JP2017531021A - 多発性硬化症治療用のシポニモドとラキニモドを含む組み合わせ - Google Patents

多発性硬化症治療用のシポニモドとラキニモドを含む組み合わせ Download PDF

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Abstract

本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせおよび医薬組成物、ならびに前記組み合わせおよび/または組成物の多発性硬化症、特に二次性進行型多発性硬化症の治療のための使用に関する。

Description

本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせおよび医薬組成物、ならびに前記組み合わせおよび/または組成物の多発性硬化症医薬としての使用に関する。
多発性硬化症:再発型および進行型
多発性硬化症(MS)は、世界中で百万を超える人々が冒されている神経学的疾患である。それは、若年および中年成人における神経学的障害の最も多い原因であり、対象およびその家族、友人ならびに健康管理を担う団体に与える身体的、心理的、社会的および家計上の影響が大きい。
最初に、MSは、おそらく感染症によって引き起こされる何らかの自己免疫プロセスによって媒介され、遺伝的素因に付け加わると一般に考えられている。中枢神経系(CNS)のミエリンを損傷するのは慢性炎症性病態である。MSの病因は、ミエリン抗原に対するリンパ球(すなわち、自己反応性T細胞)が循環からCNSへと浸潤することを特徴とする。MSにおける炎症期に加えて、疾患の過程において早期に軸索欠損が起こり、時間がたつにつれて広範囲にわたる恐れがあり、その後、進行性の永続的な神経障害、しばしば重度障害の発生を引き起こす。疾患に関連した症状としては、疲労、痙性、失調、脱力、膀胱直腸障害、性機能不全、痛み、振戦、発作性症状、視力障害、心理的問題および認知機能不全が挙げられる。
様々なMS病期および/またはタイプについては、Multiple Sclerosis Therapeutics(Duntiz, Ed. Rudick and Goodkin, London: Taylor & Francis, 1999)に記載されている。それらのうち、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)が初期診断時に最もよくみられる型である。診断時に、MS患者の80%から90%がRRMSである。この型のMSは、神経症状の再発、すなわち急性エピソードと、その後に続く回復期(寛解)が繰り返し起こることを特徴とする。RRMS患者の約80%において、この型は後に、疾患発症の約19年後に二次性進行型多発性硬化症(SPMS)に進行する。
患者がSPMSを発症すると、病状悪化は、不定期な再発を伴いまたは伴わず、再発間に寛解なしでまたはマイナーな寛解のみを伴って進行し、(再発が起こっている場合は)再発に関係なく連続的に障害が悪化することを症候的特徴とする。SPMSへの変化を示す症状としては、脱力および協調運動障害の一様な増加;凝った硬い脚筋;膀胱直腸問題;より強い疲労、うつ、ならびに思考の問題が挙げられる。一般に、炎症性浸潤の数は減少し、一方神経変性がSPMSのより顕著な特徴となる。
しかし、脳における炎症はRRMS患者だけでなく、SPMS患者においても起こることが最近発見された。さらに、SPMS患者において、髄膜炎を確認することができる。これらの免疫凝集物はT細胞およびB細胞リッチな構造物である。これらの構造物の隣の皮質組織は、著しく増大した病理を示す(Serafini et al, 2004)。髄膜炎の程度は神経変性の量と相関することが明らかになった。さらに、これらの構造物はSPMS患者においてのみ報告されており、RRMSまたはPPMS患者においては認められていない(Magliozzi et al 2007)。死後にCNS凝集物が確認されたSPMS患者には、早期疾患発症、進行性MSへのより速い転換、および急な病状進行(rapid morbitity)があった(Howell et al 2011)。したがって、炎症は、少なくとも一部の患者において組織変性を推進すると思われる。
RRMSは予測不可能であり得るが、典型的には明確な発作と、その後に続く回復というパターンが一貫している。SPMSでは、再発は明瞭でない傾向があり、多くの要因次第では、頻度が多くないまたはまったく起こらないことがある。しかし、SPMS患者において再発が一旦起こると、その回復は通常はRRMS患者における回復ほど完全ではない。
RRMSの治療薬は公知のものがいくつかあるが、SPMSの治療のほうが一般的に困難である。
MSに対する市販の単剤療法
現在、再発性MS(RMS)における使用が承認された疾患修飾薬がいくつか存在する。これらには、非経口薬のインターフェロンベータ1−a(例えば、Avonex(登録商標)、Rebif(登録商標)、Plegridy(登録商標))、インターフェロンベータ1−b(Betaseron(登録商標)、Extavia(登録商標))、グラチラマー酢酸塩(Copaxone(登録商標))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、ナタリズマブ(Tysabri(登録商標))およびアレムツズマブ(Lemtrada(登録商標));ならびに経口薬のフィンゴリモド(Gilenya(登録商標))、テリフルノミド(Aubagio(登録商標))およびフマル酸ジメチル(Tecfidera(登録商標))が含まれる。これらの薬物の大半は、免疫調節薬として働くと考えられている。ミトキサントロンおよびナタリズマブは、免疫抑制薬として働くと考えられている。しかし、それぞれの作用機序は部分的にしか明らかにされていない。
他の治療手段としては、対症療法(疾患によって引き起こされた症状を改善するのに適用されるすべての療法を指す)および急性再発のコルチコステロイドによる治療が挙げられる。ステロイドはMSの過程に経時的に影響を及ぼさないが、一部の対象において発作の時間間隔および重症度を低減することができる。
MSに対する開発中の単剤療法の例
シポニモド
シポニモドは、スフィンゴシン1−リン酸(S1P)受容体モジュレーターと呼ばれる薬物群に属する。前記群の別のメンバーは、RRMSを治療するために市販されているフィンゴリモド(Gilenya(登録商標))である。
シポニモドは第二相試験(すなわち、BOLD試験)で試験され、RRMSを治療する際に0.25mg、0.5mg、1.25mg、2mgおよび10mgの用量で経口投与すると、用量依存的な有効性を示した。
S1P受容体モジュレーターは、白血球がリンパ節から末梢血に遊走する能力を妨げることが知られている。それはリンパ球をリンパ節に隔離することができ、多発性硬化症においてリンパ球が中枢神経系に移動し、自己免疫応答するのを防ぐ。
しかし、シポニモドは血液脳関門を乗り越え、またCNSにおける細胞に直接の有益な効果があり得る。S1P受容体モジュレーターは、傷害後のグリア細胞および前駆細胞の修復過程を刺激すると報告されており(Alejandro Horga et al, Expert Rev Neurother 8(5), 699-714, 2008)、これはSPMSにおける有効性の根拠となり得る。
ラキニモド
ラキニモドは、RRMSの治療用の経口製剤として提案されている。それは2つの第三相試験(すなわち、BRAVO試験およびALLEGRO試験)で試験され、RRMSを治療する際に0.6mgの用量で1日1回、24か月にわたって経口投与すると、有効性を示した。
ラキニモドおよびそのナトリウム塩の形が、例えば米国特許第6077851号明細書に記載されている。ラキニモドの作用機序は完全には理解されていない。
疾患修飾薬の併用療法
MSなどの所与の病態を治療するために2種の薬物を投与すると、潜在的な問題がいくつか生じる。両薬物間の生体内での相互作用は複雑である。いかなる単一の薬物の作用も、その吸収、分布、および排泄と関係付けられる。2種の薬物が体内に導入されると、薬物はそれぞれ、他方の吸収、分布、および排泄に影響を及ぼし、したがって他方の作用を変化させることができる。例えば、一方の薬物は、他方の薬物の消失の代謝経路に関与する酵素の産生を抑制し、活性化し、または誘導することがある。
国際公開第2013055907号パンフレットでは、RRMSの動物モデル(すなわち、C57Bl/6系統のマウスにおけるMOG誘導実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE))において、実験的薬物ラキニモドと市販薬物フィンゴリモドを含む組み合わせが試験されている。このモデルは、RRMSを治療するための予防剤として医薬品の有効性を試験するための確立されたモデルである。10mg/kgのラキニモドと0.3mg/kgのフィンゴリモドの組み合わせは、疾患の重症化を予防する際に相乗効果を示した。
しかし、薬物組み合わせの他の例において、相乗作用の欠如または拮抗作用さえもみられ、他の望ましくない副作用が報告された。
フィンゴリモドとインターフェロンの併用投与は、どちらか一方の療法の臨床的有効性を損なうことがわかっている(Brod et al, Annals of Neurology, 47, 127-131, 2000)。別の実験では、プレドニゾンの追加は、インターフェロンベータとの併用療法において、その上方制御効果に対して拮抗的に働くことが報告された(Salama et al, Multiple Sclerosis, 9, 28-31, 2003)。
