JP2018006494A - 半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】接合不良を抑制することができ、かつ、発光出力を従来よりも増大させることのできる、接合型の半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子を提供する。【解決手段】本発明の半導体発光素子の製造方法は、InP成長用基板10上に半導体積層体30を形成する第1工程と、コンタクト層41を形成する第2工程と、オーミック金属部43を形成する第3工程と、コンタクト部40を形成する第4工程と、誘電体層50を形成すると共に、コンタクト部40の周囲を露出部E3とする第5工程と、金属反射層60を形成する第6工程と、金属接合層70が表面に設けられた導電性支持基板80を、金属反射層60に接合する第7工程と、InP成長用基板10を除去する第8工程と、を有し、誘電体層50の厚みを、コンタクト部40の厚みよりも大きく形成し、空隙Vは、コンタクト部40および露出部E3が導電性支持基板80と対向する方向に位置する。【選択図】図4

Description

本発明は、半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子に関する。
従来、波長750nm以上の赤外領域を発光波長とする赤外発光の半導体発光素子が知られている。赤外発光の半導体発光素子は、センサー、ガス分析、監視カメラなどの用途で、幅広く用いられている。
このような半導体発光素子の発光波長を、1000nm〜2200nmの近赤外領域とする場合、活性層にInおよびPを含むInGaAsP系III-V族半導体を用いることが一般的である。従来、InP層などのInGaAsP系III-V族半導体層をエピタキシャル成長させる場合、成長用基板と、InおよびPを含むInGaAsP系III-V族半導体層とを格子整合させるため、InP基板が成長用基板として用いられてきた。
例えば、特許文献1には、発振波長1.3μm帯の半導体レーザが開示されている。この半導体レーザは、n−InP基板上に形成された多重歪量子井戸活性層を有し、当該多重歪量子井戸活性層は、InGaAsP歪量子井戸とInGaAsP障壁層が交互に積層された構造を有している。
また、特許文献2には、InP基板と同じ格子定数を持つInGaAsPバリア層と、InP基板より短い格子定数を持つIn0.3Ga0.7As層からなる歪量子井戸層と、InP基板よりも長い格子定数を持つInAsから成る格子歪補償層とからなる量子井戸層とが、InP基板上に設けられることが開示されている。
特開平7−147454号公報 特開平6−237042号公報
特許文献1および特許文献2に記載の技術では、成長用基板としてのInP基板が、半導体発光素子の支持基板としてそのまま用いられる。これは、InP基板は近赤外領域の光に対しては透明であるため、光取り出しの点で何ら支障がなかったためである。
しかしながら、InP基板上に設けたInおよびPを含むIII-V族化合物半導体系の発光素子では、電流経路が電極直下に集中してしまうため、発光出力の増大には限界があった。
そこで、InP成長用基板上にIII-V族化合物半導体系層よりなる半導体積層体をエピタキシャル成長させて形成し、さらに、半導体積層体上に電流経路を制御する誘電体層およびコンタクト部を設け、次いで、金属反射層および導電性支持基板を更に設け、最後にInP成長用基板を除去する、接合型の半導体発光素子を本発明者は着想した。ところが、導電性支持基板の金属接合層と金属反射層とを接合しようとしても、接合不良が発生する場合があることが確認され、本発明者はこの点を新たな課題として認識した。
そこで本発明は、接合不良を抑制することができ、かつ、発光出力を従来よりも増大させることのできる、InP基板上に形成したInおよびPを含むIII-V族化合物半導体系における接合型の半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決する方途について鋭意検討したところ、支持基板側の金属接合層と、半導体積層体側の金属反射層との間に適切な空隙を設けることにより、接合不良の発生を抑制できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)InP成長用基板上に、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層した半導体積層体を形成する第1工程と、
前記半導体積層体上にIII−V族化合物半導体からなるコンタクト層を形成する第2工程と、
前記コンタクト層上の一部にオーミック金属部を形成すると共に、前記コンタクト層の表面に露出領域を残す第3工程と、
前記露出領域における前記コンタクト層を前記半導体積層体の表面が露出するまで除去して、前記オーミック金属部および前記コンタクト層からなるコンタクト部を形成すると共に、前記半導体積層体の露出面を形成する第4工程と、
前記半導体積層体の前記露出面上の一部に誘電体層を形成すると共に、前記コンタクト部の周囲を露出部とする第5工程と、
前記誘電体層、前記露出部および前記コンタクト部上に、Auを主成分とする金属反射層を形成する第6工程と、
金属接合層が表面に設けられた導電性支持基板を、該金属接合層を介して前記金属反射層に接合する第7工程と、
前記InP成長用基板を除去する第8工程と、を有し、
前記第5工程において、前記誘電体層の厚みを、前記コンタクト部の厚みよりも大きく形成し、
前記第7工程における接合により、前記金属接合層と前記金属反射層との間に空隙が形成され、該空隙は、前記コンタクト部および前記露出部が前記導電性支持基板と対向する方向に位置することを特徴とする、半導体発光素子の製造方法。
(2)前記導電性支持基板は導電性のSi基板である、前記(1)に記載の半導体発光素子の製造方法。
(3)前記空隙の外形は、中央部が凹部であると共に周縁部が凸部である、前記(2)に記載の半導体発光素子の製造方法。
(4)前記第5工程において形成される前記誘電体層の厚みと、前記コンタクト部の厚みとの差を10nm以上100nm以下とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
(5)前記誘電体層が前記半導体積層体と接触する接触面積率が、80%以上95%以下である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
(6)前記半導体積層体は、n型クラッド層と、活性層と、p型クラッド層とをこの順に含み、前記n型クラッド層、前記活性層および前記p型クラッド層は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
(7)前記半導体積層体がダブルヘテロ構造または多重量子井戸構造を有する、前記(6)に記載の半導体発光素子の製造方法。
