[0029]添付の図面を参照しながら、新規のシステム、装置、および方法の様々な態様について以下でより十分に説明する。ただし、本開示教示は、多くの異なる形態で実施され得るものであり、本開示全体にわたって提示する任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本発明の他の態様とは無関係にインプリメントされるにせよ、本発明の他の態様と組み合わせられるにせよ、本明細書で開示する新規のシステム、装置、および方法のいかなる態様をもカバーするものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載する態様をいくつ使用しても、装置はインプリメントされ得、または方法は実施され得る。さらに、本発明の範囲は、本明細書に記載する本発明の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示するいかなる態様も請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
[0030]本明細書では特定の態様について説明するが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好適な態様のいくつかの利益および利点について説明するが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々なワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および伝送プロトコルに広く適用可能であるものとし、それらのうちのいくつかを例として、図において、および好適な態様についての以下の説明において示す。発明を実施するための形態および図面は、本開示を限定するものではなく説明するものにすぎず、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれの均等物によって定義される。
[0031]ワイヤレスネットワーク技術は、様々なタイプのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を含み得る。WLANは、広く使用されるネットワーキングプロトコルを採用して、近接デバイスを互いに相互接続するために使用され得る。本明細書で説明する様々な態様は、Wi−Fi(登録商標)、またはより一般的には、ワイヤレスプロトコルのIEEE802.11ファミリーの任意のメンバーなど、任意の通信規格に適用され得る。いくつかの実施形態では、多元接続ワイヤレス通信システム100(図1参照)は、アップリンク上でのマルチユーザ通信をサポートするWLANである。アップリンク上でのマルチユーザ通信は、複数のユーザ端末(たとえば、アクセスポイントと同時に少なくとも2つのユーザ端末)による通信を伴う。将来のWLAN規格はこの特徴を組み込むことになる。たとえば、そのような将来の規格は、限定はしないが、高効率WLAN(HEWLAN:high efficiency WLAN)規格と呼ばれることもある、将来のIEEE802.11ax規格を含み得る。
[0032]いくつかの態様では、ワイヤレス信号は、直交周波数分割多重(OFDM)、直接シーケンススペクトラム拡散(DSSS)通信、OFDMとDSSS通信との組合せ、または他の方式を使用して、高効率802.11プロトコルに従って送信され得る。高効率802.11プロトコルのインプリメンテーションは、インターネットアクセス、センサー、計測、スマートグリッドネットワーク、または他のワイヤレス適用例のために使用され得る。有利には、この特定のワイヤレスプロトコルをインプリメントするいくつかのデバイスの態様は、他のワイヤレスプロトコルをインプリメントするデバイスよりも少ない電力を消費し得、短い距離にわたってワイヤレス信号を送信するために使用され得、および/または人間などの物体によって阻止される可能性が低い信号を送信することが可能であり得る。
[0033]いくつかのインプリメンテーションでは、高効率WLAN(HEW:high efficiency WLAN)は、ワイヤレスネットワークにアクセスする構成要素である様々なデバイスを含む。たとえば、2つのタイプのデバイス、すなわちアクセスポイント(「AP」)および(局、または「ユーザ端末」とも呼ばれる)クライアントがあり得る。概して、APはWLANのためのハブまたは基地局として働き、ユーザ端末はWLANのユーザとして働く。たとえば、ユーザ端末はラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モバイルフォンなどであり得る。一例では、ユーザ端末は、インターネットまたは他のワイドエリアネットワークへの一般的接続性を取得するためにWi−Fi準拠ワイヤレスリンクを介してAPに接続する。いくつかのインプリメンテーションでは、ユーザ端末はAPとして使用されることもある。
[0034]アクセスポイント(「AP」)は、ノードB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、eノードB、基地局コントローラ(「BSC」)、基地トランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとしてインプリメントされるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。
[0035]また、局「STA」は、ユーザ端末、アクセス端末(「AT」)、加入者局、加入者ユニット、移動局、リモート局、リモート端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとしてインプリメントされるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。いくつかのインプリメンテーションでは、アクセス端末は、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)フォン、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備え得る。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、スマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽またはビデオデバイス、あるいは衛星ラジオ)、ゲームデバイスまたはシステム、全地球測位システムデバイス、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された他の好適なデバイスに組み込まれ得る。
[0036]本明細書で説明する技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む、様々なブロードバンドワイヤレス通信システムのために使用され得る。そのような通信システムの例としては、空間分割多元接続(SDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。SDMAシステムは、複数のユーザ端末に属するデータを同時に送信するために十分に異なる方向を利用し得る。TDMAシステムは、送信信号を異なるタイムスロットに分割することによって、複数のユーザ端末が同じ周波数チャネルを共有することを可能にし得、各タイムスロットは異なるユーザ端末に割り当てられる。TDMAシステムは、GSM(登録商標)または当技術分野で知られている何らかの他の規格をインプリメントし得る。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各サブキャリアは独立してデータで変調され得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインターリーブFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するための局所FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するための拡張FDMA(EFDMA)を利用し得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送信される。
[0037]本明細書の教示は、様々なワイヤードまたはワイヤレス装置(たとえば、ノード)に組み込まれ得る(たとえば、その装置内にインプリメントされるか、またはその装置によって実行され得る)。いくつかの態様では、本明細書の教示に従ってインプリメントされるワイヤレスノードはアクセスポイントまたはアクセス端末を備え得る。
[0038]図1に、アクセスポイント(AP)とユーザ端末とをもつ多元接続ワイヤレス通信システム100を示す。簡単のために、ただ1つのアクセスポイント102が図1に示されている。アクセスポイントは、概して、ユーザ端末と通信する固定局であり、基地局と呼ばれるか、または何らかの他の用語を使用して呼ばれることもある。局(「STA」)としても知られる、ユーザ端末は、固定または移動であり得、移動局またはワイヤレスデバイスと呼ばれるか、あるいは何らかの他の用語を使用して呼ばれることもある。アクセスポイント102は、ダウンリンクおよびアップリンク上で所与の瞬間において1つまたは複数のユーザ端末104A、104B、104C、104D(以下、総称してユーザ端末104A〜104D)と通信し得る。ダウンリンク(すなわち、順方向リンク)はAP102からユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれかへの任意の通信リンクであり、アップリンク(すなわち、逆方向リンク)はユーザ端末104A〜104DからAP102への任意の通信リンクである。ユーザ端末はまた、別のユーザ端末とピアツーピアで通信し得る。
[0039]システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のために複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとを採用し得る。たとえば、AP102は、Nap個のアンテナ(図1に図示せず)を装備し、ダウンリンク送信では多入力(MI)を表し、アップリンク送信では多出力(MO)を表す。K個の選択されたユーザ端末104A〜104Dのセットは、ダウンリンク送信では多出力をまとめて表し、アップリンク送信では多入力をまとめて表す。各選択されたユーザ端末104A〜104Dは、アクセスポイントにユーザ固有データを送信し、および/またはアクセスポイントからユーザ固有データを受信し得る。概して、各選択されたユーザ端末104A〜104Dは1つまたは複数のアンテナを装備し得る(すなわち、Nut≧1)(図1に図示せず)。K個の選択されたユーザ端末は同じ数のアンテナを有することができるか、または、1つまたは複数のユーザ端末は異なる数のアンテナを有し得る。
[0040]システム100は、時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムであり得る。TDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは同じ周波数帯域を共有する。FDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは異なる周波数帯域を使用する。システム100はまた、送信のために単一のキャリアまたは複数のキャリアを利用し得る。各ユーザ端末104A〜104Dは、(たとえば、コストを抑えるために)単一のアンテナを装備するか、または(たとえば、追加コストがサポートされ得る場合)複数のアンテナを装備し得る。システム100はまた、送信、受信を異なるタイムスロットに分割することによってユーザ端末104A〜104Dが同じ周波数チャネルを共有する場合、TDMAシステムであり得、ここで、各タイムスロットは異なるユーザ端末104A〜104Dに割り当てられ得る。図1に示されているように、AP102は、以下の図2〜図15でより詳細に説明するように、AP102に関連する1つまたは複数のタスクを実行するように構成され得る、APマルチユーザ(MU)制御モジュール230を含み得る。その上、ユーザ端末104A〜104Dの各々は、それぞれ、ユーザ端末(UT)マルチユーザ(MU)制御モジュール224A、224B、224C、224Dを含み得る。UT MU制御モジュール224A〜224Dについて、図2に関して以下でより詳細に説明する。ユーザ端末104A〜104Dの各々は、それぞれ、送信バッファ226A、226B、226C、226Dと、それぞれ、送信タイマー227A、227B、227C、227Dと、それぞれ、タイムアウトタイマー228A、228B、228C、228Dとをさらに含み得る。送信バッファ226A〜226D、送信タイマー227A〜227D、およびタイムアウトタイマー228A〜228Dの動作について、図2A、ならびに1つまたは複数の後の図に関して以下でより詳細に説明する。図1に示されているように、ユーザ端末104A〜104Dの各々は、以下でより詳細に説明する条件下でAP102に送信要求(RTX)フレーム412、512を送信し、以下でより詳細に説明する条件下でAP102から送信許可(CTX)フレーム306、406、506を受信するように構成され得る。
