JP2017526710A - 6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−n,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの結晶形 - Google Patents

6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−n,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの結晶形 Download PDF

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Abstract

化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの結晶形、医薬組成物、その作製方法および使用。

Description

本発明は、薬学分野に関し、化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの新規な結晶形、溶媒和物およびそれらの結晶形、それらの新規な結晶形を含んでなる医薬組成物、ならびにそれらの製造方法および使用を提供する。
式Aの化学構造を有する本明細書に記載の(describe herein)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドは、KDRキナーゼ阻害活性を示す。血管内皮増殖因子(VEGF)、およびキナーゼ挿入領域含有受容体(kinase insert domain-containing receptor)(KDR)としても知られるその受容体VEGFR−2は、重要な血管新生経路を構成する。KDRの阻害は内皮細胞のアポトーシスを引き越すことができ、その結果、血管新生プロセスを遮断することを示す研究がある(Rubin M. Tuder, Chest, 2000; 117: 281)。よって、KDR阻害剤は、癌、加齢黄斑変性および慢性炎症性疾患などの血管新生関連障害を治療するために使用することができる。化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドが癌の治療などの血管新生関連障害の治療のために使用できることを示す研究もある。
少なくとも1種類の結晶構造または固体形で存在する化合物の能力を多形として知られている。多くの化合物が多形結晶として存在することができ、かつ、それらの化合物はまた固体非晶状態で存在することもできる。化合物の多形が発見されるまでは、(1)任意の特定の化合物が多形を示すかどうか、(2)このような未知の多形体を製造する方法、および(3)このような任意の未知の多形体の安定性などの特性はいかなるものかは極めて予測しにくい。例えば、J. Bernstein "Polymorphism in Molecular Crystals", Oxford University Press, (2002)を参照。
いずれの固体材料の特性も化合物自体の構造ならびに性質に依存するので、化合物の異なる固体形態は異なる物理的および化学的特性を示す可能性があり、多くの場合そうである。化学的特性の違いは、特性評価、分析、および比較のために使用される様々な分析技術によって決定することができる。そして、このような化学的特性の違いは最終的に、存在することが発見され得る種々の固体形態間を識別するために使用され得る。さらに、固体形態の溶解度およびバイオアベイラビリティなどの物理的特性の違いは、医薬化合物を処方する際に重要であり得る。従って、式Aの化合物などの医薬化合物の新規な結晶性および非晶性固体状態は、このような化合物の開発に重要であり得る。
化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドは、特許WO2009/137797A2に初めて記載され、それらの製造方法もそこに記載されている。
多くの探索および研究の後に、本発明者らは、式Aの化合物(6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミド)が種々の結晶形で存在することができ、特定の溶媒と溶媒和物を形成することができることを見出した。医薬用途に最も適当な形態の化合物を決定および作製するために、式Aの化合物の種々の多形体の存在が探索される。これらの研究に基づき、本発明は、それぞれI型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型と呼ばれる、新規な結晶形の式Aの化合物、溶媒和物およびそれらの結晶形を提供する。
1つの態様において、本発明は、結晶性、非吸湿性、かつ、安定である、式Aの化合物またはその溶媒和物の新規な結晶形を提供する。
第1に、本明細書では、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型、すなわち、式Aの化合物のI型が提供される。
第2に、本明細書では、式Aの化合物のエタノール溶媒和物、酢酸溶媒和物およびジオキサン溶媒和物である、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの溶媒和物が提供される。
さらに、本明細書では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物、一酢酸溶媒和物および一ジオキサン溶媒和物である、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの溶媒和物が提供される。
なおさらに、本明細書では、式Aの化合物のII型である、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのヘミエタノール溶媒和物が提供される。
なおさらに、本明細書では、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのIII型、すなわち、式Aの化合物のIII型が提供される。
なおさらに、本明細書では、式Aの化合物のIV型である、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの一酢酸溶媒和物が提供される。
なおさらに、本明細書では、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのVII型、すなわち、式Aの化合物のVII型が提供される。
なおさらに、本明細書では、式Aの化合物のVIII型である、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの一ジオキサン溶媒和物が提供される。
別の態様では、本発明は、再現性があり、かつ、操作が容易な、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型およびVIII型)の作製方法を提供する。
さらに別の態様では、本発明は、有効量の式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)のうちいずれか1以上と少なくとも1種類の薬学上許容可能な担体とを含んでなる医薬組成物を提供する。
また、本明細書では、必要と認識される被験体においてKDR阻害に関連する疾患、例えば、血管新生関連障害、例えば、癌、加齢黄斑変性および慢性炎症性疾患を治療する方法が提供される。その方法は、それを必要とする前記被験体に有効量の式Aの化合物および/またはその薬学上許容可能な塩を投与することを含んでなり、ここで、式Aの化合物は、本明細書に記載の式Aの化合物の結晶形、および/または式Aの化合物の溶媒和物もしくはそれらの結晶形、例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、またはFormVIIIのうち1以上の形態で存在する。
また、本明細書では、血管新生関連障害を治療するための薬剤の製造における式Aの化合物の結晶形、および/または式Aの化合物の溶媒和物もしくはそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、またはVIII型)の使用が提供される。いくつかの実施態様では、前記血管新生関連障害は、癌、加齢黄斑変性および慢性炎症性疾患から選択される。
図1は、式Aの化合物のI型の粉末X線回折図形を示し、水平軸(x軸)は回折2θをプロットし、垂直軸(y軸)は強度(計数値)をプロットする。 図2は、式Aの化合物のI型の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は熱流量(mW)をプロットする。 図3は、式Aの化合物のI型の熱重量(TG)曲線を示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は重量パーセンテージ(%)をプロットする。 図4は、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の粉末X線回折図形を示し、水平軸(x軸)は回折2θをプロットし、垂直軸(y軸)は強度(計数値)をプロットする。 図5は、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は熱流量(mW)をプロットする。 図6は、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の熱重量(TG)曲線を示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は重量パーセンテージ(%)をプロットする。 図7は、式Aの化合物のIII型の粉末X線回折図形を示し、水平軸(x軸)は回折2θをプロットし、垂直軸(y軸)は強度(計数値)をプロットする。 図8は、式Aの化合物のIII型の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は熱流量(mW)をプロットする。 図9は、式Aの化合物のIII型の熱重量(TG)曲線を示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は重量パーセンテージ(%)をプロットする。 図10は、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の粉末X線回折図形を示し、水平軸(x軸)は回折2θをプロットし、垂直軸(y軸)は強度(計数値)をプロットする。 図11は、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は熱流量(mW)をプロットする。 図12は、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の熱重量(TG)曲線を示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は重量パーセンテージ(%)をプロットする。 図13は、式Aの化合物のVII型の粉末X線回折図形を示し、水平軸(x軸)は回折2θをプロットし、垂直軸(y軸)は強度(計数値)をプロットする。 図14は、式Aの化合物のVII型の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は熱流量(mW)をプロットする。 図15は、式Aの化合物のVII型の熱重量(TG)曲線を示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は重量パーセンテージ(%)をプロットする。 図16は、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の粉末X線回折図形を示し、水平軸(x軸)は回折2θをプロットし、垂直軸(y軸)は強度(計数値)をプロットする。 図17は、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の示差走査熱量計(DSC)サーモグラムを示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は熱流量(mW)をプロットする。 図18は、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の熱重量(TG)曲線を示し、水平軸(x軸)は温度(℃)をプロットし、垂直軸(y軸)は重量パーセンテージ(%)をプロットする。
発明の具体的説明
定義
特に断りのない限り、本出願で使用される場合(明細書および特許請求の範囲を含む)、下記の略語または用語は以下に示されるような意味を有する。単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、文脈が明らかにそうではないことを示す範囲以外は、複数の指示語を含む。
用語「本発明の結晶形」は、本明細書で使用する場合、式Aの化合物またはその溶媒和物の結晶形I型、II型、III型、IV型、VII型またはVIII型、ならびにそれらの混合物を意味する。「型」、「結晶形」および「多形体」は、本明細書では互換的に使用され得る。
用語「式Aの化合物」、または「6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミド」は、本明細書で使用する場合、下記の式Aの化学構造を有する化合物(「化合物A」とも呼ばれる)を意味する。
用語「C3−6アルカノール」は、本明細書で使用する場合、3、4、5、または6個の炭素原子を含有する完全飽和直鎖または分岐型アルキルアルコールを意味する。例としては、限定されるものではないが、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、およびn−ヘキサノールなどが挙げられる。
用語「C5−8直鎖または分岐型アルカン」は、本明細書で使用する場合、5、6、7、または8個の炭素原子を含有する完全飽和直鎖または分岐型炭化水素を意味する。例としては、限定されるものではないが、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンが挙げられる。
用語「8個以下の炭素原子を有する有機酸エステル」は、本明細書で使用する場合、RCOORを意味し、ここで、RおよびRは独立に1、2、3、4、5、6、または7個の炭素原子を含有する飽和または不飽和、直鎖または分岐型炭化水素基(C1−7炭化水素基)であり、RおよびRの炭素原子の総数は7以下である。例としては、限定されるものではないが、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルである。