一例において、ナタリズマブとインターフェロンベータ1−aの組み合わせは予期しない副作用のリスクを上昇させることが認められた(Rudick et al, New England Journal of Medicine, 354, 911-923, 2006;Kleinschmidt-DeMasters, New England Journal of Medicine, 353, 369-379, 2005;Langer-Gould, New England Journal of Medicine, 353, 369-379, 2005)。
したがって、同じ病態を治療するのに2種の薬物を投与すると、各薬物が対象における他方の治療活性を補完するか、対象における他方の治療活性に影響を及ぼさないか、またはそれに干渉するか予測不可能である。2種の薬物間の相互作用は各薬物の所期の治療活性に影響を及ぼすことがあるだけでなく、毒性代謝物のレベルを上昇させることがある。相互作用は各薬物の副作用を増大または低減することもある。したがって、疾患を治療するのに2種の薬物を投与すると、各薬物の負の側面のプロファイルがどのように変化するか予測不可能である。さらに、2種の薬物間の相互作用の効果がいつ現れるかを正確に予想するのは困難である。例えば、薬物間の代謝的相互作用は、第2の薬物の初期投与時、2種の薬物が定常状態濃度に到達した後、または薬物の一方の中止時に顕在化することがある。
したがって、出願時の技術水準では、2種の特定薬物、特にシポニモドとラキニモドの併用療法の効果は併用の研究の結果が利用可能になるまで予想することができない。
自己免疫疾患、例えばSPMSの有効な医薬を提供する必要がある。
驚くべきことに、シポニモドとラキニモドの併用療法は、自己免疫疾患、特にSPMSの治療、予防またはその進行の遅延において著しい利益をもたらす。
驚くべきことに、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、損傷を受けたCNS(例えば、疾患の発生後/再発が起こった後)におけるMSを治療し、相乗的にリンパ球の数を低減するのに有効であることが明らかになった。したがって、例えば、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、(i)炎症性事象、例えばSPMS患者のCNSにおける髄膜炎を和らげることができ、かつ/または(ii)SPMS患者における再発の回数および/もしくは重症度を有効に低減するものと予想される。
驚くべきことに、薬物相互作用の証拠がないことが明らかになった。本発明の併用療法の相乗活性は、生物学的応答の向上を表す。
驚くべきことに、シポニモドとラキニモドを含む併用治療は、シポニモドまたはラキニモドによる単剤療法と比較すると、効果の発現が速いことが明らかになった。
MOG/CFA/百日咳毒素免疫C57/Bl6マウスにおける、リンパ球を低減するためのシポニモドおよびラキニモドの使用を示す図である。 C57/Bl6マウスにおけるMOG/CFA/百日咳毒素によって誘導された実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を治療するためのシポニモドおよびラキニモドの使用を示す図である。例えば、後肢麻痺によって特徴づけられる重度CNS損傷後に開始された治療。 C57/Bl6マウスにおける、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)時の血液および脳組織中のシポニモドおよびラキニモドのレベルを示す図である。薬物相互作用の証拠なし。 C57/Bl6マウスにおけるMOG/CFA/百日咳毒素によって誘導された実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を治療するためのシポニモドおよびラキニモドの使用を示す図である。進行中のCNS損傷時(例えば、疾患の発生後)に開始された治療。
本発明は、二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延における使用のためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせを提供する。
本発明の別の態様は、医薬として使用するためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせに関する。
さらに、本発明の別の態様は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせに関する。
さらに、本発明の別の態様は、シポニモドおよびラキニモドと、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物に関する。
さらに、本発明の別の態様は、そのような治療を必要とする対象における二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延の方法であって、シポニモドとラキニモドを含む治療有効量の組み合わせを前記対象に投与するステップを含む方法に関する。
さらに、本発明の別の態様は、そのような治療を必要とする対象における二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延の方法であって、
(i)前記対象における前記二次性進行型多発性硬化症を診断するステップと、
(ii)シポニモドとラキニモドを含む治療有効量の組み合わせを前記対象に投与するステップと
を含む方法に関する。
誤解を避けるために、本明細書において「背景技術」の見出しで先に開示された情報は本発明にとって重要性があり、本発明の開示の一部分として解釈されるべきであるということをここに述べる。
本明細書では別段の記載がない限り、以下の用語にはそれぞれ、以下に記載の定義があるものとする。
本明細書の説明および特許請求の範囲の全体にわたって、「含む(comprise)」および「含有する(contain)」という用語ならびにそれらの変形は「〜を含むが〜に限定されない」という意味であり、他の部分、添加剤、成分、整数またはステップを排除することを意図したものではない(またそれらを排除しない)。
本明細書の説明および特許請求の範囲の全体にわたって、文脈上、別の意味に解釈されない限り、単数形は複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、本明細書(という用語は説明と特許請求の範囲とを包含する)では、文脈上、別の意味に解釈されない限り、複数および単数を考慮するものと理解されたい。
本発明の特定の態様、実施形態、または実施例に関連して記載された特徴、整数、特性、化合物、化学部分または基は、本明細書に記載された他のいずれかの態様、実施形態、または実施例と不適合でない限り、それらに適用可能であると理解されたい。本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約および図面を含む)で開示された特徴のすべて、および/または同じように開示されたいずれかの方法もしくはプロセスのステップのすべては、そのような特徴および/またはステップの少なくとも一部が相互排他的な組合せを除いて、いずれの組合せで組み合わされてもよい。本発明は、前述のいずれの実施形態の詳細にも限定されない。本発明は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約および図面を含む)で開示された特徴のいずれか新規の1つもしくはいずれか新規の組合せ、または同じように開示されたいずれかの方法もしくはプロセスのステップのいずれか新規の1つもしくはいずれか新規の組合せにまで及ぶ。
本明細書では「シポニモド」は、式(I)の化合物

ならびにその薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物および/または水和物を含むと理解される。本明細書ではシポニモドは、IUPAC名1−{4−[1−((E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ)−エチル]−2−エチル−ベンジル}−アゼチジン−3−カルボン酸(BAF312)である。本発明の好ましい実施形態において、シポニモドはシポニモド遊離塩基またはシポニモド塩の形で存在する。シポニモドの薬学的に許容される塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩および硫酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、ヘミフマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、メタンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩などの有機酸塩、または適切な場合、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびアルミニウムなどの金属の塩、トリエチルアミンなどのアミンの塩、ならびにリシンなどの二塩基性アミノ酸の塩が挙げられる。好ましい実施形態において、シポニモドはシポニモドヘミフマル酸塩である。
本明細書では「ラキニモド」は、式(II)の化合物

ならびにその薬学的に許容される塩、多形体、溶媒和物および/または水和物を含むと理解される。本明細書ではラキニモドは、IUPAC名5−クロロ−N−エチル−4−ヒドロキシ−1−メチル−2−オキソ−N−フェニル−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミドである。本発明の好ましい実施形態において、ラキニモドはラキニモド遊離酸またはラキニモド塩の形で存在する。ラキニモドの薬学的に許容される塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびアルミニウムなどの金属の塩が挙げられる。一実施形態において、ラキニモドはラキニモドナトリウムである。
