JP2017538373A - D2d通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告を取り消す方法及びその装置 - Google Patents

D2d通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告を取り消す方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】【解決手段】本発明は無線通信システムに関するものである。特に、本発明は、D2D通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告によってトリガされたスケジューリング要求を取り消す方法及びその装置に関するものである。この方法は、伝送に利用可能なサイドリンクデータに対する一つ又は複数のサイドリンクバッファ状態報告(Buffer Status Report、BSR)をトリガする段階と、特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに一つ又は複数のサイドリンク承認を構成する段階と、第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認する段階と、上記残りのサイドリンク承認が上記伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、全てのトリガされたサイドリンクBSRを取り消す段階と、を有し、上記残りのサイドリンク承認は上記第1サブフレームから始まって上記特定の期間の終りまでの一つ又は複数のサブフレームに構成されたサイドリンク承認である。【選択図】 図16

Description

本発明は、無線通信システムに関するもので、特にD2D(Device to Device)通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告を取り消す方法及びその装置に関するものである。
本発明を適用できる無線通信システムの一例として、3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution;以下、「LTE」という)通信システムについて概略的に説明する。
図1は、無線通信システムの一例として、E−UMTS網の構造を概略的に示した図である。E−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)は、既存のUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)から発展したシステムであって、現在、3GPPで基礎的な標準化作業を進めている。一般に、E−UMTSは、LTE(Long Term Evolution)システムと称することもできる。UMTS及びE−UMTSの技術規格(technical specification)の詳細な内容は、それぞれ「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network」のRelease 7及びRelease 8を参照することができる。
図1を参照すると、E−UMTSは、端末(User Equipment;UE)、基地局(eNode B;eNB)、及びネットワーク(E−UTRAN)の終端に位置し、外部ネットワークと接続されるアクセスゲートウェイ(Access Gateway;AG)を含む。基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス及び/又はユニキャストサービスのために複数の(multiple)データストリームを同時に送信することができる。
一つの基地局には一つ又は複数のセルが存在する。セルは、1.25Mhz、2.5Mhz、5Mhz、10Mhz、15Mhz、20Mhzなどの帯域幅のうちの一つに設定され、多くの端末にダウンリンク又はアップリンク送信サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。基地局は、複数の(a plurality of)端末に対するデータ送受信を制御する。ダウンリンク(DownLink;DL)データに対して、基地局は、ダウンリンクスケジューリング情報を送信し、該当端末にデータが送信される時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ(Hybrid Automatic Repeat and reQuest)関連情報などを知らせる。また、アップリンク(UpLink;UL)データに対して、基地局は、アップリンクスケジューリング情報を該当端末に送信し、該当端末が使用可能な時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ関連情報などを知らせる。各基地局間には、ユーザトラフィック又は制御トラフィックの送信のためのインターフェースを使用することができる。コアネットワーク(Core Network;CN)は、AG及び端末のユーザ登録などのためのネットワークノードなどで構成することができる。AGは、複数のセルで構成されるTA(Tracking Area)単位で端末のモビリティ(移動性)(mobility)を管理する。
D2D(Device to Device)通信は、基地局などのインフラストラクチャを利用せず、隣接ノード間でトラフィックを直接伝達する分散された通信技術のことをいう。D2D通信環境において、携帯用端末などの各ノードは、物理的にそれに隣接する端末(user equipment)を発見し、通信セッションを設定した後でトラフィックを送信する。この方式によれば、D2D通信は、基地局に集中しているトラフィックを分散してトラフィックの過負荷を解決でき、この点から、D2D通信は、4G以後の次世代モバイル通信技術の基本技術として注目を受けている。そこで、3GPP又はIEEEなどの標準団体(standard institute)は、LTE−A又はWi−Fiに基づいてD2D通信標準の確立を進めており、クアルコム(Qualcomm)も自体のD2D通信技術を開発してきている。
D2D通信は、モバイル通信システムのスループットを増加させ、新しい通信技術を生成するのに寄与すると期待される。また、D2D通信は、プロキシミティベースのソーシャルネットワークサービス又はネットワークゲームサービスをサポートすることができる。シェードゾーン(shade zone)に位置する端末のリンク問題は、D2Dリンクをリレーとして使用することによって解決することができる。この方式により、D2D技術は、多様な分野で新しいサービスを提供すると期待される。
赤外線通信、ジグビ(ZigBee)、RFID(Radio Frequency IDentification)及びRFIDに基づくNFC(Near Field Communication)などのD2D通信技術は既に使用されている。しかし、これらの技術は、限られた距離(約1m)内の特定オブジェクトの通信しかサポートせず、厳密にこれらの技術をD2D通信技術と見なすことは難しい。
D2D技術が上のように記述されてきたが、同一のリソースを用いて複数のD2D端末からデータを送信する方法の細部事項は提案されていない。
本発明の目的は、D2D通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告を取り消す方法及びその装置を提供することにある。本発明で遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
本発明の目的は、無線通信システムで装置によって動作する方法を提供することによって達成可能であり、この方法は、伝送(送信)(transmission)に利用可能なサイドリンクデータに対する一つ又は複数のサイドリンクバッファ状態報告(Buffer Status Report、BSR)をトリガする段階と、特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに一つ又は複数のサイドリンク承認(グラント)(grants)を構成する段階と、第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認する段階と、残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、全てのトリガされたサイドリンクBSRを取り消す段階と、を有し、残りのサイドリンク承認は第1サブフレームから始まって特定の期間の終りまでの一つ又は複数のサブフレームに構成されたサイドリンク承認である。
本発明の他の態様によると、無線通信システムで動作する端末が提供され、この端末は、無線周波数(Radio Frequency、RF)モジュールと、無線周波数モジュールを制御するように構成されたプロセッサと、を有し、プロセッサは伝送に利用可能なサイドリンクデータに対する一つ又は複数のサイドリンクバッファ状態報告(Buffer Status Report、BSR)をトリガし、特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに一つ又は複数のサイドリンク承認を構成し、第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認し、残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、全てのトリガされたサイドリンクBSRを取り消すように構成され、残りのサイドリンク承認は第1サブフレームから始まって特定の期間の終りまでの一つ又は複数のサブフレームに構成されたサイドリンク承認である。
好ましくは、第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認する段階は、残りのサイドリンク承認の大きさが伝送に利用可能な全ての保留中のデータの大きさ以上であるかを確認する段階を有する。
好ましくは、伝送に利用可能な全ての保留中のデータはいずれもサイドリンクデータであり、サイドリンクデータはPC5インターフェースを介して他の端末に直接送信されるデータである。
好ましくは、サイドリンク承認、特定の期間及び伝送に利用可能な全ての保留中のデータは、端末が属するProSeグループの中で同じProSeグループのためのものである。
好ましくは、この方法は、基地局から、特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに一つ又は複数のサイドリンク承認を構成するために第2サブフレームで端末と他の端末との間のサイドリンク通信のための承認を受信する段階をさらに有し、特定の期間はサイドリンク承認が受信されたサブフレームの後の少なくとも4サブフレーム以後に始まる。
