JP2017535234A - ブラシレス直流電動機におけるエラー状態を認識する方法 - Google Patents

ブラシレス直流電動機におけるエラー状態を認識する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、軸を有するブラシレス直流電動機におけるエラー状態を認識するための方法に関する。この場合、軸角度と駆動角度との間の角度偏差が、当該認識のために計算される。エラー状態が、この角度偏差を用いて固有パターンに基づいて認識可能である。当該方法は、特に遅く回転するか又は停止しているブラシレス直流電動機の場合でも機能し、必要な計算容量の、従来の技術に比べて著しい減少を可能にする。(図1)

Description

本発明は、軸を有するブラシレス直流電動機におけるエラー状態を認識する方法に関する。
BLDCモータとも記されるブラシレス直流電動機は、今日では様々な用途で使用される。例えば、ブラシレス直流電動機は、操舵を支援するために使用される。当該操舵の支援は、例えば、安全を非常に重視する機能である。それ故に、当該機能では、一般に、ブラシレス直流電動機の場合によっては起こり得るエラー状態を早期に認識し、自動車の制御されていない応答を回避するための措置が実行される。従来の技術によれば、当該措置は、例えば、ブラシレス直流電動機の1つ又は複数の相の電流を測定することによって、又は電圧を測定することによって実行される。したがって、特に、ブラシレス直流電動機の相電流のそれぞれの通電方向と、特に当該相電流の零通過とが、高い精度で算出され得る。
しかしながら、従来の技術からよく知られているエラー状態を算出するためのバリエーションの場合、特有の欠点が発生する。電流測定が、特に、当該電流測定に必要な測定回路のために高コストにつながり、特に低い電流強度の場合に専ら低い信号品質を提供する。当該電圧測定は、当該電流強度の高さに関してあまり有効でなく、時間がかかり且つ記憶容量を多く必要とするアルゴリズムを必要とし、当該電動機の停止時の監視を可能とせず、低い回転数の場合は、このときに完全な複数の電気回転が必要になるので、長いエラー認識時間を要する。
独国特許出願公開第102010063692号明細書 米国特許出願公開第2010264862号明細書 米国特許出願公開第2011062904号明細書
それ故に、本発明の課題は、既知の構成と比べて変更されていて、特に従来の技術の欠点の少なくとも一部を解消する、ブラシレス直流電動機におけるエラー状態を認識する方法を提供することにある。
本発明によれば、この課題は、請求項1に記載の方法によって解決される。好適な構成は、例えば従属請求項に記載されている。特許請求の範囲の内容が、明細書に明確に記載されている。
本発明は、軸を有するブラシレス直流電動機におけるエラー状態を認識する方法に関する。この方法は、以下の、
・前記軸に割り当てられた1つの軸角度を記録するステップと、
・前記直流電動機の駆動回路の測定された複数の範囲のそれぞれの測定範囲ごとに、それぞれ割り当てられた1つの角度値を示す1つの駆動角度を記録するステップと、
・前記軸角度から前記駆動角度を減算することによって1つの角度差を算出するステップと、
・1つの基準値を使用して前記角度差から1つの角度偏差を算出するステップと、
・1つのエラー状態が、それぞれの規則に割り当てられていて、前記軸角度又は時間の関数としての前記角度偏差に、当該予め設定されている複数の規則を適用するステップと、
・前記エラー状態が割り当てられている1つの規則が、当該適用時にそのエラー状態を示すときに、そのエラー状態を確定するステップとを有する。
本発明は、特に、ブラシレス直流電動機のエラー状態が、上記のように角度偏差を算出することによって非常に簡単に認識され得るという認識に基づく。この場合、この角度偏差は、従来の技術から既知でない。この場合、適切に確定すべき好適な関数又は割り当てが、以下でさらに例示されている。
当該エラー状態の認識は、従来の技術に比べて著しく少なく要求される計算容量で可能である。さらに、本発明の方法は、当該電動機の低い回転数又は停止状態の場合でもエラー状態の適切な認識を可能にする。
当該軸は、特に、当該ブラシレス直流電動機の作動中に回転駆動される当該ブラシレス直流電動機の構成部品である。この場合、当該軸角度は、一般に、当該軸が1つの基準角度に対して成す角度に依存する。当該軸角度に対して、駆動角度は、駆動回路又はドライブ回路によって当該ブラシレス直流電動機の駆動から得られる。したがって、この場合、当該駆動角度は、相又は巻線が対応する駆動に起因して現在どの状態にあるのか又はどの状態にあるべきかを示す角度である。この場合、当該駆動回路の1つの範囲は、相電流の符号が入れ替わらない当該駆動回路の1つの角度範囲に相当する。この理由から、当該駆動角度は、一般に、専ら限定された分解能で、特に、その数が当該ブラシレス直流電動機の相の総数に依存する離散角度値として存在する。この場合、当該駆動回路は、一般に、当該ブラシレス直流電動機の、例えばそれぞれの相、例えばそれぞれ2つの相の連続通電によって、当該ブラシレス直流電動機に電気エネルギーを所定の方法で所定の方向に供給する回路である。
当該基準値は、特に、当該駆動角度の可能な限り小さい分解能を示す値である。当該基準値は、一般に、当該ブラシレス直流電動機の相の数に依存する。当該ブラシレス直流電動機が、3つの相を有する場合、当該基準値は、例えば、好ましくは、60°である。一般に、多くの場合には、当該基準値は、180°を当該相の数で除算することによって算出され得る。当該基準値は、当該方法を実行するために、例えば、当該方法が実行される電子装置の対応するプログラミングによって予め設定されている。1つの構成では、例えば、角度偏差が、角度差に等しいときに、すなわち角度差が、変化しないで角度偏差として受け取られるときに、当該基準値は、0°でもよい。
好ましくは、前記角度偏差は、以下のように前記角度差から算出される:
・その角度差が、負の場合:
