JP2018006993A - 画像処理装置、撮像システムおよび撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動する被写体を撮影した動画のS/N比の向上、高ダイナミックレンジを実現する。【解決手段】画像処理装置は、連続的に取得された複数の画像を入力し、複数の画像のうちの第1画像のS/N比を向上させる処理を行って第3画像を生成し、複数の画像のうちの第2画像のS/N比を向上させる処理を行って第4画像を生成する生成部と、第1画像と第4画像とを合成して第1合成画像を生成し、第2画像と第3画像とを合成して第2合成画像を生成する合成部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、画像処理装置、撮像システムおよび撮像装置に関する。
従来から、複数の画像データを加算することにより、ランダムノイズの発生を抑えた画像を表示する撮像装置が知られている(例えば、特許文献1)。しかしながら、移動する被写体を撮影した動画においては、移動する被写体の画像上での位置や大きさ等が異なるので、加算して得られた画像を再生すると、移動する被写体に残像が残ったように見え、画質が低下するという問題がある。
請求項1に記載の画像処理装置は、連続的に取得された複数の画像を入力し、複数の画像のうちの第1画像のS/N比を向上させる処理を行って第3画像を生成し、複数の画像のうちの第2画像のS/N比を向上させる処理を行って第4画像を生成する生成部と、第1画像と第4画像とを合成して第1合成画像を生成し、第2画像と第3画像とを合成して第2合成画像を生成する合成部と、を備える。
請求項10に記載の撮像システムは、被写体像を撮像して連続的に画像を取得する撮像部と、撮像部に電力を供給する電源部とを有する撮像装置と、請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置と、を備える。
請求項14に記載の撮像装置は、被写体像を撮像して連続的に画像を取得する撮像部と、請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置と、画像処理装置の合成部によって生成された第1合成画像と第2合成画像とを連続的に表示する表示部と、を備える。
請求項10に記載の撮像システムは、被写体像を撮像して連続的に画像を取得する撮像部と、撮像部に電力を供給する電源部とを有する撮像装置と、請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置と、を備える。
請求項14に記載の撮像装置は、被写体像を撮像して連続的に画像を取得する撮像部と、請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置と、画像処理装置の合成部によって生成された第1合成画像と第2合成画像とを連続的に表示する表示部と、を備える。
図面を参照しながら、一実施の形態による撮像システムについて説明する。図1は、撮像システム1の構成を模式的に示すブロック図である。撮像システム1は、撮像装置10と、制御処理装置20と、操作端末30とを備える。本実施の形態の撮像システム1では、ユーザによる操作端末30の操作に応じた各種指示が、例えば無線通信によって制御処理装置20に送信される。ユーザによる操作に応じて各種指示に撮影に関する指示が含まれている場合には、更に制御処理装置20から、例えば無線通信によって撮像装置10に送信され、撮像装置10が動作を行う。換言すると、撮像システム1においては、制御処理装置20がマスターとして、撮像装置10がスレーブとして機能する。撮像装置10によって撮影された画像は、例えば無線通信によって制御処理装置20に送信され、制御処理装置20にて種々の画像処理が施され、内部に記録される。制御処理装置20にて画像処理が施された画像は、例えば無線通信によって操作端末30に送信され、操作端末30に設けられた表示器に表示される。
以下、撮像システム1の構成について、撮像装置10と、制御処理装置20と、操作端末30とに分けて説明する。
以下、撮像システム1の構成について、撮像装置10と、制御処理装置20と、操作端末30とに分けて説明する。
−撮像装置10−
撮像装置10は、撮影レンズ11と、撮像素子12と、電源部13と、通信部14とを備える。撮影レンズ11は、結像レンズや焦点調節レンズ等の種々の光学レンズ群を含んで構成される。なお、図1では撮影レンズ11を1枚のレンズで代表して表している。撮像素子12は、撮像面上において行列状に多数配列されたCMOSやCCD等の光電変換素子(画素)や画素の駆動を制御する各種の回路により構成される。撮像素子12は、後述する制御処理装置20の制御に応じて駆動して、撮影レンズ11を通して入力される被写体像を撮像し、撮像して得た撮像信号を出力する撮像部である。撮像素子12は、グローバルシャッタを搭載し、撮像面の全領域で生成した撮像信号を一時的に格納するフレームバッファ(不図示)を有している。すなわち、撮像素子12は、光電変換により生成した電荷を一括して同じタイミングにて電荷蓄積部(不図示)へ転送する、または、生成した電荷を電気信号した後、一括して同じタイミングにて電荷蓄積部へ転送することにより、電荷蓄積部をフレームバッファとして機能させることができる。従って、撮像素子12は、生成した撮像信号を読み出すための時間(データ伝送時間)を長くすることができる。グローバルシャッタ動作により、撮像素子12上の全画素に対して同時に撮像を行うことができる。
撮像装置10は、撮影レンズ11と、撮像素子12と、電源部13と、通信部14とを備える。撮影レンズ11は、結像レンズや焦点調節レンズ等の種々の光学レンズ群を含んで構成される。なお、図1では撮影レンズ11を1枚のレンズで代表して表している。撮像素子12は、撮像面上において行列状に多数配列されたCMOSやCCD等の光電変換素子(画素)や画素の駆動を制御する各種の回路により構成される。撮像素子12は、後述する制御処理装置20の制御に応じて駆動して、撮影レンズ11を通して入力される被写体像を撮像し、撮像して得た撮像信号を出力する撮像部である。撮像素子12は、グローバルシャッタを搭載し、撮像面の全領域で生成した撮像信号を一時的に格納するフレームバッファ(不図示)を有している。すなわち、撮像素子12は、光電変換により生成した電荷を一括して同じタイミングにて電荷蓄積部(不図示)へ転送する、または、生成した電荷を電気信号した後、一括して同じタイミングにて電荷蓄積部へ転送することにより、電荷蓄積部をフレームバッファとして機能させることができる。従って、撮像素子12は、生成した撮像信号を読み出すための時間(データ伝送時間)を長くすることができる。グローバルシャッタ動作により、撮像素子12上の全画素に対して同時に撮像を行うことができる。
撮像素子12の撮像面には、それぞれR(赤)、G(緑)およびB(青)のカラーフィルタが画素位置に対応するように設けられている。撮像素子12がカラーフィルタを通して被写体像を撮像するため、撮像素子12から出力される撮像信号はRGB表色系の色情報を有する。なお、撮像素子12の撮像面の一部の領域または全領域に焦点検出用画素が配置されても良い。この場合、焦点検出用画素から出力される対の光像に応じた信号を加算した信号が撮像信号として使用される。
通信部14は、後述する制御処理装置20の通信部24との間で、無線通信により各種の情報の送受信を行う。通信部14は、制御処理装置20からの駆動指示信号や撮影指示信号を、例えばBluetooth(登録商標)等の規格に従って受信する。通信部14は、撮像素子12から出力された撮像信号を、例えばIEEE802.11acに基づいたWiGig等の規格に従って、制御処理装置20に高速送信する。即ち、撮像素子12で生成された撮像信号は、詳細を後述する制御処理装置20にて各種の処理が施される。これにより、撮像装置10は、従来のデジタルカメラ等と異なり、画像処理を行うためのメイン基板や、表示器等の部品を有していない。従って、電源部13は、上記のメイン基板や表示器等に電力を供給する必要がなく、撮像素子12にのみ電力を供給するので、撮像素子12の長時間の駆動を可能にすることができる。電源部13は、撮像装置10に設けられた撮像素子12と通信部14とを駆動させるための駆動電力を供給する。