好ましくは、残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができない場合、トリガされたサイドリンクBSRのいずれも取り消さない。
上述した一般的な説明及び次の本発明の詳細な説明は例示的に説明するためのもので、本発明の更なる説明を提供するためのものであることを理解しなければならない。
本発明によると、D2D通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告が所定の条件の下で取り消されることができる。
本発明で得られる効果は以上で言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は以下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかに理解可能であろう。
無線通信システムの一例としてE−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)のネットワーク構造を示す図である。 E−UMTSのネットワーク構造を示すブロック図である。 典型的なE−UTRAN及び典型的なEPCのアーキテクチャを示すブロック図である。 3GPP(3rd Generation Partnership Project)無線アクセスネットワーク標準に基づく端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの制御プレーン(control plane)及びユーザプレーン(user plane)を示す図である。 E−UMTSシステムに使われる例示的な物理チャネル構造を示す図である。 本発明の実施例による通信装置のブロック図である。 一般的な(normal)通信のためのデフォルトデータパス(path)の例を示す図である。 近接通信のためのデータパスシナリオの例を示す図である。 近接通信のためのデータパスシナリオの例を示す図である。 非ローミング(non-roaming)参照アーキテクチャ(reference architecture)を示す概念図である。 サイドリンクのためのLayer−2構造を示す概念図である。 ProSe直接(ダイレクト)通信(direct communication)のためのユーザプレーンプロトコルスタックを示す概念図である。 ProSe直接通信のための制御プレーンプロトコルスタックを示す図である。 ProSeダイレクトディスカバリ(direct discovery)のためのPC5インターフェースを示す概念図である。 下りリンクのためのLTEプロトコルアーキテクチャの一般概要を示す図である。 スケジューリング要求伝送を示す図である。 バッファ状態及びパワーヘッドルーム報告のシグナリングを示す図である。 本発明の実施例によるD2D通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告の取消しを示す図である。
本明細書に添付する図面は本発明に対する更なる理解を提供するためのもので、本発明の多様な実施形態を示し、明細書の記載と一緒に本発明の原理を説明するためのものである。
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)は、ヨーロッパシステム、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、及びGPRS(General Packet Radio Service)に基づいたWCDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)で動作する第3世代(3rd Generation、3G)非同期移動通信システム(asynchronous mobile communication system)である。UMTSのLTE(Long-Term Evolution)は、UMTSを規格化する3GPPによって議論中にある。
3GPP LTEは、高速パケット通信を可能にする技術である。ユーザ及びプロバイダ(provider)のコストを減少させ、サービス品質を改善し、カバレッジ(coverage)及びシステム容量を拡張及び改善することを目的とするLTEの課題のための多くの方法が提案された。3G LTEは、上位レベル要求であって、ビット(bit)当たりのコストの減少、増加したサービス可用性、周波数帯域の柔軟性、単純な構造、オープンインターフェース(open interface)、及び端末の適切な電力消費を要求する。
以下で、添付の図面を参照して説明した本発明の各実施例により、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解され得るだろう。以下で説明する各実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された各例である。
本明細書は、LTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の各実施例を説明するが、これは例示に過ぎない。したがって、本発明の各実施例は、上記定義に該当するいずれの通信システムにも適用することができる。また、本明細書は、FDD方式を基準にして本発明の実施例に関して説明するが、これは例示であって、本発明の実施例は、H−FDD方式又はTDD方式にも容易に変形して適用することができる。
図2aは、E−UTRAN(Evolved-Universal Terrestrial Radio Access Network)網構造を示すブロック図である。E−UMTSは、LTEシステムと称することもできる。通信網は、IMS及びパケットデータを通じたVoIP(Voice over IP)などの多様なサービスを提供するために広く配置される。
図2aに示したように、E−UMTS網は、E−UTRAN(evolved UMTS terrestrial radio access network)、EPC(Evolved Packet Core)、及び一つ又は複数の端末を含む。E−UTRANは、一つ又は複数のeNB(evolved NodeB)20を含むことができ、複数の端末10が一つのセルに位置することができる。一つ又は複数のE−UTRAN MME(Mobility Management Entity)/SAE(System Architecture Evolution)ゲートウェイ30は、ネットワークの終端に位置し、外部ネットワークに接続することもできる。
本明細書において、「ダウンリンク(downlink)」は、eNB20から端末10への通信を称し、「アップリンク(uplink)」は、端末10からeNB20への通信を称する。端末10は、ユーザによって運搬される通信機器(equipment)を称し、また、移動局(Mobile Station、MS)、ユーザ端末(User Terminal、UT)、加入者ステーション(Subscriber Station、SS)又は無線デバイスと称することもできる。
図2bは、一般的なE−UTRAN及び一般的なEPCの構造を示すブロック図である。
図2bに示したように、eNB20は、ユーザプレーン及び制御プレーンのエンドポイント(end point)を端末10に提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、セッション及びモビリティ管理機能のエンドポイントを端末10に提供する。eNB20及びMME/SAEゲートウェイ30は、S1インターフェースを介して接続することができる。
eNB20は、一般に端末10と通信する固定局であって、基地局(BS)又はアクセスポイント(access point)と称することもある。一つのeNB20はセルごとに配置することができる。ユーザトラフィック又は制御トラフィックを送信するためのインターフェースをeNB20間で使用することができる。
MMEは、eNB20に対するNASシグナリング、NASシグナリングセキュリティ(security)、ASセキュリティ制御、3GPPアクセスネットワーク(3GPP access networks)間のモビリティのためのCNノード間シグナリング(Inter CN node signaling)、(ページング再送信の制御及び実行を含む)アイドルモード(idle mode)端末到達可能性(Reachability)、(アイドルモード及びアクティブモード(active mode)の端末のための)追跡領域リスト管理、PDN GW及びサービングGW選択、MMEの変更が伴うハンドオーバ(handovers with MME change)のためのMME選択、2G又は3G 3GPPアクセスネットワークへのハンドオーバのためのSGSN選択、ローミング、認証、専用ベアラ設定を含むベアラ管理、(ETWS及びCMASを含む)PWSメッセージ送信のためのサポートを含む多様な機能を行う。SAEゲートウェイホストは、パーユーザベースの(ユーザごとの)(Per-user based)パケットフィルタリング(例えば、ディープパケットインスペクション(deep packet inspection)を使用)、ローフルインターセプション(Lawful Interception)、端末IPアドレス割り当て、ダウンリンクでのトランスポート(Transport)レベルのパケットマーキング、UL及びDLサービスレベル課金(charging)、ゲーティング及びレート強化、APN−AMBRに基づいたDLレート強化を含む多様な機能を提供する。MME/SAEゲートウェイ30は、明確性のために、本明細書では単純に「ゲートウェイ」と称する。しかし、MME/SAEゲートウェイ30は、MME及びSAEゲートウェイの両者を全て含む。
複数のノードは、eNB20とゲートウェイ30との間でS1インターフェースを介して接続することができる。各eNB20は、X2インターフェースを介して相互接続することができ、各隣接eNBは、X2インターフェースを有するメッシュネットワーク構造(meshed network structure)を有することができる。
図2bに示したように、eNB20は、ゲートウェイ30に対する選択、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)活性化の間、ゲートウェイに向かうルーティング、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、ブロードキャストチャネル(BCCH)情報のスケジューリング及び送信、アップリンク及びダウンリンクの全てにおける各端末10のための動的リソース割り当て、eNB測定の構成及び準備、無線ベアラ制御、無線承認制御(Radio Admission Control、RAC)、及びLTE_ACTIVE状態での接続移動性制御(connection mobility control)などの各機能を行うことができる。EPCにおいて、ゲートウェイ30は、ページング発信、LTE_IDLE状態管理、ユーザプレーンの暗号化、システムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution、SAE)ベアラ制御、及び非アクセス層(Non-Access Stratum、NAS)シグナリングの暗号化及び完全性保護(integrity protection)などの各機能を行うことができる。
