JP2018010253A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像容器内の現像剤量が変動しても、トナー濃度を安定して検知することができる構成を提供する。【解決手段】現像装置は、現像容器と、現像スリーブと、第1、第2搬送スクリューと、インダクタンスセンサとを有し、感光ドラムに形成された静電潜像をトナーにより現像する。現像容器は、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容する。現像スリーブは、現像容器内の現像剤を担持して感光ドラムに搬送する。第1、第2搬送スクリューは、回転することで現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する。インダクタンスセンサは、第2搬送スクリューの周方向の一部に対向して配置され、現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力する。制御部は、インダクタンスセンサの出力信号の波形のピーク値を用いて、現像容器内のトナー濃度を調整する制御を実行可能である。【選択図】図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、像担持体としての感光ドラム上に形成された静電潜像を現像装置でトナーにより現像して、トナー像を形成している。現像装置としては、現像剤として非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを含む2成分現像剤を使用するものがある。このような2成分現像剤を使用した現像装置として、現像剤を収容した現像容器内のトナー濃度を検知する検知手段としてのトナー濃度センサを備えたものがある(例えば、特許文献1)。
特開2014−115548号公報
ここで、現像装置は、現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送するスクリューなどの搬送部材を備えており、トナー濃度センサは、この搬送部材に対向して配置されている。したがって、トナー濃度センサの出力信号は、搬送部材の回転に応じて変化する。従来、このように変化するトナー濃度センサの出力信号の波形の平均値に基づいて現像装置などを制御していた。しかしながら、このような出力信号の平均値は、現像容器内の現像剤量によって出力値が不安定になる場合があり、トナー濃度を精度良く検知できない場合があった。
本発明は、現像容器内の現像剤量が変動しても、トナー濃度を安定して検知することができる構成を提供することを目的とする。
本発明は、像担持体と、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置され、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力する検知手段とを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記検知手段の出力信号の波形のピーク値を用いて、前記現像容器内のトナー濃度を調整する制御を実行可能な制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置にある。
また、本発明は、像担持体と、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、第1突部と、前記第1突部よりも搬送方向の搬送力が大きい第2突部とが周方向に設けられ、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、検知面が前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置され、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力する検知手段とを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記検知手段の出力信号の波形において、前記第1突部が前記検知面と対向する対向位置を通過する前後、及び、前記第2突部が前記対向位置を通過する前後にそれぞれ現れるピーク値のうち、少なくとも何れかのピーク値に基づいて、前記現像容器内の現像剤の量を予測する予測手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置にある。
また、本発明の画像形成装置は、像担持体と、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、第1突部と、前記第1突部よりも搬送方向の搬送力が大きい第2突部とが周方向に設けられ、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、検知面が前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置されて、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力するインダクタンスセンサとを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、を備える。
そして、前記第1突部と前記第2突部とが前記検知面と対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値が現れ、前記搬送部材が1回転する間に4つの前記ピーク値が現れる前記インダクタンスセンサの出力信号の波形において、前記第1突部と前記第2突部との間に現れる2つの前記ピーク値のうちの前記第1突部側の前記ピーク値を第1ピーク値とし、前記第1ピーク値から前記搬送部材の回転により現れる前記ピーク値を順番に第2ピーク値、第3ピーク値、第4ピーク値とした場合に、前記第1ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量がマイナスで、且つ、その時の前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との差分の絶対値が前記第1ピーク値と前記第3ピーク値との差分の絶対値よりも大きい所定条件を満たした場合に、前記所定条件を満たさない場合よりも前記現像容器から現像剤が排出される量を少なくする制御を実行可能な制御手段を備えたことを特徴とする。
また、前記第1突部と前記第2突部とが前記検知面と対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値が現れ、前記搬送部材が1回転する間に4つの前記ピーク値が現れる前記インダクタンスセンサの出力信号の波形において、前記第1突部と前記第2突部との間に現れる2つの前記ピーク値のうちの前記第1突部側の前記ピーク値を第1ピーク値とし、前記第1ピーク値から前記搬送部材の回転により現れる前記ピーク値を順番に第2ピーク値、第3ピーク値、第4ピーク値とした場合に、前記第1ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量がマイナスで、且つ、その時の前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との差分の絶対値が前記第1ピーク値と前記第3ピーク値との差分の絶対値以下である所定条件を満たした場合に、画像形成動作を中断させる制御手段を備えたことを特徴とする。
また、前記第1突部と前記第2突部とが前記検知面と対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値が現れ、前記搬送部材が1回転する間に4つの前記ピーク値が現れる前記インダクタンスセンサの出力信号の波形において、前記第1突部と前記第2突部との間に現れる2つの前記ピーク値のうちの前記第1突部側の前記ピーク値を第1ピーク値とし、前記第1ピーク値から前記搬送部材の回転により現れる前記ピーク値を順番に第2ピーク値、第3ピーク値、第4ピーク値とした場合に、前記第1ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量がプラスで、且つ、前記第4ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量が、前記第1、第2、第3ピーク値の前記所定枚数の画像を形成した後の変化量の何れよりも大きい所定条件を満たした場合に、前記所定条件を満たさない場合よりも前記現像容器から現像剤が排出される量を多くする制御を実行可能な制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、現像容器内の現像剤量が変動しても、トナー濃度を安定して検知することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 第1の実施形態に係る画像形成部周辺を抜き出して示す概略構成図。 第1の実施形態に係る現像装置の一部を省略して上側から見た概略構成図。 第1の実施形態に係る現像装置及び補給装置の概略構成断面図。 図4の左部を拡大して示す断面図。 第1の実施形態に係るインダクタンスセンサの出力波形を示す図。 第1の実施形態に係る現像剤の補給制御のブロック図。 インダクタンスセンサの出力信号の波形の平均値に基づく出力値を示す図。 (a)インダクタンスセンサ周辺の搬送スクリューと現像剤の関係を示す横断面図、(b)同じく縦断面図。 第1の実施形態に係るインダクタンスの出力値を決定するフローチャート。 比較例1と実施例1のインダクタンスセンサの出力値を示す図。 第2の実施形態に係る現像装置の一部を省略して上側から見た概略構成図。 第3の実施形態に係るインダクタンスセンサの出力信号の波形の各ピーク値と現像容器内の現像剤量との関係を示す図。 第3の実施形態に係る現像容器内の現像剤量を予測するフローチャート。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1ないし図11を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置100は、電子写真方式のタンデム型のフルカラー画像形成装置である。画像形成装置100は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。画像形成装置100は、装置本体100Aに接続された原稿読取装置(図示せず)又は装置本体100Aに対し通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器からの画像信号に応じてトナー像(画像)を記録材に形成する。記録材としては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。
なお、画像形成装置100が備える4つの画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像色が異なることを除いて実質的に同一の構成を有する。したがって、代表して画像形成部PKについて説明し、その他の画像形成部については説明を省略する。