(8)前記誘電体層はSiOからなる、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の半導体発光素子の製造方法。
(9)導電性支持基板と、
該導電性支持基板の表面に設けられた金属接合層と、
前記金属接合層の上に設けられ、該金属接合層に一部接触し、かつ、該金属接合層の主表面を覆う金属反射層と、
前記金属接合層および前記金属反射層の間に設けられた空隙と、
前記金属反射層の上に設けられた、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体と、
前記金属反射層および前記半導体積層体の間に、離隔かつ並列して設けられた誘電体層およびコンタクト部と、を有し、
前記金属反射層の主成分はAuであり、
前記誘電体層および前記コンタクト部が離隔する間隙において、前記金属反射層および前記半導体積層体が接触し、
前記空隙は、前記コンタクト部および前記間隙が前記導電性支持基板と対向する方向に位置することを特徴とする半導体発光素子。
(10)前記導電性支持基板は導電性のSi基板である、前記(9)に記載の半導体発光素子。
(11)前記誘電体層の厚みは、前記コンタクト部の厚みよりも大きい、前記(9)または(10)に記載の半導体発光素子。
(12)前記空隙の外形は、中央部が凹部であると共に周縁部が凸部である、前記(9)〜(11)のいずれかに記載の半導体発光素子。
(13)前記誘電体層の厚みと、前記コンタクト部の厚みとの差は10nm以上100nm以下である、前記(9)〜(12)のいずれかに記載の半導体発光素子。
(14)前記誘電体層が前記半導体積層体と接触する接触面積率が、80%以上95%以下である、前記(9)〜(13)のいずれかに記載の半導体発光素子。
(15)前記半導体積層体は、n型クラッド層と、活性層と、p型クラッド層とをこの順に含み、前記n型クラッド層、前記活性層および前記p型クラッド層は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層である、前記(9)〜(14)のいずれかに記載の半導体発光素子。
(16)前記半導体積層体がダブルヘテロ構造または多重量子井戸構造を有する、前記(15)に記載の半導体発光素子。
(17)前記誘電体層はSiOからなる、前記(9)〜(16)のいずれかに記載の半導体発光素子。
本発明によれば、接合不良を抑制することができ、かつ、発光出力を従来よりも増大させることのできる、InP基板上に形成したInおよびPを含むIII-V族化合物半導体系における接合型の半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子を提供することができる。
(A)〜(C)は、本発明の一実施形態に従う半導体発光素子の製造工程における模式断面図である。 (A)〜(C)は、本発明の一実施形態に従う半導体発光素子の製造工程における模式断面図である。 (A),(B)は、本発明の一実施形態に従う半導体発光素子の製造工程における模式断面図である。 (A),(B)は、本発明の一実施形態に従う半導体発光素子の製造工程における模式断面図である。 本発明の一実施形態に従う半導体発光素子の、誘電体層およびコンタクト部周辺を説明する模式図である。 (A)は、実施例におけるオーミック電極部のパターンを示す模式上面図であり、(B)は、実施例における上面電極のパターンを示す模式上面図である。 (A)は、発明例1に係る半導体発光素子のTEM断面図であり、(B)はその模式図である。
本発明に従う実施形態の説明に先立ち、以下の点について予め説明する。まず、本明細書において組成比を明示せずに単に「InGaAsP」と表記する場合は、III族元素(In,Gaの合計)と、V族元素(As,P)との化学組成比が1:1であり、かつ、III族元素であるInおよびGaの比率と、V族元素であるAsおよびPの比率とがそれぞれ不定の、任意の化合物を意味するものとする。この場合、III族元素にInおよびGaのいずれか一方が含まれない場合を含み、また、V族元素にAsおよびPのいずれか一方が含まれない場合を含むものとする。ただし、「InおよびPを少なくとも含む」InGaAsPと明示的に記載する場合、III族元素にInが0%超100%以下含まれ、かつ、V族元素にPが0%超100%以下含まれものとする。また、「InGaP」と表記する場合は、上記「InGaAsP」にAsが含まれないことを意味し、「InGaAs」と表記する場合には、上記「InGaAsP」にPが含まれないことを意味する。同様に、「InAsP」と表記する場合は、上記「InGaAsP」にGaが含まれないことを意味し、「GaAsP」と表記する場合には、上記「InGaAsP」にInが含まれないことを意味する。そして、「InP」と表記する場合は、上記「InGaAsP」にGaおよびAsが含まれないことを意味する。なお、InGaAsPの各成分組成比は、フォトルミネッセンス測定およびX線回折測定などによって測定することができる。
また、本明細書において、電気的にp型として機能する層をp型層と称し、電気的にn型として機能する層をn型層と称する。一方、ZnやS、Sn等の特定の不純物を意図的には添加しておらず、電気的にp型またはn型として機能しない場合、「i型」または「アンドープ」と言う。アンドープのInGaAsP層には、製造過程における不可避的な不純物の混入はあってよく、具体的には、キャリア密度が小さい(例えば4×1016/cm未満)場合、「アンドープ」であるとして、本明細書では取り扱うものとする。また、ZnやSn等の不純物濃度の値は、SIMS分析によるものとする。
また、形成される各層の厚み全体は、光干渉式膜厚測定器を用いて測定することができる。さらに、各層の厚みのそれぞれは、光干渉式膜厚測定器および透過型電子顕微鏡による成長層の断面観察から算出できる。また、超格子構造のように各層の厚みが小さい場合にはTEM−EDSを用いて厚みを測定することができる。なお、断面図において、所定の層が傾斜面を有する場合、その層の厚みは、当該層の直下層の平坦面からの最大高さを用いるものとする。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ここで、本実施形態に従う半導体発光素子の製造方法の実施形態の説明に先立ち、図1〜図5の関係について説明する。図1〜図4は、本発明の一実施形態に従う半導体発光素子の製造方法における各工程を説明する模式断面図であり、この半導体発光素子は、図1(A)〜(C)、図2(A)〜(C),図3(A),(B)、図4(A),(B)の順に従い製造することができる。図5は、図2(C)において形成される、誘電体層50およびコンタクト部40周辺を説明する拡大図である。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、重複する説明を省略する。また、各図において、説明の便宜上、基板および各層の縦横の比率を実際の比率から誇張して示している。
