JP2017532985A - 末梢ivカテーテルによる静脈採血システム及び方法 - Google Patents

末梢ivカテーテルによる静脈採血システム及び方法 Download PDF

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Abstract

装置は、カテーテルと、第1部材及び第2部材を有するイントロデューサと、第1部材の遠位端に結合されかつイントロデューサを末梢静脈ラインに結合するように構成されたロック機構と、カテーテルに結合されたアクチュエータと、を含む。アクチュエータは、カテーテルがイントロデューサ内に配置される第1形態から第2形態に向かって移動して、第2部材を第1部材に対して遠位位置に移動させるように構成される。第2部材が遠位位置にあるとき、第2部材のガイドの一部が第1部材に対して遠位にある。アクチュエータは、第2部材がその遠位位置にあるとき、第2形態に配置されるように第2部材に対して移動し、それにより、カテーテルが末梢静脈ライン内に配置されかつその端部を越えて延出するように構成される。【選択図】図47

Description

関連出願の相互参照
[1001] 本出願は、2011年4月26日に出願された、「末梢IVカテーテルによる静脈採血システム及び方法(Systems and Methods for Phlebotomy Through a Peripheral IV Catheter)」と題する米国仮特許出願第61/479,223号の優先権を主張する、2011年9月16日に出願された、「末梢IVカテーテルによる静脈採血システム及び方法(Systems and Methods for Phlebotomy Through a Peripheral IV Catheter)」と題する米国特許出願第13/234,857号の一部継続出願である、2012年4月26日に出願された、「末梢IVカテーテルによる静脈採血システム及び方法(Systems and Methods for Phlebotomy Through a Peripheral IV Catheter)」と題する米国特許出願第13/456,900号、今では米国特許第8,366,685号の継続出願である、2013年2月4日に出願された、「末梢IVカテーテルによる静脈採血システム及び方法(Systems and Methods for Phlebotomy Through a Peripheral IV Catheter)」と題する米国特許出願第13/758,585号の一部継続出願である、2014年8月26日に出願された、「末梢IVカテーテルによる静脈採血システム及び方法(Systems and Methods for Phlebotomy Through a Peripheral IV Catheter)」と題する米国特許出願第14/468,826号の継続出願であり、かつその優先権を主張し、それらの開示内容は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
[1002] 本明細書に記載する実施形態は、概して、医療デバイスに関する。より詳細には、本明細書に記載する実施形態は、静脈カテーテルによる静脈採血(phlebotomy)システム及び方法に関する。
[1003] 典型的な入院患者は、医師が臨床検査を指示するたびに針が刺される。採血の標準的な処置は、金属針(「バタフライ針」)を用いて患者の腕又は手の静脈に「刺入する(stick)」ことを含む。採血は、用手的な労力を必要とするプロセスであり、平均的な患者に対して、典型的な入院中に何時間もの直接的な技能労働が必要である。この針の刺入は、痛みを伴いかつ患者の不満の主な原因であるだけでなく、看護師又は専門の採血者(フレボトミスト(採血士)(phlebotomist))は、患者のおよそ10%〜15%において静脈を見つけることが困難であることが多く、その結果、複数回の痛みを伴う「刺入」が試行される。これにより、材料コスト及び労働コストが著しく高くなり(針及び管は、各試行の後に廃棄しなければならない)、患者の痛み及び傷が増大する。
[1004] 採血に対する現時点でのプロセスは非効率的であり、平均7分間〜10分間、10%の患者に対して21分間を超える時間がかかる。これらの10%の患者は、静脈アクセスが困難な(Difficult Intra-Venous Access)患者又はより一般的には「刺入が難しい(tough stick)」患者と呼ばれる。表在静脈が容易に識別できない場合、手首から肘まで腕をマッサージし、人差し指及び中指でその部位を軽くたたき、部位に温かい湿らせたタオルを5分間あてがうことによって、又はベッドわきで腕を下げて静脈に血がたまるようにすることによって、血液を静脈内に送り込むことができる。これらの方法の各々は、時間がかかり、従ってコストがかかる。
[1005] 末梢IVカテーテル(PIV)は、大部分の患者に対して入院している間に挿入され、流体及び薬剤を注入するために使用される。しかしながら、PIVは、採血用には設計されていない。PIVが1日を超えて挿入されたままであった場合、吸引の失敗率は20%〜50%に達する。PIVから採取された血液は、溶血する(例えば、赤血球の破裂及びそれらの内容物の周囲流体への放出として定義される)ことが多く、その結果、サンプルが廃棄され、採血を繰り返すことが必要になる。
[1006] PIVからの採血の欠点の原因となる可能性があるいくつかの機械的な障害がある。第1に、大部分のカテーテルは軟質の生体反応性(bio-reactive)ポリマーから形成され、この材料を用いることにより、吸引のために負圧がかけられるか、又は挿入もしくは操作中にカテーテルにキンクが発生したときに、カテーテルが狭まるか又はつぶれることになる可能性があり、逆流が阻止される。さらに、留置時間が長くなると、残骸(例えば、フィブリン/血小板血栓)が増加し、カテーテルの先端にかつ内腔内に蓄積する。これによって失敗率と留置時間との間の関係が説明される。第3の著しい障害は、「吸着カップ」効果によるものであり、カテーテルによる吸引によって負圧が生じることと、静脈の経路が湾曲する可能性があることとにより、カテーテルの先端が静脈の壁に付着することになる。負圧が上昇すると、静脈が破れて「静脈を吹き飛ばす(blowing the vein)」結果となる可能性があり、これはフレボトミストにとって、PIVによる吸引中の主要な懸念事項である。
[1007] 従って、末梢静脈カテーテルによる静脈採血の改善されたシステム及び方法が必要とされている。
[1008] 本明細書では、末梢静脈カテーテルによる静脈採血システム及び方法について記載する。ある実施形態では、装置は、近位端部及び遠位端部を有しかつ内部を通して内腔を規定するカテーテルと、第1部材及び第2部材を有するイントロデューサと、第1部材の遠位端に結合されたロック機構と、カテーテルに結合されたアクチュエータと、を含む。第2部材の少なくとも一部は、第1部材に対して近位位置と遠位位置との間で第1部材内に移動可能に配置されている。第2部材は、遠位端部を有するガイドを含み、ガイドの遠位端部は、第2部材が遠位位置にあるときに、第1部材に対して遠位位置に配置される。ロック機構は、イントロデューサを末梢静脈ラインに結合するように構成されている。アクチュエータの少なくとも一部は、第2部材内に配置され、かつ、第1形態から第2形態に向かって移動して、第2部材をその近位位置からその遠位位置に移動させるように構成されている。アクチュエータは、第2部材がその遠位位置に配置されたときに、第2形態に配置されるように第2部材に対して移動するように構成されている。カテーテルは、アクチュエータが第1形態にあるときにイントロデューサ内に配置され、アクチュエータが第2形態にあるときに末梢静脈ライン内に配置されかつその端部を越えて延出する。
実施形態による第1形態にある装置の概略図である。 実施形態による第2形態にある装置の概略図である。 実施形態による第2形態にある装置の詳細な概略図である。 実施形態による第2形態にある装置の詳細な概略図である。 実施形態による第1形態にある装置の側断面図である。 実施形態による第2形態にある装置の側断面図である。 図6の装置の領域Xによって示す部分の拡大図である。 実施形態による第1形態にある装置及びアダプタの側断面図である。 実施形態による第2形態にある装置及びアダプタの側断面図である。 実施形態による第1形態にある装置の斜視図である。 図9に示す装置の組立分解図である。 図9に示す装置の断面斜視図である。 第2形態にある図9に示す装置の斜視図である。 第2形態にある図9に示す装置の断面斜視図である。 図13の装置の領域Yによって示す部分の拡大図である。 第3形態にある図9に示す装置の断面斜視図である。 実施形態による第1形態にある装置の側面図である。 実施形態による第2形態にある装置の側面図である。 第2形態にある図15に示す装置の斜視図である。 実施形態による図15の装置及びアダプタの組立分解側面図である。 第1形態にある図18に示す装置及びアダプタの側面図である。 第2形態にある図18に示す装置及びアダプタの側面図である。 第2形態にある図18に示す装置の斜視図である。 図18の装置の図21において領域Zによって示す部分の拡大図である。 実施形態による第1形態にある装置の概略図である。 実施形態による第2形態にある装置の概略図である。 実施形態による第1形態にある装置の概略図である。 実施形態による第2形態にある装置の概略図である。 実施形態による第1形態にある装置の概略図である。 実施形態による第2形態にある装置の概略図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による、装置に含まれるカテーテルの構成の側面図である。 実施形態による2ポートアダプタの図である。 実施形態による2ポートアダプタの図である。 実施形態による2ポートアダプタの図である。 実施形態による2ポートアダプタの図である。 実施形態による2ポートアダプタの図である。 実施形態による2ポートアダプタの図である。 実施形態による単一ポートアダプタの図である。 実施形態による単一ポートアダプタの図である。 実施形態による末梢静脈ラインによる静脈採血方法を示すフローチャートである。 別の実施形態による流体移送デバイスの斜視図である。 図47の流体移送デバイスの組立分解図である。 図47の流体移送デバイスに含まれる第1イントロデューサ部材の斜視図である。 図49の線50−50に沿った第1イントロデューサ部材の断面図である。 図50の線51−51に沿った第1イントロデューサ部材の断面図である。 図50の線52−52に沿った第1イントロデューサ部材の断面図である。 図47の流体移送デバイスに含まれる第2イントロデューサ部材の断面図である。 図53の線54−54に沿った第2イントロデューサ部材の断面図である。 図49の線50−50に沿った第1イントロデューサ部材及び図53の線54−54に沿った第2イントロデューサ部材の断面図である。 図47の流体移送デバイスに含まれるアクチュエータの斜視図である。 図56の線57−57に沿ったアクチュエータの断面図である。 図47の流体移送デバイスの背面図である。 第1形態にある図58の線59−59に沿った流体移送デバイスの断面図である。 図59の流体移送デバイスの領域Aによって示す部分の拡大図である。 図59の流体移送デバイスの領域Aによって示す部分の拡大図である。 図59の流体移送デバイスの領域Aによって示す部分の拡大図である。 第2形態にある図58の線59−59に沿った流体移送デバイスの断面図である。 図63の流体移送デバイスの領域Aによって示す部分の拡大図である。 第3形態にある図58の線59−59に沿った流体移送デバイスの断面図である。 図65の流体移送デバイスの領域Aによって示す部分の拡大図である。 第3形態にある図47の線67−67に沿った流体移送デバイスの断面図である。 第4形態にある図47の線67−67に沿った流体移送デバイスの断面図である。 他の実施形態によるイントロデューサの第1部材の上面図である。 図69の第1部材の背面図である。 図70の線71−71に沿った第1部材の断面図である。 図71において領域Aによって識別する第1部材の部分の拡大図である。 別の実施形態によるアクチュエータの上面図である。 図73のアクチュエータの背面図である。 図74の線75−75に沿ったアクチュエータの断面図である。 図75において領域Aによって識別するアクチュエータの部分の拡大図である。 別の実施形態による末梢静脈ラインによる静脈採血方法を示すフローチャートである。 異なる実施形態によるカテーテルの遠位端部の概略図である。 異なる実施形態によるカテーテルの遠位端部の概略図である。
[1067] 本明細書では、末梢静脈カテーテルによる静脈採血システム及び方法について記載する。ある実施形態では、装置は、近位端部及び遠位端部を有しかつ内部を通して内腔を規定するカテーテルと、第1部材及び第2部材を有するイントロデューサと、第1部材の遠位端に結合されたロック機構と、カテーテルに結合されたアクチュエータと、を含む。第2部材の少なくとも一部は、第1部材に対して近位位置と遠位位置との間で第1部材内に移動可能に配置されている。第2部材は、遠位端部を有するガイドを含み、ガイドの遠位端部は、第2部材が遠位位置にあるときに、第1部材に対して遠位位置に配置される。ロック機構は、イントロデューサを末梢静脈ラインに結合するように構成されている。アクチュエータの少なくとも一部は、第2部材内に配置され、かつ、第1形態から第2形態に向かって移動して、第2部材をその近位位置からその遠位位置に移動させるように構成されている。アクチュエータは、第2部材がその遠位位置にあるときに、第2形態に配置されるように第2部材に対して移動するように構成されている。カテーテルは、アクチュエータが第1形態にあるときにイントロデューサ内に配置され、アクチュエータが第2形態にあるときに末梢静脈ライン内に配置されかつその端部を越えて延出する。
[1068] ある実施形態では、装置は、カテーテル、第1イントロデューサ、第2イントロデューサ及びアクチュエータを含む。カテーテルは、近位端部及び遠位端部を有し、かつ内部を通して内腔を規定する。第1イントロデューサは、近位端部と、遠位端部と、チャネルを規定する内面と、を有する。第1イントロデューサの遠位端部は、末梢静脈ラインに結合されるように構成されている。第2イントロデューサは、近位端部及び遠位端部を有する。第2イントロデューサの遠位端部はガイド部材を含む。第2イントロデューサの少なくとも一部は、第2イントロデューサの外面から延在する突起がチャネル内に配置されるように、第1イントロデューサ内に移動可能に配置されている。第2イントロデューサは、少なくとも一部にはチャネルによって規定された第1のイントロデューサに対する可動域を有する。アクチュエータは、カテーテルに結合され、かつ第2イントロデューサ内に少なくとも部分的に配置されている。アクチュエータは、可動域の少なくとも一部を通して第2イントロデューサを移動させて、末梢静脈ラインを通してガイド部材の遠位端部を前進させるように構成されている。アクチュエータは、カテーテルがガイド部材内に配置される、第2イントロデューサに対する第1位置から、カテーテルの遠位端部がガイド部材の遠位端を越えて延出する、第2イントロデューサに対する第2位置まで移動するように構成されている。
[1069] ある実施形態では、方法は、末梢静脈ラインに流体移送デバイスを結合するステップを含む。流体移送デバイスは、第1部材及び第2部材を有するイントロデューサを含む。第2部材は、ガイド部材を含み、かつ第1部材内に移動可能に配置される。流体移動デバイスは、第2部材内に移動可能に配置されたアクチュエータと、アクチュエータに結合されたカテーテルと、を含む。アクチュエータに第1力をかける。第1力は、第1部材に対して第2部材を、ガイド部材が第1部材内に配置される第1位置から、ガイド部材の遠位端部が末梢静脈ラインのポートを通して挿入される第2位置まで移動するのに十分である。アクチュエータに第2力をかける。第2力は、第2部材が第2位置にあるときに第2部材に対してアクチュエータを移動させて、カテーテルを、カテーテルがイントロデューサ内に配置される第1位置から、カテーテルの遠位端部が末梢静脈ラインの端部を越えて延出する第2位置まで前進させるのに十分である。流体移送デバイスに流体リザーバを結合し、流体リザーバがカテーテルに流体結合されるようにする。ある体積の体液が流体リザーバに移送された後に、末梢静脈ラインからカテーテルを引き抜き、カテーテルがイントロデューサ内に配置されるようにする。
[1070] ある実施形態では、装置は、カニューレ又はカテーテル、イントロデューサ、ロック機構及びアクチュエータを含む。カテーテルは、近位端及び遠位端を含み、内腔を規定する。イントロデューサは、近位端及び遠位端を含み、カテーテルの少なくとも一部を受け入れるように構成された内腔を規定する。ロック機構は、イントロデューサの遠位端に結合され、イントロデューサを末梢静脈ラインに結合するように構成されている。アクチュエータは、カテーテルに作動的に結合され、カテーテルを、実質的にイントロデューサ内にある第1形態と、実質的にイントロデューサ外にある第2形態との間で移動させるように構成されている。カテーテルは、第2形態にあるとき、末梢静脈ラインの端部を越えて延出する。
[1071] ある実施形態では、方法は、末梢静脈ライン(例えば、生理食塩水ロックデバイス、ヘパリンロックデバイス等)にイントロデューサを結合するステップを含み、イントロデューサは近位端及び遠位端を有する。本方法は、カテーテルを、イントロデューサの内側でありかつ末梢静脈ラインの外側である第1位置から、実質的にイントロデューサの外側でありかつ末梢静脈ラインの内側である第2位置までカテーテルを前進させるステップをさらに含む。ある実施形態では、カテーテルは、末梢静脈ラインの長さより大きい長さを有するが、他の実施形態では、第2位置にあるカテーテルは、末梢静脈ラインより短い。本方法は、イントロデューサの近位端に容器を結合して、容器がカテーテルに流体結合されるようにするステップを含む。本方法は、カテーテルを第2位置から第1位置に引っ込めるステップをさらに含む。
[1072] ある実施形態では、カテーテルは、近位端及び遠位端を有し、内部を通して内腔を規定する。イントロデューサは、近位端及び遠位端を有し、内部を通して内腔を規定する。イントロデューサは、内部にカニューレを受け入れるように構成されている。イントロデューサにアダプタが結合されている。アダプタは、末梢静脈ラインに結合されるように構成された遠位端を有する。アダプタは、第1内腔及び第2内腔を規定する。第1内腔は、第1直径を有し、内部を通してカニューレを受け入れるように構成されている。第2内腔は、第1内腔に直交している。アクチュエータは、カニューレに作動的に結合され、第1形態と第2形態との間でカニューレを移動させるように構成されている。カニューレは、第2形態ではアダプタの遠位端を越えて延出する。
[1073] 本明細書で用いる「カテーテル」及び「カニューレ」という用語は、同義で使用され、第1場所から第2場所まで体液を移動させるための通路(例えば体液を体外へ移動させるための流体通路)を規定するように構成された要素を述べる。カニューレは、患者の体内の空間(volume)にカニューレを送達するためにトロカール、ガイドワイヤ又はイントロデューサを受け入れるように構成することができるが、本明細書で言及するカニューレは、トロカール、ガイドワイヤ又はイントロデューサを含むか又は受け入れることは必須ではない。
[1074] 本明細書で用いる「Yアダプタ」及び「Tアダプタ」という用語は、2ポートIV拡張セットを指すために用いられる。このように、「Yアダプタ」及び「Tアダプタ」という用語は、概して2ポートIV拡張セットの全体的な形状を述べる。例えば、本明細書において用いるYアダプタは、実質的に「Y」字型形状であり、第1端における単一ポート及び第2端における斜めに配置された2つのポートを含む。さらに、「Yアダプタ」及び「Tアダプタ」という用語は、限定するためではなく単に例として含まれるものである。例えば、ある実施形態では、装置は、単一ポートIV拡張セット(例えば、単一ポートアダプタ)又は多ポートPIV拡張セット(例えば、3つ以上のポートを有するアダプタ)を含むことができる。
[1075] 本明細書で用いる「近位」及び「遠位」という用語は、それぞれ、デバイスを患者に接触させて配置する術者(user)に近付く方向及び術者から離れる方向を指す。従って、例えば、患者の身体に最初に接触するデバイスの端部は遠位端であり、デバイスの反対側の端部(例えば、術者によって操作されているデバイスの端部)はデバイスの近位端である。
[1076] 本明細書で用いる「剛性(stiffness)」という用語は、加えられた力による偏向、変形及び/又は変位に対する物体の抵抗に関連する。剛性は、物体に加えられた力の量、ならびに、その結果としての、物体の第1部分が物体の第2部分に対して偏向、変形及び/又は変位する距離によって特徴付けることができる。物体の剛性を特徴付ける場合、偏向した距離は、力が直接加えられる物体の部分とは異なる物体の部分の偏向として測定することができる。言い換えれば、物体によっては、偏向の箇所は、力が加えられた箇所とは別個である。
[1077] 剛性は、記載されている物体の示量的特性であり、従って、物体を形成している材料及びその物体の何らかの物理的特徴(例えば形状及び境界条件)によって決まる。例えば、物体内に、所望の弾性係数、曲げ係数及び/又は硬度を有する材料を選択的に含めることによって、その物体の剛性を増大させるか又は低減させることができる。弾性係数は、構成材料の示強的特性(すなわち構成材料に固有)であり、加えられた力に応じて弾性的に(すなわち非恒久的に)変形する物体の傾向を記述する。等しい応力が加えられている場合、弾性係数が高い材料は弾性係数が低い材料ほど大きく偏向しない。従って、例えば弾性係数が高い材料を物体に導入し、かつ/又はその材料で物体を構成することによって、物体の剛性を増大させることができる。
[1078] 同様に、材料の硬度は、構成材料の示強的特性であり、力が加えられた場合にさまざまな種類の恒久的な形状変化に対して材料がいかに耐えるかの尺度を記述する。硬度及び結果としてのカテーテルの剛性に対する影響について考察する際、一般的にショアデュロメータ硬さスケール(Shore durometer scale)が用いられる。デュロメータ硬さにはいくつかのスケールがあるが、プラスチック、ポリマー、エラストマー及び/又はゴムを記述する場合、一般的に2つ、すなわちタイプA及びタイプDが用いられ、タイプAは一般に柔らかい材料に用いられ、タイプDは一般に硬い材料に用いられる。材料のショアデュロメータ硬さは0〜100の数字によって表され、この数字が大きいほど材料が硬いことを示し、数字の後にスケールのタイプが示される。例えば、第1材料が、40ショアAのショアデュロメータ硬さを有するものとして測定される場合があり、第2材料が、60ショアDのショアデュロメータ硬さを有するものとして測定される場合がある。従って、ショアデュロメータ硬さスケールによれば、第2材料の方が第1材料よりも硬く、従って剛性が高い。
[1079] 図1及び図2は、実施形態による、それぞれ第1形態及び第2形態にある、末梢静脈ライン又はカテーテルによる静脈採血用の装置1000の概略図である。装置1000は、イントロデューサ1100、カニューレ又はカテーテル1200、ロック機構1131及びアクチュエータ1500を含む。イントロデューサ1100は、近位端1120及び遠位端1130を有しかつ内腔1113を規定するシース1110を含む。カテーテル/カニューレ1200は、シース1110内において近位端1120と遠位端1130との間で移動可能に配置されている。
