JP2018000685A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な方法で、撮影部位に応じたEn−Face画像を得る。【解決手段】被検体の撮影部位における撮影情報である三次元データを取得する取得手段と、撮影部位に含まれる被検体の診断の対象領域を判別する判別手段と、二つの基準面の設定方法を複数記憶する記憶手段と、記憶された複数の設定方法から、判別手段が判別した対象領域に応じた設定方法を選択して二つの基準面を設定する設定手段と、設定された二つの基準面の間の前記三次元データに基づいてEn−Face画像を生成する画像生成手段と、を画像処理装置に配する。【選択図】図4

Description

本発明は、被検眼等の被検体の三次元データを処理してEn−Face画像を生成する画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
近年、被検眼を観察するための方法として、光干渉断層撮像法(OCT:Optical Coherence Tomography)が注目されている。本方法は、非侵襲的且つ三次元的に被検眼の構造を観察することができ、疾病の早期発見や診断に有用である。また、本方法で取得した被検眼の三次元データについて、例えば網膜における任意の二つの層境界の間のデータを、網膜の深さ方向に垂直な平面に投影してEn−Face画像を生成して表示する眼科画像処理装置も知られている。
特許文献1には、このような三次元データからEn−Face画像を生成することにより、被検眼の血管構造を可視化する技術が開示されている。具体的には、被検眼の同一部位を複数回撮影して取得した断層画像データをもとに、被検眼のモーションコントラストデータの三次元画像を構築し、複数の層形状を基準面とした積算画像を生成している。モーションコントラストデータとは、例えば同一部位に関しての輝度値の時間的な変化を得て、血流の存在を表すものとしてその分散値の大きさを取得したデータである。なお、ここで述べる基準面とは、En−Face画像を生成する際に用いる三次元データの深さ方向の抽出範囲を規定する、浅い位置での境界と深い位置での境界、即ち上限と下限とに対応する面のことを指す。
なお、被検眼の眼底においては、視神経乳頭部と呼ばれる層構造からなる他の部位とは構造の異なる部位が存在している。特許文献2には、この視神経乳頭部を詳細に解析可能にするための構成が開示されている。より詳細には、OCTにより得た三次元データの解析に際し、深さ方向に垂直な複数の基準面に基づいた複数の水平断層像を生成し、これら水平断層像から視神経乳頭部の構成を特定している。
特開2015−131107号公報 特開2012−100811号公報
上述したように、被検眼の三次元データからEn−Face画像を生成する際、三次元データ中に二つの基準面を規定する必要がある。基準面としては、たとえば、網膜の特定の層境界を用いる場合や、断層画像の深度方向(z軸方向)に垂直な平面を規定する場合がある。一方、眼球の構造は、部位によって異なる。たとえば、黄斑近傍は網膜の層構造が明瞭な一方、視神経乳頭部内は網膜層構造がなく、篩状板などが存在する。この視神経乳頭部では、層構造から基準面を規定することはできず、深度方向に垂直な平面を規定せざるを得ない。従って、被検眼眼底において撮影部位に応じたEn−Face画像を生成するためには、特許文献1或いは2に開示されるように、操作者が撮影部位ごとに適切な基準面を判断して設定する必要があった。
本発明は、以上に鑑みて為されたものであって、簡便な方法で撮影部位に応じた好適なEn−Face画像を生成する画像処理装置、処理方法及びプログラムを提供する。
上述した課題を解決するために、本発明の一実施例に係る画像処理装置は、
被検体の撮影部位における撮影情報である三次元データを取得する取得手段と、
前記撮影部位に含まれる被検体の診断の対象領域を判別する判別手段と、
二つの基準面の設定方法を複数記憶する記憶手段と、
前記記憶された複数の設定方法から、前記判別手段が判別した対象領域に応じた設定方法を選択して前記二つの基準面を設定する設定手段と、
前記設定された二つの基準面の間の前記三次元データに基づいてEn−Face画像を生成する画像生成手段と、を有する。
本発明によれば、簡便な方法で撮影部位に応じた好適なEn−Face画像を生成することが可能となる。
本発明の実施例1に係る画像処理装置の表示画面の例を示した図である。 画像処理装置で処理されるデータを得るOCT装置の基本構成を示した図である。 画像処理装置において三次元データよりEn−Face画像を生成する方法の一例を示した説明図である。 実施例1に係る画像処理装置の装置構成を示したブロック図である。 実施例2に係るEn−Face画像の生成方法に関し、基準面の設定方法の一例を示した図である。 実施例3に係る画像処理装置の装置構成を示したブロック図である。 実施例4に係る画像処理装置の装置構成を示したブロック図である。 実施例4に係る画像処理装置の表示画面の一例を示した図である。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する形状、或いは構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
