JP2017531651A - 移動能力又は動作能力を改善するため、あるいはフレイルを治療するための組成物及び方法 - Google Patents

移動能力又は動作能力を改善するため、あるいはフレイルを治療するための組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、移動能力若しくは動作能力の低下している、又はフレイルを有する動物を識別することと、1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含む組成物を、動物の移動能力若しくは動作能力を高めるにあたり、又は動物のフレイルを治療するにあたり治療的に有効な量で動物に投与することと、を含む、動物の移動能力若しくは動作能力を高める方法、又は動物のフレイルを治療若しくは予防する方法を提供する。更に、食品組成物は、約15%〜約50%のタンパク質と、約5%〜約40%の脂質と、約5%〜約50%の炭水化物と、約1%〜約40%の1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含んでよく、組成物の水分量は約5%〜約20%であり、MCTsは、動物の移動能力又は動作能力を高めるにあたり、あるいは動物のフレイルを治療するにあたり治療的に有効な量で存在する。【選択図】 なし

Description

(関連出願の相互参照)
[0001]本出願は、2014年10月10日に出願された、米国特許仮出願第62/062,283号に対する優先権を主張するものであり、この開示の全体は本参照により援用される。
[技術分野]
[0002]本発明は、概して動物において移動能力及び動作能力を高めるための、及び動物においてフレイルを治療又は予防するための、組成物及び方法に関し、特に、中鎖トリグリセリド類を含む組成物、及び動物において移動能力及び動作能力を高めるための、及び動物においてフレイルを治療又は予防するための、その使用に関する。
[発明の背景]
[0003]米国人道協会によると、2012年には米国内で1億7900万頭ものペットが所有されており、アメリカ人世帯の62%が少なくとも1頭のペットを飼育している。その内訳としては、犬がおよそ8300万頭を占め、猫が9600万頭を占める。
[0004]高齢のペットは、多くの場合、晩年には関節が硬直し、エネルギーが減少し(energy loss)、及び/又は活動レベルが低下するようになる。例えば、動物の結合組織は、絶えずストレスにさらされており、例えば、関節炎(レウマトイド及び変形性関節のいずれも)、関節の炎症及び硬直などといった、苦痛を生じ得る機械的な力により変形を受けている。これは特に動物が高齢化したときに当てはまる。
[0005]獣医学の進歩により、これらの動物の寿命が延長されるに伴い、クオリティ・オブ・ライフがこれまで以上に重要なトピックとなっている。すなわち、獣医業界の専門家らによる、これらの動物が高齢になったときに典型的に生じる問題の観察及び報告が増えている(Journal of the American Veterinary Medical Association,Vol.218,No.11,Pages 1787−1791(2001)、及びJournal of the American Veterinary Medical Association,Vol.218,No.11,Pages 1792−1795(2001)を参照されたい)。そのような問題としては、呼吸困難、努力呼吸又は強制呼吸、肢の震え、歩行困難、反応時間の減少、排泄減少、五感のうちの1つ以上の機能低下、方向知覚の喪失、及び不活動などが挙げられる。
[0006]更に、フレイルは、高齢者に影響を及ぼす主要な健康問題であり、プレフレイル及びフレイルの状態である成人は、60歳齢以上の人口のほぼ50%を占めるものと推定されていた(The Journal of Nutrition,Health & Aging 16:283−284,2012)。
[0007]そのため、動物において動作能力及び移動能力を向上させて、フレイルを予防及び治療するのに有効な栄養学的介入を開発するため、動物研究の領域では研究開発の取り組みが続けられている。
[0008]したがって、本発明は、動物における移動能力及び/又は動作能力の向上、並びにフレイルの治療及び/又は予防に有用な、組成物及び方法を提供することを課題とする。
[0009]一実施形態では、動物において移動能力又は動作能力を向上させるための方法、又は動物においてフレイルを治療するための方法は、移動能力若しくは動作能力が低下している動物又はフレイルを有する動物を識別することと、動物の移動能力若しくは動作能力を高めるにあたり又は動物のフレイルを治療するにあたり治療的に有効な量で、1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含む組成物を動物に投与することと、を含み得る。
[0010]更に、別の実施形態では、ペットフード組成物は、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂質、約5%〜約50%の炭水化物、及び約1%〜約40%の1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含み得る。組成物の含水率は、約5%〜約20%であり、MCTsは、動物の移動能力若しくは動作能力を高めるのに、あるいは動物のフレイルを治療するにあたり治療的に有効な量で存在させることができる。
[0011]本発明のその他の及び更なる目的、特徴、及び利点は、当業者には容易に明らかとなろう。
定義
[0012]本明細書では以下の略記が使用され得る:MCTs、中鎖トリグリセリド類;ALA、α−リノレン酸;DHA、ドコサヘキサエン酸;DPA、ドコサペンタエン酸;EPA、エイコサペンタエン酸;LA、リノール酸;LCPUFA、長鎖多価不飽和脂肪酸(本明細書で使用するとき、LCPUFAは、1種以上のこのような脂肪酸を指す);NO、酸化窒素;NORC、酸化窒素放出化合物;並びにL−Arg、L−アルギニン。
[0013]用語「動物」は、本発明の1つ以上の方法又は組成物から移動能力及び/又は動作能力を高めるなどの利益を得ることのできる、任意の動物を意味する。一般的に、動物は、ヒト、鳥類、ウシ、イヌ、ウマ、ネコ、ヤギ、オオカミ、ネズミ、ヒツジ、又はブタなどの動物であってよい。一態様では、動物はコンパニオンアニマルであってよい。「コンパニオンアニマル」は、ネコ、イヌ、ウサギ、モルモット、フェレット、ハムスター、マウス、スナネズミ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ブタなどが挙げられるがこれらに限定されない、人により飼養される任意の動物を意味する。特定の一態様では、動物又はコンパニオンアニマルはイヌ又はネコであってよい。
[0014]用語「移動能力及び/又は動作能力を高めること」又は「移動能力又は動作能力を高めること」は、動物の移動能力及び動作能力の1つ以上を高めることを意味する。そのため、いずれのフレーズも、いずれか又は両方の効果を包含し得る。
[0015]用語「フレイルを治療すること」は、動物のフレイルに関係する、筋力低下、動作の緩慢化(slowing)、エネルギー減少、動作能力の低下、及び意図しない体重減少が挙げられるがこれらに限定されない、任意の状態を緩和又は最小限に抑えることを意味する。
[0016]用語「治療的に有効な量」とは、本明細書に記載される(i)特定の疾患、状態若しくは障害、例えば、移動能力又は動作能力の低下を、治療するか、予防するか、若しくは最小限に抑え、(ii)特定の疾患、状態若しくは障害、例えば、運動不足、嗜眠状態、の1つ以上の症状を減ずるか、改善するか、若しくは解消し、又は(iii)特定の疾患、状態若しくは障害の1つ以上の症状の発現を予防するか、若しくは遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。
[0017]用語「中鎖トリグリセリド類」又は「MCTs」は、3分子の脂肪酸にエステル結合しており、それぞれの脂肪酸分子が6〜12個の炭素原子を有する、任意のグリセロール分子を意味する。MCTsは、以下の一般式(式I):
Figure 2017531651

により表わすことができる[式中、R、R’及びR”は、炭素鎖中に6〜12個の炭素原子を有しており、グリセロール鎖に対しエステル化されている]。本発明の脂質は、直接エステル化、転移、分別、又はエステル交換などといった、当該技術分野で既知の任意のプロセスにより調製され得る。例えば、ココナツ油などの植物油の転移により脂質を調製できる。鎖長の長さ及び分布は、原料とする油によって様々に異なり得る。例えば、1〜10% C6、30〜60% C8、30〜60% C10、1〜10% C12を含むMCTsは、一般にパーム油及びココナツ油から誘導される。R、R’、及びR”の約95%超がC8であるMCTsは、オクタン酸によりグリセリンを半合成的にエステル化することにより調製され得る。C8の合計が約50%であり、及び/又はC10の合計が約50%であるMCTsを含む混合物も使用できる。前述のMCTs組成物は、市販品も入手可能であり、当業者に既知である。このようなMCTsは、本明細書において使用される用語MCTsと同様に振る舞い、かかる用語に包含される。
