JP2017521010A - ワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントap - Google Patents

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Abstract

本発明は、ワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法及びAPを提供し、APは、APと局STAでネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得する。本方法は、STAのデータ伝送要求をAPにより受信し、STAの伝送帯域幅上限をAPにより取得し、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第1MCSをSTAへとAPによりデリバリし、第1MCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応し、帯域幅とMCSの対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応し、帯域幅とMCSの対応関係にあるMCS以上である。本発明では、APとSTAでネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が考慮されるだけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、最終的にデリバリされるMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の状況で、STAの伝送帯域幅上限に応じて小さくされ、デリバリされる伝送帯域幅が減る。

Description

本発明の実施形態は、ワイヤレス通信技術に関し、とくにはワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントAPに関する。
WiFi(Wireless Fidelity、ワイヤレスフィディリティ)技術は、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワークの規格であり、WiFiネットワークは、AP(Access Point、アクセスポイント)およびSTA(Station、局)を含む通信ネットワークである。APは、一般に、ネットワークブリッジまたはアクセスポイントと称され、WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)またはLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)のリソースなどのAPのアップリンク部分のネットワークリソースをAPのダウンリンク部分、すなわちAPとSTAとの間の通信ネットワークへと割り当てるために使用される。
現時点において、帯域幅の選択の際には、レート調整アルゴリズムが、WiFi技術において主として採用されている。APが、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って、帯域幅制御テーブルから対応するMCS(Modulation and Coding Scheme、変調符号化方式)を選択する。STAがデータを伝送するためにネットワークへのアクセスを必要とする場合、APは、伝送帯域幅を選択するために、上述のプロセスにおいて選択されたMCSをSTAへとデリバリする。
現時点において、たくさんのレート調整アルゴリズムが存在しており、すべてのレート調整アルゴリズムは、異なる入力パラメータおよび特定の計算方法を有しているが、全体として、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅は、RSSI(受信信号強度指標)、PSR(パケット成功率)、およびPER(パケット誤り率)などのAPとSTAとの間のチャネル品質にもとづいて計算される。研究を通じて、本発明の発明者は、帯域幅の選択の際に上述のチャネル品質だけが考慮される場合、考慮される因子が、通常は包括的でないことに気が付いた。とくには、いくつかの状況において、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、レート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達しない可能性があり、この場合、伝送帯域幅が不適切に大きいだけでなく、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が大きくなり、待ち受け時間が短くなる。
上述の技術的問題を解決するために、本発明の実施形態は、伝送帯域幅が不適切に大きい状況において伝送帯域幅を減らすことによってAPおよびSTA側のデバイスの電力消費を減らしてデバイスの待ち受け時間を延ばすためのワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントAPを提供する。
これに鑑み、本発明の実施形態において、これらの技術的問題を解決するために使用される技術的解決策は、以下のとおりである。
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、アクセスポイントAPが前記APと局STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法であって、
STAのデータ伝送要求をAPによって受信するステップと、
STAの伝送帯域幅上限をAPによって取得するステップと、
伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとAPによってデリバリするステップであって、第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である、ステップを含む、方法を提供する。
第1の態様の第1の可能な実施方式において、本方法は、
ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するステップであって、第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであるステップと、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するステップであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであるステップと
をさらに含み、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとAPによってデリバリするステップは、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップ
を含む。
第1の態様の第1の可能な実施方式に関して、第1の態様の第2の可能な実施方式においては、第1のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップが、第3のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップを含む。
第1の態様の第3の可能な実施方式において、本方法は、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するステップであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであるステップ
をさらに含み、
第1の変調符号化方式MCSをSTAへとAPによってデリバリするステップは、
第3のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップ
を含む。
第1の態様あるいは第1の態様の第1〜3の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第4の可能な実施方式においては、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される。
第1の態様の第4の可能な実施方式に関して、第1の態様の第5の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅にもとづくSTAの伝送帯域幅上限の取得が、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅であることを含む。
第1の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第1の態様の第6の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の方式が、
APのアップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズをAPによって取得するステップと、
リソースブロックのサイズにもとづいてAPのアップリンク部分の伝送帯域幅をAPによって取得するステップと
を含む。
第1の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第1の態様の第7の可能な実施方式においては、STAの必要伝送帯域幅の取得の方式が、
データ伝送要求から伝送データのサービス種別をAPによって取得するステップと、
サービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅をAPによって取得するステップと
を含む。
第1の態様あるいは第1の態様の第1〜第7の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第8の可能な実施方式においては、本方法が、
第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送をAPによって実行するステップと、
ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かをAPによって判断し、小さい場合に、第1のMCSを更新し、更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするステップであって、更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である、ステップをさらに含む。
第2の態様によれば、本発明の実施形態は、送信機と、受信機と、プロセッサとを備えており、送信機はプロセッサへと接続され、受信機はプロセッサへと接続されているアクセスポイントAPであって、
受信機は、局STAのデータ伝送要求を受信するように構成され、
プロセッサは、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するとともに、受信機がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成され、
送信機は、プロセッサが伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成され、
第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である、APを提供する。
第2の態様の第1の可能な実施方式において、プロセッサは、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するとともに、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するようにさらに構成され、第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、
送信機を、プロセッサが伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
送信機を、プロセッサが第3のMCSが第2のMCSよりも小さいと判断する場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第2の態様の第1の可能な実施方式に関して、第2の態様の第2の可能な実施方式においては、送信機を第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成することが、送信機を第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、を含む。
第2の態様の第3の可能な実施方式において、プロセッサは、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するようにさらに構成され、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、
送信機を、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
送信機を、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第2の態様あるいは第2の態様の第1〜3の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第2の態様の第4の可能な実施方式においては、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される。
第2の態様の第4の可能な実施方式に関して、第2の態様の第5の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅にもとづくSTAの伝送帯域幅上限の取得が、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅であることを含む。
第2の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第2の態様の第6の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の方式が、
APのアップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズをプロセッサによって取得することと、
リソースブロックのサイズにもとづいてAPのアップリンク部分の伝送帯域幅をプロセッサによって取得することと
を含む。
第2の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第2の態様の第7の可能な実施方式においては、STAの必要伝送帯域幅の取得の方式が、
データ伝送要求から伝送データのサービス種別をプロセッサによって取得することと、
サービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅をプロセッサによって取得することと
を含む。
第2の態様あるいは第2の態様の第1〜第7の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第2の態様の第8の可能な実施方式においては、
受信機および送信機が、第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行するようにさらに構成され、
プロセッサが、ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、小さい場合に、第1のMCSを更新し、送信機に対して更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示するようにさらに構成され、
更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、アクセスポイントAPを提供し、APは、
APと局STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するように構成された第1の取得モジュールと、
STAのデータ伝送要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、
要求受信モジュールがデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成された第2の取得モジュールと、
伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成されたデリバリモジュールと
を備えており、
第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
第3の態様の第1の可能な実施方式において、APは、
ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するように構成された第3の取得モジュールであって、第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである第3の取得モジュールと、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成された第4の取得モジュールであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである第4の取得モジュールと
をさらに備え、
デリバリモジュールを、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
デリバリモジュールを、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第3の態様の第1の可能な実施方式に関して、第3の態様の第2の可能な実施方式においては、
デリバリモジュールを第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成することが、
デリバリモジュールを、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第3の態様の第3の可能な実施方式においては、APが、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成された第4の取得モジュールであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである第4の取得モジュール
をさらに備え、
デリバリモジュールを第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
デリバリモジュールを第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第3の態様あるいは第3の態様の第1〜3の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第3の態様の第4の可能な実施方式においては、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される。
第3の態様の第4の可能な実施方式に関して、第3の態様の第5の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅にもとづくSTAの伝送帯域幅上限の取得が、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅であることを含む。
第3の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第3の態様の第6の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の方式が、
APのアップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズを第2の取得モジュールによって取得することと、
リソースブロックのサイズにもとづいてAPのアップリンク部分の伝送帯域幅を第2の取得モジュールによって取得することと
を含む。
第3の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第3の態様の第7の可能な実施方式においては、STAの必要伝送帯域幅の取得の方式が、
データ伝送要求から伝送データのサービス種別を第2の取得モジュールによって取得することと、
サービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅を第2の取得モジュールによって取得することと
を含む。
第3の態様あるいは第3の態様の第1〜第7の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第3の態様の第8の可能な実施方式においては、APが、
第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行するように構成された伝送モジュールと、
ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、小さい場合に、第1のMCSを更新し、デリバリモジュールに対して更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示するように構成された判断モジュールと
をさらに備え、
更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
以上の技術的解決策から、本発明の実施形態において、帯域幅の選択の際に、アクセスポイントAPと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が考慮されるだけでなく、局STAの伝送帯域幅上限も考慮され、最終的にデリバリされる変調符号化方式MCSが、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、STAの伝送帯域幅上限に従って小さくされることにより、デリバリされる伝送帯域幅が減らされることを、学ぶことができる。したがって、アクセスポイントAPおよび局STA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
本発明の実施形態における技術的解決策をより明瞭に説明するために、実施形態の説明に必要な添付の図面を、以下で簡単に説明する。当然ながら、以下の説明において、添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、当業者であれば、創造的な活動を必要とすることなく、これらの添付の図面から他の図面をさらに導き出すことができる。
本発明の実施形態による第1の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第2の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第3の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第4の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第1のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第2のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第3のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第4のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第5のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第6のAPの実施形態の概略の構造図である。
現時点において、帯域幅の選択の際には、レート調整アルゴリズム(Autorateアルゴリズムとも称される)が、WiFi技術において主として採用されている。APがSTAへのチャネルを初めて確立させるとき、またはAPとSTAとの間のチャネルの状態が変化する(例えば、STAが移動する)とき、APは、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って、帯域幅制御テーブルから対応するMCSを選択する。STAがデータを伝送するためにネットワークへのアクセスを必要とする場合、APは、STAのデータ伝送要求を受信し、この場合に、APは、伝送帯域幅を選択するために、上述のプロセスにおいて選択されたMCSをSTAへとデリバリする。
現時点において、たくさんのレート調整アルゴリズムが存在しており、すべてのレート調整アルゴリズムは、異なる入力パラメータおよび特定の計算方法を有しているが、全体として、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅は、RSSI、PSR、およびPERなどのAPとSTAとの間のチャネル品質にもとづいて計算される。
研究を通じて、本発明の発明者は、帯域幅の選択の際に上述のチャネル品質だけが考慮される場合、考慮される因子が、通常は包括的でないことに気が付いた。とくには、いくつかの状況において、何らかの制約ゆえに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、レート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達しない可能性があり、この場合、伝送帯域幅が不適切に大きいだけでなく、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が大きくなり、待ち受け時間が短くなる。
しかしながら、本発明の実施形態は、伝送帯域幅が不適切に大きい状況において伝送帯域幅を減らすことによってAPおよびSTA側のデバイスの電力消費を減らして待ち受け時間を延ばすためのWiFi技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントAPを提供する。
以下は、本発明の実施形態における技術的解決策を、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、明瞭かつ充分に説明する。当然ながら、説明される実施形態は、あくまでも本発明の一部の実施形態であり、すべての実施形態ではない。本発明の実施形態にもとづいて創造的な取り組みを必要とすることなく当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本発明の保護の範囲に包含される。
本発明の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、などの用語は、類似の物体を区別することを意図しているが、必ずしも特定の順序または並びを示すものではない。そのような方式で呼ばれた情報が、適切な状況において、本明細書に記載の本発明の実施形態を本明細書に例示または記載された順序とは別の順序で実行できるように入れ換え可能であることを、理解すべきである。さらに、用語「備える」、「含む」、およびあらゆる他の変種は、非排他的な包含を含むことを意味し、例えばステップまたはユニットの列挙を含むプロセス、方法、システム、製品、または装置は、必ずしもそれらのユニットに限定されず、明示的には列挙されておらず、あるいはそのようなプロセス、方法、システム、製品、または装置につきものの他のユニットを含むことができる。
方法の実施形態1
図1を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第1の実施形態を提供する。この実施形態において、APは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得する。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のAPによる取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、APは、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。レート調整アルゴリズムは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するために使用される先行技術のアルゴリズムである。特定の実施例においては、最初にAPが、RSSI、PSR、PER、および他のパラメータなどのAPとSTAとの間のチャネル品質を取得し、次いでレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つを使用することにより、取得したチャネル品質に従って、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を計算する。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S101.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