[1080] 近位端1120はポート1121を含み、それにより、カテーテル/カニューレ1200は、第1の後退形態(図1)から第2の伸長形態(図2)まで移動することができる。同様に述べると、イントロデューサ1100の近位端1120におけるポート1121は、カテーテル1200が第1形態から第2形態までポート1121を通って移動することができるように構成されている。ポート1121は、例えばイントロデューサ1100の近位端1120における開口部等の任意の好適なポートであり得る。さらに、ポート1121は、Oリング又はガスケット等の任意の好適なシール部材を含むことができる。ある実施形態では、ポート1121を自己封止ポートとすることができ、任意の好適な潤滑剤を用いて潤滑にして、その中でのカテーテル1200の移動及び/又は封止を促進することができる。
[1081] イントロデューサ1100の遠位端1130はロック機構1131を含み、それは、末梢静脈ライン1300をイントロデューサ1100に流体結合し、カテーテル1200を末梢静脈ライン1300と流体連通して配置するように構成されている。ロック機構1131は、流体密封シールを生成する任意の好適なロック機構であり得る。ある実施形態では、ロック機構は、Luer Lok(商標)又は同様の構成であり得る。ある実施形態では、ロック機構1131が静脈ライン1300に結合されるまで、末梢静脈ライン1300は封止形態にある。ロック機構1131が静脈ライン1300に結合されると、シールを開放して、カテーテル1200に対するアクセスを可能にすることができる。ある実施形態では、ロック機構は、一方向弁等の逆流防止機構を含むことができる。このように、ロック機構1131は、カテーテル1200がロック機構1131を貫通するのを可能とするが、カテーテル1200の外側でのロック機構1131を通る流体流を実質的に防止するように構成することができる。
[1082] カテーテル1200は、近位端1220と遠位端1230との間に内腔1201を規定し、任意の好適な直径及び剛性であり得る。ある実施形態では、カテーテル1200は、16ゲージ〜26ゲージであり、およそ20ショアAから50ショアDのショアデュロメータ硬さを有することができる。ある実施形態では、カテーテル1200はおよそ20ショアAからおよそ95ショアDのショアデュロメータ硬さを有する。ある実施形態では、カテーテル1200は、およそ70ショアDから85ショアDのショアデュロメータ硬さを有する。このように、カテーテル1200は、末梢静脈ライン1300に挿入されるように任意の好適な直径とすることができ、末梢静脈ライン1300を通して前進するために十分な剛性を有することができる。
[1083] アクチュエータ1500は、イントロデューサ1100の溝又はスロット1111を介してカテーテル1200に作動的に結合されている。アクチュエータ1500は、図2に示すように、カテーテル1200の遠位端1230が実質的にイントロデューサ1100の外側にあるように、カテーテル1200を第1形態から第2形態に移動させるように構成されている。ある実施形態では、カテーテル1200の遠位端1230の長さは、末梢静脈ライン1300の長さよりも大きい。このように、カテーテル1200の遠位端1230は、静脈ライン1300の遠位端を越えて延出する。
[1084] ある実施形態では、カテーテル1200は、イントロデューサ1100内に戻るように後退する第3形態まで移動することができる。第3形態は、カテーテル1200がイントロデューサ1100内に配置され、従って、術者が体液に接触しないという点で、第1形態(図1)と実質的に同様であり得る。第1形態及び第3形態にある間、装置1000を末梢静脈ライン1300から切断するか又はそれに接続することができる。言い換えれば、装置1000は、末梢静脈ライン1300に結合される前、第1形態であり、その後、末梢静脈ライン1300に結合された後のある期間、第1形態のままであり得る。同様に、装置1000は、第3形態に移動し、末梢静脈ライン1300から切断された後、第3形態のままであり得る。
[1085] 図3は、第2形態にある、実施形態による装置2000の詳細な概略図である。ある実施形態では、装置2000は、図1及び図2を参照して上述した装置1000と実質的に同様である。従って、装置2000の態様について本明細書では詳細に記載しない。装置2000は、イントロデューサ2100及びカテーテル2200を含む。カテーテル2200は、近位端2220及び遠位端2230を含む。カテーテル2200の遠位端2230は、一組の開口部2231を含み、それにより、第2形態にあるとき(例えば、カテーテル2200の遠位端2230が静脈内にかつ静脈ライン外にあるとき)、開口部2231は、体液(例えば血液)をカテーテル2200の外側の空間に移送するように作用する。一組の開口部2231は、カテーテル2200の周囲において任意の配置とすることができ、カテーテル2200の端部を含むことができる。同様に述べると、遠位端2230を有するカテーテル2200は、先端表面に開口部を規定することができる。各開口部2231は、任意の好適な形状又はサイズとすることができ、一組の開口部2231に含まれる他の開口部と必ずしも同様ではない。ある実施形態では、カテーテル2200は単一の開口部を規定する。例えば、ある実施形態では、カテーテル2200は遠位面に単一の開口部2231を規定する。
[1086] 図3に示すように、カテーテル2200の近位端2220は、ロック機構2221に流体結合されている。ロック機構2221は、Luer Lok(商標)等の任意の好適なロック機構であり得る。ロック機構2221に、針2222が流体結合され、少なくとも部分的にシース2223内に配置されている。シース2223は、従来の静脈採血流体容器(例えばVacutainer(登録商標))と係合したときに針2222がシース2223を貫通して延在するように、好適な可撓性及び/又は圧縮性を有する任意の材料であり得る。ロック機構2221は、Vacutainer(登録商標)ホルダ(図3に図示せず)等の任意の好適な流体閉じ込めシステムに結合され、針2222を流体閉じ込めシステムと流体連通して配置するように構成されている。シース2223は、ロック機構2221が流体閉じ込めシステムに結合されたときに圧縮するように構成されている。この配置によって、図3に矢印AAで示すように体液がカテーテル2200の一組の開口部2231を通過し、カテーテル2200内を通過し、図3の矢印BBによって示すように針2222を通ってカテーテル2200から出ることが容易になる。
[1087] 図4は、実施形態による、第2形態にある末梢静脈カテーテルによる静脈採血用の装置3000の概略図である。装置3000は、イントロデューサ3100及びカテーテル3200を含む。イントロデューサ3100は、シース3110を含み、それは、近位端3120と遠位端3130との間に内腔3113を規定し、少なくとも部分的にカテーテル3200を収容するように構成されている。イントロデューサ3100の遠位端3130は、ロック機構3131を含み、それは、カテーテル3200が第2形態にあるとき、イントロデューサ3100を末梢静脈ライン3300に流体結合させ、カテーテル3200を末梢静脈ライン3300と流体連通して配置するように構成されている。ロック機構3131は、流体密封シールを生成する任意の好適なロック機構であり得る。ある実施形態では、ロック機構3131は、Luer Lok(商標)又は同様の構成であり得る。所与の剛性を有するシース3110は、(図4の矢印CCによって示すように)近位端3120に力を加えたときに軸AAAに沿って圧縮されるように構成されている。
[1088] シース3110が圧縮されることにより、カテーテル3200が第2形態まで前進する。言い換えれば、イントロデューサ3100のシース3110が圧縮されると、カテーテル3200は、(図1を参照して上述したように)イントロデューサ3100内に配置される第1形態から、図4に示すように、遠位端3230が実質的にイントロデューサ3100の外側にある第2形態まで移動する。さらに、シース3110の剛性は、示量的特性であり、従って、イントロデューサ3100の近位端3120に所望の量の力が加わると、シース3110が軸AAAに沿って圧縮されるのを可能にする一組の特性(すなわち材料、厚さ、形状等)を有することができる。この一組の特性によってシース3110は弾性的に(すなわち非恒久的に)変形することができ、それにより、イントロデューサ3100の近位端3120に力が加えられなくなると、装置3000は第1形態に戻る。第2形態では、カテーテル3200の遠位端3230は、末梢静脈ライン3300の遠位端を越えて延出する。この配置によって、体液をカテーテル3200の外側の空間に移送することができ、完了すると、装置3000を第1形態と実質的に同様である第3形態に配置することができる。
[1089] 図5及び図6は、それぞれ第1形態及び第2形態にある、実施形態による装置4000の側面図である。装置4000は、イントロデューサ4100及びカテーテル4200を含む。イントロデューサ4100は、近位端4120と遠位端4130との間に内腔4113を規定するシース4110を含み、少なくとも部分的にカテーテル4200を収容するように構成されている。図5には円筒状として示すが、イントロデューサ4100は、任意の好適な形状であり得る。さらに、シース4110の内壁によって規定された内腔4113は、シース4110の外壁と必ずしも同一の形状ではない。言い換えれば、シース4110の内壁及び外壁は異なる断面形状を有することができる。イントロデューサ4100の近位端4120は、ロック機構4122に結合されている。ロック機構4122は、Luer Lok(商標)等の任意の好適なロック機構であり得る。使用時、ロック機構4122は、Vacutainer(登録商標)ホルダ(図5には図示せず)等の適切な流体閉じ込めシステムに結合して、カテーテル4200を流体閉じ込めシステムと流体連通して配置するように構成されている。
[1090] イントロデューサ4100の遠位端4130は、イントロデューサ4100を末梢静脈ライン(図5には図示せず)に流体結合するように構成されたロック機構4131を含む。このように、ロック機構4131は、カテーテル4200を末梢静脈ラインと流体連通して選択的に配置するように構成することができる。ロック機構4131は、流体密封シールを生成する任意の好適なロック機構であり得る。ある実施形態では、ロック機構4131が静脈ラインに結合されるまでロック機構4131は封止形態にある。ロック機構4131が静脈ラインに結合されると、シールを開放して、カテーテル4200に対するアクセスを可能とすることができる。さらに、ロック解除形態にある間、遠位端4130のロック機構4131及び近位端4120のロック機構4122は、その中にカテーテル4200用の流体隔離ハウジングを生成する。同様に述べると、近位端のロック機構4122及び遠位端のロック機構4131がロック解除される前、かつカテーテル4200が第2形態になる前、カテーテル4200は無菌である。さらに、カテーテル4200は、第2形態にありかつ所望の体液に接触したとき、(例えば第1形態と実質的に同様な)第3形態に移動することができ、それにより、使用済みの遠位端4230を隔離することができる。
[1091] (図6の矢印DDによって示すように)近位端4120に力が加えられたときにシース4110が軸BBBに沿って圧縮されるように、シース4110は所与の剛性を有する。シース4110が圧縮されることにより、カテーテル4200が第2形態まで前進する。言い換えれば、イントロデューサ4100のシース4110が圧縮されると、カテーテル4200は、イントロデューサ4100内に配置されている第1形態から、遠位端4230が実質的にイントロデューサ4100の外側にある(例えばシース4110が後退する)第2形態まで移動する。シース4110の特性は、近位端4120に所望の量の力を加えることにより、シースが軸BBBに沿って圧縮されるのを可能にするような、本明細書で考察する特性の任意の組であり得る。第2形態では、カテーテル4200の遠位端4230は、末梢静脈ラインの遠位端を越えて延出し、体液をカテーテル4200の外側の空間に移送することができる。
[1092] カテーテル4200は、遠位端4230及びテーパ部分4203を含む。図5に示すように、テーパ部は、カテーテル4200の直径が所与の位置で縮小するようなものである。カテーテル4200が完全に第2形態(図6)まで前進することができるように、テーパ角θは任意の好適な角度であり得る。さらに、テーパ角θにより、層流(すなわち平滑な層状の流れ)が達成される。ある実施形態では、カテーテル4200は、図6Aに示すように補強ワイヤ4202を含むことができ、カテーテル4200の壁に巻き付けられてカテーテル4200に所望の剛性を与えるように構成することができる。さらに、カテーテル4200に巻き付けられた補強ワイヤ4202は、内腔(すなわち静脈、動脈、末梢静脈ライン等)を規定する一組の壁を通して、キンクを発生させるか又はひっかかることなく前進するように可撓性を与えることができる。さらに、補強ワイヤ4202は、内腔を通る前進を促進するように十分な剛性をカテーテル4200に与えることができる。
[1093] カテーテル4200の遠位端4230は一組の開口部4231を含み、第2形態にあるとき(例えばカテーテル4200の遠位端4230が静脈内にかつ静脈ライン外にあるとき)、開口部4231が体液(すなわち血液)をカテーテル4200の外側の空間へ移送するように作用する。一組の開口部4231は、カテーテル4200の周囲で任意の配置とすることができ、カテーテル4200の端部を含むことができる。同様に述べると、遠位端4230を有するカテーテル4200に対し、先端の表面を実質的に開放することができる。図6及び図6Aは、カテーテル4200の遠位端4230を実質的に平坦なものとして示すが、遠位端4230は任意の好適な形状(例えば円錐形又は球形)とすることができ、任意の好適な程度の丸い縁部を有することができる。各開口部4231は、任意の好適な形状又はサイズとすることができ、一組の開口部4231に含まれる他の開口部4231と必ずしも同様ではない。一組の開口部4231の配置は、層流を、カテーテル4200を通ってカテーテル4200の実質的に外側の空間に導き、従って溶血を回避するように構成されている。
[1094] ある実施形態では、血液収集システムは、以下の2つの要素からなる。すなわち、(1)上述したイントロデューサ/カテーテル血液収集アセンブリ、及び(2)標準的な16g又は22g末梢IVカテーテルに取り付けるように構成されたYアダプタである。Yアダプタは、血液収集デバイス用の専用ポートと、従来の薬剤及び流体注入用の別の標準的なポートとを含む。
[1095] 例えば、図7は、実施形態による、第1形態にあるYアダプタ5400及び装置5000の断面図を含む。装置5000は、イントロデューサ5100及びカテーテル5200を含む。イントロデューサ5100は、シース5110を含み、それは、近位端5120と遠位端5130との間に内腔5113を規定し、少なくとも部分的にカテーテル5200を収容するように構成されている。カテーテル5200は、近位端5220及び遠位端5230を含む。装置5000は、図5及び図6を参照して上述した装置4000と実質的に同様であり得る。従って、装置5000の態様について本明細書ではこれ以上詳細に記載しない。
[1096] ある実施形態では、Yアダプタ5400は、イントロデューサ5100と静脈ライン5440との間に結合されるように構成されている。Yアダプタは、遠位端5410を含み、第1ポート5420及び第2ポート5430を規定する。Yアダプタ5400の第1ポート5420は、第1直径Dを有する第1内腔5422を規定する。第1ポート5420は、従来のYアダプタとサイズ、形状、構成及び機能性が実質的に同様であるように構成されている。さらに、第1ポート5420は、体液の逆流が第1ポート5420から出ることができないように構成されている。より具体的には、第1ポート5420の壁によって規定された第1内腔5422は、体液(すなわち血液)の逆流を制限するようなものであり得る。ある実施形態では、弁、ねじキャップ、フリップキャップ、ポート等を用いて逆流を防止することができる。
[1097] Yアダプタ5400の第2ポート5430は、第2直径Dを有する第2内腔5432を規定する。図7に示すように、第2直径Dは第1直径Dよりも大きく構成することができる。他の実施形態では、第2直径Dは第1直径Dと同様であるか、又はそれより小さくすることも可能である。より具体的には、第2ポート5430の直径Dは、例えば18ゲージまでのカテーテルを受け入れるのに十分な大きさである。Yアダプタ5400は、任意の好適な材料、及び/又は従来のYアダプタのものと同様の材料であり得る。
[1098] 図7に示すように、第1ポート5420によって規定された第1内腔5422及び第2ポート5430によって規定された第2内腔5432は、共通の内腔5401に収束した後、Yアダプタ5400の遠位端5410に至る。第2ポート5430は、第2内腔5432が共通の内腔5401と実質的に同軸であるように構成されている。さらに、共通の内腔5401は、第2ポート5430の直径Dと実質的に同様の直径を有することができる。
[1099] 第2ポート5430は、Yアダプタをイントロデューサ5100に結合するように構成されたロック機構5431に流体結合されている。ロック機構5431はLuer LokTM等であり得る。ある実施形態では、イントロデューサ5100の遠位端5130においてロック機構5131に結合されるまで、Yアダプタ5400は封止形態である。ロック機構5431がイントロデューサ5100に結合されると、シールを開放して、カテーテル5200に対するアクセスを可能にし、図8に示す第2形態まで前進させることができる(図8では、イントロデューサ5100はYアダプタに結合されているように示されていないことに留意されたい)。
[1100] ある実施形態では、Yアダプタ5400の遠位端5410は、例えば従来の末梢静脈ライン等の末梢静脈ライン5440に結合されている。ある実施形態では、Yアダプタ5400は末梢静脈ライン5440と一体的に形成されている。ある実施形態では、Yアダプタ5400の遠位端5410は、任意の好適なロック機構を用いて末梢静脈ラインに結合することができる。同様に、Yアダプタ5400をイントロデューサ5100に結合するように構成されたロック機構5431の第2ポート5430は、イントロデューサ5100と一体的に形成することができる。言い換えれば、ある実施形態では、別個のイントロデューサは必要でなく、Yアダプタの一部がイントロデューサとしての役割を果たすことができる。
[1101] 図8に示すように第2形態にあるとき、カテーテル5200の遠位端5230は実質的に末梢静脈ライン5440を越えて前進している。カテーテル5200の遠位端5230は一組の開口部5231を含み、それにより、第2形態にあるとき(すなわち、カテーテル5200の遠位端5230が静脈内にかつ静脈ライン外にあるとき)、開口部5231は、体液(すなわち血液)をカテーテル5200の外側の空間へ移送するように作用する。一組の開口部5231は、カテーテル5200の周囲で任意の配置とすることができ、カテーテル5200の端部を含むことができる。同様に述べると、遠位端5230を有するカテーテル5200に対して、先端表面を実質的に開放することができる。各開口部5231は、任意の好適な形状又は大きさとすることができ、一組の開口部に含まれる他の開口部と必ずしも同様ではない。第2形態で所望の体液を移送させたカテーテル5200を、(例えば図7に示す第1形態と実質的に同様の)第3形態に配置することができ、それにより、使用済みの遠位端5230を隔離することができる。
[1102] イントロデューサ5100(図7及び図8)について、実質的に圧縮されてカテーテル5200を前進させるように構成されているものとして記載しているが、他の実施形態では、装置は、イントロデューサに対してカテーテルを移動させるように構成されたアクチュエータを含むことができる。例えば、図9〜図14は、末梢静脈ラインによる静脈採血に用いられる装置6000を示す。装置6000は、イントロデューサ6100、カニューレ6200及びアダプタ6400を含む。装置6000は、任意の好適な形状、サイズ又は構成とすることができ、例えば末梢静脈ライン(PIV)6300に結合されるように構成されている。
[1103] イントロデューサ6100は、近位端6120及び遠位端6130を含む。図9〜図14に示すように、イントロデューサ6100は、カニューレ6200を受け入れるように構成された実質的に円筒状のチューブである。同様に述べると、イントロデューサ6100は、カニューレ6200を選択的に受け入れるように構成された内腔6113(図11)を規定する1つの壁又は一組の壁を含む。イントロデューサ6100及びカニューレ6200は、任意の所与のデュロメータ硬さを有する任意の好適な材料から形成することができる。ある実施形態では、カニューレ6200は20ショアA〜50ショアDのデュロメータ硬さを有することができる。他の実施形態では、カニューレ6200は、およそ20ショアAから95ショアDのショアデュロメータ硬さを有することができる。さらに他の実施形態では、カニューレ6200は、およそ70ショアDから85ショアDのショアデュロメータ硬さを有することができる。
[1104] イントロデューサ6100の近位端6120は、端部キャップ6140に結合されるように構成されている。このように、イントロデューサ6100の近位端6120を実質的に閉鎖及び/又は封止するように、端部キャップ6140を構成することができる。ある実施形態では、端部キャップ6140は、イントロデューサ6100と実質的に流体密封シールを形成するように構成されている。同様に述べると、ある実施形態では、端部キャップ6140及びイントロデューサ6100の近位端6120は、実質的気密シールを規定する。ある実施形態では、カニューレ6200を前進させる際に、術者は端部キャップ6140を把持することができる。
[1105] イントロデューサ6100の遠位端6130は、ロック機構6131に結合されている。ロック機構6131は、装置6000の一部を既存のPIV6300と物理的にかつ流体的に結合するように構成されている。ある実施形態では、既存のPIV6300に直接結合されるようにロック機構6131を構成することができる。他の実施形態では、アダプタ6400及び/又は例えば既知の弁もしくはキャップ等のいずれかの他の適切な介在構造に、ロック機構6131を結合することができる。
[1106] イントロデューサ6100の遠位端6130を、任意の好適な方法でロック機構6131に結合することができる。例えばある実施形態では、遠位端6130をロック機構6131の一部の中に、イントロデューサ6100の外面がロック機構6131の一部の内面と摩擦嵌合を規定するように配置することができる。他の実施形態では、接着剤によってイントロデューサ6100の遠位端6130をロック機構6131に結合することができる。さらに他の実施形態では、ロック機構6131を、イントロデューサ6100の遠位端6130と一体的に形成することができる。例えば、ある実施形態では、イントロデューサ6100と同様の材料からロック機構6131を形成することができる。他の実施形態では、イントロデューサ6100は、第1材料から形成し、ロック機構6131は、製造プロセス中に遠位端6130をオーバモールドするように構成された第2材料から形成することができる。