[0018]用語「老齢」は、動物が特定種及び/又は種内の品種における平均寿命の50%を超過した高齢であることを意味する。例えば、所与の犬種について、平均寿命が10年である場合に、5歳齢を超える固体は本明細書における目的に際し「老齢」とみなされる。「健康な老齢動物」は、既知の疾患を有していない個体、特に、結果に影響を及ぼし得る、認知機能の低下(loss of cognitive impairment)に関する疾患を有していない個体を指す。健康な老齢動物を使用する試験において、コホート動物も概して健康な老齢動物であるものの、適切な移動機能又は動作機能を備えている健康なその他の動物を比較種として使用することも好適であり得る。動物に特定の診断がついている場合、すなわち認知、運動、又は挙動に制限がある場合、コホート動物には、同様の診断がついているか、又は同様の疾患の兆候のある、又は認知、運動、挙動に制限がある動物を含める必要がある。
[0019]用語「食品」、「食品製品」、又は「食品組成物」は、人間を含む動物によって摂取されることを意図され、動物に栄養素を提供する製品又は組成物を意味する。
[0020]本明細書で使用するとき、「人による摂食のために処方された食品製品」は、特に人間による摂食が意図されている任意の組成物である。用語「ペットフード」又は「ペットフード組成物」は、動物による摂食が意図されている、一態様では、コンパニオンアニマルによる摂食が意図されている組成物を意味する。
[0021]用語「完全かつバランスのとれた」又は「栄養バランスのとれた」とは、食品組成物に関する場合、動物栄養学の分野において認知された当局の推奨に基づいて、知られている全ての必須栄養素を適切な量及び比率で含有し、したがって、補助的な栄養源を追加することなく、生命維持又は生産促進のための単一の食餌摂取源として供給することができる、食品組成物を意味する。栄養バランスのとれたペットフード及び動物食品組成物は、当該技術分野において広く知られ、広く使用されており、例えば、米国飼料検査官協会(AAFCO)によって確立された基準に従って配合された、完全かつバランスのとれた食品組成物である。かかる用語は、人又は別の動物のいずれを意図する場合にせよ、任意の食物、飼料、軽食、保健食品、トリート、食品代替物、又は食事代替物を包含する。動物用食品は、任意の養育種又は野生種を対象とした食物又は飼料を含む。いくつかの実施形態では、動物用の食物は、完全かつバランスのとれた食品組成物であり、例えば、ペレット化食品、押し出し成型食品、又は乾燥食品である。このような動物用食品の例としては、押し出し成形した、例えばイヌ及びネコ用のペットフードが挙げられる。
[0022]「RDA」又は「1日あたりの推奨摂取量」は、2013年に最新版が発行されたとおりU.S.D.A.により設定されたレベルを意味する。
[0023]用語「栄養補助食品(dietary supplement)」は、通常の動物食に加えて摂取されることを意図された製品を意味する。栄養補助食品は、例えば、固体、液体、ジェル、錠剤、カプセル、及び粉末などの任意の形態であってもよい。一実施形態において、栄養補助食品は、使いやすい剤形で提供され得る。いくつかの実施形態において、原末、液体、ジェル、又はオイルなど、消費者向けの大容量のパッケージ(bulk consumer packages)で提供され得る。他の実施形態では、補助食品は、スナック類、トリーツ類、栄養補給バー、及び飲料などといったその他の食品に混ぜ込むよう大容量で提供され得る。
[0024]用語「長期投与」は、1ヶ月超にわたる、反復投与又は反復摂取期間を意味する。ある種の実施形態に関しては、2、3、又は4ヶ月を超える期間を用いることもできる。同様にして、5、6、7、8、9、又は10ヶ月を超えるより長い期間を用いることもできる。11ヶ月又は1年を超える期間を用いることもできる。1、2、又は3年以上を超過する長期間使用も用いることができる。ある種の老齢動物に関し、動物は、その残りの寿命にわたって日常的に摂取を継続することができる。しばしば、このような摂取は「超過(extended)」期間にわたる摂取として言及され得る。
[0025]用語「日常的に」は、組成物の投与が少なくとも月毎であること、又は組成物の摂取が少なくとも月毎であることを意味し、一態様では週毎の投与を意味する。ある種の実施形態では、週に2回又は3回などといった、より頻繁な投与又は摂取も実施され得る。更に、他の態様では、少なくとも毎日の摂取が含まれるレジメンが採用され得る。当業者であれば、化合物、又はかかる化合物のある種の代謝産物、若しくはかかる化合物の摂取後に生じる代謝産物は、投与頻度を評価又は決定するのに有用なツールとなり得ることを認識するであろう。例えば、MCTsを含む組成物の投与量又は投与頻度を決定するにあたり、ケトン体の血中濃度、又は特定のケトン体が有用な情報を提供し得る。本明細書において明示的に記載されているかは問わず、許容され得る範囲内で、被測定化合物に所望される血中濃度を維持可能な頻度が、本明細書において有用である。当業者であれば、投与頻度は、摂取又は投与される組成物によって異なることを認識するであろう。いくつかの組成物は、被測定化合物(例えば、ケトン体)に所望される血中濃度を維持するにあたりより頻繁に又はより低頻度に投与することが求められる。
[0026]用語「経口投与(oral administration)」、又は「経口的に投与すること(orallyadministering)」は、動物が摂取すること、又は人間が、本明細書に記載の1つ若しくはそれ以上の組成物を動物に給餌するように誘導されること若しくは給餌することを意味する。ヒトは、組成物を給餌するよう誘導され、かかる誘導は、組成物の使用により、例えば、移動能力若しくは動作能力を高めること、又はこのような前述の機能又は質の低下を予防、軽減、若しくは遅延させることに関連する有益性を提供できる及び/又は提供することをヒトに誘導及び/又は情報伝達するものであり得る。そのような誘導は、音声による誘導(例えば、医師、獣医、若しくは他の医療従事者による口頭での誘導、又はラジオ若しくはテレビメディアによる音声での誘導(すなわち、広告))であってもよく、又は書面での誘導(例えば、医師、獣医、若しくは他の医療従事者からの書面での誘導(例えば、処方箋)、販売の専門家若しくは組織からの書面での誘導(例えば、マーケティング用カタログ、パンフレット、若しくは他の誘導的な道具によるもの)、書記媒体(例えば、インターネット、電子メール、ウェブサイト、若しくは他のコンピュータ関連メディア)及び/又は組成物と関連のあるパッケージング(例えば、組成物を保持する容器の上のラベル)、又はこれらの組み合わせ(例えば、詳細な情報を得るためのウェブサイトへのアクセスの誘導がある、ラベル若しくは添付文書))であってもよい。
[0027]用語「組み合わせて」は、本発明のMCTsを含む組成物、食品組成物、又はその他の化合物若しくは組成物が、(1)食品組成物と一緒に、又は(2)ほぼ同時に若しくは周期的に、同じ投与経路若しくは異なる投与経路で、同時に若しくは異なる頻度にて別々に動物に投与されることを意味する。「定期的に(Periodically)」は、薬剤が、特定の物質にとって許容可能な処方計画で投与され、食物が、特定の動物にとって適切となるように、定期的に動物へ給餌されることを意味している「ほぼ同時に(About the same time)」は、一般的に、食物が、同時に投与されるか、又はそれぞれの投与が約72時間以内に投与されることを意味している。「併用して」は、特に、組成物又は薬剤が所定の期間にわたって投与され、かつMCTsを含む組成物が無期限に投与される投与スキームを含む。
[0028]動物に言及する際、用語「個体(individual)」は、個々の任意の動物種又はその一種を意味している。
[0029]用語「微生物」は、少なくともバクテリア、かび、及びその他の真菌、並びに酵母を包含する。プロバイオティクスは、動物の胃腸管内で生存し、あまつさえ増殖し、繁栄(thrive)することのできる有益な微生物類である。プロバイオティクスは、概して動物の健康全般に寄与し得るものであり、特に動物の胃腸管の健康に寄与し得る。
[0030]用語「単一パッケージ(single package)」は、1種若しくは複数種の容器中の又は容器を伴うキットの構成要素が、物理的に結合しており、製造、配送、販売、又は使用のための1つのユニットとして考えられることを意味している。容器には、これらに限定されるものではないが、バッグ、箱又はカートン、ボトル、任意のタイプ又はデザイン又は材料のパッケージ、オーバーラップ、シュリンクラップ、付着した部分(例えば、ホチキス留めした、接着したなど)、又は前述したものの任意の組み合わせが含まれる。例えば、単一パッケージキットとしては、製造、配送、販売、又は使用のための1つのユニットとして考えられるものなどと物理的に結合している個々の構成要素及び/又は食物成分の容器を提供することが可能である。
