JP2018004126A - 縦型凝縮熱交換器 - Google Patents

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肇 古市
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直行 石田
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Abstract

【課題】伝熱管の伝熱性能を向上させることができ、かつ製作性を向上させることができる縦型凝縮熱交換器を提供する。
【解決手段】縦に配列された複数の伝熱管101と、伝熱管101を垂直に支持し、かつ凝縮液排除構造であるフィン状金属板104と、複数のフィン状金属板104とケーシング102との間を互いに水平方向に接続し、かつ凝縮性気体108が流れる空間を有し、かつ全体または一部に傾斜を有するメッシュ状金属板105とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、縦型凝縮熱交換器に関する。
従来、縦型凝縮熱交換器の伝熱性能を向上させる技術として、特許文献1に記載の技術がある。一般に、縦型凝縮熱交換器の伝熱管では、伝熱管の下方ほど蒸気の凝縮液量が増加し、蒸気と伝熱管表面との熱交換を阻害する。特許文献1に記載の技術では、伝熱管に取り付けた輪状の液膜排除構造により、伝熱管表面で凝縮する蒸気の凝縮液を排除し、凝縮液の液膜厚さを薄くすることで、伝熱管の伝熱性能を向上させている。
また、特許文献2には、管状構造に接着された液膜排除構造と、管状構造と隣接する管状構造の間に、管状構造と並行に配置された液膜流下補助構造を備えることで、ピッチの狭い管群を有する縦型多管式熱交換器においても、伝熱管表面での滴状凝縮形態を維持でき、高い伝熱性能を得る熱交換器が記載されている。
特開昭53−96558号公報 特開2015−190750号公報
一般に、凝縮器や蒸発器などの熱交換器において、熱交換を行う伝熱面には平板状のものや管状のものが用いられる。特に、管状の構造は伝熱管であり、製作が容易で取り付けが簡単なため、多く用いられている。熱交換を行う伝熱面での交換熱量Q[W]は以下の式(1)で決定される。
Q=K・A・ΔT ・・・・・・・・・・(1)
ここで、K[W/mK]は熱通過率、A[m]は伝熱面積、ΔT[K]は熱交換する媒体の温度差である。
式(1)から明らかなように、伝熱面積、媒体の温度差が等しい場合、熱通過率が大きい程、交換熱量が大きくなり、伝熱性能(単位面積、単位温度差当たりの交換熱量)が高くなる。
伝熱管は、単に管状のままで縦に配列され使用されることが多い。この伝熱管の外周面側を凝縮面として使用する場合、伝熱管上部では凝縮液が滴状に分散する滴状凝縮となる。滴状凝縮では、凝縮の進行に伴い液滴が成長し流下する。その際、流下する液滴が伝熱面に付着した他の液滴をぬぐい去り一緒に流下するため、伝熱面が露出し新たに液滴の生成・流下が繰り返される。このような伝熱面の刷新効果により、滴状凝縮の際の壁面上における熱通過率はきわめて大きくなり、伝熱性能が高くなる。
一方で、伝熱管上部を除く部分では、凝縮した蒸気ドレンが下方に流下するほどにその流下膜が大きく成長して熱抵抗となり、伝熱性能を決定する熱通過率が著しく低下する。このため、伝熱管長さを大きく出来ない、との課題があった。
特許文献1では上記課題を解決するために、伝熱管に蒸気ドレン排除用の部品を取り付けた構造を提供している。蒸気ドレン排除のため、伝熱管にプラスチックあるいはゴム製の輪状部品を取り付けており、その設置位置は蒸気ドレンが成長して流下するか、その流下膜が大きく成長しない段階の位置としている。
特許文献1に記載のような構造によれば、蒸気ドレンは各輪状部品の上部に集まり、輪状部品の外周側から下方に空中滴下して排除されていく。輪状部品の外径は空中滴下した液滴が再度伝熱管に付着して流下しないように決定されている。このため、輪状部品の下方では流下液膜が排除される。従って、下方でも伝熱面が露出しているため、凝縮液が滴状に分散する滴状凝縮となる。滴状凝縮では熱通過率がきわめて大きくなるため、伝熱管の伝熱性能を向上させることができる。また、特許文献1に記載の技術では、伝熱管長さを大きくしても、輪状部品を伝熱管に追加することで流下液膜の成長を抑制できるので、伝熱管長さを大きくできないといった、従来の課題を解決することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の伝熱促進技術では、一般に複数本の伝熱管を配列する縦型凝縮熱交換器において、液膜排除構造により一方の伝熱管から飛散した凝縮液が同伝熱管あるいは他方の伝熱管に再付着し、伝熱促進の効果が抑制されてしまう、との課題がある。
