JP2018007062A - 投影装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに投影システム - Google Patents

投影装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに投影システム Download PDF

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Abstract

【課題】投影画像において階調性を損なうことなく、しかも光学特性の補正を行うことのできる投影装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに投影システムを提供する。【解決手段】制御部101は、画像処理部104によって撮像によって得られたRAWデータを、補正パラメータに基づいて補正処理を行うとともに現像処理を行って画像データとする。制御部は画像データに応じた投影画像を、投影光学系によって投影面に投影する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像を投影する投影装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに投影システムに関し、特に、補正した画像を投影する投影システムに関する。
近年、プロジェクタなどの投影機器で画像(投影画像)を投影する際に、投影画像に対する高画質化の要求が高まっている。ところが、レンズなどの光学系における周辺光量特性に起因して、投影画像の領域によっては光量が低下することがある。さらに、レンズの収差の影響によって、色成分毎に結像位置にずれが生じることがある。
このような問題を解決するため、例えば、光変調素子の長軸方向に対応する縦方向および横方向における強度分布を測定するようにした投影装置がある(特許文献1参照)。特許文献1においては、光強度分布測定によって得られたデータに基づいて補正を行って投影画像の縦方向および横方向において光強度ムラが生じないようにしている。
特開2005−345904号公報
ところで、撮像素子で得られた画像信号に対して、ホワイトバランス処理、色変換処理、色空間変換処理、階調変換処理、および輪郭強調処理などを施した後に圧縮した画像データではそのビット深度が低下している。このような画像データに応じた画像を投影する場合に、当該画像データに対してさらに光量落ち補正および収差補正を行うと、当該補正によって画像の階調性が損なわれることがある。
従って、本発明の目的は、投影画像において階調性を損なうことなく、しかも光学特性の補正を行うことのできる投影装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに投影システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による投影装置は、投影画像を投影面に投影する投影装置であって、前記投影画像を前記投影面に投影するための投影光学系と、撮像によって得られたRAWデータに応じて投影を行う際、前記RAWデータを補正パラメータに基づいて補正処理を行うとともに現像処理を行って画像データとする現像手段と、前記画像データに応じた投影画像を前記投影面に投影する投影手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ビット深度の深いRAWデータに補正処理するとともに、現像処理して得られた画像データに応じた投影画像を投影するようにしたので、階調性を損なうことなく光学特性などの補正を行うことができる。
本発明の第1の実施形態による投影装置の一例についてその構成を示すブロック図である。 図1に示すLUTに格納する光学特性情報を説明するための図である。 光学レンズによる収差の補正を説明するための図である。 図1に示す投影装置で行われる投影動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示す画像処理部の一例についてその構成を示すブロック図である。 図1に示す投影装置に外部装置を接続した投影システムの一例を説明するための図である。 図6に示す撮像装置の一例についてその構成を示すブロック図である。 図7に示すカメラの動作を説明するためのフローチャートである。 図7に示す画像処理部の一例についてその構成を示すブロック図である。 図6に示す投影装置の投影動作を説明するためのフローチャートである。 図6に示す投影装置とカメラとの間で行われる通信を説明するためのシーケンス図である。 本発明の第2の実施形態による投影装置で行われる投影動作を説明するためのフローチャートである(その1)。 本発明の第2の実施形態による投影装置で行われる投影動作を説明するためのフローチャートである(その2)。 画像ファイルの構成についてその一例を説明するための図である。 図12Aに示すステップS1104で行われる像高の取得について説明するための図である。 像高と輝度レベルとの関係を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態によるカメラの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による投影装置における投影動作の他の例を説明するためのフローチャートである(その1)。 本発明の第2の実施形態による投影装置における投影動作の他の例を説明するためのフローチャートである(その2)。 本発明の第2の実施形態による投影装置とカメラとの間で行われる通信の他の例を説明するためのシーケンス図である。 本発明の第3の実施形態による投影装置の一例についてその構成を示すブロック図である。 図19に示す投影装置における投影動作を説明するためのフローチャートである。 図20に示す壁色補正処理、環境光補正処理、および台形補正処理を説明するためのフローチャートである。 色度分布およびRGB色空間の一例を説明するための図である。 図21(b)に示すLUTの作成処理を説明するためのフローチャートである。 台形補正処理で用いられるテストパターンを説明するための図である。 図21(c)に示す補正量の算出を説明するための図である。 図1に示す投影装置に第1および第2の外部装置を接続した投影システムの一例を説明するための図である。 図22(a)に示す投影システムに備えられた第1のカメラの動作を説明するためのフローチャートである。 図26に示す投影装置の投影動作を説明するためのフローチャートである。 図26に示す投影装置と第1および第2のカメラとの間で行われる通信を説明するためのシーケンス図である。 本発明の第4の実施形態による投影装置による投影動作を説明するためのフローチャートである(その1)。 本発明の第4の実施形態による投影装置による投影動作を説明するためのフローチャートである(その2)。 画像ファイルの他の例を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態による第1のカメラの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態による投影装置における投影動作の他の例を説明するためのフローチャートである(その1)。 本発明の第4の実施形態による投影装置における投影動作の他の例を説明するためのフローチャートである(その2)。 本発明の第4の実施形態による投影装置と第1および第2のカメラとの間で行われる通信の他の例を説明するためのシーケンス図である。
以下に、本発明の実施の形態による投影装置の一例について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による投影装置の一例についてその構成を示すブロック図である。
投影装置100は制御部101を有しており、当該制御部101は投影装置100全体の制御を司る。操作部102は、操作者(ユーザ)による各種操作を受け付ける。タイミング生成部103は、後述する画像処理部104および液晶駆動部105で用いられる同期信号(タイミング信号)を生成する。画像処理部104は画像データのデコード、現像、および補正処理などを行う。液晶駆動部105は、光変調素子としての液晶表示素子106に形成される画像(光学像)を補正するとともに、上記の同期信号に応じて液晶表示素子106を駆動する。
光変調素子としての液晶表示素子106は、1枚又は複数枚の液晶パネルを有し、液晶駆動部105によって駆動されて画像を形成する。液晶表示素子106には、光源107から照明光学系108を介して光が照射される。これによって、液晶表示素子106に形成された光学像は投影光学系109によって投影画像としてスクリーン(図示せず)に投影される。なお、照明光学系108は光源107からの光を平行光に変換して液晶表示素子106に出力する。
投影光学系109はズームレンズ1091およびフォーカスレンズ1093を有している。以下、ズームレンズ1091およびフォーカスレンズ1093を投影レンズと総称することがある。ズームレンズ1091は投影画像をズームする。ズームエンコーダ1092はズームレンズ1091の位置を検出する。フォーカスレンズ1093は投影画像のピント合わせを行う。投影フォーカスエンコーダ1094はフォーカスレンズ1093の位置を検出する。
レンズシフト部1095はズームレンズ1091およびフォーカスレンズ1093を保持するレンズ保持機構部(図示せず)を移動してこれらレンズをシフトさせる。そして、シフトエンコーダ1096はレンズシフト部1095で行われたレンズのシフトの量および方向を検出する。投影レンズ駆動部1097はズームレンズ1091およびフォーカスレンズ1093を駆動してズーミングおよびピント合わせを行う。
カードインタフェース(IF)部110には、SDカード又はコンパクトフラッシュ(登録商標)などのカード型の記録媒体が挿入される。制御部101は当該記録媒体に対して映像データ、画像データ、映像ファイル、および画像ファイルなどの各種情報データファイルの書き込みおよび読み出しを行う。信号入力部111は、パーソナルコンピュータ(PC)又はDVDプレイヤーなどの外部装置から画像データを受け付ける。信号入力部111は、例えば、HDMI(登録商標)端子およびDisplay Port(登録商標)端子を有している。
HDMI端子およびDisplay Port端子を用いた際には、外部装置から制御信号も同時に送信され、当該制御信号によって画像の制御および接続検知などが行われることもある。さらには、制御部101から外部装置に制御信号を送ることができる。
付加情報解析部112は、外部装置から受けた画像信号から撮像条件など付加情報を分離して解析する。そして、付加情報解析部112は、その解析結果を制御部101に送る。さらに、付加情報解析部112は画像データのフォーマットを判別する。画像選択部113は、複数の画像データを受けた際に、投影すべき画像データを選択する。通信部114は、例えば、映像データ、画像データ、および映像ファイルなどの各種の情報データファイル、そして、その他の命令信号を送受信する。通信部114は、例えば、有線LAN又は無線LANに接続される。
内蔵メモリ115には、映像データ、画像データ、映像ファイル、および画像ファイルなどの各種情報データのファイルが保存される。内蔵メモリ115として、例えば、半導体メモリ又はハードディスクが用いられる。制御データバス116は制御部101と投影装置100の各部とが通信を行う際に用いられる。画像データバス117は、カードIF部110、信号入力部111、付加情報解析部112、通信部114、および内蔵メモリ115の間において画像データを送受する際に用いられる。なお、ルックアップテーブル(LUT)118には、予め投影光学系109の特性(光学特性情報)が格納される。
図2は、図1に示すLUTに格納する光学特性情報を説明するための図である。そして、図2(a)は像高と相対光量との関係を示す図であり、図2(b)は像高と収差との関係を示す図である。
一般に、光学レンズにおいては、図2(a)に示すように、光学レンズの周辺において光量(相対光量)が低下する。図2(a)において、横軸は光軸中心を0とした際の像高を示し、縦軸は像高0に対する相対光量を正規化して示す。
また、光学レンズにおいては、図2(b)に示すように収差、つまり、色成分間において結像位置のずれが生じる。図2(b)において、縦軸は光軸中心を0とした際の像高を示し、横軸は像高に対する収差を示す。
ズームレンズ1091およびフォーカスレンズ1093ともに、図2(a)に示す光量低下特性、そして、図2(b)に示す収差特性を有している。さらに、ズームレンズ1091のズーム倍率およびフォーカスレンズ1093のフォーカス位置によって図2(a)(b)に示す収差特性は変化する。
LUT118には、上記の光量低下特性および収差特性を補正するための光学特性情報(つまり、光学補正情報)が格納されている。図2(a)に示す光量低下特性を補正するため、LUT118には像高毎の補正ゲインが光学補正情報としてテーブル化されて格納される。なお、全ての像高に対する補正ゲインをテーブル化して格納するようにしてもよく、代表となる像高に対する補正ゲインのみを格納して、他の像高に対するゲインを補間によって求めるようにしてもよい。
また、図2(b)に示す収差特性を補正するため、LUT118には像高毎に、色成分毎の画素位置(つまり、結像位置)のずれを補正する収差補正係数が光学補正情報として格納される。なお、全ての像高に対する収差補正係数をテーブル化して格納するようにしてもよく、代表となる像高に対する収差補正係数のみを格納して、他の像高に対する収差補正係数を補間して求めるようにしてもよい。
さらには、収差には色毎にずれ量が異なる色収差の他に、色成分に拘わらず結像位置がずれる歪曲収差および球面収差などがあるので、必要に応じてこれらの雌雄差を補正する係数もLUT118に格納する。
なお、光量低下特性および収差特性が光学レンズの形状などによって、図2(a)および図2(b)に示すように像高に依存しない場合には、光学レンズ上の2次元平面に対する特性をLUT118に格納する。また、以下の説明では、LUT118に格納された光学補正情報を光学補正テーブルと呼ぶことがある。