−制御処理装置20−
制御処理装置20は、制御部21と、画像処理部22と、メモリ23と、通信部24とを備える。制御部21は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいて、撮像装置10や制御処理装置20の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。制御プログラムは、制御部21内の不図示の不揮発性メモリに格納されている。
制御処理装置20は、制御部21と、画像処理部22と、メモリ23と、通信部24とを備える。制御部21は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいて、撮像装置10や制御処理装置20の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。制御プログラムは、制御部21内の不図示の不揮発性メモリに格納されている。
画像処理部22は、撮像装置10の撮像素子12から出力された撮像信号に対して、たとえばホワイトバランス調整やガンマ補正等の種々の画像処理を施して画像データを生成する。また、画像処理部22は、上記の画像処理で生成した画像データやメモリ23に記録されている画像データに基づいて、後述する操作端末30の表示器32に表示するための表示用の画像データを生成する。画像処理部22は生成した画像データに対して圧縮処理を行うことにより画像ファイルを生成する。画像処理部22は、生成された画像ファイルをメモリ23に記録する。画像処理部22は、生成部221と合成部222とを機能として備える。画像処理部22は、撮像装置10とは別体の制御処理装置20内に設けられているので、デジタルカメラに搭載した画像処理回路にて行う処理と比べて、負荷の高い処理や高速性を要する処理を行うことができる。
メモリ23は、上述した画像ファイルを記録するための記録媒体である。また、メモリ23には、記録された画像ファイルのファイル名がリスト化されたファイルリストが記録される。通信部24は、撮像装置10の通信部14との間で、上述したように、無線通信により各種の情報の送受信を行うとともに、後述する操作端末30の通信部34との間で、無線通信により各種の情報の送受信を行う。通信部24は、ユーザの操作に応じて出力された駆動指示や撮影指示を示す操作信号を、例えばBluetooth等の規格に従って操作端末30から受信する。通信部14は、制御処理装置20により生成された画像データを、例えばIEEE802.11acに基づいたWiGig等の規格に従って、操作端末30に送信する。
−操作端末30−
操作端末30は、制御部31と、表示器32と、操作検出部33と、通信部34とを備える。制御部31は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいて、操作端末30の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。表示器32は、制御部31の制御に基づいて駆動され、制御処理装置20で生成され送信された画像データに対応する画像の表示を行う。表示器32には、撮像装置10や制御処理装置20の各種動作を設定するためのメニュー画面が表示される。
操作端末30は、制御部31と、表示器32と、操作検出部33と、通信部34とを備える。制御部31は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいて、操作端末30の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。表示器32は、制御部31の制御に基づいて駆動され、制御処理装置20で生成され送信された画像データに対応する画像の表示を行う。表示器32には、撮像装置10や制御処理装置20の各種動作を設定するためのメニュー画面が表示される。
操作検出部33は、例えば表示器32に積層されて設けられるタッチパネル等により構成され、ユーザの指等が表示器32の画面に接触するタップ操作が行われると、その座標を制御部31に出力する。ユーザは、操作検出部33の操作により、例えば撮像装置10に対する撮影モードの開始指示や、撮像装置10の撮像指示や、各種の設定等の選択指示または決定指示や、制御処理装置20内に記録された画像データに対応する画像を表示器32に再生、表示させるための再生モードの選択指示や、撮像装置10による撮影を静止画撮影モードと動画撮影モードとの間で切り替える指示や、撮像装置10で撮影された画像をリアルタイムで表示器32に表示するライブビュー表示を行うためのライブビューモードの設定指示等が可能である。この場合、制御部31は、表示器32に、上記の各指示に応じたアイコン等を表示させる。ユーザは、所望する指示に従って、表示器32に表示されたアイコンに対してタップ操作を行うと、制御部31は、操作検出部33により検出された座標に基づいて、何れの指示が行われたかを判定し、指示の内容に応じて各部に指示信号を出力する。
なお、操作検出部33としてタッチパネル等により構成されるものに限定されず、ユーザインタフェースとして利用し得る種々の構成を用いることができる。たとえば、ユーザによる操作はボタン等を押下操作することにより行われ、操作検出部33はユーザのボタン操作を検出するものでも良い。または、操作検出部33は、ユーザの動作、たとえば手を振ったり、予め決められているジェスチャー等を検出しても良い。この場合、操作検出部33は撮像装置により構成することができる。また、操作検出部33は、ユーザの声を検出するマイク等の集音装置により構成されても良い。その他、操作検出部33は、撮像装置10の周辺部の温度変化を検知する温度センサーや、においの強弱を検出するにおいセンサによって構成されても良い。
通信部34は、制御処理装置20の通信部24との間で、上述したように、無線通信により各種の情報の送受信を行う。
なお、操作検出部33としてタッチパネル等により構成されるものに限定されず、ユーザインタフェースとして利用し得る種々の構成を用いることができる。たとえば、ユーザによる操作はボタン等を押下操作することにより行われ、操作検出部33はユーザのボタン操作を検出するものでも良い。または、操作検出部33は、ユーザの動作、たとえば手を振ったり、予め決められているジェスチャー等を検出しても良い。この場合、操作検出部33は撮像装置により構成することができる。また、操作検出部33は、ユーザの声を検出するマイク等の集音装置により構成されても良い。その他、操作検出部33は、撮像装置10の周辺部の温度変化を検知する温度センサーや、においの強弱を検出するにおいセンサによって構成されても良い。
通信部34は、制御処理装置20の通信部24との間で、上述したように、無線通信により各種の情報の送受信を行う。
上述した構成を有する撮像システム1において、撮像装置10により撮影処理を行う場合の動作および撮影された画像を再生表示する場合の動作について説明する。
撮影モードを開始するために、ユーザにより操作端末30の表示器32に表示された撮影モードの開始に対応するアイコンに対してタップ操作が行われる。制御部31は、操作検出部33により検出された座標に基づいて、撮影モードの開始が指示されたことを判定し、通信部34を介して、撮影モードの開始を指示する信号を制御処理装置20へ送信させる。制御処理装置20の制御部21は、通信部24を介して操作端末30からの撮影モードの開始を指示する信号を受信すると、制御部21は、撮像装置10の駆動開始を指示する信号を、通信部24を介して撮像装置10へ送信させる。
撮影モードを開始するために、ユーザにより操作端末30の表示器32に表示された撮影モードの開始に対応するアイコンに対してタップ操作が行われる。制御部31は、操作検出部33により検出された座標に基づいて、撮影モードの開始が指示されたことを判定し、通信部34を介して、撮影モードの開始を指示する信号を制御処理装置20へ送信させる。制御処理装置20の制御部21は、通信部24を介して操作端末30からの撮影モードの開始を指示する信号を受信すると、制御部21は、撮像装置10の駆動開始を指示する信号を、通信部24を介して撮像装置10へ送信させる。