[0041]図2Aに、ワイヤレス通信システム100内で採用され得るワイヤレスデバイス202において利用され得る様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス202は、本明細書で説明する様々な方法をインプリメントするように構成され得るデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス202はユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれかをインプリメントし得る。
[0042]ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202の動作を制御するプロセッサ204を含み得る、UT UL制御モジュール224A、224B、224C、224Dを含み得る。プロセッサ204は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることもある。いくつかのインプリメンテーションでは、UT UL制御モジュール224A、224B、224C、224Dは、読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得るメモリ206をさらに備え得、命令とデータとをプロセッサ204に与える。メモリ206の一部分は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含み得る。プロセッサ204は、メモリ206内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算と算術演算とを実行し得る。メモリ206中の命令は、本明細書で説明する方法をインプリメントするために実行可能であり得る。いくつかのインプリメンテーションでは、プロセッサ204は、各々が、1つまたは複数の図に関して以下でより詳細に説明するような機能を有する、送信タイマー227A、227B、227C、227Dと、タイムアウトタイマー228A、228B、228C、228Dとを備え得る。いくつかのインプリメンテーションでは、メモリ206は、「送信のためのアップリンクデータを記憶するための手段」と呼ばれることもあるか、またはそれの少なくとも一部分を備え得る、送信バッファ226A、226B、226C、226Dを備え得る。
[0043]プロセッサ204は、1つまたは複数のプロセッサとともにインプリメントされた処理システムを備えるか、またはそれの構成要素であり得る。少なくともいくつかのインプリメンテーションでは、プロセッサ204は、「送信要求(RTX)フレームを生成するための手段」、「RTXフレームをいつ送信すべきかを決定するための送信タイマーを開始するための手段」、「送信機がRTXフレームを送信したとき、タイムアウトタイマーを開始するための手段」、「送信タイマーのタイムアウト値およびアップリンクデータのしきい値量のうちの少なくとも1つを構成するための手段」、「ポーリング要求フレームを受信したことに応答して、装置に関連するアップリンク情報を備えるポーリング応答フレームを生成するための手段」、および/または「装置に関連するアップリンク情報を、ポーリング応答フレームのシーケンス制御フィールドまたはサービス品質制御フィールドの一方または両方の1つまたは複数のビットに挿入するための手段」と呼ばれることもあるか、あるいはそれらの少なくとも一部分を備え得る。
[0044]処理システムはまた、コードを備える非一時的、コンピュータ可読媒体を含み得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、任意のタイプの命令を意味すると広く解釈されたい。命令は、(たとえば、ソースコード形式、バイナリコード形式、実行可能コード形式、または任意の他の好適なコード形式の)コードを含み得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能を処理システムに実行させる。
[0045]ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202と遠隔ロケーションとの間のデータの送信および受信を可能にするために送信機210と受信機212とを含み得るハウジング208をも含み得る。送信機210と受信機212とは組み合わせられてトランシーバ214になり得る。単一または複数のトランシーバアンテナ216が、ハウジング208に取り付けられ、トランシーバ214に電気的に結合され得る。いくつかのインプリメンテーションでは、送信機210は、「RTXフレームを送信するための手段」、「送信タイマーが満了したとき、またはアップリンクデータを記憶するための手段中に存在するアップリンクデータがしきい値量を超えたとき、装置にアドレス指定されたCTXフレームを受信したことに基づいて、少なくとも1つの他の装置がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイントに、送信バッファ中に存在するアップリンクデータを送信するための手段」、「RTXフレームを再送信するための手段」、および/または「ポーリング応答フレームをアクセスポイントに送信するための手段」と呼ばれることもあるか、あるいはそれらの少なくとも一部分を備え得る。同様に、受信機212は、「送信されたRTXフレームに基づいて、アクセスポイントから送信許可(CTX)フレームを受信するための手段」、「アクセスポイントから肯定応答フレームを受信するための手段」、および/または「アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信するための手段」と呼ばれることもあるか、あるいはそれらの少なくとも一部分を備え得る。
[0046]ワイヤレスデバイス202は、トランシーバ214によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る信号検出器218をも含み得る。信号検出器218は、そのような信号を、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度、および他の信号として検出し得る。ワイヤレスデバイス202は、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)220をも含み得る。
[0047]ワイヤレスデバイス202の様々な構成要素は、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る、バスシステム222によって互いに結合され得る。
[0048]図2Bに、ワイヤレス通信システム100内で採用され得る別のワイヤレスデバイス252において利用され得る様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス252は、本明細書で説明する様々な方法をインプリメントするように構成され得るデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス252はAP102をインプリメントし得る。
[0049]ワイヤレスデバイス252は、ワイヤレスデバイス252の動作を制御するプロセッサ254を含み得る、AT UL制御モジュール230を含み得る。プロセッサ254は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることもある。いくつかのインプリメンテーションでは、AT UL制御モジュール230は、読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得るメモリ256をさらに備え得、命令とデータとをプロセッサ254に与える。メモリ256の一部分は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含み得る。プロセッサ254は、メモリ256内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算と算術演算とを実行し得る。メモリ256中の命令は、本明細書で説明する方法をインプリメントするために実行可能であり得る。いくつかのインプリメンテーションでは、プロセッサ254は、1つまたは複数の図に関して以下でより詳細に説明するような機能を有するトリガタイマー258を備え得る。プロセッサ254は、1つまたは複数のプロセッサとともにインプリメントされた処理システムを備えるか、またはそれの構成要素であり得る。
[0050]処理システムはまた、コードを備える非一時的、コンピュータ可読媒体を含み得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、任意のタイプの命令を意味すると広く解釈されたい。命令は、(たとえば、ソースコード形式、バイナリコード形式、実行可能コード形式、または任意の他の好適なコード形式の)コードを含み得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明する様々な機能を処理システムに実行させる。
[0051]ワイヤレスデバイス252は、ワイヤレスデバイス252と遠隔ロケーションとの間のデータの送信および受信を可能にするために送信機210と受信機212とを含み得るハウジング208をも含み得る。送信機210と受信機212とは組み合わせられてトランシーバ214になり得る。単一または複数のトランシーバアンテナ216が、ハウジング208に取り付けられ、トランシーバ214に電気的に結合され得る。いくつかのインプリメンテーションでは、送信機210は、「複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数に選択的にアドレス指定された送信許可(CTX)メッセージを送信するための手段」と呼ばれることもあるか、またはそれの少なくとも一部分を備え得る。同様に、受信機212は、「指定された時間に複数のユーザ端末の各々からアップリンクデータ送信を受信するための手段」と呼ばれることもあるか、またはそれの少なくとも一部分を備え得る。
[0052]ワイヤレスデバイス252は、トランシーバ214によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る信号検出器218をも含み得る。信号検出器218は、そのような信号を、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度、および他の信号として検出し得る。ワイヤレスデバイス252は、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)220をも含み得る。
[0053]ワイヤレスデバイス252の様々な構成要素は、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る、バスシステム222によって互いに結合され得る。
[0054]本開示のいくつかの態様は、複数のユーザ端末からAPにアップリンク(UL)信号を送信することをサポートする。いくつかの実施形態では、UL信号は、マルチユーザMIMO(MU−MIMO)システムにおいて送信され得る。代替的に、UL信号は、マルチユーザFDMA(MU−FDMA)システムまたは同様のFDMAシステムにおいて送信され得る。これらの実施形態では、UL−MU−MIMO送信またはUL−FDMA送信は、複数のユーザ端末からAPに同時に送信され得、ワイヤレス通信における効率をもたらし得る。