用語「3個未満の炭素原子を有するハロアルカン」は、本明細書で使用する場合、F、Cl、Br、またはIから選択される1以上のハロゲン原子で置換されている、1または2個の炭素原子を含有する完全飽和炭化水素を意味する。例としては、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、および1,2−ジクロロエタンなどが挙げられる。
用語「約」は、本明細書で使用する場合、示された値の上または下10%以下の変動による示された数値からの逸脱を意味する。
用語「他の形態を実質的に含まない」とは、本明細書で使用する場合、前記他の形態の含量が40重量%未満、好ましくは30重量%未満、好ましくは20重量%未満、好ましくは10重量%未満、好ましくは5重量%未満、好ましくは1重量%未満であることを意味する。
用語「溶液」は、本明細書で使用する場合、1以上の溶媒中、1以上の溶質の、本明細書で開示される目的のために適当な混合物を意味する。溶液は、均質な混合物ならびに不均質な混合物、例えば、スラリーまたは不溶性(溶解していない)材料を含むその他の懸濁混合物を包含するものとする。
用語「有機溶媒」は、本明細書で使用する場合、広義には、本明細書で開示される目的のために適当ないずれの有機溶媒も意味するものとする。
用語「溶解溶媒」は、本明細書で使用する場合、適当な量および適当な温度、例えば、室温または高温などの好適な条件下で基質を完全にまたは部分的に溶解させることができるということで適当ないずれの有機溶媒も意味する。
用語「貧溶解溶媒」は、本明細書で使用する場合、基質が溶解溶媒中よりも低い溶解度を有するいずれの適当な有機溶媒も意味する。
「薬学上許容可能な塩」としては、本明細書で使用する場合、限定されるものではないが、無機酸との塩、例えば、ヒドロ塩素酸塩、ヒドロ臭素酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、および同様の塩;ならびに有機酸との塩、例えば、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、2−ヒドロキシル−2−フェニルプロピオン酸塩、グルコン酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、カンファースルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、およびアルカノエート、例えば、酢酸塩、HOOC−(CH2)n−COOH(ここで、nは0〜4)、および同様の塩が挙げられる。同様に、薬学上許容可能な陽イオンとしては、限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、およびアンモニウムが挙げられる。
加えて、本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、その酸付加塩の溶液を塩基性化することにより得ることができる。生成物が遊離塩基である場合には、上記の付加塩は、塩基化合物から酸付加塩を作製するための従来の手順に従い、その遊離塩基を好適な有機溶媒に溶かし、その溶液を酸で処理することによって生成することができる。当業者ならば、非毒性の薬学上許容可能な付加塩を作製するための通常の実験の範囲内で使用可能な種々の合成法を認識している。
本明細書に記載の結晶形、溶媒和物およびそれらの結晶形を含む式Aの化合物の「有効な量」という用語は、ヒトまたは非ヒト患者などの必要と認識される被験体に投与された際に、少なくとも1つのKDR関連疾患、例えば、血管新生関連障害、例えば、癌、加齢黄斑変性および慢性炎症性疾患の症状を緩和する、改善する、またはその進行を停止もしくは遅延させるために有効な量を意味する。「有効な量」は、化合物、治療される疾患の状態、治療される疾患の重篤度、個体の齢および健康状態、投与経路および投与形、担当の医師または獣医の判断などの種々の因子によって異なり得る。
用語「被験体」は、本明細書で使用する場合、哺乳動物および非哺乳動物を意味する。哺乳動物は、限定されるものではないが、ヒト;チンパンジーおよびその他の無尾猿およびサル種などの非ヒト霊長類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、およびブタなどの農用動物;ウサギ、イヌ、およびネコなどの飼育動物;ラット、マウス、およびモルモットなどの齧歯類を含む実験動物などの哺乳動物種のいずれのメンバーもを意味する。非哺乳動物の例としては、限定されるものではないが、鳥類などが挙げられる。用語「被験体」は、特定の齢または性を表すものであはない。
発明の詳細な説明
本明細書では、化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの新規な結晶形、溶媒和物およびそれらの結晶形が提供される。
本発明の新規な結晶形は、結晶性、非吸湿性および安定性がある。
本明細書に記載されるように、本発明の新規な結晶形は、1以上の固体分析法のいずれによって同定してもよい。例えば、本明細書に記載の結晶形は、例えば、X線粉末回折、単結晶から得られる格子定数、フーリエ変換赤外線分光法、示差走査熱量測定曲線データ、および/または熱重量曲線のいずれか1以上に従って特性評価することができる。また、それらの方法の1つによる特性評価が本明細書に記載の形態の存在と一致する場合、他の方法のいずれのものもその存在と一致することを意味するものではない。
本明細書に記載されるように、新規な結晶形は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。しかしながら、結晶形の異なるバッチのX線粉末回折図形における強度および/または測定ピークは、例えば、異なる実験条件および/または好ましい配向のために変動し得ることは当技術分野で公知である。また、装置の精度に応じて、2θ値の測定誤差は、約±0.2 2θである。しかしながら、サンプルの結晶サイズ、結晶の配向効果および分析材料の純度などの測定サンプルの特定の特性に対してピーク位置よりも依存性の大きいピークの相対強度の値が分かっているので、約±20%以上の範囲のピーク強度の逸脱が起こり得る。しかしながら、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にもかかわらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、I型および本明細書に記載の他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
I型
本明細書では、式Aの化合物のI型が提供される。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型のX線粉末回折図形は、5.3°、10.7°、13.9°、14.6°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型のX線粉末回折図形は、5.3°、7.3°、10.7°、13.9°、14.6°、19.9°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型のX線粉末回折図形は、5.3°、7.3°、10.7°、13.9°、14.6°、16.3°、19.9°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型のX線粉末回折図形は、5.3°、7.3°、10.7°、13.9°、14.6°、16.3°、19.9°、21.1°、21.3°、および25.8°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型のX線粉末回折図形は、5.3°、7.3°、10.7°、13.9°、14.6°、15.2°、16.3°、19.9°、21.1°、21.3°、23.1°、23.3°、および25.8°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、図1に示されるようなX線粉末回折図形を有し得る。しかし、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にも関わらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、式Aの化合物のI型および他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、DSCサーモグラムに従って特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、図2に示されるようなDSC曲線を有する。DSCサーモグラムでは、式Aの化合物のI型の吸熱ピークは、約247.3〜248.3℃にある。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、熱重量分析(TGA)によって特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、図3に示されるようなTGA曲線を有し、無水材料または純粋な形態としての本明細書に記載のI型を示す。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のI型は、本明細書に記載されるような他の結晶形を実質的に含まない。例えば、式Aの化合物のI型の含量は、少なくとも99重量%、少なくとも95重量%、少なくとも90重量%であり、またはさらには80重量%まで低い。さらに、例えば、式Aの化合物のI型の含量は、少なくとも70重量%、または少なくとも60重量%である。なおさらに、例えば、式Aの化合物のI型の含量は、少なくとも50重量%である。
I型の作製方法
方法A
また、本明細書では、式Aの化合物のI型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒または溶解溶媒混合物と混合し、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
ここで、前記少なくとも1種類の溶解溶媒は、メタノール、C3−6アルカノール、酢酸、および非プロトン性溶媒から選択され;前記溶解溶媒混合物は、2種類以上の非プロトン性溶媒の混合物、または水混和性有機溶媒と水との混合物から選択され、前記溶解溶媒混合物中の水混和性有機溶媒の容量パーセンテージは約50%未満である;
(2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで、
(3)単離して式Aの化合物のI型の固体を得ること;
(4)工程(3)で得られた固体を乾燥させること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記C3−6アルカノールは、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、およびn−ヘキサノールなどである。
いくつかの実施態様では、前記非プロトン性溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、およびC5−8直鎖または分岐型アルカン、例えば、n−ヘプタンから選択される。
いくつかの実施態様では、前記水混和性有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、およびアセトニトリルから選択される。
いくつかの実施態様では、前記溶解溶媒混合物中の水混和性有機溶媒の容量パーセンテージは約35%未満である。
いくつかの実施態様では、前記水混和性有機溶媒および水は、適切な比で混合される。いくつかの実施態様では、水混和性有機溶媒と水の容量比は約1:2、例えば、メタノール/水(V/Vで約1/2)、エタノール/水(V/Vで約1/2)、アセトニトリル/水(V/Vで約1/2)である。
いくつかの実施態様では、前記少なくとも1種類の溶解溶媒は、2種類または3種類の有機溶媒の混合物、例えば、アセトンとTHFの混合物(約5/1〜約1/7の容量比)、THFとアセトニトリルの混合物(約1/3〜約1/7の容量比)、およびDCMと酢酸とn−ヘプタンの混合物(V/V/Vで約4/1/5)などから選択される。
いくつかの実施態様では、前記の周囲温度への溶液の冷却は、撹拌しながら、例えば、中速で、例えば、50〜200rpmの範囲の速度で撹拌しながらゆっくり冷却することができる。
いくつかの実施態様では、前記乾燥温度および乾燥時間は、固体が完全に乾燥されることを保証し、かつ、必須の特性を維持するために適切であるべきである。
方法B
また、本明細書では、式Aの化合物のI型を作製する別法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒と混合した後、得られた混合物を加熱還流して第1の溶液を得ること;ここで、前記溶解溶媒は、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、およびN,N−ジメチルホルムアミドから選択される;
(2)少なくとも1種類の貧溶解溶媒を前記第1の溶液に加えて第2の溶液を得ること;
(3)前記第2の溶液を周囲温度まで自然冷却すること;次いで
(4)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型の固体を得ること;
(5)工程(4)で得られた固体を乾燥させること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記貧溶解溶媒は、水、C5−8直鎖または分岐型アルカン(例えば、n−ヘプタン)、および8個以下の炭素原子を有する有機酸エステル(例えば、酢酸エチル)から選択される。
いくつかの実施態様では、前記貧溶解溶媒は、水、n−ヘプタン、および酢酸エチルから選択される。
いくつかの実施態様では、前記溶解溶媒と貧溶解溶媒の容量比は、約0.5:1〜約2.5:1の範囲である。
いくつかの実施態様では、方法Bの工程(1)で使用される前記の少なくとも1種類の溶解溶媒の量は、約20〜380mL/1g式Aの化合物(容量/重量比)である。
方法C
また、本明細書では、Aの化合物のI型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの固体を適当な量の溶媒系に懸濁させること;ここで、前記溶媒系は、溶解溶媒(例えば、アセトン)、または水混和性有機溶媒と水との溶媒混合物から選択され、前記溶媒混合物中の水混和性有機溶媒の容量パーセンテージは約80%未満である;
