JP2018005195A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写部材の下流側の搬送部材が媒体を搬送する速度が転写部材と像保持体が媒体を搬送する速度に達する前に転写部材が像保持体に接触する場合に比べて、連続する媒体の弛みを低減する画像形成装置の提供。【解決手段】像保持体に保持された像を、連続する媒体に転写する転写部材であって、像保持体に対して接触、離間可能に支持された転写部材と、媒体の搬送方向に沿って転写部材の下流側に配置され、媒体を下流側に搬送する搬送部材と、搬送部材の媒体搬送速度(V1)が像保持体の媒体搬送速度(V2)に達した場合に、像保持体に対して離間した転写部材を接触させる制御手段と、を備えた画像形成装置。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
連続媒体を使用する画像形成装置に関して、以下の特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開2015−25920号公報には、連続紙(S)を使用する画像形成装置(U)において、画像の濃度や位置ずれを補正するためのパッチ画像を中間転写ベルト(B)に形成する場合に、連続紙(S)にパッチ画像が転写されると無駄紙が発生するため、無駄紙を抑制するために、中間転写ベルト(B)から2次転写ロール(T2b)を離間させる技術が記載されている。特許文献1に記載の技術では、2次転写ロール(T2b)が離間した場合に、パッチ画像で濃度等の調整をしている間に、転写直後で未定着の画像が定着領域(Q5)を通過するまで連続紙(S)を下流側に送っている。そして、未定着の画像の定着が完了すると、定着装置(F)のローラ対(Fh,Fp)を離間させて、連続紙(S)を上流側に搬送(バックフィード)して、パッチ画像を形成する前の位置まで戻している。そして、濃度等の調整が終わった後、2次転写ロール(T2b)が中間転写ベルト(B)に接触して転写が再開され、バックフィードした領域が定着領域(Q5)を通過すると、定着装置(F)のローラ対(Fh,Fp)を接触させている。
特開2015−25920号公報(「0053」〜「0056」、「0062」、図2〜図4、図8)
本発明は、転写部材の下流側の搬送部材が媒体を搬送する速度が転写部材と像保持体が媒体を搬送する速度に達する前に転写部材が像保持体に接触する場合に比べて、連続する媒体の弛みを低減することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像形成装置は、
像保持体に保持された像を、連続する媒体に転写する転写部材であって、前記像保持体に対して接触、離間可能に支持された前記転写部材と、
前記媒体の搬送方向に沿って前記転写部材の下流側に配置され、駆動源からの駆動力を受けて前記媒体を下流側に搬送する搬送部材と、
前記搬送部材の媒体搬送速度が前記像保持体の媒体搬送速度に達した場合に、前記像保持体に対して離間した前記転写部材を接触させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記像保持体の表面に保持された濃度調整用の画像を読み取る読取り部材と、
前記読取り部材の読み取り結果に基づいて、画像の濃度の調整を行う濃度調整手段と、
濃度調整用の画像を形成する前に、前記転写部材と前記像保持体とを離間させる前記制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
媒体の搬送方向に沿って、前記転写部材の下流側且つ前記搬送部材の上流側に配置され、媒体に転写された画像を定着する定着装置であって、媒体を挟んで配置された第1の定着部材および第2の定着部材を有し、前記第1の定着部材および前記第2の定着部材とが接触、離間可能な前記定着装置と、
前記濃度調整用の画像を形成する前に、前記第1の定着部材と前記第2の定着部材とを離間させる前記制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、
前記転写部材と前記像保持体とが離間した後に、前記第1の定着部材と前記第2の定着部材とを離間させる前記制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記像保持体の表面に保持された画像の位置調整用の画像を読み取る第2の読取り部材と、
前記第2の読取り部材の読み取り結果に基づいて、画像の位置の調整を行う位置調整手段と、
位置調整用の画像を形成する前に、前記転写部材と前記像保持体とを接触させる前記制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像形成装置において、
位置調整用の画像を形成する前に前記転写部材と前記像保持体とを接触させるか離間させるかの決定に関連する情報の入力が可能な入力部と、
前記入力部の入力に応じて、位置調整用の画像を形成する前に、前記転写部材と前記像保持体との接触および離間の制御を行う前記制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、転写部材の下流側の搬送部材が媒体を搬送する速度が転写部材と像保持体が媒体を搬送する速度に達する前に転写部材が像保持体に接触する場合に比べて、連続する媒体の弛みを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、濃度調整用の画像が媒体に付着して、無駄な媒体が発生することを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、第1の定着部材と第2の定着部材を離間させない場合に比べて、濃度調整の実行中に、媒体から水分が蒸発したり、媒体が熱変形することを低減できる。
請求項4に記載の発明によれば、未定着の画像を定着することができる。
請求項5に記載の発明によれば、位置調整用の画像を形成する前に、転写部材と像保持体とを接触させずに画像の位置調整を行う場合に比べて、位置調整の精度を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、位置調整用の画像を形成する前に転写部材と像保持体とを接触させるか離間させるかを入力して設定することができる。
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は実施例1の画像形成装置の要部説明図である。 図3は実施例1の連続紙の説明図である。 図4は実施例1の濃度調整や位置調整用の画像の一例と読み取り部材との説明図である。 図5は実施例1の画像形成装置の制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。 図6は実施例1のセットアップシーケンスの開始判別処理のフローチャートの説明図である。 図7は実施例1のセットアップシーケンスの制御処理のフローチャートの説明図であり、図6のST10の説明図である。 図8は実施例2の制御部の説明図であり、実施例1の図5に対応する図である。 図9は実施例2の設定画像の説明図である。 図10は実施例2の画質優先の設定がされた場合にセットアップシーケンス中に形成される画像の一例の説明図である。 図11は実施例2のセットアップシーケンスの開始判別処理のフローチャートの説明図であり、実施例1の図6に対応する図である。 図12は実施例2のセットアップシーケンスの制御処理のフローチャートの説明図であり、実施例1の図7に対応する図である。 図13は実施例2の画質調整処理のフローチャートの説明図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例としての実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2は実施例1の画像形成装置の要部説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのプリンタUは、記録部の一例であって、画像形成部の一例としてのプリンタ本体U1を有する。プリンタ本体U1は、プリンタUの制御を行う制御部Cを有する。制御部Cは、情報の送信装置の一例としてのパーソナルコンピュータCOMと電気的に接続されている。制御部Cは、パーソナルコンピュータCOMから送信された画像情報を処理可能である。制御部Cは、プリンタ本体U1の書込回路DLに電気的に接続されている。書込回路DLは、潜像の形成装置の一例であって、露光装置の一例としてのLEDヘッドLHy,LHm,LHc,LHkに電気的に接続されている。
実施例1のLEDヘッドLHy,LHm,LHc,LHkは、Y,M,C,Kの各色に対応して配置されている。なお、実施例1のLEDヘッドLHy〜LHkは、発光素子の一例としてのLEDが画像の幅方向に沿って線状に配列されたLEDアレイにより構成されている。LEDヘッドLHy〜LHkは、入力された信号に応じて、LEDが発光可能に構成されている。すなわち、LEDヘッドLHy〜LHkは、入力された信号に応じた書込光を出力可能に構成されている。
図1において、各LEDヘッドLHy〜LHkの上方には、像保持体の一例としての感光体PRy,PRm,PRc,PRkが配置されている。各感光体PRy〜PRkと各LEDヘッドLHy〜LHkとが対向する領域により、書込領域Q1y,Q1m,Q1c,Q1kが構成されている。
各感光体PRy,PRm,PRc,PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの上流側には、帯電器の一例としての帯電ロールCRy,CRm,CRc,CRkが配置されている。実施例1の帯電ロールCRy〜CRkは、感光体PRy〜PRkに接触して従動回転可能に支持されている。
感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの下流側には、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkが配置されている。各感光体PRy〜PRkと各現像装置Gy〜Gkとが対向する領域により、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kが構成されている。
感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、現像装置Gy〜Gkの下流側には、1次転写器の一例としての1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kが配置されている。各感光体PRy〜PRkと各1次転写ロールT1y〜T1kとが対向する領域により、1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kが構成されている。