角度偏差=角度差、
・その角度差が、負でないが、前記基準値以下である場合:
角度偏差=0°、
・その角度差が、前記基準値よりも大きい場合:
角度偏差=角度差−基準値。
こうして算出された角度差は、当該軸角度が、当該駆動角度からどのくらい離れているかを示す値である。当該角度偏差が、専ら限定された分解能で、複数の離散角度値として存在することを考慮するように、当該角度偏差は、当該角度差から算出される。当該ブラシレス直流電動機のエラー状態が存在しない場合、一般に、当該角度偏差は、0°で一定である。留意すべきは、当該0°の角度偏差が、例えば、当該ブラシレス直流電動機にエラーがないことを肯定的に確認するために使用され得る点である。
1つの構成によれば、1つの規則は、1つのアルゴリズムである。当該構成は、予め規定された所定の算術演算が当該角度偏差を用いて実行され、当該角度偏差の結果は、その規則がエラー状態を示すのか否かに依存することを意味する。当該構成の代わりであるが、当該構成とも組み合わせ可能な1つの構成によれば、1つの規則が、予め設定されている1つのパターンとの比較を含む。当該構成は、パターン認識部を含み得る。これに対しては、様々な実施の形態が存在する。例えば、電動機の半回転のパターンが、1つの基準パターンと比較され得る。連続する複数の回転のパターンが、記憶され、1つの基準パターンと一緒に比較されてもよい。例えば、発生する複数の角度偏差のそれぞれの平均値を含む1つの平均値パターンが、当該記憶された複数のパターンから形成され得る。さらに、さらなるシステム情報、特に当該パターンに影響するシステム情報が、当該パターン認識部内に一緒に挿入されてもよい。
特に、例えば駆動回路若しくはブラシレス直流電動機の、回転方向、回転トルク要求、回転数、中間回路電圧又はその他のパラメータのような、別のシステム情報が、1つの規則の使用時に考慮されてもよい。したがって、信頼性がさらに向上され得る。当該考慮は、例えば、実行すべきパターン認識の範囲内で実行され得る。
好ましくは、1つの規則の当該それぞれの適用が、1つ、2つ、3つ又はよれよりも多い範囲の駆動角度の領域にわたって少なくとも及んでいる。基本的に、それぞれの規則の当該適用が、任意の数の範囲にわたって及び得る。特に、エラー状態が存在しないときに、それぞれの範囲が、60°を成す軸角度の領域に相当することが好ましい。このことは、当該方法を、3つの相を有するブラシレス直流電動機に適用することを可能にする。その他の数の相の場合、当該値が、適切に適合され得る。
短絡を認識するため、対応する1つの規則の適用が、少なくとも180°を成す1つの領域上に有益に及んでいる。留意すべきは、1つの規則の適用が、より多数の範囲にわたって延在する程、当該認識が、基本的により正確になり且つより信頼できるようになる点である。
1つの規則の適用が、360°よりも大きい角度を成して延在する場合、特に平均値の生成が、複数の回転にわたって可能である。したがって、連続して対応する複数のパラメータが記録され得、角度偏差のための複数の値が、当該複数のパラメータから算出され得る。この場合、それぞれ周期的に繰り返すか又は周期的に対応する軸角度又は時間のような独立変数の複数の値に属する当該角度偏差のそれぞれの値が、1つの平均値を生成するために使用される。このとき、こうして算出された複数の平均値が、1つの規則を適用するために使用される。
1つの構成によれば、当該駆動角度が、当該直流電動機の複数の端子で電圧を測定することによって算出される。このため、好ましくは、測定されるデューティー比と制御デューティー比との間の差の生成が算出される。この場合、この制御デューティー比は、当該駆動回路によって予め設定されるデューティー比である。この制御デューティー比は、当該駆動回路から既知である。当該測定されるデューティー比が、この制御デューティー比から外れる場合、このことは、当該電動機の対応する相中の通電を暗示する。この場合、当該偏差(差)の符号は、その相電流の符号に一致する。
独立して使用され得るか又は上記の電圧測定と組み合わせられ得る別の1つの構成によれば、当該駆動角度が、当該ブラシレス直流電動機の相電流の電流を測定することによって算出される。当該算出は、特に特定の状態においてより高い精度を可能にする。
当該駆動角度の角度値が、好ましくは、0°と当該基準値と当該基準値の整数倍とから成る1つのグループから選択される。上記の複数の構成は、当該基準値に関して成立し、特に当該基準値と相の数との依存性に関して成立する。
好適な1つの構成によれば、当該グループは、複数の値の0°、60°、120°、180°、240°及び300°から成る。この代わりの、同様に好適な1つの構成によれば、当該グループは、複数の値の−180°、−120°、−60°、0°、60°及び120°から成る。このような構成は、特に3相のブラシレス直流電動機に対して有益であると実証されている。
1つの構成によれば、当該軸角度が、当該軸に割り当てられた1つの角度センサの出力信号から算出される。当該出力信号は、無効電流の角度成分だけを補正される。この場合、この角度センサは、特に、所定の1つの基準値に対する当該軸の現在の回転角度を記録する。当該記載されている無効電流、特にブラシレス直流電動機のコイル又は相の無効電流だけの補正は、このような無効電流の有益な補正、すなわち本発明の方法の多くの場合により良好な実行を可能にする。しかしながら、留意すべきは、当該軸角度は、無効電流の補正なしでも使用され得る点である。例えば、当該軸角度は、当該軸に割り当てられた1つの角度センサの出力信号から直接に算出され得る。