(2)工程(1)で得られた懸濁液を一定時間撹拌すること;
(3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型の固体を得ること;
(4)工程(3)で得られた固体を乾燥させること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、工程(1)で使用される化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの前記固体は、I型、II型もしくはIII型などの単結晶形、またはこれらの形態の2つ以上の混合物であり得る。
いくつかの実施態様では、前記工程(1)において、化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドは、懸濁系に完全に溶解せず、いくらかが固体として残る。
いくつかの実施態様では、前記水混和性有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、およびアセトニトリルから選択される。選択される水混和性有機溶媒がエタノールである場合、その溶媒系のエタノールの容量パーセンテージは約25%以下である。
いくつかの実施態様では、前記水混和性有機溶媒および水は適切な比で混合される。いくつかの実施態様では、水混和性有機溶媒と水の容量比は約1:3〜約1:9であり、または約1:1、例えば、エタノール/水(V/Vで約1/3〜約1/9)、アセトン/水(V/Vで約1/1)である。
いくつかの実施態様では、前記工程(2)で懸濁液を撹拌する際に加熱が適用され、加熱温度はその溶媒系の沸点を越えず、例えば、約40℃、約60℃、および約70℃である。前記加熱は、懸濁系の固体の式Aの化合物のI型への変換を促進し得る。
エタノール溶媒和物
また、本明細書では、式Aの化合物のエタノール溶媒和物が提供される。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のエタノール溶媒和物は、ヘミエタノール溶媒和物である。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物はII型である。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のX線粉末回折図形は、8.2°、10.3°、12.1°、および13.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のX線粉末回折図形は、4.2°、4.6°、8.2°、9.3°、10.3°、12.1°、13.2°、および14.6°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のX線粉末回折図形は、4.2°、4.6°、7.2°、8.2°、9.3°、10.3°、12.1°、13.2°、14.6°、および18.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のX線粉末回折図形は、4.2°、4.6°、5.2°、7.2°、8.2°、9.3°、10.3°、12.1°、13.2°、14.6°、18.2°、および23.5°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のX線粉末回折図形は、4.2°、4.6°、5.2°、7.2°、8.2°、8.9°、9.3°、10.3°、11.4°、12.1°、13.2°、14.6°、18.2°、18.9°、20.4°、22.1°、23.5°、および26.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、図4に示されるようなX線粉末回折図形を有し得る。しかし、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にも関わらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型および他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、DSCサーモグラムに従って特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、図5に示されるようなDSC曲線を有する。DSCサーモグラムでは、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の吸熱ピークは、約245.7〜247.0℃にある。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、熱重量分析(TGA)によって特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、図6に示されるようなTGA曲線を有し、ヘミエタノール溶媒和物としての本明細書に記載のII型を示す。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型は、本明細書に記載の他の結晶形を実質的に含まない。例えば、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の含量は、少なくとも99重量%、少なくとも95重量%、少なくとも90重量%であり、またはさらには80重量%まで低い。さらに、例えば、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の含量は、少なくとも70重量%、または少なくとも60重量%である。なおさらに、例えば、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の含量は、少なくとも50重量%である。
II型の作製方法
方法A
また、本明細書では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒と混合し、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
ここで、前記溶解溶媒は、エタノール、またはエタノールと非プロトン性溶媒との溶媒混合物から選択され、前記溶媒混合物中のエタノールの容量パーセンテージは、約65%以上である;
(2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
(3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのII型の固体を得ること;
(4)工程(3)で得られた固体を乾燥させること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフランまたは水である。いくつかの実施態様では、前記エタノールおよび非プロトン性溶媒を適切な比で混合して溶媒混合物を形成する。いくつかの実施態様では、エタノールと非プロトン性溶媒の容量比は約5:1または約2:1、例えば、エタノール/テトラヒドロフラン(V/Vで約5/1)、エタノール/水(V/Vで約2/1)である。
いくつかの実施態様では、前記の周囲温度への溶液の冷却は、ゆっくり撹拌しながら、例えば、中速で、例えば、50〜200rpmの範囲の速度で撹拌しながら冷却することができる。
いくつかの実施態様では、固体が完全に乾燥されることを保証し、かつ、所望の特性を維持するために適切な乾燥温度および乾燥時間が必要とされる。
方法B
また、本明細書では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒と混合した後、得られた混合物を加熱還流して第1の溶液を得ること;
ここで、前記溶解溶媒は、エタノール、またはエタノールと弱有機酸との溶媒混合物から選択され;
(2)少なくとも1種類の貧溶解溶媒を前記第1の溶液に還流温度で加えて第2の溶液を得ること、ここで、前記貧溶解溶媒は、C5−8直鎖または分岐型アルカン、例えば、n−ヘプタンである;
(3)前記第2の溶液を周囲温度までゆっくり自然冷却すること;次いで
(4)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのII型の固体を得ること;
(5)工程(4)で得られた固体を乾燥させること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記弱有機酸は酢酸である。いくつかのより具体的な実施態様では、エタノールと酢酸の容量比は約1:3である。
いくつかの実施態様では、溶媒系(溶解溶媒および貧溶解溶媒の総容量)のエタノールの容量パーセンテージは、約30%以上である。
いくつかの実施態様では、エタノールおよび弱有機酸からなる前記溶解溶媒系の量は、60〜300mL/工程(1)で使用される化合物A1g(容量/重量比)である。
方法C
また、本明細書では、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの固体を適当な量の溶媒系に懸濁させること;
ここで、前記溶媒系は、エタノール、エタノールとC5−8直鎖もしくは分岐型アルカン(例えば、n−ヘプタン)との溶媒混合物、またはエタノールと水との溶媒混合物から選択され、前記エタノールと水との溶媒混合物中のエタノールの容量パーセンテージは約80%以上である;
(2)工程(1)で得られた懸濁液を一定の温度範囲で一定時間撹拌すること;
(3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのII型の固体を得ること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、工程(1)で使用される化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの前記固体は、I型、II型、III型もしくはIV型などの単結晶形、またはこれらの形態の2つ以上の混合物であり得る。
いくつかの実施態様では、前記溶媒混合物中のエタノールとC5−8直鎖または分岐型アルカン(例えば、n−ヘプタン)の容量比は約1:4である。いくつかの実施態様では、エタノールと水の適切な容量比は約4:1である。
本明細書に記載されるように、撹拌は、その溶媒系の沸点未満で、例えば、室温、約40℃および約60℃で行われる。
III型
また、本明細書では、式Aの化合物のIII型が提供される。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型のX線粉末回折図形は、7.2°、8.6°、14.4°、および15.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型のX線粉末回折図形は、4.9°、7.2°、8.6°、12.0°、14.4°、15.2°、25.4°、および26.1°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型のX線粉末回折図形は、4.9°、7.2°、8.6°、12.0°、14.4°、15.2°、25.4°、26.1°、および29.1°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型のX線粉末回折図形は、4.9°、7.2°、8.6°、12.0°、14.4°、15.2°、16.2°、20.4°、22.4°、25.4°、26.1°、29.1°、および32.7°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型のX線粉末回折図形は、4.9°、7.2°、8.6°、12.0°、14.4°、15.2°、16.2°、17.3°、19.9°、20.4°、22.4°、24.0°、24.3°、24.9°、25.4°、26.1°、29.1°、および32.7°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型は、図7に示されるようなX線粉末回折図形を有し得る。しかし、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にも関わらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、III型および他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型は、DSCサーモグラムに従って特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型は、図8に示されるようなDSC曲線を有する。DSCサーモグラムでは、式Aの化合物のIII型の吸熱ピークは、約248.0〜249.0℃にある。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型は、熱重量分析(TGA)によって特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のIII型は、図9に示されるようなTGA曲線を有し、無水材料または純粋形態としてのIII型を示す。
いくつかの実施態様では、前記式Aの化合物のIII型は、本明細書に記載されるような他の結晶形を実質的に含まない。例えば、III型の含量は、少なくとも99重量%、少なくとも95重量%、少なくとも90重量%であり、またはさらには80重量%まで低い。さらに、例えば、III型の含量は、少なくとも70重量%、または少なくとも60重量%である。なおさらに、例えば、III型の含量は、少なくとも50重量%である。
III型の作製方法
また、本明細書では、式Aの化合物のIII型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを非プロトン性溶媒と水との溶媒混合物と混合すること、ここで、前記溶媒混合物中の非プロトン性溶媒と水の容量比は約1:2.5以上であり、そして、得られた混合物を加熱して溶液を得ること;
(2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
(3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのIII型を得ること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフランおよびアセトニトリルから選択される。
