JP2017519219A - ビタミンdアッセイにおけるビタミンdエピマーに特異的な結合パートナー - Google Patents

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Abstract

方法は、ビタミンD被検体を含むと考えられる試料中のビタミンD被検体の量を決定することを含む。前記試料と前記ビタミンDエピマー被検体に特異的なビタミンDエピマー抗体とを含有する合一物が媒体中で調製される。前記媒体を前記ビタミンDエピマー抗体が前記ビタミンDエピマー被検体に結合し、前記ビタミンD抗体が前記ビタミンD被検体に結合してビタミンD抗体結合複合体が形成される条件下にインキュベートする。ビタミンD抗体結合複合体の量が測定され、試料中のビタミンD被検体の量に関連付けられる。【選択図】図1

Description

本特許出願は、2014年6月27日に出願された米国仮特許出願第62/018020号に関して、米国特許法第119条(e)に基づき優先権を主張する。上記特許出願の全内容を、参照により本発明に明示的に援用する。
本発明は、ビタミンD被検体及びその代謝産物を含有すると考えられる試料中におけるそれらの存在及び/又は量を測定するための組成物、方法及びキットに関する。
多くの小分子化合物又はハプテン(例えば薬物及びビタミン)には異性体が存在し、そのうちの1つの形態のみが活性を有する。活性型の被検体を正確に測定するためには、被検体の非活性型異性体の存在に対処しなければならない。被検体の両異性体(即ち活性型及び非活性型)が測定されてしまうと、それは、活性型異性体の機能に依存する個体にとり有害となり得る不正確性につながりうる。生体試料中の一対の異性体被検体の各々の濃度を正確に評価することは、異性体のうちの1つだけが活性を示し、非活性型異性体の量を含んだ測定値が試料中の被検体の濃度を歪める場合には、特に重要である。例えば、生体試料中のビタミンD濃度の測定は、ビタミンD欠乏が哺乳動物において多くの障害に関連するため、重要である。幼児において、例えば、3−エピ異性体の量を含んだビタミンDの測定値は、幼児におけるビタミンD濃度の不正確な評価をもたらし、これが、適切な栄養補給の欠乏をもたらす。幼児が必要に応じて適切なビタミンD施療を受けることができるように、活性型ビタミンDを測定することが重要である。
用語「ビタミンD」は、一群の脂溶性セコステロイドを指す。ヒトにおいては、ビタミンDは、コレカルシフェロール(ビタミンD)又はエルゴカルシフェロール(ビタミンD)として摂取することができ、日光への曝露が十分な場合に、体内でコレステロールから合成できることから、ビタミンDは特有の性質を有する。ビタミンDは、通常は、必須栄養分と考えられているが、この後者の性質のため、非必須食物ビタミンと考えられる場合もある。ビタミンDは、カルシウムイオンのホメオスタシスの正の制御において重要な生理的役割を果たす。ビタミンDは、動物により合成されるビタミンの形態である。それはビタミンDと同様、乳製品及び特定の食品製品に添加される一般的な補助栄養素でもある。
摂取されたビタミンD及び体内で合成されたビタミンDの双方とも、生理活性を有する代謝産物となるために代謝活性化を経なければならない。ヒトにおいては、ビタミンD活性化の最初のステップは、主に肝臓で起こり、ヒドロキシル化を経て中間代謝産物である25−ヒドロキシコレカルシフェロールを生成する。カルシジオールは、循環系におけるビタミンDの主要な形態である。ビタミンDも、また、同様の代謝活性化を受けて25−ヒドロキシビタミンDとなる。これらの化合物は、総称して25−ヒドロキシビタミンD(略して25(OH)D)と称され、それらは、ビタミンDの状態を決定するために血清中で測定される主要な代謝産物である。25(OH)D及びそのエピマーは、いずれも、生物学的機能を発揮するためには1,25(OH)Dに変換される必要があるプレホルモンである。1,25(OH)Dの生物活性と、3−エピ−1,25(OH)Dの生物活性との比較は複雑である。
ビタミンD化合物である25−ヒドロキシビタミンD及び25−ヒドロキシビタミンDは、3−位におけるエピマーであり、これらのエピマーは、それぞれ、25−ヒドロキシビタミンD、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD、25−ヒドロキシビタミンD及び3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDと称される。これらのエピマー化合物のそれぞれのエピマーのうち1つのみが、即ち、25−ヒドロキシビタミンD及び25−ヒドロキシビタミンDのみが活性を有する。25−ヒドロキシビタミンD及び25−ヒドロキシビタミンDのエピマーの構造を図1に示す。
米国特許第3,817,837号明細書 米国特許第3,996,345号明細書 米国特許第4,233,402号明細書 米国特許第5,354,693号明細書 米国特許第7,186,518号明細書 米国特許第5,147,529号明細書 米国特許第5,128,103号明細書 米国特許第5,158,871号明細書 米国特許第4,661,408号明細書 米国特許第5,151,348号明細書 米国特許第5,302,532号明細書 米国特許第5,422,284号明細書 米国特許第5,447,870号明細書 米国特許第5,434,051号明細書 米国特許第6,355,803号明細書 米国特許第6,673,560号明細書 米国特許第7,097,995号明細書 米国特許第7,319,041号明細書 米国特許第5,089,390号明細書 米国特許第5,340,716号明細書 米国特許第6,251,581号明細書 米国特許第5,709,994号明細書 米国特許第7,179,660号明細書 米国特許第6,153,442号明細書 米国特許出願公開第2005/0118727A号明細書 米国特許第5,929,049号明細書 米国特許第7,172,906号明細書 米国特許第7,022,529号明細書 米国特許第7,229,842号明細書
Yalowら、J.Clin.Invest.39:1157(1960) Ngo及びLenhoff、FEBS Lett.(1980)116:285−288 Oellerich、J.Clin.Chem.Clin.Biochem.(1984)22:895−904 Khannaら、Clin.Chem.Acta(1989)185:231−240 N.J.Turro,"Molecular Photochemistry",132頁,W.A.Benjamin Inc.,N.Y.1965 Koehler及びMilstein,Nature 265:495−497,1975 Melchersら編、Lymphocyte Hybridomas(Springer−Verlag(New York 1978)) Nature 266:495(1977) Science 208:692(1980) Methods of Enzymology 73(Part B):3−46(1981)
ビタミンD欠乏は、哺乳動物において幾つかの障害に関連するため、生体試料中のビタミンD濃度を評価することは重要である。試料中のビタミンD、エピマー形態のビタミンD及びビタミンD類縁体並びにそれらの代謝産物の正確且つ高感度な濃度測定のための試薬及び方法に対する需要が存在する。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料中におけるビタミンD被検体の量を測定するための方法に関する。試料、前記ビタミンD被検体のエピマーに特異的なビタミンDエピマー結合パートナーであってビタミンD被検体には如何なる検出可能な程度にも結合しないビタミンDエピマー結合パートナー、及びビタミンD被検体に特異的なビタミンD結合パートナーを含有する合一物が、アッセイ媒体中に供給される。このアッセイ媒体を、ビタミンDエピマー結合パートナーがビタミンD被検体のエピマーに結合し、且つ、ビタミンD結合パートナーがビタミンD被検体に結合する条件下で、インキュベートして、ビタミンDエピマー結合パートナーが結合した複合体を形成させる。このビタミンD結合パートナー結合複合体の量が測定され、試料中のビタミンD被検体の量に関連付けられる。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、上述の方法であって、ビタミンDエピマー結合パートナー、例えば抗体、が以下の式(I)の化合物又はその2つ以上の混合物に対して生じたものである方法に関する。
(R−(L)−Z (I)
ここで、Rは、
であるか又は水素原子であって、少なくとも1つのRは水素原子ではなく、
式中、Yは、O、S、CR又はNRであり、
Xは、−O−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−NH(CH−C(O)−、−NRC(O)−であり、
Rは、独立して、水素原子又はアルキル基であり、
は、独立して、水素原子又はアルキル基であり、
、R、R及びRは、独立して、水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、RとRが一緒になって結合を形成し、
、R、R及びRは、独立して、水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、RとRが一緒になって結合を形成し、
11は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
nは、1から10の整数であり、
wは、0から10の整数であり、
xは、1から10の整数であり、
yは、1から10の整数であり、
pは、1から10の整数であり、
Lは、結合基であり、
qは、0又は1であり、
Zは、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体又は非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体である。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、上述の方法であって、前記ビタミンDエピマー抗体が式(II)の化合物及びその2つ以上の混合物に対して生じたものである方法に関する。
NHR’−(CHr’−NR’’−((CHr’−NR’’’)s’−(CHr’−NR’−Z’(II)
式中、
’、R’’又はR’’’は、各々独立して、
及び水素原子から選択され、
’、R’’又はR’’’のうちの少なくとも1つは水素原子ではなく、
n’は、1から10の整数であり、
r’は、独立して1から10の整数であり、
s’は、1から10の整数であり、
’は、水素原子又はアルキル基であり、
11’は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
Z’は、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体又は非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体である。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料中におけるビタミンD被検体の量を測定するための方法に関する。試料、前記ビタミンD被検体に特異的なビタミンD抗体である捕捉抗体、及びビタミンD被検体のエピマーに特異的なビタミンDエピマー抗体であってビタミンD被検体には如何なる検出可能な程度にも結合しないビタミンDエピマー抗体が合一してアッセイ媒体中に供給される。このアッセイ媒体を、ビタミンD抗体がビタミンD被検体に結合してビタミンD抗体が結合した複合体を形成し、ビタミンDエピマー抗体がビタミンD被検体のエピマーに結合する条件下で、インキュベートする。このビタミンD抗体結合複合体を、ビタミンD抗体結合複合体中のビタミンD被検体に結合する検出抗体であって信号生成システムを含有する検出抗体と結合させる。この信号生成システムによって発生された信号が測定され、試料中のビタミンD被検体の量に関連付けられる。
本明細書において提供される図面は、縮尺製図されたものではなく、本明細書に記載の原理に従う特定の例の理解を促進する目的で、説明のために提供されるものであり、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
25−ヒドロキシビタミンD及び25−ヒドロキシビタミンDのエピマー形態の化学式を示す。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 本明細書に記載の原理に従う例にかかる化合物の合成概略図である。 抗−3−エピマー−VD抗体が添加され又は添加されていない試薬を用いて得られた標準曲線の比較を示す。 抗−3−エピマー−VD抗体を用いた試料における3−エピ−25(OH)Dの測定用の免疫測定法の標準曲線を示す。
本明細書に記載の原理に従う、例えば抗体のような、結合パートナーは、非エピマー形態のビタミンD被検体のアッセイにおいて、3−エピマー交差反応性を最小化し又は除去するために使用することができる。 本明細書に記載の原理に従う抗体は、ビタミンD被検体の非エピマー形態のアッセイにおいて、3−エピマーとの交差反応性の最小化又は除去に使用できる。3−エピマービタミンDとビタミンD被検体に対する抗体との交差反応性に起因する全非エピマービタミンD被検体の過大評価が、ブロッキング剤として、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物である免疫原に対して調製された抗体を使用することにより、実質的に回避され得る。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料中におけるビタミンD被検体の量を測定するための方法に関する。試料、ビタミンD被検体に特異的なビタミンD結合パートナー及びビタミンD被検体のエピマーに特異的なビタミンDエピマー結合パートナーであってビタミンD被検体にたいして如何なる検出可能な程度にも結合しないビタミンDエピマー結合パートナーを含有する合一物がアッセイ媒体中に供給される。以下に詳細に議論するように、アッセイは、均質であっても不均質であっても、また、競合的でも非競合的でもよい。幾つかの例においては、アッセイの性質によって、ビタミンD類縁体である試薬が含有されている。また、幾つかの例においては、ビタミンDエピマー被検体の結合パートナーに特異的な第三の結合パートナーが使用される。このアッセイ媒体を、ビタミンDエピマー結合パートナーがビタミンD被検体のエピマーに結合し、ビタミンD結合パートナーがビタミンD被検体に結合してビタミンD結合パートナー結合複合体を形成する条件下で、インキュベートする。このビタミンDエピマー結合パートナー結合複合体の量が測定され、試料中のビタミンD被検体の量に関連付けられる。
上述のように、本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、ビタミンD被検体を含むと考えられる試料中のビタミンD被検体の存在及び含有量の一方又は両方を決定する方法に関し、本明細書では「ビタミンDアッセイ」と称する。本明細書において議論する如何なる例においても、ビタミンD被検体のアッセイにおいてビタミンDエピマーによる干渉を縮小し除去するブロッキング剤として、1以上のビタミンDエピマーに特異的な、本明細書に記載の原理に従う、例えば抗体のような、結合パートナーを使用してもよい。
用語「ビタミンD」は、25−ヒドロキシビタミンD、カルシジオール、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、及び1,25−ジヒドロキシビタミンDのうちの1つ以上を指し、また上記の全てのもののエピマー形態及び代謝産物を含む。即ち、ビタミンD被検体には、上記で定義されるビタミンD及びビタミンDのエピマーが含まれる。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、ビタミンDのエピマー形態(例えば3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD又は3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD)を含有すると考えられる試料中のビタミンDのエピマー形態の存在及び含有量の一方又は両方を決定する方法に関し、本明細書では「ビタミンDエピマーアッセイ」と称する。
ビタミンD被検体の測定方法の一例では、これは説明のためであって限定するものではないが、試料、本明細書に記載の原理に従って得られた、例えばビタミンDエピマーに対する抗体のような、結合パートナー、並びに、ビタミンD類縁体及び信号生成システムの部材を含有する接合体を、含有してなる合一物が提供される。
上述のように、試料及び試薬は、「媒体中で合一して」提供される。媒体へ添加して合一する順序は変化しうるが、本明細書で記載されるアッセイフォーマットでは、幾つかの好適な実施形態が存在しうる。一例では、これは説明のためであって限定するものではないが、均質アッセイの場合のように、全ての材料を同時に添加し、信号に対してアッセイ媒体が与える効果を測定する。他の例では、これは説明のためであって限定するものではないが、各試薬又は試薬群を、順次、合一することができる。幾つかの実施形態では、上記の各添加の後に、インキュベーションのステップを行なってもよい。不均質アッセイにおいては、1つ以上のインキュベーションステップの後に、分離及び洗浄ステップを行なってもよい。
