JP2017526473A - トップシート／捕捉層積層体を備える吸収性物品 - Google Patents

Abstract

個人衛生用吸収性物品は、長手方向軸線と、長手方向軸線に対して垂直な横方向軸線と、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、吸収性コアと、を備える。吸収性コアは、トップシートとバックシートとの間に位置する。吸収性コアは吸収性材料を含む。吸収性材料は、吸収性材料の総重量に対して、少なくとも８０％、最大で実質的に１００％の超吸収性ポリマーを含む。吸収性物品は、捕捉層を更に含む。横方向軸線に対して平行な方向における捕捉層の幅は、横方向軸線に対して平行な方向におけるトップシートの幅未満である。本吸収性物品は、トップシート／捕捉層積層体を更に含み、このトップシート／捕捉層積層体は、互いに向かい合う液体透過性トップシート及び捕捉層を含む。トップシート／捕捉層積層体は、トップシート／捕捉層積層体の平面から延びる三次元突出部を含む。三次元突出部は、トップシート及び捕捉層の繊維から形成される。

Description

「エアフェルトを含まない（airfelt-free）」吸収性コアを有するトップシート／捕捉層積層体を備える吸収性物品が提供される。また、トップシート／捕捉層積層体と、１つ以上の実質的に吸収性材料を含まない任意選択的な領域を含む吸収性コアと、を含む、吸収性物品が提供される。

典型的には、吸収性物品は、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアを備える。乳児用の使い捨ておむつ、よちよち歩きの幼児用のトレーニングパンツ、又は成人用の失禁用下着など、個人衛生用の吸収性物品は、身体の排泄物、特に大量の尿を吸収及び収容するように設計されている。これらの吸収性物品は、様々な機能を提供するいくつかの層、例えば、とりわけ、トップシート、バックシート、及びその間の吸収性コアを含む。

吸収性コアの機能は、排出物を長時間（例えば、おむつの場合は終夜）吸収しかつ保持すること、再湿潤を最小限に抑えて、着用者を乾いた状態に維持すること、並びに衣類又はベッドシーツが汚れるのを回避することである。現在市販されている吸収性物品の大半は、吸収性材料として、吸収性ゲル化材料（ＡＧＭ）とも称される、粒子形状の、粉砕木材パルプと超吸収性ポリマー粒子（ＳＡＰ）との配合物を含む。例えば、米国特許第５，１５１，０９２号（Ｂｕｅｌｌ）を参照のこと。吸収性材料として本質的にＳＡＰからなるコア（いわゆる「エアフェルトを含まない」吸収性コア）を有する吸収性物品も提唱されているが、従来の混合コアより一般的ではない（例えば、国際公開第２００８／１５５６９９号（Ｈｕｎｄｏｒｆ）、同第９５／１１６５２号（Ｔａｎｚｅｒ）、同第２０１２／０５２１７２号（Ｖａｎ Ｍａｌｄｅｒｅｎ）を参照されたい）。

「エアフェルトを含まない」吸収性コアは、粒子形状の、粉砕木材パルプと超吸収性ポリマー（ＳＡＰ）との配合物を含む吸収性コアより小さい空洞領域を提供する。しかしながら、空洞容積は、液体の保持を補助し、液状排出物を捉えて吸収するための貯蔵スペースを提供するのに有用である。

米国特許第５，１５１，０９２号 国際公開第２００８／１５５６９９号 国際公開第９５／１１６５２号 国際公開第２０１２／０５２１７２号

それ故、液状排泄物を捉えて吸収する空洞容積を提供する吸収性物品を開発するためのニーズが存在している。

また、高い吸収性を示す「エアフェルトを含まない」吸収性コアを含む吸収性物品を開発するためのニーズも存在している。

長手方向軸線と、長手方向軸線に対して垂直な横方向軸線と、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、捕捉層と、吸収性コアと、を備える、個人衛生用吸収性物品を提供する。吸収性コアは、トップシートとバックシートとの間に位置する。吸収性コアは、吸収性材料を含む。吸収性材料は、吸収性材料の総重量に対して、少なくとも８０％の超吸収性ポリマー、実質的に最大１００％の超吸収性ポリマーを含む。吸収性物品は、捕捉層を更に含む。横方向軸線に対して平行な方向における捕捉層の幅は、横方向軸線に対して平行な方向におけるトップシートの幅未満である。本吸収性物品は、トップシート／捕捉層積層体を含み、このトップシート／捕捉層積層体は、互いに向かい合う液体透過性トップシート及び捕捉層を含む。トップシート／捕捉層積層体は、トップシート／捕捉層積層体の平面から延びる三次元突出部を含む。三次元突出部は、トップシート及び捕捉層の繊維から形成される。大部分の三次元突出部は、それぞれ、開口部を形成する基部、反対側に位置する遠位部分、及び、大部分の三次元突出部の基部と遠位部分との間の１つ以上の側壁部を含む。基部、遠位部分、及び１つ以上の側壁部は、大部分の三次元突出部が基部においてのみ開口部を有するように、繊維により形成される。

トップシート及び捕捉層は、互いに密着していてもよい。

遠位部分における空洞領域の最大内幅は、三次元突出部の基部の突出部基部幅より広くてもよい。基部の突出部基部幅、又は遠位部分における空洞領域の最大内幅の測定は、２０×倍率の顕微鏡写真を用いて行うことができる。

トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域におけるトップシート及び捕捉層の繊維は、三次元突出部の１つ以上の側壁部を実質的に又は完全に覆ってもよい。

三次元突出部の少なくとも一部は、開口部を形成するそれぞれの基部が開いたままとなり、開口部を形成するそれぞれの基部の加圧後の突出部基部幅が、促進圧縮法に従って、０．５ｍｍ超となるように、制御された様式で、潰れるように構成されてよい。

横方向軸線に対して平行な方向のトップシート／捕捉層積層体の捕捉層の幅は、拡散層の幅より４０％超、及び／又は横方向軸線に対して平行な方向の吸収性コアの幅より２０％超、広くなくてもよい。

本吸収性物品は、ガスケットカフを備えていてもよい。

トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部は、少なくともトップシート／捕捉層積層体においてトップシートが捕捉層と重なり合う領域内に、又はその領域内にのみ存在してもよい。

トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部は、吸収性物品の横方向軸線に対して平行に延びる領域内に存在してもよい。トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部は、吸収性物品の長手方向軸線に対して平行に延びるが、ガスケットカフが吸収性物品に取り付けられている領域を越えて延びていない、領域内に存在してもよい。その場合、トップシート／捕捉層積層体のトップシート部分に形成される三次元突出部は、トップシートの繊維から形成される。

吸収性物品は、前側領域、後側領域、及び前側領域と後側領域との間に位置する股部領域に概念的に分割してもよく、それぞれの前側、後側、及び股部領域は、長手方向軸線に対して平行な方向の吸収性物品の長さの３分の１である。トップシート／捕捉層積層体の捕捉層は、吸収性物品の前側領域、及び少なくとも部分的には股部領域に配置されてよい。あるいは、トップシート／捕捉層積層体内の捕捉層は、吸収性物品の後側領域、及び少なくとも部分的に股部領域に配置されてもよい。

トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部は、バックシートに向かって突出してもよい。あるいは、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部は、吸収性物品の使用時、着用者の身体に向かって突出してもよい。

吸収性物品は、トップシートの第１の領域を有するトップシート、及び捕捉層の第１の領域を有する捕捉層を備えていてもよく、捕捉層の第１の領域及び大部分の三次元突出部の遠位端の繊維の密度は、捕捉層内の大部分の三次元突出部の側壁部の繊維の密度よりも大きく、またトップシートの第１の領域及び大部分の三次元突出部の遠位端の繊維の密度は、トップシート内の大部分の三次元突出部の側壁部の繊維の密度よりも大きい。

吸収性物品は、トップシートの第１の領域を有するトップシート及び捕捉層の第１の領域を有する捕捉層を含んでいてもよく、捕捉層の第１の領域の繊維の密度は、捕捉層の、大部分の三次元突出部の遠位端の繊維の密度よりも大きく、またトップシートの第１の領域の繊維の密度、及び大部分の三次元突出部の遠位端の繊維の密度は、トップシート内の大部分の三次元突出部の側壁部の繊維の密度よりも大きい。

吸収性物品は、トップシートの第１の領域を有するトップシート及び捕捉層の第１の領域を有する捕捉層を含んでいてもよく、捕捉層の第１の領域の繊維の密度は、捕捉層の、大部分の三次元突出部の側壁部の繊維の密度よりも大きく、また、捕捉層の、大部分の三次元突出部の側壁部の繊維の密度は、捕捉層の、大部分の三次元突出部の遠位端を形成する繊維の密度よりも大きい。

本明細書は、本発明を詳細に示しかつ明確に請求する「特許請求の範囲」をもって結論とするが、添付図面と共に以下に記載する説明を参照することにより、同一の内容がより理解されると考えられる。
本発明に従った、捕捉層の長さがトップシートの長さ未満である、例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつ形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 図１に示すおむつの横断面図である。 図１に示すおむつの横断面図である。 本発明に従った、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部が、トップシート／捕捉層積層体においてトップシートが捕捉層に重なり合う部位においてのみ形成された、例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつ形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 本発明に従った、別の型式の吸収性コアを有する例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつの形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 図５に示すおむつの横断面図である。 吸収性物品が液状排泄物を収容した結果としてチャネルが形成された、図６と同一箇所における、図５に示す吸収性物品の横断面図である。 図５に示す吸収性コアと同じ種類だが、本発明によるトップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を実質的に含まない１つ以上の領域を持つ、例示的なトップシート／捕捉層を含むおむつの形態である吸収性物品であり、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 図８に示すおむつの横断面図である。 吸収性物品が液状排泄物を収容した結果としてチャネルが形成された、図９と同一箇所における、図８に示す吸収性物品の横断面図である。 本発明に従った、キャリア層を有する例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつの形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 図１１に示すおむつの横断面図である。 図１１に示すおむつの別の横断面図である。 本発明に従った、キャリア層を有する例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつの形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 図１３に示すおむつの横断面図である。 本発明に従った、吸収性物品の前側領域に配置された捕捉層を有する例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつの形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 本発明に従った、吸収性物品の後側領域に配置された捕捉層を有する例示的なトップシート／捕捉層積層体を備えた、おむつの形態の吸収性物品を、一部の層を部分的に取り除いた状態で示す図である。 本発明のトップシート／捕捉層積層体を形成するための、第１及び第２の形成部材を備えた装置の斜視図である。 図１７Ａに示す装置における、第１の形成部材の部分的な斜視図である。 第１の形成部材が第２の形成部材と噛合する様子を示す、図１７Ａに示す装置の斜視図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す斜視図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。 図１７Ａに示す装置を用いて得られた、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部を示す概略図である。

用語の定義
本発明で使用する場合、用語「吸収性物品」は、身体から排泄された種々の液状排泄物を吸収し収容するために、着用者の身体に直接当たるように、あるいは近接するように配置される、おむつ、パンツ又は婦人衛生用生理用ナプキンなどの使い捨ての製品を指す。典型的には、これらの吸収性物品は、トップシート、バックシート及び吸収性コアを備え、所望により捕捉層、及び／又は拡散層及びその他の部材を備え、吸収性コアは通常、バックシートと捕捉機構又はトップシートとの間に配置される。本発明の吸収性物品は、おむつ又はパンツであってよい。

本明細書で使用する場合、用語「吸収性コア」とは、吸収性物品内部に配置された又は配置を目的とした部材を指し、コアラップ内に包まれた吸収性材料を含む。用語「吸収性コア」には、捕捉層又は拡散層、又はコアラップに一体となった部分でもなく、コアラップ内部に配置されるわけでもない吸収性物品の他の構成要素は含まれない。典型的には、吸収性コアは、超吸収性ポリマーの全て又は少なくとも大部分を含む、吸収性物品の部材であり、吸収性物品に用いられる全ての部材のうち最も高い吸収能力を有する。

本明細書で使用する場合、用語「吸収性材料を実質的に含まない」又は「実質的に吸収性材料を含まない」とは、吸収性材料の坪量が、吸収性コアの残りの部分における吸収性材料の平均坪量の、少なくとも１０％未満、特に、５％又は２％未満であることを意味する。

本明細書で使用する場合、用語「超吸収性ポリマー」（本明細書では「ＳＡＰ」と短縮して記載）は、遠心保持容量（ＣＲＣ）試験（ＥＤＡＮＡ法ＷＳＰ ２４１．２−０５Ｅ）を用いて測定する際、０．９％生理食塩水溶液を自重の少なくとも１０倍吸収可能な架橋ポリマー材料である、吸収性材料を指す。本発明のＳＡＰは、具体的には、ＣＲＣ値が、２０ｇ／ｇ超、２５ｇ／ｇ超、２０〜５０ｇ／ｇ、２０〜４０ｇ／ｇ又は２５〜３５ｇ／ｇであってもよい。本発明で有用なＳＡＰとしては、非水溶性ではあるが大量の液状排泄物を吸収可能な種々の水膨潤性ポリマーが挙げられる。

本明細書で使用する場合、用語「おむつ」は、身体から排泄された液状排泄物を吸収し収容するために、着用者によって胴体下部周りに身に付けられることを目的とした吸収性物品のことを指す。おむつは、小児（例えば、乳児又は幼児）又は成人によって着用されてもよい。おむつは、締着部材を備えて提供されてもよい。

本明細書で使用する場合、用語「パンツ」は、小児又は成人の着用者を対象として設計された、固定縁部、ウエスト開口部及びレッグ開口部を有する吸収性物品を指す。着用者の脚を一対のレッグ開口部に挿入し、パンツ型の吸収性物品を着用者の胴体下部周りに滑り込ませることによって、パンツは着用者の適切な位置に配置される。パンツは、任意の好適な技術を用いて予備形成してもよく、好適な技術としては、再締着可能な接合及び／又は再締着不可能な接合（例えば、縫い合わせ、融着、接着、粘着接合、ファスナなど）を使用して、吸収性物品の一部同士を互いに接合することが挙げられるが、これらに限定されない。パンツには、物品の周縁に沿った任意の部位において、予備形成が行われ得る（例えば、サイド締着又は前側ウエスト締着）。

本明細書で使用する場合、用語「伸長性がある」とは、力を加える以下の試験を実施した場合、破断力に達した時点で又はその前に、吸収性物品の長手方向及び／又は横方向軸線に沿って、その最初の長さの少なくとも１００％以上の見掛けの伸び率に耐えることが可能な材料を指す。

長手方向及び／又は横方向軸線の引張特性は、試料幅５０ｍｍ、標点間距離６０ｍｍ、引張速度６０ｍｍ／分で、ＷＳＰ １１０．４（０５）Ｏｐｔｉｏｎ Ｂを用いた試験法を利用して測定される。

上記で説明した試験法に従い、破断力に達した時点で又はその前に、吸収性物品の長手方向及び／又は横方向軸線沿って少なくとも１００％以上、１１０％以上、１２０％以上、１３０％以上、又は最大２００％の、見掛けの伸び率に耐えることが可能な材料であることが所望され得る。

上記で説明した試験法を実施した際、耐えることが可能な見掛けの伸び率が、その最初の長さの１００％未満であれば、その材料は、本明細書で使用する場合「伸長性がない」ことを意味する。

本明細書で使用する場合、用語「トップシート／捕捉層積層体」は、双方とも互いに向かい合って配置され、密接に組み合わされたトップシート及び捕捉層のことを指す。トップシートは、第１の表面及び第２の表面を有する。トップシートの第１の表面は、吸収性物品の使用中に着用者の身体の方を向く。捕捉層は、バックシートに対面する。トップシートウェブ及び捕捉層は、トップシートウェブ及び捕捉層が互いに組み合わされて、それぞれの個々の吸収性物品内にそれぞれのトップシート／捕捉層積層体を提供するトップシート／捕捉層積層体ウェブを形成している間、同時かつ共同の機械的変形を受け得る。トップシート／捕捉層積層体は、三次元突出部を形成する変形部を含む。

トップシート／捕捉層積層体内部において、トップシート及び捕捉層は、互いに密着していてもよい。トップシート／捕捉層積層体は、トップシート及び捕捉層を互いに入れ子にする（nesting）ことにより形成されてもよく、ここで、図１８Ａ、図１８Ｂ及び図１９Ａに示すように、トップシートの三次元突出部は、捕捉層の三次元突出部と互いに一致し、嵌まり合う。トップシート／捕捉層積層体は、三次元突出部を形成する変形部を含む。

上記の説明に代えて又はそれに加えて、トップシート／捕捉層積層体は、図１８Ｃ及び図１９Ｂに示すように、トップシート又は捕捉層のうちの一方が中断されて、対応する他方の中断のないトップシート又は捕捉層の三次元突出部が、中断のあるトップシート又は捕捉層を貫通するようにされることによって、形成されてもよい。

更に上記の説明に代えて又はそれに加えて、図１８Ｄ、図１８Ｅ、図１９Ｃ及び図１９Ｄに示すように、トップシート／捕捉層積層体は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域において、トップシート又は捕捉層のうちの一方を中断させ、対応する他方の中断のないトップシート又は捕捉層の三次元突出部が、中断のあるトップシート又は中断のある捕捉層の三次元突出部と、少なくとも部分的に嵌まり合うようにされることによって、形成されてもよい。

また、更に上記の説明に代えて又はそれに加えて、トップシート／捕捉層積層体は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内において、トップシート及び捕捉層を中断させることによって、形成されてもよく、トップシートの三次元突出部は、捕捉層の三次元突出部と互いに一致し、嵌まり合う。トップシート及び捕捉層が三次元突出部の領域において中断を含む場合、図１８Ｆ及び図１９Ｅに示すように、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内における、トップシート内の中断部は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内における、捕捉層内の中断部と一致しない。

本明細書で使用する場合、用語「大部分の三次元突出部」とは、吸収性物品のトップシート／捕捉層積層体における、三次元突出部のうちの、５０％超、６０％超、７０％超、８０％超、９０％超、９５％超又は９８％超のことを指し、それぞれの突出部は、開口部を形成する基部、反対側に位置する遠位部分、及び三次元突出部の基部と遠位部分との間に位置する１つ以上の側壁部を備えている。基部、遠位部分及び１つ以上の側壁部は、繊維によって、三次元突出部が基部にのみ開口部を有するように（図１８Ａに例示するように）形成される。

本明細書で使用する場合、用語「中断部」とは、トップシート／捕捉層積層体を形成する間に、トップシート及び／又は捕捉層内に形成された穴のことを指し、不織布内に典型的に存在する繊維間の細孔及び隙間は含まないものとする。

本明細書で使用する場合、用語「機械的に変形し組み合わせる」とは、トップシートと捕捉層とが互いに向かい合う状態で配置され、第１のロールと第２のロールとの間で同時に機械的に変形されて、同時に密接に組み合わされ得ることを指す。トップシート及び捕捉層の機械的変形は、プロセス及び必要とする装置に左右されるだけでなく、繊維の見掛けの伸び率、繊維の移動性、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部が形成される領域内における変形性及び伸長性、第１及び第２のロールに存在した（existing）後に定まる塑性変形の受けやすさ、又は弾性回復による部分的な反発性などの、トップシート及び捕捉層の特性にも左右される。

