JP2018008223A - 微細気泡発生器 - Google Patents

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真朋 大松
Masatomo Daimatsu
真朋 大松
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Abstract

【課題】生成効率が向上された高速旋回流方式の微細気泡発生器を提供する。【解決手段】微細気泡を発生させる微細気泡発生器1において、内部空間4を有する発生器本体2と、発生器本体の内部空間を内室4bと外室4aとに仕切るインナーケース3と、内室に設けられ、微細気泡を外部に噴出させる噴出口12を有するノズル5と、を備え、発生器本体は、液体を外室に導入する液体導入口6と、内室に気体を導入する気体導入口9と、を備え、インナーケースは、液体導入口から遠い方の一端部に設けられ、複数の第1ブレード片11aが所定の間隙を有しつつ周方向に沿って一部径方向にオーバーラップするように配列され、外室から内室に液体を間隙を介して流入させる第1固定ブレード11を備え、ノズルは、気体導入口から噴出口に向かって内壁が縮径されたテーパガイド部51を有し、気体導入口は、一端部と反対側の他端部側の発生器本体に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、液体を旋回させて旋回流を生成し、当該旋回流によって発生した負圧を用いて気体を導入し、当該気体が導入された旋回流を外部に噴出することによって微細気泡を発生させる微細気泡発生器に関する。
近年、マイクロバブルやナノバブルといった微細気泡が有する、水質浄化、植物の生育の促進等に対する効能が注目を集めている。
明確な定義が存在するわけではないが、一般にマイクロバブルとは、概ね直径が50μm以下となり、通常の気泡とは異なる性質を有するに至ったものを指すとされる。また、ナノバブルとは、マイクロバブルよりさらに細かく、概ね直径が1μm以下となったものを指すとされる。
このような微細気泡を液体中に発生させる方法としては様々なものが存在するが、その内で高速旋回流方式は、液体を高速旋回させ、これによって生じた負圧を利用して気体を導入した後に、液体及び気体を噴出口から噴出することにより、当該気体を剪断し、微細気泡を発生させるものである。
このような高速旋回流方式の微細気泡発生器としては、従来様々なものが存在しており、その内、本発明と比較的近い構成を有するものとしては、以下の先行文献記載のものが挙げられる。
具体的には、特許文献1には、予旋回室、ベーン状ノズル、主旋回室等を経由して加速された旋回流を導出口から放出することで、気体を剪断し、微細気泡を発生させるものが記載されている。
特許文献2には、液体供給口から導入された液体が、液体流路を経由することで、旋回流発生部において旋回流が発生し、これに気体を導入した後に放出孔から放出することで、気体を剪断し、微細気泡を発生させるものが記載されている。
特開2009−160576号公報 特開2014−231046号公報
しかしながら、従来の高速旋回流方式の微細気泡発生器は、旋回流の整流及び加速を行う過程が十分ではなく、液体流量や気体吸引量を向上することが難しかったことから、微細気泡の生成効率の面で難があるものとされていた。
そこで、本発明は、液体流量及び気体吸引量を大幅に増加させ、従来のものと比べて生成効率が大幅に向上された、高速旋回流方式の微細気泡発生器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
液体を旋回させて旋回流を生成し、当該旋回流によって発生した負圧を用いて気体を導入し、当該気体が導入された旋回流を外部に噴出することによって微細気泡を発生させる微細気泡発生器において、
内部空間を有する発生器本体と、
前記発生器本体内部に備えられ、前記発生器本体の内部空間を内室と外室とに仕切る内壁部と、
前記内室に設けられ、前記微細気泡を外部に噴出させる噴出口を有する噴出部と、を備え、
前記発生器本体は、
前記旋回流を生じさせるように液体を前記外室に導入する液体導入口と、前記内室に気体を導入する気体導入口と、を備え、
前記内壁部は、
前記液体導入口から遠い方の一端部に設けられ、複数の第1ブレード片が所定の間隙を有しつつ周方向に沿って一部径方向にオーバーラップするように配列され、前記外室から前記内室に液体を前記間隙を介して流入させる第1固定ブレードを備え、
前記噴出部は、
前記気体導入口から前記噴出口に向かって内壁が縮径されたテーパガイド部を有し、
前記気体導入口は、前記一端部と反対側の他端部側の前記発生器本体に設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、