撮像装置10は、駆動開始を指示する信号を受信すると、撮像素子12が起動するとともに、電源部13から撮像素子12への電力供給が開始される。撮像素子12が駆動を開始すると、上述したように、撮影レンズ11を介して被写体像を所定周期(フレームレート)ごとに撮像して、撮像面の全領域で撮像して得た撮像信号を出力する。出力された撮像信号は、通信部14を介して制御処理装置20に送信される。
制御処理装置20の画像処理部22は、受信した撮像信号から、上述した種々の画像処理を施して画像データを生成する。制御部21は、生成された画像データを通信部24を介して操作端末30に送信させる。操作端末30の制御部31は、通信部34を介して受信した画像データに対応する画像を、表示器32に表示させる。これにより、表示器32にて、撮像素子12で撮像した画像をリアルタイムに表示するライブビュー表示が行われる。
ユーザによって操作端末30の表示器32上で撮影準備を指示する操作が行われると、制御部31は、通信部34を介して撮影準備を指示する信号を制御処理装置20へ送信する。撮影準備を指示する信号を受信すると、制御処理装置20の制御部21は、撮像素子12から出力され通信部14および24を介して受信した焦点検出信号を用いて公知の焦点検出演算を行い、演算結果に基づいて通信部14および24を介して撮像装置10に対して焦点調節を行わせる。なお、パンフォーカスにて撮影が行われる場合には、上記の処理は行われなくてよい。制御部21は、通信部14および24を介して受信した撮像信号を用いて露出演算を行い、露光時間や絞り値等の制御を行う。
ユーザによって操作端末30の表示器32上で撮影を指示する操作が行われると、制御部31は、通信部34を介して撮影を指示する信号を制御処理装置20へ送信する。撮影を指示する信号を受信すると、制御部21は、通信部24および14を介して撮像装置10に撮影動作を行わせ、撮像素子12から出力された撮像信号を通信部14および24を介して受信する。画像処理部22は、受信した撮像信号に対して種々の画像処理を施して生成した画像データを、画像ファイルの形式でメモリ23に記録する。このとき、メモリ23に記録されたファイルリストのファイル名が更新されて記録される。
ユーザによって操作端末30の表示器32上で再生を指示する操作が行われると、制御部31は、通信部34を介して再生を指示する信号を制御処理装置20へ送信する。制御処理装置20の制御部21は、再生を指示する信号を受信すると、メモリ23に記録されたファイルリストを通信部24を介して操作端末30に送信させる。操作端末30の制御部31は、受信したファイルリストを表示器32に表示する。
ユーザは、表示器32に表示されたファイルリスト中のファイル名から、再生を所望するファイル名をタップ操作することにより、再生の指示を行う。制御部31は、操作検出部33により検出された座標と表示されているファイル名の表示器32上での座標とに基づいて、ユーザによりタップ操作されたファイル名を特定する。制御部31は、特定したファイル名を再生指示信号として、通信部34を介して制御処理装置20へ送信する。
なお、表示器32にファイルリストを表示させてファイル名をタップ操作させるものに限定されず、サムネイル画像を表示器32上に表示させて、タップ操作されたサムネイル画像に対応するファイル名が再生指示信号として送信されても良い。
なお、表示器32にファイルリストを表示させてファイル名をタップ操作させるものに限定されず、サムネイル画像を表示器32上に表示させて、タップ操作されたサムネイル画像に対応するファイル名が再生指示信号として送信されても良い。
制御処理装置20の制御部21は、通信部24を介して再生指示信号を受信すると、再生指示信号にて特定されるファイル名を有する画像ファイルをメモリ23から読み出し、通信部24を介して操作端末30へ送信する。操作端末30の制御部31は、通信部34を介して受信した画像ファイルから表示用の画像データを生成し、表示器32に表示させる。
本実施の形態による撮像システム1においては、撮像装置10により取得された画像信号に対して、制御処理部20の画像処理部22にて以下の処理を行う。
(1)S/N比向上、高ダイナミックレンジ処理
(2)移動する被写体に対するS/N向上処理
(1)S/N比向上、高ダイナミックレンジ処理
(2)移動する被写体に対するS/N向上処理
(1)S/N比向上、高ダイナミックレンジ処理
上述したように、撮像装置10の撮像素子12がグローバルシャッタを搭載している。制御処理装置20の画像処理部22は、撮像装置10によってグローバルシャッタ動作により撮像面の全領域で取得された撮像信号に基づいて生成された複数の画像データに対して多重化を行う。この場合、画像処理部22は、複数の画像データを加算することにより、低出力信号と高出力信号とを再現して、高ダイナミックレンジの画像データを生成する。また、画像処理部22が複数の画像データを加算するため、各画像データ上で異なる位置に発生するランダムノイズが平均化される。これにより、加算された画像データ上では、ランダムノイズが抑制あるいは除去され、S/N比が向上される。
上述したように、撮像装置10の撮像素子12がグローバルシャッタを搭載している。制御処理装置20の画像処理部22は、撮像装置10によってグローバルシャッタ動作により撮像面の全領域で取得された撮像信号に基づいて生成された複数の画像データに対して多重化を行う。この場合、画像処理部22は、複数の画像データを加算することにより、低出力信号と高出力信号とを再現して、高ダイナミックレンジの画像データを生成する。また、画像処理部22が複数の画像データを加算するため、各画像データ上で異なる位置に発生するランダムノイズが平均化される。これにより、加算された画像データ上では、ランダムノイズが抑制あるいは除去され、S/N比が向上される。
(2)移動する被写体に対するS/N比向上処理
本実施の形態の撮像システム1は、動画撮影モードにて生成された画像データ(動画像データ)を再生する際に、制御処理装置20により動画像データに含まれる移動する被写体(以下、移動被写体と呼ぶ)対してS/N比を向上させる処理を施した後、操作端末30にて再生する高画質動画再生モードを有する。高画質動画再生モードは、操作端末30の表示器32に表示させるメニュー画面上から行うことができる。制御処理装置20の制御部21は、ユーザにより指定された画像ファイル(動画像ファイル)をメモリ23から上述したようにして読み出す。
本実施の形態の撮像システム1は、動画撮影モードにて生成された画像データ(動画像データ)を再生する際に、制御処理装置20により動画像データに含まれる移動する被写体(以下、移動被写体と呼ぶ)対してS/N比を向上させる処理を施した後、操作端末30にて再生する高画質動画再生モードを有する。高画質動画再生モードは、操作端末30の表示器32に表示させるメニュー画面上から行うことができる。制御処理装置20の制御部21は、ユーザにより指定された画像ファイル(動画像ファイル)をメモリ23から上述したようにして読み出す。
−特徴点抽出処理−
制御処理装置20の画像処理部22は、読み出された動画像ファイルの各フレームの動画像データから移動被写体を抽出して、抽出した移動被写体に対してS/N比を向上させる処理を行う。画像処理部22の生成部221は、各動画像データに対して、公知の特徴点抽出処理を行い、移動被写体の輪郭を抽出する。生成部221は、抽出した移動被写体に基づいて、フレーム間における移動被写体の移動ベクトルを算出する。
制御処理装置20の画像処理部22は、読み出された動画像ファイルの各フレームの動画像データから移動被写体を抽出して、抽出した移動被写体に対してS/N比を向上させる処理を行う。画像処理部22の生成部221は、各動画像データに対して、公知の特徴点抽出処理を行い、移動被写体の輪郭を抽出する。生成部221は、抽出した移動被写体に基づいて、フレーム間における移動被写体の移動ベクトルを算出する。