いくつかの実施態様では、前記非プロトン性溶媒と水は適切な容量比で混合され、溶解溶媒を形成する。例えば、前記非プロトン性溶媒と水の容量比は、約1:1〜約7:1、例えば、テトラヒドロフラン/水(V/Vで約1/1〜V/Vで約3/1)、アセトニトリル/水(V/Vで約1/1〜V/Vで約7/1)の範囲である。
いくつかの実施態様では、前記工程(1)では、混合物を還流までまたは例えば約72℃まで加熱する。
周囲温度への溶液の冷却は、本明細書に記載されるように、撹拌しながらゆっくり冷却され、例えば、中速で、例えば50〜200rpmの範囲の速度で、撹拌しながら冷却され得る。
酢酸溶媒和物
また、本明細書では、式Aの化合物の酢酸溶媒和物が提供される。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の酢酸溶媒和物は、一酢酸溶媒和物である。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物はIV型である。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のX線粉末回折図形は、5.7°、7.6°、10.5°、および11.5°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のX線粉末回折図形は、5.7°、7.6°、10.1°、10.5°、11.5°、13.3°、15.4°、および17.3°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のX線粉末回折図形は、5.7°、7.6°、10.1°、10.5°、11.5°、13.3°、15.4°、17.3°、および20.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のX線粉末回折図形は、5.7°、7.6°、10.1°、10.5°、11.5°、13.3°、15.4°、17.3°、20.2°、21.2°、22.7°、26.4°、26.9°、31.0°、および32.9°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のX線粉末回折図形は、5.7°、7.6°、10.1°、10.5°、11.5°、13.3°、15.4°、16.3°、17.3°、18.1°、20.2°、21.2°、22.1°、22.7°、26.4°、26.9°、29.7°、31.0°、32.0°、および32.9°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、図10に示されるようなX線粉末回折図形を有し得る。しかし、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にも関わらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型および他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、DSCサーモグラムに従って特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、図11に示されるようなDSC曲線を有する。DSCサーモグラムでは、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の吸熱ピークは、約245.1〜247.4℃にある。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、熱重量分析(TGA)によって特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、図12に示されるようなTGA曲線を有し、一酢酸溶媒和物としての本明細書に記載のIV型を示す。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型は、本明細書に記載されるような他の結晶形を実質的に含まない。例えば、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の含量は、少なくとも99重量%、少なくとも95重量%、少なくとも90重量%であり、またはさらには80重量%まで低い。さらに、例えば、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の含量は、少なくとも70重量%、または少なくとも60重量%である。なおさらに、例えば、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の含量は、少なくとも50重量%である。
IV型の作製方法
また、本明細書では、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを、酢酸を含有する溶媒系と混合し、得られた混合物を加熱還流して第1の溶液を得ること;
(2)少なくとも1種類の貧溶解溶媒を第1の溶液に加えて第2の溶液を得ること;
(3)第2の溶液を周囲温度までゆっくり自然冷却すること;次いで
(4)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのIV型を得ること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記溶媒系は、酢酸と3個未満の炭素原子を有するハロアルカン(例えば、ジクロロメタン)との溶媒混合物から選択されるか、または酢酸単独が溶媒系として使用される。いくつかのより具体的な実施態様では、前記溶媒系の酢酸のパーセンテージは、5%以上である。いくつかのより具体的な実施態様では、酢酸とジクロロメタンの容量比は約5:1である。
いくつかの実施態様では、前記貧溶解溶媒は、C5−8直鎖または分岐型アルカン、例えば、n−ヘプタンから選択される。
いくつかの実施態様では、前記貧溶解溶媒と溶媒系の容量比は、約1:1以上である。
いくつかの実施態様では、前記方法の工程(1)で使用される溶媒系の量は、約20〜30mL/1g化合物A(容量/重量比)である。
VII型
また、本明細書では、式Aの化合物のVII型が提供される。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型のX線粉末回折図形は、9.0°、11.8°、および13.6°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型のX線粉末回折図形は、6.8°、9.0°、11.8°、13.6°、14.9°、および18.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型のX線粉末回折図形は、5.9°、6.8°、7.1°、9.0°、11.8°、13.6°、14.9°、および18.2°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型のX線粉末回折図形は、5.9°、6.8°、7.1°、9.0°、11.8°、13.6°、14.9°、18.2°、21.4°、23.7°、および26.0°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型のX線粉末回折図形は、5.9°、6.8°、7.1°、9.0°、11.8°、13.6°、14.9°、18.2°、19.1°、19.7°、21.4°、23.7°、26.0°、27.5°、28.1°、29.1°、および30.0°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、図13に示されるようなX線粉末回折図形を有し得る。しかし、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にも関わらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、式Aの化合物のVII型および他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、DSCサーモグラムに従って特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、図14に示されるようなDSC曲線を有する。DSCサーモグラムでは、式Aの化合物のVII型の吸熱ピークは、約245.4〜247.8℃にある。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、熱重量分析(TGA)によって特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、図15に示されるようなTGA曲線を有し、無水材料または純粋形態としての本明細書に記載のVII型を示す。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のVII型は、本明細書に記載されるような他の結晶形を実質的に含まない。例えば、式Aの化合物のVII型の含量は、少なくとも99重量%、少なくとも95重量%、少なくとも90重量%であり、またはさらには80重量%まで低い。さらに、例えば、式Aの化合物のVII型の含量は、少なくとも70重量%、または少なくとも60重量%である。なおさらに、例えば、式Aの化合物のVII型の含量は、少なくとも50重量%である。
VII型の作製方法
また、本明細書では、式Aの化合物のVII型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを非プロトン性溶媒と水との溶媒混合物と混合し、ここで、前記溶媒混合物中の非プロトン性溶媒と水との容量比は約1:1であり、そして、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
(2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
(3)工程(2)で得られた固体沈澱物を単離すること;
(4)前記固体を乾燥させて6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのVII型を得ること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフランから選択される。
いくつかの実施態様では、前記の周囲温度への溶液の冷却は、撹拌しながらゆっくり冷却され、例えば、中速で、例えば、50〜200rpmの範囲の速度で撹拌しながら冷却され得る。
いくつかの実施態様では、工程(4)における乾燥条件は、周囲圧力〜真空、および室温〜約55℃の温度、および約16時間〜約48時間の乾燥時間から選択される。
ジオキサン溶媒和物
また、本明細書では、式Aの化合物のジオキサン溶媒和物が提供される。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物のジオキサン溶媒和物は、一ジオキサン溶媒和物である。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物はVIII型である。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、X線粉末回折に従って特性評価され得る。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型のX線粉末回折図形は、9.0°、14.5°、16.3°、および16.8°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型のX線粉末回折図形は、5.7°、8.2°、9.0°、11.4°、14.5°、16.3°、および16.8°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型のX線粉末回折図形は、5.7°、8.2°、9.0°、11.4°、12.7°、14.5°、16.3°、16.8°、22.9°、および25.9°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型のX線粉末回折図形は、5.7°、8.2°、9.0°、11.4°、12.7°、14.5°、16.3°、16.8°、17.9°、22.9°、25.9°、および29.8°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型のX線粉末回折図形は、5.7°、8.2°、9.0°、11.4°、12.7°、14.5°、16.3°、16.8°、17.9°、20.3°、21.6°、21.9°、22.9°、23.7°、24.5°、25.9°、29.2°、29.8°、33.9°、および37.4°の特徴的な回折角(2θ)を有し得、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、図16に示されるようなX線粉末回折図形を有し得る。しかし、実験および機械の誤差、ならびに好ましい配向などの原理にも関わらず、当業者ならば、本明細書で提供されるXRPDデータにおいて、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型および他の任意の結晶形を同定するために十分な情報を見出すことができる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、DSCサーモグラムに従って特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、図17に示されるようなDSC曲線を有する。DSCサーモグラムでは、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の吸熱ピークは、約245.6〜248.3℃にある。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、熱重量分析(TGA)によって特性評価され得る。いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、図18に示されるようなTGA曲線を有し、一ジオキサン溶媒和物としての本明細書に記載のVIII型を示す。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型は、本明細書に記載されるような他の結晶形を実質的に含まない。例えば、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の含量は、少なくとも99重量%、少なくとも95重量%、少なくとも90重量%であり、またはさらには80重量%まで低い。さらに、例えば、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の含量は、少なくとも70重量%、または少なくとも60重量%である。なおさらに、例えば、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の含量は、少なくとも50重量%である。