機械的変形は、三次元突出部を含む複数の変形が得られるように、トップシート及び捕捉層を、第１の形成部材と第２の形成部材との間で共に係合させることを含んでいてもよい。三次元突出部は、トップシート及び捕捉層の繊維から形成される。三次元突出部は、開口部を形成する基部、反対側に位置する遠位部分、及び、三次元突出部の基部と遠位部分との間に位置する１つ以上の側壁部により画定される。図１８Ａに示すように、三次元突出部が基部においてのみ開口部を有するように、基部、遠位部分及び１つ以上の側壁部が、繊維によって形成される。

トップシート／捕捉層積層体の大部分の三次元突出部に関しては、以下のとおりである。
−図１８Ａ、図１８Ｂ及び図１９Ａに示すように、トップシートの三次元突出部と捕捉層の三次元突出部とが、互いに一致し、嵌まり合うように、トップシートが捕捉層内へと入れ子にされていてもよいし、その逆であってもよい。
−上記の説明に代えて又はそれに加えて、図１８Ｃ及び図１９Ｂに示すように、トップシート又は捕捉層のうちの一方は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内において中断部を有し、対応する他方の中断のないトップシート又は捕捉層で形成された三次元突出部が、トップシート又は捕捉層の該中断部を貫通するようにされてもよい。
−上記の説明に代えて又はそれに加えて、図１８Ｄ、図１８Ｅ、図１９Ｃ及び図１９Ｄに示すように、トップシート又は捕捉層のうちの一方は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内において中断部を有し、対応する他方の中断のないトップシート又は捕捉層で形成された三次元突出部が、中断のあるトップシート又は中断のある捕捉層の三次元突出部と、少なくとも部分的に嵌まり合うようにされてもよい。
−上記の説明に代えて又はそれに加えて、トップシート及び捕捉層は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内において、中断されていてもよく、トップシートの三次元突出部は、捕捉層の三次元突出部と互いに一致し、嵌まり合う。図１８Ｆ及び図１９Ｅに示すように、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内における、トップシート内の中断部は、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の領域内における、捕捉層内の中断部と一致しない。

典型的には、本明細書で使用する場合、用語「セルロース繊維」は、木材パルプ繊維である天然繊維を指す。適用できる木材パルプとしては、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ及び硫酸塩パルプなどの化学パルプ、並びに、例えば、砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、及び化学的に改質したサーモメカニカルパルプなどの機械パルプなどが挙げられる。落葉樹（以下、「硬材」とも呼ぶ）及び針葉樹（以下、「軟材」とも呼ぶ）の両方に由来するパルプを使用することができる。硬材繊維及び軟材繊維は、配合することが可能であり、あるいは、層状に堆積させて層状ウェブを提供することもできる。

本明細書で使用する場合、用語「ドライレイド繊維」とは、ガス（空気）である流動媒体において提供された繊維のことを指す。

本明細書で使用する場合、用語「ウェットレイド繊維」には、ウェットレイド製紙法に従ってウェブ状に加工し乾燥させる前の、水などの水性媒体中に懸濁させたセルロース繊維が含まれる。

本明細書で使用する場合、用語「ウェブ」とは、ロール状に巻くことが可能な材料のことを指す。ウェブは不織布であってもよい。

本明細書で使用する場合、用語「不織布ウェブ」は、方向を揃えて、又はランダムに配向した繊維からなるウェブ、シート又はバットを、摩擦、及び／又は粘着、及び／又は接着により結合して製造された材料を指し、紙、並びに、からみ糸若しくはフィラメント糸を含む織物、編物、タフト、ステッチボンド、又は、更なるニードル加工の有無に関わらず湿式縮絨によるフェルトなどの製造物は含まない。繊維は天然由来のものでもよく、又は人工的なものでもよい。繊維は、ステープル若しくは連続フィラメントでもよく、又はその場形成されてもよい。不織布の多孔質繊維構造は、所望により、液体透過性又は液体不透過性となるように構成されてもよい。

本明細書で使用するとき、用語「三次元突出部を実質的に含まない領域」又は「実質的に三次元突出部を含まない領域」は、この領域が、三次元突出部の領域の全表面の１０％未満、具体的には５％未満、又は２％未満を含むか、又は三次元突出部を全く含まないことを意味する。

三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域は、物品の長さＬの少なくとも１０％である、吸収性物品の長手方向軸線上に投影される長さＬ’を有してもよい。三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域は、この長さの少なくとも一部に沿うか、又は少なくとも２ｍｍ、若しくは少なくとも３ｍｍ、若しくは少なくとも４ｍｍ、少なくとも８ｍｍ、少なくとも１０ｍｍ、例えば、最大２０ｍｍ、若しくは１６ｍｍ、若しくは１２ｍｍの、完全な長さＬ’に沿う幅Ｗ’を有してもよい。三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域の幅は、三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域の実質的に全長にわたって一定であってもよく、又はその長さに沿って変化してもよい。

本明細書で使用する場合、用語「接合する」は、部材を直接他の部材に取り付けることによって、部材を直接他の部材に固定する構成、及び部材を（複数の）中間部材に取り付け、次いで中間部材を他の部材に取り付けることによって、部材を間接的に他の部材に固定する構成を包含する。用語「結合する」は、ある部材を、他の部材に対し、これらの部材の一方の表面全体にわたって完全に固定する構成に加えて、部材を、選択位置において他の部材に固定する構成を包含する。用語「結合する」は、機械的な絡み合いが挙げられるがこれに限定されない、部材を固定可能なあらゆる既知の方法を包含する。

本明細書で使用する場合、用語「横方向縁部に隣接結合する」とは、第１の層の第１及び／又は第２の横方向縁部が、第２の層の第１及び／又は第２の横方向縁部に隣接結合される際、第１の層の第１及び／又は第２の横方向縁部が、第２の層の第１及び／又は第２の横方向縁部から内側に間隙を空けた領域内に配置されること、を指す。上記領域は、第２の層の幅の１〜３０％の幅を有する。

「備える（含む）」、「備えている（含んでいる）」などの用語は、非限定的な用語であり、それぞれは、続いて記載される特徴（例えば、構成要素）の存在を特定するが、他の特徴（例えば、当該技術分野において既知の、又は本明細書に開示される要素、工程、構成要素）の存在を除外しない。動詞「備える（含む）」に基づくこれらの用語は、特徴がその機能を発揮する様式に実質的に影響を及ぼすような、言及されていない要素、工程、又は成分を除外する、より狭義の用語「から本質的になる」及び指定されていない要素、工程、又は成分を除外する用語「からなる」を包含するものと解釈されるべきである。特に具体的に示さない限り、以下に記載する好ましい又は例示的な実施形態はいずれも、特許請求の範囲を限定するものではない。また、「典型的には」、「通常」、「有利に」などの用語も、特に具体的に示さない限り、特許請求の範囲を限定することを意図しない特徴を修飾する。

エアフェルトを含まない吸収性コアは、粒子形状の、粉砕木材パルプと超吸収性ポリマー（ＳＡＰ）との配合物を含む吸収性コアより小さい空洞領域を提供する。しかしながら、空容積は、液体の保持を補助し、液状排出物を捉えて吸収するための貯蔵スペースを提供するのに有用である。

既知の三次元のトップシートを使用して、追加の空洞容積を吸収性物品にも提供することができるだろう。大抵、既知の三次元構造トップシートは、トップシートの坪量を増やして、ふんわり感を高めることで得られる。しかしながら、三次元構造トップシートについて、このように坪量とふんわり感を比較的高める（すなわち、空洞容積を比較的大きくする）ことにより、トップシート内により多くの液体が残ってしまい、三次元構造トップシートでの水分の増加をもたらすことがある。特に、三次元構造トップシートは、二次的トップシート又は捕捉層を通して排水することがより困難となり得る、小さな細孔を含む。

１つの解決策として、三次元構造トップシートを吸収性コアに直接接触させるために、二次的トップシート又は捕捉層を除去してもよい。しかしながら、これにより捕捉時間が長くなり、結果として漏れのリスクが高くなる場合がある。「エアフェルトを含まない」吸収性コアの超吸収性材料を比較的多量に追加することにより、漏れのリスクを抑えることもできる。しかしながら、「エアフェルトを含まない」吸収性コアに吸収性材料を比較的多量に追加するという解決策は、吸収性物品のコストに対して悪影響を及ぼし、また吸収性物品全体における厚みの増加につながる。

トップシート及び捕捉層を互いに向かい合わせて、トップシート／捕捉層積層体の平面から延びる、三次元突出部を備えるトップシート／捕捉層積層体を有することにより、吸収性物品の肌当接層におけるドライ性に影響を与えることなく、更なる空洞容積を提供することができる、ということが見出された。

三次元突出部は、トップシート及び捕捉層の繊維から形成される。大部分の三次元突出部は、それぞれ、開口部を形成する基部、反対側に位置する遠位部分、及び、大部分の三次元突出部の基部と遠位部分との間の１つ以上の側壁部を含む。基部、遠位部分、及び１つ以上の側壁部は、大部分の三次元突出部が基部においてのみ開口部を有するように、繊維により形成される。トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部のうち、少なくとも５０％又は少なくとも８０％は、基部においてのみ開口部を有していてよい。

吸収性物品２０の概説
本発明の吸収性コア２８が使用可能である例示的な吸収性物品２０は、図１に示す、テープタイプのおむつ２０である。図４及び図５は、異なる吸収性コアの構成である。図１、図４及び図５は、例示的なおむつ２０の平らに広げた状態の平面図であり、おむつ２０の構成をより分かりやすく示すために構造の一部分を切り取って示している。本発明が多種多様なおむつ、又はその他の吸収性物品を製造するために使用され得るため、上記おむつ２０は、例示の目的のみにおいて示される。

吸収性物品２０は、液体透過性トップシート２４及び捕捉層５２から形成される、トップシート／捕捉層積層体２４５を備える。換言すれば、吸収性物品２０は、液体透過性トップシート２４及び捕捉層５２を備え、トップシート２４及び捕捉層５２を接合して、トップシート／捕捉層積層体２４５を形成することを特徴とする。吸収性物品２０は、トップシート２４とバックシート２５との間に、液体不透過性バックシート２５及び吸収性コア２８を備える。吸収性物品２０は、前縁部１０、後縁部１２及び２つの長手方向側縁部１３を備える。前縁部１０は、着用時、ユーザの前方に配置することを目的とする吸収性物品２０の縁部であり、後縁部１２はその反対側に位置する縁部である。吸収性物品２０は、吸収性物品２０の前縁部１０から後縁部１２へと延びる長手方向軸線８０で、概念的に分割することができ、図１、図４及び図５に例示するように、吸収性物品２０を平らに広げた構成で、着用者を向く側から見た際、この長手方向軸線８０は、吸収性物品２０をこの軸線に対して実質的に対称に二分する。

吸収性物品２０は、拡散層５４を備えていてもよく、拡散層５４は、ドライレイド繊維構造体又はウェットレイド繊維構造体を含み得る。トップシート／捕捉層積層体２４５は、吸収性物品２０を使用する際、着用者の身体の方を向く。

ウェットレイド繊維を含むウェットレイド繊維構造体は、湿潤破裂強度（Wet Burst Strength）試験法に従い、０．５〜５Ｎ（５０ｇ〜５００ｇ）の湿潤破裂強度、及びその組み合わせを有していてもよい。

拡散層５４は、ドライレイド繊維構造体を含んでもよい。ドライレイド繊維構造体は、ドライレイド繊維を含んでいてもよい。ドライレイド繊維構造体は、超吸収性ポリマー及びドライレイド繊維を含む混合物を含んでもよい。ドライレイド繊維は、繊維間架橋セルロース繊維を含んでもよい。

拡散層５４は、ウェットレイド繊維構造体を含んでもよい。ウェットレイド繊維構造体は、ウェットレイド繊維を含んでもよい。

拡散層５４は、３０ｇｓｍ〜４００ｇｓｍ、とりわけ１００ｇｓｍ〜３００ｇｓｍ、又は５０ｇｓｍ〜２５０ｇｓｍの平均坪量を有していてもよい。

以下に詳述するプロセスにおいてより説明するように、トップシート２４及び捕捉層５２を同時に機械的に変形させ、共に組み合わせて、トップシート／捕捉層積層体２４５を形成することができる。トップシート／捕捉層積層体２４５は、三次元突出部２５０を形成する機械的変形部を含む。これらの機械的変形部により、トップシート／捕捉層積層体２４５に三次元構造体が提供される。

吸収性物品２０は、トップシート２４とバックシート２５との間に位置する伸縮性を持たせたガスケットカフ３２と、立ち上がったバリアレッグカフ３４と、を備えていてもよい。図１、図４及び図５は更に、吸収性物品２０の後縁部１２に取り付けられ、吸収性物品２０の前縁部１０に面したランディングゾーン４４と協働する締着タブ４２を含む、締着機構などの他の典型的なおむつの構成部材を示す。吸収性物品２０は更に、ウエスト後部弾性機構、ウエスト前部弾性機構、（複数の）横方向のバリアカフ及びローション塗布部などの、図には示さない他の典型的な部材を備えていてもよい。

図７に示すように、バリアレッグカフ３４は、物品２０の他の部分（典型的には、トップシート２４及び／又はバックシート２５）に接合される近位縁部６４、並びに着用者の肌に接触し漏れ止めを形成することを目的とする自由端縁部により画定され得る。例えば、接着ボンディング、融着ボンディング又は既知のボンディング手段の組み合わせなどで形成可能な接合部６５により、バリアレッグカフ３４を近位縁部６４において接合してもよい。それぞれのバリアレッグカフ３４は、より良好な漏れ止めを提供するために、１本、２本、又はそれ以上の弾性糸３５を備えていてもよい。ガスケットカフ３２は、バリアレッグカフ３４に対して幅方向外側に配置されてもよい。ガスケットカフ３２は、着用者の大腿部周りにより良好な漏れ止めを提供することができる。通常それぞれのガスケットレッグカフ３２は、例えば、レッグ開口部の領域において、トップシート２４とバックシート２５との間に、１つ以上の弾性糸又は弾性部材３３を備える。

吸収性物品２０はまた、横方向軸線９０により、吸収性物品２０を平らな状態にしたときに長手方向軸線に沿って測定した長さが等しい、前側領域及び後側領域に概念的に分割することができる。吸収性物品の横方向軸線９０は、長手方向軸線８０に対して垂直であり、吸収性物品２０の半分の長さの位置にある。吸収性物品２０の長さは、吸収性物品２０の前縁部１０から後縁部１２まで、長手方向軸線８０に沿って測定することができる。トップシート２４、捕捉層５２、拡散層５４及び吸収性コア２８はそれぞれ、各横方向縁部から横方向軸線９０に対して平行に測定可能な幅を有する。

吸収性物品２０は、前側領域３６、後側領域３８、及び吸収性物品２０の前側領域と後側領域との間に位置する股部領域３７に、概念的に分割される。前側領域、後側領域及び股部領域のそれぞれは、吸収性物品２０の長さの３分の１である。吸収性物品はまた、当該技術分野において知られているような、前耳部４６及び後耳部４０を備えていてもよい。

本発明の吸収性コア２８は、吸収性材料６０として、セルロース繊維の混合物（いわゆる「エアフェルト」）、及び１つ以上の基材内に包み込んだ粒子形状の超吸収性ポリマーを含んでもよい（例えば、米国特許第５，１５１，０９２号（Ｂｕｅｌｌ）を参照されたい）。あるいは、吸収性コア２８は、以下に詳細に記載するようにエアフェルトを含んでいなくてもよい。

通常、本発明に有用な吸収性コア２８（以下を参照のこと）は、吸収性コア２８の上面から見て、コアラップ１６０内部の吸収性材料６０により形成された層の周囲によって画定され得る。吸収性コア２８は、種々の形状であることができ、特にコアの中央部又は「股部」領域に向かって、幅にテーパーをつけた、いわゆる「犬の骨」形状又は「砂時計」形状を示してもよい。このように吸収性コア２８は、吸収性物品の股部領域に配置することを目的とした吸収性コア２８の領域においては、比較的狭い幅を有していてもよい。これにより、例えば、より良好な着用時の快適性を提供することができる。したがって吸収性コア２８は、最も狭い箇所において、約１００ｍｍ未満、約９０ｍｍ未満、約８０ｍｍ未満、約７０ｍｍ未満、約６０ｍｍ未満、又は更に約５０ｍｍ未満の（横方向において測定した）幅を有していてもよい。また吸収性コア２８は、例えば、図５に示されるように、概ね矩形とすることができるが、「Ｔ」、「Ｙ」、「砂時計」又は「犬の骨」形状などの、他の堆積領域もまた利用可能である（例えば、図４を参照）。

吸収性物品２０のいくつかの構成要素について、ここで詳細に説明する。

「エアフェルトのない」吸収性コア２８
本発明の吸収性コア２８は、コアラップ１６０内に包まれた吸収性材料６０を備えていてもよい。吸収性材料６０は、吸収性材料６０の総重量に対して、８０％〜１００％のＳＡＰ（ＳＡＰ粒子など）を含んでいてよい。吸収性コア２８におけるＳＡＰの比率を推定する目的では、コアラップ１６０は、吸収性材料６０としてはみなされない。

「吸収性材料」とは、ＳＡＰ、セルロース繊維、並びに何らかの親水処理を施した合成繊維など、少なくとも何らかの吸収力及び／又は液体保持特性を有する材料のことを指す。典型的には、吸収性コアの製造に使用される接着剤は吸収特性を有さないため、吸収性材料とはみなされない。ＳＡＰ含有量は、コアラップ１６０内部に収容した吸収性材料６０の重量に対して、実質的に８０％超であってもよく、例えば、少なくとも８５％、少なくとも９０％、少なくとも９５％、及び更に最大１００％であってもよい。実質的にＳＡＰが８０％超である上記ＳＡＰ含有量により、典型的には４０〜６０％のＳＡＰと４０〜６０％のセルロース繊維を含む、従来の吸収性コアと比較して、比較的薄い吸収性コア２８を提供することができる。本発明の吸収性材料６０は、具体的には１０重量％未満、又は５重量％未満の天然及び／若しくは合成繊維を含んでもよく、又は更にはそれらが実質的になくてもよい。吸収性材料６０は、有利には、セルロース繊維をほとんど又は全く含まなくてもよく、具体的には、吸収性コア２８は、（エアフェルト）セルロース繊維を吸収性コア２８の重量に対して、１５％未満、１０％未満若しくは５％未満含むか、又はセルロース繊維を実質的に含まなくてもよい。かかる吸収性コア２８は、比較的薄く、従来のエアフェルトコアよりも薄くなり得る。図１、図２及び図３は、「エアフェルトのない」吸収性コア２８を備える、吸収性物品２０を示す図である。

比較的多量のＳＡＰを含む「エアフェルトのない」吸収性コア２８は、種々の吸収性コア設計にて、従来から提案されている。例えば、米国特許第５，５９９，３３５号（Ｇｏｌｄｍａｎ）、欧州特許第１４４７０６６Ａ１号（Ｂｕｓａｍ）、国際公開第９５／１１６５２号（Ｔａｎｚｅｒ）、米国特許出願公開第２００８／０３１２６２２Ａ１号（Ｈｕｎｄｏｒｆ）、及び国際公開第２０１２／０５２１７２号（Ｖａｎ Ｍａｌｄｅｒｅｎ）を参照されたい。

本発明の吸収性コア２８は、例えば、コアラップ１６０内におけるＳＡＰの固定化を補助するため、かつ／又は、とりわけコアラップ１６０が１つ以上の基材で製造される場合、コアラップ１６０の一体性を確保するために、接着剤を含んでもよい。典型的には、コアラップ１６０は、吸収性材料６０を内部に収容するために厳密に必要とするよりも、より大きな領域にわたって延びることになる。