画像形成部PKには、図2に示すように、像担持体として円筒型の感光体、即ち、感光ドラム1が配設されている。感光ドラム1は、図中矢印方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には帯電手段としての帯電装置(帯電ローラ)2と、現像装置4、転写手段としての一次転写ローラ52、クリーニング手段としてのクリーニング装置7が配置されている。感光ドラム1の図中下方には露光手段としてのレーザースキャナ(露光装置)3が配置されている。
各画像形成部の図1の上方には、中間転写装置5が配置されている。中間転写装置5は、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト51が、複数のローラに張設されて、矢印方向に走行するように構成されている。そして、後述するように中間転写ベルト51に一次転写されたトナー像を担持して搬送する。図2に示すように、中間転写ベルト51を張架するローラ53と中間転写ベルト51を挟んで対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ54が配置され、中間転写ベルト51上のトナー像を記録材に転写する二次転写部T2を構成している。二次転写部T2の記録材搬送方向下流には定着装置6(図1)が配置される。
画像形成装置100の下部には、記録材が収容されたカセット9が配置されている。カセット9から給送された記録材は、搬送ローラ91によりレジストレーションローラ92に向けて搬送される。停止状態のレジストレーションローラ92に記録材の先端が突き当たり、ループを形成することで記録材の斜行を補正する。その後、中間転写ベルト51上のトナー像と同期してレジストレーションローラ92を回転開始させ、記録材を二次転写部T2に搬送する。
上述のように構成される画像形成装置100により、例えば4色フルカラーの画像を形成するプロセスについて説明する。まず、画像形成動作が開始すると、回転する感光ドラム1の表面が帯電装置2によって一様に帯電される。次いで、感光ドラム1は、露光装置3から発せられる画像信号に対応したレーザ光により走査露光される。これにより、感光ドラム1上に画像信号に応じた静電潜像が形成される。感光ドラム1上の静電潜像は、現像装置4内に収容されたトナーによって顕像化され、可視像となる。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト51を挟んで配置される一次転写ローラ52との間で構成される一次転写部T1にて、中間転写ベルト51に一次転写される。この際、一次転写ローラ52には一次転写バイアスが印加される。一次転写後に感光ドラム1表面に残ったトナーなどの付着物は、クリーニング装置7によって除去される。
このような動作をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各画像形成部で順次行い、中間転写ベルト51上で4色のトナー像を重ね合わせる。その後、トナー像の形成タイミングに合わせてカセット9に収容された記録材が二次転写部T2に搬送される。そして、二次転写ローラ54に二次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト51上の4色のトナー像を、記録材上に一括で二次転写する。二次転写部T2で転写しきれずに中間転写ベルト51に残留したトナーなどの付着物は、中間転写ベルトクリーナ55(図1)により除去される。
次いで、記録材は定着手段としての定着装置6に搬送される。定着装置6は、定着ローラ61及び加圧ローラ62を備え、定着ローラ61と加圧ローラ62とで定着ニップ部を形成する。なお、定着ローラは、フィルム、ベルトでも良く、加圧ローラもベルトでも良い。定着ニップ部にトナー像が転写された記録材を通過させることで、記録材が加熱、加圧される。そして、記録材上のトナーは溶融、混合されて、フルカラーの画像として記録材に定着される。その後、記録材は排出ローラ10により排出トレイ11に排出される。これにより、一連の画像形成プロセスが終了する。
なお、本実施形態の画像形成装置100は、例えばブラック単色の画像など、所望の単色又は4色のうち幾つかの画像形成部を用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することも可能である。
[現像装置]
次に、現像装置4について、図2ないし図4を用いて説明する。図2及び図4の現像装置4は図1の感光ドラム1の軸線方向に直交する断面図である。図3は、現像装置4の蓋部分を省略して図2の上方から見た平面図である。
現像装置4は、非磁性のトナー粒子(トナー)と磁性を有するキャリア粒子(キャリア)とを主成分として含む2成分現像剤(以下、現像剤)を収容する現像容器41を有する。現像容器41は、感光ドラム1に対向した現像領域の部分が開口しており、この開口部に一部露出するようにして、現像剤担持体としての現像スリーブ44が回転可能に設置されている。現像スリーブ44の内部には、磁界発生手段としての周方向に沿って複数の磁極を有するマグネットロール43が非回転に配置されている。現像スリーブ44は非磁性材料で形成され、現像動作時には図2及び図4の矢印方向に回転し、現像容器41内(現像容器内)の二成分現像剤を層状に担持して現像領域に搬送する。
現像容器41内には、現像剤を収納可能な現像室41aと攪拌室41bとを有し、現像室41aと攪拌室41bとで現像剤を循環させる循環経路を形成している。即ち、現像容器41の内部は、隔壁41cによって現像室41aと攪拌室41bに分割されて、現像室41aと攪拌室41bは、現像容器41の長手方向両端部(図3中の左端及び右端)において連通口41f、41gにより連通している。
また、現像室41aと攪拌室41b内には、それぞれ、現像剤を搬送する搬送部材としての第1搬送スクリュー46、第2搬送スクリュー47が設けられている。具体的には、第1搬送スクリュー46は現像室41a内に、第2搬送スクリュー47は攪拌室41b内にそれぞれ配設されている。第1、第2搬送スクリュー46、47は、回転軸46a、47aの周囲に螺旋状の羽根(フィン)46b、47bを設けた樹脂製のスクリューである。また、第2搬送スクリュー47は、図3に示すように、羽根47bの複数のピッチ間のうち、少なくとも後述するインダクタンスセンサ45と対向する位置に、径方向に突出するリブ(パドル)47cを有する。本実施形態では、第2搬送スクリュー47の両端側を除く部分にリブ47cを設けている。即ち、第2搬送スクリュー47は、周方向に現像剤の搬送能力が異なる複数の突部として、羽根47bとリブ47cを有する。
現像スリーブ44、第1、第2搬送スクリュー46、47は相互に平行に、且つ、感光ドラム1の軸線方向と平行に配設されている。これら第1、第2搬送スクリュー46、47及び現像スリーブ44は、駆動手段としての現像モータ40によって回転駆動される。モータ40は、制御手段としての制御部200(図7参照)により制御される。
この回転により、現像室41a内の現像剤は、第1搬送スクリュー46によって攪拌されながら図3中左方に移動して、連通口41fを介して攪拌室41b内へと移動する。また、攪拌室41b内の現像剤は第2搬送スクリュー47によって攪拌されながら図3中右方に移動して、連通口41gを介して現像室41a内に移動する。つまり、現像剤は、第1、第2搬送スクリュー46、47の2本のスクリューによって攪拌されながら現像容器41内を循環して搬送される。
現像室41a内の現像剤は、第1スクリュー46により現像スリーブ44に供給され、現像スリーブ44に供給された現像剤は、マグネットロール43の発生する磁界により現像スリーブ44上に所定の量が担持され現像剤溜まりを形成する。現像スリーブ44上の2成分現像剤は、現像スリーブ44が回転することによって、現像剤溜まりを通過して規制部材42によって層厚が規制されると共に、感光ドラム1と対向する現像領域へと搬送される。
現像領域で、現像スリーブ44上の現像剤は穂立ちして磁気穂を形成する。そして、磁気穂を感光ドラム1に接触させて、現像剤のトナーを感光ドラム1に供給することで、感光ドラム1上の静電像をトナー像として現像する。また、現像効率、即ち、潜像へのトナーの付与率を向上させるために、現像スリーブ44には直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。感光ドラム1にトナーを供給した後の現像スリーブ44上の現像剤は、更に現像スリーブ44が回転することによって現像室41aに戻る。このような現像工程でトナーが消費されてトナー濃度が低下した現像室41a内の現像剤は、攪拌室41bに搬送される。
攪拌室41bの第2搬送スクリュー47の搬送方向下流端部(図3の右端部)には、現像容器41内の現像剤の一部(余剰現像剤)を排出する排出口48が形成されている。また、第2搬送スクリュー47の下流側で排出口48よりも上流側には、第2搬送スクリュー47と逆方向に現像剤を搬送する返しスクリュー48Aが設けられている。したがって、攪拌室41b内を搬送され、返しスクリュー48Aを超えた現像剤が排出口48から排出される。排出口48は、下方に開口しており、現像剤は落下することで排出口48から排出される。排出口48から排出された現像剤は、不図示の回収容器に回収される。
一方、攪拌室41bの第2搬送スクリュー47の搬送方向上流端部(図3の左端部)には、補給装置8からトナーを補給するための補給口49が設けられている。補給手段としての補給装置8は、図1に示すように、各画像形成部の現像装置4の上方に配置され、各画像形成部の現像装置4の現像容器41にそれぞれ現像剤を補給可能である。本実施形態では、補給装置8は、トナーとキャリアを含む補給現像剤を収容している。そして、補給装置8は、画像形成で使用された現像剤の消費量や現像容器内の現像剤のトナー濃度などの状態に応じて、適宜、現像容器41の補給口49から攪拌室41bに補給現像剤を補給するようにしている。
具体的には、補給装置8は、図4に示すように、補給現像剤を収容する容器80と、容器80内の現像剤を回転回数に応じた量を搬送することが可能な補給スクリュー81と、補給スクリュー81を駆動する補給モータ82とを有する。そして、画像形成時の画像比率、後述するインダクタンスセンサ45の検知結果、パッチ画像の濃度検知結果に応じて、制御部200(図7参照)が補給モータ82を制御する。即ち、これらの検知結果などに応じた回数、補給スクリュー81を回転させて、要求される量の現像剤を現像容器41内に補給する。なお、パッチ画像とは、制御用のトナー像であり、感光ドラム1又は中間転写ベルト51上に形成されたパッチ画像を濃度センサ210(図7)により検知することで、制御部200は現像容器41内の現像剤量を調整する。例えば、パッチ画像の濃度が閾値よりも低い場合、トナー帯電量が高いと判断して、補給装置8から現像剤を補給する。