STAがデータの伝送のためにネットワークへのアクセスを必要とするとき、APが、STAのデータ伝送要求を受信する。要求は、STAによって送信されてよく、例えばSTAが、STA側のユーザが「ビデオ再生」をタップしたときにAPへとデータ伝送要求を送信し、あるいは要求は、APのアップリンク端によって送信されてよく、例えばWAN側またはLAN側がSTAへとデータをプッシュする必要があるときに、WAN側またはLAN側がAPへとSTAのデータ伝送要求を送信する。
S102.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。
研究を通じて、本発明の発明者は、いくつかの用途の状況において、STAの伝送帯域幅上限が実際の伝送帯域幅を制約することに気が付いた。例えば、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、既存のレート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達することができず、伝送帯域幅が不適切に大きいという問題が生じる可能性が高い。したがって、この実施形態においては、STAのデータ伝送要求が受信された後に、帯域幅が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って直接デリバリされることがない。代わりに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限するSTAの伝送帯域幅上限を考慮する必要がある。
S103.APは、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。現時点において、APとSTAとの間のデータ伝送は、いくつかの決まったMCSにだけもとづくことができ、具体的にどのMCSにもとづくかは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅によって決定される。したがって、現時点において、帯域幅とMCSとの間の対応関係は、あらかじめ設定されており、したがってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSは、レート調整アルゴリズムまたは他の方式を使用することによってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が取得された後に、上述の対応関係から決定される。例えば、既存の帯域幅制御テーブルが、上述の対応関係の1つの代表的形態である。ここで、上述の対応関係は、具体的には、特定の通信規格における対応関係であってよく、例えば、具体的には、IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格における対応関係であってよい。
帯域幅制御テーブルなどの帯域幅とMCSとの間の対応関係から或る帯域幅に対応するMCSを選択する多数の実施の方式が存在しうる(これは、本発明のこの実施形態において限定されない)。以下では、ただ1つの随意による実施の方式が、説明のための例として使用される。
或る帯域幅に対応するMCSは、具体的には、帯域幅制御テーブルにおいて、その帯域幅に最も近くかつその帯域幅よりも小さい帯域幅であってよい。例えば、表1に示される帯域幅制御テーブルは、複数のMCSを含んでおり、各々のMCSが、1つの特定の帯域幅に対応している。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応する第2のMCSとして選択することができる。
先行技術においては、APが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接デリバリする。STAの伝送帯域幅上限も、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えばSTAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMSCよりも小さい場合、それは、この場合にAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくする必要があり、すなわちデリバリされるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さくなければならない。しかしながら、MCSが無制限に小さくされて帯域幅が過度に小さくなり、伝送効率に悪影響が及ぶ事例を避けるために、小さくされたMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上でなければならない。当然ながら、この方式にもとづいて選択されるMCSは、より適切である。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、表1に示した帯域幅制御テーブルから選択されるMCSは、MC4であり、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSは、MCS2である。MCS2はMCS4よりも小さいため、このステップにおいて、APは、伝送帯域幅を選択するために、MCS4よりも小さくかつMCS2以上であるMCS、すなわちMCS2またはMCS3を選択し、STAへとデリバリする。例えば、MCS2が選択されてデリバリされる場合、APとSTAとの間の伝送帯域幅は、最終的に、MCS2に対応する帯域幅、すなわち19.5 Mbpsに設定される。
デリバリに最終的に使用されるMCSが伝送帯域幅上限に対応するMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、このステップにおいて、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、好ましく選択されてSTAへとデリバリされる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいとき、それは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSにもとづいてデリバリが実行されると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じる可能性が高いことを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第1のMCSがSTAへとデリバリされ、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上であり、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って減らされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
実際に、先行技術におけるレート調整アルゴリズムは、すでに比較的成熟しており、アルゴリズムは比較的複雑でもある。アルゴリズムそのものが変更される場合、アルゴリズムの複雑さがさらに増し、計算量が増加することに加えて、最終的な帯域幅の選択の効果を予測することがきわめて困難である。しかしながら、この実施形態においては、デリバリされる伝送帯域幅が減らされるとき、既存のレート調整アルゴリズムに変更はない。したがって、この方式は、アルゴリズムの複雑さおよび計算量を増すことなく単純かつ容易に実行でき、最終的な帯域幅の選択の効果を保証でき、先行技術のレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つに適用可能である。
本発明のこの実施形態で、ステップS103 において、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じない場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが直接選択され、STAへとデリバリされる。
本発明のこの実施形態において、ステップS103におけるMCSのデリバリが実行された後で、APは、このステップにおいてデリバリされた第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行する。しかしながら、データ伝送のプロセスにおいて、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが更新される可能性があり、例えばAPとSTAとの間のチャネル状態が変化する(例えば、STAが移動する)ときに、APは、新たなチャネル状態に応じてネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを更新する。この場合、APは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅よりも小さいか否かを判断し、小さい場合には、APは、第1のMCSを更新し、更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSも更新されうることに、注意すべきである。更新に適応するために、最終的にデリバリされる帯域幅をリアルタイムで調節するために、ステップS102およびS103を、この実施形態において周期的に実行することができ、あるいはS103を、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されるたびに再実行することができる。
本発明のこの実施形態において、APがAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限を取得した後で、ネゴシエーション帯域幅および帯域幅上限のそれぞれに応じて、対応するMCSを帯域幅とMCSとの間の対応関係から決定することができ、ネゴシエーション帯域幅と伝送帯域幅上限との間の比較が、MCSを比較することによって実行される。この事例が、以下で実施形態を使用することによって説明される。
方法の実施形態2
図2を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第2の実施形態を提供する。この実施形態においては、APが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得し、ここで第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、40 Mbpsに対応する第2のMCSとして選択して使用することができる。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S201.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
S202.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。
S203.伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得し、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、19.5 Mbpsに対応するMCS2、すなわち20 Mbpsに最も近くかつ20 Mbpsよりも小さい帯域幅を、20 Mbpsに対応する第3のMCSとして選択して使用することができる。
S204.APは、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である。
第2のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたレートにもとづいて選択されたMCSであり、第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限にもとづいて選択されたMCSである。先行技術においては、第2のMCSが直接デリバリされる。しかしながら、STAの伝送帯域幅上限もAPとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えば第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、この場合に、第2のMCSがデリバリされたならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくし、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSをデリバリに選択することが必要である。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、表1に示される帯域幅制御テーブルから選択される対応する第2のMCSは、MC4であり、第3のMCSは、MCS2である。MCS2はMCS4よりも小さいため、このステップにおいて、伝送帯域幅を選択するために、MCS4よりも小さくかつMCS2以上であるMCS、すなわちMCS2またはMCS3が選択され、STAへとデリバリされる。例えば、MCS2が選択されてデリバリされる場合、APとSTAとの間の伝送帯域幅は、最終的に、MCS2に対応する帯域幅、すなわち19.5 Mbpsに設定される。
デリバリに最終的に使用されるMCSが第3のMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、このステップにおいて、第3のMCSが、好ましく選択されてSTAへとデリバリされる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って帯域幅制御テーブルから決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSにもとづいてデリバリが実行されるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
先行技術と比べ、この実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされ、レート調整アルゴリズムに従って取得された帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができる。以下が、実施形態を使用することによって詳細な説明を提供する。
方法の実施形態3
図3を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第3の実施形態を提供し、この実施形態は、STAの伝送帯域幅上限を取得する方式の説明に注力する。この実施形態において、STAの伝送帯域幅上限を取得する方式の説明において、第2の方法の実施形態に対応する状況が、例として使用されることに注意すべきである。実際に、この実施形態においてSTAの伝送帯域幅上限を取得する方式を、とくには、本発明のこの実施形態において提供される他の実施形態にさらに適用可能である。
この実施形態においては、APが、レート調整アルゴリズムなどの方式に従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得し、ここで第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
いくつかの場合、異なる伝送システムにおいて、帯域幅とMCSとの間の対応関係が異なる。したがって、この実施形態において、第2のMCSの取得の際に、第2のMCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちチャネル周波数リソース、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/O(入力/出力)モードのうちの少なくとも1つによって決定されてよい。以下が、説明のための例を提供する。
例えば、表2に示される帯域幅制御テーブルにおいて、伝送システムは、チャネル周波数リソース、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、およびI/Oモードを含む。チャネル周波数リソースは、2つの種類、すなわち20 MHzチャネル周波数リソースおよび40 MHzチャネル周波数リソースを含み、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態は、2つの種類、すなわちオフのショート・ガード・インターバルおよびオンのショート・ガード・インターバルを含み、I/Oモードは、2つの種類、すなわちSISO(Single Input Single Output、シングル入力シングル出力)および2×2MIMO(Multiple Input Multiple Output、マルチ入力マルチ出力)を含む。したがって、ネゴシエーション帯域幅に対応する第2のMCSの取得の前に、まず対応する伝送システムを決定することが必要である。例えば、ネゴシエーション帯域幅が40 MHzであり、チャネル周波数リソースが20 MHzであり、ショート・ガード・インターバルがオフであり、I/OモードがSISOである場合、MCS4が、対応する伝送システムから、40 MHzに対応するMCSとして決定される。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S301.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
S302.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態においては、STAの伝送帯域幅上限を、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができる。以下が、3つの別々の事例を使用することによって説明を提供する。
事例1:STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅にもとづいて得られる。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅は、データがAPのアップリンク部分を通じて伝送されるときにネゴシエートされた伝送帯域幅を指す。現時点において、APがアップリンク部分のデータ伝送を実行するとき、通常は、APのアップリンク端(WAN側またはLAN側)が、APのアップリンク端とAPとの間のチャネル品質を取得し、チャネル品質に従ってAPとアップリンク端との間の伝送帯域幅をネゴシエートする。
本発明のこの実施形態において、最終的な実行は、APによるSTAへの帯域幅のデリバリ、すなわちAPのダウンリンク部分の帯域幅の選択であるが、APはダウンリンク部分とのデータ伝送を実行するためにアップリンク部分からリソースを取得する必要があるため、アップリンク部分の伝送帯域幅も、ダウンリンク部分の伝送帯域幅を制限する。しかしながら、先行技術において、帯域幅の選択は、アップリンク部分およびダウンリンク部分について別々に実行され、したがってダウンリンク部分の帯域幅の選択は、アップリンク部分の関連の条件を考慮することなく、ダウンリンク部分のチャネル品質にだけもとづく。明らかに、考慮される因子が、この方式では包括的でない。
本発明のこの実施形態においては、ダウンリンク部分の帯域幅の選択の際に、アップリンク端の伝送帯域幅を考慮することができ、例えばAPのアップリンク部分の伝送帯域幅を、STAの伝送帯域幅上限として直接使用することができる。APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の具体的な方式は、本発明のこの実施形態において限定されない。以下では、いくつかの実現可能な方式が、あくまでも説明のための例として使用される。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅を取得する方式は、APがAPのアップリンク部分に割り当てられたリソースブロックのサイズを取得すること、およびAPがリソースブロックのサイズに従ってAPのアップリンク部分の伝送帯域幅を取得することを含むことができる。この方式を、とくにはアップリンク端がWAN側である事例に適用することができる。APがSTAのデータ伝送要求を受信するとき、WAN側もAPへの伝送レートのデリバリを必要としており、したがってWAN側は、WAN側とAPとの間のチャネル状態に従ってAPへとリソースブロックを割り当て、APのアップリンク部分の伝送帯域幅を、割り当てられたリソースブロックのサイズのサイズに従って計算することができる。リソースブロックのサイズは、modem(モデム)から直接読み取ることができる。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅を、速度試験の方式でさらに取得することができ、この方式は、とくにはアップリンク端がWANまたはLAN側である事例に適用可能である。例えば、APのアップリンク部分にインストールされる試験ソフトウェアまたは試験ウェブサイトによって、APのアップリンク部分の実際の伝送レートを取得し、APのアップリンク部分の伝送帯域幅として使用することができる。
事例2:STAの伝送帯域幅上限が、STAの必要伝送帯域幅にもとづいて得られる。
先行技術において、帯域幅のデリバリは、レート調整アルゴリズムに従って実行され、ここでレート調整アルゴリズムの入力パラメータは、RSSI、PSR、PER、および他のパラメータなど、APとSTAとの間のチャネル品質であり、具体的な帯域幅の要件、すなわちSTAの必要伝送帯域幅は、STAがデータを送信するときに考慮されていない。明らかに、考慮される因子が、この方式では包括的でない。
本発明のこの実施形態においては、STAの必要伝送帯域幅を、STAの伝送帯域幅上限として直接使用することができる。STAの必要伝送帯域幅の取得の具体的な方式は、本発明のこの実施形態において限定されない。以下では、1つの実現可能な方式が、あくまでも説明のための例として使用される。
STAの必要伝送帯域幅を取得する方式は、APがデータ伝送要求から伝送データのサービス種別を取得すること、およびAPがサービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅を取得することを含むことができる。APがデータ伝送要求を受信するとき、通常は、要求は、STAの伝送データのサービス種別を含み、例えばサービス種別は、ビデオ、ピクチャ、またはテキストデータであり、サービス種別がビデオデータである場合、ビデオデータは、高画質ビデオまたは標準画質ビデオである。必要伝送帯域幅を、サービス種別に従って計算することができる。
事例3:STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて得られる。
この場合、一般に、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅が、STAの伝送帯域幅上限として使用される。例えば、とくにはAPのアップリンク部分の伝送帯域幅が25 Mbpsであり、STAの必要伝送帯域幅が20 Mbpsである場合、STAの伝送帯域幅上限は、最終的に20 Mbpsと決定される。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅を取得する具体的な方式、およびSTAの必要伝送帯域幅を取得する具体的な方式については、それぞれ事例1および事例2が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
S303.伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得し、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
第2のMCSを選択するプロセスと同様に、このステップにおいて、第3のMCSの選択の際に、第3のMCSを伝送システムに対応するMCSから選択することもできる。具体的なプロセスについては、第2のMCSを選択するプロセスが参照される。
S304.APは、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である。
このステップにおいて、APは第3のMCSを好ましくデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、STAの伝送帯域幅上限を取得するいくつかの選択肢としての方式が具体的に説明されたことを、学ぶことができる。確かに、本発明のこの実施形態において、伝送帯域幅上限を取得する方式は、この実施形態において提示されたいくつかの実施の方式に限られない。
上述の2つの実施形態において、帯域幅の選択の実行時に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、したがって不適切に大きい伝送帯域幅の問題が解消される。具体的な実施において、最初に上述の2つの帯域幅にもとづいて対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較され、最終的にデリバリされるMCSが決定される。しかしながら、実際には、最初に上述の2つの帯域幅を比較し、比較の結果に従って最終的にデリバリされるMCSを決定してもよい。以下が、説明用の実施形態を提供する。
方法の実施形態4
図4を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第4の実施形態を提供し、この実施形態において、APは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得する。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のAPによる取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、APは、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S401.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
S402.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。
S403.STAの伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得し、ここで第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。対応関係の1つの代表的形態が、既存の帯域幅制御テーブルである。
S404.APは、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第3のMCSをSTAへとデリバリする。
この実施形態において、ステップS403を、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さくなるまで実行しなくてもよいことに、注意すべきである。
最初に上述の2つの帯域幅に従って対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較される第2の方法の実施形態と異なり、この実施形態においては、最初に上述の2つの帯域幅が比較され、STAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、それは、この場合に不適切に大きい伝送帯域幅の事例が生じうることを示しており、したがって上述の2つの帯域幅のうちの小さい方の帯域幅、すなわちSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、選択され、STAへとデリバリされ、やはり不適切に大きい伝送帯域幅の事例を回避することができる。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。表1に示される帯域幅制御テーブルにおいて、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が20 Mbpsである場合、明らかにSTAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さく、STAの伝送帯域幅上限、すなわち20 Mbpsに対応するMCS2が選択されて、帯域幅のデリバリが実行される。