これに対し、特許文献2に記載の技術では、伝熱管と並行に配置した液膜流下補助構造によって、伝熱管ピッチの狭い管群形状においても凝縮液が液膜流下補助構造を伝って流下するため、凝縮液が再付着するといった特許文献1における課題を解決することができる。
一方、特許文献2に記載の技術では、液膜排除構造は伝熱管一本に対して複数個を接着あるいは溶接する必要があり、管群形状を有する縦型凝縮熱交換器の製作に手間が掛かり、製作コストが増加してしまう、との課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、伝熱管の伝熱性能を向上させることができ、かつ製作性を向上させることができる縦型凝縮熱交換器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、ケーシング内を凝縮性気体が、伝熱管内を冷媒が流れ、前記伝熱管を介して前記凝縮性気体と前記冷媒との間で熱交換が行われる縦型凝縮熱交換器であって、鉛直方向に配置された複数の伝熱管と、前記伝熱管を垂直に支持する複数のフィン状金属板と、前記フィン状金属板と前記ケーシングとの間、および前記フィン状金属板同士を互いに水平方向に接続する接続構造部材と、を備え、前記フィン状金属板は、前記伝熱管に接着された凝縮液を排除する凝縮液排除構造を有しており、前記接続構造部材は、前記凝縮性気体が流れる空間を有しており、かつ少なくとも一部に傾斜を有していることを特徴とする。
また、本発明は、ケーシング内を凝縮性気体が、伝熱管内を冷媒が流れ、前記伝熱管を介して前記凝縮性気体と前記冷媒との間で熱交換が行われる縦型凝縮熱交換器であって、鉛直方向に配置された複数の伝熱管と、前記伝熱管を垂直に支持する複数のフィン状金属板と、前記フィン状金属板と前記ケーシングとの間、および前記フィン状金属板同士を互いに水平方向に接続する接続構造部材と、を備え、前記フィン状金属板は、前記伝熱管に接着された凝縮液を排除する凝縮液排除構造を有しており、この凝縮液排除構造は、前記伝熱管の表面から少なくとも5mm以上の幅を有しており、前記接続構造部材は、前記凝縮性気体が流れる空間を有していることを特徴とする。
本発明によれば、伝熱管の伝熱性能を向上でき、かつ製作性を向上させることができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る縦型凝縮熱交換器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。 図1中のA−A’横断面図である。 本発明の実施例2に係る縦型凝縮熱交換器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。 図3中のB−B’横断面図である。 図3中のB−B’横断面の他の一例を表す図である。 本発明の実施例3に係る縦型凝縮熱交換器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。 図5中のC−C’横断面図である。 実施例3に係る縦型凝縮熱交換器における、フィン状金属板の幅と熱伝達率の改善率との関係を表す図である。
以下に本発明の縦型凝縮熱交換器の実施例を、図面を用いて説明する。
<実施例1>
本発明の縦型凝縮熱交換器の実施例1を、図1および図2を用いて説明する。図1は本実施例に係る縦型凝縮熱交換器の概略を表す縦断面図、図2は図1のA−A’横断面図である。
図1および図2に示すように、本実施例に係る縦型凝縮熱交換器100は、鉛直方向に配置された複数の伝熱管101、ケーシング102、上ヘッダー部103a、下ヘッダー部103b、伝熱管101を垂直に支持する複数のフィン状金属板104およびメッシュ状金属板(接続構造部材)105を備えている。