図3は、光学レンズによる収差の補正を説明するための図である。そして、図3(a)は補正対象の画素位置を示す図であり、図3(b)は画素の補間を示す図である。また、図3(c)は補間によって得られた画像の置換を示す図である。なお、ここでは、説明の便宜上、水平方向の収差補正について説明する。
図3(a)に示す黒丸Pは補正対象となる画素の位置を示す。いま、黒丸Pが光学レンズ上で結像する像高がrdであるとすると、図2(b)に示す収差の影響によって距離Hdだけずれた画素Pdの位置に結像する。図3(b)に示すように、画素(着目画素)Pdは近傍の画素p1およびp2からそれぞれc1およびc2離れているものとする。画素p1およびp2の値とc1およびc2との重み付け補間によって画素Pdが求めることができる。ここでは、c1およびc2はフィルタ係数となる。
このようにして生成した画素Pdを、図3(c)に示すように、本来の画素位置Pに置換すれば収差を補正することができる。そして、LUT118には、図3(b)に示す像高における収差に対応するフィルタ係数c1およびc2がテーブル化して格納される。なお、上述の補正は画像処理部104で行われる。RAM119には、画像処理部104で行われる補正処理で用いられるパラメータが格納される。
図4は、図1に示す投影装置で行われる投影動作を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102から投影開始の操作を受け付けると投影動作を開始する。制御部101は、カードI/F部110、信号入力部111、通信部114、および内蔵メモリ115のいずれかから入力された画像データを、画像データバス117を介して付加情報解析部112に送る(ステップS302)。そして、付加情報解析部112は、受信した画像データが撮像の際に撮像素子の出力をA/D変換して得られたRAWデータであるか否かを判定する(ステップS303)。例えば、付加情報解析部112は、後述する画像ファイルのヘッダ部分である撮像情報に含まれるフォーマット情報を解析してRAWデータであるか否かを判定する。
画像データがRAWデータであると(ステップS303において、YES)、制御部101は次のステップS304、S307、およびS309の処理を並行して行わせる。ステップS304においては、制御部101の制御下で、画像処理部104はLUT118に格納された光学補正テーブルを読み出す。そして、画像処理部104は、制御部101の制御下で光学補正テーブル(テーブル値)を補正パラメータとして設定する(ステップS305)。次に、画像処理部104は、補正パラメータに基づいてRAWデータについて光量低下補正および収差補正などの光学補正を行う(ステップS306)。光量低下補正では、光源から出力された光の光量が投影光学系で変化する割合を示す光量変化率を少なくする。
ステップS307において、画像処理部104はRAWデータを現像するためのパラメータ(現像パラメータ)を設定する。なお、現像とは、例えば、ホワイトバランス、色相、シャープネス、および色空間などに係る画質調整処理をいう。また、現像パラメータは、例えば、RAWデータに付加された撮像情報に応じて得られるパラメータである。この現像パラメータはユーザが操作部102を用いて設定するようにしてもよい。続いて、画像処理部104は現像パラメータを用いてRAWデータを現像して現像データを得る(ステップS308)。
ここで、上述のステップS306で行われる光学補正とステップS308で行われる現像について詳細に説明する。
図5は、図1に示す画像処理部の一例についてその構成を示すブロック図である。
データ伸張部201は、入力画像データ(ここでは、RAWデータ)が圧縮されている場合に当該入力画像データを伸長処理する。ホワイトバランス(WB)部202は、入力画像データにおいてRGB成分に制御部101から得たWBゲインを乗算して白色を補正する。色相補正部203はRGB各成分に対して、制御部101から得た補正係数を用いて行列演算を行って色相補正を行う。
色空間変換部204は、LUT118に格納した光学補正テーブルを参照して、sRGB又はAdobe(登録商標)RGBなどの色空間変換を行う。形状変換部205は拡大および縮小などのスケーリング、左右上下反転、そして、投影装置100の投影面に対する傾きに起因する台形歪みの補正などを行う。フレームメモリ206は、形状変換部205による処理のため1フレーム分の画像を格納する。
階調補正部207は、制御部101から得た階調補正パラメータに基づいてガンマ補正を行う。なお、階調補正部207は、液晶表示素子106の反射率(又は透過率)特性を補正するガンマ補正を行うようにしてもよい。周辺光量補正部208は、LUT118に格納された光学補正テーブルを参照して周辺光量の低下を補正する。なお、周辺部光量補正部208は、液晶表示素子106の領域毎の色むらを補正するようにしてもよい。収差補正部209は、LUT118に格納された光学補正テーブル(つまり、ここではフィルタ係数)を参照して像高に対応する収差を補正する。
輝度・色差補正部210は、RGB信号をYUV信号に変換して、制御部101から得た補正パラメータに基づいて輝度信号のエッジ強調と色差信号の偽色除去を行う。RGB変換部211は、YUV信号を再びRGB信号(RGBデータ)に変換して出力する。なお、制御部101で生成された上述の各パラメータをRAM119に格納して、画像処理部104し当該RAMから各パラメータを得るようにしてもよい。
再び図4を参照して、ステップS309において、画像処理部104はRAWデータについて、形状変換部205によってスケーリング処理のみを行ってその画素数を液晶表示素子106の表示画素数に合わせる。そして、画像処理部104は他の処理は行わず、制御部101の制御下でRAWデータに応じて液晶駆動部105を駆動して投影画像として投影する(ステップS310)。
ここで、ステップS309およびS310の処理を行う理由について説明する。
RAWデータに対する光学補正処理および現像処理には少なくとも数秒、長ければ数十秒の時間を要する。これら処理の間、投影画像が投影されないと、鑑賞者は投影装置が故障したのではないかと誤解する恐れがある。このような事態を防止するため、光学補正処理および現像処理と並行してスケーリング処理を行って、短時間で所謂「つなぎ」画像を投影するようにする。
なお、上述の例では、光学補正処理および現像処理を行っている間に、スケーリング処理を行った画像に投影するようにしたが、例えば、「画像処理中」などのパターン画像をRAM119に予め格納して、当該画像を投影するようにしてもよい。さらには、スケーリング処理を行うことなく、液晶表示素子106の表示画素数に対応する一部の領域のみを投影するようにしてもよい。加えて、投影装置100の故障でないことが分かればよいのであるから、全黒又は全白などの全面単一色の画像を投影するようにしてもよい。
続いて、制御部101はRAWデータに対する光学補正処理および現像処理が完了したか否かを判定する(ステップS315)。光学補正処理および現像処理が完了していないと(ステップS315において、NO)、制御部101はステップS304およびS307の処理に戻る。この際には、制御部101は「つなぎ」画像の投影を継続する。
一方、光学補正処理および現像処理が完了すると(ステップS315において、YES)、制御部101は画像処理部104によって行われているRAWデータによる投影を中止する(ステップS316)。そして、制御部101は画像処理部104によって光学補正処理および現像処理が完了した画像を投影する(ステップS317)。
続いて、制御部101は操作部102から投影画像を更新する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS318)。更新する旨の指示があると(ステップS318において、YES)、制御部101はステップS302に戻って次の画像を入力する。更新する旨の指示がないと(ステップS318において、NO)、制御部101は操作部102から投影を終了する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS319)。投影終了の指示かないと(ステップS319において、NO)、制御部101はステップS317の処理に戻って画像の投影を継続する。一方、投影終了の指示があると(ステップS319において、YES)、制御部101は投影処理を終了する。
画像データがRAWデータでないと(ステップS303において、NO)、制御部101は画像データが圧縮されたデータである場合には、データ伸長部201によって画像データを伸長する(ステップS311)。なお、画像データが圧縮されたデータでない場合には、ステップS311の処理は行わない。
画像データがRAWデータではない場合には、既に現像処理は行われているので、制御部101は画像処理部104によってステップS304〜S306の処理と同様の処理をそれぞれステップS312〜S314で行って光学補正を行う。その後、制御部101はステップS317の処理に進む。
なお、画像データがRAWデータでない場合に、当該画像データが信号入力部111に接続するHDMI又はDisplay Portなどのインターフェイスから入力されることがある。この場合には、ステップS312〜S314の処理、つまり、光学補正を行わずにステップS317の処理に進むこともある。
さらには、周辺部光量補正部208による周辺部の光量低下補正および収差補正部209における収差補正のみを行い、他の補正については行わないこともある。但し、必要に応じて、周辺部光量補正部208および収差補正部209以外の処理を行ってもよい。例えば、形状変換部205におけるスケーリング処理、左右上下反転処理、台形補正処理、階調補正部207におけるガンマ補正、さらに、周辺部光量補正部208における色むら補正を行うようにしてもよい。
このようにして、RAWデータについて光学特性を補正しつつ現像処理を行うようにしたので、RAWデータが圧縮されていないのでビット深度が深いことを考慮すると、階調性を損なうことなく光学特性の補正を行うことができる。
ところで、上述の例では、投影装置100において、RAWデータの現像および光学補正を行ったが、外部装置において現像および光学補正を行うようにしてもよい。
図6は、図1に示す投影装置に外部装置を接続した投影システムの一例を説明するための図である。そして、図6(a)は外部装置が撮像装置である場合の例を示す図であり、図6(b)は外部装置がPCである場合の例を示す図である。また、図6(c)は外部装置がサーバーである場合の例を示す図である。
図6(a)において、投影装置100はケーブル601によって外部装置である撮像装置700に接続されている。図6(b)においては、投影装置100はケーブル602によって外部装置であるパーソナルコンピュータ(PC)800に接続されている。なお、ケーブル601および602は、信号入力部111に接続するHDMI又はDisplay Portなどでもよく、さらには、通信部114に接続される有線LANなどでもよい。また、ケーブル601および602を用いずに、無線LANを用いるようにしてもよい。さらに、図6(b)においては、外部装置として、PC800の代わりにDVDプレイヤーなどの信号源を用いるようにしてもよい。
図6(c)においては、投影装置100はネットワーク(例えば、インターネット)900を介してサーバー900に接続されている。図示の例では、投影装置100とインターネット603とは、有線LANケーブル604を介して接続される。また、サーバー900とインターネット603とは、有線LANケーブル605を介して接続されている。なお、ケーブル604および605を用いることなく、無線LANなどでインターネット603に接続するようにしてもよい。
図示の例では、撮像装置700、PC800、又はサーバー900などの外部装置に、投影装置100から光学レンズの光学特性を送る。そして、外部装置は当該光学特性を用いて画像データの現像および光学補正を行う。その後、光学補正が行われた現像後の画像データが外部装置から投影装置100に送られて、投影装置100は当該画像データに基づいて投影を行う。
ここで、図6(a)に示す投影システムをについて説明する。なお、投影装置100の構成は図1に示す投影装置と同様である。
図7は、図6に示す撮像装置の一例についてその構成を示すブロック図である。
撮像装置は、例えば、デジタルカメラ(以下単にカメラと呼ぶ)700であり、制御部701を有している。そして、制御部701はカメラ700全体の制御を司る。操作部702は操作者による操作を受け付ける。タイミング生成部703は画像処理部704および表示部705に送る同期信号(タイミング信号)を生成する。画像処理部704は画像データのエンコードおよび補正処理などを行う。
表示部705は、タイミング生成部703からの同期信号に応じて、液晶表示素子(図示せず)を駆動し、当該液晶表示素子に撮像又は再生された画像を表示する。LUT706には、投影光学系109の光学特性が格納される。撮像レンズ707はズームレンズおよびフォーカスレンズなどを有している。撮像部708には、CCD又はCMOSセンサなどの撮像素子およびA/D変換器が備えられており、撮像素子には撮影レンズ707を介して光学像が結像する。そして、撮像素子は当該光学像に応じた電気信号(アナログ信号)を出力する。A/D変換器はアナログ信号をA/D変換してデジタル信号(画像データ)を出力する。
レンズエンコーダ709は、撮像レンズ707(つまり、ズームレンズおよびフォーカスレンズ)の位置を検出する。レンズ駆動部710は、撮像レンズ707を駆動してズーミングおよびピント合わせを行う。
カードIF部711には、カード型の記録媒体が挿入される。カードIF部711は記録媒体に対する映像データ、画像データ、映像ファイル、および画像ファイルなどの各種情報データファイルの読み書きを行う際に用いられる。なお、記録媒体として、例えば、SDカード又はコンパクトフラッシュが用いられる。