この実施形態と第1の方法の実施形態〜第3の方法の実施形態との間の類似性に関して、上述の3つの実施形態が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されないことに、注意すべきである。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされて得られた帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが選択されてデリバリされ、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSが伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいときに、伝送帯域幅が必ずしも不適切に大きいわけではなく、例えばこの場合に、STAの伝送帯域幅上限およびAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の両方が同じMCSに対応する可能性があることに、注意すべきである。しかしながら、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが帯域幅のデリバリのために選択されるならば、不適切に大きい伝送帯域幅の事例を間違いなく回避することができる。
本発明のこの実施形態で、ステップS403において、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じない場合、APは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを帯域幅制御テーブルから選択し、STAへとデリバリする。
先行技術と比べ、この実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができ、具体的な取得の方式については、第3の方法の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
この実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSの選択は、帯域幅上限に最も近くかつ帯域幅上限よりも小さい帯域幅に対応するMCSの選択であってよい。加えて、MCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちダウンリンク部分のチャネル周波数、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/Oモードのうちの少なくとも1つにもとづいて決定されてよく、詳細については、帯域幅選択方法の第1の実施形態および第3の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
以上は、本発明の実施形態における帯域幅選択方法の実施形態を説明しており、以下は、ハードウェア処理の見地から本発明の実施形態におけるAPの実施形態を説明する。
装置の実施形態1
図5を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第1の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには受信機501、プロセッサ502、および送信機503を含む。
送信機503は、プロセッサ502へと接続され、受信機501は、プロセッサ502へと接続される。プロセッサ502は、バスの使用または他の方式にて送信機503および受信機501へと接続されてよい。図5においては、バスを使用することによる接続が、例として使用されている。
受信機501は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
STAがデータの伝送のためにネットワークへのアクセスを必要とするとき、受信機501が、STAのデータ伝送要求を受信する。要求は、STAによって送信されてよく、例えばSTAが、STA側のユーザが「ビデオ再生」をタップしたときに受信機501へとデータ伝送要求を送信し、あるいは要求は、APのアップリンク端によって送信されてよく、例えばWAN側またはLAN側がSTAへとデータをプッシュする必要があるときに、WAN側またはLAN側が受信機501へとSTAのデータ伝送要求を送信する。
プロセッサ502は、STAによってネゴシエートされた伝送帯域幅を取得し、受信機501がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のプロセッサ502による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、プロセッサ502は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。研究を通じて、本発明の発明者は、いくつかの用途の状況において、STAの伝送帯域幅上限が実際の伝送帯域幅を制約することに気が付いた。例えば、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、既存のレート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達することができず、伝送帯域幅が不適切に大きいという問題が生じる可能性が高い。したがって、この実施形態においては、STAのデータ伝送要求が受信された後に、帯域幅が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って直接デリバリされることがない。代わりに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限するSTAの伝送帯域幅上限を考慮する必要がある。
送信機503は、プロセッサ502が伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。現時点において、APとSTAとの間のデータ伝送は、いくつかの決まったMCSにだけもとづくことができ、具体的にどのMCSにもとづくかは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅によって決定される。したがって、現時点において、帯域幅とMCSとの間の対応関係は、あらかじめ設定されており、したがってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSは、レート調整アルゴリズムまたは他の方式を使用することによってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が取得された後に、上述の対応関係から決定される。例えば、既存の帯域幅制御テーブルが、上述の対応関係の1つの代表的形態である。ここで、上述の対応関係は、具体的には、特定の通信規格における対応関係であってよく、例えば、具体的には、IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格における対応関係であってよい。
帯域幅制御テーブルなどの帯域幅とMCSとの間の対応関係から或る帯域幅に対応するMCSを選択する多数の実施の方式が存在しうる(これは、本発明のこの実施形態において限定されない)。以下では、ただ1つの随意による実施の方式が、説明のための例として使用される。或る帯域幅に対応するMCSは、具体的には、帯域幅制御テーブルにおいて、その帯域幅に最も近くかつその帯域幅よりも小さい帯域幅であってよい。
先行技術においては、送信機503が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接デリバリする。STAの伝送帯域幅上限も、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えばSTAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMSCよりも小さい場合、それは、この場合にAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくする必要があり、すなわちデリバリされるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さくなければならない。しかしながら、MCSが無制限に小さくされて帯域幅が過度に小さくなり、伝送効率に悪影響が及ぶ事例を避けるために、小さくされたMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上でなければならない。当然ながら、この方式にもとづいて選択されるMCSは、より適切である。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、表1に示した帯域幅制御テーブルから選択されるMCSは、MC4であり、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSは、MCS2である。MCS2はMCS4よりも小さいため、送信機503は、伝送帯域幅を選択するために、MCS4よりも小さくかつMCS2以上であるMCS、すなわちMCS2またはMCS3をSTAへとデリバリする。例えば、MCS2が選択されてデリバリされる場合、APとSTAとの間の伝送帯域幅は、最終的に、MCS2に対応する帯域幅、すなわち19.5 Mbpsに設定される。
デリバリに最終的に使用されるMCSが伝送帯域幅上限に対応するMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、送信機503は、好ましくはSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいとき、それは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSにもとづいてデリバリが実行されると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じる可能性が高いことを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第1のMCSがSTAへとデリバリされ、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上であり、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って減らされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
しかしながら、この実施形態においては、デリバリされる伝送帯域幅が減らされるとき、既存のレート調整アルゴリズムに変更はない。したがって、この方式は、アルゴリズムの複雑さおよび計算量を増すことなく単純かつ容易に実行でき、最終的な帯域幅の選択の効果を保証でき、先行技術のレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つに適用可能である。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ502は、中央演算処理装置CPU、特定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、または本出願のこの実施形態を実行するように構成された1つ以上の集積回路であってよい。本発明のこの実施形態は、メモリをさらに含むことができ、メモリは、プログラムを記憶するように構成される。メモリは、高速RAMメモリを含むことができ、例えば少なくとも1つのディスクメモリなど、不揮発メモリ(non−volatile memory)をさらに含むことができる。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ502がSTAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、送信機503は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接選択し、STAへとデリバリする。
本発明のこの実施形態において、送信機503がMCSのデリバリを実行した後で、送信機503および受信機501は、デリバリされた第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行する。しかしながら、データ伝送のプロセスにおいて、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが更新される可能性があり、例えばAPとSTAとの間のチャネル状態が変化する(例えば、STAが移動する)ときに、プロセッサ502は、新たなチャネル状態に応じてネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを更新する。この場合、プロセッサ502は、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅よりも小さいか否かを判断し、小さい場合には、プロセッサ502は、第1のMCSを更新し、送信機503に対して更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示し、ここで更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSも更新される可能性があり、更新に適応するために、プロセッサ502および送信機503が、STAの伝送帯域幅上限の取得および第1のMCSのデリバリを周期的に実行することができ、あるいは送信機503が、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されるたびに第1のMCSを再デリバリすることによって、最終的にデリバリされる帯域幅をリアルタイムで調節できることに、注意すべきである。
本発明のこの実施形態において、APがAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限を取得した後で、ネゴシエーション帯域幅および帯域幅上限のそれぞれに応じて、対応するMCSを帯域幅とMCSとの間の対応関係から決定することができ、ネゴシエーション帯域幅と伝送帯域幅上限との間の比較が、MCSを比較することによって実行される。この事例が、以下で実施形態を使用することによって説明される。
装置の実施形態2
図6を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第2の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには受信機601、プロセッサ602、および送信機603を含む。
送信機603は、プロセッサ602へと接続され、受信機601は、プロセッサ602へと接続される。
受信機601は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
プロセッサ602は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するとともに、受信機601がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得し、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成される。第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のプロセッサ602による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、プロセッサ602は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、40 Mbpsに対応する第2のMCSとして選択して使用することができる。STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、19.5 Mbpsに対応するMCS2、すなわち20 Mbpsに最も近くかつ20 Mbpsよりも小さい帯域幅を、20 Mbpsに対応する第3のMCSとして選択して使用することができる。
送信機603は、プロセッサ602が第3のMCSが第2のMCSよりも小さいと判断する場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。第1のMCSは、第2のMCSよりも小さく、第3のMCS以上である。
第2のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたレートにもとづいて選択されたMCSであり、第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限にもとづいて選択されたMCSである。先行技術においては、第2のMCSが直接デリバリされる。しかしながら、STAの伝送帯域幅上限もAPとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えば第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、この場合に、第2のMCSがデリバリされたならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくし、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSをデリバリに選択することが必要である。
デリバリに最終的に使用されるMCSが第3のMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、送信機603は、好ましくは第3のMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSにもとづいてデリバリが実行されるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
この実施形態において、帯域幅の選択の実行時に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、したがって不適切に大きい伝送帯域幅の問題が解消される。具体的な実施において、最初に上述の2つの帯域幅にもとづいて対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較され、最終的にデリバリされるMCSが決定される。しかしながら、実際には、最初に上述の2つの帯域幅を比較し、比較の結果に従って最終的にデリバリされるMCSを決定してもよい。以下が、説明用の実施形態を提供する。
装置の実施形態3
図7を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第3の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには受信機701、プロセッサ702、および送信機703を含む。
送信機703は、プロセッサ702へと接続され、受信機701は、プロセッサ702へと接続される。
受信機701は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
プロセッサ702は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、受信機701がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得し、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成され、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のプロセッサ702による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、プロセッサ702は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。対応関係の1つの代表的形態が、既存の帯域幅制御テーブルである。
送信機703は、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。
最初に上述の2つの帯域幅に従って対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較される第2の装置の実施形態と異なり、この実施形態においては、最初に上述の2つの帯域幅が比較され、STAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、それは、この場合に不適切に大きい伝送帯域幅の事例が生じうることを示している。したがって、上述の2つの帯域幅のうちの小さい方の帯域幅、すなわちSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、選択され、STAへとデリバリされ、やはり不適切に大きい伝送帯域幅の事例を回避することができる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされて得られた帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが選択されてデリバリされ、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSが伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいときに、伝送帯域幅が必ずしも不適切に大きいわけではなく、例えばこの場合に、STAの伝送帯域幅上限およびAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の両方が同じMCSに対応する可能性があることに、注意すべきである。しかしながら、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが帯域幅のデリバリのために選択されるならば、不適切に大きい伝送帯域幅の事例を間違いなく回避することができる。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ702がSTAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、送信機703は、ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSをSTAへとデリバリする。
先行技術と比べ、本発明のこの実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができ、具体的な取得の方式については、第3の方法の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSの選択は、帯域幅上限に最も近くかつ帯域幅上限よりも小さい帯域幅に対応するMCSの選択であってよい。加えて、MCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちダウンリンク部分のチャネル周波数、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/Oモードのうちの少なくとも1つにもとづいて決定されてよく、詳細については、帯域幅選択方法の第1の実施形態および第3の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
以上は、ハードウェア処理の見地からの本発明の実施形態におけるAPの実施形態を説明しており、以下は、モジュールとしての機能エンティティの見地からの本発明の実施形態におけるAPを説明する。
装置の実施形態4
図8を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第4の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには第1の取得モジュール801、要求受信モジュール802、第2の取得モジュール803、およびデリバリモジュール804を含む。
第1の取得モジュール801は、APと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の第1の取得モジュール801による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、第1の取得モジュール801は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。レート調整アルゴリズムは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するために使用される先行技術のアルゴリズムである。特定の実施例においては、最初にAPが、RSSI、PSR、PER、および他のパラメータなどのAPとSTAとの間のチャネル品質を取得し、次いでレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つを使用することにより、取得したチャネル品質に従って、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を計算する。
要求受信モジュール802は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
STAがデータの伝送のためにネットワークへのアクセスを必要とするとき、要求受信モジュール802が、STAのデータ伝送要求を受信する。要求は、STAによって送信されてよく、例えばSTAが、STA側のユーザが「ビデオ再生」をタップしたときに要求受信モジュール802へとデータ伝送要求を送信し、あるいは要求は、APのアップリンク端によって送信されてよく、例えばWAN側またはLAN側がSTAへとデータをプッシュする必要があるときに、WAN側またはLAN側が要求受信モジュール802へとSTAのデータ伝送要求を送信する。
第2の取得モジュール803は、要求受信モジュール802がデータ伝送要求を受信した後でSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。研究を通じて、本発明の発明者は、いくつかの用途の状況において、STAの伝送帯域幅上限が実際の伝送帯域幅を制約することに気が付いた。例えば、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、既存のレート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達することができず、伝送帯域幅が不適切に大きいという問題が生じる可能性が高い。したがって、この実施形態においては、STAのデータ伝送要求が受信された後に、帯域幅が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って直接デリバリされることがない。代わりに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限するSTAの伝送帯域幅上限を考慮する必要がある。
デリバリモジュール804は、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。現時点において、APとSTAとの間のデータ伝送は、いくつかの決まったMCSにだけもとづくことができ、具体的にどのMCSにもとづくかは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅によって決定される。したがって、現時点において、帯域幅とMCSとの間の対応関係は、あらかじめ設定されており、したがってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSは、レート調整アルゴリズムまたは他の方式を使用することによってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が取得された後に、上述の対応関係から決定される。例えば、既存の帯域幅制御テーブルが、上述の対応関係の1つの代表的形態である。ここで、上述の対応関係は、具体的には、特定の通信規格における対応関係であってよく、例えば、具体的には、IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格における対応関係であってよい。