縦型凝縮熱交換器100は、ケーシング102内で伝熱管101の外部を凝縮性気体108が流れ、内部にはこの凝縮性気体108よりも温度の低い気体あるいは液体からなる冷媒107が流れており、伝熱管101を介して凝縮性気体108と冷媒107との間で熱交換が行われる体系となっている。
縦型凝縮熱交換器100では、冷媒107は、縦型凝縮熱交換器100の下部に位置する入口112から流入して上部の出口113から排出される体系となっている。凝縮性気体108は、側面に位置する入口111から流入して出口110から排出される体系となっている。本実施例では、位置口111よりケーシング102内に流入した凝縮性気体108は伝熱管101の表面で冷媒107との熱交換により冷やされて凝縮し、凝縮液は凝縮性気体108とともに出口110より排出される。なお、冷媒107および凝縮性気体108の出入口の設置位置および流れ方向は図1,2に示す位置,向きに限定されない。
伝熱管101は、複数本から構成される伝熱管群としてケーシング102内に並列に配置されている。本実施例では、横3本×奥行き3本の9本としているが、本数に制限はない。
また、図2に示すように、本実施例ではケーシング102の横断面形状を四角形としているが、多角形、円形あるいは楕円形でも良い。
フィン状金属板104は、伝熱管101の外径以上の穴を有しており、本実施例ではリング形状である。このリング形状により、伝熱管101に接着された凝縮液を排除する凝縮液排除構造をなしている。フィン状金属板104の材質は例えばステンレス、アルミ、アルミ合金、銅、銅合金などである。板厚に制限はなく、本実施例では例えば1mm程度となっている。
メッシュ状金属板105は、フィン状金属板104とケーシング102との間、およびフィン状金属板104同士を互いに水平方向に接続している金属網である。メッシュ状金属板105の、材質は例えばステンレス、アルミ、アルミ合金、銅、銅合金などである。メッシュ状金属板105の網目形状は多角形あるいは円形である。本実施例では、網目の円等価直径(4×網目面積÷網目周長)は5mm程度となっている。メッシュ状金属板105は格子を有する金属板でも良く、その場合には格子形状が多角形あるいは円形である。
メッシュ状金属板105は、その周囲の4つの伝熱管101から等距離の箇所に下方向に対して窪んだ窪み109を複数個有している。本実施例における窪み109は、窪みの最も低くなる1点と、メッシュ状金属板105に接続されるフィン状金属板104の設置との高さの違いをHとすると、高さHは例えば10mm程度となっている。
次に、本実施例における縦型凝縮熱交換器100の製作方法を説明する。
まず、メッシュ状金属板105に予め複数の窪み109を形成する。窪み109の形成は、例えばプレス加工等の塑性加工により行う。
次に、伝熱管101の本数と同数のフィン状金属板104をメッシュ状金属板105の伝熱管101の群配列と同じ位置に接着あるいは溶接して固定する。また、メッシュ状金属板105の外縁をケーシング102内壁の横断面形状と同じ形状に加工し、ケーシング102内壁にメッシュ状金属板105を水平方向に接着あるいは溶接して固定する。
同工程を繰り返し、ケーシング102内部に多段のメッシュ状金属板105およびこのメッシュ状金属板105と固定されたフィン状金属板104を設置する。
次に、伝熱管101をフィン状金属板104の穴にそれぞれ通し、上ヘッダー部103a、下ヘッダー部103bに接続して固定する。伝熱管101とフィン状金属板104とは、例えば圧入方式あるいは拡管方式などの組立方法により、固定することができる。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の縦型凝縮熱交換器100では、縦に配列された複数の伝熱管101と、伝熱管101を垂直に支持し、かつ凝縮液排除構造であるフィン状金属板104と、複数のフィン状金属板104とケーシング102との間を互いに水平方向に接続し、かつ凝縮性気体108が流れる空間を有し、かつ全体または一部に傾斜を有するメッシュ状金属板105とを備えている。
このため、液膜排除構造であるフィン状金属板104により、凝縮液の流下を抑えて水平方向に飛散させることによって、伝熱管101の表面の液膜厚さを減少させる。
