JP2018009537A - Scroll compressor and refrigeration cycle device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、インジェクションポートを有するスクロール圧縮機および冷凍サイクル装置に関するものである。 The present invention relates to a scroll compressor having an injection port and a refrigeration cycle apparatus.
従来、ビル用マルチエアコンなどの空気調和装置では、たとえば建物外に配置した熱源機である室外ユニットとしての室外機と、建物内に配置した室内ユニットとしての室内機と、の間を配管接続して冷媒回路を構成している。そして、冷媒回路に冷媒を循環させ、冷媒の放熱、吸熱を利用して空気を加熱、冷却することで、空調対象空間の暖房または冷房を行っている。 Conventionally, in an air conditioner such as a multi air conditioning system for buildings, for example, an outdoor unit as an outdoor unit that is a heat source unit arranged outside a building is connected by piping to an indoor unit as an indoor unit arranged inside a building. This constitutes the refrigerant circuit. Then, the refrigerant is circulated through the refrigerant circuit, and the air is heated or cooled by heating and cooling the air using heat dissipation and heat absorption of the refrigerant.
このような空気調和装置に用いられるスクロール圧縮機では、寒冷地のような外気温度が低い条件で高い暖房能力が要求される際には、吐出温度が高くなり許容温度を超えるため運転が困難となることがある。このため、スクロール圧縮機が外気温度の低い条件でも運転できるようにするには、吐出温度を低減する対策が必要となる。 In such a scroll compressor used in an air conditioner, when high heating capacity is required under a condition where the outside air temperature is low such as in a cold district, the operation is difficult because the discharge temperature becomes high and exceeds the allowable temperature. May be. For this reason, it is necessary to take measures to reduce the discharge temperature so that the scroll compressor can be operated even under conditions of a low outside air temperature.
特許文献1、特許文献2には、それぞれの台板上に渦巻体が形成された固定スクロールおよび揺動スクロールを有し、渦巻体同士を組み合わせて構成された渦巻構造体に液冷媒または二相冷媒をインジェクションし、吐出温度を低減するようにしたスクロール圧縮機が開示されている。
特許文献1には、インジェクション管の流出口を渦巻構造体内に構成される圧縮室に配置した構造が開示されている。
一方、特許文献2には、インジェクション管の流出口を渦巻構造体が構成する吸入室の吸入口に対向して配置した構造が開示されている。
On the other hand,
特許文献1に開示された技術では、インジェクション管の流出口が圧縮室に配置されているため、液冷媒または二相冷媒をインジェクションする際に、ガスに比べて質量の大きい液塊が圧縮室に直接、取り込まれる。そうすると、渦巻構造体内の冷凍機油が液冷媒により希釈されて冷凍機油の粘度が低下する。冷凍機油は、固定スクロールおよび揺動スクロールのそれぞれの歯先または歯側面に給油されて圧縮室のシールを行っている。このため、冷凍機油の粘度が低下すると、シール性が低下し、圧縮機の性能低下といった不都合を招く。
In the technique disclosed in
特許文献2に開示された技術では、インジェクション管の流出口が吸入室の吸入口に対向して配置されているため、液冷媒または二相冷媒をインジェクションする際に、質量の大きい液塊が直接、吸入室に取り込まれやすい。このため、特許文献1と同様の問題がある。
In the technique disclosed in
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、液冷媒または二相冷媒の渦巻構造体へのインジェクション時に、渦巻構造体内への液塊の流入を抑制できるスクロール圧縮機および冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。 The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and provides a scroll compressor and a refrigeration cycle apparatus that can suppress the inflow of a liquid mass into a spiral structure when liquid refrigerant or two-phase refrigerant is injected into the spiral structure. The purpose is to obtain.
本発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内に設けられ、それぞれの台板上に設けられた渦巻体が互いに組み合わされた固定スクロールおよび揺動スクロールを有する圧縮機構部と、固定スクロールを密閉容器に固定するフレームとを備え、固定スクロールまたはフレームは、圧縮機構部に液冷媒または二相冷媒を導入するインジェクションポートを有し、インジェクションポートから導入された液冷媒または二相冷媒を、圧縮機構部の渦巻体同士を組み合わせて構成した渦巻構造体の外側で、揺動スクロールの旋回方向と逆方向に向けてインジェクションするものである。 A scroll compressor according to the present invention includes a hermetic container, a compression mechanism unit provided in the hermetic container, and having a fixed scroll and an orbiting scroll in which spiral bodies provided on the respective base plates are combined with each other. The fixed scroll or frame has an injection port for introducing liquid refrigerant or two-phase refrigerant into the compression mechanism, and the liquid refrigerant or two-phase refrigerant introduced from the injection port In addition, the injection is performed in the direction opposite to the turning direction of the orbiting scroll outside the spiral structure formed by combining the spiral bodies of the compression mechanism section.
本発明に係る冷凍サイクル装置は、上記のスクロール圧縮機と、凝縮器と、減圧装置と、蒸発器とを有し、冷媒が循環するように構成された主回路と、凝縮器と減圧装置との間から分岐し、スクロール圧縮機のインジェクションポートに接続されるインジェクション回路と、インジェクション回路の流量を調整する流量調整弁と、備えたものである。 A refrigeration cycle apparatus according to the present invention includes a scroll compressor, a condenser, a decompression device, an evaporator, a main circuit configured to circulate refrigerant, a condenser, and a decompression device. And an injection circuit connected to the injection port of the scroll compressor, and a flow rate adjusting valve for adjusting the flow rate of the injection circuit.
本発明によれば、インジェクションポートから導入された液冷媒または二相冷媒を、圧縮機構部の渦巻体同士を組み合わせて構成した渦巻構造体の外側で、揺動スクロールの旋回方向と逆方向に向けてインジェクションするため、液冷媒または二相冷媒の渦巻構造体へのインジェクション時に、渦巻構造体内への液塊の流入を抑制できる。 According to the present invention, the liquid refrigerant or the two-phase refrigerant introduced from the injection port is directed in the direction opposite to the turning direction of the orbiting scroll outside the spiral structure formed by combining the spiral bodies of the compression mechanism section. Therefore, when the liquid refrigerant or the two-phase refrigerant is injected into the spiral structure, the inflow of the liquid mass into the spiral structure can be suppressed.