付加情報解析部712は、カードIF部711から読み込まれた画像データにおいて撮影条件などの付加情報を分離して解析し、当該解析結果を制御部701に送る。また、この付加情報解析部712は画像データのフォーマットを判別する。RAM713には、画像処理部704で行われる補正処理に用いられるパラメータが格納される。通信部714は、インターネットから映像データ、画像データ、および映像ファイルなどの各種情報データファイル、その他の命令信号を送受信する。通信部714は、例えば、有線LAN又は無線LANなどでインターネットに接続される。なお、内蔵メモリ715には各種情報データファイルが保存される。内蔵メモリ715として、例えば、半導体メモリ又はハードディスクが用いられる。
制御データバス716は制御部701とカメラ700の各部とが通信を行う際に用いられる。画像データバス717は、カードIF部711、付加情報解析部712、通信部714、内蔵メモリ715、および信号出力部718の間において画像データを送受する際に用いられる。
信号出力部718は、投影装置100に画像データを出力する。信号出力部718は、例えば、HDMI端子およびDisplay Port端子を有している。HDMI端子およびDisplay Port端子を用いた際には、カメラ700から制御信号も同時に送信され、当該制御信号によって画像の制御および接続検知などが行われることもある。さらには、投影装置1001からカメラ700に制御信号を送ることができる。
図8は、図7に示すカメラの動作を説明するためのフローチャートである。
操作部702から所定の操作を受け付けると、制御部701はカメラ700の動作を開始する。そして、制御部701は投影装置100から画像要求を受け付ける(ステップS902)。この画像要求は、例えば、LANを介して通信部714で受信される。なお、HDMIケーブル又はDisplay Portケーブルを介して信号出力部718で受け付けるようにしてもよい。
続いて、画像処理部704は、制御部701の制御下で操作部702の操作に応じて記録媒体に格納された画像データと撮像部708で得られた画像データとのいずれか一方を選択する(ステップS911)。この際、制御部701は、選択した画像を示す選択情報を保持する。さらに、制御部701は、当該選択情報を投影装置100に送る。
制御部701は、付加情報解析部712によって選択した画像データがRAWデータであるか否かを判定する(ステップS903)。このステップS903の処理は、前述のステップS303と同様の処理である。
画像データがRAWデータであると(ステップS903において、YES)、制御部701は次のステップS904、S907、およびS909の処理を並行して行わせる。ステップS904においては、制御部701は投影装置100のLUT118に格納されている光学補正テーブルを受信する。その後、制御部701は画像処理部704によってステップS905およびS906の処理を行う。なお、ステップS905およびS906の処理は、前述のS305およびS306と同様の処理である。
ステップS907において、画像処理部704は、制御部701の制御下でRAWデータを現像するためのパラメータ(現像パラメータ)を設定する。そして、画像処理部704は現像パラメータを用いてRAWデータを現像して現像データを得る(ステップS908)。なお、ステップS907およびS908の処理は、前述のステップS307およびS308と同様の処理である。
ステップS909において、画像処理部704は、制御部701の制御下でRAWデータについてスケーリング処理を行う。そして、制御部701はスケーリング処理が行われた画像データを投影装置100に送る(ステップS910)。
図9は、図7に示す画像処理部の一例についてその構成を示すブロック図である。なお、図9において、図5に示す画像処理部と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。
画像処理部704はセレクタ(SEL)250を有している。SEL250は撮像部708で得られた画像データと画像データバス717を介して入力される画像データのいずか一方を選択してホワイトバランス部202に送る。撮像情報付加部251は、撮像部708で得られた画像データが選択された場合に、RGB変換部211の出力に撮像情報を付加する。当該撮像情報には、例えば、絞り、シャッタ速度、ISO感度、およびズーム・フォーカス情報が含まれる。
データ圧縮部252は、撮像情報付加部251の出力である画像データを所定のフォーマットで圧縮する。この所定のフォーマットとして、例えば、jpeg又はmpegが用いられる。なお、YCrCb信号をデータ圧縮部252で圧縮する際には、RGB変換部211は動作しない。
再び図8を参照して、制御部701はRAWデータに対する光学補正処理および現像処理が完了したか否かを判定する(ステップS913)。光学補正処理および現像処理が完了していないと(ステップS913において、NO)、制御部701はステップS904およびS907の処理に戻る。この際には、制御部701は、ステップS909の処理で得られた「つなぎ」画像の送信を継続する。
一方、光学補正処理および現像処理が完了すると(ステップS913において、YES)、制御部701は光学補正および現像処理が終了した旨を投影装置100に通知する(ステップS914)。そして、制御部701は画像処理部104によって光学補正処理および現像処理が完了した画像データを投影装置100に送る(ステップS915)。
続いて、制御部701は操作部702から投影画像を更新する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS916)。更新する旨の指示があると(ステップS916において、YES)、制御部701はステップS911に戻って、画像処理部704に次の画像の選択を指示する。更新する旨の指示がないと(ステップS916において、NO)、制御部701は操作部702から動作を終了する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS917)。動作終了の指示かないと(ステップS917において、NO)、制御部701はステップS915の処理に戻って画像データの送信を継続する。一方、動作終了の指示があると(ステップS917において、YES)、制御部101はカメラの動作を終了する。
画像データがRAWデータでないと(ステップS903において、NO)、制御部701は画像処理部704による処理を行うことなく、当該画像データを投影装置100に送る(ステップS912)。その後、制御部701はステップS916の処理に進む。
ステップS912の処理においては、選択された画像データはRAWデータではないので、現像処理が終了しているとしてそのまま投影装置100に送られる。また、選択された画像データが圧縮されている場合には、圧縮された状態で投影装置100に送られる。
図10は、図6に示す投影装置の投影動作を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102からの投影開始の操作を受け付けると、投影動作を開始する。そして、制御部101は投影する旨の指示をカメラ700に送る(ステップS952)。その後、制御部101はカメラ700から前述の選択情報(画像情報ともいう)を信号入力部111又は通信部114を介して受信する(ステップS953)。
続いて、制御部101は画像情報を参照してカメラ700から送られる画像データがRAWデータであるか否かを判定する(ステップS954)。カメラ700から送られる画像データがRAWデータであると(ステップS954において、YES)、制御部101はLUT118に格納された光学補正テーブルを読み出してカメラ700に送る(ステップS955)。
続いて、制御部101はカメラ700からスケーリング処理のみを行ったRAWデータを受信する(ステップS956)。そして、制御部101は前述のように、当該RAWデータに応じた画像を投影する(ステップS957)。この投影画像は、カメラ700において光学補正処理および現像処理が行われている間の「つなぎ」画像である。つまり、画像処理部104において処理を行うことなく、RAWデータに応じた画像が投影光学系109から投影される。
次に、制御部101は、カメラ700において光学補正処理および現像処理が完了したか否かを判定する(ステップS958)。ここでは、制御部101はカメラ700から現像処理および光学補正が終了した旨の通知を受けたか否かを判定する。
光学補正処理および現像処理が完了していないと(ステップS958において、NO)、制御部101はステップS957の処理に戻って「つなぎ」画像の投影を継続する。一方、光学補正処理および現像処理が完了すると(ステップS958において、YES)、制御部101はRAWデータに応じた画像の投影を中止する(ステップS959)。
続いて、制御部101はカメラ700から現像処理および光学補正処理が行われた画像データを受信する(ステップS960)。そして、制御部101は、当該受信した画像データに応じた画像を投影光学系109によって投影する(ステップS961)。この際には、現像処理および光学補正処理はカメラ700で完了しているので、画像処理部104において処理は行われない。なお、必要に応じて画像処理部104で処理を行ってもよい。
カメラ700から送られる画像データがRAWデータでないと(ステップS954において、NO)、つまり、撮像の際に現像処理が完了していると、制御部101はカメラ700から画像データを信号入力部111又は通信部114を介して受信する(ステップS962)。その後、制御部101はステップS963〜S966の処理を行う。なお、ステップS963〜S966の処理は前述のステップS311〜S314の処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。そして、制御部101はステップS961の処理に進んで、画像を投影する。
なお、カメラ700からRAWデータではない画像データが信号入力部111に接続されたHDMI又はDisplay Portなどのインターフェイスで入力される場合には、ステップS964〜S966による光学補正を行わないこともある。この際には、ステップS963から直接ステップS961の処理に進む。
ステップS961の処理の後、制御部101はステップS967およびS969の処理を行う。なお、ステップS967およびS969の処理は、前述のステップS318およびS319と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
図11は、図6に示す投影装置とカメラとの間で行われる通信を説明するためのシーケンス図である。
ステップS1000において、操作者は投影装置100の操作部102を操作して、投影開始を指示する。これによって、ステップS1001において、投影装置100はカメラ700に接続要求を行う。ステップS1002において、接続要求を受けたカメラ700は投影装置100との接続を許可して論理的な接続を確立する。
続いて、ステップS1003において、投影装置100はカメラ700に対して、投影する画像の送信を要求する。そして、ステップS1004において、操作者がカメラ700の操作部702を操作して投影する画像を選択する。
ステップS1005において、カメラ700から投影装置100に選択した画像の画像情報が送信される。つまり、選択した画像データがRAWデータか又は現像済みの画像データであるかを示す情報が送信される。ステップS1006において、画像データがRAWデータである場合には、LUT118に格納された光学補正テーブルが投影装置100からカメラ700に送信される。そして、ステップS1007において、RAWデータが「つなぎ」画像データとしてカメラ700から投影装置100に送信される。
続いて、ステップS1008において、カメラ700はRAWデータの現像処理を行うとともに、投影装置100から受信した光学補正テーブルを用いて光学補正処理を行う。一方、ステップS1009において、投影装置100は、ステップS1007で受信したRAWデータに応じた画像を投影する。
ステップS1010において、カメラ700から投影装置100に現像処理および光学補正処理が終了した旨が通知される。現像処理および光学補正処理の終了通知を受けて、ステップS1011において、投影装置100からカメラ700に、現像処理および光学補正処理が完了した画像データの送信が要求される。
ステップS1012において、カメラ700から投影装置100に、現像処理および光学補正処理が完了した画像データが送信される。ステップS1013において、投影装置100は現像処理および光学補正処理が完了した画像データに応じた画像を投影する。
このように、上述の例では、投影装置100から外部装置に光学特性に関するデータを送信して、外部装置においてRAWデータを、レンズの光学特性を補正しつつ現像処理を行う。そして、外部装置から投影装置100に現像処理および光学補正処理を行った画像データを送信して投影を行う。このようにして、RAWデータの現像処理および光学補正処理を外部装置で行うようにしても、階調性を損なうことなく光学特性の補正を行うことができる。
なお、ここでは、投影装置100で投影開始指示の操作が行われると、投影画像の選択を外部装置で行うようにしたが、この例には限定されない。例えば、投影開始指示を外部装置で行って、当該指示を外部装置から投影装置100に送信するようにしてもよい。さらには、投影画像の選択を投影装置100で行って、その選択結果を外部装置に送信するようにしてもよい。
上述の説明では、図6(a)に示す投影装置100とカメラ700とを有する投影システムについて説明したが、図6(b)に示すPC800を用いても同様にして処理が行われる。また、図6(c)に示すサーバー900を用いても同様にして処理が行われる。この際には、RAWデータは、PC又はサーバーに備えられたハードディスクなどの記憶装置に格納されている。
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態による投影装置の一例について説明する。なお、第2の実施形態による投影装置の構成は図1に示す投影装置と同様である。
第2の実施形態では、投影装置100の投影光学系109および液晶駆動部105の状態に応じてRAWデータの補正処理を制御する。さらに、第2の実施形態においては、撮像条件を変更して撮像した複数のRAWデータ存在しており、投影レンズの像高に応じて複数のRAWデータから1つを選択する。そして、投影装置100の投影光学系109および液晶駆動部105の状態に応じて、選択するRAWデータを切り替えて補正処理を制御する。
