JP2017530711A - 標的タンパク質の安定性を改変する治療法を開発するための方法 - Google Patents

標的タンパク質の安定性を改変する治療法を開発するための方法 Download PDF

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Abstract

本願は、いくつかの側面において、目的のタンパク質を安定化または不安定化する試験化合物を同定するためのスクリーニング方法に関する。

Description

関連出願
本出願は、2014年10月10日に出願された米国仮出願第62/062,257号に対する、米国特許法第119条(e)の下の優先権を主張し、その全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
連邦政府による資金提供を受けた研究
本発明は、国立衛生研究所により付与された2R01CA068490−19および2R01CA076120−13に基づく政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
発明の背景
レポーターアッセイは、タンパク質機能に影響を与えるリード化合物を同定するために、製薬産業およびバイオテクノロジー産業において日常的に用いられている。この10年間で、コンビナトリアル・ケミストリーなどの技術により、短時間で大量の化合物を合成する化学者の能力は著しく増大し、しばしば、目的のタンパク質への所望の作用を有するものを同定するために、何千〜何百万もの化合物をスクリーニングすることが必要となる。
典型的に、レポーターアッセイは、サンプル中の1つのレポータータンパク質の活性を測定するが、複数のレポーターを組み合わせてもよい。複数のレポーターの共発現のための1つの戦略は、バイシストロン性のコンストラクトの設計を含み、内部リボソーム進入部位(IRES)配列により分離されている2つの遺伝子は、共通の上流のプロモーターの制御下で、単一の転写カセット(またはバイシストロン性転写物)として発現される(Yen et al., Science. 2008 Nov 7;322(5903):918-23)。IRES配列の介入は、翻訳の効率的なキャップ非依存性内部開始のためのリボソーム結合部位として機能する。かかる設計は、IRES指向性キャップ非依存性翻訳による双方の遺伝子の転写を可能にする。このシステムは、それぞれの試験サンプルにおける対照において標準化される試験レポーターとともに、実験的処置に関して変化することを予測されない双方の対照レポーターの共発現を可能にする。しかしながら、細胞における多くの摂動は、キャップ非依存性翻訳と比較して、キャップ依存性翻訳に差次的に影響を与え得る。さらに、いくつかのIRESは、下流遺伝子の可変的な発現を表すことを示している(Wong et al. Gene Ther. 2002 Mar;9(5):337-44)。これは、高い偽陽性および信頼できないレポーターアッセイを導く。したがって、レポーター活性における非特異的な改変が、細胞ベースタンパク質安定性アッセイにおける固有の変動性のための対照に用いられる場合に、タンパク質安定性の分析のための効率的なハイスループットアプローチの必要性が存在する。これは、HTSアッセイを効果的かつ効率的に実行するために要求される、データにおけるエラーを低下させることを可能にする。
発明の概要
本開示は、いくつかの側面において、特定の摂動後に、何千ものタンパク質の安定性を効率的にモニターするために用いることができるプラスミドの開発に関する。
いくつかの側面によれば、本開示は、目的のタンパク質を安定化または不安定化する試験化合物を同定するための方法を提供し、前記方法は、
(i)DNAプラスミドを含む形質転換宿主細胞を試験化合物と接触させること、ここで、前記プラスミドは、作動可能な連結中に、
(a)プロモーター;
(b)第1の内部リボソーム進入部位(IRES);
(c)第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列;
(d)第2のIRES;および
(e)第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列、
を含み、ここで、オープンリーディングフレーム(ORF)は、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列または第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されており、および、ここで、前記オープンリーディングフレームは、目的のタンパク質についてコードする;
(ii)試験化合物の存在および不在において、融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比を決定すること;および
(iii)試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して増加している場合に、前記試験化合物を安定化剤として同定すること、および、試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して減少している場合に、前記試験化合物を不安定化剤として同定すること、
を含む。
いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、識別可能で検出可能なレポーターシグナルを有する。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、それらの生産物から生成される、識別可能なシグナルを有する酵素タンパク質である。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、識別可能な生物発光シグナルを有する生物発光タンパク質である。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、識別可能な蛍光シグナルを有する蛍光タンパク質である。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、ウミシイタケルシフェラーゼ(Rluc)およびホタルルシフェラーゼ(FLuc)からなる群から選択される。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、緑色蛍光タンパク質および赤色蛍光タンパク質からなる群から選択される。いくつかの態様において、プロモーターは、真核生物プロモーターまたは合成プロモーターである。いくつかの態様において、プロモーターは、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを含む。いくつかの態様において、オープンリーディングフレームは、生物のORFeomeに由来する。いくつかの態様において、オープンリーディングフレームは、がんタンパク質をコードする。いくつかの態様において、がんタンパク質は、MYC、Ikarosファミリージンクフィンガータンパク質1(IKZF1)、Ikarosファミリージンクフィンガータンパク質3(IKZF3)、インターフェロン調節因子4(IRF4)、変異体p53、N−Ras、c−Fos、およびc−Junからなる群から選択される。いくつかの態様において、プラスミドを含む形質転換宿主細胞を試験化合物と接触させることは、適切な時間、試験化合物の存在において、形質転換宿主細胞を増殖させることを含む。