[0031]用語「実際上のパッケージ(virtual package)」は、キットの構成要素であって、その他の構成要素(例えば、1つの要素を含むバッグ又はその他の容器)の得方についてユーザーに説明する1つ以上の物理的又は実際上のキット構成要素による取扱説明に関連付けられており、ユーザーに、ウェブサイトにアクセスする、録音されたメッセージ若しくはファックス返送サービスにコンタクトを取る、視覚的なメッセージを見る、又はケア提供者若しくはインストラクターにコンタクトして、例えば、キットの使用法、又はキットの1つ以上の構成要素についての安全性若しくは技術的な情報について情報を得るよう教示することを目的とする、構成要素を意味する。実際上のキットの一部として提供され得る情報の例としては、使用説明書;物質安全性データシートなどの安全情報;毒性管理情報(poison control information);潜在的副作用についての情報;臨床試験結果;食品組成又はカロリー組成などの食事情報;行動機能又は運動機能についての一般的な情報;行動機能又は運動機能に影響のある疾患;行動機能又は運動機能の治療法;あるいは行動機能又は運動機能の治療又は予防についての一般的な情報;行動機能又は運動機能に関係する自立;行動機能又は運動機能に問題のある動物を介護するにあたっての介護情報;並びに用法、効果、及び潜在的な副作用、又は組成物若しくは薬剤に関するカウンター表示(counter-indications)が挙げられる。
[0032]本明細書で表わされている全ての百分率(パーセンテージ)は、別段の記述がない限り、乾物ベースでの組成物の重量百分率である。当事者は、用語「乾物ベース(dry matter basis)」が、含有物の組成物中での濃度又は百分率は、組成物中の全ての自由水分が除去された後に、計測される又は決定されることを意味していることを十分に理解しているだろう。
[0033]全体を通して使用されるとき、範囲は、その範囲内のそれぞれの値及び全ての値を長々と提示したり、説明したりする必要性を回避するために、本明細書において省略的に用いるものである。範囲内の任意の適切な値が、範囲の上限値、下限値、又は末端値として、適宜、選択可能である。
[0034]用語「約」は、プラス又はマイナス20%を意味し、一態様において、プラス又はマイナス10%を意味し、別の態様において、プラス又はマイナス5%を意味し、特定の一態様において、プラス又はマイナス2%を意味する。
[0035]本明細書及び補足の請求項で使用するとき、文脈により明確に記載のない限り、単語の単数形には複数形が包含され、逆に複数形には単数形が包含される。したがって、「a」、「an]及び「the」の言及には、概してそれぞれの用語の複数形が包含される。例えば、「一匹の子犬(a puppy)」、「一方法(a method)」、又は「食品(a food)」は、「複数の子犬(puppies)」、「複数の方法(methods)」、又は「複数の食品(foods)」を含む。本明細書において、例えば「一種の抗酸化物質」が、複数の抗酸化物質を包含するのに対し、「複数の片」は、「1つの片」を含む。同様に、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含む(comprising)」という単語は、排他的にではなく、包含的に解釈されることになっている。同様に、用語「含む(include)」、「含む(including)」、及び「又は(or)」は、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは、全て包括的なものであると解釈される。本明細書において使用されるとき、用語「例(examples)」は、特に、後に用語の掲載が続く場合に、単に例示的なものであり、かつ説明のためのものであり、排他的又は包括的なものであると判断すべきではない。
[0036]本明細書で使用する、「含む(comprising)」という用語又は他のオープンエンドの用語を用いた実施形態、態様、及び実施例は、実施形態「から実質的になる(consisting essentially of)」及び実施形態「からなる(consistingof)」によって置き換えることができる。
[0037]本明細書で開示される方法及び組成物及び他の進展は、当業者により認識されとおり変更可能であるので、本明細書に記載されている特定の方法、手順、及び試薬に限定されるものではない。更に、本明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を記載することのみを目的とするものであり、開示又は請求の範囲を制限することを意図する及び制限するものではない。
[0038]特に別段の定義がない限り、本明細書で用いられている全ての技術用語及び科学用語、専門用語、及び頭字語は、本発明分野の当業者により、又は用語が用いられている分野において、共通の理解がなされているという意味を有している。本明細書に記載のものに類似又は等価の任意の組成物、方法、製品、又はその他の手法若しくは材料を本発明の実施に使用できるが、好ましい組成物、方法、製品、又はその他の手法若しくは材料を本明細書に記載する。
[0039]本明細書において引用又は参照される全ての特許、特許出願、出版物、技術的及び/又は学術的項目、並びにその他の参照文献は、参照により、適用法により認可される範囲で本明細書にその全体が援用される。これらの参照についての論考は、それらにおいてなされる主張を要約することを意図するにすぎない。特許、特許出願、出版物、又は参照文献、又はそれらの任意部分等の全てが、関連性があり、材料であり、又は先行技術であるということを認めたわけではない。そのような特許、特許出願、出版物、及び他の参照文献が、関連性があり、材料であり、又は先行技術であるという全ての断定に対し正確性及び適切性に異議を申し立てる権利を、明確に留保するものである。本明細書中に完全には引用されていない出版物の完全な引用は、本明細書の文末に明記する。
本発明
[0040]一態様では、本発明は、動物の移動能力及び/又は動作能力を高めるのに、並びにフレイルを予防及び/又は治療するのに好適な方法及び組成物を提供する。本発明者らは、MCTsを含む組成物が、動物の移動能力及び/又は動作能力を高めるのに、並びにフレイルを予防又は治療するのに有効であり得ることを発見している。そのため、動物の移動能力又は動作能力を向上させるための方法、あるいは動物においてフレイルを予防又は治療するための方法は、移動能力若しくは動作能力が低下している動物又はフレイルを有する若しくはフレイルになるリスクのある動物を識別することと、動物の移動能力若しくは動作能力を高めるにあたり又は動物のフレイルを予防又は治療するにあたり治療的に有効な量で、1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含む組成物を動物に投与することと、を含み得る。更に、動物の移動能力又は動作能力を高めるのに好適なペットフード組成物は、約15%〜約50%のタンパク質、約5%〜約40%の脂質、約5%〜約50%の炭水化物、及び約1%〜約40%の一種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含み得る。組成物の含水率は、約5%〜約20%であり、MCTsは、動物の移動能力若しくは動作能力を高めるのに、あるいは動物のフレイルを予防又は治療するにあたり治療的に有効な量で存在させることができる。
[0041]本発明の方法及び組成物は、成体動物又は高齢動物に有用であり得る。一実施形態では、動物はコンパニオンアニマルであってよい。一態様では、動物はネコ又はイヌであってよい。更に、別の実施形態では、動物は老齢の動物であってよい。
[0042]概して、本発明は、動物への投与に適した任意のタイプのMCTsを使用できる。一実施形態では、MCTsは、式Iの構造を有することができる:
Figure 2017531651

[式中、R、R’及びR”は、グリセロール鎖に対しエステル化されており、それぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有する脂肪酸である]。一態様では、R、R’、及びR”のうちの約95%超は8個の炭素原子からなる炭素鎖長のものであり得る。別の態様では、残りのR、R’、及びR”は炭素原子が6個又は10個の脂肪酸であり得る。他の実施形態では、R、R’、及びR”のうち少なくとも約30、40、若しくは50%超はC8であってよく、及び/又はR、R’、及びR”のうち少なくとも約30、40、若しくは50%超はC10であってよい。一実施形態では、R、R’、及びR”のうち約50%はC8であってよく、R、R’、及びR”のうち約50%がC10であってよい。MCTsは、任意の好適な合成供給源又は天然供給源から得ることができる。MCTの天然の供給源の例としては、ココナツ及びココナツ油、パーム核及びパーム核油などの植物資源、並びに任意の様々な動物種に由来する乳などの動物資源が挙げられる。
[0043]典型的には、MCTsは、ペットフード組成物の一部として投与され得る。更に、MCTsは、動物に対する既存のペットフード組成物の供与前に、既存のペットフード組成物にMCTsを添加することにより、動物に投与され得る。一態様では、ペットフード組成物は、完全かつ栄養バランスのとれたペットフードとして処方され得る。別の態様では、ペットフード組成物は、乾燥押出成型食品として、トリーツとして、又はセミモイストペットフード組成物として処方され得る。ある種の実施形態では、組成物は、1種以上のビタミンB類、1種以上の抗酸化物質、又はこれらの組み合わせを更に含む。