以下、本発明の実施の形態に係るスクロール圧縮機および冷凍サイクル装置について図面などを参照しながら説明する。ここで、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。 Hereinafter, a scroll compressor and a refrigeration cycle apparatus according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. Here, in FIG. 1 and the following drawings, the same reference numerals denote the same or corresponding parts, and are common to the whole text of the embodiments described below. And the form of the component represented by the whole specification is an illustration to the last, Comprising: It does not limit to the form described in the specification.
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の全体構成を示す概略縦断面図である。また、図2は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部近傍の概略横断面図である。
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view showing the overall configuration of the scroll compressor according to
実施の形態1のスクロール圧縮機30は、圧縮機構部8と、回転軸6を介して圧縮機構部8を駆動する電動機構部110と、その他の構成部品とを有している。スクロール圧縮機30はこれらの構成部品が外郭を構成する密閉容器100の内部に収納された構成を有している。回転軸6は、密閉容器100の内部にて電動機構部110からの回転力を揺動スクロール1に伝達する。揺動スクロール1は回転軸6に偏心して連結され、電動機構部110の回転力により揺動運動する。スクロール圧縮機30は、吸入された低圧冷媒ガスを密閉容器100の内部空間に一旦取り込んでから圧縮するいわゆる低圧シェル型である。実施の形態1では低圧シェル型を例として示しているが、これに限定されることはない。
The
密閉容器100の内部には、更に、回転軸6の軸方向に電動機構部110を挟んで対向するようにフレーム7とサブフレーム9とが配置されている。フレーム7は、電動機構部110の上側に配置されて電動機構部110と圧縮機構部8との間に位置している。サブフレーム9は、電動機構部110の下側に位置している。フレーム7は、焼嵌め、溶接などによって密閉容器100の内周面に固着されている。また、サブフレーム9は、サブフレームホルダ9aを介して焼嵌め、溶接などによって密閉容器100の内周面に固着されている。
Inside the sealed
サブフレーム9の下方には、上端面で回転軸6を軸方向に支承するようにして容積型ポンプを含むポンプ要素111が取り付けられている。ポンプ要素111は、密閉容器100の底部の油溜め部100aに溜められた冷凍機油を圧縮機構部8の後述の主軸受7aなどの摺動部位に供給する。
A
密閉容器100には、冷媒を吸入するための吸入管101と、冷媒を吐出するための吐出管102と、インジェクション管201と、が設けられている。密閉容器100内の空間への冷媒の取り込みは吸入管101を通じて行われる。インジェクション管201は吸入管101とは別に、密閉容器100内の圧縮機構部8に冷媒を導入するためのものである。フレーム7はインジェクション管201を通じて冷媒を導入するためのインジェクションポート202を有する。
The sealed
また、実施の形態1では、密閉容器100内の空間を以下のように定義する。密閉容器100内のハウジング空間であり、フレーム7より電動機構部110側の空間を第1空間72とする。また、フレーム7の内壁と圧縮機構部8の後述の固定台板2aとにより形成される空間を第2空間73とする。また、圧縮機構部8の後述の固定台板2aより吐出管102側の空間を第3空間74とする。
Moreover, in
圧縮機構部8は、吸入管101から吸入した冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を密閉容器100内の上方に形成されている高圧部である第3空間74に排出する機能を有している。
The
圧縮機構部8は、揺動スクロール1および固定スクロール2を有している。
The
固定スクロール2は、フレーム7を介して密閉容器100に固定されている。揺動スクロール1は、固定スクロール2の下側に配置されて回転軸6の後述の偏心軸部6aに揺動自在に支持されている。
The fixed
揺動スクロール1は、揺動台板1aと、揺動台板1aの一方の面に立てて設けられた渦巻状突起である揺動渦巻体1bと、を有している。固定スクロール2は、固定台板2aと、固定台板2aの一方の面に立てて設けられた渦巻状突起である固定渦巻体2bと、を有している。揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bは、インボリュート曲線にならって構成されている。揺動スクロール1および固定スクロール2は、揺動渦巻体1bと固定渦巻体2bとを回転軸6の回転中心に対して逆位相で組み合わせた対称渦巻形状の状態で密閉容器100内に配置されている。以下、揺動スクロール1と固定スクロール2とで構成された圧縮機構部8のうち、特に揺動渦巻体1bと固定渦巻体2bとを組み合わせた対称渦巻形状の構造体部分を、渦巻構造体8aという。
The
ここで、図2に示すように、揺動渦巻体1bが描くインボリュート曲線の基礎円の中心を基礎円中心204aとする。また、固定渦巻体2bが描くインボリュート曲線の基礎円の中心を基礎円中心204bとする。基礎円中心204aが基礎円中心204bまわりに回転することで、後述する図3A〜図3Dに示すように、揺動渦巻体1bは固定渦巻体2bまわりに揺動運動を行う。スクロール圧縮機30の運転中での揺動スクロール1の運動については後に詳細を述べる。
Here, as shown in FIG. 2, the center of the foundation circle of the involute curve drawn by the
揺動渦巻体1bにおいて、巻き始めを基礎円中心204aから最も内側にある端部とし、巻き終わりを基礎円中心204aから最も外側にある端部とする。同様に、固定渦巻体2bにおいて、巻き始めを基礎円中心204bから最も内側にある端部とし、巻き終わりを基礎円中心204bから最も外側にある端部とする。