[0055]ワイヤレスデバイスおよびモバイルデバイスの数の増加は、ワイヤレス通信システムのために要求される帯域幅要件にさらなる圧力を加える。限られた通信リソースの場合、APと複数のユーザ端末との間を通る制御トラフィックの量を低減することが望ましい。たとえば、複数の端末がアクセスポイントにアップリンク通信を送るとき、すべてのアップリンク送信を完了するために制御オーバーヘッドトラフィックの量を最小限に抑えることが望ましい。したがって、本明細書で説明する実施形態は、APへのアップリンク送信のスループットを増加させるための、通信交換を利用することと、スケジューリングと、いくつかのフレームとをサポートする。
[0056]本出願は、通信のアップリンクマルチユーザモードを、アクセスポイント102が開始するのか(AP開始型モード)、ユーザ端末104A〜104Dが開始するのか(STA開始型モード)、またはアクセスポイント102と1つまたは複数のユーザ端末104A〜104Dとの組合せが開始するのか(ハイブリッドモード)に基づく3つの動作モードを企図する。
[0057]AP開始型モードについて、図3に関して最初に説明する。図3に、いくつかのインプリメンテーションによる、アクセスポイント開始型アップリンク(UL)MU通信のためのフレーム交換のタイミング図300を示す。タイミング図300に関して、クロスハッチシェーディングパターンを有するフレームが、AP、たとえば図1のAP102によって送信されたダウンリンク通信であり得る。これに反して、シェーディングパターンを有しないフレームが、ユーザ端末ユーザ端末104A〜104Dのうちの1つまたは複数によって送信されたアップリンク通信であり得る。図3に示されているように、AP102は、AP102に送信するためのアップリンクデータを有するユーザ端末があるかどうかに関する、1つまたは複数のそれぞれのユーザ端末104A〜104Dからの情報を収集するために、ポーリング要求フレーム302A、302Bを送信し得る。AP開始型モードは、AP102がポーリング要求フレーム302A、302Bを送信することによって開始され得る。
[0058]いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、AP102によって決定および/または選択される持続時間を有する周期的ポーリング間隔に基づいて、ポーリング要求フレーム302A、302Bを送信し得る。AP102が比較的短い周期的ポーリング間隔を選択した場合、ユーザ端末104A〜104Dは、より頻繁に周期的ポーリング要求フレームを受信するために起動しなければならないので、ユーザ端末104A〜104Dは、増加電力利用という犠牲を払って、より最新の情報を与え得る。これに反して、AP102が比較的長い周期的ポーリング間隔を選択した場合、ユーザ端末104A〜104Dは、より少ない電力を使用するが、あまり最新でない情報をAP102に与え得る。周期的ポーリング間隔は、ユーザ端末104A〜104Dが、特定のビーコン間隔中にのみAP102からポーリング要求フレームを受信するために起動するような、ビーコン間隔の倍数であり得る。いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、ユーザ端末104A〜104Dの各々のためのそれぞれの周期的ポーリング間隔を決定し得、その場合、周期的ポーリング間隔はユーザ端末ごとに異なるであろう。AP102は、ビーコンを介して、または特定のSTAとの関連付け中に、各ユーザ端末104A〜104Dにそれぞれの周期的ポーリング間隔を通知し得る。
[0059]いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、決定された周期的ポーリング間隔に基づくのではなく、それぞれのユーザ端末104A〜104D上で動作しているアプリケーションのためのデータトラフィックパターンに基づいて、またはアプリケーションのタイプに基づいて、ポーリング要求フレーム302A、302Bを送信し得る。たとえば、AP102は、ユーザ端末104A〜104Dの各々からのピギーバック情報またはトラフィック仕様(TSPEC:traffic specification)を受信し、分析することによって、アプリケーションのそのようなデータトラフィックパターンまたはタイプを決定し得る。追加または代替として、AP102は、実際のデータトラフィックを知られているトラフィックパターンと相関することによって、アプリケーションのそのようなトラフィックパターンまたはタイプを決定し得る。アプリケーションのトラフィックパターンまたはタイプは、新しいまたは既存のサービス品質(QoS)タイプまたはアクセスポリシーのうちの1つであり得る。
[0060]いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、ポーリング要求フレーム302A、302Bを2つ以上のSTA、たとえば、ユーザ端末104A〜104Bのグループにアドレス指定し得る。AP102は、ランダムに、同様の受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)に基づいて、同様のスリープサイクルに基づいて、同様のトラフィックパターンに基づいて、または同様のバッファサイズに基づいて、特定のユーザ端末をグループに割り当て得る。AP102は、代替的に、応答するための、送信請求されないユーザ端末による競合についての1つまたは複数の空の送信ストリームを予約することによって、ユーザ端末104A〜104Dをグループ化し得る。
[0061]いくつかのインプリメンテーションでは、単一のポーリング要求フレームを複数のユーザ端末104A〜104Dにアドレス指定するのではなく、AP102は、ユーザ端末104A〜104Dの各々にアドレス指定された別個のポーリング要求フレームを連続的に送信し得る。ポーリング要求フレーム302A、302Bのための例示的なフレームフォーマットについて、図6および図7に関してより詳細に説明する。
[0062]ユーザ端末104A〜104Dの各々は、そのユーザ端末104A〜104Dにアドレス指定されたポーリング要求フレーム302A、302Bを受信したことに応答して、ポーリング応答フレーム304A、304Bを送信し得る。いくつかのインプリメンテーションでは、アドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dの各々は、異なる周波数チャネル上で実質的に同時にそれぞれのポーリング応答フレーム304A、304Bを送り得る。他のインプリメンテーションでは、アドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dの各々は、同じまたは異なる周波数チャネル上で連続的にそれぞれのポーリング応答フレーム304A、304Bを送り得る。アドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dの各々は、ポーリング要求フレーム302A、304Bを受信した後直ちに、または代替的に、ポーリング要求フレーム302A、304Bを受信したことに応答して競合ベースのアクセス制御が開始した後に、ポーリング応答フレーム304A、304Bを送信し得る。ポーリング応答フレーム304A、304Bは、限定はしないが、STAの送信バッファ中にキューイングされたデータの量、STAの着信または発信トラフィックレート、キューイングされたデータを送るための許容または最大待ち時間、STAのメディアアクセス制御サービスデータユニット(MSDU)のための平均最大および/または最小サイズ、STAによって決定された要求された送信機会長さ、ならびにSTAに関連する変調およびコーディング方式(MCS)を含む、送信ユーザ端末104A〜104Dに関連する情報を含み得る。ポーリング応答フレーム304A、304Bのための例示的なフレームフォーマットについて、図9に関してより詳細に説明する。
[0063]AP102は、アドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dの各々からポーリング応答フレーム304A、304Bを受信したことに基づいて、ポーリング要求フレーム302A、302B中でアドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dからの送信をトリガするための送信許可(CTX)フレーム306をいつ送信すべきかを決定し得る。AP102は、この決定を行うためのトリガタイマー(たとえば、トリガタイマー258)を維持し得る。AP102は、ポーリング応答フレーム304A、304Bを送信したユーザ端末104A〜104Dのリストと、ポーリング応答フレーム304A、304B中で受信された関連する情報とを維持し得る。AP102は、その特定のSTAにアドレス指定されたCTXフレーム306をいつ送るべきかを決定するために、ポーリング応答フレーム304A、304Bを送信した各ユーザ端末104A〜104Dのためのトリガタイマー258を開始し得る。各トリガタイマー258のタイムアウト値は、関連するSTAの受信された情報、アプリケーションタイプ、および/またはデータトラフィックパターンに基づき得る。AP102は、関連するトリガタイマーの満了に基づいて、特定のユーザ端末104A〜104Dにアドレス指定されたCTXフレーム306を送信し得る。
[0064]代替的に、AP102は、特定のユーザ端末104A〜104Dの伝送効率が、所定の、AP調整可能なしきい値を満たすことに基づいて、CTXフレーム306を送信し得る。AP102は、たとえば、特定の時間間隔にわたってその特定のユーザ端末104A〜104Dによって送信されたデータのパッキング効率に基づいて、特定のユーザ端末104A〜104Dの伝送効率を決定し得る。また他のインプリメンテーションでは、AP102は、競合ベースのアクセス制御に基づいて、特定のユーザ端末104A〜104Dにアドレス指定されたCTXフレーム306を送信し得る。
[0065]2つ以上のユーザ端末104A〜104DがCTXフレーム306中でアドレス指定された場合、AP102は、どのユーザ端末104A〜104DをCTXフレーム306中でアドレス指定すべきかを選択的に決定し得る。AP102は、関連するトリガタイマー258が満了したいずれかのユーザ端末104A〜104Dを選択し得る。AP102は、伝送効率が、所定の、AP調整可能なしきい値を満たす、いずれかのユーザ端末104A〜104Dを選択し得る。マルチユーザUL送信帯域幅が依然として利用可能である場合、AP102は、送信バッファ中にキューイングされたデータの量降順(たとえば、最も大きい量が最初に選択される)、トリガタイマー258の満了の昇順(たとえば、トリガタイマーの最も早い満了が最初に選択される)、伝送効率降順(たとえば、最も高い伝送効率が最初に選択される)、ランダム選択、または追加の選択なしのうちの少なくとも1つに従って、1つまたは複数のユーザ端末104A〜104Dを選択し得る。したがって、AP102は、トリガタイマー258が満了すること、複数のユーザ端末104A〜104Dのうちの少なくとも1つの伝送効率がしきい値を超えること、満了していないトリガタイマー上に残っている時間の降順、送信されるべきキューイングされたアップリンクデータの量の降順、または複数のユーザ端末104A〜104Dに関連する伝送効率の降順、またはそれらの任意の組合せに基づいて、CTXフレーム306に選択的にアドレス指定するように構成され得る。
[0066]CTXフレーム306を受信したことに応答して、CTXフレーム306中でアドレス指定された各ユーザ端末104A〜104Dは、マルチユーザ(MU)物理レイヤコンバージェンスプロシージャ(PLCP:physical layer convergence procedure)プロトコルデータユニット(MU−PPDU)308中で、それのキューイングされたデータをAP102に送信し得る。したがって、MU−PPDU308は、CTXフレーム306中でアドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dの各々からAP102に実質的に同時に送信されたデータを備え得る。MU−PPDU308を受信したことに応答して、AP102は、ブロック肯定応答(ブロックACK)フレーム310を送信することによってMU−PPDU308の受信を肯定応答し得る。