図12Aおよび図12Bは本発明の第2の実施形態による投影装置で行われる投影動作を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102から投影開始の操作を受け付けると投影動作を開始する。制御部101は、カードI/F部110、信号入力部111、通信部114、および内蔵メモリ115のいずれかから入力された画像データを、画像データバス117を介して付加情報解析部112に送る(ステップS1102)。そして、付加情報解析部112は、受信した画像データが撮像の際に撮像素子の出力をA/D変換して得られたRAWデータであるか否かを判定する(ステップS1103)。ステップS1103の処理においては、付加情報解析部112は、画像データ(画像ファイル)のヘッダ部分である撮像情報に含まれるフォーマット情報を解析してRAWデータであるか否かを判定する。
図13は、画像ファイルの構成についてその一例を説明するための図である。そして、図13(a)は画像ファイルの構成を示す図であり、図13(b)は撮像情報の一例を示す図である。また、図13(c)は撮影条件を変更して同一の撮影シーンを撮影して得られた複数の画像ファイルを示す図である。
図13(a)に示すように、画像ファイル1200は、ヘッダ部分である撮像情報1201および撮影によって得られた撮像画像1202を有している。図13(b)に示すように、撮像情報1201は撮影条件である項目1211〜1216を有し、これら項目1211〜1216には撮影を行った際の値1217〜1222が対応付けられている。
前述のステップS1103において、RAWデータであるか否かを判定する際には、付加情報解析部112は項目1211のフォーマット情報の値1217を解析する。フォーマット情報1217には値1217として“RAW”が記録されているので、付加情報解析部112は画像ファイルがRAWデータであると判定する。なお、項目1211〜1216に一例であり、値1217〜1222についても一例が示されているに過ぎない。
再び図12Aおよび図12Bを参照して、画像データがRAWデータであると(ステップS1103において、YES)、制御部101は次のステップS1104およびS1112の処理を並行して行わせる。ステップS1104においては、制御部101は、後述するようにして画素データの像高を取得する。
図14は、図12Aに示すステップS1104で行われる像高の取得について説明するための図である。そして、図14(a)は像高に対応する領域を示す図であり、図14(b)は投影光学系をシフトさせた際の像高に対応する領域を示す図である。また、図14(c)は画像を左右回転させた際の像高に対応する領域を示す図である。
図14(a)において、実線で示す円はズームレンズ1091およびフォーカスレンズ1093上における最大像高r4の領域を示す。点線で示す円はそれぞれ像高がr1、r2、およびr3の領域を示す。制御部101は、タイミング生成部103から得られた同期信号に基づいて、画像データにおいて現在処理されている領域が画面全体のいずれの位置にあるか検知する。例えば、制御部101は、図14(a)に示す画像の有効領域1304の左端から水平方向にHa進み、画像の有効領域1304の上端から垂直方向にVa進んだ点にある画素データ1301が処理されていることを検知する。
さらに、制御部101は、ズームエンコーダ1092、フォーカスエンコーダ1094、およびシフトエンコーダ1096からレンズ位置を得る。そして、制御部101は現在処理中の画素データ1301の像高を取得する。図14(a)に示す例では、タイミング生成部103から得た値HaおよびVaと、エンコーダの各々から取得した検出値とを参照すると、画素データ1301の像高は像高r1より少し小さいことが分かる。
次に、制御部101の制御下で、付加情報解析部112は画像ファイル1200のヘッダ部分である撮像情報1201を解析する(ステップS1105)。ここでは、付加情報解析部112は、ステップS1103で解析したフォーマット情報1211以外の項目1212〜1216を解析する。
ここで、図13(b)および図13(c)を参照して、いま、撮影の際に絞り(Fno)1212を変更して同一の撮影シーンを撮影して、図13(c)示す4つの画像ファイル1250、1260、1270、および1280を得たものとする。図示の例では、画像ファイル1250、1260、1270、および1280の順に絞りを開けて、つまり、Fナンバーを下げている。その結果、撮像画像1252、1262、1272、および1282の順に明るい画像となる。
上述のように、Fナンバーを変えて、同一の撮影シーンを撮像して得られた4つの画像ファイル1250、1260、1270、および1280が存在する。よって、付加情報解析部112は撮像情報1251、1261、1271、および1281に含まれるFナンバー1212の値1218を解析結果として取得する。
次に、制御部101はステップS1105で得たFナンバー、ステップS1104で得た像高、およびLUT118に格納された光量低下特性に基づいて、画像ファイル1250、1260、1270、および1280から投影に用いる画像を選択する(ステップS1106)。
図14(a)に示す例では、像高がr1以下の領域においては像高が低く光量が低下しないので、制御部101は暗めの画像1252を選択する。像高がr1より大きくr2以下の領域においては光量がやや低下するので、制御部101は画像1252の次に暗い画像1262を選択する。
同様にして、像高がr2より大きくr3以下の領域においては、制御部101は画像1272を選択する。そして、像高がr3より大きくr4以下の領域においては、制御部101は画像1282を選択する。
このようにして、4つの画像を像高毎に選択して組み合わせて、1枚の投影画像を得る。なお、上述の例では、撮像条件を変えて4枚の画像ファイルを得る例については説明したが、画像ファイルの枚数はこれに限らない。さらには、1つの画像ファイルのみの場合には、ステップS1106の処理は行われない。
ステップS1106において像高毎に画像を選択した後、制御部101はステップS1107およびS1110の処理を並行して行わせる。なお、ステップS1107〜S1111の処理は、前述のステップS304〜S308と同様の処理である。但し、複数の画像を像高毎に選択して組み合わせて1枚の投影画像を得た場合には、領域毎に輝度レベルの段差が生じることがある。この際には、次のようにして段差が補正される。
図15は、像高と輝度レベルとの関係を説明するための図である。そして、図15(a)は段差補正前の状態を示す図であり、図15(b)は段差を補正した後の状態を示す図である。
図15(a)には、図14(a)に示す点1301と光軸中心1305とを通る直線1302上の像高と画像の有効領域1304の輝度レベルとの関係が示されている。図15(a)においては、像高r1およびr2において選択画像が変わることによって、輝度レベルに段差が生じることがある。よって、階調補正部207および周辺部光量補正部208などで当該段差を取得する。制御部101は当該段差に基づいて、後述するステップS1110で用いられる現像パラメータの設定およびステップS1108のテーブル値の設定の際のゲインおよびオフセットを決定する。そして、階調補正部207および周辺部光量補正部208は当該ゲインおよびオフセットに応じて段差を補正する。これによって、例えば、図15(a)に示す段差が解消されて、図14(b)示す状態となる。
再び図12Aおよび図12Bを参照して、ステップS1112において、画像処理部104はRAWデータについて、形状変換部205によってスケーリング処理を行う。そして、画像処理部104は他の処理は行わず、制御部101の制御下でRAWデータに応じて液晶駆動部105を駆動して投影画像として投影する(ステップS1113)。
続いて、制御部101はRAWデータに対する光学補正処理および現像処理が完了したか否かを判定する(ステップS1114)。光学補正処理および現像処理が完了していないと(ステップS1114において、NO)、制御部101はステップS1104およびS1112の処理に戻る。この際には、制御部101は「つなぎ」画像の投影を継続する。
一方、光学補正処理および現像処理が完了すると(ステップS1114において、YES)、制御部101は画像処理部104によって行われているRAWデータによる投影を中止する(ステップS1121)。そして、制御部101は画像処理部104によって光学補正処理および現像処理が完了した画像を投影する(ステップS1122)。
画像データがRAWデータでないと(ステップS1103において、NO)、制御部101は画像データが圧縮されたデータである場合には、データ伸長部201によって画像データを伸長する(ステップS1115)。そして、制御部101は、ステップS1104の処理と同様にして、現在処理中の画素データの像高を取得する(ステップS1116)。
続いて、画像処理部104は、制御部101の制御下で、ステップS1116で得た像高に対応する光学補正テーブルをLUT118から読み出す(ステップS1117)。その後、画像処理部104はステップS1118およびS1119の処理を行う。なお、ステップS1118およびS1119の処理は、前述のステップS313およびS314と同様の処理である。
次に、制御部101は画像の全領域において光学補正処理が完了したか否か否かを判定する(ステップS1120)。画像の全領域において光学補正処理が完了していないと(ステップS1120において、NO)、制御部101はステップS1116の処理に戻る。一方、画像の全領域において光学補正処理が完了すると(ステップS1120において、YES)、制御部101はステップS1122の処理に進む。
なお、画像データがRAWデータでない場合に、当該画像データが信号入力部111に接続するHDMI又はDisplay Portなどのインターフェイスから入力されることがある。この場合には、ステップS1116〜S11120の処理、つまり、光学補正を行わずにステップS1122の処理に進むこともある。
続いて、制御部101は、ズームエンコーダ1092、フォーカスエンコーダ1094、およびシフトエンコーダ1096の出力を参照して、投影光学系109が駆動されたか否かを判定する(ステップS1123)。
ここで、図14を参照して、投影光学系109の駆動について説明する。
いま、図14(a)に示す投影状態から、投影光学系109を右に光学シフトして図13(b)に示す投影状態になったものとする。この際、画素データ1301の像高はr2よりも少し小さくなる。このことは、画像の有効領域1304の画素データの像高が変化していることを意味する。従って、光学シフトを行った場合には、光学特性に応じた光学補正処理を再度行う必要がある。さらに、ズーム又はフォーカス動作を行った場合にも光学特性が変化するので、光学補正処理を再度行う必要がある。
投影光学系109が駆動されていないと(ステップS1123において、NO)、制御部101は後述するステップS1126の処理に進む。投影光学系109が駆動されていると(ステップS1123において、YES)、制御部101は内蔵メモリ又はRAM119に格納されたフラグflgをオンしてflg=1とする(ステップS1124)。
続いて、制御部101は、ズームエンコーダ1092、フォーカスエンコーダ1094、およびシフトエンコーダ1096の出力を参照して、投影光学系109の状態を得る(ステップS1125)。これによって、制御部101は投影光学系109のズーム倍率、フォーカス位置、および光学シフト量を把握し、ズーム倍率の変化、フォーカスの変化、光学シフト量の変化を検出することができる。そして、制御部101は、画像の反転又はレジ調整などの液晶表示素子106と画像との位置関係の変化の指示があるか否かを判定する(ステップS1126)。つまり、制御部101は液晶表示素子106の駆動に変化があったか否かを判定する。
ここで、図14を参照して、画像の左右に反転した場合について説明する。
いま、図14(a)に示す投影状態において左右の反転の設定(反転設定)を変えると、図14(c)に示す投影状態となる。つまり、図14(a)に示す点1301は、左右の反転によって図14(c)に示す点1303に移動する。これは、左右反転によって特定画素の像高が変わることを意味する。
続いて、レジ調整について説明すると、RGB用に3枚の液晶表示素子106が用いられる場合、各液晶表示素子106の固着(レジストレーション)位置がずれることがある。このため、液晶駆動部105においてRGB毎に画像データの遅延量を画素単位で調整して、固着位置におけるずれを補正する。このため、レジ調整を行うと各画素の像高が変化して光学補正処理を再度行う必要がある。
液晶表示素子106の駆動に変化がないと(ステップS1126において、NO)、制御部101は後述するステップS1129の処理に進む。一方、液晶表示素子106の駆動に変化があると(ステップS1126において、YES)、制御部101はフラグflgの値に拘わらず、内蔵メモリ又はRAM119に格納されたフラグflgをオンしてflg=1とする(ステップS1127)。
続いて、制御部101は、ステップS1126における液晶表示素子106の駆動変化に基づいて、液晶駆動部105を制御して液晶表示素子106の駆動を変更する(ステップS1128:パネル駆動変更)。そして、制御部101はフラグflg=1であるか否かを判定する(ステップS1129)。
フラグflg=1であると(ステップS1129において、YES)、つまり、投影光学系109の駆動および液晶表示素子106の駆動変化の少なくとも一方があると、制御部101はフラグflgをクリアして、flg=0とする(ステップS1130)。そして、制御部101は現在RAWデータに応じた画像を投影しているか否か判定する(ステップS1131)。
RAWデータに応じた画像を投影していると(ステップS1131において、YES)、制御部101はステップS1104およびS1112の処理に戻る。上述したように、投影光学系109の駆動および液晶表示素子の駆動の少なくとも一方が行われると、投影画像と光学特性との関係が変化する。よって、制御部101はステップS1107〜S1109の処理を行って光学補正処理を再度行う。この処理と並行して、制御部101はステップS1110〜S1113の処理も行う。但し、ステップS1112においてスケーリング処理のみが行われた画像データがフレームメモリ206に格納されている場合には、ステップS1112の処理を省略するようにしてもよい。
