JP2017523425A - 追跡方法及び追跡システム - Google Patents

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Abstract

追跡方法により、壁上に指し示された部位の位置を求める。撮影方向に向く移動計測装置のカメラを用い、当該部位を第1の画像に撮像し、当該部位が第1の画像に撮像された第1画像点の画像座標を求める。所定手順で変化する照射方向に向け、光線を基準装置の軸周りに回転させ、壁に光の点の移動パターンを生成する。カメラが壁の画像を記録し、移動する光の点の1つが第2画像点で撮像され、第2画像点の画像座標を求める。一連の画像が記録された時点に基づき、第2画像点で画像に光の点が撮像された時点の光線の照射方向を求める。当該照射方向における壁までの基準装置の距離を、参照データベースに保管されている、計測方向における基準装置の壁までの距離の計測結果から求める。第1及び第2画像点の画像座標、第2画像点に対応する照射方向、及び当該照射方向における壁までの基準装置の距離に基づき、指し示された部位の位置を求める。【選択図】図7

Description

本発明は、壁における位置を計測するために用いる追跡方法に関する。
本発明の目的は、壁における位置を計測するための追跡方法及び追跡システムを提供することにある。
本発明の追跡方法では、以下の工程を用い、内部空間の壁に指し示された部位の位置を求める。指し示された前記部位を、撮影方向に向けられた移動計測装置のカメラにより、第1の画像内に撮像する。指し示された前記部位が前記第1の画像内に撮像された第1画像点の画像座標を求める。前記内部空間の前記壁における光の点の移動パターンを生成するために照射方向を変化させるべく予め定めた手順に従って、少なくとも1つの光線を有する光線束を、基準装置の少なくとも1つの軸周りに回転または揺動させる。前記撮影方向で前記内部空間の前記壁の一連の画像を記録し、前記一連の画像には、移動する前記光の点の1つが、少なくとも1つの第2画像点で撮像され、前記少なくとも1つの第2画像点の画像座標を求める。前記一連の画像が記録された時点に基づき、前記少なくとも1つの第2画像点で前記一連の画像の1つに前記光の点が撮像された時点における前記光線の照射方向を求める。求めた前記照射方向における、前記壁までの前記基準装置の前記軸の距離を、参照データベースに保管されている、前記基準装置を起点とした計測方向における前記壁までの距離の計測結果に基づき求める。前記第1画像点の前記画像座標、前記第2画像点の前記画像座標、前記第2画像点に対応する前記照射方向、及び前記第2画像点に対応する前記照射方向における前記壁までの前記基準装置の前記軸の距離に基づき、指し示された前記部位の位置を求める。
前記光線束は、単一の光線であってもよいし、互いに一定の角度差で傾斜した複数の光線で形成してもよい。前記一連の画像は、単一の画像であってもよいし、同一の撮影方向で得られた複数の画像であってもよい。一連の複数の画像の場合、それぞれが1つの光線の光の点を様々な画像点で表すものとするか、或いはそれぞれが様々な光線の光の点を様々な画像点で表すものとすることができる。
一態様として、前記一連の画像のうち、第1の画像が第1の時点で記録され、第2の画像が前記第1の時点とは異なる第2の時点で記録される。前記第1の時点は、前記移動パターンを生成する前記光の点の1つが、前記画像の一縁部に位置する画像点で撮像されるように調整され、前記第2の時点は、前記移動パターンを生成する前記光の点の1つが、前記画像の前記一縁部とは別の縁部に位置する画像点で撮像されるように調整されてもよい。
計測方向における距離の計測は、光学式の距離計測ユニットの計測用光線を用いて行うのが好ましい。追跡方法は、追跡段階とは別に、初期設定段階を有していてもよい。初期設定段階では、少なくとも1つの計測用光線を、予め定められた手順で変化する計測方向に向け、少なくとも1つの軸周りに回転または揺動させる。前記計測用光線の遅延時間及び干渉の少なくとも一方の計測結果に基づき、前記計測方向のそれぞれにおける前記壁までの前記軸の距離を求める。前記計測方向と、前記計測方向に対応して求めた前記軸の前記距離とは、前記参照データベースに保管するようにしてもよい。追跡段階では、前記光線の照射方向における距離を、前記照射方向に合致する前記計測方向を用いて前記参照データベースから求め、或いは前記照射方向に対する前記計測方向の偏差に応じ、前記参照データベースに保管されている距離の加重平均により求める。
一態様として、前記初期設定段階の際には、第1の角速度で前記計測用光線を回転または揺動させ、前記追跡段階の際には、前記第1の角速度より大きい第2の角速度で前記少なくとも1つの光線を有する前記光線束を回転または揺動させる。
一態様として、前記少なくとも1つの光線を有する前記光線束を回転または揺動させる手順は、前記計測用光線を回転または揺動させる手順と同一である。
一態様として、前記光線束を、単一の軸周りに回転または揺動させ、前記光線束は、前記単一の軸を含む平面において互いに傾斜した少なくとも2つの光線を有する。前記基準装置は、例えば、垂直な軸周りに光線束を動かし、この動きと時間間隔とにより水平方向の解像を得る。垂直方向の解像は、様々な仰角に向く光線により得られる。垂直方向の分解能は、光線の数によって制限され、時間計測によって制限を受ける水平平面における分解能よりも大幅に低下したものとなる。但し、一般的な内部空間の構造物の場合、水平方向に比べ、垂直方向における変化の方が比較的少ない。
以下では、例示的な実施形態及び図面に基づき、本発明を説明する。
追跡システムを示す図である。 追跡システムの位置標識を示す図である。 移動計測装置を示す図である。 移動計測装置が撮影した画像を示す図である。 基準装置を示す図である。 基準装置を示す図である。 図4に示す画像に対応する、追跡システムを有した内部空間を示す図である。 一連の2つの画像を重ね合わせて示す図である。 追跡システムを有した内部空間を示す図である。 図9の内部空間に関し、一連の3つの画像を重ね合わせて示す図である。 基準装置を示す図である。 基準装置を示す図である。 移動計測装置を示す図である。
特に示さない限り、同様の部材または機能的に同じ部材については、同じ参照符号を図面中に用いる。
追跡システム1は、壁3上にある部位2の位置の計測に用いることができる。一用途として、ディスプレイ4を用い、部位2の空間座標が使用者に通知される。例えば、この位置は、追跡システム1の基準装置5や、壁3上に予め指し示した部位2に関連付けて示すことができる。もう1つの用途では、壁3上に指し示した部位2に対応する位置が、平面図に示される。この場合、指し示した部位2の周辺の平面図が、壁3に直接投影される。壁3は、建物の内側のあらゆる面を示すものであって、天井や床の他、ドアや窓など、内部空間を取り囲む可動部材も、これに含まれる。
図1に示す追跡システム1は、静止した基準装置5、移動計測装置6、及び位置標識7を備えている。使用者は、位置標識7を用い、壁3上の任意の部位2を指し示すことが可能である。基準装置5により、移動する光の点8が壁3上に投射され、ある時点で、移動計測装置6が、この光の点8に対する、指し示された部位2の相対位置を撮影する。静止した基準装置5は、この時点における壁3上の光の点8によって定まる絶対位置を求め、この絶対位置から、基準装置5の座標系における、指し示された部位2の絶対位置を求めることが可能となる。
例示した追跡システム1は、内部空間における、基準装置5に対する移動計測装置6の位置を求めることができる。このような目的のため、移動計測装置6は、移動して壁3上の3つ以上の異なる部位にある光の点8を、短い時間間隔で、画像9に撮像する。光の点8が撮像された時点は、壁3上における光の点8のそれぞれの位置の座標を、基準装置5に問い合わせるために用いられる。画像9に基づく位置の三角測量によって、移動計測装置6の位置が求められる。