[0067]次に、ユーザ端末104A〜104D(STA)開始型モードについて、図4に関して説明する。図4に、いくつかのインプリメンテーションによる、ユーザ端末開始型アップリンク(UL)MU通信のためのフレーム交換のタイミング図400を示す。1つまたは複数のユーザ端末104A〜104Dは、AP102に送信要求(RTX)フレーム412を送ることによってULモードを開始し得る。ユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれかは、データが、AP102への送信のためのそれの送信バッファ中にキューイングされたことに基づいて、RTXフレーム412を送信するための競合バックオフタイマーを開始し得る。伝送媒体上での衝突を回避するために、この競合バックオフ中に、競合ウィンドウ長さが使用され得る。AP102は、この競合ウィンドウ長さを決定し、ビーコン中でユーザ端末104A〜104Dの各々にそれを通信し得る。いくつかのインプリメンテーションでは、ユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれかは、0でない量のデータが、AP102への送信のためのそれの送信バッファ中にキューイングされたことに基づいて、RTXフレーム412を送信するための送信タイマー227A〜227Dを開始し得る。送信タイマー227A〜227Dが満了したとき、またはそれの送信バッファ中にキューイングされたデータの量が所定のしきい値「Y」を超えたとき、送信タイマー227A〜227Dは第1の値「X」からカウントダウンし、ユーザ端末104A〜104Dは競合バックオフタイマーを開始する。「X」および「Y」の値は、限定はしないが、同じ基本サービスセット(BSS)中のユーザ端末の数および/または特定のSTAからの着信トラフィック統計値を含む、いくつかの変数の関数であり得る。代替的に、「X」および「Y」の値が適用されるユーザ端末104A〜104Dは、「X」および「Y」の値を決定し得る。代替的に、AP102は、「X」および「Y」の値を決定し、ビーコンまたは他の管理フレーム中で(たとえば、TS情報フィールドの予約済みビット中で)それらを適切なユーザ端末104A〜104Dに通信し得る。したがって、送信タイマー227A〜227Dのタイムアウト値(X)およびアップリンクデータのしきい値量(Y)のうちの少なくとも1つが、AP102またはユーザ端末(たとえば、104A〜104D)の一方または両方によって構成可能である。
[0068]ユーザ端末104A〜104Dは、RTXフレーム412を送ったことに応答して、AP102からフレームを受信するためのタイムアウトタイマー228A〜228Dを開始し得る。AP102からフレームを受信するためのタイマーであるタイムアウトタイマーは、最初にAP102にRTXフレーム412を送信するためのタイマーである送信タイマーとは異なるタイマーである。RTXフレーム412を送信したユーザ端末104A〜104Dが、タイムアウトタイマー228A〜228Dが満了する前にAP102からCTXフレームまたはポーリング要求フレームを受信しない場合、ユーザ端末104A〜104DはRTXフレーム412を再送信し得る。しかしながら、ユーザ端末104A〜104Dが、タイムアウトタイマーの満了の前にポーリング要求フレーム402を受信した場合、ユーザ端末104A〜104Dは、タイムアウトタイマー228A〜228Dをリセットし、図3に関して前に説明したユーザ端末104A〜104Dの情報を含むポーリング応答フレーム404を送信するべきである。
[0069]AP102は、ポーリング要求フレーム402の点線アウトラインによって示されるように、RTXフレーム412を受信したことに応答して、ポーリング要求フレーム402を随意に送信し得る。ポーリング要求フレーム402は、図3に関して前に説明したポーリング要求フレーム302A、302Bと同じであり得る。ポーリング要求フレーム402はまた、RTXフレーム412を送信したユーザ端末104A〜104D以外の1つまたは複数のユーザ端末からデータトラフィック情報を取得するために利用され得る。ポーリング要求フレーム402によってアドレス指定されたいずれかのユーザ端末104A〜104Dは、AP102からポーリング要求フレーム402を受信したことに応答して、ポーリング応答フレーム404を送信し得る。ポーリング応答フレーム404は、図3に関して前に説明したポーリング応答フレーム304A、304Bと同じであり得る。
[0070]ポーリング応答フレーム404を受信したことに応答して、AP102は、ユーザ端末104A〜104Dのうちの1つまたは複数にアドレス指定されたCTXフレーム406を送信し得る。RTXフレーム412を送信したユーザ端末104A〜104Dは、CTXフレーム406によってアドレス指定される。CTXフレーム406は、図3に関して前に説明したように決定された、1つまたは複数の他のユーザ端末にさらにアドレス指定され得る。CTXフレーム406は、図3に関して前に説明したCTXフレーム306と同じであり得る。ポーリング要求フレーム402およびポーリング応答フレーム404が送信されないいくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、RTXフレーム412を受信したことに応答して直接、CTXフレーム406を送信し得る。AP102は、それの送信をトリガするフレームを受信したことに応答して、または競合ベースのアクセス制御後に直接、CTXフレーム406を送信し得る。CTXフレーム406を受信するいずれかのユーザ端末104A〜104Dは、それの識別子が、データ送信をトリガするためのCTXフレーム中に含まれるか否かにかかわらず、それのアクティブタイムアウトタイマーを中断し得る。受信されたCTXフレーム406が特定のユーザ端末104A〜104Dの識別子を含む(たとえば、CTXフレーム406が、UL送信ためにその特定のユーザ端末104A〜104Dをトリガした)場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは、それのタイムアウトタイマー228A〜228Dをキャンセルまたはクリアし、図3に関して前に説明したMU−PPDU308と実質的に同じであり得るMU−PPDU408中でAP102にULデータを送信することによってUL送信を開始し得る。受信されたCTXフレーム406が特定のユーザ端末104A〜104Dの識別子を含まない(たとえば、CTXフレーム406が、UL送信のためにその特定のユーザ端末104A〜104Dをトリガしない)場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは、次のRTX送信のための新しい送信タイマー227A〜227Dを開始し得る。
[0071]特定のユーザ端末104A〜104Dが、(前のタイムアウトタイマーの満了により)RTXフレーム412を再送信することに備えてすでにバックオフしつつあり、その特定のユーザ端末104A〜104Dにアドレス指定されたCTXフレーム406を受信した(たとえば、CTXフレーム406がその特定のSTAをトリガした)場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは、それのRTXバックオフタイマーをリセットまたはクリアし、MU−PPDU408中でAP102にULデータを送信することを開始し得る。
[0072]受信されたCTXフレーム406が特定のSTAの識別子を含む場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは、それのタイムアウトタイマー228A〜228Dをリセットし、MU−PPDU408中でAP102にULデータを送信することによってUL送信を開始し得る。受信されたCTXフレーム406が特定のSTAの識別子を含まない場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは、次のRTXフレーム送信のための新しい送信タイマー227A〜227Dを設定し、それを開始し得る。
[0073]MU−PPDU408がAP102によって受信された後、AP102は、MU−PPDU408の受信を肯定応答するブロックACKフレーム410を送信し得る。ブロックACKフレーム410は、図3に関して前に説明したブロックACKフレーム310と同じであり得る。
[0074]ULデータセッション後(たとえば、AP102がブロックACKフレーム410を送信した後)、依然として、特定のユーザ端末104A〜104Dからの送信のためのULデータがある(たとえば、送信バッファ中のキューイングされたデータの量が依然として0よりも大きい)場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは新しい送信タイマーを開始し得る。代替的に、ULデータセッション後、送信のためのULデータがない場合、その特定のユーザ端末104A〜104Dは、それの送信タイマー227A〜227Dとそれのタイムアウトタイマー228A〜228Dの両方がアクティブである場合、それらをリセットし得る。
[0075]次に、ハイブリッドアクセスポイント102(AP)およびユーザ端末104A〜104D(STA)モードについて、図5に関して説明する。図5に、いくつかのインプリメンテーションによる、ハイブリッドアクセスポイントユーザ端末アップリンク(UL)MU通信のためのフレーム交換のタイミング図500を示す。図5に示されているように、ユーザ端末104A〜104Dのうちの1つが、図4のRTXフレーム412について前に説明したように、RTXフレーム512A、512Bを送信し得る。RTXフレーム512A、512Bを送信した後、送信ユーザ端末104A〜104Dは、図4に関して前に説明したように、タイムアウトタイマーを開始し得る。タイムアウトタイマー228A〜228Dが、AP102から肯定応答フレーム514A、514BまたはCTXフレーム506のいずれかを受信する前に満了した場合、ユーザ端末104A〜104DはRTXフレーム512A、512Bを再送信し得る。
[0076]しかしながら、図4とは対照的に、RTXフレーム512A、512Bを受信すると、AP102は、RTXフレーム512A、512Bを送信したユーザ端末104A〜104Dに肯定応答(ACK)フレーム514A、514Bを送信し得る。いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、タイムアウトタイマー228A〜228Dのための新しい値(たとえば、「X」値)と、所定のバッファしきい値のための新しい値(たとえば、「Y」値)とをACKフレーム514A、514B中に挿入し得る。ACKフレーム514A、514Bがそれにアドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dは、それに応じてそれの「X」および「Y」値を更新し得る。いくつかのインプリメンテーションでは、ACKフレーム514A、514Bがそれにアドレス指定されなかったユーザ端末104A〜104Dも、それに応じてそれらの「X」および「Y」値を更新し得る。ACKフレーム514A、514Bが「X」および「Y」のための新しい値を含まないインプリメンテーションでは、ACKフレーム514A、514Bがそれにアドレス指定されたユーザ端末104A〜104Dは、そのSTAに知られている情報に基づいて、それの「X」および「Y」値を更新し得る。同様に、ACKフレーム514A、514Bが「X」および「Y」のための新しい値を含まないいくつかのインプリメンテーションでは、ACKフレーム514A、514Bがそれにアドレス指定されなかったユーザ端末も、それらのユーザ端末に知られている情報に従ってそれらの「X」および「Y」値を更新し(たとえば、低下させ)得る。ACKフレーム514A、514Bを受信すると、受信ユーザ端末104A〜104Dは、タイムアウトタイマー228A〜228Dがアクティブである場合、それをリセットし得る。ユーザ端末104A〜104Dはまた、次のRTXフレーム送信のための新しい送信タイマー227A〜227Dを開始し得る。
[0077]いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、BSS中でRTX送信ユーザ端末104A〜104Dからおよび/または他のユーザ端末から追加情報を受信するために、(点線アウトラインによって示されるように)ポーリング要求フレーム502を随意に送信し得る。ポーリング要求フレーム502は、図3および図4に関して前に説明したポーリング要求フレーム302A、302B、402と同じであり得る。いくつかのインプリメンテーションでは、ポーリング要求フレーム502は、ACKフレーム514Aと組み合わせられて、RTXフレーム512Aの受信を肯定応答することと、1つまたは複数のユーザ端末104A〜104Dからの追加情報を要求することとの両方を行う単一の送信されたフレームになり得る。ポーリング要求フレーム502が、タイムアウトタイマー228A〜228Dが満了する前にユーザ端末104A〜104Dによって受信された場合、ユーザ端末104A〜104Dは、タイムアウトタイマー228A〜228Dをリセットまたはクリアし、図3に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104Dの情報を含むポーリング応答フレーム504を送信し得る。ポーリング応答フレーム504は、図3および図4に関して前に説明したポーリング応答フレーム304A、304B、404と同じであり得る。