本発明の態様および側面のそれぞれは、独立して、または組み合わされて実施され得る。また、本明細書で用いられる言葉づかいおよび専門用語は、説明の目的のためのものであり、限定するものとしてみなされるべきではない。「含む(including)」、「含む(comprising)」または「有する」、「含有する」、「含む(involving)」、および本明細書におけるそれらの変形の使用は、以後に列挙される項目、およびそれらの等価物のみならず、さらなる項目を包含することを意味する。
本発明のこれらのおよび他の側面、ならびに様々な利点および有用性は、詳細な説明に関連して明らかであるだろう。本発明の側面のそれぞれは、理解されるように、様々な態様を包含し得る。
この出願において同定される全ての文献は、参照により本明細書にその全体が組み込まれる。
図面の簡単な説明
添付の図面は、縮尺どおりに描かれることを意図しない。図面において、様々な図面に例証されるそれぞれの同一のまたはほぼ同一の構成成分は、同様の数字により表される。明確性の目的のために、全ての構成要素が、全ての図面においてラベル付けされるとは限らない。
図1は、pIRIGFコンストラクトが293FTおよびHELA細胞において発現し(図1A〜C)、pUG−FIRPコンストラクトがU−2 OS細胞において発現する(図1D)ことを確認する。数個の異なるバージョンの哺乳動物およびレンチウイルスプラスミドコンストラクトを、タグ付けされた標的タンパク質(例えば、ホタルまたはNanoLucタグ)を発現する、およびレポータールシフェラーゼ(例えば、ウミシイタケまたはホタル)を共発現する細胞(例えば、293FT、HELA、またはU−2 OS細胞)を生成するそれらの能力について試験した。
図2において、293FTおよびHELA細胞をIKZF1−ホタル、IKZF3−ホタルおよびMYC−ホタル融合タンパク質でトランスフェクトし、それぞれピューロマイシンとジェネテシンとを用いて選択した。これらのプールは、極めて不安定であり、10〜30日でシグナルを喪失し、一般的に、IMiDに対する極めて小さな応答を有した(図2A〜C)。したがって、個別のクローンを96ウェルプレートにおいて限定的クローニング戦略を用いて単離した。生存する細胞をコロニーとして単離し、さらに拡大培養し、ルシフェラーゼシグナルおよびIMiDに対する応答について試験した。クローン2B4をレナリドマイドに対する強力なレスポンダー(responder)として同定した。HELA細胞は、極めて低いレベルのルシフェラーゼを発現し、HELAクローンの単離を極めて困難にした。ホタル、IKZF1およびmycのウェスタンブロットによる検出は、融合タンパク質の発現を確認し、相対的な発現は、ホタルルシフェラーゼシグナルと相関した(図2D)。
図3において、指示されるホタル融合タンパク質を発現する細胞株クローン(IKZF1−2B4、IKZF1−2B11、myc−1C3およびmyc−5F2)をdual-gloアッセイにおいて、再現性について評価した。IMiDの有効性およびホタルルシフェラーゼシグナルの相対的低下は、予測される応答およびスクリーニングに十分なZ’値を有する生成されたデータを確認した(図3A〜D)。 図4は、IKZF1 2B4細胞−活性化合物(Prestwickコレクション;図4A)およびNCIコレクション;図4B)についてのパイロットスクリーニング結果を示す。 図5は、MYC 5F2細胞−活性化合物NCIコレクション)についてのパイロットスクリーニング結果を示す。
図6は、IKZF1 2B4およびMYC 5F2細胞株に関して試験したヒットを確認した(図6A〜C)。市販化合物からの、およびDTP化合物からの再試験データを、図6D〜Eに示す。 図7は、ウェスタンブロットを用いた確認データを示す。IKZF1 2B4細胞株例(図7A〜B)、MYC 5F2例(図7C)。 図8は、HSP90阻害剤のさらなる評価を示す。図8Aは、MYC−ホタル融合タンパク質で一時的にトランスフェクトした細胞に関するHSP 90阻害剤CCT018159およびゲルダナマイシンの試験を例証する。図8Bは、MYC−ホタル融合タンパク質を安定的に発現する293FT細胞に関するHSP 90阻害剤CCT018159およびゲルダナマイシンの試験を示す。図8Cは、MYC−ホタル融合タンパク質を安定的に発現する5つの異なる細胞株に関する、様々な用量でのいくつかのHSP−90阻害剤の試験を示す。図8Dは、IKZF1−ホタル融合タンパク質を一時的に発現する293FT細胞に関するHSP90阻害剤BIIB021とポマリドマイドを比較する。
図9は、ICCBスクリーニング結果の概要を示す。具体的には、それは、IKZF1 ICCBスクリーニングについて任意に選択した(cherry pick)再試験を示す。 図10は、IKZF1対MYC細胞株における活性の比較を示す。IKZF1およびMYC細胞株において任意に選択した133個を、再試験した。 図11は、HSP90阻害剤:BIIB021(図11A)およびPF−04929113(図11B)について、16時間における優れた用量応答を示す
図12は、ルシフェラーゼタグ付けされていないシクロヘキサミド(図12A)およびルシフェラーゼタグ付けされているシクロヘキサミド(図12B)を含む、7つのMYC細胞株に関するシクロヘキサミド経時変化を示す。 図13は、ルシフェラーゼタグ付けされたMG−132(図13A)およびルシフェラーゼタグ付けされていないMG−132(図13B)を含む、7つのMYC細胞株に関するMG−132経時変化を示す。 図14は、ルシフェラーゼタグ付けされたMLN4924(図14A)およびルシフェラーゼタグ付けされていないMLN4924(図14B)を含む、7つのMYC細胞株に関するMLN4924経時変化を示す。
図15は、MYC mRNAに対するsiRNAでの48時間処置を用いたMYCノックダウン後のA549−MYC−ホタルおよびH1299−MYC−ホタルのウェスタンブロット確認を示す。MYCおよびホタルに対する抗体(図15A)を用いたウェスタンブロッティングにより観察されるような融合タンパク質の低下は、ルシフェラーゼシグナルの減少と比較される(comparted to)(図15B)。MYC抗体はまた、内因性MYCの減少を検出する。 図16は、A549(図16A)、H1299(図16B)、およびMYC−ホタルを発現するHEK293T(図16C)細胞およびMYC−nanolucを発現するU2OS(図16D)細胞を含む、DUB酵素のファミリーに対するsiRNAの市販ライブラリーからのスクリーニング結果を示す。