VIII型の作製方法
また、本明細書では、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型を作製する方法であって、
(1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドをジオキサンと混合し、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
(2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
(3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのVIII型を得ること
を含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、前記工程(1)で使用されるジオキサンの量は、約80mL/1g式Aの化合物(容量/重量比)以上である。
式Aの化合物またはその溶媒和物の結晶形を作製する上記方法にいおける各実施態様の特徴は任意に組み合わせることができ、そのような相互組合せから得られる各実施態様は、そのような相互組合せから得られるこれらの実施態様が具体的かつ個々に本明細書に挙げられていることから、本発明の範囲内に含まれる。
医薬組成物および治療方法
式Aの化合物の結晶形、その溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)は、血管新生関連障害などのKDRが介在する疾患の治療のために使用され得る。
例えば、血管新生関連障害には、加齢血管変性疾患、例えば、加齢黄斑変性、癌、および慢性炎症性疾患が含まれる。本明細書に記載されるような癌には、限定されるものではないが、肺癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、膵臓癌、結腸癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、腎臓癌、肝臓癌、脳癌、骨癌、軟組織肉腫などの肉腫、および白血病が含まれる。
本明細書では、血管新生関連障害などのKDRに関連する疾患を治療する方法であって、式Aの化合物、またはその薬学上許容可能な塩、または式Aの化合物の1以上の結晶形および/またはその溶媒和物もしくはその結晶形、例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、またはVIII型により形成される活性医薬成分を投与することを含んでなる方法が提供される。
いくつかの実施態様では、治療方法は、血管新生関連障害、例えば、癌などの、KDRに関連する少なくとも1つの疾患に対するものである。ここで、治療の必要が認識される被験体に、前記治療を提供するための、少なくとも1種類の薬学上許容可能な担体と、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、またはVIII型)の1以上とを含んでなる有効量の医薬組成物が投与される。
所望の生物効果を達成するために有効な、式Aの化合物および/もしくはその薬学上許容可能な塩、または式Aの化合物の結晶形、もしくは式Aの化合物の溶媒和物もしくはその結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、またはVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分の量は、いくつかの因子、例えば、意図される使用、投与様式、および患者の臨床状態によって異なり得る。一日用量は、例えば、0.01mg〜3g/日(例えば、0.05mg〜2g/日、例えば、100mg〜1g/日)の範囲であり得る。経口投与可能な単位用量処方物には、例えば、錠剤またはカプセル剤が含まれる。
上述の病態の治療のため、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分は、化合物それ自体の形態で投与されてもよいが、一般には、それらはそれぞれ、1種類以上の薬学上許容可能な担体/賦形剤と伴う医薬組成物の形態で使用される。
代表的な担体/賦形剤は、その組成物の他の成分と適合しなければならず、かつ、患者の健康に有害であってはならない。担体/賦形剤は固体または液体または両方であってよく、式Aの化合物の結晶形および/または式Aの化合物溶媒和物もしくはそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、および/またはVIII型)とともに、0.05%〜95重量%の本明細書に記載の式Aの化合物を含有し得る医薬組成物または単位投与形(例えば、錠剤、カプセル剤)へと処方されてもよい。本明細書に記載の医薬組成物は、これらの成分を薬学上許容可能な担体および/または賦形剤および希釈剤と混合することを含むものなど、既知の製薬法によって製造することができる。
いくつかの実施態様では、代表的担体または賦形剤は、限定されるものではないが、微晶質セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、グリシン、崩壊剤(例えば、デンプン、ナトリウム架橋カルボキシメチルセルロース、複合ケイ酸塩、および高分子量のポリエチレングリコール)、造粒結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチン、およびアラビアガム)、および滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、グリセリン、およびタルク)を含であろう。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分は、甘味剤、香味剤、着色剤、色素、および乳化剤から選択される担体および/または賦形剤および/または希釈剤などの少なくとも1種類の成分と組み合わせてよい。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)の変換は、1種類以上の薬学上許容可能な担体および/または賦形剤および/または希釈剤を用いた処方では起こらない。他の実施態様では、式Aの化合物の結晶形、または式Aの化合物の溶媒和物またはそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、またはVIII型)は、1種類以上の薬学上許容可能な担体および/または希釈剤および/または賦形剤を用いた処方で、非固体形を含む1種類以上の他の形態に完全にまたは部分的に変換され得る。例示的担体および/または希釈剤および/または賦形剤としては、限定されるものではないが、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、およびそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施態様では、I型または本明細書に記載の他の形態は、医薬組成物に処方された際に溶解し得る。よって、このように「溶解する」場合では、I型または他の形態は、医薬組成物中にそれらの対応する結晶形ではもはや存在しない。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分は、好適な投与形に処方される。
好適な投与様式は各個の場合において治療される病態の性質および重篤度ならびに各場合において医薬組成物を調製するために使用される式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される活性医薬成分の性質の性質によって異なり得るが、本明細書に記載の医薬組成物は、経口および口腔(例えば、舌下)投与に好適な投与形であり得る。本明細書に記載の医薬組成物は、被覆投与形または被覆徐放性投与形であり得る。酸および胃液耐性投与形も可能である。好適な胃液耐性被覆剤は、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸の陰イオンポリマー、およびメタクリル酸メチルを含んでなる。
式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分から製造される経口投与に好適な医薬組成物は、カプセル剤、カシェ剤、および吸飲錠剤を含む錠剤などの単位投与形(これらはそれぞれ規定量の本明細書に記載の少なくとも1種類の活性医薬成分を用いて調製される)の形態、ならびに散剤、顆粒、溶液、水性または非水性液、および水中油型および油中水型エマルション中の懸濁液から選択される形態であってよい。それらの組成物は、既述のように、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分と担体および/または賦形剤および/または希釈剤(1以上の付加成分からなり得る)が接触される工程を含むものなどの、任意の好適な製薬処方法によって調製され得る。これらの組成物は一般に、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分を液体または微粉化固体担体と緊密かつ均一に混合することにより製造し、その後、生成物を成形することができる。
本明細書に開示される組成物は、局所または全身投与され得る。
経口(舌下を含む)投与に好適な医薬組成物は、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分と香味剤を含んでなる吸飲錠剤を含んでなり得る。香味剤は、スクロース、アラビアガム、およびトラガカントガムなどから選択される。
本明細書に記載の医薬組成物はまた、吸入スプレーによるか、またはインプラントレザーバーを介したものなどの非経口投与に好適な形態であもあり得る。そこで使用される固体担体としては、例えば、デンプン、ラクトース、微晶質セルロース、ケイ酸アルミニウム、および意図される使用に好適ないずれの成分も含まれる。液体担体としては、例えば、注射水、ポリビニルアルコール、非イオン界面活性剤、およびトウモロコシ油、および意図される使用に好適ないずれの成分も含まれる。医薬製剤に慣用される他の賦形剤としては、着色剤、保存剤、香味剤および酸化防止剤、例えば、ビタミンE、ビタミンA、BHTおよびBHAが含まれる。
本明細書に記載の式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形はまた、腹膜内投与することもできる。そして、それらの化合物の溶液および懸濁液は、好適な界面活性剤を含有する水に化合物を溶解または懸濁させることによって調製され得る。分散懸濁液は、グリセロール、ポリエチレングリコール(PEG)またはそれらの好適な油類との混合物を使用することによって調製され得る。使用中に微生物の増殖を防ぐために、それらの処方物に保存剤を添加することができる。
注射処方物には、滅菌水中の溶液または懸濁液、および滅菌粉末が含まれる。いずれの場合にも、それらの処方物は、滅菌され、かつ、シリンジから容易に排出され、かつ、製造および保存条件下で安定であり、かつ、汚染および微生物感染がないものでなければならない。担体は溶媒または分散剤であり得、水、アルコール、およびいくつかの好適な油類が含まれる。
式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分はまた、1種類以上の他の有効成分と組み合わせて(例えば、相乗療法において)投与することもできる。組合せとして投与される場合、これらの有効成分は、同時に投与される別個の組成物として処方することもでき、または同じもしくは異なる投与経路で異なる時点で逐次に投与する(例えば、いずれかの順序で逐次に投与することもできるし、またはこれらの有効成分を同じ医薬組成物で投与することもできる。
いくつかの実施態様では、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分は、例えば、血管新生関連障害などのKDRに関連する疾患の治療のために、既知の治療効果を有する1種類以上の他の有効成分と組み合わせて投与することができる。
「と組み合わせて」という句は、本明細書で使用する場合、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分と1種類以上の他の有効成分の併用、例えば、抗新生物法における併用を定義する。本明細書で使用する場合、用語「抗新生物法」は、癌治療の目的のいずれの方法も意味する。抗新生物法の例としては、限定されるものではないが、放射線療法、免疫療法、DNA傷害化学療法、および細胞複製を中断させる化学療法が挙げられる。
DNA傷害化学療法薬の限定されない例としては、例えば、トポイソメラーゼI阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、カンプトテシンおよびそれらの類似体または代謝産物、およびドキソルビシン);トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、エトポシド、テニポシド、およびダウノルビシン);アルキル化剤(例えば、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、チオテパ、イフォスファミド、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン、デカルバジン(decarbazine)、メトトレキサート、マイトマイシンC、およびシクロホスファミド);DNAインターカレーター(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、およびカルボプラチン);DNAインターカレーターおよびフリーラジカル発生剤、例えば、ブレオマイシン;ならびにヌクレオシド模倣剤(例えば、5−フルオロウラシル、カペシチビン(capecitibine)、ゲムシタビン、フルダラビン、シタラビン、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン、およびヒドロキシ尿素)が挙げられる。