位置標識7は、例えば、使用者が物理的に壁3に保持するためのハンドル11を有したプレート10であってもよい。プレート10は、使用者が壁3上の部位2に位置させるための小径の視認孔12を有する。プレート10には、光学式の位置マーク13が設けられている。位置マーク13は、例えば、あるパターンで配置された複数の発光ダイオードで形成してもよい。更に、位置標識7は、ディスプレイ4と、例えば操作ボタンなどの複数の操作部材14とを備えていてもよい。使用者は、操作部材14を介し、位置標識7の位置の確認を求めるようにしてもよい。ディスプレイ4には、現在の位置が表示される。また、この現在位置は、基準座標系15の原点とすることも可能であり、これにより、壁3上における2つの部位2の距離の計測を簡単に行うことが可能となる。
これに代わる位置標識は、例えばレーザポインタなどの手持ち式の発光ポインタを基本構成とする。使用者は、確認すべき部位を、発光ポインタで指し示す。従って、位置標識上の位置マークは、壁上に光ポインタで示された光のマークになる。また、このような位置標識にも、ディスプレイ及び操作部材を設けることが可能である。
移動計測装置6は、内部空間内で、三脚16に設置するようにしてもよい(図3)。移動計測装置6の位置は、基準装置5とは異なる位置とするのが好ましい(図1)。移動計測装置6は、撮影方向18において壁3の画像を記録するカメラ17を有する。撮影方向18は、カメラ17の光軸と同軸となっている。カメラ17の視野19により、追跡システム1で認識しうる壁区域20が規定され、この壁区域20内にある位置標識7の位置マーク13が、追跡システム1によって検知される。壁区域20は、光の点8が移動可能となってなければならない。光の点8は、カメラ17の視野19に対し、周期的に出たり入ったりするようにしてもよい。使用者は、カメラ17のレンズ21や壁3までのカメラ17の距離22により、公知の方法で、視野19の大きさ、即ち壁区域20の大きさを変更する。三脚16を用いる場合には、カメラ17が概ね水平方向に向けられていると考えることができる。固定的な配置に代え、例えばヘルメットに装着して、使用者がカメラ17を持ち運ぶようにしてもよい。この場合、移動計測装置6及びそのカメラ17の位置が全く不明であることから、壁3上の位置や及び内部空間内における位置を求めるためには、更に多くの計測データが必要となる。以下に説明する追跡方法では、壁区域20の複数の画像9が必要となる場合がある。撮影方向18、即ち壁区域20は、一連の画像9に関し同一でなければならない。一連の画像9は、わずかな時間内に連続的に記録可能であるので、手持ち式の移動計測装置6や、ヘルメット装着式のものに特有の動きは、問題とはならない。
使用者が適正に移動計測装置6を設置すると、光の点8は、少なくとも一時的に、カメラ17の視野19内に存在する。基準装置5の説明によって更に明らかになるが、光の点8は、多くの場合に視野19の外にあるが、周期的に視野19内に入って同じ部位に位置する。カメラ17は、壁区域20の画像9を連続的に記録する。カメラ17はトリガ23を有しており、このトリガ23により、画像9を記録する時点が確定する。トリガ23により、例えば、移動計測装置6の内部にある固定クロック発振器24を用い、10ms毎に画像9を記録することができる。トリガ23の作動により画像9が記録される時点は、直接的に検知してもよいし、適切な方法によって後で求めることもできる。また、トリガ23にコントローラを設け、次に光の点8が視野19内に現れる時点を推定し、その時点でトリガ23を作動させるようにしてもよい。もう1つの実施形態では、無線インタフェース25を介し、基準装置5からトリガ23が遠隔操作される。
光の点8は、画像9のいくつかにおいて、画像点Pで撮像される(図4)。光の点8が画像9に撮像されたか否かが、画像分析ユニット26によって判定される。光の点8は、周囲に比べて高い輝度レベル、特定の色、及び壁区域20における標準的な構造物に比べて小さいサイズによって特徴づけられる。画像分析ユニット26は、例えばカラーフィルタを用い、特定の色以外の色を除去し、コントラストフィルタを用い、概ね同様の輝度の面の部分を排除する。フィルタ処理された画像9の画像点は、閾値と比較される。閾値を上回る画像点Pが、光の点8と関連付けられる。光の点8を有していない画像9、及びそれらに関連するデータは廃棄される。
画像9に撮像された光の点8を用い、画像分析ユニット26は、画像点Pの画像座標x1,y1を求める。画像座標は、例えば、一般的なラスタ化された画像9における、画像点Pの列及び行によって示される。ラスタは、例えば、CCDチップ27の光電セルのグリッド配列に対応している。隣接する画素の強度分布を分析することにより、画像座標x1,y1の分解能を高めることができる。
画像点P及び画像座標x1,y1により、その時点で光の点8を捉えているカメラ17の(撮像の)方向28が得られる。画像座標x1,y1の検知結果は、カメラ17を基準とする座標系、即ち移動計測装置6の座標系における光の点8の位置を示すものとなる。
画像9において、画像分析ユニット26は、位置標識7の位置マーク13を検出する。発光式とするのが好ましい位置マーク13は、その色、形状などに基づき、対応するフィルタを用いることで、強調することができる。位置マーク13の画像座標が求められ、既に判っている位置マーク13の配置に基づき、視認孔12、即ち視認孔12で指し示された部位2の画像座標x0,y0を演算することができる。これに代えて、例えば発光ポインタによって強調した部位2について、当該部位2の画像座標x0,y0を直接求めることも可能である。
画像分析ユニット26の機能は、移動計測装置6内で実現することが可能である。この機能は、マイクロプロセッサによって実行されるルーチンによって実現するようにしてもよい。
基準装置5は、固定された位置に設置される。基準装置5の一例として、図5に側面図が、また図6に上面図が示されている。基準装置5によって、追跡システム1の座標系が規定され、以下では、この座標系を基準座標系15とする。基準座標系15は、例えば部屋の平面図などの大本の座標系と対比することができる。例えば、使用者が、位置を計測して手入力することが可能である。これに代えて、使用者が、壁3上の基準位置に位置標識7を保持し、この基準位置を追跡システム1に計測させ、計測した基準位置を基準座標系15の原点とすることができる。更なる較正処理を行うことも可能である。以下では、説明を簡略化するため、基準座標系15の原点を、基準装置5の位置に設定し、基準座標系15の軸29が垂直、即ち重力方向に平行であるものとし、基準座標系15の零方向30は、水平面において、例えば北など、基本となる既知の方向を向くものとする。以下では、基準座標を、水平方向31の角度、垂直方向32の角度、及び原点、即ち基準装置5の位置までの距離を用い、球座標として示すものとする。
基準装置5は三脚33を有する。三脚33は、基準装置5を安定した状態で設置するために用いられる。即ち、例示した三脚33は、平坦でない地面に簡単に設置を行うのに適している。単一のスタンドや、4本以上の脚を有するなど、別の構造のものを用いることも可能である。
基準装置5は、三脚33の上に設けられたスイベル台34を有し、このスイベル台34は、軸29の周り、または2つの軸周りに、回転または揺動可能となっている。スイベル台34の向きは、1つの変動軸についての角度、または2つの変動軸についての2つの角度によって示される。技術的理由から、変動軸に直交する平面において、零方向30に対し、それぞれの角度を求めるのが好ましい。例示したスイベル台34は、垂直な軸29周りにのみ回転可能な回転式プレートである。その方向は、固定された仰角bと、変化する水平角aとを有している。例示したスイベル台34は、軸29周りの一方向にのみ回転する。別の構成として、或いは基準装置5の機構として、スイベル台34は、2つの角度限界値の間、例えば90°の範囲で、軸29周りに周期的に正転と反転とを繰り返すようにすることも可能である。