隣り合う前記第1ブレード片の間に形成される間隙の断面積が、前記外室側から前記内室側に向けて、徐々に減少していることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、
前記第1ブレード片の外周面が、少なくとも前記内室の流入口近傍において、曲面状に形成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項記載の発明と同様の構成を備えると共に、
前記噴出部における前記噴出口から最も遠ざかる部分には、複数の第2ブレード片が所定の間隙を有しつつ周方向に沿って配列された第2固定ブレードが備えられていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4記載の発明と同様の構成を備えると共に、
前記第2ブレード片は、前記噴出口に向かって傾斜していることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5の何れか一項記載の発明と同様の構成を備えると共に、
前記噴出口の周縁部は、前記噴出口を含む平坦部と、当該平坦部の周囲が前記噴出口と反対側に傾斜した傾斜部とからなる略円錐台状となっていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6の何れか一項記載の発明と同様の構成を備えると共に、
前記内壁部及び前記噴出部は、前記発生器本体に着脱自在であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、外室で発生した旋回流が、外室から第1固定ブレードを介して内室に導入され、内室においてテーパガイド部を経由して噴出口に導かれる過程で、十分な整流及び加速がなされることから、液体流量及び気体吸引量を増加させることができ、微細気泡の発生効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1固定ブレードによる旋回流の加速の効果を、向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1固定ブレードによる旋回流の整流及び加速の効果を、更に向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、内室における旋回流の整流及び加速の効果を、向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、内室における旋回流の整流及び加速の効果を、更に向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、噴出口付近を安定化するとともに、微細気泡発生器が投入された水槽等内全体における対流の安定化を促すことができる。
請求項7に記載の発明によれば、内壁部及び/又は噴出部の交換により、発生する微細気泡の特性、及び発生器の性能を、用途に合わせて調整することが可能となる。
実施形態に係る微細気泡発生器の斜視図である。 図1のII-II部の断面図である。 図2のIII-III部の断面図である。 図2のIV-IV部の断面図である。 (a)は流入口近傍部分及び流出口近傍部分のみに曲面加工がなされた第1固定ブレードを備えたインナーケースの平面図、(b)は外周面全体に曲面加工がなされた第1固定ブレードを備えたインナーケースの平面図である。 (a)は第2固定ブレードを備えていないノズルの底面図、(b)は各第2ブレード片に噴出口方向に向けて20°の傾斜がつけられた第2固定ブレードを備えたノズルの底面図、(c)は各第2ブレード片に噴出口方向に向けて30°の傾斜がつけられた第2固定ブレードを備えたノズルの底面図、(d)は各第2ブレード片に噴出口方向に向けて53°の傾斜がつけられた第2固定ブレードを備えたノズルの底面図である。
以下、本発明の実施形態たる微細気泡発生器を、図1ないし図6に基づいて説明する。
(実施形態の構成)
(全体構成)
図1及び図2に示されるように、微細気泡発生器1は、内部空間4を有する発生器本体2と、発生器本体2の内部空間4を外室4aと内室4bとに仕切る内壁部としてのインナーケース3と、内室4bの上部に設けられた噴出部としてのノズル5と、を備える。
(発生器本体)
発生器本体2は、略円筒形状に形成され、上面が開口した容器である。発生器本体2の側面の対角線上の二カ所に液体導入口6が設けられ、液体導入口6は配管ベース7と連結される。発生器本体2の底面中央部、すなわち内室4bの底面中央部には、略円錐状に形成された気体導入口側ガイド部8が備えられる。
また、平面視円形に形成された発生器本体2の底面の略中心には、気体導入口側ガイド部8の頂点から、気体導入口側ガイド部8及び発生器本体2の底面を貫通し、外部に通じる気体導入口9が設けられている。