[0078]いくつかのインプリメンテーションでは、送信ユーザ端末104A〜104Dの伝送効率が、図3に関して前に説明した、所定の、AP調整可能な値よりも大きい場合、ACKフレーム514A、514B、ポーリング要求フレーム502またはポーリング応答フレーム504は送信されないことがあり、AP102は、RTXフレーム512A、512Bを受信した直後に、およびRTXフレーム512A、512Bを受信したことに応答して直接、RTXフレーム512A、512Bを送るユーザ端末104A〜104Dにアドレス指定されたCTXフレーム506を送信し得る。
[0079]また他のインプリメンテーションでは、AP102は、図3に関して前に説明したように、RTXフレーム512A、512Bを受信したことに応答して、ACKフレーム514A、514Bを送信し、次いで、CTXフレーム506をいつ送信すべきかを決定するための、RTXフレーム512A、512Bを送信したユーザ端末104A〜104Dに関連するトリガタイマー258を開始し得る。AP102は、AP102に複数のRTXフレームを送信したが、ULデータをまだ送信していない特定のユーザ端末104A〜104Dに関連するトリガタイマー258のための初期カウントダウン値を随意に短縮または低減し得る。したがって、インプリメンテーションに応じて、AP102は、いずれかのユーザ端末104A〜104Dに関連するトリガタイマー258が満了するとすぐに、いずれかのユーザ端末104A〜104Dの送信効率が、所定の、AP調整可能な値よりも大きくなるとすぐに、またはすぐ上の2つの条件のうちのいずれかの存在によってトリガされた競合ベースのアクセス制御後に、CTXフレーム506を送信するように構成され得る。競合ベースのアクセス制御が利用された場合、他のフレームと比較してCTXフレーム506のためのより高い競合優先度を保証するために、CTXフレーム506のための競合パラメータは他のフレームのための競合パラメータとは異なり得る。たとえば、CTXフレーム506と他のタイプのフレーム(たとえば、ポーリング要求フレーム)の両方が送信のために同時にスケジュールされることになる場合、AP102は、他のフレーム(たとえば、ポーリング要求フレーム502)の前に、送信のためにCTXフレーム506をスケジュールし得る。CTXフレーム506がRTXフレーム512A、512Bの受信の直後に送信されない場合、AP102は、図3に関して前に説明したように、CTXフレーム506中でスケジュールされるべきユーザ端末104A〜104Dの選択されたリストを与え得る(たとえば、それらの識別子はCTXフレーム506中に含まれるべきである)。CTXフレーム506の送信後、ユーザ端末104A〜104DおよびAP102の挙動は、CTXフレーム506中でアドレス指定されたいずれかのユーザ端末104A〜104DによるMU−PPDUフレーム508を介したULデータの送信を含む、図4に関して前に説明したものと同じであり得る。AP102は、次いで、MU−PPDUフレーム508の正確な受信を肯定応答するためにブロックACKフレーム510を送信し得る。
[0080]図6に、いくつかのインプリメンテーションによる、変更されたヌルデータフレームフォーマットを有するポーリング要求フレーム600を示す。図3、図4、および図5のポーリング要求フレーム302A、302B、402、502は、図6に示されているものなど、変更されたヌルデータフレーム(たとえば、ヌルデータパケット)フォーマットを有し得る。ポーリング要求フレーム600は、以下の8つのフィールド、すなわち、フレーム制御(fc)フィールド604と、持続時間フィールド606と、受信機アドレス(a1)フィールド608と、送信機アドレス(a2)フィールド610と、宛先アドレス(a3)フィールド612と、第4のアドレス(a4)フィールド614と、サービス品質(QoS)制御フィールド616と、高スループット(HT)制御フィールド618とのうちの1つまたは複数を含むMACヘッダ602を含み得る。ヌルデータフレーム600はフレーム検査シーケンス(FCS)フィールド620をさらに含み得る。a1フィールド608、a2フィールド610、a3フィールド612、およびa4フィールド614の各々は、68ビット(6オクテット)値である、デバイスのフルMACアドレスを備え得るか、または代替的に、これらのフィールドのうちのいずれかは、ショートMACヘッダフォーマットに基づく、関連する識別情報(AID)を備え得る。図1および図3〜図5で説明したタイミング図に関して、図1のAP102は、ポーリングデータが要求されるすべてのユーザ端末104A〜104D(たとえば、図1のユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれか)に対応するグループ識別子のいずれかを、受信機アドレス(a1)フィールド608または宛先アドレス(a3)フィールド612のいずれか中に含めるように構成され得る。代替的に、AP102は、ポーリング要求フレーム600によってポーリングデータが要求されるユーザ端末104A〜104Dの各々のための別個のMACアドレスを、フィールド608および612のいずれか中に含めるように構成され得る。AP102のMACアドレスは送信機アドレス(a2)フィールド610中に含まれ得る。
[0081]さらに、上記で説明したフィールドの各々は1つまたは複数のサブフィールドを備え得る。たとえば、図6に示されているように、フレーム制御フィールド604は、以下のサブフィールド、すなわち、プロトコルバージョンサブフィールド622と、タイプサブフィールド624と、サブタイプサブフィールド626と、分散システム(DS:distributed system)行きサブフィールド(to distributed system (DS) subfield)628と、DS発サブフィールド(from DS subfield)630と、モアフラグメントサブフィールド(more fragments subfield)632と、再試行サブフィールド634と、電力管理サブフィールド636と、モアデータインジケーションサブフィールド(more data indication subfield)638と、WEPサブフィールド640と、順序サブフィールド642とのうちの1つまたは複数を備え得る。いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、タイプサブフィールド624および/またはサブタイプサブフィールド626中に、フレーム600をポーリング要求フレームとして識別する新しいインジケーションを挿入するように構成され得る。このようにして、いずれかの適合受信ユーザ端末104A〜104Dは、図3〜図5に関して前に説明したように、フレーム600をポーリング要求フレームとして正しく識別するように構成され得る。
[0082]いくつかの他のインプリメンテーションでは、図3〜図5のポーリング要求フレーム302A、302B、402、502は、変更されたCTXフレームのフォーマットを有し得る。図7に、変更された送信許可(CTX)フレームフォーマットを有するポーリング要求フレーム700を示す。ポーリング要求フレーム700は、以下の4つのフィールド、すなわち、フレーム制御(FC)フィールド702と、持続時間フィールド704と、(受信機アドレス(a1)とも呼ばれる)受信機アドレス(RA)フィールド706と、フレーム検査シーケンス(FCS)フィールド708とのうちの1つまたは複数を含み得る。フレーム制御フィールド702は、図6に関して前に説明したフレーム制御フィールド604と実質的に同じであり得、実質的に同じ情報を含み得る。持続時間フィールド704は、図6に関して前に説明した持続時間フィールド606と実質的に同じであり得、実質的に同じ情報を含み得る。RAフィールド706は、図6に関して前に説明したアドレス1フィールド608と実質的に同じであり得、実質的に同じ情報を含む。最後に、FCSフィールド708は、図6に関して前に説明したFCSフィールド620と実質的に同じであり得、実質的に同じ情報を含み得る。ポーリング要求フレーム302A、302B、402、502の例示的なインプリメンテーションについて図6および図7において説明したが、本出願はそのように限定されず、ポーリング要求フレーム302A、302B、402、502は、他の新しいフレームタイプまたは構成を備え得る。
[0083]さらに、CTXフレーム306、406、506は、フレーム制御フィールド702内のタイプサブフィールドおよび/またはサブタイプサブフィールド中のインジケーションが、ポーリング要求フレームではなくCTXフレームを示し得ることを除いて、ポーリング要求フレーム700と実質的に同じフォーマットを有し得る。
[0084]図8に、いくつかのインプリメンテーションによる、送信要求(RTX)フレームを示す。RTXフレーム800は、以下の5つのフィールド、すなわち、フレーム制御(FC)フィールド802と、持続時間フィールド804と、(受信機アドレス(a1)とも呼ばれる)受信機アドレス(RA)フィールド806と、(送信機アドレス(a2)とも呼ばれる)送信機アドレス(TA)フィールド808と、フレーム検査シーケンス(FCS)フィールド810とのうちの1つまたは複数を含み得る。フレーム制御フィールド802、持続時間フィールド804、RAフィールド806、TAフィールド808およびFCSフィールド810は、図6に関して前に説明した、それぞれ、フレーム制御フィールド604、持続時間フィールド606、アドレス1フィールド608、アドレス2フィールド610、およびFCSフィールド620と実質的に同じであり、実質的に同じ情報を含み得る。
[0085]図9に、いくつかのインプリメンテーションによる、変更されたサービス品質(QoS)フレームフォーマットを有するポーリング応答フレーム900を示す。いくつかのインプリメンテーションでは、図3、図4、および図5のポーリング応答フレーム304A、304B、404、504は、図9に示されている、変更されたQoSフレームフォーマットを有し得る。ポーリング応答フレーム900は、以下の9つのフィールド、すなわち、フレーム制御(fc)フィールド904と、持続時間フィールド906と、受信機アドレス(a1)フィールド908と、送信機アドレス(a2)フィールド910と、宛先アドレス(a3)フィールド912と、シーケンス制御フィールド922と、第4のアドレス(a4)フィールド914と、サービス品質(QoS)制御フィールド916と、高スループット(HT)制御フィールド918とのうちの1つまたは複数を含むMACヘッダ902を含み得る。ポーリング応答フレーム900がヌルフレームでない場合、ポーリング応答フレーム900は、データペイロードを含み得るフレーム本体フィールド924をさらに含み得る。ポーリング応答フレーム900は、エラー検査目的のためのフレーム検査シーケンス(FCS)フィールド920をさらに含む。フレーム制御フィールド904、持続時間フィールド906、アドレス1フィールド908、アドレス2フィールド910、アドレス3フィールド912、アドレスフィールド914、HT制御フィールド918およびFCSフィールド920の各々は、図6に関して前に説明した、それぞれ、フレーム制御フィールド604、持続時間フィールド606、アドレス1フィールド608、アドレス2フィールド610、アドレス3フィールド612、アドレスフィールド614、HT制御フィールド618およびFCSフィールド620と実質的に同じであり、実質的に同じ情報を含み得る。たとえば、いくつかのインプリメンテーションでは、ポーリング要求フレームを受信するユーザ端末104A〜104Dは、ポーリング応答フレームに対応する新しいインジケーションをフレーム制御フィールド904のタイプサブフィールドおよび/またはサブタイプフィールド(図6参照)中に挿入するように構成され得る。このようにして、AP102は、図3〜図5に関して前に説明したように、フレーム900をポーリング応答フレームとして正確に識別することが可能であり得る。