[1107] 図11に示すように、ロック機構6131はシール部材6132を含み、それは、カニューレ6200が第1形態にあるときに実質的に流体密封シールを規定するように構成されている。さらに、使用時、シール部材6132は、カニューレ6200の一部を受け入れて、カニューレ6200が遠位方向にシール部材6132を越えて前進するのを可能にするように構成することができる。このように、シール部材6132は、カニューレ6200の周囲に実質的流体密封シールを形成することができ、それにより、イントロデューサ6100内への逆流を実質的に防止する。シール部材6132は、例えばOリング、一方向弁、膜、逆止め弁、又は他の任意の好適なシール部材等の任意の好適な構成であり得る。シール部材を、ロック機構6131に含まれるものとして図示し記載するが、ある実施形態では、ロック機構6131及び/又はアダプタ6400に含めることができる。例えばある実施形態では、本明細書においてさらに記載するように、ロック機構6131をアダプタ6400に結合することができ、それにより、カニューレ6200を前進させる前に、アダプタ6400及び/又はロック機構6131に含まれるシール部材によって近位方向の体液の流れが防止される。
[1108] 図10及び図11に示すように、イントロデューサ6100は、アクチュエータトラック6111をさらに規定する。アクチュエータトラック6111は、イントロデューサ6100の壁によって規定されたスリット又は開口部とすることができ、アクチュエータ6500の一部を受け入れるように構成されている。アクチュエータトラック6111は、実質的にイントロデューサ6100の長さに沿って延在するように構成することができる。ある実施形態では、アクチュエータトラック6111は、イントロデューサ6100の遠位端6130及び近位端6120を通って連続的に延在するように構成されている。アクチュエータトラック6111は、任意の好適な構成とすることができ、任意の好適な方法でアクチュエータ6500の一部と係合することができる。例えばある実施形態では、本明細書においてさらに詳細に記載するように、アクチュエータトラック6111を規定するイントロデューサ6100の壁は、アクチュエータ6500の一部と摩擦嵌合を形成することができる。
[1109] カニューレ6200は、内腔6201(図11)を規定し、イントロデューサ6100内で移動可能に配置されるように構成されている。図5を参照して上述したように、カニューレ6200は、第1直径を有する第1部分6205と、第1直径より小さい第2直径を有する第2部分6210とを含むように構成することができる。より具体的には、第1部分6205はカニューレ6200の近位端6220に配置され、第2部分6210はカニューレ6200の遠位端6230に配置されている。このように、本明細書においてさらに詳細に記載するように、例えば、カニューレ6200の直径をカテーテル6200の遠位端6230において縮小して、末梢静脈ライン内へのカテーテル6200の挿入を容易にする。
[1110] 図6Aを参照して上述したように、カニューレ6200の遠位端6230は、任意の好適な数の開口部(図9〜図14には図示せず)を含むように構成することができる。例えば、ある実施形態では、カニューレ6200の遠位端6230は、内腔6201を例えば静脈と流体連通して配置するように構成された、実質的に開放した端面を含むことができる。ある実施形態では、端面は実質的に平坦(例えばカニューレ6200の長手方向の軸に垂直)であり得る。他の実施形態では、端面は、例えば実質的に弾丸形状、円錐形、球状等の任意の好適な構成であり得る。さらに他の実施形態では、端面に対して、カニューレ6200の長手方向の軸に対して(例えば、針の先端と同様に)実質的に角度をつけることができる。さらに、ある実施形態では、遠位端6230は、開放した端面とカニューレ6200の側部に配置された開口部とを含むように構成することができる。このように、側部の開口部(図9〜図14には図示せず)は、端面に配置された開口部が(例えば血栓等によって)ふさがれた場合に体液の一部を移送するように構成することができる。
[1111] アクチュエータ6500は、カニューレ6200の近位端6220に結合され、イントロデューサ6100に対してカニューレ6200を第1形態と第2形態との間で移動させるように構成されている。より具体的には、アクチュエータ6500は、実質的に環状の形状を規定し、イントロデューサ6100の近位端6120及びカニューレ6200の近位端6220を受け入れるように構成された空洞6510を規定する。同様に述べると、アクチュエータ6500は、イントロデューサ6100及びカニューレ6200の周囲に配置されている。さらに、アクチュエータ6500は、アクチュエータ6500の内面からガイド部材6520及びカプラ6530が延出するように構成されている。
[1112] ガイド部材6520は、任意の好適な形状、サイズ又は構成であり得る。例えば図10に示すように、ガイド部材6520は比較的薄い延長部である。このように、アクチュエータ6500がイントロデューサ6100の周囲に配置されていると、ガイド部材6520はアクチュエータトラック6111内に配置される。ある実施形態では、アクチュエータトラック6111を規定するイントロデューサ6100の壁は、ガイド部材6520の一部との摩擦嵌合を規定する。アクチュエータトラック6111内におけるガイド部材6520の配置は、アクチュエータ6500に力が加えられてアクチュエータ6500を第2形態に移動させるまで、アクチュエータ6500がイントロデューサ6100に対して所与の位置に実質的に維持されるというものであり得る。同様に述べると、アクチュエータ6500はイントロデューサ6100と係合し、それにより、術者の介入(例えばアクチュエータ6500に力を加えること)なしではアクチュエータ6500は実質的に移動しない。他の実施形態では、アクチュエータ6500がガイド部材6520を含むことは必須ではない。こうした実施形態では、アクチュエータ6500は、イントロデューサ6100の周囲に配置されると、イントロデューサ6100との摩擦嵌合を規定する(例えばアクチュエータ6500の環状の形状を規定する1つの壁又は複数の壁の内面がイントロデューサ6100の外面と係合して摩擦嵌合を規定する)ように構成することができる。
[1113] カプラ6530は、ガイド部材6520の上面に配置されている(例えば、ガイド部材6520は、カプラ6530とアクチュエータ6500の内面との間に配置されている)。図11及び図13に示すように、カプラ6530は、カニューレ6200の近位端6220に結合されている。ある実施形態では、カニューレ6200の近位端6220の外面は、カプラ6530の内面との摩擦嵌合を規定する。他の実施形態では、接着剤によって、カニューレ6200の近位端6220をカプラ6530に結合することができる。このように、カニューレ6200の近位端6220及びカプラ6530は実質的に流体密封シールを形成する。
[1114] アクチュエータ6500の近位端6540は二次カニューレ6250に結合され、二次カニューレ6250はさらに容器シュラウド6270に結合するように構成されている。容器シュラウド6270は、流体リザーバ(例えばVacutainer(登録商標)等の従来の静脈採血流体容器)を受け入れるように構成された空洞6271を規定する。より具体的には、二次カニューレ6250は、内腔6253を規定し、ロック機構6524に結合されるように構成された近位端6252を含む。ロック機構6524は、容器シュラウド6270に結合されるように構成することができる。さらに、ロック機構6524は、シース6526内に配置された針6255を含み、それは、容器シュラウド6270内に流体リザーバ(図示せず)が配置されると、(例えば図3を参照して上述したように)流体リザーバの一部を突き刺すように構成されている。従って、カニューレ6200の近位端6220がカプラ6530に結合され、二次カニューレ6250がアダプタ6500の近位端6540に結合された状態で、アダプタ6500は、カニューレ6200(例えばカニューレ6200によって規定された内腔6201)を、二次カニューレ6250(例えば二次カニューレ6250の内腔6253)及び流体リザーバ(図示せず)と流体連通して配置するように構成されている。
[1115] 装置6000が二次カニューレ6250を含むものとして記載しているが、ある実施形態では、二次カニューレ6250を含むことは必須ではない。こうした実施形態では、カニューレ6200は、遠位端6230からコネクタ6530を介して容器シュラウド6270まで連続的な流体経路(例えば内腔6201)を規定することができる。他の実施形態では、物理的にかつ流体的にアクチュエータ6500に結合されるように、容器シュラウド6270を構成することができる。
[1116] アダプタ6400は、任意の好適なアダプタ6400であり得る。例えばある実施形態では、アダプタは既知のYアダプタ又はTアダプタ(例えば2ポートIV拡張セット)であり得る。他の実施形態では、アダプタは、図7及び図8を参照して上述したアダプタ5400と形態及び機能が同様であり得る。図10に示すように、アダプタ6400はT型アダプタであり、遠位端6410、第1ポート6420及び第2ポート6430を含む。遠位端6410はポートを規定し、末梢静脈ライン6300に結合するように構成されたロック機構6411を含む。このように、アダプタ6400の遠位端6410が既知のPIV6300に係合することができるように、ロック機構6411は、任意の好適な既知のロック機構であり得る。
[1117] 第1ポート6420を注入カテーテル6425の遠位端6427に結合することができる。ある実施形態では、注入カテーテル6425の遠位端6427は、第1ポート6420の内面との摩擦嵌合を形成する。ある実施形態では、注入カテーテル6425の遠位端6427は、第1ポート6420と係合するように構成された取付具(例えばねじ切り取付具)を含むことができる。他の実施形態では、注入カテーテル6425をアダプタ6400の第1ポート6420と一体的に形成することができる。注入カテーテル6425は、ロック機構6428に結合するように構成された近位端6426をさらに含む。このように、術者(例えば医師、看護師等)が注入カテーテル6425を係合させて、末梢静脈ラインに、従って患者の静脈に、流体(例えば薬剤等)を投与することができる。ある実施形態では、注入カテーテル6425は、形態及び機能が既知の注入カテーテルと実質的に同様である。従って、アダプタ6400がPIV6300に結合されてPIV6300が患者内に配置された状態で、術者は、アダプタ6400の機能についてさらに訓練を受ける必要なく、注入カテーテル6425を介して患者に所与の流体を投与することができる。
[1118] 使用時、術者(例えばフレボトミスト)は採血装置6000のアクチュエータ6500を作動させて、図12の矢印EEによって示すように遠位方向にアクチュエータ6500を移動させることができる。このように、アクチュエータ6500は、イントロデューサ6100に対して遠位方向に移動して、装置を第2形態に配置する。上述したように、術者は、イントロデューサ6100の壁とアクチュエータ6500のガイド部材6520との間の摩擦が克服されるように、十分な量の力をアクチュエータ6500に加えることができる。カニューレ6200は、アクチュエータ6500のカプラ6530に結合されているため、アクチュエータ6500が第2形態に移動するのと同時に遠位方向に移動する。
[1119] 図13において矢印FFによって示すように、カニューレ6200は、ロック機構6131に含まれるシール部材6132を通し、アダプタ6400によって規定された内腔6401を通し、PIV6300を通して前進し、それにより、カニューレ6200の遠位端6230はPIV6300を越えて延出する。このように、カニューレ6200の遠位端6230は実質的に患者の静脈内に配置され、それにより、カニューレ6200によって規定された内腔6201が静脈と流体連通する。図13Aに示すように、カニューレ6200の第1部分6205の遠位面6206がPIV6300の一部の近位面6301に接触して配置されるように、PIV6300を通してカニューレ6200を前進させることができる。従って、カニューレ6200の遠位面6206はPIV6300の近位面6301に係合して、カニューレ6200が第2形態を越えて前進することを防止する。同様に述べると、遠位面6206は、PIV6300の一部の近位面6301に接触して、カニューレ6200の進行を制限するように構成されている。図13Aに示すカニューレ6200の第1部分6205及び第2部分6210は実質的に同様の内径を含むが、他の実施形態では、第1部分6205は第2部分6210より実質的に大きい内径を有する場合がある。ある実施形態では、内腔6201を規定する1つの内壁又は一組の内壁は、第1部分6205と第2部分6210との間にテーパ状遷移部を含むことができる。他の実施形態では、1つの内壁又は複数の内壁がテーパ部を含むことは必須ではない。
[1120] 図13に図示しないが、容器シュラウド6270によって規定された空洞6271内に流体容器(例えばVacutainer(登録商標))を配置することができ、それによって、シース6256が針6255から引き抜かれ、針6255が流体容器を突き刺し、それにより、流体容器を患者の静脈と流体連通して配置する。他の実施形態では、流体容器を、容器シュラウド6270及び/又はイントロデューサと一体的に形成することができ、それにより、アクチュエータ6500の移動によって針6255が流体容器を突き刺すことができる。ある実施形態では、流体容器は負圧を規定するように構成されている(例えばVacutainer(登録商標))。こうした実施形態では、針6255が流体容器を突き刺すと、流体容器内の負圧によって、二次カニューレ6250の内腔6253及びカニューレ6200の内腔6201内に吸引力が与えられる。図13において矢印GGによって示すように、吸引力によって、体液(例えば血液)がカニューレ6200の内腔6201及び二次カニューレ6250の内腔6253を通して流体容器内に引き込まれる。このように、フレボトミストは、追加の針の刺入を行う必要なく、既存の末梢静脈ラインを介して所与の量の血液を収集する(例えば採取する)ことができる。
[1121] 所望の量の血液が収集されると、術者(例えばフレボトミスト)は、図14において矢印HHによって示すように、アクチュエータ6500を近位方向に移動させ、それにより装置6000を第3(使用済み)形態に配置することができる。第3形態では、カニューレ6200は、イントロデュース6100の外側の空間から実質的に流体的に隔離されている。従って、イントロデューサ6100(例えばロック機構6131)をアダプタ6400の第2ポート6430から分離して安全に廃棄することができる。
[1122] (図9〜図14を参照して図示し記載した)装置6000は、単一部品のイントロデューサ6100を含むが、ある実施形態では、装置は、入れ子式に動くように構成された複数部品のイントロデューサを含むことができる。例えば、図15〜図22は、実施形態による装置7000を示す。図15〜図17に示すように、装置7000は、本明細書においてさらに詳細に記載するように、イントロデューサ7100及びカニューレ7200を含み、第1形態(図15)と第2形態(図16及び図17)との間で移動するように構成されている。
[1123] イントロデューサ7100は、第1内腔7155を規定する第1部材7150、及び第2内腔7165を規定する第2部材7160を含む。ある実施形態では、第1部材7150は第1直径を有する実質的に円筒状のチューブであり、第2部材7160は第1直径より大きい第2直径を有する実質的に円筒状のチューブである。このように、第2部材7160によって規定された内腔7165は、第1部材7150の少なくとも一部を受け入れるように構成されている。より具体的には、第1部材7150は、第2部材7160内に移動可能に配置され、それにより、イントロデューサ7100は入れ子式に動くように移動することができる。同様に述べると、第2部材7160は、第1部材7150に対して第1位置と第2位置との間で移動するように構成されている。さらに、第2部材7160はアクチュエータ部分7500を含み、それは、第1部材7150に対して第2部材7160を移動させるように術者(例えばフレボトミスト)が作動させるように構成されている。
[1124] イントロデューサ7100は、近位端7120及び遠位端7130を含む。近位端7120は、ポート7121を含む。ポート7121は、任意の好適なポートであり得る。例えば、ある実施形態では、ポート7121は、図1及び図2を参照して上述したポート1121と実質的に同様である。このように、ポート7121は、本明細書においてさらに詳細に記載するように、カテーテル7200の一部を受け入れるように構成されている。遠位端7130を、ロック機構7131に結合することができる。ロック機構7131は、例えばLuer Lok(商標)等の任意の好適な機構であり得る。ある実施形態では、ロック機構7131は、図9〜図14を参照して上述したロック機構6131と実質的に同様であり得る。従って、ロック機構7131について本明細書ではこれ以上詳細には記載しない。
[1125] イントロデューサ7100は、カニューレ7200の少なくとも一部を受け入れるように構成されている。より具体的には、カニューレ7200は、近位端7220及び遠位端7230を含み、カニューレ7200の近位端7220がイントロデューサ7100のポート7121を通って延在するように、少なくとも部分的にイントロデューサ7100内に配置されている。このように、カニューレ7200は、本明細書においてさらに記載するように、第1形態と第2形態との間でイントロデューサ7100の少なくとも一部に対して移動するように構成されている。
[1126] カニューレ7200の近位端7220は、ロック機構7221に結合されている。ロック機構7221は、例えばLuer Lok(商標)等の任意の好適なロック機構であり得る。さらに、ロック機構7221は針7222に結合されており、それにより、カニューレ7200の近位端7220がロック機構7221に結合されると、カニューレ7200によって規定された内腔(図15〜図22には図示せず)は、針7222によって規定された内腔(図15〜図22には図示せず)と流体連通して配置される。カニューレ7200の遠位端7230は、第1直径を有する第1部分7205と、第1直径より小さい第2直径を有する第2部分7210とを含む。図17に示すように、カニューレ7200は、第1部分7205と第2部分7210との間にテーパ部を含むように構成されている。テーパ部は、図5を参照して上述したテーパ部分4203と実質的に同様であり得る。
[1127] 図18の組立分解図に示すように、ロック機構7131は、アダプタ7400に結合されるように構成されている。アダプタは、遠位端7410、第1ポート7420及び第2ポート7430を含む。アダプタ7400は、本明細書において記載した任意の好適なアダプタであり得る。例えば、ある実施形態では、アダプタは、図9〜図14を参照して上述したアダプタ6400と実質的に同様であり得る。他の実施形態では、アダプタ7400は、例えばYアダプタ又はTアダプタ等、任意の既知のアダプタであり得る。このように、アダプタ7400の第1ポート7420は、注入カテーテル7425に結合されるように構成されている。注入カテーテル7425は、任意の好適な構成であり得る。ある実施形態では、注入カテーテル7425は、図9〜図14を参照して上述した注入カテーテル6425と形態及び機能が実質的に同様である。従って、注入カテーテル7425について本明細書ではこれ以上詳細には記載しない。
[1128] 第2ポート7430は、ロック機構7131に結合されるように構成されている。このように、第2ポート7430及びロック機構7131は、実質的に流体密封シールを形成するように構成することができる。例えば、ある実施形態では、第2ポート7430は、ロック機構7131のねじ切り継手と係合するように構成されたねじ切り継手を含むことができ、それにより、実質的流体密封シールを規定する。さらに、ロック機構7131は、アダプタによって規定された内腔(図示せず)からイントロデューサ7100によって規定された内腔7113を選択的に流体的に隔離するように構成されたシール部材(図15〜図22には図示せず)を含むことができる。例えば、ある実施形態では、シール部材は、図11を参照して上述したシール部材6132と形態及び機能が実質的に同様であり得る。アダプタ7400の遠位端7410は、末梢静脈ライン(PIV)7300と結合されるように構成されている。ある実施形態では、PIV7300は既知のPIVである。このように、アダプタ7400の遠位端7410は、アダプタ7400をPIV7300に物理的にかつ流体的に結合するように構成された任意の好適な特徴を含むことができる。
[1129] 図19に示すように、装置7000は、イントロデューサ7100の第2部材7160がイントロデューサ7100の第1部材7150に対して近位位置に配置されるような第1形態にあり得る。使用時、術者(例えばフレボトミスト)は、イントロデューサ7100の第2部材7160に含まれるアクチュエータ7500を作動させ、図20の矢印IIによって示すように、第2部材7160を遠位方向に移動させることができる。このように、イントロデューサ7100は、第2部材7160が第1部材7150に対して移動するように、入れ子式に動くように移動する。同様に述べると、第2部材7160が第1部材7150に対して移動すると、イントロデューサ7100の全長は短くなる。さらに、第2部材7160の遠位移動によって、カニューレ7200が遠位方向に移動する。このように、カニューレ7200の遠位端7230は、(図11及び図13を参照して同様に上述したように)ロック機構7131に含まれるシール部材を通過し、PIV7300を通過する。図22の拡大図に示すように、カニューレ7200の遠位端7230はPIV7300を越えて延出して、カニューレ7200によって規定された内腔(図示せず)を患者の身体の一部(例えば静脈)と流体連通して配置する。さらに、ある実施形態では、アダプタ7400は、カニューレ6200を受け入れるように構成されたシール部材7470を含むように構成することができる。このように、シール部材7470は、例えばイントロデューサ7100内への体液の逆流を防止することができる。
[1130] 装置7000が第2形態にある(例えば図20〜図22)状態で、術者は、流体容器(例えばVacutainer(登録商標)又は他の任意の好適な流体容器)を、容器が針7222と係合するように容器シュラウド7270内に配置することができる。このように、針7222は流体容器(図示せず)の一部を突き刺して、流体容器を、カニューレ7200によって規定された内腔と流体連通して配置することができる。さらに、例えば患者の静脈内にカニューレ7200の遠位端7230が配置されている状態で、流体容器を静脈と流体連通して配置することができる。流体容器がVacutainer(登録商標)等である場合等、ある実施形態では、流体容器は負圧を規定することができる(例えば流体容器は真空容器である)。こうした実施形態では、流体容器によって規定された負圧によって、カニューレ7200によって規定された内腔に吸引力が導入され、それにより、体液(例えば血液)がカニューレ7200を通して流体容器内に引き込まれる。このように、フレボトミストは、追加の針の刺入を行う必要なく、既存の末梢静脈ラインを介して所与の量の血液を収集する(例えば採取する)ことができる。
