JP2017537147A - 水溶液からα−ラクトースを結晶化する方法 - Google Patents

水溶液からα−ラクトースを結晶化する方法 Download PDF

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Abstract

溶解したα−ラクトースとβ−ラクトースとを含む水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する方法であって、変旋光ループシステム(100)内の変旋光ループにおいて前記水溶液の第1の体積を循環させる段階を含み、変旋光ループシステムは、結晶化タンク(110)及び変旋光タンク(130)を備える、水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、選択的に使用する変旋光が有益である結晶化速度を改善した水溶液からα−ラクトース一水和物としてα−ラクトースを結晶化する方法に関する。
ラクトースは、乳児栄養及び医薬品におけるもののような多くの重要な用途を有する酪農業界の重要な副産物である。それは、ミルクに自然に存在して重量でミルクの2〜8%を構成する水溶性分子である。
水溶液中のラクトースは、α−ラクトース及びβ−ラクトースの2つのアノマー形態を有し、それらは、溶液中で動的に平衡であり、かつ変旋光が起きてそれらの平衡を維持することができる。
一般的に、α−ラクトース(正しくは、α−ラクトース一水和物)の結晶は、結晶化によって水溶液から得られる。水溶液中では、α−形態は、約93℃よりも低い与えられた温度ではβ−形態よりも溶解せず、α−形態は、最初に過飽和点に達し、水溶液から結晶化する時にα−ラクトース一水和物の結晶を形成する。本発明の開示を通して、水溶液からの結晶化がもたらす生成物は、常にα−ラクトース一水和物結晶形態であるので、以下ではα−ラクトースの結晶とα−ラクトース一水和物の結晶の間で区別しない。
結晶化に起因する溶液からのα−ラクトースの除去は、α−及びβ−ラクトース間の比率が変化し、そのために溶液がそれらの平衡に対応するよりも多くのβ−ラクトースを含有することを意味する。しかし、変旋光に起因して、α−ラクトースの含有量は連続的に補充され、それによって過飽和を維持し、かつ結晶化を続けることを可能にすることができる。この工程は、溶液が過飽和である限り続くことになり、かつ飽和点に達するまで停止しないことになる。
水溶液からのα−ラクトースの結晶化の分野では、結晶化中の温度プロファイルのような現在選択されている作動パラメータは、変旋光率(β−からα−ラクトース)、結晶化速度、及びα−ラクトースの溶解度間の妥協であることは公知である。一般的に、結晶化は、0℃に近い低温によって有利に作用し、低温は、α−ラクトースの溶解度を低下させるが、そのような低温は、変旋光及び結晶化速度を有意に低下させる。したがって、有意な量の結晶化α−ラクトースをもたらすためにラクトースを含む水溶液が20時間よりも長く結晶化タンクに置かれることは一般的である。これは、必要な生産容量を保証するために生産プラントに必要な結晶化タンクの数を増加させ、これは、高い投資及び工場フットプリントをここでもまた要求する。結晶化の従来技術の方法の別の欠点は、困難な結晶サイズ制御である。
水溶液からα−ラクトースを結晶化する現在の方法の限界を克服する多くの試みが行われたが、これまでのところ、どの1つの方法も結晶品質の改善、収率の増加、及び結晶化タンク内の滞留時間の短縮の問題に対する複合解決法を提供していない。
WO 2012/047122 A1は、重量で80%未満の全固形物を含むラクトース含有液体を与える段階と、入口及び出口を有する流路を定める1又は複数のチューブを含む熱交換器と蒸発容器とを含む蒸発器システムを与える段階と、ラクトース含有液体が強制循環又は熱吸い上げによって流路に沿って通過するように熱交換器中のラクトース含有液体を約50〜約90℃まで加熱する段階と、蒸発容器内のラクトース含有液体を濃縮し、蒸発器システム内のラクトース含有液体中に結晶化ラクトースを発生させる段階とを含むラクトース含有液体からラクトースを結晶化する方法を説明している。蒸発容器内の高濃度レベルのラクトースに起因して、α−ラクトースは、8℃〜25℃の温度でα−ラクトースを結晶化するための結晶化タンクに移送された時により迅速に沈殿することになるが、増大した蒸発のエネルギコストでのものである。
WO 2012/047122 A1
したがって、水溶液からα−ラクトースを結晶化する方法の改善に対する必要性が当業技術に存在する。この目的のために、本発明者は、結晶化中のβ−からα−ラクトースへの変旋光率を改善し、それによって結晶化タンク内の滞留時間を短縮し、かつα−ラクトースの収率を増大することができる方法を提案する。
本発明は、特許請求の範囲及び以下の説明において詳細に説明される。
したがって、本発明の第1の態様において、溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する方法を開示し、本方法は、変旋光ループシステム(100)内の変旋光ループにおいて水溶液の第1の体積を循環させる段階を含み、変旋光ループシステムは、水溶液からα−ラクトースを結晶化するために約0℃〜約30℃の結晶化温度Tcrystで作動し、第1の体積よりも大きい、好ましくは、第1の体積よりも遥かに大きい水溶液の第2の体積を含む結晶化タンク(110)と、α−ラクトースへのβ−ラクトースの変旋光を促進するために約30℃〜約110℃の変旋光温度Tmutaで作動する変旋光タンク(130)と、結晶化温度Tcrystから変旋光温度Tmutaまで第1の体積を加熱するための加熱器(120)と、変旋光温度Tmutaから結晶化温度Tcrystまで第1の体積を冷却するための冷却器(140)と、変旋光ループシステム(100)内で第1の体積を結晶化タンク(110)から加熱器(120)まで、変旋光タンク(130)まで、冷却器(140)まで、そして再度結晶化タンク(110)まで循環させるための少なくとも1つの循環手段(150)とを備え、変旋光タンク(130)は、等積条件下で作動され、第1の体積は、約1時間よりも短い変旋光時間Tmutaにわたって変旋光タンク(130)に保持される。
第1の態様の第2の実施形態により、第1の体積が、約32時間よりも短い保持時間Tcrystにわたって結晶化タンク(110)に保持され、約30分よりも短い加熱時間Theatにわたって加熱器(120)に保持され、約30分よりも短い冷却時間Tcoolにわたって冷却器(140)に保持され、保持時間Tcryst、加熱時間Theat、及び冷却時間Tcoolが独立に可変である第1の態様の方法を開示する。