以下の実施例では、OCT装置を用いて被検眼より取得した輝度値等からなる三次元データを、二つの任意の基準面に基づいて平面に投影し、En−Face画像を生成して表示する画像処理装置について述べる。なお、OCT装置とは、上述したOCTにより被検眼の例えば網膜における三次元データを取得する装置をいう。本画像処理装置によれば、撮影部位における対象部位に応じた基準面を設定し、画像表示領域に含まれる診断対象領域によらず、好適なEn−Face画像を簡便な方法で生成可能にする。なお、本明細書では、例えば被検眼の眼底より得た三次元データから、二つの基準面に挟持される領域のデータを平面に投影して生成した画像を、三次元データの取得方法によらず、En−Face画像と呼ぶ。たとえば、特許文献1に述べられるモーションコントラストデータの積算画像、或いは特許文献2に述べられる水平断層像は、En−Face画像の一態様としてこれに含まれる。また、三次元データは通常のOCTにおいて参照される輝度値に限定されず、モーションコントラスト、偏光パラメータ等、種々のデータが含まれる。なお、モーションコントラストは、例えば眼底における血流等、眼底において動きを示す対象物に関する三次元データをいう。また、偏光パラメータは、網膜において特定の偏光特性を示す層に関連する三次元データをいう。
また、以下に述べる実施例において、後述する断層画像の表示画面に表示される断層画像の取得範囲となる撮影領域に示される被検体上の部位を撮影部位と称する。従って、被検体の三次元データを取得する領域は、被検体における撮影領域と一致する。また、撮影部位において実際にEn−Face画像を生成して診断に供する情報を得たい領域、即ち撮影領域から意図して切り出した被検体上の領域を、対象領域と称する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る画像処理装置における表示画面の一例を示している。より詳細には、後述するように、図1(a)は撮影部位が黄斑を含む網膜の領域である場合の表示画面を例示し、図1(b)は撮影部位が診断の対象領域として視神経乳頭部を含む場合の表示画面を例示している。本画像処理装置は、OCT装置で取得した被検眼の三次元データを用い、二つの任意の基準面の間に存在する三次元データに基づいたEn−Face画像を生成して表示する。よって、後述するように、図に示す表示画面には、撮影部位を示す断層画像であるBスキャン画像と、該Bスキャン画像に基づいて生成されたEn−Face画像とが併せて表示される。
ここで、図2を参照して、一般的なEn−Face画像の生成手順について簡単に説明する。具体的には、まず、後述する方法により、被検眼の診断の対象領域を含む断層画像であるBスキャン画像を取得し、後述する表示部0410(図4参照)の表示画面0101におけるBスキャン画像表示領域0110に該Bスキャン画像を表示する。次に、取得したBスキャン画像における撮影部位がいかなる対象領域を含むかを判別し、対象領域に応じたEn−Face画像生成のための二つの基準面0120a、0120bを設定し、Bスキャン画像上にこれら基準面を合わせて表示する。なお、この場合実行される判別は、撮影部位において診断の目的とする診断対象領域がいかなるものであるかの判別を含む。更に、設定した二つの基準面に基づいて後述の方法によりEn−Face画像を生成し、生成されたEn−Face画像をEn−Face画像表示領域0111に表示する。これにより、被検眼の深層における対象領域の状態を二次元的に把握することが可能となる。
<OCT装置>
次に、画像処理装置において処理する輝度値等からなる三次元の画像データを取得するOCT装置について説明する。OCT装置は、被検眼のたとえば眼底表面に対して指定された計測範囲、及び指定された計測範囲内での深度情報をもとに、被検眼の二次元断層画像を取得する。この計測範囲と計測深度によって定義される範囲は、上述した撮影領域に対応する。OCT装置の一種であるSpectral−Domain OCT(SD−OCT)の基本構成について図2に示す。
図示するOCT装置0201は、光源0202、ハーフミラー0203、ガルバノミラー0204、対物レンズ0205、参照ミラー0206、回折格子0207、及びラインセンサ0208を有する。また、該OCT装置0201は断層画像生成部0209と接続されて、該OCT装置0201が得た検出結果を断層画像生成部0209に伝える。なお、OCT装置0201と断層画像生成部0209とは一体としてもよい。光源0202は、測定光として低コヒーレンス光を射出する。光源0202より射出された低コヒーレンス光は、光分割手段であるハーフミラー0203で測定光と参照光とに分割される。測定光は、ガルバノミラー0204及び対物レンズ0205を介して被検眼Eへ入射する。ガルバノミラー0204は測定光を反射し、眼底表面に対して該測定光を走査する。被検眼Eへ入射した測定光は、被検眼で反射、散乱されたのち、上述した光路を逆にたどってハーフミラー0203へ戻る。
参照光は、参照ミラー0206で反射、散乱されたのち、光路を逆にたどってハーフミラー0203へ戻る。ハーフミラー0203は、被検眼Eを経た測定光及び参照光の戻り光を重畳して干渉光を発生させる。該干渉光は回折格子0207に導かれ、該回折格子0207は干渉光を波長λ1〜λnの波長成分に分光する。ラインセンサ0208は、回折格子0207により分光された干渉光を波長成分ごとに検出する。断層画像生成部0209は、ラインセンサ0208の検出結果をもとにフーリエ変換を利用して輝度データを生成し、該輝度データより断層画像を生成する。
なお、上述のように、例えば被検眼Eの網膜上の任意の点について、測定光を照射し、その点における深度方向の一次元の断層画像を取得する測定光の走査をAスキャンと呼び、該Aスキャンにより取得した断層画像をAスキャン画像と呼ぶ。更に、網膜表面上の任意の線に沿って測定光を被検眼へ断続的に照射し、その線に沿った複数のAスキャン画像を並べて二次元の断層画像を取得する。このための任意の線に沿った測定光の走査をBスキャンと呼び、該Bスキャンにより取得した断層画像をBスキャン画像と呼ぶ。被検眼Eの眼底での測定光の走査(照射)位置を移動する場合は、上述したようにガルバノミラー0204を駆動する。被検眼の複数部位でBスキャンを行うことで、被検眼の三次元のデータを取得でき、三次元画像を構築することができる。なお、Bスキャンは直線方向に行うとここで述べているが、対象部位に対して放射状に測定光をスキャンするラジアルスキャンでも、部位を限定せず一定方向にスキャンする水平スキャンや垂直スキャンを行ってもよい。