以下に、当該方法の範囲内で実行され得る幾つかの規則を説明する。留意すべきは、これらの規則が、別々にも、任意に組み合わせても使用され得る点である。すなわち、これらの規則は、特に互いに組み合わせて使用されてもよい。この場合、異なる複数のエラー状態を確認するため、複数の規則が、例えば、角度間隔の算出された複数の値に連続して適用され得る。さらに留意すべきは、これらの規則が1つのエラー状態を示すそれぞれの領域間の中に、重複部分が存在しないように、これらの規則が実装されている必要はない点である。むしろ、2つ又はそれより多い規則を同じ信号に適用する場合に、2つ又はそれより多いエラー状態が示され得るように、重複部分が、上記のこれらの規則間に必ず存在してもよい。この理由は、特に、これらのエラー状態が、それらの原因から重複し、例えば、複数のエラー状態が、その他のエラー状態の限界状態であり得るし、又は、複数のエラー状態が、互いに流動的に重複することに由来する。
1つの構成によれば、記述されているか又は示されている全ての条件が満たされているときにだけ、それぞれのエラー状態が認識されるように、使用されるそれぞれの規則が実装されている。当業者は、使用すべき評価回路の構成に応じて、当該それぞれのエラー状態に対する上記の特徴の確認を可能にする適切な解決策を見つけ出す。例えば、正又は負の値から0°への移行部分が、角度偏差の複数の値に対応する差を生成することによって認識される。このため、特に、当該角度偏差の連続する2つの値が使用される。この場合、当該角度偏差の連続する2つの値が、例えば、独立変数としての、軸角度又は時間の隣接した複数の離散値に適用される。
駆動角度の変化は、特に、1つの離散値から別の1つの離散値への当該駆動角度のジャンプを意味する。当該駆動角度のこのような変化時の角度偏差の1つの移行部分が、一般に、当該駆動角度のこのような変化の直前及び直後に発生する、及び/又はこのような変化と同時に発生する当該角度偏差の2つの値間で算出される。
1つの構成によれば、当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分、
・0°で一定に維持、
・正又は負の第1値から0°への変化、
・0°から当該第1値に対して逆の符号を有する第2値への変化、
を示すときに、エラー状態である「2つの電動機端子間の短絡」に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す。
留意すべきは、0°で一定に維持は、1つの移行部分も意味するか、又は移行部分としてのこのような移行部分を意味する点である。しかしながら、この移行部分の場合、当該角度偏差が変化しない。当該第1値と当該第2値とが、一般に、絶対値的に同じ大きさにある。このことは、例えば、当該第1値と当該第2値とが、1%未満、5%未満、10%未満、20%未満又は30%未満だけ異なることを意味する。当該両値の最大絶対値偏差、相対偏差又は絶対偏差が互いに、予め設定されている1つの値よりも小さいときにだけ、それぞれのエラー状態が示されるように、当該方法が、これらの場合に有益に実行され得る。このことは、ここに記載されている別のエラー状態又はその他のエラー状態に対しても成立する。留意すべきは、特に、例えば、電流強度、電圧又は回転トルク要求のようなブラシレス直流電動機の駆動パラメータが、当該第1値の発生と当該第2値の発生との間で変化するときに、当該第1値の大きさと当該第2値の大きさとが変化し得る点である。同じ大きさの複数の値に対するここに記載されている定義は、以下でさらに説明されている構成に対しても成立する。
1つの構成によれば、当該角度偏差が、当該駆動角度のそれぞれの変化ごとに0°とは異なる値から0°に変化するときに、特に、この値が、常に同じ符号を有し、及び/又は絶対値的に一定であるか、若しくはこの値の少なくとも大きさが、絶対値的に同じであるときに、エラー状態である「角度オフセット」に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す。したがって、例えば、角度エンコーダ若しくは角度センサに起因するか又は駆動回路のための誤差を含む補正値に起因する角度オフセットが認識され得る。
1つの構成によれば、当該駆動角度が、負の値から正の値に直接に変化するか又は正の値から負の値に直接に変化する時に、当該角度偏差が、正又は負の第1値からこの第1値に対して逆の符号を有する第2値に直接に移行するときに、当該エラー状態である「相の遮断」に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す。
当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°から正又は負の第1値への変化、
・当該第1値に対して逆の符号を有する第2値から0°への変化、
・0°で一定に維持、
を示すときに、エラー状態である「相における増大した抵抗」に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す。
この場合、当該第1値と当該第2値とが、一般に、絶対値的に同じ大きさにある。留意すべきは、このエラー状態の場合、一般に、すなわち特に対応する接続時に、全ての位相電流の総和が零になるので、全ての位相がシフトされている点である。
1つの構成によれば、当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°で一定に維持、
・正又は負の第1値から0°への変化、
・0°で一定に維持、
を示すときに、エラー状態である「それぞれの位相中心での2つの巻線間の短絡」に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す。
1つの構成によれば、当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°から正又は負の第1値への変化、
・当該第1値に対して逆の符号を有する第2値から0°への変化、
・0°で一定に維持、
を示すときに、エラー状態である「相のブリッジ」に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す。