EPCは、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)、サービングゲートウェイ(Serving-GateWay、S−GW)、及びパケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network-GateWay、PDN−GW)を含む。MMEは、主に各端末のモビリティを管理する目的で用いられる接続及び能力(capabilities)に関する情報を有する。S−GWは、E−UTRANを終端点として有するゲートウェイで、PDN−GWは、パケットデータネットワーク(PDN)を終端点として有するゲートウェイである。
図3は、3GPP無線アクセスネットワーク規格をベースにした(based on)端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの制御プレーン及びユーザプレーンの構造を示す図である。制御プレーンは、端末(User Equipment;UE)及びネットワークが呼(call)を管理するために用いる各制御メッセージが送信される通信路(パス)(path)を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通信路を意味する。
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にあるメディアアクセス制御(Medium Access Control)層とはトランスポートチャネル(Transport Channel)を介して接続されている。上記トランスポートチャネルを介してメディアアクセス制御層と物理層との間でデータが移動する。送信側と受信側との物理層間では、物理チャネルを介してデータが移動する。上記物理チャネルは、時間及び周波数を無線リソースとして活用する。具体的には、物理チャネルは、ダウンリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、アップリンクでSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
第2層のメディアアクセス制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼性のあるデータ送信をサポートする。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックで具現することもできる。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPバージョン4(IP version 4、IPv4)パケットやIPバージョン6(IPv6)パケットなどのIP(Internet Protocol)パケットを効率的に送信するために不必要な制御情報を減少させるヘッダ圧縮(Header Compression)機能を行う。
第3層の最下部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンのみで定義される。RRC層は、各無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re-configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために第2層によって提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークとのRRC層は、互いにRRCメッセージを交換する。
eNBの一つのセルは、1.25MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、15MHz及び20MHzなどの各帯域のうちの一つで動作するように設定することができ、帯域でダウンリンク又はアップリンク送信サービスを提供するように設定することができる。異なる各セルは、異なる各帯域を提供するように設定することもできる。
E−UTRANから端末への送信のためのダウンリンクトランスポートチャネル(Downlink transport Channel)は、システム情報を送信するBCH(Broadcast CHannel)、各ページングメッセージを送信するPCH(Paging CHannel)、及びユーザトラフィック又は各制御メッセージを送信するためのダウンリンク共有チャネル(Shared CHannel、SCH)を含む。ダウンリンクマルチキャスト又はブロードキャストサービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、ダウンリンクSCHを介して送信することもでき、又は別途のダウンリンクMCH(Multicast CHannel)を介して送信することもできる。
端末からネットワークにデータを送信するアップリンクトランスポートチャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access CHannel)と、その他にユーザトラフィックや制御メッセージを送信するアップリンクSCH(Shared CHannel)とがある。トランスポートチャネルの上位にあり、トランスポートチャネルにマッピングされる論理チャネルとしては、BCCH(Broadcast Control CHannel)、PCCH(Paging Control CHannel)、CCCH(Common Control CHannel)、MCCH(Multicast Control CHannel)、及びMTCH(Multicast Traffic CHannel)などがある。
図4は、E−UMTSシステムで使用する物理チャネル構造の一例を示した図である。物理チャネルは、時間軸上にある複数のサブフレームと、周波数軸上にある複数のサブキャリア(Sub-carrier)とで構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub-frame)は、時間軸上に複数のシンボル(Symbol)で構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは、複数のシンボル及び複数のサブキャリアで構成される。また、各サブフレームは、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)、すなわち、L1/L2制御チャネルのために該当サブフレームの特定シンボル(例えば、1番目のシンボル)の特定サブキャリアを用いることができる。図4には、L1/L2制御情報送信領域(control information transmission area)(PDCCH)及びデータ領域(data area)(PDSCH)を示した。一実施例において、10msの無線フレーム(radio frame)が使用され、一つの無線フレームは10個のサブフレーム(subframe)で構成される。また、一つのサブフレームは二つの連続するスロットで構成される。一つのスロットの長さは0.5msである。また、一つのサブフレームは複数のOFDMシンボルで構成され、複数のOFDMシンボルのうちの一部のシンボル(例えば、1番目のシンボル)は、L1/L2制御情報を送信するために使用することができる。データ送信のための時間単位である送信時間間隔(Transmission Time Interval、TTI)は1msである。
基地局と端末とは、一般に特定制御信号又は特定サービスデータを除いては、送信チャネル(transmission channel)であるDL−SCHを用いる物理チャネルであるPDSCHを介してデータを送信/受信する。PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるもので、上記各端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコード(decoding)しなければならないのかに関する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。
例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRCマスク(masking)されており、「B」という無線リソース(例えば、周波数位置)及び「C」という送信形式情報(例えば、送信ブロックサイズ(transmission block size)、変調方式(modulation scheme)、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が特定サブフレームを介して送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自体が有しているRNTI情報を用いてPDCCHをモニタリングし、「A」というRNTIを有している一つ又は複数の端末があると、上記各端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報を介して「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
図5は、本発明の実施例に係る通信装置のブロック図である。
図5に示された装置は、上述したメカニズムを行うように適応されたユーザ装置(User Equipment、UE)及び/又はeNBであってもよいが、同じ作業を行う任意の装置であってもよい。
図5に示したように、装置は、DSP(Digital Signal Processor)/マイクロプロセッサ110及びRF(Radio Frequency)モジュール(送受信器;135)を含むこともできる。DSP/マイクロプロセッサ110は、送受信器135に電気的に接続されて送受信器135を制御する。装置は、設計者の選択によって、電力管理モジュール105、バッテリ155、ディスプレイ115、キーパッド120、SIMカード125、メモリデバイス130、スピーカ145及び入力デバイス150をさらに含むこともできる。
特に、図5は、ネットワークから要求メッセージを受信するように構成された受信器135及びネットワークに送/受信タイミング情報を送信するように構成された送信器135を含む端末を示してもよい。このような受信器及び送信器は送受信器135を構成できる。端末は、送受信器(受信器及び送信器、135)に接続されたプロセッサ110をさらに含むこともできる。