<En−Face画像の生成>
次に、上述したOCT装置0201で取得した三次元データから、二つの任意の基準面に基づいて該基準面間のデータを平面に投影して二次元画像であるEn−Face画像を生成する方法の詳細について図3を参照して述べる。図3に示すように、OCT装置0201より得た検出結果から、断層画像生成部0209は網膜に対して略垂直且つ互いに平行な複数のBスキャン画像0301〜030nを生成する。これら画像は、各々の画素値を集めることにより、被検眼眼底の三次元のデータとして集約される。
この三次元データにおいて、互いに平行な二つのXY平面を基準面とし、これら基準面の間のみのデータを抽出する。これら抽出されたデータを積分(積算)し、その結果をXY平面に投影することでEn−Face画像0310が生成できる。このように、XY平面に平行な二つの平面を基準面として設定した場合、次の数1式によりEn−Face画像が生成できる。
Figure 2018000685
ここで、z1及びz2は、XY平面に平行な二つの基準面のz座標の値を、I(x,y,z)は三次元画像中の座標(x,y,z)における各画素値(データ)を表す。また、E(x,y)は座標(x,y)におけるEn−Face画像の画素値(データ)を各々表す。
また、たとえば、異なる二つの層境界の形状を基準面として設定してもよい。具体的には、内境界膜と網膜色素上皮の各々の層の境界として断層画像より特定された二つの層境界の形状を基準面とし、これら基準面の間のみのデータを抽出する。これら抽出されたデータを積分(積算)し、その結果をXY平面に投影する。この場合、上述した数1式とは異なる次の数2式によりEn−Face画像を生成する。
Figure 2018000685
ここで、P1及びP2は基準面として指定した層の座標(x,y)におけるz座標の値を、I(x,y,z)は三次元画像中の座標(x,y,z)における各画素値(データ)を表す。また、E(x,y)は座標(x,y)におけるEn−Face画像の画素値(データ)を各々表す。
なお、本実施例では三次元データをXY平面に投影した場合を想定したのでz方向の積分として表現したが、これに限定されるものではない。たとえば、XYZ空間内で特定の傾きを有する平面に投影してもよいし、例えば一方の基準面Pの法線方向に積分を行っても良い。また、本実施例では、設定する二つの基準面は同種の面としたが、たとえば一方の基準面のみ平面とし、もう一方の基準面を層境界の形状としてもよい。この場合も、数1式や数2式と同様の演算でEn−Face画像を生成することができる。また、本実施例では積分によりEn−Face画像を生成しているが、z方向に並ぶ画素の画素値の加算平均から生成する、z方向に並ぶ画素より所定の抽出条件に従って抽出した画素の画素値を用いる、等により生成してもよい。よって、En−Face画像は、設定された二つの基準面の間の三次元データに基づいて生成されるものと把握される。
<画像処理装置の構成>
次に、図4に基づいて、本実施例に係る画像処理装置の構成及び動作を説明する。当該画像処理装置は、断層画像取得部0401、撮影部位判別部0402、層境界認識部0403、基準面設定部0404、En−Face画像生成部0405、及び表示部0410を有する。断層画像取得部0401は、上述したOCT装置で撮影した複数部位の断層画像(被検体における三次元データ)を取得する。なお、断層画像については、OCT装置から直接取得してもよいし、撮影した断層画像を一度データベースに保存後に該データベースから取得してもよい。即ち、該断層画像取得部0401は、本実施例において、被検体の撮影部位における撮影情報である三次元データを取得する取得手段を構成し、該三次元データの取得先はOCT装置に限定されない。基準面設定部0404は、後述する記憶手段0404aを有する。表示部0410は、上述した表示画面0101上において、Bスキャン画像及びEn−Face画像を表示する。なお、本実施例では画像処理装置が図2に示すOCT装置0201及び断層画像生成部0209とは独立した形態を例示しているが、これらを一体化してもよく、或いは画像処理装置と断層画像生成部0209とを一体化してもよい。
撮影部位判別部0402は、取得した断層画像の撮影情報をもとに、該当断層画像の撮影部位を判別する。撮影情報としては、撮影時の内部固視灯の位置情報や、撮影位置に関連づいた撮影モード情報などがある。たとえば、乳頭撮影モードで撮影した断層画像の撮影部位は視神経乳頭周辺であると判断し、黄斑撮影モードで撮影した断層画像の撮影部位は黄斑周辺であると判断できる。また、内部固視灯は、任意の位置に固視灯を点灯させてその点灯位置への被検眼の固視を促すことにより、被検眼上の該任意の位置を撮影可能な位置に固定させ、その領域の撮像を行うために用いられる。従って、内部固視灯の点灯位置に関する情報から、被検眼における撮像部位の判別を行うことが可能である。撮影部位判別部0402は、本実施例において、撮影部位において被検体のどのような領域が含まれているかを判別し、特に診断の対象領域としてどのような部位が含まれているかを判別する判別手段を構成する。また、適当な撮影情報が存在する場合、この判別は、断層画像の取得時に併せて取得された上述した撮影情報に基づいて行われる。
基準面設定部0404は、撮影部位判別部0402により判別された対象領域に応じて、予め複数記憶されている設定方法を選択して、En−Face画像生成時の基準面を設定する。たとえば、撮影部位が黄斑部0510及びその周辺であると判定された場合、図1(a)に示すように、層境界認識部0403によって認識した層境界である内境界膜の層境界と網膜色素上皮層の層境界とをそれぞれ基準面0120a、基準面0120bとして設定する。基準面の設定後、En−Face画像生成部0405において、設定された二つの基準面の間の三次元データはz方向に積分され、En−Face画像が生成される。En−Face画像生成部0405は、設定された二つの基準面の間の前記三次元データに基づいてEn−Face画像を生成する画像生成手段を構成する。生成されたEn−Face画像は、表示部0410のEn−Face画像表示領域0111に表示される。