(半導体発光素子の製造方法)
本発明の一実施形態に従う半導体発光素子100の製造方法は、以下に詳細を後述する第1工程、第2工程、第3工程、第4工程、第5工程、第6工程、第7工程および第8工程を有する。第1工程では、InP成長用基板10上に、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層した半導体積層体30を形成する(図1(A),(B))。第2工程では、半導体積層体30上にIII−V族化合物半導体からなるコンタクト層41を形成する(図1(C))。第3工程では、コンタクト層41上の一部にオーミック金属部43を形成すると共に、コンタクト層41の表面に露出領域E1を残す(図2(A))。第4工程では、露出領域E1におけるコンタクト層41を、半導体積層体30の表面が露出するまで除去して、オーミック金属部43およびコンタクト層41aからなるコンタクト部40を形成すると共に、半導体積層体30の露出面E2を形成する(図2(B))。第5工程では、半導体積層体30の露出面E2上の一部に誘電体層50を形成すると共に、コンタクト部40の周囲を露出部E3とする(図2(C))。第6工程では、誘電体層50、露出部E3およびコンタクト部40上に、Auを主成分とする金属反射層60を形成する(図3(A))。第7工程では、金属接合層70が表面に設けられた導電性支持基板80を、金属接合層70を介して金属反射層60に接合する(図3(B))。そして、第8工程では、InP成長用基板10を除去する(図4(A))。ここで、第5工程(図2(C))において、誘電体層50の厚みを、コンタクト部40の厚みよりも大きく形成する。そして、第7工程(図3(B))における接合により、金属接合層70と金属反射層60との間に空隙Vが形成され、該空隙Vは、コンタクト部40および露出部E3が導電性支持基板80と対向する方向に位置する。こうして、本発明の一実施形態に従う半導体発光素子100が製造される。以下、各工程の詳細を順次説明する。
<第1工程>
第1工程は、前述のとおり、InP成長用基板10上に、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層した半導体積層体30を形成する工程である(図1(A),(B))。
第1工程では、図1(A)に示すように、まずInP成長用基板10を用意する。InP成長用基板10には、一般的に入手可能なn型InP基板、アンドープのInP基板、p型InP基板のいずれを用いることもできる。以下、説明の便宜のため、InP成長用基板10としてn型InP基板を用いる実施形態を説明する。
第1工程において、InP成長用基板10上に、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層した半導体積層体30を形成する。半導体積層体30は、n型クラッド層31と、活性層35と、p型クラッド層37とをこの順に含み、n型クラッド層31、活性層35およびp型クラッド層37は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層であることが好ましい。半導体積層体30は、活性層35を、n型クラッド層31およびp型クラッド層37で挟持したダブルヘテロ(DH)構造または多重量子井戸(MQW)構造とすることができる。結晶欠陥抑制による光出力向上のため、半導体積層体30が多重量子井戸構造を有することがより好ましい。多重量子井戸構造は、井戸層35Wおよび障壁層35Bを交互に繰り返した構造により形成することができ、井戸層35WをInGaAsPとすることができ、障壁層35Bを、井戸層35Wよりもバンドギャップの大きなInGaAsPとすることが好ましい。このような半導体積層体30により、半導体発光素子100の発光波長を、所望の近赤外領域の波長とすることができる。例えば、InGaAsP系III−V族化合物の組成変更により発光ピーク波長を1000〜1650nmとすることができ、MQW構造の場合であればInGaAsP系III−V族化合物の組成変更に加えて井戸層と障壁層の組成差を調整して井戸層にひずみを加えることにより発光ピーク波長を1000〜1900nmとすることもできる。いずれの場合も、発光ピーク波長を1300〜1500nmとすることが好ましい。なお、n型クラッド層31としてはn型のInPクラッド層を用いることが好ましく、p型クラッド層37としてはp型のInPクラッド層を用いることが好ましい。また、井戸層35Wの成分組成をInxwGa1−xwAsyw1−ywと表す場合、0.5≦xw≦1、かつ、0.3≦yw≦1とすることができ、0.6≦xw≦0.8、かつ、0.5≦yw≦1とすることが好ましい。また、障壁層35Bの成分組成をInxbGa1−xbAsyb1−ybと表す場合、0.5≦xb≦1、かつ、0≦yb≦0.5とすることができ、0.8≦xb≦1、かつ、0≦yb≦0.2とすることが好ましい。
半導体積層体30の全体の厚みは制限されないが、例えば2μm〜8μmとすることができる。また、n型クラッド層31の厚みも制限されないが、例えば1μm〜5μmとすることができる。さらに、活性層35の厚みも制限されないが、例えば100nm〜1000nmとすることができる。また、p型クラッド層37の厚みも制限されないが、例えば0.8μm〜3μmとすることができる。活性層35が量子井戸構造を有する場合、井戸層35Wの厚みを3nm〜15nmとすることができ、障壁層35Bの厚みを5〜15nmとすることができ、両者の組数を3〜50とすることができる。
また、半導体積層体30は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsPからなるp型キャップ層39をp型クラッド層37上に有することも好ましい。p型キャップ層39を設けることで、格子不整合を緩和することができる。p型キャップ層39の厚みは制限されないが、例えば50〜200nmとすることができる。以下の実施形態では、説明の便宜上、半導体積層体30の最表層がp型キャップ層39であるとして説明するが、p型キャップ層39は任意の構成であるため、例えば半導体積層体30の最表層をp型クラッド層37としてもよい。
なお、図示しないが、半導体積層体30は、n型クラッド層31および活性層35の間と、活性層35およびp型クラッド層の間とに、それぞれi型InPスペーサ層を有することも好ましい。i型InPスペーサ層を設けることで、ドーパントの拡散を防止することができる。なお、i型InPスペーサ層の厚みは制限されないが、例えば50〜400nmとすることができる。