また、図5は、端末に要求メッセージを送信するように構成された送信器135及び端末から送受信タイミング情報を受信するように構成された受信器135を含むネットワーク装置を示してもよい。送信器及び受信器は送受信器135を構成することもできる。ネットワークは、送信器及び受信器に接続されたプロセッサ110をさらに含む。このプロセッサ110は、送受信タイミング情報に基づいて遅延(latency)を計算することもできる。
最近、3GPPでプロキシミティベースのサービス(Proximity-based Service;ProSe)が論議されている。ProSeは、(認証などの適切な手続後)eNBのみを介して(SGW(Serving Gate-Way(SGW)/PDN(Packet Data Network)−GW(PGW)を介することなく)又はSGW/PGWを介して異なる端末を(直接)互いに接続させることができる。よって、ProSeを用いて装置対装置の直接通信を提供することができ、全ての装置がユビキタス接続(ubiquitous connectivity)で接続されると期待される。近接した距離内の装置間の直接通信はネットワークの負荷を減少させることができる。最近、プロキシミティベースのソーシャルネットワークサービスは大衆の注目を受けており、新しい種類のプロキシミティベースのアプリケーションが出現し、新しいビジネスの市場及び収益を創造することができる。第一のステップにおいて、公衆安全(public safety)及び重要な通信(critical communication)が市場で要求される。また、グループ通信は、公衆安全システムの重要なコンポーネントの一つである。プロキシミティベースのディスカバリ、ダイレクトパス通信(Direct path communication)及びグループ通信の管理などの機能が要求される。
ユースケース(use case)及びシナリオは、例えば、i)商業的/社会的使用、ii)ネットワークオフローディング(offloading)、iii)公衆安全、iv)到達可能性(reachability)及びモビリティの形態(mobility aspects)を含むユーザ経験の一貫性を確保するための現在のインフラストラクチャサービスの統合、v)(地域規定及びオペレータポリシの対象であり、特定公衆安全指定周波数帯域及び端末に制限された(subject to regional regulation and operator policy, and limited to specific public-safety designated frequency bands and terminals))EUTRANカバレッジの不在時の公衆安全である。
図6は、2個の端末間の通信のためのデフォルトデータパスの例を示す。図6を参照すると、非常に近接した2個の端末(例えば、UE1、UE2)が互いに通信するときにも、それらのデータパス(ユーザプレーン)はオペレータネットワークを介する。よって、通信のための一般的なデータパスは、eNB及びゲートウェイ(GW)(例えば、SGW/PGW)を含む。
図7乃至図8は、プロキシミティ通信のためのデータパスシナリオの例を示す。無線装置(例えば、UE1、UE2)が互いに隣接すると、直接モードデータパス(図7)又はローカルに(locally)ルーティングされたデータパス(図8)を用いることができる。直接モードデータパスにおいて、eNB及びSGW/PGWなしで(認証などの適切な手続後に)無線装置が互いに直接接続される。ローカルにルーティングされたデータパスでは、無線装置がeNBのみを介して互いに接続される。
図9は、非ローミング参照アーキテクチャを示す概念図である。
PC1乃至PC5はインターフェースを示す。PC1は、端末内のProSeアプリケーションとProSeアプリケーションサーバとの間の基準点(reference point)である。これは、アプリケーションレベルのシグナリング要求事項を定義するのに使用される。PC2は、ProSeアプリケーションサーバとProSe機能との間の基準点である。これは、ProSeアプリケーションサーバと、ProSe機能(function)を介して3GPP EPSによって提供されるProSe機能性(functionality)との間の相互作用を定義するのに使用される。一例は、ProSe機能内のProSeデータベースに対するアプリケーションデータアップデートのためのものであり得る。他の例は、3GPP機能性とアプリケーションデータ、例えば、名前変換(name translation)との間の相互作用(interworking)でProSeアプリケーションサーバによって使用されるデータであり得る。PC3は、端末とProSe機能との間の基準点である。これは、端末とProSe機能との間の相互作用を定義するのに使用される。一例は、ProSeディスカバリ及び通信のための構成に使用することができる。PC4は、EPCとProSe機能との間の基準点である。これは、EPCとProSe機能との間の相互作用を定義するのに使用される。可能なユースケースは、各端末間の1対1通信パスを設定するケース、又は、セッション管理又はモビリティ管理のためにProSeサービス(認証)をリアルタイム(real time)で有効化するケースであり得る。
PC5は、(各端末間で直接及びLTE−Uuを介した各端末間の)1対1通信及びリレーのためのディスカバリ及び通信のための制御及びユーザプレーンに使用される各端末間の基準点である。最後に、PC6は、異なるPLMNに加入する各ユーザ間のProSeディスカバリなどの機能に使用できる基準点である。
EPC(Evolved Packet Core)は、MME、S−GW、P−GW、PCRF、HSSなどのエンティティを含む。ここで、EPCは、E−UTRANコアネットワークアーキテクチャを示す。EPC内のインターフェースは、図9に明示的に示していないが、影響を受けることができる。
アプリケーションの機能性を形成するProSe能力のユーザであるアプリケーションサーバは、例えば、公衆安全の場合は特定エージェンシ(PSAP)であってもよく、商業用の場合(commercial cases)はソーシャルメディアであってもよい。これらのアプリケーションは3GPPアーキテクチャ外で定義されるが、3GPPエンティティに向かう基準点があり得る。アプリケーションサーバは、端末内のアプリケーションに向かって通信することができる。
端末内のアプリケーションはアプリケーション機能を形成するためのProSeケイパビリティ(capability)を用いる。その例は、公衆安全グループのメンバ間の通信又は隣接した友達を捜すことを要求するソーシャルメディアアプリケーションであってもよい。3GPPによって定義された(EPSの一部としての)ネットワーク内のProSe機能はProSeアプリサーバ、EPC及び端末に対して基準点を有する。
機能は、制限されないが、例えば次を含むことができる。
−第3者アプリケーションに対して基準点を介した相互作用(interworking)
−ディスカバリ及び直接通信のための端末の許可(Authorization)及び設定(configuration)
−EPCレベルProSe Appディスカバリの機能を有効化(enable)
−ProSe関連の新加入者データ及びデータストレージのハンドリング。そしてProSeアイデンティティのハンドリング
−セキュリティ関連機能
−ポリシ関連機能に関するEPCへの制御を提供
−課金(EPCを介して又はその外部、例えばオフライン課金)のための機能を提供
特に、次のアイデンティティはProSe直接通信に使われる。
−ソースLayer−2 IDはPC5インターフェースでD2DCパケットの送信者(sender)を識別する。ソースLayer−2 IDは受信器RLCエンティティ(RLC UM entity)の識別に使われる。
−宛先(destination)Layer−2 IDはPC5インターフェースでD2Dパケットターゲットを識別する。宛先Layer−2 IDはMAC層(layer)でパケットのフィルタリングに使われる。宛先Layer−2 IDはブロードキャスト、グループキャスト又はユニキャスト識別子であってもよい。
−SA L1 IDはPC5インターフェースにおけるスケジューリング割り当て(SA)の識別子である。SA L1 IDは物理層におけるパケットのフィルタリングに使われる。SA L1 IDはブロードキャスト、グループキャスト又はユニキャスト識別子であってもよい。
グループ形成及び端末内のソースLayer−2 ID及び宛先Layer−2 IDの設定にはアクセス層シグナリング(Access Stratum signaling)が要求されない。この情報は上位層によって提供される。
グループキャスト及びユニキャストの場合、MAC層はターゲット(グループ、端末)を識別する上位層ProSe ID(すなわち、ProSe Layer−2グループID及びProse UE ID)を2個のビットストリングに変換するはずであり、この2個のビットストリングの一つは物理層に伝達されてSA L1 IDとして使われる反面、他の一つは宛先Layer−2 IDとして使われる。ブロードキャストのために、L2はグループキャスト及びユニキャストと同一のフォーマットで前もって定義されたSA L1 IDを用いるブロードキャスト送信であることをL1に指示する。
図10はサイドリンク(Sidelink)のためのLayer−2構造を示す概念図である。
サイドリンクはProSe直接通信及びProSeダイレクトディスカバリのための端末対端末インターフェースで、PC5インターフェースに対応する。サイドリンクはProSeダイレクトディスカバリ及び端末間のProSe直接通信を含む。サイドリンクは上りリンク送信と類似した上りリンクリソース及び物理チャネル構造を用いる。しかし、後述する任意の変化が物理チャネルで起こる。E−UTRAは2個のMACエンティティ、つまり端末内の一つのエンティティ及びE−UTRAN内の一つのエンティティを定義する。これらのMACエンティティはさらに次のトランスポートチャネル、i)サイドリンク放送チャネル(SL−BCH)、ii)サイドリンクディスカバリチャネル(SL−DCH)及びiii)サイドリンク共有チャネル(SL−SCH)をハンドリングする。
−基本送信方式:サイドリンク送信はUL送信方式と同一の基本送信方式を用いる。しかし、サイドリンクは全てのサイドリンク物理チャネルに対する単一クラスタ送信に制限される。また、サイドリンクはそれぞれのサイドリンクサブフレームの終りで1個のシンボルギャップを用いる。
−物理層プロセッシング:トランスポートチャネルのサイドリンク物理層プロセッシングは次の段階でUL送信とは違う。
i)スクランブル(scrambling):PSDCH及びPSCCHに対し、スクランブルは端末固有(UE-specific)ではない。 ii)変調:64QAMはサイドリンクに対してサポートされ(supported)ない。