帯域幅制御テーブルなどの帯域幅とMCSとの間の対応関係から或る帯域幅に対応するMCSを選択する多数の実施の方式が存在しうる(これは、本発明のこの実施形態において限定されない)。以下では、ただ1つの随意による実施の方式が、説明のための例として使用される。或る帯域幅に対応するMCSは、具体的には、帯域幅制御テーブルにおいて、その帯域幅に最も近くかつその帯域幅よりも小さい帯域幅であってよい。
先行技術においては、デリバリモジュール804が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接デリバリする。STAの伝送帯域幅上限も、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えばSTAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMSCよりも小さい場合、それは、この場合にAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくする必要があり、すなわちデリバリされるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さくなければならない。しかしながら、MCSが無制限に小さくされて帯域幅が過度に小さくなり、伝送効率に悪影響が及ぶ事例を避けるために、小さくされたMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上でなければならない。当然ながら、この方式にもとづいて選択されるMCSは、より適切である。
デリバリに最終的に使用されるMCSが伝送帯域幅上限に対応するMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、デリバリモジュール804は、好ましくはSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいとき、それは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSにもとづいてデリバリが実行されると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じる可能性が高いことを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第1のMCSがSTAへとデリバリされ、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上であり、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って減らされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
しかしながら、この実施形態においては、デリバリされる伝送帯域幅が減らされるとき、既存のレート調整アルゴリズムに変更はない。したがって、この方式は、アルゴリズムの複雑さおよび計算量を増すことなく単純かつ容易に実行でき、最終的な帯域幅の選択の効果を保証でき、先行技術のレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つに適用可能である。
本発明のこの実施形態で、デリバリモジュール804が、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが直接選択され、STAへとデリバリされる。
本発明のこの実施形態においては、デリバリモジュール804がMCSのデリバリを実行した後で、伝送モジュールが、デリバリされた第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行する。しかしながら、データ伝送のプロセスにおいて、例えばAPとSTAとの間のチャネル状態が変化する(例えば、STAが移動する)ときに、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが更新される可能性がある。この場合、この実施形態におけるAPは、伝送モジュールおよび判断モジュールをさらに含む。判断モジュールは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅よりも小さいか否かを判断し、小さい場合には、第1のMCSが更新され、デリバリモジュール804が更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示され、ここで更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSも更新される可能性があり、更新に適応するために、第2の取得モジュール803およびデリバリモジュール804が周期的に働くことができ、あるいはデリバリモジュール804が、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されるたびに第1のMCSを再デリバリすることによって、最終的にデリバリされる帯域幅をリアルタイムで調節できることに、注意すべきである。
本発明のこの実施形態において、APがAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限を取得した後で、ネゴシエーション帯域幅および帯域幅上限のそれぞれに応じて、対応するMCSを帯域幅とMCSとの間の対応関係から決定することができ、ネゴシエーション帯域幅と伝送帯域幅上限との間の比較が、MCSを比較することによって実行される。この事例が、以下で実施形態を使用することによって説明される。
装置の実施形態5
図9を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第5の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには第1の取得モジュール901、要求受信モジュール902、第2の取得モジュール903、デリバリモジュール904、第3の取得モジュール905、および第4の取得モジュール906を含む。
第1の取得モジュール901は、APと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の第1の取得モジュール901による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、第1の取得モジュール901は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
第3の取得モジュール905は、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するように構成され、ここで第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、40 Mbpsに対応する第2のMCSとして選択して使用することができる。
要求受信モジュール902は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
第2の取得モジュール903は、要求受信モジュールがデータ伝送要求を受信した後でSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
第4の取得モジュール906は、伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得するように構成され、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、やはり説明のための例として使用される。STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、19.5 Mbpsに対応するMCS2、すなわち20 Mbpsに最も近くかつ20 Mbpsよりも小さい帯域幅を、20 Mbpsに対応する第3のMCSとして選択して使用することができる。
デリバリモジュール904は、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。
第2のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたレートにもとづいて選択されたMCSであり、第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限にもとづいて選択されたMCSである。先行技術においては、第2のMCSが直接デリバリされる。しかしながら、STAの伝送帯域幅上限もAPとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えば第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、この場合に、第2のMCSがデリバリされたならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくし、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSをデリバリに選択することが必要である。
デリバリに最終的に使用されるMCSが第3のMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、デリバリモジュール904は、好ましくは第3のMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って帯域幅制御テーブルから決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSにもとづいてデリバリが実行されるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSにもとづいてデリバリが実行されるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
この実施形態において、帯域幅の選択の実行時に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、したがって不適切に大きい伝送帯域幅の問題が解消される。具体的な実施において、最初に上述の2つの帯域幅にもとづいて対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較され、最終的にデリバリされるMCSが決定される。しかしながら、実際には、最初に上述の2つの帯域幅を比較し、比較の結果に従って最終的にデリバリされるMCSを決定してもよい。以下が、説明用の実施形態を提供する。
装置の実施形態6
図10を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第6の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには第1の取得モジュール1001、要求受信モジュール1002、第2の取得モジュール1003、デリバリモジュール1004、および第4の取得モジュール1005を含む。
第1の取得モジュール1001は、APと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の第1の取得モジュール1001による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、第1の取得モジュール1001は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
要求受信モジュール1002は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
第2の取得モジュール1003は、要求受信モジュール1002がデータ伝送要求を受信した後でSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
第4の取得モジュール1005は、伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得するように構成され、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。対応関係の1つの代表的形態が、既存の帯域幅制御テーブルである。
デリバリモジュール1004は、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。
最初に上述の2つの帯域幅に従って対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較される第2の装置の実施形態と異なり、この実施形態においては、最初に上述の2つの帯域幅が比較され、STAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、それは、この場合に不適切に大きい伝送帯域幅の事例が生じうることを示している。したがって、上述の2つの帯域幅のうちの小さい方の帯域幅、すなわちSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、選択され、STAへとデリバリされ、やはり不適切に大きい伝送帯域幅の事例を回避することができる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされて得られた帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが選択されてデリバリされ、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSが伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいときに、伝送帯域幅が必ずしも不適切に大きいわけではなく、例えばこの場合に、STAの伝送帯域幅上限およびAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の両方が同じMCSに対応する可能性があることに、注意すべきである。しかしながら、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが帯域幅のデリバリのために選択されるならば、不適切に大きい伝送帯域幅の事例を間違いなく回避することができる。
本発明のこの実施形態において、デリバリモジュールがSTAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがSTAへとデリバリされる。
先行技術と比べ、本発明のこの実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができ、具体的な取得の方式については、第3の方法の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSの選択は、帯域幅上限に最も近くかつ帯域幅上限よりも小さい帯域幅に対応するMCSの選択であってよい。加えて、MCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちダウンリンク部分のチャネル周波数、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/Oモードのうちの少なくとも1つにもとづいて決定されてよく、詳細については、帯域幅選択方法の第1の実施形態および第3の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
当業者であれば、便利かつ簡潔な説明の目的で、上述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作のプロセスに関しては、上述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することができ、したがって詳細のここでの再度の説明は省略されることを、明確に理解できるであろう。
本出願に提示のいくつかの実施形態において、開示のシステム、装置、および方法を、他の方法でも実現できることを、理解すべきである。例えば、上述の装置の実施形態は、あくまでも例示にすぎない。例えば、ユニットの分割は、あくまでも論理的な機能の分割にすぎず、実際の実施においては他の分割であってよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素を、別のシステムに組み合わせ、あるいは統合することができ、もしくはいくつかの特徴を無視しても、あるいは実行しなくてもよい。さらに、提示または上述の相互結合または直接結合あるいは通信接続を、いくつかのインターフェイスを使用することによって実行することができる。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続を、電子的、機械的、または他の形態で実行することができる。
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であっても、物理的に別々でなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであっても、物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に位置しても、あるいは複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部またはすべてを、実施形態の技術的解決策の目的を達成するための実際の必要に応じて選択することができる。
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットを、1つの処理ユニットに統合でき、あるいは各々のユニットが、物理的に単独で存在でき、もしくは2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されても、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売または使用される場合、統合されたユニットを、コンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体に格納することができる。そのような理解にもとづき、本発明の技術的解決策の本質、または先行技術に対する貢献部分、あるいは技術的解決策のすべてまたは一部を、ソフトウェア製品の形態で実現することができる。ソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本発明の実施形態に記載の方法の工程のすべてまたは一部の実行をコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置であってよい)に指示するためのいくつかのインストラクションを含む。上述の記憶媒体として、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる任意の媒体が挙げられる。
以上の実施形態は、あくまでも本発明の技術的解決策の説明を意図しており、本発明を限定しようとするものではない。本発明を、以上の実施形態を参照して詳しく説明したが、当業者であれば、本発明の実施形態の技術的解決策の技術的思想および技術的範囲から離れることなく、以上の実施形態において説明された技術的解決策について変更を加えることが依然として可能であり、あるいは以上の実施形態において説明された技術的解決策のいくつかの技術的特徴について均等な置き換えが依然として可能であることを、理解すべきである。
501 受信機
502 プロセッサ
503 送信機
601 受信機
602 プロセッサ
603 送信機
701 受信機
702 プロセッサ
703 送信機
801 取得モジュール
802 要求受信モジュール
803 取得モジュール
804 デリバリモジュール
901 取得モジュール
902 要求受信モジュール
903 取得モジュール
904 デリバリモジュール
905 取得モジュール
906 取得モジュール
1001 取得モジュール
1002 要求受信モジュール
1003 取得モジュール
1004 デリバリモジュール
1005 取得モジュール
本発明の実施形態は、ワイヤレス通信技術に関し、とくにはワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントAPに関する。
WiFi(Wireless Fidelity、ワイヤレスフィディリティ)技術は、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワークの規格であり、WiFiネットワークは、AP(Access Point、アクセスポイント)およびSTA(Station、局)を含む通信ネットワークである。APは、一般に、ネットワークブリッジまたはアクセスポイントと称され、WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)またはLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)のリソースなどのAPのアップリンク部分のネットワークリソースをAPのダウンリンク部分、すなわちAPとSTAとの間の通信ネットワークへと割り当てるために使用される。
現時点において、帯域幅の選択の際には、レート調整アルゴリズムが、WiFi技術において主として採用されている。APが、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って、帯域幅制御テーブルから対応するMCS(Modulation and Coding Scheme、変調符号化方式)を選択する。STAがデータを伝送するためにネットワークへのアクセスを必要とする場合、APは、伝送帯域幅を選択するために、上述のプロセスにおいて選択されたMCSをSTAへとデリバリする。
現時点において、たくさんのレート調整アルゴリズムが存在しており、すべてのレート調整アルゴリズムは、異なる入力パラメータおよび特定の計算方法を有しているが、全体として、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅は、RSSI(受信信号強度指標)、PSR(パケット成功率)、およびPER(パケット誤り率)などのAPとSTAとの間のチャネル品質にもとづいて計算される。研究を通じて、帯域幅の選択の際に上述のチャネル品質だけが考慮される場合、考慮される因子が、通常は包括的でないことが明らかになった。とくには、いくつかの状況において、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、レート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達しない可能性があり、この場合、伝送帯域幅が不適切に大きいだけでなく、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が大きくなり、待ち受け時間が短くなる。
上述の技術的問題を解決するために、本発明の実施形態は、伝送帯域幅が不適切に大きい状況において伝送帯域幅を減らすことによってAPおよびSTA側のデバイスの電力消費を減らしてデバイスの待ち受け時間を延ばすためのワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントAPを提供する。
これに鑑み、本発明の実施形態において、これらの技術的問題を解決するために使用される技術的解決策は、以下のとおりである。
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、アクセスポイントAPが前記APと局STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法であって、
STAのデータ伝送要求をAPによって受信するステップと、
STAの伝送帯域幅上限をAPによって取得するステップと、
伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとAPによってデリバリするステップであって、第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である、ステップを含む、方法を提供する。
第1の態様の第1の可能な実施方式において、本方法は、
ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するステップであって、第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであるステップと、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するステップであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであるステップと
をさらに含み、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとAPによってデリバリするステップは、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップ
を含む。
第1の態様の第1の可能な実施方式に関して、第1の態様の第2の可能な実施方式においては、第1のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップが、第3のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップを含む。
第1の態様の第3の可能な実施方式において、本方法は、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するステップであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであるステップ
をさらに含み、
第1の変調符号化方式MCSをSTAへとAPによってデリバリするステップは、
第3のMCSをSTAへとAPによってデリバリするステップ
を含む。
第1の態様あるいは第1の態様の第1〜3の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第4の可能な実施方式においては、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される。
第1の態様の第4の可能な実施方式に関して、第1の態様の第5の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづくSTAの伝送帯域幅上限の取得が、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方であることを含む。
第1の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第1の態様の第6の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の方式が、
APのアップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズをAPによって取得するステップと、
リソースブロックのサイズにもとづいてAPのアップリンク部分の伝送帯域幅をAPによって取得するステップと
を含む。
第1の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第1の態様の第7の可能な実施方式においては、STAの必要伝送帯域幅の取得の方式が、
データ伝送要求から伝送データのサービス種別をAPによって取得するステップと、
サービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅をAPによって取得するステップと
を含む。
第1の態様あるいは第1の態様の第1〜第7の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第1の態様の第8の可能な実施方式においては、本方法が、
第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送をAPによって実行するステップと、
ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かをAPによって判断し、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さい場合に、第1のMCSを更新し、更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするステップであって、更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である、ステップをさらに含む。
