt, HOOBt等)の添加が好ましい。縮合に用いられる溶媒としては、ペプチド縮合反応に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されうる。たとえば無水又は含水のN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、トリフルオロエタノール、フェノール等のアルコール類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ピリジン等の三級アミン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類あるいはこれらの適宜の混合物等が用いられる。反応温度はペプチド結合形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5から6倍過剰で用いられる。固相合成の場合にはニンヒドリン反応を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行うことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行うことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得られないときには、無水酢酸又はアセチルイミダゾール等を用いて未反応アミノ酸をアシル化して、後の反応に影響を及ぼさないようにすることができる。
原料アミノ酸のアミノ基の保護基としては、例えば、Z、Boc、tert-ペンチルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノチオイル、Fmoc、トリチル等が挙げられる。
原料アミノ酸のカルボキシル基の保護基としては、例えば、上記したC1-6アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C7-14アラルキル基の他、アリール、2−アダマンチル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル、4−クロロベンジル、フェナシル及びベンジルオキシカルボニルヒドラジド、tert-ブトキシカルボニルヒドラジド、トリチルヒドラジド等が挙げられる。
セリン及びスレオニンの水酸基は、例えばエステル化又はエーテル化によって保護することができる。このエステル化に適する基としては、例えばアセチル基等の低級(C2-4)アルカノイル基、ベンゾイル基等のアロイル基等、及び有機酸から誘導される基等が挙げられる。また、エーテル化に適する基としては、例えばベンジル、テトラヒドロピラニル、tert-ブチル(But)、トリチル(Trt)等である。
チロシンのフェノール性水酸基の保護基としては、例えばBzl、2,6-ジクロルベンジル、2−ニトロベンジル、Br-Z、tert-ブチル等が挙げられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えばTos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルホニル(Mtr)、DNP、Bom、Bum、Boc、Trt、Fmoc等が挙げられる。
アルギニンのグアニジノ基の保護基としては、例えばTos、Z、4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼンスルフォニル(Mtr)、p-メトキシベンゼンスルフォニル(MBS)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルフォニル(Pmc)、メシチレン-2-スルフォニル(Mts)、2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニル(Pbf)、Boc、Z、NO2等が挙げられる。
リジンの側鎖アミノ基の保護基としては、例えばZ、Cl-Z、トリフルオロアセチル、Boc、Fmoc、Trt、Mtr、4,4-ジメチル-2,6-ジオキソサイクロヘキシリデンエイル(Dde)等が挙げられる。
トリプトファンのインドリル保護基としては、例えばホルミル(For)、Z、Boc、Mts、Mtr等が挙げられる。
アスパラギン、グルタミンの保護基としては、例えばTrt、キサンチル(Xan)、4,4'-ジメトキシベンズヒドリル(Mbh)、2,4,6-トリメトキシベンジル(Tmob)等が挙げられる。
原料のカルボキシル基の活性化されたものとしては、例えば対応する酸無水物、アジド、活性エステル[アルコール(たとえば、ペンタクロロフェノール、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノール、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAt)とのエステル)等が挙げられる。原料のアミノ基の活性化されたものとしては、たとえば対応する亜リン酸アミドが挙げられる。
保護基の除去(脱離)方法としては、例えばPd黒あるいはPd炭素等の触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、臭化トリメシルシラン(TMSBr)、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、テトラフルオロホウ酸、トリス(トリフルオロ)ホウ素、三臭化ホウ素あるいはこれらの混合液等による酸処理や、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン等による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによる還元等も挙げられる。上記酸処理による脱離反応は一般に−20℃〜40℃の温度で行われるが、酸処理においてはアニソール、フェノール、チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾールのようなカチオン捕捉剤や、ジメチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチオール等の添加が有効である。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理により除去され、トリプトファンのインドール保護基として用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオール、1,4-ブタンジチオール等の存在下の酸処理による脱保護以外に、希水酸化ナトリウム、希アンモニア等によるアルカリ処理によっても除去される。
原料の反応に関与すべきでない官能基の保護及び保護基、ならびにその保護基の脱離、反応に関与する官能基の活性化等は公知の保護基あるいは公知の手段から適宜選択しうる。
ペプチドのアミド体を得る方法としては、アミド体合成用樹脂を用いて固相合成するか又はカルボキシル末端アミノ酸のα−カルボキシル基をアミド化した後、アミノ基側にペプチド鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いたペプチドとC末端のカルボキシル基の保護基のみを除いたペプチド(又はアミノ酸)とを製造し、この両ペプチドを上記したような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同様である。縮合により得られた保護ペプチドを精製した後、上記方法によりすべての保護基を除去し、所望の粗ポリペプチドを得ることができる。この粗ペプチドは既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥することで所望のペプチドのアミド体を得ることができる。
化合物(I)は、例えば以下の方法により製造することができる。まず、化合物(I)のA12がLysである、化合物(II)を自体公知のペプチドの合成方法で製造する。化合物(II)は樹脂に担持されていてもよい。ここで、化合物(II)を構成する部分アミノ酸およびP1は、化合物(III)および化合物(I)の製造に悪影響を及ぼさないように、適当な保護基により保護されていることが好ましい。ここで保護基としては、後述の参考例および実施例において用いられる保護基が挙げられる。また、A12のLysは、その側鎖アミノ基がオルソゴナル保護基(例えば、ivDde。本明細書中、(1-(4,4-dimethyl-2,6-dioxocyclohex-1-ylidene)-3-methylbutyl)をivDdeと略記することがある。)により保護されている。次いで、化合物(II)のA12のLysのオルソゴナル保護基を選択的な条件で除去し、Y6、Y5、Y4、Y3、Y2およびY1に対応するアミノ酸をそれぞれ自体公知の方法により順次縮合することにより化合物(III)を得る。化合物(III)は樹脂に担持されていてもよい。
1−Tyr−Aib−Glu−Gly−Thr−α-MePhe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Aib−Lys−Aib−Leu−Asp−A16−A17−Ala−A19−Ala−Glu−Phe−Val−A24−Trp−Leu−Leu−A28−Gly (II)(配列番号19)
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
1−Tyr−Aib−Glu−Gly−Thr−α-MePhe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Aib−Lys(−Y6−Y5−Y4−Y3−Y2−Y1−H)−Aib−Leu−Asp−A16−A17−Ala−A19−Ala−Glu−Phe−Val−A24−Trp−Leu−Leu−A28−Gly (III)(配列番号1)
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
化合物(III)を構成する部分アミノ酸およびP1は、化合物(II)の場合と同様に、適当な保護基により保護されていることが好ましい。
化合物(III)に、化合物(IV)を自体公知の方法により縮合し、全ての保護基を除去することにより、場合によっては樹脂から切断することにより化合物(I)が得られる。
PO−X (IV)
[式中、Pは保護基を示す。]
Pで示される保護基としては、例えば前記したカルボキシル基の保護基(好ましくはtert−ブチル)が挙げられる。化合物(IV)としては、例えば市販品を用いることができる。
化合物(I)は、上述の方法と同様の方法により製造されるフラグメントペプチドを自体公知の方法により順次縮合することによっても製造することができる。
フラグメントペプチドを構成する部分アミノ酸およびP1は化合物(II)の場合と同様に、適当な保護基により保護されていてもよい。また、樹脂に担持されていてもよい。
化合物(I)が、エナンチオマー、ジアステレオマー等のコンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、コンフォーマー(配座異性体)等として存在する場合には、これらも化合物(I)として含有されると共に、所望により、自体公知の手段、前記の分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりS体及びR体に分離することができる。
化合物(I)に立体異性体が存在する場合には、この異性体が単独の場合及びそれらの混合物の場合も化合物(I)に含まれる。
化合物(I)は、自体公知の方法に従って、ポリエチレングリコールを用いて化学修飾することができる。例えば、化合物(I)のCys残基、Asp残基、Glu残基、Lys残基等にポリエチレングリコールを共役的に結合させることにより化合物(I)の化学修飾体を製造することができる。また、化合物(I)とポリエチレングリコールの間にリンカー構造を有していてもよい。
化合物(I)を、ポリエチレングリコール(PEG)で修飾することにより、治療上及び診断上重要なペプチドの生物活性を増強し、血液循環時間を延長し、免疫原性を低下させ、溶解性を高め、代謝抵抗性を高める効果等が得られる。
PEGの分子量は特に限定されないが、通常約1K〜約1000Kダルトン、好ましくは約10K〜約100Kダルトン、より好ましくは約20K〜約60Kダルトンである。
化合物(I)をPEGで修飾する方法として、当該分野で周知の方法を用いることができ、例えば以下の方法を利用できる。
(1)化合物(I)のアミノ基に、活性エステルを有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT MEGC−30TS(商品名)、日本油脂)を結合させる。
(2)化合物(I)のアミノ基に、アルデヒドを有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME−300AL(商品名)、日本油脂)を結合させる。
(3)化合物(I)に二価性架橋試薬(例、GMBS(同仁化学)、EMCS(同仁化学)、KMUS(同仁化学)、SMCC(Pierce))を結合させ、ついで、チオール基を有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME−300−SH(商品名)、日本油脂)を結合させる。
(4)化合物(I)に、SH導入剤(例、D−システイン残基、L−システイン残基、Traut’s 試薬)でチオール基を導入し、このチオール基に、マレイミド基を有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME−300MA(商品名)、日本油脂)を反応させる。
(5)化合物(I)に、SH導入剤(例、D−システイン残基、L−システイン残基、Traut’s 試薬)でチオール基を導入し、このチオール基に、ヨードアセトアミド基を有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME−300IA(商品名)、日本油脂)を反応させる。
(6)化合物(I)のN末端アミノ基に、ω−アミノカルボン酸、α−アミノ酸などをリンカーとして導入し、このリンカーに由来するアミノ基に、活性エステルを有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT MEGC−30TS(商品名)、日本油脂)を反応させる。
(7)化合物(I)のN末端アミノ基に、ω−アミノカルボン酸、α−アミノ酸などをリンカーとして導入し、このリンカーに由来するアミノ基に、アルデヒド基を有するPEG化試薬(例、SUNBRIGHT ME−300AL(商品名)、日本油脂)を反応させる。
また、化合物(I)は、溶媒和物(例、水和物)又は無溶媒和物(例、非水和物)であってもよい。
化合物(I)は、同位元素(例、3H、14C、35S、125I)等で標識されていてもよい。
さらに、化合物(I)は、1Hを2H(D)に変換した重水素変換体であってもよい。
同位元素で標識または置換された化合物(I)は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography:PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用である。