駆動機構35が、制御によってスイベル台34を回転または揺動させる。駆動機構35は、例えば電動モータとギヤユニットとを備える。スイベル台34は、基準座標系15におけるスイベル台34の向きを検知するエンコーダ36を有する。1軸回転式のスイベル台34の場合、エンコーダ36は1つの角度を記録し、2軸回転式のスイベル台34の場合、エンコーダ36は、2つの角度を演算して方向を求める。エンコーダ36は、様々な構成で具現化することができる。例えば、角度センサ、磁気式のインクリメンタルロータリエンコーダ、光学式の格子円盤型ロータリエンコーダ、等間隔目盛37を設けた誘導式の検知円盤型エンコーダなどがある。エンコーダのもう1つの例は、回転制御されたモータ及びタイマに基づくものであり、回転数と時間とから角度が演算される。エンコーダ36は、零方向30を用いて較正が行われる。エンコーダ36の較正は、例えば、零方向30に対応して特定の零マーク38をスイベル台34に設け、スイベル台34が回転する度に繰り返すようにしてもよい。
基準装置5は、光線用の光源39を有する。この光源39は、低拡散性の平行光線である光線40を発する。光源39は、例えばレーザダイオードを有したレーザ光源であるのが好ましい。光線40は、壁3上に光の点8を生成する。この光の点8は十分に小さく、例えば3mm未満の径とすることで、十分な間隔分解能を確保する。光の点8の形状は、円形または楕円形とするのが一般的である。例えば回折格子などの適切な光学機器を用いることにより、光線40の断面の形状を様々な形状とし、光の点8の形状を、例えば菱形状、十字状、またはリング状などにすることも可能である。光の点8は、赤外線領域の不可視光線による点とするのが好ましい。
光線40の照射方向41は、スイベル台34によって定められる。構成を簡略化するため、光線40は軸29を起点として発せられるものとして説明を行う。照射方向41は、2つの角度によって示され、以下では、これら2つの角度を、水平角a及び仰角bとするが、これらに限定されるものではない。スイベル台34の移動により光線40も移動し、光線40を移動させることにより、予め定められた手順で水平角a及び仰角bの少なくとも一方を変化させる。照射方向41は、駆動機構35を用い、予め定めた手順で繰り返し変更される。照射方向41は、例えば回転式プレートの回転角速度を一定にすることにより、予め定められた一定の繰り返し頻度で繰り返し変化するのが好ましい。
一実施形態において、光源39は、スイベル台34上に配置される(図1)。また、光線40は、例えば導光装置などの光学装置42により案内するようにしてもよい。光学装置42の照射開口は、スイベル台34によって動くようになっている。別の実施形態(図5及び図6)では、光線40の向きを変えるための、ビームスプリッタ42、ミラー、または類似する光学的装置が、スイベル台34に配置されている。三脚33上に設置された光源39は、ビームスプリッタ42内に光線40を照射する。例示したビームスプリッタ42は、軸29に対して傾斜した照射方向41に光線40を発する。光線40の仰角bは一定である。スイベル台34を軸29周りに回転させると、光線40も軸29周りに回転し、光線40の水平角aが、スイベル台34と同じ角速度で変化する。回転する光線40は、円錐体を描く。平坦な壁3上では、この円錐体との交差によって生じる放物線に沿って、光の点8が移動する。光線40の照射方向41とスイベル台34の向きとは、仰角bだけ相違しているが、この仰角bは、基準装置5において予め一定値に規定されているので、スイベル台34の方向から照射方向41を演算したり、またはその逆に照射方向41からスイベル台34の方向を演算したりすることは容易である。以下では、光線40の照射方向41とスイベル台34の向きとを同義に取り扱うものとする。2軸回転式のスイベル台の場合も、その向きと照射方向41とは同義とする。
また、基準装置5は、計測方向44における壁33までの基準装置5の距離dを求める距離計測ユニット43を備える。距離計測ユニット43は、例えば、計測方向44に計測用光線45が照射され、その反射光が計測方向44から入射する際の、遅延時間の計測結果と干渉の計測結果との組み合わせに基づいて、距離の検出を行う。距離計測ユニット43は、例えばレーザダイオードなどからなる光源を自身が備えていてもよい。計測用光線45の調整は、例えばレーザダイオードへの供給電流を介して行うようにしてもよい。距離計測ユニット43は、光源39の光線40を用い、例えば、電気・光学変調器または音響・光学変調器により、遅延時間の計測及び干渉の計測を行うべく、周波数及び振幅の少なくとも一方を調整するようにしてもよい。反射された計測用光線45がもとの光線と干渉することで生じるビート信号が、光検出器によって記録される。距離計測ユニット43は、計測用光線45が通過した絶対パス長、即ち距離dを、ビート信号から求める。十分な計測精度を得るには、計測に約0.1秒を要する。上述した距離計測ユニット43は、別の形式の光学式距離計測ユニットとすることもできる。
計測方向44は、スイベル台34の向きによって予め定められる。例えば、計測用光線45は、スイベル台34上に設けられたビームスプリッタ内に導入される。これに代え、スイベル台34上に距離計測ユニット43を設けてもよい。計測方向44は、スイベル台34が回転または揺動する際に変化する。例示した回転式プレートの場合、基準装置5の距離dは、様々な水平角aの計測方向44において求めることができる。この例では、計測方向44が、一定の仰角bとなるように、垂直方向の軸29に対して傾斜している。本実施形態において、仰角bは、ビームスプリッタ42によって予め定められる。スイベル台34が回転すると、計測方向44は円錐を描く。計測方向44とスイベル台34の向きとの関係は明確であるので、以下では両者を同義に取り扱うものとする。
例示した実施形態において、光線40及び計測用光線45は、別個に生成される。このため、照射方向41と計測方向44とは、例えば平行な状態でわずかにずれている可能性がある。このようなずれは、構造上の事項として把握されるものであって、角度及び距離を演算する際に補正することができる。また、光線40と計測用光線45とは、例えば逆方向(図示せず)など、互いに明らかに相違する方向に照射されるようにしてもよい。スイベル台34は、光線40の照射方向41が、もとの向きの計測方向44と一致または平行となるように、補正のための補足的な向きに回転させてもよい。このような補正は、基準装置5が取りうる計測方向44毎に適用される。また、もとの向きと補足的な向きとの組み合わせは、いずれも把握されて保管される。これらの組み合わせに応じ、例えば距離の計測の際に、計測方向44の向きを、これに対応する光線40の向きに対して補正するような制御を行うことも可能である。別の実施形態では、計測用光線45に対し、別個の光源39を設けず、光線40は、距離計測ユニット43に組み込まれる。距離計測ユニット43は、距離の計測の際だけ、または継続的に光線40に対する調整を行い、この光線を計測用光線45として用いるようにしてもよい。この場合、光線40及び計測用光線45は、同軸状となる。光線40と計測用光線45とを最終的に同軸状に配置することが可能であり、或いは適切な手段によって再現することが可能であるので、以下では、照射方向41と計測方向44とが一致するものとする。