[0044]一実施形態では、本明細書に記載の方法及び組成物は、長鎖多価不飽和脂肪酸(LCPUFA)の使用を含み得る。LCPUFAは、動物に対する投与に好適な任意のLCPUFAであり得る。LCPUFAは、任意の好適な合成供給源又は天然供給源から得ることができる。LCPUFAの供給源としては、限定するものではないが、例えば、プリムローズなどの脂肪酸;ホウレンソウなどの緑色野菜;藻類及びスピルナなどの藍藻類;亜麻、キャノーラ、大豆、クルミ、カボチャ、ベニバナ、胡麻、小麦胚芽、ヒマワリ、トウモロコシ、及び麻などの植物種子及び植物油;並びに例えば、サーモン、マグロ、サバ、ニシン、シーバス、シマスズキ、オヒョウ、ナマズ、サーディン、サメ、エビ、及び二枚貝などの魚;並びに前述の任意の1種以上の抽出油が挙げられる。LCPUFAは合成品であってもよく、そのため、任意の好適な出発材料から、当業界において好適な任意の手法により製造することができる。ある種の実施形態では、LCPUFAは、ALA、EPA、DPA、及びDHAなどの(n−3)脂肪酸を1種以上含む。本開示のLCPUFAは、天然であろうと合成であろうと、上記に例示したものなどの、任意の一種以上の供給源に由来する任意の一種以上のLCPUFAのブレンドを含み得る。
[0045]一実施形態では、本明細書に開示される方法及び組成物は、酸化窒素放出化合物(NORC)の使用を含み得る。NORCは、動物に対する投与に好適な任意のNORCであり得る。NORCは、任意の好適な合成供給源又は天然供給源から得ることができる。様々な実施形態において、NORCはアルギニンを含む。アルギニンの供給源としては、動物タンパク質及び植物タンパク質が挙げられるがこれらに限定されない。アルギニン含有量が多く、本明細書における使用に好適であるとみなされる植物の例としては、ダイズ、ハウチワマメ、及びイナゴマメなどのマメ科植物;コムギ及びコメなどの穀粒類;並びにブドウなどの果実が挙げられるがこれらに限定されない。例えば、カカオ及び落花生などの植物の種子類及び堅果類も、アルギニン含有量が多いとみなすことができ、したがって本明細書において有用である。アルギニン含有量が多いとみなすことができる好適な動物性タンパク質のいくつかの例には、家禽製品及び魚製品がある。ある種の実施形態では、NORCは、L−Arg及びそれらの酸化窒素放出誘導体を1種以上含む。NORCは、当該技術分野における任意の好適な手法により合成することもできる。LCPUFAと同様、本明細書において開示される任意の組成物のNORC成分は、任意の天然又は合成NORCのブレンドを包含し得る。LCPUFA及びNORCのいずれもが、天然又は合成を問わず市販元から直接得ることができ、又は市販元から供給され得る。
[0046]一態様では、方法及び組成物は、1種以上のビタミンB類、1種以上の抗酸化物質、又はこれらの組み合わせを更に含む。ビタミンB類は、動物に対する投与に好適な任意のビタミンBであり得る。ビタミンB類としては、ビタミンB1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B3(別名P又はPP)(ニコチン酸及び/又はニコチンアミドを含むナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6(ピリドキシン)、B7(別名H)(ビオチン)、B8(ミオイノシトール)、B9(別名M又はB−c)(葉酸)、B12(コバラミン)、又はこれらの塩類、複合体類、若しくはビタミンB活性を有することが判明していると認識されている誘導体類が挙げられる。本明細書において前述のものの任意の組み合わせも有用である場合があり、本明細書において、場合によりビタミンB類「混合物」として言及される。ビタミン要求量は種によって異なることから、掲載の化合物の全てが全ての動物種にとってのビタミン類としてみなされるわけではない。例えば、ミオイノシトールはヒトにより合成され得ることが既知であり、ヒトにとって十分な栄養に必須でないことから、現在ではビタミンとしてみなされていない。抗酸化物質は、動物に対する投与に好適な任意の抗酸化物質であり得る。抗酸化物質は食品工業及び食品製造の技術分野でよく知られている。天然の抗酸化物質化合物としては、ビタミン(A、C、及びE、並びにそれらの誘導体、複合体、又は類似体)、並びに果実類、野菜類、ハーブ類、種子類、及びその他の種類の植物及び/又は植物部分からの抽出物といった植物抽出物が挙げられる。α−リポ酸、クロロフィル、及びそれらの誘導体などといった化合物、グルタチオン、ユビキノール類(例えば、補酵素Q10)、カロテノイド類(例えば、リコピン)、フラボノイド類、フェノール酸類、及びポリフェノール類、並びにピクノジェノールは、優れた抗酸化物質であることが既知である。抗酸化物質の植物資源のいくつかの例としては、ベリー類(チェリー、ブラックベリー、イチゴ、ラズベリー、クロウベリー、ブルーベリー、ビルベリー/ワイルドブルーベリー、黒スグリ)、ザクロの実、ブドウ、オレンジ、プラム、パイナップル、キウイフルーツ、及びグレープフルーツなどの果実に由来するもの;ケール、チリペッパー、赤キャベツ、コショウ、パセリ、アーティチョーク、芽キャベツ、ホウレンソウ、レモン、ショウガ、ニンニク、及びレッドビートなどの野菜に由来するもの;アンズ、プルーン、及びデーツなどのドライフルーツに由来するもの;ソラマメ、ウズラ豆、及びダイズなどの豆類に由来するもの、が挙げられる。ピーカン類、クルミ類、ヘーゼルナッツ類、ピーナッツ類、及びひまわりの種などの堅果類及び種子類;大麦、雑穀、オーツ麦類、及びトウモロコシなどの禾穀類も同様である。多くの天然の抗酸化物質も、クローブ類、桂皮、ローズマリー、及びオレガノなどといった様々な種から入手可能である。やや知名度の劣る抗酸化物質の供給源としては、イチョウ(Ginkgo biloba)、並びにウヤク及びパパイヤ(carica papaya)などの熱帯植物が挙げられる。近年、様々な茶及び緑茶、並びに赤ワインなどの発酵製品の抗酸化特性は、大きな関心を集めるようになっており、それらも本明細書において使用するのに好適である。セレニウムは、優れた酸素スカベンジャーであり、特にビタミン又は関連するトコフェロール化合物とともによく機能する。合成食物抗酸化剤としては、食品製品に一般的に使用されるブチルヒドロキシアニソール(BHA)及びブチルヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられる。天然及び合成の抗酸化物質を組み合わせ可能であるように、前述の任意のものは、本明細書において単独で又は組み合わせて使用するのに好適なものであり得る。
[0047]MCTsと、存在する場合、LCPUFA、NORC、ビタミンB類、及び抗酸化物質とは、動作能力及び移動能力に効果的な量で存在し得る。概して、MCTsは、約1%〜約40%の量で存在し得る。一態様では、MCTsは、約2.5%〜約20%、約5〜約15%、約5%若しくは10%、又は更には約5%〜約8%の量で存在し得る。
[0048]存在する場合、組成物は、約0.1%〜約50%のLCPUFA及び約0.1%〜約20%のNORCを含み得る。様々な実施形態において、組成物は、約1〜約30%のLCPUFAを含み、一態様では、約1〜約15%のLCPUFAを含み;約1〜約15%のNORCを含み、一態様では、約1〜約10%のNORCを含む。更に、ビタミンB類及び抗酸化物質は、1日あたりの推奨用量などの任意の許容され得る量で存在させ得る。一実施形態では、組成物は、1日あたりの推奨用量(RDA)の約0.1〜40倍のビタミンB類と、RDAの約0.01〜25倍の抗酸化物質とを含む。様々な実施形態において、ビタミンB類は、RDAの約4〜20倍を構成し、一態様では、RDAの約1〜10倍を構成し、抗酸化物質はRDAの約0.01〜15倍を構成し、一態様では、RDAの約0.01〜5倍を構成し、又は更にはRDAの約0.01〜2倍を構成する。一実施形態では、組成物は、LCPUFAと、NORCと、MCTsと、1種以上のビタミンB類の混合物と、かかる量の1種以上の抗酸化物質とを含む。
[0049]組成物は、ミネラル類、その他のビタミン類、塩類、例えば、パラタント(palatants)、着色剤、乳化剤、抗菌剤、又はその他の保存料といった機能添加物類、などの物質を更に含み得る。かかる組成物に有用であり得るミネラルとしては、例えば、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、鉄、塩化物、ホウ素、銅、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、及びセレニウムなどが挙げられる。本明細書において有用な追加のビタミン類の例としては、ビタミンA、D、E、及びKなどの脂溶性ビタミン類が挙げられる。イヌリン、アミノ酸、酵素、及び補酵素なども、様々な実施形態において有用なものとして挙げられ得る。
[0050]一実施形態では、組成物は、ヒト用食品組成物及びペットフード組成物などといった食品組成物であり得る。かかる組成物としては、動物の必須栄養素を供給することが意図される食品、動物用トリーツ(例えば、ビスケット)、又は栄養補助食品が挙げられる。組成物は、ドライ組成物(例えば、キブル)、セミモイスト組成物、湿潤組成物、又はこれらの任意の混合物であってよい。別の実施形態では、組成物は、グレイビー、飲料水、飲料、ヨーグルト、粉末、顆粒、ペースト、懸濁液、チュー(chew)、モーセル(morsel)、トリート、スナック、ペレット、丸剤、カプセル剤、又は錠剤などの任意の好適な形態若しくは任意の他の好適な送達形態などの栄養補助食品であってよい。栄養補助食品は、高濃度のMCTsと、任意選択的に、LCPUFA、NORC、ビタミンB類、及び抗酸化物質とを含み得る。このようにすることにより、補助食品を少量で動物に与えることができ、あるいは動物に与える前に希釈することもできる。栄養補助食品は、動物に与える前に水若しくは他の希釈液と混合する必要がある場合もあり、あるいはかかる混合を施すことができる。別の実施形態では、MCTsは、必要とされている有効量を提供すべく他の成分と予めブレンドでされ得る。更に他の実施形態では、MCTsは、食品、スナック、ペットフード組成物、又はペットトリーツをコーティングするために使用できる。一実施形態では、MCTsは、動物に与える直前に、例えばふりかけ又は混合剤を使用して組成物に添加できる。