本明細書におけるペプチドはペプチド標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC末端(カルボキシル末端)である。ペプチドのC末端は、アミド(−CONH2)、カルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO-)、アルキルアミド(−CONHRa)又はエステル(−COORa)であってもよいが、特にアミド(−CONH2)が好ましい。
化合物(I)は塩の形態であってもよい。このような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
金属塩の好適な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。
無機酸との塩の好適な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。
有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
上記した塩のなかでも、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等が、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸を伴う無機酸との塩、又は酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が好ましい。
化合物(I)はプロドラッグであってもよい。
プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸などによる反応により化合物(I)に変換される化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸などにより加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化またはtert−ブチル化された化合物);化合物(I)のヒドロキシがアシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物);化合物(I)のカルボキシがエステル化またはアミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシがC1-6アルキルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化された化合物);などが挙げられ、なかでも化合物(I)のカルボキシがメチル、エチル、tert−ブチルなどのC1-6アルキルでエステル化された化合物が好ましく用いられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
本明細書において、プロドラッグは塩を形成していてもよく、かかる塩としては、化合物(I)の塩として例示したものが挙げられる。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
さらに、化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)の結晶は、物理化学的性質(例、融点、溶解度、安定性)および生物学的性質(例、体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄)、薬効発現)に優れ、医薬として極めて有用である。
化合物(I)及びそのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある)は、GLP-1受容体およびGIP受容体の活性化作用を有する。
本発明化合物は、特にin vivoで高いGLP-1受容体およびGIP受容体の活性化作用を有する。
GLP-1及びGIPはインクレチンと呼ばれる消化管ホルモンで、膵臓からのインスリン分泌を促進する作用を有する。インクレチンは、糖代謝に密接に関連するため、GLP-1受容体およびGIP受容体活性化作用を有する化合物は、糖尿病および肥満症をはじめ、糖代謝異常に関連した症状の予防や治療に有用である。
したがって、本発明化合物は、摂食抑制作用、体重低下作用等を有する。
本発明化合物は化学的安定性が高く、かつ、in vivoで効果の持続性に優れる。
本発明化合物は、GLP-1受容体およびGIP受容体活性化剤(GLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト)として用いることができる。
本発明において、GLP-1受容体およびGIP受容体の活性化剤(GLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト)とは、GLP-1受容体活性化作用(GLP-1受容体アゴニスト作用)とGIP受容体活性化作用(GIP受容体アゴニスト作用)の両方を有する薬剤を意味する。具体的には、GLP-1受容体に対するEC50とGIP受容体に対するEC50が、1:20〜20:1、好ましくは1:5〜5:1である薬剤を意味する。
本発明化合物は、グルカゴン受容体活性化作用(グルカゴン受容体アゴニスト)が低く、そのためこれに起因した血糖上昇作用が低い。本発明化合物のグルカゴン受容体に対するEC50は、本発明化合物のGLP-1受容体あるいはGIP受容体に対するEC50に比較して1/1000以下、好ましくは1/10000以下である。
本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に対し、後述する各種疾患の予防・治療剤等として安全に投与される。
本発明化合物は、上記GLP-1受容体およびGIP受容体の活性化作用により、糖尿病および肥満症をはじめとする各種疾患の治療または予防剤として用いることができる。本発明化合物は、例えば、症候性肥満、単純性肥満に基づく肥満症、肥満に伴う病態又は疾患、摂食障害、糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、肥満型糖尿病)、高脂血症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、食後高脂血症)、高血圧症、心不全、糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、糖尿病性心筋症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害]、メタボリックシンドローム(高トリグリセライド(TG)血症、低HDLコレステロール(HDL−C)血症、高血圧症、腹部肥満および耐糖能不全から選ばれる3つ以上を保有する病態)、筋肉減少症等の予防又は治療剤として用いることができる。
症候性肥満としては、内分泌性肥満(例えば、Cushing症候群、甲状腺機能低下症、インスリノーマ、肥満II型糖尿病、偽性副甲状腺機能低下症、性腺機能低下症)、中枢性肥満(たとえば、視床下部性肥満、前頭葉症候群、Kleine-Levin症候群)、遺伝性肥満(たとえば、Prader-Willi症候群、Laurence-Moon-Biedl症候群)、薬剤性肥満(たとえば、ステロイド剤、フェノチアジン、インスリン、スルホニルウレア(SU)剤、β−ブロッカーによる肥満)等が挙げられる。
肥満に伴う病態又は疾患としては、例えば、耐糖能障害、糖尿病(特に2型糖尿病、肥満型糖尿病)、脂質代謝異常(前記した高脂血症と同意義)、高血圧症、心不全、高尿酸血症・痛風、脂肪肝(non-alchoholic steato-hepatitisを含む)、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳梗塞(脳血栓症、一過性脳虚血発作)、骨・関節疾患(変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性脊椎症、腰痛症)、睡眠時無呼吸症候群・Pickwick症候群、月経異常(月経周期の異常、月経量と周期の異常、無月経、月経随伴症状の異常)、メタボリックシンドローム等が挙げられる。
糖尿病の判定基準については、1999年に日本糖尿病学会から新たな判定基準が報告されている。
この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満を示す状態」(正常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
また、糖尿病の判定基準については、1997年にADA(米国糖尿病学会)から、1998年にWHO(世界保健機構)から、新たな判定基準が報告されている。
これらの報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上を示す状態である。
また、上記報告によれば、耐糖能不全とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl未満であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一方、WHOの報告によれば、該IFG(Impaired Fasting Glucose)のうち、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満である状態をIFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼ぶ。
本発明化合物は、上記した新たな判定基準により決定される糖尿病、境界型、耐糖能不全、IFG(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Impaired Fasting Glycemia)の予防・治療剤としても用いられる。さらに、本発明化合物は、境界型、耐糖能不全、IFG(Impaired Fasting Glucose)またはIFG(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展を防止することもできる。
本発明化合物は体重低下作用を有していることから、哺乳動物に対し体重低下剤として使用することができる。適用対象の哺乳動物は体重を低下したい哺乳動物であればよく、遺伝的に過体重のリスクを有している哺乳動物であってもよいし、糖尿病、高血圧症および/または高脂血症等の生活習慣病を患っている哺乳動物であってもよい。過体重は食事摂取の過多または栄養バランスを欠いた食生活に起因するものであってもよいし、併用薬剤(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン等のPPARγアゴニスト様作用を有するインスリン抵抗性改善剤等)に由来する過体重であってもよい。また、過体重は肥満症に至る前の過体重であってもよいし、肥満患者の過体重であってもよい。ここで、肥満症とは、日本人ではBMI(ボディー・マス・インデックス:体重(kg)÷[身長(m)]2)が25以上(日本肥満学会の基準による)、欧米人ではBMIが30以上(WHOの基準による)と定義される。
本発明化合物は、代謝症候群(メタボリックシンドローム)の予防・治療剤としても有用である。代謝症候群の患者では、単一の生活習慣病を発症している患者に比べて心血管系疾患を発症する率が著しく高いことから、代謝症候群を予防・治療することは心血管系疾患を予防するために極めて重要である。
代謝症候群の判定基準が、1999年にWHOから、2001年にNCEPから発表されている。WHOの判定基準によれば、高インスリン血症または耐糖能異常を基本条件に、内臓肥満、異常脂質血症(高TGまたは低HDL)、高血圧のうち2つ以上を持つ場合に代謝症候群と診断される(World Health Organization: Definition, Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus and Its Complications. Part I: Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus, World Health Organization, Geneva, 1999)。米国の虚血性心疾患の管理指標であるNational Cholesterol Education Program のAdult Treatment Panel IIIの判定基準によれば、内臓肥満、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、耐糖能異常のうち3つ以上を持つ場合に代謝症候群と診断される(National Cholesterol Education Program: Executive Summary of the Third Report of National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adults Treatment Panel III). The Journal of the American Medical Association, Vol. 285, 2486-2497, 2001)。
本発明化合物は、例えば、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、慢性腎不全、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、アルツハイマー病、パーキンソン病、不安症、痴呆症、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、急性または慢性下痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術または外傷後の炎症、腫脹、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、腸炎、炎症性腸疾患(炎症性大腸疾患を含む)、潰瘍性大腸炎、胃粘膜損傷(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損傷を含む))、小腸粘膜損傷、吸収不良、精巣機能障害、内臓肥満症候群、筋肉減少症の予防・治療剤としても用いることができる。
更に、本発明化合物は、種々の癌(なかでも乳癌(例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌等)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌等)、膵癌(例えば、膵管癌等)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌等)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫等)、結腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、直腸癌(例えば、消化管間質腫瘍等)、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍等)、小腸癌(例えば、非ホジキンリンパ腫、消化管間質腫瘍等)、食道癌、十二指腸癌、舌癌、咽頭癌(例えば、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌等)、唾液腺癌、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫等)、神経鞘腫、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌等)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌等)、胆管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍等)、膀胱癌、尿道癌、皮膚癌(例えば、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞癌等)、血管腫、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌等)、副甲状腺癌、鼻腔癌、副鼻腔癌、骨腫瘍(例えば、骨肉腫、ユーイング腫瘍、子宮肉腫、軟部組織肉腫等)、血管線維腫、網膜肉腫、陰茎癌、精巣腫瘍、小児固形癌(例えば、ウィルムス腫瘍、小児腎腫瘍等)、カポジ肉腫、AIDSに起因するカポジ肉腫、上顎洞腫瘍、線維性組織球腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病等)等)の予防・治療剤としても用いることができる。