この場合、当該第1値と当該第2値とが、一般に、絶対値的に同じ大きさにある。特定の構成では、当該第2値が、絶対値的に当該第1値よりも小さいときにだけ、当該エラー状態である「相のブリッジ」が認識されるように、当該方法は、実行され得る。このことは、幾つかの実行の場合に起こり得る。留意すべきは、このエラー状態の場合、一般に、ブリッジされた相は、インダクタンスをもはや有しない。
留意すべきは、幾つかの構成では、それぞれの値、特に、それぞれのエラー状態の場合に発生する第1値と第2値とがそれぞれ、当該それぞれのエラー状態に固有である典型的な値範囲内で発生する点である。1つのエラー状態が、記憶された対応する複数の値範囲と比較することによってより良好に確認され得るか又はその妥当性をチェックされ得る。このような値範囲は、当業者の測定又はシミュレーションによって個別に決定され得る。このような値範囲は、本発明の方法の構成において有益に使用され得る。例えば、例えば0°へのジャンプの直前又は直後の1つの移行部分の、角度偏差の1つの値のそれぞれの成分が、それぞれの値範囲と比較され得る。このとき、特に、その値が、当該それぞれの値範囲内に存在するときにだけ、当該それぞれのエラー状態が認識される。1つの値範囲が、特に、1つの上限値と1つの下限値とによって既定され得る。当該評価は、特に当該角度偏差のそれぞれの絶対値を考慮して実行されてもよい。
1つのエラー状態に固有である角度偏差の1つのパターンが、軸の完全な1回転ごとに一般には2回繰り返し発生する。このことは、当該認識のために本発明の方法の範囲内で使用され得る。
好適な1つの構成によれば、当該角度偏差に関する積分が、当該軸角度の関数として、又は1つの移行部分の前若しくは後の予め設定されている角度間隔若しくは時間間隔を成す時点からこの移行部分までの時間の関数として、予め設定されている少なくとも1つの絶対値を有するときにだけ、この移行部分自体が、1つの規則の適用の範囲内で使用される。したがって、認識された1つの移行部分が、ランダムな変動だけに依拠するのではなくて、実際に1つのエラー状態に依拠することが確認され得る。当該角度偏差が、軸角度の関数とみなされる場合、当該角度偏差は、好ましくは角度間隔の関数である。当該角度偏差が、時間の関数とみなされる場合、当該角度偏差は、好ましくは時間間隔の関数である。例えば、1つの移行部分の前又は1つの移行部分の後の角度偏差が、正又は負のランプ、例えば正又は負の値を呈するランプを有し得る。このようなランプは、多くのエラー状態に固有であることが分かっている。上記の積分計算と、予め設定されている複数の値との比較とによって、このようなランプが実際に存在することが、当該ランプを個別に分析する必要なしに確認され得る。しかしながら、留意すべきは、基本的には、当該ランプが、例えば他で説明されているパターン認識の範囲内で、複数のエラー状態を識別するために独立して使用されてもよい点である。
1つの構成によれば、当該方法は、特にどんな種類の移行部分がどの軸角度及び/又は駆動角度で発生するかを確認することによって、そのエラー状態に関係する位相を検出するステップをさらに有する。したがって、例えば、対応するエラー状態が、どの1つの位相で又はどの複数の位相で発生するかが確認され得る。例えば、上記の連続する複数の移行部分が、複数の軸角度及び/又は複数の駆動角度のそれぞれの値に割り当てられ得る。当該割り当ては、当該関係する1つの位相又は当該関係する複数の位相の確認を可能にする。
当該方法の好適な1つの構成によれば、停止している電動機、すなわち停止しているブラシレス直流電動機のときのエラー状態が、予め設定されている少なくとも1つの期間に対して絶対値的に予め設定されている1つの閾値を超える角度偏差を検出することによって認識される。当該エラー状態の認識は、停止している電動機でも、1つのエラー状態を認識することを可能にする。この構成は、特に、0°から当該角度偏差の値までの偏差が、一般に1つのエラー状態に関連しているという認識に基づく。すなわち、電動機が停止しているときに、このような0°からの偏差が発生すると、当該偏差の発生は、高い確率で1つのエラー状態を暗示している。一般に、しかしながら、一般に、電動機が停止しているときに、そのエラー状態の種類を認識することは不可能である。したがって、さらに好適な1つの構成によれば、電動機が停止しているときに、1つのエラー状態が認識された場合のこの電動機の使用が停止されることが提唱され得る。例えば、ブラシレス直流電動機を使用する操舵の支援が停止され得る。当該操舵の支援は、当該操舵の支援の制御されていない挙動を阻止し得る。
留意すべきは、例えば、相電流の零通過のシフトを伴う電動機の適切でない転流のような別のエラー、又は、特に当該別のエラーが相電流の零通過のシフトを伴うときの、あらゆる種類のさらなるエラーも、複数の固有パターンに基づいて認識され得る点である。
さらに、本発明は、本発明を実行するために構成されている電子制御装置にも関する。さらに、本発明は、直接コンピュータへ入力するのに適した、プログラムコードを含む不揮発性記憶媒体にも関する。当該不揮発性記憶媒体の構成の場合、本発明の方法が、プロセッサによって実行される。この場合、当該本発明の方法に関しては、説明されている全ての構成及びバリエーションが使用され得る。
当業者は、その他の特徴及び利点を、添付図面に関連して説明されている以下の実施の形態から読み取れる。
ブラシレス直流電動機の例示的な電気回路を概略的に示す。 エラーのない状態の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。 様々なエラー状態の場合の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。 様々なエラー状態の場合の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。 様々なエラー状態の場合の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。 様々なエラー状態の場合の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。 様々なエラー状態の場合の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。 様々なエラー状態の場合の軸角度、駆動角度及び角度偏差のシミュレーションを示す。