基準装置5は、自立した状態で、部屋の中に設置される。光線40、即ち光の点8は、追跡対象の位置標識7が置かれた壁区域20を横切って移動する。このとき、部屋の中にある別の物体の陰になる可能性があることに留意する必要がある。基準装置5は、移動し続ける光の点8を、壁3上に投射する。光線40の移動手順は、スイベル台34及び駆動機構35によって予め規定されている。回転式プレートを用いた好ましい実施形態で、駆動機構35の回転速度を一定とした場合、水平角aは、一定割合で変化し、一巡すると再び同じ動きを繰り返す。光の点8によって壁3上に描かれる線は、壁3の形状及び向きに応じたものとなる。
光線40の動きと画像9の記録とは、対応付けユニット46によって同期化され、ある時点で記録された画像9について、これに対応する光線40の照射方向41を求めることができるようになっている。
対応付けユニット46は、光線40の一定の角速度と、移動計測装置6内の固定クロック発振器24とに基づき作動する。基準装置5は、一定の角速度で回転式プレートを回転させる。回転式プレートの零マーク38がエンコーダ36を通過すると、即ち光線40が零方向30に向くと、直ちに、基準装置5が無線モジュール47を介して同期信号を発信する。この同期信号により、移動計測装置6のカウンタ48がリセットされる。固定クロック発振器24は、カメラ17のトリガ23を作動させ、カウンタ48をインクリメントする。この結果、角速度と、最後に同期信号が発せられてからカウンタ48によって計測された時間間隔との積によって、照射方向41の水平角aが求められる。
例示した対応付けユニット46は、トリガ信号を繰り返しエンコーダ36及びカメラ17に送信する主クロック発振器49を用いる。トリガ信号の送信は、無線方式で行うのが好ましい。このトリガ信号に応答し、エンコーダ36は、スイベル台34の向き、即ち光線40の照射方向41を求める。求めた照射方向41は、対応付けユニット46に送られる。対応付けユニット46の、例えばFIFO形式の第1シフトレジスタ50が、照射方向41を保管する。また、このトリガ信号に応答し、カメラ17が画像9の記録を行う。トリガ信号の発生頻度により、画像9の記録頻度が定まる。主クロック発振器49は、基準装置5、移動計測装置6、または別個のコントロールユニットに設けることができる。画像9は、第1シフトレジスタ50と同じ長さを有した第2シフトレジスタ51に保管される。また、画像分析ユニット26は、画像9の代わりに、撮像した光の点8の画像座標x1,y1を、第2シフトレジスタ51に保管することもできる。照射方向41と画像9とは、第1シフトレジスタ50及び第2シフトレジスタ51の双方の、同じインデックスが付された保管場所にある。このインデックスは、その画像9が記録された時点を示すものである。要求があると、対応付けユニット46は、例えば、最も古いインデックスの照射方向41と画像座標x1,y1とを出力した後、このインデックスを削除する。画像9の保管及び分析には、エンコーダ36による読み込みよりも長い時間を要するのが一般的であり、このことを、これら別個に設けられたシフトレジスタによって補う。更に、これにより、以前の画像9の分析が完了する前に、画像9を記録することも可能となる。対応付けユニット46は、照射方向41の角速度が変化したときに、使用するようにしてもよい。
対応付けユニット46は、イベント駆動型の制御方式で作動させることも可能である。例えば、移動計測装置6は、最新の照射方向41に関し、これに対応する計測方向44における計測結果dがある場合に限り、画像9を記録する。初期設定段階の際には、複数の別個の計測方向44で距離の計測が行われる。得られた距離dと、これに対応する計測方向44とは、参照データベース52に保管される。追跡段階の際には、エンコーダ36がスイベル台34の向きを継続的に計測する。対応付けユニット46は、最新の照射方向41を、参照データベース52に保管されている計測方向44と対比する。対応付けユニット46は、これらに合致するものがあると、トリガ信号をカメラ17のトリガ23に送信し、これに応答して、カメラ17が画像9を記録する。最新の照射方向41、即ち最新の計測方向44と距離dとが、第1シフトレジスタ50に取り込まれるようにしてもよい。画像分析ユニット26は、光の点8の画像座標x1,y1を求め、第2シフトレジスタ51に書き込む。
以下では、基本的な追跡段階について説明するが、この追跡段階では、前述した移動計測装置6及び基準装置5を用い、壁3上に位置標識7で指し示す部位2の位置53が求められる。この追跡方法においては、壁が平坦で垂直であると仮定している。使用者は、移動計測装置6のカメラ17を水平に、即ちカメラ17の撮影方向18が水平面にあるようにする。更に、指し示されている部位2が、カメラ17の視野19内に入るように、即ちカメラ17の各画像9内に現れるように向きを調整する。基準装置5は、移動計測装置6から距離を置いて部屋の中に設置される。
基準装置5は、一定の角速度で、回転式プレートを回転させる。移動計測装置6は、例えば10msの間隔で継続的に画像9を記録する。記録された画像9の数は、カウンタによってカウントされ、基準装置5が、光線40の零方向30に対応する同期信号を発すると、このカウンタがリセットされる。画像分析ユニット26が、画像点Pで撮像された光の点8を、最新の画像9内に検出すると、そのときのカウンタ値が記録される。従って、このカウンタ値は、この画像9が記録された時点tに相当するものとなる。
画像分析ユニット26は、画像9において撮像された光の点8である画像点Pの画像座標x1,y1を求める。また、同じ画像9において、画像分析ユニット26は、指し示された部位2が撮像された画像点S及びその画像座標x0,y0を求める。部位2に対応する画像座標x0,y0は、別の画像9でも求めることが可能であり、そのために、いずれの画像9も、同じ撮影方向18で記録する必要がある。画像分析ユニット26は、画像9において、光の点8を撮像した点である画像点Pと、部位2を撮像した点である画像点Sとの距離rを求める(例えば、r=||x1−x0,y1−y0||)。距離rが閾値に達していない場合、即ち画像点Pと画像点Sとが近接していて、壁3上の実際の光の点8も、指し示された部位2に近い場合、その画像9が更なる処理のために選択される。一方、そうでない場合には、その画像9が廃棄され、画像9における距離rが閾値より小さくなるまで、画像9の記録が行われる。壁3が垂直で、光線40が垂直な軸29周りにのみ回転する場合、画像点Pと画像点Sとの水平方向の距離d=x1−x0のみが、閾値との比較対象となる。
カウンタ値、またはクロック信号の間隔とカウンタ値との積として求めた時間間隔tが基準装置5に伝達される。基準装置5の対応付けユニット46は、この時間間隔tから、一定の角速度に基づいて、スイベル台34の向き、即ち零方向30に対する水平角aを演算する。スイベル台34の向きによって特定される光線40の照射方向41は、撮像された光の点8の画像点に対応付けされる。
対応付けユニット46は、照射方向41における壁3までの基準装置5の距離dを求める。対応付けユニット46は、様々な計測方向44における壁3までの基準装置5の距離dが保管されている参照データベース52にアクセスする。参照データベース52は、基準装置5の設置後直ちに、初期設定段階において、対応する距離計測値がロードされるのが好ましい。例えば、対応付けユニット46は、照射方向41に対して最も偏差が小さい計測方向44について、参照データベース52をサーチし、該当する距離dを採用する。これに代え、照射方向41に近い計測方向44を使用者が選択するようにしてもよい(図7)。照射方向41の距離dは、これに近似する2つの計測方向44における距離d1と距離d2とから、補間によって求めてもよい。壁3が平坦で垂直であるとした場合、異なる水平角aを有した2つの計測方向44は、指定した照射方向41における距離dに十分に高い精度をもたらすものとなる。計測方向44は、移動計測装置6の視野19の外側にあってもよい。