本発明化合物は、上記した各種疾患(例、心筋梗塞等の心血管イベント)の2次予防及び進展抑制にも用いられる。また、本発明化合物は、摂食抑制剤、体重低下剤としても有用である。本発明化合物は、食事療法(例、糖尿病の食事療法)、運動療法と併用することもできる。
本発明化合物を含有する医薬は、毒性が低く、医薬製剤の製造法として一般的に用いられている自体公知の手段(例えば、日本薬局方に記載の方法)に従って、本発明化合物をそのままあるいは薬理学的に許容される担体と混合して、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、液剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤等)、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤)坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点滴剤等の医薬製剤とすることにより、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
これらの製剤は、速放性製剤又は徐放性製剤等の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセル)であってもよい。
なお、医薬製剤中の本発明化合物の含有量は、製剤全体の約0.01ないし約100重量%である。
上記した薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤及び無痛化剤等が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
結合剤としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えばブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。
防腐剤としては、例えばパラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
着色剤としては、例えば水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号及び3号、食用黄色4号及び5号、食用青色1号及び2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)等が挙げられる。
甘味剤としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビア等が挙げられる。
吸着剤としては、例えば有孔デンプン、ケイ酸カルシウム(商品名:フローライトRE)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(商品名:ノイシリン)、軽質無水ケイ酸(商品名:サイリシア)が挙げられる。
湿潤剤としては、例えばプロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。
経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種又は2種以上を併用してもよい。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
本発明化合物の投与量は、投与対象、症状、投与方法等により適宜選択される。例えば、本発明化合物を肥満症または糖尿病患者(体重60kgとして)に経口投与する場合、本発明化合物の投与量は、一日につき約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。本発明化合物を肥満症または糖尿病患者(体重60kgとして)に非経口的に投与する場合、本発明化合物の投与量は、一日につき約0.001〜30mg、好ましくは約0.01〜20mg、より好ましくは約0.1〜10mgである。これらの量を1日1〜数回に分けて投与することができる。
本発明化合物は、例えば2日毎に1回、3日毎に1回、4日毎に1回、5日毎に1回、6日毎に1回、毎週、1週間に2回、隔週、3週間毎に1回、毎月1回、2ヶ月に1回、3ヶ月に1回、4ヶ月に1回、5ヶ月に1回または6ヶ月に1回投与することができる。
本発明化合物は、例えば、本発明化合物の作用(肥満症、糖尿病等の治療効果)の増強、本発明化合物の使用量の低減等を目的として、本発明化合物に悪影響を及ぼさない他の薬剤と併用することができる。
本発明化合物と併用し得る薬剤(以下、併用薬剤と略記する場合がある)としては、例えば、抗肥満剤、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、高脂血症治療剤、降圧剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、抗炎症薬、抗血栓剤、骨粗鬆症治療剤、ビタミン薬、抗痴呆薬、勃起不全改善薬、頻尿・尿失禁治療薬、排尿困難治療剤などが挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。
抗肥満剤としては、モノアミン取り込み阻害薬(例、フェンテルミン、シブトラミン、マジンドール、フロキセチン、テソフェンシン)、セロトニン2C受容体作動薬(例、ロルカセリン)、セロトニン6受容体拮抗薬、ヒスタミンH3受容体調節薬、GABA調節薬(例、トピラメイト)、ニューロペプチドY拮抗薬(例、ベルネペリット)、カンナビノイド受容体拮抗薬(例、リモナバン、タラナバン)、グレリン拮抗薬、グレリン受容体拮抗薬、グレリンアシル化酵素阻害薬、オピオイド受容体拮抗薬(例、GSK-1521498)、オレキシン受容体拮抗薬、メラノコルチン4受容体作動薬、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、AZD-4017)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリスタット(cetilistat))、β3アゴニスト(例、N-5984)、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害薬、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬、ステアリン酸CoA脱飽和酵素阻害薬、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白阻害薬(例、R-256918)、Na-グルコース共輸送担体阻害薬(例、JNJ-28431754、レモグリフロジン)、NFκ阻害薬(例、HE-3286)、PPARアゴニスト(例、GFT-505、DRF-11605)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム、トロダスケミン(Trodusquemin))、GPR119作動薬(例、PSN821、MBX-2982、APD597)、グルコキナーゼ活性化薬(例、AZD-1656)、レプチン、レプチン誘導体(例、メトレレプチン)、CNTF(毛様体神経栄養因子)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、コレシストキニンアゴニスト、アミリン製剤(例、プラムリンタイド、AC-2307)、ニューロペプチドYアゴニスト(例、PYY3-36、PYY3-36の誘導体、オビネプタイド、TM-30339、TM-30335)、オキシントモジュリン製剤:FGF21製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物FGF21製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトFGF21製剤;FGF21のフラグメントまたは誘導体)、摂食抑制薬(例、P-57)等が挙げられる。
糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS-1)、経口インスリン製剤)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは、塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくは、マレイン酸塩)、メタグリダセン(Metaglidasen)、AMG-131、バラグリタゾン(Balaglitazone)、MBX-2044、リボグリタゾン(Rivoglitazone)、アレグリタザール(Aleglitazar)、チグリタザール(Chiglitazar)、ロベグリタゾン(Lobeglitazone)、PLX-204、PN-2034、GFT-505、THR-0921、WO2007/013694、WO2007/018314、WO2008/093639またはWO2008/099794記載の化合物)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート)、ビグアナイド剤(例、メトホルミン、ブホルミンまたはそれらの塩(例、塩酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩))、インスリン分泌促進剤(例、スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物)、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、アログリプチン(Alogliptin)またはその塩(好ましくは、安息香酸塩)、ヴィルダグリプチン(Vildagliptin)、シタグリプチン(Sitagliptin)、サクサグリプチン(Saxagliptin)、BI1356、GRC8200、MP-513、PF-00734200、PHX1149、SK-0403、ALS2-0426、TA-6666、TS-021、KRP-104、トレラグリプチン(Trelagliptin)またはその塩(好ましくはコハク酸塩))、β3アゴニスト(例、N-5984)、GPR40アゴニスト(例、ファシグリファム(Fasiglifam)またはその水和物、WO2004/041266、WO2004/106276、WO2005/063729、WO2005/063725、WO2005/087710、WO2005/095338、WO2007/013689またはWO2008/001931記載の化合物)、SGLT2(sodium-glucose cotransporter 2)阻害剤(例、ダパグリフロジン(Dapagliflozin)、AVE2268、TS-033、YM543、TA-7284、レモグリフロジン(Remogliflozin)、ASP1941)、SGLT1阻害薬、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498、INCB-13739)、アジポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例、AS-2868)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬、グルコキナーゼ活性化薬(例、ピラグリアチン(Piragliatin)、AZD1656、AZD6370、TTP-355、WO2006/112549、WO2007/028135、WO2008/047821、WO2008/050821、WO2008/136428またはWO2008/156757記載の化合物)、GPR119アゴニスト(例、PSN821、MBX-2982、APD597)、FGF21、FGFアナログ、ACC2阻害剤等が挙げられる。
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット、CT-112、ラニレスタット(AS-3201)、リドレスタット)、神経栄養因子およびその増加薬(例、NGF、NT-3、BDNF、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例、4-(4-クロロフェニル)-2-(2-メチル-1-イミダゾリル)-5-[3-(2-メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール)、WO2004/039365記載の化合物)、PKC阻害剤(例、ルボキシスタウリン メシレート(ruboxistaurin mesylate))、AGE阻害剤(例、ALT946、N-フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、EXO-226、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン、プレギャバリン)、セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(例、デュロキセチン)、ナトリウムチャンネル阻害薬(例、ラコサミド)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン)、ソマトスタチン受容体作動薬(例、BIM23190)、アポトーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ−1(ASK-1)阻害薬等が挙げられる。
高脂血症治療剤としては、HMG-CoA還元酵素阻害剤(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩、カルシウム塩))、スクアレン合成酵素阻害剤(例、WO97/10224号パンフレットに記載の化合物、例えば、N-[[(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチル]ピペリジン-4-酢酸)、フィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミン)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicomol)、ニセリトロール(niceritrol)、ナイアスパン(niaspan))、イコサペント酸エチル、植物ステロール(例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザノール(γ-oryzanol))、コレステロール吸収阻害剤(例、ゼチア)、CETP阻害剤(例、ダルセトラピブ(dalcetrapib)、アナセトラピブ(anacetrapib))、ω-3脂肪酸製剤(例、ω−3−脂肪酸エチルエステル90(ω-3-acid ethyl esters 90))等が挙げられる。
