以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面とともに詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になるはずである。しかし、本発明は以下で掲示される実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、本実施例は本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を指し示す。
特に定義されない限り、本明細書で使われるすべての用語(技術および科学的用語を含む)は本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に共通して理解できる意味で使用される。また、一般的に使われる辞書に定義されている用語は特に定義されていない限り、理想的にまたは過度に解釈されない。
本明細書で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は特に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む(comprises)」および/または 「含む(comprising)」は言及された構成要素の他に一つ以上の他の構成要素の存在または 追加を排除しない。
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例を説明する。図面で同じ図面符号は同じ構成要素を表わす。
図1は本発明の一実施例に係るスマートマルチカード100を利用したモバイル決済システム1の構成を図示した図面である。
図1を参照すれば、一実施例に係るスマートマルチカード100を利用したモバイル決済システム1は使用者端末機200、スマートマルチカード100、金融機関のサーバー500およびマーケットサーバー600を含む。
使用者端末機200は各種アプリケーションを保存する。例えば、使用者端末機200は注文アプリケーションおよびカード推薦アプリケーションを保存する。注文アプリケーションは使用者が物品や飲食物を注文できるアプリケーションを意味する。注文アプリケーションは業者別、物品別、飲食物別またはブランド別に存在し得る。このような注文アプリケーションはマーケットサーバー600により配布され得る。
カード推薦アプリケーションは使用者が自分が所持したスマートマルチカード100を利用してオフラインモバイル決済やオンラインモバイル決済を遂行しようとする場合、スマートマルチカード100に保存されているカードのカード情報の中で決済に適合したカードのカード情報を自動で推薦するアプリケーションである。使用者が注文アプリケーションまたはウェブページを通じて所定の物品や飲食物を注文する場合、カード推薦アプリケーションは注文情報を収集し、収集された注文情報に基づいて、決済に最も適合したカードを自動で推薦する。
スマートマルチカード100は複数のカードに対するカード情報を保存する。既存の金融カードがICチップ(Integrated Circuit chip)内に一つのカードに対するカード情報を含んでいるのとは違って、スマートマルチカード100は一つのICチップ内に複数のカードに対するカード情報を含む。決済に使うカードがカード推薦アプリケーションによって推薦されると、スマートマルチカード100はICチップ内に保存されている複数のカード情報のうち推薦カードのカード情報をロードする。決済に必要なカード情報は使用者によって選択されることもあれば、使用者端末機200を通じてなされた注文情報に基づいて自動で選択されることもある。
金融機関のサーバー500は銀行、カード会社などの金融機関によって運営されるサーバーを意味する。金融機関のサーバー500は使用者の要請により、使用者にスマートマルチカードを発行することができる。スマートマルチカードを発行する過程で、使用者および /または金融機関のサーバー500により使用者認証情報、暗号化キーおよび 復号化キーのうち少なくとも一つが設定され得るが、これらの情報はそれぞれスマートマルチカード100および 金融機関のサーバー500に保存され得る。ここで、使用者認証情報とは使用者認証に使われる情報を指しているもので、使用者の身上情報、生体情報、および電子認証情報のうち少なくとも一つを含むことができる。その他にも金融機関のサーバー500は使用者に発行したスマートマルチカード100の情報を保存して管理する。