−物理サイドリンク制御チャネル:PSCCHはサイドリンク制御リソースにマッピングされる。PSCCHはPSSCHのために端末によって使われるリソース及び他の送信パラメータを示す。
−サイドリンク参照信号:PSDCH、PSCCH及びPSSCH復調のために、上りリンク復調参照信号と類似した参照信号はノーマルCPではスロットの4番目のシンボルで送信され、拡張CPではスロットの3番目のシンボルで送信される。サイドリンク復調参照信号シーケンスの長さは割り当てられたリソースのサイズ(サブキャリアの数)と同一である。PSDCH及びPSCCHに対し、参照信号は固定ベースシーケンス、巡回シフト及び直交カバーコードに基づいて生成される。
−物理チャネル過程:カバレッジ内(in-coverage)の動作のために、サイドリンク送信の電力スペクトル密度はeNBによって影響されることができる。
図11aはProSe直接通信のためのユーザプレーンプロトコルスタックを示す概念図、図11bはProSe直接通信のための制御プレーンプロトコルスタックを示す図である。
図11aはユーザプレーンに関するプロトコルスタックを示し、PDCP、RLC及びMAC副層(サブレイヤ)(sublayers)(他の端末で終了(terminate))はユーザプレーンに対して列挙された機能(例えば、ヘッダ圧縮、HARQ再送信)を実行する(perform)。PC5インターフェースは、図11aに示したように、PDCP、RLC、MAC及びPHYで構成される。
ProSe直接通信のユーザプレーンの詳細事項:i)MACサブヘッダは(複数の論理チャネルを区別する)LCDを含み、ii)MACヘッダはソースLayer−2 ID及び宛先Layer−2 IDを含み、iii)MAC多重化(multiplexing)/逆多重化(demultiplexing)において、優先順位ハンドリング及びパディングはProSe直接通信に有用であり、iv)RLC UMはProSe直接通信に使われ、v)RLC SDUのセグメンテーション及びリアセンブリが実行され、vi)受信端末は送信ピア端末ごとに少なくとも一つのRLC UMエンティティを維持する必要があり、vii)RLC UM受信器は第1RLC UMデータユニットの受信前に設定される必要がなく、viii)U−ModeはProSe直接通信のためのPDCPのヘッダ圧縮に使われる。
図11bは制御プレーンに関するプロトコルスタックを示し、RRC、RLC、MAC及びPHY副層(他の端末で終了(terminate))は制御プレーンに対して列挙された機能を実行する。D2D端末はD2D通信前に受信D2D端末への論理的接続を確立及び維持しない。
図12はProSeダイレクトディスカバリ(discovery)のためのPC5インターフェースを示す概念図である。
ProSeダイレクトディスカバリはPC5を介してE−UTRA直接無線信号を用いて隣接ProSe有効化(実行可能)(enabled)端末(等)を探索するためにProSe有効化端末によって使われる過程として定義される。
ProSeダイレクトディスカバリのための無線プロトコルスタック(AS)が図12に示されている。
AS層は次の機能を実行する。
−上位層とのインターフェース(ProSeプロトコル):MAC層は上位層からディスカバリ情報を受信する(ProSeプロトコル)。IP層はディスカバリ情報を送信するのに使われない。
−スケジューリング:MAC層は上位層から受信したディスカバリ情報をアナウンスするのに使われる無線リソースを決定する。
−ディスカバリPDU生成:MAC層はディスカバリ情報を伝達するMAC PDUを形成し、決定された無線リソースでの送信のためにMAC PDUを物理層に送信する。MACヘッダが付け加えられない。
ディスカバリ情報アナウンスメントのための2種のリソース割り当てが存在する。
−タイプ1:ディスカバリ情報のアナウンスのためのリソースが非端末固有に基づいて(端末固有でなく)(on a non UE specific basis)割り当てられるリソース割り当て過程はさらに次の特徴を有する:i)eNBは端末(等)にディスカバリ情報のアナウンスに使われるリソースプール設定(resource pool configuration)を提供する。設定はSIBでシグナリングされることができる、ii)端末は指示されたリソースプールから無線リソース(等)を自律的に選択し、ディスカバリ情報をアナウンスする、iii)端末はそれぞれのディスカバリ期間の間にランダムに選択されたディスカバリリソースに対するディスカバリ情報をアナウンスすることができる。
−タイプ2:ディスカバリ情報のアナウンスのためのリソースが端末固有に基づいて(端末固有で)割り当てられるリソース割り当て過程はさらに次の特徴を有する。i)RRC_CONNECTEDの端末はRRCを介してeNBにディスカバリ情報のアナウンスのためのリソース(等)を要求することができ、ii)eNBはRRCを介してリソース(等)を割り当て、iii)リソースはモニタリングのために端末内に設定されたリソースプール内で割り当てられる。
RRC_IDLEの端末に対し、eNBは次のオプションの一つを選択することができる。
−eNBはSIBでディスカバリ情報アナウンスメントのためのタイプ1リソースプールを提供することができる。ProSeダイレクトディスカバリに対して許可された(authorized)端末はこれらのリソースを用いてRRC_IDLEでディスカバリ情報をアナウンスする。
−eNBはSIBでD2Dをサポートするが、ディスカバリ情報アナウンスメントのためのリソースを提供しない。端末はディスカバリ情報アナウンスメントのためのD2Dリソースを要求するためにRRC Connectedに入る(enter)必要がある。
RRC_CONNECTEDの端末に対し、
−ProSeダイレクトディスカバリアナウンスメントを実行するように許可された端末はeNBにD2Dディスカバリアナウンスメントを実行することを望む(wants)ということを指示する。
−eNBはMMEから受信した端末コンテキストを用いて端末がProSeダイレクトディスカバリアナウンスメントに対して許可されたかを確認する。
−eNBは専用RRCシグナリングによって(又は無リソース)ディスカバリ情報アナウンスメントのために端末がタイプ1リソースプール又は専用タイプ2リソースを用いるように設定する。
−eNBによって割り当てられたリソースは、a)eNBがRRCシグナリングによってリソース(等)を設定解除(de-configure)するか、b)端末がIDLEに入るまで有効である。(リソースがIDLEでも有効なままで残っていることができるか否かは問題とならない(FFS))。
RRC_IDLE及びRRC_CONNECTEDの受信端末は許可されることによってタイプ1及びタイプ2ディスカバリリソースプールをモニタリングする。eNBはSIBでディスカバリ情報モニタリングに使われるリソースプール設定を提供する。SIBは隣接セルでアナウンスするのに使われるディスカバリリソースを含むことができる。
図13は下りリンクのためのLTEプロトコルアーキテクチャの一般概要を示す図である。
下りリンクのためのLTEプロトコルアーキテクチャの一般概要は図13に示されている。また、上りリンク伝送に関連したLTEプロトコル構造は、伝送フォーマット選択及びマルチアンテナ伝送に違いがあるが、図13の下りリンク構造と類似している。
下りリンクで送信されるデータはSAEベアラ1301の一つ上でIPパケットの形態で入る。無線インターフェースを介した伝送前、入って来るIPパケットが複数のプロトコルエンティティを介して伝達され、これは以下で要約され(summarized)、次のセクションでより詳細に記載される。
*パケットデータ収束プロトコル(Packet Data Convergence Protocol;PDCP)1303はIPヘッダ圧縮を実行して無線インターフェースを介して送信する必要があるビット数を減少させる。ヘッダ圧縮メカニズムはROHCに基づいてWCDMA(登録商標)だけでなくいくつかの他の移動通信標準に使われる標準化したヘッダ圧縮アルゴリズムである。また、PDCP1303は送信されたデータの暗号化(ciphering)及び完全性保護(integrity protection)を担当する。受信器側で、PDCPプロトコルは対応する(該当)(corresponding)暗号解読(deciphering)及び圧縮解除動作を実行する。移動端末のために設定された無線ベアラごとに一つのPDCPエンティティが存在する。
*無線リンク制御(RLC)1305はセグメンテーション/コンカチネーション(segmentation/concatenation)、再送信ハンドリング及び上位層への順次伝達を担当する。WCDMA(登録商標)とは違い、LTE無線アクセスネットワークアーキテクチャにおいてただ一つのタイプのノードが存在するから、RLCプロトコルはeNodeBに位置する。RLC1305は無線ベアラの形態でサービスをPDCP1303に提供する。端末のために設定された無線ベアラごとに一つのRLCエンティティが存在する。
端末のために設定された論理チャネルごとに一つのRLCエンティティが存在し、それぞれのRLCエンティティは、i)RLC SDUのセグメンテーション、コンカチネーション(concatenation)及びリアセンブリ、ii)RLC再送信及びiii)該当論理チャネルに対する順次伝達(in-sequence delivery)及び重複検出(duplicate detection)を担当する。
RLCの他の注目すべき特徴は、(1)可変的なPDUサイズ(varying PDU sizes)のハンドリング及び(2)ハイブリッドARQ及びRLCプロトコル間の密接な相互作用に対する可能性である。最後に、論理チャネルごとに一つのRLCエンティティが存在し、コンポーネントキャリアごとに一つのハイブリッドARQエンティティが存在するという事実は、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)の場合、一つのRLCエンティティが複数のハイブリッドARQエンティティと相互作用することができるということを暗示する。
セグメンテーション及びコンカチネーション(concatenation)メカニズムの目的は入って来るRLC SDUから適切なサイズのRLC PDUを生成することである。一つの可能性は固定されたPDUサイズ、妥協可能なサイズを定義することである。サイズが大きすぎれば、最低のデータレート(data rates)をサポートすることができない。また、シナリオによっては過度なパディングが要求されることができる。しかし、単一の小さなPDUサイズはそれぞれのPDUに含まれるヘッダから高いオーバーヘッドをもたらすことができる(A single small PDU size, however, would result in a high overhead from the header included with each PDU)。LTEによってサポートされるデータレート(data rates)の非常に大きな動的範囲を考慮すると(given)、特に重要なこのような欠点を避けるために、RLC PDUサイズが動的に変更されることができる。