降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリルなど)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、ロサルタン、ロサルタン カリウム、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、オルメサルタン、オルメサルタン メドキソミル、アジルサルタン、アジルサルタン メドキソミルなど)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン、シルニジピンなど)、βブロッカー(例、メトプロロール、アテノロール、プロプラノロール、カルベジロール、ピンドロールなど)、クロニジン等が挙げられる。
利尿剤としては、例えば、キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミンなど)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチアジド、ポリ5チアジド、メチクロチアジドなど)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレンなど)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミドなど)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミドなど)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミドなどが挙げられる。
化学療法剤としては、例えば、アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシル)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシドなどが挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロンなどが好ましい。
免疫療法剤としては、例えば、微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL))、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン)などが挙げられ、なかでもIL−1、IL−2、IL−12などのインターロイキン類が好ましい。
抗炎症薬としては、例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシンなどの非ステロイド抗炎症薬などが挙げられる。
抗血栓剤としては、ヘパリン(例、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、エノキサパリンナトリウム(enoxaparin sodium)、ダルテパリンナトリウム(dalteparin sodium))、ワルファリン(例、ワルファリンカリウム)、抗トロンビン薬(例、アルガトロバン(aragatroban)、ダビガトラン(dabigatran))、FXa阻害薬(例、リバロキサバン(rivaroxaban)、アピキサバン(apixaban)、エドキサバン(edoxaban)、YM150、WO02/06234、WO2004/048363、WO2005/030740、WO2005/058823またはWO2005/113504記載の化合物)、血栓溶解薬(例、ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase))、血小板凝集抑制薬(例、塩酸チクロピジン(ticlopidine hydrochloride)、クロピドグレル、プラスグレル、E5555、SHC530348、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム(beraprost sodium)、塩酸サルポグレラート(sarpogrelate hydrochloride))等が挙げられる。
骨粗鬆症治療剤としては、例えば、アルファカルシドール(alfacalcidol)、カルシトリオール(calcitriol)、エルカトニン(elcatonin)、サケカルシトニン(calcitonin salmon)、エストリオール(estriol)、イプリフラボン(ipriflavone)、パミドロン酸二ナトリウム(pamidronate disodium)、アレンドロン酸ナトリウム水和物(alendronate sodium hydrate)、インカドロン酸二ナトリウム(incadronate disodium)、リセドロン酸二ナトリウム(risedronate disodium)などが挙げられる。
ビタミン薬としては、例えば、ビタミンB1、ビタミンB12などが挙げられる。
抗痴呆薬としては、例えば、タクリン(tacrine)、ドネペジル(donepezil)、リバスチグミン(rivastigmine)、ガランタミン(galanthamine)などが挙げられる。
勃起不全改善薬としては、例えば、アポモルフィン(apomorphine)、クエン酸シルデナフィル(sildenafil citrate)等が挙げられる。
頻尿・尿失禁治療薬としては、例えば、塩酸フラボキサート(flavoxate hydrochloride)、塩酸オキシブチニン(oxybutynin hydrochloride)、塩酸プロピベリン(propiverine hydrochloride)などが挙げられる。
排尿困難治療剤としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例、ジスチグミン)などが挙げられる。
さらに、動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン)、プロゲステロン誘導体(例、メゲストロールアセテート)、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸)、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体なども本発明化合物と併用することができる。
さらに、糖化阻害剤(例、ALT−711)、神経再生促進薬(例、Y−128、VX853、prosaptide)、抗うつ薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン、トリレプタル(Trileptal)、ケプラ(Keppra)、ゾネグラン(Zonegran)、プレギャバリン(Pregabalin)、ハーコセライド(Harkoseride)、カルバマゼピン)、抗不整脈薬(例、メキシレチン)、アセチルコリン受容体リガンド(例、ABT−594)、エンドセリン受容体拮抗薬(例、ABT−627)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラマドル)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン、ギャバペンチンMR剤)、α2受容体作動薬(例、クロニジン)、局所鎮痛薬(例、カプサイシン)、抗不安薬(例、ベンゾチアゼピン)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、シルデナフィル)、ドーパミン受容体作動薬(例、アポモルフィン)、ミダゾラム、ケトコナゾールなども本発明化合物と併用することができる。
本発明化合物及び併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。
投与形態としては、例えば、(1)本発明化合物と併用薬剤とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例、本発明化合物及び併用薬剤の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、症状、投与方法、対象疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
本発明化合物と併用薬剤とを組み合わせることにより、
(1)本発明化合物又は併用薬剤を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症等)に応じて、本発明化合物と併用する薬剤を選択することができる、
(3)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬剤を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(4)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬剤を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明化合物と併用薬剤とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
本明細書中で用いられている略号は下記(表1−1、表1−2、及び表1−3)の意味を示す。本明細書中のα-MePhe等に含まれるハイフンは省略されていてもよく、省略されている場合も同じ意味を示す。
本明細書において、塩基やアミノ酸等を略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commision on Biochemical Nomenclature による略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特記しない限り、明示しなければL体を示すものとする(例えば、「Ala」はL体のAla)。また、「D-」と示される場合はD体を示し(例えば、「D-Ala」はD体のAla)、「DL-」と示される場合はD体及びL体のラセミ体を示すものとする(例えば、「DL-Ala」はD体のAla及びL体のAlaのラセミ体)。
TFA :トリフルオロ酢酸
Gly又はG :グリシン
Ala又はA :アラニン
Val又はV :バリン
Leu又はL :ロイシン
Ile又はI :イソロイシン
Ser又はS :セリン
Thr又はT :スレオニン
Cys又はC :システイン
Met又はM :メチオニン
Glu又はE :グルタミン酸
Asp又はD :アスパラギン酸
Lys又はK :リジン
Arg又はR :アルギニン
His又はH :ヒスチジン
Phe又はF :フェニルアラニン
Tyr又はY :チロシン
Trp又はW :トリプトファン
Pro又はP :プロリン
Asn又はN :アスパラギン
Gln又はQ :グルタミン
pGlu :ピログルタミン酸
α-MeTyr :α-メチルチロシン
本発明は、更に以下の参考例、実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。%は、収率はmol/mol%を、クロマトグラフィーで用いられる溶媒は体積%を、その他は重量%を示す。
THF: テトラヒドロフラン
DMF: N,N−ジメチルホルムアミド
WSC: 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩
HOBt: 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物
参考例1
H-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号20)の合成
Sieber amide resin (0.61 meq/g、410 mg) を反応管に加え、ペプチド合成機にセットした。Fmoc/DCC/HOBt protocolにより順次アミノ酸を縮合した。最終工程でN末端のFmoc基を除去した。縮合終了後樹脂をMeOHで洗浄し、減圧乾燥した。結果、目的の保護ペプチド樹脂を1051 mg (0.238 meq/g) 取得した。
参考例2
Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号21)の合成
参考例1で調製したH-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.238 meq/g、1051 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Ala-OH (311 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (2.5 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.16 mL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gln(Trt)、Ala、Gln(Trt)、Lys(Boc)、Asp(OtBu)、Leu、Aib、Lys(ivDde)*、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え3時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて終夜振とうした。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、目的のペプチド樹脂、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを1.72 g (0.145 meq/g)得た。
参考例3
H-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号22)の合成
Sieber amide resin (0.61 meq/g、410 mg) を反応管に加え、ペプチド合成機にセットした。Fmoc/DCC/HOBt protocolにより順次アミノ酸を縮合した。最終工程でN末端のFmoc基を除去した。縮合終了後樹脂をMeOHで洗浄し、減圧乾燥した。結果、目的の保護ペプチド樹脂を734 mg (0.340 meq/g) 取得した。
参考例4
Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号23)の合成
参考例3で調製したH-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.340 meq/g、734 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Trp(Boc)-OH (527 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (2.5 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.16 mL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Lys(Boc)、Val、Phe、Glu(OtBu)、Ala、Gln(Trt)、Ala、Gln(Trt)、Lys(Boc)、Asp(OtBu)、Leu、Aib、Lys(ivDde)*、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え3時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて終夜振とうした。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、目的のペプチド樹脂、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを1.69 g (0.148 meq/g)得た。