本明細書では、シポニモドまたはラキニモドのミリグラム単位で測定された「量」または「用量」は、製剤の形にかかわらず、製剤中に存在しているシポニモド遊離塩基またはラキニモド遊離酸のミリグラム数を指す。「ラキニモド0.6mgの用量」は、製剤中におけるラキニモド遊離酸の量は製剤の形にかかわらず0.6mgであることを意味する。したがって、塩、例えばラキニモドナトリウムの形であるとき、ラキニモド遊離酸0.6mgの用量を提供するのに必要な塩の重量は、追加の塩イオンの存在のため0.6mgより多い(例えば、0.64mg)。同様に、シポニモドが塩、例えばシポニモドヘミフマル酸塩の形をとるとき、シポニモド遊離塩基0.5mgの用量を提供するのに必要な塩の重量は、追加の塩イオンの存在のため0.5mgより多い。
本明細書では、「単位用量(単数)」、「単位用量(複数)」および「単位剤形(単数または複数)」は、単一の薬物投与単位(単数)/単位(複数)を意味する。
本明細書では、数値または範囲に関連した「約」は記載されたまたは特許請求された数値または範囲の±10%を意味する。
パラメータ範囲が規定されている場合、その範囲内のすべての整数、およびそれらの小数第1位も本発明によって規定されていることが理解されよう。例えば、「0.1〜2.5mg/日」は、0.1mg/日、0.2mg/日、0.3mg/日など、2.5mg/日までを包含する。
組み合わせ(組合せ物):
本発明は、同時、異時または逐次使用のための配合製剤または医薬組成物などのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせに関する。
本明細書では「配合製剤」という用語は、特に、シポニモドとラキニモドは独立して、別個の形でまたは顕著な量の活性成分との異なる配合剤の使用によって投与することができるという意味で、「キットオブパーツ」を規定する。配合製剤における投与されるラキニモドの量とシポニモドの量の比は、例えば治療対象の患者部分集団のニーズまたは単独の患者のニーズに対処するために変更することができ、それらのニーズは患者の年齢、性別、体重などによって様々であり得る。キットオブパーツのパーツを同時に投与することができ、またはキットオブパーツのいずれかのパーツに対して、例えば異なる時点に、同じもしくは異なる時間間隔で時差的に投与することができる。
組み合わせは、アドオン療法としてさらに使用することができる。本明細書では「アドオン」または「アドオン療法」は、療法における使用のための試薬の集合体を意味し、療法を受ける対象は1種または複数の試薬の第1の治療レジメンを開始した後、第1の治療レジメンに加えて、1種または複数の異なる試薬の第2の治療レジメンを開始するので、したがって療法で使用される試薬のすべてが、同時に開始されるわけではない。例えば、シポニモド療法を既に受けている患者にラキニモド療法を加えること。
シポニモドとラキニモドを含む組み合わせの投与によって、有益な効果、例えば相乗的治療効果がもたらされ、または他の驚くべき有益な効果がもたらされ、例えばシポニモドとラキニモドを含む組み合わせで使用される活性成分の1種だけを適用する単剤療法に比べて、副作用が少なくかつ/もしくは弱くなる。
特に、無効量のシポニモドとラキニモドを含むシポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、どちらかの化合物単独の有効量と同じ効果を挙げることができる。
特に、ラキニモドに反応しない患者において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、シポニモド単独による単剤療法に比べて高い治療効果を挙げることができる。
特に、シポニモドに反応しない患者において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、ラキニモド単独による単剤療法に比べて高い治療効果を挙げることができる。
別の利益は、ラキニモドまたはシポニモドの一方しか適用しない単剤療法に比べて低用量のシポニモドとラキニモドを使用できることである。例えば、使用する投与量が少なくなる可能性があるだけでなく、適用頻度も少なくなる可能性もある。また、副作用の発生率を減少させる可能性があり、かつ/またはラキニモドもしくはシポニモドをベースにした療法に対する反応する患者比率を高める可能性がある。こうしたことはすべて、治療対象の患者の願望および要求と一致している。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、シポニモドおよびラキニモドが治療有効量で存在している、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、シポニモドおよびラキニモドが相乗的治療効果を生じる量で存在している、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜10mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜2.0mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜0.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が1.2mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.6mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.3mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のラキニモドの量が0.25mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、ラキニモドがラキニモドナトリウムである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜10mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が0.25〜1.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が2.0mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が1.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が1.0mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、組み合わせ中のシポニモドの量が0.5mgである、組み合わせを提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせであって、シポニモドがシポニモドヘミフマル酸塩である、組み合わせを提供する。
シポニモドとラキニモドを含む医薬組成物:
本発明はまた、シポニモドおよびラキニモドと、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物にも関する。
「薬学的に許容される担体」は、妥当なベネフィット/リスク比に相応した、過度の有害な副作用(毒性、刺激、およびアレルギー反応など)のない、ヒトおよび/または動物での使用に適した担体または添加物を指す。それは、本化合物を対象に送達するための、薬学的に許容される溶媒、懸濁化剤または媒体とすることができる。
治療有効量の活性成分と1種または複数の好適な薬学的に許容される担体を含む本発明による医薬組成物は、好ましくは、温血動物(ヒトおよび動物)への経口もしくは直腸投与などの経腸投与;または筋肉内、静脈内、経鼻もしくは経皮投与などの非経口投与に適している。
経口投与用の組成物が好ましい。
経腸または非経口投与用の組成物は、例えば錠剤、カプセル剤、坐剤またはアンプル剤などの単位剤形である。
個々の用量中の活性成分の単位含有量はそれ自体が治療有効量を構成する必要はない。というのは、複数の投与単位の投与によってそのような量に到達することができるからである。本発明による組成物は、例えば活性成分の治療有効量の約10%〜約100%を含有することができる。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.1〜10mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.1〜2.0mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.1〜0.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が1.2mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.6mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.3mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のラキニモドの量が0.25mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、ラキニモドがラキニモドナトリウムである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が0.1〜10mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が0.25〜1.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が0.5〜1.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が2.0mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が1.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が1.0mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、組成物中のシポニモドの量が0.5mgである、組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む組成物であって、シポニモドがシポニモドヘミフマル酸塩である、組成物を提供する。