感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、1次転写ロールT1y〜T1kの下流側には、像保持体の清掃器の一例としての感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkが配置されている。
前記Y色の感光体PRy、帯電ロールCRy、LEDヘッドLHy、現像装置Gy、1次転写ロールT1y、感光体クリーナCLyにより、可視像の一例としてのトナー像を形成する実施例1のY色の可視像の形成装置の一例としてのY色の作像部Uyが構成されている。同様に、各感光体PRm,PRc,PRk、帯電ロールCRm,CRc,CRk、LEDヘッドLHm,LHc,LHk、現像装置Gm,Gc,Gk、1次転写ロールT1m,T1c,T1k、感光体クリーナCLm,CLc,CLkにより、前記M,C,K色の作像部Um,Uc,Ukが構成されている。
前記感光体PRy〜PRkの上方には、中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが配置されている。ベルトモジュールBMは、像保持体の一例であって、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBを有する。中間転写ベルトBは、無端帯状の部材により構成されている。
実施例1の中間転写ベルトBは、張架部材の一例としてのテンションロールRtと、片寄りを補正する部材の一例としてのウォーキングロールRwと、従動部材の一例としてのアイドラロールRfと、2次転写領域の対向部材の一例であって、駆動部材の一例としてのバックアップロールT2aと、1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kと、により回転可能に支持されている。
前記中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに対向する位置には、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが配置されている。実施例1では、バックアップロールT2aには電源回路Eからトナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加され、2次転写ロールT2bは接地される。バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより、転写部の一例としての実施例1の2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとが接触する領域により2次転写領域Q4が構成されている。
中間転写ベルトBの回転方向に対して、2次転写領域Q4の下流側には、中間転写体の清掃器の一例として、ベルトクリーナCLbが配置されている。
前記1次転写ロールT1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。
ベルトモジュールBMの上方には、現像剤の収容容器の一例としてのトナーカートリッジTy,Tm,Tc,Tkが配置されている。トナーカートリッジTy〜Tkには、各現像装置Gy〜Gkに補給される現像剤が収容されている。トナーカートリッジTy〜Tkは、現像剤の補給装置の一例としてのトナーディスペンサTDy,TDm,TDc,TDkに着脱可能に支持されている。トナーディスペンサTDy〜TDkは、各現像装置Gy〜Gkに接続されている。各トナーディスペンサTDy〜TDkは、駆動時にトナーカートリッジTy〜Tkの現像剤を各現像装置Gy〜Gkに搬送可能に構成されている。
図3は実施例1の連続紙の説明図である。
図1において、作像部Uy〜Ukの下方には、媒体の供給部の一例としての給紙装置U2が配置されている。給紙装置U2は、連続する媒体の一例としての連続紙Sがロール状に巻き取られた給紙部材U2aを有する。図3において、実施例1の連続紙Sは、表面に画像が印刷される画像が転写される台紙S1と、台紙S1の裏面に塗布された接着剤S2と、接着剤S2が貼り付けられた剥離紙S3と、を有するいわゆるロール状のラベル紙が使用されている。すなわち、実施例1の連続紙Sは、中間層に、粘着層の一例としての接着剤S2の層を有する。
給紙部材U2aは、回転可能に支持されている。給紙部材U2aの左方には、張力付与装置の一例としてのテンション付与部U2bが配置されている。テンション付与部U2bは、連続紙Sを支持する支持部材の一例としての2つの従動ロールU2cを有する。従動ロールU2cの間には、張力付与部材の一例としてのダンサーロールU2dが配置されている。ダンサーロールU2dは、連続紙Sに接触し、且つ、上下方向に移動可能に支持されている。ダンサーロールU2dは、重力で連続紙Sを下方に押して、連続紙Sに張力を付与して、連続紙Sにシワが発生することを防止している。
給紙装置U2からの連続紙Sは、プリンタ本体U1の2次転写領域Q4に向けて延びる。連続紙Sの搬送方向に対して、2次転写領域Q4の上流側には、抑制剤の供給部の一例としての粉体供給装置Fkが配置されている。
2次転写ロールT2bに対して、連続紙Sの搬送方向の下流側には、定着部の一例としての定着装置Fが配置されている。定着装置Fは、加熱部材の一例としての加熱ベルトFhと、加圧部材の一例としての加圧ロールFpとを有する。加熱ベルトFhの内部には、熱源の一例としてのヒータが収容されている。
定着装置Fの下流側には、媒体の搬送部材の一例としての牽引ロールRkが回転可能に支持されている。
牽引ロールRkの下流側には、後処理装置U6が配置されている。後処理装置U6は、除去部の一例としての裁断装置U6aを有する。裁断装置U6aは、連続紙Sの幅方向の端部を切断、裁断する。
裁断装置U6aの下流側には、貼り合せ部の一例としてのラミネート装置U6bが配置されている。ラミネート装置U6bは、連続紙Sの表面に保護材の一例としてのラミネート材を貼り合わせる。
後処理装置U6の下流側には、案内部材の一例としてのガイドロールRbが配置されている。
ガイドロールRbの下流側には、回収部材の一例としての巻取りロールU4aが配置されている。巻取りロールU4aは、連続紙Sが巻き取られている。なお、巻取りロールU4aは、図示しない駆動源の一例としてのモータにより駆動される。
(画像形成動作の説明)
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、パーソナルコンピュータCOMから画像情報を受信すると、印刷動作が開始される。制御部Cは、受信した画像情報に基いて、潜像形成用のイエローY、マゼンタM、シアンC、黒Kの画像情報を生成する。制御部Cは、生成した画像情報をプリンタ本体U1の書込回路DLに出力する。なお、制御部Cは、画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報を書込回路DLに出力する。
書込回路DLは、入力された画像情報に応じた制御信号を、LEDヘッドLHy〜LHkに出力する。LEDヘッドLHy〜LHkは、制御信号に応じた書込光を出力する。
各感光体PRy〜PRkは、画像形成が開始されると回転駆動する。帯電ロールCRy〜CRkには、電源回路Eから帯電電圧が印加される。したがって、感光体PRy〜PRkの表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより帯電される。帯電された感光体PRy〜PRkは、書込領域Q1y〜Q1kにおいて、LEDヘッドLHy〜LHkからの書込光により、表面に静電潜像が形成される。感光体PRy〜PRkの静電潜像は、現像領域Q2y〜Q2kにおいて、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkにより可視像の一例としてのトナー像に現像される。
現像されたトナー像は、中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて、1次転写ロールT1y〜T1kには、電源回路Eからトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。したがって、各感光体PRy〜PRk上のトナー像は、1次転写ロールT1y〜T1kにより、中間転写ベルトBに転写される。なお、多色のトナー像の場合、上流側の1次転写領域で中間転写ベルトBに転写されたトナー像に重ねて、下流側のトナー像が転写される。
1次転写後の感光体PRy〜PRkの残留物、付着物は、感光体クリーナCLy〜CLkにより清掃される。清掃された感光体PRy〜PRk表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより再帯電される。
1次転写領域Q3y〜Q3kで1次転写ロールT1y〜T1kにより中間転写ベルトB上に転写された単色または多色のトナー像は、2次転写領域Q4に搬送される。
連続紙Sは、2次転写領域Q4や定着装置F、牽引ロールRk、巻取りロールU4aの搬送力を受けて下流側に搬送される。なお、連続紙Sが下流側に搬送されて、ダンサーロールU2dが予め設定された上限位置まで上昇すると、給紙部材U2aが予め設定された期間だけ駆動される。したがって、給紙部材U2aから連続紙Sが送り出され、ダンサーロールU2dが下降する。
粉体供給装置Fkは、2次転写領域Q4の上流側において、連続紙Sの幅方向の両端部に、粉体を付着させて、接着剤S2がプリンタUの内部の部材に付着することを防止する。
バックアップロールT2aには、電源回路Eによりトナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。したがって、2次転写領域Q4を通過する連続紙Sに対して、中間転写ベルトB上のトナー像が転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、表面に付着した付着物等がベルトクリーナCLbにより清掃される。
前記トナー像が2次転写された連続紙Sは、加熱ベルトFhと加圧ロールFpとが接触する定着領域Q5を通過する際に、トナー像が加熱定着される。
画像が定着された連続紙Sは、後処理装置U6に搬送される。後処理装置U6では、裁断装置U6aで、連続紙Sは、幅方向の端部が裁断される。よって、連続紙Sから、粉体が付着した端部が除去される。裁断装置U6aを通過した連続紙Sは、ラミネート装置U6bに搬送される。ラミネート装置U6bで、連続紙Sには、表面にラミネート材が貼り合わされる。