図1は、駆動回路10を有するブラシレス直流電動機50を示す。留意すべきは、この駆動回路10は、ここではエラー状態を認識するためにも構成されている点である。この場合、このブラシレス直流電動機50は、3相で構成されている。このブラシレス直流電動機50は、自動車の図示されていない操舵部を支援するために使用される。この操舵部は、ハンドルとしてのステアリングホイールによって操舵され得る。しかしながら、留意すべきは、本発明は、例えば、ステアリングホイールを有さず、及び/又はブラシレス直流電動機50が自動車を自動操舵する自動走行自動車にも適用可能である点である。
駆動回路10は、マイクロコントローラ20を有する。同様に図示されていないプロセッサ手段及びメモリ手段が、このマイクロコントローラ20内に構成されている。この場合、プログラムコードが、当該メモリ手段内に含まれている。当該プログラムコードの実行時に、マイクロコントローラ20が、当該プロセッサ手段によって規定通りに作動する。マイクロコントローラ20は、特に、パルス幅変調信号を出力するために構成されているパルス幅変調モジュール25を有する。
駆動回路10は、ゲート駆動装置(GDU)30としてのドライバ回路をさらに有する。さらに、駆動回路10は、パワーチップモジュール(PCM)40を有する。
数字が、個々の構成要素間のそれぞれの電気接続部に並記されているように、これらの接続部の一部が示されている。この数字は、幾つの相が当該それぞれの接続部で伝送されるかを示す。
この場合、パルス幅変調モジュール25が、ゲート駆動装置30に接続されていて、同様に、このゲート駆動装置30は、パワーチップモジュール40に接続されている。したがって、全体として適切な駆動信号が、ブラシレス直流電動機50に対して生成される。このブラシレス直流電動機50は、パワーチップモジュール40のそれぞれの出力相に接続されていて、したがって規定通りに駆動される。特に、連続する異なる6つの磁場が生成されるように、このブラシレス直流電動機50の3つの相が、一般にそれぞれのサイクルごとに駆動され得る。一般に、これらの磁場は、当該時間推移ごとに時計回りに又は反時計回りにそれぞれ60°だけ回転する方向を有する。したがって、このブラシレス直流電動機50の図示されていない軸が、これに応じて回転される。このブラシレス直流電動機50に接続されているパワーチップモジュール40の3つの出力部が、相電圧フィードバック回路35にさらに接続されている。マイクロコントローラ20が、同様にこのマイクロコントローラ20に接続されている相電圧フィードバック回路35を通じて、このブラシレス直流電動機50の3つの入力部に印加する電圧に関する情報を受け取る。
マイクロコントローラ20が、パルス幅変調モジュール25を、ブラシレス直流電動機50の角速度又は回転トルクのような希望する駆動パラメータに基づいて決定される既知の制御デューティー比によって駆動する。また、このマイクロコントローラ20は、このブラシレス直流電動機50のこれらの入力部の当該フィードバック信号からそれぞれのデューティー比を算出し、これらのデューティー比を当該制御デューティー比と比較する。1つの駆動角度が、当該それぞれの偏差から算出される。この駆動角度は、少なくともエラーのない動作中に、このブラシレス直流電動機50内の磁場が、現在どの位置に存在するのかを示す。この駆動角度は、値の−180°、−120°、−60°、0°、60°及び120°のうちのそれぞれ1つの値を取り得る。システムに起因して、上記の駆動角度の中間値を測定するための精度は、より低い。上記の駆動角度だけが、ここでの方法のために必要になる。
ブラシレス直流電動機50の図示されていない軸の角度位置が、同様に図示されていない角度センサによって監視される。この角度センサは、対応する信号をマイクロコントローラ20に提供する。マイクロコントローラ20が、この角度センサから受け取った信号を、このブラシレス直流電動機50のそれぞれの無効電流だけ補正する。このマイクロコントローラ20は、当該無効電流を、従来の技術から既知の方法に基づいて算出する。これから、このマイクロコントローラ20は、当該軸のそれぞれの回転位置ごとに現れる1つの軸角度を算出する。
留意すべきは、これらの算出が持続して繰り返して実行される点である。
それぞれの軸角度と1つの駆動角度との当該算出後に、マイクロコントローラ20が、その軸角度からその駆動角度を減算し、したがって1つの角度差を取得する。引き続き、このマイクロコントローラ20は、以下の規則に基づいて1つの角度偏差を算出する:
・その角度差が、負の場合:
角度偏差=角度差、
・その角度差が、負でないが、60°以下である場合:
角度偏差=0°、
・その角度差が、60°よりも大きい場合:
角度偏差=角度差−60°。
マイクロコントローラ20が、時間の関数としての当該角度偏差の推移からブラシレス直流電動機50のエラー状態を認識し得る。このため、このマイクロコントローラ20は、当該算出された角度偏差によってそれぞれのパターン認識を実行する。この場合、特に、別の図面に関して以下に説明されているブラシレス直流電動機50のエラー状態又はエラーのない動作が認識され得る。
図2は、エラーのない状態の駆動角度、軸角度及び角度偏差の例示的なシミュレーションを示す。図3〜8は、様々なエラー状態の場合の駆動角度、軸角度及び角度偏差の例示的な複数のシミュレーションを示す。ここでは、特に、対応する複数のエラー状態に対する典型的な認識モードも説明し得るようにするため、当該複数のシミュレーションが例示されている。これらのシミュレーションは、所定のパラメータによって個別にここでシミュレートされた場合に関するものである。留意すべきは、マイクロコントローラ20がそれぞれのエラー状態又はエラーのない動作を認識し得るその他の認識モードも、当業者によって実行され得る点である。これらの実行は、本願の開示の一部とみなされる。