[0051]組成物は、任意選択的に、健康状態を導く又は維持する1種以上の補給剤を含み得る。このような補給剤は、精神衛生の改善機能又は認知機能の向上機能に関連するものであってよく、あるいは、認知機能の低下を阻害、遅延、又は軽減する物質であってよく、例えば、認知機能を向上するハーブ類又は植物類であってよい。
[0052]様々な実施形態において、ペットフード組成物又はペットトリーツ組成物は、約15%〜約50%の粗タンパク質を含む。粗タンパク質材料は、大豆油粕、ダイズタンパク質濃縮物、コーングルテンミール、小麦グルテン、綿実、及びピーナッツ油粕などの植物性タンパク質、あるいはカゼイン、アルブミン、及び肉タンパク質などの動物性タンパク質を含み得る。本明細書において有用な肉タンパク質の例としては、ブタ、子羊、ウマ、家禽、魚、及びこれらの混合物が挙げられる。
[0053]組成物は、約5%〜約40%の脂質を更に含み得る。組成物は、炭水化物源を更に含んでもよい。組成物は、約5%〜約50%の炭水化物も含み得る。このような炭水化物の例としては、例えば、コメ、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、アルファルファ、大麦、ダイズ、キャノーラ、オーツ麦、コムギ、及びこれらの混合物などの穀粒類又は禾穀類が挙げられる。組成物は、任意選択的に、乾燥ホエイ及びその他の乳製品副産物などのその他の材料も含み得る。
[0054]いくつかの実施形態では、組成物の灰分は、1%〜約15%、及び一態様では、約5%〜約10%の範囲である。
[0055]含水率は、組成物の性質に応じて様々に変動し得る。一実施形態において、組成物は、完全かつ栄養バランスのとれたペットフードであってよい。本実施形態において、ペットフードは、「ウェットフード」、「ドライフード」又は「中間含水率」の食品であってよい。「ウェットフード」は、典型的には缶又は箔袋で販売され、典型的には約70%〜約90%の範囲の含水率を有するペットフードを表す。「ドライフード」は、ウェットフードと同様の組成であるが、含水率が限定されており、典型的には約5%〜約15%又は20%であるペットフードを指すものであり、したがって、例えば、小さなビスケットのようなキブルの形態をとり得る。一実施形態では、組成物の含水率は約5%〜約20%である。ドライフード製品には、貯蔵安定性が比較的あり、微生物又は真菌による劣化又は汚染に抵抗性があるような様々な含水率の種々の食品が含まれる。同様にして、ドライフード組成物としては、例えば、ヒト又はコンパニオンアニマルのいずれかのためのペットフード又はスナックフードなどの押し出し成型食品製品も挙げられ得る。
[0056]組成物は、1種以上の繊維源も含み得る。用語「繊維」としては、可消化又は不消化、可溶性又は不溶性、発酵性又は非発酵性のいずれであったとしても、食品の「嵩」を増す全ての資源を含む。繊維類としては海洋植物などの植物資源が挙げられるが、繊維源となる微生物も使用できる。当業者に既知である、様々な可溶性繊維又は不溶性繊維も利用できる。繊維源は、ビートパルプ(サトウダイコン由来)、アラビアゴム、タルハガム、オオバコ、米ぬか、イナゴマメガム、シトラスパルプ、ペクチン、フラクトオリゴ糖、短鎖フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴフルクトース(mannanoligofructose)、ダイズ繊維、アラビノガラクタン、ガラクトオリゴ糖、アラビノキシラン、又はこれらの混合物であり得る。
[0057]あるいは、繊維源は、発酵性繊維であってよい。発酵性繊維は、これまでに、コンパニオンアニマルの免疫系に有益な効果を提供することが報告されている。発酵性繊維、又は腸内でプロバイオティクスの増殖を向上させるプレバイオティクスを提供することが当業者に知られているその他の組成物も、本発明により動物の免疫系に対し提供される有益な効果を増強する助けとなるよう、組成物に組み込まれ得る。
[0058]他の実施形態では、組成物は、プレバイオティクス又はプロバイオティクスを更に含む。プロバイオティクスは、消化したときに、特定の医学的状態の予防及び治療に有益な効果を有する、生きている微生物である。プロバイオティクスは、コロニー形成耐性として知られる現象を介し、生物学的効果を発揮するものと考えられる。プロバイオティクスは、固有の嫌気性菌叢が、消化管内において潜在的に有害な(ほとんどの場合好気的な)細菌の濃度を制限することにより、プロセスを促進する。消化管において、酵素の補給又は酵素活性に対する影響などのその他の作用態様も、プロバイオティクスに関与するその他の機能をある程度担い得る。プレバイオティクスは、結腸において、バクテリアの生育及び/又は動作能力を選択的に刺激し、宿主の健康に有益に作用する、難消化性食品原材料である。プレバイオティクスとしては、フラクトオリゴ糖(FOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、及びマンノオリゴ糖(典型的には、ペットフードなどと言った非ヒト用の食品)が挙げられる。プレバイオティクス、フラクトオリゴ糖(FOS)は、コムギ、玉ねぎ、バナナ、はちみつ、にんにく、及びポロネギなどの多くの食品に天然に見られる。FOSは、チコリーの根又はスクロースから酵素により合成することもできる。結腸におけるFOS発酵は、結果として、結腸におけるビフィズス菌(bifidobacteria)数の増加、セレニウム吸収の増加、糞便重量の増加、胃腸通過時間の短縮、及び可能性として、血中脂質濃度の低下を含む数多くの生理作用を生じる。ビフィズス菌の増加は、潜在的な病原体を阻害する化合物を生産することにより、血中アンモニア濃度を低減させることにより、並びにビタミン及び可消化酵素を産生することにより、ヒトの健康に有益であると想定されてきた。ラクトバチルス菌(Lactobacilli)又はビフィズス菌(Bifidobacteria)などのプロバイオティク細菌は、腸内微生物の均衡を改善し、抗体産生及び白血球細胞の食作用(貪食又は殺傷)活性を増強することにより免疫応答に正の作用を及ぼすと考えられている。ビフィドバクテリウム・ラクチス(Bifidobacterium lactis)は、高齢者におけるある種の態様の細胞性免疫を増強するのに有益なプロバイオティクス栄養補助食品であり得る。プロバイオティクスは、全身型の細胞性免疫応答を増強し、それ以外の点では健康な成体において、自然免疫を増進する栄養補助食品として有用であり得る。プロバイオティクスとしては、数多くの種類の細菌が挙げられるが、概して、4種の細菌属:ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacilllus acidophillus)、ビフィドバクテリア(Bifidobacteria)、ラクトコッカス(Lactococcus)、及びペディオコッカス(Pediococcus)から選択される。有益な細菌種としては、エンテロコッカス(Enterococcus)種及びサッカロミセス(Saccharomyces)種が挙げられる。動物に投与されるプロバイオティクス及びプレバイオティクスの量は、プレバイオティクス及びプロバイオティクスの種類及び性質、並びに動物の種類及び性質、例えば、年齢、体重、健康状態、性別、微生物の枯渇度合い、有害細菌の有無、及び動物の食生活などに基づき、当業者により決定され得る。概して、プロバイオティクスは、腸内細菌叢の健康的な維持のため、1日あたり、約1〜約20×1010CFU(コロニー形成単位)となる量で、一態様では、1日あたり約5×1010〜約10×1010の生菌が投与される量で、動物に投与され得る。概して、プレバイオティクスは、腸内で健康な細菌叢に正の刺激を与え、これらの「善玉」細菌を増殖させるのに十分な量で投与され得る。典型的な量は、提供毎に約1〜約10gであってよく、あるいは動物に推奨される1日あたり食物繊維量の約5%〜約40%であってよい。プロバイオティクス及びプレバイオティクスは、任意の好適な手法により組成物の一部を構成し得る。概して、薬剤は、組成物と混合され得るものであり、又は組成物の表面上に、例えばふりかけること又は噴射することにより適用され得る。薬剤がキットの一部であるとき、この薬剤は、他の材料と、又はそのパッケージ内で混合され得る。
[0059]組成物及び栄養補助食品は、例えば、成体動物、又は高齢若しくは若齢動物などの、意図されるレシピエント又は摂食対象向けに特別に処方され得る。例えば、子犬若しくは子猫に適した組成物、又は活動的な動物、妊娠中の動物、授乳中の動物、若しくは老齢の動物に適した組成物を調製できる。概して、特別調製組成物は、発達段階の異なる又は年齢段階の異なる動物による要求に適したエネルギー及び栄養素を含み得る。
