JP2017537171A - 微細な水性エマルションポリマー及び該エマルションポリマーの疎水性コーティングのための使用 - Google Patents

微細な水性エマルションポリマー及び該エマルションポリマーの疎水性コーティングのための使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの二段階乳化重合によって得られるポリマーディスパージョンであって、1)ポリマーAを、A)少なくとも1種のモノマー、B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造し、2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜ、3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、A)少なくとも1種のモノマー、B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤を含む第二の組成物からのラジカル重合によって製造する、前記ポリマーディスパージョンに関する。本発明はまた、本発明によるポリマーディスパージョンを製造する方法、本発明によるポリマーディスパージョンを含有する水性組成物の形態のコーティング剤、及びコーティング材料又は塗料のための本発明によるポリマーディスパージョンの使用に関する。

Description

本発明は、少なくとも1つの二段階乳化重合によって得られるポリマーディスパージョンに関し、ここで、1)ポリマーAを、A)少なくとも1種のモノマー、B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造し、2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜ、3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、A)少なくとも1種のモノマー、B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤を含む第二の組成物からのラジカル重合によって製造する。本発明はまた、本発明によるポリマーディスパージョンを製造する方法、本発明によるポリマーディスパージョンを含有する水性組成物の形態のコーティング剤、及びコーティング材料又は塗料のための本発明によるポリマーディスパージョンの使用に関する。
ポリマーディスパージョンは、一般に知られている。それらは、水性分散媒体中での分散相として、複数の高分子鎖同士の絡み合いから成る高分子コイル、いわゆるポリマーマトリックス又はポリマー粒子を、分散分布状態で含む流体系である。ポリマー粒子の平均直径は、頻繁に、10〜1000nmの範囲、特に30〜300nmの範囲にある。水性ポリマーディスパージョンは、多数の工業用途においてバインダーとして用いられている。
下地コーティング用のバインダーとして用いられる場合、かかるコーティングにとっての重要な要件は、それが高い硬度を有し、ひいては良好な耐引掻性及び耐ブロッキング性を有することである。環境上の理由から、皮膜形成助剤が必要とされないか又は少量しか必要とされないように、バインダーを<0〜40℃の範囲で皮膜形成することが求められている。他の要件は、高い微細度である。これにより、特にコーティングされるべき基材が木材である場合、透明な水性ラッカー(Lasuren)の製造及び下地中へのラッカーの良好な浸透が可能になる。
欧州特許第0710680号明細書(EP-B 0710680)からは、多段階の乳化重合によって、低い最大造膜温度(MFT)を有し、かつ高い耐ブロッキング性を有する皮膜を形成するポリマーディスパージョンを製造できることが知られている。かかるポリマーディスパージョンは、<100nmのポリマー平均粒径を有する。しかしながら、この微細度は、たいていの場合、それをもって、所望される木材コーティング用の透明なラッカーを湿潤状態で調製するのには十分ではない。木材ラッカーは、乾燥状態で透明な又は半透明な木材コーティングを形成する。それらは、透明顔料(例えば透明で超微細な酸化鉄)を、木材の構造をなお認識することができるぐらい少量で含有する。
国際公開第2008/152017号(WO 2008/152017)は、少なくとも1種の分散剤の存在下のエチレン性不飽和モノマーと、少なくとも1種のラジカル開始剤のラジカル開始による水性乳化重合によって水性ポリマーディスパージョンを製造する方法を記載している。使用される分散剤は、ここでは高い量で使用される。
国際公開第2012/130712号(WO 2012/130712 A1)には、低い温度で皮膜形成し、高められた温度でも、調製物として良好な耐ブロッキング性を示し、低い泡立ち傾向を示し、並びに良好な湿式付着力及び貯蔵安定性を有する多段階のポリマーディスパージョンが記載されている。同様に、それを製造する方法及びそれを下地コーティング用のバインダーとして使用することが記載されている。製造は、乳化剤の存在下で行われる。
国際公開第95/29963号(WO 95/29963 A1)は、有機溶剤を含まない、架橋可能な水性ポリマー組成物を製造する方法を記載している。該組成物は、10〜125℃のTgを有する酸官能性ポリマー、架橋可能な官能基及びポリマーAのTgより少なくとも25℃低いTgを有するポリマーBを含んでいる。
国際公開第95/29944号(WO 95/29944 A1)は、有機溶剤不含の、架橋可能な水性ポリマー組成物を製造する方法を記載しており、その際、該方法は、有機溶剤を含まない。該文献には、共重合可能なアニオン性乳化剤は記載されていない。
国際公開第2012/084973号(WO 2012/084973)には、1,000〜150,000g/molの範囲の重量平均モル質量Mw及び>5mg KOH/gの酸価を有する少なくとも1種のビニルポリマーAと、少なくとも80,000g/molの重量平均モル質量Mw及び<35mg KOH/gの酸価を有するビニルポリマーBとを含む水性ポリマーコーティング組成物が記載されている。該文献には、共重合可能なアニオン性乳化剤は記載されていない。
国際公開第2012/084974号(WO 2012/084974 A1)は、A)−50〜30℃の範囲のガラス転移温度を有するビニルポリマーA 40〜90質量%と、B)50〜130℃の範囲のガラス転移温度を有するビニルポリマーB 10〜60質量%とを含む、少なくとも2つの相を有するビニルポリマーを含有する水性ポリマーディスパージョンを記載しており、ここで、ビニルポリマーAは、少なくとも1種の酸官能性オレフィン系不飽和モノマー0.1〜10質量%を含有し、ここで、該ビニルポリマーの少なくとも20質量%が、ビニルポリマーを形成するために使用され、かつビニルポリマーBは、少なくとも1種の生物学的由来の再生オレフィン系不飽和モノマーに由来している。
欧州特許出願公開第0338486号明細書(EP 0338486 A2)は、安定化されたラテックスを製造する方法を記載しており、該方法は、工程:a)ラテックスを形成するモノマーを乳化重合条件下で混合して、第一の段階で、親水性の低分子量ポリマー反応混合物(これはpH値調整に基づき水溶性になり得る)を形成する工程;b)第一の段階のポリマーを含有する反応混合物を、ラテックスを形成するモノマーと乳化重合条件下で接触させて、第二の段階で、疎水性ポリマー(これはコア−シェル型の逆エマルションを第一の段階からのポリマーと形成する)を形成する工程;及びc)エマルションのpH値を調整して、第一の段階のポリマーのほかに、製造されたラテックスも溶解する工程を有することを特徴とする。
国際公開第2012/2140042号(WO 2012/2140042)は、良好な皮膜形成特性、良好な安定性及び明澄性を有するビニルポリマー水性ディスパージョンを製造する方法、並びに該方法によって得られるポリマーディスパージョン、及び該ポリマーディスパージョンから製造されたコーティング組成物を記載している。該文献には、そのつど共重合可能な乳化剤を使用する二段階乳化重合が記載されている箇所はどこにもない。
欧州特許出願公開第2371870号明細書(EP 2371870 A1)は、多段エマルションポリマーを記載しており、該多段エマルションポリマーの質量を基準として10〜30質量%の、5〜100の酸価を有する第一のポリマーのシェル(ここで、第一のポリマーは、1000〜4500の算出されたMn及び100℃未満の算出されたTgを有する)と、該多段エマルションポリマーの質量を基準として70〜90質量%の、0〜第一のポリマーの酸価の半分までの酸価を有する第二のポリマーのコア(ここで、第二のポリマーは、20000超の算出されたMnを有する)を含んでいる。
本発明の課題は、ポリマー増粘剤を使用して透明なラッカーの調製を可能にし、それにも関わらず優れた耐水性を示す微細なエマルションポリマーを製造することであった。さらに、課題は、低い温度、特に5℃より低い温度で、かつ皮膜形成助剤を用いずに皮膜形成を可能にするエマルションポリマーを提供することであった。そのうえまた、コーティングは、高い硬度及び耐ブロッキング性を有することが望ましい。
課題は、
1)ポリマーAを、
A)少なくとも1種のモノマー、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造し、
2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜ、
3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、
A)少なくとも1種のモノマー、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
を含む第二の組成物からのラジカル重合によって製造する、
少なくとも1つの二段階乳化重合によって得られるポリマーディスパージョンによって解決される。
同様に、課題は、以下の工程:
1)ポリマーAを、
A)少なくとも1種のモノマー、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造する工程、
2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜる工程、
3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、
A)少なくとも1種のモノマー、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
を含む第二の組成物からラジカル重合によって製造する工程
を含む少なくとも1つの二段階乳化重合を実施する、本発明によるポリマーディスパージョンを製造する方法によって解決される。
ここで、1つ目及び2つ目の段階の乳化重合は、水溶性開始剤により開始することができる。
加えて、課題は、
i)少なくとも1種の本発明によるポリマーディスパージョン、
ii)場合により少なくとも1種の有機及び/若しくは無機フィラー並びに/又は有機及び/若しくは無機顔料、
iii)場合により添加剤、
iv)水
を含有する水性組成物の形態のコーティング剤によって解決される。
同様に、課題は、コーティング材料又は塗料のための本発明によるポリマーディスパージョンの使用によって解決される。
モノマー、特に不飽和モノマーの、水性媒体中でのラジカル開始による乳化重合の実施は、以前からたびたび記載されており、それゆえ、当業者に周知である[これに関して、Emulsion polymerization in Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, vol. 8, pages 659 ff. (1987); D. C. Blackley, in High Polymer Latices, vol. 1, pages 35 ff. (1966); H. Warson, The Applications of Synthetic Resin Emulsions, chapter 5, pages 246 ff. (1972); D. Diederich, Chemie in unserer Zeit 24, pages 135 to 142 (1990); Emulsion Polymerisation, Interscience Publishers, New York (1965);西独国特許出願公開第4003422号明細書(DE-A 40 03 422);及びDispersionen synthetischer Hochpolymerer, F. Hoelscher, Springer-Verlag, Berlin (1969)を参照されたい]。通常、ラジカル開始による水性乳化重合反応は、(エチレン性不飽和)モノマーを、分散剤を併用しながら、水性媒体中でモノマー液滴の形態で分散分布させ、かつラジカル重合開始剤により重合させる形で行われる。
「二段階(の)」乳化重合とは、本発明の意味においては、1つ目の段階でラジカル乳化重合を行って、第一の組成物に含まれるモノマーを完全に重合してポリマーを形成する乳化重合を意味し得る。これに続けて、場合により、塩基による中和が行われる。引き続き、新しいモノマーを、1つ目の段階からのポリマーの存在下で、ラジカル乳化重合によって重合してポリマーを形成する2つ目の段階が行われる。本発明の意味においては、「1)」は、乳化重合における1つ目の段階に相当し、かつ「3)」は、2つ目の段階に相当する。