第2の態様によれば、本発明の実施形態は、送信機と、受信機と、プロセッサとを備えており、送信機はプロセッサへと接続され、受信機はプロセッサへと接続されているアクセスポイントAPであって、
受信機は、局STAのデータ伝送要求を受信するように構成され、
プロセッサは、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するとともに、受信機がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成され、
送信機は、プロセッサが伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成され、
第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である、APを提供する。
第2の態様の第1の可能な実施方式において、プロセッサは、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するとともに、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するようにさらに構成され、第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、
送信機を、プロセッサが伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
送信機を、プロセッサが第3のMCSが第2のMCSよりも小さいと判断する場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第2の態様の第1の可能な実施方式に関して、第2の態様の第2の可能な実施方式においては、送信機を第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成することが、送信機を第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、を含む。
第2の態様の第3の可能な実施方式において、プロセッサは、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するようにさらに構成され、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、
送信機を、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
送信機を、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第2の態様あるいは第2の態様の第1〜3の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第2の態様の第4の可能な実施方式においては、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される。
第2の態様の第4の可能な実施方式に関して、第2の態様の第5の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづくSTAの伝送帯域幅上限の取得が、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方で帯域幅であることを含む。
第2の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第2の態様の第6の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の方式が、
APのアップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズをプロセッサによって取得することと、
リソースブロックのサイズにもとづいてAPのアップリンク部分の伝送帯域幅をプロセッサによって取得することと
を含む。
第2の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第2の態様の第7の可能な実施方式においては、STAの必要伝送帯域幅の取得の方式が、
データ伝送要求から伝送データのサービス種別をプロセッサによって取得することと、
サービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅をプロセッサによって取得することと
を含む。
第2の態様あるいは第2の態様の第1〜第7の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第2の態様の第8の可能な実施方式においては、
受信機および送信機が、第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行するようにさらに構成され、
プロセッサが、ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さい場合に、第1のMCSを更新し、送信機に対して更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示するようにさらに構成され、
更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、アクセスポイントAPを提供し、APは、
APと局STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するように構成された第1の取得モジュールと、
STAのデータ伝送要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、
要求受信モジュールがデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成された第2の取得モジュールと、
伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成されたデリバリモジュールと
を備えており、
第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
第3の態様の第1の可能な実施方式において、APは、
ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するように構成された第3の取得モジュールであって、第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである第3の取得モジュールと、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成された第4の取得モジュールであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである第4の取得モジュールと
をさらに備え、
デリバリモジュールを、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
デリバリモジュールを、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第3の態様の第1の可能な実施方式に関して、第3の態様の第2の可能な実施方式においては、
デリバリモジュールを第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成することが、
デリバリモジュールを、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第3の態様の第3の可能な実施方式においては、APが、
伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成された第4の取得モジュールであって、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである第4の取得モジュール
をさらに備え、
デリバリモジュールを第1の変調符号化方式MCSをSTAへとデリバリするように構成することは、
デリバリモジュールを第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成すること、
を含む。
第3の態様あるいは第3の態様の第1〜3の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第3の態様の第4の可能な実施方式においては、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される。
第3の態様の第4の可能な実施方式に関して、第3の態様の第5の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづくSTAの伝送帯域幅上限の取得が、STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方で帯域幅であることを含む。
第3の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第3の態様の第6の可能な実施方式においては、APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の方式が、
APのアップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズを第2の取得モジュールによって取得することと、
リソースブロックのサイズにもとづいてAPのアップリンク部分の伝送帯域幅を第2の取得モジュールによって取得することと
を含む。
第3の態様の第4または第5の可能な実施方式に関して、第3の態様の第7の可能な実施方式においては、STAの必要伝送帯域幅の取得の方式が、
データ伝送要求から伝送データのサービス種別を第2の取得モジュールによって取得することと、
サービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅を第2の取得モジュールによって取得することと
を含む。
第3の態様あるいは第3の態様の第1〜第7の可能な実施方式のうちの任意の1つに関して、第3の態様の第8の可能な実施方式においては、APが、
第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行するように構成された伝送モジュールと、
ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さい場合に、第1のMCSを更新し、デリバリモジュールに対して更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示するように構成された判断モジュールと
をさらに備え、
更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
以上の技術的解決策から、本発明の実施形態において、帯域幅の選択の際に、アクセスポイントAPと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が考慮されるだけでなく、局STAの伝送帯域幅上限も考慮され、最終的にデリバリされる変調符号化方式MCSが、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、STAの伝送帯域幅上限に従って小さくされることにより、デリバリされる伝送帯域幅が減らされることを、学ぶことができる。したがって、アクセスポイントAPおよび局STA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
本発明の実施形態における技術的解決策をより明瞭に説明するために、実施形態の説明に必要な添付の図面を、以下で簡単に説明する。当然ながら、以下の説明において、添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているにすぎず、当業者であれば、創造的な活動を必要とすることなく、これらの添付の図面から他の図面をさらに導き出すことができる。
本発明の実施形態による第1の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第2の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第3の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第4の方法の実施形態の特定のフロー図である。 本発明の実施形態による第1のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第2のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第3のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第4のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第5のAPの実施形態の概略の構造図である。 本発明の実施形態による第6のAPの実施形態の概略の構造図である。
現時点において、帯域幅の選択の際には、レート調整アルゴリズム(Autorateアルゴリズムとも称される)が、WiFi技術において主として採用されている。APがSTAへのチャネルを初めて確立させるとき、またはAPとSTAとの間のチャネルの状態が変化する(例えば、STAが移動する)とき、APは、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って、帯域幅制御テーブルから対応するMCSを選択する。STAがデータを伝送するためにネットワークへのアクセスを必要とする場合、APは、STAのデータ伝送要求を受信し、この場合に、APは、伝送帯域幅を選択するために、上述のプロセスにおいて選択されたMCSをSTAへとデリバリする。
現時点において、たくさんのレート調整アルゴリズムが存在しており、すべてのレート調整アルゴリズムは、異なる入力パラメータおよび特定の計算方法を有しているが、全体として、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅は、RSSI、PSR、およびPERなどのAPとSTAとの間のチャネル品質にもとづいて計算される。
研究を通じて、帯域幅の選択の際に上述のチャネル品質だけが考慮される場合、考慮される因子が、通常は包括的でないことが明らかになった。とくには、いくつかの状況において、何らかの制約ゆえに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、レート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達しない可能性があり、この場合、伝送帯域幅が不適切に大きいだけでなく、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が大きくなり、待ち受け時間が短くなる。
しかしながら、本発明の実施形態は、伝送帯域幅が不適切に大きい状況において伝送帯域幅を減らすことによってAPおよびSTA側のデバイスの電力消費を減らして待ち受け時間を延ばすためのWiFi技術の帯域幅選択方法およびアクセスポイントAPを提供する。
以下は、本発明の実施形態における技術的解決策を、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、明瞭かつ充分に説明する。当然ながら、説明される実施形態は、あくまでも本発明の一部の実施形態であり、すべての実施形態ではない。本発明の実施形態にもとづいて創造的な取り組みを必要とすることなく当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本発明の保護の範囲に包含される。
本発明の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、などの用語は、類似の物体を区別することを意図しているが、必ずしも特定の順序または並びを示すものではない。そのような方式で呼ばれた情報が、適切な状況において、本明細書に記載の本発明の実施形態を本明細書に例示または記載された順序とは別の順序で実行できるように入れ換え可能であることを、理解すべきである。さらに、用語「備える」、「含む」、およびあらゆる他の変種は、非排他的な包含を含むことを意味し、例えばステップまたはユニットの列挙を含むプロセス、方法、システム、製品、または装置は、必ずしもそれらのユニットに限定されず、明示的には列挙されておらず、あるいはそのようなプロセス、方法、システム、製品、または装置につきものの他のユニットを含むことができる。
方法の実施形態1
図1を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第1の実施形態を提供する。この実施形態において、APは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得する。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のAPによる取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、APは、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。レート調整アルゴリズムは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するために使用される先行技術のアルゴリズムである。特定の実施例においては、最初にAPが、RSSI、PSR、PER、および他のパラメータなどのAPとSTAとの間のチャネル品質を取得し、次いでレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つを使用することにより、取得したチャネル品質に従って、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を計算する。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S101.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
STAがデータの伝送のためにネットワークへのアクセスを必要とするとき、APが、STAのデータ伝送要求を受信する。要求は、STAによって送信されてよく、例えばSTAが、STA側のユーザが「ビデオ再生」をタップしたときにAPへとデータ伝送要求を送信し、あるいは要求は、APのアップリンク端によって送信されてよく、例えばWAN側またはLAN側がSTAへとデータをプッシュする必要があるときに、WAN側またはLAN側がAPへとSTAのデータ伝送要求を送信する。
S102.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。
研究を通じて、いくつかの用途の状況において、STAの伝送帯域幅上限が実際の伝送帯域幅を制約することが明らかになった。例えば、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、既存のレート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達することができず、伝送帯域幅が不適切に大きいという問題が生じる可能性が高い。したがって、この実施形態においては、STAのデータ伝送要求が受信された後に、帯域幅が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って直接デリバリされることがない。代わりに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限するSTAの伝送帯域幅上限を考慮する必要がある。
S103.APは、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。現時点において、APとSTAとの間のデータ伝送は、いくつかの決まったMCSにだけもとづくことができ、具体的にどのMCSにもとづくかは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅によって決定される。したがって、現時点において、帯域幅とMCSとの間の対応関係は、あらかじめ設定されており、したがってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSは、レート調整アルゴリズムまたは他の方式を使用することによってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が取得された後に、上述の対応関係から決定される。例えば、既存の帯域幅制御テーブルが、上述の対応関係の1つの代表的形態である。ここで、上述の対応関係は、具体的には、特定の通信規格における対応関係であってよく、例えば、具体的には、IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格における対応関係であってよい。
帯域幅制御テーブルなどの帯域幅とMCSとの間の対応関係から或る帯域幅に対応するMCSを選択する多数の実施の方式が存在しうる(これは、本発明のこの実施形態において限定されない)。以下では、ただ1つの随意による実施の方式が、説明のための例として使用される。
或る帯域幅に対応するMCSは、具体的には、帯域幅制御テーブルにおいて、その帯域幅に最も近くかつその帯域幅よりも小さい帯域幅であってよい。例えば、表1に示される帯域幅制御テーブルは、複数のMCSを含んでおり、各々のMCSが、1つの特定の帯域幅に対応している。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応する第2のMCSとして選択することができる。
先行技術においては、APが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接デリバリする。STAの伝送帯域幅上限も、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えばSTAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMSCよりも小さい場合、それは、この場合にAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくする必要があり、すなわちデリバリされるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さくなければならない。しかしながら、MCSが無制限に小さくされて帯域幅が過度に小さくなり、伝送効率に悪影響が及ぶ事例を避けるために、小さくされたMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上でなければならない。当然ながら、この方式にもとづいて選択されるMCSは、より適切である。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、表1に示した帯域幅制御テーブルから選択されるMCSは、MCS4であり、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSは、MCS2である。MCS2はMCS4よりも小さいため、このステップにおいて、APは、伝送帯域幅を選択するために、MCS4よりも小さくかつMCS2以上であるMCS、すなわちMCS2またはMCS3を選択し、STAへとデリバリする。例えば、MCS2が選択されてデリバリされる場合、APとSTAとの間の伝送帯域幅は、最終的に、MCS2に対応する帯域幅、すなわち19.5 Mbpsに設定される。
デリバリに最終的に使用されるMCSが伝送帯域幅上限に対応するMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、このステップにおいて、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、好ましく選択されてSTAへとデリバリされる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいとき、それは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じる可能性が高いことを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第1のMCSがSTAへとデリバリされ、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上であり、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って減らされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
実際に、先行技術におけるレート調整アルゴリズムは、すでに比較的成熟しており、アルゴリズムは比較的複雑でもある。アルゴリズムそのものが変更される場合、アルゴリズムの複雑さがさらに増し、計算量が増加することに加えて、最終的な帯域幅の選択の効果を予測することがきわめて困難である。しかしながら、この実施形態においては、デリバリされる伝送帯域幅が減らされるとき、既存のレート調整アルゴリズムに変更はない。したがって、この方式は、アルゴリズムの複雑さおよび計算量を増すことなく単純かつ容易に実行でき、最終的な帯域幅の選択の効果を保証でき、先行技術のレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つに適用可能である。
本発明のこの実施形態で、ステップS103 において、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じない場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが直接選択され、STAへとデリバリされる。
本発明のこの実施形態において、ステップS103におけるMCSのデリバリが実行された後で、APは、このステップにおいてデリバリされた第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行する。しかしながら、データ伝送のプロセスにおいて、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが更新される可能性があり、例えばAPとSTAとの間のチャネル状態が変化する(例えば、STAが移動する)ときに、APは、新たなチャネル状態に応じてネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを更新する。この場合、APは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さい場合には、APは、第1のMCSを更新し、更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSも更新されうることに、注意すべきである。更新に適応するために、最終的にデリバリされる帯域幅をリアルタイムで調節するために、ステップS102およびS103を、この実施形態において周期的に実行することができ、あるいはS103を、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されるたびに再実行することができる。
本発明のこの実施形態において、APがAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限を取得した後で、ネゴシエーション帯域幅および帯域幅上限のそれぞれに応じて、対応するMCSを帯域幅とMCSとの間の対応関係から決定することができ、ネゴシエーション帯域幅と伝送帯域幅上限との間の比較が、MCSを比較することによって実行される。この事例が、以下で実施形態を使用することによって説明される。
方法の実施形態2
図2を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第2の実施形態を提供する。この実施形態においては、APが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得し、ここで第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、40 Mbpsに対応する第2のMCSとして選択して使用することができる。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S201.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