ここで、半導体積層体30の各層は、エピタキシャル成長により形成することができ、例えば、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法や分子線エピタキシ(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、スパッタ法などの公知の薄膜成長方法により形成することができる。例えば、In源としてトリメチルインジウム(TMIn)、Ga源としてトリメチルガリウム(TMGa)、As源としてアルシン(AsH)、P源としてホスフィン(PH)を所定の混合比で用い、これらの原料ガスを、キャリアガスを用いつつ気相成長させることにより、成長時間に応じてInGaAsP層を所望の厚みで形成することができる。なお、エピタキシャル成長させる他のInGaAsP層についても、同様の方法により形成することができる。各層をp型またはn型にドーパントする場合は、所望に応じてドーパント源のガスをさらに用いればよい。
なお、第1工程において、半導体積層体30を形成するに先立ち、エッチングストップ層20をInP成長用基板10上に形成しておくことも好ましい。エッチングストップ層20は、第8工程においてInP成長用基板10をエッチングにより除去する際に用いることができる。エッチングストップ層としてはn型InGaAs層を用いることができ、この場合、InP成長用基板10と格子整合させるため、III族元素におけるIn組成比を0.3〜0.7とすることが好ましく、0.5〜0.6とすることがより好ましい。
<第2工程>
第2工程では、前述のとおり、半導体積層体30上にIII−V族化合物半導体からなるコンタクト層41を形成する工程である(図1(C))。例えば、図1(C)に示すように、p型キャップ層39上にp型のコンタクト層41を形成することができる。p型のコンタクト層41は、オーミック金属部43に接し、オーミック金属部43と半導体積層体30との間に介在する層であって、半導体積層体30に比べてオーミック金属部43との間のコンタクト抵抗が小さくなる組成であればよく、p型のコンタクト層41として、例えばp型のInGaAs層を用いることができる。コンタクト層41の厚みは制限されないが、例えば50nm〜200nmとすることができる。
<第3工程>
第3工程では、前述のとおり、コンタクト層41上の一部にオーミック金属部43を形成すると共に、コンタクト層41の表面に露出領域E1を残す工程である(図2(A))。オーミック金属部43は、所定のパターンで島状に分散させて形成することができる。p型のコンタクト層41としてp型のInGaAs層を用いる場合、オーミック金属部43として例えばAu、AuZn、AuBe、AuTiなどを用いることができ、これらの積層構造を用いることも好ましい。例えば、Au/AuZn/Auをオーミック金属部43とすることができる。オーミック金属部43の厚み(または合計厚み)は制限されないが、例えば300〜1300nm、より好ましくは350nm〜800nmとすることができる。
ここで、例えば、コンタクト層41の表面にレジストパターンを形成し、オーミック金属部43を蒸着させ、レジストパターンをリフトオフして形成すれば、第3工程を行うことができる。また、コンタクト層41の表面全面に所定の金属層を形成し、当該金属層上にマスクを形成し、エッチングするなどして、オーミック金属部43を形成することでも、第3工程を行うことができる。いずれの場合も、図2(A)に示すように、コンタクト層41上の一部にオーミック金属部43が形成され、コンタクト層41の表面には、オーミック金属部43が接触しない表面、すなわち、露出領域E1が形成される。
なお、オーミック金属部43の形状は、図2(A)に示すように断面図において台形状となることがあるが、これは模式的な例示に過ぎない。オーミック金属部43の形状は、断面図において矩形状に形成されても構わないし、角部に丸みを有していても構わない。
<第4工程>
第4工程は、前述のとおり、露出領域E1におけるコンタクト層41を、半導体積層体30の表面が露出するまで除去して、オーミック金属部43およびコンタクト層41aからなるコンタクト部40を形成すると共に、半導体積層体30の露出面E2を形成する工程である(図2(B))。すなわち、先の第3工程において形成したオーミック金属部43以外の場所におけるコンタクト層41を、半導体積層体30の最表層であるp型キャップ層39の表面が露出するまでエッチングし、コンタクト層41aとする。例えば、オーミック金属部43およびその近傍(2〜5μm程度)にレジストマスクを形成し、酒石酸−過酸化水素系などによりコンタクト層41の露出領域E1をウェットエッチングすればよい。他にも、無機酸−過酸化水素系および有機酸−過酸化水素系などによってもウェットエッチングは可能である。また、第3工程において金属層上にマスクを形成し、エッチングによりオーミック金属部43を形成した場合は、第4工程のエッチングを連続して行ってもよい。
なお、コンタクト部40の厚みは、コンタクト層41(41a)およびオーミック金属部43の合計厚みに相当し、例えば350nm〜1500nm、より好ましくは400nm〜1000nmとすることができる。
<第5工程>
第5工程は、前述のとおり、半導体積層体30の露出面E2上の一部に誘電体層50を形成すると共に、コンタクト部40の周囲を露出部E3とする工程である(図2(C))。このような誘電体層50および露出部E3は、例えば以下のようにして形成することができる。
まず、半導体積層体30およびコンタクト部40を被覆するように、半導体積層体30上の全面に誘電体層を成膜する。成膜法としては、プラズマCVD法およびスパッタ法などの、公知の手法が適用可能である。そして、成膜した誘電体層表面の、コンタクト部40の上方において、コンタクト部を完全に取囲む窓パターンをレジストで形成する。この場合、窓パターンは、コンタクト部の幅方向および長手方向の長さに対してそれぞれ1〜5μm程度拡がりを持たせることが好ましい。こうして形成したレジストパターンを用いて、コンタクト部周辺の誘電体をエッチングにより除去することで、誘電体層50が形成されると共に、コンタクト部40の周囲が露出部E3となる。なお、エッチングはバッファードフッ酸(BHF)などによりウェットエッチングすればよい。
露出部E3が設けられることにより、誘電体層50と、半導体積層体30との剥離を抑制することができる。この効果を確実に得るためには、露出部E3の幅Wを0.5μm以上5μm以下とすることが好ましく、1μm以上3.5μm以下とすることがより好ましい(図5参照)。
さらに、誘電体層50が半導体積層体30と接触する接触面積率を、80%以上95%以下とすることが好ましい。こうすることで、半導体積層体30の活性層35に流れる電流の経路を、電極直下以外にも分散して流れるよう適切に制御することができ、半導体発光素子100の発光出力を、より増大させることができる。なお、接触面積率は、ウエハの状態で測定することができるし、個片化後の半導体発光素子の状態から接触面積率を逆算する場合は、個片化の際に除去された半導体層(誘電体層が存在していた領域)の幅を片幅20〜30μm(両幅40〜60μm)と仮定して算出してもよい。
