本発明は、概して、分注のための薬品の供給源を受けるように構成された、ピストン及びシリンダと、バルブアセンブリと、アクチュエータとを備える、薬品分注器に関する。
慣習的に、点滴薬は、一般的にテーパー管が装着されたプラスチック容器を圧迫することにより、点滴器で眼または口内に適用される。この適用様式は、テーパー管を眼と精確に整列させる必要、ならびに点滴の予測及び無意識の瞬きから等のいくつかの不利益を有し、これらの両方が、薬品の点滴が眼部(ocular space)に送達されないという結果をもたらし得る。さらに、特に点眼薬の自己投与には、最初に適用される薬用量が不確かであり、反射性の瞬きによって眼の外に押し出されるその割合が不明確であるという問題が該当する。
ある特定の事例における点眼薬の継続使用は、医学的処置に必要である。したがって、例えば緑内障の治療では、生涯にわたって1日当たり複数回の眼部への投与を要することが慣習的である。前述の事例におけるような点眼薬の継続使用の必要性は、通常、点滴薬の自己投与を必要とし、本開示は、この適用形態を改善することに特に適する。
第1の実施形態では、分注デバイスであって、一方向バルブと流体連通しているシリンダと、シリンダと流体連通している注入口と、を含むバルブアセンブリであって、少なくとも1つの内腔を有するスパイクと、薬品を薬品容器から注入口に送達するための少なくとも1つの流れ制御部材と、をさらに含む、バルブアセンブリと;ピストンが第1の方向に運動すると、流れ制御部材及び注入口を通して一定量の流体をシリンダ内に引き込み、ピストンが第2の方向に運動すると、一方向バルブを通して一定量の液体を吐出するように構成された、ピストンと;ピストンを第1の方向に動かして第1の状態にし、貯蔵エネルギー源にエネルギーを貯蔵し、貯蔵エネルギーを放出してピストンを第2の方向に動かすための、ピストンに連結されたアクチュエータアセンブリと、を含む、分注デバイスが提供される。
第1の実施形態のある態様において、流れ制御部材は、少なくとも1つの内腔と注入口との間に一方向流動性連通を提供する。
他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、スパイクは、第2の流れ制御部材に流体連結されて通気口への一方向流動性連通を提供する第2の内腔を有する。他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、貯蔵エネルギー源は、バネを含む。
他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、第1の方向におけるピストンの運動は、所定量の薬品をシリンダに送達する。
他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、第1の方向及び第2の方向におけるピストンの運動は、順次的である。他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、アクチュエータアセンブリは、伝動部材によって作動部材に動作可能に接続されたアクチュエータを含み、作動部材は、アクチュエータが第3の方向に動かされるとピストンを第1の方向に動かすように、ピストンに動作可能に接続されている。他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、伝動部材は、作動部が第3の方向に継続運動すると作動部材を自動的に解除する。他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、一方向バルブは、貯蔵エネルギー源により駆動されるピストンによって生成される力を下回るクラッキング圧を有する。
他の態様単独、または第1の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、スパイクは、薬品容器の貫通可能な隔壁を刺通する。
第2の実施形態では、分注デバイスであって、一方向バルブと流体連通しているシリンダと、シリンダと流体連通している注入口と、を含むバルブアセンブリであって、内腔を有するスパイクと、薬品を薬品容器から注入口に送達するための流れ制御部材と、をさらに含む、バルブアセンブリと;ピストンが第1の方向に運動すると、流れ制御部材及び注入口を通して一定量の流体をシリンダ内に引き込み、ピストンが第2の方向に運動すると、一方向バルブを通して一定量の液体を吐出するように構成された、ピストンと;ピストンを第1の方向に動かして第1の状態にし、貯蔵エネルギー源にエネルギーを貯蔵するための、ピストンに連結されたアクチュエータアセンブリと、を含み、アクチュエータは、ピストンを第1の状態に保持し、ピストンを解除して、貯蔵エネルギーを放出して、ピストンを第2の方向に動かす、分注デバイスが提供される。