例示した実施形態では、基準座標系15における光の点8の座標は、距離dと、水平角a及び一定の仰角bから得られる照射方向41とにより、正確に求めることができる。光の点8は、指し示された部位2に近接しているので、少なくとも水平角aに関し、光の点8の距離dと当該水平角aとが、指し示された部位2に対して採用される。垂直な壁3の場合には、光線40の垂直方向の画像座標y1、光線40の水平角a、距離d、及び光線40の一定の仰角bに基づき、更なる計測を行うことなく、指し示された部位2の仰角bを演算することが可能である。求められた部位2の座標は、実用的な目的から、建築業界で一般的なデカルト座標で、使用者に対して表示される。
以下では、壁3上に指し示された部位2に対する有用な追跡段階について説明するが、基本的な追跡段階に関して既に説明したものと同様の部分については、説明を簡略化している。ここでも、壁3は、垂直で概ね平坦であるものとする。基準装置5は、一定の角速度で、垂直な軸29周りに光線40を回転させる。移動計測装置6は、例えば同期信号を用い、光線40の回転に同期して作動する。
カメラ17は、壁3上の2つの異なる位置で、光の点8を撮影する。このとき、カメラ17の撮影方向18は一定に維持される。カメラ17は、例えば短かい露光時間で複数の画像9を記録することができる。この露光時間は、拡散する環境光に比べて強力に集中させて明るくした光の点8を用い、良好な信号雑音比を得るため、1msの範囲内にある。トリガ23により、画像9が記録された時点が画像9毎に定まる。画像分析ユニット26は、これら画像9の中から、光の点8が第1画像点P1で撮像されている第1の画像9を探し出す。そして、この第1の画像9が記録された時点t1が、第1画像点P1に対応付けられる。更に、画像分析ユニット26は、複数の画像9の中から、光の点8が第2画像点P2で撮像されている第2の画像9を探し出す。第2画像点P2は、第1画像点P1とは相違したものでなければならない。もしそうでない場合には、画像分析ユニット26が適切な第2の画像9を、もう1つ探し出す。第2の画像9が記録された時点t2が、第2画像点P2に対応付けられる。カメラ17による画像9の記録、及び光の点8を用いた画像9の探索は、順次実施してもよいし、並行して実施してもよい。図8は、一例として重ね合わせた第1の画像9と第2の画像9とを示している。
カメラ17は、画像分析ユニット26が、画像9において、第1画像点P1で撮像された光の点8を検知するまで(第1の時点t1)、画像9を記録する。カメラ17は、第1の時点から短い時間間隔をおいた第2の時点t2で画像9を撮像し、光の点8が第2画像点P2で撮像される。この短い時間間隔は、スイベル台34のわずかな回転に相当するものであり、光の点8は、カメラ17の視野19の範囲内に残っている。また、カメラ17は、上述した時間間隔にほぼ相当する露光時間適用することもできる。この場合、光の点8は、画像9内に線を描き、その両端部分が、上述した第1画像点P1及び第2画像点P2に相当する。従って、第2の時点t2は、露光時間の終了時点となる。
画像分析ユニット26は、第1画像点P1の画像座標x1,y1及び第2画像点P2の画像座標x2,y2を求める。更に、画像点Sについては、指し示された部位2が画像9に撮像されている点の画像座標x0,y0が求められる。投射された光の点8に対する、指し示された部位2の相対位置r(rx,ry)を求めることが可能である(例えば、rx=x0−x1/x2−x1)。壁3が概ね平坦である場合、画像9における、画像点Sに対する第1画像点P1及び第2画像点P2の相対位置は、壁3上の指し示された部位2に対する光の点8の相対位置に等しくなる。
対応付けユニット46は、2つの時点t1,t2における、光線40の照射方向41、及び当該照射方向41における壁3までの距離dをそれぞれ求め、従って、第1の時点t1及び第2の時点t2での基準座標系15における光の点8の絶対位置を、それぞれ求める。指し示された部位2の相対位置は、光の点8の絶対位置を用い、絶対位置に変換することができる。求められた絶対位置は、使用者に対して表示される。
移動計測装置6は、イベント駆動型の制御方式で画像9を記録するのが好ましい。移動計測装置6は、第1の時点t1で、光の点8が画像9の左縁部に撮像され、第2の時点t2で、光の点8が画像9の右縁部に撮像されるように、画像9の記録を最適化する。カメラ17は、初めに、光の点8が第1の画像9内に撮像されるまで、所定の時点で繰り返し画像9を記録する。時点t0において、この画像9が記録される。スイベル台34の既知の回転周期Tで、基準装置5は、光線40の向きを同じ照射方向41に戻すことになる。移動計測装置6は、第1の時点t1で画像を記録した後、次の画像を、回転周期Tよりも幾分短い時間間隔で記録する。画像9において、次に撮像された光の点8は、右縁部または左縁部の方にずれる。時点t0は、光の点8が、画像縁部から所望の距離、例えば画像幅の20%未満の距離で記録されるまで、複数回にわたって繰り返し適用される。第1の画像9が記録され、これに対応する第1の時点t1が定まる。光の点8は、第1の時点t1の後に、回転周期Tより長い時間間隔で画像を記録することにより、反対側の縁部に向けて位置をずらすようにしてもよい。次の時点は、光の点8が、反対側の画像の縁部まで所望の距離で撮像されるまで、複数回にわたって繰り返し適用される。第2の画像9が記録され、これに対応する第2の時点t2が定まる。画像9の左側縁部または右側縁部にある第1画像点P1及び第2画像点P2で、それぞれ光の点8が撮像された第1の時点t1及び第2の時点t2に基づき、対応付けユニット46は、第1の時点t1及び第2の時点t2で壁3上の光の点8が撮像されたときの、基準装置5からの照射方向41を求める。
特定のそれぞれの計測方向44における距離dは、初期設定段階のときに計測され、参照データベース52に保管されるのが好ましい。初期設定段階は、例えば、基準装置5を新たな位置に設置した後、直ちに実行される。更に、この初期設定段階は、一定の時間間隔で繰り返してもよいし、使用者が手動で実行させるようにしてもよい。
初期設定段階の際には、追跡段階と同様の手順により、スイベル台34を回転または揺動させるのが好ましい。例示したスイベル台34は、垂直な軸29周りにのみ回転する。但し、スイベル台34は、追跡段階よりもゆっくりと回転する。
スイベル台34の向きは、例えば、0.5°〜2°の増し分で段階的に変化する。スイベル台34は、段階的に回転する毎に静止させることが可能である。距離計測ユニット43は、スイベル台34の向きを変えることで得られる非連続的な個々の計測方向44における壁3までの距離dを計測する。これに代え、例えばスイベル台34を毎秒10°未満の角速度でゆっくりと連続的に動かすようにしてもよい。この場合、距離計測ユニット43は、予め定められた時間間隔で壁3までの距離dを計測することにより、非連続的な個々の計測方向44における距離dを得る。いずれの場合においても、それぞれの向きは、エンコーダ36によって求めるのが好ましい。それぞれの向きに関し、対応付けユニット46は、計測方向44を求め、計測した距離dと共に、参照データベース52に保管する。計測には多くの時間を要するので、それぞれの方向付けは、距離計測の際に1回だけとするのが好ましい。初期設定段階は、例えば軸29周りに光線40を1回転させると終了する。
初期設定段階では、角度変位の割合が、0.2Hzを下回るものとなる。2mから50mの範囲の距離についての、光学式距離計測装置の計測周期は、技術的に制限される。追跡システム1は、初期設定段階の後、追跡段階に切り換えられる。このとき、スイベル台34の角速度は大幅に増大したものとなる。追跡段階において、スイベル台34は、角度変位の割合が10Hzを上回る角速度で、軸29周りに回転する。移動計測装置6が手動方式の場合には、特に高い角速度が必要となる。
初期設定段階は、定期的に繰り返してもよい。更に、追跡段階を中断して行うことも可能である。