マーケットサーバー600は販売業者によって運営されるサーバーを意味する。マーケットサーバー600は多様な販売品に対する販売品情報を保存する。販売品情報としては、販売品名、価格、および賞味期限が挙げられる。また、マーケットサーバー600は各板売品に対するイベント情報を保存する。イベント情報としては、割引情報、積み立て情報および景品情報が挙げられる。割引情報としては、割引カードの種類、割引率および割引期間が挙げられる。積み立て情報としては、積み立てカードの種類、積み立て率および積み立て期間が挙げられる。前述したような販売品情報およびイベント情報はマーケットサーバー600のウェブページを通じて掲示されるか、マーケットサーバー600用注文アプリケーションを通じて提供され得る。使用者は使用者端末機200を利用してマーケットサーバー600のウェブページに接続するか注文アプリケーションを実行することができ、ウェブページや注文アプリケーションに掲示されている販売品の中で所望の商品を選択して注文することができる。
図2は本発明の一実施例に係る使用者端末機200の構成を図示した図面である。
図2を参照すれば、一実施例に係る使用者端末機200は入力部210、出力部220、保存部230、通信部240、電源部250および制御部260を含む。
入力部210は使用者から情報入力を受ける。例えば、使用者情報、スマートマルチカード100のカード情報、商品注文のための注文情報の入力を受ける。また、入力部210は使用者から命令の入力を受ける。例えば、カード推薦アプリケーション実行命令、注文アプリケーション実行命令の入力を受ける。しかし、使用者からの入力情報や命令は例示されたものに限定されない。
使用者から情報および /または命令の入力を受けるために入力部210はキーパッド、タッチパッドおよび タッチパネルなどの入力手段を含む。タッチパネルは抵抗膜方式のタッチパネル、静電容量方式のタッチパネル、超音波方式のタッチパネル、または赤外線方式のタッチパネルを含む。このようなタッチパネルは後述される出力部220のディスプレイ222に積層されてタッチスクリーン(touch screen)を構成する。
出力部220は命令処理結果を視覚的信号および/または聴覚的信号で出力する。このために出力部220は視覚的信号を出力するためのディスプレイ222および聴覚的信号を出力するためのスピーカー224のうち少なくとも一つを含む。ディスプレイ222は平板ディスプレイ(Flat panel display)、軟性ディスプレイ(Flexible display)、不透明ディスプレイ、透明ディスプレイ、電子ペーパー(Electronic paper、E−paper)、または本発明が属する技術分野で広く知られた任意の形態で提供され得る。
出力部220はディスプレイ222およびスピーカー224の他にも本発明が属する技術分野で広く知られた任意の形態の出力手段をさらに含んで構成することもできる。例えば、振動などの触覚的信号を出力するための振動子、光信号を出力するための発光素子のうち少なくとも一つをさらに含むこともできる。
保存部230は非揮発性メモリー、揮発性メモリー、内蔵型メモリー、着脱可能な外装型メモリー、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または本発明が属する技術分野で広く知られた任意の形態のコンピュータ可読記録媒体を含むことができる。外装型メモリーとしては、SDカード(Secure Digital Card)、ミニSDカード、およびマイクロSDカードが挙げられる。
前述したような保存部230は注文アプリケーションおよびカード推薦アプリケーションを保存する。保存部230に保存されているアプリケーションは持続的に更新される。例えば、新しいアプリケーションは有無線ネットワーク400を通じてマーケットサーバー600や金融機関のサーバー500からダウンロードされ、保存部230に保存されていたアプリケーションはダウンロードされた新しいアプリケーションに代替される。
その他にも、保存部230は多様なデータを保存する。例えば、金融機関のサーバー500から受信したデータ、カード推薦アプリケーションによって収集されたデータ、マーケットサーバー600から受信したデータ、スマートマルチカード100から受信したデータ、またはこれらの組合わせを保存する。
金融機関のサーバー500から受信したデータでとしては、使用者認証情報、暗号化キー、復号化キー、またはこれらの組合わせが挙げられる。使用者認証情報は使用者の身上情報、生体情報および電子認証情報のうち少なくとも一つを含むことができる。暗号化キーは使用者端末機200からスマートマルチカード100に伝送するデータを暗号化することに使われるキー(key)を意味し、復号化キーはスマートマルチカード100で暗号化されて使用者端末機200に伝送されたデータを解読することに使われるキーを意味する。このような使用者認証情報、暗号化キー、復号化キー、またはこれらの組合わせは金融機関のサーバー500で使用者端末機200に対する認証作業が完了する場合、有無線ネットワーク400を通じて金融機関のサーバー500からダウンロードされ得る。