参考例5
H-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号24)の合成
Sieber amide resin (0.61 meq/g、410 mg) を反応管に加え、ペプチド合成機にセットした。Fmoc/DCC/HOBt protocolにより順次アミノ酸を縮合した。18、20位のAlaおよび17、19位のGln(Trt)を導入する際はダブルカップリングを行った。最終工程でN末端のFmoc基を除去した。縮合終了後樹脂をMeOHで洗浄し、減圧乾燥した。結果、目的の保護ペプチド樹脂を1311 mg (0.191 meq/g) 取得した。
参考例6
Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号25)の合成
参考例5と同様の手法で調製したH-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (2628 mg, 0.5 mmol) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Lys(ivDde)-OH (1194 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (4 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.32 mL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え1時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて4時間振とうした。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、目的のペプチド樹脂、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを3.51 g (0.142 meq/g)得た。
参考例7
Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Arg(Pbf)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号26)の合成
参考例5と同様の手法で調製したH-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Arg(Pbf)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (734 mg, 0.125 mmol) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Lys(Mtt)-OH (469 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (1.5 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.12 mL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。再び樹脂に対してFmoc-Lys(Mtt)-OH (469 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (1.5 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.12 mL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂にAcOH:toluene:trifluoroethanol (1:2:7) (5 mL)およびtriisopropylsilane (0.2 mL)を加え2時間振とうした。溶液をろ去後、AcOH:toluene:trifluoroethanol (1:2:7) (5 mL)およびtriisopropylsilane (0.2 mL)を加え3時間振とうした。樹脂をDMF、MeOHで順次洗浄後、減圧乾燥することで、目的のペプチド樹脂、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Arg(Pbf)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを898 mg (0.139 meq/g)得た。
参考例8
Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号27)の合成
参考例6と同様の手法で調製したH-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(ivDde)-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.147 meq/g, 848 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してBoc2O (218 mg)、N,N-diisopropylethylamine (174μL) のDMF (1 mL)溶液を加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、2%ヒドラジンのNMP溶液を加え3時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて終夜振とうした。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、目的のペプチド樹脂、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを847 mg (0.148 meq/g)得た。
参考例9
H-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin(配列番号28)の合成
Sieber amide resin (0.70 meq/g、357 mg) を反応管に加え、ペプチド合成機にセットした。Fmoc/DCC/HOBt protocolにより順次アミノ酸を縮合した。最終工程でN末端のFmoc基を除去した。縮合終了後樹脂をMeOHで洗浄し、減圧乾燥した。結果、目的の保護ペプチド樹脂を1009 mg (0.248 meq/g) 取得した。
実施例1
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号29)の合成
参考例2で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.145 meq/g, 69 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを77.4 mg得た。
得られた樹脂77.4 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し13.1 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4664.0 (計算値4663.5)
HPLC溶出時間:17.7分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例2
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号30)の合成
参考例4で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.148 meq/g, 68 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを79.6 mg得た。
得られた樹脂79.6 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し11.4 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4691.3 (計算値4691.5)
HPLC溶出時間:18.0分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例3
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号31)の合成
参考例2と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.150 meq/g, 66.7 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを66.7 mg得た。
得られた樹脂66.7 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 56/44-46/54への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し10.8 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4606.1 (計算値4606.4)
HPLC溶出時間:17.9分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例4
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Lys-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号32)の合成
参考例2と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.150 meq/g, 66.7 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。続いて同様の手法で、Eda(OtBu)を縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Lys(Boc)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを69.6 mg得た。
得られた樹脂69.6 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し11.3 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4549.2 (計算値4549.4)
HPLC溶出時間:18.3分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例5
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号33)の合成
参考例6で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.142 meq/g, 70.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを83.5 mg得た。
得られた樹脂83.5 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 58/42-48/52への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し13 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4806.0 (計算値4805.5)
HPLC溶出時間:17.7分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例6
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号34)の合成
参考例6で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.142 meq/g, 70.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Gly、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを80.2 mg得た。
得られた樹脂80.2 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 60/40-50/50への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し12.2 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4777.9 (計算値4777.5)
HPLC溶出時間:16.7分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例7
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号35)の合成
参考例6で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.142 meq/g, 1.2 g) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (202 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (1.36 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (108μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを1.27 g得た。
得られた樹脂1.27 gにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を15 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し282 mgの白色粉末を得た。
得られた粉末(282 mg)を少量のアセトニトリル水溶液に溶解した。溶液にイオン交換樹脂(AG1 X8 resin (acetate form), 1.2 meq/mL, 989μL)を加え、時々振り混ぜながら1時間静置した。ろ過により樹脂を除いた後、凍結乾燥することで250mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4748.5 (計算値4748.5)
HPLC溶出時間:17.8分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例8