一方、RAWデータに応じた画像を投影していないと(ステップS1131において、NO)、制御部101はステップS1116の処理に戻る。ここでも、RAWデータの場合と同様に、投影光学系109の駆動および液晶表示素子106の駆動の少なくとも一方が行われると、投影画像と光学特性との関係が変化する。よって、制御部101はステップS1116〜S1120において光学補正処理を再度行う。
フラグflg=0であると(ステップS1129において、NO)、制御部101は投影光学系109の駆動および液晶表示素子106の駆動に変化はないとする。つまり、制御部101は投影画像と光学特性との関係が変わっていないとする。そして、制御部101は操作部102から投影画像を更新する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS1132)。更新する旨の指示があると(ステップS1132において、YES)、制御部101はステップS1102に戻って次の画像を入力する。
更新する旨の指示がないと(ステップS1132において、NO)、制御部101は操作部102から投影を終了する旨の指示があるか否かを判定する(ステップS1133)。投影終了の指示かないと(ステップS1133において、NO)、制御部101はステップS1122の処理に戻って画像の投影を継続する。一方、投影終了の指示があると(ステップS1133において、YES)、制御部101は投影処理を終了する。
このように、本発明の第2の実施形態では、投影光学系の駆動および液晶表示素子の駆動の少なくとも一方が行われて投影画像とレンズ位置および像高との関係が変わると、対応する像高の補正データを再度読み出す。そして、RAWデータに対する光学補正処理を再度行う。これによって、常に適切な光学補正を行うことができる。
さらに、撮像条件を変えて同一の撮影シーンを撮影して得られたRAWデータが複数存在する場合には、投影光学系の像高に応じて複数のRAWデータから1つを選択して、光学補正処理を行う。これによって、投影画像の全領域について適切な光学補正を行うことができる。
ところで、上述の例では、投影装置100において、RAWデータの現像および光学補正を行ったが、外部装置において現像および光学補正を行うようにしてもよい。この場合には、前述の図6で説明したように、投影装置100に外部装置を接続した投影システムが用いられる。
ここで、図6(a)に示す投影システムにおいて、前述の処理を行う場合について説明する。なお、投影装置100の構成は図1に示す投影装置と同様であり、カメラの構成は図7に示すカメラと同様である。
図16は、本発明の第2の実施形態によるカメラの動作を説明するためのフローチャートである。なお、図16において、ステップS1502〜S1504の処理は、図8に示すステップS902、S911、およびS903と同様の処理である。
画像データがRAWデータであると(ステップS1504において、YES)、制御部701は次のステップS1505およびS1523の処理を並行して行わせる。ステップS1505においては、制御部701はタイミング生成部703から得たHaおよびVa(図14参照)と、投影装置100から受信した各エンコーダの出力とに基づいて現在処理中の画素データの像高を算出する。そして、制御部107はステップS1506およびS1507の処理を行う。ステップS1506およびS1507の処理は、前述のステップS1105およびS1106と同様の処理である。
なお、ステップS1503における画像選択においては、投影装置100に送る画像データを画角の異なる画像データから選択する。一方、ステップS1507における画像選択では、絞りなどの撮像条件を変えて得られた複数の画像データから1つを選択する。
ステップS1508〜S1514の処理は、前述のステップS904〜S910と同様処理であるので、ここでは説明を省略する。また、ステップS1515〜S1518の処理は、前述のステップS912〜S915の処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
ステップS1519において、制御部701は投影装置100において各エンコーダの出力(出力データ)が更新されて、当該出力データを受信したか否かを判定する。なお、投影装置100において投影光学系109又は液晶表示素子106の駆動状態が変化した際に、カメラ700はエンコーダの出力データを受信する。
エンコーダの出力データを受信すると(ステップS1519において、YES)、制御部701はステップS1505およびS1513の処理に戻って、各画素データに対する光学補正処理を再度行う。一方、エンコーダのデータを受信していないと(ステップS1519において、NO)、制御部701はステップS1520の処理に進む。なお、ステップS1520およびS1521の処理は前述のステップS916およびS917と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
図17Aおよび図17Bは、本発明の第2の実施形態による投影装置における投影動作の他の例を説明するためのフローチャートである。なお、図17Aおよび図17Bにおいて、ステップS1552〜S1554の処理は、前述のS952〜S954と同様の処理である。
カメラ700から送られる画像データがRAWデータであると(ステップS1554において、YES)、制御部101はカメラ700にエンコーダの出力データを送信する(ステップS1555)。そして、制御部101は現在処理中の像高に対応する光学補正テーブルをカメラ700に送信する(ステップS1556)。その後、制御部101はステップS1557〜S1561の処理を行う。なお、ステップS1557〜S1561の処理は、前述のステップS956〜S960と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
一方、カメラ700から送られる画像データがRAWデータでないと(ステップS1554において、NO)、制御部101はステップS1562およびS1563の処理を行う。なお、ステップS1562およびS1563の処理は前述のS962およびS963と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。また、ステップS1564〜S1568の処理は前述のS1116〜S1120と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
カメラ700からRAWデータではない画像データが信号入力部111に接続されたHDMI又はDisplay Portなどのインターフェイスで入力される場合には、ステップS1564〜S1568による光学補正を行わないこともある。この際には、ステップS1563から直接ステップS1569の処理に進む。制御部101はRAWデータであるか否かに拘わらず、光学補正処理された画像データに応じた画像を投影する(ステップS1569)。
ステップS1570〜S1581の処理は、前述のステップS1123〜S1134と同様の処理であるので、ここでは説明を省略する。
図18は、本発明の第2の実施形態による投影装置とカメラとの間で行われる通信の他の例を説明するためのシーケンス図である。
図18においては、ステップS1606の処理が加わり、図11に示すステップS1008の処理に相当するステップS1609において画像選択の処理が追加されている。なお、ステップS1600〜S1605、S1607、S1608、およびS1610〜S1614の処理は、図11に示すステップS1000〜S1005、S1006、S1007、およびS1009〜S1013と同様の処理である。
ステップS1606において、カメラ700で現在処理中の画像データの像高を算出するため、シフトエンコーダ1096の出力データが投影装置100からカメラ700に送信される。この際、現在処理中の画像データと光学特性との関係を知るため、ズームエンコーダ1092およびフォーカスエンコーダ1094の出力データが投影装置100からカメラ700に送信される。
ステップS1609において、カメラ700では、前述のステップS1507で説明した画像選択が行われる。そして、カメラ700では、選択したRAWデータの現像を行うととともに、投影装置100から受信した光学補正テーブルを用いて光学補正処理を行う。
このように、上述の例では、投影光学系又は液晶表示素子の駆動によって、投影画像とレンズ位置および像高との関係が変化すると、当該像高に係る補正データを投影装置からカメラに再度送信する。そして、カメラではRAWデータについて光学補正処理を再度行う。このようにしてRAWデータの現像処理および光学補正処理を外部装置で行っても、常に適切な光学補正処理を行うことができる。
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態による投影装置の一例について説明する。
図19は、本発明の第3の実施形態による投影装置の一例についてその構成を示すブロック図である。なお、図19において、図1に示す投影装置と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。
図示の投影装置100は、図1に示す投影装置の構成要素に加えて、さらに、投影面を撮像するための撮像レンズ121、撮像部122、および撮像系画像処理部123を備えている。
撮像部122には撮像素子が備えられている。撮像レンズ121を介して撮像された投影面像が撮像素子に結像する。撮像素子は光電変換によって投影面像に応じた撮像信号(以下投影面信号という)を出力する。そして、この投影面信号は撮像系画像処理部123に送られる。
撮像系画像処理部123は図2で説明した画像処理部104と同様の構成であってもよいが、少なくとも投影面信号を1フレーム分又はその一部を処理して投影面画像データとして出力できればよい。
図20は、図19に示す投影装置における投影動作を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102からの投影開始の操作を受け付けると、投影動作を開始する。制御部101の制御下で、撮像部122が投影面を撮像して投影面信号を出力する。そして、制御部101の制御下で、撮像系画像処理部123は投影面信号に応じて、後述する壁色補正処理を行う(ステップS1802)。
続いて、制御部101の制御下で、撮像系画像処理部123は、後述する環境光補正処理を行い(ステップS1803)、さらに、後述の台形補正処理を行う(ステップS1804)。
図21は、図20に示す壁色補正処理、環境光補正処理、および台形補正処理を説明するためのフローチャートである。そして、図21(a)は壁色補正処理を示すフローチャートであり、図21(b)は環境光補正処理を示すフローチャートである。また、図21(c)は台形補正処理を示すフローチャートである。
まず、図21(a)を参照して、壁色補正処理を開始すると、制御部101は全面白色の画像を投影面に投影する(ステップS1841)。なお、当該白色画像を、例えば、予めRAM119に格納しておき、白色画像をRAM119から読み出して投影する。さらには、画像処理部104がパターン生成部を備えて、当該パターン生成部によって白色画像を生成するようにしてもよい。
続いて、制御部101の制御下で、撮像部122は投影面に投影された白色画像を撮像する(ステップS1842)。そして、制御部101はROM120に予め格納された理想白色値を、RGB成分の各々について読み出す(ステップS1843)。
次に、制御部101の制御下で、撮像系画像処理部123は理想白色値(つまり、基準画像)と撮像部122の撮像によって得られた白色画像とを比較する。そして、撮像系画像処理部123は、比較結果に応じて投影面を理想白色にするためのゲインを求める(ステップS1844)。制御部101は算出したゲイン(壁色補正パラメータともいう)をRAM119に格納して、壁色補正処理を終了する。なお、ゲイン算出は制御部101で行うようにしてもよい。
図21(b)を参照して、環境光補正処理を開始すると、制御部101は壁色補正を行った白色画像(補正済白色画像)を投影面に投影する(ステップS1851)。つまり、ここでは、前述ステップS1844で求めたゲインを乗算した白色画像が投影される。
続いて、制御部101は撮像部122によって投影面に投影された補正済白色画像を撮像する(ステップS1852)。そして、制御部101は、撮像によって得られた補正済白色画像から得られた色データRe、Ge、およびBeに基づいて、次の式(1)および式(2)を用いて投影面周辺の環境光(周辺環境光)の色度rおよびgを算出する(ステップS1853)。
r=Re/(Re+Ge+Be) (1)
g=Ge/(Re+Ge+Be) (2)
続いて、制御部101は、次のようにして、照明光、つまり、環境光の種別を判定する(ステップS1854)。
図22は色度分布およびRGB色空間の一例を説明するための図である。そして、図22(a)はrg色度分布を示す図であり、図22(b)はRGB色空間における格子点の色座標データと当該格子点のRGB座標に対応する格子点データであるRGBの値の組とを示す図である。
ROM120には、図22(a)に示すrg色度分布がROMに格納されている。ステップS1854の処理では、制御部101はROM120からrg色度分布を読み出す。さらに、ROM120には、F1〜F12(蛍光灯)、A(白色光源)、D50(5000K)、およびD65(昼光)の15種の標準光源に関してrg色度における中心値および主成分を示す情報が格納されている。
制御部101は、ステップS1853で求めた色度を、図22(a)に示すrg色度分布上にプロットして、当該色度の最も近くに中心値を有する標準光源を照明光であると判定する。
上述のように、照明光の種別を判定した後、制御部101は、その種別判定結果に基づいて、後述するようにして、環境光補正のためのルックアップテーブル(LUT)を作成する(ステップS1855)。そして、制御部101は環境光補正処理を終了する。