In the
揺動スクロール1の揺動渦巻体1bの内向面205aにおいて、固定スクロール2の固定渦巻体2bの外向面206bが、揺動渦巻体1bの揺動運動中に内向面205aに接触する最も巻き終わり側の地点を巻き終わり接触点207aとする。また、固定スクロール2の固定渦巻体2bの内向面205bにおいて、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bの外向面206aが、揺動渦巻体1bの揺動運動中に内向面205bに接触する最も巻き終わり側の地点を巻き終わり接触点207bとする。なお、揺動渦巻体1bの巻き終わり接触点207aと固定渦巻体2bの巻き終わり接触点207bとは、基礎円中心204aおよび基礎円中心204bを挟んで反対側に配置される。
At the
基礎円中心から巻き終わりまで渦巻に沿って見た場合に、揺動渦巻体1bの内向面205aと固定渦巻体2bの外向面206bとの間に複数の接触点ができる。つまり、揺動渦巻体1bの内向面205aと固定渦巻体2bの外向面206bとの間隙は複数の接触点によって区切られて複数の室になる。また、基礎円中心から巻き終わりまで渦巻に沿って見た場合に、固定渦巻体2bの内向面205bと揺動渦巻体1bの外向面206aとの間に複数の接触点ができる。つまり、固定渦巻体2bの内向面205bと揺動渦巻体1bの外向面206aとの間隙は複数の接触点によって区切られて複数の室になる。
When viewed along the spiral from the center of the basic circle to the end of winding, a plurality of contact points are formed between the
揺動渦巻体1bと固定渦巻体2bとを組み合わせた渦巻構造体8aは対称渦巻形状である。このため、図2に示すように渦巻構造体8a内には、前記複数の室によって、渦巻の外側から一対の室が複数形成された状態となる。
A
そして、渦巻構造体8aの外周には、吸入管101から吸入された吸入冷媒を圧縮機構部8に導く冷媒導入口と、冷媒導入口から導かれた吸入冷媒を圧縮機構部8の吸入室に吸入する吸入口と、インジェクションポートとが、それぞれ一対ずつ、回転軸6を中心として対称に配置されている。以下、吸入口208a、208b、冷媒導入口7d、7c、インジェクションポート202a、202bの順に、配置位置等について説明する。
Further, on the outer periphery of the
吸入口208aは、巻き終わり接触点207aと固定渦巻体2bの外向面206b上のある点とを通り、回転軸6の軸方向である鉛直方向に平行でかつ面積が最小となる平面とする。吸入口208bは、巻き終わり接触点207bと揺動渦巻体1bの外向面206a上のある点とを通り、回転軸6の軸方向である鉛直方向に平行でかつ面積が最小となる平面とする。
The
吸入室70aは、吸入口208a、揺動渦巻体1bの内向面205a、固定渦巻体2bの外向面206b、揺動台板1a、固定台板2aで囲まれた空間と定義される。吸入室70bは、吸入口208b、揺動渦巻体1bの外向面206a、固定渦巻体2bの内向面205b、揺動台板1a、固定台板2aで囲まれた空間と定義される。
The
巻き終わり側の吸入口208aまたは吸入口208bから巻き始め側へ渦巻体を渦巻に沿って見た場合に固定渦巻体2bと揺動渦巻体1bとが最初に接しあう箇所がある。吸入室70aは、その最初に接しあう箇所と吸入口208aとで挟まれた空間である。また、吸入室70bは、その最初に接しあう箇所と吸入口208bとで挟まれた空間である。言い換えると、吸入室70aは、巻き終わり接触点207aが固定渦巻体2bの外向面206bから離間して吸入口208aが形成されている空間である。
When the spiral body is viewed along the spiral from the
また、吸入室70bは、巻き終わり接触点207bが揺動渦巻体1bの外向面206aから離間して吸入口208bが形成されている空間である。後述するように揺動渦巻体1bが旋回すると、固定渦巻体2bと揺動渦巻体1bとが接する位置が移動し、吸入口208aまたは吸入口208bの幅も変化するため、旋回により吸入室70aおよび吸入室70bの体積は変動する。
The
なお、吸入口208a、208bは開口部であり、吸入室70a、70bは閉じられていない室である。このため、吸入室70a、70bは、圧力変動のほとんどない室である。
The
吸入管101から密閉容器100内に吸入された冷媒は、冷媒導入口7cを介して吸入室70aに吸入され、冷媒導入口7dを介して吸入室70bに吸入される。
The refrigerant sucked into the sealed
また、圧縮室71aは、揺動渦巻体1bの内向面205a、固定渦巻体2bの外向面206b、揺動台板1a、固定台板2aで囲まれた空間と定義される。圧縮室71bは、揺動渦巻体1bの外向面206a、固定渦巻体2bの内向面205b、揺動台板1a、固定台板2aで囲まれた空間と定義される。このように、圧縮機構部8には複数対の対向する圧縮室71a、71bが形成されている。
The
上で述べたように、巻き終わり側の吸入口208aまたは吸入口208bから巻き始め側へ渦巻体を渦巻に沿って見た場合に固定渦巻体2bと揺動渦巻体1bとが接しあう箇所が複数ある。圧縮室71a、71bは、複数の接しあう箇所のうち、連続した2箇所の接し合う箇所で挟まれた空間である。後述するように揺動渦巻体1bが回転すると、固定渦巻体2bと揺動渦巻体1bとが接する位置が移動し、回転により圧縮室71a、71bの体積は変動する。
As described above, when the spiral body is viewed along the spiral from the
なお、圧縮室71a、71bは、閉じられた空間であり、体積変動する。このため、圧縮室71a、71bは、回転軸6の回転とともに圧力変動が発生する室である。
In addition, the
つまり、図2に示す状態では、最外室が吸入室70a、70bであり、それ以外の室が圧縮室71a、71bである。なお、巻き始めの基礎円中心204a、204bの側近にある最内室は、揺動渦巻体1bの内向面205a、固定渦巻体2bの内向面205b、揺動台板1a、固定台板2aで囲まれた空間である。そして、固定台板2aにおいて最内室を形成する部分に、圧縮した冷媒を吐出する吐出口2cが設けられている。
That is, in the state shown in FIG. 2, the outermost chambers are the
このように、揺動スクロール1および固定スクロール2は、それぞれが揺動台板1aまたは固定台板2a上に設けられた揺動渦巻体1bまたは固定渦巻体2bを有し、相互の揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bが組み合わされて圧縮室71a、71bを含む複数の室を形成する。
Thus, the