コアラップ
吸収性材料６０は、１つ以上の基材内に包み込まれる。

コアラップ１６０は、トップシート２４の方を向く上部側１６、及びバックシート２５の方を向く下部側１６’を備える。コアラップ１６０は、吸収性材料６０の周囲で折り返した単一の基材で作製されてもよい。コアラップ１６０は、図２に例示するように、互いに取り付けられる２つの基材から作製されてもよい（一方は主として上部側１６を提供し、もう一方は主として下部側１６’を提供する）。典型的な構造は、いわゆるＣラップ及び／又はサンドイッチラップである。図６に例示するように、Ｃラップでは、片方の基材における長手方向及び／又は横方向縁部を、もう一方の基材上に重ねて折り曲げ、フラップを形成する。次いで、これらのフラップを、典型的には、接着剤を用いたボンディングにより、もう一方の基材の外側表面に接着する。いわゆるＣラップ構造では、サンドイッチ封止と比較して、水を含んだ状態での破裂耐性が向上するなどのメリットを提供することができる。

コアラップ１６０は、吸収性材料６０を受容及び収容するのに適した、任意の材料によって形成されてよい。具体的には、コアラップ１６０は、例えば、カード不織布、スパンボンド不織布（「Ｓ」）又はメルトブローン不織布（「Ｍ」）などの不織布ウェブ、及びこれらのいずれかの積層品などにより形成され得る。例えば、スパンメルト法で製造したポリプロピレン不織布が好適であり、具体的には、積層ウェブ構造がＳＭＳ、ＳＭＭＳ又はＳＳＭＭＳ構造であって、約５ｇｓｍ〜１５ｇｓｍの範囲の坪量を有するものが好適である。好適な材料が、例えば、米国特許第７，７４４，５７６号、米国特許出願公開第２０１１／０２６８９３２Ａ１号、米国特許出願公開第２０１１／０３１９８４８Ａ１号、又は米国特許出願公開第２０１１／０２５０４１３Ａ１号に開示されている。ポリエチレン（ＰＥ）、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、とりわけポリプロピレン（ＰＰ）などの合成繊維から得られる不織布材を使用してもよい。

実質的に吸収性材料のない領域２６を備える「エアフェルトのない」吸収性コア２８
吸収性コア２８は、コアラップ１６０内の吸収性材料６０により形成された層の周縁によって画定される、吸収性材料堆積領域８を含んでいてもよい。

図５及び図６に示すように、吸収性コア２８は、吸収性材料６０を実質的に含まない、１つ以上の実質的に吸収性材料のない領域２６を含んでいてもよく、領域２６を介して、コアラップ１６０上部側１６の一部分が、１つ以上のコアラップ接合部２７によって、コアラップ１６０下部側１６’の一部分に取り付けられる。具体的には、吸収性材料６０は、これらの領域において存在しなくてもよい。製造プロセス中に発生し得る、微量の吸収性材料６０の混入などは、吸収性材料６０としてはみなされない。有利には、１つ以上の実質的に吸収性材料のない領域２６は、吸収性材料６０によって画定されてもよく、これはすなわち、実質的に吸収性材料のない領域２６が、吸収性材料堆積領域８のいずれの縁部までも延びていないことを意味する。

実質的に吸収性材料のない領域２６が、吸収性材料堆積領域８のいずれかの縁部にまで延びている場合、それぞれの実質的に吸収性材料のない領域２６は、それぞれの実質的に吸収性材料のない領域２６の両側において、吸収性材料６０の領域を有していてよい。

図５に示すように、吸収性コア２８は、吸収性コア２８の長手方向軸線の両側に対称的に配置される、少なくとも２つの実質的に吸収性材料のない領域２６を含んでいてよい。

実質的に吸収性材料のない（複数の）領域２６は、直線で完全に長手方向に配向され、長手方向軸線に対して平行であってもよいが、湾曲しているか、又は１つ以上の湾曲部分を有していてもよい。

更に、液状排泄物の漏出リスクを低減させるために、有利には、実質的に吸収性材料のない領域２６（１つ又は複数）は、吸収性材料堆積領域８のいずれの縁部までも延びておらず、それ故、実質的に吸収性材料のない領域２６は、吸収性コア２８の吸収性材料堆積領域８に取り囲まれ、その全体が包囲される。典型的には、実質的に吸収性材料のない領域２６と吸収性材料堆積領域８の最も近い縁部との間の最小距離は、少なくとも５ｍｍである。

実質的に吸収性材料のない領域２６を含む、「エアフェルトのない」吸収性コア２８が提案されており、例えば、欧州特許出願第１２１９６３４１．７号を参照されたい。

吸収性コア２８内の、実質的に吸収性材料のない（複数の）領域２６に沿った１つ以上のチャネル２６’は、吸収性材料６０が液体を吸収し膨潤し始める際、形成され始め得る。吸収性コア２８がより多くの液体を吸収するにつれて、（複数の）チャネル２６’により形成される吸収性コア２８内の凹みは、より深くなり、視覚的及び触覚的により明らかなものとなる。（複数の）チャネル２６’の形成はまた、吸収性物品２０が液状排泄物を吸い込んだことを示す機能を果たし得る。（複数の）コアラップ接合部２７は、吸収性材料６０がそれ程多くない量の液状排泄物を吸収する、第１段階にある間は少なくとも、実質的に元の状態のままであるべきである。

図７に示すように、吸収性材料が膨潤する際、コアラップ接合部２７は、実質的に吸収性材料のない領域２６において少なくとも元の取り付け状態を維持する。液体を吸収すると、吸収性材料６０は、吸収性コア２８の残りの部分を膨潤させ、その結果、コアラップ接合部２７を含む実質的に吸収性材料のない領域２６に沿って、コアラップ１６０がチャネル２６’を形成する。

トップシート／捕捉層積層体の一般的構造及び特性
三次元構造を有するトップシート／捕捉層積層体２４５が提供される。

吸収性物品２０は、長手方向軸線８０、長手方向軸線８０に対して垂直な横方向軸線９０、第１の表面及び第２の表面を有する液体透過性トップシート２４、及び第１の表面及び第２の表面を有する捕捉層５２を含む。トップシートの第１の表面は、吸収性物品２０の使用中に着用者の身体の方を向くことになる。

トップシート２４及び捕捉層５２は、トップシート２４の第２の表面が捕捉層５２の第１の表面と接触するように、互いに向かい合って位置合わせされる。トップシート２４及び捕捉層５２は、繊維を含む。

吸収性物品２０は、互いに向かい合うトップシート２４及び捕捉層５２を含むトップシート／捕捉層積層体２４５を備える。トップシート／捕捉層積層体２４５は、トップシート／捕捉層積層体２４５の平面から延びる、三次元突出部２５０を含む。三次元突出部２５０は、トップシート２４及び捕捉層５２の繊維から形成される。

以下に記載するプロセスに従って、トップシート／捕捉層積層体２４５が提供されるように、トップシート２４及び捕捉層５２を、同時に機械的に変形させて、互いに向かい合わせて共に組み合わせてもよい。これは、トップシート２４及び捕捉層５２の双方が、同時に、機械的に変形され、共に組み合わされてもよいということを意味する。トップシート／捕捉層積層体２４５は、捕捉層５２の第２の表面を含む第１の表面を有する。

大部分の三次元突出部２５０はそれぞれ、突出部基部幅を有する開口部を形成する基部２５６、反対側に位置する遠位部分２５７、及び大部分の三次元突出部２５０の基部２５６と遠位部分２５６との間の１つ以上の側壁部２５５を備える。大部分の三次元突出部２５０が基部２５６においてのみ開口部を有するように、基部２５６、遠位部分２５７及び１つ以上の側壁部２５５が、繊維によって形成される。トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０のうち、少なくとも５０％又は少なくとも８０％は、基部２５６においてのみ開口部を有していてよい。

大部分の三次元突出部２５０は、トップシート／捕捉層積層体２４５における三次元突出部２５０の、５０％超、又は６０％超、又は７０％超、又は８０％超、又は９０％超、又は９５％超、又は９８％超であってよい。

大部分の三次元突出部２５０の１つ以上の側壁部２５５を、繊維で実質的に又は完全に取り囲んでもよい。これは、三次元突出部２５０における側壁部２５５の一部及び遠位部分２５７の形成に寄与する、多数の繊維が存在することを意味する。「実質的に取り囲む」という用語は、大部分の三次元突出部２５０における側壁部２５５の周囲を、それぞれ個別の繊維で、実質的に又は完全に包むことを必要としないということである。

吸収性物品２０は、ドライレイド繊維構造体又はウェットレイド繊維構造体を含み得る。拡散層５４は、トウ繊維（tow fiber）を含まなくてもよい。

拡散層５４は、例えば、少なくとも５０重量％の架橋セルロース繊維を含んでもよい。架橋セルロース繊維は捲縮されるか、撚り合わされるか、若しくはカールされてもよく、又は、捲縮、撚り合わせ、及びカールを含むそれらの組み合わせであってもよい。この種の材料は、使い捨ておむつにおける捕捉機構の一部として従来から使用されてきており、例えば、米国特許第２００８／０３１２６２２ Ａ１号（Ｈｕｎｄｏｒｆ）を参照されたい。

拡散層５４に好適な、例示的な化学架橋セルロース繊維は、米国特許第５，５４９，７９１号、米国特許第５，１３７，５３７号、国際公開第９５／３４３２９号、又は米国特許出願公開第２００７／１１８０８７号に開示されている。例示的な架橋剤としては、クエン酸などのポリカルボン酸、及び／又は、アクリル酸とマレイン酸の共重合体などのポリアクリル酸を挙げることができる。

典型的には、拡散層は、３０ｇ／ｍ^２〜４００ｇ／ｍ^２、とりわけ１００ｇ／ｍ^２〜３００ｇ／ｍ^２の平均坪量を有していてもよい。拡散層の密度は、物品の圧縮度合いに応じて変動してもよいが、２．０７ｋＰａ（０．３０ｐｓｉ）で測定して、０．０３ｇ／ｃｍ^３〜０．１５ｇ／ｃｍ^３、とりわけ０．０８ｇ／ｃｍ^３〜０．１０ｇ／ｃｍ^３であってもよい。

ドライレイド繊維構造体は、超吸収性ポリマー（ＳＡＰ）及びドライレイド繊維５４０を含む混合物を含んでもよい。ドライレイド繊維５４０は、繊維間架橋セルロース繊維を含んでもよい。

吸収性物品２０は、ガスケットカフ３２を備えていてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は少なくとも、トップシート／捕捉層積層体２４５において、トップシート２４が捕捉層５２と重なり合う領域内に存在してもよい。しかしながら、トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は、吸収性物品２０の横方向軸線９０に対して平行に延びる領域内の、捕捉層５２及びトップシート２４内に存在してもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は、吸収性物品２０の長手方向軸線８０に対して平行に延びるが、図２又は図３に示すように、ガスケットカフ３２が吸収性物品２０、とりわけトップシート２４に取り付けられる領域を越えて延びていない、領域内に存在してもよい。その場合、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート部分２４に形成される大部分の三次元突出部２５０は、トップシート２４の繊維から形成される。

あるいは、トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は、トップシート２４の三次元突出部を含む領域が捕捉層５２と重なり合うように、吸収性物品２０の横方向軸線９０に対して平行に延びる領域内に存在してもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部の領域の長さは、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２の長さよりも、５％〜６０％又は１０％〜４０％長くてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部は、トップシート２４の大部分の三次元突出部が捕捉層５２と重なり合うように、吸収性物品２０の長手方向軸線８０に対して平行に延びる領域内に延びていてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部の領域の幅は、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２の幅よりも、５％〜６０％又は１０％〜４０％広くてもよい。その場合、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート部分２４に形成される大部分の三次元突出部２５０は、トップシート２４の繊維から形成される。

更に別の代替例としては、図４に示すように、トップシート／捕捉層積層体２４５における大部分の三次元突出部２５０は、トップシート／捕捉層積層体２４５において、トップシート２４が捕捉層５２と重なり合う領域内にのみ存在してもよい。

それ故に、三次元突出部２５０により、深さを印象付けることができ、介護人に対して、吸収性物品２０が液状排泄物を多く吸収可能であるという認識を与えやすくすることができる。

トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は、以下に記載する突出部高さ試験法に従い、０．５ｍｍ〜５ｍｍ、又は０．７ｍｍ〜３ｍｍ、又は１．０ｍｍ〜２．０ｍｍの測定突出部高さを有していてもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は、以下に記載する突出部基部幅試験法に従い、０．５ｍｍ〜１０ｍｍ、０．５ｍｍ〜５ｍｍ、０．５ｍｍ〜３．０ｍｍ、１．０ｍｍ〜２．５ｍｍ、又は１．５ｍｍ〜２．５ｍｍの三次元突出部２５０の測定突出部基部幅を有していてもよい。

特定の高さ及び幅を持った形状を有する大部分の三次元突出部２５０により、深さを印象付けることができ、介護人に対して、吸収性物品２０が液状排泄物を多く吸収可能であるという認識を与えやすくすることができる。

吸収性物品２０は、吸収性材料６０を含む吸収性コア２８を含む。吸収性材料６０は、吸収性材料６０の総重量に対して、８０％〜１００％のＳＡＰ（ＳＡＰ粒子など）を含んでいてよい。

別の種類の吸収性材料としては、酸性基を含む架橋モノマーをベースとした吸水性発泡体であってもよく、例えば、欧州特許第０ ８５８ ４７８ Ｂ１号、国際公開第９７／３１９７１ Ａ１号、国際公開第９９／４４６４８ Ａ１号、及び国際公開第００／５２０８７ Ａ１号を参照されたい。

これらの三次元突出部２５０は、液状排泄物を受容するための空洞容積を提供する。同時に、トップシート／捕捉層積層体２４５内のトップシート２４及び捕捉層５２は、トップシート２４及び捕捉層５２が共に入れ子状に重ね合わせられているため、密着していてもよい。また、トップシート／捕捉層積層体２４５は、下地層、すなわち拡散層５４と密着する。それ故、トップシート／捕捉層積層体２４５から拡散層５４へと、液状排泄物をより効率的に移動させることができ、それにより、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４のドライ性が向上する。再湿潤は、着用者の肌において同じままか、又は更に低減される。トップシート／捕捉層積層体２４５は更に、「エアフェルトを含まない」吸収性コア２８のより効率的な使用を可能とし得る。全体的に、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４は、捕捉層５２の上部に配置した三次元トップシート２４と同様の、又は更にはこれより向上したドライ性を有する。それ故に、上記で説明したとおり、「エアフェルトを含まない」吸収性コアを含み、トップシート／捕捉層積層体２４５を更に含む吸収性物品２０は、液体の保持を補助し、かつ液状排泄物を捉えて吸収する貯蔵スペースを提供する手助けとなり得る。

大部分の三次元突出部２５０は、着用者の肌に接触しない空洞領域２５３を含んでいてもよい。吸収性物品２０では、平らなトップシートと比較して、着用者の肌との接触がより少なくなり得る。トップシート／捕捉層積層体２４５の空洞領域２５３は、着用者の肌とトップシート／捕捉層積層体２４５との間の空気の通過を促進し得る。それ故に、トップシート／捕捉層積層体２４５の空洞領域２５３により、トップシート／捕捉層積層体２４５の通気性を向上させることができる。

向上したドライ性に加えて、トップシート／捕捉層積層体２４５の空洞領域２５３は更に、排泄物が空洞領域内に吸収され捕捉されることを可能とする。その場合、本発明は、比較的低粘度の排泄物を吸収することに適している。

横方向軸線９０に対して平行な方向における捕捉層５２の幅は、横方向軸線９０に対して平行な方向におけるトップシート２４の幅未満である。トップシート２４及び捕捉層５２の両方の幅が同一である場合、ガスケットカフ３２の下からの液状排泄物の吸い上げが発生し得る。それ故、液状排泄物は、吸収性コア２８により適切に吸収されない可能性があり、吸収性物品２０の外側への液状排泄物の漏出という結果をもたらし得る。横方向軸線９０に対して平行方向の捕捉層５２の幅が、横方向軸線９０に対して平行方向のトップシート２４の幅未満である場合、トップシート２４から液状排泄物を受容し得る捕捉層５２は、液状排泄物を直接拡散層５４へ送り、続いて吸収性コア２８により吸収させることができる。それ故、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２内に一時的に溜め込まれた液状排泄物が、毛細管力によって、ガスケットカフ３２に向かって、また、ガスケットカフ３２の下へと、引き込まれる事態が起こりにくい。それ故、捕捉層５２の幅を、横断方向において、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４の幅よりも短くすることにより、漏出は低減され得る。

漏出及び再湿潤を低減するため、横方向軸線９０に対して平行な方向のトップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２の幅は、拡散層５４の幅より４０％超、及び／又は横方向軸線９０に対して平行な方向の吸収性コア２８の幅よりも２０％超、広くなくてもよい。その場合、液状排泄物は、捕捉層５２における横方向縁部において、又はその両縁部に隣接して、蓄積され得ない。ガスケットカフ３２の下の液状排泄物の吸い上げは防止される。実際、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２の幅が吸収性コア２８の幅より広い割合が、２０％以下である場合、液状排泄物を吸収性コア２８へと速やかに移動させることができ、これにより、捕捉層５２から吸収性コア２８へと、効率的に流体を排出することができる。ガスケットカフ３２の下の捕捉層５２からの液状排泄物の吸い上げは防止される。

捕捉層５２は、トップシート２４を通過してきた液状排泄物を受容することができ、また、下にある吸収層へと液状排泄物を拡散させることができる。このような場合、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４は、捕捉層５２よりも親水性が低くてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４は、速やかに排水され得る。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４における排水を高めるために、捕捉層５２の細孔径を小さくしてもよい。このために、捕捉層５２を、比較的細デニールの繊維から作製してもよい。また、捕捉層５２は、高密度であってもよい。

チャネル及びチャネルの開口部
上述したように、図７に示すように、吸収性材料が膨潤する際、コアラップ接合部２７は、実質的に吸収性材料のない領域２６において少なくとも元の取り付け状態を維持する。チャネル２６’は、コアラップ接合部２７を含む吸収性物品を実質的に含まない領域２６に沿って形成される。

第２の段階では、（複数の）チャネル２６’中の（複数の）コアラップ接合部２７は、吸収性コア２８の横方向の可撓性の増大及び液状排泄物の管理などのチャネル２６’の利益のほとんどを保ちながら、吸収性材料６０が膨潤するためのより大きな空間を提供するために開放し始めることができる。

（複数の）チャネル２６’内の（複数の）コアラップ接合部２７の強度は、単一基材を一緒に、又は２つ以上の基材を一緒に付着して、コアラップを形成するための接合強度より小さくてもよい。したがって、（複数の）チャネル２６’は、吸収性材料６０が膨潤すると、コアラップを一切引裂することなく開放する。

より多くの吸収性材料６０は通常、より大きな膨潤を引き起こし、接合部により大きな圧力をかけることになるため、チャネル２６’内のコアラップ接合部２７の強度は、例えば、コアラップの２つの面を付着させるために使用される接着剤の量及び特質、コアラップ接合部を作製するために使用される圧力、及び／又は吸収性材料６０の分布を変化させることによって、制御することができる。コアラップの材料の伸長性も関与する。