「共重合可能な乳化剤」との用語は、ラジカル重合可能な基のほかに、親油性基及び親水性基を有するモノマーを包含する。それによって、2種の非混和性の物質を互いに混合することが可能であり、そうしてディスパージョン、特に乳濁液(エマルション)が形成する。
「ポリマー」との用語は、本発明の意味においては、モノマーからの形成反応に際して高分子へと生ずるポリマーの混合物を意味する。
(無機)有機との用語は、無機及び/又は有機を包含する。
本発明によるポリマーディスパージョンの製造は、乳化重合によって行われる。乳化重合に際して、不飽和化合物(モノマー)、特にエチレン性不飽和化合物が水中で重合される。
その際、共重合可能なアニオン性乳化剤(保護コロイド又は安定化剤とも呼ばれる)は、界面活性化合物として、モノマー液滴及び後でモノマーから形成されるポリマー粒子の安定化のために使用される。しかし、本発明により、1つ目の段階の重合も2つ目の段階の重合も、共重合可能なアニオン性乳化剤の存在下で行われる。
好ましくは、完成したポリマーディスパージョンの固形分含有量を基準として、全体で2.5質量%未満、又は2.0質量%未満、特に1.5質量%未満の共重合可能なアニオン性乳化剤が用いられる。
好ましくは、ディスパージョンの固形分含有率は、ディスパージョンの液状成分の全量を基準として25〜55質量%である。とりわけ有利には、固形分含有率は、30〜50質量%である。
さらに、ポリマーディスパージョンには、通常の助剤及び添加剤を加えてよい。それらに包含されるのは、例えば、pH値を調整する物質、還元剤及び漂白剤、例えばヒドロキシメタンスルフィン酸のアルカリ金属塩(例えばBASF AktiengesellschaftのRongalit(登録商標)C)など、錯化剤、脱臭剤、着臭剤及び粘度調整剤など、例えばアルコール、例えば、グリセリン、メタノール、エタノール、tert−ブタノール、グリコールなどである。これらの助剤及び添加剤は、初期装入物としてのポリマーディスパージョンに、フィードの1つに又は重合の完了後に加えてよい。
好ましくは、ポリマーAに塩基が混ぜられる。その際、例えば、ポリマーAの酸基の中和は、特に、塩基の少なくとも部分的な供給によって、2つ目の段階の重合前及び/又は重合中に行ってよい。その際、塩基は、重合されるべきモノマーと一緒に供給して又は別個に供給して、特に1つ目の段階後に加えてよい。2つ目の段階の全モノマーの供給後、好ましくは、酸当量の少なくとも70%、好ましくは70〜100%又は70〜95%の中和のために必要な塩基の量が、重合容器中に含まれている。
1つ目の段階に続けて実施される中和は、塩基により行われる。塩基は、1つ目の段階のポリマーのイオン性基若しくは潜在的イオン性基の部分的な又は完全な中和をもたらす;これはポリマー粒子の膨潤をもたらすか、あるいはまた、それらを完全に溶解状態に変えることができる。好ましくは、部分中和のみが実施され、例えば、存在するイオン性基又は潜在イオン性基の少なくとも70%が中和される。塩基として、例えば、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム;アンモニア;第一級、第二級及び第三級アミン、例えばエチルアミン、プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ヘキシルアミン、エタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、ジメトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モルホリン、エチレンジアミン、2−ジエチルアミンエチルアミン、2,3−ジアミノプロパン、1,2−プロピレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ネオペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、ポリエチレンイミン又はポリビニルアミンが用いられることができる。
好ましくは、アンモニアが塩基として使用される。
重合は、1つ目の段階では、in−situシードモードの方法により実施することができる。そのために、1つ目の段階のモノマー又はモノマー混合物の一部(1つ目の段階のモノマーの全質量を基準として、例えば、<35質量%、好ましくは<20質量%)が、共重合可能なアニオン性乳化剤(1つ目の段階のモノマーの全質量を基準として、例えば、<10質量%、好ましくは<3質量%)と一緒に初期装入され、かつ開始剤により重合が開始され、その後に、引き続き、1つ目の段階の残りの量が計量される。
2つ目の段階のモノマーの添加は、勾配モードに従って行うことができる。本発明の意味における勾配モードとは、1種以上のモノマーを一定ではない速度で計量する乳化重合を意味する。装置の取り扱いが容易なことから、ここに記載される実験では、速度は、連続的ではなく(=真の勾配)、段階的に(=補間された勾配)変えた(したがって、数学的意味では、時間に対する計量速度のプロットは、非定値関数を表す)。しかし、原則的には、連続的な速度変更を、より高い費用及び煩雑性を伴わずに実施することも可能である。
1つ目の段階の重合のモノマーの重量平均分子量は、2〜35kDa、有利には5〜25kDaである。1つ目の段階の重合のモノマーは、1つ目の段階のモノマーから製造したポリマーについて計算されるガラス転移温度が、50℃より高く、特に50℃〜150℃の範囲又は70℃〜125℃の範囲にあるように選択する。
モノマーの種類と量を適切に変化させることによって、当業者は本発明に従って、そのポリマーが所望の範囲のガラス転移温度を有するポリマー組成物、特に水性ポリマー組成物を製造することが可能である。推定は、Foxの式により可能である。Fox(T.G. Fox, Bull. Am. Phys. Soc. 1956 [Ser. II] 1, page 123及びUllmann’s Encyclopaedie der technischen Chemie, vol. 19, page 18, 4th edition, Verlag Chemie, Weinheim, 1980の記載)によれば、混合ポリマーのガラス転移温度には、良好な近似で:
1/Tg=x/Tg+x/Tg+...x/Tg
[式中、x、x、...xは、モノマー1、2...nの重量分率を意味し、かつTg、Tg...Tgは、それぞれモノマー1、2...nのうち1つのみから構成されたポリマーのガラス転移温度(ケルビン度)を意味する]が当てはめられる。たいていのモノマーの単独重合体のTg値は知られており、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, vol. 5, vol. A21, page 169, VCH Weinheim, 1992に記載されている;単独重合体のガラス転移温度の更なる出典となるものは、例えば、J. Brandrup, E.H. Immergut, Polymer Handbook, 1st Ed., J. Wiley, New York 1966, 2nd Ed. J. Wiley, New York 1975,及び3rd Ed. J. Wiley, New York 1981である。エチルアクリレートについては、−13℃の値が使用される。
2つ目の段階の重合のモノマーは、2つ目の段階のモノマーから製造したポリマーについて計算されるガラス転移温度が、1つ目の段階のガラス転移温度より少なくとも50℃低く、好ましくは10℃未満の範囲、特に0℃〜−80℃の範囲にあるように選択される。
1つ目及び2つ目の段階の乳化重合は、水溶性開始剤により開始することができる。水溶性開始剤は、例えば、ペルオキソ二硫酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属塩、例えばペルオキソ二硫酸ナトリウム、過酸化水素又は有機ペルオキシド、例えばtert−ブチルヒドロペルオキシドである。開始剤として適しているのはまた、いわゆる酸化還元(レドックス)(RedOx)開始剤系である。レドックス開始剤系は、少なくとも1種のたいてい無機の還元剤と、少なくとも1種の無機又は有機の酸化剤とから成る。酸化成分は、例えば、既に前で挙げた乳化重合用の開始剤である。還元成分は、例えば、亜硫酸のアルカリ金属塩、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸のアルカリ金属塩など、例えば二亜硫酸ナトリウム、脂肪族アルデヒド及びケトンの重亜硫酸付加化合物、例えばアセトン重亜硫酸塩、又は還元剤、例えばヒドロキシメタンスルフィン酸及びそれらの塩、又はアスコルビン酸である。レドックス開始剤系は、可溶性金属化合物(これらの金属成分は複数の原子価状態で生じることができる)を併用して使用することができる。通常のレドックス開始剤系は、例えば、アスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ペルオキソ二硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムである。個々の成分、例えば還元成分は、混合物、例えばヒドロキシメタンスルフィン酸のナトリウム塩と二亜硫酸ナトリウムとの混合物であってもよい。
前述の開始剤は、水溶液の形態で用いることができ、その際、下方濃度は、ディスパージョンに許容され得る水の量によって定められ、かつ上方濃度は、該当する化合物の水への溶解度によって定められる。一般的に、開始剤の濃度は、それぞれの段階での重合されるべきモノマーを基準として、0.1〜30質量%、有利には0.2〜20質量%、とりわけ有利には0.3〜10質量%である。乳化重合に際して、複数の異なる開始剤を使用してもよい。
特に第一の組成物における重合において、A)として、以下のモノマーA1)、A2)及び/又はA3)の少なくとも1つを用いることができる:
A1)(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、ビニル芳香族、ラジカル重合可能な化合物、架橋剤及び/又はα,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミド
これは、有利には、その線状、環状及び/又は分枝状アルキル基が、炭素原子1〜20個、とりわけ有利には1〜10個、極めて有利には1〜8個、特に炭素原子1〜4個を有する(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステルを含む。環式(環状)化合物の場合、アルキル基は、少なくとも3個の炭素原子を有する。
(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステルの例として挙げられるのは、(メタ)アクリル酸メチルエステル、アリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸−n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸イソブチルエステル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸−イソペンチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルブチルエステル、(メタ)アクリル酸アミルエステル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル(2−エチルヘキシルアクリレート)、(メタ)アクリル酸−2−プロピルヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル及び(メタ)アクリル酸−n−ドデシルエステル及び(メタ)アクリル酸−シクロヘキシルエステルである。
有利なのは、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、2,3−エポキシプロピル(メタ)アクリレート及び3−プロピルヘプチルアクリレート又はそれらの混合物である。
有利には、炭素原子20個までを有するビニル芳香族が含まれる。
ビニル芳香族化合物として、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、α−及びp−メチルスチレン、α−ブチルスチレン、4−n−ブチルスチレン、4−n−デシルスチレン、好ましくはスチレン及びα−メチルスチレンが考慮される。
少なくとも1種のラジカル重合可能な化合物は、炭素原子20個までを有するエチレン性不飽和ニトリル、炭素原子20個までを含有するカルボン酸のビニルエステル、炭素原子10個までを有するビニルハロゲン化物及び炭素原子1〜10個までを含有するアルコールのビニルエーテル又はそれらの混合物から成る群から選択される。
エチレン性不飽和ニトリルの例は、フマル酸ジニトリル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、有利にはアクリロニトリル及びメタクリロニトリル、とりわけ有利にはアクリロニトリルである。炭素原子1〜20個を有するカルボン酸のビニルエステルは、例えば、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルエステル、酪酸ビニル及び酢酸ビニル、有利には酢酸ビニルである。ビニルハロゲン化物は、塩素、フッ素又は臭素で置換されたエチレン性不飽和化合物、有利には塩化ビニル及び塩化ビニリデンである。