発明の詳細な説明
本願は、いくつかの側面において、特定の摂動後に、何千ものタンパク質の安定性を効率的にモニターするために用いることができるプラスミドの開発に基づく。プラスミドは、そのそれぞれがIRESの制御下に置かれる、2つのレポータータンパク質の共発現を可能にする。この方式において、双方のレポーターは、一緒に転写され(すなわち、同じmRNAによりコードされている)、そして双方は、IRESを用いて翻訳される。これは、IRES非依存性翻訳に対してRES依存性翻訳を差次的にもたらす、摂動(例えば、化合物)により引き起される2つのレポーターの比における偽の変化の問題を最小化し、したがって、偽陽性を最小化する。
いくつかの側面によれば、本開示は、目的のタンパク質を安定化または不安定化する試験化合物を同定するための方法を提供する。方法は、
(i)DNAプラスミドを含む形質転換宿主細胞を試験化合物と接触させること、ここで、プラスミドは、作動可能な連結(operable linkage)中に、
(a)プロモーター;
(b)第1の内部リボソーム進入部位(IRES);
(c)第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列;
(d)第2のIRES;および
(e)第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列、
を含み、ここで、オープンリーディングフレーム(ORF)は、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列または第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されており、および、ここで、前記オープンリーディングフレームは、目的のタンパク質についてコードする;
(ii)試験化合物の存在および不在において、融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルの比を決定すること;および
(iii)試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して増加している場合に、前記試験化合物を安定化剤として同定すること、および、試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して減少している場合に、前記試験化合物を不安定化剤として同定すること、
を含む。
本明細書で用いられる「作動可能な連結」は、転写制御エレメント(例えば、プロモーター)および連結された転写された配列などの2つの核酸配列間の機能的な連結を指す。したがって、それが遺伝子の転写を媒介する場合、プロモーターは、遺伝子と作動可能な連結中にある。
本明細書で用いられる「プロモーター」は、通常、RNAポリメラーゼ、および行われる転写のための転写因子のための結合部位を提供する特異的なDNA配列(反応性エレメント)を含有する。いくつかの態様において、プロモーターは、真核生物プロモーターまたは合成プロモーターである。プロモーターの例は、限定されないが、TATAボックス、シミアンウイルス40からのSV40後期プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター、ユビキチンCプロモーター(UbCプロモーター)およびT7プロモーターを含む。これらの、および他のプロモーター配列は、当該技術分野においてよく知られている。本発明の1つの例において、プロモーターは、CMVプロモーターである。本発明の1つの例において、プロモーターは、UbCプロモーターである。
本明細書で用いられる、「内部リボソーム進入部位」または「IRES」は、RNA分子上のリボソームの内部進入を媒介し、これにより真核生物系において翻訳を調節する、シス作用核酸エレメントである。本発明の方法および組成物において、第1のおよび第2のIRESエレメントは、プラスミド中に含有される。第1のおよび第2のIRESエレメントは、レポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列、および単一のメッセンジャーRNAからの別のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されているオープンリーディングフレームの独立した翻訳を許容する。いくつかの態様において、第1のおよび第2のIRESは、同じである(すなわち、それらは、同一の配列を有する)。いくつかの態様において、第1のおよび第2のIRESは、同じではない(すなわち、それらは、同一の配列を有しない)。
多くのIRESエレメントは、ウイルスおよび真核生物ゲノムの双方において同定されている。加えて、合成IRESエレメントもまた、開発されている。例えば、IRESエレメントは、エンテロウイルス(例えば、ヒトポリオウイルス1(Ishii et al. (1998) J Virol. 72:2398- 405 and Shiroki et al. (1997) J. Virol. 77:1-8)、ヒトコクサッキーウイルスB);ライノウイルス(例えば、ヒトライノウイルス);ヘパトウイルス(A型肝炎ウイルス);カルジオウイルス(脳心筋炎ウイルスECMV(GenBank登録番号AB041927のヌクレオチド2137−2752、およびKim et al. (1992) Mol Cell Biology 72:3636−43)およびタイラー(Etheirler's)脳脊髄炎ウイルス);アフトウイルス(口蹄疫ウイルス(GenBank登録番号AF308157のヌクレオチド600−1058;Belsham et al. (1990) EMBO 77:1105-10; Poyry et al. (2001) RNA 7:647-60;およびStoneley et al. (2000) Nucleic Acid Research 25:687-94)、ウマ鼻炎Aウイルス、ウマ(Ewuine)鼻炎B);ペスチウイルス(例えば、ウシウイルス性下痢ウイルス(Poole et al. (1995) Virology 206:150-154)およびブタコレラウイルス(Rijnbrand et al. (1997) J. Virol 77:451-7);ヘパシウイルス(例えば、C型肝炎ウイルス(Tsukiyama-Kohara et al. (1992) J. Virol. 66:1476-1483, Lemon et al. (1997) Semin. Virol. 5:274-288、およびGenBank登録番号AJ242654のヌクレオチド1201−1812)およびGBウイルスB)属のメンバーを含む様々なウイルスにおいて発見されている。これらの参考文献のそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。