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号36)の合成
参考例6で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.142 meq/g, 70.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを74.8 mg得た。
得られた樹脂74.8 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 59/41-49/51への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し13.8 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4721.0 (計算値4720.5)
HPLC溶出時間:16.8分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例9
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号37)の合成
参考例6で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.142 meq/g, 70.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを80.1 mg得た。
得られた樹脂80.1 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 59/41-49/51への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し13.8 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4664.0 (計算値4663.4)
HPLC溶出時間:17.0分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例10
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-His-His-His-Eda)-Aib-Leu-Asp-Lys-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号38)の合成
参考例6で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.142 meq/g, 70.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-His(Trt)-OH (62.0 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、His(Trt)、His(Trt)、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-His(Trt)-His(Trt)-His(Trt)-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Lys(Boc)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを87.1 mg得た。
得られた樹脂87.1 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 60/40-50/50への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し13.4 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4932.0 (計算値4931.6)
HPLC溶出時間:15.8分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例11
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Arg-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号39)の合成
参考例7で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Arg(Pbf)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.139 meq/g, 71.9 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Arg(Pbf)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを70.0 mg得た。
得られた樹脂70.0 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 56/44-46/54への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し3 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4804.7 (計算値4804.5)
HPLC溶出時間:18.0分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例12
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号40)の合成
参考例7と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.145 meq/g, 69 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Boc)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを70.0 mg得た。
得られた樹脂70.0 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し2.5 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4776.6 (計算値4776.5)
HPLC溶出時間:17.9分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例13
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号41)の合成
参考例6と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.153 meq/g, 65.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを62.5 mg得た。
得られた樹脂62.5 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し6.0 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4818.7 (計算値4818.5)
HPLC溶出時間:18.4分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例14
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号42)の合成
参考例6と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.153 meq/g, 65.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを63.6 mg得た。
得られた樹脂63.6 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し8.8 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4790.5 (計算値4790.5)
HPLC溶出時間:17.4分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例15
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号43)の合成
参考例6と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.153 meq/g, 65.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを65.4 mg得た。
得られた樹脂65.4 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し7.0 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4761.4 (計算値4761.5)
HPLC溶出時間:18.6分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例16
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号44)の合成
参考例6と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.153 meq/g, 65.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを68.3 mg得た。
得られた樹脂68.3 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し7.6 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4733.4 (計算値4733.5)
HPLC溶出時間:17.6分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例17
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Lys(Oda)-Oda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号45)の合成
参考例6と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.153 meq/g, 65.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Lys(Fmoc)、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Lys(Oda(OtBu))-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを65.4 mg得た。
得られた樹脂65.4 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 49/51-39/61への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し1.5 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 5157.8 (計算値5157.8)
HPLC溶出時間:21.4分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例18
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-His-His-His-His-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Gln-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号46)の合成
参考例6と同様の手法で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.153 meq/g, 65.4 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-His(Trt)-OH (62 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、His(Trt)、His(Trt)、His(Trt)、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-His(Trt)-His(Trt)-His(Trt)-His(Trt)-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Gln(Trt)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを72.6 mg得た。
得られた樹脂72.6 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 60/40-50/50への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し7.6 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 5138.8 (計算値5138.7)
HPLC溶出時間:16.0分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例19
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号47)の合成
参考例8で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.148 meq/g, 67.6 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを63.8 mg得た。
得られた樹脂63.8 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し7.9 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4777.8 (計算値4777.5)
HPLC溶出時間:18.7分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例20
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号48)の合成
参考例8で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.148 meq/g, 67.6 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Oda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを68.3 mg得た。