用語「ビタミンD類縁体」は、ビタミンDに対する抗体又はビタミンDのエピマーに対する抗体のようなレセプターに対して、ビタミンD被検体と競合する化合物を指す。ビタミンD類縁体は、修飾型ビタミンDであってもよく、当該修飾により、ビタミンDが他の分子(これらに限定されないが、例えば支持体、標識、小分子又は小分子の結合パートナー等)に結合する手段が提供される。ビタミンD類縁体は、直接的に又は結合基によって間接的に他の分子に結合されてもよい。ビタミンD類縁体は、例えば、ビタミンDの構造的関連分子であってもよく、結合基を通じて他の分子に接合したビタミンDであってもよい。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、ビタミンD類縁体は、式中、Zがポリ(アミノ酸)標識部分若しくは非ポリ(アミノ酸)標識部分である式(I)の化合物であるか、又は、式中、Zが免疫原性担体であって、それにより、式(I)の化合物がビタミンD抗体との結合に関してビタミンD被検体と競合する式(I)の化合物であってもよい。
分析すべき試料は、ビタミンD被検体を含むと考えられる試料である。当該試料は、生体試料又は非生体試料であってもよい。生体試料は、哺乳動物の被検体又は非哺乳動物の被検体に由来してもよい。哺乳動物の被検体は、例えばヒト又は他の動物の種であってもよい。生体試料には、全血、血清、血漿、痰、リンパ液、精液、膣粘液、糞便、尿、脊髄液、唾液、便、脳髄液、涙液、粘液等の生物学的流体;髪、皮膚又は器官若しくは他の身体部分由来の切除された部位若しくは組織等の生物学的組織;等が含まれる。多くの例では、前記試料は全血、血漿又は血清である。これに限定されないが、例えば廃棄物流、を含む非生物学的試料を、本明細書に記載の原理に従う化合物を用いて分析してもよい。
前記試料の調製は、通常用いられるいかなる媒体中で行なってもよく、媒体は、例えば、以下に詳述するアッセイ媒体であってもよい。幾つかの例では、例えば、血球を溶解させる等の、試料の前処理を行なってもよい。幾つかの例では、そのような前処理は、その後のアッセイを妨害しない媒体中で実施される。
ビタミンD被検体及びビタミンD類縁体をビタミンD被検体に対する抗体に結合させる条件下に、媒体中の上記合一物を曝して、複合体を生成させる。複合体の量が、試料中のビタミンD被検体の存在又は量の一方又は両方に関連する場合に、複合体の量を測定する。
ビタミンD被検体のアッセイは、任意のアッセイ成分又は生成物を分離しない(均質な場合)でも又は分離して(不均質な場合)も、実施できる。不均質アッセイは、通常、1つ以上の分離ステップを必要とし、競合的又は非競合的なアッセイであってよい。免疫測定法は、標識され又は標識されていない試薬を用いてよい。非標識の試薬を用いる免疫測定法は、通常、本明細書に記載の原理に従って免疫原の接合体から調製した1つ以上の抗体を含む比較的大きな複合体の形成を伴う。そのようなアッセイは、抗体複合体の検出において、例えば、免疫沈降法及び凝集法と、対応する、例えば比濁法及び濁度測定等の、光散乱法を伴う。標識された免疫測定法には、これらに限定されないが、例えば化学発光免疫測定法、酵素免疫測定法、蛍光分極免疫測定法、放射免疫測定法、阻害アッセイ、誘導ルミネセンスアッセイ及び蛍光酸素チャネリングアッセイが含まれる。
一般的な免疫測定法の1つのグループは、本明細書に記載の原理に従う化合物を限られた濃度で用いる免疫測定法を含む。免疫測定法の他のグループは、1つ以上の主要な試薬の過剰量、例えば本明細書に記載の原理に従う抗体の過剰量、の使用を伴う。免疫測定法の他のグループは、分離のない均質アッセイを含み、その際、標識されたビタミンD類縁体からの信号が、本明細書に記載の原理に従い産生された抗体への当該標識されたビタミンD類縁体の結合により、調整され、これにより、試料中に存在し得るビタミンD被検体と競合する。
上述のように、上記アッセイは、分離なしに(均質に)又はアッセイ成分若しくは生成物のいずれかの分離を行なって(不均質な方法で)実施できる。均質な免疫測定法の例としては、Rubensteinらの特許文献1第3欄第6行〜第6欄第64行に記載のEMIT(登録商標)アッセイ(シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド社、イリノイ州、ディアフィールド)、Ullmanらの特許文献2第17欄第59行〜第23欄第25行に記載の免疫蛍光法、Maggioらの特許文献3第6欄第25行〜第9欄第63行に記載の酵素チャネリング免疫測定法(「ECIA」)、例えば、中でも特許文献4に記載の蛍光分極免疫測定法(「FPIA」)、及び酵素結合免疫吸着測定法(「ELISA」)等の酵素免疫測定法が挙げられる。不均質アッセイの例としては、非特許文献1に開示された放射免疫測定法が挙げられる。上記の開示内容の関連部分を、参照により本発明に援用する。
他の酵素免疫測定法は、例えば、非特許文献2において議論された酵素調整媒介免疫測定法(「EMMIA」)、非特許文献3において開示された基質標識蛍光免疫測定法(「SLFIA」)、非特許文献4において開示された複合酵素ドナー免疫測定法(「CEDIA」)、例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13及び特許文献14に記載の粒子強化比濁阻害免疫測定法(「PETINIA」)、粒子強化比濁免疫測定法(「PETIA」)、アフィニティー二酸化クロム免疫測定法(「ACMIA」)アッセイフォーマット等の均質粒子標識免疫測定法であり、これらの全開示内容を参照により本発明に援用する。
他のアッセイには、特許文献15、特許文献16、特許文献17及び特許文献18で議論されているようなアクリジニウムエステル標識アッセイが含まれ、これらの関連する開示内容を参照により援用する。アクリジニウムエステル標識アッセイの具体例は、固相として常磁性粒子を用いたアクリジニウムエステル標識免疫測定法(「ADVIA」免疫測定法)である。他のアッセイには、ゾル粒子免疫測定法(「SPIA」)、分散色素免疫測定法(「DIA」)、メタロ免疫測定法(「MIA」)、酵素膜免疫測定法(「EMIA」)及び蛍光免疫測定法(「LIA」)が含まれる。他のタイプのアッセイには、ビタミンD被検体の結合の際の接合体の光学的、音響的及び電気的特性の変化のモニターを伴うイムノセンサーアッセイが含まれる。そのようなアッセイには、例えば光学イムノセンサーアッセイ、音響イムノセンサーアッセイ、半導体イムノセンサーアッセイ、電気化学的変換器イムノセンサーアッセイ、電位差測定イムノセンサーアッセイ、電流測定電極アッセイが含まれる。
不均質アッセイは、通常、1つ以上の分離ステップを必要とし、競合的でも又は非競合的であってもよい。様々な競合的及び非競合的な不均質アッセイのフォーマットが、Davalianらの特許文献19第14欄第25行〜第15欄第9行に記載されており、その開示内容を参照により本発明に援用する。競合的な不均質アッセイの例では、ビタミンD被検体に対する抗体を結合した支持体を、ビタミンD被検体を含むと考えられる試料及び標識化ビタミンD類縁体としての本明細書に記載の原理に従う標識化合物を含む媒体と接触させる。ビタミンD被検体を含むと考えられる試料は、被検体のエピマー形態に対する抗体で処理されてビタミンD被検体のすべてのエピマー形態と結合している。試料中のビタミンD被検体は、標識化ビタミンD類縁体と、ビタミンD被検体に対する抗体への結合に関して、競合する。支持体と媒体とを分離した後、支持体又は媒体の標識物活性が、従来法により測定され、試料中のビタミンD被検体の量と関係づけられる。上記の競合的な不均質アッセイの変形では、前記支持体が、標識された試薬としてのビタミンD類縁体を有し、ビタミンD抗体が標識を含む。
幾つかの例では、分析すべき試料は、アッセイ媒体中で、ビタミンD被検体に対する抗体及び標識されたビタミンD類縁体と合一される。ビタミンD被検体を含むと考えられる試料は、被検体のエピマー形態に対する抗体で処理されてビタミンD被検体のすべてのエピマー形態と結合している。当該媒体を、標識されたビタミンD類縁体とビタミンD被検体に対する抗体とを含有する複合体の存在又は量の一方又は両方に関して試験し、このとき、当該複合体の存在及び/又は量が、試料中のビタミンD被検体の存在及び/又は量の指標となる。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、分析すべき試料を前処理して、例えば血漿又は血清タンパク質等の、ビタミンDと結合する内因性の結合物質から、ビタミンD被検体を放出させる。内因性の結合物質からのビタミンD被検体の放出は、例えば、分解剤又は放出剤又は分解剤と放出剤との組み合わせを、順次、添加することにより実施できる。分解剤は、内因性の結合物質を分解して、最早、それらがビタミンDと結合できないようにするものである。かかる分解剤には、これらに限定されないが、タンパク分解酵素K、並びに、タンパク分解酵素K及び界面活性剤(例えばドデシル硫酸ナトリウム)等のタンパク質変性剤が含まれる。内因性の結合物質からビタミンDを放出させるための放出剤には、これは説明のためであって限定するものではないが、例えばサリチル酸、ワルファリン、スルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、(例えば1−アニリノナフタレン−8−スルホン酸(1,8−ANS)及び8−アニリノナフタレン−1−スルホン酸(8−ANS)を始めとする)アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)、サリチル酸及び上記化合物の誘導体等の酸性変性剤が含まれる。
分解又は放出作用を実施させる際の、例えば時間、温度、pH及び放出剤の媒体中の濃度等の条件は、例えば、内因性の結合物質の性質、試料の性質及び放出剤の性質等に依存する。一般に、当該条件は、所望の効果又は機能を発揮させるのに十分な条件である。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、放出剤の有効な濃度は、約0.01〜約20mg/mL、又は約0.01〜約10mg/mL、又は0.01〜約5mg/mL、又は約0.1〜約20mg/mL、又は、0.1〜約10mg/mL、又は約0.1〜約5mg/mL、又は約0.1〜約1mg/mLである。内因性の結合物質からビタミンD被検体を放出させるための試料の前処理は、アッセイの実施前の別のステップとして又はアッセイの第1ステップとして実施できる。いずれの場合も、1つ以上の試薬が、分解剤及び/又は放出剤の活性を停止させるために必要となりうる。
アッセイを実施するための条件は、通常、最適のアッセイ感度を提供する穏やかなpHで、水性の緩衝媒体中でアッセイを実施することを含む。前記水性媒体は、水のみでもよく、又は、0.1〜約40体積%の共溶媒を含んでもいてよい。媒体のpHは、例えば、約4〜約11の範囲、又は約5〜約10の範囲、又は約6.5〜約9.5の範囲でありうる。pHは、通常、あらゆる特定の結合ペアの結合メンバーとの最適の結合や、信号生成システムに含まれる部材等のアッセイに用いられる他の試薬のための最適pH、等々の妥協物である。様々な緩衝剤を用いて、望ましいpHを達成し、アッセイの間のpHを維持することができる。緩衝剤の例には、これは説明のためであって限定するものではないが、例えばホウ酸塩、リン酸塩、炭酸塩、TRIS、バルビタール、PIPES、HEPES、MES、ACES、MOPS及びBICINEが含まれる。使用される具体的な緩衝剤の種類は重要ではないが、個々のアッセイにおいて、1つの緩衝剤又はもう1つの他の緩衝剤の使用が好ましい場合もある。
上記アッセイ方法において、様々な補助的材料を使用してもよい。例えば、緩衝剤に加えて、媒体は、媒体の安定化剤及び使用される試薬の安定化剤を含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、これらの添加物に加えて、例えばアルブミン等のタンパク質;例えばホルムアミド等の有機溶媒;第四級アンモニウム塩;例えば硫酸デキストラン等のポリアニオン;結合促進物質、例えばポリアルキレングリコール;例えばデキストラン又はトレハロース等の多糖類を添加してもよい。前記媒体は、血餅形成の防止剤を含有していてもよい。かかる試薬は当技術分野で公知であり、これらに限定されないが、例えばEDTA、EGTA、クエン酸塩、ヘパリン等を含む。前記媒体は、これらに限定されないが、例えばアジ化ナトリウム、硫酸ネオマイシン、PROCLIN(登録商標)300、ストレプトマイシン等の1つ以上の防腐剤を含有してもよい。前記媒体は、更に、1つ以上の界面活性剤を含有していてもよい。上記の材料のいずれであっても、それを使用する場合は、それは、所望の効果又は機能を発揮させるのに十分な濃度又は量で存在する。
アッセイにおいて使用される上述の様々な試薬の添加の間の時間間隔を始めとする1つ以上の時間間隔で、1つ以上のインキュベート時間を、前記媒体に適用してもよい。前記媒体は、通常、試薬中の様々な成分の結合及び試料中のビタミンD被検体の結合を生じさせるのに十分な温度で及び十分な時間インキュベートされる。上記の方法を実施する際、通常、中庸の温度が用いられ、一般には、測定の間、一定温度、好ましくは室温が用いられる。幾つかの例では、インキュベート温度は、例えば、約5℃〜約99℃、又は約15℃〜約70℃、又は約20℃〜約45℃である。インキュベート時間は、幾つかの例では、例えば、約0.2秒〜約24時間、又は約1秒〜約6時間、又は約2秒〜約1時間、又は約1分〜約15分である。上記時間は、媒体の温度及び様々な試薬の結合速度に依存し、それは会合速度定数、濃度、結合定数及び解離速度定数によって決定される。
ビタミンD被検体を含むと考えられる試料中のビタミンD被検体を測定する方法の1つの例では、1つの合一物が媒体に添加される。当該合一物は、試料、放出剤(当該試料が前処理されず内因性の結合物質からのビタミンD被検体が放出されなかった場合)、ビタミンD被検体に対する抗体及び標識されたビタミンD類縁体を含んでおり、ここで当該標識は、ポリ(アミノ酸)標識又は非ポリ(アミノ酸)標識である。それに先立って又は同時に、ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料は、被検体のエピマー形態に対する抗体で処理され、ビタミンD被検体の全てのエピマー形態と結合する。媒体は、ビタミンDとビタミンDに対する抗体とを含んでなる複合体又は標識化化合物とビタミンDに対する抗体とを含む複合体の一方又は両方の、存在及び量の一方又は両方について試験される。複合体の存在及び/又は量の一方又は両方は、試料中のビタミンD被検体の存在及び/又は量の指標となる。
公知のアッセイの幾つかは、信号生成システム(sps)を利用するが、当該システムは第1及び第2のsps部材を使用する。前記の「第1」及び「第2」の呼称は、全くの任意な表記であり、本発明の方法におけるsps部材の何らかの順序若しくは順位又はsps部材の添加に関する何らかの順序を示唆するものではない。spsの1つの部材の活性化が、例えば光又は活性化産物等の生成物を、生じさせ、その結果、spsのもう1つの部材が活性化されるという点で、これらのsps部材は関連を有し得る。
アッセイの幾つかの実施形態では、sps部材は、例えば光増感剤及び化学発光組成物等の増感剤を含み、増感剤の活性化により、化学発光組成物を活性化させる生成物が生じる。第2のsps部材は、通常、結合した及び/又は未結合のsps部材の量、即ち、検出すべきビタミンD被検体又は本発明の原則に従う化合物に、結合し又は結合していないsps部材の量、に関連する検出可能な信号を発生させる。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、増感剤試薬又は化学発光試薬のうちのいずれか1つは、本発明の化合物試薬を含む。
以下に議論するアッセイの例では、ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料が、それに先立って又は同時に、被検体のエピマー形態に対する抗体で処理され、ビタミンD被検体の全てのエピマー形態と結合する。
特定の例では、誘導発光免疫測定法を使用してもよい。誘導発光免疫測定法は、Ullmanの特許文献20に記載されており、その開示内容を参照により本発明に援用する。1つのアプローチでは、当該アッセイは、光増感剤が結合した粒子を用いるものであり、当該粒子には、ビタミンD類縁体が結合している(粒子−化合物試薬)。化学発光試薬は、ビタミンD被検体に対する抗体を含有する。ビタミンD被検体は、ビタミンD被検体に対する抗体との結合に関して、粒子−化合物試薬と競合する。ビタミンD被検体が存在する場合、化学発光試薬に近接する粒子−化合物試薬の分子数が減少する。それにより、アッセイ信号が減少する。光増感剤は、2つの標識が近接して存在するとき、一重項酸素を発生させ、化学発光試薬を活性化させる。活性化された化学発光試薬は、次に、発光する。生じる光の量は、形成される複合体の量に関連し、これが、次に、試料中に存在するビタミンD被検体の量に関連する。
誘導発光免疫測定法の他の具体例では、当該アッセイは、化学発光化合物が結合した粒子を用いるものであり、当該粒子には、ビタミンD類縁体が結合している(粒子−化合物試薬)。光増感剤試薬は、ビタミンDに対する抗体を含有する。ビタミンD被検体は、ビタミンDに対する抗体との結合に関して、粒子−化合物試薬と競合する。ビタミンD被検体が存在する場合、光増感剤試薬に近接する粒子−化合物試薬の分子数が減少する。それにより、アッセイ信号が減少する。光増感剤は、2つの標識が近接して存在するとき、一重項酸素を発生させ、粒子−化合物試薬の化学発光化合物を活性化させる。活性化された化学発光試薬は、次に、発光する。生じる光の量は、形成される複合体の量に関連し、これが、次に、試料中に存在するビタミンD被検体の量に関連する。