第1の態様の第3の実施形態により、α−ラクトース一水和物の種晶が、結晶化タンク(110)内で水溶液の第2の体積に追加される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第4の実施形態により、少なくとも1つの循環手段(150)が連続的又は非連続的に作動する上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第5の実施形態により、第1の体積が、変旋光ループシステム(100)において、変旋光ループシステム(100)内の第1の体積の循環速度として第2の体積の15〜400体積%毎時の循環速度で循環される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第6の実施形態により、結晶化タンク(110)に形成された結晶化α−ラクトース一水和物が連続的又は非連続的に除去される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第7の実施形態により、ラクトースが枯渇又はほぼ枯渇した水溶液の第3の容量が、変旋光ループシステム(100)から除去され、かつラクトースの豊富な等体積によって置換される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第8の実施形態により、第3の容量が、濾過により、好ましくは、ナノ濾過により除去される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第9の実施形態により、加熱及び変旋光、又は加熱及び変旋光及び冷却、又は変旋光及び冷却が、単一処理ユニット、好ましくは、単一熱交換器内で実行される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第10の実施形態により、冷却及び結晶化が、単一処理ユニット、好ましくは、単一結晶化タンク内で実行される上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
第1の態様の第11の実施形態により、結晶化α−ラクトース一水和物を結晶化する上述の方法が、結晶化α−ラクトース一水和物の収率を増大する方法、及び/又はα−ラクトース一水和物を結晶化するための結晶化速度を増大する方法、及び/又は結晶化α−ラクトース一水和物の結晶品質を高める方法、及び/又は結晶化α−ラクトース一水和物の結晶サイズ均一性を高める方法である上述の実施形態及び態様のいずれかによる方法を開示する。
本発明の第2の態様により、結晶化タンク(110)と、変旋光タンク(130)と、加熱器(120)と、冷却器(140)と、変旋光ループシステム(100)内でα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液を循環させるための少なくとも1つの循環手段(150)と、第1の態様の実施形態のいずれかによる方法を実行するように構成されたコントローラとを含む変旋光ループシステム(100)を開示する。
第2の態様の第2の実施形態により、加熱器(120)及び変旋光タンク(130)、又は加熱器(120)及び変旋光タンク(130)及び冷却器(140)のいずれも単一処理ユニット、好ましくは、単一熱交換器である第2の態様の変旋光ループシステムを開示する。
第2の態様の第3の実施形態により、結晶化タンク(110)及び冷却器(140)が単一処理ユニット、好ましくは、単一結晶化タンクである第2の態様の変旋光ループシステムを開示する。
第2の態様の第4の実施形態により、加熱器(120)及び変旋光タンク(130)が単一処理ユニット、好ましくは、単一熱交換器である第2の態様の及び第2の態様の第2の実施形態の変旋光ループシステムを開示する。
第2の態様の第5の実施形態により、結晶分離手段(160)、好ましくは、遠心分離機、液体遠心分離機、及び/又は、薄膜フィルタ、特に精密濾過フィルタを更に備える、第2の態様及び第2の態様の第2から第4の実施形態による変旋光ループシステムを開示する。
第2の態様の第6の実施形態により、液体除去手段(170)、好ましくは、ナノフィルタ(180)と液体追加手段(190)とを更に備える、第2の態様及び第2の態様の第2から第5の実施形態による変旋光ループシステムを開示する。
本発明の更に別の方法及び実施形態を以下に説明する。
関連の処理パラメータを示す本発明の方法の図である。 本発明による変旋光ループシステムの構成要素図である。 概念実証の図である。 状態図/変旋光曲線の図である。
本発明の核心において、本発明者は、α−ラクトースの結晶化速度の増加は、α−ラクトースにおいて過飽和された水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する段階からβ−ラクトースをα−ラクトースに変旋光する段階を物理的に分離することによって驚くことに達成することができると認識している。
この目的のために、特許請求の範囲及び以下のテキストに開示するように、複合結晶化及び変旋光処理を開示する。以下に説明するように、システムの結晶化速度を増加させて結晶品質及び結晶収率を改善する変旋光ループを確立する。
以下では、図を参照して本発明をより詳細に説明する。
本発明により、溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する方法を開示し、本方法は、変旋光ループシステム(100)内で変旋光ループで溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液の第1の体積を循環させる段階を含み、変旋光ループシステム(100)は、結晶化タンク(110)、加熱器(120)、変旋光タンク(130)及び冷却器(140)を含み、変旋光タンク(130)は、等積条件下で作動され、第1の体積は、約1時間よりも短い変旋光時間Tmutaにわたって変旋光タンク(130)に保持される。
図1は、関連の処理パラメータを示す本発明の方法の流れ図を示すが、図2は、本発明の1つの可能な実施形態による変旋光ループシステム(100)の構成要素図を表示している。変旋光ループシステム(100)内の変旋光ループシステム(100)の構成要素の実際の位置は、説明で詳述するように異なる場合がある。
図3は、概念研究の実証からの結果を開示し、本発明の変旋光ループ方法の効果を示している。
図4は、変旋光ループの一般結果を開示している。破線の曲線は、60%過飽和(点線の曲線)しているラクトースの溶液がこの溶液を飽和点(実線の曲線)になる温度まで加熱する場合に、どのくらい速く変旋光処理が進むかを示している。一例として、水100g当たり30gのラクトースを有する溶液は、約19℃で60%だけ過飽和されることになる(点線の曲線)。この溶液が約37℃まで加熱される場合に、それは飽和点になる(実線の曲線)。37℃での変旋光は、19℃での変旋光よりも約6倍速くなる(破線の曲線)
図1では及び結晶化タンク(110)から開始すると、温度は低く、水溶液は、質量濃度Cα(1)で溶解したα−ラクトース及び質量濃度Cβ(1)でβ−ラクトースを含む。溶液が、与えられた低温でα−ラクトースで過飽和される場合に、α−ラクトースの結晶を形成し、固体α−ラクトースCα(s)の質量濃度は増加することになる。低温では、α−ラクトースへのβ−ラクトースの変旋光はゆっくりであるが、α−ラクトースの沈殿速度は、結晶化に対するα−ラクトースの利用性に依存する。