吸入室70a、70bおよび圧縮室71a、71bは、以下の構成によりシールされている。すなわち、揺動渦巻体1bの軸方向端部である歯先1baが、相対する固定台板2aと摺動するように接しており、また、固定渦巻体2bの軸方向端部である歯先2ba(図1参照)が、相対する揺動台板1aと摺動するように接している。そして、揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bの厚さは、強度の点からある程度の厚みを有するように形成され、シールする歯先部分は厚み分の幅を有した平坦な面となっている。
The
揺動スクロール1の揺動台板1aにおいて揺動渦巻体1b形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部1dが形成されている。ボス部1dの内側には、回転軸6の上端部に形成された後述の偏心軸部6aが、後述のスライダー5を介して連結されている。
A hollow
固定スクロール2の固定台板2aにおいて揺動スクロール1とは反対側の面には、バッフル4が固定されている。バッフル4には、固定スクロール2の吐出口2cに連通する貫通孔が形成され、その貫通孔には吐出バルブ11が設けられている。そして、この吐出口2cを覆うように吐出マフラ12が取り付けられている。
A
フレーム7は固定スクロール2を固定配置し、揺動スクロール1に作用するスラスト力を軸方向に支持するスラスト面を有している。また、フレーム7には、第1空間72と第2空間73とを連通して、吸入管101から吸入された吸入冷媒を圧縮機構部8に導く冷媒導入口7c、7dが貫通形成されている。
The
回転軸6に回転駆動力を供給する電動機構部110は、電動機固定子110aと電動機回転子110bとを有している。電動機固定子110aは、外部から電力を得るために、フレーム7と電動機固定子110aとの間に存在する図示しないガラス端子に図示しないリード線で接続されている。また、電動機回転子110bは、回転軸6に焼嵌めなどによって固定されている。また、スクロール圧縮機30の回転系全体のバランシングを行うため、回転軸6には、第1バランスウェイト60が固定されているとともに、電動機回転子110bには、第2バランスウェイト61が固定されている。
The
回転軸6は、回転軸6の上部の偏心軸部6aと、主軸部6bと、回転軸6の下部の副軸部6cと、で構成されている。偏心軸部6aには、スライダー5と揺動軸受1cとを介して揺動スクロール1のボス部1dが嵌め合わされ、冷凍機油による油膜を介して揺動軸受1cと摺動する。揺動軸受1cは、銅鉛合金などの滑り軸受に使用される軸受材料を圧入するなどしてボス部1d内に固定されていて、回転軸6の回転により揺動スクロール1が揺動運動するようになっている。主軸部6bは、フレーム7に設けられたボス部7bの内周に配置された主軸受7aにスリーブ13を介して嵌め合わされ、冷凍機油による油膜を介して主軸受7aと摺動する。主軸受7aは、銅鉛合金などの滑り軸受に使用される軸受材料を圧入するなどしてボス部7b内に固定されている。
The
サブフレーム9の中央部には、玉軸受からなる副軸受10を備え、電動機構部110の下方で回転軸6を半径方向に軸支する。なお、副軸受10は、玉軸受以外の別の軸受構成によって軸支してもよい。副軸部6cは、副軸受10と嵌め合わされ、副軸受10と摺動する。主軸部6bおよび副軸部6cの軸心は、回転軸6の軸心と一致している。
A sub-bearing 10 made of a ball bearing is provided at the center of the
次に、図3A、図3B、図3C、図3Dを用いて圧縮機構部8の動作について説明する。
Next, operation | movement of the
図3Aは、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機30における図1中のA−A断面での揺動渦巻体1bの1回転中のうちθ=0degの動作を示す圧縮工程図である。図3Bは、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機30における図1中のA−A断面での揺動渦巻体1bの1回転中のうちθ=90degの動作を示す圧縮工程図である。図3Cは、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機30における図1中のA−A断面での揺動渦巻体1bの1回転中のうちθ=180degの動作を示す圧縮工程図である。図3Dは、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機30における図1中のA−A断面での揺動渦巻体1bの1回転中のうちθ=270degの動作を示す圧縮工程図である。
FIG. 3A is a compression process diagram showing an operation of θ = 0 deg during one rotation of the
回転位相θは、圧縮開始時の揺動渦巻体1bの基礎円中心を204a−1とした時の基礎円中心204a−1と固定渦巻体2bの基礎円中心204bとを結ぶ直線と、あるタイミングでの揺動渦巻体1bの基礎円中心204aと固定渦巻体2bの基礎円中心204bを結ぶ直線と、が成す角度と定義する。つまり、回転位相θは、圧縮開始時に0degであり、0degから360degまで変動する。図3A〜図3Dは、それぞれ揺動渦巻体1bが回転位相θ=0deg->90deg->180deg->270degと揺動運動する状況を表している。
The rotational phase θ is a certain timing with a straight line connecting the
密閉容器100に設けられた図示しないガラス端子に通電されると、電動機回転子110bにより回転軸6が回転する。そして、その回転力が偏心軸部6aを介して揺動軸受1cに伝わり、揺動軸受1cから揺動スクロール1に伝えられ、揺動スクロール1は、揺動運動を行う。吸入管101から密閉容器100内に吸入された冷媒ガスは、吸入室70a、70bに取り込まれる。
When a glass terminal (not shown) provided in the sealed
図3Aの状態は、最外室が閉じられて冷媒の吸入が完了した状態を示しており、最外室を含む全室が圧縮室71a、71bである。この場合には、最外室の圧縮室71a、71bに着目すると、これらの圧縮室71a、71bは、揺動スクロール1の揺動運動に伴い、外周部から中心方向に移動しながら容積を減じる。圧縮室71a、71b内の冷媒ガスは、圧縮室71a、71bの容積の減少に伴い、圧縮される。このように渦巻構造体8aの内部では、図2の旋回方向の矢印に示すように、揺動スクロール1が揺動渦巻体1bの巻き終わりから巻始めに向かって旋回しながら圧縮が行われる。
The state of FIG. 3A shows a state in which the outermost chamber is closed and the suction of the refrigerant is completed, and all the chambers including the outermost chamber are the