[1131] 図15〜図22を参照して上述した装置7000は、第1部材7150及び第2部材7160を有するイントロデューサ7100を含むが、ある実施形態では、装置は、任意の好適な数の部分及び部材を有するイントロデューサを含むことができる。例えば、図23及び図24は、実施形態による装置8000を図示する。装置8000は、少なくともイントロデューサ8100及びカニューレ又はカテーテル8200を含み、第1形態(図23)と第2形態(図24)との間で移動するように構成されている。
[1132] イントロデューサ8100は、第1部材8150、第2部材8160及び第3部材8170を含む。ある実施形態では、第1部材8150は、第1直径を有することができ、第2部材8160は、第1直径より大きい第2直径を有することができ、第3部材8170は、第2直径より大きい第3直径を有することができる。このように、第1部材8150の少なくとも一部を、第2部材8160内で移動可能に配置することができる。同様に、第2部材8160の少なくとも一部を、第3部材8170内で移動可能に配置することができる。このように、イントロデューサ7100に関して同様に上述したように、イントロデューサ8100を入れ子式の動きで移動するように構成することができる。
[1133] 図23及び図24に示すように、第1部材8150は、第1部材8150の近位端8151及び遠位端8152に配置された一組の突起8156を含む。第2部材8160は同様に、第2部材8160の近位端8161及び遠位端8162に配置された一組の突起8166及び一組の溝8167を含む。同様に、第3部材8170は、第3部材8170の近位端8171及び遠位端8172に配置された一組の溝8177を含む。本明細書においてさらに詳細に記載するように、一組の突起8156及び8166は、それぞれ一組の溝8167及び8177と選択的に係合するように構成されている。
[1134] イントロデューサ8100は近位端8120及び遠位端8130を含む。近位端8120は、カテーテル8200の一部を受け入れるように構成されている。より具体的には、カテーテル8200は、近位端8220がイントロデューサ8100の近位端8120を通って延在するように、イントロデューサ8100内で移動可能に配置される。イントロデューサ8100の遠位端8130は、ロック機構8131に結合されている。ロック機構8131は、本明細書に記載した任意の好適なロック機構であり得る。従って、ロック機構8131についてこれ以上詳細には記載しない。
[1135] カテーテル8200は、近位端8220及び遠位端8230を含む。上述したように、カテーテル8200がイントロデューサ8100内に配置されると、近位端8220はイントロデューサ8100の近位端8120を通って延在するように構成されている。近位端8220は、ロック機構8221に結合されている。ロック機構8221は、針8222及びシース8223にさらに結合されている。ロック機構8221、針822及びシース8223は、それぞれ、図3を参照して上述したロック機構2221、針2222及びシース2223と、形態及び機能が実質的に同様であり得る。従って、ロック機構8221、針8222及びシース8223についてこれ以上詳細には記載しない。
[1136] 図23に示すように、装置8000は、イントロデューサ8100が畳まれていない形態であるような第1形態にあり得る。同様に述べると、イントロデューサ8100の第3部材8170は第2部材8160に対して近位位置にあり、第2部材8160は第1部材8150に対して近位位置にある。さらに詳述すると、第1形態では、第2部材8160の遠位端8162に配置された溝8167は、第1部材8150の近位端8151に配置された突起8156に接触している。同様に、第3部材8170の遠位端8172に配置された溝8177は、第2部材8160の近位端8161に配置された突起8166に接触している。溝8167及び8177内に突起8156及び8166がそれぞれ配置されると、イントロデューサ8100は折り畳まれていない形態(例えば伸長した形態又は入れ子になった形態)で維持される。さらに、突起8156及び8166は、溝8167及び8177を規定する表面と摩擦嵌合を形成することができる。このように、イントロデューサ8100に外力が加わってイントロデューサを第2形態に移動させるまで、イントロデューサ8100を第1形態内で維持することができる。
[1137] 例えば使用時に、術者(例えばフレボトミスト)は、イントロデューサ8100を作動させ、図24において矢印JJによって示すように、所与の力を加えることができる。このように、加えられた力によって、第3部材8170を第2部材8160に対して遠位方向に移動させることができる。同様に、第2部材8160は、第1部材8150に対して遠位方向に移動する(例えば、加えられた力は、それぞれ突起8156及び8166と溝8167及び8177を規定する表面との間の摩擦力を克服するのに十分大きい)。従って、イントロデューサ8100は、実質的に折り畳まれるか又は圧縮される第2形態に移動する。さらに、第3部材8170及び第2部材8160の相対的な遠位移動により、第2部材8160の近位端8161及び遠位端8162における一組の溝8167が第1部材8150のそれぞれ近位端8151及び遠位端8152における一組の突起8156と係合する。同様に、第3部材8170の近位端8171及び遠位端8172における一組の溝8177は、第2部材8160の近位端8161及び遠位端8162における一組の突起8166と係合する。
[1138] このように、イントロデューサ8100は第2形態にあり、一組の突起8156及び8166は、一組の溝8167及び8177を規定する表面と係合して摩擦嵌合を規定する。このため、イントロデューサ8100は第2形態で維持される。さらに、図24に示すように、イントロデューサ8100の入れ子式の動きにより、イントロデューサ8200内に配置されたカテーテル8200がロック機構8131を通って前進する。本明細書に記載するように、ロック機構8131を任意の好適なアダプタ及び/又は末梢静脈ラインに結合することができる。従って、本明細書において述べるように、第2形態にあるとき、カテーテル8200はPIVを越えて延出して、(例えば図15〜図22を参照して本明細書に述べた装置7000と同様に)体液の一部を採取する。
[1139] 図9〜図14を参照して上述した装置6000は、環状の形状のアクチュエータ6500を含むが、ある実施形態では、装置は任意の好適なアクチュエータを含むことができる。例えば、図25及び図26は、それぞれ第1形態及び第2形態にある、実施形態による装置9000を示す。装置9000は、イントロデューサ9100、カニューレ9200及びアクチュエータ9570を含む。イントロデューサ9100は、近位端9120及び遠位端9230を含み、内腔9113を規定する。遠位端9230は、ロック機構9131に結合されるように構成されている。カニューレ9200は、近位端9220及び遠位端9230を含み、内腔9201を規定する。イントロデューサ9100及びカニューレ9200は、本明細書に記載した任意のイントロデューサ及びカニューレ/カテーテルと形態及び機能が実質的に同様であり得る。従って、イントロデューサ9100及びカニューレ9200について本明細書ではこれ以上詳細には記載しない。
[1140] 図25に図示するように、アクチュエータ9570は、スタイレット又はワイヤであるように構成することができる。このように、カニューレ9200内にアクチュエータ9570を移動可能に配置することができる。さらに、アクチュエータ9570は、実質的にキンク又はしわなしに、イントロデューサ9100、ロック機構9131及び既存のPIV(図25及び図26には図示せず)を通してカニューレ9200を前進させるように十分な剛性を有することができる。アクチュエータ9570は、図26において矢印KKによって示すように、カニューレ9200に対して近位方向に移動するように構成することができる。このように、アクチュエータ9570をカニューレ9200から取り外すことができ、カニューレ9200を流体容器と流体連通して配置することができる。従って、上述したように、カニューレ9200によって患者から流体容器までの体液の移送を容易にすることができる。
[1141] 本明細書に記載した実施形態はイントロデューサを含むが、ある実施形態では、装置がイントロデューサを含むことは必須ではない。例えば、図27及び図28は、それぞれ第1形態及び第2形態にある、実施形態による装置10000を示す。装置10000は、近位端10220及び遠位端10230を有するカニューレ又はカテーテル10200を含むことができる。カニューレ10200は、本明細書に記載した任意のカニューレ/カテーテルと形態及び機能が実質的に同様であり得る。例えばある実施形態では、近位端10220は、図3を参照して上述したロック機構2221、針2222、及びシース2223と実質的に同様のロック機構10221、針10222、シース10223を含む。
[1142] カテーテル10200は、術者(例えばフレボトミスト)が作動させるように構成されたハンドル10590に結合されている。装置10000は、ロック機構10131をさらに含むことができる。ロック機構10131は、図11を参照して上述したロック機構6131と形態及び機能が実質的に同様であり得る。従って、使用時、術者は、末梢静脈ライン(PIV)10300にロック機構10131を結合し、流体密封シールを規定することができる。ロック機構10131がPIV10300に結合されている状態で、術者は、図28において矢印LLによって示すように、カテーテル10200に結合されたハンドル10590を作動させて、ロック機構10131及びPIV10300を通してカテーテル10200を前進させることができる。従って、カテーテル10200を流体容器と流体連通して配置することができ、カテーテル10200がPIV10300を越えて延出している状態で、上述したように、カテーテル10200によって患者から流体容器までの体液の移送を容易にすることができる。
[1143] 具体的なカニューレ又はカテーテルは、特定の構成(すなわち周囲の開口部等)の遠位端を含むものとして本明細書に記載したが、ある実施形態では、カテーテル又はカニューレの遠位端は、カテーテルによる採血を容易にするように構成された異なる構造を含むことができる。例えば図29は、弾丸形の先端11232を有する遠位端11230を含むカテーテル11200を示す。弾丸形の先端11232は、弾丸形の先端の遠位端面に単一の開口部11234を規定する端部11233を含む。
[1144] 例えば図30に示すカテーテル11200’等のある実施形態では、弾丸形の先端11232’は、端部開口部11234’を規定する端部11233’を含む。こうした実施形態では、弾丸形の先端11232’は、一組の側壁開口部11231’を含む。端部開口部11234’及び側部開口部11231’は、層流を生成するように構成され、カテーテル11200’の外側の空間に体液(すなわち血液)を移送するように作用することができる。開口部11231、11231’、11234、及び11234’について特定の構成を有するように図示しているが、開口部の形状及び向き/相対的な位置は、カテーテルを通る流体流を容易にするように変更することができる。
[1145] 図31に示すように、弾丸形の先端11232’’は、実質的に閉鎖した丸い端部11233’’を含むように構成することができる。このように、弾丸形の先端11232’’は、末梢静脈ライン内に存在する血栓の間を通って移動するように使用することができる。弾丸形の先端11232’’は、一組の側壁開口部11231’’を含み、それらはカテーテル11200’’の外側の空間に体液(すなわち血液)を移送するように作動する。
[1146] 例えば図32〜図34に示すように、ある実施形態では、カテーテル12200は、ステント状構成を有するワイヤフレーム先端12241を有する遠位端12230を含む。ワイヤフレーム先端12241は、カテーテル12200の遠位端12230から離れる方向に延在するように構成された可撓性メッシュであり得る。ワイヤフレーム先端12241は、カテーテル12200の外側の空間に体液(すなわち血液)を移送するように作用することができる。ある実施形態では、ワイヤフレーム先端12241は、キャップ付き先端12242を含むことができる。キャップ付き先端12242は、任意の好適なサイズ、形状又は構成とすることができ、ある実施形態では任意の好適な数の開口部を含むことができる。
[1147] ある実施形態では、図35〜図37に示すように、ワイヤフレーム先端12241をガイドワイヤ12243に接続し、追加のカテーテルなしで用いることができる。同様に述べると、ワイヤフレーム先端12241を、ガイドワイヤを介して図10のカテーテルなしで既存の末梢静脈ラインに挿入することができる。このように、ワイヤフレーム先端12241はステントとして作用し、静脈の壁を支持することができ、それにより、既存の末梢静脈ラインから採血することができる。こうした構成において、任意の好適な位置において既存の末梢静脈ライン内にワイヤフレーム先端12241を配置することができる。例えば、静脈ラインの遠位端に隣接してワイヤフレーム先端を配置することができる。
[1148] 図9〜図14を参照して上述したように、採血装置6000をアダプタ6400に結合することができ、アダプタ6400は、PIV6300にさらに結合されている。上述したように、アダプタ6400は任意の好適なアダプタであり得る。例えば、ある実施形態では、アダプタ13400は、図38〜図43に示すアダプタ13400のうちの任意のものであり得る。こうした実施形態では、アダプタ13400は、Yアダプタ又はTアダプタ等の2ポートアダプタであり得る。こうした実施形態では、アダプタ13400は、本明細書に記載した任意の好適なロック機構、弁、結合部材、シール部材等を含むことができる。
[1149] 図38〜図43は2ポートアダプタ13400を示すが、ある実施形態では、アダプタは単一ポートを含むことができる。例えばある実施形態では、アダプタ14400は、図44及び図45に示すいずれかのアダプタ14400であり得る。こうした実施形態では、アダプタ14400は、身体に流体を投与し、かつ/又は身体に流体を引き入れもしくは身体から流体を引き出すように構成された単一ポートを含む。
[1150] 図46は、末梢静脈ラインを介して採血する方法を示すフローチャートである。ある実施形態では、方法100は、102において末梢静脈ライン(PIV)にイントロデューサシースを結合することを含む。例えばある実施形態では、イントロデューサシースは、既知のPIVと係合するように構成された、遠位端部に配置されたロック機構を含むことができる。このように、ロック機構は、イントロデューサの少なくとも一部をPIVと物理的にかつ流体的に結合することができる。ある実施形態では、PIVとロック機構との間にアダプタが配置されている。
[1151] イントロデューサシースは、少なくとも部分的にカテーテルを収容するように構成されている。方法100は、104において、カテーテルが実質的にイントロデューサ内にある第1位置から、カテーテルが実質的にイントロデューサ外にある第2位置まで、カテーテルを前進させることをさらに含む。例えばある実施形態では、カテーテルを少なくとも作動的にアクチュエータに結合し、それにより、術者がカテーテルをイントロデューサに対して遠位方向に移動させるようにアクチュエータを作動させることができる。従って、カテーテルは遠位方向に移動し、ロック機構、アダプタ(存在する場合)及びPIVを通ってカテーテルを前進させることができる。さらに、カテーテルの遠位端がPIVを越えて延出して患者の一部(例えば静脈)に入るまで、カテーテルを前進させることができる。
[1152] 方法100は、106において、イントロデューサシースの近位端に容器を結合し、それにより、容器がカテーテルに流体結合されるようにすることを含む。ある実施形態では、カテーテルの近位端は、例えばVacutainer(登録商標)等の流体容器の一部を突き刺すように構成された針を含む。このように、カテーテルは流体容器と流体連通して配置される。より具体的には、例えば患者の静脈内にカテーテルが配置された状態で、流体容器は静脈と流体連通して配置される。このため、所望の量の体液(例えば血液)を患者から採取して流体容器に蓄積することができる。
[1153] 所望の量の体液を収集されると、方法100は、108において第2位置から第1位置へとカテーテルを引っ込めることを含むことができる。このように、カテーテルの遠位端が再びイントロデューサ内に配置されるように、カテーテルを近位方向に移動させることができる。カテーテルの遠位端がイントロデューサ内に配置された状態で、イントロデューサ及び/又はロック機構は、イントロデューサの外側の空間からカテーテルを流体的に隔離するように構成することができる。従って、流体によって運ばれる病原体を懸念することなく、イントロデューサ及びカテーテルを安全に配置することができる。
[1154] 図47〜図68は、別の実施形態による装置15000(本明細書では流体移送デバイスとも呼ぶ)を示す。流体移送デバイス15000は、任意の好適な形状、サイズ又は構成とすることができ、例えばアダプタ及び/又はロック機構を介してPIV(図47〜図68には図示せず)に結合することができる。本明細書においてさらに詳細に記載するように、既存のかつ/又は配置されたPIVを通して(すなわち、流体移送デバイス15000がPIVに結合されているとき)カテーテルを前進させて、カテーテルの少なくとも端部がPIVに対して遠位位置に配置されるように、流体移送デバイス15000を操作することができる。さらに、末梢静脈ラインの各々が、例えばPIVの製造業者及び/又はその意図された使用法に基づいて変更することができる形状、サイズ及び/又は構成を有することにより、流体移送デバイス15000を任意の好適な構成を有するPIVに結合することができ、その後、実質的に、カテーテルにキンクを発生させ、カテーテルを妨げ、破損し、かつ/又は他の方法で望ましくないようにカテーテルの形を変える(reconfigure)ことなく、カテーテルの少なくとも一部を前進させるように、流体移送デバイス15000を配置することができる。
[1155] 図47に示すように、流体移送デバイス15000は、イントロデューサ15100、カテーテル15200、アクチュエータ15570及びアダプタ15450を含む。アダプタ15450は、例えばYアダプタ又はTアダプタ等、任意の好適なアダプタであり得る。例えば、この実施形態では、アダプタ15450はTアダプタであり、イントロデューサ15100に結合された第1ポート15451と、カプラ15456に結合されているカニューレ15455に結合された第2ポート15452と、PIV(図示せず)に結合することができる第3ポート15453とを含む。ある実施形態では、ポート15451、15452及び15453は、アダプタ15450がデバイス(例えば、流体移送デバイス15000、PIV等)に結合されていないときにポート15451、15452、15453を流体封止することができるLuer Lok(商標)等とすることができ、かつ/又はそれを含むことができる。ある実施形態では、アダプタ15450は、詳細に上述したアダプタ(例えば、アダプタ6400、7400及び/又は13400)のうちの任意のものと実質的に同様であり得る。従って、アダプタ15450については本明細書ではこれ以上詳細に記載しない。
[1156] 流体移送デバイス15000のイントロデューサ15100は、第1部材15150及び第2部材15160を含む。イントロデューサ15100は、任意の好適な形状、サイズ又は構成であり得る。例えば、ある実施形態では、イントロデューサ15100は、装置7000及び/又は8000に関して上述したもの等の実質的に入れ子式の構成に配置することができ、かつ/又はそのような構成を有することができる。ある実施形態では、イントロデューサ15100は、例えばシリンジ等と同様の形状を有することができる。図47〜図52に示すように、第1部材15150は、近位端部15151、遠位端部15152及び内面15153を含む。内面15153は、内部空間15155及びチャネル15157を規定する。図48に示すように、第1部材15150は、第1半体15150A及び第2半体15150Bを含み、(例えば、超音波溶接、接着剤、機械式締結具、1つ又は複数のタブ、スナップ、ピン等を介して)それらを一緒に結合して第1部材15150を形成することができる。ある実施形態では、(例えば、製造プロセス中)第1半体15150Aを第2半体15150Bに結合して第1部材15150を形成することにより、第1部材15150を製造するプロセスを容易にすることができる。例えば、ある実施形態では、第1部材15150を第1半体15150A及び第2半体15150Bから形成することにより、製造中、(例えば、抜き勾配及び/又は製造公差による)内面15153の形状及び/又はサイズの望ましくないばらつきを低減させることができ、それにより、場合によっては、流体移送デバイス15000の使用中のカテーテル15200のキンク、曲り及び/又は変形の可能性を低減させることができる。
[1157] 他の実施形態では、(例えば、射出成形及び/又は他の任意の好適な製造プロセスを介して)第1部材15150を一体的に形成することができる。すなわち、第1部材15150は、2つの工作物、すなわち第1半体15150A及び第2半体15150Bではなく単一の工作物等から形成することができる。従って、第1部材15150の特徴について言及するとき、こうした特徴は、第1半体15150Aによって形成されかつ/又は定義され、第2半体15150Bによって形成されかつ/又は定義され、第1半体15150A及び第2半体15150Bによってまとめて形成されかつ/又は定義され、又は第1部材15150が単一工作物から形成される場合、第1部材15150の対応する部分によって形成されかつ/又は定義される場合がある。例えば、この実施形態では、第1半体15150A及び第2半体15150Bは、まとめて、第1部材15150の近位端部15151、遠位端部15152及び内面15153を形成する。
[1158] 図49及び図50に示すように、第1部材15150の近位端部15151は、第1部材15150の外面から半径方向に延在する係合フランジ15159を含む。係合フランジ15159の構成により、本明細書においてさらに詳細に記載するように、術者は、流体移送デバイス15000の一部を操作するために係合フランジ15159を係合させることができる。第1部材15150の遠位端部15152は、ロック機構15131を含み、かつ/又は他の方法でロック機構15131に結合される。ロック機構15131は、本明細書に記載するもののうちの任意のものと実質的に同様であり得る。ある実施形態では、ロック機構15131は、Luer Lok(商標)等であり得る。従って、ロック機構15131の第1端は、第1部材15150の遠位端部15152に結合され、第1端とは反対の第2端は、アダプタ15450(例えば、第1ポート15451)に結合される。別法として、場合によっては、PIV(図47〜図68には図示せず)にロック機構15131の第2端を直接結合することができる。