[0060]本発明のある種の態様は、完全食及びバランス調整食と組み合わせて使用できる。本明細書において提供されるある種の実施形態によると、MCTsを含む組成物を高品質市販食品に使用できる。本明細書で使用するとき、「高品質の市販食品」は、先述のとおり、例えば、イヌについては米国学術研究会議(National Research Council)により、あるいはアメリカ飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials)により設定されたガイドラインによる、重要な栄養素の消化率を80%以上とするよう製造された食品を指す。同様の高栄養基準がその他の動物に使用される。
[0061]一実施形態では、食品組成物は、最終的な組成物で機能するよう選択された任意の様々な原材料又はこれらの組み合わせを含む。したがって、当該技術分野の食品技術者は、天然の原材料又は成分(例えば、植物又は植物由来のもの、動物又は動物由来のもの、及び細菌又は細菌由来のもの)、及び合成原材料又は成分から選択され得る。特定の実施形態では、原材料は、任意の禾穀類粒及び/又はそれらの画分又は構成成分、肉及び肉副産物、魚、甲殻類又はその他の海産物、その他の動物製品又は動物副産物、任意の供給源からの卵、ビタミン類、ミネラル類、塩類、甘味料、繊維、着香剤又はその他のパラタント、着色剤、及び例えば、乳化剤、安定化剤、軟化剤、及び機能性コーティングなどの機能性材料を含み得る。本発明において有用な禾穀類としては、商業的農業において現在使用されているもの、又は実務上又は植物学的に「禾穀」として単に知られるもののいずれであっても、「禾穀」作物として認識される全ての植物が挙げられる。例えば、「禾穀類」としては、トウモロコシ、コムギ、コメ、大麦、ソルガム、雑穀、オーツ麦、ライ麦、ライコムギ、ソバ、フォニオ、及びキヌアが挙げられる。当業者であれば、所定の食品組成物において、一般にかかる禾穀類製品を1種以上使用できることは認識されるであろう。本発明において有用な肉類としては、例えば、鶏又はその他の家禽、子羊、ヒツジ、子牛、ウシ、又はブタなどの筋肉組織を含む、任意の動物に由来する製品が挙げられる。本発明において有用なその他の動物製品及び副産物としては、任意の動物種の乳から誘導される酪農製品又は副産物が挙げられる。他の重要な成分又は原材料としては脂質が挙げられ、当業者であれば、食品組成物の処方にあたり、多くの植物性、動物性、又は細菌性脂質を入手可能であることを認識されるであろう。一実施形態では、脂質源は、容易に入手可能なものを含む、トウモロコシ油、ダイズ油、又はキャノーラ油などの植物脂質であり得る。別の実施形態では、脂質由来のカロリーを提供し、並びに肉食動物の関心を引くにあたり、獣脂などの動物性脂質が有用であり得る。勿論のこと、脂質などの前述の原材料のいずれかを組み合わせることは当業界で既知であり、機能特性並びに価格及び利便性に基づき食品組成物を最適に調整するのに有用である。
[0062]当業者であれば、本発明の食品組成物の処方は、処方者が、組成物中のある種の原材料の価格及び/又は利便性、並びに分析におけるある種の原材料のバッチ間変動をもとに検討可能であることから、処方がわずかに変動し得ることは認識されるであろう。したがって、所与の食品組成物又は処方は、かかる因子に依存して、バッチ間で、植物間で、更には季節間でわずかに変動し得る。食品組成物の具体的なバッチを製造する際に選択される特定原材料においてこのような変動があるものの、最終的な組成物(例えば、タンパク質、炭水化物、脂質、繊維、又は他の成分の分析)は、特定成分の最低%又は最大%に関係する特許請求の範囲又は保証書などの表示値に準拠して、一定に維持され、又は少なくとも実質的に一定に維持される。
[0063]ヒトによる摂取のために処方されたペットフード製品及び食品製品に関し、MCTsの量(%)は、組成物の約1%〜約40%の範囲であってよいものの、これよりも低濃度で、又は高濃度で補給されてもよい。様々な実施形態において、量は、組成物の約1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、4.5%、5.0%、5.5%、6%、6.5%、7%、7.5%、8%、8.5%、9%、9.5%、10%、10.5%、11%、11.5%、12%、12.5%、13%、13.5%、14%、14.5%、15%、15.5%、16%、16.5%、17%、17.5%、18%、18.5%、19%、19.5%、20%、20.5%、21%、21.5%、22%、22.5%、23%、23.5%、24%、24.5%、25%、25.5%、26%、26.5%、27%、27.5%、28%、28.5%、29%、29.5% 30%、30.5%、31%、31.5%、32%、32.5%、33%、33.5%、34%、34.5%、35%、35.5%、36%、36.5%、37%、37.5%、38%、38.5%、39%、39.5%、又は40%以上であり得る。栄養補助食品は、錠剤、カプセル剤、液体濃縮物、又はその他の同様の剤形で動物に投与するのに適したものとするため、あるいは投与前に例えば水に希釈し、ペットフード上に噴射又はふりかけるものとするため、数倍高濃度のMCTsを含有するよう処方されてよく、並びその他の同様の投与態様で処方されて良い。栄養補助食品に関し、MCTsのみが動物に直接投与されてもよく、あるいは動物の普段の食事に直接適用されてもよい。様々な実施形態において、栄養補助食品処方物は、約30%〜約100%のMCTsを含有するものの、その使用量をより少なくしてもよい。
[0064]ヒトによる摂取のために処方されたペットフード製品及び食品製品に関し、LCPUFAの量(%)は、組成物の約0.1%〜約13%の範囲であってよいものの、これよりも高濃度で補給されてもよい。様々な実施形態において、LCPUFAの量は、組成物の約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、又は5.0%以上、例えば、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、又は20%以上とすることができる。ある種の実施形態では、最大で30、40、又は50%のLCPUFAを使用できる。
[0065]ヒトによる摂取のために処方されたペットフード製品及び食品製品に関し、NORCの量(%)は、組成物の約0.1%〜約12%の範囲であってよいものの、これよりも高濃度で補給されてもよい。様々な実施形態において、NORCの量は、組成物の約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4.0%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、又は5.0%以上、例えば、例えば、6%、7%、8%、9%、10%、11%、又は12%以上、又は最大で約15%、又は更には20%とすることができる。
[0066]一実施形態では、食品組成物は、設計される食品の種類に適した主要栄養素組成物を含む。一実施形態では、食品組成物は、約20〜32%のタンパク質、約30〜50%の炭水化物、約5%〜20%の脂質、及び約15%〜25%の水分を有し得る。別の実施形態では、食品組成物は、例えば、高級又は超高級ペットフード組成物などのペットフード組成物であり得る。一実施形態では、ペットフードは、イヌ用に処方されてよく、かつタンパク質含有量は約20〜30%であり、一態様では約24〜28%、又は更には約25〜27%である。一実施形態では、ドッグフード組成物のタンパク質含有量は、約26重量%とすることができる。別の実施形態では、処方は、ネコ用のものであってよく、かつタンパク質含有量は約35〜45%であり、一態様では、約37〜42%、又は更には約39〜41%である。一実施形態では、キャットフード組成物のタンパク質含有量は、約40重量%とすることができる。
[0067]別の態様では、組成物は、1種以上の認知機能改善薬(cognitive drug)を、認知機能を向上するのに有効な量で更に含み得る。当業者であれば、組成物に添加する認知機能改善薬の量は、製造元により提示される推奨投与量に基づいて決定でき、あるいは動物の体重、動物種、年齢、及び健康状態などに基づいて決定できる。
[0068]ある種の実施形態では、組成物の1日用量は、動物毎に約5mg/日〜約5,000mg/日、10,000mg/日、又は20,000以上の範囲である。一態様では、1日用量は、動物毎に約30mg/日〜約10,000mg/日の範囲であり、特定の一態様では、動物毎に約750mg/日〜約7,500mg/日の範囲である。LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重(BW)1kg当たりのLCPUFA、NORC、及びMCTsのグラム数として測定され得る。LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重1kg当たり約0.001g〜約50gの範囲とすることができるものの、これよりも多量又は少量での投与も提供可能である一態様では、LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重1kg当たり約0.001g〜約25gとすることができる。別の態様では、LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重1kg当たり約0.001g〜約10gの範囲とすることができる。更に別の態様では、LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重1kg当たり約0.001g〜約5gとすることができる。更に別の態様では、LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重1kg当たり約0.001g〜約1gとすることができる。別の態様では、LCPUFA、NORC、及びMCTsの1日用量は、動物の体重1kg当たり約0.001g〜約0.5gとすることができる。