図23は、図21(b)に示すLUTの作成処理を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は、制御部101の制御下で色空間変換部204によって行われる。
ROM120には、予めデスティネーション側プロファイルとして、前述のF1〜12、A、D50、およびD65に相当する照明下、そして、無照明下における投影面の色を測定して生成されたプロファイルが16種格納されている。LUT作成処理を開始すると、色空間変換部204は、図22(b)に示す3次元LUT格子点に相当するRGB値を1つ取得する(ステップS1861)。
続いて、色空間変換部204は、当該RGB値を、ソース側のデバイスモデルに基づいてXYZ値に変換する(ステップS1862)。なお、ソース側のデバイスモデルとして、例えば、sRGB又はAdobe(登録商標)RGBなどの種々のモデルを適用することができる。
次に、色空間変換部204は、例えば、国際照明委員会(CIE)によって発行されたモデルCIECAM02に基づいて、XYZ値をJCh値に変換する(ステップS1863)。色空間変換部204はソース側およびデスティネーション側色域に基づいて、デスティネーション色域内の色の変換を行わずデスティネーション色域外の色を距離最小のデスティネーション側色域表面に写像する色域写像を行う(ステップS1864)。なお、ソース側色域とデスティネーション側色域とは当該処理に先立って予め算出される。
続いて、色空間変換部204はCIECAM02に基づいてJCh値をXYZ値に変換する(ステップS1865)。そして、色空間変換部204は当該XYZ値をデスティネーション側のデバイスモデルに基づいてRGB値(変換RGB値)に変換する(ステップS1866)。なお、ステップS1866で用いるデスティネーション側プロファイルは、先述の16種のプロファイルから選択される。
次に、制御部101はLUT格子点の全てに対して変換RGB値を求めたか否かを判定する(ステップS1867)。LUT格子点の全てに対して変換RGB値を求めると(ステップS1867において、YES)、制御部101は環境光補正のためのLUT(色変換用LUT)をLUT118に保存する(ステップS1868)。そして、制御部101はLUT作成処理を終了する。一方、LUT格子点の全てに対して変換RGB値を求めていないと(ステップS1867において、NO)、制御部101はステップS1861の処理に戻る。
なお、図22(b)に示す例では、色変換用LUT(環境光補正用LUT)は、RGBデータが10ビットであり、RGB軸の各々に対して8等分した箇所に格子点を有している。図22(b)に示す例は一例であり、信号のビット数および格子点の数はこれに限定されない。図20に示すフローチャートにおいては、(R,G,B)=(0,0,0)から(R,G,B)=(1023,1023,1023)までの格子点について、ステップS1861〜S1866までの処理が行われる。格子点以外の変換RGB値は補間処理によって生成される。
再び、図20を参照して、環境光補正処理の後、制御部101は、後述するようにして、台形補正処理を行う(ステップS1804)。
図21(c)を参照して、台形補正処理を開始すると、制御部101は台形補正のためのテストパターンを投影面(スクリーン)に投影する(ステップS1881)。
図24は、台形補正処理で用いられるテストパターンを説明するための図である。そして、図24(a)はテストパターンの一例を示す図であり、図24(b)はテストパターンを撮像して得られた画像の一例を示す図である。
ここでは、図示のテストパターンを、例えば、RAM119に保存して、このテストパターンを投影面に投影する。なお、図2に示す形状変換部205の前段にパターン生成部(図示せず)を配置して、当該パターン生成部でテストパターンを生成するようにしてもよい。
続いて、制御部101は撮像部122によってテストパターンが投影された投影面を撮像する(ステップS1882)。ここで、投影装置100が投影面に対して傾いている配置されているとすると、テストパターンを撮影して得られた画像(テストパターン撮像画像)は、例えば、図24(b)に示すように、台形歪みを含む。
制御部101の制御下でテストパターン(テストパターン画像)とテストパターン撮像画像との形状が比較される。そして、制御部101は当該比較結果に応じて傾き量を算出する(ステップS1883)。なお、上記の形状比較は、例えば、撮像系画像処理部123で行われる。さらには、画像処理部104で形状比較を行うようにしてもよい。
続いて、制御部101は傾き量に基づいて、テストパターン撮像画像がテストパターン画像と相似形となるために必要な補正量を算出する(ステップS1884)。
図25は、図21(c)に示す補正量の算出を説明するための図である。そして、図25(a)は縮小処理の一例を示す図あり、図25(b)は補間処理を示す図である。
いま、投影面を撮像して得られた画像(テストパターン撮像画像)が、図24(b)に示すように、画像の下側が縮小される形状で歪んでいるとする。この場合、図25(a)に示すように、制御部101は台形補正によって画像の上側を縮小する。なお、ここでは、投影装置100が投影面に対して垂直方向のみに傾いている場合について説明するが、投影装置100が投影面に対して水平方向にも傾いていても同様にして処理される。
テストパターンの画素数を、水平方向Ht+1、そして、垂直方向t+1とする(図25(a)参照)。前述の傾き量によって、画像の座標点(0,0)および(Ht、0)はそれぞれ座標(sx、xy)および(Ht−sx、sy)に写像されることが分かる。そして、このsxおよびxyが補正量である。
再び図21(c)を参照して、制御部101は上記の補正量に基づいて、台形補正後フレームメモリ206に格納された全ての画素について台形補正のための写像後の座標を示す座標対応情報(台形補正パラメータ)を求める(ステップS1885)。写像の際には、画像の縮小又は拡大が伴う(図25(a)では縮小の例が示されている)ので、制御部101は、ステップS1885において補間フィルタ係数を算出する。その後、制御部101は台形補正処理を終了する。
ここで、図25(b)を参照して、図示の例では、6つの入力データから間引きによって5つのデータを生成する例が示されている。なお、入力データの数と間引きによって生成するデータの数とは、台形歪みの量および画像の位置に応じて変化する。
形状変換部205に備えられた補間回路は、図24(b)に示す入力データ列D0、D1、…、D5のデータ間隔と補間処理後のB0,B1、…、B4のデータ間隔とから補間係数a0、a1、…、a8を算出する。そして、制御部101は当該補間係数をRAM119に格納する。制御部101は補間処理によってB0、B1、B2、B3、およびB4に示すタイミングに対応する画素データを求めて、当該画素データをフレームメモリ206に格納する。
補間によって得られたデータは、図25(b)に示すように、入力データD0、D1、…、D5と同様のタイミングX0、X1、…でフレームメモリ206から出力される。よって、フレームメモリ206に書き込む際に、メモリ制御回路(図示せず)によってデータX4とX5との間で書き込みを停止することによってデータが間引かれる。当該データ間引きによって、上述の走査線の画素数を所定の走査線数単位で変化させるか又は時間軸を所定の画素数ずらすデジタル信号処理が行われることになる。
再び図20を参照して、台形補正処理が終了すると、制御部101は、入力画像データを画像データバス117を介して付加情報解析部112に送る(ステップS1805)。続いて、制御部101の制御下で、付加情報解析部112は画像データがRAWデータであるか否か判定する(ステップS1806)。
画像データがRAWデータであると(ステップS1806において、YES)、制御部101はステップS1807、S1809、およびS1812の処理を並行して行わせる。なお、図示のステップS1809、S1812、およびS1813の処理は図4に示すステップS307、S309、およびS310の処理と同様の処理である。
ステップS1807において、制御部101は壁色補正パラメータおよび台形補正パラメータをRAM119から読み出す(ステップS1807)。さらに、制御部101は環境光補正テーブルをLUT118から読み出す(ステップS1808)。
制御部101は、現像パラ―メタ、壁色補正パラメータ、台形補正パラメータ、および環境光補正テーブルに応じて、現像および補正用のパラメータを算出する(ステップS1810)。例えば、制御部101は壁色補正のゲインと現像パラメータに含まれるホワイトバランスデータとに基づいてホワイトバランス部202で用いるパラメータを算出する。さらに、制御部101は環境光補正用テーブルおよび色空間変換用テーブルに基づいて色空間変換部204で用いるLUTを生成する。加えて、制御部101は台形補正用パラメータと現像パラメータに含まれるシャープネスデータとに基づいて、台形補正に伴う補間処理を考慮して画像の各領域におけるシャープネス補正データを算出する。
なお、シャープネス補正は、台形補正と独立して輝度・色差補正部210で行ってもよく、形状変換部205において台形補正に伴う補間処理と同時に行ってもよい。シャープネス補正を台形補正に伴う補間処理と同時に形状変換部205で行う際には、一般に、輝度信号に対する影響の大きい緑(G)成分のみに行う。
続いて、制御部101はステップS1810で求めたパラメータを用いて、画像処理部によってRAWデータの現像および補正を行う(ステップS1811)。制御部101はRAWデータの現像および補正処理が完了したか否かを判定する(ステップS1814)。現像および補正処理が完了していないと(ステップS1814において、NO)、制御部101はステップS1807、S1809、およびS1812の処理に戻る。この際には、前述のように、「つなぎ」画像の投影が継続される。
現像および補正処理が完了すると(ステップS1814において、YES)、制御部101はRAWデータに応じた画像の投影を中止する(ステップS1815)。そして、制御部101は前述の現像および補正処理が行われた画像データに応じた画像を投影する(ステップS1820)。その後、制御部101はステップS1821およびS1822の処理を行う。なお、ステップS1821およびS1822の処理は、図4に示すS318およびS319の同様の処理である。投影画像が更新されると(ステップS1821において、YES)、制御部101はステップS1805の処理に戻る。また、操作部102から動作終了の指示がないと(ステップS1822において、NO)、制御部101はステップS1820の処理に戻る。
画像データがRAWデータでないと(ステップS1806において、NO)、制御部101は、図4に示すステップS311と同様に、データ伸長部201によって画像データを伸長する(ステップS1816)。続いて、制御部101は壁色補正パラメータおよび台形補正パラメータをRAM119から読み出す(ステップS1817)。さらに、制御部101は環境光補正テーブルをLUT118から読み出す(ステップS1818)。そして、制御部101は画像処理部によって当該パラメータおよびテーブルを用いて、画像データの壁色補正、環境光補正、および台形補正を行う(ステップS1819)。その後、制御部101はステップS1820の処理に進んで、補正済みの画像データに応じた画像を投影する。
なお、RAWデータでない画像信データが信号入力部111に接続するHDMI又はDisplay Portなどのインターフェイスから入力される場合には、ステップS1817からS1819で行われる補正を行うことなく、ステップS1820の処理に進むこともある。
このように、RAWデータを、投影面を撮像した画像を用いて補正するとともに現像処理を行う。RAWデータは圧縮されていないのでビット深度が深い。よって、階調性を損なうことなく補正を行うことができる。
さらに、ホワイトバランスと壁色補正、色空間変換と環境光補正などの組み合わせで現像および補正を行うことによって、演算処理の回数を低減することができる。これによって、演算の際の切り上げ又は切り捨てに起因する誤差の蓄積を削減することができる。
また、台形補正を行う際には、画像の領域によって異なる特性のシャープネス用のフィルタ係数を乗算する。これによって、現像の際の補間フィルタの特性を考慮して、画像の全領域において適切にシャープネス処理を行うことができる。
ところで、上述の例では、投影装置100が撮像部122を備えて、投影装置100において当該撮像部122で得られた投影面の画像を用いてRAWデータを補正するとともに現像した。一方、投影装置100に接続された第1の外部装置で投影面の撮像を行って、さらに、投影装置100に接続された第2の外部機器で画像データの現像および補正を行うようにしてもよい。
図26は、図1に示す投影装置に第1および第2の外部装置を接続した投影システムの一例を説明するための図である。そして、図26(a)は第1および第2の外部装置がともに撮像装置である場合の例を示す図であり、図26(b)は第1の外部装置がPCであって、第2の外部装置が撮像装置である場合の例を示す図である。また、図26(c)は第1の外部装置がサーバーであって、第2の外部装置が撮像装置である場合の例を示す図である。なお、図26において、図6に示す投影システムと同一の構成要素について同一の参照番号を付して説明を省略する。
図26(a)〜図26(c)においては、第2の外部装置として、投影面を撮像する撮像装置(カメラ)2200が備えられている。そして、投影装置100とカメラ2200とはケーブル2201によって接続されている。
なお、ケーブル2201は、HDMI又はDisplay Portなどであってもよく、USBケーブルなどであってもよい。さらには、ケーブル2201を用いることなく、Bluetooth(登録商標)などの無線通信によって投影装置100とカメラ220とを接続するようにしてもよい。また、カメラ2200は、少なくとも投影面を撮像して1フレームの画像データとして投影装置100に送る機能を備えていればよい。
図27は、図22(a)に示す投影システムに備えられた第1のカメラの動作を説明するためのフローチャートである。