RLC SDUをRLC PDUにセグメンテーション及びコンカチネーション(concatenation)を行うプロセスにおいて、ヘッダは、他のフィールドのうち、リオーダリング及び再送信メカニズムによって使われるシーケンス番号を含む。受信器側でのリアセンブリ機能は受信したPDUからSDUをリアセンブルする逆動作を実行する。
*媒体アクセス制御(MAC)1307はハイブリッドARQ再送信及び上りリンク及び下りリンクスケジューリングをハンドリングする。スケジューリング機能はeNodeBに位置し、これは上りリンク及び下りリンクに対してセルごとに一つのMACエンティティを有する。ハイブリッドARQプロトコル部分はMACプロトコルの送信及び受信端に存在する。MAC1307は論理チャネル1309の形態でサービスをRLC1305に提供する。
*物理層(PHY)1311は、コーディング(符号化)/デコーディング(復号)、変調/復調、マルチアンテナマッピング及び他の典型的な物理層機能をハンドリングする。物理層1311はトランスポートチャネル1313の形態でサービスをMAC層1307に提供する。
図14はスケジューリング要求伝送を示す図である。
スケジューラは端末から伝送を待つデータの量を知って適量の上りリンクリソースを割り当てる必要がある。もちろん、伝送データがない端末に上りリンクリソースを提供する必要がなく、これは端末が承認されたリソースを満たすためにただパディングを行うだけだからである。したがって、少なくとも、スケジューラは端末機が送信すべきデータを持っているか及び承認が与えられなければならないかを知っている必要がある。これはスケジューリング要求として知られている。
スケジューリング要求は上りリンクスケジューラに上りリンクリソースを要求するために端末によって立てられた(raised)単純なフラグである。定義によるリソースを要求する端末はPUSCHリソースがないので、スケジューリング要求はPUCCH上で送信される。それぞれの端末には専用PUCCHスケジューリング要求リソースが割り当てられることができ、これは9番目のサブフレームごとに発生する。専用スケジューリング要求メカニズムによって、要求が送信されるリソースから端末のアイデンティティが暗示的に知られるから、スケジューリングを要求する端末のアイデンティティを提供する必要がない。
伝送バッファに既に存在したものより高い優先順位を有するデータが端末に到着し、端末が承認を持っていないから、データを送信することができなければ、図15に示したように、端末は次の可能な時にスケジューリング要求を送信する。要求の受信時、スケジューラは承認を端末に割り当てることができる。端末が次の可能なスケジューリング要求時までスケジューリング承認を受信することができなければ、スケジューリング要求が繰り返される。端末が送信することができる上りリンクコンポーネントキャリアの数に関係なく、単一スケジューリング要求ビットのみが存在する。キャリアアグリゲーションの場合、スケジューリング要求は、プライマリコンポーネントキャリア上でのみPUCCH送信を行う一般的な原理によってプライマリコンポーネントキャリア上で送信される。
スケジューリング要求のための単一ビットの使用は、マルチビットスケジューリング要求が高コストであるから、上りリンクオーバーヘッドを小さく維持しようとする欲求によって引き起こされる。単一ビットスケジューリング要求を使えば、このような要求を受信するとき、端末でのバッファ状況に対するeNodeBの知識が制限される。相異なるスケジューラの具現はこれを互いに違うようにハンドリングする。一つの可能性は、小量のリソースを割り当てて、電力が制限されずに端末がリソースを効率的に用いることができるように保証することである(One possibility is to assign a small amount of resources to ensure that the terminal can exploit them efficiently without becoming power limited)。一旦、端末がUL−SCH上で伝送し始めれば、バッファ状態及びパワーヘッドルームについてのより詳細な情報が後述するように帯域内(inband)MAC制御メッセージを介して提供されることができる。サービスタイプの知識も用いられることができる。例えば、ボイスの場合、承認される上りリンクリソースは、好ましくは典型的なボイスオーバIPパッケージのサイズである。また、スケジューラは、例えば、モビリティ(mobility)及びハンドオーバの決定に使われるパスロス(path-loss)測定を用いて、端末が効果的に用いることができるリソースの量を推定する(estimate)ことができる。
専用スケジューリング要求メカニズムに対する代案はコンテンションベース(contention-based)設計である。このような設計において、複数の端末が共通リソースを共有し、要求の一部として自体のアイデンティティを提供する。これはランダムアクセスの設計と類似している。
要求の一部として端末から送信されるビットの数は、この場合、より大きくなり、よってリソースに対する必要性が高くなることができる。反対に、リソースは複数の使用者が共有する。基本的に、コンテンションベース設計は、セルに複数の端末が存在し、トラフィックの強度及びスケジューリングの強度が低い状況に適している。より高い強度を有する状況で、同時にリソースを要求する相異なる端末間の衝突率(collision rate)は過度に高くて非効率的な設計を導出することができる。
LTEに対するスケジューリング要求設計が専用リソースに依存しても、このようなリソースが割り当てられない端末は明かにスケジューリング要求を送信することができない。その代わりに、スケジューリング要求リソースが設定されなかった端末はランダムアクセスメカニズムに依存する。原則として、特定の配置において有利な場合、LTE端末はコンテンションベースメカニズムに依存するように設定されることができる。
スケジューリング要求(SR)は新たな送信のためのUL−SCHリソースを要求するのに使われる。SRがトリガされれば、取り消されるまで保留(pending)中にあると見なすことができる。MAC PDUがアセンブリングされ、このPDUがBSRをトリガした最後のイベントまで(及びこれを含んで)バッファ状態を含むBSRを含むか、又はUL承認(等)が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができれば、全ての保留中のSR(等)が取り消され、sr−ProhibitTimerが中断されることができる。
SRがトリガされ、他の保留中のSRがなければ、UEはSR_COUNTERを0に設定することができる。
一つのSRが保留中にある限り、このTTIで伝送に利用可能なUL−SCHリソースがなければ、UEはPCell上でランダムアクセス過程を開始し、任意のTTIで設定されたSRに対してUEが有効なPUCCHリソースを有しなければ全ての保留中のSRを取り消すことができる。
UEがこのTTIに対して設定されたSRに対する有効なPUCCHリソースを有し、かつこのTTIが測定ギャップの一部であり、かつsr−ProhibitTimerが実行される場合、SR_COUNTER<dsr−TransMaxであれば、UEはSR_COUNTERを1だけ増加させることができ、物理層がPUCCH上でSRをシグナリングするように指示し、sr−ProhibitTimerを開始する。
SR_COUNTER≧dsr−TransMaxであれば、UEはRRCに通知して全てのサービングセルに対するPUCCH/SRSをリリース(release)し、任意の設定された下りリンク割り当て及び上りリンク承認をクリア(clear)し、PCell上でランダムアクセス過程を開始し、全ての保留中のSRを取り消す。
図15はバッファ状態及びパワーヘッドルーム報告のシグナリングを示す図である。
既に有効な承認を持っている端末は当然上りリンクリソースを要求する必要がない。しかし、スケジューラが以後のサブフレームで各端末にどのくらいのリソースを付与するかを決定するためには、前述したように、バッファ状態又は使用可能電力(power availability)についての情報が役に立つ。このような情報はMAC制御要素を介して上りリンク伝送の一部としてスケジューラに提供される。MACサブヘッダのいずれか一つのサブヘッダ内のLCIDフィールドは、図15のように、リザーブされた(reserved)値に設定されて、バッファ状態情報の存在の有無を知らせる。
スケジューリングの観点では、各論理チャネルについてのバッファ情報をそれぞれ別に送信すれば良いが、これは相当なオーバーヘッドを引き起こすことができる。したがって、論理チャネルは論理チャネルグループにグループ化され、バッファ状態報告は各グループ別になされる。バッファ状態報告内のバッファサイズ(buffer-size)フィールドは論理チャネルグループ内の全ての論理チャネルで伝送を待つデータの量を示す。バッファ状態報告は一つ又は四つの論理チャネルグループの全てを示し、次のような要因によってトリガされることができる。
i)伝送バッファ内に現在あるものより高い優先順位のデータが到着した場合、すなわち現在送信されているものより高い優先順位を有する論理チャネルグループが到着した場合。これはスケジューリング決定に影響を与えることができる。
ii)サービングセル(serving cell)が変わる場合、すなわち、バッファ状態報告は端末の状況についての情報を新たなサービングセルに提供するのに有用である。
iii)タイマによって周期的に制御される。
iv)パディングの代わりに挿入される場合、すなわち、仮にスケジューリングされた伝送ブロックの大きさに合わせるために必要なパディングの量がバッファ状態報告の大きさより大きければ、バッファ状態報告が挿入される。当然、可能な場合であれば、パディングの代わりに有用なスケジューリング情報に対する使用可能ペイロードを使うことがもっと良い。
BSR(Buffer Status Reporting)過程はUEのULバッファ内の送信に利用可能なデータ(DAT;Data Available For Transmission)の量についての情報をサービングeNBに提供するのに使われる。RRCは、2個のタイマであるperiodicBSR−Timer及びretxBSR−Timerを設定(configure)し、それぞれの論理チャネルに対し、論理チャネルをLCG(Logical Channel Group)に割り当てる論理チャネルグループを選択的にシグナリングすることによってBSR報告を制御することができる。