攪拌室41bに補給された補給現像剤は、攪拌室41b内で、現像室41aから搬送されたトナー濃度が低下した現像剤と共に第2搬送スクリュー47により攪拌されつつ搬送される。現像容器41内の余剰現像剤は、上述のように排出口48から排出される。このとき、使用により劣化したキャリアも排出される。このように本実施形態では、補給装置8からキャリアを含む補給現像剤が補給されると共に、排出口48から劣化したキャリアを含む余剰現像剤が排出されることで、キャリアの入れ替えが行われる。即ち、本実施形態では、所謂、ACR(Auto Carrier Refresh)方式を採用している。
[現像剤]
ここで、現像容器41に収容されているトナーとキャリアからなる2成分現像剤について詳しく説明する。トナーは、結着樹脂、着色剤、そして、必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。トナーは、負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は4μm以上、10μm以下が好ましい。より好ましくは8μm以下であることが好ましい。
また、キャリアは、例えば表面酸化或は未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類などの金属、及びそれらの合金、或は酸化物フェライトなどが好適に使用可能であり、これらの磁性粒子の製造法は特に制限されない。キャリアは、重量平均粒径が20〜60μm、好ましくは30〜50μmであり、抵抗率が10Ωcm以上、好ましくは10Ωcm以上である。
なお、本実施形態にて用いられるトナーについて、体積平均粒径は、以下に示す装置及び方法にて測定した。測定装置としては、SD−2000シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置(シスメックス社製)を使用した。測定方法は以下に示す通りである。即ち、一級塩化ナトリウムを用いて調製した1%NaCl水溶液の電解水溶液100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1ml加え、測定試料を0.5〜50mg加える。試料を懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行なう。そして、上記のSD−2000シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布を求める。こうして求めた体積平均分布より、体積平均粒径を得る。
また、本実施形態にて用いられるキャリアの抵抗率は、測定電極面積4cm、電極間間隔0.4cmのサンドイッチタイプのセルを用いた。片方の電極に1kgの重量の加圧下で、両電極間の印加電圧E(V/cm)を印加して、回路に流れた電流から、キャリアの抵抗率を得る方法によって測定した。
[インダクタンスセンサ]
次に、検知手段としてのインダクタンスセンサ45について、図4及び図5を用いて詳しく説明する。インダクタンスセンサ45は、検知面45aが攪拌室41b内に露出するように設けられている。そして、検知面45aを攪拌室41b内の第2搬送スクリュー47の周方向の一部に対向して配置し、現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力する。即ち、インダクタンスセンサ45は、検知面45a上の現像剤の攪拌搬送性を考慮して、第2スクリュー47に近接して配置されている。
本実施形態では、検知面45aが第2搬送スクリュー47の中心軸よりも下方に位置している。より具体的には、現像容器41の底部近傍に検知面45aが位置するように、インダクタンスセンサ45が現像容器41に対して固定されている。
第2搬送スクリュー47の最外郭面とインダクタンスセンサ45の検知面45aとの間の距離をGとすると、距離Gは、0.2〜2.5mm程度とすることが好ましい。検知面45aをスクリューに近づけすぎると、スクリューの最外郭面が検知面45aに接触し、スクリューの回転により検知面45aが削れてしまう。そうなると、検知面45aの変形、現像容器41中にその削り粉の混入が生じたり、検知面45aとスクリューとの間の現像剤が押しつぶされ凝集塊を形成し、その凝集塊が画像劣化を引き起こしてしまう。
一方で、検知面45aをスクリューから2.5mmよりも離してしまうと、インダクタンスセンサ45の検知領域内の現像剤の動きが無くなる、或いは、低下する。即ち、検知領域内が不動層になってしまう。このため、補給や消費によって入れ替わり続けるトナー濃度を適切に検知することができない。これらの検討結果を鑑みて、本実施形態では、距離Gを0.5mmに設定している。
上述したように、現像剤は磁性キャリアと非磁性トナーを主成分としている。この現像剤のトナー濃度T/D(現像剤重量に対するトナー重量の比)が変化すると、磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による透磁率も変化する。したがって、その透磁率の変化を、インダクタンスセンサ45により検知している。インダクタンスセンサ45によって出力される電気信号は、トナー濃度に応じてほぼ直線的に変化する。即ち、インダクタンスセンサ45から出力される電気信号は現像容器41内の現像剤のトナー濃度に対応する。このため、インダクタンスセンサ45により、現像容器41内のトナー濃度を検知することができる。
インダクタンスセンサ45は、検知面45aから所定の範囲の現像剤中のキャリア粒子の透磁率を検知するので、第2搬送スクリュー47の動きに伴って、検知される透磁率も変化する。具体的には、第2搬送スクリュー47の回転周期に沿って、現像剤がインダクタンスセンサ45の検知面45aを通過していく。このため、インダクタンスセンサ45が検知する透磁率の信号波形(出力信号の波形)は、図6に示すように、主に第2搬送スクリュー47の羽根47b及びリブ47cの周期と回転速度に応じた極小値(ピーク値)と極大値(ピーク値)を有する。
[制御部]
ここで、画像形成装置100の各部を制御する制御手段としての制御部200について、図7を用いて説明する。制御部200は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)201及び記憶装置202を有する。記憶装置202は、ROM(Read Only Memory)203や、RAM(Randon Access Memory)204を有する。ROM203には、制御手順に対応するプログラムなどが格納されている。CPU201は、プログラムを読み出しながら各部の制御を行うようになっている。また、RAM204には、作業用データや入力データが格納されている。CPU201は、前述のプログラム等に基づいてRAM204に収納されたデータを参照して制御を行うようになっている。
上述した現像モータ40、補給モータ82の動きやインダクタンスセンサ45や濃度センサ210の出力は、制御部200のCPU201によって制御されている。即ち、CPU201は、各種センサ45、210の出力信号から、記憶装置202を参照しつつ、モータ40、82の駆動を制御している。また、上述のように、制御部200は、画像形成時の画像比率によっても、補給モータ82などを制御する。画像比率は、原稿読取装置やホスト機器などから入力される画像信号に基づいて、CPU201により算出される。
インダクタンスセンサ45からの出力信号の処理を説明する。インダクタンスセンサ45からの出力信号は、記憶装置202に一旦記憶され、CPU201へ送られる。そして、CPU201にて、記憶装置202内に記憶された規定のトナー濃度(初期設定値におけるトナー濃度)と、インダクタンスセンサ45によって検知したトナー濃度とを比較する。CPU201は、その結果から、現像剤の補給制御などを行って、現像容器41内のトナー濃度を調整する制御を実行可能である。
なお、現像容器41内の現像剤は作像動作中において、第1、第2搬送スクリュー46、47による攪拌動作や現像スリーブ44上にコートされることで、摩擦帯電による現像剤の帯電量が大きくなる。そして、トナー間やキャリア間の反発電界や静電凝集による見かけ上の粗粉化によって、現像剤が空気層を含む状態となり嵩が大きくなる(嵩密度が低くなる)。一方で、作像停止後に長期間放置され現像容器41内の相対湿度が上がるような場合、現像剤の摩擦帯電量は徐々に低下する。このため、これに応じてトナー間やキャリア間に生じる静電気的な反発電界が低減し、さらに自重でより最密充填状態へと移行するため、現像剤の嵩は低下していく(嵩密度が大きくなる)。
このように現像剤の相対湿度や帯電量によって変化する嵩密度に対しては、T/Dに対してインダクタンスセンサ45に入力する電圧値を相対湿度値などによって補正することで、インダクタンスセンサ45の最適な検知結果を得ることが可能である。このために本実施形態では、装置本体100A内に温度及び湿度を検知する環境センサ110を配置している。CPU201は、環境センサ110により検知した温度及び湿度から相対湿度を算出し、電源450からインダクタンスセンサ45に入力する電圧値を補正している。
[インダクタンスセンサの検知領域と現像剤量の関係]
次に、インダクタンスセンサ45の検知領域と現像剤量の関係について説明する。上述のようにインダクタンスセンサ45は、検知領域の磁性体(キャリア)の割合を検知することで、現像剤のトナー濃度を検知している。ここで、インダクタンスセンサ45の検知領域に現像剤が十分存在するときは、インダクタンスセンサ45の出力結果はその時点の現像剤のトナー濃度を適切に検知しているといえる。これに対して、インダクタンスセンサ45の検知領域に現像剤以外に空気層や非磁性の構造体(樹脂製の羽根47bやリブ47c)などが占める割合が高くなると、トナー濃度に拘らず検知領域での磁性体の割合が低下する。このため、インダクタンスセンサ45は、実際のトナー濃度よりも「トナー濃度が高い」という信号値を出力する。
[比較例]
ここで、インダクタンスセンサ45の出力信号の平均値を出力値とした場合の、この出力値と現像剤量との関係を図8に示す。なお、図8は、各現像剤量においてトナー濃度を同じとした場合のインダクタンスセンサ45の出力値を示している。ここではインダクタンスセンサ45により現像剤の透磁率の検知を10ms毎に行う。そして、波形の第2搬送スクリュー47の1周分(スクリューの回転速度から1周に要する時間分)、検知を行い、これらの平均値を求める事によってインダクタンスセンサ45の出力値としている。図8に示すように、現像剤量が少ない領域でインダクタンスセンサ45の出力値が小さくなり、現像剤量の中央周辺の領域では一定の出力値を有し、現像剤量が多い領域では出力値が大きくなる。
[現像剤量の変動によるトナー濃度検知への影響]
上述のように、現像剤のような粉粒体は、第2搬送スクリュー47に付属した構造体(羽根47bやリブ47c)が及ぼす現像剤の挙動の大きさや方向で嵩が変化する特性がある。また、回転する第2搬送スクリュー47の羽根47b(第2突部)及びリブ47c(第1突部)による現像剤の挙動は、現像容器41内の現像剤量の変動によって異なる。そこで、現像剤量の変動がトナー濃度検知に及ぼす影響について、図9(a)、(b)を用いて説明する。