また、従来の縦型凝縮熱交換器では、凝縮液がフィン状金属板104から溢れて回り込み、下方の伝熱面に再付着して流れ落ちることで伝熱性能が低下する懸念があるが、本実施例の縦型凝縮熱交換器100では、フィン状金属板104がメッシュ状金属板105に固定されている。このため、凝縮液がフィン状金属板104から溢れた場合でも、表面張力によってメッシュ状金属板105を伝って流れたり、飛散した凝縮液をメッシュ状金属板105に付着させたりすることができるため、他の伝熱管101への再付着による液膜厚さの増加を抑制させることができ、熱伝達率を向上させることができる。
また、凝縮性気体108はメッシュ状金属板105を通過するため、凝縮性気体108の流れは妨げられず、圧力損失増加への影響は少なくすることができる。
更に、本実施例の縦型凝縮熱交換器100では、全ての伝熱管101をフィン状金属板104の穴に通すことで熱交換器を製作でき、かつフィン状金属板104およびメッシュ状金属板により伝熱性能が向上するため、伝熱管101一本毎にフィン状金属板を接着あるいは溶接する必要が無く、縦型凝縮熱交換器の製作性および伝熱管101の熱伝達率を向上させることができる。
また、メッシュ状金属板105は、金属メッシュ板であるため、凝縮性気体108の流れが妨げられることがなく、また凝縮液を容易に落下させることができ、更なる伝熱性能の向上を図ることができる。
更に、メッシュ状金属板105の傾斜は、メッシュ状金属板105に設けられた窪み109であることにより、メッシュ状金属板105に付着した凝縮液は傾斜により窪み109の先端に誘導され、凝集して落下するため、凝縮液の排水性能をより向上することができ、更なる伝熱性能の向上を図ることができる。
また、メッシュ状金属板105の窪み109は、複数の伝熱管101から等距離の位置に設けられたことで、窪み109の先端から落下した凝縮液がいずれかの伝熱管101に再付着することをより確実に抑制することができ、更なる伝熱性能の向上を達成することができる。
<実施例2>
本発明の実施例2の縦型凝縮熱交換器を図3乃至図4Bを用いて説明する。図3は、本実施例に係る縦型凝縮熱交換器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。図4Aは、図3の縦型凝縮熱交換器を上から見たB−B’横断面図である。
図3および図4Aに示すように、本実施例に係る縦型凝縮熱交換器300は、鉛直方向に配置された複数の伝熱管301、ケーシング302、上ヘッダー部303a、下ヘッダー部303b、伝熱管301を垂直に支持する一体型金属板304を備えている。
実施例1と本実施例との違いは、本実施例では、金属板(接続構造部材)304Bおよび3つのフィン状金属板204Aとが、一枚の一体型金属板304からなる点である。
また、この金属板304Bは伝熱管301に対して傾斜Tとなるよう斜めに設置されている。一体型金属板304の傾斜Tは、凝縮性気体308の流れの向きと略同じ向きに設けられている。設置角度Tに制限はなく、本実施例では例えば設置角度Tは水平方向に対して5度となっている。
更に、一体型金属板304と隣り合う一体型金属板304やケーシング302との間には、隙間315が設けられている。
次に、本実施例の縦型凝縮熱交換器300の製作方法について説明する。
まず、伝熱管301と同じ配置に穴を有する一体型金属板304をケーシング302の内壁に水平方向に固定する。穴は楕円形とする。
一体型金属板304は鉛直方向に対して斜めに角度Tをつけて設置する。この一体型金属板304をケーシング302内に多段に設置し、伝熱管301を通過させて垂直に支持する。
その他の構成・動作・工程は前述した実施例1の縦型凝縮熱交換器100の場合と略同じであり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の縦型凝縮熱交換器300においても、前述した実施例1の縦型凝縮熱交換器100とほぼ同様な効果が得られる。
すなわち、本実施例の縦型凝縮熱交換器300では、分割した一体型金属板304により3本の伝熱管301を支持している。凝縮液は一体型金属板304によって飛散し、凝縮性気体は一体型金属板304同士やケーシング302との間の隙間315を通過する。一体型金属板304に付着した凝縮液は、一体型金属板304自体の傾斜によって流れ落ちる。このため、他の伝熱管301への再付着を防ぎ、熱伝達率を向上させることができる、との効果が得られる。