図2に、動画像データの一例を模式的に示す。なお、図2では、5フレームの動画像データD1〜D5を例に挙げるが、画像処理部22により処理が行われる動画像データのフレーム数は5個に限定されるものではなく、少なくとも2個以上であれば良い。図2(a)では、各動画像データD1〜D5に対して、生成部221により移動被写体501〜505が抽出された場合を示している。なお、移動被写体501〜505を総称する場合には、符号500を付して説明を行う。図2(a)に示すように、移動被写体500の移動に伴い、移動被写体501〜505の間では、動画像データ上での位置、大きさ、方向(並進、回転)等がそれぞれ異なる。なお、図2(a)において、移動被写体501〜505には、ランダムノイズNが発生している。このランダムノイズNは、各動画像データD1〜D5において、発生する位置や個数が異なるため、それぞれの移動被写体501〜505においてランダムノイズNの位置や個数も異なる。図2(a)の例では、移動被写体501にはランダムノイズN1が、移動被写体502にはランダムノイズN2が、移動被写体503にはランダムノイズN3およびN4が、移動被写体504にはランダムノイズN5〜N7が、移動被写体505にはランダムノイズN8〜N10が発生した様子を示す。
−モデル化処理−
生成部221は、大きさや併進や回転が異なる移動被写体501〜505のそれぞれについて三次元モデルを作成する。この場合、生成部221は、例えば公知のポリゴン(多角形)等を用いて各移動被写体501〜505にモデリング(ポリゴンモデリング)処理を行う。これにより、各移動被写体501〜505の形状は、ポリゴンの集合体として表される。以後、モデリング処理が施された移動被写体500を、三次元移動被写体510(図2(b)参照)と呼ぶ。なお、モデリング処理としてポリゴンを用いるものに限定されず、例えば、スプライン曲線やペジェ曲線等で曲面を構成する方法を用いても良い。
生成部221は、大きさや併進や回転が異なる移動被写体501〜505のそれぞれについて三次元モデルを作成する。この場合、生成部221は、例えば公知のポリゴン(多角形)等を用いて各移動被写体501〜505にモデリング(ポリゴンモデリング)処理を行う。これにより、各移動被写体501〜505の形状は、ポリゴンの集合体として表される。以後、モデリング処理が施された移動被写体500を、三次元移動被写体510(図2(b)参照)と呼ぶ。なお、モデリング処理としてポリゴンを用いるものに限定されず、例えば、スプライン曲線やペジェ曲線等で曲面を構成する方法を用いても良い。
図2(b)に三次元移動被写体511〜515の例を示す。なお、図2(b)においては、図示の都合上、三次元移動被写体511〜515を二次元的に描いている。各三次元移動被写体511〜515は、移動被写体501〜505からそれぞれ生成される。このため、各三次元移動被写体511〜515においても、移動被写体501〜505のそれぞれに発生したランダムノイズNと同じ位置、同じ個数のランダムノイズNの影響を受ける。
三次元移動被写体511〜515が生成されると、生成部221は、三次元移動被写体511〜515のそれぞれに対して、拡大または縮小や方向変換(並進や回転)を行うことにより、大きさ、並進、回転が異なる複数の三次元移動被写体のそれぞれを所定の大きさと方向(角度)とに揃えた中間画像520(図3参照)を生成する。即ち、生成部221により、大きさと方向(角度)とが揃った5個の中間画像521〜525が生成される。
図3に三次元移動被写体511〜515から中間画像520が生成される様子を模式的に示す。図3(a)は、中間画像520の生成に用いる三次元移動被写体511〜515を示す図であり、図2(b)と同様である。本実施の形態においては、図3(b)に示すような大きさと方向(角度)を有する様に三次元移動被写体511〜515の大きさや方向(角度)を変換させる。なお、以下の説明では、図3(b)に示す大きさと方向(角度)とを有する被写体をモデル三次元被写体530と呼ぶ。モデル三次元被写体530の大きさと方向(角度)とは、三次元移動被写体511〜515の大きさと方向(角度)とは異なるものであっても良いし、三次元移動被写体511〜515の何れか一つの大きさと方向(角度)と同じものであっても良い。
生成部221は、三次元移動被写体511の大きさと方向(角度)とを、移動被写体500を抽出する際に算出した移動ベクトルに基づいて、以下の式(1)〜(5)を用いて、モデル三次元被写体530の大きさと方向(角度)とに揃えるための変換量を算出する。生成部221は、三次元モデル化された三次元移動被写体510の大きさや方向(角度)を変換するため、X軸、Y軸およびZ軸からなる直交座標系における変換量を算出する。
三次元移動被写体510をX軸の周りに回転させる場合には、YZ平面上において反時計回りの回転方向を正として、以下の式(1)が用いられる。
三次元移動被写体510をX軸の周りに回転させる場合には、YZ平面上において反時計回りの回転方向を正として、以下の式(1)が用いられる。
なお、移動被写体500までの距離情報を有する場合には、移動ベクトルに代えて距離情報に基づいて変換量を算出しても良い。たとえば、生成部221は、距離情報として、制御部21が焦点調節を行う際に算出するデフォーカス量に基づいて変換量を算出しても良い。また、撮像装置10が被写体との距離を計測するための専用の測距装置を有する場合、たとえば視差情報から距離が算出されるステレオ測距を行う場合には、測距装置によって測距されて得られた測距結果を変換量として用いても良い。すなわち、移動被写体500までの距離情報を有する場合には、生成部221は、直接的あるいは間接的にモデル三次元被写体530を生成できる。
生成部221は、この変換量を用いることにより、図3(c)に示すように、中間画像521から三次元移動被写体511を生成する。上述したように、三次元移動被写体511にはランダムノイズN1が発生しているので、三次元移動被写体511の大きさと方向(角度)とが変換された中間画像521においても、ランダムノイズN1が発生する。中間画像522〜525も、同様に、三次元移動被写体512〜515からそれぞれ生成される。このため、中間画像522〜525にも、三次元移動被写体512〜515に発生したランダムノイズNの影響が現れる。
なお、移動被写体500の方向(並進、回転)が無視できる場合、即ち移動被写体500の移動量が小さい場合には、生成部221は、大きさの変換量のみ算出しても良い。この場合、生成部221は、移動被写体500を抽出する際に算出した移動ベクトルの大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、大きさの変換量のみ算出する。
なお、移動被写体500の方向(並進、回転)が無視できる場合、即ち移動被写体500の移動量が小さい場合には、生成部221は、大きさの変換量のみ算出しても良い。この場合、生成部221は、移動被写体500を抽出する際に算出した移動ベクトルの大きさが所定の閾値よりも小さい場合に、大きさの変換量のみ算出する。
生成部221は、この5個の中間画像521〜525に対して公知のテクスチャマッピングの手法を用いて、各中間画像521〜525のポリゴンにテクスチャを貼りつける。
なお、5個の中間画像521〜525は異なる大きさ、方向(並進、回転)の移動被写体D1〜D5に基づいているので、光沢や影の位置が変化し、見え方が不自然になる場合も起こり得る。このような場合には、生成部221は、テクスチャマッピングの手法として公知の光の当て方を変える画像処理を中間画像520に施して、上記の不自然さを低減する。
なお、5個の中間画像521〜525は異なる大きさ、方向(並進、回転)の移動被写体D1〜D5に基づいているので、光沢や影の位置が変化し、見え方が不自然になる場合も起こり得る。このような場合には、生成部221は、テクスチャマッピングの手法として公知の光の当て方を変える画像処理を中間画像520に施して、上記の不自然さを低減する。
−重ね合わせ処理−
生成部221は、テクスチャマッピングが行われた中間画像521〜525を合成して、1個の合成中間画像540(図4参照)を生成する。この場合、生成部221は、それぞれの中間画像521〜525のうちの一致するテクスチャ同士を合成する。