第2の実施形態のある態様において、流れ制御部材は、内腔と注入口との間に一方向流動性連通を提供する。他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、スパイクは、第2の流れ制御部材に流体連結されて通気口への一方向流動性連通を提供する第2の内腔を有する。
他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、貯蔵エネルギー源は、バネを含む。
他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、第1の方向におけるピストンの運動は、所定量の薬品をシリンダに送達する。他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、第1の方向及び第2の方向におけるピストンの運動は、順次的である。
他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、アクチュエータアセンブリは、ピストンを第1の方向に動かすための作動部材を含む。他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、アクチュエータは、作動部材を第1の状態に保持するように作動部材に係合する。他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、一方向バルブは、貯蔵エネルギー源により駆動されるピストンによって生成される力を下回るクラッキング圧を有する。
他の態様単独、または第2の実施形態の先の態様のうちいずれか1つとの組み合わせにおいて、スパイクは、薬品容器の貫通可能な隔壁を刺通する。
第3の実施形態では、第1または第2の実施形態のデバイスが、薬品を哺乳動物の眼に分注するために使用される。
第4の実施形態では、分注デバイスであって、一方向バルブと流体連通しているシリンダと、シリンダと流体連通している注入口と、を含むバルブアセンブリであって、少なくとも1つの内腔を有するスパイクと、薬品を薬品容器から注入口に送達するための少なくとも1つの流れ制御部材と、をさらに含む、バルブアセンブリを含む、分注デバイスを動作させる方法が提供され、本方法は、流れ制御部材及び注入口を通して一定量の流体をシリンダ内に引き込み、かつ貯蔵エネルギー源にエネルギーを貯蔵するために、ピストンを第1の方向に動かすことと、一方向バルブを通して一定量の液体を吐出するように、エネルギーを貯蔵エネルギー源から放出して、ピストンを第2の方向に動かすことと、を含む。
本発明を理解し、本発明が実際にどのように実施され得るかを確認するために、ここで添付の図面を参照することにより、単に非限定的な例として実施形態が説明される。
本開示のある実施形態に従った、眼用薬品分注器の斜視図である。
それぞれ、本開示に従った、図1Aの眼用薬品分注器の上平面図、第1の側面図、底平面図、第2の側面図、正面図、及び背面図である。
本開示に従った、薬品容器の分解図である。
本開示に従った、断面線6−6を示す、図1Aの眼用薬品分注器の上平面図である。
本開示に従った、図1Aの眼用薬品分注器の分解図である。
本開示に従った、第1の状態にある図4の眼用薬品分注器の断面6−6に沿った断面図である。
本開示に従った、眼用薬品分注器のバルブアセンブリの図6における7Aの範囲の分解断面図である。
本開示に従った、眼用薬品分注器のバルブアセンブリの分解図である。
本開示の別の実施形態に従った、眼用薬品分注器の斜視図である。
本開示に従った、図8Aの眼用薬品分注器の分解図である。
本開示に従った、それぞれ第1の状態及び第2の状態にある図8の眼用薬品分注器を示す、垂直断面図である。
本開示に従った、第1の状態にある眼用薬品分注器を示す、水平断面図である。
本開示に従った、代替的なバルブアセンブリ実施形態を備えた、図1Aの眼用薬品分注器の斜視図である。
本開示に従った、眼用薬品分注器のバルブアセンブリの図11における15の範囲の分解断面図である。
流れ制御バルブを用い、一定量の流体を薬品容器から注入口を通してシリンダ内に押し流すことによって、眼に薬品を迅速に適用するための装置及び方法。薬品は、ピストンによりシリンダから一方向バルブを通して、自己投与中の眼の瞬きによる送達損失を最低限に抑えるのに十分な速度で押し流される。本開示の一態様において、本デバイスは、加圧空気源を使用しない。