別段の指示がない限り、本発明による医薬組成物は、それ自体公知の方式で、例えば通常の混合、造粒、被覆、溶解または凍結乾燥プロセスによって調製される。経口剤形用の組成物を調製する際に、通常の医薬媒体、例えば水、グリコール、油、アルコール、デンプン、糖、または結晶セルロースなどの担体、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などであればいずれでも使用することができる。投与が容易であるため、錠剤およびカプセル剤は最も有利な経口投与単位形態を表し、その場合は当然、固体の医薬担体が使用される。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物であって、錠剤またはカプセル剤である医薬組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物であって、錠剤である医薬組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、シポニモドおよびラキニモドと少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物であって、カプセル剤である医薬組成物を提供する。
シポニモドとラキニモドを含む組み合わせの自己免疫疾患、例えばSPMSを治療するための使用
驚くべきことに、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、治療用のEAEモデルにおいて、すなわちMOG/CFA/百日咳毒素の注射によってEAEが誘導され、臨床症状が明らかになった後のC57/Bl6マウスへの投与によって、疾病負荷を改善し、相乗的にリンパ球の数を減少させるのに有効であることが明らかになった。このモデルは、損傷を受けたCNS(例えば、疾患の発生後/再発が起こった後)に対するMS治療のためのモデルであるので、このモデルは特に後期RRMS患者またはSPMS患者に関連があり、臨床的に正常な患者における再発予防には関連がない。したがって、シポニモドを単独で使用した療法に比べて、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、(i)炎症性事象、例えばSPMS患者のCNSにおける髄膜炎を和らげることができ、かつ/または(ii)SPMS患者における再発の回数および/もしくは重症度を有効に低減する可能性がある。
シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、多発性硬化症(MS)、例えば再発寛解型MS(RRMS)、一次性進行型MS(PPMS)、二次性進行型MS(SPMS)および再発性SPMSなどの自己免疫疾患の治療において使用することができる。本発明のシポニモドは、好ましくはRRMSおよび/またはSPMS、最も好ましくはSPMSの治療に使用される。
「SPMS」は、「初期の再発寛解型疾患経過と、その後に続く不定期な再発、マイナーな寛解、およびプラトーを伴いまたは伴わない進行」と定義される(Lublin, F.D., Reingold, S.C. (1996) Defining the clinical course of multiple sclerosis. Neurology, 46: 907-911)。初期の再発寛解型疾患経過を伴うMSの診断は、2010年改訂McDonaldの診断基準により定義される(Polman CH, Reingold S, Banwell B, et al. (2011). Diagnostic criteria for multiple sclerosis: 2010 revisions to the McDonald criteria. Ann Neurol; 68: 292-302)。進行とは、再発からの回復が不完全であることによっては説明されない(Lublin, F.D., Baier, M., Cutter, G. (2003) Effect of relapses on development on residual deficit in multiple sclerosis. Neurology, 51: 1528-1532)、少なくとも6か月にわたる連続的な神経学的障害悪化を意味する(Rovaris M., Confavreux C., Furlan R. et al. (2006). Secondary progressive multiple sclerosis: current knowledge and future challenges; Lancet Neurology 5: 343-354)。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、再発の非存在下または再発とは無関係に障害増大が少なくとも6か月間進行していることを特徴とするSPMS患者の治療に使用される。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、EDSSスコア2.0〜8.0、より好ましくは2.5〜7.0、最も好ましくは3.0〜6.5の障害度を有するSPMS患者の治療に使用される。
「EDSS」はKurtzke総合障害度スケールを表し、多発性硬化症における障害を数量化する方法である(表1を参照のこと)。EDSSは8つの機能系(FS)における障害を数量化し、それによって、神経科医がこれらのそれぞれにおいて機能系スコア(FSS)を割り当てることが可能になる。Kurtzkeは機能系を以下の通り定義する:錐体路、小脳、脳幹、感覚、膀胱直腸、視覚、脳幹、その他。
機能系(FS)は0(低レベルの問題)から5(高レベルの問題)のスケールで点数化され、臨床的に認められた障害のレベルを最もよく反映する。「その他」というカテゴリーは数値で評価されるのではなく、運動障害のような特定の問題と関係する障害を測定する。
一方、全EDSSスコアは、歩行とFSスコアの2つの要因によって決まる。4.0未満のEDSSスコアはFSスコア単独で決まる。EDSSスコアが4.0以上の人には、ある程度の歩行障害がある。4.0から9.5の間のスコアは、歩行能力とFSスコアの両方によって決まる。
本明細書では「治療」/「治療すること」という用語は、(1)状態、障害もしくは病態に苦しむことがあるもしくはその素因があり得るが、状態、障害もしくは病態の臨床または準臨床症状をまだ発症していないもしくは示していない動物、特に哺乳類、特にヒトにおいて発現する状態、障害もしくは病態の臨床症状の出現を予防もしくは遅延すること;(2)状態、障害もしくは病態を抑制すること(例えば、疾患の発生、または少なくとも1つのその臨床もしくは準臨床症状の維持治療時におけるその再発を抑止、低減または遅延させること);および/または(3)病態を軽減すること(すなわち、状態、障害もしくは病態またはその臨床もしくは準臨床症状の少なくとも1つの退行を引き起こすこと)を包含する。治療対象の患者にとっての利益は統計学的にみて有意であり、または患者もしくは医師にとって少なくとも知覚できることである。しかし、疾患を治療するために医薬を患者に投与しても、結果が必ずしも有効な治療とは限らないことがあることを理解されたい。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、RRMSまたはSPMS、好ましくはSPMSの症状を低減するのに有効である。一実施形態において、症状は、MRIモニターによる多発性硬化症疾患活動性、障害進行、脳萎縮、神経細胞機能障害、神経細胞傷害、神経細胞変性、視覚機能の悪化、可動性障害、認知障害、脳容積の減少、全身的健康状態、機能状態および/または生活の質の悪化である。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、SPMS患者において、障害進行を例えばEDSSで評価して遅延させる。
一実施形態において、治療は、EDSSで測定した場合のSPMS患者における3か月確認障害進行停止期間(time to 3-month confirmed disability progression)を治療していない患者に比べて増加させることを含む。EDSSで測定された障害進行は典型的には、ベースラインから少なくとも1ポイント(ベースラインEDSSスコア3.0〜5.0の患者において)または少なくとも0.5ポイント(ベースラインEDSSスコア5.5〜6.5の患者において)の増加と定義される。進行が持続されていることを確認するには、この増加が3か月後の来診時に存在しなければならない。
一実施形態において、3か月確認障害進行停止期間が少なくとも10%増加する。
一実施形態において、3か月確認障害進行停止期間が少なくとも25%増加する。