時間が、それぞれの水平軸上に記入されていて、角度が、それぞれの垂直軸上に記入されているように、ぞれぞれの図2〜8は作成されている。当該時間の単位は、秒であり、当該角度の単位は、度(°)である。当該駆動角度は、離散値の−180°、−120°、−60°、0°、60°及び120°だけをとる。したがって、当該駆動角度は、階段状に推移する。当該軸角度は、−180°から180°まで基本的に直線であり、その後に再び−180°にジャンプする。当該角度偏差は、通常は0°の値を有し、幾つかの位置だけで0°から外れる。一般に、0°から外れるときに、それぞれの正又は負のランプ波形が形成されている。留意すべきは、駆動角度と軸角度と角度偏差とに関するそれぞれの曲線が、当該図示されている特徴に基づいて一義的に認識され得る点である。これらの曲線が、部分的に交差するか、又は、これらの曲線が、特定の区間にわたって重なり合って延在する位置で識別不可能であるように、これらの曲線が、当該区間にわたって延在する。少なくともヨーロッパの特許制度に関しては、正確に図示されている複数の形状に関してその同一性を認識できることに加えて、当初の図面に含まれている着色による区別も、当該開示の一部を構成することが言及されている(審決T 1544/08参照)。
図2は、エラーのない状態を示す。明確に図示されているように、この場合は、角度偏差が、0°で一定に維持されている。この値からの偏差が全くない。このような状態が存在する場合、例えば、マイクロコントローラ20が、当該角度偏差を、特定の期間にわたって又は例えば180°又は360°から0°の偏差までの軸角度の特定の角度範囲にわたって検査することによって、このことは、このマイクロコントローラ20によって検出され得る。すなわち、エラーのない状態が、肯定的に確認され得る。さらに言及すべきは、図2に示されているエラーのない状態における駆動角度の複数の移行部分間のそれぞれの間隔が等しい点である。
図3は、エラー状態である「2つの電動機端子間の短絡」を示す。この場合、容易に分かるように、当該駆動角度の範囲が、図2と比較して移動されている。このことは、角度偏差の正のエッジ又は負のエッジを引き起こす。この場合、非常に重大な移行部分が、特に当該駆動角度の変化時に発生する。当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°で一定に維持、
・正又は負の第1値から0°への変化、
・0°から当該第1値に対して逆の符号を有する第2値への変化、
を示すときに、マイクロコントローラ20が、これらの変化時ごとにその角度偏差を評価し、当該図示されたエラー状態を認識する。
図4は、エラー状態である「角度オフセット」を示す。この場合、容易に分かるように、当該駆動角度の範囲が、図2と比較して移動されていない。しかしながら、当該軸角度の曲線が、図2と比較して移動されている。このことは、当該角度偏差の正の立ち上がりエッジを引き起こす。この場合、重大な移行部分が、特に当該駆動角度の変化時に発生する。当該角度偏差が、当該駆動角度のそれぞれの変化ごとに0°とは異なる値から0°に変化するときに、特に、この値が、常に同じ符号を有し、及び/又は絶対値的に一定であるか、若しくはこの値の少なくとも大きさが、絶対値的に同じであるときに、マイクロコントローラ20が、これらの変化時ごとにその角度偏差を評価し、当該図示されたエラー状態を認識する。
図5は、エラー状態である「電動機の相の遮断」を示す。この場合、当該駆動角度が、4つの値の間で変化する。この場合、ランダムな変化が、同じ符号のそれぞれ2つの値間で起こり得る。このことは、この電動機の相での電動機の相の遮断時に、このようなジャンプを引き起こす特定のノイズが発生することに起因する。この場合、当該角度偏差が、約30°までに正の値と負の値とをとる。この場合、当該付随する角度範囲が、特に「死角範囲」と呼ばれる。残りの角度範囲内では、当該角度偏差が、0°と90°までの値との間で変化する。当該駆動角度が、負の値から正の値に直接に変化するか又は正の値から負の値に直接に変化する時に、当該角度偏差が、正又は負の第1値からこの第1値に対して逆の符号を有する第2値に直接に移行するときに、当該エラー状態である「相の遮断」が認識される。このことは、例えば、図5の時間0.1秒と0.12秒との間に示された移行部分に相当する。
図6は、エラー状態である「相における増大した抵抗」を示す。この場合、容易に分かるように、当該駆動角度の範囲が、図2と比較して移動されている。このことは、当該角度偏差の正のエッジと負のエッジとを引き起こす。この場合、非常に重大な移行部分が、特に当該駆動角度の変化時に発生する。当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°から正又は負の第1値への変化、
・当該第1値に対して逆の符号を有する第2値から0°への変化、
・0°で一定に維持、
を示すときに、マイクロコントローラ20が、これらの変化時ごとにその角度偏差を評価し、当該図示されたエラー状態を認識する。
図7は、エラー状態である「それぞれの位相中心での2つの巻線間の短絡」を示す。この場合、容易に分かるように、当該駆動角度の範囲が、図2と比較して移動されている。このことは、当該角度偏差の正のエッジと負のエッジとを引き起こす。この場合、非常に重大な移行部分が、特に当該駆動角度の変化時に発生する。当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°で一定に維持、
・正又は負の第1値から0°への変化、
・0°で一定に維持、
を示すときに、マイクロコントローラ20が、これらの変化時ごとにその角度偏差を評価し、当該図示されたエラー状態を認識する。