S202.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。
S203.伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得し、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、19.5 Mbpsに対応するMCS2、すなわち20 Mbpsに最も近くかつ20 Mbpsよりも小さい帯域幅を、20 Mbpsに対応する第3のMCSとして選択して使用することができる。
S204.APは、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である。
第2のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅にもとづいて選択されたMCSであり、第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限にもとづいて選択されたMCSである。先行技術においては、第2のMCSが直接デリバリされる。しかしながら、STAの伝送帯域幅上限もAPとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えば第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、この場合に、第2のMCSがデリバリされたならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくし、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSをデリバリに選択することが必要である。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、表1に示される帯域幅制御テーブルから選択される対応する第2のMCSは、MCS4であり、第3のMCSは、MCS2である。MCS2はMCS4よりも小さいため、このステップにおいて、伝送帯域幅を選択するために、MCS4よりも小さくかつMCS2以上であるMCS、すなわちMCS2またはMCS3が選択され、STAへとデリバリされる。例えば、MCS2が選択されてデリバリされる場合、APとSTAとの間の伝送帯域幅は、最終的に、MCS2に対応する帯域幅、すなわち19.5 Mbpsに設定される。
デリバリに最終的に使用されるMCSが第3のMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、このステップにおいて、第3のMCSが、好ましく選択されてSTAへとデリバリされる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って帯域幅制御テーブルから決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSデリバリされるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
先行技術と比べ、この実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされ、レート調整アルゴリズムに従って取得された帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができる。以下が、実施形態を使用することによって詳細な説明を提供する。
方法の実施形態3
図3を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第3の実施形態を提供し、この実施形態は、STAの伝送帯域幅上限を取得する方式の説明に注力する。この実施形態において、STAの伝送帯域幅上限を取得する方式の説明において、第2の方法の実施形態に対応する状況が、例として使用されることに注意すべきである。実際に、この実施形態においてSTAの伝送帯域幅上限を取得する方式を、とくには、本発明の他の実施形態にさらに適用可能である。
この実施形態においては、APが、レート調整アルゴリズムなどの方式に従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得し、ここで第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
いくつかの場合、異なる伝送システムにおいて、帯域幅とMCSとの間の対応関係が異なる。したがって、この実施形態において、第2のMCSの取得の際に、第2のMCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちチャネル周波数リソース、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/O(入力/出力)モードのうちの少なくとも1つによって決定されてよい。以下が、説明のための例を提供する。
例えば、表2に示される帯域幅制御テーブルにおいて、伝送システムは、チャネル周波数リソース、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、およびI/Oモードを含む。チャネル周波数リソースは、2つの種類、すなわち20 MHzチャネル周波数リソースおよび40 MHzチャネル周波数リソースを含み、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態は、2つの種類、すなわちオフのショート・ガード・インターバルおよびオンのショート・ガード・インターバルを含み、I/Oモードは、2つの種類、すなわちSISO(Single Input Single Output、シングル入力シングル出力)および2×2MIMO(Multiple Input Multiple Output、マルチ入力マルチ出力)を含む。したがって、ネゴシエーション帯域幅に対応する第2のMCSの取得の前に、まず対応する伝送システムを決定することが必要である。例えば、ネゴシエーション帯域幅が40 MHzであり、チャネル周波数リソースが20 MHzであり、ショート・ガード・インターバルがオフであり、I/OモードがSISOである場合、MCS4が、対応する伝送システムから、40 MHzに対応するMCSとして決定される。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S301.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
S302.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態においては、STAの伝送帯域幅上限を、APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができる。以下が、3つの別々の事例を使用することによって説明を提供する。
事例1:STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅にもとづいて得られる。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅は、データがAPのアップリンク部分を通じて伝送されるときにネゴシエートされた伝送帯域幅を指す。現時点において、APがアップリンク部分のデータ伝送を実行するとき、通常は、APのアップリンク端(WAN側またはLAN側)が、APのアップリンク端とAPとの間のチャネル品質を取得し、チャネル品質に従ってAPとアップリンク端との間の伝送帯域幅をネゴシエートする。
本発明のこの実施形態において、最終的な実行は、APによるSTAへの帯域幅のデリバリ、すなわちAPのダウンリンク部分の帯域幅の選択であるが、APはダウンリンク部分とのデータ伝送を実行するためにアップリンク部分からリソースを取得する必要があるため、アップリンク部分の伝送帯域幅も、ダウンリンク部分の伝送帯域幅を制限する。しかしながら、先行技術において、帯域幅の選択は、アップリンク部分およびダウンリンク部分について別々に実行され、したがってダウンリンク部分の帯域幅の選択は、アップリンク部分の関連の条件を考慮することなく、ダウンリンク部分のチャネル品質にだけもとづく。明らかに、考慮される因子が、この方式では包括的でない。
本発明のこの実施形態においては、ダウンリンク部分の帯域幅の選択の際に、アップリンク部分の伝送帯域幅を考慮することができ、例えばAPのアップリンク部分の伝送帯域幅を、STAの伝送帯域幅上限として直接使用することができる。APのアップリンク部分の伝送帯域幅の取得の具体的な方式は、本発明のこの実施形態において限定されない。以下では、いくつかの実現可能な方式が、あくまでも説明のための例として使用される。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅を取得する方式は、APがAPのアップリンク部分に割り当てられたリソースブロックのサイズを取得すること、およびAPがリソースブロックのサイズに従ってAPのアップリンク部分の伝送帯域幅を取得することを含むことができる。この方式を、とくにはアップリンク端がWAN側である事例に適用することができる。APがSTAのデータ伝送要求を受信するとき、WAN側もAPへの伝送レートのデリバリを必要としており、したがってWAN側は、WAN側とAPとの間のチャネル状態に従ってAPへとリソースブロックを割り当て、APのアップリンク部分の伝送帯域幅を、割り当てられたリソースブロックのサイズのサイズに従って計算することができる。リソースブロックのサイズは、modem(モデム)から直接読み取ることができる。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅を、速度試験の方式でさらに取得することができ、この方式は、とくにはアップリンク端がWANまたはLAN側である事例に適用可能である。例えば、APのアップリンクにインストールされる試験ソフトウェアまたは試験ウェブサイトによって、APのアップリンク部分の実際の伝送レートを取得し、APのアップリンク部分の伝送帯域幅として使用することができる。
事例2:STAの伝送帯域幅上限が、STAの必要伝送帯域幅にもとづいて得られる。
先行技術において、帯域幅のデリバリは、レート調整アルゴリズムに従って実行され、ここでレート調整アルゴリズムの入力パラメータは、RSSI、PSR、PER、および他のパラメータなど、APとSTAとの間のチャネル品質であり、具体的な帯域幅の要件、すなわちSTAの必要伝送帯域幅は、STAがデータを送信するときに考慮されていない。明らかに、考慮される因子が、この方式では包括的でない。
本発明のこの実施形態においては、STAの必要伝送帯域幅を、STAの伝送帯域幅上限として直接使用することができる。STAの必要伝送帯域幅の取得の具体的な方式は、本発明のこの実施形態において限定されない。以下では、1つの実現可能な方式が、あくまでも説明のための例として使用される。
STAの必要伝送帯域幅を取得する方式は、APがデータ伝送要求から伝送データのサービス種別を取得すること、およびAPがサービス種別にもとづいてSTAの必要伝送帯域幅を取得することを含むことができる。APがデータ伝送要求を受信するとき、通常は、要求は、STAの伝送データのサービス種別を含み、例えばサービス種別は、ビデオ、ピクチャ、またはテキストデータであり、サービス種別がビデオデータである場合、ビデオデータは、高画質ビデオまたは標準画質ビデオである。必要伝送帯域幅を、サービス種別に従って計算することができる。
事例3:STAの伝送帯域幅上限が、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて得られる。
この場合、一般に、APのアップリンク部分の伝送帯域幅およびSTAの必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅が、STAの伝送帯域幅上限として使用される。例えば、とくにはAPのアップリンク部分の伝送帯域幅が25 Mbpsであり、STAの必要伝送帯域幅が20 Mbpsである場合、STAの伝送帯域幅上限は、最終的に20 Mbpsと決定される。
APのアップリンク部分の伝送帯域幅を取得する具体的な方式、およびSTAの必要伝送帯域幅を取得する具体的な方式については、それぞれ事例1および事例2が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
S303.伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得し、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
第2のMCSを選択するプロセスと同様に、このステップにおいて、第3のMCSの選択の際に、第3のMCSを伝送システムに対応するMCSから選択することもできる。具体的なプロセスについては、第2のMCSを選択するプロセスが参照される。
S304.APは、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である。
このステップにおいて、APは第3のMCSを好ましくデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、STAの伝送帯域幅上限を取得するいくつかの選択肢としての方式が具体的に説明されたことを、学ぶことができる。確かに、本発明のこの実施形態において、伝送帯域幅上限を取得する方式は、この実施形態において提示されたいくつかの実施の方式に限られない。
上述の2つの実施形態において、帯域幅の選択の実行時に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、したがって不適切に大きい伝送帯域幅の問題が解消される。具体的な実施において、最初に上述の2つの帯域幅にもとづいて対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較され、最終的にデリバリされるMCSが決定される。しかしながら、実際には、最初に上述の2つの帯域幅を比較し、比較の結果に従って最終的にデリバリされるMCSを決定してもよい。以下が、説明用の実施形態を提供する。
方法の実施形態4
図4を参照すると、本発明のこの実施形態は、WiFi技術の帯域幅選択方法の第4の実施形態を提供し、この実施形態において、APは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得する。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のAPによる取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、APは、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
この実施形態は、とくには以下を含む。
S401.APが、STAのデータ伝送要求を受信する。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
S402.APが、STAの伝送帯域幅上限を取得する。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。
S403.STAの伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得し、ここで第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。対応関係の1つの代表的形態が、既存の帯域幅制御テーブルである。
S404.APは、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第3のMCSをSTAへとデリバリする。
この実施形態において、ステップS403を、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さくなるまで実行しなくてもよいことに、注意すべきである。
最初に上述の2つの帯域幅に従って対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較される第2の方法の実施形態と異なり、この実施形態においては、最初に上述の2つの帯域幅が比較され、STAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、それは、この場合に不適切に大きい伝送帯域幅の事例が生じうることを示しており、したがって上述の2つの帯域幅のうちの小さい方の帯域幅、すなわちSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、選択され、STAへとデリバリされ、やはり不適切に大きい伝送帯域幅の事例を回避することができる。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。表1に示される帯域幅制御テーブルにおいて、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が20 Mbpsである場合、明らかにSTAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さく、STAの伝送帯域幅上限、すなわち20 Mbpsに対応するMCS2が選択されて、帯域幅のデリバリが実行される。
この実施形態と第1の方法の実施形態〜第3の方法の実施形態との間の類似性に関して、上述の3つの実施形態が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されないことに、注意すべきである。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされて得られた帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが選択されてデリバリされ、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSが伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいときに、伝送帯域幅が必ずしも不適切に大きいわけではなく、例えばこの場合に、STAの伝送帯域幅上限およびAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の両方が同じMCSに対応する可能性があることに、注意すべきである。しかしながら、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが帯域幅のデリバリのために選択されるならば、不適切に大きい伝送帯域幅の事例を間違いなく回避することができる。
本発明のこの実施形態で、ステップS403において、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じない場合、APは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを帯域幅制御テーブルから選択し、STAへとデリバリする。
先行技術と比べ、この実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができ、具体的な取得の方式については、第3の方法の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
この実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSの選択は、帯域幅上限に最も近くかつ帯域幅上限よりも小さい帯域幅に対応するMCSの選択であってよい。加えて、MCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちダウンリンク部分のチャネル周波数、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/Oモードのうちの少なくとも1つにもとづいて決定されてよく、詳細については、帯域幅選択方法の第1の実施形態および第3の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
以上は、本発明の実施形態における帯域幅選択方法の実施形態を説明しており、以下は、ハードウェア処理の見地から本発明の実施形態におけるAPの実施形態を説明する。
装置の実施形態1
図5を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第1の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには受信機501、プロセッサ502、および送信機503を含む。
送信機503は、プロセッサ502へと接続され、受信機501は、プロセッサ502へと接続される。プロセッサ502は、バスの使用または他の方式にて送信機503および受信機501へと接続されてよい。図5においては、バスを使用することによる接続が、例として使用されている。
受信機501は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
STAがデータの伝送のためにネットワークへのアクセスを必要とするとき、受信機501が、STAのデータ伝送要求を受信する。要求は、STAによって送信されてよく、例えばSTAが、STA側のユーザが「ビデオ再生」をタップしたときに受信機501へとデータ伝送要求を送信し、あるいは要求は、APのアップリンク端によって送信されてよく、例えばWAN側またはLAN側がSTAへとデータをプッシュする必要があるときに、WAN側またはLAN側が受信機501へとSTAのデータ伝送要求を送信する。
プロセッサ502は、STAによってネゴシエートされた伝送帯域幅を取得し、受信機501がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のプロセッサ502による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、プロセッサ502は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。研究を通じて、いくつかの用途の状況において、STAの伝送帯域幅上限が実際の伝送帯域幅を制約することが明らかになった。例えば、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、既存のレート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達することができず、伝送帯域幅が不適切に大きいという問題が生じる可能性が高い。したがって、この実施形態においては、STAのデータ伝送要求が受信された後に、帯域幅が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って直接デリバリされることがない。代わりに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限するSTAの伝送帯域幅上限を考慮する必要がある。
送信機503は、プロセッサ502が伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。現時点において、APとSTAとの間のデータ伝送は、いくつかの決まったMCSにだけもとづくことができ、具体的にどのMCSにもとづくかは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅によって決定される。したがって、現時点において、帯域幅とMCSとの間の対応関係は、あらかじめ設定されており、したがってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSは、レート調整アルゴリズムまたは他の方式を使用することによってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が取得された後に、上述の対応関係から決定される。例えば、既存の帯域幅制御テーブルが、上述の対応関係の1つの代表的形態である。ここで、上述の対応関係は、具体的には、特定の通信規格における対応関係であってよく、例えば、具体的には、IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格における対応関係であってよい。
帯域幅制御テーブルなどの帯域幅とMCSとの間の対応関係から或る帯域幅に対応するMCSを選択する多数の実施の方式が存在しうる(これは、本発明のこの実施形態において限定されない)。以下では、ただ1つの随意による実施の方式が、説明のための例として使用される。或る帯域幅に対応するMCSは、具体的には、帯域幅制御テーブルにおいて、その帯域幅に最も近くかつその帯域幅よりも小さい帯域幅であってよい。
先行技術においては、送信機503が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接デリバリする。STAの伝送帯域幅上限も、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えばSTAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMSCよりも小さい場合、それは、この場合にAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくする必要があり、すなわちデリバリされるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さくなければならない。しかしながら、MCSが無制限に小さくされて帯域幅が過度に小さくなり、伝送効率に悪影響が及ぶ事例を避けるために、小さくされたMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上でなければならない。当然ながら、この方式にもとづいて選択されるMCSは、より適切である。
理解の便利のために、説明のための具体的な例を、以下に示す。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsであり、STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、表1に示した帯域幅制御テーブルから選択されるMCSは、MCS4であり、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSは、MCS2である。MCS2はMCS4よりも小さいため、送信機503は、伝送帯域幅を選択するために、MCS4よりも小さくかつMCS2以上であるMCS、すなわちMCS2またはMCS3をSTAへとデリバリする。例えば、MCS2が選択されてデリバリされる場合、APとSTAとの間の伝送帯域幅は、最終的に、MCS2に対応する帯域幅、すなわち19.5 Mbpsに設定される。
デリバリに最終的に使用されるMCSが伝送帯域幅上限に対応するMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、送信機503は、好ましくはSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいとき、それは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じる可能性が高いことを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第1のMCSがSTAへとデリバリされ、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上であり、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って減らされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