[1159] 図50に示すように、ロック機構15131は、シール部材15190を含み、それは、例えば、第1部材15150の遠位面と接触して、実質的流体密封シールを規定する。使用時、シール部材15190は、第2部材15160の一部を受け入れて、第2部材15160のその部分の周囲に実質的流体密封シールを維持しながら、第2部材15160のその部分及び/又はカニューレ15200を遠位方向にシール部材15190を越えて前進させることができ、それにより、イントロデューサ15100内への流体の逆流を実質的に防止することができる。シール部材15190は、例えば、Oリング、一方向弁、膜、自己回復膜、逆止め弁、又は本明細書に記載するもの等、他の任意の好適なシール部材等、任意の好適な構成であり得る。ロック機構15131に含まれるものとして図示し記載しているが、ある実施形態では、シールは、上述したように、ロック機構15131、アダプタ15450及び/又は第1部材15150に含めることができる。さらに、シール部材15190は、第2部材15160の一部と、それらの間に摩擦力が規定されるように接触することができる。場合によっては、本明細書においてさらに詳細に記載するように、摩擦力は、第1部材15150に対して第2部材15160の移動を選択的に制限するのに十分である。
[1160] 図50〜図52に示すように、第1部材15150は、内面15153を形成する一組の環状壁等を含む。内面15153は、任意の好適な形状及び/又はサイズを有する断面領域を規定することができる。例えば、内面15153によって規定された断面領域(すなわち、内部空間15155の断面領域)は、第2部材15160の少なくとも一部、カテーテル15200及び/又はアクチュエータ15570を受け入れるのに十分なサイズを有する実質的に円形であり得る。従って、内面15153によって規定された内部空間15155は、第2部材15160の少なくとも一部を受け入れるのに十分なサイズを有する実質的に円筒状であり得る。すなわち、内面15153は、本明細書においてさらに詳細に記載するように、第2部材15160の外面の直径及び/又は周長より大きい直径及び/又は周長を有することができる。実質的に円筒状であるものとして図示し記載しているが、他の実施形態では、内部空間15155は、任意の好適な形状及び/又はサイズを有することができる。例えば、ある実施形態では、内面15153は、実質的にD字型の断面領域(例えば、半円形)を規定することができる。他の実施形態では、内面15153は、第1部材15150の長さに沿って変化する断面領域を有することができる。
[1161] 上述したように、内面15153はチャネル15157を規定する。チャネル15157は、図50に示すように、第1部材15150の長さに沿って近位端部15151と遠位端部15152との間で延在する。より詳細には、内面15153によって規定されるようなチャネル15157の配置は、チャネル15157が近位端部15151又は遠位端部15152を通して延在しないといったものである。言い換えれば、チャネル15157は、第1部材15150の全長にわたって延在しない。従って、少なくとも遠位端部チャネル15157は、内面15153によって境界が定められる。さらに、チャネル15157は、内部空間15155と流体連通している。言い換えれば、チャネル15157を、内部空間15155内に含め、かつ/又は他の方法で内部空間15155によって取り囲むことができる。さらに言い換えると、内面15153は、第1部分(例えば、内部空間15155)及び第2部分(例えば、チャネル15157)を含む空間を規定することができる。
[1162] 図51及び図52に示すように、内面15153の構成は、チャネル15157が、第1部材15150の近位端部15151に又はその近くに第1断面領域CAを有し(図51)、第1部材15150の遠位端部15152に又はその近くに第2断面領域CAを有する(図52)というものであり得る。例えば、ある実施形態では、チャネル15157は、遠位方向において第1部材15150の長さに沿って扇形に広がり、じょうご状に広がり、かつ/又は他の方法で広くなるように構成することができる。本明細書においてさらに詳細に記載するように、第2部材15160の一部を、チャネル15157内に配置することができ、チャネル15157を規定する内面15153の一部は、例えば、第1部材15150に対する第2部材15160に関連する可動域を規定することができる。
[1163] 図53及び図54に示すように、イントロデューサ15100の第2部材15160は、近位端部15161と、遠位端部15162と、第1突起15164を有する外面15163と、第2突起15169を有する内面15168とを含む。第2部材15160はまた、ガイド部材15180も含み、かつ/又は他の方法でガイド部材15180に結合される。第2部材15160は、任意の好適な形状、サイズ又は構成を有することができる。例えば、図53に示すように、第2部材15160は、実質的に円筒状の形状を有することができる。すなわち、第2部材15160の外面15163は、実質的に円形の断面形状を規定しかつ/又は有する。ある実施形態では、第2部材15160のサイズ及び/又は形状は、第1部材15150の内面15153のサイズ及び/又は形状に関連付けることができ、かつ/又はそれに実質的に対応することができる。従って、第2部材15160の少なくとも一部を、第1部材15150内に挿入することができ、例えばその中において近位位置と遠位位置との間で移動可能(例えば、入れ子式の動き)とすることができる。
[1164] 第1部材15150に関して上述したように、第2部材15160は、第1半体15160A及び第2半体15160Bを含み、(例えば、超音波溶接、接着剤、機械式締結具、1つ又は複数のタブ、スナップ、ピン等を介して)それらを一緒に結合して第2部材15160を形成することができる。他の実施形態では、(例えば、射出成形及び/又は他の任意の好適な製造プロセスを介して)第2部材15160を一体的に形成することができる。従って、第2部材15160の特徴について言及するとき、こうした特徴は、第1半体15160Aによって形成されかつ/又は定義され、第2半体15160Bによって形成されかつ/又は定義され、第1半体15160A及び第2半体15160Bによってまとめて形成されかつ/又は定義され、又は第2部材15160が単一工作物から形成される場合、第2部材15160の対応する部分によって形成されかつ/又は定義される場合がある。例えば、この実施形態では、第1半体15160A及び第2半体15160Bは、まとめて、第2部材15160の近位端部15161及び遠位端部15162を形成する。
[1165] 第2部材15160の内面15168は、内部空間15165を規定する。内面15168は、任意の好適な形状及び/又はサイズを有する断面領域を規定することができる。例えば、内面15168によって規定された断面領域(すなわち、内部空間15165の断面領域)は、アクチュエータ15570の少なくとも一部を受け入れるのに十分なサイズ(例えば、そのサイズは、アクチュエータ15570の少なくとも一部の断面サイズより大きい)を有する実質的に円形の断面形状を有することができる。図54に示すように、第2部材15160は、内部空間15165内の最遠位位置にかつガイド部材15180の一部の周囲に配置されたシール部材15167を含むことができる。従って、シール部材15167は、ガイド部材15180の周囲に実質的流体密封及び/又は実質的気密シールを形成する。シール部材15167は、任意の好適な形状、サイズ及び/又は構成であり得る。例えば、ある実施形態では、シール部材15167は、シリコーン、ゴム及び/又は他の任意の好適なエラストマー材料等の可撓性材料から形成することができる。ある実施形態では、シール部材15167は、本来近位方向において内部空間15165内に流れ込む可能性がある体液(例えば、カテーテル15200の実質的に外側の体液の流れ)を吸収するように構成することができる。例えば、ある実施形態では、シール部材15167は、POREX(登録商標)等の吸収材料から形成することができる。さらに、第2突起15169は、例えば、第2部材15160の近位端部15161において又はその近くで、内面15168から延在する。本明細書においてさらに詳細に記載するように、第2突起15169は、アクチュエータ15570が内部空間15165内に配置されるときにアクチュエータ15570の一部と係合することができる。
[1166] 第2部材15160の第1突起15164は、第2部材15160の遠位端部15162において又はその近くで外面15163から延在する。言い換えれば、第1突起15164は、外面15163から半径方向に延在している。従って、図55に示すように、第2部材15160が第1部材15150の内部空間15155内に配置されると、第1突起15164はチャネル15157内に配置される。
[1167] イントロデューサ15100の構成は、第2部材15160が第1部材15150に対して移動すると、第1突起15164がチャネル15157内を移動するというものである。従って、チャネル15157(及び/又はチャネル15157を規定する内面15153の部分)は、第1部材15150に対する第2部材15160の可動域を規定する。例えば、チャネル15157が、第1部材15150の長さに沿って近位端部15151から遠位端部15152まで延在していることにより、チャネル15157によって規定されるように第2部材15160に関連する可動域は、第1部材15150内における第2部材15160のその近位位置とその遠位位置との間の軸方向運動(例えば、遠位方向及び/又は近位方向)を含む。同様に、第2断面領域CAに関連する増大した幅により、本明細書においてさらに詳細に記載するように、第1部材15150の長手方向中心線CLを中心とする回転可動域を規定することができる(例えば、図55を参照)。
[1168] ある実施形態では、第2部材15160の回転に関連する可動域(本明細書では、「回転可動域」とも呼ぶ)は、第1部材の長手方向中心線CLに沿った第2部材15160の軸方向位置によって決まる。例えば、ある実施形態では、チャネル15157の一部を規定する内面15153は、例えば相対的にテーパ状等とすることができ、それにより、第2部材15160が第1部材15150に対して遠位位置に配置されるまで、回転可動域が連続的に増大する。他の実施形態では、内面15153は、任意の数の段又はリングを含むことができ、各段又はリングは、別個の回転可動域に対応するチャネル15157の一部に関連付けられている。例として、内面15153は、約30度の回転可動域に関連付けられた第1リングと、第1リングに遠位側で隣接しかつ約90度の回転可動域に関連付けられた第2リングと、第2リングに遠位側で隣接しかつ約180度の回転可動域に関連付けられた第3リングとを含むことができる。
[1169] チャネル15157が、(上述したように)第1部材15150の近位端部15151又は遠位端部15152を通して延在していないことにより、第2部材15160の第1部材15150に対する軸方向移動は、チャネル15157の長さに制限される。従って、第2部材15160の少なくとも一部は、内部空間15155内に維持され、そこを通って後退することが実質的に防止される。さらに、本明細書においてさらに詳細に記載するように、チャネル15157の近位端部を規定する内面15153の一部は、例えばリブ15158(例えば、隆起、突起、出っ張り等)を含むことができ、それは、第1突起15164、従って第2部材15160を、第1部材15150に対して近位位置で少なくとも一時的に維持するように構成することができる。
[1170] 図53及び図54に戻ると、ガイド部材15180は、近位端部15181及び遠位端部15182を含む。近位端部15181は、第2部材15160の遠位端部15162に結合され、かつ/又は他の方法でそこから延在している。より具体的には、ガイド部材15180の近位端部15181は、シール部材15167内に配置され、シール部材15167は、第2部材15160の内部空間15165内に配置される。図54に示すように、シール部材15167の少なくとも一部は、ガイド部材15180に対して近位位置に配置される。言い換えれば、本明細書においてさらに詳細に記載するように、ガイド部材15180の近位端部15181は、第2部材15160の遠位端部15162内に配置されかつ/又はそれに結合されたシール部材15167を通して延在しない。
[1171] この実施形態では、ガイド部材15180は、例えば、カニューレ、カテーテル等であり得る。従って、ガイド部材15180は、カテーテル15200の一部を移動可能に受け入れる内腔15183を規定する。本明細書においてさらに詳細に記載するように、第2部材15160及びガイド部材15180の構成は、第2部材15160が第1部材15150に対して近位位置に配置されたとき、ガイド部材15180は第1部材15150内に配置され、第2部材15160が第1部材15150に対して遠位位置まで移動したとき、ガイド部材15180の遠位端部15182が、少なくとも部分的に、例えばPIV(図示せず)の遠位端を越えて延出する、というものである。さらに、第2部材15160は、ガイド部材15180がシール部材15190を通って延在するように、第1部材15150の内部空間15155内に配置される。従って、上述したように、シール部材15190は、ガイド部材15180の外面と接触して実質的流体密封シールを規定する。
[1172] ガイド部材15180は、ガイド部材15180が、実質的にキンク、破損及び/又は他の方法での塑性変形なしにPIVのハブを通過するのを可能にするのに十分な剛性を有する、任意の好適な材料から形成することができる。例えば、ある実施形態では、ガイド部材15180は、第2部材15160が近位位置から遠位位置に移動する際、ガイド部材15180がPIVに含まれる任意の好適なハブ構成を通過するのを可能にするのに十分な(例えば、ガイド部材15180を形成するために用いられる材料に固有の)硬度及び/又は(例えば、ガイド部材15180の材料、サイズ及び形状によって決まる)剛性を有する、金属ハイポチューブ等であり得る。本明細書においてさらに詳細に記載するように、ガイド部材15180は、遠位端部15182がPIVの少なくともハブ又はバスケットに対して遠位位置にあるように、PIVの少なくとも一部を通って前進することができ、カテーテル15200は、所望の位置に配置されると、カテーテル15200の少なくとも一部がガイド部材15180に対して遠位に配置されるように、ガイド部材15180によって規定された内腔15183内を遠位方向に前進することができる。従って、ガイド部材15180及びカテーテル15200の構成により、カテーテル15200が遠位方向に移動する際、カテーテル15200のキンク、曲り、破損、はさみつけ及び/又は他の形態の変形が制限されかつ/又は実質的に防止される。
[1173] ガイド部材15180について、カニューレ、カテーテル及び/又はハイポチューブであるものとして図示し記載しているが、他の実施形態では、任意の好適な構成であり得る。例えば、ある実施形態では、ガイド部材は、実質的にV字型又はU字型の断面を有する細長い構造であり得る。こうしたガイド部材は、例えば、カテーテルの一部を受け入れかつ/又は案内するように構成されたチャネル等を規定することができる。他の実施形態では、ガイド部材15180は、編組線、導管、コイル、渦巻線、レール、及び/又はカテーテルの一部を受け入れかつ/又は案内するように構成された他の任意の好適な部材であり得る。従って、ガイド部材15180の配置及び/又は構成を、ガイド部材15180がPIVを通過するのを可能にするのに十分であり、かつ/又はカテーテル15200が、例えば、カテーテル15200がイントロデューサ15100内で移動しているときにキンクが発生する可能性を低減させるようにカテーテル15200を案内するのに十分である量の剛性と関連付けることができる。
[1174] 図56〜図60に示すように、流体移送デバイス15000のアクチュエータ15570は、近位端部15571及び遠位端部15572を含み、スロット15573を規定する。近位端部15571は、第1部材15150の係合部分15159と実質的に同様であり得る係合部分15579を含む。例えば、術者は、本明細書においてさらに詳細に記載するように、流体移送デバイス15000の少なくともアクチュエータ15570を操作するように、係合部分15579を係合させることができる。近位端15540は、二次カニューレ15250に結合され、二次カニューレ15250はカプラ15254を含み、カプラ15254は、流体リザーバ(例えば、Vacutainer(登録商標)等(図47〜図68には図示せず))に結合されるように構成されている。本明細書においてさらに詳細に記載するように、カプラ15254が流体リザーバに結合されたとき、カテーテル15200が流体リザーバと流体連通して配置されるように、アクチュエータ15570はカテーテル15200に結合される。
[1175] アクチュエータ15570は、任意の好適な形状、サイズ又は構成を有することができる。例えば、図56に示すように、第2部材15160は、実質的に円筒状の形状を有することができる。ある実施形態では、第2部材15160のサイズ及び/又は形状は、第2部材15160の内面15168のサイズ及び/又は形状に実質的に関連することができ、かつ/又は実質的に対応することができる。このように、アクチュエータ15570の少なくとも一部を、第2部材15160によって規定された内部空間15165内に挿入することができ、その中で、例えば近位位置と遠位位置との間で移動させることができる(例えば、入れ子式の動き)。より具体的には、図59及び図60に示すように、内面15168から延在している第2突起15169がアクチュエータ15570によって規定されたスロット15573内に配置されるように、第2部材15160の内部空間15165内にアクチュエータ15570を配置することができる。従って、アクチュエータ15570が第2部材15160に対して軸方向運動で(例えば、遠位方向又は近位方向に)移動する際、第2突起15169は、スロット15573内で移動する。上述したように、ある実施形態では、アクチュエータ15570を、結合される前の第2部材15160の第1半体15160Aと第2半体15160Bとの間に配置することができる。従って、アクチュエータ15570によって規定されたスロット15573内に、第2突起15169を挿入することができる。他の実施形態では、第1部材15150に関して上述したように、アクチュエータ15570が内部空間15165内に挿入されるのを可能にするように、第2突起15169は移動可能であり得る。
[1176] ある実施形態では、スロット15573の長さによって、第2部材15160に対するアクチュエータ15570の可動域を規定することができる。さらに、スロット15573が、アクチュエータ15570の近位端部15571又は遠位端部15572を通して延在していないことにより(例えば、図56及び図57参照)、第2部材15160に関して記載したように、アクチュエータ15570の少なくとも一部は、内部空間15165内に維持され、そこを通って後退することが実質的に防止される。さらに、スロット15573の遠位端部を規定するアクチュエータ15570の面は、図60に示すように、アクチュエータ15570に対して遠位位置で第1突起15164を少なくとも一時的に維持するように構成することができる、例えば、突起、隆起、リブ、出っ張り等を含むことができる。従って、本明細書においてさらに詳細に記載するように、アクチュエータ15570は、使用前に、第2部材15160に対して近位位置に維持することができる。
[1177] 本明細書においてさらに詳細に記載するように、アクチュエータ15500は、カテーテル15200に結合され、カテーテル15200を、イントロデューサ15100に対して、第1形態と第2形態との間で移動させるように構成されている。流体移送デバイス15000のカテーテル15200は、近位端15206及び遠位端15212を有し、内部を通して内腔15209を規定する(例えば、図56〜図62を参照)。図5を参照して上述したように、カテーテル15200は、第1直径を有する第1部分15205(例えば、近位部分)と、第1直径より小さい第2直径を有する第2部分15210(例えば、遠位部分)とを含む(例えば、図56を参照)。ある実施形態では、本明細書においてさらに詳細に記載するように、第2部分15210におけるカテーテル15200の直径により、カテーテル15200を末梢静脈ラインに挿入するのを容易にすることができる。ある実施形態では、カテーテル15200は、16ゲージ〜26ゲージであり、約20ショアAから約95ショアDのショアデュロメータ硬さを有することができる。他の実施形態では、カテーテル15200は、約20ショアAから50ショアDのショアデュロメータ硬さを有する。さらに他の実施形態では、カテーテル15200は、約70ショアDから85ショアDのショアデュロメータ硬さを有する。
[1178] ある実施形態では、カテーテル15200の第1部分15205は、第2部分15210のショアデュロメータ硬さより大きいショアデュロメータ硬さを有することができる。例えば、ある実施形態では、第1部分15205は、第1材料又は第1材料混合物から形成することができ、第2部分は、第1材料又は第1材料混合物のデュロメータ硬さより小さいデュロメータ硬さを有する第2材料又は第2材料混合物から形成することができる。ある実施形態では、第1部分15205及び第2部分15210を、例えば共押出成形することができる。他の実施形態では、第2部分15210の一部の周囲に、第1部分15205を例えばオーバモールドすることができる。さらに他の実施形態では、第1部分15205の端部を延伸することにより、第2部分15210を形成することができる。従って、本明細書においてさらに詳細に記載するように、第1部分15205は、例えばイントロデューサ15100を通して前進している間に、第1部分15205のキンク、はさみつけ、破損及び/又は望ましくない塑性変形を阻止するのに十分な剛性及び/又はデュロメータ硬さを有することができる。本明細書においてさらに詳細に記載するように、第2部分15210は、第1部分15210の剛性及び/又はデュロメータ硬さより小さい剛性及び/又はデュロメータ硬さを有することができ、従って、曲がり、撓み、弾性変形し、かつ/又は他の方法で形を変えるように構成することができ、それにより、場合によっては、第2部分15210が血管組織内に配置されたときにそれを穿刺する可能性を低減させ、かつ/又は第2部分15210が、例えばPIVによって規定された内腔内でキンク、曲り、折返し、弁及び/又は障害物を通って前進するのを可能にすることができる。
[1179] カテーテル15200の第1部分15205は、アクチュエータ15570に結合されている。より詳細には、図57に示すように、カテーテル15200の第1部分15205は、アクチュエータ15570の長さにわたって延在し、それにより、カテーテル15200の近位端15206は、アクチュエータ15570の近位端部15571に又はその近くに配置される。このように、カテーテル15200によって規定された内腔15209は、本明細書においてさらに詳細に記載するように、二次カテーテル15250と流体連通して配置される。カテーテル15200の第2部分15210は、任意の好適な方法で配置することができる。例えば、ある実施形態では、カテーテル15200の遠位端15212(すなわち、第2部分15210の端部に配置された遠位端15212)は、内腔15209を例えば静脈と流体連通して配置するように構成された実質的に開放した端面を含むことができる。ある実施形態では、上述したように、遠位端15212は、開放した端面とカテーテル15200の側部(例えば、周囲)に配置された任意の数の開口部とを含むことができる。