また、発生器本体2の開口した上面には、ノズルプレート10及びノズル5が取り付けられるようになっている。
(インナーケース)
図2に示すように、インナーケース3は、上面及び底面が開口した平面視円形状の筒状体であり、内壁は、下方に向かって徐々に縮径するようになっている。一方、外壁は、下方に向かって徐々に縮径し、途中から徐々に拡径するようになっており、括れ部3bを有する。
インナーケース3は、発生器本体2内に、円形に設けられた溝部2aに着脱自在に固定され、発生器本体2の内部空間4を、外室4aと内室4bに分断する。
インナーケース3の上端部(液体導入口から遠い方の一端部)には、第1固定ブレード11が、インナーケース3の周方向に沿って設けられている。
(第1固定ブレード)
第1固定ブレード11は、図3に示されるように、インナーケース3の上端部3aに、円周状に所定の間隙11b・・・を空けて並べて設けられた複数の第1ブレード片11a・・・により構成されている。各第1ブレード片11a・・・は、径方向に対して一定角度傾斜しているとともに、一部径方向にオーバーラップするようになっており、その間隙11b・・・に外室4aと内室4bをつなぐ通水路が形成されている。また、第1ブレード片11a・・・の間隙11b・・・は、内室4b側の流出口に向けて、徐々に狭まるように形成されている。
第1ブレード片11a・・・の枚数は、インナーケース3の大きさ等に依存するため一義的には決められず、特定の枚数に限られるものではないが、本実施形態の場合8枚備えられている。
図3に示されるように、第1ブレード片11a・・・の外周面は、曲面状に形成され(R加工)、平面視において滑らかな曲面となるように形成されている。特に内室4b側の流出口付近において曲率がより高くなるよう形成されている。
なお、本実施形態では、外周面の全面が曲面状に形成されているが、必ずしも全面が曲面状に形成される必要はなく、内室4b側への流出口付近のみ、外室4a側からの流入口付近のみ、若しくはその両方のみに曲面加工がなされた第1ブレード片11a・・・、又は一切曲面状に形成されていない第1ブレード片11a・・・により、第1固定ブレード11を形成することも可能である。

また、図2に示すように、本実施形態においては、第1ブレード片11a・・・の間隙11b・・・の下方に位置する、インナーケース3の上端部3aの端面についても、上方に向けて凸状の曲面状に形成されている。当該曲面は、外室4a側の流入口に比べ、内室4b側の流出口において、流路がわずかに狭まるように形成されている。なお、この曲面加工をなさずに、直線的に上記端面を形成することも可能である。
(ノズル)
ノズル5は、図1及び図2に示されるように、発生器本体2上部に、ノズルプレート10を介して取り付けられている。
発生器本体2内に位置するノズル下部には、外壁が下方に行くほど縮径される略円錐台状に形成され、内壁が上方に行くほど縮径される略円錐台状に形成された、テーパガイド部51が備えられている。内室4b内においてテーパガイド部51の外壁とインナーケース3の内壁との間には、下方に行くほど環の半径が小さくなる環状空間4baが形成されている。また、テーパガイド部51の内壁内には、上方に行くほど縮径される略円錐台状のテーパ空間4bbが形成されている。
発生器本体2外部に位置するノズル5の上部には、中央に円形の平坦部52aが設けられ、その周囲に下方に向かって傾斜した傾斜部52bが設けられ、全体として上部に行くほど断面積が小さくなる略円錐台状に形成された噴出口周縁部52が備えられている。
そして、テーパガイド部51の内壁の最上部中央と、噴出口周縁部52の平坦部52aの中央を貫く形で、噴出口12が設けられている。
また、テーパガイド部51の最下部には、図4に示されるように、円周状に沿って第2固定ブレード13が備えられている。なお、第2固定ブレード13を備えない構成とすることも可能である。
噴出口12は、図1及び図2に示されるように、平面視円形に形成された発生器本体2の略中心の位置に形成され、下部において発生器本体2の内部とつながり、上部において発生器本体2の外部とつながる略円柱状の空間である。また、外部につながる直前の部分で、わずかに断面積が広がるように形成されている。
(第2固定ブレード)
第2固定ブレード13は、テーパガイド部51の下端部において、テーパガイド部51と一体的に形成される形で備えられている。第2固定ブレード13は、テーパガイド部51の下端部において、所定の間隔13b・・・を空けて周方向に沿って並べて設けられた複数の第2ブレード片13a・・・により構成されており、また、各第2ブレード片13a・・・は、周方向に沿って径方向に傾斜している。
第2ブレード片13a・・・の枚数は、テーパガイド部51の内径の大きさ等に依存するため一義的には決められず、特定の枚数に限られるものではないが、本実施形態においては8枚備えられている。