誘導発光アッセイの他の具体例では、例えばアビジン又はストレプトアビジン(これらは、ビオチンの結合パートナーである。)等の小分子に対する結合パートナーと接合した光増感剤粒子を用いる。ビオチンを含有するビタミンD類縁体(化合物−ビオチン試薬)も、また、用いられる。ビタミンDエピマー被検体に対する抗体を含有する化学発光試薬を、検出システムの一部として用いる。反応媒体をインキュベートして、光増感剤粒子のアビジン又はストレプトアビジンを、アビジンとビオチンとの間の結合により、化合物−ビオチン試薬に結合させ、また、化学発光試薬の一部分であるビタミンD被検体に対する抗体を、今や光増感剤粒子に結合しているビタミンD被検体又はビタミンD類縁体へ結合させる。次に、媒体を光照射して光増感剤を励起させることにより、光増感剤は、その励起状態で、酸素を一重項状態に活性化できる。ビタミンD被検体が存在するため、光増感剤の近傍に存在する化学発光試薬が減少し、それにより、一重項酸素による化学発光試薬の活性化が減少し、発光も減少する。次に、媒体における発光又は放出光の存在及び/又は量を試験し、その存在が、ビタミンD被検体の存在及び/又は量と相関し、ビタミンD被検体の存在下に信号の減少が観察される。
誘導発光アッセイの他の具体例では、例えばアビジン又はストレプトアビジン(これらは、ビオチンの結合パートナーである。)等の小分子に対する結合パートナーと接合した光増感剤粒子を用いる。接合試薬は、ビオチンと接合したビタミンD被検体に対する抗体を含有する。ビタミンD類縁体が用いられ、化学発光粒子に結合した化合物(化学発光化合物試薬)も用いられる。反応媒体をインキュベートして、光増感剤粒子のアビジン又はストレプトアビジンを、アビジンとビオチンとの間の結合により、抗体−ビオチン試薬と結合させ、また、ビタミンD被検体に対する抗体を、(もし、試料中に存在すれば)ビタミンD被検体と、そして、化学発光化合物試薬の一部分であるビタミンD類縁体と結合させる。次に、媒体を光照射して光増感剤を励起させることにより、光増感剤は、その励起状態で、酸素を一重項状態に活性化できる。ビタミンD被検体が存在するため、光増感剤の近傍に存在する化学発光試薬が減少し、それにより、一重項酸素による化学発光試薬の活性化が減少し、発光も減少する。次に、媒体における発光又は放出光の存在及び/又は量を試験し、その存在が、ビタミンD被検体の存在及び/又は量と相関し、ビタミンD被検体の存在により信号の減少が観察される。
ビタミンD被検体の検出のためのアッセイフォーマットの他の一例は、これは説明のためであって限定するものではないが、ACMIAアッセイフォーマットである。ACMIAアッセイフォーマットにおいて、ビタミンD類縁体で被覆されたクローム粒子(クローム粒子試薬)を第一成分として用いる。第二成分は、ビタミンD被検体に対する抗体である。この抗体は、レポーター酵素(例えばβ−ガラクトシダーゼ)と架橋して抗体−酵素接合体を形成しているが、当該酵素を過剰量、即ち、試料に存在し得るビタミンD被検体の全てと結合させるのに必要となる量よりも多い量、で反応容器に添加する。事前に放出剤で処理された試料を、ビタミンD被検体に対する抗体で処理すると、抗体が試料中のビタミンD被検体と結合する。抗体−酵素接合体を媒体中の試料と混合し、ビタミンD被検体を抗体と結合させる。次に、クローム粒子試薬を添加し、あらゆる過剰の抗体−酵素接合体と結合させる。次に、磁石を用いて全てのクローム粒子及び過剰量の抗体−酵素を懸濁液から引出し、上清を最終反応容器へ移す。レポーター酵素の基質を最終反応容器に添加し、酵素活性を、分光測光法により、時間経過に伴う吸光度の変化として、測定する。この信号の量は、試料中のビタミンD被検体の量に関連する。
本明細書に記載の原理に従うビタミンDアッセイの他の例は、固相として常磁性粒子を用いたアクリジニウムエステル標識免疫測定法(ADVIA免疫測定法)である。このビタミンDアッセイの例において使用される検出システムには、小分子接合体又は捕捉接合体としての、小分子で標識されたビタミンD類縁体(捕捉部分)と、固相(SP)としての、小分子で被覆された常磁性ラテックス粒子に対する結合パートナーと、ビタミンDエピマー被検体に対する、アクリジニウムエステルで標識された抗体(検出抗体)と、が含まれる。前記小分子は、例えばビオチン又はフルオレセインであってよく、各結合パートナーは、ストレプトアビジン又はフルオレセイン抗体であってよい。ビタミンD類縁体は、直接、又は、例えばタンパク質(例えばウシ血清アルブミン(BSA))等の連結基を介して、前記小分子に連結されてもよい。患者の試料中のビタミンD被検体は、検出用のアクリジニウムエステル標識された検出抗ビタミンD抗体への結合に関して、捕捉部分のビタミンD類縁体と競合する。ビタミンDを含有すると考えられる試料を、1,8−ANSで前処理する。このアッセイは、Centaur(登録商標)、Centaur(登録商標)XP又はCentaur(登録商標)CP装置(シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド社製、デラウエア州、ニューアーク)を用いて、添付されたメーカーの説明書に従い、実施できる。この信号の量は、試料中のビタミンD被検体の量に関連する。
本明細書に記載の原理に従うビタミンD被検体のアッセイの他の例は、固相として常磁性粒子を用いたアクリジニウムエステル標識免疫測定法(ADVIA免疫測定法)である。このビタミンDエピマーアッセイの例において使用される検出システムには、ビオチン接合体又は捕捉接合体としての、小分子で標識されたビタミンDエピマー被検体に対する抗体(捕捉抗体)と、固相(SP)としての、ストレプトアビジンで被覆された常磁性ラテックス粒子と、アクリジニウムエステルで標識されたビタミンD類縁体(検出ハプテン)と、が含まれる。アクリジニウムエステル標識は、ビタミンD類縁体に直接結合して検出ハプテンを形成してもよく、又は、例えば、タンパク質(例えばBSA)等の連結基を用いてもよい。患者の試料中のビタミンDエピマー被検体は、ビタミンDエピマー被検体に対する抗体への結合に関して、アクリジニウムエステル標識された検出ハプテンと競合する。ビタミンDエピマー被検体を含有すると考えられる試料を、1,8−ANSで前処理する。このアッセイは、Centaur(登録商標)、Centaur(登録商標)XP又はCentaur(登録商標)CP装置(シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド社製、デラウエア州、ニューアーク)を用いて、添付されたメーカーの説明書に従い、実施できる。上記のアクリジニウムエステルアッセイの変形として、小分子を、例えばビオチン又はフルオレセインとしてもよい。この信号の量は、試料中のビタミンDエピマー被検体の量に関連する。
分析されうる試料中のビタミンD被検体の濃度は、例えば、一般に、約10−5〜約10−17M、又は約10−6〜約10−14Mで変わり得る。通常、当該アッセイが(試料中に存在するビタミンD被検体の量に対して)定性的か、半定量的か、又は定量的か、具体的な検出方法、及び期待されるビタミンD被検体の濃度等を考慮し、様々な試薬の濃度が決定される。
被検体のエピマー形態に対する抗体又は抗体群の濃度は、例えば、被検体のエピマー形態の想定濃度及び(非エピマー)ビタミンD被検体の予期される濃度の1つ又はそれ以上に依存する。いくつかの例においては、被検体のエピマー形態に対する抗体又は抗体群の濃度は、試料中のビタミンD被検体の全てのエピマー形態に結合するのに十分である。いくつかの例においては、被検体のエピマー形態に対する抗体又は抗体群の濃度は、試料中の被検体のエピマー形態の予期される濃度に対して過剰である。
アッセイ媒体中の様々な試薬の濃度は、通常、例えば、ビタミンD被検体の対象濃度範囲及びアッセイの性質、等によって決定される。しかしながら、各試薬の最終濃度は、通常、対象の濃度範囲全体にわたるアッセイ感度を最適化するため、経験的に決定される。つまり、ビタミンD被検体の濃度における有意な変化は、正確に測定可能な信号の差異を提供するものでなければならない。信号生成システムの性質及び被検体の性質等に関する考慮により、通常、様々な試薬の濃度が決定される。
上述のように、試料及び試薬は、媒体中で合一して提供される。媒体への添加順序は変化しうるが、本明細書に記載されるアッセイフォーマットでは、或る優先順位がある実施形態が存在しうる。最も単純な順序は、もちろん、均質アッセイの場合のように、すべての材料を同時に添加し、アッセイ媒体が信号に対して与える効果を測定することである。或いは、各試薬又は試薬群を、順次、合一することができる。幾つかの実施形態では、上記の各添加の後に、インキュベーションのステップを行なってもよい。不均質アッセイにおいて、1つ以上のインキュベーションステップの後に、分離及び洗浄ステップを行なってもよい。
[化合物]
上記のように、本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、式(I)の化合物及びその2つ以上の混合物に対して生じた、例えばアプタマー及び抗体のような、結合パートナーに関する。
(R−(L)−Z (I)
ここで、Rは、
であるか又は水素原子であって、少なくとも1つのRは水素原子ではなく、
式中、Yは、O、S、CR又はNRであり、
Xは、−O−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−又は−NR−C(O)−であり;幾つかの例では、例えばYがNRであるとき、Xは、−O−(CH−C(O)−であり、例えばYがO又はSであるとき、Xは、−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−(CH−C(O)−又は−(CH−C(O)−NH(CH−C(O)−であり、例えばYがCRであるとき、Xは、−NR−C(O)−であり、
Rは、独立して、水素原子又はアルキル基であり、
は、独立して、水素原子又はアルキル基であり、
、R、R及びRは、独立して、水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成し、
11は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
nは、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
wは、例えば、0〜10、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
xは、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
yは、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
pは、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
Lは結合基であり、
qは、0又は1であり、
Zは、OR(ここで、Rは、水素、アルキル又はNR10(ここで、R及びR10は、独立して水素又はアルキルである。)、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体部分、非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体部分、ポリ(アミノ酸)標識部分、非ポリ(アミノ酸)標識部分、非標識ポリ(アミノ酸)部分、非免疫原性担体ポリ(アミノ酸)部分、又は支持体である。
本明細書で用いられる用語「アルキル」には、直鎖状、分岐鎖状又は環状構造の、指定された炭素原子数のアルキル基が含まれる。「アルキル」の例には、これらに限定されないが、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−及びtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニルが含まれる。幾つかの例では、アルキル基は、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10個の炭素原子を含み、非置換であってもよく、或いは、1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜5個の炭素原子を有するヒドロキシ基又はアルコキシ基の1つ以上で置換されていてもよい。
本明細書で用いられる用語「アシル」は、R12C(O)−を意味し、式中、R12は、アルキル又はアリール基である。
本明細書で用いられる用語「アリール」は、芳香族炭化水素から1つの原子の除去により派生し、1つ以上の芳香族環(通常、1〜4個の芳香族環、例えばフェニル基(ベンゼンから)、ナフチル基(ナフタレンから))を有する有機基を意味し、例えばフェニル、ナフチル、フェナントリル基が挙げられる。
本明細書で用いられる用語「結合基」は、水素原子の数を除いて約2〜約50の原子、又は4〜約30の原子を有する化学的部分を指し、通常、炭素、酸素、硫黄、窒素及びリンからなる群から、各々、独立して選択される、2〜約30の原子、又は3〜約20の原子の鎖を有する。幾つかの例では、結合基の一部又は全体は、これらに限定されないが、例えば、ポリ(アミノ酸)のアミノ酸残基に結合する分子の一部であってもよい。結合基中のヘテロ原子の数は、0〜約20、1〜約15、又は約2〜約10の範囲であってもよい。結合基は、脂肪族基又は芳香族基であってよい。ヘテロ原子が存在するとき、酸素は、通常、炭素、硫黄、窒素又はリン原子に結合したオキソ基又はオキシ基として存在し、窒素原子は、通常、炭素、酸素、硫黄又はリン原子に結合した、ニトロ基、ニトロソ基又はアミノ基として存在し、硫黄原子は、酸素原子と同様であり、リン原子は、通常、ホスホネート及びリン酸モノ−又はジエステルとして、炭素、硫黄、酸素又は窒素原子に結合する。結合基と接合される分子との間で共有結合を形成する一般的な官能基は、アルキルアミン、アミジン、チオアミド、エーテル、ウレア、チオウレア、グアニジン、アゾ、チオエーテル並びにカルボン酸エステル、スルホン酸エステル及びリン酸エステル、アミド並びにチオエーテルである。
多くの場合、結合基が、例えば、窒素類縁体及び硫黄類縁体を含む非オキソカルボニル基、リン酸基、アミノ基、アルキル化剤(例えばハロ基又はトシルアルキル基)、オキシ基(ヒドロキシ基又は硫黄類縁体、メルカプト基)、オキソカルボニル基(例えばアルデヒド基又はケトン基)、又は活性オレフィン(例えばビニルスルホン基又はα,β−不飽和エステル基)等の、結合官能基(分子部分との反応性を有する官能基)を有するとき、これらの官能基は、アミノ基、カルボキシ基、活性オレフィン及びアルキル化剤(例えばブロモアセチル)に結合する。アミンとカルボン酸若しくはその窒素誘導体又はリン酸とが結合する場合、アミド、アミジン及びホスホルアミドが形成される。メルカプタンと活性化オレフィンとが結合する場合、チオエーテルが形成される。メルカプタンとアルキル化剤とが結合する場合、チオエーテルが形成される。アルデヒドとアミンとが還元条件下で結合する場合、アルキルアミンが形成される。ケトン又はアルデヒドとヒドロキシルアミン(置換基によりヒドロキシ基の水素が置換された誘導体を含む。)とが結合する場合、オキシム官能基(=N−O−)が形成される。カルボン酸又はリン酸とアルコールとが結合する場合、エステルが形成される。
本明細書で用いられる用語「免疫原性担体」は、ハプテンと接合する基又は分子部分を意味する。免疫原性担体とハプテンとの接合体(conjugate)を、例えば、これらに限定されないが、哺乳動物、鳥類(例えばニワトリ又はハト)、両生類又は爬虫類等の、免疫応答を惹起できる有機体に注射してもよく、又は、当該接合体を試験管内試料(ヒトを含む哺乳動物、鳥類、両生類又は爬虫類)への接種に用いてもよく、或いは、ハプテンの結合パートナーの調製技術に用いてもよい。
用語「結合パートナー」は、特定の結合ペアの一員である分子を指し、これは、2つの異なる分子のうちの一方であって、他の分子に特異的に結合し、それにより、当該他の分子と相補的であるとして定義される。例えば、特定の結合ペアの一員は、その表面上又は空洞内に、当該特定の結合ペアの他の一員の特定の空間及び極性組織と特異的に結合する領域を有してもよい。結合パートナーは、これは説明のためであって限定するものではないが、例えば、抗体又はアプタマー(例えば、核酸アプタマー又はペプチドアプタマー)であってもよい。例えば、免疫原性担体は、免疫応答を惹起し、ハプテンに対する結合パートナーの産生を促進する免疫原として使用されてもよい。他の技術としては、ファージディスプレイ及びインビトロ選択が含まれる。免疫原性担体は、時には、抗原性担体とも称される。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例において、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体及び非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体を始めとする免疫原性担体を含有する免疫原が、合成され、抗体の調製に用いられる。ハプテンは、対応する抗体に特異的に結合し得る化合物であるが、それら自体は、抗体調製用の免疫原(又は抗原)の機能を果たさない。従って、ハプテンは、免疫原性担体に結合させて、この担体が、例えば抗体の産生に用いられる。
免疫原性担体であるポリ(アミノ酸)の分子量範囲(ダルトン)は、例えば、約5,000〜約10,000,000、又は約20,000〜約600,000、又は約25,000〜約250,000である。「ポリ(アミノ酸)免疫原性担体部分」には、例えばアルブミン、血清タンパク質(例えばグロブリン)、眼球レンズタンパク質及びリポタンパク質等のタンパク質が含まれる。当該タンパク質の例としては、これらに限定されないが、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシニアン(KLH)、卵オボアルブミン及びウシガンマグロブリン(BGG)等が挙げられる。「非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体部分」には、多糖類、核酸及び粒子(生物学的材料及び合成材料)が含まれる。多様な免疫原性担体は、Davalianらの特許文献19第4欄第57行〜第5欄第5行に記載されており、当該内容を参照により本発明に援用する。