図9(a)に示すように、リブ47cがインダクタンスセンサ45の検知面45aと対向する位置を通過する際は、リブ47cの回転方向下流側で現像剤Dが搬送され、回転方向上流側に現像剤が殆どない空隙が生じ易い。したがって、回転する第2搬送スクリュー47の羽根47b及びリブ47cが現像剤を攪拌搬送する場合、インダクタンスセンサ45周辺の現像剤の挙動は、現像容器41内の現像剤量によって次のようになる。
まず、現像容器41内の現像剤量が少ない場合で、現像剤Dの剤面の殆どが、図9(b)の破線Mのように、第2搬送スクリュー47の回転軸47aの中心軸よりより低い場合、現像剤の第2搬送スクリュー47の搬送方向の分布は次のようになる。即ち、現像剤Dは、羽根47bの搬送方向下流側の面に押されるようにして搬送され、羽根47bの上流側に少なく下流側に多い分布となる。また、このような現像剤面の分布になるため、現像容器41内の現像剤総量が少ないほど、リブ47c周辺における現像剤量が少なくなり、空振り(リブ47cの回転方向上流及び下流が空隙である状態)に近い状態になる。また、この場合、嵩密度の変化量は小さく、且つインダクタンスセンサ45の検知領域に空気層が多くなる。
次に、現像剤Dの剤面が、図9(b)の破線Nのように、第2搬送スクリュー47の回転軸47aに掛かるかそれ以上の高さでは、現像剤の挙動は次のようになる。即ち、現像剤の挙動は、羽根47b及びリブ47cの回転によって現像剤が高速で巻き上げられ、多少の空気と混ざり合ってより離散的な動きをする。そのため、現像剤は空気を一定量含んだ状態になるが、現像剤量が変化しても一定の嵩の状態を安定的に得ることができる。
一方、現像剤Dの剤面が、第2搬送スクリュー47の羽根47bやリブ47cの頂点以上の高さとなるほど、現像容器41内の現像剤量が多い状態では、第2スクリュー47の回転力を受けるのは羽根47bやリブ47cの回転半径内の現像剤である。したがって、羽根47bやリブ47cの回転半径より上方にある現像剤は第2スクリュー47の回転力を受け難くなる。また、現像剤の自重によって現像剤の剤面高さが高いほど羽根47bやリブ47cの回転半径内においても嵩が密な状態になる。
上述したように、羽根47bとリブ47cを有する第2搬送スクリュー47と対向するインダクタンスセンサ45の出力波形は、図6に示すようになる。この図6において、2つずつ存在するインダクタンスセンサ45の出力信号(信号値)の振幅の極大置及び極小値をそれぞれ頂点A、B、C、Dとする。頂点Aは、信号値が極大になっている側の頂点で、リブ47cが搬送している現像剤に対応した部分である。頂点Bは、信号値が極小になっている側の頂点で、リブ47cとリブ47c通過後の空隙に対応した部分である。頂点Cは、信号値が極大になっている側の頂点で、羽根47bが搬送している現像剤に対応した部分である。頂点Dは、信号値が極小になっている側の頂点で、羽根47bと羽根47b通過後の現像剤の少ない領域に対応している。
即ち、インダクタンスセンサ45の出力波形は、リブ47cと羽根47bとが検知面45aと対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値(極大値、極小値)が現れる。そして、第2搬送スクリュー47が1回転する間に4つのピーク値が現れるインダクタンスセンサ45の出力信号の波形において、次のように、第1〜第4ピーク値を規定する。まず、リブ47cと羽根47bとの間に現れる2つのピーク値(頂点D、A)のうちのリブ47c側(第1突部側)のピーク値を第1ピーク値(頂点A)とする。そして、第1ピーク値(頂点A)から第2搬送スクリュー47の回転により現れるピーク値を順番に、第2ピーク値(頂点B)、第3ピーク値(頂点C)、第4ピーク値(頂点D)とする。
ここで、本実施形態のようにACR方式の現像装置4を用いた場合、キャリア粒子の交換がなされるため、現像容器41内の現像剤総量が変動する。即ち、画像形成装置100の設置環境や相対湿度、プロセススピードおよび現像剤のT/Dや流動性等によって、現像装置4の排出口48で排出される現像剤量が変化する。そして、補給用現像剤中に含まれるキャリア量との関係によって、現像容器41内の総現像剤量が変動する。
このため、第2搬送スクリュー47の回転速度や相対湿度などの要因の他に、現像剤量が変化することで現像剤のミクロな偏りや圧密の関係によって、インダクタンスセンサ45の出力波形が変化する。即ち、上述の図9(a)、(b)で説明したように、現像容器41内の現像剤量によって現像剤の分布や挙動が異なる。したがって、インダクタンスセンサ45の出力波形も現像剤量の変動によって変化する。
まず、現像容器41内の現像剤量が少ない場合、最も信号値の変化が大きく現れるのはリブ47cが通過する前後の頂点A、Bの領域である。図9(b)に示すように、現像剤の分布は第2搬送スクリュー47の羽根47bのピッチ内でも、現像剤に搬送力を伝達する搬送方向上流側に現像剤が寄る傾向がある。また、現像剤量が少ないと現像剤の剤面高さ分布の偏りが顕著になり、現像剤量が多いほどピッチ内での現像剤の剤面高さの分布の偏りが小さくなる。
このため、総現像剤量が少ないほど、現像剤を第2搬送スクリュー47の回転軸線方向に搬送する羽根47bの中間に存在するリブ47c部分に掛かる現像剤量が少ない。そして、リブ47c通過後の空間に現像剤が流れ込む量が少ないため、図9(a)に示すように空隙となり易く、インダクタンスセンサ45の信号値は小さくなる。また、現像剤量が多くなるにつれて徐々にリブ47cに現像剤が掛かるようになり、頂点Aの部分の信号値が大きくなる。また、現像剤量が多くなれば、リブ47c通過後の空隙が生まれにくくなる。
更に現像剤が増加していった場合は、徐々にリブ47cと羽根47bにおける現像剤面の差が小さくなり、インダクタンスセンサ45の出力が全体的に上がる傾向になる。このように現像剤量に応じて現像剤の挙動が変化することで、上述の図8の比較例で示したように、インダクタンスセンサ45の出力値は変化する。即ち、ある現像剤量の範囲(現像剤量の中央周辺)では、現像剤量に対してインダクタンスセンサ45の出力値が殆ど変動しない安定領域がある。一方、安定領域に対して現像剤が少なくなると出力値が単調減少し、安定領域に対して現像剤が多くなると出力値が単調増加する傾向になっている。
上述のように、現像容器41内の現像剤量は、画像形成装置100の外気の環境や、現像剤の帯電量、トナーとキャリアの割合、使用による劣化、画像形成装置100の傾きなどによって変動する。これらの外乱に関しては、市場ではあらゆる条件の組合せが存在しており、様々な状況において現像剤量が変動する。したがって、図8に示したような、現像剤量に対してインダクタンスセンサ45の出力値が安定している安定領域を広くすることが望まれる。
[本実施形態のトナー濃度検知]
上述のように、現像容器41内の現像剤量が少ない場合、インダクタンスセンサ45の信号値が最も大きく変化するのはリブ47cが通過する前後の頂点A、B(第1、第2ピーク値)の領域である。特に、リブ47c通過前の頂点A(第1ピーク値)は、現像剤量が少ないとインダクタンスセンサ45の信号値が安定しにくい。
一方、羽根47bが通過する前の頂点C(第3ピーク値)は、現像容器41内の現像剤量が少ない領域から多い領域まで、信号値の波形が殆ど変わらない。羽根47bの搬送力はリブ47cに対して第2搬送スクリュー47の回転軸線方向が大きいため、羽根47bによる現像剤の撥ね上げが少なく、羽根47bが回転軸47aより下方の現像剤を保持しながら搬送する。このため、頂点Cでは、現像容器41内の現像剤量が少なくても信号値が安定する。したがって、頂点Cの信号値を使用すれば、少ない現像剤量においても正確にT/Dを検知することができる。
以上より、本実施形態においては、トナー濃度検知を次のように行っている。即ち、本実施形態では、制御に使用するインダクタンスセンサ45の出力値として、出力信号の平均値を用いずに、出力信号の波形のピーク値を用いている。言い換えれば、このピーク値を用いてトナー濃度を検知し、制御部200は、その検知結果に基づいて、現像装置4の現像モータ40や、補給装置8の補給モータ82を制御して、現像容器41内のトナー濃度を調整している。即ち、現像容器41内の現像剤のトナー濃度が適切となるように、現像モータ40を駆動して現像容器41から現像剤を排出させたり、補給モータ82を駆動して現像容器41に現像剤を補給したりしている。なお、インダクタンスセンサ45の検知結果に基づいて、現像剤の補給と現像剤の排出の何れか一方のみを制御するようにしても良い。
このような制御に使用するインダクタンスセンサ45の出力信号の波形のピーク値は、頂点A(第1ピーク値)を除いたピーク値を使用することが好ましい。即ち、周方向の搬送能力が最も高い突部であるリブ47cがインダクタンスセンサ45と対向する位置を通過する前後に現れるピーク値(頂点A、B)のうちのリブ47c通過前のピーク値(頂点A)を除いたピーク値を使用することが好ましい。
特に本実施形態では、上述の制御に使用するピーク値は、羽根47bがインダクタンスセンサ45と対向する位置を通過する前後に現れるピーク値(頂点C,D)のうち、羽根47bがこの位置を通過する前のピーク値(頂点C)である。以下、インダクタンスセンサ45の出力信号の波形から羽根47bの位置におけるピーク値を抽出してサンプリングする方法について説明する。
インダクタンスセンサ45には、電圧が5Vの電源450から所定の制御電圧を印加することで現像剤の透磁率に応じた出力値を得る。本実施形態では、高磁化粒子分散型のキャリア粒子を用いた場合、制御電圧が約4.7Vでセンサの中心出力値2.5Vを得ることができる。
画像形成を開始すると、各画像形成部において、まず感光ドラム1及び中間転写ベルト51が回転を開始し、帯電、現像の高圧が印加されて現像装置4が駆動し始める。現像装置4が駆動し始めると、現像剤が第1、第2搬送スクリュー46、47によって攪拌され始める。現像剤は、第1、第2搬送スクリュー46、47によって攪拌され始めて3周目から安定した攪拌状態となるため、最初のスクリュー2周分のインダクタンスセンサ45の信号値は記録しない。
インダクタンスセンサ45の出力値は、4msec毎にサンプリングし、6周期分のデータを記憶装置202に一時保存する。次に、サンプリングデータを解析し、波形の頂点A、B、C、Dを判断する。感光ドラム1の線速度を245mm/secとしたとき、搬送部材としての第2搬送スクリュー47の回転速度は8.3rpsであり、スクリュー1周期は120msecである。したがって、4msec間隔でサンプリングをすることで、スクリュー1周の間に30点サンプリングする。スクリュー1周期あたり4つのピーク値(頂点A、B、C、D)があるため、1つの頂点を含む1振幅分あたりで、約7点のサンプリングをすることが可能である。
ここで、図10のフローチャートを参照して説明する。画像形成動作が始まり(S1)、現像装置4の駆動シーケンスが開始される(S2)。その後、制御部200は、前回転中のインダクタンスセンサ45の信号値が安定する700msec後からサンプリングを開始する(S3)。なお、前回転とは、画像形成を実施する前の準備段階で、感光ドラム1の安定駆動や帯電電圧(帯電高圧)印加による感光ドラム1の表面の帯電電位(ドラム電位)の安定化などのために行う動作である。