BSR過程に対し、UEは中断されなかった全ての無線ベアラを考慮し、中断されたベアラを考慮することができる。BSRは、次のようなイベントのいずれかが発生する場合、トリガされることができる。
−LCGに属する論理チャネルに対するULデータがRLCエンティティ又はPDCPエンティティでの送信に利用可能になり、そのデータが、いずれかのLCGに属するとともにデータが送信に既に利用可能な論理チャネルの優先順位より高い優先順位で論理チャネルに属するか、あるいはLCGに属する論理チャネルの任意のチャネルに対する送信に利用可能なデータがない場合。この場合、BSRは以下で“レギュラBSR”という。
−ULリソースが割り当てられ、パディング(padding)ビットの数がBSR MAC制御要素及びそのサブヘッダのサイズより大きいか同じ場合。この場合、BSRは以下で“パディングBSR”という。
−retxBSR−Timerが満了し、UEがLCGに属する論理チャネルのいずれかに対する送信に利用可能なデータを有する場合。この場合にBSRは以下で“レギュラBSR”という。
−periodicBSR−Timerが満了する場合。この場合、BSRは以下で“周期的BSR”という。
レギュラ及び周期的BSRに対し、1より多いLCGがBSRの送信されるTTIで送信に利用可能なデータを有すれば、UEはロング(Long)BSRを報告することができる。そうではなければ、UEはショート(Short)BSRを報告することができる。
BSR過程が、少なくとも一つのBSRがトリガされるとともに取り消されなかったと決定すれば、UEがこのTTIの間に新しい送信のために割り当てられたULリソースを有する場合、UEは多重化及びアセンブリ過程がBSR MAC制御要素(等)を生成するように命令し、生成された全てのBSRが切断された(Truncated)BSRの場合を除き、periodicBSR−Timerを開始又は再開し、retxBSR−Timerを開始又は再開することができる。
レギュラBSRがトリガされれば、上りリンク承認が設定されないか、又は論理チャネルSRマスク(logicalChannelSR-Mask)が上位層によって設定された論理チャネルに対して送信に利用可能になるデータのためレギュラBSRがトリガされなければ、スケジューリング要求がトリガされることができる。
MAC PDUは、BSRが送信可能になるまで複数のイベントがBSRをトリガするときにも、高々(at most)一つのMAC BSR制御要素を含むことができる。この場合、レギュラBSR及び周期的BSRがパディングBSRより優先する。
UEは任意のUL−SCH上での新たなデータの送信のための承認の指示があるとき、retxBSR−Timerを再開することができる。
トリガされた全てのBSRは、このサブフレーム内のUL承認が送信に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるが、BSR MAC制御要素及びそのサブヘッダをさらに収容するのに十分ではない場合に取り消されることができる。トリガされた全てのBSRはBSRが送信のためにMAC PDUに含まれるときに取り消されるであろう。
UEはTTIで高々一つのレギュラ/周期的BSRを送信するであろう。UEがTTIで複数のMAC PDUを送信するように要求されれば、レギュラ/周期的BSRを含まないMAC PDUのいずれかにパディングBSRを含ませることができる。
TTIで送信される全てのBSRはこのTTIの間に全てのMAC PDUが生成された後のバッファ状態をいつも反映する。それぞれのLCGはTTIごとに高々一つのバッファ状態を報告し、この値はこのLCGに対するバッファ状態を報告する全てのBSRで報告されるであろう。
要約すれば、BSRは次のような状況のいずれかでトリガされる。
i)バッファが空いていない論理チャネルより高い優先順位を有する論理チャネルに対してデータが到逹した場合、
ii)空いているUEのバッファに対してデータが利用可能になった場合、
iii)retxBSR−Timerが満了し、UEのバッファに依然としてデータがある場合、
iv)periodicBSR−Timerが満了した場合、又は
v)MAC PDU内の残りの空間がBSRを収容することができる場合。
従来技術において、Uuデータに対し、このサブフレームで上りリンク承認(等)が伝送可能な全ての保留中のUuデータを収容することができる場合、全ての保留中のBSRは取り消される。上りリンク承認は一つのサブフレームのUu上りリンクデータ伝送を指示するので、端末はこのサブフレームで上りリンク承認に対してだけ考慮すれば十分である。
ProSe通信において、端末が基地局から上りリンク承認を受信すれば、端末は特定の期間内で多重伝送機会(複数の送信機会)(multiple transmission opportunity)を構成することができる。‘多重伝送機会’は‘構成されたサイドリンク承認’であってもよく、‘特定の期間’は‘サイドリンク制御(sidelink control、SC)期間’であってもよい。これは端末がこのサブフレームで全てのサイドリンクデータを送信することができないとしても、端末は構成されたサイドリンク承認によって特定の期間内の他のサブフレームで残りのサイドリンクデータを送信することができることを意味する。
現在のメカニズムで、このサブフレームのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のSLデータを収容することができる場合、全てのトリガされたサイドリンクBSR(又はProSe BSR)は取り消されなければならない。すなわち、特定の期間内で端末が残りの伝送機会を用いて残りの保留中のSLデータを送信することができると言っても、端末はトリガされたサイドリンクBSRを取り消してはいけない。したがって、SRは不必要にトリガされることができる。
したがって、特定の期間で全ての可能な伝送機会を考慮することによって端末はトリガされたサイドリンクBSRを取り消す方法が必要である。
図16は本発明の一実施例によるD2D通信システムにおいてサイドリンクバッファ状態報告を取り消すための図である。
本発明において、ProSe動作で構成された端末に対し、特定の期間内の残りの伝送機会が伝送に利用可能な全てのSLデータを収容することができる場合、端末は全ての保留中のサイドリンクBSRを取り消さなければならない。具体的には、端末は特定の期間内の残りの構成されたサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のSLデータを収容することができるかを確認しなければならない。特定の期間内の残りの構成されたサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のSLデータを収容することができる場合、端末は全ての保留中のサイドリンクBSRを取り消さなければならない。一方、特定の期間内の残りの構成されたサイドリンク承認が全ての保留中のSLデータを収容することができない場合、端末は保留中のサイドリンクBSRを取り消してはいけない。
端末はUuインターフェースを介して基地局と通信をするとともにPC5インターフェースを介して直接他の端末と通信する(S1601)。端末は少なくとも一つのサイドリンク論理チャネルで構成され、上記チャネルを介して他の端末と直接SLデータを送受信する。そして、端末はSLデータ伝送のためのバッファを有する。
サイドリンクBSRトリガ条件が満たされる場合、端末は伝送に利用可能なサイドリンクデータに対して一つ又は複数のサイドリンクBSRをトリガする(S1603)。
その上、サイドリンクBSR条件が満たされるとともにSRトリガ条件が満たされれば、端末はSRをトリガし、SRが取り消されるまで保留すると見なし、sr−ProhibitTimerが実行中ではなければ、端末はPUCCHを介してSRを送信し、sr−ProhibitTimerを開始する。
サイドリンクBSRがトリガされれば、端末は端末がサイドリンクBSRを取り消すまでサイドリンクBSRを保留中のサイドリンクBSRと見なす。
端末がサイドリンクBSRを基地局へ送信するとき、基地局は端末と他の端末との間のサイドリンク通信のための承認を端末に送信する。
端末が基地局から端末と他の端末との間のサイドリンク通信のための承認を受信すれば、端末は特定の期間内で一つ又は複数のサブフレームにおける一つ又は複数のサイドリンク承認を構成する(S1605)。これは次のように受信したサイドリンク承認によって‘構成されたサイドリンク承認(等)’を生成することを意味する。
i)端末は少なくとも一つの構成されたサイドリンク承認を生成する。
ii)端末は特定の期間、例えばSC期間内にSLデータ伝送に使われる構成されたサイドリンク承認を生成する。
好ましくは、特定の期間はサイドリンク承認が受信されたサブフレームの後に少なくとも4サブフレーム以後に始まる。
iii)サブフレームの間に、構成されたサイドリンク承認はこのサブフレーム内で端末がSLデータ伝送を行うことができるかを指示する。例えば、特定の期間内に、サブフレームで、このサブフレームのための構成されたサイドリンク承認がある場合、端末はSLデータを送信することができる。
好ましくは、特定の期間はサイドリンク承認を受信したサブフレームの後に少なくとも4サブフレーム以後に始まる。
好ましくは、サイドリンク承認、特定の期間及び伝送に利用可能な全ての保留中のデータは端末が属するProSeグループの中で同じProSeグループのためのものである。
構成されたサイドリンク承認によって指示されたサブフレームにおいて、端末は残りの構成されたサイドリンク承認(等)の和と伝送に利用可能な残りのSLデータの量とを比較して、現在SC期間内の残りの構成されたサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての残りのSLデータを収容することができるかを確認する(S1607)。
好ましくは、残りのサイドリンク承認は端末が残りのサイドリンク承認が全ての保留中のデータを収容することができるかを判断したサブフレームから始めて特定の期間の終りまでの一つ又は複数のサブフレームに構成されたサイドリンク承認である。
好ましくは、残りの構成されたサイドリンク承認(等)の和はこのサブフレーム内の構成されたサイドリンク承認を含むサイドリンク承認から現在SC期間内の構成されたサイドリンク承認を含むサイドリンク承認までの和として計算され、伝送に利用可能なSLデータの量はサイドリンク論理チャネルにマッピングされる上位層(例えば、RLC及びPDCP)で伝送に利用可能なSLデータの量として計算される。
残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、端末は全てのトリガされたサイドリンクBSRを取り消すことができる(S1609)。若しくは、現在SC期間内の残りの構成されたサイドリンク承認(等)の和が伝送に利用可能なSLデータの残余量より多いか同じ場合、端末は全てのトリガされたサイドリンクBSRを取り消すことができる。