[0069]方法による投与は、必要に応じ又は所望に応じ、頻度を変更して又は一定頻度で実施され得る。定期的な投与の目標は、組成物又はこうした摂取から生じる直接的若しくは間接的代謝産物を定期的にかつ一定用量で動物に提供することである。このような定期的かつ一定の投与は、組成物又はその直接的若しくは間接的代謝産物の構成成分の血中レベルを一定にするのに役立つであろう。したがって、定期的な投与は、月1回、週1回、1日1回又は1日2回以上であり得る。同様に、投与は、1日おき、1週おき又は1ヶ月おき、2日おき、2週おき又は2ヶ月おき、3日おき、3週おき又は3ヶ月おきなどであってよい。投与は、1日あたり複数回であってもよい。通常の栄養必要量への補助食品として利用される場合、組成物は、例えば、経口的に又は別の方法で、動物に直接投与してもよい。あるいは、組成物は、飲料水などの流体を含む標準飼料(daily feed)若しくは食物、又は静脈療法を受ける動物の静脈内接続と、接触させることもできるし、混合することもできる。標準飼料又は食品として利用したときの投与法は、当業者にはよく知られている。
[0070]投与はまた、動物のための食餌療法の一環として実施することができる。例えば、食餌療法は、動物における運動機能又は行動機能のうちの1種以上の低下を予防、軽減、又は遅延させるのに有効な量で、本明細書に記載の組成物を動物に通常摂取させることを含んでよい。
[0071]本発明の方法によれば、組成物の投与は、食餌療法の一部としての投与を含め、動物の出生から成体期に及ぶ期間にわたってもよい。様々な実施形態において、動物はヒト又はイヌ又はネコなどのコンパニオンアニマルであってよい。ある特定の実施形態において、動物は、若齢又は成長期の動物であってよい。更に特定の実施形態において、動物は老齢動物であってよい。いくつかの実施形態において、投与は、例えば、動物がその推定寿命又は予測寿命の約30%、40%又は50%超に達したときに、定期的に、又は長期にわたって定期的に、開始する。いくつかのその他の実施形態において、動物は、その予測寿命の40、45又は50%に達している。更に他の実施形態において、動物は、より老齢であってよく、その見込まれる寿命の60、66、70、75又は80%に達している。寿命の決定は、保険統計表、計算、概算などに基づいてもよく、また寿命にプラス又はマイナスに作用することが知られている過去、現在及び将来の影響又は因子を考慮してもよい。種、性別、体格、遺伝因子、環境因子、環境ストレス因子、現在及び過去の健康状態、過去及び現在の栄養状態、ストレス因子などの考慮事項も、寿命を決定する際に影響する場合があるか、又はこれらを考慮に入れてもよい。
[0072]更なる態様において、本発明は、1種以上のMCTsを含む組成物を動物に投与するのに適したキットを提供する。キットはキット構成要素の1種以上のMCTsと、任意選択的に、(1)動物による摂食に適した1種以上のその他の原材料と、(2)1種以上(one or more if)のLCPUFA類と、(3)1種以上のNORC類と、(4)1種以上のビタミンB類と、(5)1種以上の抗酸化物質類と、(6)1種以上の認知機能改善薬と、(7)1種以上のプレバイオティクスと、(8)1種以上のプロバイオティクスと、(9)移動能力及び/又は動作能力を高める組成物及び方法により動物が恩恵を受け得るかを判定するのに好適な1種以上の診断装置と、(10)動物に投与するためのキットに提供されるMCTsと、任意の他の原材料とをいかにして組み合わせるのか、又は調製するのかについての使用説明書と;(11)動物に恩恵をもたらすための、組み合わせたキット構成成分、調製したキット構成成分、又はその他のキット構成成分の使用方法についての使用説明書と;(12)組み合わせた又は調製したキット構成成分を動物に投与するための装置と、に適したものとして、単一のパッケージに含まれる複数の別個の容器に、あるいは実際上のパッケージに含まれる別個の複数の容器に含まれ得る。それぞれの構成成分は、単一のパッケージに含まれる別個の容器に提供されてもよく、あるいは異なるパッケージに含まれる、様々な構成成分の混合物として提供されてもよい。キットは、原材料を様々な組み合わせで含み得る。例えば、キットは、1種以上のビタミンB類と、1種以上の抗酸化物質とを1つの容器内に含み、1種以上の他の原材料を1つ以上の他の容器に含む。同様にして、キットは、1つの容器内にLCPUFAとMCTsとの混合物を含み、1つ以上の他の容器内に1種以上のその他の原材料を含む。その他のこのような組み合わせは、原材料の特性、並びにそれらの物理的性質及び化学的性質、並びに適合性に基づき、当業者により製造され得る。
[0073]別の態様では、本発明は、(1)移動能力及び/又は動作能力を高めるため、本発明の組成物を使用すること;(2)本発明に関するMCTs、又はその他の構成成分を混合して、移動能力及び/又は動作能力を高めるのに適した組成物を調製すること、(3)移動能力及び/又は動作能力を高めるために本発明のキットを使用すること、並びに(4)動物に組成物を投与すること、のうちの1つ以上についての情報、又は使用説明を伝達するための手段を提供する。この手段は、1つ以上の物質的な文書又は電子文書、デジタル・ストレージ・メディア、光学的ストレージ・メディア、音声提示装置、視聴覚機器、又は情報若しくは使用説明を含む画像表示が含まれる。一実施形態では、手段は、表示されたウェブサイト、表示装置キオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、ビラ、公示、録音テープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータにより読み取り可能なチップ、コンピュータにより読み取り可能なカード、コンピュータにより読み取り可能なディスク、USB装置、ファイヤーワイヤー装置、コンピューターメモリ、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
[0074]別の態様では、本発明は、MCTsと、動物による摂取に適した、例えば、タンパク質、脂質、炭水化物、繊維、ビタミンB類、及び抗酸化物質などの1種以上のその他の原材料と、を含む食品組成物の製造方法を提供する。方法は、動物によるMCTsの摂取に適した1種以上の原材料と、場合により、例えば、LCPUFA、NORC、ビタミンB類及び/又は抗酸化物質などのその他の原材料とを混合することと、を含む。あるいは、方法は、MCTsと、所望によりその他の原材料とを、別個に、又は任意の組み合わせで、食品組成物上に例えばコーティング又はトッピングとして適用することを含む。MCTsは、食品組成物の製造及び/又は加工の任意の時点で添加することができる。この時点としては、例えば、食品組成物の「ボディ」のコア処方の一部として、MCTsを混合すること、又はそれらをコーティングとして、すなわち、食品組成物の製造後に、主に食品組成物の表面に対するコーティングとして適用すること、が挙げられる。組成物は、当該技術分野において好適な任意の方法により製造できる。
[0075]別の態様では、本発明は、本発明の組成物と、単語、図柄、デザイン、頭字語、スローガン、フレーズ、若しくはその他の装置、又はそれらの組み合わせを含み、パッケージの内容物が、例えば、老齢動物などの動物の移動能力及び/又は動作能力を高めるのに適した組成物を含むことを示す、パッケージに固定されたラベルと、を含む、パッケージを提供する。典型的には、このような装置は、パッケージ上に印刷された、用語「動作能力を高める」、「移動能力を高める」、「不活動を軽減する」、又は等価の表現を含む。組成物を包含させるのに適した任意のパッケージ又は包装材料、例えば、紙、プラスチック、ホイル、及び金属などから製造されるバッグ、箱、ボトル、缶、及び小袋などが、本発明において有用であり得る。一実施形態では、パッケージは、ラベルにおいて適するとされるとおりに、例えば、ヒト、イヌ、又はネコなどの特定の動物に適する食品組成物を含み、一態様では、コンパニオンアニマル用食品組成物を含む。
[0076]本発明は、以下の実施例により更に例示することができるものの、この例は、例示目的でのみ含まれるものであり、別途記載のない限り、本発明の範囲を制限することを意図するものではないことは理解されたい。
実施例1−イヌの動作能力を高めるためのMCT組成物
[0077]7.9歳齢〜11.3歳齢(平均年齢=9.77歳齢)の9頭のビーグル犬の老犬を使用した。体重の維持された摂食量(Super-premium-like control without MCT)をもとに、それぞれの犬の維持エネルギー必要量(maintenance energy requirement)(MER)を求めた。試験期間中、犬にはベースラインMERの100%となるよう給餌した。犬には5日間対照食を給餌し、市販の活動計により日中活動量を記録した。次に、市販の活動計で日中活動量を記録しながら、犬に5.5% MCTsを4週間給餌した。日中活動量(午前6時から午後6時まで)、及び夜間活動量(午後6時から午前6時まで)として動作能力を求めた。表1は、対照及びMCT食の栄養素性の概略を示す。