使用者端末機200の保存部230に保存された使用者認証情報はスマートマルチカード100を利用したオンラインモバイル決済時に使用者認証のためのデータとして活用され得る。具体的には、モバイル決済はオフラインモバイル決済およびオンラインモバイル決済を含む。オフラインモバイル決済はスマートマルチカード100と移動式カード端末機(Point Of Sales terminal)300間の通信に基づいてなされる決済を意味する。オンラインモバイル決済はスマートマルチカード100と使用者端末機200間の通信に基づいてなされる決済を意味する。使用者認証情報の活用に対する具体的な説明は図6および図7を参照して後述する。
カード推薦アプリケーションによって収集されたデータとしては、注文情報が挙げられる。注文情報は使用者がマーケットサーバー600のウェブページまたは注文アプリケーションを通じて所定商品を注文する場合に生成される情報である。注文情報としては、商品名、商品価格、販売先および販売先の連絡先が挙げられるが、必ずしも例示されたものなどに限定されるものではない。
マーケットサーバー600から受信したデータとしては、注文情報と関連したイベント情報が挙げられる。イベント情報としては、割引情報、積み立て情報、景品情報、またはこれらの組合わせが挙げられる。
スマートマルチカード100から受信したデータとしては、暗号化された使用者認証情報、暗号化された推薦カード情報が挙げられる。スマートマルチカード100はスマートマルチカード100内に自体保存されている暗号化キーを利用して使用者認証情報や推薦カード情報を暗号化することができる。これに対するさらに具体的な説明は図6および図7を参照して後述する。
通信部240は有無線ネットワーク400を通じて金融機関のサーバー500、マーケットサーバー600およびスマートマルチカード100のうち少なくとも一つと通信する。通信部240は有線通信部242および無線通信部244を含む。無線通信部244は一つ以上の無線通信方式を支援する。無線通信方式としてはワイヤレスブロードバンド(Wireless Broadband Internet)、Wi−Fi(WiFi)、ジグビー(登録商標)(ZigBee)、ウルトラワイドバンド(Ultra Wide Band、UWB)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、低電力ブルートゥース(Bluetooth Low Energy、BLE)および近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)などが挙げられる。
電源部250は使用者端末機200の各構成要素に電源を供給する。電源部250は多様な方式で充電される。一例として、電源部250は常用電源(図示されず)と連結されたケーブルを通じて常用電源から電力の供給を受けて充電される。他の例として、電源部250は常用電源と電気的に連結された無線充電装置(図示されず)から無線電力伝送技術により電力の供給を受けて充電される。
制御部260は使用者端末機200内の構成要素を互いに連結して制御する。具体的には、カード推薦アプリケーション実行命令が入力されると、制御部260は保存部230に保存されているカード推薦アプリケーションを駆動する。以後、使用者が所持したスマートマルチカード100のカード情報が登録されると、制御部260は金融機関のサーバー500にデータを要請する。例えば、使用者認証情報、暗号化キーおよび復号化キーのうち少なくとも一つを要請する。
一方、制御部260は暗号化部262、復号化部264およびカード推薦部266のうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
制御部260の暗号化部262は金融機関のサーバー500から受信した使用者認証情報、暗号化キーおよび復号化キーを保存する。
制御部260の復号化部264はスマートマルチカード100から暗号化されたデータが受信される場合、暗号化されたデータを復号化キーを利用して解読する。
制御部260のカード推薦部266は使用者端末機200を通じて商品注文がなされた場合、注文情報を収集する。一例として、注文情報は使用者が注文アプリケーションやウェブページを通じて商品を注文する過程で入力したデータを含むことができる。他の例として、注文情報は商品注文が完了した後、使用者端末機200に受信された注文内訳短文メッセージを含むことができる。注文内訳短文メッセージはマーケットサーバー600に伝送され得る。
このような方式で注文情報が収集されると、カード推薦部266は注文情報と関連したデータをマーケットサーバー600および金融機関のサーバー500にそれぞれ要請する。具体的には、カード推薦部266は注文情報と関連したイベント情報をマーケットサーバー600に要請し、スマートマルチカード100のカード使用実績情報を金融機関のサーバー500に要請する。