第３の段階では、吸収性コア２８の非常に高い飽和に対応して、（複数の）チャネル２６’内の（複数の）コアラップ接合部２７は、膨潤する吸収性材料６０が拡張するための更により大きい空間をもたらすように、更に、必要に応じて完全に開放することができる。そのため、吸収性物品２０は完全に充填され、すなわち、吸収性物品２０はその全容量に達している。

消費者は、吸収性コア２８が膨張すると、チャネル２６’が形成されることに気づくことができる。消費者は、吸収性物品２０のバックシート２５から、吸収性物品２０が膨張している際の形態変化を容易に見ることができる。

しかしながら、消費者がトップシート２４から吸収性物品２０を見たとき、「エアフェルトを含まない」吸収性コアを含む吸収性物品２０が高い吸収性を有するという別の合図を消費者に提供することが所望されるだろう。

三次元突出部２５０を含むトップシート／捕捉層積層体２４５は、既に深さを印象付けることができ、介護人に対して、吸収性物品２０が液状排泄物を多く吸収可能であるという認識を与えやすくすることができる。

この深さの印象付けを強化するため、トップシート／捕捉層積層体は、三次元突出部を実質的に含まない１つ以上の領域２４６を含んでいてもよい。

実質的に三次元突出部を含まない領域２４６は、三次元突出部を含まない領域の表面全体の１０％未満、特に５％未満、又は２％未満を含んでもよい。

三次元突出部を実質的に含まない領域２４６が、トップシート／捕捉層積層体２４５のいずれかの縁部に延在する場合、それぞれの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６は、それぞれの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６の両側において、三次元突出部２５０の領域を有してもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４及び捕捉層５２の部分は、実質的に三次元突出部を含まない（複数の）領域２４６に沿って一緒に連続的に付着されてもよい。しかしながら、実質的に三次元突出部を含まない（複数の）領域２４６に沿う１つ以上の接合部は、一連のポイント結合などのように断続的（間欠的）であってもよい。（複数の）接合部は、接着接合、加圧接合、超音波接合、若しくは熱接合、動的機械接合、又はそれらの組み合わせなどの既知の取り付け手段によって提供されてもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４及び捕捉層５２の部分の取り付けは、１種以上の接着剤材料によって提供されてもよい。

例えば、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４と捕捉層５２との部分の取り付けは、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン化層、又は接着剤の別個の線、らせん、若しくは点の配列を含んでもよい。好適な取り付け手段として、米国特許第４，５７３，９８６号に開示されるように、接着剤フィラメントの開放模様網が挙げられる。他の好適な取り付け手段としては、米国特許第３，９１１，１７３号、同第４，７８５，９９６号、及び同第４，８４２，６６６号に示される装置及び方法により例示されるような、螺旋パターンに渦を巻く接着剤フィラメントのいくつかの線が挙げられる。満足のいくものであることが判明した接着剤は、Ｈ．Ｂ．Ｆｕｌｌｅｒ Ｃｏｍｐａｎｙ（Ｓｔ．Ｐａｕｌ，Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ）によって製造され、ＨＬ−１６２０及びＨＬ １３５８−ＸＺＰとして市販されている。

三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域は、物品の長さＬの少なくとも１０％である、吸収性物品の長手方向軸線上に投影される長さＬ’を有してもよい。三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域は、この長さの少なくとも一部に沿うか、又は少なくとも２ｍｍ、若しくは少なくとも３ｍｍ、若しくは少なくとも４ｍｍ、少なくとも８ｍｍ、少なくとも１０ｍｍ、例えば、最大２０ｍｍ、若しくは１６ｍｍ、若しくは１２ｍｍの、完全な長さＬ’に沿う幅Ｗ’を有してもよい。三次元突出部を実質的に含まない（複数の）領域の幅は、三次元突出部を実質的に含まない領域の実質的に全長にわたって一定であってもよく、又はその長さに沿って変化してもよい。

有利には、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４の部分及び捕捉層５２の部分は、吸収性物品２０の長手方向軸線８０に対して実質的に平行な、複数の接着剤線を含む接着剤によって、１つ以上の実質的に三次元突出部を含まない領域２４６において一緒に取り付けられてもよい。複数の接着剤線は、接着剤スロット装置によって提供されてもよい。複数の接着剤線は、１つ以上の接合部を表し得る。

三次元突出部を実質的に含まない領域２４６の形状及びサイズの以下の例は、非限定的である。三次元突出部を実質的に含まない領域２４６は、吸収性物品２０の股部領域３７内に存在してもよい。具体的には、三次元突出部を実質的に含まない領域２４６は、吸収性物品２０の長手方向軸線８０に対して長手方向に平行に、かつ／又は吸収性物品２０の横方向軸線９０に対して横方向に平行に延在していてもよい。図８は、２つの長手方向に延在する実質的に三次元突出部を含まない領域２４６を例として示す。トップシート／捕捉層積層体２４５はまた、３つ以上の、例えば、少なくとも３つ、又は少なくとも４つ、又は少なくとも５つ、又は少なくとも６つの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６を含んでもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５は、吸収性物品２０の長手方向軸線８０の両側に対称に配設される少なくとも２つの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６を含んでもよい。実質的に三次元突出部を含まないより短い（複数の）領域２４６は、例えば、吸収性物品２０の後側領域３８又は前側領域３６内に存在してもよい。

実質的に三次元突出部を含まない（複数の）領域２４６は、吸収性物品２０の長手方向に少なくとも部分的に配向されてもよい。これは、典型的には、それぞれの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６が、横方向よりも長手方向に長く延在し、典型的には、横方向よりも長手方向に少なくとも２倍延在することを意味する。

実質的に三次元突出部を含まない（複数の）領域２４６は、直線で完全に長手方向に配向され、長手方向軸線８０に対して平行であってもよいが、湾曲しているか、又は１つ以上の湾曲部分を有していてもよい。特に一部又は全てのこれらの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６、特に股部領域３７内に存在するこれらの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６は、実質的に三次元突出部を含まない領域２４６の対について、例えば、図８に表されるように、長手方向軸線８０に向けて凹状であり得る。その曲率半径は、吸収性物品２０の平均の横断方向の寸法と通常は少なくとも等しく（好ましくはこの平均の横断方向の寸法の少なくとも１．５倍、又は少なくとも２．０倍）、また、真っ直ぐであるが、長手方向軸線８０に平行な直線と（例えば、５°〜）３０°以下、又は例えば２０°以下、又は１０°以下の角度をなしてもよい。曲率半径は、三次元突出部を実質的に含まない領域２４６毎に一定であってもよく、又はその長さに沿って変化してもよい。これはまた、領域２４６の２つの部分の間の角度が少なくとも１２０°、好ましくは少なくとも１５０°であるならば、所定の角度を有する実質的に三次元突出部を含まない領域２（複数の）４６を含んでもよい。これらの実質的に三次元突出部を含まない領域２４６は、分岐していてもよく、例えば、股部領域３７内で長手方向軸線方向８０と重畳された中央の実質的に三次元突出部を含まない領域は、吸収性物品２０の後側に向かって、かつ／又は前側に向かって分岐する。

吸収性物品２０の長手方向軸線８０と一致する実質的に三次元突出部を含まない領域２４６は、存在しなくてもよい。実質的に三次元突出部を含まない（複数の）領域２４６は、吸収性材料２０の長手方向軸線８０に対して対称の対のうちの一方として存在するとき、それらの全長手方向寸法にわたって相互に離間配置されてもよい。一般に、最小離間距離は、例えば、少なくとも５ｍｍ、又は少なくとも１０ｍｍ、又は少なくとも１６ｍｍであり得る。

更に、液状排泄物の漏出リスクを低減させるために、実質的に三次元突出部を含まない（複数の）領域２４６は、有利なことに、トップシート／捕捉層積層体２４５のいずれの縁部までも延びておらず、特にガスケットカフ３２が吸収性物品２０に取り付けられる領域を越えさせないようにする。通常、実質的に三次元突出部を含まない領域２４６と、トップシート／捕捉層積層体２４５の最も近い縁部との間の最小距離は、少なくとも５ｍｍである。

トップシート／捕捉層積層体２４５の少なくともいくつかの１つ以上の実質的に三次元突出部を含まない領域２４６は、吸収性コア２８の１つ以上の実質的に吸収性材料を含まない領域２６と一致してもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５の実質的に三次元突出部を含まない領域２４６が、吸収性コア２８の１つ以上の実質的に三次元突出部を含まない領域２６と一致する場合、深さの印象付けが強化される。介護人は、吸収性物品２０が液状排泄物を良好に吸収可能であるということを認識することができる。

キャリア層
キャリア層１７は、図１１及び図１２Ａに示すように、トップシート／捕捉層積層体２４５とドライレイド繊維構造体との間に配置されてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元構造体を形成するために用いられる方法によると、トップシート２４及び捕捉層５２が共に機械的に変形される際に、意図しない穴が生じる場合がある。拡散層５４がドライレイド繊維構造体を含む場合、ドライレイド繊維構造体の繊維５４０は、トップシート／捕捉層積層体２４５に形成された、これらの意図的でない穴を通過して、着用者の肌と望ましくない接触を起こす場合がある。キャリア層１７は、図１１及び図１２Ａに示すように、トップシート２４と捕捉層５２との三次元的な機械的変形により、意図せず形成された、トップシート／捕捉層積層体２４５の穴を、ドライレイド繊維構造体のドライレイド繊維５４０が通過することを防ぐための、バリア層として機能し得る。また、キャリア層１７により、トップシート／捕捉層積層体２４５からドライレイド繊維構造体への、液状排泄物の移送が補助され得る。

キャリア層１７は、第１の表面（１７１）及び第２の表面（１７２）を含んでいてもよい。キャリア層１７の第２の表面１７２は、トップシート／捕捉層積層体２４５の方を向いていてもよい。キャリア層１７の第１の表面１７１は、その長手方向縁部において、又は隣接する位置において、吸収性コア２８に取り付けられていてもよい。それ故、図１２Ｂに示すように、キャリア層１７がトップシート／捕捉層積層体２４５とドライレイド繊維構造体との間に配置され、かつキャリア層１７が吸収性コア２８に取り付けられる場合、ドライレイド繊維構造体のドライレイド繊維５４０は、キャリア層１７と吸収性コア２８との間から逃れることができないようにされ得る。キャリア層１７の、吸収性コア２８の長手方向縁部との取り付けは、均一で連続的な接着剤１７３の層、断続的なパターンによる接着剤の塗布、又は個々の線、らせん、若しくは点接着剤の配列を含んでいてもよい。

あるいは、図１３に示すように、キャリア層１７は、ドライレイド繊維構造体と吸収性コア２８との間に配置されてもよい。それ故、図１３及び図１４に示すように、キャリア層は、拡散層５４から吸収性コア２８への、液状排泄物の拡散及び移送を補助することもでき、これにより、吸収性コア２８をより効率的に使用することが可能となる。

キャリア層１７は、その長手方向縁部において、又は隣接する位置において、トップシート／捕捉層積層体２４５の第１の表面に取り付けられていてもよい。それ故、キャリア層１７がドライレイド繊維構造体と吸収性コア２８との間に配置され、かつキャリア層１７がトップシート／捕捉層積層体２４５の第１の表面に取り付けられる場合、ドライレイド繊維構造体のドライレイド繊維５４０は、トップシート／捕捉層積層体２４５とキャリア層１７との間から逃れることができないようにされ得る。キャリア層１７の、トップシート／捕捉層積層体２４５の第１の表面の長手方向縁部への取り付けは、均一で連続的な接着剤層、断続的なパターンによる接着剤の塗布、又は、接着剤の個別の線、らせん若しくは点の配列を含んでいてもよい。

図４に示すように、長手方向軸線８０に対して平行な方向における、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２の長さは、長手方向軸線８０に対して平行な方向における、トップシート２４の長さ未満であってもよい。長手方向軸線８０に対して平行な方向における、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２の長さが、長手方向軸線８０に対して平行な方向における、トップシート２４の長さ未満である場合、液状排泄物が、吸収性物品２０の長手方向縁部（１０、１２）に向かって引き込まれる事態が起こりにくいようにすることができ、これにより漏出が低減する。

トップシート／捕捉層積層体２４５における捕捉層５２の長さは、吸収性物品２０の長手方向軸線８０に沿った吸収性コア２８の長さ未満であってもよく、例えば、図４を参照されたい。

トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２は、図１５に示すように、吸収性物品２０の前側領域３６、及び少なくとも部分的には股部領域３７に配置されてよい。その場合、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２を、吸収性物品２０の前側領域３６に配置することにより、着用者の放尿部位周りにおける、尿などの液状排泄物の捕捉及び拡散が補助される。

トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２は、図１６に示すように、吸収性物品２０の後側領域３８、及び少なくとも部分的には股部領域３７に配置されてよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２を、吸収性物品２０の後側領域３８に配置することにより、着用者の排泄物（とりわけ低粘度の排泄物である場合）の捕捉が補助される。

トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０は、吸収性物品の使用中、バックシート２５又は着用者の身体に向かって突出することができる。

トップシート／捕捉層積層体２４５は、第１の領域及び第２の領域へと、概念的に分割され得る。第１の領域は、バックシート２５に向かって突出する、三次元突出部２５０を含んでいてもよい。第２の領域は、吸収性物品の使用中に着用者の身体に向かって突出する、三次元突出部２５０を含んでいてもよい。

例えば、第１の領域は、吸収性物品２０の前側領域３６、及び少なくとも部分的には股部領域３７に配置されてもよく、また第２の領域は、吸収性物品２０の後側領域３８、及び少なくとも部分的には股部領域３７に配置されてもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０が、バックシート２５に向かって突出する第１の領域を有することにより、吸収性コア２８への液状排泄物の捕捉及び吸収を補助することができる。トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０が、吸収性物品の使用中に着用者の身体に向かって突出する第２の領域を有することにより、排出物に対する身体の清潔さを向上させることができる。それ故、第１及び第２の領域を組み合わせることにより、吸収性物品２０に、より良い性能を付与することが可能となる。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４を、ローション組成物でコーティングしてもよい。ローション組成物を、トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０間に位置する、トップシート２４の領域内に配置してもよい。

おむつに使用される典型的なローション組成物は、米国特許第６，４２６，４４４ Ｂ２号に開示されている。得られるローション組成物を、スプレー、印刷（例えば、フレキソ印刷）、コーティング（例えば、接触スロットコーティング及びグラビアコーティング）、押出成形、マイクロカプセル化、又はこれらの適用法の組み合わせを用いて、トップシート／捕捉層積層体上に適用してもよい。

大部分の三次元突出部２５０は、トップシート／捕捉層積層体２４５の平面にわたって、任意の好適な配置で配列されてよい。好適な配置としては、千鳥配置及びゾーンが挙げられるが、これらに限定されない。場合によっては、トップシート／捕捉層積層体２４５は、三次元突出部２５０と、当技術分野では既知であるエンボス及びアパーチャなどの、その他の形状の両方を含んでいてもよい。三次元突出部２５０及びその他の形状は、個別のゾーンであっても、混ざっていても、又は重なっていてもよい。混ざった配置は、任意の好適な方法を用いて作製することができる。場合によっては、米国特許出願公開第２０１２／００６４２９８ Ａ１号（Ｏｒｒ，ｅｔ ａｌ）に開示されている技術を用いることにより、混ざった配置を作製することができる。他の場合では、重なった配置は、三次元突出部２５０を形成し、その後、トップシート／捕捉層積層体２４５を、雄型形成要素を表面に有する形成部材とコンプライアント面（compliant surface）との間に通し、その形成部材及びコンプライアント面を用いて、ウェブに圧力を加えることで作製することができる。重ね合わせ配置を作製するための上記技術により、三次元突出部２５０及びその他の形状を組み合わせることが可能となり、それにより、三次元突出部２５０及びその他の形状を、トップシート／捕捉層積層体２４５上の別々の位置に配置すること、又は、三次元突出部２５０の少なくとも一部及びその他の形状（アパーチャ及びエンボス）の少なくとも一部を、トップシート／捕捉層積層体２４５上の同一位置に配置すること、が可能となる。

機械的変形及びそれにより得られる三次元突出部
トップシート／捕捉層積層体２４５を形成するために、図１７Ａ、図１７Ｂ及び図１７Ｃに例示するように、トップシート２４及び捕捉層５２を、第１の形成部材（２１１）と第２の形成部材（２１２）との間で共に係合させ、同時に機械的に変形させて、１つに組み合わせてもよい。このようにして、トップシート／捕捉層積層体２４５は、三次元突出部２５０を形成する変形部を含む。

第１の形成部材（２１１）及び第２の形成部材（２１２）は、ドラム形状、図１７Ａ、図１７Ｂ及び図１７Ｃに示すような通常の円筒状、又はプレート形状であってもよい。

装置２００の第１の形成部材２１１は、個別の、間隔を置いて並ぶ複数の雄型形成要素２１３を備える表面を有していてよく、雄型形成要素２１３は、第１の形成部材２１１に接合される基部と、基部から離間して位置する頂部と、雄型形成要素２１３の基部と頂部との間に延びる側面部と、を有する。雄型形成要素２１３は、平面視の周縁及び高さを有していてもよい。

雄型形成要素２１３の頂部は、垂直な側壁部と、雄型形成要素２１３の頂部と側壁部との間の移行部にある、アールを形成するか、又は丸められた縁部と、を有する、丸められたダイヤモンド形状（例えば、図１７Ａを参照のこと）を有していてもよい。第２の形成部材２１２は、第２の形成部材２１２内に複数の凹部２１４を備える表面を有していてもよい。凹部２１４は、対応する雄型形成要素２１３を内部に受容するように、位置合わせされ、構成されていてよい。それ故、第２の形成部材２１２のそれぞれの凹部２１４は、第１の形成部材２１１のそれぞれ対応する雄型形成要素２１３を受容可能なほど、十分に大きくてもよい。凹部２１４は、雄型形成要素２１３に類似した形状を有していてもよい。凹部２１４の深さは、雄型形成要素２１３の高さを超えていてもよい。

第１の形成部材（２１１）及び第２の形成部材（２１２）は、図１７Ｃに示すように、第１及び第２の形成部材（２１１、２１２）における噛合度合いの指標である、係合深さ（ＤＯＥ）により更に規定されてもよい。係合深さ（ＤＯＥ）は、雄型形成要素２１３の先端から、凹部２１４の内部ではない部分である、第２の形成部材２１２表面の最外部分まで、測定され得る。係合深さ（ＤＯＥ）は、１．５ｍｍ〜５．０ｍｍ、２．５ｍｍ〜５．０ｍｍ、又は３．０ｍｍ〜４．０ｍｍの範囲であってもよい。

第１の形成部材（２１１）及び第２の形成部材（２１２）は、図１７Ｃに示すように、第１の形成部材（２１１）と第２の形成部材（２１２）との間の隙間により規定されてもよい。この隙間は、雄型形成要素２１３の側壁部と凹部２１４の側壁部との間の距離である。隙間は、０．１ｍｍ〜２ｍｍ、０．１ｍｍ〜１．５ｍｍ、又は０．１ｍｍ〜１ｍｍの範囲であってもよい。

したがって、トップシート／捕捉層積層体２４５を形成するために、トップシート２４及び捕捉層５２を、第１の形成部材（２１１）と第２の形成部材（２１２）との間で共に係合させ、機械的に変形させて、１つに組み合わせてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５は、三次元突出部２５０を形成する機械的変形部を含む。