上述のように、免疫原性担体部分は、単糖の高分子量ポリマーである多糖類であって、それは天然物でも合成物でもよく、通常、単糖の反復的な縮合を有する。多糖類の例は、澱粉、グリコーゲン、セルロース、炭水化物ガム(例えばアラビアガム)、寒天等である。多糖類は、ポリ(アミノ酸)残基及び/又は脂質残基を含んでいてもよい。
本明細書で用いられる用語「標識」には、ポリ(アミノ酸)標識及び非ポリ(アミノ酸)標識が含まれる。用語「ポリ(アミノ酸)標識部分」には、これらに限定されないが、例えば酵素、抗体、ペプチド及び免疫原等のタンパク質である標識が含まれる。標識タンパク質(例えば酵素)の場合、重量平均分子量の範囲は、約10,000〜約600,000、又は約10,000〜約300,000である。本明細書に記載の原理に従う化合物(類縁体基)は、通常、タンパク質の、約200,000の分子量当たり少なくとも1つ、又は約150,000の分子量当たり少なくとも約1つ、又は約100,000の分子量当たり少なくとも約1つ、又は約50,000の分子量当たり少なくとも約1つ、又は40,000の分子量当たり少なくとも約1つ、又は30,000の分子量当たり少なくとも約1つ、又は20,000の分子量当たり少なくとも1つ、又は10,000の分子量当たり少なくとも1つ、又は5,000の分子量当たり少なくとも1つの割合で存在する。酵素の場合、類縁体基の数は、通常、1〜約20、約2〜約15、約3〜約12又は約6〜約10個である。
酵素としては、これは説明のためであって限定するものではないが、例えば脱水素酵素(例えばグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)及び乳酸脱水素酵素)等の酸化還元酵素;過酸化水素を生成し、この過酸化水素を色素前駆体の色素への酸化に使用する酵素(例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ及びミクロペルオキシダーゼ);加水分解酵素(例えばアルカリホスファターゼ及びβ−ガラクトシダーゼ);ルシフェラーゼ(例えばホタルルシフェラーゼ及び細菌のルシフェラーゼ);トランスフェラーゼ;酵素の組合せ(これらに限定されないが、サッカライドオキシダーゼ(例えばグルコース及びガラクトースオキシダーゼ)又は複素環オキシダーゼ(例えばウリカーゼ及びキサンチンオキシダーゼ)を、過酸化水素を用いて色素前駆体を酸化する酵素、即ち、ペルオキシダーゼ(例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ又はミクロペルオキシダーゼ)に結合させたもの)が挙げられる。
本明細書で用いられる用語「非ポリ(アミノ酸)標識」には、タンパク質ではない標識が含まれる。非ポリ(アミノ酸)標識は、直接検出できるか、又は検出可能な信号を発生させる反応により検出できる。非ポリ(アミノ酸)標識は、アイソトープであっても非アイソトープであってもよく、これは説明のためであって限定するものではないが、例えば放射性同位元素、発光化合物(これには、これは説明のためであって限定するものではないが、例えば蛍光化合物及び化学発光化合物が含まれる。)、触媒をコードするポリヌクレオチド、プロモーター、色素、補酵素、酵素基質、放射性基、有機小分子(分子量200〜2,000)、粒子及び増幅可能なポリヌクレオチド配列であってもよい。
上述のとおり、「有機小分子」は、約200〜約2,000、又は約200〜約1,500、又は約200〜約1,000、又は約200〜約500の分子量を有する。かかる「有機小分子」には、これらに限定されないが、例えば、ビオチン、蛍光分子(例えば、フルオレセイン及びローダミン等)、化学発光分子及びジニトロフェノールが含まれる。有機小分子の結合パートナーは、当該小分子を特異的に認識し、これに結合する分子である。小分子の結合パートナーは、当該小分子の性質により規定され、これらに限定されないが、例えば、アビジン、ストレプトアビジン、当該有機小分子に対する抗体(これには、限定するものではないが、蛍光分子に対する抗体(例えばフルオレセイに対する抗体、ローダミンに対する抗体)、化学発光分子に対する抗体、及び抗ジニトロフェノール抗体が含まれる。)が含まれる。
本明細書で用いられる用語「非標識ポリ(アミノ酸)部分」及び「非免疫原性担体ポリ(アミノ酸)部分」は、特定の条件においては、当該部分が標識又は免疫原性担体であるともみなされるが、通常、標識又は免疫原性担体とはみなされないポリ(アミノ酸)のことを指す。例えば、抗体は、標識とはみなされないが、当該抗体が信号生成部分又は信号生成システムの一部分を含むように変性された場合には、標識ともみなされる。更に、抗体は、免疫原性担体とはみなされないが、特定の条件下においては、その高分子量故に、免疫原性担体であり得る。
幾つかの例では、非ポリ(アミノ酸)標識は、支持体、磁気粒子、アクリジニウムエステル、磁気粒子とアクリジニウムエステルとの組合せ(例えば、アクリジニウムエステルで標識された常磁性粒子)、化学発光粒子及び増感剤粒子からなる群から選択されうる。
「共有結合」という用語は、直接的な結合(例えば、分子間の化学結合)による分子の結合のことを指す。「非共有結合」という用語は、分子に結合している相補的な特異的結合ペア(sbp)メンバーの間の特異的な結合が関与する分子の結合のことを指す。
幾つかの例では、本明細書に記載の原理に従う化合物は、例えば共有結合又は非共有結合性結合により、支持体と会合してもよい。上述したように、本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、Rは支持体であって、有機又は無機の、固体又は液体状の、水不溶性の材料から構成されてもよく、透明であっても又は部分的に透明であってもよい。例えば、上記支持体は、これらに限定されないが、例えば、ビーズ等の粒子(粒子状の支持体)、フィルム、膜、チューブ、ウェル、ストリップ、ロッド、繊維又は平面(例えば平板又は紙)等の多数の形状のうちのいかなる形状を有していてもよい。当該支持体は、それが用いられる媒体中に懸濁可能であってもよく、そうでなくともよい。懸濁可能な支持体の例としては、例えば、ラテックス等の高分子材料、脂質二重層又はリポソーム、油滴、細胞及びヒドロゲル、並びに磁気粒子が挙げられる。他の支持体組成物としては、これは例示のためであって限定するものではないが、例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリ(塩化ビニル)、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(エチレンテレフタレート)、ナイロン、ポリ(ビニルブチレート)等のポリマーが挙げられ、これらは、単独で又は他の材料と組み合わせて使用できる。当該支持体は、更に、例えば色素、触媒又は他の検出可能基で、標識されてもよく、又は標識されなくともよい。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、前記支持体は粒子であってもよい。当該粒子は、約0.02ミクロン以上、約100ミクロン以下の平均直径を有する。幾つかの例では、当該粒子は、約0.05ミクロン〜約20ミクロン、又は約0.3ミクロン〜約10ミクロンの平均直径を有する。当該粒子は、有機物質であっても無機物質であってもよく、膨潤性であっても非膨潤性であってもよく、多孔性であっても非多孔性であってもよく、好適には、水に近い密度、通常、約0.7g/mL〜約1.5g/mLの密度を有しており、透明であっても、部分的に透明であっても又は不透明であってもよい材料から構成される。当該粒子は、細胞及び微生物等の生体物質、例えば、赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖球菌、黄色ブドウ球菌、及び大腸菌、ウイルス等であってよい。当該粒子は、有機又は無機ポリマー、リポソーム、ラテックス粒子、磁性又は非磁性粒子、リン脂質小胞、カイロミクロン、リポタンパク質等から構成された粒子であり得る。幾つかの例では、当該粒子は、二酸化クロム(クローム)粒子又はラテックス粒子である。
磁気粒子には、常磁性粒子、強磁性粒子及び反磁性粒子が含まれる。かかる粒子としては、これらに限定されないが、例えば、クロム、銅、コバルト、アルミニウム、マンガン、鉄及びニッケルを始めとする周期律表の4〜7周期の遷移金属が挙げられる。
化学発光粒子は、化学発光化合物と会合した粒子である。ここで用いられる「〜と会合した」の用語は、例えば化学発光化合物等の化合物と粒子とが、例えば、直接的又は間接的な結合、吸着、吸収、取り込み又は溶解等により会合することを意味する。利用できる化学発光化合物の例は、特許文献20及び特許文献21に記載されており、それらの開示内容を参照により本発明に援用する。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、化学発光化合物は、光活性化可能な物質であり、光による直接的な又は増感された励起又は一重項酸素との反応を経て化学反応を受け、準安定な反応生成物を形成し、当該生成物は、分解して、それと同時又はその後に、通常、250〜1,200nmの波長範囲内の光を放出する。「光活性化可能な」という用語は、「光化学的に活性化可能」であることを含む。幾つかの例では、化学発光化合物は、一重項酸素と反応してジオキセタン又はジオキセタノンを形成する化合物である。後者は、通常、電子リッチなオレフィンである。かかる電子リッチなオレフィンの例としては、エノールエーテル、エナミン、9−アルキリデン−N−アルキルアクリダン、アリールビニルエーテル、ジオキセン、アリールイミダゾール、9−アルキリデン−キサンタン及びルシゲニンが挙げられる。他の化合物としては、ルミノール、及び他のフタルヒドラジド、及び、光化学的に不安定な保護基で保護されることにより化学発光反応の進行から保護されている化学発光化合物が挙げられ、これらの化合物としては、例えば、ホタルルシフェリン、アクアホリン及びルミノールが挙げられる。利用できるかかる化学発光化合物の例は、特許文献22に記載されており、その関連する開示内容を参照により本発明に援用する。
増感剤粒子は、増感剤化合物と会合した粒子であり、当該化合物には、これに限定されないが、光増感剤化合物が含まれる。利用できる増感剤化合物の例は、特許文献20及び特許文献21に記載されているものであり、その関連する開示内容を参照により本発明に援用する。
光増感剤は、通常、光励起により一重項酸素を生成する増感剤である。幾つかの例では、当該光増感剤は、化学発光化合物より長波長の光を吸収し、化学発光化合物より低いエネルギー三重項を有する。光増感剤は、光活性化可能な物質(例えば色素及び芳香族化合物)であり得る。光増感剤は、通常、通常、複数の二重結合又は三重結合で共有結合した原子から構成される化合物である。当該化合物は、200〜1,100nm、通常、300〜1,000nm、好ましくは450〜950nmの波長範囲の光を吸収しなければならない。典型的な光増感剤には、これらに限定されないが、例えば、アセトン、ベンゾフェノン、9−チオキサントン、エオシン、9,10−ジブロモアントラセン、メチレンブルー、メタロポルフィリン(例えばヘマトポルフィリン)、フタロシアニン、クロロフィル、ローズベンガル、バックミンスターフラーレン及びこれらの化合物の誘導体が挙げられる。他の光増感剤の例は、非特許文献5に列挙されている。光増感剤は、一重項酸素による光活性化を補助する。通常、光増感剤は光を吸収し、それにより形成された励起された光増感剤が酸素を活性化して一重項酸素を生じ、これが化学発光化合物と反応し、準安定な発光中間体を生じさせる。
本明細書に記載の式では、結合を横切る曲線は、式中の分子部分の結合箇所を示す。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、式(IV)の化合物及びこの化合物の2つ以上の混合物に対して生じた、例えば抗体等の、結合パートナーに関する。
式(IV)の化合物は、式(I)の化合物において、R
であるか又は水素原子であり、
ここで、少なくとも1つのRが水素原子ではない化合物である。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、例えば、(7aS,E)−4−((Z)−2−((R)−5−ヒドロキシ−2−メチレン−シクロヘキシリデン)エチリデン)−7a−メチルオクタヒドロ−1H−インデン−1−オンの誘導体(HMCHEMOIO誘導体)、即ち、式(V)の化合物及びこの化合物の2つ以上の混合物に対して生じた抗体等の、結合パートナーに関する。
式(V)の化合物は、式(I)の化合物において、R
であるか又は水素原子であり、ここで、少なくとも1つのRが水素原子ではない化合物である。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、式(VI)の化合物及びその2つ以上の混合物に対して生じた、例えば抗体等の、結合パートナーに関する。
式(VI)の化合物は、式(I)の化合物において、
(R−(L)−が、NHR−(CH−NR−((CH−NR−(CH−NR−であり、
ここで、Rは、独立して、
又は
又は
であるか又は水素原子であり、
ここで、少なくとも1つのRが水素原子ではなく、
p、q及びnは、上記のとおり定義され、
rは、独立して、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
sは、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
は、水素原子又はアルキル基である。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、式(II)の化合物又はその2つ以上の混合物に対して生じた、例えば抗体等の、結合パートナーに関する。
式(II)の化合物は、
NHR’−(CHr’−NR’’−((CHr’−NR’’’)s’−(CHr’−NR’−Z’ (II)
であり、式中、
’、R1’’又はR1’’’は、各々独立して、


及び水素原子からなる群から選択され、
ここで、R’、R’’又はR’’’のうちの少なくとも1つは、水素原子ではなく、
r’は、独立して、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
s’は、例えば、1〜10、又は1〜9、又は1〜8、又は1〜7、又は1〜6、又は1〜5、又は1〜4、又は1〜3、又は1〜2、又は2〜10、又は2〜9、又は2〜8、又は2〜7、又は2〜6、又は2〜5、又は2〜4、又は2〜3、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4、又は4〜10、又は4〜9、又は4〜8、又は4〜7、又は4〜6、又は4〜5、又は5〜10、又は5〜9、又は5〜8、又は5〜7、又は5〜6、又は6〜10、又は6〜9、又は6〜8、又は6〜7、又は7〜10、又は7〜9、又は7〜8、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜10の整数であり、
’は、水素原子又はアルキル基であり、
11’は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
Z’は、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体又は非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体である。
幾つかの例では、s’は、1である。幾つかの例では、R’は、水素原子である。幾つかの例では、r’は、2である。幾つかの例では、R’’及びR’’’は、水素原子である。幾つかの例では、R’及びR’’’が水素原子である。幾つかの例では、R’及びR’’が水素原子である。幾つかの例では、R’、R’’及びR’’’のいずれも水素原子ではなく、即ち、R’、R’’及びR’’’は、全て
又は
又は
である。
本明細書に記載の原理に従う幾つかの例は、例えば、式Iの化合物に対して生じた、又は式IIの化合物に対して生じた、又は式Vの化合物に対して生じた、又は式VIの化合物に対して生じた、抗体の有効量を含有する医薬組成物に関する。
[化合物の調製]
本明細書に記載の原理に従うHMCHEMOIO誘導体である化合物の調製方法の例を以下に示すが、これらは説明を目的とするものであり、本発明を限定するものではない。他のアプローチを採用して、本明細書に記載の原理と一致する上記の化合物及び他の化合物を生成させてもよい。
式(VII)の化合物((7aS,E)−4−((Z)−2−((R)−5−ヒドロキシ−2−メチレンシクロヘキシリデン)エチリデン)−7a−メチルオクタヒドロ−1H−インデン−1−オン)の調製例を図2に示す。参照する図2では、式(VIII)の化合物(式中、R11Oはアセチル基である。)を処理して式(IX)のケタールを生成させる。一例では、式(VIII)の化合物を、ベンゼン等の芳香族溶媒中で、強い有機酸(例えばp−トルエンスルホン酸)の存在下、ケタールを生成させる条件(温度及び時間)下で、エチレングリコールで処理する。幾つかの例では、上記反応は、約10時間〜約24時間、又は約12〜約20時間に亘り、還流下に実施する。
式(IX)の化合物を処理して、ハロゲン化物基(例えば塩化物基又は臭化物基)を導入する。一例では、式(IX)の化合物を、アルカン(例えばヘキサン)等の有機溶媒中、臭化物グループを、例えば、式(IX)の化合物に導入する条件下で、N−ブロモスクシンイミド及びフリーラジカル開始剤(例えばアゾビスイソブチロニトリル)で処理し、式(X)の化合物を得る。幾つかの例では、上記反応を、約30分間、還流下に実施する。