しかしながら、この実施形態においては、デリバリされる伝送帯域幅が減らされるとき、既存のレート調整アルゴリズムに変更はない。したがって、この方式は、アルゴリズムの複雑さおよび計算量を増すことなく単純かつ容易に実行でき、最終的な帯域幅の選択の効果を保証でき、先行技術のレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つに適用可能である。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ502は、中央演算処理装置CPU、特定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、または本出願のこの実施形態を実行するように構成された1つ以上の集積回路であってよい。APは、メモリをさらに含むことができ、メモリは、プログラムを記憶するように構成される。メモリは、高速RAMメモリを含むことができ、例えば少なくとも1つのディスクメモリなど、不揮発メモリ(non−volatile memory)をさらに含むことができる。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ502がSTAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、送信機503は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接選択し、STAへとデリバリする。
本発明のこの実施形態において、送信機503がMCSのデリバリを実行した後で、送信機503および受信機501は、デリバリされた第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行する。しかしながら、データ伝送のプロセスにおいて、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが更新される可能性があり、例えばAPとSTAとの間のチャネル状態が変化する(例えば、STAが移動する)ときに、プロセッサ502は、新たなチャネル状態に応じてネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを更新する。この場合、プロセッサ502は、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さい場合には、プロセッサ502は、第1のMCSを更新し、送信機503に対して更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示し、ここで更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSも更新される可能性があり、更新に適応するために、プロセッサ502および送信機503が、STAの伝送帯域幅上限の取得および第1のMCSのデリバリを周期的に実行することができ、あるいは送信機503が、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されるたびに第1のMCSを再デリバリすることによって、最終的にデリバリされる帯域幅をリアルタイムで調節できることに、注意すべきである。
本発明のこの実施形態において、APがAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限を取得した後で、ネゴシエーション帯域幅および帯域幅上限のそれぞれに応じて、対応するMCSを帯域幅とMCSとの間の対応関係から決定することができ、ネゴシエーション帯域幅と伝送帯域幅上限との間の比較が、MCSを比較することによって実行される。この事例が、以下で実施形態を使用することによって説明される。
装置の実施形態2
図6を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第2の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには受信機601、プロセッサ602、および送信機603を含む。
送信機603は、プロセッサ602へと接続され、受信機601は、プロセッサ602へと接続される。
受信機601は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
プロセッサ602は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するとともに、受信機601がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得し、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成される。第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSであり、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のプロセッサ602による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、プロセッサ602は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、40 Mbpsに対応する第2のMCSとして選択して使用することができる。STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、19.5 Mbpsに対応するMCS2、すなわち20 Mbpsに最も近くかつ20 Mbpsよりも小さい帯域幅を、20 Mbpsに対応する第3のMCSとして選択して使用することができる。
送信機603は、プロセッサ602が第3のMCSが第2のMCSよりも小さいと判断する場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。第1のMCSは、第2のMCSよりも小さく、第3のMCS以上である。
第2のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅にもとづいて選択されたMCSであり、第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限にもとづいて選択されたMCSである。先行技術においては、第2のMCSが直接デリバリされる。しかしながら、STAの伝送帯域幅上限もAPとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えば第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、この場合に、第2のMCSがデリバリされたならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくし、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSをデリバリに選択することが必要である。
デリバリに最終的に使用されるMCSが第3のMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、送信機603は、好ましくは第3のMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSデリバリされるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
この実施形態において、帯域幅の選択の実行時に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、したがって不適切に大きい伝送帯域幅の問題が解消される。具体的な実施において、最初に上述の2つの帯域幅にもとづいて対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較され、最終的にデリバリされるMCSが決定される。しかしながら、実際には、最初に上述の2つの帯域幅を比較し、比較の結果に従って最終的にデリバリされるMCSを決定してもよい。以下が、説明用の実施形態を提供する。
装置の実施形態3
図7を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第3の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには受信機701、プロセッサ702、および送信機703を含む。
送信機703は、プロセッサ702へと接続され、受信機701は、プロセッサ702へと接続される。
受信機701は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
プロセッサ702は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得し、受信機701がデータ伝送要求を受信した後にSTAの伝送帯域幅上限を取得し、伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成され、第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅のプロセッサ702による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、プロセッサ702は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。対応関係の1つの代表的形態が、既存の帯域幅制御テーブルである。
送信機703は、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。
最初に上述の2つの帯域幅に従って対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較される第2の装置の実施形態と異なり、この実施形態においては、最初に上述の2つの帯域幅が比較され、STAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、それは、この場合に不適切に大きい伝送帯域幅の事例が生じうることを示している。したがって、上述の2つの帯域幅のうちの小さい方の帯域幅、すなわちSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、選択され、STAへとデリバリされ、やはり不適切に大きい伝送帯域幅の事例を回避することができる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされて得られた帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが選択されてデリバリされ、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSが伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいときに、伝送帯域幅が必ずしも不適切に大きいわけではなく、例えばこの場合に、STAの伝送帯域幅上限およびAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の両方が同じMCSに対応する可能性があることに、注意すべきである。しかしながら、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが帯域幅のデリバリのために選択されるならば、不適切に大きい伝送帯域幅の事例を間違いなく回避することができる。
本発明のこの実施形態において、プロセッサ702がSTAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、送信機703は、ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSをSTAへとデリバリする。
先行技術と比べ、本発明のこの実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができ、具体的な取得の方式については、第3の方法の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSの選択は、帯域幅上限に最も近くかつ帯域幅上限よりも小さい帯域幅に対応するMCSの選択であってよい。加えて、MCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちダウンリンク部分のチャネル周波数、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/Oモードのうちの少なくとも1つにもとづいて決定されてよく、詳細については、帯域幅選択方法の第1の実施形態および第3の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
以上は、ハードウェア処理の見地からの本発明の実施形態におけるAPの実施形態を説明しており、以下は、モジュールとしての機能エンティティの見地からの本発明の実施形態におけるAPを説明する。
装置の実施形態4
図8を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第4の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには第1の取得モジュール801、要求受信モジュール802、第2の取得モジュール803、およびデリバリモジュール804を含む。
第1の取得モジュール801は、APと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の第1の取得モジュール801による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、第1の取得モジュール801は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。レート調整アルゴリズムは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するために使用される先行技術のアルゴリズムである。特定の実施例においては、最初にAPが、RSSI、PSR、PER、および他のパラメータなどのAPとSTAとの間のチャネル品質を取得し、次いでレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つを使用することにより、取得したチャネル品質に従って、APとSTAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を計算する。
要求受信モジュール802は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
STAがデータの伝送のためにネットワークへのアクセスを必要とするとき、要求受信モジュール802が、STAのデータ伝送要求を受信する。要求は、STAによって送信されてよく、例えばSTAが、STA側のユーザが「ビデオ再生」をタップしたときに要求受信モジュール802へとデータ伝送要求を送信し、あるいは要求は、APのアップリンク端によって送信されてよく、例えばWAN側またはLAN側がSTAへとデータをプッシュする必要があるときに、WAN側またはLAN側が要求受信モジュール802へとSTAのデータ伝送要求を送信する。
第2の取得モジュール803は、要求受信モジュール802がデータ伝送要求を受信した後でSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限は、STAとAPとの間のデータ伝送のプロセスにおいて到達できる最高の実際の帯域幅を指す。研究を通じて、いくつかの用途の状況において、STAの伝送帯域幅上限が実際の伝送帯域幅を制約することが明らかになった。例えば、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅が、既存のレート調整アルゴリズムにもとづいて選択される伝送帯域幅に達することができず、伝送帯域幅が不適切に大きいという問題が生じる可能性が高い。したがって、この実施形態においては、STAのデータ伝送要求が受信された後に、帯域幅が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に従って直接デリバリされることがない。代わりに、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限するSTAの伝送帯域幅上限を考慮する必要がある。
デリバリモジュール804は、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に第1のMCSをSTAへとデリバリし、ここで第1のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上である。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。現時点において、APとSTAとの間のデータ伝送は、いくつかの決まったMCSにだけもとづくことができ、具体的にどのMCSにもとづくかは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅によって決定される。したがって、現時点において、帯域幅とMCSとの間の対応関係は、あらかじめ設定されており、したがってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSは、レート調整アルゴリズムまたは他の方式を使用することによってAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が取得された後に、上述の対応関係から決定される。例えば、既存の帯域幅制御テーブルが、上述の対応関係の1つの代表的形態である。ここで、上述の対応関係は、具体的には、特定の通信規格における対応関係であってよく、例えば、具体的には、IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格における対応関係であってよい。
帯域幅制御テーブルなどの帯域幅とMCSとの間の対応関係から或る帯域幅に対応するMCSを選択する多数の実施の方式が存在しうる(これは、本発明のこの実施形態において限定されない)。以下では、ただ1つの随意による実施の方式が、説明のための例として使用される。或る帯域幅に対応するMCSは、具体的には、帯域幅制御テーブルにおいて、その帯域幅に最も近くかつその帯域幅よりも小さい帯域幅であってよい。
先行技術においては、デリバリモジュール804が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSを直接デリバリする。STAの伝送帯域幅上限も、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えばSTAの伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMSCよりも小さい場合、それは、この場合にAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくする必要があり、すなわちデリバリされるMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さくなければならない。しかしながら、MCSが無制限に小さくされて帯域幅が過度に小さくなり、伝送効率に悪影響が及ぶ事例を避けるために、小さくされたMCSは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上でなければならない。当然ながら、この方式にもとづいて選択されるMCSは、より適切である。
デリバリに最終的に使用されるMCSが伝送帯域幅上限に対応するMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、デリバリモジュール804は、好ましくはSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限が、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいとき、それは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSデリバリされると、不適切に大きい伝送帯域幅が生じる可能性が高いことを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第1のMCSがSTAへとデリバリされ、ここで第1のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCS以上であり、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って減らされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
しかしながら、この実施形態においては、デリバリされる伝送帯域幅が減らされるとき、既存のレート調整アルゴリズムに変更はない。したがって、この方式は、アルゴリズムの複雑さおよび計算量を増すことなく単純かつ容易に実行でき、最終的な帯域幅の選択の効果を保証でき、先行技術のレート調整アルゴリズムのうちの任意の1つに適用可能である。
本発明のこの実施形態で、デリバリモジュール804が、STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが直接選択され、STAへとデリバリされる。
本発明のこの実施形態においては、デリバリモジュール804がMCSのデリバリを実行した後で、伝送モジュールが、デリバリされた第1のMCSにもとづいてSTAとのデータ伝送を実行する。しかしながら、データ伝送のプロセスにおいて、例えばAPとSTAとの間のチャネル状態が変化する(例えば、STAが移動する)ときに、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSが更新される可能性がある。この場合、この実施形態におけるAPは、伝送モジュールおよび判断モジュールをさらに含む。判断モジュールは、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さい場合には、第1のMCSが更新され、デリバリモジュール804が更新後の第1のMCSをSTAへとデリバリするように指示され、ここで更新後の第1のMCSは、更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さく、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCS以上である。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSも更新される可能性があり、更新に適応するために、第2の取得モジュール803およびデリバリモジュール804が周期的に働くことができ、あるいはデリバリモジュール804が、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが更新されるたびに第1のMCSを再デリバリすることによって、最終的にデリバリされる帯域幅をリアルタイムで調節できることに、注意すべきである。
本発明のこの実施形態において、APがAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限を取得した後で、ネゴシエーション帯域幅および帯域幅上限のそれぞれに応じて、対応するMCSを帯域幅とMCSとの間の対応関係から決定することができ、ネゴシエーション帯域幅と伝送帯域幅上限との間の比較が、MCSを比較することによって実行される。この事例が、以下で実施形態を使用することによって説明される。
装置の実施形態5
図9を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第5の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには第1の取得モジュール901、要求受信モジュール902、第2の取得モジュール903、デリバリモジュール904、第3の取得モジュール905、および第4の取得モジュール906を含む。
第1の取得モジュール901は、APと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の第1の取得モジュール901による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、第1の取得モジュール901は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
第3の取得モジュール905は、ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するように構成され、ここで第2のMCSは、ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、説明のための例として使用される。APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅が、とくには40 Mbpsである場合、39 Mbpsに対応するMCS4、すなわち40 Mbpsに最も近くかつ40 Mbpsよりも小さい帯域幅を、40 Mbpsに対応する第2のMCSとして選択して使用することができる。
要求受信モジュール902は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
第2の取得モジュール903は、要求受信モジュールがデータ伝送要求を受信した後でSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
第4の取得モジュール906は、伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得するように構成され、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
表1に示される帯域幅制御テーブルが、やはり説明のための例として使用される。STAの伝送帯域幅上限が、とくには20 Mbpsである場合、19.5 Mbpsに対応するMCS2、すなわち20 Mbpsに最も近くかつ20 Mbpsよりも小さい帯域幅を、20 Mbpsに対応する第3のMCSとして選択して使用することができる。
デリバリモジュール904は、第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合に、第1のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。
第2のMCSは、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅にもとづいて選択されたMCSであり、第3のMCSは、STAの伝送帯域幅上限にもとづいて選択されたMCSである。先行技術においては、第2のMCSが直接デリバリされる。しかしながら、STAの伝送帯域幅上限もAPとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、例えば第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、この場合に、第2のMCSがデリバリされたならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSを小さくし、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSをデリバリに選択することが必要である。
デリバリに最終的に使用されるMCSが第3のMCS以上であるという前提において、デリバリに最終的に使用されるより小さなMCSが、不適切に大きい伝送帯域幅の問題を解決するうえでより有用であることに、注意すべきである。したがって、デリバリモジュール904は、好ましくは第3のMCSを選択してSTAへとデリバリする。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って帯域幅制御テーブルから決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSデリバリされるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、第2のMCSおよび第3のMCSが、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅およびSTAの伝送帯域幅上限のそれぞれに従って決定されることを、学ぶことができる。第3のMCSが第2のMCSよりも小さい場合、それは、第2のMCSデリバリされるならば不適切に大きい伝送帯域幅が生じることを示している。したがって、デリバリされるMCSが小さくされ、第2のMCSよりも小さくかつ第3のMCS以上である第1のMCSがSTAとデリバリされることで、不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSがSTAの伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