マーケットサーバー600および 金融機関のサーバー500からそれぞれイベント情報および カード使用実績情報が受信されると、カード推薦部266は受信されたイベント情報、受信されたカード使用実績情報および 既保存されているスマートマルチカード100のカード情報を分析する。そして、分析結果に基づいて、スマートマルチカード100に含まれた複数のカードのうち注文情報に最も適合したカードを推薦カードとして選定する。
例えば、スマートマルチカード100に第1カードのカード情報および第2カードのカード情報が含まれているとする。そして、イベント情報を確認した結果、第1カード、第2カードおよび第3カードの順に割引率が次第に高くなるとする。この場合、カード推薦部266は第2カードを推薦カードとして選定する。
もし、イベント情報を確認した結果、第3カードおよび第4カードに対してのみ割引が可能であれば、カード推薦部266は第1カードの使用実績情報と第2カードの使用実績情報を比較する。そして、第1カードと第2カードのうち使用実績が高いカードを選択する。または 第1カードの割引率と第2カードの割引率が同じ場合、カード推薦部266は週間使用実績、月別使用実績、または 年間使用実績が高いカードを推薦カードとして選定する。このように、使用実績が高いカードを優先的に選択すれば、該当カードの全体的な使用実績を上げることができ、その結果使用者が受ける優待を増やすことができる。
一方、使用者が複数の商品を注文する場合であれば、複数の注文情報が収集される。この場合、カード推薦部266はそれぞれの注文情報と関連して、イベント情報およびカード使用実績情報を収集して分析し、各注文情報別に適合した推薦カードを選定する。このような方式で生成された注文情報目録および/または推薦カード目録は出力部220のディスプレイ222を通じてディスプレーされ得る。
ディスプレイ222に表示された注文情報目録のうちいずれか一つの注文情報が選択されると、暗号化部262は選択された注文情報に対応する推薦カードのカード情報を暗号化してスマートマルチカード100に伝送する。この時、暗号化部262は推薦カードのカード情報のうち少なくとも一つのカード情報を暗号化する。具体的には、カード情報としては、カード会社、カード番号、有効期間、カードセキュリティーコード(Card Security Code、Card Verification Code、Card Verification Value)などが挙げられるが、暗号化部262は例示されたカード情報の中でカード会社およびカード番号だけを暗号化することもでき、すべてのカード情報を暗号化することもできる。
以上、図2を参照して本発明の一実施例に係る使用者端末機200について説明した。前述したような使用者端末機200は使用者が個人的に所持した有無線通信装置であり得る。有無線通信装置としては、パーソナルコンピューター(Personal Computer;PC)、セルラーフォン(Cellular phone)、デジタル携帯電話(PCS phone;Personal Communication Service phone)、同期式/非同期式IMT−2000(International Mobile Telecommunication−2000)の移動端末機、パームPC(Palm Personal Computer)、個人用デジタル補助器(PDA;Personal Digital Assistant)、ワップフォン(WAP phone;Wireless Application Protocol phone)、モバイルゲーム機、スマートフォン(Smart phone)およびタブレット(tablet)などが挙げられる。
図3は本発明の一実施例に係るスマートマルチカード100の構成を図示した図面である。そして、図4は本発明の一実施例に係るスマートマルチカード100の外観を例示した図面である。
図3および 図4を参照すれば、一実施例に係るスマートマルチカード100は使用者入力部110、ディスプレイ部120、保存部130、無線通信部140、電源部150および 制御部160を含む。
使用者入力部110は使用者から命令の入力を受ける。このために使用者入力部110は一つ以上のボタンを含むことができる。図4を参照すれば、使用者入力部110が3個のボタン(例えば、2個の方向ボタンと1個の選択ボタン)を含んでいることが分かる。図面に図示してはいないが、少なくとも一つのボタンはキーパッド、キーボード、タッチパッドおよびドームスイッチ(dome switch)のうち少なくとも一つに代替することもできる。タッチパッドは後述されるディスプレイ部120に積層されてタッチスクリーン(touch screen)を構成することができる。このようにタッチスクリーンが具現される場合、キーパッドやキーボードはソフトウェア的に具現されてタッチスクリーンを通じて表示されることも可能であり得る。