式(X)の化合物のハロゲンを除去し、共役する2つの二重結合を有する式(XI)の化合物を得る。一例では、式(X)の化合物を、例えばエーテル(例えばテトラヒドロフラン)等の極性有機溶媒中、例えば、ハロゲン化水素を除去する条件下で、例えばフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム等の穏やかな塩基で処理し、二重結合(式XIの化合物)を生成させる。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約2時間である。
式(XI)の化合物のアセチル基(R11)を、例えばアルカノール(例えばメタノール又はエタノール)等の極性有機溶媒中で、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の無機塩基による処理により除去する。反応成分を、アセチル基を除去する条件下に供し、式(XII)の化合物を得る。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃、即ち、室温である。反応時間は、約4時間〜約8時間である。
式(XII)の化合物のケタール基を、例えば、例えばp−トルエンスルホン酸等の強い有機酸を用いて、水と例えばアセトン等の極性有機溶媒との混合物中、ケタールを除去する条件下で、除去し、式(XIII)の化合物を得る。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約12時間〜約48時間である。
式(VII)の化合物は、式(XIII)の化合物を、例えばアルカノール(例えばメタノール又はエタノール)、エーテル(例えばエチルエーテル)、ケトン(例えばアセトン)又はこれらの2つ以上の組合せ等の極性有機溶媒中、式(XIII)を開環させる条件下で、開環用の試薬により、例えば紫外線(光化学反応)で、処理することにより形成される。幾つかの例では、光化学反応中の温度は、約−20℃〜約0℃である。光化学反応の時間は、約1〜約10分、又は約3〜約5分である。光化学反応後、エタノール中で約3時間、中間生成物の還流を行なう。
図3は、説明のためであって限定するものではないが、式(IIa)(ここで、Zは、これに限定されないが、例えばBSAである。)の化合物の調製方法の例を示す。参照する図3では、式(VII)の化合物を、アミノオキシ酢酸(XIX)と反応させ、式(XX)のオキシム(2−((7aS,E)−4−((Z)−2−((R)−5−ヒドロキシ−2−メチレンシクロヘキシリデン)エチリデン)−7a−メチルオクタヒドロ−1H−インデン−1−イリデンアミノオキシ)酢酸)を生成させる。反応は、例えばアルコール(例えばメタノール又はエタノール)等の有機溶媒中、オキシムを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約10℃〜約30℃、又は約15℃〜約25℃である。反応時間は、約1時間〜約30時間、又は約2時間〜約24時間である。
別個の反応において、ポリ(アミノ)酸免疫原性担体(本例では、これは例示のためであって限定するものではないが、BSA(式(II)のZ’がBSAである。))を、式(XXI)の化合物と合一して、式(XXIa)の化合物を生成させる。反応は、約5.0〜約7.0、又は約5.5〜約6.5、又は約6のpHで、水性緩衝媒体中で、実施する。BSAのカルボン酸官能基とXXIの1つ以上のアミノ基との反応を促進するための活性化剤を反応媒体中に含有させる。そのようなカップリング剤としては、これらに限定されないが、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDAC)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)又はN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート又はこれらの2つ以上の組合せが挙げられる。反応は、アミドを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、例えば、約3時間〜約24時間、又は約4時間〜約20時間、又は約4時間〜約10時間である。
式(XX)の化合物を、例えば、これらに限定されないが、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDAC)、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)又はN,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、又は上記の2つ以上の組合せ等の活性化剤で処理して、活性化された(XX)を生成させる。反応は、例えばアルカノール(例えばメタノール又はエタノール)、エーテル(例えばエチルエーテル又はテトラヒドロフラン)、ケトン(例えばアセトン)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジクロロメタン若しくはジメチルホルムアミド(DMF)又はこれらの2つ以上の組合せ等の極性有機溶媒で実施するが、極性有機溶媒は、水を含有していてもよい。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約30℃、又は約20℃〜約25℃、即ち、室温である。反応時間は、約12時間〜約36時間、又は約20〜約30時間である。活性化された(XX)を式(XXIa)の化合物と反応させ、式(IIa)の化合物を得る。上記のとおり、R1’は、式(IIa)の化合物の部分であり、R1’’及びR1’’’は、各々、水素原子である。しかしながら、本明細書に記載の原理と一致するように、R1’’及びR1’’’の一方又は両方が式IIaの化合物の部分であってもよい。反応は、例えばDMF又はDMSO等の有機溶媒中、例えば、アミドを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約30℃、又は約20℃〜約25℃、即ち、ほぼ室温である。反応時間は、約12時間〜約36時間、又は約20〜約30時間である。
図4は、これは例示のためであって限定するものではないが、式(VIa)の化合物を調製し、式(VIa)の化合物を式(IIa)の化合物(ここで、Zは、これは例示のためであって限定するものではないが、BSAである。)に変換する方法の代替的な例を表す。参照する図4では、式(VII)の化合物を、アミノオキシ酢酸(XIX)と反応させ、式(XX)のオキシムを生成させる。反応は、例えばアルコール(例えばメタノール又はエタノール)等の有機溶媒中、オキシムを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約10℃〜約30℃、又は約15℃〜約25℃である。反応時間は、約1時間〜約30時間、又は約2時間〜約24時間である。
式(XX)のオキシムを式(XXI)の化合物と結合させ、式(VIa)の化合物を生成させる。反応は、例えばアルカン(例えばヘキサン又はペンタン)等の有機溶媒中、アミドを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約10時間〜約48時間である。
式(VIa)の化合物を、ポリ(アミノ)酸免疫原性担体と反応させ、式(IIa)の化合物(ここで、式(II)のZ’は、これは例示のためであって限定するものではないが、BSAである。)を得る。図示するとおり、R1’は、式(IIa)の化合物の部分であり、R1’’及びR1’’’は、各々、水素原子である。しかしながら、本明細書に記載の原理と一致して、得られる生成物は、化合物の混合物である場合もあり、混合物の1つの化合物においては、R1’が式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物においては、R1’及びR1’’が両方とも式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物においては、R1’及びR1’’’が両方とも式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物においては、R1’及びR1’’及びR1’’’の3つがいずれも式(IIa)の化合物の部分である。反応は、例えばアルカン(例えばヘキサン又はペンタン)等の有機溶媒中、アミドを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は約15℃〜約25℃である。反応時間は、約10時間〜約48時間である。
参照する図5には、これは例示のためであって限定するものではないが、本明細書に記載の原理に従う化合物の調製方法の他の例を示す。他のアプローチを用いて、本明細書に記載の原理に従う化合物を生成させてもよい。式(XVIII)の化合物(Yが式(I)において、Yが炭素原子である。)の調製を図5で示す。参照する図5では、式(VII)の化合物(例えば図3に記載のようにして調製した。)を処理して、フリーのヒドロキシ基を保護し(R13は、保護基である。)、式(XIV)の化合物を生成させる。反応条件は、例えば、保護基の性質に、依存する。
一例では、式(VII)の化合物を、シリルエーテルを生成させる条件下で、塩化tert−ブチルジメチルシリルで処理する。反応は、例えばピリジン、ジメチルスルホキシド、エーテル(例えばテトラヒドロフラン、エチルエーテル又は1,4−ジオキサン)、アセトニトリル、ジクロロメタン又はジメチルホルムアミド(DMF)等の極性有機溶媒中で、実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約10℃〜約30℃、又は約15℃〜約25℃である。反応時間は、約1時間〜約30時間、又は約2時間〜約24時間である。
保護基の例としては、これは例示であって限定ではないが、例えば、シリル基(これらに限定されないが、例えば、トリメチルシリル、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリイソプロピルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル基等)、t−ブトキシカルボニル(t−Boc)基、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基、アセトアミノメチル(Acm)基、トリフェニルメチル(Trt)基、ベンジルオキシカルボニル基、ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル基、1−アミルオキシカルボニル基、イソボルニルオキシカルボニル基、α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル基、o−ニトルフェニルスルフェニル基、2−シアノ−1,1−ジメンチル−エトキシカルボニル基、ブロモベンジルオキシ基、カルバミル基及びホルミル基等が挙げられる。
式(XV)の化合物は、式(XIV)の化合物から、例えば、亜鉛の存在下のα−ハロエステルとの反応(レフォルマトスキー反応)によって形成される。この例では、式(XIV)の化合物を、例えばBrZnCHCOOR14(Zn及び実施例のα−ブロモ酢酸エチル、w=1)等のレフォルマトスキー試薬で処理し、式(XV)の化合物を得る。反応は、例えばエーテル(例えばテトラヒドロフラン又はエチルエーテル)又は芳香族溶媒(例えばベンゼン又はトルエン)等の有機溶媒中で、実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約4℃〜約100℃、又は約10℃〜約90℃である。反応時間は、約4時間〜約24時間である。
式(XV)の化合物のフリーのヒドロキシ基を還元して、式(XVI)の化合物を生成させる。式(XV)の化合物は、これに限定されないが、例えば、トシレートエステルの形成、それに続く例えばLiAlH又はNaBH等の金属水素化物による処理、ヒドロキシ基の除去によるアルケンの生成(例えば濃有機酸(例えば濃硫酸又は濃塩酸)による処理等による。)、それに続く、例えばプラチナ又はパラジウム等の触媒の存在下における水素化を含む方法によって処理することによって、ヒドロキシ基が還元される。反応の条件は、例えば使用される試薬の性質及び溶媒の性質のうちの一方又は両方に依存する。
得られる式(XVI)の化合物を処理することによりエステル基を加水分解してカルボン酸基とし(脱エステル化反応)、式(XVII)の化合物を得る。多くのアプローチが上記脱エステル化反応に利用できるが、当該アプローチの例としては、これらに限定されないが、例えば、鹸化、即ち、加熱を伴う、例えばNaOH又はKOH等の水性塩基による、処理;又は酸加水分解、即ち、例えば(例えば塩酸又は硫酸等の)水性鉱酸等の水性酸による処理等が挙げられる。反応条件は、例えば、試薬の性質及びエステルの性質の1つ以上に依存する。
式(XVIII)の化合物は、式(XVII)の化合物からの保護基R13の除去によって形成される。様々なアプローチが保護基の除去に使用でき、かかる反応としては、これらに限定されないが、希釈した(例えば塩酸又は硫酸等の)鉱酸による処理;(例えば酢酸等の)有機酸による処理を、例えばアルカノール(例えばメタノール又はエタノール)、エーテル(例えばエチルエーテル又はテトラヒドロフラン)、ケトン(例えばアセトン)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジクロロメタン若しくはジメチルホルムアミド(DMF)又はこれらのうちの2つ以上の組合せ等の極性有機溶媒中(これは、水を含んでいてもよい。)における、保護基を除去する条件下での反応により、式(XVIII)の化合物を得る反応;が挙げられる。反応条件は、例えば、試薬の性質及び保護基の性質の1つ以上に依存する。
図6は、これは例示のためであって限定するものではないが、式(VIb)の化合物を調製し、式(VIb)の化合物の式(IIb)の化合物(これは例示のためであって限定するものではないが、式中、Z’は、KLHである。)へ転換する方法の例を表す。参照する図6では、式(XVIII)の化合物を処理してカルボン酸基を活性化し、これに限定されないが、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル(式XXIIの化合物)の形成反応等を行なわせる。反応は、例えば、ジメチルスルホキシド、エーテル(例えばテトラヒドロフラン又はエチルエーテル)、アセトニトリル、ジクロロメタン又はジメチルホルムアミド(DMF)等の極性有機溶媒中で、NHSエステルを形成させる条件下で、実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約4時間〜約48時間である。
式(XXII)のNHSエステルを、式(XXI)の化合物と結合させて、式(VIb)の化合物を生成させる。反応は、例えばアルカン(例えばヘキサン又はペンタン)等の有機溶媒中、例えばアミドを生成させる条件下で、実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約4時間〜約48時間である。
式(VIb)の化合物を、ポリ(アミノ)酸免疫原性担体(式(II)のZ’は、例えば、KLHである。)と反応させて、式(IIb)の化合物を得る。図示されるとおり、R’は、式(IIb)の化合物の部分であり、R1’’及びR1’’’は、各々、水素原子である。しかしながら、本明細書に記載の原理と一致して、得られる生成物は、化合物の混合物であってもよく、混合物の1つの化合物では、R1’が式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物では、R1’及びR1’’が両方とも式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物では、R1’及びR1’’’が両方とも式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物では、R1’及びR1’’及びR1’’’の3つ全てが式(IIb)の化合物の部分である。反応は、例えばアルカン(例えばヘキサン又はペンタン)等の有機溶媒中、アミドを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約4時間〜約48時間である。
代替的経路では、式(IIb)の化合物は、式(XVIII)の化合物から、式(IIa)の化合物の調製について上記図3に関して説明したのと同様の方法で、調製してもよい。
本明細書に記載の原理に従う化合物の調製方法の他の例を、これは説明のためであって限定するものではないが、図7を参照しつつ記載する。他のアプローチを用いて、本明細書に記載の原理と一致する化合物を生成させてもよい。式(XXVII)の化合物(式(I)において、Yが酸素原子であり、wが0〜10又は1〜10である。)の調製を、図7中に示す。参照する図7では、式(VII)の化合物(例えば、図2に関して述べたように調製した。)を処理してフリーのヒドロキシ基を保護して(R15は、保護基である。)、式(XXIII)の化合物を生成させる。反応条件は、例えば保護基の性質に依存する。
一例では、式(VII)の化合物を、シリルエーテルを形成する条件下で、これは例示のためであって限定するものではないが、塩化tert−ブチルジメチルシリルで、処理する。反応は、例えばピリジン、ジメチルスルホキシド、エーテル(例えばテトラヒドロフラン、エチルエーテル又は1,4−ジオキサン)、アセトニトリル、ジクロロメタン又はジメチルホルムアミド(DMF)等の極性有機溶媒中で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約4時間〜約48時間である。