そして、制御部200は、6周期分サンプリングを行ったデータを記憶装置202に記憶する(S4)。制御部200は、記憶装置202に記憶した6周期分の波形データより、最初の波形位置特定に1周期分使用し、最初の頂点Cを判定する(S5)。即ち、制御部200は、第2搬送スクリュー47を1周させた時のインダクタンスセンサ45の出力信号の波形に基づいて、羽根47bがインダクタンスセンサ45と対向する位置を通過する前のピーク値(頂点C)を判断する。
最初の1周期目で波形の頂点位置を決定した後、最も早い時間の頂点Cn=1を判定し、1周後の頂点Cn=2の振幅範囲をサンプリングする。具体的には、図6の111msecの位置から4msec毎に7点、28msec分のサンプリングデータを選択して抜き出す。このようなサンプリングデータの選択を頂点Cn=2から頂点Cn=5の4周期分行う(S6)。そして、この4周期分の頂点C前後の値を平均することで(S7)、インダクタンスセンサ45の出力値を決定する(S8)。即ち、インダクタンスセンサ45の出力値を決定するためのピーク値は、第2搬送スクリュー47が所定回数回転(4回回転)した場合の同じ位相(頂点C前後)のピーク値(頂点Cn=2から頂点Cn=5)の平均値である。
なお、6周期目のサンプリングデータは、波形の頂点Cが記憶装置202の読み始め位置、或いは、読み終わり位置で記憶された場合に頂点の判定ができない場合を考慮したマージンとしてのデータである。これにより、第2搬送スクリュー47の羽根47bが搬送している部分の現像剤の透磁率のみを測定することができる。
このような本実施形態の場合のインダクタンスセンサ45の出力値は、図11の実線Xのようになる。図11は、インダクタンスセンサ45の出力値と現像容器41内の現像剤量との関係を示したものであり、破線Yは、前述した比較例の出力値である。なお、図11は、図8と同様に、各現像剤量においてトナー濃度を同じとした場合のインダクタンスセンサ45の出力値を示している。
図11から明らかなように、本実施形態の場合には、比較例の場合よりも、現像剤量に依らない安定領域が増加し、より安定してT/Dを検知することができるようになった。特に、現像剤量が少ない場合に、比較例よりも安定領域を広くできるため、現像容器41内の現像剤量が少ない場合でも、安定してT/D(トナー濃度)の検知を行える。
即ち、本実施形態の場合、現像容器41内の現像剤量が大きく変動してもT/Dの誤検知を低減できる。したがって、現像容器41内の現像剤量が変動した場合や、現像剤の剤面高さが変動した場合にも、適正なトナー濃度制御を実施することが可能となり、長期に渡って色味の安定した画像を得ることができる。
[実施例]
実際に、本実施形態の制御を用いた場合と、上述の比較例の波形全点の平均値として取得する制御を用いた場合とで、T/Dのずれを比較した実験結果について説明する。実験では、画像形成装置100を現像装置4の排出口48が重力方向下方になるように0.5°傾けた状態で、100,000枚の画像形成を実施してT/Dの推移を確認した。
この結果、比較例の場合、最終的にインダクタンスセンサ45が検知した値は、実際のT/Dに対して1.5%のズレが発生していた。これに対して、本実施形態の制御では0.7%のズレであった。また、比較例の場合、画像形成の後半で感光ドラム1にキャリアが付着することによる白抜け画像が発生した。
このように、本実施形態の制御を用いることで、現像容器41内の現像剤量が変動しても、トナー濃度を安定して検知することができる。即ち、画像形成中のT/Dを正確に広いラチチュードで検知することができ、安定した高品質な出力画像を得られる画像形成装置を提供することができる。
なお、上述の説明では、頂点Cのサンプリングデータを用いてインダクタンスセンサ45の出力値としたが、他の頂点のサンプリングデータを用いても良いし、複数の頂点のデータを用いても良い。即ち、現像剤量の変動に対して信号値の変化が少ない頂点であれば、好ましく使用できる。
但し、周方向の搬送力が大きいリブ47cのような突部が搬送する現像剤の領域は、現像剤量によって信号値波形の形状が激しく変化する。このため、サンプリングする構造体間の周期として、周方向の搬送力の大きい突部の回転方向下流側の領域を除いてサンプリングすることが望ましい。
また、制御に使用するインダクタンスセンサ45の出力信号の波形のピーク値は、インダクタンスセンサ45の検知面と対向する搬送部材の形状に依存する。このため、搬送部材の形状によっては、上述の羽根47b、リブ47cの組み合わせ以外であっても良い。例えば、羽根47bのみのスクリューでも良いし、リブ47cが検知面と対向する位置に複数あっても良い。したがって、搬送部材の形状によっては、搬送部材が1回転する間のピーク値の数は4つに限らない。
また、搬送部材の突部(羽根やリブ)に、マイラーや磁石などの攪拌補助部材が取り付けられていても、同様に構造体毎の信号波形を得ることができれば、同様の制御は可能である。なお、マイラーとは、羽根やリブの先端に設けられたフィルム状の部材で、例えば、インダクタンスセンサ45の検知面を摺擦することで清掃するものである。また、磁石についても、羽根やリブの先端に設けられ、現像剤の磁気穂を形成することで、同様にインダクタンスセンサ45の検知面を摺擦することで清掃する。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図1ないし図10を参照しつつ、図12を用いて説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは、インダクタンスセンサ45のサンプリング方法が異なる。これに伴い、図12に示す本実施形態の現像装置4Aは、第1の実施形態の図3に示す現像装置4に対して、現像モータ40から現像装置4Aへの駆動構成を明確にしているが、この駆動構成は、基本的に第1の実施形態も同じである。このため、第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略又は簡略にし、以下、第1の実施形態と異なる部分及び第1の実施形態で説明を省略した部分を中心に説明する。
本実施形態では、インダクタンスセンサ45によるサンプリング方法として、第2搬送スクリュー47の位相管理を用いている。現像装置4Aを駆動する駆動源としての現像モータ40に本体駆動カップリング300が設けられている。一方、第1搬送スクリュー46の回転軸46aの現像剤搬送方向下流端部には、本体駆動カップリング300と連結する現像駆動カップリング310が設けられている。
また、第1搬送スクリュー46の現像剤搬送方向上流端部には、現像スリーブ44及び第2搬送スクリュー47と駆動を伝達するための駆動ギア46Gが設けられている。第1搬送スクリュー46と現像スリーブ44はアイドラギアを介して駆動を伝達し、同方向に回転する。また、第1搬送スクリュー46の駆動ギア46Gは、第2搬送スクリュー47の現像剤搬送方向下流端部に設けられた駆動ギア47Gと直接連結されており、それぞれのスクリューは逆方向に回転する。このとき、駆動ギア46Gと駆動ギア47Gは位相を合わせる。
また、現像駆動カップリング310には、回転中心より径方向外側に凹部311が形成されており、本体駆動カップリング300には凸部301が形成されている。そして、本体駆動カップリング300を回転軸46aに対してバネ320で現像容器41側に加圧することで、凸部301を凹部311に嵌合させている。これにより、現像モータ40の駆動力が、本体駆動カップリング300及び現像駆動カップリング310を介して第1搬送スクリュー46に伝達される。
現像装置4Aの初期設置時やメンテナンス時には、本体駆動カップリング300の位相は常に同位置で停止しているが、現像駆動カップリング310の位相は必ずしも本体駆動カップリング300と同期しているわけではない。それぞれの駆動カップリング300、310の位相が互いにずれている場合には、現像モータ40の回転軸が回転し始め、凸部301と凹部311との位相が合致する位置でバネ320の加圧力により、凸部301と凹部311とが嵌合する。そして、それぞれの駆動カップリング300、310の回転が同期するようになっている。
また、第1搬送スクリュー46の回転軸46aの回転方向の位相を検知する位相センサ220が設けられている。位相センサ220は、回転軸46aに設けられたフラグと、フラグを検知可能なフォトインタラプタとにより構成されている。本実施形態では、第2搬送スクリュー47は、インダクタンスセンサ45の出力波形の頂点Cの位置がインダクタンスセンサ45の検知面45aに対向した位置にある場合に、フラグがフォトインタラプタに検知され、回転が停止するようになっている。したがって、制御部200は、位相センサ220により頂点Cの位相を検知可能である。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、制御部200は、インダクタンスセンサ45の信号値を4msec毎にサンプリングする。但し、本実施形態の場合、第2搬送スクリュー47の回転が始まってから2回転後の頂点Cからサンプリングできる131msec後から、データを記憶装置202に記憶する。即ち、第2搬送スクリュー47の回転は、頂点Cの位置がインダクタンスセンサ45の検知面45aに対向した位置から開始される。スクリュー1周期は120msecなので、回転開始から131msec後は、2回転目の頂点Cが過ぎた位置である。
サンプリングの方法は、サンプリング開始点から120msec毎に、頂点Cを含む1振幅分あたりで7点ずつ、4回サンプリングする。そして、サンプリング値の平均を取って、インダクタンスセンサ45の出力値とする。
本実施形態の場合も、第1の実施形態と同様に、図11の実線Xのような出力値が得られた。このため、本実施形態の場合も、比較例の場合よりも、現像剤量に依らない安定領域が増加し、より安定してT/Dを検知することができるようになった。特に、現像剤量が少ない場合に、比較例よりも安定領域を広くできるため、現像容器41内の現像剤量が少ない場合でも、安定してT/D(トナー濃度)の検知を行える。
なお、上述の第1の実施形態の場合、記憶装置202のメモリ使用量が大きくなり、解析するための処理量が多くなるのに対し、本実施形態ではこのような処理量を少なくできる。但し、本実施形態の場合、メモリ使用量や処理時間は抑えられるが位相センサ220などのハード構成の制約があるが、第1の実施形態の場合には、このようなハード構成を省略できる。本実施形態では、ハード構成としてフォトインタラプタを用いたが、現像モータ40としてステッピングモータを使用して位相を管理する構成でも良い。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について、図1ないし図10を参照しつつ、図13及び図14を用いて説明する。本実施形態の構成は、基本的に第1の実施形態と同じである。但し、本実施形態では、第1の実施形態のインダクタンスセンサ45の出力値から現像容器41内の現像剤の量を予測するようにしている。このため、第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明及び図示を省略し、以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