水溶液の第1の体積は、ここで結晶化タンク(110)から除去され、低温から高いとしてラベル付けしたより高い温度まで溶液を加熱するために加熱器(120)に移送される。溶液は、与えられた保持時間にわたって加熱器タンク(120)にそのまま残り、β−からα−ラクトースへの変旋光率は増加し始める。α−ラクトースを有する溶液の高温及び得られる過飽和により、存在するα−ラクトースのあらゆる結晶は溶解し始める。
加熱器(120)が溶液を高温まで加熱した状態で、それは変旋光タンク(130)に移送され、ここでそれは、α−ラクトースへのβ−ラクトースの迅速変旋光が達成され、依然として存在するα−ラクトースのあらゆる結晶が溶解する与えられた保持時間にわたって保持される。これは、α−ラクトースの濃度を増加させ、β−ラクトースの濃度を迅速に低減する。
変旋光が達成された後に、溶液は冷却器(140)に移送され、与えられた保持時間にわたってその中に保持され、溶液を結晶化タンク(110)と再結合する前に溶液を高温から低温に冷却する。冷却が十分に迅速に達成される場合に、α−ラクトース又はβ−ラクトースの濃度の有意な変化は観察されず、本質的にはα−ラクトースの結晶が形成されない。
実際的にかつ議論を容易にするために、変旋光ループは、加熱器(120)、変旋光タンク(130)及び冷却器(140)を含むように考えるものとし、それらは、結晶化タンク(110)によって変旋光ループシステム(100)を形成する。しかし、この定義は、システムを限定するように意図しておらず、単に本発明の開示における本発明の議論を案内するように機能するものとする。
従来技術では、高温内の蒸発により溶液中のラクトースを濃縮することが一般的である。それによって変旋光は、蒸発と同時に起こり、高温で、典型的には沸点で、例えば、真空下で及び約70〜75℃の温度でα−ラクトースとβ−ラクトースの間で平衡に達する。次に、濃縮溶液を結晶化タンクに移送する時に、α−ラクトースの迅速かつ非制御の形成は、その結果、より不十分な結晶品質によって最初に観察される。これは、例えば、製薬目的のためには残念なことである。
本発明者は、ここで驚くべきことに、等積条件下で変旋光ループを作動させ、すなわち、変旋光システムに含有されるα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液の全体積を本質的に一定に保ちながら、結晶化タンク内の体積変動を軽減することによって結晶品質が改善することができる(同時に、結晶化速度及び結晶収率を増大する)ことを見出した。
変旋光ループシステム(100)は、変旋光ループシステム(100)内で変旋光ループで第1の体積を結晶化タンク(110)から加熱器120)まで、変旋光タンク(130)まで、冷却器(140)まで、再度結晶化タンク(110)まで循環させるための少なくとも1つの循環手段(150)を更に含む。
したがって、本方法においては少なくとも1つの循環手段(150)に特定の制限を課さない。好ましくは、第1の体積は、例えば、ポンピングすることによって連続的に循環されるが、本方法は、不連続段階内のバッチ処理として又は連続及び/又は不連続処理の組合せとして循環を実行する時に等しく有益である。ポンピングする時に、少なくとも1つの循環手段(150)は、本発明の方法の実行に対して構成された生産プラントの特定の必要性による当業者の裁量で変旋光ループシステム(100)に置くことができる。
結晶化タンク(110)は、変旋光ループにおいて循環する第1の体積よりも大きい水溶液の第2の体積を保持することができる内側空間を含み、好ましくは、第2の体積は、第1の体積よりも遥かに大きい。それによって得られるのは、変旋光ループの作動中に結晶化タンク(110)に収容される体積は本質的に一定であること、結晶化処理は体積変動によってそれほど妨げられないことである。一部の体積変動は、より大きい変動でも許容されるが、結晶品質は、それによって悪い影響を受ける場合がある。結晶化タンク(110)は、α−ラクトースを結晶化する当業技術で公知の従来の設計のものであり、特に、攪拌機のような攪拌手段を含むことができる。
変旋光中の結晶化タンク(110)は、約0℃〜約30℃の結晶化温度Tcrystで作動する。変旋光ループを開始する前に、結晶化タンクは、より高温で作動させることができる。当業技術で公知のように、低い結晶化温度は、α−ラクトース一水和物の形成に利益を与え、当業者は、その分野の知識により結晶化温度を最適化する方法を知っているであろう。好ましくは、結晶化温度Tcrystは、0℃よりも高い温度から30℃よりも低い温度まで、より好ましくは、5°〜25℃であり、5°〜15℃が最適である。
変旋光タンク(130)は、α−ラクトースへのβ−ラクトースの変旋光を促進するために約30℃〜約110℃の変旋光温度Tmutaで作動する。
表1では、溶解度パラメータ及び反応速度パラメータは、0℃〜100℃の温度間隔に対してα−及びβ−ラクトースに対して与えられる。平衡状態でβ−ラクトース対α−ラクトースの比は、温度と共に直線的に減少するのに対して、α−ラクトースへのβ−から変旋光率は、温度を約30℃上昇させることによって加速することが表から認められる。同じくラクトースの結晶化は、温度が結晶化タンク内で30℃よりも低い時に有利に作用し、したがって、結晶化温度を30℃よりも低く、かつ変旋光温度を30℃よりも高く保つことが好ましい。
変旋光温度を実施する時に、表1の値によって当業者を案内することができる。表から認められるように、40℃に達した状態で、変旋光はその最大速度に近づき、60℃よりも高い変換は非常に速く、もはや反応速度は制限されない。したがって、1時間の保持時間は、既に温度が40℃に達する時には必ずしも必要ない。
閉鎖又は等容性システムにおいては上向きに、変旋光温度は100℃を超える場合があり、約110℃、120℃、140℃、又は更に約160℃の変旋光温度は、本方法において可能である。しかし、一般的に条件下で、変旋光温度は、40℃〜100℃、より好ましくは、50℃〜90℃、最も好ましくは、60℃〜80℃になるように考えられている。
結晶化温度Tcrystから変旋光温度Tmutaまで第1の体積を加熱するための加熱器(120)は、好ましくは、連続作動のための熱交換器又は不連続作動のためのボイラーである。
変旋光温度Tmutaから結晶化温度Tcrystまで第1の体積を加熱するための冷却器(140)は、好ましくは、連続作動のための熱交換器又は不連続作動のための冷却器である。
(表1)
Figure 2017537147
表1−α−及びβ−ラクトースに対する溶解度及び反応速度パラメータ
本発明の基本原理から逸脱することなく、変旋光ループシステム(100)の処理ユニットのうちの2又はそれ以上を組み合わせることができることを当業者は知っているであろう。例えば、加熱器(120)及び変旋光タンク(130)を組み合わせて、1つの要素、例えば、保持ユニットを有するボイラー又は熱交換器にすることができ、同じく冷却器(140)は、このシーケンスに、例えば、変旋光タンク(130)及び冷却器(140)、又は冷却器(140)及び結晶化タンク(110)、又は熱交換器又は加熱、保持、及び冷却することが可能なボイラーとして組み合わせることができる。単一処理ユニットが変旋光ループに関連付けられた処理段階の1つ又はいくつかを実施することができるということだけでは、本方法の性質を変化させることはない。そうではなく、それは機器フットプリントを縮小して有益である。