使用者または移動計測装置6が、計測方向44における距離の計測を求める場合には、もう1つの方法が用いられる。このような目的のため、基準装置5は、初期設定段階に切り換えられる。スイベル台34が回転し、指定の計測方向44となったときに、エンコーダ36がトリガ信号を発信する。距離計測用として、計測用光線45が計測方向44に照射される。計測した距離dは、参照データベース52に保管される。このように個別に計測を行うのに要する労力は、比較的大きなものとなる。第1に、スイベル台34を低い各速度に減速する必要があり、使用者は、光学システムが安定するまで待たなければならない。更に、エンコーダ36を用い、既存の計測方向44に関する値を得る場合に比べ、特定の計測方向44についての作業を新たに始める方が、長い時間を要するものとなる。
また、初期設定段階は、完全に省略することも可能である。例えば、内部空間の平面図がデータベース54に保管されている。使用者は、ある位置に基準装置5を設置し、基準装置5の零方向30を合わせる。位置及び零方向30は、基準装置5に取り込まれる。対応付けユニット46は、平面図における様々な照射方向41の距離を計測し、それらを追跡段階用として参照データベース52に保管する。この初期設定段階は、既存の平面図と実際の内部空間との間に十分な相関関係がある場合に、当該既存の平面図に対してのみ機能する。
追跡段階では、内部空間にある移動計測装置6の絶対位置が求められる。この絶対位置は、基準装置5から移動計測装置6までのベクトル55によって示される。追跡段階は、移動計測装置6の同一の視野18内での、壁3上の少なくとも3つの異なる部位2における光の点8の検出に基づくものである。説明を簡略化するため、以下では、平坦で垂直な壁について説明する。但し、追跡段階は、このことを必須とするものではなく、壁は、垂直方向に対して傾斜していてもよい。
例示する基準装置5は、一定の角速度で、垂直な軸29周りにスイベル台34を回転させる。光線40の照射方向41は、一定の繰り返し頻度で変化する。水平角aが、この角速度で変化し、仰角bは一定に維持される。
移動計測装置6は、例えば三脚16の上に、水平に向くように設置される。カメラ17は、同じ視野18内で3つの異なる撮像の方向28にある光の点8を、3つの異なる画像点P1,P2,P3で撮像する。これら一連の3つの画像9は、1つの画像9に重ね合わせ、図10に示されている。これらの画像9は、複数回の露光により、1つの画像9にまとめて記録したものとすることも可能である。これら一連の画像は、同一の撮影方向18によるものであって、光の点8が撮像されていればよいので、必ずしも複数の画像9としなくてもよい。
移動計測装置6は、光の点8が撮像された点が3つの画像点P1,P2,P3であることを検知するため、イベント駆動型の制御方式で画像9の記録を行うようにするのが好ましく、これら光の点8は、視野19に大きく分散しているのが好ましい。例えば、移動計測装置6は、画像9の両縁部に位置する画像点P1及び画像点P3、並びに画像9の中央部分近傍に位置する画像点P2のそれぞれで光の点8が撮像されるように、画像9を順次記録する際の時間間隔を適宜調整することができる。また、画像9の記録は、照射方向41が、参照データベース52に保管されている計測方向44と合致する時点に限定して行うことも可能である。これに対応するトリガ信号は、基準装置5から送出するようにしてもよい。このようにすることは、例えば洗面台などのような突出物があるなどして、壁が平坦でない場合に、特に有用である。
移動計測装置6は、光の点8が、3つの画像点P1,P2,P3でそれぞれ撮像された3つの時点t1,t2,t3を記録する。対応付けユニット46は、これら3つの時点t1,t2,t3のそれぞれにおける照射方向41を求める。例示する実施形態において、照射方向41は、3つの画像点P1,P2,P3のそれぞれに対し、順に増大していく水平角a1,a2,a3を有している。更に、対応付けユニット46は、例えば参照データベース52を参照することにより、それぞれの照射方向41における壁3までの基準装置5の距離d1,d2,d3を求める。これにより、壁3上における光の点8の、基準装置5に対する座標K1(a1,d1),K2(a2,d2),K3(a3,d3)が判り、それらは、容易に画像点P1(x1,y1),P2(x2,y2),P3(x3,y3)に対応付けることができる。基準装置5に対するカメラ17または移動計測装置6の相対位置、即ちベクトル55は、少なくとも水平面において、正確に求めることができる。例えば、ベクトル55は、三角法の関係に基づいて演算することができる。
カメラ17の位置の検出は、以下のような考え方によるものである。壁3上における2つの光の点8の距離dは、対応する2つの画像点P1,P2の確定した距離dに変換される。確定した距離dは、壁3までのカメラ17の距離22、及び壁3に向く撮影方向18という2つの変数に依存する。従って、これら変数、即ち距離22及び撮影方向18を求めるには、2組の光の点8があればよい。これら2組の光の点8は、1つの光の点8を共用することもできる。カメラ17が水平に向けられていなければ、カメラ17の垂直方向の向きを求めるために、3組目の光の点8として、第4の光の点8が必要になる。この場合、これら4つの画像点は、1つの直線上になくてもよい。
図11は、更に改善した基準装置56を示している。基準装置56は、上述した基準装置5の特徴を全て採用しており、図5と図11とでは、それらに同じ参照符号を用いている。
スイベル台34は、垂直な軸29周りにのみ回転または揺動可能となっているのが好ましい。
基準装置56は、互いに異なる2つの照射方向41,58に向けて、2つの光線40,57を照射する。これらの照射方向41,58は、仰角b及び仰角cが相違しているのが好ましい。これに代え、2つの光線40,57を互いに平行とすると共に、垂直な軸29に沿って20cm以上離すようにしてもよい。第1の光線40は、壁3上に第1の光の点8を生成し、第2の光線57は、壁3上に第2の光の点59を生成する。第1の光の点8は、垂直方向において、第2の光の点59からずれた位置にある。2つの光線40,57は、同じ光源39によって生成するのが好ましい。この場合、1つの光線が、ビームスプリッタ60により、2つの光線40,57に分離される。
また、基準装置56は、2つの計測用光線45,61も生成する。第1の計測用光線45は、計測方向44に照射され、当該計測方向44から受光されるのが好ましく、この計測方向44は、第1の光線40の照射方向41と同じであるのが好ましい。第1の光線40の照射方向41と第1の計測用光線45の計測方向44とは、例えば一定の水平角aだけずらすこともできる。スイベル台34は、それぞれの計測方向44で光線40が照射されるように、回転または揺動させることができる。照射方向41と計測方向44とは、関連する計測誤差が許容範囲内である限り、わずかなずれを有していてもよい。第2の計測用光線61は、第2の光線57に対し、第1の光線40に対する第1の計測用光線45の関係と同様の関係にある。第2の計測用方向62は、仰角cを有するのが好ましい。第1の計測方向44における距離dは、第2の計測方向62における距離eとは異なるのが一般的である。
基準装置56は、切換式シャッタ64を有していてもよいが、この切換式シャッタ64は、ビームスプリッタ60の射出側に設けるのが好ましい。切換式シャッタ64は、第1の計測用光線45と第2の計測用光線61とを別個に遮断することが可能である。例示した切換式シャッタ64は、2つの揺動フラップを有していてもよい。好ましい実施形態では、液晶表示素子を基本構成とし、個別に遮光できるようにした2つのガラスプレートを用いる。切換式シャッタ64により、単一の距離計測ユニット43を用いて距離を計測することが可能となる。距離の計測作業の際、切換パルスを受ける度に、一方のガラスプレートのみが透明になることにより、第1の計測用光線45及び第2の計測用光線61の一方のみが照射され、他方が遮断される。距離の計測は、初期設定段階において行われる。スイベル台34は、低い角速度で、垂直の軸29周りに第1の計測用光線45及び第2の計測用光線61を移動させる。