また、各第2ブレード片13a・・・は、先端が上方(噴出口方向)を向くよう傾斜して備えられている。
なお、本実施例においては、各第2ブレード片13a・・・が、先端が上方を向くよう傾斜して備えられているが、これを水平に備える構成とすることも可能である。
(ノズルプレート)
ノズルプレート10は、図1及び図2に示されるように発生器本体2上部に設置される円形のプレートである。中央にノズル5の下部外周(テーパガイド部51の上部外周)と大きさが一致する円形の穴が設けられており、ここにノズル5が着脱自在に係合するように構成されている。
(配管ベース)
図1及び図2に示すように、配管ベース7は、発生器本体2の側面下部に、液体導入口6に対応して2カ所設けられる。
配管ベース7は、図1及び図2に示すように、発生器本体2の外部側に向かって突出する形で備えられ、外部が略四角柱状に形成される。図2に示すように、配管ベース7には、発生器本体2の液体導入口6と連通する円柱状の流路が形成されている。この流路は液体導入口6に達する以前の一定の地点において、断面積が大幅に小さくなり、かつ外部側から見て左方向に大きく傾斜し、かつ、僅かに下方向に傾斜するよう形成されている。
なお、液体導入口6及び配管ベース7の数は、2カ所には限られない。また、液体導入口6の流路が左右に曲がる方向は、全て統一されていればよく、左方向には限られない。ただし、液体導入口の曲がる方向が逆になった場合には、これに合わせて第1固定ブレード11及び第2固定ブレード13のブレード片11a・・・及び13a・・・の左右の傾斜方向も逆にする必要がある。
(ベースホルダー)
図1及び2に示すように、ベースホルダー14は、発生器本体2を安定的に設置するために用いられるものであり、略円筒状に形成されている。上部が発生器本体2の下部と係合するよう形成されており、また、中央部には気体導入口9への気体供給を可能とするため、上下に貫通した空洞が設けられている。
(微細気泡の発生過程)
次に微細気泡発生器1による、微細気泡の発生過程につき、図1ないし図6に基づき説明する。
まず、微細気泡発生器1は、噴出口12が上方を向くようにして水中に設置される。また、液体導入口6に配管ベース7を介して外部に設置されたポンプ(図示しない。)が接続され、また、気体導入口9には外部の気体、典型的には水面上の空気まで、配管(図示しない。)がなされる。
外部のポンプが作動すると、発生器本体2の側面下部2カ所に備えられた配管ベース7を介して、液体導入口6から液体が外室4aに導入される。この際、配管ベース7内の流路は、平面視円形をなす発生器本体2の中心に向いておらず、容器外部から見て左方向に傾斜して備えられていることから、配管ベース7を通って液体導入口6から発生器本体2に流入した液体は、時計回りに発生器本体2の側面外壁の内周に沿って流れることとなる。
これによって、発生器本体2の側面外壁とインナーケース3との間に平面視環状に形成された外室4a内に、平面視時計回りに旋回する旋回流が形成されることとなる。
外室4a下部には液体導入口6から連続的に液体が導入されることから、当初外室4a下部に導入された液体は、外室4a内を旋回しつつ、徐々に上方へと向かうこととなる。
そして、インナーケース3の上端部3aには、第1固定ブレード11が備えられ、第1ブレード片11a・・・の間隙11b・・・に、内室4bへと通じる通水路が、インナーケース3を周回する形で同一円周上に複数設けられていることから、これを通じて、外室4aで発生した旋回流が内室4bに導入されることとなる。
この際、図2及び図3に示されるように、第1ブレード片11a・・・の間の間隙11b・・・に形成される通水路は、外室4aで発生した旋回流の流路に沿うように傾斜して設けられており、かつ流入口側から流出口側に向かって断面積が徐々に減少するように形成されている。
従って、旋回流がこの通水路を通過する際、流路の断面積が絞られることから、流速が増加し、また、一定方向に傾斜した通水路を通ることにより、平面視時計回りの水流が整流される。
また、第1ブレード片11a・・・の外周面、及び間隙11b・・・に形成される通水路の下方のインナーケース3の上端部3aの端面が、曲面状に形成(R加工)されていることから、水抵抗が減少して水流はこれに沿って滑らかに流れ、より一層、整流及び加速の効果が高められる。
第1固定ブレード11を通じて内室4bに導入された旋回流は、図2ないし図4に示されるように、内室4b内においてインナーケース3の内壁とテーパガイド部51の外壁との間に平面視環状に形成される環状空間4baを旋回しつつ、下方に送られる。当該空間は下方に向かうほど旋回半径が小さくなるように形成されているため、旋回流の流速は下方に向かうほど増大し、また、インナーケース3の内壁とテーパガイド部51の外壁の間の狭い環状空間4baを旋回することで、更なる整流がなされる。