図4(a)に示すように、合成中間画像540は、複数の中間画像521〜525が合成されることにより生成されるので、各中間画像521〜525に発生したランダムノイズの影響が、中間画像521〜525の重ね合わせにより低減または除去される。即ち、合成中間画像540は、S/N比を向上させる処理が施された画像である。図4(a)では、ランダムノイズNが完全に除去された場合の例を模式的に示す。ランダムノイズNを除去するためには、合成中間画像540の生成に使用する中間画像520の個数が多いほど良い。さらに、合成中間画像540は、複数の中間画像521〜525が合成されることにより、ダイナミックレンジの大きな画像となる。
なお、ある中間画像520のテクスチャと一致するテクスチャが他の中間画像520に存在しない場合には、生成部221は、そのテクスチャについては合成をしなくても良い。
生成部221は、テクスチャマッピングが行われた中間画像521〜525を合成して、1個の合成中間画像540(図4参照)を生成する。この場合、生成部221は、それぞれの中間画像521〜525のうちの一致するテクスチャ同士を合成する。
図4(a)に示すように、合成中間画像540は、複数の中間画像521〜525が合成されることにより生成されるので、各中間画像521〜525に発生したランダムノイズの影響が、中間画像521〜525の重ね合わせにより低減または除去される。即ち、合成中間画像540は、S/N比を向上させる処理が施された画像である。図4(a)では、ランダムノイズNが完全に除去された場合の例を模式的に示す。ランダムノイズNを除去するためには、合成中間画像540の生成に使用する中間画像520の個数が多いほど良い。さらに、合成中間画像540は、複数の中間画像521〜525が合成されることにより、ダイナミックレンジの大きな画像となる。
なお、ある中間画像520のテクスチャと一致するテクスチャが他の中間画像520に存在しない場合には、生成部221は、そのテクスチャについては合成をしなくても良い。
−再配置処理−
生成部221は、生成した合成中間画像540から、各移動被写体501〜505のそれぞれに対応した合成移動被写体600(図4(b)参照)を生成する。この場合、生成部221は、上述した式の逆行列を用いる。例えば、移動被写体501をm倍(mは正実数)に拡大し、xy平面にてθ°回転したものに基づいて合成中間画像540が生成されている場合には、合成中間画像540を1/mに縮小し、−θ°回転することにより合成移動被写体601が生成される。他の合成移動被写体602〜605についても、同様にして合成中間画像540から生成される。その結果、図4(b)に模式的に示すように、各移動被写体501〜505と大きさ、方向(並進、回転)が対応する合成移動被写体601〜605がそれぞれ生成される。合成移動被写体600は、上述したように、ランダムノイズNが低減あるいは除去され、S/N比を向上させる処理が施された合成中間画像540から生成されている。これにより、合成移動被写体600は、対応する移動被写体500と同一の形状を有しつつ、移動被写体500と比べてS/N比が向上した高画質の画像となる。
生成部221は、生成した合成中間画像540から、各移動被写体501〜505のそれぞれに対応した合成移動被写体600(図4(b)参照)を生成する。この場合、生成部221は、上述した式の逆行列を用いる。例えば、移動被写体501をm倍(mは正実数)に拡大し、xy平面にてθ°回転したものに基づいて合成中間画像540が生成されている場合には、合成中間画像540を1/mに縮小し、−θ°回転することにより合成移動被写体601が生成される。他の合成移動被写体602〜605についても、同様にして合成中間画像540から生成される。その結果、図4(b)に模式的に示すように、各移動被写体501〜505と大きさ、方向(並進、回転)が対応する合成移動被写体601〜605がそれぞれ生成される。合成移動被写体600は、上述したように、ランダムノイズNが低減あるいは除去され、S/N比を向上させる処理が施された合成中間画像540から生成されている。これにより、合成移動被写体600は、対応する移動被写体500と同一の形状を有しつつ、移動被写体500と比べてS/N比が向上した高画質の画像となる。
合成部222は、生成部221によって生成された合成移動被写体601〜605と、動画像データD1〜D5とを合成する。この場合、合成部222は、動画像データD1〜D5の移動被写体501〜505のそれぞれを、対応する合成移動被写体601〜605に置き換える。その結果、図4(c)に示すように、高画質動画像データD11〜D15が生成される。即ち、高画質動画像データD11〜D15は、各動画像データD1〜D5のうちの移動被写体501〜505のS/N比を向上させることにより生成された高画質の動画像データである。
制御部21は、合成部222により生成された高画質動画像データD11〜D15をメモリ23に記録する。さらに、制御部21は、通信部24を介して操作端末30に高画質動画像データD11〜D15を送信する。操作端末30の制御部31は、通信部34を介して受信した高画質動画像データD11〜D15に対応する動画を表示器32に表示させる。これにより、ユーザは、移動中の被写体からランダムノイズの影響が低減された動画を観察することができる。
なお、動画像データD1〜D5のうち、移動被写体500以外の領域については、画像処理部22は、上述したS/N比向上、高ダイナミックレンジ処理を行うことにより、全領域に渡って画質を向上させることができる。移動被写体500以外の領域、すなわち背景領域は静止状態であるため、加算により画像の変形を伴わずノイズを低減することができる。
なお、動画像データD1〜D5のうち、移動被写体500以外の領域については、画像処理部22は、上述したS/N比向上、高ダイナミックレンジ処理を行うことにより、全領域に渡って画質を向上させることができる。移動被写体500以外の領域、すなわち背景領域は静止状態であるため、加算により画像の変形を伴わずノイズを低減することができる。
図5のフローチャートを参照して、高画質再生モードにおける制御処理装置20の動作について説明する。図5に示す処理は制御処理装置20でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、制御処理装置20により起動され、実行される。
ステップS1では、制御部21は、通信部24を介して操作端末30から再生指示信号を受信すると、再生指示信号にて特定されるファイル名を有する動画像データをメモリ23から読み出し、ステップS2へ進む。ステップS2では、画像処理部22の生成部221は、動画像データD1〜D5から移動被写体501〜505をそれぞれ抽出してステップS3へ進む。
ステップS1では、制御部21は、通信部24を介して操作端末30から再生指示信号を受信すると、再生指示信号にて特定されるファイル名を有する動画像データをメモリ23から読み出し、ステップS2へ進む。ステップS2では、画像処理部22の生成部221は、動画像データD1〜D5から移動被写体501〜505をそれぞれ抽出してステップS3へ進む。
ステップS3では、生成部221は、抽出した移動被写体501〜505のそれぞれに対してモデリング処理を施して、三次元移動被写体511〜515を生成してステップS4へ進む。ステップS4では、生成部221は大きさ、並進、回転が異なる複数の三次元移動被写体511〜515から所定の大きさと回転(角度)(即ちモデル三次元被写体530)とに揃えた中間画像521〜525をそれぞれ生成してステップS5へ進む。ステップS5では、生成部221は、生成された複数の中間画像521〜525を合成して合成中間画像540を生成してステップS6へ進む。
ステップS6では、生成部221は、合成中間画像540から合成移動被写体601〜605を生成してステップS7へ進む。ステップS7では、動画像データD1〜D5と合成移動被写体601〜605とをそれぞれ合成して高画質動画像データD11〜D15を生成してステップS8へ進む。ステップS8では、制御部21は、生成した高画質動画像データD11〜D15をメモリ23に記録するとともに、通信部24を介して操作端末30へ送信して処理を終了する。