<基準面の設定方法>
次に、撮影部位が視神経乳頭部0511及びその周辺であると判定された場合について、図1(b)を参照して説明する。この場合、視神経乳頭部0511において内境界膜は深さ方向に大きく湾曲しており、網膜色素上皮は存在していない。従って、図1(a)の場合のような層境界を用いて基準面を設定することはできず、例えばz軸に対して垂直な所定の二つのXY平面を基準面として設定することとなる。この場合に基準面設定部0404にて行われる処理の一例について以下に説明する。
まず、層境界認識部0403により、撮影部位内での視神経乳頭部における内境界膜を認識する。次に、認識した内境界膜を基準とし、たとえば内境界膜におけるz方向の最下点からz方向に第一所定量だけオフセットした位置におけるXY平面を基準面の一つである第一基準面0121aとして設定する。次に、当該第一基準面0121aをz方向に更に第二所定量だけオフセットした位置のXY平面を、もう一つの基準面である第二基準面0121bとして設定する。En−Face画像生成部0405は、設定した二つの基準面間のデータをz方向に積分しEn−Face画像を生成する。表示部0410は、生成したEn−Face画像を、En−Face画像表示領域0111に表示する。このとき、図1に例示するようにEn−Face画像と該En−Face画像を生成する際に基準面とした面を把握できるように、当該基準面を表示したBスキャン画像とを並列して表示することができる。しかし、生成したEn−Face画像のみを表示する形式としてもよい。
ここで、第一所定量及び第二所定量について説明する。たとえばEn−Face画像を生成して診断に供したい部位が篩状板である場合、第一所定量は内境界膜の最下点から篩状板前面までの統計的な平均距離とすることができる。或いは、緑内障等により視神経乳頭部の経時変形が想定される場合、被検者の前回撮影時に設定された第一所定量を用いてもよい。また、第二所定量については、たとえば篩状板の平均厚とすることができる。なお、篩状板を診断の対象となる部位(対象領域)とする場合、輝度値により篩状板の前面を特定することが可能である。この場合、輝度値に基づいて第一基準面を篩状板前面として設定し、第二所定量は篩状板の平均厚とすることができる。
以上述べたように、基準面の設定方法としては、互いに平行な基準面を設定する、異なる二つの層に対応する基準面を設定する、特定の層を第一基準面とし第二基準面を該第一基準面に応じて設定する、更にはこれらの組み合わせ、等が考えられる。即ち、第一基準面は平面に限定されず、内境界膜或いは篩状板に応じた湾曲面としても良く、第二基準面も該第一基準面に応じた湾曲面とすることができる。また、これら二つの基準面の設定方法は、基準面設定部0404に設けられる記憶手段0404aによって複数記憶され、判別された対象領域に応じて適宜選択して用いられる。
以上述べたように、本実施例では、不図示の固視灯の点灯位置、設定された撮影モード、等に基づいて特定される撮影部位に含まれる対象領域に応じて、基準面の設定の様式を自動的に変えることとしている。従って、網膜層構造が明瞭な黄斑周辺部位では網膜層形状に基づいた基準面を自動で設定できる一方、網膜層構造がない視神経乳頭部位では平面に基づいた基準面を自動で設定することが可能となる。即ち、本実施例によれば、被検眼の撮影部位に応じて自動的に適当な基準面が設定される。従って、画像を確認して操作者が適宜基準面を設定する場合と異なり、撮影部位に応じ且つ所定の条件によって設定された基準面に基づいてEn−Face画像の生成と表示とを行うことが可能となる。
なお、対象領域が撮影中心から離れた撮影モード、或いは被検眼の固視微動が大きいような撮影状態、等では、撮影領域の中心部において適切な層構造が認識できるレベルの三次元データが存在しない場合も想定される。この場合、撮像条件から層構造が認識できるはずであるとして基準面の設定が試みられるが、データの欠落等によって基準面がうまく設定し得ないことも生じ得る。このように基準面がうまく設定できない場合であっても、予め撮影部位に応じた第一基準面及び第二基準面を規定しておき、且つこれを用いることと規定しておくことにより、En−Face画像を取得することができる。
また、本実施例では、撮影部位判別部0402は撮影情報等、三次元データ取得の際の情報に基づいて撮影部位を判別したが、断層画像を画像解析して撮影部位を判別してもよい。この場合、上述した層境界認識部0403は、三次元データに基づいて撮影部位に含まれる構造を抽出する抽出手段として機能する。上述したように、撮影部位判別部0402は、この抽出された構造に基づいて対象領域の判別を行う。
ここで、視神経乳頭部では内境界膜が陥凹として観察され、網膜色素上皮は存在しない。従って、三次元データの輝度情報から、陥凹が存在し且つその範囲及び深さが黄斑との比較において閾値よりも大きくなること、或いは網膜色素上皮に対応する輝度を示す画素が不連続となることを利用して、視神経乳頭部を判別できる。ここで、三次元データからは、眼底表面の画像(眼底画像)を生成することが可能である。或いはSLO装置等を組み合わせることで、該SLO装置によって眼底画像を得ることも可能である。視神経乳頭部は所定値以上の輝度値を有することから、該眼底画像において所定値以上の輝度値を有し且つある閾値以上の面積を有する領域を求めてこれを視神経乳頭部と判別することも可能である。この場合、この被検眼における眼底の正面画像が上述した対象領域判定のための撮影情報を構成する。これら操作を実行することにより、撮影情報を有さない断層画像についても、上述した場合と同様に対象領域が特定できることから、基準面を設定することが可能となる。
(実施例2)