例えば、第1の周期では、上側の第2の計測用光線61が遮断され、第2の周期では、下側の第1の計測用光線45が遮断される。切換式シャッタ64は、例えば、エンコーダ36によって零方向30が検出されることで同期信号が生じると、透明になるガラスプレートを切り換えるようにしてもよい。
切換式シャッタ64は、1以上の光線40,57を一時的に遮断するために使用することもできる。追跡段階では、初めに、全てのガラスプレートが透明になっていること、即ち全ての光線40,57が壁3に照射され、互いに位置のずれた複数の光の点8,59を生成するのが好ましい。画像9内に光の点8,59を検知すると、投射されている光の点8に対応する光線40を検知するため、1以上の光線40,57を遮断するように、移動計測装置6が要求することができる。例えば、スイベル台34のちょうど1回転の周期の後に、もう1つの画像9が記録され、光の点8がまだ画像9内に撮像されているか否かのチェックを行う。このとき、遮断された光線40に対応する光の点8は、画像9の中に見出すことができなくなる。
例示した基準装置56は、2つの光線40,57と、2つの計測用光線45,61とを有している。光線40,57の数と、計測用光線45,61の数とは同じであるが、2つに限定されるものではなく、様々な仰角b,cを有した8つまでの光線40とするのが妥当である。ビームスプリッタ60は、光源39及び距離計測ユニット43から光線40及び計測用光線45を生成するための、簡易な例であるが、これに代えて、複数の光源と複数の距離計測ユニットとを用いることも可能である。
図12は、改善した基準装置65を示している。基準装置65は、前述した基準装置5の特徴を全て採用しており、図5と図12とでは、それらに同じ参照符号を用いている。基準装置65は、基準装置56と組み合わせることも可能である。
スイベル台34は、垂直な軸29周りにのみ回転または揺動可能とするのが好ましい。
基準装置65は、2つの光線40,66を、少なくとも水平角aが相違する2つの異なる照射方向41,67に向け、同時に照射することができる。これら照射方向41,67の角度差daは一定であり、第1の照射方向41が判れば、第2の照射方向67も正確に求めることができ、その逆も同様である。従って、基準装置65は、壁3上に、第1の光の点8を生成すると共に、そこから水平方向にずれた位置に、第2の光の点68を生成する。角度差daは、基準装置65及び移動計測装置6の設置の際に、両方の光の点8,68が、画像9内に同時に撮像されるように選定するのが好ましい。角度差daは、視野19の水平角の50%〜80%の範囲内とするのが好ましい。
基準装置65は、第1の計測方向44に照射され、当該第1の計測方向44から受光されるのが好ましい第1の計測用光線45を有する。第1の計測方向44は、第1の照射方向41と組み合わされ、両者は同一直線上にあるのが好ましい。第1の照射方向41と第1の計測方向44とは、一定の角度だけ相違している場合もあるが、それぞれの計測方向44に向けて光線40を照射するように、相違する角度の分だけスイベル台34を調整することができる。
2つの照射方向41,67が同じ仰角bを有する場合は、第2の計測用光線69を省略してもよい。スイベル台34は、第2の照射方向67と組み合わされる第2の計測方向63における距離の計測を行うため、角度差daの分だけ回転させるだけでよい。2つ、またはそれ以上の計測用光線45,69を用いる場合には、切換式シャッタ64が設けられる。この切換式シャッタ64により、計測用光線45及び計測用光線69のうちの一方のみが通過し、他方が遮断されるようにすることが可能となる。制御パルスを用い、2つの計測用光線45,69のいずれを通過させるかを選択することが可能である。
追跡段階の際には、移動計測装置6が、それぞれ異なる画像点P1,P2にある2つの光の点8,68を一度に検知することが可能となっている。最初、カメラ17は、画像内に2つの光の点8のうちの一方のみを撮像することになるのが一般的である。その後の各画像は、回転周期Tよりも短い時間間隔で記録することができる。これにより、光の点8は、画像中で、画像縁部に向けて移動していく。第1の光の点8が画像から外れる前に、第2の光の点68が画像内に出現しない場合には、時間間隔を回転周期Tより長くする。第1の光の点8が画像の縁部に向けて移動していくと、第2の光の点68が画像内に出現する。画像9が時点tで撮像され、このとき、第1の光の点8が第1画像点P1で撮像されると共に、第2の光の点68が第2画像点P2で撮像される。
画像9が記録された時点tに基づき、2つの照射方向41,67が確定する。対応付けユニット46は、時点tにおける、例えば水平角a1など、第1の光線40の第1の照射方向41を求める。第2の光線66の第2の照射方向67は、既に判っている一定の角度差daを第1の照射方向41に加え、例えば水平角a2=a1+daにより求められる。
対応付けユニット46は、参照データベース52から読み出すことにより、第1の照射方向41及び第2の照射方向67に対応付けられた距離d1,d2を求める。
次に、演算ユニット70が、基準装置65から移動計測装置6までのベクトル55を求める。
移動計測装置71は、プロジェクタ72を有していてもよい。移動計測装置71は、特に図3に示すような、前述の移動計測装置6の特徴を全て採用している。移動計測装置71は、これまでに述べた追跡方法の1つにより、自身の位置55及び撮影方向18を求める。
プロジェクタ72は、カメラ17に固定されている機器である。従って、カメラ17に対するプロジェクタ72の位置及び投影方向73は判っている。投影方向73と撮影方向18とは、互いに平行であるのが好ましい。プロジェクタ72は、壁3上に平面図を投影する。移動計測装置71は、自身の無線インタフェース25を介し、この平面図が保管されているデータベース74と通信する。移動計測装置71は、自身の位置55と撮影方向18とを送信する。データベース74は、投影方向73に関して、表示しようとする平面図の部位と傾きとを演算し、その平面図の画像データを移動計測装置71に転送する。例えば、この平面図は、配管、アンカ、貫通孔などを、壁3のどの位置に配置するかを示すものであってもよい。使用者は、投影された平面図を、実際の壁3と対比させることができる。

Claims (13)

  1. 内部空間の壁(3)に指し示された部位(2)の位置(53)を求めるための追跡方法であって、
    指し示された前記部位(2)を、撮影方向(18)に向けられた移動計測装置(6)のカメラ(17)により、第1の画像(9)内に撮像する工程と、
    指し示された前記部位(2)が前記第1の画像(9)内に撮像された第1画像点(S)の画像座標(x0,y0)を求める工程と、
    前記内部空間の前記壁(3)における光の点(8)の移動パターンを生成するために照射方向(41)を変化させるべく予め定めた手順に従って、少なくとも1つの光線(40)を有する光線束を、基準装置(5)の少なくとも1つの軸(29)周りに繰り返し回転または揺動させる工程と、
    前記撮影方向(18)で前記内部空間の前記壁(3)の一連の画像(9)を記録する工程であって、前記一連の画像(9)には、移動する前記光の点(8)の1つが、少なくとも1つの第2画像点(P1,P2)で撮像される工程と、
    前記少なくとも1つの第2画像点(P1,P2)の画像座標(x1,y1;x2,y2)を求める工程と、
    前記一連の画像(9)が記録された時点に基づき、前記少なくとも1つの第2画像点(P1,P2)で前記一連の画像(9)の1つに前記光の点(8)が撮像された時点における前記光線(40)の照射方向(41)を求める工程と、