なお、上述の説明では、各動画像データから移動被写体500を抽出する場合を例に挙げて説明したが、この例に限定されない。例えば、動画像の撮影時に、画像処理部22は、受信した動画像データD1とD2とを用いて、移動被写体500の抽出および移動ベクトルの算出を行い、次フレームの動画像データD3にて移動被写体500が撮像素子12上で位置することが見込まれる領域を予測する。制御部21は、この予測された領域に関する情報を撮像装置10へ送信し、撮像素子12の全領域のうち、予測された領域に配置された画素から撮像信号をグローバルシャッタ動作により出力させる。画像処理部22は、予測された領域、即ち移動被写体500に対応する領域からの撮像信号を用いて、動画像データD3を生成する。以後のフレームについても同様に、移動被写体500が位置することが予測される領域に配置された画素から撮像信号が出力され、動画像データが生成される。
また、上述した実施の形態においては、高画質再生モードの際に高画質動画像データを生成する場合を例に挙げて説明したが、ライブビュー画像を表示器32に表示させる際にも適用することができる。この場合、合成中間画像540を生成するために必要となる移動被写体500の個数が所定個数nとして予め設定されている。なお、所定個数nは予め決められた個数であっても良いし、ユーザにより設定可能な個数であっても良い。
ライブビュー時には、制御処理装置20の画像処理部22は、所定周期(フレームレート)ごとに受信した撮像信号から、種々の画像処理を施して画像データを生成し、バッファメモリ(不図示)に一時的に格納する。生成部221は、第1〜第nフレームの画像データを生成するごとに、上述したようにして、各画像データから移動被写体500を抽出する。また、第2フレーム以降の画像データが生成されるごとに、生成部221は、抽出した移動被写体500に基づいて、移動ベクトルを算出する。
バッファメモリに格納された画像データの個数が所定個数n、即ち、第1〜第nフレームの画像データが格納されると、生成部221は、n個の画像データのそれぞれから抽出した移動被写体500に対して、上述した高画質再生モードの場合と同様の処理を行って、合成移動被写体600を生成する。合成部222は、第1フレームの画像データと、生成部221によって生成された合成移動被写体600とを合成して、第1フレームの高画質の画像データを生成する。第n+1フレームの画像データが生成されると、生成部221は、第2〜第n+1フレームの画像データから抽出された移動被写体500を用いて合成移動被写体600を生成する。合成部222は、第2フレームの画像データと、生成部221によって生成された合成移動被写体600とを合成して、第2フレームの高画質の画像データを生成する。以後、同様の処理を繰り返して、高画質の画像データが生成されるごとに、制御部21は、通信部24を介して操作端末30に送信する。これによって、高画質の画像データに対応するライブビュー画像が操作端末30の表示器32に表示される。
高画質の画像データに対応するライブビュー画像が表示器32に表示されている最中に生成された第n+pフレームの画像データから移動被写体500が抽出されない場合には、ライブビュー画像の表示を中止しても良い。生成部221は、第n+pフレームの画像データから移動被写体500を抽出できなかった場合には、上述した合成移動被写体600の生成を終了する。制御部21は第n+pフレームの画像データと、移動被写体500の抽出ができなかったことを示す信号とを通信部24を介して操作端末30に送信する。操作端末30の制御部31は、第n+pフレームの画像データと、移動被写体500の抽出ができなかったことを示す信号とを受信すると、高画質の画像データに対応するライブビュー画像の表示を中断して、第n+pフレームの画像データに対応する画像をライブビュー表示させる。従って、移動する被写体が実際にはフレームアウトしているにも拘わらず、表示器32に移動被写体が表示され続けるという不具合の発生を防ぐことができる。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)制御処理装置20の画像処理部22が有する生成部221は、連続的に取得された複数の動画像データD1〜D5を入力し、それぞれのS/N比を向上させる処理を行って合成移動被写体600を生成する。画像処理部22の合成部222は、動画像データD1〜D5と合成移動被写体600とを合成して、高画質動画像データD11〜D15を生成する。従って、再生する動画上に移動する被写体の残像が発生することなく、合成移動被写体600に発生するランダムノイズNを低減、除去して高S/N比を実現しつつ、高ダイナミックレンジの高画質の動画を再生することが可能になる。これにより、撮像素子12の画素サイズ縮小に伴い、撮像素子12の飽和電荷量が低下したり、光電変換の感度が低下することで、S/N比の低下が発生した場合であっても、画像データ上のS/N比を向上させることができる。高S/N比および高ダイナミックレンジを実現することができるので、特に、定点観測(学術用途では顕微鏡や天体観測等)やタイムラプスの用途、金属光沢のように光沢部分のみが白とびした部分の再現する際に用いることができる。また、低照度時に移動する被写体を撮影する場合には、露光時間(電荷蓄積時間)が短いことに伴うS/N比の低下を低減することができる。
(1)制御処理装置20の画像処理部22が有する生成部221は、連続的に取得された複数の動画像データD1〜D5を入力し、それぞれのS/N比を向上させる処理を行って合成移動被写体600を生成する。画像処理部22の合成部222は、動画像データD1〜D5と合成移動被写体600とを合成して、高画質動画像データD11〜D15を生成する。従って、再生する動画上に移動する被写体の残像が発生することなく、合成移動被写体600に発生するランダムノイズNを低減、除去して高S/N比を実現しつつ、高ダイナミックレンジの高画質の動画を再生することが可能になる。これにより、撮像素子12の画素サイズ縮小に伴い、撮像素子12の飽和電荷量が低下したり、光電変換の感度が低下することで、S/N比の低下が発生した場合であっても、画像データ上のS/N比を向上させることができる。高S/N比および高ダイナミックレンジを実現することができるので、特に、定点観測(学術用途では顕微鏡や天体観測等)やタイムラプスの用途、金属光沢のように光沢部分のみが白とびした部分の再現する際に用いることができる。また、低照度時に移動する被写体を撮影する場合には、露光時間(電荷蓄積時間)が短いことに伴うS/N比の低下を低減することができる。
(2)生成部221は、動画像データD1〜D5に基づいて合成中間画像540を生成し、合成中間画像540から合成移動被写体600を生成する。従って、各動画像データD1〜D5において発生する場所が異なるランダムノイズNを、合成中間画像540を生成することにより抑制あるいは除去するとともに、高ダイナミックレンジを実現できる。
(3)生成部221は、動画像データD1〜D5の移動被写体500を用いて、合成中間画像540を生成する。従って、移動する被写体に対応する領域に発生したランダムノイズNを抑制あるいは除去できるので、高画質の動画を生成することができる。
(4)生成部221は、移動被写体500のそれぞれの形状を所定の形状に変換した中間画像520を生成し、生成した複数の中間画像520を合成して合成中間画像540を生成する。従って、各フレームごとに位置や大きさや方向(並進、回転)が異なる移動被写体500を加算した場合であっても、位置ずれ、形状ずれ等が発生しないので、移動被写体500の残像を発生させることなく、ランダムノイズNを低減あるいは除去することができる。
(5)生成部221は、移動被写体500のそれぞれについて三次元モデルを生成し、三次元モデルの形状を変換して、中間画像520を三次元モデルとして生成する。従って、各フレームごとに移動被写体500の方向(並進、回転)が異なる場合であっても、三次元モデル化することによって、移動被写体500間で同一の位置に対応するデータを加算し、ランダムノイズNを低減あるいは除去する際の精度を高め、高画質化に寄与する。
(6)合成部222は、動画像データD1〜D5上の移動被写体501〜505を、合成移動被写体601〜605にそれぞれ置き換えて高画質動画像データを生成する。従って、移動する被写体に対応する領域からランダムノイズNを抑制あるいは除去して、高画質の動画を生成することができる。