図1A及び1Bを参照すると、薬品バイアル200を受けるためのアダプタ103と、デバイスをユーザの眼の近傍に配置及び/または位置付けるためにハウジング101に連結するためのフランジ109に取り付けられた台110を備える任意の突出部111と、作動部材107に動作可能に連結されたユーザ−アクチュエータボタン105とを含む、ハウジング101を含む、分注器100が示されている。作動部材107は、作動部材を動かすためにユーザの指によって係合され得る接触可能なリングを含むが、作動部材は、図面に示される構成以外の構成を有してもよい。図2A〜2F及び4を参照すると、デバイス100の様々な図が示されている。
図3は、ハウジング101のアダプタ103の内側に形成された嵌合するネジ山と連結するためのネジ式接触部材201を有する薬品バイアル200を示す。バイアル200とアダプタ103との間に流密接続を形成するための他の接続機構が使用されてもよい。一部の実施形態では、バイアルは、分注器に解除可能に取り付けられてもよく、他の実施形態では、バイアルは、分注器に恒久的に接続されてもよい。バイアル200は、スパイクアセンブリ405によって刺通される刺通可能な隔壁203を含むか、またはそれを備えてもよい。他の実施形態では、バイアル200は、図15に示されるようにスパイクアセンブリ405が挿入され得る開口を含んでもよい。
図5及び6を参照すると、それぞれ、デバイス100の分解図及び垂直断面図が提供されており、一緒にハウジング101を形成するハウジング部品101a及び101b、バルブアセンブリ400、ならびに作動アセンブリ300が示されている。バルブアセンブリ400は、バルブハウジング401、二重流れ制御バルブ部材403、及びスパイクアセンブリ405を含む。バルブアセンブリ400は、バルブアセンブリ400から吐出された薬品が圧力下で流れ制御バルブ407に送達され、分注器100から分注されるように、環状フランジ109を介して一方向流れ制御バルブ407に動作可能に連結される。バルブアセンブリ400は、アクチュエータアセンブリ300のピストン130を摺動可能に受けるバルブハウジング401内に形成されたシリンダ310を含む。詳細な断面図である図7Aを参照すると、バルブアセンブリ400は、シリンダ310内に摺動可能に受けられるピストン130及びシール面134と共に示されている。注入口308は、シリンダ310に流体連結され、第1の流れ制御部材404が、注入口308への流体の流れを制御する。スパイク410の流体内腔430は、流体がバイアル200から流体内腔430内に、そして第1の流れ制御部材404を通って注入口308まで流れるように、第1の流れ制御部材404に流体連結される。スパイク410は、第2の流れ制御部材406を介して通気口411(図7B参照)に流体連結された第2の内腔420を任意に含む。第1及び第2の流れ制御部材404、406は、バイアル200からの薬品がバイアル200から注入口308を通ってシリンダ310内に一方向に流れることに限定され、空気が通気口411、流れ制御部材406、内腔420を通ってバイアル200内に「抜ける(vent)」ように逆方向に流れることに限定されるように、逆流制御配置で一緒に配置されたチェックバルブであってもよい。
ここで図7Bを参照すると、バルブアセンブリ400の分解図が示されている。スパイク410を有するスパイクアセンブリ405は、流れ制御バルブ部材404及び406を受けるためのフランジシール415と共に配置される。スパイクアセンブリ405は、スパイク410を内腔420、430に二分し、流体と気流とを分離する分割壁部材440を有する。したがって、気流は、通気口411を通り、一方向流れ制御バルブ406及び内腔420を通るように方向付けられ、一方で薬品の流れは、内腔430を通り、一方向流れ制御バルブ404を通り、注入口308を通ってシリンダ310内に至るように、気流の方向と逆の方向で制御される。
アクチュエータアセンブリ300は、遠位端119とリビングヒンジ/付勢機構121との間に、ハウジング101との連結のための枢動接続点104を有する、ユーザ−アクチュエータボタン105をさらに含む。接続点104は、アクチュエータボタン105がピン104によって形成される枢動軸上を回転するように、ハウジング部品101a、101bに形成された嵌合凹所に係合するピンを含んでもよい。リビングヒンジ/付勢機構121の一端は、ハウジング101に固定されている部材143に連結される。リビングヒンジ/付勢機構121は、アクチュエータボタン105の遠位端119に付勢して、ユーザ作動部材107に係合させる(図6で見て反時計回り)。ユーザアクチュエータボタン105の遠位端119は、以下に説明されるように、作動部材107を定置に保持するように、作動部材107の歯136に選択的に動作可能に連結される。ピストン130は、ピストン130が作動部材と共に動くように、作動部材107に動作可能に接続される。ピストン130は、シリンダ310との液密シールを提供するためのシール面134(例えば、Oリング)を含む。