ここで、製造方法に係る本実施形態では、後続の第7工程において空隙Vを形成するために、本第5工程では誘電体層50の厚みを、コンタクト部40の厚みよりも大きく形成することとする。すなわち、図5に示すように、誘電体層50の厚みをH、コンタクト部の厚みをHと表した場合、H>Hとする。こうすることで、空隙Vを確実に形成することができる。この条件の下、誘電体層50の厚みを、例えば360nm〜1600nm、より好ましくは410nm〜1100nmとすることができる。また、空隙Vをより確実に形成するため、誘電体層の厚みHと、コンタクト部40の厚みHとの差H−Hを10nm以上100nm以下とすることがより好ましい。
また、誘電体層50としては、SiO、SiN、ITOおよびAlNなどを用いることができ、特に、誘電体層50がSiOからなることが好ましい。SiOは、BHF等によるエッチング加工が容易だからである。
<第6工程>
第6工程は、前述のとおり、誘電体層50、露出部E3およびコンタクト部40上に、Auを主成分とする金属反射層60を形成する工程である(図3(A))。Auを主成分とする金属反射層60とは、金属反射層60の組成においてAuが50質量%超を占めることをいい、より好ましくはAuが80質量%以上であることをいう。金属反射層60は、複数層の金属層を含むことができるが、Auからなる金属層(以下、「Au金属層」)を含む場合には、金属反射層60の合計厚みのうち、Au金属層の厚みを50%超とすることが好ましい。金属反射層60を構成する金属には、Auの他、Al,Pt,Ti、Agなどを用いることができる。例えば、金属反射層60はAuのみからなる単一層であってもよいし、金属反射層60にAu金属層が2層以上含まれていてもよい。後続の第7工程における接合を確実に行うため、金属反射層60の最表層(半導体積層体30と反対側の面)を、Au金属層とすることが好ましい。例えば、誘電体層50、露出部E3およびコンタクト部40上に、Al、Au、Pt、Auの順に金属層を成膜し、金属反射層60とすることができる。金属反射層60におけるAu金属層の1層の厚みを、例えば400nm〜2000nmとすることができ、Au以外の金属からなる金属層の厚みを、例えば5nm〜200nmとすることができる。金属反射層60は、蒸着法などの一般的な手法により、誘電体層50、露出部E3およびコンタクト部40上に成膜して形成することができる。
ここで、図3(A)に模式的に示されるように、金属反射層60の上面は平坦面とはならず、凹部Rが露出部E3およびコンタクト部40の上方に形成される。これは、先の第5工程において、誘電体層50の厚みを、コンタクト部40の厚みよりも大きく形成し、かつ、半導体積層体30の表面に露出部E3を形成したためである。この凹部Rについては、以下の第7工程の説明の際に、空隙Vと併せて後述する。
<第7工程>
第7工程は、前述のとおり、金属接合層70が表面に設けられた導電性支持基板80を、金属接合層70を介して金属反射層60に接合する工程である(図3(B))。導電性支持基板80の表面には、予め金属接合層70を、スパッタ法や蒸着法などにより形成しておけばよい。この金属接合層70と、金属反射層60を対向配置して貼り合せ、250℃〜500℃程度の温度で加熱圧縮接合を行うことで、両者の接合を行うことができる。
金属反射層60と接合する金属接合層70には、Ti、Pt、Auなどの金属や、金と共晶合金を形成する金属(Snなど)を用いることができ、これらを積層したものとすることが好ましい。例えば、導電性支持基板80の表面から順に、厚み400nm〜800nmのTi、厚み5nm〜20nmのPt、厚み700〜1200nmのAuを積層したものを金属接合層70とすることができる。なお、金属反射層60と金属接合層70との接合を容易にするため、金属接合層70側の最表層をAu金属層とし、金属反射層60の、金属接合層70側の金属層もAuとして、Au−Au拡散によるAu同士での接合を行うことが好ましい。
導電性支持基板80には、近赤外波長に対して透明な基板を用いることが好ましく、例えば導電性のSi基板を用いることができ、他にも、導電性のGaAs基板、またはGe基板を用いてもよい。また、上述の半導体基板以外に、金属基板を用いることもできる。導電性支持基板80の厚みは、用いる材料によっても異なるが、100μm以上500μm以下とすることができ、Si基板やGaAs基板であれば、200μm未満の厚みとしても、ハンドリング可能である。放熱性や脆性、コストを考慮すると、Si基板が特に好ましい。
ここで、第7工程における接合により、金属接合層70と金属反射層60との間に空隙Vが形成される。この空隙Vは、コンタクト部40および露出部E3が導電性支持基板80と対向する方向に位置する。これは、第6工程において形成された凹部Rが、金属接合層70と、金属反射層60との間に閉塞されて空隙Vとなるためである。なお、空隙Vが形成される際、加熱圧縮により凹部Rの形状に多少の変形は生じうる。本実施形態では、このような空隙Vを意図的に形成しているため、空隙V以外の部分では金属反射層60および金属接合層70の接合が良好に行うことができることが実験的に確認された。さらに、この場合、順方向電圧Vfの信頼性(すなわち、経時変化によるVf上昇や断線の有無)も改善できることが確認できた。このような効果が得られる理由は、本実施形態により形成される空隙Vの特有形状により、導電性支持基板80側からのコンタクト部への不純物拡散抑制効果があるからだとも推測される。
ここで、空隙Vの外形は、中央部が凹部であると共に周縁部が凸部であることが好ましい。このような形状は、外輪山形状と呼ばれることもある。空隙Vの外形が外輪山形状である場合、より確実に金属反射層60および金属接合層70の接合を行うことができる。なお、空隙Vの外形は、電子顕微鏡により観察することができる。また、凸部は山型または台形であり、凸部が傾斜した裾部(傾斜面)を有していることが、応力集中を抑制するためにも好ましい。
<第8工程>
第8工程は、前述のとおり、InP成長用基板10を除去する工程である(図4(A))。InP成長用基板10は、例えば塩酸希釈液を用いてウェットエッチングにより除去することができ、エッチングストップ層20を形成している場合は、当該層でエッチングを終了させることができる。なお、エッチングストップ層がn型InGaAs層である場合、例えば硫酸−過酸化水素系でウェットエッチングにより除去すればよい。