(7)撮像装置10は、撮像素子12と、撮像素子12に電力を供給する電源部13とを有する。換言すると、撮像装置10には、画像処理を行うためのメイン基板や、表示器等の部品が設けられていない。従って、撮像素子12の制御線や出力線のピン数を削減し、撮像装置10を小型化できる。撮像装置10の部品レイアウトの自由度が増すので、電源部13の大型化やグランド強化が可能になる。さらに加えて、電源部13は、上記のメイン基板や表示器等に電力を供給する必要がなく、撮像素子12にのみ電力を供給するので、撮像素子12の長時間の駆動を可能にすることができる。このため、特に、小型化、高耐久、長時間動作が求められる監視用途に適用することができる。
(8)撮像装置10は、撮像素子12により出力された撮像信号を、制御処理装置20へ送信する通信部14を有する。従って、電力消費の大きな画像処理を撮像装置10とは別の制御処理装置20にて行うので、撮像素子12の長時間駆動を可能とすることができる。さらに、撮像装置10とは別体の制御処理装置20内に画像処理部22が設けられているので、デジタルカメラに搭載した画像処理回路にて行う処理と比べて、負荷の高い処理や高速性を要する処理を行うことができる。
(9)制御処理装置20は、生成した高画質動画像データを操作端末30に送信する通信部24を有し、操作端末30は受信した高画質動画像データに対応する動画を表示する表示器32を備える。従って、離れた場所で画像を観察するような、監視用途に用いることができる。
(10)撮像装置10の撮像素子12は、内部のフレームバッファ(不図示)に撮像信号を一時的に格納して、撮像信号の読出し時間(即ちデータ伝送時間)を長くすることにより、グローバルシャッタ動作により撮像信号を出力する。従って、撮像面の全領域に対して撮像信号の読出しタイミングに同時性を持たせることができるので、ローリングシャッタ動作により撮像面の一部の領域から順次撮像信号を出力する場合と比較して、移動被写体500に歪(いわゆるローリング歪)が発生することを抑制できる。これにより、移動被写体500の抽出や合成中間画像540の生成に際して誤差の発生を抑制し、生成される合成中間画像540や合成移動被写体600の画質を向上させることができる。さらには、ローリングシャッタ動作を用いる場合とは異なり、移動被写体500の歪を補正する必要がないので、処理負荷を増加させることを防ぐことができるとともに、歪の補正に伴う画像の変形に起因する画質低下や画素ピッチ以下の誤差成分の残留等を防止できる。
また、ローリングシャッタ動作を行う場合には、移動被写体500に生じる歪が無視できるように、撮影条件を変更したり、上記のように移動被写体500の歪を補正する処理が必要になり、撮影速度を高速にすることが困難であったり、閃光装置等を用いて撮影を行う等の制限がある。これに対して、本実施の形態のように撮像素子12がグローバルシャッタ動作を行うことにより、撮影条件の設定や撮影速度等に制約を設けることなく、歪のない移動被写体500を得ることができる。
仮に、ローリングシャッタ動作を行う撮像素子12からの撮像信号の読出しを高速化させる場合には、読出し時間を短縮させたり、別途フレームバッファを接続させる必要がある。この場合、撮像素子12に別途フレームバッファを接続させる必要があり、データ伝送時間短縮のためのピークパワーが必要となる。大電力は、トランジスタ等の能動部品、抵抗やキャパシタ等の受動部品の大型化、伝送経路や電源の配線拡幅をもたらす。これに対して、本実施の形態のように撮像素子12がグローバルシャッタ動作を行うことにより、別途フレームバッファ等の追加部品を必要とせず、撮像素子12の各部品の大型化、伝送経路や電源配線の拡幅等を必要としないので、撮像素子12の大型化を防ぐことができる。換言すると、撮像素子12の大型化を防ぐことにより、撮像装置10内の電源部13の大型化が可能になるので、撮像素子12の長時間駆動に寄与することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)撮像装置10にて動画を撮影する際に、被写体の移動に応じて画像上で動きがある部分と動きが無い部分とのそれぞれに対応する撮像素子12上の領域で、撮像信号の読出し方法を異ならせても良い。この場合、移動被写体500を囲む領域に対応する撮像素子12上の画素からは、実施の形態の場合と同様にグローバルシャッタ動作にて撮像信号が出力される。上記の移動被写体500を囲む領域は、各フレームの画像を撮影する際に、被写体の移動に応じて撮像素子12上を移動、即ち位置が変化する。これにより、各フレームの動画像データにおいて、動体被写体500に動体歪みが発生することを防ぐことができる。撮像素子12上で被写体の移動に応じた動きが無い部分については、例えば露光時間等の撮影条件を異ならせて、グローバルシャッタ動作で撮像信号を読み出しても良いし、他の読出し動作(例えばローリングシャッタ動作)により撮像信号を読み出しても良い。したがって、被写体の移動に応じた動きが無い部分(たとえば背景領域)は、静止状態なので、長時間露光を行うことにより画像の変形を伴うことなくノイズの影響を低減できる。この場合、撮像素子12として、裏面照射型撮像チップと信号処理チップとが積層された、いわゆる積層型撮像素子を用いることができる。
(1)撮像装置10にて動画を撮影する際に、被写体の移動に応じて画像上で動きがある部分と動きが無い部分とのそれぞれに対応する撮像素子12上の領域で、撮像信号の読出し方法を異ならせても良い。この場合、移動被写体500を囲む領域に対応する撮像素子12上の画素からは、実施の形態の場合と同様にグローバルシャッタ動作にて撮像信号が出力される。上記の移動被写体500を囲む領域は、各フレームの画像を撮影する際に、被写体の移動に応じて撮像素子12上を移動、即ち位置が変化する。これにより、各フレームの動画像データにおいて、動体被写体500に動体歪みが発生することを防ぐことができる。撮像素子12上で被写体の移動に応じた動きが無い部分については、例えば露光時間等の撮影条件を異ならせて、グローバルシャッタ動作で撮像信号を読み出しても良いし、他の読出し動作(例えばローリングシャッタ動作)により撮像信号を読み出しても良い。したがって、被写体の移動に応じた動きが無い部分(たとえば背景領域)は、静止状態なので、長時間露光を行うことにより画像の変形を伴うことなくノイズの影響を低減できる。この場合、撮像素子12として、裏面照射型撮像チップと信号処理チップとが積層された、いわゆる積層型撮像素子を用いることができる。
(2)撮像素子12は、ローリングシャッタ動作により各画素から撮像信号を出力しても良い。特に、移動被写体500が移動する際の速度が遅く、動画像データ上で動体歪みの影響が少ない場合には、ローリングシャッタ動作を用いることができる。
(3)実施の形態においては、5フレームの動画像データD1〜D5のそれぞれから抽出した移動被写体501〜505を用いて合成中間画像540を生成し、この合成中間画像540から合成移動被写体601〜605を生成したが、この例に限定されない。例えば、画像処理部22は、5フレームの動画像データD1〜D5のうち、動画像データD1とD2とから移動被写体501と502とを抽出し、この2つの移動被写体501と502とを用いて合成中間画像540を生成する。画像処理部22は、この合成中間画像540から、5個の合成移動被写体601〜605を生成すればよい。
(4)移動する被写体に対応する移動被写体500からランダムノイズNを低減あるいは除去する処理を行うものに限定されず、静止した被写体に対しても同様の処理を施しても良い。即ち、生成部221は、動画像データのそれぞれから抽出した静止被写体を加算した後、動画像データと合成すれば良い。これにより、静止被写体からランダムノイズNを低減あるいは除去させることができる。さらに、例えば蛍光灯で照明された静止被写体を撮影した動画像データの場合には、蛍光灯のフリッカによる静止被写体への影響を低減させることができる。
(5)撮像システム1は、撮像装置10と、制御処理装置20と、操作端末30とを有するものに限定されない。例えば、撮像システム1は、制御処理装置20と操作端末30とが一体となった装置(例えば、コンピュータ等)と、撮像装置10とを有するものでも良い。換言すると、表示器32が撮像装置10の外部に設けられても良い。