[1180] 図62に示すように、この実施形態では、カテーテル15200の遠位端15212は、角度が付けられているか又は斜めに切られている。場合によっては、斜めに切られた遠位端15212により、例えば、カテーテル15200を回転させて斜角をキンク角等と位置合わせすることにより、カテーテル15200がキンク又は曲りを通して前進するのを容易にすることができる。他の実施形態では、遠位端15212は、例えば、実質的に平坦、弾丸状、円錐形、球状等、任意の好適な構成であり得る。さらに他の実施形態では、遠位端15212を(図62に示すように)実質的に開放させることができ、遠位端15212は、遠位端15212の遠位面を実質的に横切る、1つ又は複数のスリット、切り目、溝、チャネル等を含むことができる。こうした実施形態では、スリットにより、遠位端15212の一部にかつ/又はそれに沿って不連続性を導入することができ、それにより、ある実施形態では、例えば遠位端15212の弾性変形を可能にすることにより、遠位端15212の剛性を低減させることができる。場合によっては、遠位端15212の弾性変形(すなわち、非恒久的)により、カテーテル15200が、血管構造、PIVの一部等の中のキンク、曲り、コーナ等を越えてかつ/又は通って前進するのを容易にすることができる。
[1181] 図60〜図62に示すように、アクチュエータ15570及びカテーテル15200の構成は、アクチュエータ15570がイントロデューサ15100の第2部材15160内に配置されると、カテーテル15200の少なくとも一部がガイド部材15180内に配置されるというものである。より具体的には、アクチュエータ15570が第2部材15160に対して近位位置に配置されると、カテーテル15200の第2部分15210は、ガイド部材15180内に配置される。本明細書においてさらに詳細に記載するように、アクチュエータ15570が第2部材15160に対して遠位位置まで移動すると、カテーテル15200の第2部分15210は、少なくとも部分的に、ガイド部材15180の遠位端部15182を越えて延出する。
[1182] さらに詳述すると、カテーテル15200の一部は、第2部材15160のシール部材15167内に配置されかつそれを通して延在する。従って、シール部材15167内に配置されかつガイド部材15180に対して近位であるカテーテル15200の一部の外面が、シール部材15167に接触し、従って、シール部材15167は、カテーテル15200のその部分の外面と実質的流体密封シールを形成する。従って、カテーテル15200がガイド部材15180内に配置され、シール部材15167が、ガイド部材15180の遠位端部15181及びカテーテル15200の一部と実質的流体密封シールを形成することにより、シール部材15167は、ガイド部材15180の内側にあるがカテーテル15200の外側にある体液がシール部材15167の近位側の空間内に流れ込むのを阻止し、かつ/又は実質的に防止する。簡単に述べると、シール部材15167は、ガイド部材15180及びカテーテル15200と係合して、体液がシール部材15167に対して近位側の空間内に漏れるのを阻止することができる。
[1183] 図59及び図60に示すように、使用する前に、流体移送デバイス15000を第1形態(例えば、拡張形態)に配置することができ、そこでは、第2部材15160は、第1部材15150に対してその近位位置に配置され、アクチュエータ15570は、第2部材15160に対してその近位位置に配置される。このように、ガイド部材15180は、イントロデューサ15100の第1部材15150内に配置され、カテーテル15200の少なくとも第2部分15210は、ガイド部材15180内に配置される。さらに詳述すると、図59に示すように、流体移送デバイス15000が第1形態にあるとき、カテーテル15200は、少なくとも部分的にイントロデューサ15100内に配置される。ある実施形態では、第2部材15160の内部空間15165及び第1部材の内部空間15155を実質的に流体封止することができ、それにより、内部空間15165及び155は各々実質的に滅菌状態になる。従って、カテーテル15200の少なくとも一部は、使用の前に実質的に滅菌環境で維持される。
[1184] カテーテル15200の第1部分15205について、例えば図58において、アクチュエータ15570のスロット15573を通って延在し、従って、周囲環境に露出しているように図示しているが、他の実施形態では、アクチュエータ15570及び/又はカテーテル15200は、カテーテル15200のその部分を実質的に滅菌環境で維持するようにアクチュエータ15570のスロット15573を通って延在する、カテーテル15200のその部分の周囲に配置することができるバッグ、カバー、包み、スリーブ等を含むことができる。従って、使用する前、第1部分15205及び第2部分15210は実質的に滅菌状態であり得る。他の実施形態では、イントロデューサ15100の第2部材15160は、内部空間15160内に配置された例えば、滅菌部材(例えば、スポンジ、ふき取り布、シール等)を含むことができ、それは、カテーテル15200の外面と接触し、それにより、カテーテル15200が第2部材に対して移動するときにカテーテル15200の一部を滅菌するように構成することができる。
[1185] 第1形態にある間、術者(例えば、フレボトミスト)は、流体移送デバイス15000を操作して、イントロデューサ15100の第1部材15150をアダプタ15450に結合することができる(例えば、図59を参照)。他の実施形態では、流体移送デバイス15000は、例えば、アダプタ15450と事前に組み立てることができる。さらに他の実施形態では、アダプタ15450なしで流体移送デバイス15000を使用することができる。この実施形態では、第1部材15150の遠位端部15152に配置されたロック機構15131は、アダプタ15450の第1ポート15451に結合される。図59〜図68には図示しないが、アダプタ15450の第3ポート15453をPIVに結合することができる。その結果、イントロデューサ15100は、PIVに(例えば、アダプタ15450を介して間接的に、又は、アダプタ15450なしで使用される場合は直接)結合される。図59〜図68には図示しないが、二次カニューレ15250の端部に配置されたカプラ15254を流体リザーバ等に結合して、カテーテル15200の内腔15209を流体リザーバと流体連通して配置することができる。
[1186] PIV及び流体リザーバに結合されると、術者は、第1部材15150の係合部分15159及びアクチュエータ15570の係合部分15579を係合させて、アクチュエータ15579に力をかけることができる。より具体的には、第1部材15150の係合部分15159を係合させて、本来PIVに(例えば、イントロデューサ15100及びアダプタ15450を介して)かけられるアクチュエータ15579に対してかけられる力の一部を低減させることができる。言い換えれば、術者は、アクチュエータ15570に対して加えられる力に応答して、本来PIVに伝達されかつそれにかけられる力を低減させかつ/又は実質的になくすために十分な反作用力を、第1部材15150の係合部分15159に対してかけることができる。
[1187] アクチュエータ15570の係合部分15579にかけられる力により、図63において矢印MMによって示すように、アクチュエータ15570及び第2部材15160は、第1部材15150に対して遠位方向に移動し、それにより、流体移送デバイス15000が第2形態に配置される。より具体的には、アクチュエータ15570は、第2部材15160に対して相対的に固定された位置(例えば、その近位位置)にあり続ける間、第2部材15160を、第1部材15150に対してその近位位置からその遠位位置まで移動させる。例えば、上述したように、チャネル15157の近位端部を規定する内面15153の一部は、例えば、突起、隆起、リブ、出っ張り等を含むことができ、それは、第1突起151654、従って第2部材15160を第1部材15150に対して近位位置に少なくとも一時的に維持するように構成することができる。同様に、スロット15573を規定するアクチュエータ15570の面から延在するリブ15574により、第2突起15169は少なくとも一時的にアクチュエータ15570に対して遠位位置で維持され、従って、アクチュエータ15570は、第2部材15160に対してその近位位置に少なくとも一時的に維持される。
[1188] 従って、リブ15158及び15574は、それぞれチャネル15157及びスロット15573の一部を、第1突起15164及び第2突起15169それぞれの幅より小さい幅まで狭くする。従って、(例えば、リブ15158に関連する)チャネル15157の狭くなった部分を通して第1突起15164を移動させるのに十分な力が第2部材15160に(例えば、直接又は間接的に)加えられるまで、第2部材15160を実質的に近位位置で維持することができる。従って、ある力に応じて、第1突起15164は、その力の一部を内面15153のリブ15158にかけることができ、それにより、内面15153を、第1突起15164がそこを通過する(かつ/又は他の方法でそれらの間の摩擦力を克服する)のを可能にするのに十分な量だけ、変形させ、曲げ、撓ませ、かつ/又は形を変えることができる。同様に、(例えば、リブ15574に関連する)スロット15573の狭くなった部分を通して第2突起15169を移動させるのに十分な力がアクチュエータ15570に加えられるまで、アクチュエータ15570を実質的に近位位置で維持することができる。従って、ある力に応じて、第2突起15169は、その力の一部をアクチュエータ15570のリブ15574にかけることができ、それにより、アクチュエータ15570の表面を、第2突起15169がそこを通過する(かつ/又は他の方法でそれらの間の摩擦力を克服する)のに十分な量だけ、変形させ、曲げ、撓ませ、かつ/又は形を変えることができる。
[1189] 図63に示すように、アクチュエータ15570及び第2部材15160は、アクチュエータ15570の係合部分15579に加えられた力に応じて、第1部材15150に対してまとまって移動する。従って、アクチュエータ15570のリブ15574が第2突起15169を実質的固定位置で保持する間、力の一部によって、第1突起15164が、第1部材15150の内面15153から延在しているリブ15158を越えてかつ/又は通って移動する。従って、第1部材15150に対して第2部材15160を移動させるために十分な力は、第2部材15160に対してアクチュエータ15570を移動させるために十分な力より小さい。こうした構成により、例えば、アクチュエータ15570が第2部材15160に対して移動する前に、第2部材15160が第1部材15150に関連することを確実にすることができる。ある実施形態では、リブ15158を越える第1突起15164の移動は、例えば、触覚(haptic)、触覚(tactile)、視覚及び/又は聴覚出力等のインジケータに関連付けられかつ/又は他の方法でそうしたインジケータをもたらすことができる。例えば、ある実施形態では、インジケータは、「クリック音」等の聴覚出力であり得る。他の実施形態では、インジケータは、指標、マーキング、ステータスウィンドウ、ステータスメンバの色の変化、ディスプレイに提示されるデジタル出力等、視覚的出力であり得る。
[1190] 図64に示すように、第1部材15150に対して遠位位置に第2部材15160が移動することにより、(それに結合された)ガイド部材15180が、MM方向に、ガイド部材15180の少なくとも遠位端部15182がPIV内に配置されかつその端部を越えて延出する位置まで前進する。より具体的には、第2部材15160がその遠位位置まで移動する際、ガイド部材15180は同時に、PIVのポート又は「バスケット」(図示せず)を通って前進する。上述したように、ガイド部材15180は、実質的にキンク、破損、曲り、塑性変形(例えば、恒久的変形)等なしにPIVのポートを通過するために十分な剛性を有するように構成され、かつ/又はそのような硬度又はデュロメータ硬さを有する材料から形成される。さらに、ガイド部材15180は、PIVの端部に対して遠位位置に少なくとも遠位端部15182を配置するように任意の好適なPIVを通過するために十分な長さ及び硬度を有することができる。言い換えれば、第2部材15160が第1部材15150に対してその遠位位置にあるとき、ガイド部材15180の遠位端部15182が血管構造内にかつ少なくとも部分的にPIVの外側に配置されるように、ガイド部材15180を配置することができる。さらに、アクチュエータ15570が第2部材15160に対して相対的固定位置で維持されることにより、カテーテル15200の第2部分15210は、図64に示すように、ガイド部材15180によって規定された内腔15183内に維持される。
[1191] 第2部材15160がその遠位位置にある状態で、係合部分15579にかけられる加えられた力により、アクチュエータ15570は、第2部材15160に対してその近位位置からその遠位位置まで移動する。例えば、第2部材15160は、その最遠位位置に配置されるように(例えば、少なくとも一部にはチャネル15157によって規定される)その可動域を通して移動することができ、従って、第2部材15160を第1部材15150に対して移動させるようにかけられた加えられた力の一部が、代わりに、実質的にアクチュエータ15570にかけられる。従って、アクチュエータ15570にかけられる力は、スロット15573に配置されたリブ15574を越えて第2突起15169を移動させるのに十分なものとすることができ、その結果、図65において矢印NNによって示すように、アクチュエータ15570は、第2部材15160に対してその近位位置からその遠位位置まで移動する。ある実施形態では、アクチュエータ15570のその近位位置からその遠位位置への移動は、上述したように、触覚(haptic)、触覚(tactile)、視覚及び/又は聴覚出力等のインジケータに関連付けられ、かつ/又は他の方法でそれをもたらすことができる。
[1192] 図66に示すように、アクチュエータ15570が第2部材15160に対してその遠位位置まで移動することにより、カテーテル15200が、NN方向において、カテーテル15200の少なくとも遠位端部15212がPIV内に配置されかつそれを越えて延出する位置まで前進する。さらに、カテーテル15200の遠位端部15212がガイド部材15180の遠位端部15182を越えて延出するように、カテーテル15200を前進させることができる。従って、アクチュエータ15570が第2部材15160に対してその遠位位置にあり、第2部材15160が第1部材15150に対してその遠位位置にあるとき、カテーテル15200の遠位端部15212は、血管構造内に、かつ少なくとも部分的にPIV及びガイド部材15180の外側に配置されるように、カテーテル15200を構成することができる。従って、カテーテル15200の内腔15209は、体液の流れを受け取ることができ、それにより、体液は、内腔15209を通って流れて流体リザーバ内に配置され得る。例えば、ある実施形態では、流体リザーバは、カテーテル15200の内腔15209を通して吸引力をかけることができる、Vacutainer(登録商標)等の真空リザーバであり得る。従って、体液(例えば血液)は、カニューレ15200の内腔15209及び二次カニューレ15250の内腔15253を通って流体容器内に引き込まれる。このように、フレボトミストは、追加の針の刺入の必要なしに、既存の末梢静脈ラインを書いて所与の量の血液を収集する(例えば採取する)ことができる。
[1193] 図67及び図68に示すように、ある実施形態では、第1部材15150に対してカテーテル15200を回転させ、それにより、血管構造内で遠位端15212を回転させ(例えば、それにより遠位端15212の血管構造の壁への吸着を防止する)ことが望ましい場合がある。従って、こうした場合、術者は、例えばアクチュエータ15570を操作して、第1部材15150に対してアクチュエータ15570及び第2部材15160を回転させることができる。より具体的には、アクチュエータ15570によって規定されたスロット15573内の第2突起15169の構成は、アクチュエータ15570が、第2部材15160に対して実質的に固定された角度位置で維持されるというものであり得る。従って、術者によってアクチュエータ15570が操作されることにより、第1部材15150に対してアクチュエータ15570及び第2部材15160両方を回転させることができる。
[1194] 上述したように、チャネル15157は、第1突起15164に関連付けられかつ/又はそのサイズよりわずかに大きい第1部材15150の近位端部15151において又はその近くに断面形状及び/又は領域を有し、それにより、近位位置に配置されたときの第2部材15160の回転可動域を制限することができる。しかしながら、第2部材15160が遠位位置にあることにより、第1部材15150の遠位端部15152における又はその近くのチャネル15157の断面形状及び/又は領域(すなわち、第2断面領域CA)により、第2部材15160は、長手方向中心線CLに対して約30度、約60度、約90度、約120度、約180度、約210度又はそれより大きく回転することができる。すなわち、ある実施形態では、第2部材15160は、図68において矢印OOによって示すように、長手方向中心線CLを中心に、かつ第1突起15164の中心位置に対して(例えば、図67を参照)約0度〜約105度の範囲で、右回り運動又は左回り運動で回転することができる。
[1195] 場合によっては、アクチュエータ15570及び第2部材15160のこうした回転により、例えば、カテーテル15200の遠位端15212が血管構造(例えば、静脈)の壁に対して吸着を形成する可能性を低減させることができる。例えば、カテーテル15200を回転させることにより、遠位端15212によって規定された1つ又は複数の開口部もまた回転し、それにより、(例えば、真空流体リザーバ等を介して)カテーテル15200内の吸引力により遠位端15212が血管構造の壁に付着する可能性を低減させることができる。場合によっては、アクチュエータ15570がその遠位位置に向かって移動している際、第2部材15160を回転させることが望ましい場合がある。こうした回転により、いくつかのこうした場合において、(上述したような)斜めに切られた面等がガイド部材15180及び/又は血管構造のキンク面と位置合わせされるようにカテーテル15200を回転させることにより、カテーテル15200の前進を促進することができる。場合によっては、カテーテル15200の斜めに切られた面とキンク面との位置合せにより、カテーテル15200がキンク領域を通過するのを促進することができる。
[1196] 場合によっては、第1部材15150及び/又は第2部材15160に対してカテーテル15200を軸方向に移動させることが望ましい場合がある。より具体的には、第2部材15160及びアクチュエータ15570の構成は、第2突起15169が、突起15574に対して近位の位置でアクチュエータ15570によって規定されたスロット15573内に配置されるといったものである。従って、第2突起15169は、スロット15563内で比較的自由に移動することができる。しかしながら、ある実施形態では、ガイド部材15180内にカテーテル15200を、それらの間に摩擦力が規定されるように配置することができる。従って、アクチュエータ15570を軸方向(すなわち、近位方向及び/又は遠位方向)に移動させることにより、同様に、第2部材15160を第1部材15150に対して軸方向に移動させることができる。
[1197] 他の実施形態では、第2部材15160がアクチュエータ15570と同時に軸方向に移動することが望ましくない場合がある。例えば、場合によっては、第2部材15160のこうした移動により、ガイド部材15180の遠位端部15182は、例えばPIVに対して望ましくない位置に配置される可能性がある。こうした実施形態では、第2部材15160のガイド部材15180と第1部材15150のシール部材15190との構成により、例えば、第1部材15150に対する第2部材15160の軸方向移動を制限しかつ/又は実質的に防止することができる。より具体的には、上述したように、シール部材15190は、ガイド部材15180を中心に配置され、それと接触して、実質的流体密封シールとともにある量の摩擦をともに規定することができる。ある実施形態では、摩擦(すなわち、摩擦力)の量及び/又は抗力の量は、第1部材15150に対する第2部材15160の軸方向移動を制限しかつ/又は実質的に防止するために十分であり得る。従って、シール部材15190とガイド部材15180との間の摩擦力を克服するために十分な力が第2部材15160にかけられるまで、第2部材15160に対して軸方向にアクチュエータ15570を移動させることができる。しかしながら、アクチュエータ15570が、第2部材15160に対して実質的に固定された角度位置又は回転位置であることにより、アクチュエータ15570を回転させるためにかけられる力の少なくとも一部は、第2部材15160に伝達されかつ/又は他の方法でかけられ、従って、力が、シール部材15190とガイド部材15180との間の摩擦力を克服するのに十分であるとき、アクチュエータ15570及び第2部材15180は、第1部材に対して実質的に同時に回転する。
[1198] 所望の量の体液が収集されると、術者(例えばフレボトミスト)は、アクチュエータ15570を近位方向に移動させてカテーテル15200を後退させることができる。例えば、場合によっては、術者は、アクチュエータ15570の係合部分15579に対して、近位方向に、少なくともアクチュエータ15570を第2部材15160に対してその遠位位置から近位位置に移動させるのに十分な力をかけることができる。ある実施形態では、第2部材15160は、少なくとも一部にはアクチュエータ15570とともに、第1部材15150に対してその遠位位置からその近位位置に向かって移動するように構成することができる。場合によっては、力は、アクチュエータ15570及び第2部材15160をそれらのそれぞれの近位位置に配置するために十分であり得る。さらに、アクチュエータ15570及びイントロデューサ15100の構成により、上述したように、アクチュエータ15570が第2部材15160から取り除かれるのが防止され、第2部材15160が、第1部材15150から取り除かれるのが防止される。従って、ガイド部材15180及びカテーテル15200を、第1部材15150の遠位端に対して近位位置に配置することができる。