上述したように、ACR方式の現像装置4の場合、設置環境や画像形成条件によって、収容される現像剤量が逐次変化する。現像容器41内の現像剤量が極端に少なくなった場合、現像室41aの現像剤面が低くなり、現像スリーブ44への現像剤供給量が低下する。そして、現像スリーブ44上に現像剤を薄層コートした後の感光ドラム1と対向する現像領域で、現像剤の載り量(単位面積当たりの重量)が低下する。この結果、先ず第1搬送スクリュー46の羽根46bピッチ状に斜めの薄いコートムラが発生し始め、最終的にはコートが薄くなり、画像濃度が低下する。これにより、キャリア付着が増大し、画像に白抜けが発生する場合がある。
一方、現像容器41内の現像剤量が極端に多くなった場合、現像容器41と各部材の隙間から現像剤が現像容器外へと漏れる場合がある。また、現像剤の剤面高さが上昇して現像スリーブ44から剥ぎ取った現像剤が現像室41aにおいて再び攪拌されること無く現像スリーブ44へ供給されて画像に濃淡ムラが発生する場合がある。また、第1、第2搬送スクリュー46、47による搬送力を受け難い現像剤が多くなり、特に第1、第2搬送スクリュー46、47の端部を支持する軸受部において、滞留する現像剤が摺擦を受ける時間が長くなる。そして、摩擦熱によってトナー凝集塊が発生、又は凝固して、第1、第2搬送スクリュー46、47の動きを阻害して回転がロックされる場合がある。
そこで、本実施形態では、現像容器41内の現像剤量を予測して、現像装置4を適切に制御するようにしている。第1の実施形態で説明したように、第2搬送スクリュー47の周方向に複数の突部が存在する場合、インダクタンスセンサ45の出力波形は、突部の位置関係や現像剤に対する当接角度などが影響を受ける。そのため、現像剤量に応じてあまり信号値が変化しない部分も有れば、現像剤量に応じて大きく変化する部分もある。したがって、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、インダクタンスセンサ45の出力信号の波形のピーク値を用いてトナー濃度を検知すると共に、更に、各ピーク値(頂点A、B、C、D)の位置関係で現像剤量変化の推移を予測するようにしている。
即ち、予測手段でもある制御部200は、インダクタンスセンサ45の出力信号の波形において、前述の4つのピーク値(頂点A、B、C、D)に基づいて、現像容器41内の現像剤量を予測する。4つのピーク値は、第1突部としてのリブ47cが検知面45aと対向する対向位置を通過する前後、及び、第2突部としての羽根47bが対向位置を通過する前後にそれぞれ現れるピーク値である。
図13に、現像剤量に対する各頂点A、B、C、Dの信号値の変化を示す。図13のグラフは、領域α、β、γの3領域に分けており、領域βがACR方式でインダクタンスセンサ45の出力値が安定している現像剤量の範囲である。一方で、領域αは、領域αよりも現像剤量が少なくなって、インダクタンスセンサ45の出力値が低下する現像剤量の範囲である。領域γは、領域αよりも現像剤量が多くなり、嵩が増して現像剤が密になって、インダクタンスセンサ45の出力値が増加する現像剤量の範囲である。
図13から明らかなように、現像剤量の変化に対して大きく影響を受けるのは、リブ47cが持ち上げる現像剤がインダクタンスセンサ45の検知領域を通過するとき(信号波形の頂点A)である。また、羽根47b通過後(頂点D)及びリブ47c通過後(頂点B)は頂点Aに準じて変化が大きいポイントである。羽根47bが搬送する現像剤の部分(頂点C)は、第1の実施形態で説明したように、現像剤量に対して最も変化量が少ないポイントである。
現像剤量が非常に少ない場合に信号値の変化が大きいのがリブ47c通過後(頂点B)で、現像剤量が増加するとすぐに変動が殆どなくなる。また、羽根47b通過後(頂点D)は、逆に現像剤量が極少ない状態では変動が非常に小さく、所定の量まで増加すると信号値が徐々に増加して少ないフラット領域を経て、現像剤量が非常に多くなると信号値が単調増加する。そして、リブ47cが持ち上げる現像剤(頂点A)の波形は、現像剤量が少ない状態から現像剤量が増加するとともに信号値の変動が他の頂点と比較して大きい傾向がある。
本実施形態では、現像剤の増加及び減少に対して、信号値の変化が大きい頂点Aの変動量から現在の領域が領域ベータであるか否かを判断する。そして、現像剤量変動に対して信号値変化の少ない頂点Cの値を基準として、頂点Cに対する他の頂点A、B、Dの値を比較することで現像剤量の変化を判断し、現像剤量をインダクタンスセンサ45の信号値がフラットな領域で使用できるように制御を行う。
このように本実施形態では、これら各頂点A、B、C、Dの値を検知し比較することで現像剤量の推移を予測し、現像容器41内の現像剤量を領域βに維持するように現像装置4を制御している。即ち、制御部200は、現像容器41内の現像剤量が少ないと予測され場合には、現像容器41から現像剤が排出される量を少なくする制御を実行可能である。一方、制御部200は、現像容器41内の現像剤量が多いと予測される場合には、現像容器41から現像剤が排出される量を多くする制御を実行可能である。
以下、図14のフロー用いて具体的に説明する。ここで、変化量A´、B´、C´、D´をそれぞれ頂点A、B、C、Dの所定枚数nの画像形成毎の変化量とする。即ち、制御部200は、ある時点でのインダクタンスセンサ45の出力信号の波形から頂点A、B、C、Dの値をサンプリングし、記憶装置202に記憶しておく。この時のそれぞれの値を、A、B、C、Dとする。この時点から所定枚数(n枚)の画像を形成した後のインダクタンスセンサ45の出力信号の波形から頂点A、B、C、Dの値をサンプリングする。この時のそれぞれの値を、An+1、Bn+1、Cn+1、Dn+1とする。そして、記憶装置202に記憶しておいたA、B、C、DとAn+1、Bn+1、Cn+1、Dn+1との差分を、変化量A´(An+1−A)、B´(Bn+1−B)、C´(Cn+1−C)、D´(Dn+1−D)とする。
なお、所定枚数nについては、例えば、100枚、200枚など、800枚以下の枚数で適宜設定可能である。即ち、本実施形態では、インダクタンスセンサ45の出力信号の長期的な変動から現像容器41内の現像剤量を予測するようにしている。例えば、補給する現像剤の10%(重量比)がキャリアであるとした場合に、画像比率10%の画像で4000枚形成すると、キャリアの量が10g増加するとする。一般的に、画像比率は、高い場合でも50%程度で連続して形成されることが多いが、この場合でも800枚でキャリア量が10g増加することになる。また、仮に、100%の画像比率の画像を連続して形成しても、400枚でキャリア量が10g増加することになる。したがって、本実施形態では、多くとも800枚以下、好ましくは400枚以下の枚数(より好ましくは、200枚又は100枚)毎にインダクタンスセンサ45の出力信号をサンプリングし、その変動量を算出している。
まず、頂点Aの変化量A´がほぼ0であるか否かを判断する(S11)。頂点Aの変化量A´がフラット(ほぼ変化しないA´≒0)の領域は、図13から領域βである。したがって、制御部200は、A´≒0の場合には、現像容器41内の現像剤量が領域βであると判断する。即ち、現像容器41内の現像剤量が適正な範囲である所定範囲であると判断する。
次に、頂点Aの変化量A´が0よりも大きい(A´>0)か否かを判断し(S12)、変化量A´が0よりも小さい(A´<0)場合(S13)には、頂点Aと頂点Bとの差と、頂点Cと頂点Aとの差を比較する(S14)。即ち、頂点Aの所定枚数nの画像を形成した後の変化量A´がマイナスで、且つ、その時の頂点Aと頂点Bとの差分の絶対値(Δ|A−B|)が頂点Aと頂点Cとの差分の絶対値(Δ|C−A|)よりも大きい所定条件を満たすか否か判断する。なお、その時の頂点A、B、Cの値とは、変化量A´を算出した時点(ある時点から所定枚数nの画像を形成した時点)の値である。以下の説明でも同様である。
制御部200は、Δ|C−A|<Δ|A−B|の場合(S14のY)、現像容器41内の現像剤量が領域βから領域αへ移行している状態(α−high)であると判断する。即ち、現像容器41内の現像剤量が所定範囲よりも少ないと予測する。一方、制御部200は、頂点Aと頂点Bとの差分の絶対値が頂点Aと頂点Cとの差分の絶対値以下(Δ|C−A|≧Δ|A−B|)の場合(S15)、現像容器41内の現像剤量が更に少ない状態(α−low)であると判断する。なお、図14では、絶対値を外して記載しているが、図14の各信号値の大小関係が、大きいほうから順にC、A、B、Dとなっているので、(C−A)及び(A−B)はそれぞれ正の値となり、絶対値と変わらない。
一方、S12で、頂点Aの変化量A´が0よりも大きい(A´>0)場合、各頂点の変化量A´、B´、C´、D´を比較する。即ち、変化量A´がプラスで、且つ、頂点Dの所定枚数nの画像を形成した後の変化量D´が、頂点A、B、Cの所定枚数nの画像を形成した後の変化量A´、B´、C´の何れよりも大きい(D´>A´、B´、C´)か否かを判断する(S16)。制御部200は、D´>A´、B´、C´である場合には、現像容器41内の現像剤量が多い領域γである判断する。即ち、現像容器41内の現像剤量が所定範囲よりも多いと予測する。
図13より、全ての頂点A、B、C、Dの信号値が上昇傾向であり、特に頂点Dの値が他の頂点A、B、Cよりも上昇率が高い場合、T/Dが低下しているのでは無く、現像剤量が増加していると判断できる。頂点Dは、羽根47bが通り過ぎた直後の場所を検知した時のピークであり、現像剤量が増加した場合、リブ47cのように上方に現像剤を強く撥ね退ける能力は高くない。そのため、通過後にできる空隙が小さく、現像剤量が増加した場合に周りの現像剤が流れ込み易く、信号値増加に対して現像剤量増加の感度が高い。このため、頂点Dの変化量を基準とすることで、現像容器41内の現像剤量が所定範囲よりも多いと判断できる。
次に、各領域での現像装置4の制御について説明する。なお、領域βの場合、現像容器41内の現像剤量が適正であると判断し、特に、現像容器41内の現像剤量を増減させるような制御は行わない。
まず、α−highの領域、即ち、A´<0、且つ、Δ(C−A)<Δ(A−B)の所定条件(第1条件)を満たした場合、制御部200は、この第1条件を満たさない場合よりも現像容器41から現像剤が排出される量を少なくする制御を実行する。即ち、この場合には、現像容器41内の現像剤量減少し現像スリーブ44へのコートが充分行われない虞や画像濃度変動が大きくなる虞がある。
このため、第1、第2搬送スクリュー46、47を駆動する現像モータ40の駆動速度を低下させる。現像モータ40は、第1、第2搬送スクリュー46、47を第1速度と、第1速度よりも遅い第2速度で駆動可能である。制御部200は、通常(現像容器41内の現像剤量が領域βにある場合など、第1条件を満たさない場合)は、現像モータ40を第1速度で駆動する。一方、制御部200は、第1条件を満たした場合に、現像モータ40を第2速度で駆動する。このように、現像容器41内の現像剤量が少ないと予測できる場合には、第1、第2搬送スクリュー46、47の駆動速度を低下させることで、現像容器41の排出口48からの現像剤の排出量が少なくなるようにする。