式(XXIII)の化合物から、例えば、ケトン基のヒドロキシ基への還元により、式(XXIV)の化合物を生成させる。式(XXIII)の化合物を、これに限定されないが、例えばLiAlH又はNaBH等の金属水素化物による処理を始めとする方法により、ヒドロキシ基を還元処理して、式(XXIV)の化合物を得る。上記反応は、例えばアルカノール(例えばエタノール)等の有機溶媒中で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約0℃〜約25℃である。反応時間は、約0.5時間〜約4時間である。
式(XXV)の化合物は、式(XXIV)の化合物から、例えば塩基の存在下でのハロエステル(これに限定されないが、例えばα−ハロエステル)との反応によって、形成される。この例では、式(XXIV)の化合物を、例えば、BrCHCOOR16(表示の例では、α−ブロモ酢酸エチル。wは1であり、R16はエチル基である。)で処理し、式(XXV)の化合物を得る。この反応は、例えばKOH、NaOH、NaCO又はKCO等の塩基の存在下で、式(XXIV)の化合物のヒドロキシ基から、アルコキシドイオンを生成させ、このアルコキシドをハロエステルと反応させることにより、実施される。反応溶媒は、水性溶媒であり、例えば上記の極性有機溶媒を1%〜40%含有していてもよい。幾つかの例では、反応中の温度は、例えば、約50℃〜約100℃、又は約50℃〜約90℃である。反応時間は、例えば、約0.5時間〜約24時間、又は約1時間〜約8時間である。
得られる式(XXV)の化合物を処理してエステル基をカルボン酸基に加水分解(脱エステル化反応)させて、式(XXVI)の化合物を得る。多くのアプローチを脱エステル化に利用できるが、当該処理としては、これらに限定されないが、例えば、鹸化、即ち、加熱を伴う、例えばNaOH又はKOH等の水性塩基による処理;酸加水分解、即ち、例えば水性鉱酸等の水性酸(例えば塩酸又は硫酸等)による処理が挙げられる。反応条件は、例えば試薬の性質及びエステルの性質の1つ以上に依存する。
式(XXVII)の化合物は、式(XXVI)の化合物からの保護基R15の除去によって形成される。様々なアプローチを用いて保護基を除去できるが、その例としては、これらに限定されないが、希鉱酸(例えば塩酸又は硫酸等)による処理;有機酸(例えば酢酸等)による処理を、例えばアルカノール(例えばメタノール又はエタノール)、エーテル(例えばエチルエーテル、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン)、ケトン(例えばアセトン)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド(DMF)等の極性有機溶媒、又はこれらのうちの2つ以上の組合せ(これらは、水を含有していてもよい。)中で、保護基を除去する条件下で行ない、式(XXVII)の化合物を得ることが挙げられる。反応条件は、例えば、試薬の性質及び保護基の性質の1つ以上に依存する。
図8は、これは説明のためであって限定するものではないが、式(VIc)の化合物を調製し、式(VIc)の化合物の式(IIc)の化合物へ変換する方法の一例を表す(ここで、これは例示であって限定ではないが、式中、Z’は、酵素G6PDHである。)。参照する図8では、式(XXVII)の化合物を処理してカルボン酸基を活性化して、これに限定されないが、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル(式(XXVIII)の化合物)を生成させる反応を行なわせる。反応は、例えばジメチルスルホキシド、エーテル(例えばテトラヒドロフラン、エチルエーテル又は1,4−ジオキサン)、アセトニトリル、ジクロロメタン又はジメチルホルムアミド(DMF)等の極性有機溶媒中、例えば、NHSエステルを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約1時間〜約24時間である。
式(XXVIII)のNHSエステルを式(XXI)の化合物と結合させ、式(VIc)の化合物を生成させる。反応は、例えばアルカン(例えばヘキサン又はペンタン)等の有機溶媒中、例えば、アミドを生成させる条件下で、実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約1時間〜約24時間である。
式(VIc)の化合物を、酵素G6PDH(例えば、式IIのZ’は、G6PDHである。)と反応させ、式(IIc)の化合物を得る。図示するとおり、R1’は、式(IIc)の化合物の部分であり、R1’’及びR1’’’は、各々、水素原子である。しかしながら、本明細書に記載の原理と一致して、得られる生成物は、化合物の混合物であってもよく、混合物の1つの化合物においては、R1’が式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物においては、R1’及びR1’’は両方とも式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物においては、R1’及びR1’’’は両方とも式(IIa)の化合物の部分であり、混合物の他の化合物においては、R1’、R1’’及びR1’’’の3つは全て式(IIc)の化合物の部分である。反応は、例えばアルカン(例えばヘキサン又はペンタン)等の有機溶媒中、アミドを生成させる条件下で実施する。幾つかの例では、反応中の温度は、約15℃〜約25℃である。反応時間は、約1時間〜約24時間である。
代替的経路では、式(IIc)の化合物は、式(XXVII)の化合物から、式(IIa)の化合物の調製に関して、図3で記載された方法と類似する上述の方法で調製することができる。
本明細書に記載の原理に従う他の化合物は、上述の方法に類似する方法で調製することができる。
[結合パートナーの調製]
Zがポリ(アミノ酸)免疫原性担体又は非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体である、本明細書に記載の原理に従う化合物の例を用いて、例えば、ビタミンDに対するアプタマー又はビタミンDに対する抗体等の、ビタミンDに対する結合パートナーを調製することができ、これらの例としては、例えば、ビタミンDに特異的な抗体、ビタミンDに特異的な抗体、25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体、25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体及び3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体等が挙げられるが、これらに限定されない。特に興味深い例としては、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体及び他のビタミンD化合物のエピマーに特異的な抗体(「ビタミンDエピマーに対する抗体」という。)が挙げられ、これらは、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD及び3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDのアッセイに使用するか、又は、非エピマービタミンDのアッセイに使用することにより、ビタミンDの存在を検出すべき試料中に存在しうる、例えば3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD及び3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD等の、エピマー形態のビタミンDによる干渉を減少し又は排除することができる。
抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよく、また、完全長の免疫グロブリン又はその断片を含んでいてもよく、当該免疫グロブリンには、これらに限定されないが、例えばIgA、IgD、IgE、IgG及びIgM等の様々なクラス及びアイソタイプが含まれる。前記断片は、Fab、Fv及びF(ab’)、Fab’等を含んでいてもよい。更に、特定の分子への結合親和性が維持される限り、必要に応じて、免疫グロブリン又はその断片の凝集体、ポリマー及び接合体を使用できる。
本明細書に記載の原理に従う抗体は、これらに限定されないが、例えば、宿主の免疫及び血清(ポリクローナル)の採取、連続的なハイブリッド細胞株の調製、並びに分泌されたタンパク質(モノクローナル)の採取、又は天然の抗体との特異的な結合に必要となるアミノ酸配列を少なくともコードするヌクレオチド配列又はその変異体等のクローニング又は発現等を始めとする技法により調製することができる。
モノクローナル抗体は、連続的にハイブリッド細胞株を調製し、分泌されたタンパク質を回収する等の技術(体細胞雑種形成法)により、調製できる。モノクローナル抗体は、非特許文献6の標準的方法によって調製できる。モノクローナル抗体の技術のレヴューは、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9及び非特許文献10において見ることができる。
抗体調製の他のアプローチでは、抗体結合部位をコードする配列を染色体DNAから取得し、クローニングベクターに挿入することができ、それを細菌において発現させ、対応する抗体結合部位を有する組み換え型タンパク質を調製することができる。このアプローチは、天然の抗体との特異的な結合に必要となるアミノ酸配列又はその変異体を少なくともコードするヌクレオチド配列等のクローニング又は発現により実施できる。
モノクローナル抗体調製の1つのアプローチでは、第一ステップとして、マウス、ネズミ、ヤギ、ヒツジ又はウシ等の抗体産生動物の、式(I)の化合物(式中、Zは、例えば免疫原性担体である。)を含有する免疫原による免疫が含まれる。免疫処置は、完全フロイント補助剤等の補助剤又はモノホスホリルリピドA及び合成トレハロースジコリノミコラート補助剤等の他の補助剤を使用し又は使用しないで、実施できる。次のステップは、脾臓細胞を抗体産生動物から単離し、抗体産生脾臓細胞と適切な融合パートナー(典型的には骨髄腫細胞)とを、例えばポリエチレングリコールの使用又は他の技術により融合させることを含む。典型的には、用いられる骨髄腫細胞は、ヒポキサンチン−チミジン(HT)培地中では通常どおり増殖するが、融合細胞の選択用のヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジン(HAT)培地中では増殖できない骨髄腫細胞である。次のステップは、典型的には、HAT培地中での選択による、融合細胞の選択を含む。次のステップは、例えば酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)又はスクリーニングに適切な他の免疫測定法等の、免疫測定法を用いた、適切な抗体の産生のためのクローン化融合細胞のスクリーニングを含む。
必要となる特異性を有する(本明細書に記載の原理に従って、免疫原から調製された)抗体は、これらは説明のためであって限定するものではないが、例えば、ELISA、ドットブロット、ウエスタン分析及び表面プラズモン共鳴等を始めとするスクリーニング方法によって選択されうる。このようにして、特定のアッセイにおいて、対象のビタミンD被検体と結合するが対象外のビタミンD分子とは、検出可能ないかなる程度にも結合しない抗体が得られる。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、対象のビタミンD被検体と結合する抗体は、対象のビタミンD被検体に対して、例えば、約10〜約1014リットル/モル、又は約10〜約1011リットル/モル、又は約10〜約1012リットル/モル、又は約10〜約1014リットル/モル、又は約10〜約1011リットル/モル、又は約10〜約1012リットル/モルの結合親和性を有する。いくつかの例では、対象のビタミンD被検体と特異的に結合する抗体は、対象外のビタミンD分子に対して、例えば約10リットル/モル未満、又は約10リットル/モル未満、又は約10リットル/モル未満、又は約10リットル/モル未満の結合親和性を有する必要がある。
本明細書に記載の原理に従う1つの例では、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物から調製された免疫原を用いて、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体を調製する。当該抗体は、25−ヒドロキシビタミンD、又は、例えば25−ヒドロキシビタミンD、カルシジオール、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD及び1,25−ジヒドロキシビタミンD等の、非−エピ−ビタミンD化合物を始めとする他のビタミンD変異体とは、検出可能ないかなる程度にも結合しない。
本明細書に記載の原理に従う1つの例では、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物から調製された免疫原を用いて、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体を調製する。当該抗体は、25−ヒドロキシビタミンD、又は、例えば25−ヒドロキシビタミンD、カルシジオール、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD及び1,25−ジヒドロキシビタミンD等の、非−エピ−ビタミンD化合物を始めとする他のビタミンD変異体とは、検出可能ないかなる程度にも結合しない。
本明細書に記載の原理に従う他の例では、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物から調製された免疫原を用いて、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体を調製する。当該抗体は、25−ヒドロキシビタミンD、又は、例えば25−ヒドロキシビタミンD、カルシジオール、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD、及び1,25−ジヒドロキシビタミンD等の、非−エピ−ビタミンD化合物を含む他のビタミンD変異体と、検出可能ないかなる程度にも結合しない。
用語「検出可能な程度」は、対象のビタミンD被検体(例えば3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD)と特異的に結合する抗体が、対象外のビタミンD分子(例えば非−エピ−ビタミンD化合物)に対して、例えば約10リットル/モル未満、又は約10リットル/モル未満、又は約10リットル/モル未満、又は約10リットル/モル未満の結合親和性を有することを意味する。
一例では、これは説明のためであって限定するものではないが、式(I)の化合物のZがBSAである免疫原を用いる。この免疫原は、マウス(例えば、BALB/cマウス、スイスウェブスターマウス又はAJ種のマウス)の腹膜内への免疫に用いられる。3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD及びオボアルブミンの接合体(オボアルブミンコンジュゲート)を用いて、これらのマウスから得た血清試料における抗−3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD抗体の検出を行なう。この抗体の、マイクロタイタープレートによるELISAを用い、オボアルブミンコンジュゲートへの、次いで3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDへの、結合性を解析する。最も高い力価を有するマウスを、融合の3日前にブーストする。融合日に、これらのマウスから脾臓細胞を採取し、PEGによる融合プロトコルを用いて、骨髄腫細胞株P3X63Ag8.653と融合する。約10日後、プレートELISAを使用して、抗−3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD抗体に関して、ハイブリドーマ上清をスクリーニングする。陽性クローンを更に増殖させ、サブクローニングし、上清を、プロテインAセファロースカラムを用いて、精製する。ELISAを使用して、精製された抗体試料の、オボアルブミンコンジュゲート及びフリーの3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに対する、結合を試験する。
上記のように調製された、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD又は3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに特異的な抗体の具体例としては、これは説明のためであって限定するものではないが、例えば抗体4G8及び抗体8F10が挙げられる。
幾つかの例では、本明細書に記載の原理に従う抗体は、ビタミンD化合物の精製に使用できる。例えば、上記のような抗体を支持体に結合させ、当該支持体を、ビタミンD化合物の精製に使用できる。一例では、3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに対する抗体を、アフィニティー精製クロマトグラフィーの基質、例えばカラム等、に結合させ、ビタミンD調製物を当該クロマトグラフィー基質と接触させてもよく、これにより、基質上の抗体がビタミンD調製物中の3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDと結合し、他のビタミンD化合物が基質から溶出される。