以上のようにして、半導体発光素子100を作製することができる。この半導体発光素子100は、空隙Vが形成されているため、接合不良を抑制することができる。また、半導体積層体30の、導電性支持基板80側の表面に誘電体層50、コンタクト部40および金属反射層60が形成されているため、電流経路を電極直下に集中しないよう制御することができると共に、導電性支持基板80と反対側を光取り出し口とできる。そのため、発光出力を従来のInP基板を成長用基板兼、支持基板とする半導体発光素子に比べて増大させることができる。
なお、本実施形態に従う製造方法は、図4(B)に示すように、半導体発光素子100を作製した後、導電性支持基板80の裏面に裏面電極91を形成し、半導体積層体30の表面に上面電極93を形成する工程をさらに有してもよい。上面電極93は、配線部93aおよびパッド部93bを含んでもよい。このような工程を行うことで、半導体発光素子100’を作製することができる。裏面電極91および上面電極93の形成は公知の手法を用いることができ、例えばスパッタ法、電子ビーム蒸着法、または抵抗加熱法などを用いることができる。
また、本実施形態は、説明の便宜のため、InP成長用基板10としてn型InP基板を用いる実施形態としたため、InP成長用基板10上に形成される各層のn型およびp型については上記のとおりとしたが、p型InP基板を用いる場合は、各層の導電型のn型/p型が逆転するのは当然に理解される。また、InP成長用基板10としてアンドープのInP基板を用いる場合は、InP成長用基板10上に形成する半導体層の導電性(p型またはn型)に対応させて、各層の導電性を定めればよい。
(半導体発光素子)
本発明の一実施形態に従う半導体発光素子100は、上述の製造方法の実施形態により作製することができる。すなわち、図4(A)に示すように、この半導体発光素子100は、導電性支持基板80と、導電性支持基板80の表面に設けられた金属接合層70と、金属接合層70の上に設けられ、金属接合層70に一部接触し、かつ、金属接合層70の主表面を覆う金属反射層60と、金属接合層70および金属反射層60の間に設けられた空隙Vと、金属反射層60の上に設けられた、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体30と、金属反射層60および半導体積層体30の間に、離隔かつ並列して設けられた誘電体層50およびコンタクト部40と、を有する。そして、金属反射層60の主成分はAuであり、誘電体層50およびコンタクト部40が離隔する間隙において、金属反射層60および半導体積層体30が接触し、空隙Vは、コンタクト部40および上記間隙が導電性支持基板80と対向する方向に位置する。
既述のとおり、半導体発光素子100には、空隙Vが形成されているため、接合不良が抑制されている。そして、半導体積層体30の、導電性支持基板80側の表面に誘電体層50、コンタクト部40および金属反射層60が形成されているため、電流経路を制御することができると共に、導電性支持基板80と反対側を光取り出し口とできる。そのため、発光出力を従来のInP基板を成長用基板兼、支持基板とする半導体発光素子に比べて増大させることができる。
ここで、誘電体層50の厚みは、コンタクト部40の厚みよりも大きいことが好ましい。空隙Vを形成するには、前述の製造方法の実施形態が好適であり、余分な工程を必要としないからである。しかしながら、本実施形態において、誘電体層50の厚みと、コンタクト部40の厚みとの大小関係は制限されない。前述の製造方法による実施形態とは別の製造方法によっても、空隙Vを形成することはできる。例えば、金属反射層60を形成した後、コンタクト部40に対応する位置の金属反射層60上に凹部を形成しても、空隙Vを得ることはできる。
また、既述のとおり、導電性支持基板80は導電性のSi基板であることが好ましい。さらに、空隙Vの外形は、中央部が凹部であると共に周縁部が凸部であることが好ましい。そして、誘電体層50が半導体積層体30と接触する接触面積率が、80%以上95%以下であることが好ましい。
また、半導体積層体30は、n型クラッド層31と、活性層35と、p型クラッド層37とをこの順に含み、n型クラッド層31、活性層35およびp型クラッド層37は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層であることが好ましい。また、半導体積層体30は、活性層35を、n型クラッド層31およびp型クラッド層37で挟持したダブルヘテロ構造または多重量子井戸構造とすることができ、活性層35が多重量子井戸構造を有することが好ましいのも、既述のとおりである。そして、誘電体層はSiOからなることが好ましい。
また、製造方法の実施形態に既述のとおり、半導体発光素子100はさらに任意の構成を有してもよい。また、図4(B)に示すように、半導体発光素子100に裏面電極91および上面電極93を設けて半導体発光素子100’としてもよい。
(発明例1)
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。図1〜図4に示したフローチャートに従って、発明例1に係る半導体発光素子を作製した。具体的には以下のとおりである。
まず、n型InP基板の(100)面上に、n型In0.57Ga0.43Asエッチングストップ層、n型InPクラッド層(厚み:2μm)、i型InPスペーサ層(厚み:300nm)、発光波長1300nmの量子井戸構造の活性層(合計130nm)、i型InPスペーサ層(厚み:300nm)、p型InPクラッド層(厚み:1.2μm)、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層(厚み:50nm)、p型In0.57Ga0.43Asコンタクト層(厚み:130nm)をMOCVD法により順次形成した。なお、量子井戸構造の活性層の形成にあたり、In0.73Ga0.27As0.500.50井戸層(厚み:5nm)およびInP障壁層(厚み:8nm)を10層ずつ交互に積層した。
p型In0.57Ga0.43Asコンタクト層上に、図6(A)に示すように、島状に分散したp型オーミック電極部(Au/AuZn/Au、合計厚み:530nm)を形成した。図6(A)のI−I断面図が、図2(A)の模式断面図に相当する。このパターン形成にあたっては、レジストパターンを形成し、次いでオーミック電極を蒸着し、レジストパターンのリフトオフにより形成した。この状態で光学顕微鏡を用いてウエハの半導体層を上面視で観察したところ、p型オーミック電極部の、半導体層への接触面積率は4.5%であった。なお、図6(A)の外形サイズは380μm角である。