なお、現像容器41から現像剤が排出される量を少なくする制御としては、感光ドラム1の表面に印加される静電潜像の暗電位と現像スリーブ44に印加されるDC電位との差であるトナー回収電位差Vbackの値を小さくしても良い。即ち、現像容器41内の現像剤量が少ないと予測できる場合、感光ドラム1へのキャリア付着によって現像剤量が少なくなっている可能性がある。感光ドラム1の表面は、帯電装置2に帯電バイアスが印加されることで、所定の電位に帯電される。一方、所定の電位に帯電された感光ドラム1の表面に露光装置3により形成された静電潜像は、現像装置4の現像スリーブ44に現像バイアスが印加されることでトナーにより現像される。
ここで、帯電バイアスと現像バイアス(直流成分)との電位差が上述のトナー回収電位差Vbackとなる。このVbackは、通常、150Vに設定されている。これに対して、第1条件を満たした場合には、帯電バイアスを低くするか、現像バイアスを高くするか、或いは両方のバイアスを調整することで、Vbackを第1条件を満たさない場合(通常)よりも小さくする(例えば、130Vに設定する)。これにより、感光ドラム1上へのキャリア付着を低減することができ、現像容器41内の現像剤量の減少を抑制できる。このようなVbackの制御と、第1、第2搬送スクリュー46、47の駆動速度の制御は、両方行うようにしても良い。また、これらの制御に加えて、又はこれらの制御とは別に補給装置8を制御して、現像容器41に現像剤を補給するようにしても良い。何れにしても、このような現像容器41内の現像剤量を調整する制御は、画像形成動作を中断するか、感光ドラム上に連続して形成する画像の間隔(所謂、紙間)を長くして、その間に実行することが好ましい。
次に、α−lowの領域、即ち、A´<0、且つ、Δ(C−A)≧Δ(A−B)の所定条件(第2条件)を満たした場合、制御部200は、画像形成動作を中断させる。そして、画像形成装置100の表示部120(図7参照)に、現像容器41内の現像剤量が少ない旨の警告を表示する。即ち、第2条件を満たすような場合、現像容器41内の現像剤量がかなり少なくなっていると判断できる。この場合には、そのまま画像形成を行っても画像不良が生じる可能性が高いため、画像形成動作を停止し、警告を出して、ユーザやサービスマンに現像装置4の点検や、画像形成装置100の傾きの修正などを促す。
例えば、第1条件を満たして、上述のVbackの制御、第1、第2搬送スクリュー46、47の駆動速度の制御や補給制御を実行しても、インダクタンスセンサ45の信号値が回復せず、第2条件を満たすことになる場合がある。この場合、現像容器41内の現像剤量はかなり少ないと判断できる。この場合、現像スリーブ44への現像剤供給が不安定になり、画像濃度変動が更に大きくなる虞がある。このため、このような場合には、画像形成動作を停止して、上述のような警告を出すようにしている。
更に、γの領域、即ち、A´>0、且つ、D´>A´、B´、C´の所定条件(第3条件)を満たした場合、現像装置4により静電潜像を現像せずに第1、第2搬送スクリュー46、47を駆動する時間を、第3条件を満たさない場合よりも長くする。即ち、制御部200は、第3条件を満たした場合、現像容器41内の現像剤量が領域γに入り増加していると判断する。この場合、現像剤量の増加により、現像容器41と現像スリーブ44との隙間などから現像剤が溢れる虞や、第1、第2搬送スクリュー46、47と軸受部周辺に現像剤が滞留して摩擦熱によって凝集固着することでロックする虞がある。このため、空駆動を実施して現像容器41からの現像剤の排出量を多くする。即ち、感光ドラム1に静電潜像を現像せずに、第1、第2搬送スクリュー46、47及び現像スリーブ44を回転させる。これにより、現像スリーブ44を介して感光ドラム1上に現像剤を付着させたり、スクリューの攪拌搬送により排出口48から現像剤を排出され易くしたりして、現像容器41内の現像剤の排出量が多くなるようにする。
具体的には、第3条件を満たした場合には、画像形成動作を中断して現像モータ40を第1所定時間駆動する。或いは、第3条件を満たした場合に、感光ドラム上に連続して形成する画像の間隔を長くして、現像モータ40を第1所定時間駆動する。勿論、この場合には、補給装置8からの現像剤の補給は行わないようにする。
なお、このような空駆動を実施しても、インダクタンスセンサ45の信号値が改善せずに、制御部200が、すぐに現像剤が排出されないと判断した場合には通常より速い速度で空駆動を実施する。即ち、現像モータ40は、第1、第2搬送スクリュー46、47を第1速度と、第1速度よりも速い第3速度で駆動可能である。制御部200は、空駆動を実行してから第1所定時間経過後に、再度、インダクタンスセンサ45の信号値を確認する。そして、第3条件を満たしたままである場合には、現像モータ40を第3速度に増速して更に空駆動を行って、現像容器41内の現像剤の排出量が更に多くなるようにする。このような第3速度での空駆動を第2所定時間行っても、インダクタンスセンサ45の信号値が第3条件を満たしたままである場合、現像装置4の排出口48の異常などの警告を表示部120に表示する。
このような本実施形態の場合、現像容器41内の現像剤量の変動を素早く検知、判断することができる。この結果、現像剤溢れや現像剤濃度低下などの発生を抑制することができる。
<その他の実施形態>
上述の各実施形態では、現像容器内のトナー濃度をインダクタンスセンサにより検知する例について説明した。但し、トナー濃度の検知は、例えば、静電容量センサなど、他のトナー濃度を検知可能なセンサにより行っても良い。
上述の各実施形態では、ACR方式の構成について説明したが、本発明は、ACR方式を有さない構成にも適用可能である。即ち、本発明は、トナー濃度を検知するセンサの検知領域の現像剤の嵩密度変化が、T/Dの変化以外の原因で変化するような場合に、T/Dの変化を安定して検知できるものである。したがって、例えばプロセススピードの変化などで第1、第2搬送スクリューの駆動速度が変化するような構成にも、好ましく適用できる。
また、ACR方式の構成でない場合、現像容器に現像剤を排出する排出口が形成されていなくても、現像スリーブを介して現像容器内の現像剤を強制的に排出することが可能である。例えば、感光ドラム上に所定の静電潜像を形成し、その潜像を現像することで、現像容器内のトナーが消費されるため、トナー濃度を調整したり、現像剤の排出量を増減させたりすることができる。
第1の実施形態では、頂点Cのピーク値を用いてトナー濃度を判断しているが、頂点Aを除いたピーク値であれば、そのピーク値を用いてトナー濃度を判断するようにしても良い。
第3の実施形態は、第2の実施形態と組み合わせても良い。即ち、第3の実施形態で、インダクタンスセンサのサンプリングを第2の実施形態のように行っても良い。
第3の実施形態では、インダクタンスセンサの出力信号の波形の4つの頂点の値を使用して、現像容器内の現像剤量を予測して、適宜現像装置を制御しているが、少なくとも何れかの頂点(ピーク値)に基づいて現像剤量を予測するようにしても良い。例えば、図13から頂点Aの信号値の変化が大きいため、頂点Aの信号値の時間的変化から現像剤量を予測しても良い。この場合、頂点Aの時間的変化が大きい場合には、領域αであると判断できる。
また、この場合に、頂点Cの信号値との関係を考慮することで、より正確に現像剤量がどの領域であるかを判断できる。例えば、C−Aの値が大きいか小さいかの判断を加えることで、現像剤量が領域αであるかγであるかなどを判断できる。要は、図13のような、各頂点と現像剤量との関係がわかれば、その頂点の信号値の時間的変化や、互いに信号値の大小関係から現像容器内の現像剤量を予測できる。
トナー濃度を検知するセンサと対向する搬送部材は、上述したような羽根とリブを有するスクリューに拘らず、搬送部材の回転によりセンサの出力値が周期的に変化するものであれば、本発明を適用可能である。
1・・・感光ドラム(像担持体)/2・・・帯電装置(帯電手段)/3・・・露光装置/4、4A・・・現像装置/8・・・補給装置(補給手段)/40・・・現像モータ(駆動手段)/41・・・現像容器/44・・・現像スリーブ(現像剤担持体)/45・・・インダクタンスセンサ(検知手段)/45a・・・検知面/47・・・第2搬送スクリュー(搬送部材)/47a・・・回転軸/47b・・・羽根(突部、第2突部)/47c・・・リブ(突部、第1突部)/48・・・排出口/49・・・補給口/100・・・画像形成装置/200・・・制御部(制御手段、予測手段)

Claims (20)

  1. 像担持体と、
    非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置され、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力する検知手段とを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、
    前記検知手段の出力信号の波形のピーク値を用いて、前記現像容器内のトナー濃度を調整する制御を実行可能な制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像容器に現像剤を補給する補給手段を備え、
    前記現像容器は、内部の現像剤の一部を排出する排出口が形成され、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力信号の波形のピーク値を用いて、前記補給手段を制御する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記搬送部材は、周方向に現像剤の搬送能力が異なる複数の突部を有し、
    前記ピーク値は、周方向の搬送能力が最も高い突部が前記検知手段と対向する位置を通過する前後に現れるピーク値のうちの通過前のピーク値を除いたピーク値である、
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記搬送部材は、回転軸と、回転軸の周囲に螺旋状に設けられた羽根とを有するスクリューであり、
    前記ピーク値は、前記羽根が前記検知手段と対向する位置を通過する前後に現れるピーク値のうち、前記羽根が前記位置を通過する前のピーク値である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記スクリューを1周させた時の前記検知手段の出力信号の波形に基づいて、前記羽根が前記位置を通過する前のピーク値を判断する、
    ことを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記搬送部材は、回転軸と、回転軸の周囲に螺旋状に設けられた羽根と、前記羽根の複数のピッチ間のうち、少なくとも前記検知手段と対向する位置に設けられた径方向に突出するリブとを有し、
    前記ピーク値は、前記リブが前記検知手段と対向する位置を通過する前後に現れるピーク値のうち、前記リブが前記位置を通過する前のピーク値を除いたピーク値である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記ピーク値は、前記搬送部材が所定回数回転した場合の同じ位相のピーク値の平均値である、