後処理装置U6を通過した連続紙Sは、巻取りロールU4aに巻き取られる。
(定着装置Fおよび2次転写ロールT2bの説明)
実施例1の定着装置Fは、第1の定着部材の一例としての加熱ベルトFhと、第2の定着部材の一例としての加圧ロールFpとが、接触、離間可能に構成されている。実施例1の定着装置Fでは、図2の実線で示すように加圧ロールFpが加熱ベルトFhに接触する接触位置と、図2の破線で示すように加圧ロールFpが加熱ベルトFhから離間した離間位置との間で、加圧ロールFpが移動可能である。
なお、加熱ベルトFhと加圧ロールFpとを接触、離間させる構成は、例えば、特開2008−185638号公報に記載の定着領域の圧力を変化させる機構を接触、離間する機構に適用したり、特開2015−25920号公報等に記載の技術のような従来公知の種々の構成を採用可能である。よって、加熱ベルトFhと加圧ロールFpとを接触、離間させる機構については、図示及び詳細な説明は省略する。
また、実施例1では、転写部材の一例としての2次転写ローラT2bも、加圧ロールFpと同様に、像保持体の一例としての中間転写ベルトBに対して、接触、離間可能に構成されている。実施例1の2次転写ローラT2bは、図2の実線で示すように中間転写ベルトBに接触する接触位置と、図2の破線で示すように中間転写ベルトBから離間した離間位置との間で、移動可能である。なお、2次転写装置T2の接触、離間の機構は、加圧ロールFpの接触離間機構と同様の構成とすることも可能であるし、例えば、特開2015−25920号公報に記載の構成のような従来公知の種々の構成を採用可能であるので、詳細な説明は省略する。
(読取り部材と画像の説明)
図4は実施例1の濃度調整や位置調整用の画像の一例と読み取り部材との説明図である。
図4において、実施例1のプリンタUでは、画像の濃度調整や位置調整のような画像の調整を行ったり、現像剤の量が不足している場合に現像剤を補給したり、劣化した現像剤の排出を行う動作、いわゆるセットアップシーケンスが実行される場合、画像が形成される。実施例1では、セットアップシーケンスが実行される場合、像保持体の一例としての中間転写ベルトBに保持された画像が、読み取り部材の一例としてのセンサSN1,SN2で読み取られる。実施例1では、第1の読み取り部材の一例としてのトナー濃度センサSN1は、中間転写ベルトBの幅方向の中央部に配置されている。また、第2の読み取り部材の一例としての画像位置センサSN2は、中間転写ベルトBの幅方向の両端部に配置されている。なお、実施例1では、各センサSN1,SN2は、中間転写ベルトBの回転方向に対して、K色の感光体PRkの下流側且つ2次転写領域Q4の上流側に配置されている。
図4において、実施例1では、セットアップシーケンスにおいて、第1の画像の一例であって濃度調整用の画像の一例としてのトナー濃度パッチ1は、中間転写ベルトBの幅方向の中央部に形成される。なお、トナー濃度パッチ1は、予め設定された複数の濃度の画像を、Y,M,C,Kの各色に対して形成する。したがって、トナー濃度センサSN1は、トナー濃度パッチ1の濃度を読み取る。
また、実施例1では、第1の画像の一例であって位置調整用の画像の一例としてのレジストレーション用パッチ2は、中間転写ベルトBの幅方向の両端部に形成される。なお、レジストレーション用パッチ2は、予め設定された形状の一例としての山型の画像を、Y,M,C,Kの各色に対して形成する。すなわち、実施例2のレジストレーション用パッチ2は、中間転写ベルトBの搬送方向および幅方向に対して傾斜する辺を有する図形が使用されている。また、実施例1では、レジストレーション用パッチ2は、トナー濃度パッチ1の幅方向の外側、すなわち、同時期に形成される。したがって、画像位置センサSN2は、レジストレーション用パッチ2を読み取る。
さらに、実施例1では、第2の画像の一例であって排出画像の一例としてのトナー排出バンド3は、中間転写ベルトBの幅方向に延びる帯状且つ予め設定された濃度の画像が形成される。なお、実施例1のトナー排出バンド3は、中間転写ベルトBの搬送方向に対して、トナー濃度パッチ1の後ろに続いて形成される。
なお、実施例1では、トナー濃度パッチ1やレジストレーション用パッチ2、トナー排出バンド3は、連続紙Sに転写されず、ベルトクリーナCLbで除去、清掃される。
(実施例1の制御部の説明)
図5は実施例1の画像形成装置の制御部が備えている各機能をブロック図で示した図である。
図5において、プリンタUの制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部Cは、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部Cは、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施例1の制御部Cは、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
(制御部Cに接続された信号出力要素)
制御部Cは、操作部UIや、トナー濃度センサSN1、画像位置センサSN2、トナーセンサSN3等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
操作部UIは、入力部材の一例として、矢印やテンキー等の入力を行う入力ボタンUIaを有する。また、操作部UIは、告知部材の一例としての表示部UIb等を備えている。
トナー濃度センサSN1は、中間転写ベルトBに保持されたトナー濃度パッチ1を読み取る。
画像位置センサSN2は、中間転写ベルトBに保持されたレジストレーション用パッチ2を読み取る。
トナーセンサSN3y〜SN3kは、現像装置Gy〜Gkの内部のトナー濃度(トナーとキャリアの比)を測定する。
湿度センサSN4は、プリンタUの内部の環境湿度H1を計測する。
(制御部Cに接続された被制御要素)
制御部Cは、主駆動源の駆動回路D1や、定着用の接触離間モータの駆動回路D2、転写用の接触離間モータの駆動回路D3、牽引ロールの駆動回路D4、現像装置の駆動回路D5、補給装置の駆動回路D6、電源回路E、その他の図示しない制御要素に接続されている。制御部Cは、各回路D1〜D6,E等へ、それらの制御信号を出力している。
D1:主駆動源の駆動回路
主駆動源の駆動回路D1は、主駆動源の一例としてのメインモータM1を介して、感光体PRy〜PRkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
D2:定着用の接触離間モータの駆動回路
定着用の接触離間モータの駆動回路D2は、定着用の接触離間モータM2を駆動して、加圧ロールFpと加熱ベルトFhとを接触、または、離間させる。
D3:転写用の接触離間モータの駆動回路
転写用の接触離間モータの駆動回路D3は、転写用の接触離間モータM3を駆動して、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとを接触、または、離間させる。
D4:牽引ロールの駆動回路
搬送部材の駆動回路の一例としての牽引ロールの駆動回路D4は、牽引ロール用のモータM4を駆動して、牽引ロールRkを駆動させる。
D5:現像装置の駆動回路
現像装置の駆動回路D5は、現像装置用のモータM5y〜M5kを駆動して、現像装置Gy〜Gkの現像ロールや内部の現像剤を撹拌しながら搬送する搬送部材を駆動させる。
D6:補給装置の駆動回路
補給装置の駆動回路D6は、補給用のモータM6y〜M6kを駆動して、トナーディスペンサTDy〜TDkを駆動させる。
E:電源回路
前記電源回路Eは、現像用の電源回路Ea、帯電用の電源回路Eb、転写用の電源回路Ec、定着用の電源回路Ed等を有している。
Ea:現像用の電源回路
現像用の電源回路Eaは、現像装置Gy〜Gkの現像ロールに現像電圧を印加する。
Eb:帯電用の電源回路
帯電用の電源回路Ebは、帯電ロールCRy〜CRkそれぞれに感光体PRy〜PRk表面を帯電させるための帯電電圧を印加する。
Ec:転写用の電源回路
転写用の電源回路Ecは、1次転写ロールT1y〜T1kやバックアップロールT2aに転写電圧を印加する。
Ed:定着用の電源回路
定着用の電源回路Edは、定着装置Fの加熱ベルトFhのヒータに電力を供給する。
(制御部Cの機能)
制御部Cは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。すなわち、制御部Cは次の機能を有している。
C1:画像形成の制御手段
画像形成の制御手段C1は、パーソナルコンピュータCOMから入力された画像情報に応じて、プリンタUの各部材の駆動や各電圧の印加時期等を制御して、画像形成動作であるジョブの実行や終了、中断を制御する。
C2:駆動源の制御手段
駆動源の制御手段C2は、主駆動源の駆動回路D1を介して、メインモータM1の駆動を制御し、感光体PRy〜PRk等の駆動を制御する。
C3:電源回路の制御手段
電源回路の制御手段C3は、各電源回路Ea〜Edを制御して、各部材へ印加される電圧や、各部材へ供給される電力を制御する。
C4:定着装置の接触・離間の制御手段
定着装置の接触・離間の制御手段C4は、離間時期の判別手段C4aと、接触時期の判別手段C4bとを有する。定着装置の接触・離間の制御手段C4は、予め設定された接触時期や離間時期になったと判別された場合に、定着用の接触離間モータの駆動回路D2を介して加圧ロールFpを加熱ベルトFhに対して、接触位置または離間位置に移動させる。
C4a:離間時期の判別手段
離間時期の判別手段C4aは、定着装置Fの加圧ロールFpと加熱ベルトFhとを離間させる時期になったか否かを判別する。実施例1の離間時期の判別手段C4aは、加圧ロールFpと加熱ベルトFhとを離間させる時期の一例として、セットアップシーケンスが開始された場合が設定されている。特に、実施例1では、セットアップシーケンスが開始されて、2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBから離間した場合に、加圧ロールFpを離間させる時期になったと判別する。よって、実施例1の定着装置の接触・離間の制御手段C4は、2次転写ロールT2bが離間位置に移動後に、加圧ロールFpを離間位置に移動させる。なお、実施例1では、2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBから離間した後、未定着の画像が定着領域Q5を通過してから、加圧ロールFpを離間させるように制御される。
C4b:接触時期の判別手段