変旋光ループの作動を開始するために、結晶化タンク(110)は、溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液で満たされており、結晶化を開始することが許されている。
システムの全体積は、第1の体積に第2の体積の体積を加算したものの合計よりも大きく又はそれと同一とすることができる。変旋光ループを不連続方式で作動させる場合に、複数の第1の体積が考えられ、全体システム体積は、結晶化タンク(110)に収容されている全ての第1の体積及び第2の体積の合計よりも大きく又はそれと同一である。
一部の目的に対して、例えば、結晶化が完了した後でラクトース結晶のサイズに影響を与えるために、結晶化タンク(110)においてα−ラクトース一水和物の種晶を水溶液に追加することは、結晶形成を促進するのに有益であろう。結晶化処理の終わりでは、結晶化タンク内で種晶をより多く追加又は調製すると、結晶がより小さくなることになる。
種がまかれた場合に、α−ラクトース一水和物は、0.01%〜1.0%重量/変旋光ループシステム(100)内のラクトースの総重量に基づく重量、好ましくは、0.1%重量/変旋光ループシステム(100)内のラクトースの総重量に基づくα−ラクトース一水和物の重量の量で追加される。
種晶は、既に形成された小さい結晶、例えば、研削ラクトース結晶として追加することができ、又は過飽和ラクトース含有溶液を迅速に冷却することによってそれらを形成し、過飽和レベルを実質的に、例えば、飽和レベルの2.1倍よりも多く上げることができる。このようにして、非常に小さい結晶が同時に形成されることになる。冷却中の温度低下が大きいほど、種晶が作られて最終結晶は小さくなる。同様に、迅速に冷却されたラクトース溶液の体積が多いほど、多くの種晶が作られて最終結晶は小さくなる。
したがって、以下の例示的原理により、本発明がそれによって制限されることなく、種晶を追加又は生成することができるように考えられている。
一実施形態において、種晶は、変旋光ループシステムを含む結晶化システムに含まれる瞬間冷却ユニットにおいて調製され、結晶化すべきラクトースを含む水溶液の体積は、望ましい量の種晶を瞬間冷却器で形成する温度まで瞬間冷却される。ラクトースを含む水溶液の結晶化タンク(100)への追加中に、タンクは、瞬間冷却器と同じ温度に近づくように事前加熱され、それによって瞬間冷却器において望ましい量の結晶を生成する。
第2の実施形態において、結晶化タンク(100)は、ラクトースを含む水溶液で満たされた時に同時結晶化を得るのに十分な過飽和温度まで冷却される。それによってラクトースを含む水溶液の体積の一部は、結晶化タンク(100)及びタンク内のラクトース溶液が加熱されるまで、初めは特に迅速に冷却される。結晶化タンクの選択された温度及び設計は、形成された種晶の数を決定することになる。タンクを冷却するほどより多くの結晶が形成され、ラクトース溶液によって加熱する必要があるタンクの質量が多いほど、多くの種晶を形成するが、同じくタンクに入る前にラクトース溶液の過飽和が高いほど多くの種晶を形成する。
第3の実施形態において、乾燥研削ラクトース粉末は、それを過飽和ラクトース溶液で充填しながら結晶化タンク(100)に追加される。追加する結晶の量が多くなるほど、結晶化処理を完了した後で最終結晶は小さくなる。
システム開始の完了時に、α−ラクトースの結晶化は、結晶化タンク内の水溶液がα−ラクトースで過飽和された場合に生じることになる(図1を参照)。結晶化タンク(110)では、β−ラクトースからα−ラクトースへの変旋光は、結晶化タンク(110)の作動温度に起因して遅くなり、結晶化処理は、間もなく変旋光率で制限されることになり、変旋光ループの作動が有益になる。変旋光ループのオペレータは、しかし、必要に応じて結晶化タンク(110)内で結晶化の開始から既に変旋光ループを開始することができる。
変旋光ループの作動は、加熱器(120)、変旋光タンク(130)、及び冷却器(140)を通じて溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液の第1の体積の循環を伴い、その時点でそれは、結晶化タンク(140)に戻される。第1の体積は、単一不連続段階で除去することができ、次に、第1の体積の体積は、除去された体積に対応する。しかし、通常作動条件下では、変旋光ループは連続的に作動され、次に、第1の体積は、変旋光ループシステム(100)の全体積から結晶化タンク(110)に収容された第2の体積を差し引いたものに対応する。
第1の体積が、約1時間よりも短い変旋光時間Tmutaにわたって変旋光タンク(130)に保持され、約32時間よりも短い保持時間Tcrystにわたって結晶化タンク(110)に(独立に)保持され、約30分よりも短い加熱時間Theatにわたって加熱器(120)に(独立に)保持され、かつ約30分時間よりも短い冷却時間Tcoolにわたって冷却器(140)に(独立に)保持することが本発明による方法の実施形態において考えられている。それらの保持時間の間隔は、独立に可変である。
第1の体積が、2時間の最大想定時間にわたって加熱器(120)、変旋光タンク(130)、及び冷却器(140)を含む変旋光ループに保持される場合に、30℃でも、α−ラクトースへの変旋光に利用可能な全てのβ−ラクトースの約75%は、表1によるように変旋光が起きている。それでも尚、変旋光ループは、第1の体積が、表1の上に当てるように2時間よりも短い間であるがより高い温度で変旋光ループに保持される時に最も効率的に作動する。
表2は、それぞれ50℃、60℃、及び70℃で変旋光タンク(130)において6分の保持時間Tmutaにわたる一連の結果を示している。そのような短い変旋光時間においても、変旋光タンクに戻る体積内のα−ラクトースの過飽和は、変旋光ループの循環が完了した後で第1の体積が結晶化タンク(140)において第2の体積と再結合すると、115%過飽和の開始点からそれぞれ122%、129%、及び137%に増加することになる。結晶化タンク内でその体積と混合した後に、結晶化タンク内のα−ラクトースの過飽和は、例えば、タンク体積と比べて循環流れに応じて115%からより高いレベルに増加することになる。
したがって、2時間の加熱時間Theat、変旋光時間Tmuta、及び冷却時間Tcoolの合計である最大変旋光ループ時間を使用することが考えられている。好ましくは、最大変旋光ループ時間は、2時間未満、1時間未満、45分未満、30分未満、又は20分未満である。より好ましくは、最大変旋光ループ時間は、15分未満、12分未満、10分未満、8分未満、5分未満、又は3分未満である。一部の事例では、更に1分に至るまでの変旋光時間は、例えば、結晶化タンクの粘性が望ましくないレベルまで上昇することを防止し、又はループ内の濾過体積が過度に大きくなるのを防止するために可能である。