得られた樹脂68.3 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し7.6 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4749.7 (計算値4749.5)
HPLC溶出時間:17.7分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例21
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-His-His-His-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Gln-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号49)の合成
参考例8で調製したBoc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.148 meq/g, 67.6 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、His(Trt)、His(Trt)、His(Trt)、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-His(Trt)-His(Trt)-His(Trt)-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Gln(Trt)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを84.1 mg得た。
得られた樹脂84.1 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 59/41-49/51への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し6.4 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 5017.9 (計算値5017.6)
HPLC溶出時間:16.4 分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例22
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Glu-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号50)の合成
参考例9の手法で調製したH-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (3.12 g, 0.75 mmol) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Ser(tBu)-OH (1438 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (7.5 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.6 mL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Ala、Glu(OtBu)、Arg(Pbf)、Asp(OtBu)、Leu、Aib、Lys(ivDde)*、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え1時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて4時間振とうした。樹脂をDMFで洗浄し、得られた樹脂に、Fmoc-Gly-OH (1115 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (4 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.32 mL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly-Gly-Gly*、Eda(OtBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Glu(OtBu)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを5.21 g得た。
得られた樹脂5.21 gにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を80 mL加え、2.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 50 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量45 mL/分、A/B: 56/44-46/54への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し1009 mgの白色粉末を得た。
得られた粉末(1009 mg)を少量のアセトニトリル水溶液に溶解した。溶液にイオン交換樹脂(AG1 X8 resin (acetate form), 1.2 meq/mL, 2638μL)を加え、時々振り混ぜながら1時間静置した。ろ過により樹脂を除いた後、凍結乾燥することで887 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4778.2 (計算値4778.5)
HPLC溶出時間:18.9 分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例23
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Arg-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号51)の合成
参考例1と同様の手法で調製したH--Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.416 meq/g, 24 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Arg(Pbf)-OH (64.9 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (0.2 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Leu、Leu、Trp、Lys(Ac)、Val、Phe、Glu(OtBu)、Ala、Ser(tBu)、Ala、Arg(Pbf)、Arg(Pbf)、Asp(OtBu)、Leu、Aib、Lys(ivDde)、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え1時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて終夜振とうした。樹脂をDMFで洗浄し、得られた樹脂に、Fmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Arg(Pbf)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを59.3 mg得た。
得られた樹脂59.3 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し4.4 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4805.4 (計算値4805.5)
HPLC溶出時間:18.3 分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例24
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Lys(Ac)-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号52)の合成
参考例1と同様の手法で調製したH- -Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (0.416 meq/g, 24 mg) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Arg(Pbf)-OH (64.9 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (0.2 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Leu、Leu、Trp、Lys(Ac)、Val、Phe、Glu(OtBu)、Ala、Ser(tBu)、Ala、Lys(Ac)、Arg(Pbf)、Asp(OtBu)、Leu、Aib、Lys(ivDde)、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え1時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて終夜振とうした。樹脂をDMFで洗浄し、得られた樹脂に、Fmoc-Gly-OH (29.7 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (200μL) およびdiisopropylcarbodiimide (15.9μL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Gly、Gly、Eda(OtBu)を順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Eda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Lys(Ac)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを59.3 mg得た。
得られた樹脂64.1 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を1 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 55/45-45/55への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し5 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4819.3 (計算値4819.5)
HPLC溶出時間:18.8 分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
実施例25
H-Tyr-Aib-Glu-Gly-Thr-αMePhe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda)-Aib-Leu-Asp-Arg-Glu-Ala-Ser-Ala-Glu-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp-Leu-Leu-Arg-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2(配列番号53)の合成
参考例9の手法で調製したH-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resin (4.1 g, 1 mmol) を反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Ser(tBu)-OH (1917 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (10 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.8 mL) を順次加えた後、終夜振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Ala、Glu(OtBu)、Arg(Pbf)*、Asp(OtBu)、Leu、Aib、Lys(ivDde)*、Aib、Tyr(tBu)、Asp(OtBu)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、αMePhe、Thr(tBu)*、Gly、Glu(OtBu)、Aib およびBoc-Tyr(tBu)を順次縮合した(*ダブルカップリング)。得られた樹脂に2%ヒドラジンのNMP溶液を加え1時間振とうした。溶液をろ去後、2%ヒドラジンのNMP溶液を再び加えて終夜振とうした。樹脂をDMFで洗浄し、得られた樹脂に、Fmoc-Gly-OH (1487 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (10 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.8 mL) を順次加えた後、2時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。このFmocアミノ酸の縮合−Fmoc脱保護のサイクルを繰り返すことで、Gly、Glyを順次縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-H)-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Glu(OtBu)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを6.8 g (0.146 meq/g)得た。
得られた樹脂685 mg (0.1 mmol)を 反応管に量りとりDMFで膨潤した。DMFをろ過で除いた後に、樹脂に対してFmoc-Gly-OH (178 mg)、0.5 M OxymaPure in DMF (0.6 mL) およびdiisopropylcarbodiimide (0.095 mL) を順次加えた後、3時間振とうした。反応液をろ去後、樹脂をDMFで6回洗浄した。Kaiser testが陰性であることを確認した後、20%ピペリジンのDMF溶液を加えて1分間振とうした。溶液をろ去後、20%ピペリジンのDMF溶液を再び加えて20分間振とうした。溶液をろ去後、樹脂をDMFで10回洗浄した。続けて同様の手法によりOda(OtBu)を縮合した。樹脂をMeOHで洗浄後、減圧乾燥することで、Boc-Tyr(tBu)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-αMePhe-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Tyr(tBu)-Aib-Lys(-Gly-Gly-Gly-Gly-Oda(OtBu))-Aib-Leu-Asp(OtBu)-Arg(Pbf)-Glu(OtBu)-Ala-Ser(tBu)-Ala-Glu(OtBu)-Phe-Val-Lys(Ac)-Trp(Boc)-Leu-Leu-Arg(Pbf)-Gly-Gly-Pro-Ser(tBu)-Ser(tBu)-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser(tBu)-Sieber amide resinを732 mg得た。