[1199] アクチュエータ15570及び第2部材15160について、術者によって加えられる、近位方向にかけられた力に応じて移動しているものとして上述したが、他の実施形態では、少なくとも半自動的に近位方向に移動するように、アクチュエータ15570及び/又は第2部材15160を構成することができる。例えば、ある実施形態では、イントロデューサ15100は、第2部材15160及び/又はアクチュエータ15570を近位方向に移動させるように力をかけるように構成された1つ又は複数の付勢部材を含むことができる。さらに詳述すると、付勢部材は、アクチュエータ15579にかけられる力に応じて反作用力をかけることができる。従って、流体リザーバ内に所望の体積の体液が配置されると、術者は、アクチュエータ15570に加えられた力を取り除くことができ、その結果、付勢部材は、第2部材15160及びアクチュエータ15570を遠位方向に移動させるように力をかけることができる。他の実施形態では、イントロデューサ15100は、後退機構に接続された付勢部材を含むことができる。こうした実施形態では、術者は、第2部材15160及びアクチュエータ15570をそれぞれの遠位位置に配置することができ、後退機構に係合することができる(例えば、スイッチ、ロック、ラッチ、タブ、保持部材等に係合する)力を遠位方向にさらにかけることができ、それにより、第2部材15160及びアクチュエータ15570に対して近位方向に力をかけるように付勢部材を作動させることができる。ある実施形態では、上述したように、後退機構の係合を、触覚(haptic)、触覚(tactile)、聴覚及び/又は視覚出力等のインジケータに関連付けることができ、それは、後退プロセス中に第1状態から第2状態に遷移することができる。
[1200] 第1部材15150に対する第2部材15160の回転可動域について、少なくとも一部にはチャネル15157によって規定されているものとして図示し上述したが、他の実施形態では、イントロデューサ15100の第1部材15150及び第2部材15160を任意の好適な方法で構成することができる。例えば、ある実施形態では、第1部材15150の内面15153は、第1断面形状(例えば、実質的にD字型)を有する近位部分と、第1形状とは異なる第2断面形状(例えば、実質的に円形)を有する遠位部分とを有することができ、一方で、第2部材15160の外面15163は、第2断面形状を有する近位部分と第2断面形状を有する遠位部分とを有することができる。従って、第2部材15160が第1部材15150の内部空間15155内において近位位置に配置されるとき、断面形状は実質的に位置合せされ、それにより、第1部材15150に対する第2部材15160の回転運動を制限することができる。逆に、第2部材15160が第1部材15150の内部空間15155内で遠位位置まで前進すると、断面形状は実質的に位置合せされず、それにより、第1部材15150に対する第2部材15160の回転運動を可能にすることができる。
[1201] イントロデューサ15100及びアクチュエータ15570について、特に、図47〜図68を参照して図示し上述したが、他の実施形態では、デバイスは、実質的に同様の機能性を維持しながら、任意の好適な構成のイントロデューサ及び/アクチュエータを含むことができる。例えば、図69〜図72は、別の実施形態によるイントロデューサ(図69〜図72には図示せず)に含まれる第1部材16150を示す。上述したように、第1部材16150は、近位端部16151、遠位端部16152及び内面16153を含む。内面16153は、内部空間16155及びチャネル16157を規定する。第1部材16150の遠位端部16152は、ロック機構16131を含み、かつ/又は他の方法でそれに結合される。ロック機構16131は、本明細書に記載したもののうちの任意のものと実質的に同様であり得る。ある実施形態では、ロック機構16131は、Luer Lok(商標)等であり得る。従って、ロック機構16131の第1端は第1部材16150の遠位端部16152に結合され、第1端とは反対の第2端をアダプタ(例えば、図47におけるアダプタ15450)に結合することができる。別法として、場合によっては、ロック機構16131の第2端をPIV(図69〜図72には図示せず)に直接結合することができる。
[1202] 図50に示すように、ロック機構16131はシール部材16190を含み、シール部材16190は、例えば、第1部材16150の遠位面と接触して、実質的流体密封シールを規定する。使用時、シール部材16190は、例えば、イントロデューサ及び/又は(例えば、アクチュエータに結合された)カニューレもしくはカテーテルに含まれる第2部材の一部を、第2部材の一部及び/又はカニューレもしくはカテーテルの周囲において実質的流体密封シールを維持しながら、シール部材16190を越えて遠位方向に前進するように受け入れ、それにより、シール部材16190に対して近位の(かつ第2部材及び/又はカニューレもしくはカテーテルの外側の)空間内に流体が逆流するのを実質的に防止することができる。シール部材16190は、例えば、Oリング、一方向弁、膜、自己回復膜、逆止め弁、又は本明細書に記載したもの等、他の任意の好適なシール部材(例えば、シール部材15190)等、任意の好適な構成であり得る。さらに、シール部材16190の配置は、ガイド部材及び/又はカテーテルと接触すると、それらの間に所望の摩擦力が規定されるようなものであり得る。こうした実施形態では、(例えば、イントロデューサ15100に関して上述したように、イントロデューサの第2部材に結合された)ガイド部材を本来軸方向に移動させる、加えられた力に抵抗し、かつ/又はそれに応じて他の方法で抗力を生成するように、摩擦力を構成することができる。従って、シール部材16190とガイド部材との間に規定された摩擦力によって生成される抗力により、例えば、カテーテル及び/又はそれに結合されたアクチュエータがイントロデューサに対して軸方向に移動するのを可能にしながら、ガイド部材、従ってそれが結合されたイントロデューサの第2部材を、第1部材に対して実質的固定位置で維持することができる。
[1203] 上述したように、内面16153はチャネル16157を規定する。チャネル16157は、図69に示すように、第1部材16150の長さに沿って近位端部16151と遠位端部16152との間に延在する。より詳細には、内面16153によって規定されるようなチャネル16157の構成は、チャネル16157が、遠位端部16152を通して延在しないというものである。言い換えれば、チャネル16157の少なくとも遠位端部は、内面16153によって境界が定められる。従って、チャネルは、第1部材15150に関して上述したものと同様に機能することができる。
[1204] 図69及び図70に示すように、チャネル16157の近位端部は、円周方向に延在することができる。より詳細には、ある実施形態では、チャネル16157の近位端部は、くの字形部(dogleg)16157Aを形成することができ、かつ/又は実質的にL字型であり得る。このように、くの字形部分16157の端部にかつ/又はその近くに配置されたチャネル16157の一部は、第1部材16150の近位端部16151を通して延在することができる。すなわち、第1部材16150の近位端部16151は、実質的に円形の(すなわち、内部空間16155に関連する)開口部を規定することができ、それは、チャネル16157のくの字形部16157Aの端部に対応する切欠き部分16157B又は鍵穴部分を含むことができる。従って、チャネル16157の限られた部分が、第1部材16150の近位端部16151を通して延在することができる。同様に述べると、チャネル16157に対して、切欠き部分16157Bを除いて内面によって実質的に囲みかつ/又は境界を定めることができる。
[1205] ある実施形態では、こうした構成により、例えば、(例えば、イントロデューサ15100の第2部材15160と実質的に同様である)イントロデューサの第2部材を第1部材16150内に挿入することができる。ある実施形態では、第2部材は、(例えば、第2部材15160の第1突起15164と同様であるか又は同じ)突起を含むことができ、それは、例えば、(上述したように)チャネル16157のくの字形部分16157Aに対応する切欠き部分16157B及び/又は鍵穴開口部を通して挿入される。突起がそこに挿入されると、第2部材を第1部材に対してある向きまで回転させ又は時計回りさせる(clock)ことができ、そこでは、突起は、第1部材16150の近位端部16151から第1部材16150の遠位端部16152まで延在するチャネル16157の一部と実質的に位置合せされる。従って、第2部材がこうした向きにあることにより、第1部材16150に対する第2部材の近位移動が制限される。従って、第1部材16150は、詳細に上述した第1部材15150と実質的に同様に機能することができる。
[1206] 同様に、図73〜図76は、別の実施形態によるアクチュエータ16570を示す。アクチュエータ16570は、近位端部16571及び遠位端部16572を含み、スロット16573を規定する。近位端16540は二次カニューレ16250に結合され、二次カニューレ16250は、流体リザーバ(例えば、Vacutainer(登録商標)等(図73〜図76には図示せず))に結合されるように構成されている。アクチュエータ15570及びカテーテル15200に関して詳細に上述したように、アクチュエータ16570はカテーテル16200に結合され、それにより、二次カニューレ16250が流体リザーバに結合されると、カテーテル16200は流体リザーバと流体連通して配置される。
[1207] 上述したように、アクチュエータ16570は、イントロデューサ(図73〜図76には図示せず)の第2部材内に挿入されるように構成されている。例えば、ある実施形態では、上述した第2部材15160と実質的に同様であるか又は同じである第2部材内に、アクチュエータ16570を挿入することができる。従って、第2部材は、内部突起(例えば、第2突起15169)を含むことができ、それは、スロット16573内に配置することができる。より詳細には、図75及び図76に示すように、アクチュエータ16570は、スロット16573へのアクセスを提供するように構成することができる開口部16578を含むことができる。ある実施形態では、スロット16573の遠位端部は、(例えば、第1部材16150に関して上述したような)くの字形部分を含むことができ、それにより、スロット16573は、アクチュエータ16570の側部及び/又は円周の一部を通って延在する。従って、アクチュエータ16570を、第2部材内に部分的に配置し、開口部16578が内部突起と位置合わせされるように向けることができる。内部突起がそこに挿入されると、第2部材に対してある向きにアクチュエータ16570を回転させるか又は時計回りさせることができ、そこでは、内部突起は、アクチュエータ16570の近位端部16571からアクチュエータ16570の遠位端部16572まで延在するスロット16573チャネルの一部と実質的に位置合せされる。従って、アクチュエータ16570がこうした向きにあることにより、第2部材に対するアクチュエータの近位側の移動が制限される。従って、アクチュエータ16570は、詳細に上述したアクチュエータ15570と実質的に同様に機能することができる。
[1208] 図69を参照すると、別の実施形態による、末梢静脈ラインによる静脈採血方法200を示すフローチャートが示されている。方法は、201において、末梢静脈ライン(PIV)に流体移送デバイスを結合することを含む。流体移送デバイスは、PIVによって静脈採血するように構成された任意の好適なデバイスであり得る。例えば、この実施形態では、流体移送デバイスは、図47〜図68を参照して上述した流体移送デバイス15000と実質的に同様であり得る。従って、流体移送デバイスは、イントロデューサ、アクチュエータ及びカテーテルを含む。イントロデューサは、図48〜図55を参照して上述したように、第1部材と第1部材内に移動可能に配置された第2部材とを含む。第2部材は、ガイド部材に結合される。アクチュエータは、第2部材内に移動可能に配置され、カテーテルに結合される。
[1209] 202において、第2部材を第1部材に対して、第2部材に結合されたガイド部材が第1部材内に配置される第1位置から、ガイド部材の遠位端部がPIVのポートを通して挿入される第2位置まで移動させるのに十分な第1力を、アクチュエータにかける。より詳細には、アクチュエータが第2部材に対して相対的に固定された位置(例えば、近位位置)にあり続ける間、アクチュエータにかけられる力により、アクチュエータ及び第2部材が、第1部材に対して遠位方向に移動する。例えば、ある実施形態では、第2部材は、第1量の力に応じて第1部材に対して移動するように構成することができ、アクチュエータは、第1量の力より大きい第2量の力に応じて第2部材に対して移動するように構成することができる。例えば、ある実施形態では、第1部材は第2部材の一部と選択的に係合して、第2部材を第1部材に対して第1位置で一時的に保持することができる。同様に、詳細に上述したように、第2部材はアクチュエータの一部と選択的に係合して、アクチュエータを第2部材に対して第1位置で一時的に保持することができる。さらに、ガイド部材は、ガイド部材が、実質的にキンクを発生させ、破損し、かつ/又は他の方法で塑性変形することなく、PIVのポートを通過するのを可能にするのに各々十分な長さ及び硬度を有することができる。
[1210] 203において、第2部材が第2位置(例えば、遠位位置)にある状態で、アクチュエータに対して、カテーテルの遠位端部が末梢静脈ラインの端部を越えて延在するように第2部材に対してアクチュエータを移動させるのに十分な第2力をかける。より具体的には、アクチュエータが第2部材に対して移動する前に、イントロデューサ内にカテーテルを少なくとも部分的に配置することができ、それにより、カテーテルの少なくとも遠位端部はガイド部材内に配置される。従って、アクチュエータがカテーテルに結合された状態で、第2部材に対するアクチュエータの移動により、カテーテルがガイド部材に対して移動する。このように、アクチュエータが第2部材に対して遠位位置にあるとき、図65及び図66を参照して上述したように、カテーテルは、PIV及びガイド部材を通って延在して、カテーテルの遠位端部をガイド部材及びPIVに対して遠位位置に配置することができる。
[1211] 場合によっては、アクチュエータ及び/又は第2部材が第1部材に対して移動している際、第1部材に対して第2部材及び/又はアクチュエータを回転させることが望ましい場合がある。例えば、ある実施形態において上述したように、第1部材は、第2部材の一部を受け入れるように構成されたチャネルを規定することができる。このように、チャネルを規定する表面が、例えば、第1部材に対して第2部材に関連する可動域を規定することができる。図51、図52、図67及び図68を参照して上述したように、チャネルは、第1部材に対する第2部材の可動域を規定することができ、それは、例えば、(例えば近位方向又は遠位方向における)並進移動及び回転移動を含むことができる。場合によっては、第1力の一部及び/又は第2力の一部により、第1部材に対して第2部材及びアクチュエータが回転することができる。こうした回転により、例えば、PIVの一部等を通るガイド部材及び/又はカテーテルの前進を促進することができる。他の場合では、カテーテルの遠位端部がPIVの端部を越えて延在するときに、アクチュエータに対して、カテーテルの遠位端部のそれが配置されている血管構造への吸着を制限する力をかけることができる。従って、カテーテルの遠位端部が、それが配置されている血管構造の壁に吸着する可能性を低減させ、かつ/又はガイド部材、PIV及び/又は血管構造内に含まれる障害物を越えてカテーテルが前進するのを容易にするように、カテーテルを回転させることができる。
[1212] 204において、流体移送デバイスに流体リザーバを結合する。流体リザーバは、任意の好適なリザーバであり得る。例えば、ある実施形態では、流体リザーバは、Vacutainer(登録商標)等、真空リザーバであり得る。さらに、流体リザーバが流体移送デバイスに結合されると、カテーテルは、流体リザーバと流体連通して配置される。従って、体液が、(例えば、負圧及び/又は吸引力に応じて)体内からカテーテルを通って流体リザーバ内に流れ込むことができる。場合によっては、ある体積の体液を引き抜いている間、カテーテルの少なくとも遠位端部を軸方向に移動させて、例えば、カテーテルの遠位端部の例えばそれが配置されている血管構造への吸着を制限しかつ/又は実質的に防止することが望ましい場合がある。このように、術者は、遠位方向に力をかけて対応してカテーテルを遠位方向に前進させることができ、又は(例えば、依然としてPIVに対して遠位に配置されている間)近位方向に力をかけて対応してカテーテルを近位方向に後退させることができる。さらに、ある実施形態では、イントロデューサの第1部材は、例えば、イントロデューサの第2部材に結合されたガイド部材と係合することができるシール部材等を含むことができる。こうした実施形態では、シール部材はガイド部材と接触することができ、それらの間に、カテーテルが遠位方向又は近位方向に移動する際に第2部材を実質的固定位置で維持するのに十分な摩擦力が規定されるようにする。従って、カテーテル、従ってアクチュエータは、イントロデューサに対して移動することができる。
[1213] 205において、ある体積の体液が流体リザーバに移送された後、PIVからカテーテルを引き抜き、イントロデューサ内に配置する。例えば、場合によっては、アクチュエータに第3力をかける。第3力は、例えば、近位方向にかけることができ、少なくともアクチュエータを第2部材に対して遠位位置から近位位置に向かって移動させるのに十分なものであり得る。ある実施形態では、術者が第3力をかけることができる。他の実施形態では、例えば、上述したように、作動に応じて付勢部材等によって、第3力をかけることができる。ある実施形態では、第2部材は、少なくとも一部にはアクチュエータとともに第1部材に対して遠位位置から近位位置に向かって移動するように構成することができる。さらに、アクチュエータ及びイントロデューサの構成は、上述したように、アクチュエータが第2部材から取り除かれるのが防止され、第2部材が第1部材から取り除かれるのが防止されるというものである。従って、ガイド部材及びカテーテルを、第1部材の遠位端に対して近位位置に配置することができる。場合によっては、カテーテル及びガイド部材は、第1部材の遠位端に対して近位位置に配置され、流体移送デバイスを廃棄することができる。
[1214] 採血装置及びYアダプタの構成要素を、合わせて又は別個にパッケージングすることができる。Yアダプタを、他のIVドレッシング材料とともにパッケージで販売することも可能である。ある実施形態では、IVが患者の体内にある限りYアダプタはIV上にあり続けることができる。
[1215] 採血装置は種々の末梢IVと共に用いることができる。本装置により、依然としてサンプルの完全性を維持しながら、効率的な採血が可能となる。ある実施形態では、例えば、本装置によって、20mlの血液をおよそ1分〜2分で採取することが容易になる。採血の間、血流はカテーテル内の乱流を回避するように層流であり、それにより、溶血を最小限にすることができる。
[1216] 種々の状況(ER、患者内等)で採血装置を用いることができるが、本明細書では、2つのシナリオ例について記載する。第1シナリオでは、患者は単一の末梢IVを有する。通常はそれほど一般的でない第2シナリオでは、患者は静脈採血の目的だけのために専用の第2末梢IVを有する。患者ごとに1つのYアダプタのみが必要であり、それを、例えば典型的には3日〜4日であるIVの寿命にわたって取り付けることができる。各採血に対して、新しい採血装置(例えば上述のもののうちの任意のもの)を用いることができる。
[1217] 採血装置の組立ては、いずれのシナリオでも同じであり得る。第1に、装置をYアダプタに結合する。第2に、カテーテルをYアダプタに通して前進させ、末梢IVカテーテルを通して患者の静脈内に押し入れる。静脈内に入ると、シリンジ又は負圧収集容器/チューブ(例えばVacutainer(登録商標)チューブ)を後部ポートに接続し、カテーテルに流体結合して、血液を採取して蓄積する。
[1218] 以下のシナリオは、一例として提供される。看護師又はフレボトミストが末梢IVを患者の腕に挿入する。末梢IVは、以下の標準的なガイドラインに従って挿入され、Yアダプタが取り付けられている。採血する時になると、IVがオンである場合に提供者はこれを約1分間〜5分間オフにして、薬剤又はIV流体を採血部位から分散させることができる。血液サンプルを採取するため、提供者は採血装置をYアダプタ上の採血ポートに取り付け、内部カテーテルを末梢IVに通して静脈内に前進させる。次に、提供者は負圧収集容器/チューブを装置に取り付け(すなわち、チューブを採血装置と流体連通して配置し)、血液サンプルを採取することができる。使用時、術者は流体又は血液サンプルの例えば最初の3ml〜6mlを「廃棄物」として廃棄することができ、その後、次のチューブを意図されたサンプルとして用いる。この「廃棄」手順によって、生理食塩水又は薬剤のようなデッドスペースの流体のすべてが、採取されている検査サンプルを汚染しないように静脈、末梢IV、及びYアダプタから取り除かれることが確実になる。
[1219] 採血の目的に対して専用の末梢IVラインがあるシナリオでは、提供者は一方の腕に末梢IVを挿入して薬剤を投与し、反対の腕に特に採血の目的のために別の末梢IVを挿入する。採血の時になると、提供者は単に上述のステップに従い、第1シナリオにおけるように流体又は薬剤の分散を可能にするために1分間〜5分間待機する必要はない。
[1220] 本明細書において考察した構成要素の各々は、一体的に構築するか、又は部品の組合せとすることができる。例えば図7を参照すると、Yアダプタ5400及びイントロデューサ5100は、それぞれロック機構5431及び5131を用いて結合される。Yアダプタ5400及びイントロデューサ5100は、同じ構成要素とすることができ、その場合、Yアダプタ5400がイントロデューサ5100の一体部品であり、又はその逆もあり得る。別の例として、イントロデューサ15100の第1部材15150について、例えば、製造プロセス中に互いに結合されて第1部材15150を形成する第1半体15150A及び第2半体15150Bを含むものとして図48〜52に関して図示し上述した、他の実施形態では、第1部材15150を一体的に形成することができる。
[1221] 同様に、本明細書に記載した構成要素は、例えば製造プロセス中にかつ/又は使用時に、任意の好適な方法で組み立てることができる。例えば、ある実施形態では、流体移送デバイス15000(及び/又はそれと実質的に同様のデバイス)に関連する製造プロセスは、第1半体15150A及び第2半体15150Bが互いに結合されて第1部材15150を形成する前に、第2部材15160を第1半体15150A又は第1部材15150の第2半体15150Bに対して所望の位置に配置することを含むことができる。従って、第1半体15150A及び第2半体15150Bが互いに結合されたときに、第1半体15150Aと第2半体15150との間に第2部材15160を配置することができ、その結果、第1部材15150が形成される前に、チャネル15157内に第1突起15164を配置することができ、それにより、場合によっては、少なくとも一部には、内面15153によって境界が定められているチャネル15157に基づいて、流体移送デバイス15000の組立てを容易にすることができる。