当該環状空間4baを周回する旋回流が、テーパガイド部51の下端部に達すると、内周側に障害のなくなった旋回流は、内側に向かい、旋回半径を狭めつつ進行することとなる。
また、内室4bの中央下部には略円錐状の気体導入口側ガイド部8が設けられていることから、内室4bの最下部にまで達した旋回流は、気体導入口側ガイド部8の周りを周回しつつ、上方に導かれることとなる。
そして、テーパガイド部51の下端部には、第2固定ブレード13が備えられていることから、旋回流は当該第2固定ブレード13の第2ブレード片13a・・・の間隙13b・・・を通過することとなる。
各第2ブレード片13a・・・は、旋回流の流路に沿うよう傾斜し、かつ先端が、上方、すなわち噴出口方向を向くよう傾斜して備えられていることから、これを通過した旋回流は、平面視時計回りかつ上方に向かう流れが一層整えられる。
また、ブレードの間隔は内側に向かうほど狭くなっていることから、旋回流の流速がさらに増加する。
また、第2固定ブレード13によって、これがない場合に水流が生じず無効化されてしまうテーパガイド部51の下端直下の領域を活性化し、内室4b内において活用されていない領域をなくすことができる。
また、内室4bの中央部付近においては、旋回流の旋回速度は、中心部に近づくほど旋回半径が狭く、高速となることから、所謂ベルヌーイの定理により、中心部に近づくほど旋回流の垂直方向の静圧が低下する。従って旋回流の中心点、すなわち平面視円形に形成される内室4bの中心点付近において圧力が最少となる。
この地点の直下に気体導入口9が設けられていることから、発生した負圧により、下方から気体が誘引され、旋回流内に気体が導入される。
テーパガイド部51の内壁側には、略円錐台状のテーパ空間4bbが形成されている。従って、第2固定ブレード13を通過し、また気体導入口9から気体が導入された旋回流は、この空間に導かれ、当該空間内を旋回しつつ上昇していくこととなる。
テーパ空間4bbは上方に向かう程断面積が小さくなるよう形成されていることから、上方に進むにつれて、旋回流の旋回半径は小さくなり、これに伴い流速は増加することとなる。
テーパ空間4bbの最上部に達した旋回流は、当該地点において流速が最大となった後、噴出口12から外部に放出される。この際、旋回流中に導入された気体が剪断され、微細気泡が生成される。
気体の剪断は、噴出口周縁部52の中心部分に平坦部52aが形成されていることから、この上方において安定的に行われる。
また平坦部52aの外周には噴出口12から遠ざかる方向に向けて傾斜した傾斜部52bが形成されていることから、微細気泡発生器1周辺の水流が、当該傾斜部52bに沿って流れることとなり、微細気泡発生器1が設置された水槽等内全体の対流が安定する。
次に、本発明の効果につき検証するため行った実験結果について説明する。全ての実施例において共通する条件として、液体を導入するポンプとしては川本製作所製NFZ400SK(吐出圧:0.2MPa)を用い、液体は水道水、吸引気体は空気を用いた。
(実施例1)
インナーケース3として、図5(a)に示す、第1ブレード片が8枚であり、外室4aからの流入口付近及び内室4bへの流出口付近にのみ曲面加工がなされた第1固定ブレード11(第1固定ブレードA)を備えたものを用い、ノズル5として、図6(a)に示す第2固定ブレード13が備えられていないものを用いて実験を行った。
(実施例2)
実施例1の条件から、ノズル5のみ、図6(b)に示す、8枚の第2ブレード片からなり、各第2ブレード片に噴出口方向に向けて20°の傾斜が付けられた第2固定ブレード13を備えたものに変更して実験を行った。
(実施例3)
実施例2の条件から、ノズル5のみ、図6(c)に示す、8枚の第2ブレード片からなり、各第2ブレード片に噴出口方向に向けて30°の傾斜が付けられた第2固定ブレード13を備えたものに変更して実験を行った。
(実施例4)
インナーケースとして、図5(b)に示す、ブレード片が8枚であり、第1ブレード片の外周面全体に曲面加工がなされた第1固定ブレード11(第1固定ブレードB)を備えたものを用い、ノズル5として、図6(a)に示す第2固定ブレード13が備えられていないものを用いて実験を行った。
(実施例5)
実施例4の条件から、ノズル5のみ、図6(b)に示す、8枚のブレード片からなり、各第2ブレード片に噴出口方向に向けて20°の傾斜が付けられた第2固定ブレード13を備えたものに変更して実験を行った。
(実施例6)
実施例5の条件から、ノズル5のみ、図6(c)に示す、8枚のブレード片からなり、各第2ブレード片に噴出口方向に向けて30°の傾斜が付けられた第2固定ブレード13を備えたものに変更して実験を行った。
(実施例7)
実施例6の条件から、ノズル5のみ、図6(d)に示す、8枚のブレード片からなり、各第2ブレード片に噴出口方向に向けて53°の傾斜が付けられた第2固定ブレード13を備えたものに変更して実験を行った。