細胞複製を中断させる化学療法薬としては、限定されるものではないが、パクリタキセル、ドセタキセル、および関連類似体;ビンクリスチン、ビンブラスチン(vinblastin)、および関連類似体;サリドマイドおよび関連類似体(例えば、CC−5013およびCC−4047);タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、メシル酸イマチニブおよびゲフィチニブ);プロテアソーム阻害剤(例えば、ボルテゾミブ);IκBキナーゼの阻害剤を含むNFκB阻害剤;癌で過剰発現されるタンパク質と結合し、それにより細胞複製をダウンレギュレートする抗体(例えば、リツキシマブ、セツキシマブ、およびベバシズマブ);ならびに癌でアップレギュレート、過剰発現、または活性化され、その阻害が細胞複製をダウンレギュレートし得ることが知られるタンパク質または酵素のその他の阻害剤が挙げられる。
よって、本明細書に記載の方法は投与の順序に限定されず、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される少なくとも1種類の活性医薬成分を1種類以上の他の有効成分の投与前に、同時にまたは投与後に投与されてよい。上記の組合せの少なくとも1種類の活性医薬成分は、式Aの化合物の結晶形、式Aの化合物の溶媒和物およびそれらの結晶形(例えば、I型、II型、III型、IV型、VII型、およびVIII型)から選択される。
以下、限定されない例を示す。
実験
実施例で使用される式Aの化合物材料は、WO2009/137797A2に従って製造される。
中間体を除き、本開示に使用される総ての試薬は市販されている。試薬を除き、総ての化合物名はChemBioDraw Ultra 12.0により生成した。
特に断りのない限り、粉末X線回折図形は、40mAおよび40kVのCuKa源から発生された放射線とともに、Germany Bruker D8 ADVANCEX線回折装置を用いて取得し、この装置は、スキャンステップ0.02°および走査速度4°/分で3〜45°の2θ範囲にわたって作動させることができる。
DSC熱量分析は、PerkinElmer DSC 7で行い、パージガスとして50mL/分の流速で窒素を使用した。これらのサンプルをクリンプしたアルミニウムパンで測定した。これらの装置では、インジウムを用いて温度較正を行った。DSC実験のサンプル試験は、加熱速度5〜10℃/分、温度範囲25〜200℃にて、従来の様式で行った。
熱重量(TG)曲線はPerkin−Elmer Thermal TGA7により取得し、パージガスとして50mL/分の流速でNを用い、加熱速度は10℃/分である。
実施例1:式Aの化合物のI型の作製
95mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で36mLのアセトンに溶かし、熱いうちに濾過し、濾液を室温まで自然冷却し、沈澱を濾取し、真空下60℃で乾燥させ、白色粉末64mgを得た、収率67.4%、m.p.(DSC):247.31〜248.33℃。
得られた粉末サンプルは式Aの化合物のI型であり、その粉末X線回折図形を図1に示し、主要なデータを表1に示す。この図から選択されるピーク(2θ)は以下の値を有する:5.302、7.313、10.684、13.862、14.590、15.194、16.304、17.528、19.165、19.876、21.137、21.394、23.145、25.809、26.458、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有し、特徴的なピーク(2θ)は5.302、10.684、13.862、および14.590と特定される。
DSC試験は、得られたI型の融点範囲が247.31〜248.33℃であることを示す。
実施例2:式Aの化合物のI型の作製
100mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で25mLのメチルエチルケトンに溶かした後、加熱を止め、この溶液を室温まで自然冷却し、固体を濾取して式Aの化合物のI型を得た。この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例3:式Aの化合物のI型の作製
100mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で20mLのn−プロパノールに溶かした後、加熱を止め、溶液を室温まで自然冷却し、固体を濾取して式Aの化合物のI型を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例4:式Aの化合物のI型の作製
96.5mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で25mLのトルエンに溶かした後、この溶液を室温まで自然冷却し、沈澱を濾取し、真空下、60℃で乾燥させ、白色粉末75.8mgを得た、収率78.5%。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例5:式Aの化合物のI型の作製
524.5mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で18mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶かした後、この溶液を室温まで自然冷却し、約60℃で結晶が現れ、その後、一晩撹拌し、沈澱を濾取し、白色粉末449.2mgを得た、収率85.6%。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例6:式Aの化合物のI型の作製
0.5gの式Aの化合物を加熱および撹拌下で250mLのメタノールと500mLの水の混合溶媒に溶かした後、この溶液を室温まで自然冷却し、沈澱を濾取、白色粉末0.42gを得た、収率84%。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例7:式Aの化合物のI型の作製
100mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で22mLのエタノールと44mLの水の混合溶媒に溶かした後、この溶液を室温まで自然冷却し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例8:式Aの化合物のI型の作製
0.51gの式Aの化合物を加熱および撹拌下で200mLのアセトニトリルと400mLの水の混合溶媒に溶かした後、この溶液を室温まで自然冷却し、沈澱を濾取し、白色粉末0.36gを得た、収率70%。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例9:式Aの化合物のI型の作製
容量比5:1で予め混合したアセトンとテトラヒドロフランの溶媒を、式Aの化合物を含有するフラスコに徐々に加え、それを加熱して軽く還流させ、それを撹拌し、式Aの化合物が最終的に完全に溶解するまで上記の混合溶媒を絶えず加え、次いで、この溶液を室温まで自然冷却し、沈殿した固体を濾取し、白色粉末を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例10:式Aの化合物のI型の作製
容量比1:7で予め混合したアセトンとテトラヒドロフランの溶媒を、式Aの化合物を含有するフラスコに徐々に加え、それを加熱して軽く還流させ、それを撹拌し、式Aの化合物が最終的に完全に溶解するまで上記の混合溶媒を絶えず加え、次いで、この溶液を室温まで自然冷却し、沈殿した固体を濾取し、白色粉末を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例11:式Aの化合物のI型の作製
50mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で容量比1:3のテトラヒドロフランとアセトニトリルの混合溶媒6mLに溶かした後、加熱を止め、この溶液を室温まで自然冷却し、結晶化のために静置し、沈澱を濾取して式Aの化合物のI型を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例12:式Aの化合物のI型の作製
200mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で容量比1:7のテトラヒドロフランとアセトニトリルの混合溶媒26mLに溶かした後、加熱を止め、この溶液を25℃まで自然冷却し、次いで、この混合物を15分間超音波にかけ、その後、この混合物を60〜65℃に再加熱してほとんどの沈澱を溶解させ、次いで、その溶液を室温まで冷却し、再び60〜65℃に再加熱してほとんどの沈澱を溶解させ、その後、この混合物を完全に沈澱させるために室温まで冷却し、沈澱を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例13:式Aの化合物のI型の作製
0.5gの式Aの化合物を、室温で撹拌することにより、20mLのジクロロメタンと5mLの酢酸と25mLのn−ヘプタンとの溶媒混合物に溶かし、さらに5〜6時間撹拌を続けたところ固体が沈殿し、その後、25〜30℃でさらに48時間撹拌を続けた。固体を濾取した後、乾燥させた。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例14:式Aの化合物のI型の作製
79mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で16mLのイソプロパノールに溶かした後、この溶液に20mLの水をゆっくり加え、その後、この溶液を室温まで自然冷却し、沈澱を濾取し、真空下、60℃で乾燥させ、白色粉末77.5mgを得た、収率98.1%。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例15:式Aの化合物のI型の作製
100mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で10mLのジクロロメタンに溶かし、この溶液に20mLの酢酸エチルをゆっくり加え、この溶液を40℃まで自然冷却することにより生成物を析出させた後、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例16:式Aの化合物のI型の作製
2gの式Aの化合物を加熱および撹拌下で688mLのアセトンに溶かし、この熱い溶液を濾液した後、その溶液に752mLのn−ヘプタンを還流および撹拌下でゆっくり加え、加熱を止め、この溶液を撹拌下で3〜4時間自然冷却し、沈澱を濾過し、真空下、60℃で2時間乾燥させ、結晶性の白色体を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例17:式Aの化合物のI型の作製
100mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で10mLのジクロロメタンに溶かし、この溶液に10mLのn−ヘプタンをゆっくり加え、生成物を沈澱させ、濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例18:式Aの化合物のI型の作製
0.2gの式Aの化合物を加熱および撹拌下で20mLのDMSOに溶かした後、9mLの水を滴下し、室温まで冷却し、生成物を沈澱させ、濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例19:式Aの化合物のI型の作製
88mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で2.0mLのDMFに溶かし、この溶液に1.5mLの水を加えた後、加熱し、透明な溶液を得、その後、沈澱形成のために室温まで冷却し、沈澱を濾取し、真空下、60℃で乾燥させ、固体サンプルを得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例20:式Aの化合物のI型の作製
94mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で35mLのアセトンに溶かした後、この溶液に40mLの水をゆっくり加え、その後、沈澱形成のためにこの溶液を室温まで冷却し、沈澱を濾取し、真空下、60℃で一晩乾燥させ、固体を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例21:式Aの化合物のI型の作製
2.8gの式Aの化合物を加熱および撹拌下で600mLのエタノールに溶かし、この溶液に1200mLの水をゆっくり加え、溶液の温度が60℃を下回らないように維持し、濾紙で濾過し、濾液を沈澱形成のために室温で一晩撹拌した。固体を濾取し、真空下、60℃で一晩乾燥させ、固体サンプルを得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例22:式Aの化合物のI型の作製
111.54mgの式Aの化合物をアセトン/水(1/1、V/V)の混合溶媒22mLに懸濁させ、60℃で20時間撹拌した。次いで、加熱を止め、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例23:式Aの化合物のI型の作製
50mgの式Aの化合物のI型および2.5mgの式Aの化合物のII型をエタノール/水(1/3、V/V)の混合溶媒5mLに懸濁させ、60℃で20時間撹拌した後、加熱を止め、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例24:式Aの化合物のI型の作製
91.6mgの式Aの化合物のI型および92.0mgの式Aの化合物のIII型をエタノール/水(1/9、V/V)の混合溶媒8mLに懸濁させ、40℃で一晩撹拌した後、加熱を止め、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例25:式Aの化合物のI型の作製
I型とIII型からなる式Aの化合物の混合結晶形3.1gを77.5mLのアセトンに懸濁させ、撹拌下で16時間加熱還流した後、加熱を止め、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例1で得られた式Aの化合物のI型のものと同じである。
実施例26:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