ディスプレイ部120はスマートマルチカード100で処理される情報を表示する。例えば、スマートマルチカード100が決済モードである場合、ディスプレイ部120は決済に使われるカードのカード情報を表示する。もし、スマートマルチカード100が積み立てモードである場合、ディスプレイ部120は積み立てするカードのバーコードを表示する。その他にもディスプレイ部120はスマートマルチカード100と関連したグラフィックユーザーインターフェースを表示することもできる。
前述した通り、ディスプレイ部120にはタッチパッドが積層されてタッチスクリーンを構成することができる。この場合、ディスプレイ部120は出力機能および入力機能をすべて有するものと見なすことができる。
保存部130はスマートマルチカード100の動作に必要なデータを保存する。例えば、保存部130は複数のカードに対するカード情報をそれぞれ保存する。ここで、カード情報としては、カード会社、カード番号、有効期間、およびカードセキュリティーコード(Card Security Code、Card Verification Code、Card Verification Value)が挙げられる。複数のカードに対するカード情報は使用者が金融機関を通じてスマートマルチカード100の発行を受ける過程で保存部130に保存される。
その他にも、保存部130は使用者認証情報、暗号化キーおよび復号化のうち少なくとも一つを保存する。使用者認証情報、暗号化キーおよび復号化キーは使用者が金融機関を通じてスマートマルチカード100の発行を受ける過程で保存部130に保存される。
前述した保存部130はICチップで具現され得る。ICチップ内には演算機能を有するMPU(Micro Processor Unit)が具備されることもあり得る。このようなICチップの一部は図4に図示された通り、スマートマルチカード100の外部に露出される。露出した部分は固定式カード端末機(図示されず)または移動式カード端末機300に物理的に接触され得、物理的に接触した部分を通じて決済が進行され得る。
無線通信部140は使用者端末機200と通信することができる。無線通信部140は一つ以上の無線通信方式を支援することができる。無線通信方式としてはワイヤレスブロードバンド(Wireless Broadband Internet)、Wi−Fi(WiFi)、ジグビー(ZigBee)、ウルトラワイドバンド(Ultra Wide Band、UWB)、ブルートゥース(Bluetooth)、低電力ブルートゥース(Bluetooth Low Energy、BLE)および近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)が挙げられるが、例示されたものに限定されない。
電源部150はスマートマルチカード100内の各構成要素に電源を供給する。電源部150はバッテリーを含むことができる。バッテリーは使用電源と電気的に連結された無線充電装置(図示されず)から無線電力伝送技術により電力の供給を受けて充電され得る。他の例として、バッテリーはスマートマルチカード100から物理的に分離され、分離されたバッテリーは新しいバッテリーに取り替えられ得る。
制御部160はスマートマルチカード100内の各構成要素を互いに連結して制御する。例えば、制御部160は使用者入力部110を通じて入力された命令の種類を判断し、入力された命令に対応する動作を遂行する。具体的には、使用者入力部110を電源供給命令が入力されると、制御部160は各構成要素に電源が供給されるようにし、電源供給終了命令が入力されると、各構成要素への電源供給を中断する。もし、使用者入力部110を通じて活性化命令が入力されると、制御部110は特定構成要素例えば、無線通信部140を活性化させる。反対に使用者入力部110を通じて非活性化命令が入力されると、制御部160は活性化した構成要素を非活性化させる。以上の説明では電源供給命令と活性化命令を区分して説明したが、電源供給命令と活性化命令は一つに統合されることもある。すなわち、電源供給命令が入力されると、各構成要素に電源が供給されるとともに活性化され得る。
一方、制御部160は暗号化部162および復号化部164のうち少なくとも一つをさらに含むことができる。暗号化部162は使用者端末機200に伝送するデータを既保存された暗号化キーを利用して暗号化する。復号化部164は使用者端末機200から暗号化されたデータが受信される場合、暗号化されたデータを既保存された復号化キーを利用して解読する。
図5および図6は本発明の一実施例に係るスマートマルチカード100を利用したモバイル決済方法を図示したフローチャートである。具体的には、図5はスマートマルチカード100と移動式カード端末機300間になされるオフラインモバイル決済方法を図示したフローチャートである。