一般に、スクロール圧縮機30では、揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bの外周側終端からインボリュート曲線に沿って渦巻中心側に向かうと、2つの渦巻体が複数の接触点で接している。図3Aに示すように、巻き終わり接触点207aが外向面206bと接触しているとき、また、巻き終わり接触点207bが外向面206aと接触しているときは、吸入を完了した時点であり、この時点では吸入口208a、208bが閉じており、最外室が吸入室70a、70bではない。
In general, in the
図3Aに示すように、吸入を完了した時点では、揺動渦巻体1bの内向面205aと固定渦巻体2bの外向面206bとの最初の接触点である巻き終わり接触点207aから、2つ目の接触点209aまでは閉じた空間となる。また、吸入を完了した時点では、揺動渦巻体1bの外向面206aと固定渦巻体2bの内向面205bとの最初の接触点である巻き終わり接触点207bから、2つ目の接触点209bまでは閉じた空間となる。しかし、吸入の完了直前または完了直後に僅かに吸入口208a、208bが開くと、吸入を完了した時点における外側から2つ目の接触点209a、209bが最も外側の接触点となり、吸入口208a、208bと連通する。
As shown in FIG. 3A, when the suction is completed, the second point from the winding
吸入室70a、70bは揺動渦巻体1bの回転によって容積が変化する空間である。すなわち、吸入室70a、70bは、回転位相θの増加に伴い、図3B->図3C->図3Dに示されるように、揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bの略接線方向に沿って容積を拡大する。容積の拡大により、吸入室70a、70bは密閉容器100内の冷媒ガスを吸入する。図3Aの時点で吸入口208a、208bが無くなり、容積が最大になると同時に、吸入室70a、70bは圧縮室71a、71bに移行する。
The
圧縮室71a、71bは、渦巻の形状により、中心になるほど容積が小さくなり、上述したように回転軸6の回転により容積が変化し、圧縮室71a、71b内に吸入された冷媒を圧縮する。最も中央にある圧縮室71a、71bは、図1に示す吐出口2cと連通している。吐出口2cでは、圧縮された冷媒が吐出バルブ11を経て吐出マフラ12内に吐出され、その後に第3空間74に吐出される。
The
次に、図1および図2を参照して本実施の形態1の特徴部分であるインジェクションポート202について説明する。
Next, the
フレーム7には、インジェクション管201a、201bとの接続部分から第2空間73に向けてインジェクション冷媒を導入する出口として一対のインジェクションポート202a、202bが穴加工により形成されている。各インジェクションポート202a、202bへはスクロール圧縮機30の外部よりインジェクション管201a、201bを経由して液冷媒または二相冷媒が流入する。インジェクションポート202a、202bは、穴の内部から渦巻構造体8aの外側の空間に冷媒が噴出する際に、冷媒が揺動スクロール1の揺動渦巻体1bの渦巻に沿って渦巻の外端部に向かう方向に開口している。ここで外端部とは揺動渦巻体1bの2箇所ある端部のうち揺動台板1a外周に近い端部であって、いわば巻き終わり部分である。
In the
更に具体的には、インジェクションポート202a、202bは、フレーム7において半径方向に貫通する穴よりも、冷媒出口の位置がフレーム7の内周面において旋回方向とは逆方向側に位置し、傾斜した穴となっている。すなわち、インジェクションポート202a、202bは旋回方向とは逆方向に開口している。このように、冷媒出口の位置をフレーム7の内周面において旋回方向とは逆方向側とすることで、インジェクションポート202a、202bは、揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に開口する穴となる。このようにインジェクションポート202a、202bを構成することで、液冷媒または二相冷媒が、第2空間73内の渦巻構造体8aに向けて旋回方向とは逆方向にインジェクションされるようになっている。
More specifically, the
なお、揺動スクロール1の旋回方向は図中に示すように、スクロールの渦巻の外周端から渦巻に沿って中心に向かう方向をスクロール中心周りの旋回方向とする。この構成により、その旋回方向に対して反対の回転方向の流れを生じるように、インジェクションポート202a、202bから渦巻構造体8aの外周面に向けて冷媒が吹き出される。つまり、インジェクションポート202a、202bは渦巻構造体8aの外側の環状空間に、渦巻構造体8aの内部の圧縮室の移動方向(旋回方向)と逆方向に向けてインジェクションするように設けられる。なお、ここで渦巻構造体8aの外側の環状空間とは、回転軸6の軸方向の高さにおいて揺動台板1aおよび固定台板2aで挟まれる空間であって、揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bの最も外側にある外向面とフレーム7の内面との間の環状の空間である。
As shown in the drawing, the turning direction of the
ここで、図2中では各インジェクションポート202a、202bが、フレーム7において密閉容器100に接合される壁部7eに設けられており、第2空間73に連通している。しかし、各インジェクションポート202a、202bを設ける部材はフレーム7に限られたものではなく、固定台板2aに設けても構わない。要するに、インジェクションポート202a、202bは、渦巻構造体8aの外側に位置し、且つ揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に開口されるように形成されていれば、どの部材に形成されるかは問わない。
Here, in FIG. 2, the
また、渦巻構造体8aの外側の空間に渦巻構造体8aの内部の圧縮室の移動方向(旋回方向)と逆方向に向けてインジェクションすれば、インジェクションポート202a、202bは種々に変更可能である。すなわち、ここでは、フレーム7の外周面側の開口(入口)から内周面側の開口(出口)に至る穴全体をインジェクションポート202a、202bとしたが、内周面側の一部をインジェクションポート202a、202bとしてもよい。つまり、「フレーム7の外周面側の開口から内周面側の開口に至る穴全体のうち内周面側の一部」を、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に開口する構成とすればよく、「それ以外の外周面側の穴部分」については任意の構成とできる。