接触時期の判別手段C4bは、定着装置Fの加圧ロールFpと加熱ベルトFhとを接触させる時期になったか否かを判別する。実施例1の接触時期の判別手段C4bは、加圧ロールFpと加熱ベルトFhとを接触させる時期の一例として、セットアップシーケンスが終了した場合が設定されている。特に、実施例1では、牽引ロールRkの連続紙Sの搬送速度V1が中間転写ベルトBの連続紙Sの搬送速度V2に達した場合に、加圧ロールFpを加熱ベルトFhに対して接触させる。具体的には、実施例1では、牽引ロールRkが駆動され、牽引ロールRkの周速V1が、中間転写ベルトV2の周速V2に達した場合に、加圧ロールFpを接触させる時期になったと判別する。
C5:転写部材の接触・離間の制御手段
転写部材の接触・離間の制御手段C5は、離間時期の判別手段C5aと、接触時期の判別手段C5bとを有する。転写部材の接触・離間の制御手段C5は、予め設定された接触時期や離間時期になったと判別された場合に、転写用の接触離間モータの駆動回路D3を介して2次転写ロールT2bを中間転写ベルトBに対して、接触位置または離間位置に移動させる。
C5a:離間時期の判別手段
離間時期の判別手段C5aは、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとを離間させる時期になったか否かを判別する。実施例1の離間時期の判別手段C5aは、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとを離間させる時期の一例として、セットアップシーケンスが開始された場合が設定されている。特に、実施例1では、セットアップシーケンスが開始された場合に、2次転写ロールT2bを離間させる時期になったと判別する。すなわち、実施例1では、セットアップシーケンスが開始され、加圧ロールFpが離間される前に、2次転写ロールT2bを離間させると判別される。
C5b:接触時期の判別手段
接触時期の判別手段C5bは、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとを接触させる時期になったか否かを判別する。実施例1の接触時期の判別手段C5bは、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとを接触させる時期の一例として、セットアップシーケンスが終了した場合が設定されている。具体的には、実施例1では、牽引ロールRkが駆動され、牽引ロールRkの周速V1が、中間転写ベルトV2の周速V2に達し、加圧ロールFpが接触された場合に、2次転写ロールT2bを接触させる時期になったと判別する。よって、実施例1では、牽引ロールRkの連続紙Sの搬送速度V1が中間転写ベルトBの連続紙Sの搬送速度V2に達した場合に、2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBに接触する。よって、実施例1では、加圧ロールFpが接触位置に移動後に、2次転写ロールT2bが接触位置に移動される。なお、実施例1では、牽引ロールRkの搬送速度V1は、駆動開始から、少なくとも中間転写ベルトBの搬送速度V2以上になる時間が、実験や仕様等で予め設定されている。したがって、牽引ロールRkの駆動開始から予め設定された時間が経過したか否かを判別することで、牽引ロールRkの搬送速度V1が中間転写ベルトBの搬送速度V2に達したか否かを判別可能である。
C6:牽引ロールの回転制御手段
搬送部材の制御手段の一例としての牽引ロールの回転制御手段C6は、牽引ロールの駆動回路D4を介して、牽引ロールRkの回転を制御する。実施例1の牽引ロールの回転制御手段C6は、ジョブ実行時は、予め設定された回転速度、周速度V1で牽引ロールRkを回転させる。また、実施例1の牽引ロールの回転制御手段C6は、セットアップシーケンスが開始された場合、2次転写ロールT2bおよび加圧ロールFpが離間位置に移動した後に、牽引ロールRkを停止させる。さらに、実施例1の牽引ロールの回転制御手段C6は、セットアップシーケンスが実行されて、予め設定された牽引ロールRkの駆動開始時期になると牽引ロールRkの駆動が再開される。
C7:印刷枚数の計数手段
印刷枚数の計数手段C7は、可視像を形成した回数の一例としてのプリンタUで印刷が行われたページ数、すなわち、印刷枚数N1を計数する。
C8:平均画像密度の算出手段
平均画像密度の算出手段C8は、印刷時に形成された画像の平均の画像密度D1を算出する。実施例1の平均画像密度の算出手段C8は、毎ページごとに、過去所定枚数の印刷時に書き込まれた累積の画素数を、過去所定枚数の累積の印刷領域全域相当の総画素数で割った値を平均画像密度D1として算出する。
C9:湿度測定手段
湿度測定手段C9は、湿度センサSN4での検知結果に基づいて、湿度H1を測定する。
C10:第1の時期の判別手段
第1の時期の判別手段C10は、調整枚数の記憶手段C10aを有する。第1の時期の判別手段C10は、中間転写ベルトBに保持される画像の調整を行うためのトナー濃度パッチ1やレジストレーション用パッチ2を形成する第1の時期になったか否かを判別する。実施例1の第1の時期の判別手段C10は、印刷枚数の計数手段C7で計数された印刷枚数N1が、予め設定された調整枚数Na以上になった場合に、第1の時期になったと判別する。
C10a:調整枚数の記憶手段
調整枚数の記憶手段C10aは、第1の時期の判別条件の一例としての調整枚数Naを記憶する。実施例1では、調整枚数Naは、一例として、Na=100[枚]が設定されている。
FL1:画質調整のエントリフラグ
第1の時期の判別フラグの一例としての画質調整のエントリフラグFL1は、初期値が「0」であり、第1の時期になったと判別されると「1」となる。そして、第1の画像(トナー濃度パッチ1およびレジストレーション用パッチ2)を形成するセットアップシーケンスが実行されたり、第1の時期になったとの判定が取り消された場合に「0」となる。
C11:第2の時期の判別手段
第2の時期の判別手段C11は、判別密度の記憶手段C11aと、判別湿度の記憶手段C11bとを有する。第2の時期の判別手段C11は、現像装置Gy〜Gkに収容された現像剤を排出するためのトナー排出バンド3を形成する時期になったか否かを判別する。実施例1では、平均画像密度D1が予め設定された判別密度Daに達しない場合、または、環境湿度H1が予め設定された判別湿度Haに達した場合に、第2の時期になったと判別する。
C11a:判別密度の記憶手段
判別密度の記憶手段C11aは、第2の時期になったか否かを判別するための予め設定された時期の一例としての判別密度Daを記憶する。実施例1では、判別密度Daは、一例として、Da=5[%]が記憶されている。
C11b:判別湿度の記憶手段
判別湿度の記憶手段C11bは、第2の時期になったか否かを判別するための予め設定された時期の一例としての判別湿度Haを記憶する。実施例1では、判別湿度Haは、一例として、Ha=80[%]が記憶されている。
FL2:セットアップシーケンスのエントリフラグ
第2の時期の判別フラグの一例としてのセットアップシーケンスのエントリフラグFL2は、初期値が「0」であり、第2の時期になったと判別されると「1」となる。そして、第1の画像(トナー濃度パッチ1およびレジストレーション用パッチ2)および第2の画像(トナー排出バンド3)を形成するセットアップシーケンスが実行されると「0」となる。
C12:エントリの取り消し手段
エントリの取り消し手段C12は、第1の時期になったと判別されエントリフラグFL1が「1」になり第1の画像を形成する処理を実行する前であって、且つ第2の時期になったと判別されずエントリフラグFL2が「0」であった場合に、第1の時期になったとの判定を取り消す(エントリフラグFL1を「0」にする)。すなわち、トナー濃度や画像位置の調整を行うという判断、いわゆる、エントリをキャンセルし第1の画像を形成するセットアップシーケンスを実行しない。
C13:トナーリカバリ動作の制御手段
現像剤の補給動作の制御手段の一例としてのトナーリカバリ動作の制御手段C13は、トナー量の検出手段C13aと、補給制御手段C13bとを有する。トナーリカバリ動作の制御手段C13は、現像装置Gy〜Gkの現像剤の濃度が予め設定された濃度よりも不足している場合に、補給装置の駆動回路D6を介してトナーディスペンサTDy〜TDkを駆動して現像剤を補給するとともに、現像装置の駆動回路D5を介して現像装置Gy〜Gkを駆動して現像装置Gy〜Gk内部で現像剤を撹拌しながら循環させるトナーリカバリ動作を実行する。なお、実施例1では、トナーリカバリ動作は、セットアップシーケンスを構成する1つの動作として実行される。なお、トナーリカバリ動作は、Y,M,C,Kの各現像装置Gy〜Gkの中で、濃度が不足している現像装置Gy〜Gkにおいて実行される。したがって、どの現像装置Gy〜Gkも濃度が不足していない場合は、セットアップシーケンスが開始されても、トナーリカバリ動作が実行されない。
C13a:トナーの検出手段
トナーの検出手段C13aは、トナーセンサSN3y〜SN3kの検知結果に基づいて、各現像装置Gy〜Gkにおけるトナーの濃度を検出する。
C13b:補給制御手段
補給制御手段C13bは、トナーディスペンサTDy〜TDkを制御して、現像装置Gy〜Gkへトナーを補給する。実施例1の補給制御手段C13bは、トナー量が予め設定された量に達するまで、トナーディスペンサTDy〜TDkを駆動してトナーを補給する。
C14:濃度調整動作の制御手段
濃度調整動作の制御手段C14は、トナー濃度パッチの生成手段C14aと、トナー濃度の測定手段C14bと、濃度調整手段C14cと、を有する。濃度調整動作の制御手段C14は、セットアップシーケンスが開始された場合に、トナー濃度パッチ1に基づいて印刷する画像の濃度を調整する濃度調整動作を行う。なお、実施例1では、濃度調整動作は、セットアップシーケンスを構成する動作の1つとして実行される。また、実施例1では、濃度調整動作は、トナーリカバリ動作の実行後に行われ、トナーリカバリ動作が実行されない場合は、セットアップシーケンスの開始とともに実行される。
C14a:トナー濃度パッチの生成手段
第1の画像の生成手段の一例としてのトナー濃度パッチの生成手段C14aは、予め設定された濃度のトナー濃度パッチ1を生成する。実施例1のトナー濃度パッチの生成手段C14aは、濃度調整動作が開始されると、Y,M,C,Kの各色のトナー濃度パッチ1を形成する。
C14b:トナー濃度の測定手段
画像濃度の測定手段の一例としてのトナー濃度の測定手段C14bは、トナー濃度センサSN1の検知結果に基づいて、中間転写ベルトBに保持されたトナー濃度パッチ1のトナー濃度を測定する。
C14c:濃度調整手段