図1に示す例では、最大変旋光ループ時間は、3分未満〜12分未満である。一般的に、加熱及び冷却は、多くの変旋光時間を使用するために変旋光時間と比べて速い処理であることが好ましく、第1の体積は、変旋光ループのより高い温度で変旋光するために変旋光ループ内で費やす。
加熱器タンク(120)内の保持時間Theatは、30分未満、15分未満、10分未満、又はより好ましくは5分未満であるように考えられている。最も好ましくは、加熱器タンク(120)内の保持時間Theatは、4分未満、3分未満、2分未満、又は1分未満である。
冷却器(140)内の保持時間Tcoolは、30分未満、15分未満、10分未満、又はより好ましくは5分未満であるように考えられている。最も好ましくは、冷却器(140)内の保持時間Tcoolは、4分未満、3分未満、2分未満、又は1分未満である。
(表2)
Figure 2017537147
表2:結晶化タンク内で6分の変旋光タンク内の保持時間及び15℃での異なるループ温度に対する濃度対溶解度
変旋光タンク(130)内の変旋光時間Tmutaは、1時間未満、45分未満、30分未満、15分未満、又は12分未満であるように考えられている。より好ましくは、変旋光時間Tmutaは、10分未満、9分未満、8分未満、7分未満、6分未満又は5分未満である。
結晶化タンク(110)内の結晶化時間Tcrystは、一般的に、32時間、28時間、又は24時間未満であるように考えられている。より好ましくは、結晶化時間Tcrystは、20時間未満、18時間未満、又は16時間未満である。しかし、結晶化タンク(110)を変旋光ループとは無関係に作動すると、溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む水溶液からα−ラクトース一を結晶化する当業技術の公知の教示により、結晶化時間Tcrystが異なることを当業者は知っているであろう。
本発明による方法の実施形態において、上述の第1の体積は、変旋光ループシステム(100)において、変旋光ループシステム(100)内の第1の体積の循環速度として第2の体積の1時間当たり15〜400体積%の循環速度で循環する。好ましくは、循環速度は、25〜200体積%、35〜150体積%、又は40〜125体積%である。最も好ましくは、循環速度は、50〜100体積%である。全ての体積パーセントは、第2の体積に対する第1の体積流量の割合に基づいている。
表3では、作動パラメータ及びそれらの組合せの3つの例が示されており、いかに結晶化時間が変旋光ループにおいて最大保持時間の影響を受けるかを示している。
(表3)
Figure 2017537147
表3:変旋光ループに対する可能な作動パラメータの例
本発明による方法の実施形態において、結晶化タンク(110)において形成された結晶化α−ラクトースは、連続的又は非連続的に変旋光ループシステム(100)から除去される。この分離は、沈降、遠心分離、液体遠心分離機分離、薄膜濾過、又は他の結晶分離手段(160)の使用によって行うことができる。
この目的のために、変旋光ループシステム(100)は、当業者に公知の遠心分離機、液体遠心分離機、薄膜フィルタ、又は他の結晶分離手段のような結晶分離手段(160)を更に含むことができる。結晶分離手段(160)は、変旋光ループとは無関係に作動されるので、当業者は、溶液からラクトース結晶を分離する一般的な技術に基づいて、どのようにして望ましい目的に好ましい結晶分離手段を選択するかを知っているであろう。特に適切なものは、溶解するために変旋光ループシステム(100)に小型の結晶を保持することを可能にする液体遠心分離機分離による分離であり、それによって望ましいサイズの結晶の成長のためにラクトースが放出される。処理中に形成されている場合がある特に非常に小さい新しい結晶種を取除くことができるが、それらの個々の質量は依然として非常に低い。
本発明による方法の実施形態において、ラクトースが枯渇した水溶液の第3の体積は、変旋光ループシステム(100)から除去され、ラクトースが豊富な等体積によって置換される。変旋光システム(100)から同量又はほぼ同量の液体を同時に追加して除去することにより、システムは、等積条件を維持しながら連続的に作動することが可能である。
第3の体積の除去は、蒸発又は逆浸透によって行うことができるが、これは、塩及び不純物の蓄積をもたらし、好ましくない。そうではなく、同時にできるだけラクトースを変旋光ループシステム(100)に保持しながら塩及び不純物の蓄積を回避するために、ナノ濾過、電気透析などのような不純物除去方法が考えられている。
したがって、本発明の変旋光ループシステム(100)は、変旋光ループシステム(100)から離れて第3の体積を輸送するための適切な導管に接続された液体除去手段(170)、好ましくは、限外濾過のような不純物除去手段(180)などを更に含むことができる。液体除去手段は、変旋光ループとは無関係に作動されるので、当業者は、ラクトースを含む水溶液からラクトースが枯渇した又はほとんど枯渇した液体を除去する当業技術の関連の知識に基づいて好ましい液体除去手段を選択することを知っているであろう。
本発明の変旋光ループシステム(100)が液体除去手段を含む時に、それはまた、変旋光ループシステム(100)の外部のリザーバから変旋光ループシステムの中に溶解したα−ラクトース及びβ−ラクトースを含む一定の体積の液体を輸送するのに適する好ましくは液体導管の形態の液体追加手段(190)を含む。液体追加手段は、変旋光ループとは無関係に作動されるので、当業者は、ラクトースを含む液体を閉ループシステムに追加する当業技術の関連の知識に基づいて好ましい液体追加手段を選択することを知っているであろう。
更に別の実施形態において、本発明の変旋光ループシステム(100)は、変旋光ループへの入口及びそれからの出口においてα−ラクトース及びβ−ラクトースの濃度を独立に測定するための測定手段(200)を更に含む。
本発明の更に別の実施形態において、変旋光ループシステム(100)は、同じ変旋光ループを共有する複数の結晶化タンク(110)各々含むように考えられている。それによってフットプリント及び工場のスペースを節約する。
上で詳述したように、本発明による結晶化α−ラクトース一水和物の方法はまた、結晶化α−ラクトース一水和物の収率を増大する方法、及び/又はα−ラクトース一水和物を結晶化するために結晶化速度を増大する方法、及び/又は結晶化α−ラクトース一水和物の結晶品質を増大させる方法、及び/又は結晶化α−ラクトース一水和物の結晶サイズ均一性を高める方法、及び/又はα−ラクトース一水和物結晶化中に結晶化タンク内で過飽和レベルを制御する方法である。
選択された処理パラメータに応じて、当業者は、本発明により水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する時に利点のうちの1つ又は利点の組合せを得ることができる。個々の利点として及び複合利点として、それらの利点の与えられた例を以下に示している。