Figure 2017531651
[0078]MCT食給餌後の、老犬におけるベースライン及び平均週間活動量を、表2に要約する。MCT食給餌後の老犬は、1週間のMCT食給餌により、日中及び夜間活動量の両方の向上を示し、4週間の給餌試験の終了時には、日中及び夜間活動量の両方が高く維持された。これらのデータは、MCTsにより、移動能力及び動作能力の向上、並びにフレイルの改善又は治療が可能であることを示す。
Figure 2017531651
実施例2−ネコの動作能力を高めるためのMCT組成物
[0079]7歳齢〜12歳齢の16匹の健康なネコについて、プレベースライン維持エネルギー必要量を求めた。ネコのボディコンディションスコア(BCS)は4〜7の間であった。全てのネコには対照食を給餌した(タンパク質:41.7%;脂質:20.5%;水分:6.91%;繊維:0.48%)。プレベースライン期間中に、各ネコの維持エネルギー必要量(MER)を評価した。MERの計算式は、以下のとおりのものであった:MER(kcal/日)=60x体重(kg)。
[0080]ネコのベースライン活動量を次のとおりに求めた。ネコには推定されたMERの100%となるよう対照食を給餌し(タンパク質:41.7%;脂質:20.5%;水分:6.91%;繊維:0.48%)、1週間にわたって15秒毎に活動量計で日中活動量を記録した。
[0081]全てのネコにはMCT食を給餌し(タンパク質:42.48%;脂質:20.8%;水分:6.75%;繊維:0.24%)、4週間にわたってベースラインの100%のMER類を給餌し、4週間にわたって15秒毎に活動量計で日中活動量を記録した。動作能力データを毎週ダウンロードした。
[0082]MCT食の給餌後のベースラインと平均週間活動量とを表3に要約する。MCT食給餌後のネコは、1週間のMCT食給餌により、日中及び夜間活動量の両方の向上を示し、4週間の給餌試験の終了時には、日中及び夜間活動量の両方が高く維持された。これらのデータは、MCTsにより、移動能力及び動作能力の向上、並びにフレイルの改善又は治療が可能であることを示す。
Figure 2017531651
[0083]本明細書において、本発明の典型的な実施形態を開示してきた。具体的な用語が使用されるものの、それらは包括的に使用されるものであり、かつ説明目的で使用されるものであり、制限を意図されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲において設定する。明らかではあるが、上記技術を照らして、本発明には多くの改変及び変形が可能である。したがって、本明細書に記載のもの以外の実施可能な発明も、添付の特許請求の範囲内のものであると理解される。

Claims (20)

  1. 動物において移動能力又は動作能力を向上させるか、あるいは動物におけるフレイルを治療するための方法であって、
    移動能力若しくは動作能力が低下している動物又はフレイルを有する動物を識別することと、
    前記動物の移動能力若しくは動作能力を高めるにあたり又は前記動物のフレイルを治療するにあたり治療的に有効な量で、1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)を含む組成物を前記動物に投与することと、を含む、方法。
  2. 前記動物がコンパニオンアニマルである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記動物がネコ又はイヌである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記動物が老齢動物である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記MCTsが、式Iの構造を有する、請求項1に記載の方法:
    Figure 2017531651

    [式中、R、R’及びR”は、グリセロール鎖に対しエステル化されており、それぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有する脂肪酸である]。
  6. R、R’、及びR”のうちの約95%超が、鎖中に8個の炭素原子を有するものである、請求項5に記載の方法。
  7. 残りのR、R’、及びR”が、炭素原子が6個又は10個の脂肪酸である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記MCTsが、ペットフード組成物の一部として投与される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記MCTsが、前記動物の体重1kgあたり0.001g〜約50gの量で投与される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記MCTsが、前記動物に対する既存のペットフード組成物の供与前に、前記既存のペットフード組成物に前記MCTsを添加することにより、前記動物に投与される、請求項1に記載の方法。
  11. 動物において移動能力又は動作能力を向上させるか、あるいは動物におけるフレイルを治療するのに好適な食品組成物であって、
    約15%〜約50%のタンパク質と、
    約5%〜約40%の脂質と、
    約5%〜約50%の炭水化物と、
    約1%〜約40%の1種以上の中鎖トリグリセリド類(MCTs)と、を含み、
    前記組成物の含水率は、約5%〜約20%であり、前記MCTsが、前記動物の移動能力若しくは動作能力を高めるのに、あるいは前記動物のフレイルを治療するのに有効な量で存在する、食品組成物。
  12. 前記MCTsが、約5%〜約30%の量で存在し、前記MCTsが、式Iの構造を有する、請求項11に記載の食品組成物:
    Figure 2017531651

    [式中、R、R’及びR”は、グリセロール鎖に対しエステル化されており、それぞれ独立して6〜12個の炭素原子を有する脂肪酸である]。
  13. R、R’、及びR”のうちの約95%超が、鎖中に8個の炭素原子を有するものである、請求項12に記載の食品組成物。
  14. 残りのR、R’、及びR”が、炭素原子が6個又は10個の脂肪酸である、請求項13に記載の食品組成物。
  15. ビタミンB類の1日あたりの推奨用量の約0.1〜40倍の量で1種以上のビタミンB類を更に含む、請求項11に記載の食品組成物。
  16. 前記1種以上のビタミンB類として、
    ビタミンB1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B3(別名P又はPP)(ニコチン酸及び/又はニコチンアミドを含むナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6(ピリドキシン)、B7(別名H)(ビオチン)、B8(ミオイノシトール)、B9(別名M又はB−c)(葉酸)、B12(コバラミン)、又はこれらの塩類、複合体類、若しくはビタミンB活性を有すると認識されている、又は有することが判明している誘導体類のうちの少なくとも1種を含む、請求項15に記載の食品組成物。
  17. 抗酸化物質の1日あたりの推奨用量の約0.01〜25倍の量で1種以上の抗酸化物質を更に含む、請求項11に記載の食品組成物。
  18. 前記1種以上の抗酸化物質が、
    ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、α−リポ酸、クロロフィル、グルタチオン、ユビキノール、補酵素Q10、カロテノイド、リコピン、フラボノイド、フェノール酸、ポリフェノール、ピクノジェロール、チェリー、ブラックベリー、イチゴ、ラズベリー、クロウベリー、ブルーベリー、ビルベリー/ワイルドブルーベリー、黒スグリ、ザクロの実、ブドウ、オレンジ、プラム、パイナップル、キウイフルーツ、グレープフルーツ、ケール、チリペッパー、赤キャベツ、コショウ、パセリ、アーティチョーク、芽キャベツ、ホウレンソウ、レモン、ショウガ、ニンニク、レッドビート、アンズ、プルーン、デーツ、ソラマメ、インゲン豆、ダイズ、ピーカン、クルミ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ひまわりの種、大麦、雑穀、オーツ麦、トウモロコシ、クローブ、桂皮、ローズマリー、オレガノ、イチョウ(Ginkgo biloba)、ウヤク、パパイヤ(carica papaya)、緑茶、赤ワイン、セレニウム、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、及びブチルヒドロキシトルエン(BHT)のうちの少なくとも1種を含む、請求項17に記載の食品組成物。
  19. 前記食品組成物が、完全かつ栄養バランスのとれたペットフードとして処方される、請求項11に記載の食品組成物。
  20. 前記食品組成物が、乾燥押出成型したペットフード、ペット用トリーツ、又はセミモイストペットフード組成物として処方される、請求項11に記載の食品組成物。
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