[1222] 他の実施形態では、突起15164は、例えばばね式であり、かつ/又は、第2部材15160に対して半径方向に移動するように他の方法で構成することができる。従って、第1部材15150は、製造プロセスによって(例えば、第1半体15150Aを第2半体15150Bに結合することにより)形成することができ、第2部材15160は、その後、内部空間15155内に配置することができる。例えば、第1部材15150を形成するように第1半体15150Aが第2半体15150Bに結合されている状態で、第2部材15160を第1部材15150に対して所望の位置に配置することができ、第1突起15164の端面が実質的に第2部材15160の外面15163に隣接して配置されるように、第2部材15160の中心に向かって半径方向に第1突起15164を移動させることができる。このように、内部空間15155内に第2部材15160の遠位端部15162を挿入することができる。さらに、第2部材15160が、第1突起15164及びチャネル15157の位置合せに関連する内部空間15155内の適所に配置されると、第1突起15164は、(例えば、ばね等によってかけられる力に応じて)第2部材15160の中心から離れるように半径方向に移動することができる。従って、第2部材15160は、第1半体15150A及び第2半体15150Bが互いに結合されて第1部材15150を形成する前に、第1半体15150Aと第2半体15150Bとの間に配置される必要はない。
[1223] 図示し記載した装置の他の態様を、装置の性能に影響を与えるように変更することができる。例えば、カテーテルの遠位端における本明細書に記載した一組の開口部における開口部は、カテーテルを通して好ましい流れ状態をもたらすように任意の配置、サイズ形状及び/又は数であり得る。別の例として、本明細書に記載したカテーテルの任意の部分を、デバイスの使用前にカテーテルの滅菌状態を維持することができる実質的に滅菌されたスリーブ、バッグ、チューブ、カバー等の中に配置することができる。さらに、実施形態の構成要素について、本明細書では、所与の硬度、デュロメータ硬さ及び/又は剛性を有するものとして記載したが、他の実施形態では、いくつかの構成要素は実質的に堅い(rigid)場合がある。例えば、ある実施形態では、イントロデューサ6100は、実質的に堅い材料から形成することができる。同様に、本明細書に記載したガイドチューブ及び/又はガイド部材のうちの任意のものを、例えば金属又は硬質プラスチック等の堅い材料から形成することができる。例えば、ある実施形態では、ガイド部材は、金属ハイポチューブ等であり得る。ある実施形態では、ガイド部材(例えば、ガイド部材15180)によって規定された内腔内に配置されたカテーテル(例えば、カテーテル15200)の構成は、カテーテル及びガイド部材が、例えばカテーテルの剛性及びガイド部材の剛性の和である剛性をまとめて規定するようなものであり得る。従って、ある実施形態では、ガイド部材は、カテーテルの剛性と実質的に同様の剛性を有することができ、それによって定義されるまとめられた剛性は、ガイド部材がPIVの少なくとも一部(例えば、ハブ、バスケット等)を通過するのを可能にするのに十分である。
[1224] 別の例として、本明細書に記載したカテーテル、カニューレ、フローチューブ等のうちの任意のものは、例えば、カテーテルに関連する剛性を増大させかつ/又はカテーテルの少なくとも一部のキンク、はさみつけ及び/又は塑性変形を他の方法で制限しかつ/又は実質的に防止することができる、ガイドワイヤ、補強ワイヤ、格子及び/又はマトリックス構造、ステント、バルーン等を含むことができ、かつ/又は他の方法で受け入れることができる。例えば、ある実施形態では、カテーテル15200は、例えば、カテーテル15200が遠位位置に配置されている間に内腔15209内に配置することができるガイドワイヤ等を含むことができ、それにより、カテーテル15200に関連する剛性を増大させることができる。カテーテル15200の遠位端15212がPIVに対して所望の位置(すなわち、PIVの遠位端に対して遠位に)あるとき、内腔15209を通してガイドワイヤを後退させてカテーテル15200から取り除くことができる。
[1225] カテーテル15200の第2部分15210(例えば、遠位端部)について、特に図示し上述したが、他の実施形態では、カテーテルは、任意の好適な構成を備えた遠位端部を有することができる。例えば、図78は、別の実施形態によるカテーテルの遠位端部17212の概略図である。図示するように、カテーテルの遠位端部17212は、チャネル等を規定することができる。さらに詳述すると、カテーテルの第1部分(図78には図示せず)は、例えば環状断面形状を有することができ、カテーテルの第2部分(すなわち、遠位端部17212)は、例えば、半環状断面形状を有することができる。言い換えれば、カテーテルの遠位端15212が、間にチャネルを規定する半円形又は半環状断面形状を有するように、遠位端部17212に対して、例えば切断し、削り、そぎ、二分する等、行うことができる。遠位端部17212のこうした構成により、ある実施形態では、本来、キンク、障害物及び/又は閉塞がある傾向のある可能性がある、カテーテルの遠位端17212に関連するサイズ及び/又はゲージを低減させることができる。さらに、遠位端部17212の半環状構成により、本来、カテーテルの内径が比較的小さくかつ/又はカテーテルの遠位開口部が比較的小さいことにより制限される可能性がある流量を、カテーテルを通して増大させることができる。
[1226] さらに他の実施形態では、本明細書に記載したもの等、カテーテルの遠位端部は、巻線、編組線、コイル状線及び/又は渦巻線、らせん状線、メッシュ等を含むことができ、かつ/又はそれに結合することができる。例として、ある実施形態では、カテーテルの遠位端部は、比較的小さい巻線又はコイル状線を含むことができ、かつ/又はそれから形成することができる。ある実施形態では、こうした線を、例えば緊密に巻回して、実質的に固い円筒形状にし、それにより、内腔の一部を規定することができる。場合によっては、こうした構成により、カテーテルの少なくとも遠位端部は、カテーテルが遠位方向に前進する際に実質的に塑性変形することなく、曲がりかつ/又は撓むことができる。ある実施形態では、遠位端部の巻線構成は、例えば、血栓等の障害物を取り除き、除去し、かつ/又は破壊するように、遠位方向に前進しながら回転することができるオーガ等として作用することができる。さらに、カテーテル15200について特に図示し上述したが、ある実施形態では、カテーテル15200の遠位端部15212が、本明細書に記載したもの等、任意の好適な構成を有することができる。
[1227] さまざまな実施形態について上述したが、それらは、限定するものではなく単に例として提示されていることが理解されるべきである。上述した概要及び/又は実施形態は、いくつかの向き又は位置に配置されたいくつかの構成要素を示すが、構成要素の配置を変更することができる。実施形態について特に図示し記載したが、形態及び細部のさまざまな変更を行うことができることが理解されよう。例えば、比較的小さいアクチュエータトラック6111(例えば、スリット)を有するイントロデューサ6100を含むものとして、デバイス又は装置6000について図示し上述したが、他の実施形態では、イントロデューサは、例えば、実質的にU字型のチャネル等であり得る。こうした実施形態では、本明細書に記載したように、アクチュエータ及びカテーテルをイントロデューサ内に少なくとも部分的に配置し、それに対して移動させることができる。さらに、こうした実施形態では、例えば滅菌バッグ又はスリーブ内にカテーテルを配置することができる。他の実施形態では、イントロデューサは、例えば、アクチュエータ及びカテーテルが沿って移動することができるガイドレール等であり得る。こうした実施形態では、滅菌バッグ又はスリーブ内にカテーテルを配置することができる。
[1228] さまざまな実施形態について、構成要素の特定の特徴及び/又は組合せを有するものとして記載したが、上述したような実施形態のうちの任意のものからの任意の特徴及び/又は構成要素の組合せを有する他の実施形態が可能である。例えば、本明細書に記載するデバイスのうちの任意のものが、カテーテルに結合されかつ例えばPIV等に対してカテーテルを回転させるように動作可能であり得るアクチュエータを含むことができる。別の例として、図13Aにおいて、カニューレ6200は、第1直径を有する第1部分6205及び第2直径を有する第2部分6210を含むものとして図示しているが、ある実施形態では、カニューレは、同様の直径の第1部分及び第2部分を含むことができる。さらに、イントロデューサ15100の第1部材15150について、特に、シール部材15190を含むものとして図示し記載しているが、他の実施形態では、第1部材15150は、図69〜図72を参照して上述した第1部材16150に含まれるシール部材16190と形態及び機能が実質的に同様のシール部材を含むことができ、又はその逆も可能である。同様に、第1部材16150及び/又はアクチュエータ16570(又はそれらに含まれる特徴)を、例えば流体移送デバイス15000に含めることができる。
[1229] 別の例として、本明細書に記載したカテーテル及び/又はカニューレのうちの任意のものは、任意の好適な構成を備えた遠位端部を有することができる。例えば、カテーテル15200の遠位端部15212は、角度が付けられた先端又は斜めに切られた先端を有する実質的に円筒状であるものとして図示しているが、他の実施形態では、カテーテル15200の遠位端部15212及び/又は第2部分15210は、任意の好適な構成を有することができる。例えば、図79は、別の実施形態によるカテーテルの遠位端部18212の概略図である。図示するように、遠位端部18212は、例えば食い違いの向きで配置された一組の開口部18216を規定する。より具体的には、カテーテル18200の第2部分18210は、カテーテル1200、2200及び4200それぞれに関して上述した一組の開口部1231、2231及び/又は4231と同様の、その周囲に沿って配置された一組の開口部を規定することができる。こうした実施形態では、一組の開口部は、実質的に、円形、長円形、多角形、楕円形及び/又は他の任意の好適な形状、サイズもしくは構成であり得る。このように、一組の開口部18216は、例えば、カテーテルの遠位端部18212内への流量を増大させることができ、一方で、一組の開口部18212の食い違い及び/又はずれた配置により、遠位端部18212は、遠位端部18212のつぶれを制限しかつ/又は実質的に防止するように十分に剛性があり続けることができる。
[1230] 上述した方法及び/又は概要は、ある順序で発生するいくつかの事象及び/又はフローパターンを示すが、いくつかの事象及び/又はフローパターンの順序を変更することができる。さらに、いくつかの事象は、可能な場合には並列プロセスで同時に実行することができるとともに、逐次実行することができる。

Claims (30)

  1. 近位端部及び遠位端部を有し、かつ内部を通して内腔を規定するカテーテルと、
    第1部材及び第2部材を有するイントロデューサであって、前記第2部材の少なくとも一部が、前記第1部材に対して近位位置と遠位位置との間で前記第1部材内に移動可能に配置され、前記第2部材がガイドを含み、前記ガイドの遠位端部が、前記第2部材が前記遠位位置にあるときに、前記第1部材に対して遠位位置に配置される、イントロデューサと、
    前記第1部材の遠位端に結合されたロック機構であって、前記イントロデューサを末梢静脈ラインに結合するように構成されたロック機構と、
    前記カテーテルに結合されたアクチュエータであって、前記アクチュエータの少なくとも一部が、前記第2部材内に配置され、かつ、第1形態から第2形態に向かって移動して、前記第2部材をその近位位置からその遠位位置に移動させるように構成され、前記アクチュエータが、前記第2部材がその遠位位置に配置されたときに前記第2形態に配置されるように前記第2部材に対して移動するように構成され、前記カテーテルが、前記アクチュエータが前記第1形態にあるときに前記イントロデューサ内に配置され、前記アクチュエータが前記第2形態にあるときに前記末梢静脈ライン内に配置されかつその端部を越えて延出する、アクチュエータと、を備える装置。
  2. 前記イントロデューサと前記末梢静脈ラインとの間に結合されたアダプタであって、第1内腔及び第2内腔を含み、前記カテーテルが、前記アクチュエータが前記第2形態にあるときに前記第1内腔を通って延在する、アダプタをさらに備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1部材がチャネルを規定し、前記第2部材が、前記チャネル内に少なくとも部分的に配置された突起を含み、前記チャネルが、前記第1部材に対する前記第2部材に関連する可動域を規定するように構成される、請求項1に記載の装置。
  4. 前記第1部材の前記遠位端がシールを含み、前記シールが、前記ガイドの外面、又は前記カテーテルの外面のうちの少なくとも一方と接触して、前記カテーテルの外側かつ前記シールの近位側の空間内への体液の流れを阻止するように構成される、請求項1に記載の装置。
  5. 前記第1部材の前記遠位端が、前記第2部材がその遠位位置にあるときに前記ガイドの外面と摩擦嵌合を規定するように構成されたシールを含み、前記摩擦嵌合に関連する摩擦力が、前記アクチュエータが前記第2部材に対して移動するときに、前記第2部材を固定位置で少なくとも一時的に保持するのに十分である、請求項1に記載の装置。
  6. 前記カテーテルの少なくとも一部が、前記ガイド内に少なくとも部分的に配置され、前記ガイドの前記遠位端部が、前記第2部材が前記遠位位置にあるとき、前記末梢静脈ラインの少なくとも一部を通って延在するように構成され、前記カテーテルが、前記アクチュエータが前記第2形態にあるとき、前記カテーテルの前記遠位端部を前記PIVに対して遠位位置に配置するように前記ガイド部材を通って延在するように構成される、請求項1に記載の装置。
  7. 前記アクチュエータが、前記第2部材をその近位位置からその遠位位置に移動させるとき、前記第2部材に対して固定位置で維持される、請求項1に記載の装置。
  8. 前記アクチュエータが、加えられる力に応じて移動し、前記第1部材に対して前記第2部材を移動させるのに十分な前記加えられる力の量が、前記第2部材に対して前記アクチュエータを移動させるのに十分な前記加えられる力の量より小さい、請求項1に記載の装置。
  9. 前記第2部材が、前記近位位置から前記遠位位置に移動するとき、前記第1部材内で回転するように構成される、請求項1に記載の装置。
  10. 近位端部及び遠位端部を有し、かつ内部を通して内腔を規定するカテーテルと、
    近位端部及び遠位端部を有する第1イントロデューサであって、前記第1イントロデューサの前記遠位端部が末梢静脈ラインに結合されるように構成され、前記第1イントロデューサがチャネルを規定する内面を有する、第1イントロデューサと、
    近位端部及び遠位端部を有する第2イントロデューサであって、前記第2イントロデューサの前記遠位端部がガイド部材を含み、前記第2イントロデューサの少なくとも一部が、前記第2イントロデューサの外面から延在する突起が前記チャネル内に配置されるように前記第1イントロデューサ内に移動可能に配置され、前記第2イントロデューサが、少なくとも一部には前記チャネルによって規定された前記第1のイントロデューサに対する可動域を有する、第2イントロデューサと、
    前記カテーテルに結合されかつ前記第2イントロデューサ内に少なくとも部分的に配置されたアクチュエータであって、前記可動域の少なくとも一部を通して前記第2イントロデューサを移動させて、前記末梢静脈ラインの少なくとも一部を通して前記ガイド部材の遠位端部を前進させるように構成され、前記カテーテルが前記ガイド部材内に配置される、前記第2イントロデューサに対する第1位置から、前記カテーテルの前記遠位端部が前記ガイド部材の遠位端を越えて延出する、前記第2イントロデューサに対する第2位置まで移動するように構成されているアクチュエータと、を備える装置。
  11. 前記チャネルが、第1断面領域を有する近位端部と、第2断面領域を有する遠位端部と、を含み、前記第2断面領域が前記第1断面領域より大きい、請求項10に記載の装置。
  12. 少なくとも一部には前記チャネルによって規定された前記可動域が、前記第1イントロデューサによって規定された長手方向中心線を中心とする前記第2イントロデューサに関連する回転可動域を含む、請求項10に記載の装置。
  13. 少なくとも一部には前記チャネルによって規定された前記可動域が、前記第1イントロデューサによって規定された長手方向中心線を中心とする前記第2イントロデューサに関連する回転可動域を含み、前記回転可動域が、最大約180度の回転である、請求項10に記載の装置。
  14. 前記第1イントロデューサが、前記チャネルの第1部分を規定する内側遠位面と、前記チャネルの第2部分を規定する内側近位面と、を含み、前記内側遠位面が、前記第2部材の前記遠位方向における移動を制限するように構成され、前記内側近位面が、前記第2部材の前記近位方向における移動を制限するように構成される、請求項10に記載の装置。
  15. 前記突起が第1突起であり、
    前記第2イントロデューサの前記近位端部が、内面から延在する第2突起を含み、
    前記アクチュエータが、前記第2突起を移動可能に受け入れるように構成されたスロットを規定し、前記第2突起が、前記第2イントロデューサに対する前記アクチュエータの移動を制限するように前記スロットを規定する前記アクチュエータの面と係合するように構成される、請求項10に記載の装置。
  16. 前記ガイド部材が第1剛性を有し、前記カテーテルが、前記第1剛性より小さい第2剛性を有する、請求項10に記載の装置。
  17. 前記ガイド部材が第1剛性を有し、前記カテーテルが、前記第1剛性と実質的に等しい第2剛性を有し、前記カテーテルが、前記ガイド部材及び前記カテーテルがまとめて前記第1剛性より大きい第3剛性を規定するように、前記ガイド部材内に配置され、前記第3剛性が、前記ガイド部材が少なくとも前記末梢静脈ラインの前記一部を通過するのを可能にするのに十分である、請求項10に記載の装置。
  18. 前記アクチュエータが、前記アクチュエータを前記カテーテルに結合するように前記カテーテルの前記近位端部に結合されたカニューレを含み、前記カニューレが第1剛性を有し、前記カテーテルが前記第1剛性より小さい第2剛性を有する、請求項10に記載の装置。
  19. 前記ガイド部材が長さ及び剛性を有し、前記長さ及び前記剛性が、少なくとも前記末梢静脈ラインの前記一部を通過するのに十分であり、前記末梢静脈ラインの前記一部が、ハブ、バスケット又は弁のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の装置。
  20. 前記アクチュエータがポートに結合されるように構成され、前記ポートが、前記カテーテルの前記内腔を流体リザーバと流体連通して配置するように構成される、請求項10に記載の装置。
  21. 前記カテーテルの前記遠位端部が、前記カテーテルが前記第2位置にあるときに前記カテーテルを通る流体流量を増大させるように構成された半環状断面形状を有する、請求項10に記載の装置。
  22. 前記カテーテルの前記遠位端部が、前記カテーテルが前記第1位置から前記第2位置に向かって移動するとき、前記遠位端部の塑性変形を制限するように前記カテーテルの前記遠位端部の可撓性を増大させるように構成されたコイル状線によって形成される、請求項10に記載の装置。
  23. 前記カテーテルが、前記カテーテルによって規定された前記内腔内に少なくとも一時的に配置される補強部材を含み、前記補強部材が、前記カテーテルのつぶれ、前記カテーテルの変形、又は前記カテーテルによって規定された前記内腔内の空気塞栓のうちの少なくとも1つを防止するように構成される、請求項10に記載の装置。
  24. 前記カテーテルが、前記カテーテルによって規定された前記内腔内に少なくとも一時的に配置される補強部材を含み、前記補強部材が、前記カテーテルによって規定された前記内腔を少なくとも一時的に閉塞させるように構成される、請求項10に記載の装置。
  25. 末梢静脈ラインに流体移送デバイスを結合するステップであって、前記流体移送デバイスが、第1部材、及び、ガイド部材を含みかつ前記第1部材内に移動可能に配置されている第2部材を有するイントロデューサと、前記第2部材内に移動可能に配置されたアクチュエータと、前記アクチュエータに結合されたカテーテルと、を含む、ステップと、
    前記アクチュエータに第1力をかけるステップであって、前記第1力が、前記第1部材に対して前記第2部材を、前記ガイド部材が前記第1部材内に配置される第1位置から、前記ガイド部材の遠位端部が前記末梢静脈ラインのポートを通して挿入される第2位置まで移動するのに十分である、ステップと、
    前記アクチュエータに第2力をかけるステップであって、前記第2力が、前記第2部材が前記第2位置にあるときに前記第2部材に対して前記アクチュエータを移動させて、前記カテーテルを、前記カテーテルが前記イントロデューサ内に配置される第1位置から、前記カテーテルの遠位端部が前記末梢静脈ラインの端部を越えて延出する第2位置まで前進させるのに十分である、ステップと、
    前記流体移送デバイスに流体リザーバを結合するステップであって、前記流体リザーバが前記カテーテルに流体結合されている、ステップと、
    前記カテーテルの前記内腔を通して前記流体リザーバ内にある体積の体液を引き込むステップと、を含む方法。
  26. 前記カテーテルの前記遠位端部が前記末梢静脈ラインの前記端部を越えて延出するとき、前記第1部材に対して前記第2部材を回転させるステップであって、前記第2部材の前記回転が、前記カテーテルの前記遠位端部の血管構造への吸着を制限するように構成される、ステップ
    をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記アクチュエータにかけられる前記第2力の少なくとも一部により、前記カテーテルが前記第1位置から前記第2位置まで前進する際に、前記第1部材に対して前記カテーテルが回転し、前記カテーテルの前記回転が、前記ガイド部材、前記末梢静脈ライン又は血管構造の少なくとも1つ内の障害物を越える前記カテーテルの前進を容易にするように構成される、請求項25に記載の方法。
  28. 前記第1部材に対して前記第2部材を移動させる最小の力が、前記第2部材に対して前記アクチュエータを移動させる最小の力より小さい、請求項25に記載の方法。
  29. 前記イントロデューサの前記第1部材が、前記ガイド部材の一部の周囲に配置されて実質的流体密封シールを規定するシール部材を含み、
    前記アクチュエータがその第2位置に配置された後、前記アクチュエータに対して第3力をかけるステップであって、前記第3力が、前記アクチュエータをその第2位置からその第1位置に向かって移動させるように構成される、ステップと、
    前記アクチュエータがその第2位置から移動した後、前記アクチュエータに対して第4力をかけるステップであって、前記第4力が、前記アクチュエータをその第2位置に向かって移動させる、ステップと、をさらに含み、
    前記第3力及び前記第4力をかけるステップが、前記カテーテルによって規定された前記内腔の閉塞を制限するように前記末梢静脈ラインに対して前記カテーテルを移動させるように構成され、前記シール部材と前記ガイド部材との間に規定された摩擦力が、前記カテーテルが前記末梢静脈ラインに対して移動する際に前記ガイド部材を実質的固定位置で維持するのに十分である、請求項25に記載の方法。
  30. 前記ガイド部材が第1剛性を有し、前記カテーテルが第2剛性を有し、前記第1剛性が、前記ガイド部材が前記末梢静脈ラインの前記一部を通過するのを可能にするのに十分であり、前記第2剛性が前記第1剛性より小さい、請求項25に記載の方法。
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