図8は、エラー状態である「相のブリッジ」を示す。この場合、容易に分かるように、当該駆動角度の範囲が、図2と比較して移動されている。このことは、当該角度偏差の正のエッジと負のエッジとを引き起こす。この場合、非常に重大な移行部分が、特に当該駆動角度の変化時に発生する。当該角度偏差が、当該駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分:
・0°から正又は負の第1値への変化、
・当該第1値に対して逆の符号を有する第2値から0°への変化、
・0°で一定に維持、
を示すときに、マイクロコントローラ20が、これらの変化時ごとにその角度偏差を評価し、当該図示されたエラー状態を認識する。
当該認識の信頼性を向上させるため、マイクロコントローラ20が、当該角度偏差の1つの移行部分を認識する前に、当該移行部分前の予め設定されている期間の始点から当該認識された移行部分までと、当該移行部分後の予め設定されている期間の終点から当該認識された移行部分までとの双方で、時間の関数としての角度偏差の積分を算出する。この積分の値が、予め設定されている1つの値を超えたときにだけ、当該移行部分が、1つのエラー状態の認識の範囲内にある移行部分として使用される。このことは、エラー状態に基づかないランダムな変動に起因するエラー状態の認識を回避する。
留意すべきは、図3〜8に示されているそれぞれの移行部分の位置を正確に評価することによって、ブラシレス直流電動機50の該当するそれぞれの相又は該当する複数の相を推定することも可能である。このため、マイクロコントローラ20が、当該移行部分がどの軸角度で又は当該駆動角度のどの移行部分で発生するかに関して当該移行部分を評価する。したがって、当該エラー状態だけではなくて、正確な位相も認識され得る。マイクロコントローラ20内に記憶されている所定のエラー状態の場合、ブラシレス直流電動機50のさらなる作動が、操舵の制御されていない応答を回避するために阻止される。
ブラシレス直流電動機50が作動していないときに、すなわち、特にブラシレス直流電動機50の軸が回転していないときでも、マイクロコントローラ20が、当該角度偏差を継続して監視する。当該角度偏差が、予め設定されている1つの閾値を超えると、ブラシレス直流電動機50が停止していても、エラー状態が認識される。この場合、どんなエラー状態であるかが認識されないものの、このことは、安全性をさらに向上させ得る。この場合には、現在のエラー状態に関する情報が存在せず、さらなる作動が、自動車の操舵の起こり得る制御されていない応答に関連して非常に危険であるので、ブラシレス直流電動機50のさらなる作動が、直接に停止される。
留意すべきは、0°から当該角度偏差の値までの偏差の方向、すなわち当該角度偏差が正の値又は負の値を有するのかが、当該ブラシレス直流電動機50の回転方向によって予め設定される点である。当該回転方向が反転すると、一般に、当該それぞれの偏差の符号も変化する。この場合、例えば、移行部分の種類も変化し得る。すなわち、正又は負の値から0°への移行部分が、0°から正又は負の値への移行部分に変化し得るか、又は、0°から正又は負の値への移行部分が、正又は負の値から0°への移行部分に変化し得る。本願に記載されている構成及び特徴に対応するバリエーションが、本願の開示の構成要素として成立する。
本願に属する特許請求の範囲は、さらなる保護を得ることを放棄するものではない。
1つの特徴又は一群の特徴が、本出願の手続き中に必ずしも必要でないことが判明した場合、当該特徴又は当該一群の特徴をもはや有しない少なくとも1つの従属請求項が、出願人によって遅滞なく補正される。この場合、当該補正される従属請求項は、例えば、本出願日に存在する1つの請求項のサブコンビネーション又は別の特徴によって限定された本出願日に存在する1つの請求項のサブコンビネーションでもよい。このような新たに補正すべき特許請求の範囲又は特徴のサブコンビネーションは、本出願の開示によって同時に公開されているものとみなし得る。
さらに留意すべきは、様々な形態若しくは実施の形態で記載されている及び/又は図面に示されている本発明の構成、特徴及びバリエーションが、互いに任意に組み合わせ可能である点である。個々の又は複数の特徴が、互いに任意に入れ替え可能である。これから発生する特徴の組み合わせが、本出願の開示によって同時に公開されているものとみなし得る。
従属請求項における引用は、引用される従属請求項に記載の特徴に対する単独の客観的な保護を得ることを放棄するものではないとみなし得る。これらの特徴は、その他の特徴と任意に組み合わせされ得る。
明細書だけに開示されている特徴、又は別の特徴だけに関連して明細書若しくは1つの請求項に開示されている特徴には、基本的に、本発明に重要な独自の意義があり得る。それ故に、これらの特徴は、従来の技術から区別するために特許請求の範囲に個別に記載されてもよい。
10 駆動回路
20 マイクロコントローラ
25 パルス幅変調モジュール
30 ゲート駆動装置
35 相電圧フィードバック回路
40 パワーチップモジュール
50 ブラシレス直流電動機
55 ハンドル

Claims (15)

  1. 軸を有するブラシレス直流電動機(50)におけるエラー状態を認識するための方法において、
    当該方法は、以下の、
    ・前記軸に割り当てられた1つの軸角度を記録するステップと、
    ・前記直流電動機(50)の駆動回路(10)の測定された複数の範囲のそれぞれの測定範囲ごとに、それぞれ割り当てられた1つの角度値を示す1つの駆動角度を記録するステップと、
    ・前記軸角度から前記駆動角度を減算することによって1つの角度差を算出するステップと、
    ・1つの基準値を使用して前記角度差から1つの角度偏差を算出するステップと、
    ・1つのエラー状態が、それぞれの規則に割り当てられていて、前記軸角度又は時間の関数としての前記角度偏差に、当該予め設定されている複数の規則を適用するステップと、
    ・前記エラー状態が割り当てられている1つの規則が、当該適用時にそのエラー状態を示すときに、そのエラー状態を確定するステップとを有する当該方法。