[0086]さらに、図9に示されているように、QoS制御フィールド916は、以下のサブフィールド、すなわち、トラフィックインジケータサブフィールド950と、サービス期間終了サブフィールド952と、肯定応答ポリシーサブフィールド954と、予約済みサブフィールド956と、変動サブフィールド958とのうちの1つまたは複数を備え得る。いくつかのインプリメンテーションでは、上述のサブフィールドは、それぞれ、4、1、2、1、および8ビットの長さを有し得る。図3〜図5に関して前に説明したように、ポーリング要求フレームを受信したことに応答して、ポーリング要求フレームがそれにアドレス指定された1つまたは複数のユーザ端末104A〜104Dは、AP102に送信されるべきキューイングされたデータの長さ、ユーザ端末の着信トラフィックレート、キューイングされたデータを送るためのユーザ端末104A〜104Dの許容待ち時間、ユーザ端末のMSDU平均最大および最小サイズ、ユーザ端末の所望のTXOP長さ、ならびにユーザ端末のMCSなど、送信ユーザ端末104A〜104Dに対応する情報を含むポーリング応答フレームを送信し得る。
[0087]本出願は、そのような情報をAP102に送信するためにポーリング応答フレーム900(たとえば、変更されたQoSフレーム)の1つまたは複数のフィールドまたはサブフィールドを再利用することを企図する。たとえば、AP102に送信されるべきキューイングされたデータの長さは、ポーリング応答フレーム900のフォーマットを有する最後に送信されたQoSデータフレームのQoS制御フィールド916のビット8〜15のうちの1つまたは複数中で(たとえば、変動サブフィールド958中で)ピギーバックされ得る。いくつかのインプリメンテーションでは、追加のアップリンク情報(たとえば、ユーザ端末の着信トラフィックレート、キューイングされたデータを送るためのユーザ端末の許容待ち時間、ユーザ端末のMSDU平均最大および最小サイズ、ユーザ端末の所望のTXOP長さ、ならびにユーザ端末のMCS)は、QoS制御フィールド916のサブフィールドのうちの1つまたは複数を再利用することによって、ポーリング応答フレーム900中に含まれ得る。たとえば、変動サブフィールド958のビット8および9または8〜10は、情報のタイプ(たとえば、ユーザ端末の着信トラフィックレート、キューイングされたデータを送るためのユーザ端末の許容待ち時間、ユーザ端末のMSDU平均最大および最小サイズ、ユーザ端末の所望のTXOP長さ、ならびにユーザ端末のMCS)を示すために再利用され得、ビット10〜15または11〜15は、それぞれ、ビット8および9または8〜10中で示される情報タイプに対応する(1つまたは複数の)値を示すために再利用され得る。さらにまたは代替として、ポーリング応答フレーム900がQoSヌルフレームのフォーマットを有する場合、フレーム本体フィールド924は、シーケンスが必要とされるであろうデータを含まないことになるので、シーケンス制御フィールド922は、通常、利用されないであろう。そのような状況では、本出願は、アップリンクデータをAP102に送信するためにシーケンス制御フィールド924を再利用することを企図する。たとえば、前に説明した追加のアップリンク情報の少なくとも一部分は、ポーリング応答フレーム900がQoSヌルフレームのフォーマットを有するとき、シーケンス制御フィールド922中に挿入され得る。したがって、図1のユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれかは、上記で説明したようにアップリンク情報を挿入し、ポーリング応答フレーム900をAP102に送信するように構成され得る。このようにして、AP102は、図3〜図5に関して前に説明したように、1つまたは複数のユーザ端末104A〜104Dからの所望のアップリンク情報を取得することが可能であり得る。
[0088]ポーリング応答フレーム304A、304B、404、504の例示的なインプリメンテーションについて図9に関して説明したが、本出願はそのように限定されず、ポーリング応答フレーム304A、304B、404、504は、他の新しいフレームタイプまたは構成を備え得る。
[0089]図10は、図3に関して前に説明した、いくつかのインプリメンテーションによる、アクセスポイント開始型モードでのユーザ端末(たとえば、図1のユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれか)によるマルチユーザワイヤレス通信のための方法を示すフローチャート1000である。いくつかのインプリメンテーションでは、前に述べたように、ユーザ端末104A〜104Dは、図2Aのワイヤレスデバイス202によってインプリメントされ得る。したがって、フローチャート1000におけるステップのうちの1つまたは複数は、図2に関して前に説明した、UT MU制御モジュール230(たとえば、送信タイマー227A〜227Dとタイムアウトタイマー228A〜228Dとを備え得るプロセッサ204、および送信バッファ226A〜226Dを備え得るメモリ206のうちの1つまたは複数)および/または送信機210または受信機212によって、あるいはそれらとともに実行され得る。しかしながら、本明細書で説明するステップのうちの1つまたは複数をインプリメントするために他の構成要素が使用され得ることを当業者は諒解されよう。ブロックについてある順序で行われるものとして説明することがあるが、ブロックは並べ替えられ得、ブロックは省略され得、および/または追加のブロックが追加され得る。
[0090]フローチャート1000は、アップリンクデータを送信バッファに記憶することを含む、ブロック1002から始まり得る。たとえば、図2Aのワイヤレスデバイス202は、図1のAP102への送信のためのアップリンクデータを送信バッファ226A〜226Dに記憶するように構成され得る。フローチャート1000は、次いでブロック1004に進み得る。
[0091]ブロック1004は、装置に関連するアップリンク情報を取得するために、アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図3に関して前に説明したようにポーリング要求フレーム302A、302Bを受信するように構成され得る。フローチャート1000は、次いでブロック1006に進み得る。
[0092]ブロック1006は、アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信したことに応答して、ユーザ端末に関連するアップリンク情報を備えるポーリング応答フレームを生成することと、ポーリング応答フレームをアクセスポイントに送信することとを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2)は、図3に関して前に説明したようにポーリング応答フレーム304A、304Bを生成するように構成され得る。フローチャート1000は、次いでブロック1008に進み得る。
[0093]ブロック1008は、アクセスポイントから送信許可(CTX)フレームを受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図3に関して前に説明したように、アクセスポイント102(図1)からCTXフレーム306を受信するように構成され得る。フローチャート1000は、次いでブロック1010に進み得る。
[0094]ブロック1010は、ユーザ端末にアドレス指定されたCTXフレームを受信したことに基づいて、少なくとも1つの他のユーザ端末がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイントに、送信バッファ中に存在するアップリンクデータを送信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202の送信機210(図2)は、図3に関して前に説明したように、CTXフレーム306を受信したことに基づいて、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの少なくとも1つの他のユーザ端末がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイント102(図1)に、送信バッファ226A〜226D中に存在するアップリンクデータを送信するように構成され得る。
[0095]図11は、図3に関して前に説明した、いくつかのインプリメンテーションによる、アクセスポイント開始型モードでのアクセスポイント(たとえば、図1のAP102)によるマルチユーザワイヤレス通信のための方法を示すフローチャート1100である。いくつかのインプリメンテーションでは、前に述べたように、AP102は、図2Bのワイヤレスデバイス252によってインプリメントされ得る。したがって、フローチャート1100におけるステップのうちの1つまたは複数は、図2Bに関して前に説明した、AP MU制御モジュール230(たとえば、トリガタイマー258を含み得るプロセッサ254、およびメモリ256の一方または両方)および/または送信機211または受信機212によって、あるいはそれらとともに実行され得る。しかしながら、本明細書で説明するステップのうちの1つまたは複数をインプリメントするために他の構成要素が使用され得ることを当業者は諒解されよう。ブロックについてある順序で行われるものとして説明することがあるが、ブロックは並べ替えられ得、ブロックは省略され得、および/または追加のブロックが追加され得る。
[0096]フローチャート1100は、複数のユーザ端末からのアップリンク情報を取得するためにポーリング要求フレームを送信することを含む、ブロック1102から始まり得る。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、図3に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)からのアップリンク情報を取得するためにポーリング要求フレーム302A、302Bを送信するように構成され得る。フローチャート1100は、次いでブロック1104に進み得る。
[0097]ブロック1104は、複数のユーザ端末からのアップリンク情報を備える少なくとも1つのポーリング応答フレームを受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図3に関して前に説明したようにポーリング応答フレーム304A、304Bを受信するように構成され得る。フローチャート1100は、次いでブロック1106に進み得る。
[0098]ブロック1106は、複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数に選択的にアドレス指定された送信許可(CTX)フレームを送信することを含み、CTXフレームは、装置にアップリンクデータを同時に送信するための、複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数の各々のための指定された時間を示す。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、図3に関して前に説明したようにCTXフレーム306を送信するように構成され得る。「複数のユーザ端末に選択的にアドレス指定された」という用語は、ポーリング応答フレーム304A、304Bを最初に送信するユーザ端末のすべてよりも少ないユーザ端末がCTXフレーム306中でアドレス指定されることを示し得る。フローチャート1100は、次いでブロック1108に進み得る。
[0099]ブロック1108は、指定された時間に複数のユーザ端末の各々からアップリンクデータ送信を受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図3に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの2つ以上からのアップリンクデータを含み得る、MU−PPDU308を受信するように構成され得る。