濃度調整手段C14cは、トナー濃度パッチの生成手段C14aで生成したトナー濃度パッチ1と、トナー濃度の測定手段C14bで測定されたトナー濃度とのずれ、差分に基づいて、画像の濃度を調整する。実施例1の濃度調整手段C14cは、濃度の差分に応じて、帯電電圧や現像電圧の設定値を増減したり、LEDヘッドで書き込む光量を増減することで、書き込まれる画像の濃度が、予め設定された画像の濃度となるように調整する。
C15:位置調整動作の制御手段
位置調整動作の制御手段C15は、レジストレーション用パッチの生成手段C15aと、画像位置の測定手段C15bと、位置調整手段C15cと、を有する。位置調整動作の制御手段C15は、セットアップシーケンスが開始された場合に、レジストレーション用パッチ2に基づいて印刷する画像の位置を調整する位置調整動作を行う。なお、実施例1では、位置調整動作は、セットアップシーケンスを構成する動作の1つのとして実行される。また、実施例1では、位置調整動作は、トナーリカバリ動作の実行後に濃度調整動作と共に行われ、トナーリカバリ動作が実行されない場合は、セットアップシーケンスの開始とともに実行される。
C15a:レジストレーション用パッチの生成手段
第1の画像の生成手段の一例としてのレジストレーション用パッチの生成手段C15aは、予め設定されたレジストレーション用パッチ2を生成する。実施例1のレジストレーション用パッチの生成手段C15aは、位置調整動作が開始されると、Y,M,C,Kの各色のレジストレーション用パッチ2を生成する。
C15b:画像位置の測定手段
画像位置の測定手段C15bは、画像位置センサSN2の検知結果に基づいて、中間転写ベルトBに保持されたレジストレーション用パッチ2の位置や辺の傾斜角度を測定する。
C15c:位置調整手段
位置調整手段C15cは、Y,M,C,Kのレジストレーション用パッチ2の検知結果に基づいて、Y,M,C,Kの各画像どうしの位置ずれを調整する。実施例1の位置調整手段C15cは、Y,M,C,Kの位置ズレがなくなるように、LEDヘッドLHy〜LHkで画像を書き込むタイミングを調整する。
C16:トナー排出動作の制御手段
現像剤の排出動作の制御手段の一例としてのトナー排出動作の制御手段C16は、排出画像の生成手段C16aを有する。トナー排出動作の制御手段C16は、第2の画像を形成するセットアップシーケンスが開始された場合に、トナー排出バンド3を作成して現像装置Gy〜Gkに収容された現像剤を排出するトナー排出動作を行う。なお、実施例1では、トナー排出動作は、セットアップシーケンスを構成する動作の1つとして実行される。また、実施例1では、トナー排出動作は、濃度調整動作や位置調整動作が実行される第1の画像を形成する処理が実行された後に実行される。
C16a:排出画像の生成手段
排出画像の生成手段C16aは、予め設定されたトナー排出バンド3を生成する。実施例1の排出画像の生成手段C16aは、Y,M,C,Kの各色のトナー排出バンド3を生成する。
(実施例1の流れ図の説明)
次に、実施例1のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(セットアップシーケンスの開始判別処理のフローチャートの説明)
図6は実施例1のセットアップシーケンスの開始判別処理のフローチャートの説明図である。
図6のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図6に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
図6のST1において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、1ページ分印刷されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST3に進み、ノー(N)の場合はST2を繰り返す。
ST3において、次の処理(1)〜(3)を実行して、ST4に進む。
(1)印刷枚数N1を1加算する。すなわち、N1=N1+1とする。
(2)平均画像密度D1を算出する。
(3)湿度H1を測定する。
ST4において、印刷枚数N1が調整枚数Na以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST5に進み、ノー(N)の場合はST15に進む。
ST5において、画質の調整動作、すなわち、濃度調整動作と位置調整動作の実行をエントリーする。よって、第1の時期のエントリーフラグFL1が「1」にされる。そして、ST6に進む。
ST6において、平均画像密度D1が判別密度Da以下であるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST13に進み、イエス(Y)の場合はST7に進む。
ST7において、環境湿度H1が判別湿度Haより大きいか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST8に進み、ノー(N)の場合はST13に進む。
ST8において、セットアップシーケンスのエントリーを行う。よって、セットアップシーケンスのエントリーフラグFL2が「1」にされる。そして、ST9に進む。
ST9において、実行中のジョブを中断する。そして、ST10に進む。
ST10において、セットアップシーケンスを実行して、ST11に進む。なお、セットアップシーケンスは、図7で後述する。
ST11において、次の処理(1)〜(3)を実行して、ST12に進む。
(1)印刷枚数N1を0に初期化する。すなわち、N1=0とする。
(2)平均画像密度D1を0に初期化する。すなわち、D1=0とする。
(3)各エントリを初期化する。すなわち、各エントリフラグFL1,FL2を「0」にする。
ST12において、画像形成動作であるジョブを再開する。そして、ST15に進む。
ST13において、画質の調整動作のエントリを取り消す。すなわち、第1の時期のエントリフラグFL1を「0」にする。そして、ST14に進む。
ST14において、印刷枚数N1を0に初期化する。そして、ST15に進む。
ST15において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST2に戻り、イエス(Y)の場合はST1に戻る。
(セットアップシーケンスの制御処理のフローチャートの説明)
図7は実施例1のセットアップシーケンスの制御処理のフローチャートの説明図であり、図6のST10の説明図である。
ST21において、2次転写ロールT2bを離間位置に移動させる。そして、ST22に進む。
ST22において、加圧ロールFpを離間位置に移動させる。そして、ST23に進む。
ST23において、牽引ロールRkの回転を停止させる。そして、ST24に進む。
ST24において、トナーセンサSN3y〜SN3kの検知結果から、トナー濃度が不足している現像装置Gy〜Gkが存在するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST25に進み、ノー(N)の場合はST26aに進む。
ST25において、トナーディスペンサTDy〜TDkで現像剤を補給しながら、現像装置Gy〜Gkで現像剤を撹拌しながら循環させるトナーリカバリ処理を実行する。そして、ST26aに進む。
ST26aにおいて、感光体PRy〜PRkおよび中間転写ベルトBが駆動中であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST26bに進む。
ST26bにおいて、感光体PRy〜PRkおよび中間転写ベルトBの駆動を開始する。なお、この時、2次転写ロールT2bおよび加圧ロールFpが離間位置に移動しており、連続紙Sは下流側に搬送されない状況となっている。そして、ST27に進む。
ST27において、次の処理(1),(2)を実行して、ST28に進む。
(1)トナー濃度パッチ1を作成する。
(2)レジストレーション用パッチ2を作成する。
ST28において、次の処理(1),(2)を実行して、ST29に進む。
(1)トナー濃度パッチ1のトナー濃度を測定する。
(2)レジストレーション用パッチ2の位置ずれ量を検出する。
ST29において、次の処理(1),(2)を実行して、ST30に進む。
(1)トナー濃度のずれに基づいて、画像濃度調整を行う。
(2)画像の位置ズレに基づいて、書込タイミングの調整を行う。
ST30において、トナー排出バンド3を形成する。そして、ST31に進む。
ST31において、牽引ロールRkの駆動を開始する時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST32に進み、ノー(N)の場合はST31を繰り返す。
ST32において、牽引ロールRkの駆動を開始する。そして、ST33に進む。
ST33において、牽引ロールRkの搬送速度V1が中間転写ベルトBの搬送速度V2以上になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST34に進み、ノー(N)の場合はST33を繰り返す。
ST34において、加圧ロールFpを接触位置に移動させる。そして、ST35に進む。
ST35において、2次転写ロールT2bを接触位置に移動させる。そして、図7の処理を終了して、図6のST10に戻る。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、ジョブが開始されると、印刷枚数N1が調整枚数Na以上になると、濃度調整動作や位置調整動作のような画質調整の時期になったと判別される。よって、画質調整のエントリーが行われる。画質調整のエントリーが行われた場合に、平均画像密度D1が判別密度Da以下、かつ、環境湿度H1が判別湿度Haよりも大きい場合には、セットアップシーケンスのエントリーが行われる。
一方、画質調整のエントリーが行われても、平均画像密度D1が判別密度Daより大きい、又は、環境湿度H1が判別湿度Ha以下の場合には、ST13に示すように、セットアップシーケンスのエントリーが行われず、画質調整のエントリーも取り消される。
したがって、実施例1のプリンタUでは、画質調整の時期:第1の時期になったと判別されても、現像剤の排出時期:第2の時期になったと判別されなかった場合には、トナー排出バンド3の生成だけでなく、トナー濃度パッチ1やレジストレーション用パッチ2も生成されない。一方で、第1の時期になったと判別された場合に、第2の時期にもなったと判別された場合には、トナー濃度パッチ1やレジストレーション用パッチ2、トナー排出バンド3が生成される。