一実施形態において、3か月確認障害進行停止期間が20〜75%増加する。
一実施形態において、3か月確認障害進行停止期間が10〜75%増加する。
別の実施形態において、3か月確認障害進行停止期間が25〜50%増加する。
別の実施形態において、3か月確認障害進行停止期間が25〜40%増加する。
一実施形態において、本発明のシポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、例えば時限25フィートの歩行試験(timed 25-foot walk test)(T25−FW)で評価して、SPMS患者において可動性障害の悪化を遅延させる。
T25−FWは、時限25フィート歩行(timed 25-walk)に基づいた定量的可動性および下肢機能能力試験である。患者は、明確に表示された25フィートのコースの一端へと向かって、できるだけ速く、しかも安全に25フィート歩くよう指示される。時間は、スタートの指示の開始から計算され、患者が25フィートの標識に到達したときに終わる。この作業は、患者に同じ距離を歩いて引き返してもらうことによって直ちに再び繰り返される。T25−FWは多発性硬化症機能評価(MSFC)の3つの構成要素の1つであり、MSFCは上肢機能、歩行および認知機能を評価する複合尺度である(Fisher JS et al. for the National MS Society Clinical Outcomes Assessment Task Force (1999). The multiple sclerosis functional composite measure: an integrated approach to MS clinical outcome assessment. Mult Scler; 5: 244-250)。
一実施形態において、治療は、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間(time to 3-month confirmed worsening)を遅延させることを含む。
一実施形態において、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間が少なくとも10%増加する。
一実施形態において、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間が少なくとも25%増加する。
一実施形態において、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間が10〜80%増加する。
一実施形態において、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間が20〜80%増加する。
別の実施形態において、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間が25〜70%増加する。
別の実施形態において、治療していない患者に比べて、T25−FWにおけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間が25〜50%増加する。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、SPMS患者において、治療していない患者に比べて、磁気共鳴イメージング(MRI)によって測定されるT2病変容積の増加、例えば2年以内の治療でベースラインからの増加を低減する。T2病変は、T2コントラストを強調するMR画像を使用して検出される。T2病変は新たな炎症活動を表す。
一実施形態において、2年以内の治療でT2病変容積のベースラインからの増加は、治療していない患者に比べて少なくとも10%低減される。
一実施形態において、2年以内の治療でT2病変容積のベースラインからの増加は、治療していない患者に比べて少なくとも25%低減される。
一実施形態において、2年以内の治療でT2病変容積のベースラインからの増加は、治療していない患者に比べて10〜100%低減される。
一実施形態において、2年以内の治療でT2病変容積のベースラインからの増加は、治療していない患者に比べて20〜100%低減される。
別の実施形態において、2年以内の治療でT2病変容積のベースラインからの増加は、治療していない患者に比べて25〜90%低減される。
別の実施形態において、2年以内の治療でT2病変容積のベースラインからの増加は、治療していない患者に比べて30〜80%低減される。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、SPMS患者において、脳容積変化(%)で測定された脳容積の減少を低減または抑制する。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、SPMS患者において、EQ−5Dで定義される全身的健康状態を高め、または全身的健康状態の悪化を遅延させる。EQ−5Dは、全身的健康状態を測定するために使用される標準アンケートである。それは、5つの分野を測定する(可動性、セルフケア、通常の活動、痛み/不快、不安/うつ)。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、多発性硬化症の身体的(20項目)および心理的(9項目)インパクトを測定する手段である多発性硬化症インパクトスケール(MSIS−29)で測定される健康関連生活の質を、SPMS患者において高めるまたはその低下を遅延させる。
一実施形態において、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせは、SPMS患者において、年率換算再発率を低減する。本明細書では「再発率」という用語は、単位時間当たりの確認された再発の回数を指す。本明細書では「年率換算再発率」という用語は、365を乗じ、その患者の服薬日数で割った、各患者の確認された再発の回数の平均値を指す。
本明細書では「対象」という用語は好ましくはヒト、特にMS、例えばSPMSと診断された患者を指す。
本明細書では「治療有効量」という用語は典型的には、活性成分または活性成分の組合せの量を指し、対象に投与されると、治療効果をもたらすのに十分な量であり、例えばSPMSの治療、予防またはその進行の遅延に十分な量(例えば、症状の改善をもたらす量)である。
上記の適応症(病態および障害)では、活性成分の適切な投与量は、例えば使用される固形化合物、宿主、投与方法ならびに治療されている病態の性質および重症度に応じて変わることになる。
ヒトにおいて、ラキニモドの指示される1日投与量は、約0.1〜約10mg、例えば約0.1〜約2.0mgまたは約0.1〜約1.2mgの範囲のラキニモドであり、好都合な投与、例えば1日4回までの分割投与が行われる(例えば、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせの同じ単位剤形を1日当たり4回投与)。
ヒトにおいて、シポニモドの指示される1日投与量は、約0.1〜約10mg、例えば約0.1〜約2.0mgまたは約0.25〜約1.5mgの範囲のシポニモドであり、好都合な投与、例えば1日4回までの分割投与が行われる(例えば、シポニモドとラキニモドを含む組み合わせの同じ単位剤形を1日当たり4回投与)。
通常の技能を有する医師または臨床医は、適切な用法用量を容易に決定および処方することができる。
ラキニモドの単位剤形は、経口投与で0.1〜10mgのラキニモドを含有することができる。
シポニモドの単位剤形は、経口投与で0.1〜10mgのシポニモドを含有することができる。
上記の障害、例えばSPMSの治療におけるシポニモドとラキニモドを含む組み合わせの有用性は、以下に示すものを含めて様々な標準試験で確認することができる。
[実施例1]
動物モデルからのデータ
実施例1.1:マウスにおける脳脊髄液(CSF)中のシポニモドのレベル
雌性C57Bl/6マウスを1日3mg/kgのシポニモドを8日間経口投与して治療した。最後に投与してから8時間後、動物を屠殺し、血液、脳およびCSF中のシポニモドのレベルを測定した。
データを以下の表1にまとめる。動物3〜5匹の平均値および平均値の標準誤差(括弧内)を示す。
これから、シポニモドの臨床的に意味がある用量(マウスにおいて3mg/kg)は、CSFにおいてS1P1(0.4nM)およびS1P5(1nM)のEC50を超える曝露につながることがわかる。
実施例1.2:MOG/CFA/百日咳毒素で治療されたC57/Bl6マウスにおけるリンパ球を低減するためのシポニモド、ラキニモドおよびそれらの組み合わせの使用
雌性C57Bl/6マウスをCFA中200μgの組換えMOG1−125で皮下免疫し、続いて100ngの百日咳毒素を1回腹腔内注射した。2日後、さらに100ngの百日咳毒素を腹腔内注射により投与した。第1の臨床症状が出て3日後、マウスを媒体、0.3mg/kgのシポニモド、10mg/kgのラキニモドまたは0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドにランダム化し、前記の1日用量で29日間治療した。C57/Bl6マウスにおけるMOG/CFA/百日咳毒素によって誘導された実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルがQuancard et al(Chem Biol. 19(9):1142-51, 2012)に記載されている。
結果を図1に示す。10mg/kgのラキニモドを用いた治療は、リンパ球を有意には低減しなかった。0.3mg/kgのシポニモドを用いた治療によって、リンパ球が低減した。0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドの組み合わせは、リンパ球低減に及ぼす相乗効果を示した。統計学的有意差p<0.05。