実施例
〔実施例4〕
概念の実証
この試験は、変旋光ループ結晶化の概念の実証を示すために行われた。標準実験機器を使用する実験室規模内でのこの試験の準備は、初期の結晶の形成が十分に制御できなかったことを意味する。しかし、変温処理に使用するサンプルの特定の処理を除いて交互する結晶化と同じ条件を受けた基準結晶化を使用することで、2つの結晶化タンクの間の差を調べ、これを本発明の変旋光ループ方法に関連付けることができる。
方法:
a)イオン交換水の100g当たりラクトース一水和物の114gは、総重量で53%の最終濃度をもたらす沸点までそれを加熱することによって溶解された。
b)実験開始午前9.00。
c)温度が約75℃でラクトース溶液の0.1%(w/w)のレベルで研削ラクトース一水和物結晶を植えつけた時に、溶液を2つの事前加熱したブルーキャップボトルに分けた。
d)ボトルは、約40℃の温度に達するまで空冷された。冷却中に、ボトルを定期的に徹底的に振った。
e)各ボトルからの溶液は、同一のビーカーへ移され(1つの試験及び1つの基準サンプルの合計に対して)、40℃で同じ水槽に置かれた。機械的攪拌による各ビーカーは、75rpmの速度で同じ攪拌機を使用した。
f)水槽中の温度は、15℃の温度に達するまで1時間当たり約12℃低下した。
g)15℃の温度に達すると、サンプルを最初は10℃で最終的に5℃まで冷却し続けながら変旋光ループサイクルを開始した。
h)変旋光ループに対して、両ビーカーにおいて30分毎に攪拌を停止した。いずれの形成された結晶も沈降した後に、変旋光ループ結晶化を模擬したビーカーの異なる相から2つのサンプルを取った。各サンプルは、遠心分離ガラスへ移され(1100rpmで2分間遠心分離)、その後に、約5分間80〜90℃で水槽に置かれた2つの遠心分離ガラスに結晶のない上清を移した。以後に、溶液は、5〜10分間10℃で水槽において冷却され、結晶濃縮物を含有する遠心分離ガラスへ移して戻された。結晶化ビーカーに移して戻す前に溶液及び結晶を混合し、それによって変旋光ループを模擬した。
i)1時間毎に、異なる相の小さいサンプルを各結晶化ビーカーから取った。それらのサンプルは屈折計で測定された。
j)実験終了午前8.50。
k)試験の最後のサンプルに対して、より大きいサンプルを取って、これを4時間にわたって102℃で乾燥することによって乾燥物質の複製で試験した。
l)初期濃度であるTS0及び段階kの測定された乾燥物質TScで%結晶=(TS0−TSc)/(0,95−TSc)*0,95/TS0)*100%により溶液中の乾燥物質の減少に基づいて結晶化の程度を計算した。
概念実験の実証の結果は、図3(Brix測定)及び表4に報告されている。
(表4)
Figure 2017537147
表4:サンプル重量%での結晶化後に残っている乾燥物質
図3及び表4から認められるように、結晶化処理への変旋光の適用は、結晶化速度(増大)及び結晶化収率(増加)の両方に影響を与えることに成功した。
〔実施例5〕
加速変旋光
結晶化処理中に変温を使用することによってα−ラクトースの結晶化を加速する実行可能性は、2つの異なる手法で調べられた:
第1の手法では、結晶化は、変旋光に有利に作用するより高い温度を有するタンクを用いて異なる温度で作動する2つのタンク内で行われた。変旋光係数は、それを溶解度の点に対応する温度まで加熱することにより、溶解度の1.6倍の濃度で溶液中の4〜8倍に増大することができる。水100g当たり30gのラクトースの溶液では、図4を参照すると、変旋光係数は19℃(1.6×溶液)と比べて37℃で約6倍高く(総飽和Ts)、19℃と比べて37℃で6倍速く同じ程度の完全変旋光に達することを反映する。
第2の手法では、結晶化は、1タンクでのみ行われたが、遠心分離機/液体遠心分離機/マイクロフィルタ(MF)に対して又は具体的に設計された抽出デバイスを通じて重量による簡単な分離の使用によってスラリを循環した。透過物は、図4を参照すると、例えば、70℃まで加熱され、再度冷却されて結晶化タンクに戻る3分前に保持セルを通過した。
これは、変旋光の50〜80%がループにおいて完了することを保証した。変旋光段階は、ループにおいて高温により引き上げられ、結晶化段階は、結晶化タンク(110)においてα−ラクトースの過飽和の増大によって引き上げられる。この手法は、制限ファクタが変旋光段階であるか又は結晶化段階であるかにかかわらず、全体の結晶化速度を引き上げることになるが、これは、制限ファクタを変旋光段階に押しやるので、結晶が小さくなるほど大きい。結晶化タンク(110)が10℃で作動されている場合に、ループ内の変旋光速度は、約160倍増加し、これは、ループにわたる適度の循環流れでも、全体の変旋光速度に対して非常に大きい影響がある。
ラクトース処理では、この手法を使用して、結晶化時間を短縮し及び/又はラクトース収率を増大することができる。非粘結ホエー透過処理では、連続処理として稼働する変旋光ループを有する1つの結晶化タンクを有することだけに関して。α−ラクトースの利用性の増加の利点だけで十分であると考えられる。
手法2を使用する追加の利益
a)α−及びβ−ラクトースの間の平衡は、より高い温度でα−ラクトースのより高い比になる温度依存であるので、ループにおいて10℃で結晶化し、70℃で変旋光する1つのタンクを用いて第2の手法を使用することで、水100g当たり0.9gの余分なα−ラクトースに対応するラクトース処理において収率を増大することになる。
b)結晶化の増加率を使用して、結晶化処理の時間の短縮ではなくて結晶化の温度を低下させる場合に、ラクトース処理内の収率は有意に増加することになり、温度が15℃から10℃に低下する場合に、水100g当たり4.1gの余分なラクトースに対応する。この影響は、a)に説明する余分な収率により蓄積性である。
c)1つの結晶化タンク(110)及び変旋光ループに対する手法2では、結晶化処理中に作り出されたあらゆる新しい結晶種は、結晶分離手段(160)、例えば、液体遠心分離機を通過し、変旋光タンク(130)において取除かれる追加の利点を有する。これは、したがって、処理の分離及び乾燥段階において有利になる結晶のより均一なサイズ分布に至り、このようにしてより高い収率を与える。
〔実施例6〕
結晶サイズの制御
ラクトース結晶化処理中に、新しい種は、例えば、結晶に対する機械的応力により生成することができる。それらの新しい種は、ラクトース結晶のサイズ分布を広げることになる。これは、小さい結晶が、変旋光ループの外部の以下の分離及び洗浄段階において母液に失われることになるので望ましくない。
しかし、結晶化処理中に、ラクトース結晶懸濁液は、結晶分離手段(160)において、分離方法のカットオフよりも大きい全ての結晶を有する一方の分画と分離方法のカットオフよりも下の結晶のみを有する別の分画の2つの分画に分離することができる。分離方法のカットオフよりも下の結晶を有する分画が、変旋光ループへ移されて例えば70℃まで加熱される場合に、その時点で、α−ラクトースの溶解度は高く(水の100g当たり32g)、この分画中の結晶は、適切なサイズの結晶を有する結晶形成に対して、α−ラクトースをここで溶解して利用可能になる結晶化タンク(110)に分画が再び入る前に容易に溶解することになる。