説明に先立って、使用者は金融機関を通じてスマートマルチカード100の発行を受けた状態であることを仮定する。また、スマートマルチカード100の発行を受ける時には、使用者認証情報、暗号化キーおよび 復号化キーのうち少なくとも一つが指定され得るが、指定された使用者認証情報、暗号化キーおよび 復号化キーは金融機関のサーバー500および スマートマルチカード100にそれぞれ保存された状態であることを仮定する。また、使用者端末機200にはカード推薦アプリケーションおよび注文アプリケーションが設置された状態であることを仮定する。
このような状態でカード推薦アプリケーション実行命令が入力されると、使用者端末機200はカード推薦アプリケーションを駆動する(S300)。
その後、スマートマルチカード100のカード情報が登録されると(S305)、使用者端末機200はカード情報に基づいて金融機関のサーバー200にデータを要請する(S310)。例えば、使用者認証情報、暗号化キーおよび復号化キーのうち少なくとも一つを金融機関のサーバー500に要請する。
金融機関のサーバー200からデータが受信されると(S315)、使用者端末機200は受信されたデータを保存部230に保存し、駆動中であるカード推薦アプリケーションの動作モードをバックグラウンド動作モードに切り替える(S320)。
その後、使用者が注文アプリケーションまたはウェブページなどを通して所定商品を注文すると、使用者端末機200は注文情報を収集する(S325)。この時、注文情報は使用者が注文アプリケーションやウェブページを通じて商品を注文する過程で入力したデータを含むことができる。他の例として、注文情報は商品注文後、使用者端末機200に受信された注文内訳短文メッセージを含むことができる。
その後、使用者端末機200は収集された注文情報と関連したデータを金融機関のサーバー500およびマーケットサーバー600にそれぞれ要請する(S330)。例えば、使用者端末機200は注文情報と関連したイベント情報をマーケットサーバー600に要請し、スマートマルチカード100に含まれたカードのカード使用実績情報を金融機関のサーバー500に要請する。
マーケットサーバー600および 金融機関のサーバー500はそれぞれイベント情報および カード使用実績情報を使用者端末機200に伝送する(S335)。
その後、使用者端末機200はマーケットサーバー600から受信したイベント情報、金融機関のサーバー500から受信したカード使用実績情報および既登録されたスマートマルチカード100のカード情報のうち少なくとも一つを分析する。そして、分析結果に基づいて、スマートマルチカード100に含まれた複数のカードのうち注文情報に最も適合したカードを推薦カードとして選定する(S340)。実施例によれば、前記S340段階はスマートマルチカード100に含まれた複数個のカードのうち割引率が最も高いカードを推薦カードとして選定する段階と、スマートマルチカード100に含まれた複数個のカードのうち割引できるカードがないか割引率が同じカードが複数存在する場合、カード使用実績が高いカードを推薦カードとして選定する段階を含むことができる。
一方、S325段階で収集された注文情報が複数である場合、各注文情報別に推薦カードが選定される。このような方式で獲得された注文情報目録および推薦カード目録は使用者端末機200のディスプレイ222を通じて表示される(S345)。使用者は表示された注文情報目録のうち所定注文情報を選択することができる(S350)。
一方、スマートマルチカード100は使用者入力部110を通じて入力された命令により活性化された後(S355)、使用者端末機200に推薦カードのカード情報を要請する(S360)。その結果、使用者端末機200は前記S350段階で選択された注文情報に対応する推薦カードのカード情報を暗号化キーを利用して暗号化した後、暗号化された推薦カードのカード情報をスマートマルチカード100に伝送する(S365)。
スマートマルチカード100は暗号化された推薦カードのカード情報を復号化キーを利用して解読した後、復号化された推薦カードのカード情報をロードする(S370)。
このような状態で移動式カード端末機300とスマートマルチカード100が接触すると、移動式カード端末機300は決済に使うカード情報をスマートマルチカード100に要請する(S375)。その結果、スマートマルチカード100はロードされた推薦カードのカード情報を移動式カード端末機300に伝送する(S380)。
その後、移動式カード端末機300は受信した推薦カードのカード情報に基づいて、決済処理を遂行する(S385)。具体的には、移動式カード端末機300は金融機関のサーバー500に決済要請信号を伝送し、決済処理結果を金融機関のサーバー500から受信する。