しかしながら、本発明の方法は、雄型部材の頂部が、材料を雌型部材の底部に対してエンボスするように加圧し、それにより、材料が加圧される領域の密度が増すという、一部のエンボス加工プロセスとは異なる。

トップシート／捕捉層積層体２４５は、第１の領域及び第２の領域へと、概念的に分割され得る。トップシート／捕捉層積層体２４５の第１及び／又は第２の領域は、異なる形状の、大部分の三次元突出部２５０を含んでもよい。

断面図から、すなわち、Ｚ方向から見た際、大部分の三次元突出部２５０は、任意の好適な形状を有し得、球根形状、円錐形状及びキノコ形状が挙げられるが、これらに限定されない。

上方から見た際、大部分の三次元突出部２５０は、任意の好適な形状を有し得、円形状、ダイヤモンド形状、丸められたダイヤモンド形状、アメリカンフットボール形状、卵形状、クローバー形状、三角形状、涙滴形状、及び楕円形状の突出部が挙げられるが、これらに限定されない。大部分の三次元突出部２５０は、非円形であってもよい。

大部分の三次元突出部２５０は、１体となって１つ以上のグラフィックスを形成してもよい。グラフィックスを有することにより、介護人に対して、吸収性物品が液状排泄物を多く吸収可能であるという認識を与えやすくすることができる。

更に、大部分の三次元突出部２５０は、１体となってロゴのような１つ以上のグラフィックス、例えば、Ｐａｍｐｅｒｓ Ｈｅａｒｔのロゴなどを形成してもよい。

大部分の三次元突出部２５０は、全ての方向において同様の平面図寸法を有していてもよいし、大部分の三次元突出部２５０は、ある寸法が他の寸法よりも長くてもよい。大部分の三次元突出部２５０は、異なる長さ寸法及び幅寸法を有していてもよい。したがって、大部分の三次元突出部２５０は、長さ／幅比を有していてもよい。長さ／幅比は、１０：１〜１：１０の範囲に及び得る。

トップシート／捕捉層積層体２４５は、拡散層５４（図２もまた参照のこと）又はキャリア層１７（図１１及び図１２Ａを参照）に向かって延びる、複数の三次元突出部２５０を含んでいてもよい。大部分の三次元突出部２５０が拡散層５４に向かって延びる場合、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２と、下にある拡散層５４との間の接触面積が拡充される。拡散層５４は、大部分の三次元突出部２５０の形状に沿うようになる。それ故、トップシート／捕捉層積層体２４５から拡散層５４への、液状排泄物の移送量が増加し得る。

図１８Ａ〜図１８Ｆに、三次元突出部２５０の異なる代替形態を示す。球根形状の突出部は、装置２００を使用し上記で説明したプロセスにより得ることが可能な、三次元突出部２５０のうちの１種であり得る。トップシート／捕捉層積層体２４５は、バックシート２５に向かって延びる大部分の三次元突出部２５０を含んでいてもよい。

図１８Ａに示すように、大部分の三次元突出部２５０は、トップシート２４及び捕捉層５２の繊維から形成される。大部分の三次元突出部２５０は、開口部を形成し、かつ突出部基部幅を有する基部２５６、反対側に位置し終末端２５９方向に延在する、広がった遠位部分２５７、及び、基部２５６と遠位部分２５７との間に位置する１つ以上の側壁部２５５、により画定される。図１８Ａに示すように、大部分の三次元突出部２５０が基部２５６においてのみ開口部を有するように、基部２５６、遠位部分２５７及び１つ以上の側壁部２５５が、繊維によって形成される。トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０のうち、少なくとも５０％又は少なくとも８０％は、基部２５６においてのみ開口部を有していてよい。側壁部２５５は、実質的に連続的であってもよい。例えば、側壁部２５５は、球形又は円錐形であってもよい。大部分の三次元突出部２５０は、例えば、角錘形状の突出部において、２つ以上の側壁部２５５を含み得る。大部分の三次元突出部２５０の１つ以上の側壁部２５５を、繊維で実質的に又は完全に取り囲んでもよい。

図１８Ｂに示すように、内側の三次元突出部２５１Ａ及び外側の三次元突出部２５１Ｂを含む三次元突出部２５０の形成を、トップシート２４からなる内側の三次元突出部２５１Ａ、及び捕捉層５２からなる外側の三次元突出部２５１Ｂが、互いに一致し、嵌まり合うように、第１の形成部材（２１１）と第２の形成部材（２１２）との間で、トップシート２４を捕捉層５２と係合させることにより、行ってもよい。それ故、図１８Ｂに示すように、トップシート２４の内側三次元突出部２５１Ａ、及び捕捉層５２の外側三次元突出部２５１Ｂは、互いに入れ子を形成する。

内側三次元突出部２５１Ａは、トップシート２４を構成する複数の繊維２５４Ａを含んでいてもよい。内側三次元突出部２５１Ａが入れ子にされていてもよい、外側三次元突出部２５１Ｂは、捕捉層５２を構成する複数の繊維２５４Ｂを含んでいてもよい。三次元突出部２５０を構成する複数の繊維（２５４Ａ及び２５４Ｂ）は、三次元突出部２５０の側壁部２５５を取り囲んでいてもよい。

トップシート２４及び捕捉層５２が互いに入れ子状に重なり合うように引き伸ばされ得るように、トップシート２４及び捕捉層５２は、双方とも伸長性を有する。すなわち、トップシート２４及び捕捉層５２を構成する繊維は、伸びたり、かつ／又は移動したりし得る。

トップシート２４及び捕捉層５２を構成する材料の伸長性は、通常、三次元突出部２５０の所望の寸法に応じて選択可能である。比較的大きな三次元突出部２５０が所望される場合、比較的伸長性の高い材料が選択されることになる。

例えば、トップシート２４又は捕捉層５２は、「用語の定義」部分で説明した試験法に従い、破断力に達した時点で又はその前に、吸収性物品の長手方向及び／又は横方向軸線に沿って少なくとも１００％以上、又は１１０％以上、又は１２０％以上、又は１３０％以上、又は最大２００％以上の、見掛けの伸び率に耐えることが可能であってもよい。

場合によっては、機械方向又は機械交差方向のどちらか一方がより長い、三次元突出部２５０を有することが所望されると考えられる。このため、トップシート２４及び捕捉層５２を構成する材料は、吸収性物品の横方向軸線と比較した場合、長手方向軸線において相対的により伸長性を有するか、又はその逆の場合があり得る。

大部分の三次元突出部２５０は、繊維を含まないか、又は繊維がごくわずかである、三次元突出部２５１Ａの一部である、空洞領域２５３を含んでいてもよい。大部分の三次元突出部２５０は、開口部を形成する基部２５６の突出部基部幅ＷＢ_１によって規定することもでき、これは、基部２５６における内側部位２５１Ａの２つの側壁部から測定される。大部分の三次元突出部２５０は、空洞領域２５３の幅ＷＤ_２によって規定されてもよく、これは、内側三次元突出部２５１Ａにおける２つの側壁部間を測定した最大内幅であるか、又は遠位部分が実質的に円形状である場合には、内側三次元突出部２５１Ａの側壁部の最大直径である。遠位部分における空洞領域２５３の最大内幅ＷＤ_２は、大部分の三次元突出部２５０の基部２５６の突出部基部幅ＷＢ_１より広くてもよい。三次元突出部２５０の基部２５６における突出部基部幅ＷＢ_１は、１．５ｍｍ〜１５ｍｍ、１．５ｍｍ〜１０ｍｍ、１．５ｍｍ〜５ｍｍ、又は１．５ｍｍ〜３ｍｍの範囲であってもよい。基部２５６の突出部基部幅ＷＢ_１及び遠位部分２５７の幅ＷＤ_２における寸法の測定は、顕微鏡写真を用いて行うことができる。基部２５６の突出部基部幅ＷＢ_１の寸法を、本明細書で特定する場合、開口部が特定の方向において均一な幅を有さないとき、突出部基部幅ＷＢ_１は、最も広い幅を有する部位において測定されるものと理解される。基部２５６の突出部基部幅ＷＢ_１、又は遠位部分２５７における空洞領域２５３の最大内幅ＷＤ_２の測定は、２０Ｘ倍率の顕微鏡写真を用いて行うことができる。

大部分の三次元突出部２５０を構成する複数の繊維（２５４Ａ及び２５４Ｂ）が、大部分の三次元突出部２５０における１つ以上の側壁部２５５内に存在し得る場合、トップシート／捕捉層積層体２４５上に圧縮力が加えられたとき、大部分の三次元突出部２５０が、一方に潰れたり、基部２５６における開口部が塞がれたりしないようにすることができる。三次元突出部が加圧された際、基部２５６の開口部は維持され得、基部２５６の開口部周りに、不透過性が高くなった環を形成し得る。それ故、大部分の三次元突出部２５０は保たれ得、トップシート２４側から吸収性物品２０を見た際、消費者の目に見える状態を維持し得る。包装に詰める前、トップシート／捕捉層積層体２４５を備える吸収性物品を圧縮するプロセス又は工程により、何らかの固有の圧縮力にさらされた後であっても、大部分の三次元突出部２５０は保たれ得る。

換言すれば、大部分の三次元突出部２５０は、大部分の三次元突出部２５０にＺ方向の力が加えられた際、Ｘ−Ｙ平面におけるある程度の寸法安定性を有していてもよい。この潰れた構成により、大部分の三次元突出部２５０が、倒れたり、又はトップシート／捕捉層積層体２４５の元の平面へと押し戻されることが防止される限りにおいて、大部分の三次元突出部２５０の潰れた構成が対称であることは必須ではない。理論に束縛されるものではないが、幅広の基部２５６及び大きなキャップ５２（基部開口部２５６の突出部基部幅よりも大きい）を、ピボット点を欠く状態で組み合わせることにより、三次元突出部２５０が制御された状態で潰れることがもたらされる（大きな遠位部分２５７により、三次元突出部２５０が倒れたり、又はトップシート／捕捉層積層体２４５の元の平面へと押し戻されることが防止される）。したがって、三次元突出部２５０は、加圧時に、側面側への折れ曲がりを生じさせるような、蝶番構造を有していない。

トップシート／捕捉層積層体２４５における、三次元突出部２５０のうち少なくとも１つは、下記の試験法セクションにおける促進圧縮法に従い試験を実施する際、７ｋＰａの荷重の下で、以下に説明する制御された様式で潰れることが所望され得る。

あるいは、少なくとも一部の、又は他の場合、大部分の三次元突出部２５０は、本明細書に記載する制御された様式で潰されてもよい。

あるいは、実質的に全ての、大部分の三次元突出部２５０は、本明細書に記載する制御された様式で潰されてもよい。三次元突出部２５０が潰れる能力はまた、３５ｋＰａの荷重の下で測定してもよい。７ｋＰａ及び３５ｋＰａの荷重で、製造条件及び圧縮包装条件のシミュレーションを行った。着用条件は、２ｋＰａ以下から、最大７ｋＰａの範囲に及び得る。

概して、大部分の三次元突出部２５０は、開口部を形成するそれぞれの基部２５６が開いたままとなり、開口部を形成するそれぞれの基部２５６の加圧後の突出部基部幅が、０．５ｍｍ超となるように、制御された様式で、潰れるように構成されてよい。

三次元突出部２５０の領域において、トップシート２４及び／又は捕捉層５２は、１つ以上の中断部を含んでいてもよい。１つ以上の中断の形成は、トップシート２４及び捕捉層５２の性質によるものであってもよい。トップシート２４及び／又は捕捉層５２内において穴が形成され始めるように、繊維の移動性及び／又は繊維の伸長性に関連して、トップシート２４は、捕捉層５２よりも伸長性が低くてもよいし、又はその逆であってもよい。

図１８Ｃに示すように、捕捉層５２は、トップシート／捕捉層積層体２４５における三次元突出部２５０の領域内において、中断されていてもよい。

概ね、捕捉層５２は、トップシート２４よりも低い伸長性を有していてもよい。かかる場合、捕捉層５２は、断裂し中断を形成し始めてもよく、それはつまり、トップシート２４を構成する繊維よりも、捕捉層５２を構成する繊維の伸長性及び／又は移動性が低くてもよいということである。

対応する他方の中断のないトップシートからなる三次元突出部２５１Ａは、中断された捕捉層５２を貫通する。かかる場合、この中断は、上記で詳細に記載したプロセスによって、捕捉層５２を局所的に断裂させることによって形成されてもよい。この貫通は、トップシート２４を捕捉層５２へと押し通すことによって実施してもよい。これらの三次元突出部を得るために、装置２００の係合深さ（ＤＯＥ）を、２ｍｍ〜１０ｍｍ、又は３ｍｍ〜７ｍｍの範囲から適切に選択してもよい。中断された捕捉層５２は、三次元突出部２５０の領域内において、任意の好適な構成を有していてもよい。断裂は、捕捉層５２の中断部が単純な、二次元的な穴のままとなるように、捕捉層５２の単純な開裂を伴っていてもよい。三次元突出部２５０の領域における捕捉層５２の一部分を、わずかに反らせるか、又は外側へ押しやる（urged out-of-place）ことにより、フラップ２６９を形成してもよい。

対応する他方の中断のないトップシート２４が、中断のある捕捉層５２を貫通する場合、トップシート２４を、下にある層（例えば、キャリア層１７、拡散層５４又は吸収性コア２８）と直接接触させることが可能となり、トップシートからの排水が効率的に行われるようになるため、トップシート／捕捉層積層体２４５のドライ性を向上させることができる。

あるいは、図１８Ｄ又は図１８Ｅに示すように、捕捉層５２は、トップシート／捕捉層積層体２４５における三次元突出部２５０の領域内において、中断されていてもよい。中断のある捕捉層５２の三次元突出部２５１Ｂは、中断部２５８Ｂを含んでいてもよい。図１８Ｄに示すように、中断のないトップシート２４の三次元突出部２５１Ａは、中断のある捕捉層の三次元突出部２５１Ｂと互いに一致し、嵌まり合ってよい。換言すれば、トップシート２４は、捕捉層５２に押し通されているわけではなく、トップシート２４は、捕捉層５２を貫通していない。

あるいは、図１８Ｅに示すように、中断のないトップシート２４の三次元突出部２５１Ａは、中断のある捕捉層の三次元突出部２５１Ｂと部分的に、互いに嵌まり合っていてよい。

同様に、トップシート２４は、トップシート／捕捉層積層体２４５における三次元突出部２５０の領域内において、中断されていてもよい。

概ね、トップシート２４は、捕捉層５２よりも低い伸長性を有していてもよい。かかる場合、トップシート２４は、断裂し中断を形成し始めてもよく、それはつまり、捕捉層５２を構成する繊維よりも、トップシート２４を構成する繊維の伸長性及び／又は移動性が低くてもよいということである。

別の代替例としては、トップシート２４及び捕捉層５２は、トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０の領域内において、中断されていてもよく、トップシート２５１Ａの三次元突出部は、捕捉層の三次元突出部２５１Ｂと互いに一致し、嵌まり合う。図１８Ｆに示すように、トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０の領域内における、トップシート２４内の中断部２５８Ａは、トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０の領域内における、捕捉層５２内の中断部２５８Ｂと一致しない。この場合、トップシート２４の中断部２５８Ａ、及び捕捉層５２の中断部２５８Ｂはそれぞれ、三次元突出部２５０において、異なる位置にある。

大部分の三次元突出部２５０は、吸収性物品２０の使用中に着用者の身体に向かって突出していてもよい（図３もまた参照のこと）。吸収性物品２０の使用中、三次元突出部２５０が着用者の身体に向かって突出している場合、トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４と、着用者の肌との間の接触領域を減少させて、向上したドライ感及び快適性をもたらすことができる。それ故、トップシート／捕捉層積層体２４５は、着用者に対するクッション性及び向上した快適な感覚を提供する。

複数の三次元突出部２５０（例えば、球根形状の突出部）の、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２からトップシート２４への突出様式の代替例を、図１９Ａ〜図１９Ｅに示す。これらの方法においては、三次元突出部２５０は、内側三次元突出部２５１Ａ、及び外側三次元突出部２５１Ｂを含んでいてもよい。捕捉層５２の内側三次元突出部２５１Ａは、トップシート２４の外側三次元突出部２５１Ｂ内に、入れ子にされる。内側三次元突出部２５１Ａは、捕捉層５２の複数のループ状繊維２５４Ｂを含んでいてもよい。内側三次元突出部２５１Ａが入れ子にされている、外側三次元突出部２５１Ｂは、トップシート２４の複数のループ状繊維２５４Ａを含んでいてもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５における１０ｃｍ^２の領域内には、５個〜１００個の三次元突出部２５０、１０個〜５０個の三次元突出部２５０、又は２０個〜４０個の三次元突出部２５０が備わっていてもよい。

繊維密度
トップシート２４は、トップシート２４の概ね平坦な第１の領域を含んでいてもよい。捕捉層５２は、捕捉層５２の概ね平坦な第１の領域を含んでいてもよい。対応するトップシート２４及び捕捉層５２における三次元突出部は、複数の個別一体的な（discrete integral）第２の領域を含んでいてもよい。用語「概ね平坦」とは、何らかの特定の平坦度、平滑度又は次元性を示唆することを意図したものではない。したがって、トップシート２４の第１の領域は、トップシート２４の第１の領域に、あるトポグラフィをもたらす他の形状を含み得る。捕捉層５２の第１の領域は、捕捉層５２の第１の領域に、あるトポグラフィをもたらす他の形状を含み得る。このような他の形状としては、小さな突出部、開口部を形成する基部２５６周辺の浮き出た網目状領域、及び他の種類の形状を挙げることができるが、これらに限定されない。したがって、トップシート２４の第１の領域及び／又は捕捉層５２の第１の領域は、対応する第２の領域と比較して考える際、概ね平坦であり得る。トップシート２４の第１の領域及び／又は捕捉層５２の第１の領域は、任意の好適な平面構成を有し得る。場合によっては、トップシート２４の第１の領域及び／又は捕捉層５２の第１の領域は、それぞれの三次元突出部２５０を取り囲む各部分を含む、連続的で互いに接続されたネットワークの形態であり得る。

大部分の三次元突出部２５０の側壁部２５９、及び基部２５６の周辺領域は、対応するトップシート２４及び捕捉層５２の、形成が行われていない第１の領域におけるトップシート２４及び／又は捕捉層５２の部分よりも、任意の面積あたりの繊維密度が視認可能に著しく低くなり得る（低坪量又は低い不透過性の証拠であり得る）。大部分の三次元突出部２５０は更に、側壁部２５９において、細くなった繊維を有し得る。したがって、繊維は、非変形のトップシート２４及び捕捉層５２内に存在するときの第１の断面積を有し得、また、トップシート／捕捉層積層体２４５の大部分の三次元突出部２５０の側壁部２５９における第２の断面積を有し得、ここで、第１の断面積は、第２の断面積よりも大きい。側壁部２５９は更に、若干の破断繊維も同様に含んでいてもよい。側壁部２５９は、約３０％以上、あるいは、約５０％以上の破断繊維を含んでいてもよい。

本明細書で使用する場合、用語「繊維密度」は、坪量と類似した意味を有するが、繊維密度は、坪量におけるグラム／面積とは異なり、繊維数／任意面積を指す。

トップシート／捕捉層積層体２４５は、基部２５６が上を向くように配向された、大部分の三次元突出部２５０を含んでいてもよく、ここで、それぞれ対応するトップシート２４及び捕捉層５２の遠位端２５９における繊維密度は、トップシート２４と捕捉層５２との間で異なる。