従来から、トナー濃度パッチ1を使用した画像濃度の調整や、レジストレーション用パッチ2を使用した画像位置の調整は、調整枚数Naという、定期的な条件を満足するか否かに基づいて実行されている。一方で、現像剤の排出は、5%以下という低密度の画像が連続していたり、高湿状態で使用されているといった使用状況に応じた条件、すなわち、不定期な条件を満足するか否かに基づいて実行されている。
ここで、特開2003−337470号公報記載の技術では、トナー濃度パターンを作成する度に、トナー消費パターンを作成したり、トナー濃度パターンを複数回作成するとトナー消費パターンを作成している。また、特開2006−175750号公報に記載の技術では、トナー濃度調整パターンとブレードめくれパターンを同じ非画像形成期間に行ったり、別々の非画像形成期間に行ったりしている。さらに、特許第5146038号公報に記載の技術では、位置ズレ補正用の画像パターンや強制排出用の画像パターンを所定のタイミングで実行し、タイミングが重なった場合は同時に実行している。
したがって、これら3つの文献に記載された従来技術では、予め設定された時期になると、画像濃度等の調整が必ず実行されている。
これら3つの文献に記載された従来技術では、いわゆるカット紙を使用する際に、先行する紙と後続の紙との間の領域、いわゆるインターイメージ領域を使用して、濃度調整用の画像等を作成している。したがって、必要な数の濃度調整や位置調整用の画像を形成可能なインターイメージ領域を、毎回確保する必要がある。よって、インターイメージ領域を短くして単位時間当たりの印刷枚数、いわゆる生産性を向上させることに限界がある問題がある。濃度調整等を実行する場合にだけインターイメージ領域を広くすることも考えられるが、濃度調整動作や位置調整動作が頻繁に発生すると、生産性が低下する問題がある。特に、濃度調整や位置調整と、現像剤の排出が別個に行われる従来技術では、生産性の低下が顕著になる。
特に、カット紙ではなく、連続紙を使用する場合では、濃度調整用の画像等を生成すると、連続紙に濃度調整用の画像等が印刷されてしまい、無駄紙、損紙が発生する問題がある。無駄紙の発生を抑制しようとすると、連続紙Sの搬送を停止し、画質調整や現像剤の排出を行う必要がある。したがって、3つの文献に記載された従来技術では、画質調整や現像剤の排出が発生する度に、インターイメージ領域を確保することとなり、生産性が大きく低下する問題がある。
前記3つの文献に記載された従来技術では、画像濃度や画像位置の調整は、濃度や位置のずれが発生する時間的間隔は種々の外乱条件で大きくばらつくため、濃度や位置の調整を一切しない場合に濃度や位置のズレが目立つようになる虞のある時間的な間隔に比べて、画質調整の間隔、即ち、画質調整の頻度は、十分に短い間隔に設定されている。よって、結果的に画像濃度や画像位置がそれほどずれていなかった場合には無駄な画質調整が多く実行されている。従って、画像調整は、毎回実行しなくても、現実問題として、画質に対する影響は少ない。また、画質の要求レベルは顧客によって異なり、顧客によっては画質より生産性を重視する場合も多い。さらに、画質の調整に関しては実行しなくても、画質が低下するだけで、プリンタUの故障には直接的には繋がりにくい。
一方で、現像剤の排出の目的は2つあり、所定間隔の平均画像密度が低く現像装置Gy〜Gkから現像される現像剤の量が少なく、長時間現像装置Gy〜Gkの中で現像剤が撹拌されることによる劣化現像剤による画像のがさつき等の画質劣化防止と、同じく所定間隔の平均画像密度が低く感光体クリーナCLy〜CLkやベルトクリーナCLbのクリーニングブレードへの潤滑剤としての現像剤供給が少ないことによるブレードめくれ防止である。両者とも使用環境湿度が高い場合により問題が発生する。
この劣化現像剤による画像がさつきやブレードめくれは、現像剤やブレード材質、現像装置Gy〜Gkの構成、画像形成速度など、その画像形成装置Uに用いられている材料や条件で発生する所定間隔の平均画像密度や湿度条件はほぼ決まってくる。
従って、現像剤の排出を実行しないと、確実に画像がさつき等の画質劣化やブレードめくれが発生する可能性があり、特にブレードめくれが発生するとプリンタUが故障することになり、現像剤の排出は必要時には必ず実行しないとならない。
これらに対して、実施例1のプリンタUでは、画質調整を行う条件を満足し(第1の時期になり)且つ現像剤の排出条件を満足する(第2の時期になった)場合に、画質調整と現像剤の排出が行われるが、画質調整を行う条件を満足し且つ現像剤の排出条件を満足しない場合には、画質調整が取り消されて実行されない。よって、画質調整の条件を満足した場合に必ず濃度調整用の画像等の生成を行う前記3つの文献に記載の従来技術に比べて、実施例1のプリンタUでは、生産性の低下を抑制することが可能である。
特に、実施例1のプリンタUでは、無駄紙の発生が低減のために画質調整と現像剤の排出が行われる場合には、2次転写ロールT2bを中間転写ベルトBから離間し、終了後接触させる必要があり、その時間分さらに生産性の低下が発生している。よって、カットシートのプリンタに比べて、生産性の低下防止効果が大きい。
また、画質調整と現像剤の排出が行われる場合に、加圧ロールFpが加熱ベルトFhに接触していると、ジョブ時に昇温された加熱ベルトFhに、セットアップシーケンス中に連続紙Sが接触し続けることとなる。よって、連続紙Sの水分が局所的に低下してシワが発生したり、連続紙Sが樹脂製の場合には熱伸縮する恐れもある。これに対して、実施例1では、画質調整と劣化現像剤の排出が行われる場合には、加圧ロールFpも加熱ベルトFhから離間している。よって、シワ等の発生が抑制される。
また、実施例1のプリンタUでは、セットアップシーケンスが終了した場合のように連続紙Sの搬送を開始する場合には、牽引ロールRkの搬送速度V1が中間転写ベルトBの搬送速度V2に達した場合に、2次転写ロールT2bや加圧ロールFpが接触位置に移動している。ここで、牽引ロールRkの搬送速度V1が中間転写ベルトBの搬送速度V2に達する前に、2次転写ロールT2bや加圧ロールFpを接触位置に移動した場合、下流側の牽引ロールRkの搬送速度が低速となる。よって、2次転写領域Q4や定着領域Q5から牽引ロールRkまでの間の範囲で、連続紙Sが弛む恐れがある。連続紙Sが弛むと、2次転写領域Q4から牽引ロールRkの途中に配置された部材に連続紙Sが接触して、連続紙Sや画像が汚損する恐れがある。また、2次転写領域Q4から定着装置Q5の間で弛みが発生すると、定着領域Q5への連続紙Sの進入角が変化して、定着不良が発生する恐れもある。また、2次転写領域Q4の下流側で弛みが発生すると、2次転写領域Q4の前後で連続紙Sの搬送速度に差が発生して、紙しわが発生する恐れもある。
これに対して、実施例1では、牽引ロールRkの搬送速度V1が中間転写ベルトBの搬送速度V2に達した場合に2次転写ロールT2bや加圧ロールFpが接触位置に移動しており、2次転写領域Q4から牽引ロールRkの間で連続紙Sに弛みが発生することが低減されている。よって、連続紙Sの汚損や定着不良、紙しわの発生が低減される。
特に、実施例1では、下流側の加圧ロールFpが接触位置に移動した後に、2次転写ロールT2bが接触位置に移動している。ここで、下流の牽引ロールRkと上流の2次転写ロールT2bで連続紙Sを挟んだ場合、2次転写領域Q4から牽引ロールRkの間の長い距離で連続紙Sが宙に浮いた状態となり、わずかな弛みが残りやすい。この場合に、中流の加圧ロールFpで挟むと、定着領域Q5の上流側と下流側で張力にムラが発生する恐れがある。特に、加熱ベルトFhは、回転速度にムラが発生しやすく、2次転写ロールT2bの後に加圧ロールFpを接触させると、定着領域Q5で紙しわや定着不良が発生する恐れが残る。したがって、下流側から順に接触させる実施例1では、連続紙Sが宙に浮いた状態となりにくく、弛みが少なくなり、紙シワ等が低減されやすい。
また、実施例1では、セットアップシーケンスの開始時のように、連続紙Sの搬送を停止する場合には、2次転写ロールT2bや加圧ロールFpが離間位置に移動した後に、牽引ロールRkが停止されている。下流側の牽引ロールRkが先に停止されると、連続紙Sが弛んで、連続紙Sに作用する張力が低下する。よって、加圧ロールFpが離間中に、連続紙Sが加熱ベルトFhに接触して水分が減少したり、連続紙Sが擦れて汚損したりする恐れがある。また、2次転写ロールT2bが離間中に、連続紙Sが中間転写ベルトBに接触して連続紙Sが汚損する恐れもある。これらに対して、実施例1では、各ロールT2b,Fpの離間後に牽引ロールRkが停止されており、牽引ロールRkが先に停止する場合に比べて、連続紙Sの弛みが低減されている。
さらに、実施例1では、2次転写ロールT2bが離間した後に、加圧ロールFpが離間している。したがって、未定着の画像が定着されてから搬送が停止される。未定着の画像が定着されない状態でセットアップシーケンスが開始されると、未定着の現像剤が連続紙Sから脱落して、画質が低下する恐れがあるが、実施例1のプリンタUでは、これが防止される。
図8は実施例2の制御部の説明図であり、実施例1の図5に対応する図である。
次に本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例2は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
図8において、実施例2のプリンタUの制御部では、実施例1と異なり、エントリの取り消し手段C12′、トナーリカバリ動作の制御手段C13′、濃度調整動作の制御手段C14′、位置調整動作の制御手段C15′、トナー排出動作の制御手段C16′を有し、さらに、設定画像の表示手段C21、調整枚数の更新手段C22、判別回数の更新手段C23、画質優先設定の記憶手段C24および画質優先設定の判別手段C25が追加されている。
実施例2のエントリの取り消し手段C12′は、取り消し回数の計数手段C12aと、判別回数の記憶手段C12bと、取り消し回数の判別手段C12cとを有する。実施例2のエントリの取り消し手段C12′は、原則として、第1の時期になったと判別され且つ第2の時期になったと判別されなかった場合に、第1の時期になったとの判定を取り消す。すなわち、トナー濃度や画像位置の調整を行うという判断、いわゆる、エントリをキャンセルする。そして、実施例2のエントリの取り消し手段C12′は、取り消した回数N2が予め設定された判別回数Nbに達した場合には、例外的に、画像の濃度調整や位置調整のエントリをキャンセルしない。すなわち、この場合は、現像剤の排出が行われず、且つ、画像濃度や位置調整を行う画質調整処理が実行される。
C12a:取り消し回数の計数手段
取り消し回数の計数手段C12aは、エントリの取り消し手段C12′が、エントリを取り消した回数Nbを計数する。
C12b:判別回数の記憶手段