1.0gの式Aの化合物を撹拌下で加熱還流することにより600mLのエタノールに溶かした後、この溶液を室温まで冷却し、固体を濾取し、真空下、55℃で6時間乾燥させ、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型を得た、m.p.(DSC):245.7〜247.0℃。
得られた粉末サンプルは、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型であり、その粉末X線回折図形を図4に示し、主要なデータを表2に示す。この図から選択されるピーク(2θ)は以下の値を有する:4.243、4.600、5.172、7.243、8.231、8.862、9.259、10.343、11.430、12.080、13.165、13.995、14.586、16.148、17.113、18.239、18.911、20.372、22.087、23.488、24.772、および26.176、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有し、特徴的なピーク(2θ)は、8.231、10.343、12.080、および13.165と特定される。
DSC曲線は、得られたII型の融点範囲が図5に示されるように245.7〜247.0℃であることを示す。
TGA曲線は、得られたII型が図6に示されるようにヘミエタノール溶媒和物であることを示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.59 (s, 1H), 7.69 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.38 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.19 (dd, J = 8.5, 2.1 Hz, 1H), 4.06 (d, J = 3.3 Hz, 7H), 3.70 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 3.05 (d, J = 4.9 Hz, 3H), 2.72 (s, 3H), 1.27 (s, 1H), 1.22 (t, J = 7.0 Hz, 1H)。
実施例27:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
112.7mgの式Aの化合物を加熱および撹拌下で35mLのエタノールに溶かした後、この溶液に70mLのn−ヘプタンをゆっくり加え、その後、その溶液を室温まで冷却し、一晩撹拌し、固体を濾取し、式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型を得た。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のものと同じである。
実施例28:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
0.6gの式Aの化合物を加熱および撹拌下で、36mLのエタノールと12mLの酢酸の混合溶媒に溶かした後、この溶液に48mLのn−ヘプタンを滴下し、室温まで冷却し、3時間撹拌した。固体を濾取し、周囲温度下で乾燥させた。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型と同じである。
実施例29:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
1.3gの式Aの化合物をエタノール/テトラヒドロフラン(V/Vで2/1)の混合溶媒450mLに懸濁させ、加熱還流により加熱してそれを溶かした後、20〜30℃までゆっくり冷却し、その後、20〜30℃で16時間撹拌した。固体を濾取し、周囲温度下で24時間乾燥させた後、真空下、55℃で5時間乾燥させた。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のものと同じである。
実施例30:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
1.0gの式Aの化合物をエタノール/テトラヒドロフラン(V/Vで5/1)の混合溶媒306mLに懸濁させ、加熱還流により加熱してそれを溶かした後、20〜30℃までゆっくり冷却し、その後、20〜30℃で16時間撹拌した。固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のものと同じである。
実施例31:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
86mgの式Aの化合物のIV型を2mLのエタノールに懸濁させ、40℃で3日間撹拌し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のものと同じである。
実施例32:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
式Aの化合物のI型25mgとII型25mgの混合物を2mLのn−ヘプタンと0.5mLのエタノールとの溶媒混合物に懸濁させ、この懸濁液を室温で3日間撹拌し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のものと同じである。
実施例33:式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型の作製
式Aの化合物のI型50mgとII型50mgとIII型50mgの混合物を2mLのエタノールと0.5mLの水との溶媒混合物に懸濁させた後、60℃に加熱し、60℃で24時間撹拌し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例26で得られた式Aの化合物のヘミエタノール溶媒和物のII型のものと同じである。
実施例34:式Aの化合物のIII型の作製
1.2gの式Aの化合物を適当な量の、テトラヒドロフランと水(1/1、V/V)の混合溶媒に懸濁させ、撹拌下で加熱還流して式Aの化合物を溶かした後、この溶液を室温まで冷却し、20時間撹拌した。固体を濾取し、式Aの化合物のIII型を得た、m.p.(DSC):248.04〜249.00℃。
得られた粉末サンプルは、式Aの化合物のIII型であり、その粉末X線回折図形を図7に示し、主要なデータを表3に示す。この図から選択されるピーク(2θ)は以下の値を有する:4.872、7.199、8.619、9.756、10.586、12.028、14.415、15.163、16.189、20.426、22.357、24.253、24.882、25.411、および26.082、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有し、特徴的なピーク(2θ)は7.199、8.619、14.415、および15.163と特定される。
DSC曲線は、式Aの化合物のIII型の融点範囲が図8に示されるように248.04〜249.00℃であることを示す。
実施例35:式Aの化合物のIII型の作製
1.7gの式Aの化合物をテトラヒドロフランと水(3/1、V/V)の混合溶媒70mLに懸濁させ、撹拌下で加熱還流して式Aの化合物を溶かした後、この溶液を室温までゆっくり冷却し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例34に得られた式Aの化合物のIII型のそれを同じである。
実施例36:式Aの化合物のIII型の作製
1.25gの式Aの化合物をテトラヒドロフランと水(1/2.57、V/V)の混合溶媒500mLに懸濁させ、撹拌下で加熱還流して式Aの化合物を溶かした後、この溶液を室温までゆっくり冷却し、20〜30℃で16時間撹拌し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例34に得られた式Aの化合物のIII型のそれを同じである。
実施例37:式Aの化合物のIII型の作製
40mgの式Aの化合物をアセトニトリルと水(1/1、V/V)の混合溶媒13mLに懸濁させ、撹拌下で72℃に加熱して式Aの化合物を溶かした後、この溶液を室温までゆっくり冷却し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例34に得られた式Aの化合物のIII型のそれを同じである。
実施例38:式Aの化合物のIII型の作製
53mgの式Aの化合物をアセトニトリルと水(7/1、V/V)の混合溶媒5.2mLに懸濁させ、撹拌下で72℃に加熱して式Aの化合物を溶かした後、この溶液を室温までゆっくり冷却し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例34に得られた式Aの化合物のIII型のそれを同じである。
実施例39:式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の作製
3.0gの式Aの化合物を60mLのジクロロメタンに懸濁させ、撹拌下で加熱還流した後、この懸濁液に12mLの酢酸を加え、この懸濁固体を溶かして透明な溶液を得た後、120mLのn−ヘプタンを還流温度で滴下し、添加が完了した後、得られた混合物を還流下で1時間撹拌した後、20〜30℃までゆっくり冷却し、20〜30℃で16時間撹拌した後、固体を濾取し、次いで、周囲条件下で1日乾燥させ、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型を得た、m.p.(DSC):245.1〜247.4℃。
得られた粉末サンプルは、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型であり、その粉末X線回折図形を図10に示し、主要なデータを表4に示す。この図から選択されるピーク(2θ)は以下の値を有する:5.724、7.601、10.071、10.501、11.488、13.322、15.358、16.305、17.331、18.098、20.152、21.202、22.720、26.373、および26.865、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有し、特徴的なピーク(2θ)は5.724、7.601、10.501、および11.488と特定される。
DSC曲線は、式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の融点範囲が図11に示されるように245.1〜247.4℃であることを示す。
TGA曲線は、得られたIV型が図12に示されるような一酢酸溶媒和物であることを示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.60 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.20 (dd, J = 8.5, 2.1 Hz, 1H), 4.07 (d, J = 2.1 Hz, 7H), 3.06 (d, J = 4.9 Hz, 3H), 2.73 (s, 3H), 2.08 (s, 3H)。
実施例40:式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の作製
0.5gの式Aの化合物を10mLのジクロロメタンと2mLの酢酸の混合溶媒に懸濁させ、撹拌下で加熱還流してそれを溶かした後、この還流している溶液に20mLのn−ヘプタンを加え、この溶液を5時間還流し続けたところ、多量の固体が沈澱し、この懸濁液を20〜30℃までゆっくり冷却し、さらに18時間撹拌を続け、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例39で得られた式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のものと同じである。
実施例41:式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型の作製
0.5gの式Aの化合物を10mLの酢酸に懸濁させ、撹拌下で90℃まで加熱してそれを溶かした後、20mLのn−ヘプタンを溶液に加え、90℃でさらに1時間撹拌を続けた後、20〜30℃までゆっくり冷却したところ、多量の固体が沈澱し、その後、90℃に加熱し、2時間撹拌した後、20〜30℃まで冷却し、その温度で18時間撹拌し、固体を濾取した。
この方法により得られたサンプルの粉末X線回折図形は、実施例39で得られた式Aの化合物の一酢酸溶媒和物のIV型のものと同じである。
実施例42:式Aの化合物のVII型の作製
2.0gの式Aの化合物をTHF/H2O(1/1、V/V)の混合溶媒180mLに懸濁させ、撹拌下で加熱してそれを溶かした後、この溶液を周囲温度までゆっくり冷却し、固体を濾取し、周囲温度で3日間、次いで、真空下、55℃で16時間乾燥させ、式Aの化合物のVII型を得た、m.p.(DSC):245.4〜247.8℃。
得られた粉末サンプルは、式Aの化合物のVII型であり、その粉末X線回折図形を図13に示し、主要なデータを表5に示す。この図から選択されるピーク(2θ)は以下の値を有する:5.883、6.751、7.145、8.981、11.784、13.620、14.942、18.160、21.356、23.687、27.476、28.129、および29.077、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有し、特徴的なピーク(2θ)は8.981、11.784、および13.620と特定される。
DSC曲線は、式Aの化合物のVII型の融点範囲が図14に示されるように245.4〜247.8℃であることを示す。
実施例43:式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の作製
1.2gの式Aの化合物を100mLのジオキサンに懸濁させ、撹拌下で加熱してそれを溶かした後、この溶液を室温までゆっくり冷却し、固体を濾取し、室温で2日間乾燥させ、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型を得た、m.p.(DSC):245.6〜248.3℃。