捕捉層５２の第１の領域における繊維密度、及び大部分の三次元突出部２５０の遠位端２５９における繊維密度は、捕捉層５２の、大部分の三次元突出部２５０の側壁部２５５における繊維密度よりも大きくてよい。

トップシート２４の第１の領域における繊維密度、及び大部分の三次元突出部２５０の遠位端２５９における繊維密度は、トップシート２４の、大部分の三次元突出部２５０の側壁部２５５における繊維密度よりも大きくてよい。

あるいは、捕捉層５２における第１の領域の繊維密度は、捕捉層５２の、大部分の三次元突出部２５０における側壁部２５５の繊維密度よりも大きくてよく、また捕捉層５２の、大部分の三次元突出部２５０における側壁部２５５の繊維密度は、捕捉層５２の、大部分の三次元突出部２５０における遠位端２５９を形成する繊維の密度よりも大きくてよい。

捕捉層５２における第１の領域の繊維密度は、捕捉層５２の、大部分の三次元突出部２５０における遠位端２５９の繊維密度よりも大きくてよく、またトップシート２４における第１の領域の繊維密度、及び大部分の三次元突出部２５０における遠位端２５９の繊維密度は、トップシート２４の、大部分の三次元突出部２５０における側壁部２５５の繊維密度よりも大きくてよい。

捕捉層５２、及び／又はトップシート２４における第１の領域の繊維を形成する繊維の部分は、熱接着点（thermal point bond）を含んでいてもよく、大部分の三次元突出部２５０の側壁部２５５及び遠位端２５９を形成する、捕捉層５２、及び／又はトップシート２４における繊維の部分は、熱接着点を実質的に含まなくてもよい。三次元突出部の少なくとも一部においては、捕捉層５２及び／又はトップシート２４における繊維のうちの少なくとも一部は、三次元突出部２５０の側壁部２５５と基部２５６との間の移行部において、三次元突出部２５０の周縁周りに、入れ子又は環を形成してもよい。

場合によっては、トップシート２４又は捕捉層５２は、その内部に、繊維を共に結合させるための複数の結合（熱接着点など）を有していてもよい。典型的には、かかる結合は、トップシート２４又は捕捉層５２のそれぞれの形成材料である、前駆材料内に存在している。

トップシート／捕捉層積層体２４５に三次元突出部２５０を形成することは更に、トップシート２４及び／又は捕捉層５２内部の結合（熱接着点）にも影響を及ぼし得る。

三次元突出部２５０の遠位端２５９内の結合は、三次元突出部２５０を形成する機械的変形プロセスによっても、元の状態のまま（破壊されない）であり得る。しかしながら、三次元突出部２５０の側壁部２５５においては、トップシート２４及び／又は捕捉層５２の前駆材料内に元々存在する結合は、破壊され得る。結合が破壊され得ると言及する際、これは、いくつかの形態を取り得る。結合が破壊されるが、残存する結合が残される場合もある。他の場合では、例えば、トップシート２４又は捕捉層５２のそれぞれの前駆材料の結合が弱い（underbonded）場合、繊維は、ゆるく形成された結合部位からほぐれる（結びをほどくことに類似）ことができ、結合部位は、本質的には消失する。場合によっては、機械的変形プロセスの後、大部分の三次元突出部２５０における側壁部２５５は、熱接着点を実質的に（又は完全に）含まなくてもよい。

トップシート２４の第１の領域内の結合、及び三次元突出部２５０の遠位端２５９内の結合は、元のままであってよい。しかしながら、三次元突出部２５０の側壁部２５５内において、側壁部２５５が熱接着点を実質的に含まないように、トップシート２４前駆材料内に元々存在する結合は、破壊され得る。また、このようなトップシート２４を、第１の領域のトップシート２４内の繊維密度、及び三次元突出部２５０の遠位端２５９の繊維密度が同様に、三次元突出部２５０の側壁部２５５内の繊維密度よりも高い、捕捉層５２と組み合わせてもよい。

捕捉層５２は、捕捉層５２の第１の領域内、及び元のままである三次元突出部２５０の遠位端２５９内に、熱接着点を有していてもよい。しかしながら、三次元突出部２５０の側壁部２５５内において、捕捉層５２の側壁部２５５が熱接着点を実質的に含まないように、捕捉層５２を含む、捕捉層５２前駆材料内に元々存在する結合は、破壊され得る。他の場合では、少なくとも一部の三次元突出部２５０における遠位端２５９が、実質的に又は完全に熱接着点を含まないように、三次元突出部２５０の遠位端２５９における、捕捉層５２内の熱接着点もまた、破壊され得る。

目印
トップシート２４、捕捉層５２、及び／又はキャリア層１７は、１つ以上の目印を含んでいてもよい。その他の場合、これらの層のうちの２つ以上は、目印を含んでいてもよい。

本明細書で使用する場合、用語「目印」としては、例えば、１つ以上の、色素含有インク、色素含有接着剤、単語、デザイン、商標、グラフィックス、パターン、及び／又は着色された領域を挙げることができる。用語「目印」は、全体が染められた、又は着色された層は含まない。典型的には、目印は、（１）目印を印刷、配置若しくは適用する層とは異なる色であるか、又は（２）吸収性物品２０の他の層の色、とは異なる色であってもよい。

「異なる色」という表現は、同じ色の濃淡の違い（例えば、濃い青と薄い青）を意味し、又は完全に異なる色（例えば、青と灰色）を意味していてもよい。

たとえ目印が、吸収性物品２０の着用者に面する表面上又は衣類に面する表面上に、印刷、配置又は塗布されていない場合であっても、目印は、着用者に面する表面、衣類に面する表面、又は吸収性物品２０の両面のいずれかから、少なくとも部分的に視認できる必要がある。

目印は、例えば、三次元突出部領域、及び非三次元突出部領域に対して、印刷、配置又は適用されていてもよいし、三次元突出部領域上のみ、又は三次元突出部でない領域上のみに、印刷、配置又は適用されてもよい。三次元突出部領域は、大部分の三次元突出部２５０のうち、一部又は全てを含んでいてもよい。

目印は、光で活性化可能な物質、液体で活性化可能な物質、ｐＨで活性化可能な物質、温度で活性化可能な物質、経血で活性化可能な物質、尿で活性化可能な物質、排泄物で活性化可能な物質、又はその他の方法で活性化可能な物質を含んでいてもよい。典型的には、これらの活性化可能な物質は、化学反応又はその他の反応を受け、目印を、ある色から異なる色へと、ある色から濃淡が異なる同一色へと、吸収性物品２０において視覚的に区別できない色から吸収性物品２０において視覚的に区別できる色へと、又は、吸収性物品２０において視覚的に区別できる色から吸収性物品２０において視覚的に区別できない色へと、変化し得る。

例えば、目印が反応を受けた後、目印は、大きくなっても、小さくなっても、グラフィックスを表示しても、又は、グラフィックスを表示しなくてもよい。その他の場合、目印は、製造中又は着用中、応力又は引張により活性化してもよい。

目印は、白色でも白色でなくてもよい。目印の色が白色である場合、例えば、吸収性物品２０の、着用者に面する表面及び／又は衣類に面する表面から、目印が目に見えるように、少なくとも１つの層は白色ではない色であってもよい。

目印は、エンボス、融着結合、又はその他の機械的変形を含んでいてもよい。その他の場合、目印は、エンボス、融着結合、又はその他の機械的変形と、少なくとも部分的に重ね合わされてもよい。

場合によっては、目印は、複合繊維の芯又は鞘のどちらか一方内（within）に形成されてもよい。例えば、鞘が青色である一方、芯は白色であってもよく、又は、その逆であってもよい。

目印は、ある特定の層の全面又は一部に対して、配置、形成、印刷、又は適用されるか、ある特定の層の全面又は一部によって形成されていてよい。また、目印は、吸収性物品２０の１つ以上の層又は全ての好適な層に対して、配置、形成、印刷、又は適用されるか、吸収性物品２０の１つ以上の層又は全ての好適な層によって形成されていてもよい。また、目印は、吸収性物品２０の１つ以上の層の片面の又は両面に対して、配置、形成、印刷、又は適用されるか、吸収性物品２０の１つ以上の層の片面の又は両面によって形成されていてもよい。場合によっては、目印を配置するための好適な層は、トップシート２４、二次的トップシート、捕捉層５２、拡散層５４、キャリア層１７、コアラップ１６０、コアラップ１６０の下側１６’、コアラップ１６０の上側１６、及び／又は、トップシート２４とコアラップ１６０の上側１６との間の中間に、少なくとも部分的には、配置される追加の層のうちの、１つ以上を含む（以後、「目印の配置に好適な材料」と呼ぶこともある）。

上記で説明した目印に加えて又はそれとは別に、目印の配置に好適な層のうち、任意の１つ以上の層又はその一部は、目印の配置のための残りの層のうち、任意の１つ以上の層又はその一部とは異なる色を有していてもよい。上記の「異なる色」という表現の定義はまた、本開示のこの部分においても適用される。場合によっては、目印は、目印の配置に好適な層のうち、任意の１つ以上の層の色とは異なる色であってもよい。

あるいは、ある目印は、目印の配置に好適な層のうちの１つの上にあり得る一方で、目印の配置に好適な残りの層のうちの別の１つが、その目印の色とは異なる色であってもよい。１つの例においては、青色の目印が白色のキャリア層１７の上にあり、捕捉層５２又はトップシート２４は、濃い灰色がかった青色（teal）であり得る。

別の例においては、青色の目印が白色のキャリア層１７の上にあり、捕捉層５２又はトップシート２４も、白色であり得る。このように、青色の目印は、着用者に面する表面から視認可能となり得る。

別の例では、青色の目印は、捕捉層５２の上にあってもよく、三次元突出部２５０を有するトップシート／捕捉層積層体２４５を提供するために、トップシート２４及び捕捉層５２を同時に機械的に変形させて、共に組み合わせ、好ましくは互いに入れ子を形成させる。

トップシート及び捕捉層を同時に機械的に変形させ共に組み合わせ、好ましくは互いに入れ子を形成させて、三次元突出部２５０を有するトップシート／捕捉層積層体２４５を提供する、１つの例においては、かかる機械的変形（又は好ましくは、つまり入れ子を形成させること）を行う前又は後に、トップシート２４又は捕捉層５２に、目印を適用してもよい。

一例においては、２つの異なる目印を、目印の配置のための同一又は別々の層上に配置してもよい。これら２つの異なる目印は、例えば、色、パターン、及び／又はグラフィックスが異なっていてもよい。２つの異なる目印が、目印の配置のための異なる層にある場合、これら２つの層は、同一若しくは異なる色を有していてもよく、又は同一若しくは異なる色の部分を有していてもよい。

場合によっては、米国特許第８，９３６，５８４号に更に詳しく記載されているように、吸収性物品２０の内側（着用者に面する表面）の一部、又は全ての視認可能な色を、吸収性物品２０の外側（衣類に面する表面）の一部、又は全ての視認可能な色に対して、調和的、かつ／又は賛辞的（compliment）なものとしてもよい。また、内側から視認可能な目印を、吸収性物品２０の外側から視認可能な目印に対して、調和的、かつ／又は賛辞的（compliment）なものとしてもよい。このような場合、吸収性物品２０のバックシート２５は、外側カバー不織布及びバックシートフィルムを含んでいてもよい。吸収性物品２０の外側から視認可能な目印は、外側カバー不織布上、又はバックシートフィルム上にあってもよい。

更にまた他の場合、内側から視認可能な目印及び／又は色を、吸収性物品２０の外側から視認可能な目印及び／又は色に対して、調和的、又は賛辞的（compliment）なものとしてもよい。

上の記載に加えて、目印の配置に好適な層のうちの１つにおける第１の部分を、第１の色としてもよく、また、目印の配置に好適な層のうちの同一の層における第２の部分を、第２の色としてもよい。第１の色及び第２の色は、異なる色であってもよい。その他の場合においては、目印の配置に好適な層のうちの１つにおける第１の部分を、第１の色としてもよく、また、目印の配置に好適な層のうちの異なる層における第２の部分を、第２の色としてもよい。第１の色及び第２の色は、異なる色であってもよい。

１つの例としては、吸収性物品２０内における、トップシート２４、捕捉層５２、コアラップ１６０の一部、又は追加の層（例えば、キャリア層１７０）のうちの１つは、トップシート２４、捕捉層５２、コアラップ１６０の一部、又は追加の層のうちの異なる層と、色が異なっていてもよい。

別の例としては、吸収性物品２０内における、トップシート２４の一部、捕捉層５２の一部、コアラップ１６０の一部、又は追加の層の一部のうちの１つは、トップシート２４の一部、捕捉層５２の一部、コアラップ１６０の一部、又は追加の層の一部のうちの異なる一部と、色が異なっていてもよい。

別の例としては、吸収性物品２０内における、トップシート２４、捕捉層５２、コアラップ１６０の一部、又は追加の層のうちの１つの第１の部分は、トップシート２４、捕捉層５２、コアラップ１６０、又は追加の層のうちの同じ層の第２の部分と、色が異なっていてもよい。

本開示のプロセスは、トップシート２４、捕捉層５２、キャリア層１７、コアラップ１６０の一部、及び／又は少なくとも部分的に、トップシート２４とバックシート２５との中間に配置される追加の層に、目印を適用すること、又はそれらの上に目印を配置若しくは印刷することを含んでいてもよい。トップシート２４、捕捉層５２、キャリア層１７、コアラップ１６０の一部、及び／又は少なくとも部分的に、トップシート２４とバックシート２５との中間に配置される追加の層の両面に、目印を配置してもよく、又はそれらの上に目印を印刷若しくは適用してもよい。目印を、トップシート２４又は捕捉層５２に適用、又はそれらの上に配置若しくは印刷する場合、この工程は、トップシート／捕捉層積層体２４５を提供するために、トップシート２４及び捕捉層５２を同時に機械的に変形させて、共に組み合わせる前又は後に、行ってもよい。

一部の形態では、目印を、パルプ繊維を含むキャリア層１７上に、配置若しくは印刷してもよく、又は適用してもよい。他の形態では、目印を、捕捉層５２の衣類に面する表面又は着用者に面する表面上に、配置若しくは印刷してもよく、又は適用してもよい。場合によっては、目印の配置に好適な材料を、目印が付いた状態で購入してもよく、あるいは、これらの材料が吸収性物品の製造ラインへと送り込まれる前又は最中に、目印を適用してもよく、又は印刷若しくは配置してもよい。

トップシート及び捕捉層の前駆材料
本発明のトップシート／捕捉層積層体２４５は、任意の好適な不織布材料（「前駆材料」）で製造することができる。場合によっては、トップシート／捕捉層積層体２４５もまた、セルロース材料を含まなくてよい。トップシート／捕捉層積層体２４５の前駆材料は、変形させるために好適な特性を有していてもよい。前駆材料の好適な特性としては、繊維の見掛けの伸び率、繊維の移動性、トップシート／捕捉層積層体２４５の三次元突出部２５０が形成される領域内における変形性及び伸長性、を挙げることができる。それ故、前駆材料に対しては、三次元突出部２５０が、平らな捕捉層５２上に平らなトップシート２４が積層されている元の構成に回復又は復帰し難い状態が確保されるように、機械的変形を行うことができる。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４としての使用のために好適な不織布材のいくつかの例としては、スパンボンド不織布、カード不織布、及び比較的容易に変形可能な特定の性質を有する不織布を挙げ得るが、これらに限定されない。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４として好適な不織布材料の１つは、伸長性を有するポリプロピレン／ポリエチレン製スパンボンド不織布であり得る。トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４として好適な不織布材料の１つは、ポリプロピレン及びポリエチレンを含むスパンボンド不織布であり得る。繊維は、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物であってもよい。あるいは、繊維は、繊維の鞘がポリエチレンで、繊維の芯がポリプロピレンの芯鞘繊維などの複合繊維を含み得る。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４は、８ｇｓｍ〜４０ｇｓｍ、８ｇｓｍ〜３０ｇｓｍ、又は８ｇｓｍ〜２０ｇｓｍの坪量を有していてもよい。

トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２として好適な不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルーボンド（「ＴＡＢ」）によるハイロフトカード不織布材料、スパンレース不織布、及びレジンボンドによるカード不織布材料を挙げ得るが、これらに限定されない。

スパンボンドＰＥＴは、カード不織布よりも密度が高く、より均一性及び不透過性が高くなり得る。ＰＥＴ繊維はあまり伸長性がないため、不織布のボンディングを、材料が引張された際、繊維のうちの少なくとも一部が、結合部位から容易に分離し、繊維が結合部位から引き出されて再配列され得るように、行うことができる。この種のボンディング、例えば、圧縮ボンディングでは、繊維の移動性を向上させやすくなり得る。実際、繊維は、張力を受けると、結合部位から引き出される傾向がある。

捕捉層は、１０ｇｓｍ〜１２０ｇｓｍ、１０ｇｓｍ〜１００ｇｓｍ、又は１０ｇｓｍ〜８０ｇｓｍの坪量を示す。

トップシート２４及び／又は捕捉層５２は、０．０１ｇ／ｃｍ^３〜０．４ｇ／ｃｍ^３、０．０１ｇ／ｃｍ^３〜０．２５ｇ／ｃｍ^３、又は０．０４ｇ／ｃｍ^３〜０．１５ｇ／ｃｍ^３の密度を有していてもよい。

トップシート２４及び捕捉層５２は、機械的変形の前又は最中に、共に接合されてもよい。所望する場合、トップシート２４と捕捉層５２との間に施される、接着剤、ケミカルボンディング、レジン若しくはパウダーボンディング、又はサーマルボンディングは、トップシート２４及び捕捉層５２の特定領域又は全面を互いに結合するために、選択的に利用されてよい。加えて、例えば、トップシート２４を捕捉層５２上にカーディングし、組み合わせたこれらの層をサーマル・ポイント・ボンディングすることによって、トップシート２４及び捕捉層５２を、プロセス中に結合してもよい。

機械的変形に先立って、トップシート２４を、捕捉層５２に取り付けてもよい。例えば、トップシート２４は、トップシート２４及び捕捉層５２が重なり合う部位において、捕捉層５２に取り付けられてもよい。トップシート２４の捕捉層５２への取り付けは、均一で連続的な接着剤層、断続的なパターンによる接着剤の塗布、又は、接着剤の個別の線、らせん若しくは点の配列を含んでいてもよい。トップシート／捕捉層積層体２４５における接着剤の坪量は、０．５ｇｓｍ〜３０ｇｓｍ、１ｇｓｍ〜１０ｇｓｍ、又は２ｇｓｍ〜５ｇｓｍであってもよい。

キャリア層の材料
キャリア層１７は、不織布、ティシュー（tissue）、又はフィルム、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。

キャリア層１７に使用される不織布ウェブの例としては、スパンボンド不織布ウェブ、メルトブローン不織布ウェブ、及びスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布ウェブなどの、様々な種類の既知の不織布ウェブを挙げることができる。これらの不織布ウェブは、熱可塑性ポリマーから製造される。

キャリア層１７に使用される不織布ウェブを構成する繊維の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びアクリル、並びに、ポリエチレン／ポリプロピレン、ポリエチレン／ポリエチレンテレフタレート、及びポリプロピレン／ポリエチレンテレフタレートのようなコンジュゲート繊維、すなわち、芯鞘繊維及びサイドバイサイド繊維により形成された繊維、などの様々な種類の既知の繊維を挙げることができる。繊維は、単独で又は組み合わせて使用してよい。更に、キャリア層１７は、単層構造又は多層構造を有していてもよい。

