JP2018005925A - バイオマーカーの候補及び治療用製薬 - Google Patents
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Abstract
Description
先ず、本発明の基となる理論根拠について説明する。通常、疾病の進行プロセスに係るシステム(以下、システム(1)という)を次の式(1)で表すことができる。
2. Pcをシステムが分岐する閾値とすれば、P=Pcの時、ヤコビ行列∂f(Z;Pc)/∂Z|Z=Z*の1つの実数固有値又は1対の複素共役の固有値の絶対値が1になる、
3. P≠Pcの時、一般的に、システム(1)の固有値の絶対値が1ではない。
PCC(zi ,zj)→±1;
SD(zi)→∞;
SD(zj)→∞.
(II) ziは支配グループに属するノードであるが、zjは支配グループに属するノードではない場合、
PCC(zi ,zj)→0;
SD(zi)→∞;
SD(zj)→境界値.
(III) ziとzjは支配グループに属するノードではない場合
PCC(zi ,zj)→α、α∈(-1,1)?{0};
SD(zi)→境界値;
SD(zj)→境界値.
上述したように、DNBは、特異な特性(I)〜(III)を有する支配グループであって、複数のノードからなるサブネットワークとして、システム(1)が疾病前状態になるときに、ネットワーク(1)に現れるものである。ネットワーク(1)において、各ノード(z1,... ,zn)を、遺伝子、タンパク質、代謝物等の生体分子について測定の対象となる因子項目とすれば、DNBは、上記特異な特性(I)〜(III)を満たした一部の生体分子に係る因子項目からなるグループ(サブネットワーク)である。
・条件(II):当該グループ内の生体分子と他の生体分子との間のピアソン相関係数OPCCの絶対値の平均値が著しく低減する。
・条件(III):当該グループ内の生体分子の標準偏差SDの平均値が著しく増加する。
上述したように、DNBは、疾病前状態を示す警告信号として、疾病の早期診断に使用することができる。当該警告信号の強度を測るものとして、上述したDNB内のノード間のピアソン相関係数PCCの絶対値の平均値、DNB内のノードと他のノードとの間のピアソン相関係数OPCCの絶対値の平均値、及びDNBの標準偏差SDを用いることができる。さらに、DNBの特性を総合的に反映することができる総合指数Iを導入することができる。本発明において、一例として、次の式(2)で表す総合指数Iを導入する。
図3は、実施の形態におけるDNBの検出方法の一例を示すフローチャートである。本発明の検出方法においては、先ず、生体に関する測定により測定データを得ることが必要である。DNAチップなどのハイスループット技術を利用すれば、1つの生体サンプルから2万個以上の遺伝子を測定することができる。統計的に分析するために、本発明において、測定対象から複数(6個以上)の生体サンプルを異なる時間点で採取し、採取した生体サンプルを測定して得られた測定データを集計して統計データを取得する。本発明におけるDNBの検出方法は、主に、図3に示すように、ハイスループットデータの取得処理(s1)と、差次的生体分子の選出処理(s2)と、クラスター化処理(s3)と、DNBの候補の選出処理(s4)と、有意性分析によるDNBの判定処理(s5)とを含む。次に、これらの各処理について詳細に説明する。
診断スケジュールとしては、一定な間隔を開けて、複数回診断を行い、毎回の診断で数個のサンプルを取ることが望ましい。図7は、実施の形態におけるDNBを用いた疾病の早期診断の診断スケジュールの一例を示す図である。図7に示すように、複数の段階(段階1、段階2、…、段階T)で、サンプルを採取する。各段階で採取するサンプルの数は、データの精度を確保するために、通常、1つの段階において、6個以上のサンプルを採取することが望ましい。2つの連続した段階の間の間隔は、疾病の状況によって、数日、数週間、数カ月、又は数年と長く設定することができるが、各段階では、短い期間において異なる時間点でサンプルを採取することが望ましい。例えば、6個のサンプルを1日のうちの6つの時間点で採取する。各時間点の間の間隔は、状況に応じて、例えば、数分間、数時間とすることができる。
以上詳述したDNBの検出方法は、コンピュータを用いた検出装置として本発明を具現化することができる。図11は、本発明に係る検出装置の構成例を示すブロック図である。図11に示す検出装置1は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータに接続されるクライアントコンピュータ、その他各種コンピュータを用いて実現される。検出装置1は、制御部10、記録部11、記憶部12、入力部13、出力部14、取得部15等の各種機構を備えている。
本発明のDNBによる疾病の早期診断方法の診断精度を検証するために、肺障害が引き起こされたマウスの実験データを用いて、本発明の診断方法で診断を行い、その診断結果を実際の病状進行状況と比較して、本発明の診断方法の有効性を検証した。次に、当該検証例を詳細に説明する。実験データは、複数の実験用CD-1雄マウスをケースグループと、コントロールグループとに分けて、ケースグループを通常の空気環境に、コントロールグループを有毒ガスであるホスゲンが含まれている空気環境に置き、そして、両グループのマウスの健康状況を観察し、ホスゲンの吸入による急性肺損傷の分子レベルのメカニズムを調べるという実験から得られたものである。当該実験データを用いて、本発明の診断方法を用いて、ホスゲン曝露されているケースグループのマウスの健康状況を診断した。通常、マウスは一定量のホスゲンを吸入すると、ホスゲン誘発性肺障害を発症する。