また、フィン状金属板304Aと金属板(接続構造部材)304Bとが、一部が一枚の一体型金属板304からなることにより、加工等の工数を少なくすることができ、その製作性をより向上させることができる。
更に、金属板304Bの傾斜は、凝縮性気体308の流れの向きに設けられたことで、凝縮性気体308の流れは妨げられず、圧力損失増加への影響を少なくすることができる。
なお、本実施例の縦型凝縮熱交換器300の構造は図3および図4Aに示す態様に限られず、例えば、図4Bに示すように、一体型金属板304の水平方向での設置向きを、凝縮性気体308の流れ方向と平行にすることができる。
また、一体型金属板304は、図4A,4Bに示す以外の設置向きとすることができ、更に、フィン状金属板304Aと金属板304Bとを一体とする構成も図4A,4Bに示す態様に限られない。
<実施例3>
本発明の実施例3の縦型凝縮熱交換器を図5乃至図7を用いて説明する。図5は、本実施例に係る縦型凝縮熱交換器の一構成例の概略構成を表す縦断面図である。図6は、図5の縦型凝縮熱交換器を上から見たC−C’横断面図である。
図5および図6に示すように、本実施例に係る縦型凝縮熱交換器500は、鉛直方向に配置された複数の伝熱管501、ケーシング502、上ヘッダー部503a、下ヘッダー部503b、伝熱管501を垂直に支持する複数のフィン状金属板504およびメッシュ状金属板505を備えている。
実施例1と本実施例との違いは、本実施例の縦型凝縮熱交換器500ではフィン状金属板504の外形(幅)が5mm以上である点と、メッシュ状金属板505が平らである点である。
実施例3の縦型凝縮熱交換器500においては、フィン状金属板504は、伝熱管501の外径以上の穴を有し、かつ穴の外縁からフィン状金属板504の外形との幅Wが5mm以上となっている。例えばフィン状金属板504リング形状であり、幅Wはリングの幅にあたり、これを5mmとしている。
以下、幅Wを5mm以上とする理由について図7を用いて説明する。図7はフィン状金属板504の幅Wと熱伝達率の改善率との関係を本発明者らが実験により求めた結果を示すグラフである。実験では、伝熱管(1本)を設けた場合の、伝熱性能を示す熱伝達率の改善率を測定した。
図7に示すように、幅Wが3mmでは、熱伝達率の向上はほとんど図ることができなかった。これに対し、少なくとも5mmの幅をもたせることによって、熱伝達率を効果的に改善できることが分かった。
例えば、幅Wが5mmの場合、フィン状金属板504を備えないストレート伝熱管(直管)の熱伝達率に対して最大2.7倍熱伝導率が増加した。また、幅Wが8mmの場合は、直管の熱伝達率に対して最大3.3倍増加した。ここで、熱伝達率が増加することは、凝縮液(伝熱管表面の凝縮液膜)を排除する効果と同義であり、幅Wを5mm以上とすることによって伝熱性能の向上を図ることができることが分かった。
フィン状金属板504の外形形状に制限はなく、例えば、多角形、円形または楕円形などでも良い。多角形、楕円形の場合には、穴の外縁と外形との距離が最小となる間を幅Wとする。材質は例えばステンレス、アルミ、アルミ合金、銅、銅合金などである。板厚に制限はなく、本実施例では例えば1mm程度となっている。
なお、本実施例におけるメッシュ状金属板505は平らとしているが、実施例1に記載されたような窪み109があっても良い。
実施例1に記載の縦型凝縮熱交換器100の製作方法と本実施例の縦型凝縮熱交換器500の製作方法との違いは、本実施例ではメッシュ状金属板に塑性加工を施す工程がない点と、フィン状金属板504の幅を5mm以上確保する点の2点である。
その他の構成・動作・工程は前述した実施例1の縦型凝縮熱交換器100の場合と略同じであり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の縦型凝縮熱交換器500では、フィン状金属板504は、伝熱管501に接着された凝縮液を排除する凝縮液排除構造を有しており、この凝縮液排除構造は、伝熱管501の表面から少なくとも5mm以上の幅を有しており、メッシュ状金属板505は、凝縮性気体508が流れる空間を有しているものである。