実施例1.2:C57/Bl6マウスにおけるMOG/CFA/百日咳毒素免疫実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を治療するためのシポニモド、ラキニモドおよびそれらの組み合わせの使用
雌性C57Bl/6マウスをCFA中200μgの組換えMOG1−125で皮下免疫し、続いて100ngの百日咳毒素を1回腹腔内注射した。2日後、さらに100ngの百日咳毒素を腹腔内注射により投与した。第1の臨床症状が出て3日後、マウスを媒体、0.3mg/kgのシポニモド、10mg/kgのラキニモドまたは0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドにランダム化し、前記の1日用量で30日間治療した。重度のCNS神経学的疾患および組織損傷が起こった後に治療を開始した。さらに詳細には、その後、後肢麻痺によって特徴づけることができる重度CNS損傷が既に起きていた。
結果を図2に示す。10mg/kgのラキニモドを用いた治療は疾病負荷を有意には改善しなかった(累積EAEスコア)。0.3mg/kgのシポニモドを用いた治療によって、疾病負荷が低減した(累積EAEスコア)。0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドの組み合わせは、媒体で治療した動物に比べ、疾病負荷(累積EAEスコア)の有意な改善を示した。統計学的有意差p<0.05。
実施例1.3:C57/Bl6マウスにおける実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)時の血液および脳組織中のシポニモドおよびラキニモドのレベル
雌性C57Bl/6マウスをCFA中200μgの組換えMOG1−125で皮下免疫し、続いて100ngの百日咳毒素を1回腹腔内注射した。2日後、さらに100ngの百日咳毒素を腹腔内注射により投与した。マウスに、媒体、0.3mg/kgのシポニモド、10mg/kgのラキニモドまたは0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドを最長21日間投与した。免疫細胞がCNSに入り、その結果麻痺が生じた後に治療を開始し、組織損傷を限定した。
結果を図3に示す。併用療法では、シポニモドまたはラキニモドの血中または脳中の濃度変化が有意でなかった。薬物相互作用の証拠はなかった。併用療法の有効性は、生物学的応答の向上を表す。統計学的有意差なしp>0.05。
実施例1.4:C57/Bl6マウスにおけるMOG/CFA/百日咳毒素免疫実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を治療するためのシポニモド、ラキニモドおよびそれらの組み合わせの使用
雌性C57Bl/6マウスをCFA中200μgの組換えMOG1−125で皮下免疫し、続いて100ngの百日咳毒素を1回腹腔内注射した。2日後、さらに100ngの百日咳毒素を腹腔内注射により投与した。免疫細胞がCNSに浸潤して、組織損傷を開始した後、マウスを媒体、0.3mg/kgのシポニモド、10mg/kgのラキニモドまたは0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドにランダム化し、前記の1日用量で21日間治療した。
結果を図4に示す。10mg/kgのラキニモドを用いた治療は毎日疾患重症度を有意には改善しなかった。0.3mg/kgのシポニモドを用いた治療は神経学的麻痺を一時的に低減した(免疫化後日数18〜21)が、しかし動物は最終的に慢性の非寛解期に入った。0.3mg/kgのシポニモド+10mg/kgのラキニモドの組み合わせは、媒体で治療した動物に比べ、疾病負荷の有意な改善を示した。神経学的麻痺からの回復はラキニモドまたはシポニモドの単剤療法よりも有意に良好であった。統計学的有意差p<0.05。
[実施例2]
臨床試験
二次性進行型多発性硬化症患者におけるシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性および安全性を評価する多施設ランダム化二重盲検並行群間比較プラセボ対照可変投与期間試験。
1.試験の目的
a)主要目的
主要目的は、EDSSで測定した場合のSPMS患者における3か月確認障害進行停止期間を遅延させる上での、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を示すことである。
b)重要な副次的目的
第1の副次的目的は、時限25フィートの歩行試験(T25−FW)におけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化停止期間を遅延させる上での、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を示すことである。
第2の副次的目的は、試験の目的を達成するために、T2病変容積のベースラインからの増加を低減する上での、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を示すことである。
c)別の副次的目的としては、下記が挙げられる。
・EDSSで測定した場合の6か月確認障害進行停止期間(time to 6-month confirmed disability progression)を遅延させる上での、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を評価すること、
・確認された再発の頻度を低減する際に、年率換算再発率(ARR)で評価して、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を評価し、かつ初回再発までの期間および無再発患者の割合を評価すること、
・プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの患者報告アウトカム(patient reported outcome)の多発性硬化症歩行スケール(MSWS−12)に及ぼす効果を評価すること、
・通常のMRIで測定される炎症性疾患活動性および疾病負荷(Gdエンハンスメントを呈するT1病変、新たなまたは増大するT2病変、脳容積)に関して、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を評価すること、
・シポニモドとラキニモドの組み合わせ対プラセボの安全性および忍容性を評価すること。
d)探索的目的としては、下記が挙げられる。
・プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの以下の患者報告アウトカムに及ぼす効果を評価すること:
・多発性硬化症インパクトスケール(MSIS−29)で測定される健康関連生活の質(QoL)
・EQ−5Dで測定される健康関連生活の質(QoL)
・プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を確定した認知機能検査で探索すること:
・連続聞き取り加算検査(PASAT)
・符号数字モダリティー検査(SDMT)
・簡易視空間記憶検査改訂版(BVMTR)
・急性病変の慢性ブラックホールへの進展において、MRIによって、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を評価すること、
・プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性をMSFC zスコアで評価すること、
・下記までの時間を遅延させる際に、プラセボと比べたシポニモドとラキニモドの組み合わせの有効性を評価すること:
・時限25フィートの歩行試験(T25W)におけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化、または
・EDSSスコアで測定した場合の3か月確認障害進行、または
・両手のうちのどちらか一方(利き手または非利き手)において、ナインホールペグテスト(9−HPT)におけるベースラインから少なくとも20%の3か月確認悪化。
・障害進行終点と薬物濃度/リンパ球数との間の関係を探索すること、
・選択された安全性パラメータと薬物濃度/リンパ球数との間の関係を探索すること、
・シポニモドおよびラキニモドの薬物動態を評価すること。
2.母集団
試験母集団は、EDSSスコア3.0〜6.5、年齢18歳と60歳の間、二次性進行型疾患経過を伴うMS(SPMS)と診断された外来患者からなる。
3.試験計画
これは、SPMS患者におけるランダム化多施設二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験である。患者は、シポニモドとラキニモドの組み合わせ投与群またはプラセボ投与群にランダム化される。
下記は本発明の別の実施形態である。
実施形態1:二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延における使用のためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせ。