    ことを特徴とする、請求項1ないし6のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 像担持体と、
    非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、第1突部と、前記第1突部よりも搬送方向の搬送力が大きい第2突部とが周方向に設けられ、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、検知面が前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置され、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力する検知手段とを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、
    前記検知手段の出力信号の波形において、前記第1突部が前記検知面と対向する対向位置を通過する前後、及び、前記第2突部が前記対向位置を通過する前後にそれぞれ現れるピーク値のうち、少なくとも何れかのピーク値に基づいて、前記現像容器内の現像剤の量を予測する予測手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記現像容器は、内部の現像剤の一部を排出する排出口が形成され、
    前記搬送部材を第1速度と、前記第1速度よりも遅い第2速度で駆動可能な駆動手段と、
    前記予測手段が前記現像容器内の現像剤量が所定範囲の現像剤量よりも少ないと予測した場合に、前記駆動手段を前記第2速度で駆動させる制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記現像容器は、内部の現像剤の一部を排出する排出口が形成され、
    前記予測手段が前記現像容器内の現像剤量が所定範囲の現像剤量よりも多いと予測した場合に、前記現像装置により前記静電潜像を現像せずに前記搬送部材を駆動する時間を、現像剤量が前記所定範囲の場合よりも長くする制御手段を備えた、
    ことを特徴とする、請求項8又は9に記載の画像形成装置。
  11. 前記検知手段は、インダクタンスセンサである、
    ことを特徴とする、請求項1ないし10のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  12. 像担持体と、
    非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、第1突部と、前記第1突部よりも搬送方向の搬送力が大きい第2突部とが周方向に設けられ、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、検知面が前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置されて、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力するインダクタンスセンサとを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、
    前記第1突部と前記第2突部とが前記検知面と対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値が現れ、前記搬送部材が1回転する間に4つの前記ピーク値が現れる前記インダクタンスセンサの出力信号の波形において、前記第1突部と前記第2突部との間に現れる2つの前記ピーク値のうちの前記第1突部側の前記ピーク値を第1ピーク値とし、前記第1ピーク値から前記搬送部材の回転により現れる前記ピーク値を順番に第2ピーク値、第3ピーク値、第4ピーク値とした場合に、前記第1ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量がマイナスで、且つ、その時の前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との差分の絶対値が前記第1ピーク値と前記第3ピーク値との差分の絶対値よりも大きい所定条件を満たした場合に、前記所定条件を満たさない場合よりも前記現像容器から現像剤が排出される量を少なくする制御を実行可能な制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記現像容器は、内部の現像剤の一部を排出する排出口が形成され、
    前記搬送部材を第1速度と、前記第1速度よりも遅い第2速度で駆動可能な駆動手段を備え、
    前記制御手段は、前記所定条件を満たした場合に、前記駆動手段を前記第2速度で駆動する、
    ことを特徴とする、請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 帯電バイアスを印加して前記像担持体の表面を帯電させる帯電手段を備え、
    前記現像剤担持体は、現像バイアスが印加されることで前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像し、
    前記制御手段は、前記所定条件を満たした場合に、前記帯電バイアスと前記現像バイアスとの電位差を、前記所定条件を満たさない場合よりも小さくする、
    ことを特徴とする、請求項12又は13に記載の画像形成装置。
  15. 像担持体と、
    非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、第1突部と、前記第1突部よりも搬送方向の搬送力が大きい第2突部とが周方向に設けられ、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、検知面が前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置されて、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力するインダクタンスセンサとを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、
    前記第1突部と前記第2突部とが前記検知面と対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値が現れ、前記搬送部材が1回転する間に4つの前記ピーク値が現れる前記インダクタンスセンサの出力信号の波形において、前記第1突部と前記第2突部との間に現れる2つの前記ピーク値のうちの前記第1突部側の前記ピーク値を第1ピーク値とし、前記第1ピーク値から前記搬送部材の回転により現れる前記ピーク値を順番に第2ピーク値、第3ピーク値、第4ピーク値とした場合に、前記第1ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量がマイナスで、且つ、その時の前記第1ピーク値と前記第2ピーク値との差分の絶対値が前記第1ピーク値と前記第3ピーク値との差分の絶対値以下である所定条件を満たした場合に、画像形成動作を中断させる制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 画像形成装置の状態を表示する表示部を有し、
    前記制御手段は、前記所定条件を満たした場合に、前記現像容器内の現像剤量が少ない旨の警告を前記表示部に表示する、
    ことを特徴とする、請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 像担持体と、
    非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含む現像剤を収容した現像容器と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体に搬送する現像剤担持体と、第1突部と、前記第1突部よりも搬送方向の搬送力が大きい第2突部とが周方向に設けられ、回転することで前記現像容器内の現像剤を攪拌しつつ搬送する搬送部材と、検知面が前記搬送部材の周方向の一部に対向して配置されて、前記現像容器内のトナー濃度を検知して信号を出力するインダクタンスセンサとを有し、前記像担持体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、
    前記第1突部と前記第2突部とが前記検知面と対向する対向位置を通過する前後にそれぞれピーク値が現れ、前記搬送部材が1回転する間に4つの前記ピーク値が現れる前記インダクタンスセンサの出力信号の波形において、前記第1突部と前記第2突部との間に現れる2つの前記ピーク値のうちの前記第1突部側の前記ピーク値を第1ピーク値とし、前記第1ピーク値から前記搬送部材の回転により現れる前記ピーク値を順番に第2ピーク値、第3ピーク値、第4ピーク値とした場合に、前記第1ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量がプラスで、且つ、前記第4ピーク値の所定枚数の画像を形成した後の変化量が、前記第1、第2、第3ピーク値の前記所定枚数の画像を形成した後の変化量の何れよりも大きい所定条件を満たした場合に、前記所定条件を満たさない場合よりも前記現像容器から現像剤が排出される量を多くする制御を実行可能な制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  18. 前記現像容器は、内部の現像剤の一部を排出する排出口が形成され、
    前記制御手段は、前記所定条件を満たした場合に、前記現像装置により前記静電潜像を現像せずに前記搬送部材を駆動する時間を、前記所定条件を満たさない場合よりも長くする、
    ことを特徴とする、請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記現像容器に現像剤を補給する補給手段を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段の出力信号の波形のピーク値を用いて、前記現像装置及び前記補給手段を制御する、
    ことを特徴とする、請求項9ないし18のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  20. 前記搬送部材は、回転軸と、回転軸の周囲に螺旋状に設けられた羽根と、前記羽根の複数のピッチ間のうち、少なくとも前記検知手段と対向する位置に設けられた径方向に突出するリブとを有し、
    前記第1突部が前記リブであり、前記第2突部が羽根である、
    ことを特徴とする、請求項8ないし19のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
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