IRESエレメントはまた、レンチウイルス科(例えば、サル免疫不全ウイルス(Ohlmann et al. (2000) Journal of Biological Chemistry 275:11899-906)およびヒト免疫不全ウイルス1(Buck et s/. (2001) J Virol. 75:181-91);BLV−HTLVレトロウイルス(例えば、ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(Attal et al. (1996) EEES Letters 392:220-4);および哺乳類C型レトロウイルス科(例えば、モロニーマウス白血病ウイルス(Vagner et al. (1995) J. Biol. Chem 270:20316-83)、フレンドマウス白血病ウイルス、ハーベイマウス肉腫ウイルス、トリ細網内皮症ウイルス(Avian retriculoendotheliosis )(Lopez-Lastra et al. (1997) Hum. Gene Ther 5:1855-65)、マウス白血病ウイルス(env RNA)(Deffaud et al. (2000) J. Virol. 74:846-50)、ラウス肉腫ウイルス(Deffaud et al. (2000) J. Virol. 74:11581-8)のメンバーを含む、レトロウイルス科からのウイルスにおいて発見されている。これらの参考文献のそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。
真核生物のmRNAはまた、例えば、BiP(Macejak et al. (1991) Nature 355:91);ショウジョウバエのアンテナペディア(エクソンdおよびe)(Oh et al. (1992) Genes and Development 6:1643-1653;c−myc;およびアポトーシスのX連結阻害剤(XIAP)遺伝子(米国特許第6,171,821号)を含むIRESエレメントを含有する。
様々な合成IRESエレメントは、生成されている。例えば、De Gregorio et al. (1999) EMBO J. 75:4865-74; Owens et al. (2001) PNAS 4:1471-6;およびVenkatesan et al. (2001) Molecular and cellular Biology 21:2826-37を参照。当該技術分野において知られているさらなるIRESエレメントについては、例えば、rangueil.inserm.fr/IRESdatabaseを参照。
特定の態様において、IRES配列は、脳心筋炎ウイルス(ECMV)に由来する。
本明細書で用いられるレポータータンパク質は、例えば、その蛍光または酵素活性を介して発現される場合に特異的に検出され得る(すなわち、発現される場合に検出可能なシグナルを有する)、任意のタンパク質である。プラスミドは、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列および第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。オープンリーディングフレームは、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列または第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列のいずれかと融合されている。いくつかの態様において、オープンリーディングフレームは、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されている。いくつかの態様において、オープンリーディングフレームは、第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されている。これは、異なる刺激に応答して、連結したオープンリーディングフレームの発現を研究することを可能にする。本明細書で用いられる「融合されている」は、ORFによりコードされているアミノ酸、およびレポータータンパク質が、連続したタンパク質配列を作り出すために、ペプチド結合により接続されていることを意味することを意図する。したがって、オープンリーディングフレームと融合されているレポータータンパク質は、融合されているオープンリーディングフレームの安定性のマーカーとして役割を果たす。オープンリーディングフレームと融合されていない他のレポータータンパク質(および、したがって、ORFによりコードされるアミノ酸を含む連続したタンパク質配列を作り出さない)は、細胞数および発現可変性に対して標準化するための内部対照として役割を果たす。
典型的に、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、識別可能で検出可能なレポーターシグナルを有する。例えば、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、それらの生産物から生成される識別可能なシグナルを有する酵素タンパク質である。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、異なる波長において光を放射するおよび/または異なる基質を利用する生物発光タンパク質である。あるいは、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、異なる波長において蛍光を発する蛍光タンパク質である。
限定されないが、生物発光タンパク質、蛍光レポータータンパク質、および特異的な検出可能な生産物を生産する、ベータ−ガラクトシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼなどの酵素タンパク質を含む当該技術分野において知られている多くのレポータータンパク質が用いられてもよい。蛍光レポータータンパク質は、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)、青色蛍光タンパク質(CFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)および黄色蛍光タンパク質(YFP)、ならびにそれらの改質された形態、例えば、増強GFP(EGFP)、増強CFP(ECFP)、増強RFP(ERFP)、mCHERRY、および増強YEP(EYEP)を含む。