架橋剤は、少なくとも2個、有利には2〜6個、とりわけ有利には2〜4個、極めて有利には2〜3個、特にちょうど2個のラジカル重合可能な二重結合を有する化合物である。
例として挙げられるのは、ジ−及びポリ(メタ)アクリレート、1,2−、1,3−及び1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,2−及び1,3−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート及びペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレートである。
そのうえ、ジビニルベンゼン及びアリル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミドは、(メタ)アクリル酸アミド、カルボン酸アミド、ジカルボン酸のアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される。とりわけ有利なのは、イタコン酸ジアミド、マレイン酸ジアミド又はフマル酸ジアミドであり、特に有利なのは、メタクリル酸アミド及びアクリル酸アミドである。
特に、(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、ビニル芳香族、ラジカル重合可能な混合物、架橋剤及び/又はα,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミドの混合物も適している。
A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
これらは、3〜10個、有利には3〜6個、とりわけ有利には3〜4個の炭素原子を有するα,β−エチレン性不飽和カルボン酸である。任意に、イオン性基は、例えば、酸官能基が無水物基の形態で存在している無水マレイン酸におけるように、潜在的に存在していてもよい。
有利なのは、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、又はジカルボン酸、例えばイタコン酸、マレイン酸若しくはフマル酸、とりわけ有利にはメタクリル酸及びアクリル酸、あるいはまた、それらの混合物である。
(メタ)アクリル(酸)は、本明細書中では、メタクリル(酸)及びアクリル(酸)を表す。
化合物A3)は、(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート(AAEMA)、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される。
好ましくは、モノマーA1)は、第一の組成物において、40〜94質量%、とりわけ有利には42〜80質量%、極めて有利には65〜80質量%を有し、ここで、A1)の量の値は、そのつど第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする。
好ましくは、モノマーA2)は、第一の組成物において、1〜15質量%、とりわけ有利には2〜13質量%、極めて有利には5〜12質量%を有し、ここで、A2)の量の値は、そのつど第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする。
好ましくは、モノマーA3)は、第一の組成物において、5〜45質量%、とりわけ有利には5〜30質量%、極めて有利には5〜15質量%を有し、ここで、A3)の量の値は、そのつど第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンでは、ポリマーAが、水性媒体中でラジカル乳化重合によって製造される。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンでは、ポリマーAは、水に分散されている。
用いられるビニルモノマー、特にモノマーA3)は、官能基、例えば架橋基及び水に分散可能な親水性基を有するモノマーを含んでよい。いくつかの官能基は、2以上の官能を有してよい。通常、(メタ)アクリル酸は、例えば、水分散性モノマーとして用いられるが、この場合、架橋モノマーとして作用することもでき、例えば、エポキシド化合物又はカルボジイミドと反応する。
モノマーの官能基は、組成物に潜在的な架橋性を付与するのに寄与する。ここで、架橋は、相互の反応によって又は架橋添加剤の添加によって行われる。有利には、架橋は、実際に皮膜が形成された後の段階で行われる。
ここで重要なのは、架橋添加剤を多く用いすぎないことである。なぜなら、これは、残留架橋剤の残留物につながる可能性があるからである。他方で、架橋添加剤があまりに少なすぎると、コーティングは可溶性となり得る。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンは、さらに架橋添加剤を含有する。
ここで、架橋添加剤は、ポリヒドラジド、ポリアミン又はそれらの混合物であってよい。官能性架橋基は、例えば、ケト基、アルデヒド基及び/又はアセトアセトキシカルボニル基であり、続けて添加される配合される架橋添加剤(架橋剤)は、ポリアミン、例えばエチレンジミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン(HMDA)、オクタメチレンジアミン、エトキシル化/プロポキシル化されたジアミン若しくはポリアミン、二官能性若しくは三官能性Jeffamine、イソホロンジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、又はポリヒドラジド、例えばアジピン酸ジヒドラジド(ADDH)、シュウ酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド若しくはテレフタル酸ジヒドラジド、又はセミカルバジド若しくはヒドラジン官能基を有する架橋添加剤を含んでよい。あるいは、ポリマーは、ヒドラジド官能基を有してよく、続けて配合される架橋添加剤(架橋剤)は、ケト官能基を含有してよい。
官能基は、カルボキシル官能であってもよく、続けて配合される架橋剤は、アジリジン基、エポキシ−若しくはカルボジイミド官能基を含有していてよく、又は官能基は、シラン官能基であってよく、続けて配合される架橋添加剤(架橋剤)も同様にシラン官能基を含有してよい。
官能基は、ウレイド基であってもよく、続けて添加される架橋添加剤は、ポリアルデヒド、例えば、炭素原子1〜10個を有するα,ω−ジアルデヒド、例えばグリオキサール、グルタルジアルデヒド又はマロンジアルデヒド若しくはそれらのアセタール及びヘミアセタールであってよく、このことは、例えば、欧州特許出願公開第0789724号明細書(EP 0789724)に記載されている。
好ましくは、本発明によるポリマーディスパージョンは、第一の組成物において使用されるモノマーの全量を基準として2〜15質量%の架橋添加剤を含有する。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンは、第一の組成物において使用されるモノマーA3)の全量を基準として、20〜500質量%、とりわけ有利には20〜100質量%の架橋添加剤を含有する。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおいて、第一の組成物は、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、
A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、
A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物、及び
A4)少なくとも1種の分子量調整剤と、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
を含む。
本発明の有利な1つの実施形態では、1つ目の段階の重合に際して少なくとも1種の分子量調整剤が用いられる。これによって、連鎖停止反応を通して、エマルションポリマーのモル質量を減少させることができる。その際、調整剤は、ポリマー、一般的に鎖末端に結合される。調整剤の量は、1つ目及び2つ目の段階で重合されるべき全モノマーの100質量部を基準として、特に0.05〜5質量部、とりわけ有利には0.05〜2質量部である。適した調整剤は、例えば、チオール基を有する化合物、例えばtert−ブチルメルカプタン、チオグリコール酸アルキルエステル、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、n−又はtert−ドデシルメルカプタンである。調整剤は、一般的に、2000g/mol未満、特に1000g/mol未満の分子量を有する低分子量化合物である。
とりわけ有利なのは、2−エチルヘキシルチオグリコレート、チオグリコール酸アルキルエステル、メルカプトプロピオン酸及び/又はイソオクチルメルカプトプロピオネートである。
同様に、分子量調整剤として、遷移金属錯体、特にコバルトキレート錯体の触媒量を用いてよい;この技術は、触媒的連鎖移動重合として当業者に知られている(CCT=catalytic chain transfer)。
このような技術は、文献に記載されている。例えばN. S. Enikolopyan et al., J. Polym. Sci., Polym. Chem. Ed., volume 19, 879 (1981)などの様々な文献箇所においては、例えば、ラジカル重合に際してコバルト(II)ポルフィリン錯体を連鎖移動試薬として使用することが開示されている一方で、米国特許第4526945号明細書(US 4,526,945)は、このためにコバルト(II)のジオキシム錯体を使用することを開示している。様々な他の刊行物、例えば、米国特許第4680354号明細書(US 4,680,354)、欧州特許出願公開第0196783号明細書(EP-A-0196783)及び欧州特許出願公開第0199436号明細書(EP-A-0199436)は、ラジカル重合によってオレフィン性不飽和モノマーからオリゴマーを製造するために特定の及び他のタイプのコバルト(II)キレートを連鎖移動試薬として使用することを記載している。他方で、国際公開第87/03605号(WO-A-87/03605)は、このために特定のコバルト(II)キレート錯体を使用すること、並びに他の金属、例えばイリジウム及びレニウムなどの特定のキレート錯体を使用することも特許請求している。
これらの文献箇所に開示されている金属キレート錯体、並びにその中で触媒的連鎖移動重合の実施のために開示されている特別な重合技術も、ここで参照によって取り込む。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおいて、第二の組成物は、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル及び/又はビニル芳香族と、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
を含む。
第二の組成物におけるA1)としてとりわけ有利なのは、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、3−プロピルヘプチルアクリレート及び/又はスチレンである。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおいて、少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤は、
(1)式(I)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
R2、R2’=H又はR2及びR2’=O、
R3:H又はアルキル、
R4:H又はOH、
X:SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
m:0又は1、
n:0〜1000、特に1〜1000の整数]の化合物;
(2)式(II)
Figure 2017537171
[式中、
X:SO3 -、PO4 2-又はSO4 -
R:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール]の化合物;
(3)式(III)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
X:SO4 -、SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
n:0〜1000、特に1〜1000の整数]の化合物;
(4)式(IV)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、及び
Y:SO3 -、PHO3 -又はPO3 2-
n:0〜1000、特に1〜1000の整数]の化合物;
又は式(I)〜(IV)の化合物の混合物から成る群から選択される。
共重合可能なアニオン性乳化剤は、中和された形態で存在してよい。有利には、アニオン性基X及び/又はYに対する対イオンとして、H+、Li+、Na+、K+、Ca2+、NH4 +又はそれらの混合物の群から選択されるカチオンが存在する。