次に、p型オーミック電極部およびその周辺にレジストマスクを形成し、オーミック電極部を形成した場所以外のp型In0.57Ga0.43Asコンタクト層を、酒石酸−過酸化水素系のウェットエッチングにより除去した。その後、プラズマCVD法によりp型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層上の全面にSiOからなる誘電体層(厚み:700nm)を形成した。そして、p型オーミック電極部の上方領域に、幅方向および長手方向に幅3μmを付加した形状の窓パターンをレジストで形成し、p型オーミック電極部およびその周辺の誘電体層を、BHFによるウェットエッチングにより除去し、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層を露出させた。このとき、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層上の誘電体層の高さH(700nm)は、p型コンタクト層(厚み:130nm)とp型オーミック電極部(厚み:530)からなるコンタクト部の高さH(660nm)より、40nm高い。なお、この状態で光学顕微鏡を用いてウエハの半導体層を上面視で観察したところ、誘電体層(SiO)の接触面積率は90%であり、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層の露出幅(SiO誘電体層と、p型In0.57Ga0.43Asコンタクト層との間の間隙の幅)は約3μmであった。
次に、金属反射層(Al/Au/Pt/Au)を、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層上の全面に蒸着により形成した。金属反射層の各金属層の厚みは、順に10nm、650nm、100nm、900nmである。
一方、支持基板となる導電性Si基板上に、金属接合層(Ti/Pt/Au)を形成した。金属接合層の各金属層の厚みは、順に650nm、10nm、900nmである。
これら金属反射層および金属接合層を対向配置して、300℃で加熱圧縮接合を行った。そして、InP基板を塩酸希釈液によりウェットエッチングして除去し、さらに、n型In0.57Ga0.43Asエッチングストップ層を硫酸−過酸化水素系を用いてウェットエッチングして除去した。
次に、n型InPクラッド層上に、上面電極の配線部として、n型電極(Au(厚み:10nm)/Ge(厚み:33nm)/Au(厚み:57nm)/Ni(厚み:34nm)/Au(厚み:800nm)/Ti(厚み:100nm)/Au(厚み:1000nm))を、レジストパターン形成、n型電極の蒸着、レジストパターンのリフトオフにより、図6(B)に示すように形成した。さらに、パッド部(Ti(厚み:150nm)/Pt(厚み:100nm)/Au(厚み:2500nm))をn型電極上に形成し、上面電極のパターンを図6(B)に示すとおりとした。図6(B)におけるII-II断面図が、図4(B)に相当する。なお、図6(A)と同様、図6(B)の外形サイズは380μm角である。
最後に、メサエッチングにより各素子間(幅60μm)の半導体層を除去してダイシングラインを形成した。そして、Si基板の裏面側への裏面電極(Ti(厚み:10nm)/Pt(厚み:50nm)/Au(厚み200nm))を形成し、ダイシングによるチップ個片化を行って、発明例1に係る半導体発光素子を作製した。なお、チップサイズは350μm×350μmである。
(比較例1)
発明例1において、誘電体層の高さHを660nmとしてコンタクト部の高さと揃えた以外は、発明例1と同様にして比較例1に係る半導体発光素子を作製した。
(比較例2)
発明例1において、誘電体層の高さHを620nmとしてコンタクト部の高さとの高低関係を逆転させた以外は、発明例1と同様にして比較例2に係る半導体発光素子を作製した。
(従来例1)
以下のとおりにして、比較例1に係る半導体発光素子を作製した。まず、n型InP基板の(100)面上に、n型InPクラッド層(厚み:2μm)、i型InPスペーサ層(厚み:300nm)、発光波長1300nmの量子井戸構造の活性層(合計130nm)、i型InPスペーサ層(厚み:300nm)、p型InPクラッド層(厚み:1.2μm)、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層(厚み:50nm)、p型In0.57Ga0.43Asコンタクト層(厚み:130nm)をMOCVD法により順次形成した。そして、n型InP基板の裏面に裏面電極(Ti(厚み:10nm)/Pt(厚み:50nm)/Au(厚み200nm))を形成し、p型In0.57Ga0.43Asコンタクト層の中央部上には上面電極(AuGe/Ni/Au電極)を形成し、発明例1と同様に個片化した。なお、量子井戸構造の活性層の形成にあたり、In0.73Ga0.27As0.500.50井戸層(厚み:5nm)およびInP障壁層(厚み:8nm)を10層ずつ交互に積層した。
<評価1:接合評価>
発明例1および比較例1では、良好に接合が行うことができた。一方、比較例2では、剥がれ落ちが発生する場合があった。
<評価2:発光出力評価>
発明例1、比較例1および従来例1から得られた半導体発光素子に定電流電圧電源を用いて20mAの電流を流したときの順方向電圧Vfおよび積分球による発光出力Poを測定し、それぞれ3個の試料の測定結果の平均値を求めた。発明例1および従来例1の結果を表1に示す。比較例1については、初期特性(発光出力および順方電圧)は発明例1と同程度であったが、発明例1と異なり、1000時間(室温、印加電流:100mA)の寿命測定において順方向電圧の上昇が見られるチップが10%ほど多く生じたため、発明例1に対して比較例1は信頼性が劣っていた。また、接合不良が発生した比較例2については、本評価を行っていない。なお、光ファイバ分光器によって発明例1、比較例1および従来例1の発光ピーク波長を測定したところ、いずれも1290nm〜1310nmの範囲内であった。
以上の結果から、本発明条件を満足する発明例1では、従来例に比べて発光出力を増大でき、順方向電圧を改善することもできた。比較例1では、発明例1と同様に接合は可能であったが、順方向電圧の信頼性の悪化を招いた。これは、Si等の拡散しやすい元素が、接合金属からコンタクト部へ拡散したからであると考えられる。
<参考評価:空隙の観察>
発明例1について、空隙の形成を確認するためにTEM断面図を取得した。図7(A)に、そのTEM断面図を示す。ここでは、構成の明確化のため、図1〜5で用いた符号の一部を、図7(A)中に付した。本参考評価では、実施形態で用いた符号を用いて説明する。図7(B)の模式中の波線部内が、図7(A)のTEM断面図に相当する。ただし、図7(A)に示すTEM断面図において、金属材料間の境界は観察できないため、オーミック金属部43、金属反射層60および金属接合層70は連続しているように見える。図7(A)における空隙Vは、図7(B)に図示するとおり、外輪山形状の片方の凸部と、カルデラ形状の凹部の半分程度が観察されたものである。また、幅Wに示す位置は第5工程において形成した、露出部E3に相当し、誘電体層50およびコンタクト部40が離隔する間の間隙である。空隙Vの形成と、金属反射層60と、金属接合層70とが、空隙V以外の領域で良好に接合していることとが確認できる。また、空隙Vは、コンタクト部40および上記間隙が導電性支持基板80と対向する方向に位置することも確認される。また、誘電体層50および空隙Vの凸部は台形であり、いずれも傾斜した裾部を有していることが確認される。