実施例1では、視神経乳頭部において二つの任意のXY平面を設定し、該二つのXY平面間の三次元データに基づいてEn−Face画像を生成する例について述べた。本実施例では、撮影部位が視神経乳頭周辺の場合の基準面の他の設定例について、図5を参照して説明する。なお、画像処理装置の構成等についてはは実施例1と同一である。
<基準面の設定方法>
視神経乳頭部は、網膜に分布する動静脈が眼外と繋がるための部位であり、前方から見た場合におおむね楕円形状を有する。該視神経乳頭部は深さ方向の断面では陥凹として観察され、緑内障による眼圧の変化に応じて変形することから、視神経乳頭部の観察は緑内障の診断などに非常に有用である。また、視神経乳頭部には、網膜内における他の部位と異なり、網膜層構造が存在しない一方強膜から連続する形で存在する篩状板など、独自の構造が存在する。
本実施例では、基準面設定部0404は、層境界認識部0403の認識結果に基づいてXY平面に対する基準面の傾きと該基準面を配置する撮影領域中の位置とを設定する。具体的には、まず視神経乳頭部0511付近で網膜色素上皮層が途切れている点(RPE tip)0501及び0502を検出する。上述のように、視神経乳頭部は楕円形状を有しているため、視神経乳頭部を含む撮影領域より取得したBスキャン画像には二か所のRPE tipが存在する。基準面設定部0404は、この特徴点である二点0501、0502を結ぶ直線が基準面を表すものとし、該直線とXY平面に対応する水平線とがなす角度を基準面の傾きとして設定する。
次に、内境界膜の最下端よりz方向に上述した第一所定量だけオフセットし、且つ設定された傾きを有する平面を、上述した直線に基づいて第一基準面0503aとして設定する。更に、該第一基準面をz方向に上述した第二所定量だけオフセットした平面を、第二基準面0503bとして設定する。En−Face画像生成部0405は、これら二つの基準面間の三次元データをもとに、En−Face画像を生成する。
これにより、網膜層構造がない視神経乳頭部であっても、概ねその構造に則った基準面を設定することができる。なお、上述した傾きを求める際に用いるBスキャン画像は、視神経乳頭部0511の中心を通るような線に沿って取得したBスキャン画像であることが望ましい。また、本実施例では、RPE tipを検出する方法を用いたが、これに限定するものではない。たとえば、ブルッフ膜の開口端を検出する方法や、複数の網膜層が合流する点を検出する方法、あるいは網膜の特定の層に対する接線の傾きが急駿に変化する点を検出する方法を用いてもよい。
また、本実施例では、一枚のBスキャン画像から検出した二点から求めた直線に基づいて第一基準面の傾きを設定したが、これに限定するものではない。たとえば、篩状板の既知の形状を利用して、当該二点を通る所定の曲率を有する湾曲面等を第一基準面として設定してもよい。あるいは、視神経乳頭をラジアルスキャンした複数のBスキャン画像から各々RPE tipを検出し、検出した複数のRPE tipに対する近似平面を第一基準面としてもよい。また、この場合、第二基準面は第一基準面の任意の位置から前述した第二所定量を隔てたXY平面としてもよく、該湾曲面と第二所定量を隔てた平行な湾曲面としてもよい。
(実施例3)
実施例1では第一所定量及び第二所定量を平均的な篩状板に関するデータに基づいて定めた例について述べた。本実施例では、実施例1の構成に加え、更に被検眼の属性情報を取得する属性取得手段を配し、これら所定量をより詳細に設定する方法について述べる。
<画像処理装置の構成>
本実施例に係る画像処理装置の構成について、これらを図4と同様にブロック図にて示す図6を用いて以下に説明する。本実施例に係る画像処理装置は、実施例1に示した画像処理装置の構成要素に加え、被検者情報取得部0406が設けられている。 本実施例において、被検眼Eの断層画像をOCT装置0201で撮影する際に、当該装置の操作者は、該被検者情報取得部0406に対して被検者情報を併せて入力する。被検者情報は、たとえば年齢、年代、性別、人種、既往歴等の情報の少なくとも一つを含む。また、被検者情報取得部0406は、断層画像取得部0401がデータベースから三次元データを取得する際には、該データベースに併せて入力されている被検者情報を取得する。
基準面設定部0404は、実施例1或いは2に記載した方法により設定した基準面を、取得した被検者情報を参照して調整、再設定する。たとえば、第一基準面の内境界膜からのz方向へオフセットさせる第一所定量を性別に応じて変更する、緑内障の場合に二つの基準面間の距離をあらかじめ短く設定する、等の操作を実行する。或いは、第一所定量及び第二所定量について、各々年齢、年代、性別、人種、既往歴等に応じた篩状板の平均厚に関してのノーマティブデータベースを作成しておき、被検者情報に応じてこれらを適宜用いることとしてもよい。被検体に応じた基準面に関する該ノーマティブデータベースは、上述した記憶手段0404aに記憶されてもよい。また、緑内障等の被検眼についての既往症を有する被検者の場合、継時的な症例の変化に関するデータが存在するときには、これを参照して、第一所定量及び第二所定量を設定することとしてもよい。なお、本実施例では撮影時に被検者情報を入力する構成としたが、この限りではない。たとえばEn−Face画像生成時に被検者情報を入力する構成にしてもよい。
(実施例4)
本実施例では、基準面設定部0404で基準面として設定した第一基準面を操作者が変更可能としている。以下、第一基準面の設定位置等を変更する基準面変更部0407を有する構成について図7及び図8を用いて説明する。
<画像処理装置の構成>
本画像処理装置では、まず実施例1〜3として上述した何れか方法により設定した基準面を用いて生成したEn−Face画像をEn−Face画像表示領域0111に表示する。また、併せて、該基準面の設定の際に参照したBスキャン画像をBスキャン画像表示領域0110に、共に表示する。その際、Bスキャン画像には、En−Face画像生成時に使用した基準面0503a、0503bを合わせて表示する。