有利なのは、カチオンNH4 +又はNa+である。
「アルキル」は、飽和脂肪族炭化水素基を意味し、これは直鎖状又は分枝鎖状(分枝状)であってよく、かつ鎖中に炭素原子1〜20個を有してよい。有利なアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状であってよく、かつ鎖中に炭素原子1〜10個を有してよい。分枝鎖状とは、低級アルキル基、例えばメチル、エチル又はプロピルが、線状アルキル鎖についていることを意味する。アルキルは、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル及び1−オクタデシルである。
「シクロアルキル」は、環中に3個〜10個の炭素原子を有する脂肪族環である。有利なシクロアルキル基は、環中に4個〜およそ7個の炭素原子を有する。
「アリール」は、フェニル又はナフチルを意味する。「アラルキル」は、アリール基で置換されているアルキル基を意味する。「置換されたアラルキル」及び「置換されたアリール」は、アリール基、又はアラルキル基のアリール基が、アルキル、アルコキシ、ニトロ、カルボアルコキシ、シアノ、ハロ、アルキルメルカプチル、トリハロアルキル又はカルボキシアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されていることを意味する。
「アルコキシ」は、アルキル−O−基を意味し、ここで、「アルキル」は、前述の意味を有する。低級アルコキシ基が有利である。例示的な基として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ及びn−ブトキシが挙げられる。
「低級アルキル」は、1個〜およそ7個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。
「アルコキシアリール」は、前述のようなアルコキシ基で置換されている、前述のようなアリール基を意味する。
「ハロゲン」(又は「ハロ」)は、塩素(クロロ)、フッ素(フルオロ)、臭素(ブロモ)又はヨウ素(ヨード)を意味する。
とりわけ有利には、共重合可能なアニオン性乳化剤は、
(1)式(I)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H又はアルキル、
R2、R2’=H又はR2及びR2’=O、
R3:H、
R4:H又はOH、
X:SO3 -、HPO4 -、PO4 2-
m:0又は1、
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]の化合物;
(2)式(II)
Figure 2017537171
[式中、
X:SO3 -、HPO4 -又はPO4 2-
R:H又はアルキル]の化合物;
(3)式(III)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、
X:SO4 -
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]の化合物;
(4)式(IV)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H又はアルキル、
Y:SO3 -
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]の化合物
から成る群から選択される。
好ましくは、共重合可能なアニオン性乳化剤は、式(III)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、
X:SO4 -
n:1〜1000、有利には1〜250、極めて有利には4〜50の整数]に従った化合物であり得る。
好ましくは、共重合可能なアニオン性乳化剤は、式(IV)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H又はアルキル、
Y:SO3 -
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]に従った化合物であり得る。
本発明によるポリマーディスパージョンにおいて使用される式(I)の共重合可能な乳化剤は、ポリエチレングリコール−モノアクリレートのリン酸エステルとも呼ばれる。同様に、式(I)の共重合可能な乳化剤は、ポリエチレングリコール−モノアクリレート又はアリルエーテルスルフェートのホスホン酸エステルとも呼ばれることができる。式(I)の市販の共重合可能な乳化剤は、Maxemul(登録商標)乳化剤又はSipomer(登録商標)PAM乳化剤である。
本発明によるポリマーディスパージョンにおいて使用される式(II)の共重合可能な乳化剤は、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルスルフェートとも呼ばれる。式(II)の市販の共重合可能な乳化剤は、Latemul(登録商標)PD乳化剤である。
本発明によるポリマーディスパージョンにおいて使用される式(III)の共重合可能な乳化剤は、分枝状不飽和アルキルアルコキシスルホネート又はアルキルアルコキシスルフェートとも呼ばれる。式(III)の市販の共重合可能な乳化剤は、Adeka(登録商標)Reasoap乳化剤である。
本発明によるポリマーディスパージョンにおいて使用される式(IV)の共重合可能な乳化剤は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルのナトリウム塩又はアンモニウム塩とも呼ばれる。式(IV)の市販の共重合可能な乳化剤は、Hitenol(登録商標)BC乳化剤である。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおけるポリマーA及び/又はポリマーBの粒度は、1nm〜100nmの範囲、特に5nm〜75nmの範囲、極めて有利には35〜50nmの範囲にある。本発明によるポリマーの粒度は、ハイドロダイナミッククロマトグラフィー(HDC)により測定した。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおいて、第一の組成物は、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル40〜94質量%、
A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸1〜15質量%、
A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物5〜45質量%
を含み、ここで、A1)〜A3)の量の値は、それぞれ、第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする。
「ここで、量の値は、それぞれ、第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする」との表現は、「ここで、質量割合は、そのつど足して100質量%になる」と同じ意味である。言い換えれば、これは、A)〜A3)が、合わせて計100質量%になることを意味する。相応して、このことは、A1)〜B)にも当てはめられる。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおいて、第一の組成物は、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル40〜93.9質量%、
A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸1〜15質量%、
A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物5〜20質量%
A4)分子量調整剤0〜5質量%と、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤0.05〜5質量%と
を含み、ここで、A1)〜B)の量の値は、それぞれ、第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンにおいて、第二の組成物は、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル85〜99.9質量%と、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤0.05〜5質量%と
を含み、ここで、A1)〜B)の量の値は、それぞれ、第二の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする。
有利には、本発明によるポリマーディスパージョンは、非重合性乳化剤を含まない。
芳香脂肪族又は脂肪族の非イオン性乳化剤は、例えば、エトキシル化されたモノ−、ジ−及びトリアルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C〜C10)、長鎖アルコールのエトキシレート(EO度:3〜100、アルキル基:C〜C36)並びにポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド−ホモポリマー及びコポリマーである。これらは、アルキレンオキシド単位を、統計的分布で又はブロックの形態で共重合されたものとして、例えばEO/POブロックコポリマーを含有することができる。
アニオン性乳化剤は、例えば、アルキルスルフェート(アルキル基:C〜C22)、エトキシル化アルカノール(EO度:2〜50、アルキル基:C12〜C18)及びエトキシル化アルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C〜C)の硫酸モノエステル、アルキルスルホン酸(アルキル基:C12〜C18)並びにアルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C〜C18)のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩である。更なる乳化剤は、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, volume XIV/1, Makromolekulare Stoffe [Macromolecular compounds], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart, 1961, pp. 192-208に見出される。同様に、アニオン性乳化剤は、ビス(フェニルスルホン酸)エーテル又はそれらのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩であって、これらは、一方の又は両方の芳香族環上にC〜C24−アルキル基を有する。これらの化合物は、例えば米国特許第4269749号明細書(US-A-4,269,749)から一般に知られており、商業的に、例えばDowfax(登録商標)2A1(Dow Chemical Company)として入手可能である。
カチオン性乳化剤は、好ましくは、第四級アンモニウムハロゲン化物、例えば、トリメチルセチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、又はN−C6〜C20−アルキルピリジン、N−C6〜C20−アルキルモルホリン若しくはN−C6〜C20−アルキルイミダゾールの第四級化合物、例えばN−ラウリルピリジニウムクロリドである。
本発明の更なる対象は、本発明によるポリマーディスパージョンを製造する方法において、
少なくとも1つの二段階乳化重合を実施し、該二段階乳化重合が、以下の工程:
1)ポリマーAを、
A)少なくとも1種のモノマー、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造する工程、
2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜる工程、
3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、
A)少なくとも1種のモノマー、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
を含む第二の組成物からのラジカル重合によって製造する工程
を含む方法である。
本方法では、A)として、以下のモノマーA1)、A2)及び/又はA3)の少なくとも1つを用いることができる:
A1)(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、ビニル芳香族、ラジカル重合可能な化合物、架橋剤及び/又はα,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミド
これは、有利には、その線状、環状及び/又は分枝状アルキル基が、炭素原子1〜20個、とりわけ有利には1〜10個、極めて有利には1〜8個、特に炭素原子1〜4個を有する(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステルを含む。環式(環状)化合物の場合、アルキル基は、少なくとも3個の炭素原子を有する。