このようにして、結晶化処理中に作り出された小さい結晶を破壊してより大きいサイズの結晶の上にそれらを再結晶化することができる。
〔実施例7〕
ラクトース結晶の純度の改善
ラクトース結晶化処理中に、不純物は、小程度にα−ラクトース一水和物結晶の母材の中に組み込まれることになる。これは、それらの不純物がその後の結晶の洗浄段階で除去されないので望ましくない。これは、望ましいレベルの純度を得ることができず又はその望ましいレベルの純度を得る結晶損失が広範に及ぶ洗浄の必要性により次の洗浄段階において高くなるという結果を有する可能性がある。結晶母材の中に組み込まれた不純物はまた、結晶化タンク(110)において結晶化段階を減速することになり、ここでα−ラクトース分子は、形成した結晶の面上に付着している。
組み込まれた不純物の量は、溶液中の不純物のレベル及び結晶化タンク(110)に収容される水溶液中のα−ラクトースの過飽和レベルによって決定される。
本発明の変旋光ループ方法を使用することにより、ラクトース結晶の純度を改善するα−ラクトースの過飽和レベルを上げることができる。結晶化の温度はまた、結晶化タンク(110)においてより速く、より低い終端点まで下げることができ、それによって本発明の方法は、遅い変旋光に対抗するので結晶化処理を通して高過飽和レベルを維持し、これは、一般的にこの温度プロファイルで作動する結果であると考えられる。
純度はまた、結晶化処理中にあらゆる不純物を除去することによって通常の方式で改善することができる。これは、不純物分離手段(180)を変旋光ループに置くことによって機械的応力を結晶に追加することなく容易に行うことができる。
〔実施例8〕
過飽和レベルの制御
α−ラクトースの過飽和レベルが高くなり過ぎる場合に、制御不良の結晶化が結晶化タンク(110)において起こることになり、結晶のあまり均一でないサイズ分布を有する純度低下をもたらす。したがって、過飽和のレベルを制御することを可能にすることが重要である。これは、例えば、変旋光ループの入口において及び変旋光ループから出口においてα−ラクトースの濃度を測定することにより、オンライン測定に基づいてα−ラクトースの濃度を推定することによって行うことができる。
次に、それらの結果を関連の温度でα−ラクトースの飽和レベルと比較して、過飽和のレベルを示すことができる。合計ラクトース濃度又はβ−ラクトース濃度も測定される場合に、β−ラクトースとα−ラクトースの間の比を計算することができる。この比が、結晶化タンク(110)において結晶化温度で当量比と比較して高くなるほど、変旋光は結晶化処理の速度を制限しており、本発明の変旋光ループ方法を使用する利益は大きくなる。
測定は、例えば、温度、Brix、及び極性回転を測定することによって行うことができる。
例えば、結晶化タンク(110)内の過飽和レベルがターゲット未満である場合に、結晶化タンク(110)の冷却を増大させることができ、これは、α−ラクトースの飽和レベルの増大を加速し、こうして過飽和レベルを増大する。結晶化タンク(110)内の過飽和レベルがターゲットを超える場合に、結晶化タンクの冷却は低減し、これは、飽和レベルの低下を減速することになる。比β/αが所望よりも高くなる時に、変旋光ループを活性化することで、比を当量比により近くに移動することになる。
変旋光ループ内の流れ、温度、及び保持時間は、加速された変旋光速度の機能を決定することになる。できるだけ最大値に近づくように循環流れを作動することを可能にするために、任意的な結晶分離手段(160)を連続的にモニタしなければならない。例えば、重力による簡単な分離を使用する場合に、結晶レベルのモニタは、結晶の望ましくない損失を与えない結晶分離手段(160)により最大流れを決定するのを補助することになる。この最大流れは、結晶サイズ、粘性、他によって決定されることになるので、循環流れは、結晶化処理を通して必ずしも同じにはならない。
〔実施例9〕
高α−ラクトース濃度の制御されたゾーン
ラクトース結晶化処理中に、マクロレベルで結晶化タンク(110)内のα−ラクトース濃度は、本発明の方法を使用する時に一般的にあらゆる与えられた時間においてかなり均一になる。効率的な攪拌は、多くの場合に、溶液中のα−ラクトースが発生する結晶の面と良好な接触状態になるマイクロレベルで保証するのに使用されることになる。
α−ラクトースの濃度が結晶化タンクの残りの部分よりも有意に高い結晶化タンク(100)においてゾーンを生成することが必要に応じて、これは、本発明の変旋光ループを使用することによって可能である。冷却した後に、α−ラクトースが豊富な溶液を含むα−ラクトースは、これに加えて結晶化タンク(110)の中に戻される。入口の近くで局所的にα−ラクトースの濃度は、結晶化タンクの残りの部分内よりも高くなる。タンクの残りの部分との混合を制限する結晶化タンク(110)内の局所ゾーンを生成することにより、及び結晶化タンク(110)のこのゾーンにα−ラクトースに富んだ溶液を追加することにより、この効果を高めることができる。
一例として、水100g当たりα−ラクトース7.5g及び水100g当たりβ−ラクトース15gを含有する10℃の過飽和溶液は、70℃まで加熱されて5分間この温度に維持された。この時点で、平衡状態にないβ−ラクトースの74%は、変旋光が起きており、水100g当たり8.76gのα−ラクトース濃度を示している。結晶化タンク(110)のバルクは、水100g当たり7.5gのα−ラクトース濃度を有することになる。10℃の同じ温度で、これは、バルクにおいて1.29及び戻りα−ラクトースに富んだ溶液において1.51の過飽和レベルに対応する。そのゾーンでは、過飽和レベルは、取りわけゾーンとバルクとの間で混合する速度に応じてそれら2つの値の中間付近になる。バルクが全く平衡でなかった極端な場合に、過飽和レベルは、2.1の非常に高いレベルに達すると考えられる。しかし、これは、自然核形成が恐らく起こるので望ましくない。しかし、これは、戻りα−ラクトースに富んだ溶液の温度を上昇させることによって制御することができ、それによってゾーン内の温度はまた、自然結晶化が起こらない例えば1.6に至るまでに過飽和レベルをもたらすほど十分に上昇することになる。
結晶化タンク(110)内の望ましいレベルの過飽和が高い場合に、変旋光ループの適用から生じる過飽和レベルは更に高くなる。これは、新しい結晶の制御不良形成なしに戻り混入されることを重大にする。これを行う1つの手法は、戻りの温度を結晶化タンク内の温度よりも高く保つことである。これは、タンク内で冷たいスラリと混合する点まで過飽和レベルを低く保つことになる。混合は、戻り溶液の冷却が、入る時点で良好な混合を保証することによって起こることになり、新しい結晶の制御不良形成を低減又は回避することができる。