以上の実施例の結果をまとめると、表1の通りである。
Figure 2018008223
そして、表1の実験結果から、以下の事実が明らかとなった。
実施例1と実施例4、実施例2と実施例5、実施例3と実施例6の比較から、第1固定ブレードのブレード片の外周面において曲面加工がなされた範囲が増加するほど、液体流量及び気体吸引量が増加する傾向にある。
実施例1〜3の比較、及び実施例4〜7の比較から、第2固定ブレードが備えられていない場合より備えられている場合の方が液体流量及び気体吸引量が増加し、第2固定ブレードのブレード片の噴出口側への傾斜角度が大きくなるほど液体流量及び気体吸引量が増加する傾向にある。
これらの実験結果から、本発明における第1固定ブレード及び第2固定ブレードの効果は明白であると言える。
以上の通り、本発明によれば、容易に液体流量及び気体吸引量を増加させることができ、その結果として微細気泡の発生効率を向上することができる。
また、インナーケース3及び/又はノズル5の交換により、発生する微細気泡の特性、及び発生器の性能を、用途に合わせて調整することが可能となる。
なお、上記においては、特定の実施形態及び実施例を参照しながら本発明に係る微細気泡発生器につき説明してきたが、本発明は実施形態及び実施例記載の範囲に限定されるものではない。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことが可能であり、本発明の技術的範囲は、あくまで特許請求の範囲の記載を基に判断される。
1 微細気泡発生器
2 発生器本体
3 インナーケース(内壁部)
3a 上端部(液体導入口から遠い方の一端部)
4 内部空間
4a 外室
4b 内室
5 ノズル(噴出部)
51 テーパガイド部
52 噴出口周縁部
52a 平坦部
52b 傾斜部
6 液体導入口
9 気体導入口
11 第1固定ブレード
11a 第1ブレード片
11b 間隙
12 噴出口
13 第2固定ブレード
13a 第2ブレード片

Claims (7)

  1. 液体を旋回させて旋回流を生成し、当該旋回流によって発生した負圧を用いて気体を導入し、当該気体が導入された旋回流を外部に噴出することによって微細気泡を発生させる微細気泡発生器において、
    内部空間を有する発生器本体と、
    前記発生器本体内部に備えられ、前記発生器本体の内部空間を内室と外室とに仕切る内壁部と、
    前記内室に設けられ、前記微細気泡を外部に噴出させる噴出口を有する噴出部と、を備え、
    前記発生器本体は、
    前記旋回流を生じさせるように液体を前記外室に導入する液体導入口と、前記内室に気体を導入する気体導入口と、を備え、
    前記内壁部は、
    前記液体導入口から遠い方の一端部に設けられ、複数の第1ブレード片が所定の間隙を有しつつ周方向に沿って一部径方向にオーバーラップするように配列され、前記外室から前記内室に液体を前記間隙を介して流入させる第1固定ブレードを備え、
    前記噴出部は、
    前記気体導入口から前記噴出口に向かって内壁が縮径されたテーパガイド部を有し、
    前記気体導入口は、前記一端部と反対側の他端部側の前記発生器本体に設けられていることを特徴とする微細気泡発生器。
  2. 隣り合う前記第1ブレード片の間に形成される間隙の断面積が、前記外室側から前記内室側に向けて、徐々に減少していることを特徴とする請求項1記載の微細気泡発生器。
  3. 前記第1ブレード片の外周面が、少なくとも前記内室の流入口近傍において、曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の微細気泡発生器。
  4. 前記噴出部における前記噴出口から最も遠ざかる部分には、複数の第2ブレード片が所定の間隙を有しつつ周方向に沿って配列された第2固定ブレードが備えられていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項記載の微細気泡発生器。
  5. 前記第2ブレード片は、前記噴出口に向かって傾斜していることを特徴とする請求項4記載の微細気泡発生器。
  6. 前記噴出口の周縁部は、前記噴出口を含む平坦部と、当該平坦部の周囲が前記噴出口と反対側に傾斜した傾斜部とからなる略円錐台状となっていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の微細気泡発生器。
  7. 前記内壁部及び前記噴出部は、前記発生器本体に着脱自在であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項記載の微細気泡発生器。
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