[ブロッキング抗体としての、本明細書に記載の原理に従う抗体を使用した、ビタミンD被検体のアッセイの具体例]
本明細書に記載の原理に従う抗体は、ビタミンD被検体の非エピマー形態のアッセイにおいて、3−エピマーとの交差反応性の最小化又は除去に使用できる。3−エピマービタミンDとビタミンD被検体に対する抗体との交差反応性に起因する全非エピマービタミンD被検体の過大評価が、ブロッキング剤として、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物である免疫原に対して調製された抗体を使用することにより、実質的に回避され得る。
非エピマービタミンD被検体のアッセイの1つの例では、当該アッセイでは、化学発光試薬として、オレフィン性色素とビタミンD類縁体としての25−ヒドロキシビタミンDとを含有するケミビーズ(chemibead)試薬を用いる。非エピマービタミンD被検体を含むと考えられる試料を、アッセイ媒体中で非−エピマービタミンD被検体に対するビオチン化抗体及び抗体8F10である第二抗体と、次いで、ケミビーズ試薬と合一する。ケミビーズは、試料由来の非エピマービタミンD被検体により占められていないモノクローナル抗体結合部位の小部位と結合する。抗体8F10は、試料中に存在し、また、ビオチン化抗体との交差反応により測定を阻害する3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDに結合する。その後、光増感剤(センシビーズ(sensibeads))を含有するストレプトアビジン結合増感剤ビーズを反応混合物に添加する。これにより、ケミビーズ/センシビーズのペアが形成され、その濃度は、試料中の非エピマービタミンD被検体の濃度と逆相関する。680nmでの光照射により、増感剤ビーズが一重項酸素を発生させ、それがセンシビーズと対をなすケミビーズ中に拡散し、化学発光試薬中のオレフィン性色素と反応し、約612nmの化学発光信号を誘発する。当該信号は、非エピマービタミンD被検体の濃度と逆相関する。
[本明細書に記載の原理に従う標識化合物を用いたビタミンD被検体のアッセイの例]
ビタミンD被検体のアッセイは、Zがポリ(アミノ酸)標識又は非ポリ(アミノ酸)標識又は支持体である式(I)の化合物を用いて実施できる。
ビタミンD被検体の検出アッセイの一例では、これは説明のためであって限定するものではないが、ACMIAアッセイフォーマットを採用する。Zが非ポリ(アミノ酸)標識である式(I)の化合物であるビタミンD類縁体で被覆されたクローム粒子(クローム粒子試薬)を第一成分として用いる。第二成分は、ビタミンD被検体に対する抗体である。レポーター酵素(例えばβ−ガラクトシダーゼ)と架橋して抗体−酵素接合体を形成するこの抗体を、過剰量で、即ち、試料中に存在し得る全てのビタミンD被検体と結合するのに必要な量よりも多い量で、反応容器に添加する。予め放出剤で処理した試料をビタミンDに対する抗体で処理し、この抗体は、試料中のビタミンD被検体と結合する。抗体−酵素接合体を媒体中で試料と混合し、ビタミンD被検体を抗体と結合させる。次に、クローム粒子試薬を添加し、あらゆる過剰な抗体−酵素接合体と結合させる。次に、磁石を用いて全てのクローム粒子及び過剰な抗体−酵素を懸濁液から引出し、上清を最終反応容器へ移す。レポーター酵素の基質を最終反応容器に添加し、時間経過に伴う吸光度変化として、分光測光法で酵素活性を測定する。この信号の量は、試料でビタミンD被検体の量と相関する。
上記の例において、本明細書に記載の原理に従う抗体は、試料中に存在しうる3−エピ−25−ヒドロキシビタミンDの、ビタミンD被検体に対する抗体への結合を、ブロックするのに使用してもよい。抗−3−エピ−25−ヒドロキシビタミンD抗体は、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物である免疫原に対して生じた抗体であってもよい。
[試験ステップ]
アッセイ方法の次のステップでは、媒体について、ビタミンD被検体とビタミンD被検体に対する抗体とを含有する複合体、及び/又は、ビタミンD類縁体とビタミンDに対する抗体とを含有する複合体の存在を試験する。これらの複合体の一方又は両方の存在及び/又は量は、試料中のビタミンD被検体の存在及び/又は量を示す。
「ビタミンD被検体の量を測定する」の用語は、ビタミンDの定量的、半定量及び定性的測定を指す。定量的、半定量的及び定性的方法、並びに他の全てのビタミンD被検体の測定方法は、ビタミンD被検体の量を測定する方法であると考えられる。例えば、単にビタミンD被検体を含有すると考えられる試料中におけるビタミンD被検体の存否を検出するのみである方法も、本発明の範囲内に含まれるとみなされる。用語「検出する」こと及び「測定する」こと、並びに測定することについての他の一般的な同義語は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
多くの実施形態では、媒体の試験では、媒体からの信号の検出を必要とする。信号の存在及び/又は量は、試料中のビタミンD被検体の存在及び/又は量と相関する。検出の具体的方法は、信号生成システムの性質に依存する。上記で議論したように、信号を発生させる信号標識が外的手段によって検出可能な信号を発生できる方法は、多数存在する。信号生成システムの活性化は、信号生成システムの部材の性質に依存する。
測定中の温度は、一般に、例えば、約10℃〜約70℃、又は約20℃〜約45℃、又は約20℃〜約25℃の範囲である。1つのアプローチでは、ビタミンD被検体の既知の濃度を用いて標準曲線を作成する。キャリブレーター及び他のコントロールを用いてもよい。
あらゆる標識から発生する発光又は光は、例えば、光電子増倍管若しくはフォトダイオードを用いて又は光量を測定するための他のあらゆる適切な手段によって、視覚的に、写真によって、光量測定的(actinometrically)に、又は分光光度的に測定でき、その際、当該光量は、媒体中のビタミンD被検体の量と相関する。信号の存在及び/又は量に関する試験は、また、信号の検出を含み、それは、通常、単に信号を解読するステップのみである。信号は、通常、装置を用いて解読され、装置の性質は信号の性質に依存する。当該装置としては、これらに限定されないが、例えば、分光光度計、蛍光測定器、吸収スペクトロメータ、照度計及びケミルミノメーターが挙げられる。
[アッセイ実施用試薬を含むキット]
アッセイ実施用試薬を含むキットは、具体的なアッセイの性質に基づき調製できる。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、キットは、例えば、Zが免疫原性担体である式(I)の化合物である免疫原に対して生じた抗体等の、結合パートナーを含んでいてもよい。本明細書に記載の原理に従う幾つかの例では、キットは、Zが支持体を含むポリ(アミノ酸)標識部分又は非ポリ(アミノ酸)標識部分である式(I)の化合物である試薬を含んでいてもよい。キットは、ビタミンD被検体の具体的なアッセイを行なうための他の試薬も含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、キットは、例えば、粒子に結合したアビジン又はストレプトアビジン、ビオチン化された式(I)の化合物、ビタミンD被検体に対する標識された抗体等の、ビオチン−結合パートナーを、一括された組合せで含む。当該キットは、アッセイを実施するための他の試薬を更に含んでもよく、その性質は具体的なアッセイフォーマットに依存する。
各試薬は、それぞれ、別々の容器に含まれてもよく、又は、試薬の交差反応性及び安定性に応じて、様々な試薬を1つ以上の容器中で合一してもよい。当該キットは、例えば、追加の特定の結合ペアの部材、信号生成システムの部材及び補助的試薬等の、アッセイ用の他の別個に包装された試薬を更に含んでいてもよい。
キットの中の様々な試薬の相対的な量は、本発明の方法の実施の間に必要となる反応を実質的に最適化する試薬の濃度を提供し、更に、アッセイ感度を実質的に最適化するために、広範囲に変化させることができる。適切な条件下において、キット中の試薬の1つ以上は、通常、凍結乾燥された賦形剤を含む乾燥粉末として提供することができる。当該粉末は、溶解した際、本明細書に記載の原理に従う化合物試薬を用いる方法又はアッセイを実施するのに適切な濃度の試薬溶液を与える。当該キットは、本明細書に記載の原理に従う化合物試薬を含む試薬の使用方法に関する書面による説明書を更に含んでいてもよい。
本明細書で用いられる用語「少なくとも」は、指定された項目の数が、記載された数と等しいかそれ以上であることを意味する。本明細書で用いられる用語「約」は、記載された数がプラス又はマイナス10%異なってもよいことを意味し、例えば「約5」は4.5〜5.5の範囲を意味する。
以下の説明は、本明細書に記載の原理に従う具体的実施例に関するものであり、説明のためであって限定のためではない。これらの具体例は、本発明及び添付の請求項の範囲を限定することを意図するものではない。多数の改変、並びに代替的な組成物、方法及びシステムが、本開示の技術思想及び範囲から逸脱することなく考案されうる。
特に明記しない限り、下記の実験の材料は、Sigma−Aldrich Chemical社(ミズーリ州、セントルイス)又はFluka Chemical社(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)から購入できる。本実施例で開示される部及びパーセンテージは、特に明記しない限り、体積に対する重量(w/v)により表される。
[定義]
mg=ミリグラム
g=グラム
ng=ナノグラム
mL=ミリリットル
μL=マイクロリットル
μmol=マイクロモル
℃=摂氏温度
min=分
sec=秒
hr=時間
w/v=重量/体積
TLC=薄層クロマトグラフィー
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
EDA=エチレンジアミン
EtOAc=酢酸エチル
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
MeOP=1−メトキシ−2−プロパノール
MES=2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
CMO=カルボキシメトキシオキシム
TMB=テトラメチルベンジジン
SNHS=スルホ−N−ヒドロキシスクシンイミド
高pH洗浄緩衝剤=5.5mMのNaPO+4.4mMのNaCO(pH11)
ハプテン洗浄緩衝剤=50mMのHEPES、300mMのNaCl、1mMのEDTA、0.1%のTRITON(登録商標)X405、0.15%のPROCLIN(登録商標)防腐剤及び1mg/mLのネオマイシン
DI=脱イオンされた
ELISA=酵素結合免疫吸着測定法
UPA=超粒子アナライザー
LOCI=発光酸素チャネリング免疫測定法
BSA=ウシ血清アルブミン
BGG=ウシガンマグロブリン
mIgG=マウス免疫グロブリン
MS=質量分析法
(実施例1)
[R11がアセチル基である図2の化合物の調製]
5−アンドロステン−3α−オール−17−オン アセテート(VIII)(100mg)を、ベンゼン中、一晩還流下に、エチレングリコール(0.245mL)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(4mg)と反応させ、5−アンドロステン−3α−オール−17−オン アセテート エチレンケタール(IX)(112mg)を得た。エチレンケタールIX(112mg)を、ヘキサン(13mL)中、30分間、還流下に、N−ブロモスクシンイミド(69mg)/アゾイソブチロニトリル(3.3mg)で臭素化して化合物Xを得、次に、THF(7.3mL)中、室温で、2時間、テトラブチルアンモニウムフルオライド(THF(1.6mL)中、1M)で脱臭化水素化し、アンドロスタ−5,7−ジエン−3α−オール−17−オン アセテート エチレンケタール(XI)(55mg)を得た。アンドロスタ−5,7−ジエン−3α−オール−17−オン アセテート エチレンケタール(XI)(55mg)を、メタノール(10mL)中、室温で約5時間、1N水酸化ナトリウム(2mL)と反応させ、アンドロスタ−5,7−ジエン−3α−オール−17−オン エチレンケタール(XII)(48mg)を得た。アンドロスタ−5,7−ジエン−3α−オール−17−オン エチレンケタール(XII)(48mg)を、アセトン(5mL)及び水(0.2mL)の混合液中、室温で一晩、p−トルエンスルホン酸一水和物(35mg)と反応させ、アンドロスタ−5,7−ジエン−3α−オール−17−オン(XIII)(43.4mg)を得た。アンドロスタ−5,7−ジエン−3α−オール−17−オン(XIII)(43.4mg)を、エーテル(1,100mL)中、−20〜0℃で、VYCOR(登録商標)フィルター(Ace Glass社、ニュージャージー州、ヴァインランド)を備えた450wの水銀ランプ下で5分間照射し、プレHMCHEMOIOを得、これをエタノール(15mL)中、3時間還流し、HMCHEMOIO(VII)(13.5mg)を得た。
上記のHMCHEMOIO(VII)(13.5mg)を、1mLのメタノール中、室温で一晩、O−(カルボキシメチル)ヒドロキシルアミンヘミヒドロクロライド(12mg)及び酢酸ナトリウム(24mg)と反応させ、HMCHEMOIO−CMO(13.2mg)(図3の式(XX)の化合物、n=1)を得た。
カチオン化BSAを以下に示すように調製した。トリエチレンテトラアミン(0.5mL)(図3の式(XXI)の化合物、式中、r=1及びs=1)を、4.5mLの50mMのMES緩衝剤(pH6)に添加し、pHを6に調整し、次いで、20mgのBSAを添加した。合一物を撹拌し、完全に成分を溶解させた。EDAC(5mg)を、5時間に亘って1時間毎に、上記の溶液に添加した。10mLのAMICON(登録商標)セル(Amicon社、マサチューセッツ州、ベヴァリー)中、10mLの洗浄緩衝剤(10mMのリン酸塩+300nMのNaCl)(pH7)で10回、溶液を洗浄した。次に、100mgのTWEEN(登録商標)20を50mLの丸底フラスコに添加した。洗浄緩衝剤(50mL)を添加し、混合物を10分間撹拌し、Tween20を分散させた。カチオン化BSA(図3の式(XXIa)の化合物、r=1及びs=2)を、約5mg/mLの濃度で、0.2%のTWEEN(登録商標)20を有する洗浄緩衝剤中に保存した。
HMCHEMOIO−CMO BSA(図3の式(IIa)の化合物)の調製のため、EDAC(25mg)及び10mgのNHSを、上記のように調製した13.2mgのHMCHEMOIO−CMO(XX)と共に10mLのフラスコに添加した。DMF(0.5mL)をフラスコに添加した。混合物を室温で24時間撹拌し、活性化されたHMCHEMOIO−CMOを得た。溶液は清澄であった。TLC(酢酸エチル:メタノール=1:1)の結果、残留出発物質がないことが示された。
上記の活性化されたHMCHEMOIO−CMOを、上記のカチオン化BSA溶液に滴下して添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をAmicon(登録商標)セル(Amicon社、マサチューセッツ州、ベヴァリー)へ移し、次いで、洗浄緩衝剤10mLで5回洗浄し、約4mLまで濃縮した(30,000のカットオフ)。溶出液として洗浄緩衝剤(pH 7.0)を用い、SD−25カラム(GE Healthcare Bio−Sciences社、ペンシルベニア州、ピッツバーグ)で混合物を更に分離し、HMCHEMOIO−CMO BSA化合物の混合物(図3の式(IIa)の化合物について上述した混合物)を得た。
(実施例2)
[抗体の調製]
AJ種のマウス(メス、少なくとも8週齢)を免疫して、モノクローナル抗体を産生させた。上記で得た100μgの免疫原(HMCHEMOIO−CMO BSA)を、Fruendsの完全補助剤(Sigma−Aldrich社、Cat#F5881)中に添加し100μLとし、1回目の免疫を行なった。3週後、同じ免疫原100μgをFruendの不完全補助剤(Sigma−Aldrich社、Cat#F5506)中に添加し100μLとし、ブースト免疫を行なった。更に3週後にも、同じ免疫原100μgをFruendの不完全補助剤中に添加し100μLとし、第二のブースト免疫を行なった。最後のブースト免疫の1週間後、マウスから採血し、抗血清を、抗−3−エピマー抗体に関してELISAで試験した。次に、潅流ブーストを同じ免疫原で融合前の3日間連続して行なった(PBS中、50μL中20μg、補助剤なし)。4日目にマウスを安楽死させ、脾臓を摘出した。脾臓細胞を分離し、P3−X63Ag8.653(ATCC CRL−1580(商標))と称される非分泌マウス骨髄腫細胞株を用いた標準法により細胞融合を行なった。標準法によりクローニングを行なった。