限定されないが、ウミシイタケルシフェラーゼ(Rluc)、ホタルルシフェラーゼ(FLuc)およびNanoLucを含む、ルシフェラーゼなどの生物発光タンパク質の例は、当該技術分野においてよく知られている(例えば、Fan, F. and Wood, K., Assay and drug development technologies V5 #1 (2007); Gupta, R. et al Nature Methods V8 #10 (2011);Nano-Glo(登録商標)Luciferase Assay System(Promega)およびen.wikipedia.org/wiki/Bioluminescenceを参照)。
レポータータンパク質の他の非限定的な例は、以下に示される。
いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、ウミシイタケルシフェラーゼ(Rluc)、ホタルルシフェラーゼ(FLuc)およびNanoLucからなる群から選択される。いくつかの態様において、第1のおよび第2のレポータータンパク質は、緑色蛍光タンパク質および赤色蛍光タンパク質からなる群から選択される。
オープンリーディングフレームは、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列または第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列の何れかと融合されている。オープンリーディングフレームは、ヌクレオチド配列の5’または3’末端と融合されている。本明細書で用いられるオープンリーディングフレームまたはORFは、アミノ酸の連続した配列についてコードするヌクレオチドの配列を指す。翻訳されるオープンリーディングフレームは、目的のタンパク質またはポリペプチドをコードする遺伝子の全てまたは一部であってもよい。
プラスミドのORFは、目的のタンパク質についてコードする。本明細書で用いられる「目的のタンパク質」は、例えば、研究、さもなければ特徴付けなどの目的のものであってもよい、任意の想定されるポリペプチドまたはタンパク質であり得る。いくつかの態様において、ORFは、生物のORFeomeに由来してもよい。完全なORFeomeは、所定の生物の全てのタンパク質をコードする核酸を含有する。全ORFeomeの代表的な部分は、生物により発現される全てのタンパク質の少なくとも60%である。いくつかの態様において、生物は哺乳動物である。いくつかの態様において、哺乳動物はヒトである。
いくつかの態様において、目的のタンパク質は、ヒトポリペプチドまたはタンパク質である。いくつかの態様において、目的のタンパク質は、限定されないが、RAS、MYC、SRC、FOS、JUN、MYB、ABL、BCL2、HOX11、HOX11L2、TAL1/SCL、LMOl、LM02、EGFR、MYCN、MDM2、CDK4、GLI1、IGF2、EGFR、FLT3−ITD、TP53、PAX3、PAX7、BCR/ABL、HER2 NEU、FLT3R、FLT3−ITD、TAN1、B−RAF、E2A−PBX1、およびNPM−ALKなどのがんタンパク質、ならびに、PAXおよびFKHR遺伝子ファミリーのメンバー、WNT、MYC、ERK EGFR、FGFR3、CDH5、KIT、RET、インターフェロン調節因子4(IRF4)およびTRKの融合物である。他の例示的ながん遺伝子は、当該技術分野においてよく知られており、いくつかのかかる例は、例えば、The Genetic Basis of human Cancer (Vogelstein, B. and Kinzler, K. W. eds. McGraw-Hill, New York, N.Y., 1998)に記載されている。
いくつかの態様において、目的のタンパク質は、転写因子である。かかる転写因子のいくつかの例は、(限定されないが)STATファミリー(STAT1、2、3、4、5a、5b、および6)、FOS/JUN、NF κB、HIV−TAT、およびE2Fファミリーを含む。いくつかの態様において、目的のタンパク質は、IKAROSファミリージンクフィンガータンパク質である。いくつかの態様において、目的のタンパク質は、IKZF1、IKZF2、IKZF3、IKZF4、またはIKZF5である。いくつかの態様において、目的のタンパク質は、IKZF1またはIKZF3である。
レポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列および融合されているORFは、「インフレーム」、すなわち、レポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む単一のポリヌクレオチドの連続するトリプレットコドンであり、融合されているオープンリーディングフレームは、単一の連続的なアミノ酸配列をコードする。
本明細書に記載される方法は、化合物のライブラリーをスクリーニングし、目的のタンパク質を安定化または不安定化する試験化合物を同定することを可能にする。化合物ライブラリーは、ハイスループットスクリーニングにおいて典型的に用いられる、保管されている化合物のコレクションである。ライブラリー化合物は、例えば、合成された有機分子、天然の有機分子、ペプチド、ポリペプチド、核酸分子、およびこれらの構成要素を含んでもよい。化合物ライブラリーの例は、限定されないが、Screen-Well(登録商標)Compound Library(Enzo Life Sciences)、EXPRESS-Pick CollectionおよびCORE Library(Chem Bridge)、National Cancer Institute Library、Prestwick Chemical Library(登録商標)およびTocriscreen Compound Library Collectionsを含む。
本明細書に記載されるプラスミドは、当該技術分野において知られている任意の利用可能な技術を用いて宿主細胞に導入されてもよい。例えば、プラスミドは、リポフェクション、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、ソノポレーション、感染、および光学トランスフェクションにより宿主細胞に導入されてもよい。好適な宿主細胞は、限定されないが、細菌細胞(例えば、E. coli、Bacillus subtilis、およびSalmonella typhimurium)、酵母細胞(例えば、Saccharomyces cerevisiaeおよびSchizosaccharomyces pombe)、植物細胞(例えば、Nicotiana tabacumおよびGossypium hirsutum)、および哺乳動物細胞(例えば、CHO細胞、および3T3線維芽細胞、HEK293細胞、U−2 OS細胞)を含む。