図7および図8は 本発明の他の実施例に係るスマートマルチカード100を利用したモバイル決済方法を図示したフローチャートである。具体的には、図6はスマートマルチカード100と使用者端末機200間になされるオンラインモバイル決済方法を図示したフローチャートである。
説明に先立って、使用者は金融機関を通じてスマートマルチカード100の発行を受けた状態であることを仮定する。また、スマートマルチカード100の発行を受ける時には、使用者認証情報、暗号化キーおよび 復号化キーのうち少なくとも一つが指定され得るが、指定された使用者認証情報、暗号化キーおよび 復号化キーは金融機関のサーバー500および スマートマルチカード100にそれぞれ保存された状態であることを仮定する。また、使用者端末機200にはカード推薦アプリケーションおよび注文アプリケーションが設置された状態であることを仮定する。
このような状態でカード推薦アプリケーション実行命令が入力されると、使用者端末機200はカード推薦アプリケーションを駆動する(S500)。
その後、スマートマルチカード100のカード情報が登録されると(S505)、使用者端末機200はカード情報に基づいて金融機関のサーバー500にデータを要請する(S510)。例えば、使用者認証情報、暗号化キーおよび復号化キーのうち少なくとも一つを金融機関のサーバー500に要請する。
金融機関のサーバー500からデータが受信されると(S515)、使用者端末機200は受信したデータを保存部230に保存し、駆動中であるカード推薦アプリケーションの動作モードをバックグラウンド動作モードに切り替える(S520)。
その後、使用者が注文アプリケーションまたはウェブページなどを通して所定商品を注文すると、使用者端末機200は注文情報を収集する(S525)。この時、注文情報は使用者が注文アプリケーションやウェブページを通じて商品を注文する過程で入力したデータを含むことができる。他の例として、注文情報は商品注文後、使用者端末機200に受信された注文内訳短文メッセージを含むことができる。
その後、使用者端末機200は収集された注文情報と関連したデータを金融機関のサーバー500およびマーケットサーバー600にそれぞれ要請する(S530)。例えば、使用者端末機200は注文情報と関連したイベント情報をマーケットサーバー600に要請し、スマートマルチカード100に含まれたカードのカード使用実績情報を金融機関のサーバー500に要請する。
マーケットサーバー600および 金融機関のサーバー500はそれぞれイベント情報および カード使用実績情報を使用者端末機200に伝送する(S535)。
その後、使用者端末機200はマーケットサーバー600から受信したイベント情報、金融機関のサーバー500から受信したカード使用実績情報および既登録されたスマートマルチカード100のカード情報のうち少なくとも一つを分析する。そして、分析結果に基づいて、スマートマルチカード100に含まれた複数のカードのうち注文情報に最も適合したカードを推薦カードとして選定する(S540)。実施例によれば、前記S540段階はスマートマルチカード100に含まれた複数個のカードのうち割引率が最も高いカードを推薦カードとして選定する段階と、スマートマルチカード100に含まれた複数個のカードのうち割引できるカードがないか割引率が同じカードが複数存在する場合、カード使用実績が高いカードを推薦カードとして選定する段階を含むことができる。
一方、S525段階で収集された注文情報が複数である場合、各注文情報別に推薦カードが選定される。このような方式で獲得された注文情報目録および推薦カード目録は使用者端末機200のディスプレイ222を通じて表示される(S545)。使用者は表示された注文情報目録のうち所定注文情報を選択することができる(S550)。
一方、スマートマルチカード100は使用者入力部110を通じて入力された命令により活性化された後(S555)、使用者端末機200に推薦カードのカード情報を要請する(S560)。その結果、使用者端末機200は前記S550段階で選択された注文情報に対応する推薦カードのカード情報を暗号化キーで暗号化し、暗号化された推薦カードのカード情報をスマートマルチカード100に伝送する(S565)。
スマートマルチカード100は暗号化された推薦カードのカード情報を復号化キーを利用して解読した後、復号化された推薦カードのカード情報をロードする(S570)。
その後、使用者端末機200はスマートマルチカード100との通信のための無線通信方式を決定する(S575)。前記S575段階に対するさらに具体的な説明は図7を参照して後述する。
スマートマルチカード100との通信のための無線通信方式が決定されると、使用者端末機200はスマートマルチカード100に使用者認証情報を要請する(S580)。そうすると、スマートマルチカード100は既保存された暗号化キーを利用して既保存された使用者認証情報を暗号化し、暗号化された使用者認証情報を使用者端末機200に伝送する(S585)。