操作部702から所定の操作を受け付けると、制御部701はカメラ700の動作を開始する。そして、制御部701はステップS2302、S2311、およびS2303の処理を行う。なお、ステップS2302、S2311、およびS2303の処理作はそれぞれ図8に示すステップS902、S911、およびS903と同様の処理である。
画像データがRAWデータであると(ステップS2303において、YES)、制御部701は次のステップS2304、S2306、およびS2309の処理を並行して行わせる。
ステップS2304において、制御部701は、投影装置100で算出された壁色補正パラメータおよび台形補正パラメータを受信する。さらに、制御部701は、投影装置100で算出された環境光補正テーブルを受信する(ステップS2305)。
ステップS2306において、制御部701は、前述ステップS907と同様にして現像パラメータを設定する。そして、制御部701は、ステップS2307およびS2308の処理を行う。ステップS2307およびS2308の処理は、前述のステップS1810およびS1811と同様の処理である。
なお、ステップS2309およびS2310は、図8に示すステップS909およびS910と同様の処理である。
続いて、制御部701は現像処理および補正処理が完了したか否かを判定する(ステップS2313)。現像処理および補正処理が完了していないと(ステップS2313において、NO)、制御部701はステップS2304およびS2306の処理に戻る。この際には、前述したように、「つなぎ」画像の送信が継続される。
現像処理および補正処理が完了すると(ステップS2313において、YES)、制御部701は現像処理および補正処理が終了した旨を投影装置100に通知する(ステップS2314)。その後、制御部701は現像処理および補正処理が完了した画像データを投影装置100に送信する(ステップS2315)。そして、制御部701はステップS2316および2317の処理を行う。
なお、ステップS2316およびS2317の処理は、図8に示すステップS916およびS917と同様の処理である。投影画像が更新されると(ステップS2316において、YES)、制御部701はステップS2311の処理に戻る。また、操作部102から動作終了の指示がないと(ステップS2317において、NO)、制御部701はステップS2315の処理に戻る。
画像データがRAWデータでないと(ステップS2303において、NO)、制御部701は、図8に示すステップS912の処理と同様に、当該画像データを投影装置100に送る(ステップS2312)。そして、制御部701はステップS2316の処理に進む。
図28は、図26に示す投影装置の投影動作を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102からの投影開始の操作を受け付けると、投影動作を開始する。そして、制御部101はステップS2332〜S2337の処理を行う。なお、ステップS2332、S2336、およびS2337の処理は、図10に示すステップS952、S953、およびS954と同様の処理である。また、ステップS2333、S2334、およびS2335の処理は、図20に示すステップS1802、S1803、およびS1804の処理と同様の処理である。但し、S2333、S2334、およびS2335の処理においては、カメラ2200によって投影面が撮像されることになる。
カメラ700から受信する画像データがRAWデータであると(ステップS2337において、YES)、制御部101は壁色補正パラメータおよび台形補正パラメータをRAM119から読み出してカメラ700に送る(ステップS2338)。さらに、制御部101は環境光補正テーブルをLUT118から読み出してカメラ700に送る(ステップS2339)。そして、制御部101はステップS2340およびS2341の処理を行う。なお、ステップS2340およびS2341の処理は、図10に示すステップS956およびS957と同様の処理である。
続いて、制御部101は、カメラ700においてRAWデータの現像処理および補正処理が了したか否かを判定する(ステップS2342)。ここでは、制御部101はカメラ700から現像処理および補正処理が終了した旨の終了通知を受けたか否かを判定する。現像処理および補正処理が完了していないと(ステップS2342において、NO)、制御部101はステップS2341の処理に戻って、「つなぎ」画像の投影を継続する。
一方、現像処理および補正処理が完了すると(ステップS2342において、YES)、制御部101はステップS2343の処理を行う。当該ステップS2343の処理は、図10に示すステップS959と同様の処理である。そして、制御部101は、カメラ700から現像処理および補正処理が行われた画像データを受信する(ステップS2344)。その後、制御部101はステップS2350〜S2352の処理を行う。ステップS2350〜S2352の処理は、図10に示すステップS961、S967、およびS968と同様の処理である。
一方、カメラ700から受信する画像データがRAWデータでないと(ステップS2337において、NO)、制御部101はステップS2345およびS2346の処理を行う。ステップS2345およびS2346の処理は、図10に示すステップS962およびS963と同様の処理である。
続いて、制御部101はステップS2347〜S2349の処理を行う。ステップS2347〜S2349の処理は、図20に示すステップS1817〜S1819と同様の処理である。そして、ステップS2347の処理の後、制御部101はステップS2350の処理に進む。
図29は、図26に示す投影装置と第1および第2のカメラとの間で行われる通信を説明するためのシーケンス図である。
ステップS2400において、操作者は投影装置100の操作部102を操作して投影開始を指示する。これによって、ステップS2401において、投影装置100はカメラ2200に接続要求を行う。接続要求を受けると、ステップS2402においてカメラ2200は投影装置100との接続を許可して論理的な接続を確立する。そして、ステップS2403において、投影装置100は白色画像を投影面に投影する。
続いて、ステップS2404において、投影装置100はカメラ2200に投影面を撮像するように指示を送る。これによって、ステップS2405において、カメラ2200は白色画像が投影された投影面を撮像する。ステップS2406において、投影装置100はカメラ2200に、ステップS2405で得られた白色投影画(白色画像データ)を送るように要求する。
ステップS2407において、カメラ2200は投影装置100に白色投影画を送信する。そして、ステップS2408において、投影装置100は壁色補正を行った白色画像を投影する。続いて、ステップ2409において、投影装置100はカメラ2200に投影面を撮像するように指示を送る。これによって、ステップS2410において、カメラ2200は壁色補正済の白色画像を投影している投影面を撮像する。
ステップS2411において、投影装置100はカメラ2200に、ステップS2410で得られた壁色補正済の白色投影画を送信するよう要求する。ステップS2412において、カメラ2200は投影装置100に壁色補正済の白色投影画を送信する。続いて、ステップS2413において、投影装置100はテストパターンを投影面に投影する。そして、ステップS2414において、投影装置100はカメラ2200に投影面を撮像するように指示を送る。
ステップS2415において、カメラ2200はテストパターンを投影された投影面を撮像する。ステップS2416において、投影装置100はカメラ2200に、ステップS2415で得られたテストパターン撮像画像データ(テストパターン投影画)を送信するように要求する。これによって、ステップS2417において、カメラ2200は投影装置100にテストパターン投影画を送信する。
続いて、ステップS2420において、投影装置100はカメラ700に接続要求を行う。接続要求を受けると、ステップS2421において、カメラ700は投影装置100との接続を許可して論理的な接続を確立する。そして、ステップS2422において、投影装置100はカメラ700に投影する画像の送信を要求する。
続いて、ステップS2423において、操作者がカメラ700の操作部702を操作して投影する画像データを選択する。ステップS2424において、カメラ700は投影装置100に選択された画像データに関する情報を送信する。ここでは、カメラ700は選択された画像データがRAWデータである又は他のデータであるかを示すフォーマットに関する情報を送信する。
次に、ステップS2425において、投影する画像データがRAWデータであると、投影装置100は画像補正のための補正パラメータをカメラ700に送信する。さらに、投影装置100はLUT118に格納された補正テーブルを撮像装置700に送信する。ステップS2427において、カメラ700は「つなぎ」画像として、RAWデータを投影装置100に送信する。
ステップS2428では、カメラ700はRAWデータの現像処理を行うとともに、補正パラメータおよび補正テーブルを用いて補正処理を行う。ステップS2429において、投影装置100は、ステップS2427で受信したRAWデータに応じた画像を投影する。
次に、ステップS2430において、カメラ700は投影装置100に、現像処理および補処理正が終了した旨の終了通知を通知する。当該終了通知を受けると、ステップS2431において、投影装置100は、現像処理および補正処理済みの画像データの送信をカメラ700に要求する。これによって、ステップS2432において、カメラ700は現像処理および補正処理済みの画像データを投影装置100に送信する。そして、ステップS2433において、投影装置100は現像処理および補正処理済みの画像データに応じた画像を投影する。
このようにして、投影装置100に接続されたカメラ2200によって投影面を撮像して得られた画像データを用いて、カメラ700がRAWデータを現像処理および補正処理を行うそして、このような処理によっても階調性を損なうことなく画像補正を行うことができる。なお、投影面の撮像および画像補正のいずれか一方を投影装置で行うようにしてもよい。
上述の例では、図26(a)に示す投影システムを例に挙げて説明したが、図26(b)および図26(c)に示す投影システムにおいても同様にして現像処理および補正処理が行われる。なお、図26(b)および図26(c)に示す例では、RAWデータは、それぞれPCおよびサーバーに備えられたハードディスクなどの記憶素子に格納される。
[第4の実施形態]
続いて、本発明の第4の実施形態による投影装置の一例について説明する。なお、第4の実施形態による投影装置の構成は図19に示す投影装置と同様である。
第4の実施形態では、撮像条件を変更して同一の被写体を撮像した複数のRAWデータが記録されている。そして、投影装置100は投影面の状態に応じて複数のRAWデータから1つのRAWデータを選択して、当該選択したRAWデータを補正処理する。
図30Aおよび図30Bは、本発明の第4の実施形態による投影装置による投影動作を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102から投影開始の操作を受け付けると投影動作を開始する。そして、制御部101はステップS2502〜S2506の処理を行う。ステップS2501〜S2506の処理は、図20に示すステップS1802〜S1806と同様の処理である。
画像データがRAWデータであると(ステップS2506において、YES)、制御部101はステップS2504の処理で求めた台形補正のための補正量を取得する(ステップS2507)。そして、制御部101は投影する画像データに係る撮像情報を解析する(ステップS2508)。
図31は、画像ファイルの他の例を説明するための図である。そして、図31(a)は撮像情報の他の例を示す図であり、図31(b)は撮影条件を変更して同一の撮影シーンを撮影して得られた複数の画像ファイルを示す図である。なお、図31(a)において、図13(b)に示す項目と同一の項目については同一の参照番号を付す。
図31(b)に示す撮像情報は、項目1211〜1216に加えて、さらに項目2811および項目2812を有し、当該項目2811および2812には撮影を行った際の値2813および2814が対応付けられている。
項目2811は、撮像の際にカメラ700をどの程度左右に動かしたかを示すパン角情報である。また、項目2812は、撮像の際にカメラ700をどの程度上下に動かしたかを示すチルト角情報である。なお、パン角およびチルト角を検出する際には、撮像を開始した後、カメラ700がいずれの方向にどの程度振れたかを傾きセンサ又は加速度センサで検出する。
ここでは、撮像の際にカメラ700のチルト角を変化させて撮像して、図31(b)に示す4枚の画像ファイル2850、2860、2870、および2880を得る。この際には、画像ファイル2850、2860、2870、および2880の順にカメラ700を上方にチルトさせる。なお、画像ファイル2850、2860、2870、および2880はそれぞれ撮像情報2851、2861、2871、および2881と画像データ2852、2862、2872、および2882を有する。
制御部101は台形補正量と撮像情報2851、2861、2871、および2881に基づいて、投影装置100の傾きに応じた画像データを画像データ2852、2862、2872、および2882から選択する(ステップS2509)。ここでは、形状変換部205による台形補正によって画像を変形する度合いが少なくて済む画像データが選択される。なお、画像処理による画質の劣化を抑えるために、台形補正の度合いを少なくする。
続いて、制御部101はステップSS2510〜S2518およびS2526の処理を行う。ステップSS2510〜S2518およびS2526の処理は、図20に示すステップS1807〜S1815およびS1820と同様の処理である。
画像データがRAWデータでないと(ステップS2506において、NO)、制御部101はステップS2521〜S2524の処理を行う。ステップSS2521〜S2524の処理は、図20に示すステップS1816〜SS1819と同様の処理である。