いくつかの態様において、本明細書に記載されるプラスミドで形質転換された宿主細胞と試験化合物を接触させることは、好適な培養条件下で、適切な時間、試験化合物の存在において形質転換宿主細胞を増殖させることを含む。培養の持続期間を含む好適な培養条件は、培養される細胞に依存して変更される。しかしながら、当業者は、一連のMethods in Microbiology, Academic Press Inc.に記載されるものなどの標準的なプロトコールに従うことにより、培養条件を容易に決定することができる。典型的に、細胞培養培地は、適切な量および組み合わせにおいて、任意の以下の栄養物を含有してもよい:塩、緩衝剤、アミノ酸、グルコースまたは他の糖、抗生物質、血清または血清置換物、および他の構成成分、例えば、限定されないが、ペプチド増殖因子、補因子、および微量元素。いくつかの態様において、トランスフェクトされた宿主細胞は、化合物の存在において、15分間、30分間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、24時間、30時間、48時間、または72時間、増殖される。
いくつかの態様において、単一の形質転換宿主細胞は、最初に、対照試験化合物に対する最適化された応答に基づいて、単離、クローン化および拡大培養され、HTSキャンペーンに要求される十分に低いエラーを提供することが確認される。適切なクローンの選択は、ハイスループットスクリーニングに要求される必要な応答安定性および再現性を有する、融合されていないレポーターと比べた融合されているレポーター目的のタンパク質の応答を決定することにより助けられる。有用なクローンの同定は、対照の融合されていないレポーターに対して、融合されているレポーターシグナルをさらに標準化することにより、助けられ、これは、融合されているレポーターからのみの応答を測定することと比べて、内在するエラーを著しく低下させることができる。このエラーの低下は、ハイスループットスクリーニングに十分なZ因子(en.wikipedia.org/wiki/Z-factor)を提供するために、処置および未処置のサンプルから観察されるそれぞれのシグナルから得られる応答エラーと比べて、十分に大きい応答を有する試験化合物に対して応答する有用なクローン細胞株の同定に重要である。
本明細書で用いられる「融合されているレポータータンパク質シグナル」は、ORFと融合されているヌクレオチド配列によりコードされるレポータータンパク質の検出可能なシグナルを指す。本明細書で用いられる「融合されていないレポータータンパク質シグナル」は、ORFと融合されていないヌクレオチド配列によりコードされるレポータータンパク質の検出可能なシグナルを指す。試験化合物の存在および不在における融合されているおよび融合されていないレポータータンパク質シグナルは、当該技術分野において知られている方法を用いて決定される。限定されないが、ルミノメーター、分光光度計および蛍光光度計などの検出器、またはレポータータンパク質活性の変化を検出することができる任意の他のデバイスが、用いられ得る。単一のサンプル中の2つのレポーター遺伝子からの安定的なレポーターシグナルの定量を可能にする当該技術分野において知られているアッセイシステムが、用いられ得る。例は、限定されないが、単一のサンプルから順次、ホタルおよびウミシイタケルシフェラーゼの活性を測定するDual-Glo(登録商標)Luciferase Assay System(Promega)を含む。
レポータータンパク質により生成されたシグナルを検出後、試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比は、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較される。試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して増加している場合に、試験化合物は、目的のタンパク質の安定化剤として同定される。これに対して、試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して減少している場合に、試験化合物は、目的のタンパク質の不安定化剤として同定される。
いくつかの態様において、オープンリーディングフレームは、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されている。かかる態様において、第1のレポータータンパク質シグナルと第2のレポータータンパク質シグナルとの比は、化合物の存在および不在において決定される。試験化合物の存在における第1のレポータータンパク質シグナルと第2のレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における第1のレポータータンパク質シグナルと第2のレポータータンパク質シグナルとの比と比較して増加している場合に、試験化合物は安定化剤として同定される。試験化合物の存在における第1のレポータータンパク質シグナルと第2のレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における第1のレポータータンパク質シグナルと第2のレポータータンパク質シグナルとの比と比較して減少している場合に、試験化合物は不安定化剤として同定される。
いくつかの態様において、オープンリーディングフレームは、第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されている。かかる態様において、第2のレポータータンパク質シグナルと第1のレポータータンパク質シグナルとの比は、化合物の存在および不在において決定される。試験化合物の存在における第2のレポータータンパク質シグナルと第1のレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における第2のレポータータンパク質シグナルと第1のレポータータンパク質シグナルとの比と比較して増加している場合に、試験化合物は安定化剤として同定される。試験化合物の存在における第2のレポータータンパク質シグナルと第1のレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における第2のレポータータンパク質シグナルと第1のレポータータンパク質シグナルとの比と比較して減少している場合に、試験化合物は不安定化剤として同定される。
本発明は、以下の例によりさらに例証され、それは、決してさらなる限定として解釈されるべきではない。本願を通して引用される全ての参考文献(reference)(参考文献(literature reference)、交付済み特許、公表特許公報、および同時継続特許出願を含む)の全内容は、参照により本明細書に明確に組み込まれる。