得られた粉末サンプルは、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型であり、その粉末X線回折図形を図16に示し、主要なデータを表6に示す。この図から選択されるピーク(2θ)は以下の値を有する:5.723、8.151、9.040、14.507、16.304、16.797、17.923、21.894、22.859、23.744、24.535、25.897、29.154、および29.846、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有し、特徴的なピーク(2θ)は9.040、14.507、16.304、および16.797と特定される。
DSC曲線は、式Aの化合物の一ジオキサン溶媒和物のVIII型の融点範囲が図17に示されるように245.6〜248.3℃であることを示す。
TGA曲線は、得られたVIII型が図18に示されるように一ジオキサン溶媒和物であることを示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.60 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.20 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.06 (s, 7H), 3.69 (s, 6H), 3.06 (d, J = 4.9 Hz, 3H), 2.73 (s, 3H)。
実施例44:高温、高湿度および照射条件下でのI型の安定性:
判定方法: 実施例1で作製されたI型の試験サンプルを培養ディッシュに加え、蓋をせずに、密閉された透明容器に入れた後、その容器を温度60℃、温度25℃および相対湿度92.5%±5%、ならびに4500lx±500lxの条件下にそれぞれ10日間置き、その後、サンプルを採取し、サンプルの純度および結晶形を調べ、調査の結果を比較し、下表に示す。
結論:表のデータは、I型の化学純度および結晶形は高温、高湿および照射条件下に10日間置いた後も変化せず、I型は安定であることを示す。
本明細書に記載の実施例および実施態様単に説明を目的とするものであり、およびこれらに関して様々な改良または変更が当業者に示唆され、本出願および特許請求の範囲の対象および範囲内であると理解されるべきである。総ての刊行物、特許および本明細書に参照として引用される特許出願は本文書にあらゆる目的で組み入れられる。

Claims (30)

  1. 6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型。
  2. 前記I型のX線粉末回折図形が、5.3、10.7、13.9、および14.6の2θ度で表される特徴的なピークを有し、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する、請求項1に記載のI型。
  3. 6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのIII型。
  4. 前記III型のX線粉末回折図形が、7.2、8.6、14.4、および15.2の2θ度で表される特徴的なピークを有し、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する、請求項3に記載のIII型。
  5. 6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのVII型。
  6. 前記VII型のX線粉末回折図形が、9.0、11.8、および13.6の2θ度で表される特徴的なピークを有し、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する、請求項5に記載のVII型。
  7. エタノール溶媒和物、酢酸溶媒和物、またはジオキサン溶媒和物である、6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの溶媒和物。
  8. 前記エタノール溶媒和物がヘミエタノール溶媒和物である、請求項7に記載の溶媒和物。
  9. 前記エタノール溶媒和物がII型である、請求項8に記載の溶媒和物。
  10. 前記II型のX線粉末回折図形が、8.2、10.3、12.1、および13.2の2θ度で表される特徴的なピークを有し、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する、請求項9に記載の溶媒和物。
  11. 前記酢酸溶媒和物が一酢酸溶媒和物である、請求項7に記載の溶媒和物。
  12. 前記酢酸溶媒和物がIV型である、請求項11に記載の溶媒和物。
  13. 前記IV型のX線粉末回折図形が、5.7、7.6、10.5、および11.5の2θ度で表される特徴的なピークを有し、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する、請求項12に記載の溶媒和物。
  14. 前記ジオキサン溶媒和物が一ジオキサン溶媒和物である、請求項7に記載の溶媒和物。
  15. 前記ジオキサン溶媒和物がVIII型である、請求項14に記載の溶媒和物。
  16. 前記VIII型のX線粉末回折図形が、9.0、14.5、16.3、および16.8の2θ度で表される特徴的なピークを有し、これらの回折角はそれぞれ約±0.2度(2θ)の誤差を有する、請求項15に記載の溶媒和物。
  17. 有効量の1種類以上の請求項1〜16のいずれか一項に記載の型または溶媒和物と、少なくとも1種類の薬学上許容可能な担体とを含んでなる、医薬組成物。
  18. 癌、加齢黄斑変性、および慢性炎症性疾患などの血管新生関連障害を治療するための薬剤の製造における、請求項1〜16のいずれか一項に記載の型または溶媒和物の使用。
  19. 必要と認識される被験体において、KDR阻害に関連する疾患、例えば、癌、加齢黄斑変性および慢性炎症性疾患などの血管新生関連障害を治療する方法であって、前記被験体に有効量の請求項1〜16のいずれか一項に記載の型または溶媒和物を投与することを含んでなる、方法。
  20. KDR阻害に関連する疾患、例えば、癌、加齢黄斑変性および慢性炎症性疾患などの血管新生関連障害の治療において使用するための、請求項1〜16のいずれか一項に記載の型または溶媒和物。
  21. 請求項1または2に記載のI型を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒または溶解溶媒混合物と混合し、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
    ここで、前記少なくとも1種類の溶解溶媒は、メタノール、C3−6アルカノール、酢酸、および非プロトン性溶媒から選択され;前記溶解溶媒混合物は、2種類以上の非プロトン性溶媒の混合物、または水混和性有機溶媒と水との混合物から選択され、前記溶解溶媒混合物中の水混和性有機溶媒の容量パーセンテージは約50%未満である;
    (2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで、
    (3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型の固体を得ること;
    (4)工程(3)で得られた固体を乾燥させること
    を含んでなる、方法。
  22. 請求項1または2に記載のI型を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒と混合した後、得られた混合物を加熱還流して第1の溶液を得ること;ここで、前記溶解溶媒は、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、およびN,N−ジメチルホルムアミドから選択される;
    (2)少なくとも1種類の貧溶解溶媒を前記第1の溶液に加えて第2の溶液を得ること;
    (3)前記第2の溶液を周囲温度まで自然冷却すること;次いで
    (4)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型の固体を得ること;
    (5)工程(4)で得られた固体を乾燥させること
    を含んでなる、方法。
  23. 請求項1または2に記載のI型を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの固体を適当な量の溶媒系に懸濁させること;ここで、前記溶媒系は、溶解溶媒(例えば、アセトン)、または水混和性有機溶媒と水との溶媒混合物から選択され、前記溶媒混合物中の水混和性有機溶媒の容量パーセンテージは約80%未満である;
    (2)工程(1)で得られた懸濁液を一定時間撹拌すること;
    (3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのI型の固体を得ること;
    (4)工程(3)で得られた固体を乾燥させること
    を含んでなる、方法。
  24. 請求項3または4に記載のIII型を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを非プロトン性溶媒と水との溶媒混合物と混合し、ここで、前記溶媒混合物中の非プロトン性溶媒と水の容量比は約1:2.5以上であり、そして、得られた混合物を加熱して溶液を得ること;
    (2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで、
    (3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのIII型を得ること
    を含んでなる、方法。
  25. 請求項5または6に記載のVII型を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを非プロトン性溶媒と水との溶媒混合物と混合し、ここで、前記溶媒混合物中の非プロトン性溶媒および水の容量比は約1:1であり、そして、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
    (2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
    (3)工程(2)で得られた固体沈澱物を単離すること;
    (4)前記固体を乾燥させて6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのVII型を得ること
    を含んでなる、方法。
  26. 請求項9または10に記載の溶媒和物を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒と混合し、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
    ここで、前記溶解溶媒は、エタノール、またはエタノールと非プロトン性溶媒との溶媒混合物から選択され、前記溶媒混合物中のエタノールの容量パーセンテージは約65%以上である;
    (2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
    (3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのII型の固体を得ること;
    (4)工程(3)で得られた固体を乾燥させること
    を含んでなる、方法。
  27. 請求項9または10に記載の溶媒和物を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを少なくとも1種類の溶解溶媒と混合した後、得られた混合物を加熱還流して第1の溶液を得ること;
    ここで、前記溶解溶媒は、エタノール、またはエタノールと弱有機酸との溶媒混合物から選択され;
    (2)少なくとも1種類の貧溶解溶媒を前記第1の溶液に還流温度で加えて第2の溶液を得ること、ここで、前記貧溶解溶媒は、C5−8直鎖または分岐型アルカン、例えば、n−ヘプタンである;
    (3)前記第2の溶液を周囲温度までゆっくり自然冷却すること;次いで
    (4)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのII型の固体を得ること;
    (5)工程(4)で得られた固体を乾燥させること
    を含んでなる、方法。
  28. 請求項9または10に記載の溶媒和物を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドの固体を適当な量の溶媒系に懸濁させること;
    ここで、前記溶媒系は、エタノール、エタノールとC5−8直鎖もしくは分岐型アルカン(例えば、n−ヘプタン)との溶媒混合物、またはエタノールと水との溶媒混合物から選択され、前記エタノールと水との溶媒混合物中のエタノールの容量パーセンテージは約80%以上である;
    (2)工程(1)で得られた懸濁液を一定の温度範囲で一定時間撹拌すること;
    (3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのII型の固体を得ること
    を含んでなる、方法。
  29. 請求項12または13に記載の溶媒和物を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドを、酢酸を含有する溶媒系と混合し、得られた混合物を加熱還流して第1の溶液を得ること;
    (2)少なくとも1種類の貧溶解溶媒を第1の溶液に加えて第2の溶液を得ること;
    (3)第2の溶液を周囲温度までゆっくり自然冷却すること;次いで
    (4)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのIV型を得ること
    を含んでなる、方法。
  30. 請求項15または16に記載の溶媒和物を製造する方法であって、
    (1)化合物6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドをジオキサンと混合し、得られた混合物を加熱還流して溶液を得ること;
    (2)工程(1)で得られた溶液を周囲温度までゆっくり冷却すること;次いで
    (3)単離して6−((6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)オキシ)−N,2−ジメチルベンゾフラン−3−カルボキサミドのVIII型を得ること
    を含んでなる、方法。
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