続いて、制御部101は画像データについて補正が完了したか否かを判定する(ステップS2525)。補正が完了しないと(ステップS2525において、NO)、制御部101はステップS2522の処理に戻る。一方、補正が完了すると(ステップS2525において、YES)、制御部101はステップS2526の処理に進む。
ステップS2526の処理の後、制御部101は、画像の反転又はレジ調整などの液晶表示素子106と画像との位置関係を変更する指示があったか否かを判定する(ステップS2527)。つまり、ここでは、制御部101は液晶表示素子106の駆動に変化があったか否かを判定する。反転又はレジ調整などの指示があると(ステップS2527において、YES)、制御部101は内蔵メモリ又はRAM119に格納されたフラグflgをオンしてflg=1とする(ステップS2528)。
続いて、制御部101は、反転又はレジ調整などの指示に基づいて液晶駆動部105を制御しての液晶表示素子106の駆動を変更する(ステップS2529:パネル駆動変更)。そして、画像の反転又はレジ調整を行う場合には、再度台形補正を行う必要がある。このため、制御部101の制御下で台形補正が行われる(ステップS2530)。なお、台形補正量に変更はない。
続いて、制御部101はステップS2531〜S2535の処理を行う。ステップS2531〜S2535の処理は、図12Aおよび図12Bに示すステップS1129〜S1133と同様の処理である。
このように、撮像条件を変えて、被写体を撮像して得られたRAWデータが複数存在する場合に、投影面を撮像して得られた画像に応じて、複数のRAWデータから1つを選択して当該選択したRAWデータを補正する。これによって、画像劣化の原因となる画像変形を低減して、適切に補正を行うことができる。
ところで、投影面を撮像する際には、外部のカメラを用いて撮像するようにしてもよい。つまり、複数のRAWデータからその一つを選択する際に用いられる投影面画像を外部のカメラで撮像するようにしてもよい。この際には、図26に示す投影システムが用いられる。以下の説明では、図26(a)に示す投影システムを用いた場合について説明する。
図32は、本発明の第4の実施形態による第1のカメラの動作を説明するためのフローチャートである。
操作部702から所定の操作を受け付けると、制御部701はカメラ700の動作を開始する。そして、制御部701はステップS2602、S2603、およびS2604の処理を行う。ステップS2602、S2603、およびS2604の処理は図8に示すステップS902、S911、およびS903と同様の処理である。
画像データがRAWデータであると(ステップS2604において、YES)、制御部701はステップS2605およびS2613の処理を並行して行わせる。
ステップS2605において、制御部701は投影装置100から台形補正量を受信する。そして、制御部701はステップS2606およびS2607の処理を行う。ステップS2606およびS2607の処理は、図30Aおよび図30Bに示すステップS2508およびS2509と同様の処理である。その後、制御部701はステップS2608〜S2610の処理を行う。ステップS2608〜S2610の処理は、図27に示すステップS2304〜S2306と同様の処理である。
さらに、制御部701はステップS2611〜〜S2614の処理を行う。ステップS2611〜〜S2614の処理は、図27に示すS2307〜S2310と同様の処理である。そして、制御部701はステップS2615〜S2620の処理を行う。ステップS2615〜S2620の処理は、図27に示すステップS2313〜S2317と同様の処理である。
図33Aおよび図33Bは、本発明の第4の実施形態による投影装置における投影動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
制御部101は操作部102からの投影開始の操作を受け付けると、投影動作を開始する。そして、制御部101はステップS2642〜S2647の処理を行う。ステップS2642〜S2647の処理は、図28に示すステップS2332〜S2337と同様の処理である。
画像データがRAWデータであると(ステップS2647において、YES)、制御部101は投影面を撮像して得た台形補正量をカメラ700に送る(ステップS2648)。そして、制御部101はステップS2649〜S2655の処理を行う。ステップS2649〜S2655の処理は、図28に示すステップS2338〜S2344と同様の処理である。
画像データがRAWデータでないと(ステップS2647において、NO)、制御部101はカメラ700から画像データを受信する(ステップS2656)。そして、制御部101はステップS2657〜S2661の処理を行う。ステップS2657〜S2661の処理は、図30Aおよび図30Bに示すステップS2521〜S2525と同様の処理である。
なお、図示のステップS2662〜S2671の処理は、図30Aおよび図30Bに示すステップS2526〜S2535と同様の処理であるので、説明を省略する。
図34は、本発明の第4の実施形態による投影装置と第1および第2のカメラとの間で行われる通信の他の例を説明するためのシーケンス図である。
図34において、ステップS2700〜S2717の処理は、図29に示すステップS2400〜S2417と同様の処理である。さらに、ステップS2720〜S2724の処理は、図29に示すステップS2420〜S2424と同様の処理である。
ステップS2725において、投影装置100は台形補正量をカメラ700に送る。その後、ステップS2726〜S2728の処理が行われる。ステップS2726〜S2728の処理は、図29に示すステップS2425〜S2427と同様の処理である。
ステップS2729において、カメラ700は複数の画像データから台形補正量に応じて1つを選択して、当該選択した画像データについて現像処理および補正処理を行う。その後、ステップS2730〜S2734の処理が行われる。ステップS2730〜S2734の処理は、図29に示すステップS2429〜S2433と同様の処理である。
このように、外部装置は撮像条件を変更して撮像して得られた複数のRAWデータを得る。そして、当該外部装置は投影装置100に接続された他の外部装置で得られた投影面画像に応じて1つを選択して、当該選択された画像データを補正する。これによって、画像劣化の原因となる画像変形を低減して、適切に画像補正を行うことができる。
なお、上述の例では、投影面の撮像と画像補正とを投影装置に接続された外部装置で行うようにしたが、投影面の撮像および画像補正のいずれか一方を投影装置で行うようにしてもよい。
さらに、上述の例では、互いに異なるチルト角による撮像の結果得られた複数のRAWデータ画像から1つを選択する場合については説明したが、これに限定されない。例えば、壁色補正又は環境光補正などによって画像が暗くなる場合、撮像情報を比較して明るいRAWデータを選択するようにしてもよい。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を投影装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムを投影装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 投影装置
101,701 制御部
104 画像処理部
107 光源
108 照明光学系
109 投影光学系
112,712 付加情報解析部
208 周辺部光量補正部
209 収差補正部
700 撮像装置

Claims (18)

  1. 投影画像を投影面に投影する投影装置であって、
    前記投影画像を前記投影面に投影するための投影光学系と、
    撮像によって得られたRAWデータに応じて投影を行う際、前記RAWデータを補正パラメータに基づいて補正処理を行うとともに現像処理を行って画像データとする現像手段と、
    前記画像データに応じた投影画像を前記投影面に投影する投影手段と、
    を有することを特徴とする投影装置。
  2. 前記補正パラメータは前記投影光学系の光学特性に基づくパラメータであることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  3. 前記現像手段は、前記投影光学系の光学特性の変化を検出した場合に、当該変化した後の補正パラメータに基づいて現像処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
  4. ズーム倍率の変化、フォーカスの変化、光学シフト量の変化、画像の反転設定の変化、液晶表示素子のレジ調整の変化のうちの、少なくとも1つの変化を検出した場合に、前記現像手段は、当該変化した後の補正パラメータに基づいて現像処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の投影装置。
  5. 前記投影面に投影された投影画像を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で得られた画像と所定の基準画像とを比較して、当該比較結果に応じて前記補正パラメータを求める算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  6. 前記補正パラメータは、前記投影画像が投影される投影面の色補正を行うためのパラメータ、前記投影面の周辺環境光による影響を補正するためのパラメータ、および前記投影面の形状を補正するためのパラメータの少なくとも一つを有することを特徴とする請求項5に記載の投影装置。
  7. 前記投影手段は、光源からの光を変調する光変調素子と、
    前記画像データに基づいて前記光変調素子を駆動する駆動手段とを有し、
    前記光変調素子の出力を前記投影画像として前記投影光学系によって前記投影面に投影することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の投影装置。
  8. 前記現像手段は、ズーム倍率、フォーカス位置、光学シフト量、像高、および前記液晶表示素子の少なくとも1つの設定に基づいて、複数のRAWデータから一つを選択して、当該選択したRAWデータについて前記補正処理および前記現像処理を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の投影装置。
  9. 前記複数のRAWデータは互いに撮影条件が異なることを特徴とする請求項8に記載の投影装置。
  10. 前記光学特性は前記光源から出力された光の光量が前記投影光学系で変化する割合を示す光量変化率と前記投影光学系で生じる収差の少なくとも一つであることを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
  11. 投影画像を投影面に投影する投影装置と、前記投影装置による投影に用いられる画像データを前記投影装置に送る画像処理装置とを有する投影システムであって、
    前記投影装置は、前記投影画像を前記投影面に投影するための投影光学系と、前記画像処理装置から前記画像データを受信する受信手段と、撮像によって得られたRAWデータを補正するための補正パラメータを前記画像処理装置に送信する第1の送信手段と、前記画像データに応じた投影画像を前記投影面に投影する投影手段と、を有することを特徴とする投影システム。
  12. 前記画像処理装置は、前記補正パラメータを受信して、前記RAWデータを前記補正パラメータに基づいて補正処理を行うとともに現像処理を行って前記画像データとする現像手段と、前記画像データを前記投影装置に送信する第2の送信手段と、を有することを特徴とする請求項11に記載の投影システム。
  13. 前記補正パラメータは前記投影光学系の光学特性に基づくパラメータであることを特徴とする請求項11又は12に記載の投影システム。
  14. 前記第1の送信手段は、前記投影光学系の光学特性の変化を検出した場合に、当該変化した後の補正パラメータを前記画像処理装置に送信することを特徴とする請求項13に記載の投影システム。
  15. 前記投影装置は、前記投影面に投影された投影画像を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で得られた画像と所定の基準画像とを比較して、当該比較結果に応じて前記補正パラメータを求める算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項11に記載の投影システム。
  16. 前記投影面に投影面に投影された投影画像を撮像して得られた画像を前記投影装置に送る撮像装置を備え、
    前記投影装置は、前記撮像装置で得られた画像と所定の基準画像とを比較して、当該比較結果に応じて前記補正パラメータを求める算出手段を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の投影システム。
  17. 投影画像を投影面に投影するための投影光学系を備える投影装置の制御方法であって、
    撮像によって得られたRAWデータに応じて投影を行う際、前記RAWデータを補正パラメータに基づいて補正処理を行うとともに現像処理を行って画像データとする現像ステップと、
    前記画像データに応じた投影画像を前記投影面に投影する投影ステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  18. 投影画像を投影面に投影するための投影光学系を備える投影装置で用いられる制御プログラムであって、
    前記投影装置が備えるコンピュータに、
    撮像によって得られたRAWデータに応じて投影を行う際、前記RAWデータを補正パラメータに基づいて補正処理を行うとともに現像処理を行って画像データとする現像ステップと、
    前記画像データに応じた投影画像を前記投影面に投影する投影ステップと、
    を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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