なお、本実施例では、実施例1において表示画面0101に設けたBスキャン画像表示領域0110に加え、第二のBスキャン画像表示領域0112を設けている。該第二のBスキャン画像表示領域0112には、Bスキャン画像表示領域0110に表示したBスキャン画像とは同一の対象部位を異なる角度で撮影したBスキャン画像を表示する。なお、第二のBスキャン画像表示領域0112に表示されるBスキャン画像に対しては、第一のBスキャン画像表示領域0110に表示した基準面0503a、0503bも、併せて表示することが好ましい。また、取得済みの被検者情報がある場合は、被検者情報表示領域0113にこれも併せて表示することが好ましい。
本実施例において、操作者は、ポインティングデバイスを使用して基準面0503aあるいは基準面0503b、又はその両方の傾き及び位置を変更することができる。基準面変更部0407はこの変更指示を受けて基準面の変更を受付け、当該変更指示を基準面設定部0404に出力する。En−Face画像生成部0405は、この出力を受けて、基準面設定部0404で設定された新たな基準面に基づいて、En−Face画像を再生成する。
次に、具体的な基準面の変更手順について説明する。操作者は、まずBスキャン画像表示領域0110に表示されているカーソルYを第一基準面0503aの付近へ移動させる。なお、カーソルYは、ポインティングデバイスの指定位置を表す。表示部0410における表示画面0101には、第一基準面0503aの傾き及び位置を操作者が変更するための指標を表示する。操作者は、表示された指標を操作して第一基準面0503aの回転あるいは位置の移動を行う。表示部0410は、操作者の操作に応じて、第一基準面0503aに関する表示を更新する。操作者は、第一基準面0503aの変更が終了した後に、第二基準面0503bの変更を行う。
ここで、表示画面0101には、断層画像に基準面が重畳表示されたBスキャン画像に対して、二つの基準面の少なくとも一方を設定状態から移動させる或いは傾ける操作の少なくとも何れかを指示する表示様式が表示される。表示部0410は、表示画面0101にこの表示様式をBスキャン画像等と共に表示させる表示制御手段の機能を併せ持つ。即ち、基準面変更部0407は、この表示様式を介して入力された指示に応じて、基準面の変更を行う基準面変更手段を構成する。
なお、ここでは第一基準面0503aの変更と、第二基準面0503bの変更とを別個に行うこととしたが、一方の基準面の変更に対して他方の基準面が連動して変更されるようにしてもよい。具体的には、一方の基準面を回転させると、該一方の基準面に対する平行状態を維持したまま他方の基準面を同じように回転させてもよい。その際、互いの基準面間の間隔を維持したままでもよい。また、互いの基準面の間隔と平行状態とを維持したまま位置を動かすこととしてもよい。更には、連動後、追加的に一方の基準面だけを変更することができるようにしてもよい。
なお、本実施例ではポインティングデバイスとしてマウスを使用しているが、これに限定するものではない。たとえば、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、タッチパネル、スタイラスペン等の任意のポインティングデバイスを用いることもできる。また、本実施例では、XYZ空間内における基準面を表示するため複数のBスキャン画像を表示しているが、これに限定するものではない。たとえば、取得した複数のBスキャン画像から構築した三次元画像を表示し、基準面と合わせて表示することもできる。
また、本実施例では、操作者による第一基準面0503aの変更は基準面の回転や位置の移動としたが、これに限定するものではない。たとえば、任意の曲面形状を有する基準面を設定可能にしてもよいし、第一基準面0503aとは異なる層境界を選択する構成にしてもよい。同様に、撮影部位判別部0402により撮影部位が視神経乳頭部以外と判別された場合でも、平面を基準面として設定可能にしてもよい。
(実施例5)
以上に述べた実施例では、主に撮影部位の略中央に視神経乳頭部が配置されており、該視神経乳頭部においてEn−Face画像生成のための基準面を設定する方法について述べている。しかし、実際の撮影部位には、視神経乳頭部の周囲の網膜層も含まれている。本実施例では、この周囲の領域についても併せて処理する方法について説明する。なお、本実施例において、表示部0410は、表示画面0101を含み画像を実際に表示する表示手段と、該表示画面0101に対してどのような画像をどのように表示させるかを制御する表示制御手段として機能するCPU等を有する。
本実施例では、まず、撮影部位における視神経乳頭部を表示する領域と、その周囲の領域とを識別する。視神経乳頭部は、実施例1で述べたような陥凹の識別、或いは平面視した場合のある閾値以上の輝度値を有する楕円形の領域として、その周囲の領域と識別できる。或いは、該視神経乳頭部は、実施例2で述べたような網膜色素上皮の端部を結ぶことで得られる楕円形の領域等として、その周囲の領域と識別できる。Bスキャン画像上では、該視神経乳頭部は、例えば図5において点線0506a、0506bにて挟まれる領域として表示される。
上述した各実施例において述べた種々の方法により、基準面設定部0404は、これら二本の点線0506a、0506bにて挟まれる領域に対して第一の基準面及び第二の基準面を設定する。また、その周囲の領域に関しては、網膜色素上皮等、網膜の各層が連続しており且つ特定が可能であることから、特定の層境界を第一及び第二基準面として設定する。そして、各々の領域に関して、設定された基準面に基づいてEn−Face画像を生成する。
なお、視神経乳頭部の周囲の領域に関しては、En−Face画像を生成せずに、当該対象領域以外を覆うマスク等を該En−Face画像に重ね合せ、En−Face画像のみを表示する態様としてもよい。或いは、該視神経乳頭部の周囲の領域のSLO画像等の平面画像を、En−Face画像に重ね合せることとしてもよい。