また、端末はサイドリンクBSRによってトリガされた全ての保留中のSRを取り消す。
また、保留中のSRがサイドリンクBSRによってトリガされたか否かにかかわらず、端末は全ての保留中のSRを取り消す。
そうではなければ、残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができない場合、トリガされた何れのサイドリンクBSRも取り消されない(S1611)。若しくは、現在SC期間内の残りの構成されたサイドリンク承認(等)の和が伝送に利用可能なSLデータの残差量より少ない場合、端末は何もしない。例えば、端末は何れの保留中のサイドリンクBSRも取り消さない。
結論として、SC期間の間に有効な残りのSL承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、全てのトリガされたサイドリンクBSRは取り消されなければならない。サイドリンクBSR(切断された(Truncated)サイドリンク承認を除く)が伝送のためのMAC PDUに含まれれば、全てのトリガされたサイドリンクBSRは取り消されなければならない。上位層が自律的なリソース選択を構成すれば、全てのトリガされたサイドリンクBSRは取り消されなければならなく、retx−BSR−TimerSL及びperiodic−BSR−TimerSLは停止されなければならない。
以上で説明した実施例は本発明の構成要素及び特徴が所定の形態に組み合わせられたもの(combinations)である。それぞれの構成要素又は特徴は他の明示的言及がない限り選択的なものとして考慮されなければならない。それぞれの構成要素又は特徴は他の構成要素又は特徴と組み合わされ(combined)ない形態で実施可能である。また、一部の構成要素及び/又は特徴を組み合わせて本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の実施例で説明する動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成又は特徴は他の実施例に含まれることができ、あるいは他の実施例の対応する構成又は特徴に入れ替えられることができる。特許請求範囲で明示的な引用関係がない請求項を組み合わせて実施例を構成するかあるいは出願後の補正によって新たな請求項として含ませることができるのは明らかである。
本発明の実施例において、基地局(BS)によって行われるものとして説明された特定の動作は上位ノードのBSによって実行されることもできる。すなわち、BSを含む複数のネットワークノードで、MSとの通信のために行われる多様な動作が基地局によって実行されるか基地局以外の他のネットワークノードによって実行されることができるのは明らかである。‘eNB’という用語は‘固定局(fixed station)’、‘NodeB、‘基地局(BS)’、アクセスポイントなどに置き換えられる(replaced)こともできる。
前述した実施例は、例えばハードウェア、ファームウエア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせなどの多様な手段によって具現されることもできる。
ハードウェア設定において、本発明の実施例による方法は、一つ又は複数のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現可能である。
ファームウエア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例による方法は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態で具現されることができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動されることができる。上記メモリユニットは上記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に知られた多様な手段によって上記プロセッサとデータを取り交わすことができる。
本発明は本発明の特徴を逸脱しない範疇内で他の特定の形態に具体化されることができるのは当業者にとって明らかである。したがって、上記詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはいけなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は添付の請求範囲の合理的解釈によって決まらなければならなく、本発明の等価的範囲内の全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
上述した方法は3GPP LTEシステムに適用される例を中心に説明したが、本発明は3GPP LTEシステムだけではなく多様な無線通信システムに適用可能である。

Claims (12)

  1. 無線通信システムで端末が動作する方法であって、
    伝送に利用可能なサイドリンクデータに対する一つ又は複数のサイドリンクバッファ状態報告(BSR)をトリガする段階と、
    特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに一つ又は複数のサイドリンク承認を構成する段階と、
    第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認する段階と、
    前記残りのサイドリンク承認が前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、全ての前記トリガされたサイドリンクBSRを取り消す段階と、を有し、
    前記残りのサイドリンク承認は前記第1サブフレームから始まって前記特定の期間の終りまでの一つ又は複数のサブフレームに構成されたサイドリンク承認である、方法。
  2. 前記第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認する段階は、前記残りのサイドリンク承認の大きさが前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータの大きさ以上であるかを確認する段階を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータはいずれもサイドリンクデータであり、サイドリンクデータはPC5インターフェースを介して他の端末に直接送信されるデータである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記サイドリンク承認、前記特定の期間及び前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータは前記端末が属するProSeグループの中で同じProSeグループのためのものである、請求項1に記載の方法。
  5. 基地局から、前記特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに前記一つ又は複数のサイドリンク承認を構成するために第2サブフレームで前記端末と他の端末との間のサイドリンク通信のための承認を受信する段階をさらに有し、
    前記特定の期間は前記サイドリンク承認が受信された前記第2サブフレームの後の少なくとも4サブフレーム以後に始まる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記残りのサイドリンク承認が前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができない場合、前記トリガされたサイドリンクBSRのいずれも取り消さない、請求項1に記載の方法。
  7. 無線通信システムで動作する端末であって、
    無線周波数(RF)モジュールと、
    前記無線周波数モジュールを制御するように構成されたプロセッサと、を有し、
    前記プロセッサは、
    伝送に利用可能なサイドリンクデータに対する一つ又は複数のサイドリンクバッファ状態報告(BSR)をトリガし、
    特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに一つ又は複数のサイドリンク承認を構成し、
    第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認し、
    前記残りのサイドリンク承認が前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができる場合、全ての前記トリガされたサイドリンクBSRを取り消すように構成され、
    前記残りのサイドリンク承認は前記第1サブフレームから始まって前記特定の期間の終りまでの一つ又は複数のサブフレームに構成されたサイドリンク承認である、端末。
  8. 前記第1サブフレームで残りのサイドリンク承認が伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができるかを確認する段階は、前記残りのサイドリンク承認の大きさが前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータの大きさ以上であるかを確認する段階を有する、請求項7に記載の端末。
  9. 前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータはいずれもサイドリンクデータであり、
    サイドリンクデータはPC5インターフェースを介して他の端末に直接送信されるデータである、請求項7に記載の端末。
  10. 前記サイドリンク承認、前記特定の期間及び前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータは前記端末が属するProSeグループの中で同じProSeグループのためのものである、請求項7に記載の端末。
  11. 前記プロセッサは基地局から前記特定の期間内の一つ又は複数のサブフレームに前記一つ又は複数のサイドリンク承認を構成するために第2サブフレームで前記端末と他の端末との間のサイドリンク通信のための承認を受信するようにさらに構成され、
    前記特定の期間は前記サイドリンク承認が受信された前記第2サブフレームの後の少なくとも4サブフレーム以後に始まる、請求項7に記載の端末。
  12. 前記残りのサイドリンク承認が前記伝送に利用可能な全ての保留中のデータを収容することができない場合、前記トリガされたサイドリンクBSRのいずれも取り消さない、請求項7に記載の端末。
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