(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステルの例として挙げられるのは、(メタ)アクリル酸メチルエステル、アリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸−n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸イソブチルエステル、(メタ)アクリル酸−sec−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸−イソペンチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルブチルエステル、(メタ)アクリル酸アミルエステル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル(2−エチルヘキシルアクリレート)、(メタ)アクリル酸−2−プロピルヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸−n−デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル及び(メタ)アクリル酸−n−ドデシルエステル及び(メタ)アクリル酸−シクロヘキシルエステルである。
有利なのは、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、2,3−エポキシプロピル(メタ)アクリレート及び3−プロピルヘプチルアクリレート又はそれらの混合物である。
有利には、炭素原子20個までを有するビニル芳香族が含まれる。
ビニル芳香族化合物として、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、α−及びp−メチルスチレン、α−ブチルスチレン、4−n−ブチルスチレン、4−n−デシルスチレン、好ましくはスチレン及びα−メチルスチレンが考慮される。
少なくとも1種のラジカル重合可能な化合物は、炭素原子20個までを有するエチレン性不飽和ニトリル、炭素原子20個までを含有するカルボン酸のビニルエステル、炭素原子10個までを有するビニルハロゲン化物及び炭素原子1〜10個までを含有するアルコールのビニルエーテル又はそれらの混合物から成る群から選択される。
エチレン性不飽和ニトリルの例は、フマル酸ジニトリル、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、有利にはアクリロニトリル及びメタクリロニトリル、とりわけ有利にはアクリロニトリルである。炭素原子1〜20個を有するカルボン酸のビニルエステルは、例えば、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルエステル、酪酸ビニル及び酢酸ビニル、有利には酢酸ビニルである。ビニルハロゲン化物は、塩素、フッ素又は臭素で置換されたエチレン性不飽和化合物、有利には塩化ビニル及び塩化ビニリデンである。
架橋剤は、少なくとも2個、有利には2〜6個、とりわけ有利には2〜4個、極めて有利には2〜3個、特にちょうど2個のラジカル重合可能な二重結合を有する化合物である。
例として挙げられるのは、ジ−及びポリ(メタ)アクリレート、1,2−、1,3−及び1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,2−及び1,3−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート及びペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレートである。
そのうえ、ジビニルベンゼン及びアリル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミドは、(メタ)アクリル酸アミド、カルボン酸アミド、ジカルボン酸のアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される。とりわけ有利なのは、イタコン酸ジアミド、マレイン酸ジアミド又はフマル酸ジアミドであり、特に有利なのは、メタクリル酸アミド及びアクリル酸アミドである。
特に、(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、ビニル芳香族、ラジカル重合可能な混合物、架橋剤及び/又はα,β−エチレン性不飽和カルボン酸アミドの混合物も適している。
A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
これらは、3〜10個、有利には3〜6個、とりわけ有利には3〜4個の炭素原子を有するα,β−エチレン性不飽和カルボン酸である。任意に、イオン性基は、例えば、酸官能基が無水物基の形態で存在している無水マレイン酸におけるように、潜在的に存在していてもよい。
有利なのは、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、又はジカルボン酸、例えばイタコン酸、マレイン酸若しくはフマル酸、とりわけ有利にはメタクリル酸及びアクリル酸、あるいはまた、それらの混合物である。
(メタ)アクリル(酸)は、本明細書中では、メタクリル(酸)及びアクリル(酸)を表す。
化合物A3)は、(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート(AAEMA)、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される。
有利なのは、本発明によるポリマーディスパージョンを製造する方法において、
少なくとも1つの二段階乳化重合を実施し、該二段階乳化重合が、以下の工程:
1)水に分散されたポリマーAを、水性媒体中で、第一の組成物からのラジカル重合によって製造する工程、ここで、第一の組成物は、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、
A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、
A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物、及び
A4)少なくとも1種の分子量調整剤と、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
を含む、
2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜる工程、
3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、第二の組成物からのラジカル重合によって製造する工程を含み、ここで、第二の組成物が、
A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)エステルと、
B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
を含む方法である。
モノマーとして、前のA)〜A3)の箇所で挙げた化合物を使用することができる。
有利なのは、本発明によるポリマーディスパージョンを製造する方法において、少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤が、
(1)式(I)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
R2、R2’=H又はR2及びR2’=O、
R3:H又はアルキル、
R4:H又はOH、
X:SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
m:0又は1、
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]の化合物;
(2)式(II)
Figure 2017537171
[式中、
X:SO3 -、PO4 2-又はSO4 -
R:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール]の化合物;
(3)式(III)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
X:SO4 -、SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]の化合物;
(4)式(IV)
Figure 2017537171
[式中、
R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、及び
Y:SO3 -、PHO3 -又はPO3 2-
n:1〜1000、有利には1〜500、極めて有利には4〜50の整数]の化合物;
又は式(I)〜(IV)の化合物の混合物から成る群から選択される方法である。
有利には用いられる基R1、R2、R3、X及びY並びにm及びnは、前で挙げている。
本発明の更なる対象は、水性組成物の形態のコーティング剤に関し、該コーティング剤は、
i)本発明による少なくとも1種のポリマーディスパージョン、
ii)場合により少なくとも1種の有機及び/若しくは無機フィラー並びに/又は有機及び/若しくは無機顔料、
iii)場合により添加剤、
iv)水
を含有する。
本発明によるコーティング剤は、好ましくは、水性塗料中で用いられる。これらの塗料は、例えば、無着色系(クリアコート)又は着色系の形態で存在する。顔料の割合は、顔料体積濃度(PVC)によって表されることができる。PVCは、乾燥塗膜のバインダー(VB)、顔料(Vp)及びフィラー(VF)の体積からなる全体積に対する、顔料(V)及びフィラー(V)の体積の比率(%)を表す:PVC=(VP+VF)×100/(Vp+VF+VB)。塗料は、PVCに基づき、例えば、以下のとおり分類することができる:
高充填の内装用ペイント、耐洗浄性、白色/艶消し 約85
内装用ペイント、耐摩耗性、白色/艶消し 約80
半光沢ペイント、半艶消し 約35
半光沢ペイント、絹糸光沢 約25
高光沢ペイント、約15〜25
外装壁塗り用ペイント、白色 約45〜55
クリアコート <5
これらのディスパージョンは、有利には、PVC <50で、とりわけ有利にはPVC <35で、さらにより有利には低充填系(PVC <23)及びクリアコート(PVC <5)で用いられる。
クリアコート系における適したフィラーは、例えば、所望どおり光沢を大きく損なう艶消し剤である。艶消し剤は、一般に透明であり、かつ有機でも無機であってもよい。シリカをベースとする無機フィラーが最も適しており、かつ広く行き渡って市販されている。例は、W.R.Grace&Company社のSyloid(登録商標)ブランド及びEvonik GmbH社のAcematt(登録商標)ブランドである。有機艶消し剤は、例えば、BYK−Chemie GmbH社からCeraflour(登録商標)ブランド及びCeramat(登録商標)ブランドで入手可能であり、Deuteron GmbH社からDeuteron MK(登録商標)ブランドで入手可能である。ディスパージョンペイント(Dispersionsfarben)用の他の適したフィラーは、長石などのアルミノケイ酸塩、カオリン、タルク、マイカ、マグネサイトなどのケイ酸塩、例えばカルサイト又はチョークの形態の炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩、炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウムなどのアルカリ金属硫酸塩、二酸化ケイ素などである。当然のことながら、塗料中では、微細なフィラーが有利である。フィラーは、個々の成分として用いられることができる。しかしながら、実際には、フィラー混合物がとりわけ有効であることがわかり、その例は、炭酸カルシウム/カオリン、炭酸カルシウム/タルクである。光沢塗料は、一般に、非常に微細なフィラーを少量しか有さないか、又はフィラーを含有しない。
微細なフィラーは、隠ぺい力を高めるために及び/又は白色顔料を節約するために用いることもできる。隠ぺい力、色調及び色の濃さを調整するために、好ましくは、着色顔料とフィラーのブレンドが用いられる。
適した顔料は、例えば、無機白色顔料、例えば二酸化チタン、好ましくはルチル型の二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、三酸化アンチモン、リトポン(硫化亜鉛+硫酸バリウム)又は有色顔料、例えば、酸化鉄、カーボンブラック、グラファイト、亜鉛黄、亜鉛緑、ウルトラマリン、マンガンブラック、アンチモンブラック、マンガンバイオレット、プルシアンブルー又はシュバインフルトグリーンである。無機顔料のほかに、本発明によるディスパージョンペイントは、有機着色顔料、例えばセピア、ガンボージ、カッセルブラウン、トルイジンレッド、パラレッド、ハンザイエロー、インジゴ、アゾ染料、アントラキノイド及びインジゴ染料並びにジオキサジン、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料及び金属錯体顔料も含有してよい。Ropaque(登録商標)及びAQACell(登録商標)ディスパージョンなどの、光散乱を増大させるための含有空気を有する合成白色顔料も適している。さらに、適しているのは、BASF SE社のLuconyl(登録商標)ブランド、例えばLuconyl(登録商標)イエロー、Luconyl(登録商標)ブラウン及びLuconyl(登録商標)レッドなど、特に透明な別種のものである。