判別回数の記憶手段C12bは、エントリを取り消さないか否かを判別するために予め設定された判別回数Nbを記憶する。すなわち、判別回数Nbは、画質調整を最大で何回キャンセルするかを判別するために使用される。なお、実施例2では、一例として、判別回数Nbの初期値がNb=3「回」に設定されている。
C12c:取り消し回数の判別手段
取り消し回数の判別手段C12cは、取り消し回数の計数手段C12aで計数された取り消し回数N2が、判別回数Nbに達したか否かを判別する。
図9は実施例2の設定画像の説明図である。
C21:設定画像の表示手段
設定画像の表示手段C21は、操作部UIにおいて設定画像を表示する入力がされた場合に、表示部UIbに、入力部の一例としての設定画像21を表示する。図9において、設定画像21は、第1の画像を形成する時期の一例としての調整枚数Naを設定するための調整枚数の設定欄21aと、判別回数Nbを設定するための判別回数の設定欄21bと、セットアップシーケンスや画質調整処理を実行する際に損紙の低減を優先するのか画質を優先するのかを設定する優先設定ボタン21cと、を有する。
C22:調整枚数の更新手段
調整枚数の更新手段C22は、調整枚数の設定欄21aへの入力に応じて、調整枚数の記憶手段C10aに記憶された調整枚数Naの値を更新する。
C23:判別回数の更新手段
判別回数の更新手段C23は、判別回数の設定欄21bへの入力に応じて、判別回数の記憶手段C12bに記憶された判別回数Nbの値を更新する。
C24:画質優先設定の記憶手段
画質優先設定の記憶手段C24は、優先設定ボタン21cへの入力に応じて、損紙の低減を優先するのか画質を優先するのかの設定内容を記憶する。
C25:画質優先設定の判別手段
画質優先設定の判別手段C25は、画質優先設定の記憶手段C24に記憶された情報に基づいて、セットアップシーケンスや画質調整処理が実行される場合に、損紙の低減を優先するのか、画質を優先するのかを判別する。
図10は実施例2の画質優先の設定がされた場合にセットアップシーケンス中に形成される画像の一例の説明図である。
実施例2のトナーリカバリ動作の制御手段C13′およびトナー排出動作の制御手段C16′は、セットアップシーケンスでは各動作を実行するが、画質調整処理では各動作を実行しないように制御する。
実施例2の濃度調整動作の制御手段C14′は、セットアップシーケンスおよび画質調整処理の両方で実行されるように制御する。
実施例2の位置調整動作の制御手段C15′は、セットアップシーケンスおよび画質調整処理の両方で実行されるように制御する。なお、実施例2の位置調整動作の制御手段C15′は、セットアップシーケンスおよび画質調整処理において、損紙の低減優先の設定がされている場合は、実施例1と同様に、レジストレーション用パッチ2を生成する。一方、実施例2の位置調整動作の制御手段C15′は、セットアップシーケンスおよび画質調整処理において、画質優先の設定がされている場合は、実施例1とは異なり、図10に示すように、トナー排出バンド3が形成され、各ロールT2b,Fpが接触位置に移動した後に、レジストレーション用パッチ2を生成する。
(実施例2の流れ図の説明)
次に、実施例2のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(セットアップシーケンスの開始判別処理のフローチャートの説明)
図11は実施例2のセットアップシーケンスの開始判別処理のフローチャートの説明図であり、実施例1の図6に対応する図である。
図11のフローチャートの各ステップSTの処理は、プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図11に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
図11において、実施例2のセットアップシーケンスの開始判別処理は、図6に示す実施例1のセットアップシーケンスの開始判別処理に対して、ST10に変えてST10′が実行され、ST14に替えて、以下の処理ST41〜ST44が実行される点が異なる。よって、異なる処理についてのみ説明し、同一の処理については説明を省略する。
ST10′において、後述する図12に示すセットアップシーケンスを実行して、ST11に進む。
ST41において、取り消し回数N2が判別回数Nb以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST42に進み、ノー(N)の場合はST44に進む。
ST42において、実行中のジョブを中断し、ST43に進む。
ST43において、画像の濃度調整および位置調整を行う画質調整処理を実行する。なお、画質調整処理については、図13で後述する。そして、ST44に進む。
ST44において、印刷枚数N1、取り消し回数N2および平均画像密度D1を0に初期化する。即ち、N1=N2=0とする。そして、ST12に進む。
ST45において、次の処理(1),(2)を実行して、ST15に進む。
(1)取り消し回数N2に1を加算する。すなわち、N2=N2+1とする。
(2)印刷枚数N1を0に初期化する。すなわち、N1=0とする。
(セットアップシーケンスの制御処理のフローチャートの説明)
図12は実施例2のセットアップシーケンスの制御処理のフローチャートの説明図であり、実施例1の図7に対応する図である。
図12において、実施例2のセットアップシーケンスの制御処理は、図7に示す実施例1のセットアップシーケンスの開始判別処理に対して、ST26とST27の間に、以下のST51〜ST63が実行される点が異なる。よって、異なる処理についてのみ説明し、同一の処理については説明を省略する。
ST51において、損紙の低減の設定がされているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST52に進む。
ST52において、トナー濃度パッチ1を作成する。そして、ST53に進む。
ST53において、トナー濃度パッチ1のトナー濃度を測定する。そして、ST54に進む。
ST54において、トナー濃度のずれに基づいて、画像濃度調整を行う。そして、ST55に進む。
ST55において、トナー排出バンド3を形成する。そして、ST56に進む。
ST56において、牽引ロールRkの駆動を開始する時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST57に進み、ノー(N)の場合はST56を繰り返す。
ST57において、牽引ロールRkの駆動を開始する。そして、ST58に進む。
ST58において、牽引ロールRkの搬送速度V1が中間転写ベルトBの搬送速度V2以上になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST59に進み、ノー(N)の場合はST58を繰り返す。
ST59において、加圧ロールFpを接触位置に移動させる。そして、ST60に進む。
ST60において、2次転写ロールT2bを接触位置に移動させる。そして、ST61に進む。
ST61において、レジストレーション用パッチ2を作成する。そして、ST62に進む。
ST62において、レジストレーション用パッチ2の位置ずれ量を検出する。そして、ST63に進む。
ST63において、画像の位置ズレに基づいて、書込タイミングの調整を行う。そして、図11の処理を終了して、図10のST10′に戻る。
(画質調整処理の制御処理のフローチャートの説明)
図13は実施例2の画質調整処理のフローチャートの説明図である。
図13において、実施例2の画質調整処理は、図12に示すセットアップシーケンスの制御処理に対して、ST24、ST25、ST30、ST55の処理がない点が異なる。よって、詳細な説明は省略する。
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2のプリンタUでは、実施例1と異なり、画質を優先するのか、損紙の発生を低減するのかの設定に応じて処理が異なる。ここで、2次転写ロールT2bが中間転写ベルトBに接触した状態と離間した状態とでは、中間転写ベルトBに作用する力が変化し、特に、中間転写ベルトBの片寄り、蛇行の条件、状況が変化する場合がある。したがって、2次転写ロールT2bを離間した状態で位置ズレを調整しても、実際に画像形成を行う2次転写ロールT2bが接触した状態では位置ズレが発生することある。したがって、実施例2では、画質を優先する設定がされた場合は、2次転写ロールT2bが接触した状態で、位置の調整が行われている。
一方で、2次転写ロールT2bが接触した状態で位置の調整を行うと、連続紙Sが搬送されると共に、レジストレーション用パッチ2が連続紙Sに付着することもある。したがって、損紙が発生する問題がある。また、トナー濃度パッチ1とレジストレーション用パッチ2が別々の時期に形成されると、セットアップシーケンスの時間が長くなり生産性も低下する。よって、実施例2では、利用者の選択に応じて、損紙の低減を優先するのか、損紙や生産性の低下が発生しても画質を優先するのかを設定可能に構成されている。このように、2次転写ロールT2bが中間転写ベルトbに接触した状態と離間した状態を切り替えさせることの決定に関する情報として、損紙の低減を優先するか、画質を優先するかが選択される。
さらに、実施例2では、取り消し回数N2が判別回数Nb以上になると、画質調整処理が実行される。現像剤の排出、すなわち、第2の時期の判別については、判別密度Da以上の画像を多く印刷したり、湿度が管理された室内にプリンタUが設置されている場合は、プリンタUの寿命まで、発生しないこともありうる。よって、実施例1の構成では、プリンタUの寿命まで濃度や位置の調整が一度も行われないことも可能性としてはありうる。よって、経時的に画質が低下する可能性がある。
これに対して、実施例2では、取り消し回数N2が判別回数Nb以上になると、画質調整処理のエントリがキャンセルされず実行される。よって、経時的な画質の低下が防止される。
また、設定画像21への入力に応じて、調整枚数Naと判別回数Nb、画質優先の設定を、利用者が設定、変更可能に構成されている。よって、これらを変更できない場合に比べて、利用者の利用実態、利用状況に応じた画質の調整の頻度や損紙が発生してでも画質を優先するのかを設定可能である。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H013)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてのプリンタUを例示したが、これに限定されず、例えば、複写機、FAX、あるいはこれらの複数または全ての機能を有する複合機等により構成することも可能である。