例1
pIRIGFコンストラクトは、293FTおよびHELA細胞において発現し(図1A〜C)、pUG−FIRPコンストラクトは、U−2 OS細胞において発現する(図1D)。哺乳動物およびレンチウイルスプラスミドコンストラクトのいくつかの異なるバージョンを、タグ付けされた標的タンパク質(例えば、ホタルまたはNanoLucタグ)を発現する、およびレポータールシフェラーゼ(例えば、ウミシイタケまたはホタル)を共発現する細胞(例えば、293FT、HELA、またはU−2 OS細胞)を生成するそれらの能力について試験した。
293FTおよびHELA細胞をIKZF1−ホタル、IKZF3−ホタルおよびMYC−ホタル融合タンパク質でトランスフェクトし、それぞれピューロマイシンとジェネテシンとを用いて選択した。これらのプールは、極めて不安定であり、10〜30日でシグナルを喪失し、一般的に、IMiDに対する大変小さい応答を有した(図2A〜C)。したがって、個別のクローンを96ウェルプレートにおいて限定的クローニング戦略を用いて単離した。生存する細胞をコロニーとして単離し、さらに拡大培養し、ルシフェラーゼシグナルおよびIMiDに対する応答について試験した。クローン2B4をレナリドマイドに対する強力なレスポンダーとして同定した。HELA細胞は、極めて低いレベルのルシフェラーゼを発現し、HELAクローンの単離を極めて困難にした。ホタル、IKZF1およびmycのウェスタンブロットによる検出は、融合タンパク質の発現、およびホタルルシフェラーゼシグナルと相関した相対的な発現を確認した(図2D)。
指示されるホタル融合タンパク質を発現する細胞株クローン(IKZF1−2B4、IKZF1−2B11、myc−1C3およびmyc−5F2)をdual-gloアッセイにおいて、再現性について評価した。IMiDの有効性およびホタルルシフェラーゼシグナルの相対的な低下は、予測される応答を確認し、スクリーニングについて十分なZ’値を有するデータを生成した(図3A〜D)。
IKZF1 2B4細胞−活性化合物(PrestwickコレクションおよびNCIコレクションについてのパイロットスクリーニング結果を、図4Aおよび4Bに示す。
MYC 5F2細胞−活性化合物NCIコレクションについてのパイロットスクリーニング結果を、図5に示す。
IKZF1 2B4およびMYC 5F2細胞株に関して試験されたヒットを確認した(図6A〜C)。市販化合物からの、およびDTP化合物からの概要再試験データを、図6D〜Eに示す。
図7は、ウェスタンブロットを用いた確認データを示す。IKZF1 2B4細胞株例(図7A〜B)、MYC 5F2例(図7C)。
図8は、HSP90阻害剤のさらなる評価を示す。図8Aは、MYC−ホタル融合タンパク質で一時的にトランスフェクトした細胞に関するHSP 90阻害剤CCT018159およびゲルダナマイシンの試験を実証する。図8Bは、MYC−ホタル融合タンパク質を安定的に発現する293FT細胞に関するHSP 90阻害剤CCT018159およびゲルダナマイシンの試験を示す。図8Cは、MYC−ホタル融合タンパク質を安定的に発現する5つの異なる細胞株に関する、様々な用量でのいくつかのHSP−90阻害剤の試験を示す。図8Dは、IKZF1−ホタル融合タンパク質を一時的に発現する293FT細胞に関するHSP90阻害剤BIIB021とポマリドマイドを比較する。
例2:IKZF1対MYC細胞株における活性の比較
HMSスクリーニング施設ICCBにおけるスクリーニングキャンペーン
IKZF1についての任意選択再試験をICCBにおいてスクリーニングした(図9)。44,460個の化合物中、スクリーニングされた0.6%の化合物が、プレート平均と比較して35%超のFluc/Rlucの減少に基づく、ヒットレートを有した。0.3%の化合物を任意に選択した。ヒットのうちの81%(108/133)は、DMSO対照と比較して25%超のFluc/Rlucの減少で繰り返した。おおよそ90%(97/108)が、双方の細胞株においてヒットした。IKZF1対MYCについての活性において、11>25%の違いが存在した。上記の結果の全ては、中程度または弱いヒットであった。
ICCB任意選択IKZF1対MYC選択性比較の結果は、IKZF1細胞株スクリーニングにおけるヒットの大部分が、カウンタースクリーニングアッセイにおいても活性であったことを示し、非特異的メカニズムを示唆する(図10)。5つの化合物は、カウンタースクリーニングアッセイにおいて不活性であったが、IKZF1ルシフェラーゼシグナルを35%超低下させ、いくらかの選択性を示した。
HSP90阻害剤についての用量応答
2つのHSP90阻害剤、BIIB021(図11A)およびPF−04929113(図11B)は、MYC−ホタル:ウミシイタケを発現する293FT細胞株およびMYC−ホタル:ウミシイタケを発現するU2OS細胞株のカウンタースクリーニングと比較して、293FT IKZF1細胞株において同様の活性を示し、IKZF1についての非選択的なメカニズムを示唆する。タンパク質レベルのノックダウンを、ルシフェラーゼレポーターシステムが、融合タンパク質低下を正確に反映していることを指し示すウェスタンブロットにより確認した。
7つのMYC−ルシフェラーゼ融合細胞株についての安定性経時変化
7つの細胞株を、シクロヘキサミドにより全てのタンパク質合成を遮断した後に、ルシフェラーゼの半減期を測定するために用いた。双方の融合されているルシフェラーゼ(MYC−ホタルおよびMYC−nanoluc;図12B)について観察される減衰は、MYC−ホタル:ウミシイタケおよびMYC−nanoluc:ホタル細胞株293T、U2OSおよびMYC−ホタル:ウミシイタケ細胞株A549、H1299およびLS174Tの双方を用いて、融合されていないルシフェラーゼ(ウミシイタケおよびホタル;図12A)について観察される減衰と比較した。予測されるように、タグ付けされていないホタルの半減期(おおよそ4時間)は、それがPESTドメインを含有するので、タグ付けされていないウミシイタケ(おおよそ12時間)よりも短かった。おおよそ2時間のMYC nanolucの半減期は、1時間未満のMYC−ホタルの半減期よりも長く、タグ付けされていないホタルの半減期に近かった。MYC−nanolucおよびタグ付けされていないホタルの平衡した半減期は、人工産物のヒットの数を低下させるべきである。
7つのMYC−ルシフェラーゼレポーター細胞株を、MG132によりプロテアソームを遮断した後、MYC−ルシフェラーゼ発現における変化を測定するために用いた。融合されていないウミシイタケおよびホタルの発現は、約6時間変化しなかったが、18時間後に細胞株間で変化する程度まで、減少した(図13B)。全ての細胞株は、MYC−ルシフェラーゼ融合タンパク質の少なくとも50%の増加を示したが、異なる経時変化を伴った。MYC−nanolucは、約4倍のルシフェラーゼシグナルの増加を実証し、これらの融合タンパク質の大部分がプロテアソームにより分解されることを示唆する(図13A)。