  2. ・角度差が、負の場合、
    角度偏差=角度差であり、
    ・角度差が、負でないが、前記基準値以下である場合、
    角度偏差=0°であり、
    ・角度差が、前記基準値よりも大きい場合、
    角度偏差=角度差−基準値であるように、前記角度偏差は、前記角度差から算出される請求項1に記載の方法。
  3. ・1つの規則は、1つのアルゴリズム又は予め設定されている1つのパターンである請求項1又は2に記載の方法。
  4. ・1つの規則のそれぞれの適用が、1つ、2つ、3つ又はよれよりも多い範囲の前記駆動角度の領域にわたって少なくとも及んでいて、
    ・好ましくは、エラー状態が存在しないときに、それぞれの範囲が、60°を成す前記軸角度の領域に相当する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. ・前記駆動角度は、前記直流電動機(50)の複数の端子で電圧を測定することによって算出され、
    ・前記駆動角度は、好ましくは、測定されるデューティー比と制御デューティー比との間の差の生成によって算出され、及び/又は
    ・前記駆動角度は、前記ブラシレス直流電動機(50)の相電流の電流を測定することによって算出され、及び/又は
    ・前記駆動角度の角度値が、0°と前記基準値と前記基準値の整数倍とから成る1つのグループから選択され、
    ・前記グループは、好ましくは複数の値の0°、60°、120°、180°、240°及び300°から成るか又は複数の値の−180°、−120°、−60°、0°、60°及び120°から成る請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ・前記軸角度は、前記軸に割り当てられた1つの角度センサの出力信号から算出され、前記出力信号は、無効電流の角度成分だけを補正される請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ・前記角度偏差が、前記駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分である、
    ・0°で一定に維持、
    ・正又は負の第1値から0°への変化、
    ・0°から前記第1値に対して逆の符号を有する第2値への変化を示すときに、エラー状態である2つの電動機端子間の短絡に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ・前記角度偏差が、前記駆動角度のそれぞれの変化ごとに0°とは異なる値から0°に変化するときに、
    ・エラー状態である角度オフセットに割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ・前記駆動角度が、負の値から正の値に直接に変化するか又は正の値から負の値に直接に変化する時に、前記角度偏差が、正又は負の第1値からこの第1値に対して逆の符号を有する第2値に直接に移行するときに、
    ・前記エラー状態である相の遮断に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. ・前記角度偏差が、前記駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分である、
    ・0°から正又は負の第1値への変化、
    ・前記第1値に対して逆の符号を有する第2値から0°への変化、
    ・0°で一定に維持を示すときに、
    ・エラー状態である相における増大した抵抗に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ・前記角度偏差が、前記駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分である、
    ・0°で一定に維持、
    ・正又は負の第1値から0°への変化、
    ・0°で一定に維持を示すときに、
    ・エラー状態であるそれぞれの位相中心での2つの巻線間の短絡に割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. ・前記角度偏差が、前記駆動角度の連続する3つの変化時に以下の前後して発生する移行部分である、
    ・0°から正又は負の第1値への変化、
    ・前記第1値に対して逆の符号を有する第2値から0°への変化、
    ・0°で一定に維持を示すときに、
    ・エラー状態である相のブリッジに割り当てられている1つの規則が、このエラー状態を示す請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記角度偏差に関する積分が、前記軸角度の関数として、又は1つの移行部分の前若しくは後の予め設定されている角度間隔若しくは時間間隔を成す時点からこの移行部分までの時間の関数として、予め設定されている少なくとも1つの絶対値を有するときにだけ、この移行部分自体が、1つの規則の適用の範囲内で使用される請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. ・前記方法は、どんな種類の移行部分がどの軸角度及び/又は駆動角度で発生するかを確認することによって、
    ・そのエラー状態に関係する位相を検出するステップをさらに有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. ・停止しているブラシレス直流電動機(50)ときのエラー状態が、予め設定されている少なくとも1つの期間に対して絶対値的に予め設定されている1つの閾値を超える角度偏差を検出することによって認識される請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
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