キャリア層１７は、湿潤破裂強度試験法に従い、０．５〜５Ｎ（５０ｇ〜５００ｇ）の湿潤破裂強度、及びその組み合わせを有するセルロース繊維を含む、ウェットレイド繊維製のティシューを含んでいてもよい。

キャリア層１７は、キャリア層１７に親水性を与えるための界面活性剤で処理されてもよい。キャリア層１７は、上記で説明した群のうちの１種類の材料から製造され、その材料に親水性を与えるための化学改質が実施されていてもよい。したがって、親水性のキャリア層１７により、吸収性物品２０の拡散層５４から吸収性コア２８への、液状排泄物の移送を向上させ得る。

キャリア層１７は、少なくとも５ｇｓｍ〜６０ｇｓｍ、少なくとも５ｇｓｍ〜２０ｇｓｍ、又は少なくとも５ｇｓｍ〜１５ｇｓｍの坪量を有していてもよい。

キャリア層１７は、拡散層５４よりも、幅がより広く、長さがより長くてもよい。拡散層５４がドライレイド繊維構造体を含み、トップシート／捕捉層積層体２４５がいくつかの穴を含む場合、キャリア層により、ドライレイド繊維構造体のドライレイド繊維５４０が着用者の肌に到達することを防ぎやすくすることができる。

キャリア層１７は色付きであってよい。色は、着色（color pigmentation）によってキャリア層１７に付与されてもよい。用語「着色」は、キャリア層１７に白ではない色を付与するのに好適な、あらゆる顔料を包含する。したがって、この用語は、白色の外観を付与するために、従来の吸収性物品の層に典型的に添加される、ＴｉＯ_２などの「白色」顔料を含まない。例えば、インク、塗料、プラスチック、又はその他のポリマー材料で行われているように、顔料は通常、適用のために担体又は基剤中に分散される。

顔料は、例えば、ポリプロピレンマスターバッチに導入されてもよい。マスターバッチには、キャリア媒体内に分散される高濃度の顔料及び／又は添加剤が含まれており、次いでそれらを使用して、未処理のポリマー材料を着色又は変性させ、着色複合不織布を得ることができる。導入し得る好適な着色マスターバッチ材料の一例としては、高濃度の紫色顔料を含有するＰＰ樹脂である、パントーンカラー２７０ Ｓａｎｙｌｅｎ ｖｉｏｌｅｔ ＰＰ ４２０００６３４ ｅｘ Ｃｌａｒｉａｎｔが挙げられる。キャリア層１７の重量に対して導入する顔料の量は、典型的には、０．３％〜２．５％であってよい。

あるいは、基材への着色剤の含浸によって、キャリア層１７に色を付与してもよい。染料、顔料、又はこれらの組み合わせなどの着色剤を、ポリマー、樹脂、又は不織布などの基材を形成する際に含浸してもよい。例えば、フィルム、繊維、又はフィラメントの形成中に、着色剤をポリマーの溶融バッチに添加してもよい。

着色キャリア層１７がトップシート２４から視認可能な限り、トップシートから吸収性物品を見る際に、着色されたキャリア層１７は、介護人に対して、三次元突出部２５０により与えられる印象を強調するように、より深みのある印象を与え得る。それ故、着色キャリア層１７により、介護人に対して、吸収性物品が液状排泄物を多く吸収可能であるという認識を与えやすくすることができる。

トップシート／捕捉層積層体２４５のトップシート２４及び／又は捕捉層５２は、同一の理由により、着色されていてもよい。

キャリア層１７は、多孔質であってもよく、比較的高い透過性を有していてもよく、また、例えば、２０ｃｍの水を用いた吸引圧下で流体にさらした場合、比較的高い飽和度（saturation）を有していてもよい。キャリア層１７の比較的高い飽和度は、キャリア層１７の細孔内における液状排泄物の体積と、キャリア層１７の総空洞容積との間の、比率として定義することができる。キャリア層１７は、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２と、拡散層５４との間の連結性を提供するのに役立ち得る。

更に、拡散層５４におけるドライレイド繊維構造体のドライレイド繊維５４０が、キャリア層の穴を部分的に通り抜けることができるように、キャリア層１７は、比較的小さなサイズの穴を含んでいてもよい。それ故、ドライレイド繊維構造体のドライレイド繊維５４０は、トップシート／捕捉層積層体２４５の捕捉層５２と、絡まり、接触することができる。キャリア層１７は、０．０２ｍｍ〜１０ｍｍのサイズを有する穴を含んでいてもよい。

５ｇｓｍの坪量でらせん形状に塗布したホットメルト接着剤を用いて、トップシート及び捕捉層を互いに取り付けた。捕捉層を、トップシート上でトップシートに対して中央に位置合わせし、また、トップシートのＭＤ方向前縁部から５０ｍｍの位置に配置した。トップシート及び捕捉層を互いに取り付け、複合ウェブを形成した。

互いに取り付けたトップシート及び捕捉層を、一対の噛合する雄型ロールと雌型ロールとの間に通すことにより、同時に機械的に変形させた。トップシート／捕捉層積層体のトップシートは、雄型ロールに接触させた。トップシート／捕捉層積層体の捕捉層は、雌型ロールに接触させた。雄型ロールの歯は、垂直な側壁部と、歯の頂部と側壁部との間の移行部にある、アールを形成するか、又は丸められた縁部と、を有する、図１４Ａに示すような丸められたダイヤモンド形状を有する。歯は、長さ４．７２ｍｍ（０．１８６インチ）、幅３．１８ｍｍ（０．１２５インチ）であり、ＣＤ方向の間隔は、３．８１ｍｍ（０．１５０インチ）、ＭＤ方向の間隔は、８．７９ｍｍ（０．３４６インチ）である。相手方の雌型ロールの凹部もまた、雄型ロールのダイヤモンド形状に類似した丸められたダイヤモンド形状を有し、これらのロール間の隙間は、０．８１３ｍｍ〜１．６ｍｍ（０．０３２インチ〜０．０６３インチ）となる。トップシートが雄型ロールと接触し、捕捉層が雌型ロールと接触する状態において、プロセス速度は４ｍ／秒（８００ｆｐｍ）、また係合深さ（ＤＯＥ）は３．９４ｍｍ（０．１５５インチ）であった。

トップシート／捕捉層積層体のトップシートは、０．１１ｇ／ｃｍ^３の密度を有し、親水性コーティングした、単成分高伸度スパンボンドポリプロピレン（ＨＥＳ ＰＰ）不織布材料であった。トップシートの単成分ＨＥＳ ＰＰ不織布材料は、２０ｇｓｍの総坪量を有する。永久親水性の単成分ＨＥＳ ＰＰ不織布材料を作製するために、この単成分ＨＥＳ ＰＰ不織布材料を、最初に、脂肪酸ポリエチレングリコールエステルから調製した仕上げ剤でコーティングした。トップシート／捕捉層積層体のトップシートは、１６８ｍｍの幅、及び４８８ｍｍの長さを有していた。

トップシート／捕捉層積層体の捕捉層は、６０ｇｓｍの坪量、及び０．１３ｇ／ｃｍ^３の密度を有するスパンボンド不織布であった。捕捉層は、界面活性剤で処理した、ＰＥＴ／ｃｏＰＥＴ比が７０／３０である、７デニール、ＰＥＴ／ｃｏＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）３葉断面複合繊維を含む。トップシート／捕捉層積層体の捕捉層は、９０ｍｍの幅、及び３３８ｍｍの長さを有していた。

実施例に用いるおむつの試作品
２０１４年１１月においてドイツで市販されているおむつ、Ｐａｍｐｅｒｓ Ａｃｔｉｖｅ Ｆｉｔ Ｓ４（サイズ４）を使用して、上記実施例に用いるおむつの試作品を作製した。Ｐａｍｐｅｒｓ Ａｃｔｉｖｅ Ｆｉｔ Ｓ４（サイズ４）のおむつは、トップシート、トップシート下の捕捉層、捕捉層下の拡散層、及び、拡散層と吸収性コア下のバックシートとの間に位置する吸収性コア、を備える。Ｐａｍｐｅｒｓ Ａｃｔｉｖｅ Ｆｉｔ Ｓ４（サイズ４）のおむつを使用して、上記実施例に用いるおむつの試作品を作製した。

上述の実施例について、市販のトップシート及び捕捉層を除去する一方で拡散層を所定位置に残した２０１４年１１月においてドイツで市販されているＰａｍｐｅｒｓ Ａｃｔｉｖｅ Ｆｉｔのおむつの上部に、互いに取り付けたトップシート及び捕捉層を、配置した。上述の実施例に基づくそれぞれのおむつの試作品について、三次元突出部がバックシートに向かい突出する状態で、トップシート／捕捉層積層体を拡散層の上部に配置した。

捕捉層の前縁部が、拡散層の前縁部から１０ｍｍの位置になるように配置した。トップシート／捕捉層積層体の拡散層の方を向いた側の全体にわたってホットメルト接着剤を適用して、トップシート／捕捉層積層体を、拡散層及び吸収性コアの上部に取り付けた。ホットメルト接着剤は、５ｇｓｍの坪量でらせん形状に適用した。

上記で説明したように、トップシート／捕捉層積層体のトップシートは雄型ロールと接触したことから、トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部は、バックシートに向かって突出していた。

バッグ内積み重ね高さ（In Bag Stack Height）、すなわち、１０個の二つ折おむつの総厚みを９０ｍｍとした状態で、それぞれのおむつの試作品を１週間バッグ内に詰めておいた。その後、バッグを開封し、あらゆる測定に先立って、おむつをバッグの外側に出した状態で、少なくとも２４時間、２３℃±２℃、相対湿度（ＲＨ）５０％±１０％で、調整した。

トップシート／捕捉層積層体の三次元突出部の測定突出部高さ及び測定突出部基部幅は、それぞれの突出部高さ及び突出部基部幅試験方法（表１）に従って測定された。

試験方法
湿潤破裂試験法
本明細書で使用する場合、湿潤破裂強度とは、湿潤状態で、かつ繊維構造体の平面に対する変形にさらされた際の、繊維構造体のエネルギー吸収能を測るための尺度である。

繊維構造体（本試験法において「試料」と呼ぶ）の湿潤破裂強度は、電子式破裂試験機及び特定の試験条件を用いて測定する。得られた結果から４回の実験の平均値を出し、１つの単一ウェットレイド繊維層からなる繊維構造体５５の湿潤破裂強度を記録する。

機器
−装置：破裂試験機−Ｔｈｗｉｎｇ−Ａｌｂｅｒｔ Ｖａｎｔａｇｅ Ｂｕｒｓｔ Ｔｅｓｔｅｒ、又は試験中にボールが下向きに移動する、同等のボール破裂装置を使用する。製造業者による操作及びセットアップの取扱説明書を参照する。ボール直径は１．５９ｃｍであり、クランプ開口直径は８．９ｃｍである。
−較正重量−製造業者による較正の取扱説明書を参照する。
−空調室の温度及び湿度は、実験室試験における以下の制限内で調整する。
温度：２３℃±１℃
相対湿度：５０％±２％
−ペーパーカッター−６００ｍｍサイズのカッティングボード
−はさみ−１００ｍｍ以上
−パン−幅／長さ／深さがほぼ２４０ｍｍ×３００ｍｍ×５０ｍｍ、又は同等のもの
−使用する空調室の室温と同じ温度の蒸留水

試料の調製
繊維構造体５５は、ロールから巻きが解かれた状態であってもよい。

試験直前の２４時間にわたって、空調室内で試験対象の試料を調整する。全ての試験は、空調室内で行う。

長さ約２２８ｍｍ、幅約１４０ｍｍになるように、試料をカットする。

操作
製造業者による、装置を使用するための取扱説明書に従い、破裂試験装置のセットアップ及び較正を行う。

試料の幅狭縁をつかみ、試料の中央を、頂部から約２５ｍｍまで蒸留水で満たしたパンへと浸す。試料を、水中に４秒間（±０．５秒）置く。

試料を３秒間（±０．５秒）垂直姿勢に保ち、試料から過剰な水を排出させる。

試験は、排水工程の直後に実施する必要がある。試料は、試料の試験対象領域内に、穿孔、裂け目、又は欠陥を有していてはならない。存在する場合、試験を最初からやり直す。

破裂試験装置の上部リングと下部リングとの間に、試料を配置する。試料にたるみが生じないように、試料を中央に配置し、試料保持デバイスの下部リング上で平らにする。

試料を固定するために、空気式保持デバイスの上部リングを降ろす。

試験を開始する。試料が破損（破裂）するとき、すなわち、ピーク力から負荷が０．２Ｎ（２０ｇ）下がるとき、試験を終了する。最大力の値を記録する。

プランジャは、その当初の開始位置へと、自動的に後戻り及び逆戻りする。

試験した試料を除去し廃棄するために、上部リングを上げる。

全ての反復試料を試験するまで、この手順を繰り返す。

計算
湿潤破裂強度＝ピーク負荷読取値の合計／反復試料の試験数
湿潤破裂の結果をグラム単位で記録する。

促進圧縮法
１．試験対象のトップシート／捕捉層積層体２４５の試料（本明細書では試験片と呼ぶ）を１０点、ペーパータオルの試料を１１点、７．６ｃｍ×７．６ｃｍ（３インチ×３インチ）四方にカットする。
２．Ｔｈｗｉｎｇ−Ａｌｂｅｒｔ ＰｒｏＧａｇｅ Ｔｈｉｃｋｎｅｓｓ Ｔｅｓｔｅｒ、又は直径５０〜６０ｍｍの円形基部を備えた同等の試験機を用いて、２．１ｋＰａ、休止時間２秒におけるそれぞれ１０点の試験片の厚みを測定する。０．０１ｍｍ単位で圧縮前厚みを記録する。
３．試験対象の試験片の層とペーパータオルとを交互に重ね、最初と終わりはペーパータオルとする。ペーパータオルの選択は重要ではなく、変形試料の突出部同士による「入れ子の形成」を防止するように提供される。試験片及びペーパータオルのそれぞれの縁部が互いに揃うように、試料を重ねるべきであり、また、試験片の突出部を、全て同一方向に配向させる必要がある。
４．試料のスタックを４０℃のオーブン内に定置し、スタックの上に重りを置く。重りは、厚み試験機の基部よりも大きくなくてはならない。高い圧力又は、低いバッグ内積み重ね高さを再現するために、３５ｋＰａ（例えば、７０ｍｍ×７０ｍｍの面積に対する１７．５ｋｇの重り）を適用する。低い圧力、又は高いバッグ内積み重ね高さを再現するために、７ｋＰａ（例えば、７０ｍｍ×７０ｍｍの面積に対する３．５ｋｇの重り）を適用する。
５．試料を１５時間、オーブン内に定置しておく。定置期間の経過後、試料上から重りを除去し、試料をオーブンから出す。
６．試料をオーブンから出して３０分以内に、圧縮前厚みを記録した際と同一の順番のままであることを確認しつつ、上記工程２で説明したように圧縮後厚みを測定する。それぞれ１０点の試験片における圧縮後厚みを、０．０１ｍｍ単位で記録する。
７．試料上に重りを置かない状態で、２３℃±２℃、相対湿度５０％±２％で２４時間、試料を静置する。
８．２４時間後、圧縮前厚み及び圧縮後厚みを記録した際と同一の順番のままであることを確認しつつ、上記工程２で説明したように、これら１０点の試験片それぞれにおける回復後厚みを測定する。これら１０点の試験片それぞれにおける回復後厚みを、０．０１ｍｍ単位で記録する。回復後厚みから圧縮後厚みを引いて、厚み回復量を計算し、０．０１ｍｍ単位で記録する。
９．必要であれば、これら１０点の試験片における、圧縮前厚み、圧縮後厚み、及び回復後厚みについて平均値を計算できる。

突出部基部幅及び突出部高さ試験法
１）一般情報
吸収性物品のトップシート／捕捉層積層体における、三次元突出部の測定突出部基部幅及び測定突出部高さは、ＧＦＭｅｓｓｔｅｃｈｎｉｋ ＧｍｂＨ（Ｗａｒｔｈｅｓｔｒａβｅ ２１，Ｄ１４５１３ Ｔｅｌｔｏｗ／Ｂｅｒｌｉｎ，Ｇｅｒｍａｎｙ）から市販されている、ＧＦＭ Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置を使用して測定する。同様の測定及び解析原理を有する別の好適な非接触表面形状プロファイラもまた、使用することができ、ここでのＧＦＭ Ｐｒｉｍｏｓは例示である。

ＧＦＭ Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置は、デジタル・マイクロミラー・プロジェクションに基づく、小型の光学測定用センサを備え、以下の主要構成部品からなる。
（ａ）８００×６００の直接デジタル制御型マイクロミラーを備えたＤＭＤプロジェクタ
（ｂ）高解像度（６４０×４８０画素）のＣＣＤカメラ
（ｃ）少なくとも３０ｍｍ×４０ｍｍの測定面積に適合された投影光学系
（ｄ）少なくとも３０ｍｍ×４０ｍｍの測定面積に適合された記録光学系
（ｅ）小型の硬質ストーンプレートをベースにした三脚台
（ｆ）冷光源（適切なユニットは、Ｓｃｈｏｔｔ Ｎｏｒｔｈ Ａｍｅｒｉｃａ，Ｉｎｃ．（Ｓｏｕｔｈｂｒｉｄｇｅ，ＭＡ）のＫＬ １５００ ＬＣＤ）
（ｇ）ソフトウェアＯＤＳＣＡＤ ６．３を実行するための測定、制御及び評価用コンピュータ

冷光源の電源を入れる。冷光源設定を、少なくとも２５２７℃（２８００Ｋ）の色温度を提供するように設定する。

コンピュータ及びモニタの電源を入れ、画像取得／解析ソフトウェアを開く。Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置において、ＯＤＳＣＡＤ ６．３のタスクバーから「測定開始（Start Measurement）」アイコンを選択し、次いで、「ライブ画像ボタン（Live Image button）」をクリックする。

製造業者の仕様書に従い、較正プレートを使用し、横方向（Ｘ−Ｙ）及び垂直方向（Ｚ）において、この装置を較正する。かかる較正は、１１ｃｍの長さ、８ｃｍの幅、及び１ｃｍの高さを有する、任意の光沢のない材料からなる硬質で堅牢なプレートを使用して実施する。このプレートは、長さ１１ｃｍ、幅６．０００ｍｍであり、深さがちょうど２．９４０ｍｍの、矩形断面を有する溝又は機械加工によるチャネルを有する。この溝は、プレートの長さ方向に平行である。較正後、装置は、±０．００４ｍｍの範囲内で、溝の幅及び深さ寸法を測定可能でなければならない。

全ての試験は、２３℃±２℃、相対湿度５０％±１０％に維持した空調室内で行う。測定対象の表面を、微細白色パウダースプレーで軽くスプレーしてもよい。好ましくは、スプレーは、Ｈｅｌｌｉｎｇ ＧｍｂＨ（Ｈｅｉｄｇｒａｂｅｎ，Ｇｅｒｍａｎｙ）から市販されている、ＮＯＲＤ−ＴＥＳＴ Ｄｅｖｅｌｏｐｅｒ Ｕ ８９である。