本発明によるコーティング剤(水性塗料とも呼ばれる)は、ポリマーディスパージョンのほかに、場合により、追加的な皮膜形成ポリマー、顔料及び更なる添加剤を含有してよい。
通常の添加剤(助剤)に包含されるのは、湿潤剤又は分散剤、例えばポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム又はポリリン酸アンモニウム、アクリル酸無水物コポリマー若しくはマレイン酸無水物コポリマーのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩、ポリホスホン酸塩、例えば1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム並びにナフタレンスルホン酸の塩、特にそれらのナトリウム塩である。
重要な添加剤は、皮膜形成助剤、増粘剤及び消泡剤である。適した皮膜形成助剤は、例えば、Eastman Chemicals社のTexanol(登録商標)、並びに、例えばBASF SE社よりSolvenon(登録商標)及びLusolvan(登録商標)の名称で及びDow社よりDowanol(登録商標)の商品名で商業的に入手可能であるグリコールエーテル及びグリコールエステルである。量は、全調製物に対して、好ましくは<10質量%、とりわけ有利には<5質量%である。全く溶剤を使わずに調製することも可能である。
更なる適した添加剤は、流動性改良剤(Verlaufsmittel)、消泡剤、殺菌剤及び増粘剤である。適した増粘剤は、例えば、ポリウレタン増粘剤などの会合性増粘剤である。増粘剤の量は、塗料の固形分含有量を基準として、好ましくは2.5質量%未満、とりわけ有利には1.5質量%未満の増粘剤である。木材塗料の配合に関する更なる指摘事項が、M. Schwartz and R. Baumstark著“water-based acrylates for decorative coatings”ISBN 3-87870-726-6の中で詳しく記載されている。
本発明の更なる対象は、コーティング材料のための本発明によるポリマーディスパージョンの使用である。
本発明の更なる対象は、塗料のための本発明によるポリマーディスパージョンの使用である。
本発明による塗料の製造は、公知の手法で、成分を、このために通常用いられる混合装置中でブレンドすることによって行う。顔料、水及び場合により添加剤から、水性ペースト又はディスパージョンを準備し、その後の時点でポリマーバインダー、すなわち、ポリマーの水性ディスパージョンを、顔料ペースト又は顔料ディスパージョンと混合することが有効であるとわかった。
本発明による塗料は、通常、基材に、例えば、刷毛塗り、吹付け塗り、浸し塗り、ローラー塗り、ブレード塗りによって施与することができる。
本発明による塗料は、取り扱いが容易なこと及び良好な加工特性によって特徴付けられる。該塗料は、有害物質の量が低い。それらは、良好な性能特性、例えば、良好な耐水性、良好な湿式付着性、及び良好な耐ブロッキング性、良好な重塗り適合性を有し、かつ塗布した際に良好な延展性を示す。使用されるキット(Arbeitsgeraet)は、水で簡単に洗浄することができる。
前で記載したすべての実施形態及び有利な実施形態は、文脈上明確に別途示されない限り、互いに自由に組み合わせることが可能である。
特に、「含む」との表記、又は「包含する」との表記は、「から成る」又は「から成っている」との表記を含む。
本発明による対象の更なる利点及び好ましい実施態様を、図1によって具体的に示し、以下の記載によって説明する。ここで、図面は、単に説明のためのものであり、本発明をいかなる形でも制限することを意図したものではないことに留意されたい。
Lenetaフィルム上への本発明による調製物の湿式ドローダウンを示す図
図1は、Lenetaフィルム上への5つの異なる湿式ドローダウン(nasse Aufzuege)を示す(国際公開第2012/130712号(WO 2012/130712-A1)(VB1及びVB2)からのバインダーと比較した、アクリレート増粘剤及び本発明によるポリマーディスパージョンB1〜B3を含有する本発明による調製物)。本発明によるポリマーディスパージョンをベースとする調製物は、ぬれ透明性(Nasstransparenz)を有することを読み取ることができる。
本発明を、以下の実施例によって詳細に説明する。
実施例1(B1)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水732.6g及び
Adeka Reasoap SR−1025 18.5g(25質量%水溶液)
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水196.1g
Adeka Reasoap SR−1025 6.2g(25質量%水溶液)
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート22.8g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水396.1g
Adeka Reasoap SR−1025 10.6g(25質量%水溶液)
n−ブチルアクリレート280.0g
メチルメタクリレート343.0g及び
2−エチルヘキシルアクリレート322.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6:(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3430.4gは、42.6質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、41nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
実施例2(B2)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水732.6g及び
Adeka Reasoap SR−1025 18.5g(25質量%水溶液)
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水196.1g
Adeka Reasoap SR−1025 6.2g(25質量%水溶液)
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート21.0g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水396.1g
Adeka Reasoap SR−1025 10.6g(25質量%水溶液)
n−ブチルアクリレート280.0g
アリルメタクリレート7.0g及び
メチルメタクリレート336.0g及び
2−エチルヘキシルアクリレート322.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6:(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3425.9gは、42.5質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、40nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
実施例3(B3)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水732.6g及び
Adeka Reasoap SR−1025 18.5g(25質量%水溶液)
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水196.1g
Adeka Reasoap SR−1025 6.2g(25質量%水溶液)
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液28.0g
メチルメタクリレート290.5g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート21.0g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水396.1g
Adeka Reasoap SR−1025 10.6g(25質量%水溶液)
n−ブチルアクリレート280.0g
メチルメタクリレート343.0g及び
2−エチルヘキシルアクリレート322.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6:(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3425.9gは、42.5質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、40nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
比較例1(VB1)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水289.6g及び
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液32.0g
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、40分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、25質量%のアンモニア水溶液0.8gを添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード3を開始し、90分間にわたり一定の流量で連続的に計量した。フィード3の開始から45分後、25質量%のアンモニア溶液0.8gを添加した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水31.9g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム2.4g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水60.1g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液4.0g
メタクリル酸7.2g
15質量%のメタクリルアミド水溶液54.0g
スチレン18.0g
メチルメタクリレート101.6g
n−ブチルアクリレート21.0g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液9.7g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液72.0g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート2.9g
フィード3(以下からの均一混合物):
脱イオン水175.3g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液8.0g
n−ブチルアクリレート288.0g
n−ブチルメタクリレート60.0g及び
メチルメタクリレート72.0g
フィード3の終了後、重合混合物を、80℃でさらに90分間反応させた。次いで、25質量%のアンモニア溶液2.5gを添加して、15分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。40℃より低い温度で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液60gを添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン1373.8gは、43.6質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、67nmの重量平均粒子径を有する。
比較例2(VB2)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水701.3g及び
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液30.8g
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、40分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、25質量%のアンモニア水溶液1.9gを添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード3を開始し、90分間にわたり一定の流量で連続的に計量した。フィード3の開始から45分後、25質量%のアンモニア溶液1.9gを添加し、そしてフィード4を開始し、フィード3の残量と並行して一定の流量で連続的に計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水65.1g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.9g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水140.1g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液9.3g