特許請求の範囲に使用するような用語「含む」は、他の要素又は段階を排除しない。特許請求の範囲に使用するような用語「a」又は「an」は、複数形を排除しない。単一プロセッサ又は他のユニットは、特許請求の範囲で参照するいくつかの手段の機能を満たすことができる。本明細書で詳述した全ての処理ユニットは、液体を輸送するための適切な導管によって必要に応じて接続されることは理解されるであろう。
本発明は、例示的な目的のために詳細に説明したが、そのような詳細は、単にその目的のためであり、本発明の範囲から逸脱することなく当業者によってそこに変形を行うことができることは理解される。
100 変旋光ループシステム
110 結晶化タンク
120 加熱器
130 変旋光タンク
140 冷却器

Claims (17)

  1. 溶解したα−ラクトースとβ−ラクトースとを含む水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化する方法であって、
    変旋光ループシステム(100)内の変旋光ループにおいて前記水溶液の第1の体積を循環させる段階を含み、
    前記変旋光ループシステムは、
    前記水溶液からα−ラクトース一水和物を結晶化するために約0℃〜約30℃の結晶化温度Tcrystで作動し、前記第1の体積よりも大きい、好ましくは、前記第1の体積よりも遥かに大きい該水溶液の第2の体積を含む結晶化タンク(110)と、
    α−ラクトースへのβ−ラクトースの変旋光を促進するために約30℃〜約110℃の変旋光温度Tmutaで作動する変旋光タンク(130)と、
    前記結晶化温度Tcrystから前記変旋光温度Tmutaまで前記第1の体積を加熱するための加熱器(120)と、
    前記変旋光温度Tmutaから前記結晶化温度Tcrystまで前記第1の体積を冷却するための冷却器(140)と、
    前記変旋光ループシステム(100)内で前記第1の体積を前記結晶化タンク(110)から前記加熱器(120)まで、前記変旋光タンク(130)まで、前記冷却器(140)まで、そして再度前記結晶化タンク(110)まで循環させるための少なくとも1つの循環手段(150)と、を備え、
    前記変旋光タンク(130)は、等積条件下で作動され、
    前記第1の体積は、約1時間よりも短い変旋光時間Tmutaにわたって前記変旋光タンク(130)に保持される、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記第1の体積は、
    約32時間よりも短い保持時間Tcrystにわたって前記結晶化タンク(110)に保持され、
    約30分よりも短い加熱時間Theatにわたって前記加熱器(120)に保持され、
    約30分よりも短い冷却時間Tcoolにわたって前記冷却器(140)に保持され、
    前記保持時間Tcryst、前記加熱時間Theat、及び前記冷却時間Tcoolは、独立に可変である、
    請求項1に記載の方法。
  3. α−ラクトース一水和物の種晶が、前記結晶化タンク(110)内で前記水溶液の前記第2の体積に追加される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つの循環手段(150)は、連続的又は非連続的に作動する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第1の体積は、前記変旋光ループシステム(100)において、前記変旋光ループシステム(100)における前記第1の体積の循環速度として前記第2の体積の毎時15〜400体積%の循環速度で循環される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記結晶化タンク(110)に形成された結晶化α−ラクトースが、連続的又は非連続的に除去される、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ラクトースが枯渇した前記水溶液の第3の体積が、前記変旋光ループシステム(100)から除去され、かつラクトースの豊富な等体積によって置換される、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記第3の体積は、濾過により、好ましくは、ナノ濾過により除去される、請求項7に記載の方法。
  9. 加熱及び変旋光、又は加熱及び変旋光及び冷却、又は変旋光及び冷却が、単一処理ユニット内で、好ましくは、単一熱交換器内で実行される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 冷却及び結晶化が、単一処理ユニット内で、好ましくは、単一結晶化タンク内で実行される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記α−ラクトース一水和物を結晶化する方法は、結晶化α−ラクトース一水和物の収率を増大する方法、及び/又はα−ラクトース一水和物を結晶化するために結晶化速度を増大する方法、及び/又は結晶化α−ラクトース一水和物の結晶品質を高める方法、及び/又は結晶化α−ラクトース一水和物の結晶サイズ均一性を高める方法である、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 変旋光ループシステム(100)であって、
    結晶化タンク(110)と、
    変旋光タンク(130)と、
    加熱器(120)と、
    冷却器(140)と、
    前記変旋光ループシステム(100)内でα−ラクトースとβ−ラクトースとを含む水溶液を循環させるための少なくとも1つの循環手段(150)と、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されたコントローラと、
    を備えることを特徴とする変旋光ループシステム(100)。
  13. 前記加熱器(120)及び前記変旋光タンク(130)、又は前記加熱器(120)及び前記変旋光タンク(130)及び前記冷却器(140)のいずれも、単一処理ユニット、好ましくは、単一熱交換器である、請求項12に記載の変旋光ループシステム(100)。
  14. 前記結晶化タンク(110)及び前記冷却器(140)は、単一処理ユニット、好ましくは、単一結晶化タンクである、請求項12に記載の変旋光ループシステム(100)。
  15. 前記加熱器(120)及び前記変旋光タンク(130)は、単一処理ユニット、好ましくは、単一熱交換器である、請求項14に記載の変旋光ループシステム(100)。
  16. 結晶分離手段(160)、好ましくは、遠心分離機、液体遠心分離機、及び/又は、薄膜フィルタ、特に精密濾過フィルタを更に備える、請求項12から15のいずれか1項に記載の変旋光ループシステム(100)。
  17. 液体除去手段(170)、好ましくは、ナノフィルタ(180)と液体追加手段(190)とを更に備える、請求項12から16のいずれか1項に記載の変旋光ループシステム(100)。
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