任意に、使用中のシリンダ310におけるピストン130のストロークを調節して、それにより、分注器が作動する毎に送達される流体の量を調節する、スペーサーユニット132が提供される。作動部材107は、バネとして図示されている貯蔵エネルギー部材125を収納するための空間127を提供する平行支持部材127a及び127bを含んでもよい。ハウジング止め具145が、部材127aと127bとの間の空間127内に位置付けられ、ハウジング101に対して相対的に定置に固定される。貯蔵エネルギー部材125は、図6の矢印197によって表されるように作動部材が第1の方向に動かされるとバネが圧縮されるように、ハウジング止め具145と作動部材の壁127cとの間に閉じ込められる。
使用中、作動部材107が、方向の矢印197により示されるようにユーザによって後方に付勢され、ピストン130をシリンダ310内の後方に引きながら、貯蔵エネルギー部材125をハウジング止め具145に押し付ける。ピストンが第1の方向でシリンダ310内の後方に動くと、流体が、薬品バイアル200からスパイク410の流体内腔430内に入り、一方向流れ制御バルブ404を通り、シリンダ310内に引き込まれる。アクチュエータボタン105の遠位端119は、ユーザがユーザアクチュエータボタン105を押下するまで、アクチュエータボタン105の遠位端119と歯136の係合によって、作動部材107及びピストン130を後退状態に保持する。アクチュエータボタン105の押下は、遠位端119を歯136から離れるように回転させ、それによって、貯蔵エネルギー部材125により提供される貯蔵エネルギーを放出する。貯蔵エネルギー部材125は、ピストン130を第2の方向(矢印197の逆)でシリンダ310内の前方に動かすように作動部材107を動かし、一方向流れ制御バルブ407を通して薬品を流出させる。一態様において、一方向流れ制御バルブ407は、約0.2〜約1.5ポンドの所定のクラッキング圧を有するダックビルバルブである。貯蔵エネルギー部材125は、バルブ407が開かれ、流体が分注器から分注されるように、クラッキング圧を上回る流圧を生じる。他の一方向流れ制御バルブを使用してもよい。一方向流れ制御バルブ407は、無菌送達システムを提供する。アクチュエータボタン105が解除されると、リビングヒンジ/付勢部材121は、分注サイクルがさらなる分注のために繰り返され得るように、ユーザアクチュエータボタン105を再配置して、端部119を歯136に係合させる。このように、デバイス100は「二重動作」動作モードを提供し、このモードでは、デバイスはまず、ユーザがリング作動部材107を後方に引くことによって第1の状態に置かれる。薬品の分注は、ユーザが別々の第2の動作でユーザ−アクチュエータボタン105を押下することを必要とし、この動作は、デバイスを第2の状態に置き、それによって、貯蔵エネルギーがバルブアセンブリに対して放出される。初回使用の前に、ユーザは、システムを浄化するか、または、薬品バイアル200を圧迫して薬品を注入口308及び/もしくはシリンダ310内に押し流してもよい。
本開示のデバイスの第2の実施形態が、図8〜10C中の600に概して示される。デバイス600は、図1〜7Bの実施形態に関して記載されたものと同一のバルブアセンブリ400を有するが、以下に詳解されるように代替的なアクチュエータアセンブリ500を使用する。
前述のデバイス600は、側壁505a及び505bを有するユーザアクチュエータボタン505を含むアクチュエータアセンブリ500を含むため、図9、10A、10B、及び10Cを参照すると、デバイス600は、バルブアセンブリ400を収容するためのハウジング501を一緒に画定するツーピースハウジング部材501a及び501bと共に示されている。側壁505a、505bは、ハウジング部材501a、501bにまたがり、アクチュエータボタン505は、ユーザがアクチュエータボタン505を押下することができるように側壁505a、505b内に形成された嵌合するスロット開口部511に係合するピン509上を摺動する。側壁505a、505bは、H様形状の伝動部材535の外側突出部材552を受ける開口515をさらに含む。外側突出部材552は、クロスバー557より上の垂直アームに接して位置付けられる。外側突出部材550b及び内側突出部材550aは、クロスバー557より下の垂直アームに接して位置付けられる。内側突出部材550a、クロスバー557、及び垂直アームのクロスバー557より下の部分は、作動部材またはロッド527から延在する突出フランジ部材529を受容する大きさの空間551を作り出す。ピストン530は、ピストン530と作動部材557とが一緒に動くように、作動部材527に動作可能に接続される。