[00100]図12は、図4に関して前に説明した、いくつかのインプリメンテーションによる、ユーザ端末開始型モードでのユーザ端末(たとえば、図1のユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれか)によるマルチユーザワイヤレス通信のための別の方法を示すフローチャート1200である。いくつかのインプリメンテーションでは、前に述べたように、ユーザ端末104A〜104Dは、図2Aのワイヤレスデバイス202によってインプリメントされ得る。したがって、フローチャート1000におけるステップのうちの1つまたは複数は、図2に関して前に説明した、UT MU制御モジュール230(たとえば、送信タイマー227A〜227Dとタイムアウトタイマー228A〜228Dとを備え得るプロセッサ204、および送信バッファ226A〜226Dを備え得るメモリ206のうちの1つまたは複数)および/または送信機210または受信機212によって、あるいはそれらとともに実行され得る。しかしながら、本明細書で説明するステップのうちの1つまたは複数をインプリメントするために他の構成要素が使用され得ることを当業者は諒解されよう。ブロックについてある順序で行われるものとして説明することがあるが、ブロックは並べ替えられ得、ブロックは省略され得、および/または追加のブロックが追加され得る。
[00101]フローチャート1200は、アップリンクデータを送信バッファに記憶することを含む、ブロック1202から始まり得る。たとえば、図2Aのワイヤレスデバイス202は、図1のAP102への送信のためのアップリンクデータを送信バッファ226A〜226Dに記憶するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1204に進み得る。
[00102]ブロック1204は、アップリンクデータが送信バッファ中に存在することに応答して、送信要求(RTX)フレームを生成することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2A)は、図4に関して前に説明したようにRTXフレーム412を生成するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1206に進み得る。
[00103]ブロック1206は、RTXフレームをいつ送信すべきかを決定するための送信タイマーを開始することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2A)は、図4に関して前に説明したように送信タイマー227A〜227Dを開始するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1208に進み得る。
[00104]ブロック1208は、送信タイマーが満了したとき、または送信バッファ中に存在するアップリンクデータがしきい値量を超えたとき、RTXフレームを送信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202の送信機210(図2A)は、図4に関して前に説明したように、送信タイマー227A〜227Dのいずれかが「X」から0までカウントダウンしたとき、または送信バッファ中のアップリンクデータが所定のトリガレベル「Y」を超えたとき、RTXフレーム412を送信するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1212に進み得る。
[00105]いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、RTXフレーム412を受信すると、ポーリング要求を送信し得る。そのようなインプリメンテーションでは、フローチャート1200はブロック1210に進み得る。場合によっては、フローチャート1200は、破線矢印によって示されているように、ブロック1210および1212をスキップして、ブロック1214に直接進み得る。ブロック1210は、装置に関連するアップリンク情報を取得するために、アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図4に関して前に説明したようにポーリング要求フレーム402を受信するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1212に進み得る。
[00106]ブロック1212は、アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信したことに応答して、装置に関連するアップリンク情報を備えるポーリング応答フレームを生成することと、ポーリング応答フレームをアクセスポイントに送信することとを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2A)は、図4に関して前に説明したようにポーリング応答フレーム404を生成するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1214に進み得る。
[00107]ブロック1214は、アクセスポイントから送信許可(CTX)フレームを受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図4に関して前に説明したように、アクセスポイント102(図1)からCTXフレーム406を受信するように構成され得る。フローチャート1200は、次いでブロック1216に進み得る。
[00108]ブロック1216は、装置にアドレス指定されたCTXフレームを受信したことに基づいて、少なくとも1つの他の装置がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイントに、送信バッファ中に存在するアップリンクデータを送信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス202の送信機210(図2A)は、図4に関して前に説明したように、CTXフレーム406を受信したことに基づいて、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの少なくとも1つの他のユーザ端末がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイント102(図1)に、メモリ206中に存在するアップリンクデータを送信するように構成され得る。
[00109]図13は、図4に関して前に説明した、いくつかのインプリメンテーションによる、ユーザ端末開始型モードでのアクセスポイント(たとえば、図1のAP102)によるマルチユーザワイヤレス通信のための別の方法を示すフローチャート1300である。いくつかのインプリメンテーションでは、前に述べたように、AP102は、図2Bのワイヤレスデバイス252によってインプリメントされ得る。したがって、フローチャート1100におけるステップのうちの1つまたは複数は、図2Bに関して前に説明した、AP MU制御モジュール230(たとえば、トリガタイマー258を含み得るプロセッサ254、およびメモリ256の一方または両方)および/または送信機210または受信機212によって、あるいはそれらとともに実行され得る。しかしながら、本明細書で説明するステップのうちの1つまたは複数をインプリメントするために他の構成要素が使用され得ることを当業者は諒解されよう。ブロックについてある順序で行われるものとして説明することがあるが、ブロックは並べ替えられ得、ブロックは省略され得、および/または追加のブロックが追加され得る。
[00110]フローチャート1300は、送信要求(RTX)フレームを受信することを含み得る、ブロック1302から始まり得る。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図4に関して前に説明したようにRTXフレーム412を受信するように構成され得る。いくつかのインプリメンテーションでは、次いで、ポーリング要求フレームが送信され得る。そのようなインプリメンテーションでは、フローチャート1300はブロック1304に進み得る。場合によっては、フローチャート1300は、破線矢印によって示されているように、ブロック1308に直接進み得る。
[00111]ブロック1304は、複数のユーザ端末からのアップリンク情報を取得するためにポーリング要求フレームを送信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、図4に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)からのアップリンク情報を取得するためにポーリング要求フレーム402を送信するように構成され得る。フローチャート1300は、次いでブロック1306に進み得る。
[00112]ブロック1306は、複数のユーザ端末からのアップリンク情報を備える少なくとも1つのポーリング応答フレームを受信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図4に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの1つまたは複数からポーリング応答フレーム404を受信するように構成され得る。フローチャート1300は、次いでブロック1308に進み得る。
[00113]ブロック1308は、複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数に選択的にアドレス指定された送信許可(CTX)フレームを送信することを備え得、CTXフレームは、装置にアップリンクデータを同時に送信するための、複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数の各々のための指定された時間を示す。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、図4に関して前に説明したようにCTXフレーム406を送信するように構成され得る。「複数のユーザ端末に選択的にアドレス指定された」という用語は、ポーリング応答フレーム404を最初に送信するユーザ端末のすべてよりも少ないユーザ端末がCTXフレーム406中でアドレス指定されることを示し得る。フローチャート1300は、次いでブロック1310に進み得る。
[00114]ブロック1310は、指定された時間に複数のユーザ端末の各々からアップリンクデータ送信を受信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図4に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの2つ以上からのアップリンクデータを含み得る、MU−PPDU408を受信するように構成され得る。
[00115]図14は、図5に関して前に説明した、いくつかのインプリメンテーションによる、ハイブリッド開始型モードでのユーザ端末(たとえば、図1のユーザ端末104A〜104Dのうちのいずれか)によるマルチユーザワイヤレス通信のための別の方法を示すフローチャート1400である。いくつかのインプリメンテーションでは、前に述べたように、ユーザ端末104A〜104Dは、図2Aのワイヤレスデバイス202によってインプリメントされ得る。したがって、フローチャート1000におけるステップのうちの1つまたは複数は、図2に関して前に説明した、UT MU制御モジュール230(たとえば、送信タイマー227A〜227Dとタイムアウトタイマー228A〜228Dとを備え得るプロセッサ204、および送信バッファ226A〜226Dを備え得るメモリ206のうちの1つまたは複数)および/または送信機210または受信機212によって、あるいはそれらとともに実行され得る。しかしながら、本明細書で説明するステップのうちの1つまたは複数をインプリメントするために他の構成要素が使用され得ることを当業者は諒解されよう。ブロックについてある順序で行われるものとして説明することがあるが、ブロックは並べ替えられ得、ブロックは省略され得、および/または追加のブロックが追加され得る。
[00116]フローチャート1400は、アップリンクデータを送信バッファに記憶することを含み得る、ブロック1402から始まり得る。たとえば、図2Aのワイヤレスデバイス202は、図1のAP102への送信のためのアップリンクデータをメモリ206に記憶するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1404に進み得る。
[00117]ブロック1404は、アップリンクデータが送信バッファ中に存在することに応答して、送信要求(RTX)フレームを生成することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2A)は、図5に関して前に説明したようにRTXフレーム512A、512Bを生成するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1406に進み得る。