(6)実施の形態においては、撮像システム1で行う処理を例に挙げて説明を行ったが、この例に限定されず、例えば、デジタルカメラにも適用できる。
図6のブロック図に、この場合のデジタルカメラ100の要部構成を模式的に示す。なお、図6においては、図1の撮像システム1で示した構成と同一の処理、動作を行う構成については同一の符号を付与する。デジタルカメラ100は、撮影レンズ11と、撮像素子12と、メモリ23と、制御回路25と、表示器32と、操作検出部33とを備える。
図6のブロック図に、この場合のデジタルカメラ100の要部構成を模式的に示す。なお、図6においては、図1の撮像システム1で示した構成と同一の処理、動作を行う構成については同一の符号を付与する。デジタルカメラ100は、撮影レンズ11と、撮像素子12と、メモリ23と、制御回路25と、表示器32と、操作検出部33とを備える。
制御回路25は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、制御プログラムに基づいて、デジタルカメラ100の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行したりする演算回路である。制御プログラムは、制御回路25内の不図示の不揮発性メモリに格納されている。制御回路25は、画像処理部22を機能として備える。画像処理部22は、撮像素子12から出力された撮像信号に対して、たとえばホワイトバランス調整やガンマ補正等の種々の画像処理を施して画像データを生成する。また、画像処理部22は、上記の画像処理で生成した画像データやメモリカード(不図示)に記録されている画像データに基づいて、表示器32に表示するための表示画像データを生成する。
画像処理部22は、生成部221と、合成部222とを機能として有している。生成部221と、合成部222とは、メモリカードから読み出された動画像データを用いて、実施の形態の場合と同様にして、移動被写体500からランダムノイズNを低減あるいは除去した、高画質動画像データD11〜D15を生成する。生成された高画質動画像データD11〜D15に対応する動画は、表示器32にて再生表示される。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1…撮像システム、10…撮像装置、11…撮影レンズ、
12…撮像素子、13…電源部、14…通信部、
20…制御処理装置、21…制御部、22…画像処理部、
24…通信部、25…制御回路、30…操作端末、
31…制御部、32…表示器、33…操作検出部、
34…通信部、221…生成部、222…合成部、
500…移動被写体、510…三次元移動被写体、520…中間画像、
540…合成中間画像、600…合成移動被写体
12…撮像素子、13…電源部、14…通信部、
20…制御処理装置、21…制御部、22…画像処理部、
24…通信部、25…制御回路、30…操作端末、
31…制御部、32…表示器、33…操作検出部、
34…通信部、221…生成部、222…合成部、
500…移動被写体、510…三次元移動被写体、520…中間画像、
540…合成中間画像、600…合成移動被写体
Claims (14)
- 連続的に取得された複数の画像を入力し、前記複数の画像のうちの第1画像のS/N比を向上させる処理を行って第3画像を生成し、前記複数の画像のうちの第2画像のS/N比を向上させる処理を行って第4画像を生成する生成部と、
前記第1画像と前記第4画像とを合成して第1合成画像を生成し、前記第2画像と前記第3画像とを合成して第2合成画像を生成する合成部と、を備える画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第1画像と前記第2画像とに基づいて第5画像を生成し、前記第2画像に基づいて前記第5画像から前記第3画像を生成し、前記第1画像に基づいて前記第5画像から前記第4画像とを生成する画像処理装置。 - 請求項2に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第1画像上の第1被写体と、前記第2画像上の前記第1被写体に対応する第2被写体とに基づいて、第3被写体を前記第5画像として生成する画像処理装置。 - 請求項3に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第1被写体の形状を所定の形状に変換した第1中間被写体と、前記第2被写体の形状を前記所定の形状に変換した第2中間被写体とを生成し、前記第1中間被写体と前記第2中間被写体とを合成して前記第3被写体を生成する画像処理装置。 - 請求項4に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第1被写体と前記第2被写体とのそれぞれについて三次元モデルを生成し、前記三次元モデルの形状を変換して、前記第1中間被写体と前記第2中間被写体とを三次元モデルとして生成する画像処理装置。 - 請求項3または4に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第3被写体の形状を第2被写体の形状へ変換した第4被写体を前記第3画像として生成し、前記第3被写体の形状を前記第1被写体の形状へ変換した第5被写体を前記第4画像として生成する画像処理装置。 - 請求項6に記載の画像処理装置において、
前記合成部は、前記第1画像上の前記第1被写体を前記第5被写体に置き換えて前記第1合成画像を生成し、前記第2画像上の前記第2被写体を前記第4被写体に置き換えて前記第2合成画像を生成する画像処理装置。 - 請求項3乃至7の何れか一項に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第1画像の所定領域と前記第2画像の所定領域とを、それぞれ前記第1被写体および前記第2被写体として抽出する画像処理装置。 - 請求項8に記載の画像処理装置において、
前記生成部は、前記第1画像と前記第2画像とに基づいて移動被写体を検出し、前記移動被写体を前記第1被写体および前記第2被写体として抽出する画像処理装置。 - 被写体像を撮像して連続的に画像を取得する撮像部と、前記撮像部に電力を供給する電源部とを有する撮像装置と、
請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置と、を備える撮像システム。 - 請求項10に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、前記撮像部により取得された前記画像を前記画像処理装置へ送信する第1送信部を有する撮像システム。 - 請求項10または11に記載の撮像システムにおいて、
前記撮像装置の外部に設けられ、前記合成部によって生成された前記第1合成画像と前記第2合成画像とを連続的に表示する表示装置を更に備える撮像システム。 - 請求項12に記載の撮像システムにおいて、
前記画像処理装置は、前記合成部によって生成された前記第1合成画像と前記第2合成画像とを前記表示装置へ送信する第2送信部を有する撮像システム。 - 被写体像を撮像して連続的に画像を取得する撮像部と、
請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置と、
前記画像処理装置の前記合成部によって生成された前記第1合成画像と前記第2合成画像とを連続的に表示する表示部と、を備える撮像装置。
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JP2016130968A JP2018006993A (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | 画像処理装置、撮像システムおよび撮像装置 |
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- 2016-06-30 JP JP2016130968A patent/JP2018006993A/ja active Pending
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