Further, if the injection is performed in the space outside the
なお、「フレーム7の外周面側の開口から内周面側の開口に至る穴全体のうち内周面側の一部」とは、その部分から渦巻構造体8aの外側の空間にインジェクションする冷媒の流れ方向を決めることができる程度の長さを有していればよい。また、インジェクションポート202a、202bの形状を、これまで穴として説明したが溝でもよい。具体的には、フレーム7の内周面に旋回方向と逆方向に延びる溝とすることが考えられる。また、穴の旋回方向の後方となる側に覆いを設ける構成としてもよい。これらの構成として、渦巻構造体8aの内部と反対の旋回流を生じるようにしてもよい。
Note that “a part on the inner peripheral surface side of the entire hole extending from the opening on the outer peripheral surface side of the
上述の特許文献1、特許文献2に開示された技術では、吐出温度を下げることを目的としてインジェクションを行う場合、インジェクションポートを出たインジェクション冷媒は、直ちに圧縮機構部の圧縮室内または吸入室内、言い換えれば渦巻構造体内部に流入するようにしていた。このため、インジェクションされた質量の大きな液塊が、渦巻構造体内に直接、流れ込み、渦巻構造体内の冷凍機油が希釈されることがあった。
In the techniques disclosed in
これに対し、実施の形態1では、前述のようにインジェクションポート202a、202bを、渦巻構造体8aの外側の位置に、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に開口して設けている。このため、インジェクション冷媒は、渦巻構造体8aの外側から、渦巻構造体8aの外周に向けて、冷媒が吸入される方向と逆向きに吹き出される。これにより、インジェクション冷媒は吸入室70a、70bに取り込まれにくくなり、質量の大きいインジェクション冷媒の液塊は、吸入室70a、70bに取り込まれるまでの間に微粒化されやすくなる。このため、実施の形態1では、渦巻構造体8a内の冷凍機油の希釈を抑制することができ、渦巻構造体8aの冷凍機油の粘度低下に伴う性能の低下が抑制できるとともに、吐出温度の低減が可能である。
On the other hand, in the first embodiment, as described above, the
また、インジェクションポート202aは、揺動スクロール1の旋回方向に沿って、冷媒導入口7c、吸入室70a、70bの吸入口208a、インジェクションポート202aの順となるように配置されている。そして、インジェクションポート202aは冷媒導入口7cから旋回方向に吸入口208aまでの角度範囲外に設置した。仮に、インジェクションポート202aを前記角度範囲内に配置した場合、インジェクション冷媒が冷媒導入口7cに向けて吹き出されることになる。このため、インジェクション冷媒が冷媒導入口7cを経由して密閉容器100の底部に流れ落ち、油溜め部100aの冷凍機油が希釈される不都合が生じる。このため、インジェクションポート202aを前記角度範囲外に配置することで、この不都合を抑制できる。
Further, the
インジェクションポート202b側についても同様で、揺動スクロール1の旋回方向に沿って、冷媒導入口7d、吸入口208b、インジェクションポート202bの順となるように配置した。そして、インジェクションポート202aは冷媒導入口7dから旋回方向に吸入口208bまでの角度範囲外に設置した。これにより、インジェクション冷媒が冷媒導入口7dを経由して密閉容器100の底部に流れ落ち、油溜め部100aの冷凍機油が希釈される不都合を抑制できる。
The same applies to the
インジェクションポート202aからインジェクションされたインジェクション冷媒の液塊が、吸入室70aに取り込まれるまでの間に、より微粒化されるようにするには、吸入口208aからインジェクションポート202aまでの距離が長いことが望ましい。言い換えれば、インジェクションポート202aから旋回方向へ冷媒導入口7dまでの角度α1が小さいほど、好ましい。吸入室70b側についても同様で、インジェクションポート202bから旋回方向へ冷媒導入口7cまでの角度α2が小さいほど、好ましい。
In order for the liquid mass of the injection refrigerant injected from the
図4は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機を備えたインジェクション回路を含む冷凍サイクル装置の一例を示す図である。
FIG. 4 is a diagram illustrating an example of a refrigeration cycle apparatus including an injection circuit including the scroll compressor according to
図4に示す冷凍サイクル装置300は、スクロール圧縮機30と、凝縮器31と、減圧装置としての膨張弁32と、蒸発器33と、を有し、これらが順次配管で接続されて冷媒が循環するように構成されている回路を備えている。
A
また、冷凍サイクル装置300は、凝縮器31と膨張弁32との間から分岐し、スクロール圧縮機30に接続されるインジェクション回路34を備えている。
The
インジェクション回路34には、流量調整弁としての膨張弁34aが設けられており、スクロール圧縮機30の吸入室70a、70bにインジェクションする流量を調整可能となっている。
The
膨張弁32の開度、膨張弁34aの開度およびスクロール圧縮機30の回転数は、図示しない制御装置によって制御される。
The opening degree of the
なお、冷凍サイクル装置300に更に図示しない四方弁を設け、冷媒の流れ方向を逆に切り替えるようにしてもよい。この場合、スクロール圧縮機30の下流側に設置した凝縮器31を室内機側、蒸発器33を室外機側とすれば暖房運転となり、凝縮器31を室外機側、蒸発器33を室内機側とすれば冷房運転となる。インジェクション運転を行うのは通常暖房運転時であるが、冷房運転時にインジェクション運転をしても構わない。
Note that a four-way valve (not shown) may be further provided in the
以下では、スクロール圧縮機30、凝縮器31、膨張弁32および蒸発器33を有する回路を主回路、この主回路を循環する冷媒を主冷媒と記載する。また、インジェクション回路34を流れる冷媒をインジェクション冷媒と記載する。
Below, the circuit which has the
次に冷媒の流れについて説明する。 Next, the flow of the refrigerant will be described.