7つのMYC−ルシフェラーゼレポーター細胞株を、NEDD化阻害剤MLN−4924によりユビキチン依存性タンパク質分解の阻害後、MYC−ルシフェラーゼ発現における変化を測定するために用いた(図14A〜B)。融合されていないウミシイタケおよびホタルの発現は、293TMYC−ホタル:ウミシイタケ細胞株を除いて、最小限の影響を与えた。全ての細胞株は、MYC−ルシフェラーゼ融合タンパク質の少なくとも50%の増加を示し、典型的には、処置の6時間後にピークを迎えた。これらの結果は、ユビキチン依存性タンパク質分解が、7つの細胞株全てにおいて、MYC−融合タンパク質の安定性について、少なくとも部分的に信頼することができることを実証する。
siMYCノックダウン後、A549およびH1299細胞株はMYC−ホタルを発現する
MRCmRNAに対するsiRNAでの48時間の処置を用いて、siRNAをA549およびH1299細胞株において、MYC−ホタルルシフェラーゼ融合タンパク質をノックダウンするために用いた。
MYCおよびホタルに対する抗体によるウェスタンブロッティングにより観察される融合タンパク質の低下(図15A)は、ルシフェラーゼシグナルの減少と比較される(comparted to)(図15B)。MYC抗体はまた、内因性MYCの減少を検出する。有望なMYC−NICKバンドは、A549細胞において観察される。
siGENOME siRNAライブラリー
図16A〜Dは、MYC−ホタルを発現するA549、H1299およびHEK293T細胞、ならびにMYC−nanolucを発現するU2OS細胞を用いた、DUB酵素のファミリーに対するsiRNAの市販ライブラリーからのスクリーニング結果を示す。
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Claims (13)

  1. 目的のタンパク質を安定化または不安定化する試験化合物を同定するための方法であって、
    (iv)DNAプラスミドを含む形質転換宿主細胞を試験化合物と接触させること、ここで、プラスミドは、作動可能な連結中に、
    (f)プロモーター;
    (g)第1の内部リボソーム進入部位(IRES);
    (h)第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列;
    (i)第2のIRES;および
    (j)第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列、
    ここでオープンリーディングフレーム(ORF)は、第1のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列または第2のレポータータンパク質をコードするヌクレオチド配列と融合されており、および前記オープンリーディングフレームは、目的のタンパク質についてコードする;
    を含む;
    (v)融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルの比を、試験化合物の存在および不在において決定すること;および
    (vi)試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと、融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して増加している場合に、前記試験化合物を安定化剤として同定すること、および、試験化合物の存在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比が、試験化合物の不在における融合されているレポータータンパク質シグナルと融合されていないレポータータンパク質シグナルとの比と比較して減少している場合に、前記試験化合物を不安定化剤として同定すること、
    を含む、前記方法。
  2. 前記第1のおよび第2のレポータータンパク質が、識別可能で検出可能なレポーターシグナルを有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のおよび第2のレポータータンパク質が、それらの生産物から生成された識別可能なシグナルを有する酵素タンパク質である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1のおよび第2のレポータータンパク質が、識別可能な生物発光シグナルを有する生物発光タンパク質である、請求項2に記載の方法。
  5. 前記第1のおよび第2のレポータータンパク質が、識別可能な蛍光シグナルである、請求項2に記載の方法。
  6. 第1のおよび第2のレポータータンパク質が、ウミシイタケルシフェラーゼ(Rluc)およびホタルルシフェラーゼ(FLuc)からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
  7. 第1のおよび第2のレポータータンパク質が、緑色蛍光タンパク質および赤色蛍光タンパク質からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  8. プロモーターが、真核生物プロモーターまたは合成プロモーターである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. プロモーターが、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記オープンリーディングフレームが、生物のORFeomeに由来する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記オープンリーディングフレームが、がんタンパク質をコードする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記がんタンパク質が、MYC、Ikarosファミリージンクフィンガータンパク質1(IKZF1)、Ikarosファミリージンクフィンガータンパク質3(IKZF3)、インターフェロン調節因子4(IRF4)、変異体p53、N−Ras、c−Fos、およびc−Junからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. プラスミドを含む形質転換宿主細胞を試験化合物と接触させることが、適切な時間、試験化合物の存在において、形質転換宿主細胞を増殖させることを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
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