本発明によれば、接合不良を抑制することができ、かつ、発光出力を従来よりも増大させることのできる、接合型の半導体発光素子の製造方法および半導体発光素子を提供することができるため、有用である。
10 InP成長用基板
20 エッチングストップ層
30 半導体積層体
31 n型クラッド層
35 活性層
35W 井戸層
35B 障壁層
37 p型クラッド層
39 p型キャップ層
40 コンタクト部
41(41a) p型コンタクト層
43 オーミック金属部
50 誘電体層
60 金属反射層
70 金属接合層
80 導電性支持基板
100,100’ 半導体発光素子
91 裏面電極
93 上面電極
E1 露出領域
E2 露出面
E3 露出部
V 空隙

Claims (17)

  1. InP成長用基板上に、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層した半導体積層体を形成する第1工程と、
    前記半導体積層体上にIII−V族化合物半導体からなるコンタクト層を形成する第2工程と、
    前記コンタクト層上の一部にオーミック金属部を形成すると共に、前記コンタクト層の表面に露出領域を残す第3工程と、
    前記露出領域における前記コンタクト層を前記半導体積層体の表面が露出するまで除去して、前記オーミック金属部および前記コンタクト層からなるコンタクト部を形成すると共に、前記半導体積層体の露出面を形成する第4工程と、
    前記半導体積層体の前記露出面上の一部に誘電体層を形成すると共に、前記コンタクト部の周囲を露出部とする第5工程と、
    前記誘電体層、前記露出部および前記コンタクト部上に、Auを主成分とする金属反射層を形成する第6工程と、
    金属接合層が表面に設けられた導電性支持基板を、該金属接合層を介して前記金属反射層に接合する第7工程と、
    前記InP成長用基板を除去する第8工程と、を有し、
    前記第5工程において、前記誘電体層の厚みを、前記コンタクト部の厚みよりも大きく形成し、
    前記第7工程における接合により、前記金属接合層と前記金属反射層との間に空隙が形成され、該空隙は、前記コンタクト部および前記露出部が前記導電性支持基板と対向する方向に位置することを特徴とする、半導体発光素子の製造方法。
  2. 前記導電性支持基板は導電性のSi基板である、請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記空隙の外形は、中央部が凹部であると共に周縁部が凸部である、請求項1または2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記第5工程において形成される前記誘電体層の厚みと、前記コンタクト部の厚みとの差を10nm以上100nm以下とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記誘電体層が前記半導体積層体と接触する接触面積率が、80%以上95%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  6. 前記半導体積層体は、n型クラッド層と、活性層と、p型クラッド層とをこの順に含み、前記n型クラッド層、前記活性層および前記p型クラッド層は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記半導体積層体がダブルヘテロ構造または多重量子井戸構造を有する、請求項6に記載の半導体発光素子の製造方法。
  8. 前記誘電体層はSiOからなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  9. 導電性支持基板と、
    該導電性支持基板の表面に設けられた金属接合層と、
    前記金属接合層の上に設けられ、該金属接合層に一部接触し、かつ、該金属接合層の主表面を覆う金属反射層と、
    前記金属接合層および前記金属反射層の間に設けられた空隙と、
    前記金属反射層の上に設けられた、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体と、
    前記金属反射層および前記半導体積層体の間に、離隔かつ並列して設けられた誘電体層およびコンタクト部と、を有し、
    前記金属反射層の主成分はAuであり、
    前記誘電体層および前記コンタクト部が離隔する間隙において、前記金属反射層および前記半導体積層体が接触し、
    前記空隙は、前記コンタクト部および前記間隙が前記導電性支持基板と対向する方向に位置することを特徴とする半導体発光素子。
  10. 前記導電性支持基板は導電性のSi基板である、請求項9に記載の半導体発光素子。
  11. 前記誘電体層の厚みは、前記コンタクト部の厚みよりも大きい、請求項9または10に記載の半導体発光素子。
  12. 前記空隙の外形は、中央部が凹部であると共に周縁部が凸部である、請求項9〜11のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  13. 前記誘電体層の厚みと、前記コンタクト部の厚みとの差は10nm以上100nm以下である、請求項9〜12のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  14. 前記誘電体層が前記半導体積層体と接触する接触面積率が、80%以上95%以下である、請求項9〜13のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  15. 前記半導体積層体は、n型クラッド層と、活性層と、p型クラッド層とをこの順に含み、前記n型クラッド層、前記活性層および前記p型クラッド層は、InおよびPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層である、請求項9〜14のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  16. 前記半導体積層体がダブルヘテロ構造または多重量子井戸構造を有する、請求項15に記載の半導体発光素子。
  17. 前記誘電体層はSiOからなる、請求項9〜16のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
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