(H02)前記実施例において、プリンタUとして、4色の現像剤が使用される構成を例示したが、これに限定されず、例えば、単色の画像形成装置や、3色以下または5色以上の多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H03)前記実施例において、第1の定着部材の一例としてベルト状の加熱ベルトFhを使用する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、ロール状やドラム状の加熱定着部材を使用することも可能である。同様に、像保持体の一例としてのベルト状の中間転写ベルトBを例示したが、これに限定されない。ドラム状の中間転写体を使用することも可能である。また、単色の画像形成装置では、中間転写体を有さず、像保持体の一例としての感光体に対して転写ロールが接触、離間可能な構成であり、このような画像形成装置にも適用可能である。
(H04)前記実施例において、後処理装置として、ラミネート装置U6bのみを有する構成を例示したがこれに限定されない。例えば、折り線を形成したり、孔を形成したり、ラベルの部分をカットしたり、等、任意の後処理装置を接続することが可能である。
(H05)前記実施例において、セットアップシーケンスや画質調整処理は、ジョブ中に実行する構成を例示したがこれに限定されない。例えば、電源投入時に実行したり、ジョブ開始時やジョブ終了時に実行することも可能である。すなわち、第1の時期の判別条件として、印刷枚数を例示したが、これに限定されず、電源投入やジョブの開始、終了を、第1の時期になったと判別する条件とすることも可能である。また、第1の時期を判別するために印刷枚数N1を例示したが、これに限定されない。例えば、ジョブの累積時間や、前回画像が形成されてからの経過時間、感光体PRy〜PRkや中間転写ベルトBの累積回転時間や累積回転回数等、画質調整の頻度に関連する定期的なパラメータであれば、任意のパラメータを採用可能である。また、例えば、ジョブ実行中に、セットアップシーケンスの開始条件が満足された場合に、ジョブ中に実行せずに、ジョブが終了してから実行する構成とすることも可能である。他にも、ジョブ実行中に、セットアップシーケンスの開始条件が満足された場合に、ジョブの残りのページ数が、一定枚数(例えば10枚)以上の場合は、ジョブを中断してセットアップシーケンスを実行し、残りのページ数が一定枚数未満の場合は、ジョブ終了後に実行するように構成することも可能である。すなわち、各エントリフラグFL1,FL2が成立しても、即座にセットアップシーケンスを実行せず、時間をあけて(例えば、ジョブが終了してから)セットアップシーケンスを実行する構成とすることも可能である。なお、例えば、各エントリフラグFL1,FL2が「1」になった(セットアップシーケンスの開始条件が満足された)後に、ジョブが終了するまでの間に、高密度画像の印刷が続いて、FL2が「0」になった場合に、FL1の「1」も取り消す構成とすることも可能である。
(H06)前記実施例において、粉体供給装置Fkを設ける構成を例示したが、これに限定されない。給紙装置U2にセットされる前に粉体が予め付与されている連続紙Sを使用する場合には、粉体供給装置Fkを省略することも可能である。なお、粉体が予め付与されている連続紙Sが巻き取られたロールを、ハンマー等の余剰除去部材で作業者が叩いて余剰の付着抑制剤を取り除いて給紙装置U2にセットして使用する構成とすることも可能である。
(H07)前記実施例において、粉体供給装置Fkの位置は、実施例に例示した位置に限定されない。例えば、転写領域Q4の上流側であれば任意の位置に配置可能であり、プリンタ本体U1の内部ではなく、給紙装置U2に設けることも可能である。したがって、給紙装置U2において、テンション付与部U2bの下流側や、テンション付与部U2bの上流側に配置することも可能である。
(H08)前記実施例において、第2の時期を判別するために、平均画像密度D1と湿度H1を例示したがこれに限定されない。現像剤の劣化度合いに関連する要素、パラメータとして、現像装置Gy〜Gkの累積駆動時間(現像装置内部で現像剤が流動した時間)とトナーディスペンサTDy〜TDkの累積駆動時間(新規の現像剤が補給された時間)との割合を考慮したり、装置の仕様環境に関連する要素として湿度だけでなく温度も加えたり、部材の劣化度合いに関連する要素として、トナーカートリッジTy〜Tk等の交換可能なユニットが交換されてからの経過時間やクリーナCLy〜CLk,CLbのクリーニングブレードへの潤滑剤としての現像剤の供給量を使用する等、画像形成装置の性能の維持(画質低下や故障の低減)に関連する任意のパラメータを採用可能である。他にも、現像剤の劣化度合いに関連して、形成する画像条件の一例として、平均画像密度D1ではなく、例えば、印刷モードの判別を行って、比較的高密度な印刷が行われやすい写真モードで印刷された枚数と、比較的低密度な印刷が行われやすい文書モードで印刷された枚数から、現像剤の劣化度合いを推定することも可能である。また、フルカラーモードで印刷が行われずに白黒モードが継続した場合は、Y,M,Cのみ現像剤の劣化が進んでいると判断することも可能である。
さらに、トナー排出バンド3を構成する現像剤は、クリーナCLbで回収される際に、クリーニングブレードの潤滑としての効果もある。よって、クリーナCLbに供給された現像剤の量、すなわち、クリーナCLbで回収された現像剤の量に関連する任意のパラメータに基づいて、第2の時期を判別することが可能である。クリーナCLbで回収される現像剤の量は、印刷画像の濃度が高いと多くなるため、例えば、累積の画像濃度をパラメータとして使用して推定することが可能である。なお、前記実施例において、セットアップシーケンスの実行時に、平均画像密度D1を初期化する構成を例示したが、初期化せず、そのまま継続して使う構成とすることも可能である。
(H09)前記実施例において、各画像1〜3は、実施例に例示した画像に限定されず、濃度や位置の調整、現像剤の排出が可能な任意の画像を採用可能である。
(H010)前記実施例において、2次転写ロールT2bと加圧ロールFpを接触させる場合には、下流側から接触させ、離間させる場合には、上流側から離間させる構成とすることが望ましいが、これに限定されない。同時に接触、離間させることも可能であるし、実施例と逆の順番で接触、離間させることも可能である。
(H011)前記実施例において、実施例2の設定画像21で各値Na、Nbを変更する構成を実施例1に適用することも可能である。また、他の数値Da,Haも変更可能とすることも可能である。なお、湿度H1は、判別時の湿度を使用する構成を例示したが、これに限定されず、印刷1回毎に湿度を計測して平均湿度を計算して、第2の時期の判別に使用することも可能である。
(H012)前記実施例において、加熱ベルトFhに対して、加圧ロールFpとを接触、離間させる構成を例示したがこれに限定されない。加熱ベルトFhを移動させる構成としたり、加熱ベルトFhと加圧ロールFpの両方を移動させる構成とすることも可能である。
(H013)前記実施例において、トナーリカバリ動作は実行するセットアップシーケンスにおいて実行する構成を例示したが、これに限定されない。セットアップシーケンスとは別個の処理として、実行時期の判定や実行の処理を行うことも可能である。
1…濃度調整用の画像、
2…位置調整用の画像、
21…入力部、
B…像保持体、
C4…制御手段、
C5…制御手段、
C14c…濃度調整手段、
C15c…位置調整手段、
F…定着装置、
Fh…第1の定着部材、
Fp…第2の定着部材、
Rk…搬送部材、
S…連続する媒体、
SN1…読取り部材、
SN2…第2の読取り部材、
T2b…転写部材、
U…画像形成装置、
V1…搬送部材の媒体搬送速度、
V2…像保持体の媒体搬送速度。

Claims (6)

  1. 像保持体に保持された像を、連続する媒体に転写する転写部材であって、前記像保持体に対して接触、離間可能に支持された前記転写部材と、
    前記媒体の搬送方向に沿って前記転写部材の下流側に配置され、駆動源からの駆動力を受けて前記媒体を下流側に搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材の媒体搬送速度が前記像保持体の媒体搬送速度に達した場合に、前記像保持体に対して離間した前記転写部材を接触させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記像保持体の表面に保持された濃度調整用の画像を読み取る読取り部材と、
    前記読取り部材の読み取り結果に基づいて、画像の濃度の調整を行う濃度調整手段と、
    濃度調整用の画像を形成する前に、前記転写部材と前記像保持体とを離間させる前記制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 媒体の搬送方向に沿って、前記転写部材の下流側且つ前記搬送部材の上流側に配置され、媒体に転写された画像を定着する定着装置であって、媒体を挟んで配置された第1の定着部材および第2の定着部材を有し、前記第1の定着部材および前記第2の定着部材とが接触、離間可能な前記定着装置と、
    前記濃度調整用の画像を形成する前に、前記第1の定着部材と前記第2の定着部材とを離間させる前記制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記転写部材と前記像保持体とが離間した後に、前記第1の定着部材と前記第2の定着部材とを離間させる前記制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記像保持体の表面に保持された画像の位置調整用の画像を読み取る第2の読取り部材と、
    前記第2の読取り部材の読み取り結果に基づいて、画像の位置の調整を行う位置調整手段と、
    位置調整用の画像を形成する前に、前記転写部材と前記像保持体とを接触させる前記制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 位置調整用の画像を形成する前に前記転写部材と前記像保持体とを接触させるか離間させるかの決定に関連する情報の入力が可能な入力部と、
    前記入力部の入力に応じて、位置調整用の画像を形成する前に、前記転写部材と前記像保持体との接触および離間の制御を行う前記制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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