使用者端末機200はスマートマルチカード100から受信した暗号化された使用者認証情報と既保存された使用者認証情報に基づいて使用者認証を遂行する(S590)。前記S590段階は暗号化された使用者認証情報を既保存された復号化キーを利用して解読する段階、復号化に失敗するか復号化された使用者認証情報と既保存された使用者認証情報が一致しない場合、使用者認証に失敗したと判断する段階、復号化された使用者認証情報と既保存された使用者認証情報が一致する場合、使用者認証に成功したと判断する段階を含むことができる。
使用者認証に成功した場合、使用者端末機200は決済に使うカードのカード情報をスマートマルチカード100に要請する(S595)。そうすると、スマートマルチカード100はロードされた推薦カードのカード情報を既保存された暗号化キーを利用して暗号化し(S600)、暗号化された推薦カードのカード情報を使用者端末機200に伝送する(S605)。
その後、使用者端末機200はスマートマルチカード100から受信した暗号化された推薦カードのカード情報に基づいて決済処理を遂行する(S610)。具体的には、使用者端末機200は暗号化された推薦カードのカード情報を既保存された復号化キーを利用して解読し、復号化された推薦カードのカード情報に基づいて決済要請信号を生成した後、生成された決済要請信号を金融機関のサーバー500に伝送する。そして、決済処理結果を金融機関のサーバー500から受信する。
図9は図8のS575段階をさらに詳細に図示したフローチャートである。
まず、使用者端末機200は使用者端末機200の無線通信方式のうちブルートゥースが活性化状態であるかを判断する(S575_1)。
前記S575_1段階の判断結果、ブルートゥースが活性化状態である場合、使用者端末機200はスマートマルチカード100から受信した無線信号の強度に基づいて、スマートマルチカード100との距離を計算する(S575_2)。
その後、計算された距離が基準距離以内であるかを判断する(S575_3)。基準距離は1〜10cm範囲内の値で設定され得る。例えば、基準距離は5cmで設定され得る。設定された基準距離値は使用者によって変更可能であるように具現され得る。具体的には、カード推薦アプリケーションは基準距離を設定できるメニューを含むことができ、使用者はこのメニューを通じて基準距離値を設定するか、既設定されている基準距離値を変更することができる。
一方、S575_3段階の判断結果、スマートマルチカード100と使用者端末機200間の距離が基準距離以内である場合、使用者端末機200はブルートゥースを活性化状態に維持する(S575_4)。その結果、使用者端末機200とスマートマルチカード100間にはブルートゥース方式によりデータが送受信される。
もし、S575_3段階の判断結果、スマートマルチカード100と使用者端末機200間の距離が基準距離を超過する場合、使用者端末機200はブルートゥースを非活性化させ、NFCを活性化させる(S575_5)。その結果、使用者端末機200とスマートマルチカード100間にはNFC方式によりデータが送受信される。
以上で本発明の実施例を説明した。前述した実施例に加えて、本発明の実施例は前述した実施例の少なくとも一つの処理要素を制御するためのコンピュータ判読可能なコード/命令を含む媒体例えば、コンピュータ判読可能な媒体を通じて具現されることもできる。前記媒体は前記コンピュータ判読可能なコードの保存および/または伝送を可能にする媒体/媒体らに対応することができる。
前記コンピュータ判読可能なコードは、媒体に記録できるだけでなく、インターネットを通じて伝送されることもできるが、前記媒体は例えば、マグネチック保存媒体(例えば、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)および光学記録媒体(例えば、CD−ROM、Blu−Ray(登録商標)、DVD)のような記録媒体、搬送波(carrier wave)のような伝送媒体を含むことができる。前記媒体は分散ネットワークである可能性もあるので、コンピュータ可読コードは分散方式で保存/伝送され実行され得る。ひいては、単に一例として、処理要素はプロセッサまたは コンピュータプロセッサを含むことができ、前記処理要素は一つのデバイス内に分散および/または 含まれ得る。
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者は本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できることが理解できるはずである。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されるべきである。