得られた樹脂732 mgにTFA:m-cresol:thioanisole:ethandithiol:H2O:triisopropylsilane (80:5:5:5:2.5:2.5)を10 mL加え、1.5時間攪拌した。反応溶液にジエチルエーテルを加え沈殿を得、遠心分離後、上清を除く操作を3度繰り返し、沈殿を洗浄した。残渣を50%酢酸水溶液で抽出、ろ過により樹脂を除いた後、YMC-Actus Triart Prep C8 S-10μm 20 nm column (250 × 20 mm I.D.) を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルによる流量8 mL/分、A/B: 57/43-47/53への直線型濃度勾配溶出 (60分) を行い、目的物を含む分画を集め凍結乾燥し146 mgの白色粉末を得た。
得られた粉末(146 mg)を少量のアセトニトリル水溶液に溶解した。溶液にイオン交換樹脂(AG1 X8 resin (acetate form), 1.2 meq/mL, 384μL)を加え、時々振り混ぜながら1時間静置した。ろ過により樹脂を除いた後、凍結乾燥することで134 mgの白色粉末を得た。
質量分析による (M+H)+ 4749.8 (計算値4750.4)
HPLC溶出時間:17.8 分
溶出条件:
カラムYMC Triart C8 (100 × 4.6 mm I.D.)
溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニトリルを用い、A/B: 80/20〜30/70へ。直線型濃度勾配溶出 (25分)。
流速:1.0 mL/分
試験例1
細胞内cAMP濃度上昇を指標にした、ヒトGIPR、ヒトGLP−1R、およびヒトGlucagonRに対するアゴニスト活性の評価
(1)ヒトGIPR遺伝子の発現プラスミドの構築
GenebankのAccession No.U39231と同一の配列を有するヒトGIPR遺伝子をpMSRα−neoベクターにクローニングし、hGIPR/pMSRα−neoを作製した。
(2)レポータープラスミド発現細胞の構築
cAMP応答配列を上流に有するLuciferaseレポーター遺伝子をCHO−K1細胞に導入して、CRE−LUC/CHO−K1細胞を構築した。
(3)レポータープラスミドの構築
pGL3(R2.2)−Basic Vector(Promega)に4コピーのcAMP応答配列とZeocin耐性遺伝子を導入して、Cre−luc(Zeo)レポータープラスミドを構築した。
(4)ヒトGIPR遺伝子のCRE−LUC/CHO−K1細胞への導入と発現細胞の取得
(1)で得られたプラスミドhGIPR/pMSRα−neoを(2)で得られたCRE−LUC/CHO−K1細胞に導入することにより形質転換体を得た。次に、得られた形質転換体からGIPの添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される株、hGIPR/CRE−LUC/CHO−K1細胞を選択した。
(5)ヒトGLP−1R遺伝子の発現プラスミドの構築
GenebankのAccession No.NM_002062と同一の配列を有するヒトGLP−1R遺伝子をpIRESneo3ベクターにクローニングし、hGLP−1/pIRESneo3を作製した。
(6)ヒトGLP−1R遺伝子とレポータープラスミドのCHO−K1細胞への導入と発現細胞の取得
(3)で得られたCre−luc(Zeo)と(5)で得られたプラスミドhGLP−1/pIRESneo3をCHO−K1細胞に導入することにより形質転換体を得た。次に、得られた形質転換体からGLP−1の添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される株、hGLP−1R/CRE−luc/CHO−K1細胞を選択した。
(7)ヒトGlucagonR遺伝子の発現プラスミドの構築
GenebankのAccession No.NM_000160と同一の配列を有するヒトGlucagonR遺伝子をpMSRα−neoベクターにクローニングし、hGlucagonR/pMSRα−neoを作製した。
(8)ヒトGlucagonR遺伝子のCRE−LUC/CHO−K1細胞への導入と発現細胞の取得
(2)で得られたCRE−LUC/CHO−K1細胞に(7)で得られたプラスミドhGlucagonR/pMSRα−neoを導入することにより、形質転換体を得た。次に、得られた形質転換体から、Glucagonの添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される株、hGlucagonR/CRE−LUC/CHO−K1細胞を選択した。
(9)レポーターアッセイ
hGIPR/CRE−LUC/CHO−K1細胞を384ウェル白色プレート(Corning)に5×104cells/wellとなるように25μLずつ播種し、10%ウシ胎児血清、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシンを含むHamF12培地中で37℃のCO2インキュベーター内で一晩培養した。細胞に被検化合物を含む培地5μLを添加して、最終1μM濃度で37℃のCO2インキュベーター内で4時間インキュベーションした。ピッカジーンLT7.5(東洋インキ)を30μLずつ添加し、遮光下で振盪した。30分後、プレートリーダーEnvision(パーキンエルマー)を用いてルシフェラーゼ活性を測定した。10nMのGIP存在下におけるルシフェラーゼ活性を100%、被検化合物の代わりにDMSOを添加した場合のルシフェラーゼ活性を0%として、細胞内cAMP濃度上昇を指標にGIPRアゴニスト活性を算出した。結果を表2に示す。
GLP−1Rアゴニスト活性は、hGLP−1R/CRE−luc/CHO−K1細胞を用いて、上記と同様のアッセイを行った。10nMのGLP−1存在下におけるルシフェラーゼ活性を100%、被検化合物の代わりにDMSOを添加した場合のルシフェラーゼ活性を0%として、細胞内cAMP濃度上昇を指標にGLP−1Rアゴニスト活性を算出した。結果を表2に示す。
GlucagonRアゴニスト活性は、hGlucagonR/CRE−LUC/CHO−K1細胞を用いて、上記と同様のアッセイを行った。10nMのGlucagon存在下におけるルシフェラーゼ活性を100%、被検化合物の代わりにDMSOを添加した場合のルシフェラーゼ活性を0%として、細胞内cAMP濃度上昇を指標にGlucagonアゴニスト活性を算出した。結果を表2に示す。
表2に示されるように、本発明化合物は優れたGLP-1受容体およびGIP受容体活性化作用を有する。また、本発明化合物のグルカゴン受容体活性化作用は低い。
試験例2
単回投与後の摂食抑制作用評価
被検化合物の摂食抑制活性は以下の方法で調べた。
被検化合物を100 nmol/2 mLの濃度で溶媒(10% DMSO含有生理食塩水)に溶解した。8-9週齢の雄性C57BL/6Jマウス(20-26℃、餌と水は自由摂取、12時間明期−12時間暗期で飼育)の背部に被検化合物溶液を2 mL/kgの容量で皮下投与した。投与後飼育ケージにて個別飼育とし、予め秤量した餌を与え、投与開始から3日後あるいは4日後の摂餌量を測定した。摂餌量は投与開始日に与えた餌の重量から餌残量を差し引くことで算出した。各被検化合物の摂食抑制活性は、溶媒のみを投与した対照群の摂餌量を抑制率0%とし、投与開始から3日間の累積の摂餌量で評価した。被検化合物の摂食抑制率(%)は(対照群の摂餌量−被検化合物投与群の摂餌量)/対照群の摂餌量×100と定義した。
表3に示されるように本発明化合物は優れた摂食抑制作用を有する。
製剤例1
(1)実施例1の化合物 10.0mg
(2)乳糖 70.0mg
(3)コーンスターチ 50.0mg
(4)可溶性デンプン 7.0mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
実施例1の化合物10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07mL(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖70.0mg及びコーンスターチ50.0mgと混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
製剤例2
(1)実施例1の化合物 5.0mg
(2)食塩 20.0mg
(3)蒸留水 全量2mLとする
実施例1の化合物5.0mg及び食塩20.0mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mLとする。溶液をろ過し、無菌条件下に2mLのアンプルに充填する。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得る。
本発明化合物は、優れたGLP-1受容体/GIP受容体コアゴニスト活性を有し、GLP-1受容体/GIP受容体に関連した各種疾患、例えば、糖尿病や肥満症等の予防・治療薬として有用である。
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。
配列番号1:人工配列(合成ペプチド(式(I)/(III)))
配列番号2:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号3:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号4:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号5:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号6:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号7:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号8:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号9:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号10:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号11:人工配列(合成ペプチド(リンカー))
配列番号12:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号13:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号14:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号15:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号16:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号17:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号18:人工配列(合成ペプチド(C末端配列))
配列番号19:人工配列(合成ペプチド(式(II))
配列番号20:人工配列(合成ペプチド(参考例1))
配列番号21:人工配列(合成ペプチド(参考例2))
配列番号22:人工配列(合成ペプチド(参考例3))
配列番号23:人工配列(合成ペプチド(参考例4))
配列番号24:人工配列(合成ペプチド(参考例5))
配列番号25:人工配列(合成ペプチド(参考例6))
配列番号26:人工配列(合成ペプチド(参考例7))
配列番号27:人工配列(合成ペプチド(参考例8))
配列番号28:人工配列(合成ペプチド(参考例9))
配列番号29:人工配列(合成ペプチド(実施例1))
配列番号30:人工配列(合成ペプチド(実施例2))
配列番号31:人工配列(合成ペプチド(実施例3))
配列番号32:人工配列(合成ペプチド(実施例4))
配列番号33:人工配列(合成ペプチド(実施例5))
配列番号34:人工配列(合成ペプチド(実施例6))
配列番号35:人工配列(合成ペプチド(実施例7))
配列番号36:人工配列(合成ペプチド(実施例8))
配列番号37:人工配列(合成ペプチド(実施例9))
配列番号38:人工配列(合成ペプチド(実施例10))
配列番号39:人工配列(合成ペプチド(実施例11))
配列番号40:人工配列(合成ペプチド(実施例12))
配列番号41:人工配列(合成ペプチド(実施例13))
配列番号42:人工配列(合成ペプチド(実施例14))
配列番号43:人工配列(合成ペプチド(実施例15))
配列番号44:人工配列(合成ペプチド(実施例16))
配列番号45:人工配列(合成ペプチド(実施例17))
配列番号46:人工配列(合成ペプチド(実施例18))
配列番号47:人工配列(合成ペプチド(実施例19))
配列番号48:人工配列(合成ペプチド(実施例20))
配列番号49:人工配列(合成ペプチド(実施例21))
配列番号50:人工配列(合成ペプチド(実施例22))
配列番号51:人工配列(合成ペプチド(実施例23))
配列番号52:人工配列(合成ペプチド(実施例24))
配列番号53:人工配列(合成ペプチド(実施例25))

Claims (4)

  1. 式(I):
    1−Tyr−Aib−Glu−Gly−Thr−α-MePhe−Thr−Ser−Asp−Tyr−Aib−A12−Aib−Leu−Asp−A16−A17−Ala−A19−Ala−Glu−Phe−Val−A24−Trp−Leu−Leu−A28−Gly
    [式中、
    1は式:
    −RA1
    −CO−RA1、または
    −CO−ORA1
    (式中、RA1:H、置換されていてもよい炭化水素基)で表される基を示し;
    A12はLys(−Y6−Y5−Y4−Y3−Y2−Y1−X)を示し;
    Xは−CO−(CH2n−COOHを示し;
    nは10から20の整数を示し;
    Y1はGly、Hisまたは置換されていてもよいLysを示し;
    Y2は結合手、GlyまたはHisを示し;
    Y3は結合手、GlyまたはHisを示し;
    Y4は結合手、GlyまたはHisを示し;
    Y5は結合手、GlyまたはHisを示し;
    Y6は結合手またはGlyを示し;
    A16はArgまたはLysを示し;
    A17はArg、Gln、GluまたはLys(Ac)を示し;
    A19はGlnまたはSerを示し;
    A24はArg、Lys、またはLys(Ac)を示し;
    A28はArgまたはLysを示す]
    で表される部分配列を含有するペプチドまたはその塩。
  2. 請求項1記載のペプチドまたはその塩を含有する医薬。
  3. GLP-1受容体およびGIP受容体の活性化剤である、請求項2記載の医薬。
  4. 肥満症または糖尿病の予防・治療剤である、請求項2記載の医薬。
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