ピストン530は、シール面534(Oリング等)と、シリンダ310内へのピストン530の移動の長さを制限するスペーサー531とを含む。突出フランジ部材529は、後方面529a及び反対側の前方面529bを含む。貯蔵エネルギー源525(圧縮バネ等)は、細長い作動部材またはロッド527の周囲に配置され、作動部材527が第1の方向に動かされると突出フランジ部材529と停止部材566との間でバネが圧縮されるように、突出フランジ部材529の後方面529aと、ハウジング501に対して相対的に固定された位置に形成された停止部材566とに当接する。H様形状の伝動部材535の外側突出部材550bは、ハウジング501のハウジング部材501a、501bそれぞれに形成されたガイドトラック575内で動作可能に位置付けられ、摺動可能である。内側突出部材550aは、以下に説明されるように、分注器が作動されると突出フランジ部材529の前方面529bに摺動可能に係合するように位置付けられる。
使用中、ユーザは、矢印198によって示されるように図10Aの位置から図10Bの位置までユーザ−アクチュエータボタン505を押下する。H様形状の伝動部材535の外側突出部材552とのアクチュエータボタン505の係合は、外側突出部材550bがガイドトラック575(実質的にV字型として示される)を移動し、一方で内側突出部材550aは、細長い作動部材527の突出フランジ部材529の前方面529bに摺動可能に係合するように、伝動部材535をアクチュエータボタン505と共に動かす。ガイドトラック575は、トラックの上部からトラックの底部にかけて、ハウジング501の後方に向かって角度を有するため、突出フランジ部材529との内側突出部材550aの係合は、細長い作動部材527を、矢印199によって示されるように第1の方向で後方に動かす。作動部材527が後方に動かされるにつれて、貯蔵エネルギー部材525内で貯蔵エネルギーが生じる。一実施形態において、バネ525が、突出フランジ部材529と止め具566との間で圧縮される。同時に、ピストン530が、バルブアセンブリ400のシリンダ310内で後方に引かれ、上記に詳解されたように薬品がシリンダ310内に引き込まれ、送達のために装填される。アクチュエータボタン505が同じ方向(矢印198)に押下され続け、内側突出部材550が前方面529bの下縁に達しそれを超えて動くまで作動部材527が後退させられると、内側突出部材550aは、突出フランジ部材529の前方面529bの下方に摺動する。突出フランジ部材529は、H様形状の伝動部材535内の空間551に入り、その結果、作動部材527は、伸展位置まで第2の方向(矢印199b)に自由に動く。バルブ407のクラッキング圧に打ち勝つために十分な力を加えることによって上述の薬品を放出するために、貯蔵エネルギーが貯蔵エネルギー部材525から放出されて、矢印199b(図10C)によって示されるように、細長い作動部材527及びピストン530をバルブアセンブリ400のシリンダ310内に前進させる。したがって、図10Cは、本質的に連続的な様式で第2の状態を経て第1の状態に戻るときのデバイス600を示す。
このように、デバイス600は「単一動作」動作モードを提供し、このモードでは、薬品の分注は、ユーザがユーザ−アクチュエータボタン505を単一方向に押下することを必要とし、このことがピストン530を同時に後退させ、貯蔵エネルギーを提供し、次に貯蔵エネルギーを放出してピストンをバルブアセンブリ内に動かす。
図11及び12を参照すると、デバイス700は、先に詳解されたバルブアセンブリ400のものと本質的に同様である代替的なバルブアセンブリ400aを提供する。スパイク410aは、テーパー状分注部材270を有するバイアル/容器の開口260内に入り、スパイク720の内腔との流体連通を提供するために、細長くなっている。デバイス700は、フランジ109の開口と嵌合する細長い部材707を備えた被覆部材750をさらに含む。嵌合は、締まりばめによるものとすることができ、被覆部材707の挿入は、被覆部材750のフランジ711によって制限することができる。被覆部材750は、無菌性を提供し、使用前または使用間の薬品の乾燥を防止または回避する。
微生物を制御するために、抗菌性材料を眼用デバイスの成形部品に付加することができる。さらに、具体的な要素の組み合わせを参照して、本開示のある特定の実施形態が例示されたが、本開示の教示から逸脱することなく様々な他の組み合わせが提供されてもよい。したがって、本開示は、本明細書に記載され図に例示された特定の例示的な実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、例示された様々な実施形態及びそれらの態様の要素の組み合わせを包含してもよい。