２）突出部基部幅試験法
トップシート／捕捉層積層体のトップシートが上に向いた状態で、張り詰めて平らにした（つまり、引き伸ばして平らにした）状態の平坦な表面に、吸収性物品を付着させることにより、トップシート／捕捉層積層体を吸収性物品から分離する。吸収性物品を平らに置くことができるように、レッグ又はカフの弾性部材は全て切断する。はさみを使用し、トップシート／捕捉層積層体の両縁部に沿い、吸収性コア（つまり、コアラップ）より上の全ての層を通るように、長手方向に２箇所の切断を行う。吸収性物品の前部及び後部ウエスト縁部に沿い、同一の層を通るようにして、横方向に２箇所の切断を行う。

次いで、トップシート／捕捉層積層体、及び吸収性コアより上の全ての他の層を、トップシート／捕捉層積層体を乱すことなく取り外す。吸収性物品からの最上層の除去を容易にするために、フリーズスプレー（例えば、ＣＲＣ Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓ，Ｉｎｃ．（８８５ Ｌｏｕｉｓ Ｄｒｉｖｅ，Ｗａｒｍｉｎｓｔｅｒ，ＰＡ １８９７４，ＵＳＡ）が製造するＣＲＣ Ｆｒｅｅｚｅ Ｓｐｒａｙなど）、又は同等の補助材を使用してもよい。次いで、必要に応じてフリーズスプレーを使用し、トップシート／捕捉層積層体を、他の全ての層（任意のキャリア層（例えば、不織布キャリア層、ティシュー層）を含む）から、分離する。拡散層、例えば、パルプ含有層が、トップシート／捕捉層積層体に取り付けられている場合、捕捉層が変化しないように、ピンセットを用い、残留したセルロース繊維を全て慎重に除去する。

三次元突出部を有するトップシート／捕捉層積層体（少なくとも２４時間、２３℃±２℃の温度、相対湿度５０％±１０％で調整）、すなわち「試験片」を、身体に面する側を上にして、つまり、トップシート／捕捉層積層体のトップシートを上にして、硬く平坦な水平面上に置く。試験片が、引き伸ばされることなく、覆われていない状態で、平らな構成で置かれていることを確認する。

次いで、試験片に、１．８６ｋＰａ（０．２７ｐｓｉ）の公称外圧を印加する。かかる公称外圧は、形状プロファイル測定を妨げることがないように、加えられる。２００ｍｍ×７０ｍｍで、８３ｇの重量を得るために適切な厚み（約５ｍｍ）を有する、透明で光沢がなく平らなＰｌｅｘｉｇｌａｓ（登録商標）を用いて、かかる外圧を加える。プレート全体が試験片上に載る状態で、Ｐｌｅｘｉｇｌａｓ（登録商標）プレートの中心点がいずれの折り目からも少なくとも４０ｍｍ離れるようにして、プレートを試験片の上部に緩やかに置く。折り目は、包装プロセスにおいて吸収性物品が折り畳まれた、吸収性物品の部分（例えば、トップシート／捕捉層積層体）に対応する。

それぞれ１２００ｇの質量（約４３ｍｍの厚み）を有する、２つの５０ｍｍ×７０ｍｍの金属重りを、それぞれの金属重りの７０ｍｍ縁部がＰｌｅｘｉｇｌａｓ（登録商標）プレートの７０ｍｍ縁部と並ぶように、Ｐｌｅｘｉｇｌａｓ（登録商標）プレート上に緩やかに置く。７０ｍｍ×８０ｍｍの外寸及び４２ｍｍ×６１ｍｍの内寸を有し、総重量が１４２ｇ（約６ｍｍの厚み）である金属フレームを、フレームの長い方の辺がプレートの長い方の辺と並ぶように、２つの端部重り間で、Ｐｌｅｘｉｇｌａｓ（登録商標）プレートの中央に配置する。

試験片の大きさが７０ｍｍ×２００ｍｍ未満である場合、又は折り目のない十分大きな領域が存在しない場合、又は対象の領域が試験片の縁部に近接し、上記で説明したＰｌｅｘｉｇｌａｓ及び重りの配置を用いて解析不可能である場合は、最低３０ｍｍ×４０ｍｍの撮像視野を維持しつつ、１．８６ｋＰａ（０．２７ｐｓｉ）の公称外圧に到達するように、Ｐｌｅｘｉｇｌａｓ（登録商標）プレート及び載せた金属重りのＸ−Ｙ寸法を調整してもよい。試験片における、少なくとも１０個の完全な三次元突出部を、３０ｍｍ×４０ｍｍの撮像視野内でキャプチャする必要がある。

プロジェクタヘッド（projection head）を、試験片表面（つまり、トップシート／捕捉層積層体のトップシート）に対して直角に配置する。

試験片とプロジェクタヘッドとの間の距離を、最良の焦点が得られるよう調整する。

Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置において、「パターン（Pattern）」ボタンを押し、スクリーンの十字線上に赤色十字線を現し、試験片上に黒色十字線を現す。

黒色十字線がスクリーン上の赤色十字線と位置合わせされるまで、焦点制御を調整する。

画像の輝度を調整し、それからデジタル画像としてキャプチャする。

Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置において、プロジェクタヘッドの側面にある開口部を通してレンズの口径を変更し、かつ／又はカメラのスクリーン上の「ゲイン」設定を変更する。

照度が最適な場合、「Ｉ．Ｏ．」と表示されたスクリーン下端にある赤色の円が緑色に変わる。

「測定（Measure）」ボタンをクリックする。

３０ｍｍ×４０ｍｍの撮像視野全体にわたって、Ｐｌｅｘｉｇｌａｓプレート越しに、トップシート／捕捉層積層体の試験片における上面形状を測定する。キャプチャ画像のブレを回避するために、この測定中は、試験片をそのまま静止させておくことが重要である。Ｐｌｅｘｉｇｌａｓプレート、金属重り及びフレームを試験片の上部に配置した後、３０秒以内に画像をキャプチャするべきである。

画像をキャプチャした後、４０ｍｍ×３０ｍｍの撮像視野領域における、全画素のＸ−Ｙ−Ｚ座標を記録する。Ｘ方向は、矩形の撮像視野における長い方の辺に対して平行方向であり、Ｙ方向は、矩形の撮像視野における短い方の辺に対して平行方向である。Ｚ方向は、Ｘ−Ｙ平面に対して垂直方向である。Ｘ−Ｙ平面は水平であるが、Ｚ方向は垂直、つまりＸ−Ｙ平面と直交する。

多項式フィルタ（ｎ＝６）、１１画素×１１画素のメディアンフィルタ、及び８１画素×８１画素の構造フィルタを用いて、これらのデータを補正し（smooth）、フィルタリングする。多項式フィルタ（ｎ＝６）は、６次多項式を用いてＸ−Ｙ−Ｚ座標面を近似させ、近似多項式に差を返す。１１画素×１１画素のメディアンフィルタは、撮像視野（３０ｍｍ×４０ｍｍ）を１１画素×１１画素のＸ−Ｙ四角形に分割する。任意の１１画素×１１画素の四角形の中央に位置する画素のＺ座標は、この任意の四角形の全画素の、Ｚの平均値により置き換えられる。８１画素×８１画素の構造フィルタは、構造のうねりを除去し、またＰｌｅｘｉｇｌａｓプレートの下側表面に属する全てのＺピーク値を、最上部のＸ−Ｙ平面に変換する（translate）。

その後、基準平面が、撮像視野全体（つまり、３０ｍｍ×４０ｍｍ）の表面形状プロファイルを切り取るＸ−Ｙ平面として定義され、それは、この最上部のＸ−Ｙ平面より１００マイクロメートル下方である。Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置において、基準平面（Ｚ＝−０．１ｍｍ）の試料領域を測定するために、「計算（Evaluate）」ボタンをクリックする。それから、「フィルタリング（Filter）」機能を用いて、多項式フィルタ（ｎ＝６）、１１×１１のメディアンフィルタ、及び構造フィルタ（ｎ＝８１）を含むフィルタリング前のルーティンを適用する。画像を、拡張子「．ｏｍｃ」を付けたファイルでコンピュータに保存する。

それから、衣類に面する側を上にして（つまり、トップシート／捕捉層積層体の捕捉層を上にして）、トップシート／捕捉層積層体のちょうど同じＸ−Ｙ位置に、４０ｍｍ×３０ｍｍの撮像視野を定めて、上記で説明した同一の手順を、トップシート／捕捉層積層体上において実行する。

基準平面の空白領域を、表面プロファイルより上側の基準平面領域として定めることができる。撮像視野領域（つまり、４０ｍｍ×３０ｍｍ）の境界線と交差又は重複せずに、撮像視野領域（つまり、３０ｍｍ×４０ｍｍ）の内側に厳密に位置する、境界線を有する空白領域は、（複数の）隔離空白領域（Isolated Empty Area）として定義される。隔離空白領域における測定突出部基部幅は、任意の隔離空白領域に内接可能な最大円の直径として定義される。この円は隔離空白領域とのみ重複するべきである。

これは、Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置において、「円を描く（Draw circle）」をクリックして、選択した隔離空白領域内に内接可能な最大内接円を描くことにより行うことができる。「断面画像の表示（Show sectional picture）」をクリックし、断面画像プロファイルの端部をクリックしてから、「水平距離（Horizontal distance）」をクリックすることで、円の直径を測定することができ、これにより突出部基部幅が得られる。

取得画像及びデジタル化画像の両方から、全ての隔離空白領域における突出部基部幅を測定する。それから、６点の最大突出部基部幅の算術平均として、測定突出部基部幅を計算する。

３）突出部高さ試験法
突出部基部幅試験法において上記で説明したように、トップシート／捕捉層積層体を吸収性物品から分離する。

それから、三次元突出部を備えたトップシート／捕捉層積層体の試験片を、突出部基部幅試験法において上記で説明したように、身体に面する側を上にして（つまり、トップシート／捕捉層積層体のトップシートを上にして）、１．８６ｋＰａ（０．２７ｐｓｉ）の圧力下で、調整及びスキャンする。

画像をキャプチャした後、４０ｍｍ×３０ｍｍの撮像視野領域における、全画素のＸ−Ｙ−Ｚ座標を記録し、また、突出部基部幅試験法において上記で説明したように、補正／フィルタリングを行う。突出部基部幅試験法において上記で説明したように、基準平面もまた定められる。

Ｐｒｉｍｏｓ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｒｏｆｉｌｅｒ装置において、基準平面（Ｚ＝−０．１ｍｍ）の試料領域を測定するために、「計算（Evaluate）」ボタンをクリックする。それから、「フィルタリング（Filter）」機能を用いて、多項式フィルタ（ｎ＝６）、１１×１１のメディアンフィルタ、及び構造フィルタ（ｎ＝８１）を含むフィルタリング前のルーティンを適用する。画像を、拡張子「．ｏｍｃ」を付けたファイルでコンピュータに保存する。

それから、衣類に面する側を上にして（つまり、トップシート／捕捉層積層体の捕捉層を上にして）、トップシート／捕捉層積層体のちょうど同じＸ−Ｙ位置に、４０ｍｍ×３０ｍｍの撮像視野を定めて、突出部基部幅試験法において上記した同一の手順を、トップシート／捕捉層積層体上において実行する。

基準平面の空白領域を、表面プロファイルより上側の基準平面領域として定めることができる。撮像視野領域（つまり、４０ｍｍ×３０ｍｍ）の境界線と交差又は重複せずに、撮像視野領域（つまり、３０ｍｍ×４０ｍｍ）の内側に厳密に位置する、境界線を有する空白領域は、（複数の）隔離空白領域として定義される。隔離空白領域についての突出部高さは、この隔離空白領域に位置するＸ−Ｙ座標を有する、トップシート／捕捉層積層体の表面プロファイルにおける点のうちの最小Ｚ値と、最上部のＸ−Ｙ平面におけるＺ値との間の距離として定められる。

「Ｎ本の平行線を引く（Draw N parallel lines）」をクリックし、隔離空白領域の中心点を通り抜け、隔離空白領域の境界線の外側に延びる、撮像視野のＸ軸に平行（撮像視野の最長寸法の方向）な第１線分を引く。隔離空白領域の中心は、撮像視野のＹ軸に平行で、隔離空白領域におけるＹの最大値と最小値とを結ぶ線分の中間に対応する。それから、引かれる線の「数」を入力し、線間の「距離」を０．０５ｍｍに設定する。隔離空白領域全体をカバーするように、十分な数の線を引く必要がある。平均パラメータを０とし、次いで、「ＯＫ」をクリックする。それから、「断面画像の表示（Show sectional picture）」をクリックする。最小Ｚ値を有する断面画像プロファイルの点をクリックし、突出部高さを得るために「垂直距離（Vertical distance）」をクリックする。

取得画像及びデジタル化画像の両方から、全ての隔離空白領域における突出部高さを測定する。それから、６点の最大突出部高さの算術平均として、測定突出部高さを計算する。

本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。むしろ、別段の指定がない限り、そのような寸法はそれぞれ、列挙された値と、その値の周辺の機能上同等の範囲、の両方を意味することを意図したものである。例えば、「４０ｍｍ」と開示されている寸法は、「約４０ｍｍ」を意味することを意図したものである。

あらゆる相互参照、又は関連特許若しくは関連出願を含む、本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる。いずれの文献の引用も、その文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを認めるものではなく、また、その文献が、単独で、あるいはあらゆる他の参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、かかる発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを認めるものでもない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれている文献中の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合には、本書においてその用語に付与する意味又は定義が優先されるものとする。

以上、本発明の特定の諸実施形態を図示、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行いうる点は当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び改変は、添付の「特許請求の範囲」において網羅することを意図したものである。

Claims (14)

1. 個人衛生用の吸収性物品であって、
   長手方向軸線と、該長手方向軸線に対して垂直な横方向軸線と、液体透過性トップシートと、液体不透過性バックシートと、捕捉層と、吸収性コアと、を含み、
   該吸収性コアは、該トップシートと該バックシートとの間に位置し、吸収性材料を含み、
   該吸収性材料は、該吸収性材料の総重量に対して、少なくとも８０％の超吸収性ポリマー、実質的に最大１００％の超吸収性ポリマーを含み、
   該横方向軸線に対して平行な方向の該捕捉層の幅は、該横方向軸線に対して平行な方向の該トップシートの幅より小さく、
   該吸収性物品は、対向する関係にある該液体透過性トップシート及び該捕捉層を含むトップシート／捕捉層積層体を含み、該トップシート／捕捉層積層体は、該トップシート／捕捉層積層体の平面から延在する三次元突出部を含み、
   該三次元突出部は、該トップシート及び該捕捉層の繊維から形成され、大部分の該三次元突出部はそれぞれ、開口部を形成する基部と、反対側に位置する遠位部分と、該大部分の該三次元突出部の該基部と該遠位部分との間の１つ以上の側壁部と、を含み、該基部、遠位部分、及び該１つ以上の側壁部は、繊維により形成され、該大部分の該三次元突出部は、該基部において開口部のみを有する、吸収性物品。
2. 前記トップシート及び捕捉層積層体は、互いに密着している、請求項１に記載の吸収性物品。
3. 前記吸収性コアは、前記吸収性材料を包むコアラップを含み、該コアラップは、前記トップシート／捕捉層積層体に対面する上面、及び前記バックシートに対面する下面を含み、前記吸収性コアは、実質的に吸収性材料を含まない１つ以上の領域を含み、該領域を介して、該コアラップの該上面の一部は、１つ以上のコアラップ接合部によって、該コアラップの該下面の一部に付着している、請求項１又は２に記載の吸収性物品。
4. 前記トップシート／捕捉層積層体は、実質的に三次元突出部を含まない１つ以上の領域を含む、請求項１〜３のいずれか一項に記載の吸収性物品。
5. 前記トップシート／捕捉層積層体の前記少なくともいくつかの実質的に三次元突出部を含まない１つ以上の領域は、前記吸収性コアの前記実質的に吸収性材料を含まない１つ以上の領域と一致する、請求項４に記載の吸収性物品。
6. 前記トップシート／捕捉層積層体と前記バックシートとの間に位置する、ドライレイド繊維構造体及び／又はウェットレイド繊維構造体を含む拡散層を含む、請求項１〜５のいずれか一項に記載の吸収性物品。
7. 前記トップシート／捕捉層積層体と前記ドライレイド繊維との間に配設されるキャリア層を含む、請求項６に記載の吸収性物品。
8. 前記ドライレイド繊維と前記吸収性コアとの間に配設されるキャリア層を含む、請求項６に記載の吸収性物品。
9. 前記長手方向軸線に対して平行な方向の前記捕捉層の長さは、前記長手方向軸線に対して平行な方向の前記トップシートの長さ以下である、請求項１〜８のいずれか一項に記載の吸収性物品。
10. 前記トップシート／捕捉層積層体は、以下の工程：
    （１）機械方向配向及び横断方向配向を有する第１の形成部材及び第２の形成部材を提供する工程であって、前記形成部材は、
    前記第１の形成部材に接合する基部を有する、別個の、離間した複数の雄型形成要素を含む表面と、前記基部から離れて離間配置された上部と、前記雄型形成要素の該基部と該上部との間に延在する側面と、を有する、第１の形成部材と、
    前記第２の形成部材内に複数の凹部を含む表面を有する第２の形成部材であって、該凹部は、前記それぞれの雄型形成要素を該凹部内に受容するように位置合わせ及び構成されている、第２の形成部材と、を含む、工程と、
    （２）前記トップシート／捕捉層積層体が、三次元突出部を形成する変形部を含むように、前記トップシート及び前記捕捉層を、前記形成部材の間に共に噛合させ、前記形成部材を用いて前記トップシートを前記捕捉層と共に機械的に変形させ、組み合わせて、前記トップシート／捕捉層積層体を形成する工程と、を含む、プロセスによって得られる、請求項１〜９のいずれか一項に記載の吸収性物品。
11. 前記トップシート及び前記捕捉層は、共に入れ子状に重ね合わせられ、前記トップシート内に形成された三次元突出部は、前記捕捉層内に形成された三次元突出部と一致及び嵌合する、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の吸収性物品。
12. 前記トップシート／捕捉層積層体の前記トップシート又は前記捕捉層のうち一方は、前記トップシート／捕捉層積層体の前記三次元突出部の前記領域内において中断され、前記それぞれの他の中断されていないトップシート又は前記捕捉層の前記三次元突出部は、前記トップシートの前記中断部又は前記捕捉層の前記中断部を貫通する、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の吸収性物品。
13. 前記トップシート／捕捉層積層体の前記トップシート又は前記捕捉層のうち一方は、前記トップシート／捕捉層積層体の前記三次元突出部の前記領域内に１つ以上の中断部を含み、前記それぞれの他の中断されていないトップシート又は前記捕捉層の前記三次元突出部は、前記中断されたトップシート又は前記中断された捕捉層の前記三次元突出部と少なくとも部分的に嵌合する、請求項１〜１２のいずれか一項に記載の吸収性物品。
14. 前記トップシート／捕捉層積層体の前記トップシート及び前記捕捉層は、前記トップシート／捕捉層積層体の前記三次元突出部の前記領域内に１つ以上の中断部を含み、前記トップシートの前記三次元突出部は、前記捕捉層の前記三次元突出部と一致及び嵌合し、前記トップシート／捕捉層積層体の前記三次元突出部の前記領域内の前記トップシート内の前記中断部は、前記トップシート／捕捉層積層体の前記三次元突出部の前記領域内の前記捕捉層内の前記中断部と一致しない、請求項１〜１３のいずれか一項に記載の吸収性物品。

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