(主冷媒の流れ)
主回路においては、スクロール圧縮機30から吐出された主冷媒が、凝縮器31、膨張弁32および蒸発器33を経由してスクロール圧縮機30に戻る。スクロール圧縮機30に戻る冷媒は、吸入管101から密閉容器100内に流入する。
(Main refrigerant flow)
In the main circuit, the main refrigerant discharged from the
吸入管101から密閉容器100内の第1空間72に流入した低圧冷媒は、フレーム7内に設置された2つの冷媒導入口7d、7cを通って第2空間73に流入する。第2空間73に流入した低圧冷媒は、圧縮機構部8の揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bの相対的な揺動動作に伴って吸入室70a、70bへと吸い込まれる。吸入室70a、70bに吸い込まれた主冷媒は、揺動渦巻体1bおよび固定渦巻体2bの相対的な動作に伴う圧縮室71a、71bの幾何学的な容積変化によって低圧から高圧へと昇圧される。そして、高圧となった主冷媒は、吐出バルブ11を押し開けて吐出マフラ12内に吐出され、その後、第3空間74に吐出され、吐出管102から高圧冷媒としてスクロール圧縮機30の外部へと吐出される。
The low-pressure refrigerant that has flowed from the
(インジェクション冷媒の流れ)
スクロール圧縮機30から吐出され、凝縮器31を通過した主冷媒の一部であるインジェクション冷媒は、インジェクション回路34に流入し、膨張弁34aを経てスクロール圧縮機30のインジェクション管201a、201bに流入する。インジェクション管201a、201bに流入した液または二相のインジェクション冷媒は、インジェクションポート202a、202bのそれぞれに流入する。インジェクションポート202a、202bに流入した冷媒は、上述したように第2空間73を通り、圧縮機構部8内の吸入室70aまたは吸入室70bに流入する。
(Injection refrigerant flow)
The injection refrigerant that is part of the main refrigerant discharged from the
ここで、本実施の形態1では、前述のようにインジェクションポート202a、202bは、渦巻構造体8aの外側から、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に開口している。そのため、インジェクションされた冷媒の流れの方向は吸入口208a、208bに冷媒が吸入される方向とは逆方向となる。これにより、インジェクション冷媒は吸入室70a、70bに取り込まれにくくなり、質量の大きいインジェクション冷媒の液塊は、微粒化された状態で吸入室70a、70bに取り込まれる。このため、実施の形態1では、渦巻構造体8a内の冷凍機油の希釈を抑制することができ、渦巻構造体8aの冷凍機油の粘度低下に伴う性能の低下が抑制できるとともに、吐出温度の低減が可能である。
Here, in the first embodiment, as described above, the
実施の形態2.
実施の形態2は、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bと固定スクロール2の固定渦巻体2bとの組み合わせ方が実施の形態1と異なるものである。実施の形態2では、その特徴部分のみを説明し、他の部分の説明を省略する。
The second embodiment is different from the first embodiment in the combination of the
図5は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部近傍を示す概略横断面図である。
実施の形態1では、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bと固定スクロール2の固定渦巻体2bとを逆位相で組み合わせていた。これに対し、実施の形態2は、揺動スクロール1の揺動渦巻体1bと固定スクロール2の固定渦巻体2bとを回転軸6の回転中心に対して同位相で組み合わせている。そして、巻き終わり接触点207a、207bを基礎円中心204bに対して逆位相ではなく同位相にして、圧縮機構部8の渦巻構造体8aを非対称渦巻形状としている。
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing the vicinity of the compression mechanism portion of the scroll compressor according to
In the first embodiment, the swinging
実施の形態1のように渦巻構造体8aを対称渦巻形状とした場合には、渦巻構造体8a内に吸入室70a、70bが回転軸6を中心として対称に形成されていたが、渦巻構造体8aを非対称渦巻形状とした場合、吸入室70a、70bは隣接して形成される。故に、インジェクションポートはインジェクションポート202aの一箇所となっている。そして、インジェクションポート202aは吸入口208から揺動スクロール1の旋回方向と逆方向、つまり揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に180°までの角度βの範囲に設けられている。
When the
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、渦巻構造体8aを非対称渦巻形状とし、インジェクションポート202aを吸入口208から揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に180°までの角度βの範囲としたので、以下の効果が得られる。すなわちインジェクションポート202aから吸入口208までの距離が実施の形態1に比べて長くなり、インジェクション冷媒中の質量の大きな液塊を分離する時間が長くなる。よって、液塊を更に微粒化して、渦巻構造体8aの冷凍機油の粘度低下に伴う性能の低下を更に抑制できる。なお、インジェクションポート202aを渦巻構造体8aの外側に位置し、且つ揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端部に向かう方向に開口して設ける点は、実施の形態1と同様である。
According to the second embodiment, the same effects as those of the first embodiment can be obtained, the
また、図5に示すように、角度βの範囲のうち、吸入口208から揺動スクロール1の揺動渦巻体1bに沿って外端に向かう方向に冷媒導入口7dまでの角度範囲外にインジェクションポート202aを設けることで、インジェクション冷媒が冷媒導入口7dを経由して密閉容器100の底部に流れ落ち、油溜め部100aの冷凍機油が希釈される不都合を抑制できる。
Further, as shown in FIG. 5, in the range of the angle β, the injection is performed outside the angle range from the
1 揺動スクロール、1a 揺動台板、1b 揺動渦巻体、1ba 歯先、1c 揺動軸受、1d ボス部、2 固定スクロール、2a 固定台板、2b 固定渦巻体、2ba 歯先、2c 吐出口、4 バッフル、5 スライダー、6 回転軸、6a 偏心軸部、6b 主軸部、6c 副軸部、7 フレーム、7a 主軸受、7b ボス部、7c 冷媒導入口、7d 冷媒導入口、7e 壁部、8 圧縮機構部、8a 渦巻構造体、8b 渦巻構造体、9 サブフレーム、9a サブフレームホルダ、10 副軸受、11 吐出バルブ、12 吐出マフラ、13 スリーブ、30 スクロール圧縮機、31 凝縮器、32 膨張弁、33 蒸発器、34 インジェクション回路、34a 膨張弁、60 第1バランスウェイト、61 第2バランスウェイト、70a 吸入室、70b 吸入室、71a 圧縮室、71b 圧縮室、72 第1空間、73 第2空間、74 第3空間、100 密閉容器、100a 油溜め部、101 吸入管、102 吐出管、110 電動機構部、110a 電動機固定子、110b 電動機回転子、111 ポンプ要素、201 インジェクション管、201a インジェクション管、201b インジェクション管、202 インジェクションポート、202a インジェクションポート、202b インジェクションポート、204a 基礎円中心、204a−1 基礎円中心、204b 基礎円中心、205a 内向面、205b 内向面、206a 外向面、206b 外向面、207a 接触点、207b 接触点、208 吸入口、208a 吸入口、208b 吸入口、209a 接触点、209b 接触点、300 冷凍サイクル装置、α1 角度、α2 角度、β 角度、θ 回転位相。 