上述した第1の検証例において、動物実験のデータを用いて、本発明のDNBによる疾病の早期診断方法の有効性を検証した。本検証例では、B細胞リンパ腫の臨床データを用いて、さらに、本発明のDNBによる疾病の早期診断方法の診断精度を検証する。
10 制御部
11 記録部
12 記憶部
13 入力部
14 出力部
15 取得部
11a 検出プログラム
Claims (15)
- 生体に関する測定により得られた複数の因子項目の測定データに基づいて、測定対象である生体の症状の指標となるバイオマーカーの候補を検出する検出装置であって、
前記因子項目の測定データの時系列変化及び前記因子項目間の測定データの時系列変化の相関関係に基づいて、前記バイオマーカーの候補を検出する検出手段を備えることを特徴とする検出装置。 - 前記因子項目の測定データが、有意性をもって経時的に変化しているか否かを検定する差次検定手段を更に備え、
前記検出手段における因子項目は、前記差次検定手段によって経時的変化に有意性があると検定された因子項目であることを特徴とする、
請求項1に記載の検出装置。 - 前記差次検定手段は、因子項目の測定データと予め設定されている参照データとの比較結果に基づいて、有意性の検定を行うことを特徴とする、
請求項2に記載の検出装置。 - 前記因子項目は、遺伝子に関する測定項目、タンパク質に関する測定項目、代謝物に関する測定項目、及び生体から得られる画像に関する測定項目のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の検出装置。 - 前記検出手段によって検出されたバイオマーカーの候補に基づいて、前記生体に関する異常の有無、前記生体についての正常状態から疾病状態へ遷移する前の疾病前状態の当否、及び前記生体が発症する可能性を有する疾病のうち少なくとも一つに関する判定を支援する情報を出力する手段を備えることを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の検出装置。 - 生体に関する測定により得られた複数の因子項目の測定データに基づいて、測定対象である生体の症状の指標となるバイオマーカーの候補を検出する検出装置を用いた検出方法であって、
前記因子項目の測定データの時系列変化及び前記因子項目間の測定データの時系列変化の相関関係に基づいて、前記バイオマーカーの候補を検出する検出ステップを実行することを特徴とする検出方法。 - 前記因子項目の測定データが、有意性をもって経時的に変化しているか否かを検定する差次検定ステップを実行し、
前記検出ステップにおける因子項目は、前記差次検定ステップによって経時的変化に有意性があると検定された因子項目であることを特徴とする、
請求項6に記載の検出方法。 - 前記差次検定ステップは、因子項目の測定データと予め設定されている参照データとの比較結果に基づいて、有意性の検定を実行することを特徴とする、
請求項7に記載の検出方法。 - 前記因子項目は、遺伝子に関する測定項目、タンパク質に関する測定項目、代謝物に関する測定項目、及び生体から得られる画像に関する測定項目のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする、
請求項6〜8のいずれか1項に記載の検出方法。 - 前記検出ステップにて検出されたバイオマーカーの候補に基づいて、前記生体に関する異常の有無、前記生体についての正常状態から疾病状態へ遷移する前の疾病前状態の当否、及び前記生体が発症する可能性を有する疾病のうち少なくとも一つに関する判定を支援する情報を出力するステップを実行することを特徴とする、
請求項6〜9のいずれか1項に記載の検出方法。 - コンピュータに、生体に関する測定により得られた複数の因子項目の測定データに基づいて、測定対象である生体の症状の指標となるバイオマーカーの候補を検出する処理を実行させる検出プログラムであって、
コンピュータに、
前記因子項目の測定データの時系列変化及び前記因子項目間の測定データの時系列変化の相関関係に基づいて、前記バイオマーカーの候補を検出する検出ステップを実行させることを特徴とする検出プログラム。 - コンピュータに、
前記因子項目の測定データが、有意性をもって経時的に変化しているか否かを検定する差次検定ステップを実行させ、
前記検出ステップにおける因子項目は、前記差次検定ステップによって経時的変化に有意性があると検定された因子項目であることを特徴とする、
請求項11に記載の検出プログラム。 - 前記差次検定ステップとして、因子項目の測定データと予め設定されている参照データとの比較結果に基づいて、有意性の検定を実行させることを特徴とする、
請求項12に記載の検出プログラム。 - 前記因子項目は、遺伝子に関する測定項目、タンパク質に関する測定項目、代謝物に関する測定項目、及び生体から得られる画像に関する測定項目のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする、
請求項11〜13のいずれか1項に記載の検出プログラム。 - 前記検出ステップにて検出されたバイオマーカーの候補に基づいて、前記生体に関する異常の有無、前記生体についての正常状態から疾病状態へ遷移する前の疾病前状態の当否、及び前記生体が発症する可能性を有する疾病のうち少なくとも一つに関する判定を支援する情報を出力するステップを実行させることを特徴とする、
請求項11〜14のいずれか1項に記載の検出プログラム。
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