具体的には、表示部0410は、En−Face画像生成部0405によって生成されたEn−Face画像を、表示手段の表示画面0101に表示させる。本実施例では、表示画面0101上のEn−Face画像表示領域0111(図1(b)参照)にEn−Face画像を表示させる際に、対象領域である視神経乳頭部0511においては、基準面0121a及び0121bに基づくEn−Face画像を表示する。
その際、撮影部位における視神経乳頭部0511以外の領域に関しては、例えば黒一色のマスク等、生成されたEn−Face画像とは異なる画像を合せて表示する。或いは、上述したように、視神経乳頭部0511以外では内境界膜と網膜色素上皮とが識別可能であることから、当該領域においては例えば図1(a)における基準面0120a及び0120bを設定して、これら基準面に基づくEn−Face画像を生成する。この場合、視神経乳頭部0511では基準面0121a及び0121bに基づくEn−Face画像が、その他の領域では基準面0120a及び0120bに基づくEn−Face画像が、併せてEn−Face画像表示領域0111に表示される。なお、ここではその他の領域に関しては一つのEn−Face画像を生成することとしているが、例えばこの領域に病変部等が存在して特定の層に基づく層境界の設定が困難な場合には、当該病変部に対して更に他の基準面を設定してもよい。従って、対象領域に併せて表示されるEn−Face画像は一つに限定されず、少なくとも一つのEn−Face画像が併せて表示されると認識される。
(その他の実施例)
なお、上述した実施例では、OCTにより得られる三次元データとしての輝度値等に基づいた輝度En−Face画像を生成する場合について述べているが、本発明の適用対象はこれに限定されない。例えば、特許文献2に記載された、OCTアンギオグラフィー(OCTA)による疑似血管造影を行う際のモーションコントラストに基づいたEn−Face画像の生成に本発明を適用してもよい。この場合、En−Face画像の生成に用いる三次元データは、上述した実施例における輝度値に関するデータではなく、輝度値等のデータの時間に依存する該データの変化量、或いはデータ変化率を示すデータとなる。本発明は、これらデータの少なくとも何れかを用いることが可能である。
また、上述した実施例では、画像処理する対象が視神経乳頭部を含む眼底である場合について述べている。しかし、本発明は被検眼の前眼部等、眼のその他の部位の三次元データの画像処理についても適用可能である。具体的には、前眼部における角膜部、強膜部、虹彩部等について、三次元データからEn−Face画像を生成する際に、異なる基準面を設定することが好ましい2つ以上の異なる領域を含む領域を撮影部位とする場合に、本発明は適用可能である。
更に、上述した実施例では、被検体が眼の場合について述べているが、眼以外の皮膚や臓器等の被検体に本発明を適用することも可能である。この場合、断層画像取得部0401は、被検眼を対象とするOCT装置ではなく、例えば内視鏡等の医療機器からの体組織の三次元データを取得する態様を有する。従って、本発明は被検眼画像を処理する画像処理装置に例示される三次元データを処理する画像処理装置、及び画像処理方法として把握され、被検眼は被検体の一態様として把握されることが望ましい。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体(記憶媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明は、以下のように装置を構成することによっても達成できる。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記録媒体(又は記憶媒体)をシステム或いは装置に供給することとしてもよい。また、該記録媒体の態様だけでなく、コンピュータの読み取り可能な記録媒体としてもよい。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、該記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の主旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施例及び変形例は、本発明の主旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
E:被検眼
Y:カーソル
0101:表示画面
0110:Bスキャン画像表示領域
0111:En−Face画像表示領域
0120:基準面
0121:基準面
0201:OCT装置
0209:断層画像生成部
0401:断層画像取得部
0402:撮影部位判別部
0403:層境界認識部
0404:基準面設定部
0405:En−Face画像生成部
0406:被験者情報取得部
0407:基準面変更部
0410:表示部
0501:RPE tip1
0502:RPE tip2
0503:基準面
0510:黄斑部
0511:視神経乳頭部

Claims (18)

  1. 被検体の撮影部位における撮影情報である三次元データを取得する取得手段と、
    前記撮影部位に含まれる被検体の診断の対象領域を判別する判別手段と、
    二つの基準面の設定方法を複数記憶する記憶手段と、
    前記記憶された複数の設定方法から、前記判別手段が判別した対象領域に応じた設定方法を選択して前記二つの基準面を設定する設定手段と、