この実施形態において、帯域幅の選択の実行時に、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮され、したがって不適切に大きい伝送帯域幅の問題が解消される。具体的な実施において、最初に上述の2つの帯域幅にもとづいて対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較され、最終的にデリバリされるMCSが決定される。しかしながら、実際には、最初に上述の2つの帯域幅を比較し、比較の結果に従って最終的にデリバリされるMCSを決定してもよい。以下が、説明用の実施形態を提供する。
装置の実施形態6
図10を参照すると、本発明のこの実施形態は、APの第6の実施形態を提供し、この実施形態におけるAPは、とくには第1の取得モジュール1001、要求受信モジュール1002、第2の取得モジュール1003、デリバリモジュール1004、および第4の取得モジュール1005を含む。
第1の取得モジュール1001は、APと局STAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得するように構成される。
この実施形態において、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の第1の取得モジュール1001による取得は、とくには、APがSTAへのチャネルを初めて確立させるときに行われてよく、あるいは例えばSTAの移動時にAPとSTAとの間のチャネル状態が変化するときに行われてよい。ここで、第1の取得モジュール1001は、とくには、レート調整アルゴリズムに従って、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅を取得することができる。
要求受信モジュール1002は、STAのデータ伝送要求を受信するように構成される。
要求は、STAによって送信されてよく、あるいはAPのアップリンク端によって送信されてよい。
第2の取得モジュール1003は、要求受信モジュール1002がデータ伝送要求を受信した後でSTAの伝送帯域幅上限を取得するように構成される。
第4の取得モジュール1005は、伝送帯域幅上限に応じた第3のMCSを取得するように構成され、ここで第3のMCSは、伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSである。
帯域幅とMCSとの間の対応関係は、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅とAPによってSTAへとデリバリされるMCSとの間の対応関係を反映する。対応関係の1つの代表的形態が、既存の帯域幅制御テーブルである。
デリバリモジュール1004は、伝送帯域幅上限がネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第3のMCSをSTAへとデリバリするように構成される。
最初に上述の2つの帯域幅に従って対応するMCSが選択され、次いでMCSが比較される第2の装置の実施形態と異なり、この実施形態においては、最初に上述の2つの帯域幅が比較され、STAの伝送帯域幅上限の方がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、それは、この場合に不適切に大きい伝送帯域幅の事例が生じうることを示している。したがって、上述の2つの帯域幅のうちの小さい方の帯域幅、すなわちSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが、選択され、STAへとデリバリされ、やはり不適切に大きい伝送帯域幅の事例を回避することができる。
以上の技術的解決策から、この実施形態において、帯域幅の選択の際に、APとSTAとによってネゴシエートされて得られた帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮されることを、学ぶことができる。STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが選択されてデリバリされ、したがって不適切に大きい伝送帯域幅のいくつかの状況において、最終的にデリバリされるMCSが伝送帯域幅上限に従って小さくされる。したがって、デリバリされる伝送帯域幅が減らされ、APおよびSTA側のデバイスの電力消費が小さくなり、デバイスの待ち受け時間が長くなる。
STAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅よりも小さいときに、伝送帯域幅が必ずしも不適切に大きいわけではなく、例えばこの場合に、STAの伝送帯域幅上限およびAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅の両方が同じMCSに対応する可能性があることに、注意すべきである。しかしながら、より小さいSTAの伝送帯域幅上限に対応するMCSが帯域幅のデリバリのために選択されるならば、不適切に大きい伝送帯域幅の事例を間違いなく回避することができる。
本発明のこの実施形態において、デリバリモジュールがSTAの伝送帯域幅上限がAPとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅以上であり、すなわち不適切に大きい伝送帯域幅の問題が生じないと判断する場合、ネゴシエーション帯域幅に対応するMCSがSTAへとデリバリされる。
先行技術と比べ、本発明のこの実施形態においては、APとSTAとによってネゴシエートされたネゴシエーション帯域幅だけでなく、STAの伝送帯域幅上限も考慮される。STAの伝送帯域幅上限は、APとSTAとの間の実際の伝送帯域幅を制限し、ここでSTAの伝送帯域幅上限は、とりわけAPのアップリンク部分の伝送帯域幅および/またはSTAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得することができ、具体的な取得の方式については、第3の方法の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
本発明のこの実施形態において、STAの伝送帯域幅上限に対応するMCSの選択は、帯域幅上限に最も近くかつ帯域幅上限よりも小さい帯域幅に対応するMCSの選択であってよい。加えて、MCSを、伝送システムに対応するMCSから選択することができる。伝送システムは、以下のパラメータ、すなわちダウンリンク部分のチャネル周波数、ショート・ガード・インターバルのオン/オフ状態、またはI/Oモードのうちの少なくとも1つにもとづいて決定されてよく、詳細については、帯域幅選択方法の第1の実施形態および第3の実施形態の関連部分が参照され、詳細はここではこれ以上は説明されない。
当業者であれば、便利かつ簡潔な説明の目的で、上述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作のプロセスに関しては、上述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することができ、したがって詳細のここでの再度の説明は省略されることを、明確に理解できるであろう。
本出願に提示のいくつかの実施形態において、開示のシステム、装置、および方法を、他の方法でも実現できることを、理解すべきである。例えば、上述の装置の実施形態は、あくまでも例示にすぎない。例えば、ユニットの分割は、あくまでも論理的な機能の分割にすぎず、実際の実施においては他の分割であってよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素を、別のシステムに組み合わせ、あるいは統合することができ、もしくはいくつかの特徴を無視しても、あるいは実行しなくてもよい。さらに、提示または上述の相互結合または直接結合あるいは通信接続を、いくつかのインターフェイスを使用することによって実行することができる。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続を、電子的、機械的、または他の形態で実行することができる。
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であっても、物理的に別々でなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであっても、物理的なユニットでなくてもよく、1つの位置に位置しても、あるいは複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部またはすべてを、実施形態の技術的解決策の目的を達成するための実際の必要に応じて選択することができる。
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットを、1つの処理ユニットに統合でき、あるいは各々のユニットが、物理的に単独で存在でき、もしくは2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されても、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売または使用される場合、統合されたユニットを、コンピュータにとって読み取り可能な記憶媒体に格納することができる。そのような理解にもとづき、本発明の技術的解決策の本質、または先行技術に対する貢献部分、あるいは技術的解決策のすべてまたは一部を、ソフトウェア製品の形態で実現することができる。ソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本発明の実施形態に記載の方法の工程のすべてまたは一部の実行をコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置であってよい)に指示するためのいくつかのインストラクションを含む。上述の記憶媒体として、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる任意の媒体が挙げられる。
以上の実施形態は、あくまでも本発明の技術的解決策の説明を意図しており、本発明を限定しようとするものではない。本発明を、以上の実施形態を参照して詳しく説明したが、当業者であれば、本発明の実施形態の技術的解決策の技術的思想および技術的範囲から離れることなく、以上の実施形態において説明された技術的解決策について変更を加えることが依然として可能であり、あるいは以上の実施形態において説明された技術的解決策のいくつかの技術的特徴について均等な置き換えが依然として可能であることを、理解すべきである。
501 受信機
502 プロセッサ
503 送信機
601 受信機
602 プロセッサ
603 送信機
701 受信機
702 プロセッサ
703 送信機
801 取得モジュール
802 要求受信モジュール
803 取得モジュール
804 デリバリモジュール
901 取得モジュール
902 要求受信モジュール
903 取得モジュール
904 デリバリモジュール
905 取得モジュール
906 取得モジュール
1001 取得モジュール
1002 要求受信モジュール
1003 取得モジュール
1004 デリバリモジュール
1005 取得モジュール

Claims (27)

  1. アクセスポイントAPが前記APと局STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するワイヤレスフィディリティ技術の帯域幅選択方法であって、
    前記STAのデータ伝送要求を前記APによって受信するステップと、
    前記STAの伝送帯域幅上限を前記APによって取得するステップと、
    前記伝送帯域幅上限が前記ネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSを前記STAへと前記APによってデリバリするステップであって、前記第1のMCSは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にあるMCS以上である、ステップ
    を含む、方法。
  2. 前記ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するステップであって、前記第2のMCSは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSであるステップと、
    前記伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するステップであって、前記第3のMCSは、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSであるステップと
    をさらに含み、
    前記伝送帯域幅上限が前記ネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSを前記STAへと前記APによってデリバリするステップは、
    前記第3のMCSが前記第2のMCSよりも小さい場合に前記第1のMCSを前記STAへと前記APによってデリバリするステップ
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のMCSを前記STAへと前記APによってデリバリする前記ステップは、
    前記第3のMCSを前記STAへと前記APによってデリバリするステップ
    を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するステップであって、前記第3のMCSは、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSであるステップ
    をさらに含み、
    第1の変調符号化方式MCSを前記STAへと前記APによってデリバリする前記ステップは、
    前記第3のMCSを前記STAへと前記APによってデリバリするステップ
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記STAの前記伝送帯域幅上限は、前記APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/または前記STAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記APのアップリンク部分の伝送帯域幅および前記STAの必要伝送帯域幅にもとづく前記STAの前記伝送帯域幅上限の取得は、前記STAの前記伝送帯域幅上限が、前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅および前記STAの前記必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅であることを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅の取得の方式は、
    前記APの前記アップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズを前記APによって取得するステップと、
    前記リソースブロックの前記サイズにもとづいて前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅を前記APによって取得するステップと
    を含む、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記STAの前記必要伝送帯域幅の取得の方式は、
    前記データ伝送要求から伝送データのサービス種別を前記APによって取得するステップと、
    前記サービス種別にもとづいて前記STAの前記必要伝送帯域幅を前記APによって取得するステップと
    を含む、請求項5または6に記載の方法。
  9. 前記第1のMCSにもとづいて前記STAとのデータ伝送を前記APによって実行するステップと、
    前記ネゴシエーション帯域幅に対応する前記MCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、前記伝送帯域幅上限に対応する前記MCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを前記APによって判断し、小さい場合に、前記第1のMCSを更新し、更新後の第1のMCSを前記STAへとデリバリするステップであって、前記更新後の第1のMCSは、前記更新されたネゴシエーション帯域幅に対応する前記MCSよりも小さく、前記伝送帯域幅上限に対応する前記MCS以上である、ステップ
    をさらに含む、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 送信機と、受信機と、プロセッサとを備えており、前記送信機は前記プロセッサへと接続され、前記受信機は前記プロセッサへと接続されているアクセスポイントAPであって、
    前記受信機は、局STAのデータ伝送要求を受信するように構成され、
    前記プロセッサは、前記APと前記STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するとともに、前記受信機が前記データ伝送要求を受信した後に前記STAの伝送帯域幅上限を取得するように構成され、
    前記送信機は、前記プロセッサが前記伝送帯域幅上限が前記ネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に、第1の変調符号化方式MCSを前記STAへとデリバリするように構成され、
    前記第1のMCSは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にあるMCS以上である、AP。
  11. 前記プロセッサは、前記ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するとともに、前記伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するようにさらに構成され、前記第2のMCSは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSであり、前記第3のMCSは、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSであり、
    前記送信機を、前記プロセッサが前記伝送帯域幅上限が前記ネゴシエーション帯域幅よりも小さいと判断する場合に、第1の変調符号化方式MCSを前記STAへとデリバリするように構成することは、
    前記送信機を、前記プロセッサが前記第3のMCSが前記第2のMCSよりも小さいと判断する場合に、前記第1のMCSを前記STAへとデリバリするように構成すること、
    を含む、請求項10に記載のAP。
  12. 前記送信機を、前記第1のMCSを前記STAへとデリバリするように構成することは、
    前記送信機を、前記第3のMCSを前記STAへとデリバリするように構成すること、
    を含む、請求項11に記載のAP。
  13. 前記プロセッサは、前記伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するようにさらに構成され、前記第3のMCSは、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSであり、
    前記送信機を、第1の変調符号化方式MCSを前記STAへとデリバリするように構成することは、
    前記送信機を、前記第3のMCSを前記STAへとデリバリするように構成すること、
    を含む、請求項10に記載のAP。
  14. 前記STAの前記伝送帯域幅上限は、前記APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/または前記STAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される、請求項10〜13のいずれか一項に記載のAP。
  15. 前記APのアップリンク部分の伝送帯域幅および前記STAの必要伝送帯域幅にもとづく前記STAの前記伝送帯域幅上限の取得は、
    前記STAの前記伝送帯域幅上限が、前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅および前記STAの前記必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅であることを含む、請求項14に記載のAP。
  16. 前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅の取得の方式は、
    前記APの前記アップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズを前記プロセッサによって取得することと、
    前記リソースブロックの前記サイズにもとづいて前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅を前記プロセッサによって取得することと
    を含む、請求項14または15に記載のAP。
  17. 前記STAの前記必要伝送帯域幅の取得の方式は、
    前記データ伝送要求から伝送データのサービス種別を前記プロセッサによって取得することと、
    前記サービス種別にもとづいて前記STAの前記必要伝送帯域幅を前記プロセッサによって取得することと
    を含む、請求項14または15に記載のAP。
  18. 前記受信機および前記送信機は、前記第1のMCSにもとづいて前記STAとのデータ伝送を実行するようにさらに構成され、
    前記プロセッサは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応する前記MCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、前記伝送帯域幅上限に対応する前記MCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、小さい場合に、前記第1のMCSを更新し、前記送信機に対して更新後の第1のMCSを前記STAへとデリバリするように指示するようにさらに構成され、
    前記更新後の第1のMCSは、前記更新されたネゴシエーション帯域幅に対応する前記MCSよりも小さく、前記伝送帯域幅上限に対応する前記MCS以上である、請求項10〜17のいずれか一項に記載のAP。
  19. アクセスポイントAPであって、
    前記APと局STAとによってネゴシエートされるネゴシエーション帯域幅を取得するように構成された第1の取得モジュールと、
    前記STAのデータ伝送要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、
    前記要求受信モジュールが前記データ伝送要求を受信した後に前記STAの伝送帯域幅上限を取得するように構成された第2の取得モジュールと、
    前記伝送帯域幅上限が前記ネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、第1の変調符号化方式MCSを前記STAへとデリバリするように構成されたデリバリモジュールと
    を備えており、
    前記第1のMCSは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の対応関係にあるMCSよりも小さく、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にあるMCS以上である、AP。
  20. 前記ネゴシエーション帯域幅に従って第2のMCSを取得するように構成された第3の取得モジュールであって、前記第2のMCSは、前記ネゴシエーション帯域幅に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSである第3の取得モジュールと、
    前記伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成された第4の取得モジュールであって、前記第3のMCSは、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSである第4の取得モジュールと
    をさらに備え、
    前記デリバリモジュールを、前記伝送帯域幅上限が前記ネゴシエーション帯域幅よりも小さい場合に、前記第1の変調符号化方式MCSを前記STAへとデリバリするように構成することは、
    前記デリバリモジュールを、前記第3のMCSが前記第2のMCSよりも小さい場合に、前記第1のMCSを前記STAへとデリバリするように構成すること、
    を含む、請求項19に記載のAP。
  21. 前記デリバリモジュールを、前記第1のMCSを前記STAへとデリバリするように構成することは、
    前記デリバリモジュールを、前記第3のMCSを前記STAへとデリバリするように構成すること、
    を含む、請求項20に記載のAP。
  22. 前記伝送帯域幅上限に従って第3のMCSを取得するように構成された第4の取得モジュールであって、前記第3のMCSは、前記伝送帯域幅上限に対応しており、帯域幅とMCSとの間の前記対応関係にある前記MCSである第4の取得モジュール
    をさらに備え、
    前記デリバリモジュールを、前記第1の変調符号化方式MCSを前記STAへとデリバリするように構成することは、
    前記デリバリモジュールを、前記第3のMCSを前記STAへとデリバリするように構成すること、
    を含む、請求項19に記載のAP。
  23. 前記STAの前記伝送帯域幅上限は、前記APのアップリンク部分の伝送帯域幅および/または前記STAの必要伝送帯域幅にもとづいて取得される、請求項19〜22のいずれか一項に記載のAP。
  24. 前記APのアップリンク部分の伝送帯域幅および前記STAの必要伝送帯域幅にもとづく前記STAの前記伝送帯域幅上限の取得は、
    前記STAの前記伝送帯域幅上限が、前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅および前記STAの前記必要伝送帯域幅のうちの小さい方の帯域幅であることを含む、請求項23に記載のAP。
  25. 前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅の取得の方式は、
    前記APの前記アップリンク部分へと割り当てられたリソースブロックのサイズを前記第2の取得モジュールによって取得することと、
    前記リソースブロックの前記サイズにもとづいて前記APの前記アップリンク部分の前記伝送帯域幅を前記第2の取得モジュールによって取得することと
    を含む、請求項23または24に記載のAP。
  26. 前記STAの前記必要伝送帯域幅の取得の方式は、
    前記データ伝送要求から伝送データのサービス種別を前記第2の取得モジュールによって取得することと、
    前記サービス種別にもとづいて前記STAの前記必要伝送帯域幅を前記第2の取得モジュールによって取得することと
    を含む、請求項23または24に記載のAP。
  27. 前記第1のMCSにもとづいて前記STAとのデータ伝送を実行するように構成された伝送モジュールと、
    前記ネゴシエーション帯域幅に対応する前記MCSがデータ伝送プロセスにおいて変更された場合に、前記伝送帯域幅上限に対応する前記MCSが更新されたネゴシエーション帯域幅に対応するMCSよりも小さいか否かを判断し、小さい場合に、前記第1のMCSを更新し、前記デリバリモジュールに対して更新後の第1のMCSを前記STAへとデリバリするように指示するように構成された判断モジュールと
    をさらに備えており、
    前記更新後の第1のMCSは、前記更新されたネゴシエーション帯域幅に対応する前記MCSよりも小さく、前記伝送帯域幅上限に対応する前記MCS以上である、請求項19〜26のいずれか一項に記載のAP。
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