1 oscillating scroll, 1a oscillating base plate, 1b oscillating spiral body, 1ba tooth tip, 1c oscillating bearing, 1d boss part, 2 fixed scroll, 2a stationary base plate, 2b stationary spiral body, 2ba tooth tip, 2c discharge Outlet, 4 Baffle, 5 Slider, 6 Rotating shaft, 6a Eccentric shaft part, 6b Main shaft part, 6c Subshaft part, 7 Frame, 7a Main bearing, 7b Boss part, 7c Refrigerant inlet, 7d Refrigerant inlet, 7e Wall part 8 compression mechanism section, 8a spiral structure, 8b spiral structure, 9 subframe, 9a subframe holder, 10 secondary bearing, 11 discharge valve, 12 discharge muffler, 13 sleeve, 30 scroll compressor, 31 condenser, 32 Expansion valve, 33 Evaporator, 34 Injection circuit, 34a Expansion valve, 60 First balance weight, 61 Second balance weight, 70a Entrance chamber, 70b Suction chamber, 71a Compression chamber, 71b Compression chamber, 72 First space, 73 Second space, 74 Third space, 100 Sealed container, 100a Oil reservoir, 101 Suction pipe, 102 Discharge pipe, 110 Electric mechanism section 110a motor stator, 110b motor rotor, 111 pump element, 201 injection pipe, 201a injection pipe, 201b injection pipe, 202 injection port, 202a injection port, 202b injection port, 204a basic circle center, 204a-1 basic circle center , 204b Center circle center, 205a inward surface, 205b inward surface, 206a outward surface, 206b outward surface, 207a contact point, 207b contact point, 208 suction port, 208a suction port, 208b suction port, 209a Sawaten, 209 b contact points, 300 refrigeration cycle apparatus, [alpha] 1 angle, [alpha] 2 the angle, beta angle, theta rotational phase.
Claims (7)
前記密閉容器内に設けられ、それぞれの台板上に設けられた渦巻体が互いに組み合わされた固定スクロールおよび揺動スクロールを有する圧縮機構部と、
前記固定スクロールを前記密閉容器に固定するフレームとを備え、
前記固定スクロールまたは前記フレームは、前記圧縮機構部に液冷媒または二相冷媒を導入するインジェクションポートを有し、
前記インジェクションポートから導入された液冷媒または二相冷媒を、前記圧縮機構部の前記渦巻体同士を組み合わせて構成した渦巻構造体の外側で、前記揺動スクロールの旋回方向と逆方向に向けてインジェクションするスクロール圧縮機。 A sealed container;
A compression mechanism having a fixed scroll and an orbiting scroll, each of which is provided in the sealed container and in which spiral bodies provided on respective base plates are combined with each other;
A frame for fixing the fixed scroll to the sealed container;
The fixed scroll or the frame has an injection port for introducing a liquid refrigerant or a two-phase refrigerant into the compression mechanism section,
Injection of liquid refrigerant or two-phase refrigerant introduced from the injection port toward the direction opposite to the turning direction of the orbiting scroll outside the spiral structure formed by combining the spiral bodies of the compression mechanism section Scroll compressor.
前記揺動スクロールの旋回方向に、前記冷媒導入口、前記圧縮機構部の吸入室の吸入口、前記インジェクションポートの順になるようにそれぞれ配置され、且つ、前記インジェクションポートは、前記冷媒導入口から前記旋回方向に前記吸入口までの角度範囲外に設けられる請求項1または請求項2記載のスクロール圧縮機。 The frame has a refrigerant inlet that guides the sucked refrigerant to the compression mechanism part,
In the swirl direction of the orbiting scroll, the refrigerant introduction port, the suction port of the suction chamber of the compression mechanism unit, and the injection port are arranged in this order, and the injection port extends from the refrigerant introduction port to the The scroll compressor according to claim 1 or 2, wherein the scroll compressor is provided outside an angle range to the suction port in a turning direction.
前記固定スクロールと前記揺動スクロールとが前記回転軸の回転中心に対して同位相で組み合わされて構成された対称渦巻形状に形成されており、
前記インジェクションポート、前記冷媒導入口および前記吸入口はそれぞれ、一対ずつ、前記回転軸を中心として対称に配置されている請求項3記載のスクロール圧縮機。 A rotation shaft for driving the compression mechanism,
The fixed scroll and the orbiting scroll are formed in a symmetrical spiral shape configured in combination with the same phase with respect to the rotation center of the rotating shaft,
4. The scroll compressor according to claim 3, wherein the injection port, the refrigerant introduction port, and the suction port are respectively arranged symmetrically about the rotation axis.
前記圧縮機構部は、前記固定スクロールと前記揺動スクロールとが前記回転軸の回転中心に対して逆位相で組み合わされて構成された非対称渦巻形状に形成されている請求項1または請求項2記載のスクロール圧縮機。 A rotation shaft for driving the compression mechanism,
The said compression mechanism part is formed in the asymmetrical spiral shape comprised by combining the said fixed scroll and the said rocking scroll with the antiphase with respect to the rotation center of the said rotating shaft. Scroll compressor.
前記凝縮器と前記減圧装置との間から分岐し、前記スクロール圧縮機の前記インジェクションポートに接続されるインジェクション回路と、
前記インジェクション回路の流量を調整する流量調整弁と、備えた冷凍サイクル装置。 A main circuit comprising the scroll compressor according to any one of claims 1 to 6, a condenser, a decompression device, and an evaporator, and configured to circulate a refrigerant;
An injection circuit branched from between the condenser and the pressure reducing device and connected to the injection port of the scroll compressor;
A flow rate adjusting valve for adjusting a flow rate of the injection circuit, and a refrigeration cycle apparatus including the flow rate adjusting valve.
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