    求めた前記照射方向(41)における、前記壁(3)までの前記基準装置(5)の前記軸(29)の距離(d1,d2)を、参照データベース(52)に保管されている、前記基準装置(5)を起点とした計測方向(44)における前記壁(3)までの距離の計測結果に基づき求める工程と、
    前記第1画像点(S)の前記画像座標(x0,y0)、前記第2画像点(P1,P2)の前記画像座標、前記第2画像点(P1,P2)に対応する前記照射方向(41)、及び前記第2画像点(P1,P2)に対応する前記照射方向(41)における前記壁(3)までの前記基準装置(5)の前記軸(29)の距離(d1,d2)に基づき、指し示された前記部位(2)の位置(53)を求める工程と
    を備えることを特徴とする追跡方法。
  2. 前記壁(3)の前記一連の画像(9)には、移動する前記光の点(8)の1つが、少なくとも2つの第2画像点(P1,P2,P3)で撮像され、
    前記少なくとも2つの第2画像点、前記少なくとも2つの第2画像点に対応する照射方向(41)、及び前記少なくとも2つの第2画像点に対応する照射方向(41)における前記壁(3)までの前記基準装置(5)の前記軸(29)の前記距離(d1,d2)に基づき、指し示された前記部位(2)の位置(53)を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の追跡方法。
  3. 前記一連の画像(9)のうち、第1の画像(9)が第1の時点(t1)で記録され、第2の画像(9)が前記第1の時点(t1)とは異なる第2の時点(t2)で記録されることを特徴とする請求項1または2に記載の追跡方法。
  4. 前記第1の時点(t1)は、前記移動パターンを生成する前記光の点(8)の1つが、前記画像(9)の一縁部に位置する画像点(P1)で撮像されるように調整され、
    前記第2の時点(t2)は、前記移動パターンを生成する前記光の点(8)の1つが、前記画像(9)の前記一縁部とは別の縁部に位置する画像点(P3)で撮像されるように調整される
    ことを特徴とする請求項3に記載の追跡方法。
  5. 初期設定段階では、
    少なくとも1つの計測用光線(45)を、予め定めた手順で変化する計測方向(44)に向け、少なくとも1つの軸(29)周りに回転または揺動させ、
    前記計測用光線(45)の遅延時間及び干渉の少なくとも一方の計測結果に基づき、前記計測方向(44)のそれぞれにおける前記壁(3)までの前記軸(29)の距離(d)を求め、
    前記計測方向(44)と、前記計測方向(44)に対応して求めた前記軸(29)の前記距離(d)とを前記参照データベース(52)に保管し、
    追跡段階では、
    前記光線(40)の照射方向(41)における距離(d)を、前記照射方向(41)に合致する前記計測方向(44)を用いて前記参照データベース(52)から求め、或いは前記照射方向(41)に対する前記計測方向(44)の偏差に応じ、前記参照データベース(52)に保管されている距離(d)の加重平均により求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の追跡方法。
  6. 前記初期設定段階の際には、第1の角速度で前記計測用光線(45)を回転または揺動させ、前記追跡段階の際には、前記第1の角速度より大きい第2の角速度で前記少なくとも1つの光線(40)を有する前記光線束を回転または揺動させることを特徴とする請求項5に記載の追跡方法。
  7. 前記少なくとも1つの光線(40)を有する前記光線束を回転または揺動させる手順は、前記計測用光線(45)を回転または揺動させる手順と同一であることを特徴とする請求項5または6に記載の追跡方法。
  8. 前記光線束を、単一の軸(29)周りに回転または揺動させ、前記光線束は、前記単一の軸(29)を含む平面において互いに傾斜した少なくとも2つの光線(40,57)を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の追跡方法。
  9. 前記光線束は、単一の光線(40)からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の追跡方法。
  10. 前記壁(3)の前記部位(2)は、光学的な位置マーク(13)によって指し示されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の追跡方法。
  11. 壁(3)の部位(2)を指し示すための位置標識(7)と、基準装置(5)と、移動計測装置(6)とを有し、前記壁(3)の前記部位(2)の位置を求める追跡システム(1)であって、
    前記基準装置(5)は、
    三脚(33)と、
    少なくとも1つの軸(29)周りに回転または揺動可能に、前記三脚(33)に取り付けられたスイベル台(34)と、
    前記スイベル台(34)の向きに応じた照射方向(41)に向け、光線(40)を壁(3)に照射し、前記壁(3)上に光の点(8)のパターンを生成する光源(39)と、
    前記スイベル台(34)の向きを変更して、前記壁(3)上における前記光の点(8)のパターンを継続的に移動させる駆動機構(35)と、
    前記スイベル台(34)の向きを求めるエンコーダ(36)とを備え、
    前記移動計測装置(6)は、
    トリガ(23)と、
    前記トリガ(23)によって定められる時点において、撮影方向(18)における前記壁(3)の一連の画像(9)を記録するカメラ(17)とを備え、
    指し示された前記部位(2)が前記画像(9)中に撮像された第1画像点(S)の画像座標、及び前記光の点(8)が撮像された第2画像点(P1,P2)の画像座標を求める画像分析ユニット(26)と、
    前記基準装置(56)を起点とする計測方向(44)における前記壁(3)までの距離の計測結果を保管する参照データベース(52)と、
    前記画像(9)のそれぞれが記録された時点に基づき、前記光の点(8)が撮像された前記第2画像点(P1,P2)に対応する前記光線(66)の照射方向を求め、求めた前記照射方向(41)に対応する、前記基準装置(5)を起点とした前記計測方向(44)における前記壁(3)までの前記基準装置(5)の前記軸(29)の距離(d1,d2)を、前記参照データベース(52)に保管されている前記壁(3)までの距離の計測結果に基づき求める対応付けユニット(46)と、
    前記第1画像点(S)の前記画像座標(x0,y0)、前記第2画像点(P1,P2)の前記画像座標、前記第2画像点(P1,P2)に対応する前記計測方向(41)、及び前記第2画像点(P1,P2)に対応する前記計測方向(41)における前記壁(3)までの前記基準装置(5)の前記軸(29)の距離(d1,d2)に基づき、指し示された前記部位(2)の位置を求める演算ユニット(70)と
    を備えることを特徴とする追跡システム。
  12. 前記基準装置は、前記計測方向(44)における前記軸(29)からの距離を求めるための計測用光線(45)を照射する距離計測ユニット(43)を備え、
    前記照射方向(41)は、前記スイベル台(34)の向きに応じて変化する
    ことを特徴とする請求項11に記載の追跡システム。
  13. 前記スイベル台(34)は、垂直な軸(29)周りにのみ回転し、
    ビームスプリッタ(60)が、異なる仰角(b)を有した複数の光線(40)からなる光線束を生成する
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の追跡システム。
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