このため、液膜排除構造である幅5mm以上のフィン状金属板504が、凝縮液を水平方向に飛散させることによって、伝熱管501の表面の液膜厚さを減少させる。さらに、飛散した凝縮液はメッシュ状金属板505に付着するため、他の伝熱管501への再付着による液膜厚さの増加を抑制する。凝縮性気体はメッシュ状金属板505を通過するため、流れは妨げられず圧力損失増加への影響を少なくすることができる。さらに、幅5mm以上のフィン状金属板504がメッシュ状金属板505に固定されることにより、凝縮液が幅5mm以上のフィン状金属板504から溢れた場合でも、表面張力によってメッシュ状金属板505を伝って流れるため、熱伝達率を向上させることができる、との効果が得られる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
100,300,500…縦型凝縮熱交換器
101,301,501…伝熱管
102,302,502…ケーシング
103a,303a,503a…上ヘッダー部
103b,303b,503b…下ヘッダー部
104,304A,504…フィン状金属板
105,505…メッシュ状金属板
107,307,507…冷媒
108,308,508…凝縮性気体
109…窪み
110…(凝縮性気体の)出口
111…(凝縮性気体の)入口
112…(冷媒の)入口
113…(冷媒の)出口
304…一体型金属板
304B…金属板
315…隙間
H…窪み109の高さ
T…設置角度
W…フィン状金属板504の幅

Claims (7)

  1. ケーシング内を凝縮性気体が、伝熱管内を冷媒が流れ、前記伝熱管を介して前記凝縮性気体と前記冷媒との間で熱交換が行われる縦型凝縮熱交換器であって、
    鉛直方向に配置された複数の伝熱管と、
    前記伝熱管を垂直に支持する複数のフィン状金属板と、
    前記フィン状金属板と前記ケーシングとの間、および前記フィン状金属板同士を互いに水平方向に接続する接続構造部材と、を備え、
    前記フィン状金属板は、前記伝熱管に接着された凝縮液を排除する凝縮液排除構造を有しており、
    前記接続構造部材は、前記凝縮性気体が流れる空間を有しており、かつ少なくとも一部に傾斜を有している
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
  2. ケーシング内を凝縮性気体が、伝熱管内を冷媒が流れ、前記伝熱管を介して前記凝縮性気体と前記冷媒との間で熱交換が行われる縦型凝縮熱交換器であって、
    鉛直方向に配置された複数の伝熱管と、
    前記伝熱管を垂直に支持する複数のフィン状金属板と、
    前記フィン状金属板と前記ケーシングとの間、および前記フィン状金属板同士を互いに水平方向に接続する接続構造部材と、を備え、
    前記フィン状金属板は、前記伝熱管に接着された凝縮液を排除する凝縮液排除構造を有しており、この凝縮液排除構造は、前記伝熱管の表面から少なくとも5mm以上の幅を有しており、
    前記接続構造部材は、前記凝縮性気体が流れる空間を有している
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
  3. 請求項1に記載の縦型凝縮熱交換器において、
    前記接続構造部材は、金属メッシュ板である
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
  4. 請求項3に記載の縦型凝縮熱交換器において、
    前記接続構造部材の傾斜は、前記接続構造部材に設けられた窪みである
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
  5. 請求項4に記載の縦型凝縮熱交換器において、
    前記接続構造部材の窪みは、前記複数の伝熱管から等距離の位置に設けられた
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
  6. 請求項1に記載の縦型凝縮熱交換器において、
    前記フィン状金属板と前記接続構造部材とが、一部が一枚の金属板からなる
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
  7. 請求項6に記載の縦型凝縮熱交換器において、
    前記接続構造部材の傾斜は、前記凝縮性気体の流れの向きに設けられた
    ことを特徴とする縦型凝縮熱交換器。
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