実施形態1.1:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.2:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.3:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.4:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜0.5mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.5:組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.6:組み合わせ中のラキニモドの量が1.2mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.7:組み合わせ中のラキニモドの量が0.6mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.8:組み合わせ中のラキニモドの量が0.5mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.9:組み合わせ中のラキニモドの量が0.3mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.10:組み合わせ中のラキニモドの量が0.25mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態1.11:ラキニモドがラキニモドナトリウムである、実施形態1から1.10のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.12:組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.13:組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.14:組み合わせ中のシポニモドの量が0.25〜1.5mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.15:組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.0mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.16:組み合わせ中のシポニモドの量が2.0mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.17:組み合わせ中のシポニモドの量が1.5mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.18:組み合わせ中のシポニモドの量が1.0mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.19:組み合わせ中のシポニモドの量が0.5mgである、実施形態1から1.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態1.20:シポニモドがシポニモドヘミフマル酸塩である、実施形態1から1.19のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2:医薬として使用するためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせ。
実施形態2.1:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.2:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.3:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.4:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜0.5mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.5:組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.6:組み合わせ中のラキニモドの量が1.2mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.7:組み合わせ中のラキニモドの量が0.6mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.8:組み合わせ中のラキニモドの量が0.5mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.9:組み合わせ中のラキニモドの量が0.3mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.10:組み合わせ中のラキニモドの量が0.25mgである、実施形態2に記載の組み合わせ。
実施形態2.11:ラキニモドがラキニモドナトリウムである、実施形態2から2.10のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.12:組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.13:組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.14:組み合わせ中のシポニモドの量が0.25〜1.5mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.15:組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.0mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.16:組み合わせ中のシポニモドの量が2.0mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.17:組み合わせ中のシポニモドの量が1.5mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.18:組み合わせ中のシポニモドの量が1.0mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.19:組み合わせ中のシポニモドの量が0.5mgである、実施形態2から2.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態2.20:シポニモドがシポニモドヘミフマル酸塩である、実施形態2から2.19のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3:シポニモドとラキニモドを含む組み合わせ。
実施形態3.1:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.2:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.3:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.4:組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜0.5mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.5:組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.6:組み合わせ中のラキニモドの量が1.2mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.7:組み合わせ中のラキニモドの量が0.6mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.8:組み合わせ中のラキニモドの量が0.5mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.9:組み合わせ中のラキニモドの量が0.3mgである、実施形態3に記載の組み合わせ。
実施形態3.10:組み合わせ中のラキニモドの量が0.25mgである、実施形態1に記載の組み合わせ。
実施形態3.11:ラキニモドがラキニモドナトリウムである、実施形態3から3.10のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.12:組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.13:組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.14:組み合わせ中のシポニモドの量が0.25〜1.5mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.15:組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.0mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.16:組み合わせ中のシポニモドの量が2.0mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.17:組み合わせ中のシポニモドの量が1.5mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.18:組み合わせ中のシポニモドの量が1.0mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.19:組み合わせ中のシポニモドの量が0.5mgである、実施形態3から3.11のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態3.20:シポニモドがシポニモドヘミフマル酸塩である、実施形態3から3.19のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4:シポニモドおよびラキニモドと、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