メタクリル酸16.8g
15質量%のメタクリルアミド水溶液126.0g
スチレン42.0g
メチルメタクリレート237.2g
n−ブチルアクリレート49.0g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液22.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液168.0g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート11.2g
フィード3(以下からの均一混合物):
脱イオン水404.0g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液9.3g
n−ブチルアクリレート315.0g
2−エチルヘキシルアクリレート266.0g
n−ブチルメタクリレート140.0g及び
メチルメタクリレート259.0g
フィード4(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード3及び4の終了後、重合混合物を、80℃でさらに90分間反応させた。次いで、25質量%のアンモニア溶液5.9gを添加して、15分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。40℃より低い温度で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液140gを添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3177.2gは、42.8質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、77nmの重量平均粒子径を有する。
比較例3(VB3)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水721.0g及び
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液30.8g
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水191.4g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液10.3g
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート22.8g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水388.9g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液17.7g
n−ブチルアクリレート280.0g
メチルメタクリレート343.0g
2−エチルヘキシルアクリレート322.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3427.7gは、42.6質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、39nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
比較例4(VB4)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水728.0g及び
20質量%のイソトリデカノールエトキシレート1)水溶液23.1g
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水194.6g
20質量%のイソトリデカノールエトキシレート1)水溶液7.7g
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート22.8g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水393.3g
20質量%のイソトリデカノールエトキシレート1)水溶液13.3g
n−ブチルアクリレート280.0g
メチルメタクリレート343.0g
2−エチルヘキシルアクリレート322.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3427.6gは、42.6質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、43nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
1)例えばBASF SE社のLutensol TO 82
調製物
ラッカー及びペイントの両方を調製した。
・ ラッカーのぬれ透明性を評価した:Lenetaフィルム上に300μmのぬれ膜厚でドローダウンした。学校の成績付けによる評価:1=非常に良い,透明、5=非常に悪い,不透明
・ 白化現象:試験されるべきラッカーのフィルムを、300μmのぬれ膜厚でガラス板上にドローダウンする。それから、室温で3日間の乾燥時間後に測定を行ってよい。ガラス板を、約400mlの脱イオン水(H2O)が充填されているビーカーの中に設置して、45分後に目視により評価する。評価:0=白化なし、1=非常に微かな白化、2=微かな白化、3=中程度の白化、4=強い白化、5=全体的に白化
・ 吸水量:試験されるべきペイントを、テフロンコーティングされた基材に塗布する。その際、約400μmの乾燥膜厚が形成するように、ギャップ高さを選択すべきである。フィルムの乾燥後、これを基材から剥がし、吊り下げるか又はラックに置いて室温で少なくとも3日間貯蔵する。それぞれ50×40mmの3つの試験片を打ち抜き、再度少なくとも4日間室温で貯蔵し、それらの重量を化学天秤により測定し、鋼製メッシュバスケットの間に寝かせて、フィルムが底面上に横たわることも、浮動することもできないようにし、かつ全面が水でぬらされるようにする。脱イオン水が充填されている水浸用ボックスに24時間貯蔵した後、テストピースを取り出して乾燥し、直ちに化学天秤で再び秤量する。評価:吸水率=[(最終WA重量−初期重量)/初期重量]×100%。
・ 乾燥したラッカー及びペイントの両方の毛細管吸水量:
− 試験装置:Erichsen社のフィルム延伸装置400μm/10cm幅。
− 試験材料:松材板(30×10×2cm)、150mlのビーカー。
− 手順:試験されるべきペイントを、Erichsen社のフィルム延伸装置により松材板上にドローダウンする。少なくとも1日間乾燥し、その後、板を、3つの同一サイズの断片に切り分けて(約10×10×2cm)、計7日間乾燥する。この乾燥期間後、試験片を秤量する(0値)。引き続き、コーティングされた試験片の面を、充填されたビーカーの開口部に当てて裏返す。そのとき、未コーティングの面は、下を向いていることが望ましく、かつビーカー中に存在する水は、コーティングされるべき試験片の面と接触していることが望ましい。3日間の接触期間後、水を試験片から遠ざけて(ビーカーから離して乾燥する)、試験片を再び秤量する。
・ 振り子硬度:300μmのぬれ膜厚を有するフィルムをガラス上にドローダウンして、室温で7日間乾燥した。硬度は、EN ISO 1522(2006年12月)により測定した。
Figure 2017537171
Figure 2017537171
Figure 2017537171
Figure 2017537171
実施例4(B4)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水732.6g及び
Adeka Reasoap SR−1025 18.5g(25質量%水溶液)
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水196.1g
Adeka Reasoap SR−1025 6.2g(25質量%水溶液)
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート21.0g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水396.1g
Adeka Reasoap SR−1025 10.6g(25質量%水溶液)
n−ブチルアクリレート658.0g
メチルメタクリレート280.0g及び
アリルメタクリレート7.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6:(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3425.9gは、42.3質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、42nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
比較例5−Adeka Reasoapは、初期装入物及びフィード2の中に限る
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水732.6g及び
Adeka Reasoap SR−1025 18.5g(25質量%水溶液)
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水196.1g
Adeka Reasoap SR−1025 6.2g(25質量%水溶液)
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート21.0g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水387.0g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液17.7g
n−ブチルアクリレート658.0g
メチルメタクリレート280.0g及び
アリルメタクリレート7.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3425.8gは、42.5質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、47nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
比較例6−Adeka Reasoapは、フィード4の中に限る(VB6)
計量装置及び温度調整装置を備えた重合容器に、20〜25℃(室温)で窒素雰囲気下に、
脱イオン水719.6g及び
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液30.8g
を装入して、撹拌しながら80℃に加熱した。この温度に達したら、フィード1全体を添加して、2分間撹拌した。その後、フィード2を開始して、45分間にわたり計量した。フィード2の終了後、10分間重合を続け、次いで、フィード3を添加して、10分間撹拌した。引き続き、フィード4を開始した。このフィードの50%を45分間で計量した後、これを停止し、フィード5を添加して、10分間撹拌した。次いで、フィード4の残量及びこれと並行してフィード6を45分間にわたり計量した。
フィード1(以下からの均一溶液):
脱イオン水55.8g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム4.2g
フィード2(以下からの均一混合物):
脱イオン水192.1g
15質量%のラウリル硫酸ナトリウム水溶液10.3g
メタクリル酸45.5g
メチルメタクリレート中25質量%のウレイドエチルメタクリレート溶液18.2g
メチルメタクリレート300.3g
n−ブチルアクリレート45.5g
20質量%のジアセトンアクリルアミド水溶液227.5g及び
2−エチルヘキシルチオグリコレート21.0g
フィード3:
25質量%のアンモニア溶液27.0g
フィード4(以下からの均一混合物):
脱イオン水396.1g
Adeka Reasoap SR−1025 10.6g(25質量%水溶液)
n−ブチルアクリレート658.0g
メチルメタクリレート280.0g及び
アリルメタクリレート7.0g
フィード5:
25質量%のアンモニア溶液9.0g
フィード6(以下からの均一溶液):
脱イオン水9.3g及び
ペルオキソ二硫酸ナトリウム0.7g
フィード4及び6の終了後、重合混合物を、80℃でさらに30分間反応させた;次いで、脱イオン水167.2gを添加して、さらに80℃で90分間撹拌した。
引き続き、得られた水性ポリマーディスパージョンを室温に冷却した。室温で、12質量%のアジピン酸ジヒドラジド水溶液189.6gをさらに添加した。最後に、このディスパージョンを125μmのフィルターに通して濾過した。
得られた水性ポリマーディスパージョン3425.3gは、42.4質量%の固形分含有率を有していた。MFTは、≦0℃であった。脱イオン水で希釈された水性ポリマーディスパージョンは、46nmの重量平均粒子径を有する(HDCにより測定)。