[00118]ブロック1406は、RTXフレームをいつ送信すべきかを決定するための送信タイマーを開始することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2A)は、図5に関して前に説明したように送信タイマー227A〜227Dを開始するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1408に進み得る。
[00119]ブロック1408は、送信タイマーが満了したとき、または送信バッファ中に存在するアップリンクデータがしきい値量を超えたとき、RTXフレームを送信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202の送信機210(図2A)は、図5に関して前に説明したように、送信タイマー227A〜227Dのいずれかが「X」から0までカウントダウンしたとき、または送信バッファ中のアップリンクデータが所定のトリガレベル「Y」を超えたとき、RTXフレーム512A、512Bを送信するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1412に進み得る。
[00120]ブロック1410は、アクセスポイントがRTXフレームを受信したことに応答して、アクセスポイントから肯定応答フレームを受信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図5に関して前に説明したようにACKフレーム514A、514Bを受信するように構成され得る。
[00121]いくつかのインプリメンテーションでは、AP102は、ACKフレーム514A、514B(図5)を送信した後、ポーリング要求を送信し得る。そのようなインプリメンテーションでは、フローチャート1400はブロック1412に進み得る。場合によっては、フローチャート1400は、破線矢印によって示されているように、ブロック1412および1414をスキップして、ブロック1416に直接進み得る。ブロック1412は、装置に関連するアップリンク情報を取得するために、アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図5に関して前に説明したようにポーリング要求フレーム502を受信するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1414に進み得る。
[00122]ブロック1414は、アクセスポイントからポーリング要求フレームを受信したことに応答して、装置に関連するアップリンク情報を備えるポーリング応答フレームを生成することと、ポーリング応答フレームをアクセスポイントに送信することとを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202のプロセッサ204(図2A)は、図5に関して前に説明したようにポーリング応答フレーム504を生成するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1416に進み得る。
[00123]ブロック1416は、アクセスポイントから送信許可(CTX)フレームを受信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202の受信機212(図2A)は、図5に関して前に説明したように、アクセスポイント102(図1)からCTXフレーム506を受信するように構成され得る。フローチャート1400は、次いでブロック1418に進み得る。
[00124]ブロック1418は、装置にアドレス指定されたCTXフレームを受信したことに基づいて、少なくとも1つの他の装置がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイントに、送信バッファ中に存在するアップリンクデータを送信することを備え得る。たとえば、ワイヤレスデバイス202の送信機210(図2A)は、図5に関して前に説明したように、CTXフレーム506を受信したことに基づいて、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの少なくとも1つの他のユーザ端末がアップリンクデータを送信するのと同時に、指定された時間にアクセスポイント102(図1)に、メモリ206中に存在するアップリンクデータを送信するように構成され得る。
[00125]図15は、図5に関して前に説明した、いくつかのインプリメンテーションによる、ハイブリッド開始型モードでのアクセスポイント(たとえば、図1のAP102)によるマルチユーザワイヤレス通信のための別の方法を示すフローチャート1500である。いくつかのインプリメンテーションでは、前に述べたように、AP102は、図2Bのワイヤレスデバイス252によってインプリメントされ得る。したがって、フローチャート1100におけるステップのうちの1つまたは複数は、図2Bに関して前に説明した、AP MU制御モジュール230(たとえば、トリガタイマー258を含み得るプロセッサ254、およびメモリ256の一方または両方)および/または送信機210または受信機212によって、あるいはそれらとともに実行され得る。しかしながら、本明細書で説明するステップのうちの1つまたは複数をインプリメントするために他の構成要素が使用され得ることを当業者は諒解されよう。ブロックについてある順序で行われるものとして説明することがあるが、ブロックは並べ替えられ得、ブロックは省略され得、および/または追加のブロックが追加され得る。
[00126]フローチャート1500は、送信要求(RTX)フレームを受信することを含み得る、ブロック1502から始まり得る。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図5に関して前に説明したようにRTXフレーム512A、512Bを受信するように構成され得る。
[00127]ブロック1504は、受信機がRTXフレームを受信したことに応答して、肯定応答フレームを送信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、受信機212がRTXフレーム512A、512Bを受信したことに応答して、肯定応答フレーム514A、514Bを送信するように構成され得る。いくつかのインプリメンテーションでは、次いで、ポーリング要求フレームが送信され得る。そのようなインプリメンテーションでは、フローチャート1500はブロック1506に進み得る。場合によっては、フローチャート1500は、破線矢印によって示されているように、ブロック1510に直接進み得る。
[00128]ブロック1506は、複数のユーザ端末からのアップリンク情報を取得するためにポーリング要求フレームを送信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、図5に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)からのアップリンク情報を取得するためにポーリング要求フレーム502を送信するように構成され得る。フローチャート1500は、次いでブロック1508に進み得る。
[00129]ブロック1508は、複数のユーザ端末からのアップリンク情報を備える少なくとも1つのポーリング応答フレームを受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図5に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの1つまたは複数からポーリング応答フレーム504を受信するように構成され得る。フローチャート1500は、次いでブロック1510に進み得る。
[00130]ブロック1510は、複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数に選択的にアドレス指定された送信許可(CTX)フレームを送信することを含み、CTXフレームは、装置にアップリンクデータを同時に送信するための、複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数の各々のための指定された時間を示す。たとえば、ワイヤレスデバイス252の送信機210(図2B)は、図5に関して前に説明したようにCTXフレーム506を送信するように構成され得る。「複数のユーザ端末のうちの1つまたは複数に選択的にアドレス指定された」という用語は、ポーリング応答フレーム504を最初に送信するユーザ端末のすべてよりも少ないユーザ端末がCTXフレーム506中でアドレス指定されることを示し得る。フローチャート1500は、次いでブロック1512に進み得る。
[00131]ブロック1512は、指定された時間に複数のユーザ端末の各々からアップリンクデータ送信を受信することを含む。たとえば、ワイヤレスデバイス252の受信機212(図2B)は、図5に関して前に説明したように、ユーザ端末104A〜104D(図1)のうちの2つ以上からのアップリンクデータを含み得る、MU−PPDU508を受信するように構成され得る。
[00132]本開示で説明したインプリメンテーションへの様々な修正は当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他のインプリメンテーションに適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示したインプリメンテーションに限定されるものではなく、本明細書で開示する特許請求の範囲、原理および新規の特徴に一致する、最も広い範囲を与られるべきである。「例示的」という単語は、本明細書ではもっぱら「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明したいかなるインプリメンテーションも、必ずしも他のインプリメンテーションよりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。
[00133]また、別個のインプリメンテーションに関して本明細書で説明したいくつかの特徴は、単一のインプリメンテーションにおいて組合せでインプリメントされ得る。また、逆に、単一のインプリメンテーションに関して説明した様々な特徴は、複数のインプリメンテーションにおいて別個に、または任意の好適な部分組合せでインプリメントされ得る。その上、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上記で説明され、初めにそのように請求されることさえあるが、請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除され得、請求される組合せは、部分組合せ、または部分組合せの変形形態を対象とし得る。
[00134]上記で説明した方法の様々な動作は、(1つまたは複数の)様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素、回路、および/または(1つまたは複数の)モジュールなど、それらの動作を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。概して、図に示されているどの動作も、その動作を実行することが可能な対応する機能的手段によって実行され得る。
[00135]本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ(たとえば、任意のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いてインプリメントまたは実行され得る。
[00136]1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せでインプリメントされ得る。ソフトウェアでインプリメントされる場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ記憶媒体を含み得るコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
[00137]本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
[00138]上記は本開示の態様を対象とするが、本開示の他の態様およびさらなる態様は、それの基本的範囲から逸脱することなく考案され得、それの範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。