実施形態4.1:経口投与用である、実施形態4に記載の医薬組成物。
実施形態4.2:経口投与用の固体組成物である、実施形態4に記載の医薬組成物。
実施形態4.3:錠剤またはカプセル剤である、実施形態4に記載の医薬組成物。
実施形態4.4:組成物中のラキニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の医薬組成物。
実施形態4.5:組成物中のラキニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.6:組成物中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.7:組成物中のラキニモドの量が0.1〜0.5mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.8:組成物中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.9:組成物中のラキニモドの量が1.2mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.10:組成物中のラキニモドの量が0.6mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.11:組成物中のラキニモドの量が0.5mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.12:組成物中のラキニモドの量が0.3mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.13:組成物中のラキニモドの量が0.25mgである、実施形態4から4.3のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.14:ラキニモドがラキニモドナトリウムである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.15:組成物中のシポニモドの量が0.1〜10mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.16:組成物中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.17:組成物中のシポニモドの量が0.25〜1.5mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.18:組成物中のシポニモドの量が0.5〜1.0mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.19:組成物中のシポニモドの量が2.0mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.20:組成物中のシポニモドの量が1.5mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.21:組成物中のシポニモドの量が1.0mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.22:組成物中のシポニモドの量が0.5mgである、実施形態4から4.13のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態4.21:シポニモドがシポニモドヘミフマル酸塩である、実施形態4から4.19のいずれか1つに記載の組み合わせ。
実施形態5:
(a)ラキニモドと、
(b)シポニモドと、
(c)二次性進行型多発性硬化症の治療におけるそれらの同時、異時または逐次使用のための指示書と、
(d)成分(a)および(b)を入れるための少なくとも1つの容器と
を含むキット。
実施形態6:シポニモドとラキニモドを含む組み合わせ、ならびに二次性進行型多発性硬化症の治療におけるそれらの同時、異時または逐次使用のための書面による指示書を含む医薬パッケージ。
実施形態7:二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延のためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせの使用。
実施形態8:二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延のための医薬を製造するためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせの使用。
実施形態9:そのような治療を必要とする対象における二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延の方法であって、シポニモドとラキニモドを含む治療有効量の組み合わせを前記対象に投与するステップを含む方法。
実施形態10:そのような治療を必要とする対象における二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延の方法であって、
(i)前記対象における前記二次性進行型多発性硬化症を診断するステップと、
(ii)シポニモドとラキニモドを含む治療有効量の組み合わせを前記対象に投与するステップと
を含む方法。
上記の実施形態の記載は例示するものであって、本発明を限定するものではない。

Claims (15)

  1. 二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延における使用のためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせ。
  2. 前記組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgであり、前記組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、請求項1に記載の組み合わせ。
  3. 前記組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgであり、前記組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.5mgである、請求項1に記載の組み合わせ。
  4. 医薬として使用するためのシポニモドとラキニモドを含む組み合わせ。
  5. 前記組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgであり、前記組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、請求項4に記載の組み合わせ。
  6. 前記組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgであり、前記組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.5mgである、請求項4に記載の組み合わせ。
  7. シポニモドとラキニモドを含む組み合わせ。
  8. 前記組み合わせ中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgであり、前記組み合わせ中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、請求項7に記載の組み合わせ。
  9. 前記組み合わせ中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgであり、前記組み合わせ中のシポニモドの量が0.5〜1.5mgである、請求項7に記載の組み合わせ。
  10. シポニモドおよびラキニモドと、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
  11. 経口投与用の固体組成物である、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記組成物中のラキニモドの量が0.1〜1.2mgであり、前記組成物中のシポニモドの量が0.1〜2.0mgである、請求項10または11に記載の医薬組成物。
  13. 前記組成物中のラキニモドの量が0.2〜0.5mgであり、前記組成物中のシポニモドの量が0.5〜1.5mgである、請求項10または11に記載の医薬組成物。
  14. そのような治療を必要とする対象における二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延の方法であって、シポニモドとラキニモドを含む治療有効量の組み合わせを前記対象に投与するステップを含む方法。
  15. そのような治療を必要とする対象における二次性進行型多発性硬化症の治療、予防またはその進行の遅延の方法であって、
    (i)前記対象における前記二次性進行型多発性硬化症を診断するステップと、
    (ii)シポニモドとラキニモドを含む治療有効量の組み合わせを前記対象に投与するステップと
    を含む方法。
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