Figure 2017537171
Figure 2017537171
VB1 比較例1、 B1 実施例1、 B2 実施例2、 B3 実施例3、 VB2 比較例2
1つ目の段階の重合のポリマーの重量平均分子量は、2〜35kDa、有利には5〜25kDaである。1つ目の段階の重合のモノマーは、1つ目の段階のモノマーから製造したポリマーについて計算されるガラス転移温度が、50℃より高く、特に50℃〜150℃の範囲又は70℃〜125℃の範囲にあるように選択する。

Claims (17)

  1. 少なくとも1つの二段階乳化重合によって得られるポリマーディスパージョンであって、ここで、
    1)ポリマーAを、
    A)少なくとも1種のモノマー、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
    を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造し、
    2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜ、
    3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、
    A)少なくとも1種のモノマー、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
    を含む第二の組成物からのラジカル重合によって製造する、前記ポリマーディスパージョン。
  2. ポリマーAを、水性媒体中でラジカル乳化重合によって製造する、請求項1記載のポリマーディスパージョン。
  3. ポリマーディスパージョンが、さらに架橋添加剤を含有する、請求項1又は2記載のポリマーディスパージョン。
  4. ポリマーAが、水に分散されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  5. 第一の組成物が、
    A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、
    A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、
    A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物、及び
    A4)少なくとも1種の分子量調整剤と、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
    を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  6. 第二の組成物が、
    A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル及び/又はビニル芳香族と、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
    を含む、請求項1から5までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  7. 少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤が、
    (1)式(I)
    Figure 2017537171
    [式中、
    R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
    R2、R2’=H又はR2及びR2’=O、
    R3:H又はアルキル、
    R4:H又はOH、
    X:SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
    m:0又は1、
    n:0〜1000の整数]の化合物;
    (2)式(II)
    Figure 2017537171
    [式中、
    X:SO3 -、PO4 2-又はSO4 -
    R:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール]の化合物;
    (3)式(III)
    Figure 2017537171
    [式中、
    R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
    X:SO4 -、SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
    n:0〜1000の整数]の化合物;
    (4)式(IV)
    Figure 2017537171
    [式中、
    R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、及び
    Y:SO3 -、PHO3 -又はPO3 2-
    n:0〜1000の整数]の化合物;
    又は式(I)〜(IV)の化合物の混合物から成る群から選択される、請求項1から6までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  8. ポリマーA及び/又はポリマーBの粒度が、1nm〜100nmの範囲にある、請求項1から7までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  9. 第一の組成物が、
    A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル40〜94質量%、
    A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸1〜15質量%、
    A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物5〜45質量%
    を含み、ここで、A1)〜A3)の量の値は、それぞれ、第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  10. 第一の組成物が、
    A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル40〜93.9質量%、
    A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸1〜15質量%、
    A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物5〜20質量%
    A4)少なくとも1種の分子量調整剤0〜5質量%と、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤0.05〜5質量%と
    を含み、ここで、A1)〜B)の量の値は、それぞれ、第一の組成物において重合されるべきモノマー100質量%を基準とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  11. ポリマーディスパージョンが、非重合性乳化剤を含まない、請求項1から10までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョン。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョンを製造する方法であって、
    少なくとも1つの二段階乳化重合を実施し、該二段階乳化重合が、以下の工程:
    1)ポリマーAを、
    A)少なくとも1種のモノマー、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
    を含む第一の組成物からのラジカル重合によって製造する工程、
    2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜる工程、
    3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、
    A)少なくとも1種の親水性及び/又は疎水性モノマー、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤
    を含む第二の組成物からのラジカル重合によって製造する工程
    を含む、前記方法。
  13. 請求項1から11までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョンを製造する方法であって、
    少なくとも1つの二段階乳化重合を実施し、該二段階乳化重合が、以下の工程:
    1)水に分散されたポリマーAを、水性媒体中で、第一の組成物からのラジカル重合によって製造する工程、ここで、第一の組成物は、
    A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)アルキルエステル、
    A2)少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、
    A3)(メタ)アクリル酸2−(2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−エチルエステル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート(UMA)、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチルメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド(DAAM)、ジアセトンメタクリルアミド又はそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種の化合物、及び
    A4)少なくとも1種の分子量調整剤と、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
    を含む、
    2)1)で製造したポリマーAに塩基を混ぜる工程、
    3)ポリマーBを、2)で処理したポリマーAの存在下で、第二の組成物からのラジカル重合によって製造する工程を含み、ここで、第二の組成物が、
    A1)少なくとも1種の(メタ)アクリル酸(シクロ)エステルと、
    B)少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤と
    を含む、前記方法。
  14. 請求項1から11までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョンを製造する方法であって、少なくとも1種の共重合可能なアニオン性乳化剤が、
    (1)式(I)
    Figure 2017537171
    [式中、
    R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
    R2、R2’=H又はR2及びR2’=O、
    R3:H又はアルキル、
    R4:H又はOH、
    X:SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
    m:0又は1、
    n:0〜1000の整数]の化合物;
    (2)式(II)
    Figure 2017537171
    [式中、
    X:SO3 -、PO4 2-又はSO4 -
    R:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール]の化合物;
    (3)式(III)
    Figure 2017537171
    [式中、
    R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、
    X:SO4 -、SO3 -、HPO4 -、PO4 2-又はCOO-
    n:0〜1000の整数]の化合物;
    (4)式(IV)
    Figure 2017537171
    [式中、
    R1:H、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール又はアルコキシアリール、及び
    Y:SO3 -、PHO3 -又はPO3 2-
    n:0〜1000の整数]の化合物;
    又は式(I)〜(IV)の化合物の混合物から成る群から選択される、前記方法。
  15. 水性組成物の形態のコーティング剤であって、
    i)請求項1から11までのいずれか1項記載の少なくとも1種のポリマーディスパージョン、
    ii)場合により少なくとも1種の有機及び/若しくは無機フィラー並びに/又は有機及び/若しくは無機顔料、
    iii)場合により添加剤、
    iv)水
    を含有する、前記コーティング剤。
  16. コーティング材料のための請求項1から11までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョンの使用。
  17. 塗料のための請求項1から11までのいずれか1項記載のポリマーディスパージョンの使用。
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