    前記設定された二つの基準面の間の前記三次元データに基づいてEn−Face画像を生成する画像生成手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記三次元データは、輝度値に関するデータ及び時間に依存するデータ変化率の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記二つの基準面の設定方法は、互いに平行な基準面を設定する方法、前記被検体における異なる二つの層境界を基準面として設定する方法、前記被検体における特定の層境界を第一基準面とし且つ前記第一基準面に基づいて第二基準面を設定する方法、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記互いに平行な基準面を設定する方法において、前記被検体の前記対象領域に含まれる特徴点を結んで得られる直線又は平面に基づいて前記二つの基準面の内の一方の基準面が設定されることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記記憶手段は前記被検体に応じた前記基準面のノーマティブデータベースを記憶し、
    前記設定手段は、前記基準面の設定に際して前記ノーマティブデータベースを参照して前記基準面を設定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記被検体は被検眼であり、
    前記ノーマティブデータベースは、年齢、性別、人種、既往歴の内の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記判別手段は、前記三次元データの取得時に併せて取得された撮影情報に基づいて前記対象領域の判別を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記撮影情報は、前記被検体を撮影する撮影モードであることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記被検体は被検眼であり、前記撮影情報は前記被検眼の固視を促す固視灯の点灯位置に関する情報であることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  10. 前記撮影情報は、撮影された前記被検体の正面画像又は前記三次元データに基づいて生成された前記被検体の正面画像であることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  11. 前記三次元データに基づいて前記撮影部位に含まれる構造を抽出する抽出手段を有し、
    前記判別手段は、前記抽出された構造に基づいて前記対象領域を判別することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記設定手段は、前記対象領域に対して前記二つの基準面を設定することを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の画像処理装置。
  13. 前記生成されたEn−Face画像を表示手段に表示させる表示制御手段を有し、
    前記表示制御手段は、前記表示手段に前記生成されたEn−Face画像を表示させる際に、前記撮影部位における前記対象領域以外の領域に前記En−Face画像とは異なる画像を合せて表示させることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記生成されたEn−Face画像を表示手段に表示させる表示制御手段を有し、
    前記画像生成手段は、前記対象領域以外の領域において前記二つの基準面とは異なる二つの基準面の間の前記三次元データに基づいて少なくとも一つのEn−Face画像を生成し、
    前記表示制御手段は、表示手段に対して、前記対象領域以外の領域に前記少なくとも一つのEn−Face画像を表示させることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  15. 前記生成されたEn−Face画像を表示手段に表示させる表示制御手段を有し、
    前記二つの基準面の少なくとも一方を前記設定した状態から移動させる及び傾ける操作の少なくとも何れかを行う基準面変更手段を有し、
    前記表示制御手段は、前記表示手段に表示させる前記二つの基準面が重畳表示された前記撮影部位の断層画像に対して、前記基準面変更手段に前記二つの基準面の少なくとも一方の変更を指示する表示様式を合せて表示させ、
    前記基準面変更手段は、前記表示様式を介した前記指示に応じて前記少なくとも一方の基準面の移動及び傾けの少なくとも何れかを行うことを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の画像処理装置。
  16. 前記二つの基準面の少なくとも一方を前記設定した状態から移動させる及び傾ける操作の少なくとも何れかを行う基準面変更手段を有し、
    前記表示制御手段は、前記表示手段に表示させる前記二つの基準面が重畳表示された前記撮影部位の断層画像に対して、前記基準面変更手段に前記二つの基準面の少なくとも一方の変更を指示する表示様式を合せて表示させ、
    前記基準面変更手段は、前記表示様式を介した前記指示に応じて前記少なくとも一方の基準面の移動及び傾けの少なくとも何れかを行うことを特徴とする請求項13又は14に記載の画像処理装置。
  17. 被検体の撮影部位における撮影情報である三次元データを取得する工程と、
    前記撮影部位に含まれる被検体の診断の対象領域を判別する工程と、
    複数記憶された二つの基準面の設定方法から、前記判別する工程において判別された対象領域に応じた設定方法を選択して前記二つの基準面を設定する工程と、
    前記設定された二つの基準面の間の前記三次元データに基づいてEn−Face画像を生成する工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  18. 請求項17に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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