得られたクローンを、結合及び阻害ELISAでスクリーニングした。以下の結合ELISA免疫測定法は、以下のプロトコルの手順に従う。ウェルあたり50μLのPBS中の1μg/mLのBSA接合体を用い、上記と同様の方法で調製したオボアルブミンに接合した3−エピマーで、プレートを被覆した。プレートの被覆は、室温で1時間以上、行なった。次にプレートを叩いて乾燥させ、ウェルあたり200μLのブロッキング緩衝剤希釈液(0.05%のTWEEN(登録商標)20を含有するPBS中、0.5%のカゼイン溶液)でブロッキングした。プレートのブロッキングは、2℃〜8℃で1時間又は一晩行なった。次に、プレートを3回洗浄し、叩いて乾燥させた。スクリーニングすべきモノクローナル抗体を次に、以下のとおり各ウェルに添加した。融合細胞の増殖プレートの対応するウェルから採取した25μLの培養上清を25μLのPBSと混合した。インキュベーションは、プレートを振とうしながら、室温で約1時間、実施した。プレートを、0.05%のTWEEN(登録商標)20を含有するMILLI−Q(登録商標)水(Millipore社、マサチューセッツ州、ビレリカ)を洗浄バッファーとし、プレートスタッカーを有するプレートウォッシャー(BioTek社、バーモント州、ウィヌースキ)を用いて、洗浄した。酵素接合体(1:3000までブロッキング緩衝剤希釈液で希釈されたHRPに結合したヤギ抗マウスIgG)をウェルあたり50μL添加した。室温で約1時間振とうしてインキュベートした。次に、プレートを洗浄し、色素溶液(TMB、Moss Substrates社、メリーランド州、パサデナ)をウェル当たり100μL添加し、室温で10分間インキュベートした。ELISAプレートリーダーを用い、650nmでプレートを解析した。
上記のスクリーニング法に基づいて、適切なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選抜した。かかるモノクローナル抗体の1つを、抗体8F10と命名するが、これは、IgG2aカッパ抗体である。かかるモノクローナル抗体の他のもの、抗体4G8と命名するが、これは、IgG2aカッパ抗体である。
更に、以下のプロトコルに従う阻害ELISA手順を使用してクローンをスクリーニングした。ウェルあたり50μLの、リン酸塩緩衝食塩水中の1μg/mLのオボアルブミンに接合した3−エピマーで、プレートを被覆した。プレートの被覆を、室温で1時間以上又は約2℃〜8℃で一晩、行なった。次に、プレートを叩いて乾燥させ、ウェルあたり200μLのブロッキング緩衝剤希釈液(0.05%のTWEEN(登録商標)20を含有するPBS中、0.5%のカゼイン溶液)でブロッキングした。プレートブロッキングは、プレートを振とうしながら、室温で30分間以上インキュベーションすることにより、行なった。プレートを洗浄した。次いで、スクリーニングすべきモノクローナル抗体を、以下のとおり、フリーの3−エピマーと共に各ウェルに、添加した。融合細胞の増殖プレートの対応するウェルから採取したウェル当たり25μLの培養上清を移し、2μg/mLの3−エピマー−25OHビタミンDの25μLを添加した。インキュベーションは、プレートを振とうしながら、室温で約1時間、実施した。プレートを、0.05%のTWEEN(登録商標)20を含有するMILLI−Q(登録商標)水(Millipore社、マサチューセッツ州、ビレリカ)を洗浄バッファーとし、プレートスタッカーを有するプレートウォッシャー(BioTek社、バーモント州、ウィヌースキ)を用いて、洗浄した。酵素接合体(1:3000までブロッキング緩衝剤希釈液で希釈されたHRPに結合したヤギ抗マウスIgG)をウェルあたり50μL添加した。インキュベーションは、プレートを振とうしながら、室温で約1時間、実施した。次に、プレートを洗浄し、色素溶液(TMB、Moss Substrates社、メリーランド州、パサデナ)をウェル当たり100μL添加した。目的の抗体がハイブリドーマ上清に存在する場合、フリーの3−エピマーを含まないウェルと比較し、光学濃度の減少が観察された。コントロールとして、フリーの3−エピマー−25OHビタミンDの代わりに、25OHビタミンDを用い、抗体の特異性をモニターした。3−エピマーに結合し、25OHビタミンDに結合しない抗体を選抜した。
[ポリクローナル抗体の調製]
上述のように調製したHMCHEMOIO−CMO BSAを、500μg/回、用いてウサギを免疫した。1回の初回免疫及び5回ブースト免疫を2週間隔で実施し、2匹の試験個体と1匹の生産個体を集め、上記のように、抗血清をELISA試験した。
(実施例3)
[25OHビタミンDに対する免疫測定法]
[免疫測定法手順]
使用した25OHビタミンD(25(OH)D)免疫測定法フォーマットは、LOCI(登録商標)アッセイ法に基づく均質な競合化学発光免疫測定法である。当該アッセイは、Siemens Dimension(登録商標)EXLで自動化された統合臨床化学システム(シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド社、イリノイ州、ディアフィールド)で実施した。アッセイにおいて、血清試料中及び血漿試料中の25(OH)D及び/又は25(OH)Dの総濃度を測定した。LOCI(登録商標)アッセイ試薬には、放出試薬、2つの合成ビーズ試薬及びビオチン化モノクローナル抗25OHビタミンD抗体試薬が含まれていた。第一ビーズ試薬(「センシビーズ(Sensibeads)」と称する。)は、ストレプトアビジンで被覆され、感光性色素を含有していた。第二ビーズ試薬(「ケミビーズ(Chemibeads)」と称する。)は、25(OH)D類縁体で被覆され、化学発光色素を含有していた。試料を放出試薬とインキュベートし、ビタミンD結合タンパク質から3−エピマー化合物を含む25(OH)D分子を放出させた。次に、反応混合物をビオチン化抗体とインキュベートし、ビオチン化25(OH)D抗体複合体を生成させた。ビオチン化抗体(ヒツジモノクローナル抗体)が、3−エピ−25(OH)Dと交差反応したため、抗−3−エピマー−VD抗体である8F10.1の100μg/mLを添加し、3−エピマービタミンD化合物に由来するアッセイ信号を最小にした。ケミビーズを添加し、過剰なフリーのビオチン化抗体と結合させた。次に、センシビーズを添加し、ビオチン化抗体のビオチン部分と結合させた。その結果、ケミビーズ−類縁体/抗体−ビオチン/ストレプトアビジン−センシビーズの凝集体が形成された。反応混合物の680nmの光による照射により、センシビーズから一重項酸素が発生し、これがケミビーズに拡散し、化学発光反応を誘発した。得られる化学発光信号を612nmで測定した結果、試料中の全25(OH)Dの濃度に逆比例していた。
[免疫測定法用試薬の調製]
[25(OH)Dケミビーズの合成]
25(OH)DカルバメートとEPRM−EDAとを結合させることにより、25(OH)Dケミビーズを合成した。使用した材料は、EPRM−EDAビーズ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDAC)、Fluka スルホ−N−ヒドロキシスクシンイミド(SNHS)、25(OH)D−3−カルバメート、GAFAC(登録商標)界面活性剤溶液(16%)、無水DMSO、10%のMeOP及び1%のGAFAC(登録商標)界面活性剤を含む50mMのMES緩衝剤(pH6)である。
[EPRM−EDAビーズの調製]
EPRMビーズ(2,000mg、20.0mL)を40mLのバイアルに添加する。EPRMビーズは、特許文献23に記載の手順と同様の方法で調製し、化学発光化合物は、2−(4−(N,N−ジ−テトラデシル)−アニリノ−3−フェニルチオキセンのユウロピウムキレートとする。EDA(800mg、890μL)を、10mLのMES緩衝剤(pH6)(「緩衝剤」)及び約4.2mLの6N HClと合一する。混合物のpHは、約6.9であるか又は約6.9に調整する。EDA溶液をEPRMビーズにボルテックスしながら添加し、混合物を15分間室温で振とうする。ナトリウムシアノボロハイドライド(400mg)を、15mLのバイアル中で10mLのDI水と合一し、当該合一物を上記のビーズ混合物に添加する。混合物を18〜20時間、37℃で振とうする。ビーズを6本の40mLの遠心チューブへ移す。MES緩衝剤を添加して35mLの体積とし、混合物を、30分間、19,000rpmで遠心分離する。上清をデカントし、撹拌ロッドで撹拌しながら2mLの緩衝剤中でビーズを再懸濁し、更に緩衝剤を添加して35mLとする。混合物を氷冷しながら30秒間18ワットの電力で混合物を超音波処理する。洗浄/超音波処理ステップを4回実施し、全ての活性化化合物を除去する。MES緩衝剤の最後の遠心分離後、5%のMeOP及び0.1%のTWEEN(登録商標)20を含有する緩衝剤(「第2緩衝剤」)をチューブに2mL添加し、再懸濁ステップを行なう。超音波処理の前に、更なる第2緩衝剤を添加して35mLとする。ビーズ懸濁液を30分間、19,000rpmで遠心分離する。上清を廃棄する。最後の超音波処理では、各チューブに第2緩衝剤を12mL用い、25mg/mLの希釈液を得る。UPA装置で測定した結果、粒径は277nmである。
EPRMケミビーズは、特許文献24及び特許文献25に記載の方法と同様の方法で調製する。これらの文献の関連する開示内容を参照により本発明に援用する。EPRMケミビーズは、アミノデキストラン内層と、フリーのアルデヒド官能基を有するデキストランアルデヒド外層とを、有する。例えば特許文献26、特許文献23及び特許文献27を参照されたい。これらの関連する開示内容を、参照により、本発明に援用する。反応は、適切な緩衝剤、例えばMES、を用いた緩衝水性媒体中、約0〜約40℃の温度で、約16〜約64時間、約5.5〜約7.0又は約6のpHで実施する。反応は、適切なクエンチ剤(例えばカルボキシメトキシアミンヘミヒドロクロライド(CMO))を添加してクエンチし、次に粒子を洗浄することにより行なう。
デキストランアルデヒド外層のアルデヒド基は、還元的アミノ化条件下でエチレンジアミンと反応して、エチレン鎖及び末端アミノ基を含有するペンダント部分を有するEPRM−EDA試薬を形成する。還元的アミノ化条件は、例えば金属水素化物等の、還元剤の使用を伴う。反応は、約1時間〜約48時間、約20℃〜約100℃の反応中温度で、水性媒体中で実施する。
[25(OH)D−3−カルバメート(25(OH)D−3−カルバメート)の合成]
ChemReagents.com(テキサス州、シュガーランド)から購入した22mg(55μmol)の25(OH)Dと、100mg(420μmol)のジスクシンイミジルカーボネート(DSC)と、1mLの無水のアセトニトリル中の100μLのトリエチルアミンとの混合物を、ホイルでカバーした5mLのフラスコ中、室温、窒素下で18時間、撹拌し、活性化25(OH)Dを調製した。TLC(EtOAc:ヘキサン=2:1)では、残留出発物質が検出されなかった。10mLのフラスコに、150mgのカルボキシメトキシルアミンヘミヒドロクロライド(CMO)、0.3mLのトリエチルアミン及び1mLのDMFを添加し、懸濁液を調製した。CMO懸濁液に、撹拌しながら、活性化25(OH)Dを含有する溶液を滴下添加し、更に18時間撹拌を継続した。真空状態とし、可能な限り多量の溶媒を除去した(温浴の温度を50℃以下に維持した。)。EtOAc(25mL)を残渣に添加し、2mLのブラインで3回洗浄した。有機相を無水NaSOで乾燥し、濾過し、ロータリエバポレーターを用いて溶媒を除去した。乾燥の後、粗生成物(42mg)を得、HPLCで精製した。高真空下での乾燥の後、純粋な生成物(24mg)を得た。生成物を1.2mLの無水DMSO中に溶解した。アリコートをバイアルに移し、−70℃で保存した。
[EPRM−EDAとハプテン25(OH)D−カルバメートとのカップリング]
1.2mgのハプテンを2mLのバイアルに添加した。11.2mgのEDAC、15.5mgのSNHS、及び3.73mLの無水DMSOを5mLのバイアルに添加した。EDAC/SNHS溶液を回転させ、内容物を溶解させた。1.14mLのEDAC/SNHS溶液を、ハプテンを含有するバイアルに添加した。混合物を22時間回転した。EPRM−EDA(200mg)を、高pH洗浄緩衝剤で1回、次いでMES緩衝剤(pH6)で洗浄した。5mLのバイアルに、1.08mL(100mg)の洗浄緩衝剤、続いて143mLの1.6%のGAFAC(登録商標)界面活性剤を添加した。小型の試験管に、256の無水DMSO、続いて49μLのEDAC/SNHS/ハプテンを添加した。DMSO/ハプテン溶液をビーズ混合物に滴下添加した(添加の間、ボルテックスを行なった)。ビーズ/ハプテン混合物を室温で一晩回転した。
ビーズ/ハプテン混合物を50mLの遠心チューブへ移し、10%の1−メトキシ−2−プロパノール/1%のGAFAC(登録商標)界面活性剤/MES緩衝剤(pH6)で希釈して35mLとした。チューブを10℃で30分間、18,500rpmで遠心分離した。上清を廃棄し、同じ緩衝剤1mLで置き換えた。撹拌ロッドを用いてペレットを再懸濁させた。バイアルに同じ緩衝剤を35mLまで充填した。チューブを氷冷しながら、1分間、18〜21ワットでチューブを超音波処理した。遠心分離/洗浄を6回繰り返した。6回目の洗浄後、緩衝剤をハプテン洗浄緩衝剤(pH7.2)に交換し、更に2回洗浄を行なった。1mLのハプテン洗浄緩衝剤を用いた最後の洗浄及び再懸濁後、4mLのハプテン洗浄緩衝剤を添加した。ビーズ混合物をカップソニケーター中で、50%の出力で超音波処理した。UPAで測定した結果、粒径は298nmであった。パーセント固体アッセイを実施し、ビーズ混合物を10mg/mLまで希釈した。このケミビーズ試薬は、50mMのMES緩衝剤中に調製した。
[抗−25(OH)D抗体のビオチン化]
NHS−PEO−ビオチン(Pierce Chemical社、イリノイ州、ロックフィールド)を、抗−25(OH)D抗体(ヒツジモノクローナル抗体、Bioventix社製、英国、サリー州、ファーナム)にカップリングさせた。3mgの抗−25(OH)D抗体を、各10mLの抗体透析緩衝剤(10mMのNaHPO、pH7.0/300mMのNaCl)/10mL Amiconで、2回、緩衝剤交換し、3.0mg/mLまで濃縮した。1mgのNHS−PEO4−ビオチンを、100μLの抗体透析緩衝剤中に溶解し、10mg/mLのビオチン試薬液を調製し、それ(35μL)を抗−25(OH)D抗体溶液に添加した。反応混合物を一晩室温で振とうした。各10mLの抗体透析緩衝剤/10mL Amiconで混合物を3回洗浄し、次いで、約1mLまで濃縮した。UV A280により濃度を測定した。ビオチン化された抗−25(OH)D抗体試薬を、25mMのクエン酸緩衝剤、300mMのNaCl、1mMのEDTA、ブロッキングタンパク質及び防腐剤を含有する水性緩衝剤(pH5.0)中に調製した。
[センシビーズ]
ストレプトアビジン−増感剤ビーズを、特許文献24、特許文献28、特許文献29及び特許文献25に記載された方法と同様の方法を使用して調製した。光増感剤を、ビス−(トリヘキシル)−シリコン−t−ブチル−フタロシアニンとした。Sensibead試薬の濃度は、150mMのNaClを含有するHEPES緩衝剤(pH8.0)中、200μg/mLであった。
[放出試薬]
5mMのHEPES緩衝剤中のサリチル酸ナトリウム。
[免疫測定の結果]
アッセイにおける3−エピマーの交差反応性に対する抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1(抗−3−エピマーVD Ab)の添加の効果を表1に示す。25(OH)D又は25(OH)D化合物を含有する10の患者血清を、シグマ社から購入した100ng/mLの3−エピマービタミンD化合物(ストックNo.751324)でスパイクした。3−エピマーの交差反応性は、25(OH)D又は25(OH)Dの、スパイクとしての3−エピマー化合物の有無による相違を、添加した3−エピマー化合物の量で除算することにより算出した。抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1の100μg/mLの添加により、3−エピマー交差反応性の平均値が13.7%から2%未満まで減少した。
図9は、抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1(3−エピマーAb)を含む試薬又は含まない試薬を用いて得た標準曲線の比較を示す。2本の曲線の完全な重複は、抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1が、25(OH)Dの測定に影響を及ぼさないことを示し(図9の25OHVitD)、これは、当該抗体が3−エピマー化合物に特異的であり、25(OH)Dと観察可能な交差反応性を有さないことを示す。
(実施例4)
[3−エピ−25OHビタミンDに対する免疫測定法]
[免疫測定法手順]
3−エピ−25OHビタミンD(3−エピ−25(OH)D)の測定では、上記実施例3で述べたと同様のLOCI(登録商標)アッセイ法に基づく均質競合化学発光免疫測定法を使用した。当該アッセイは、Siemens Dimension(登録商標)EXLで自動化された統合臨床化学システム(シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド社)で実施した。3−エピ−25(OH)Dの測定に用いられるLOCI(登録商標)アッセイ試薬は、放出試薬、2つの合成ビーズ試薬及びビオチン化モノクローナル抗−3−エピマー抗体試薬を含むものであった。第1ビーズ試薬(センシビーズ)は、ストレプトアビジンで被覆され、感光性色素を含有していた。第二ビーズ試薬(ケミビーズ)は、上記実施例1と同様の方法で調製した3−エピマー類縁体(上記式(IIa)の化合物、式中、Z’は非ポリ(アミノ酸)標識である。即ち、EPRM−EDAケミビーズである。)で被覆されていた。試料を放出試薬とインキュベートして、ビタミンD結合タンパク質から3−エピマー化合物を始めとする25(OH)D分子を放出させた。次いで、反応混合物をビオチン化抗体とインキュベートして、3−エピ−25(OH)D/ビオチン化抗体複合体を生成させた。ケミビーズを添加し、過剰のフリーのビオチン化抗体を捕捉した。次に、センシビーズを添加し、ビオチン化抗体のビオチン部分と結合させた。その結果、ケミビーズ−類縁体/抗体−ビオチン/ストレプトアビジン−センシビーズの凝集体が形成された。反応混合物を680nmの光で照射すると、センシビーズから一重項酸素が発生し、これがケミビーズ中に拡散し、化学発光反応を誘発した。得られた化学発光信号を612nmで測定したところ、試料中の総3−エピ−25(OH)Dの濃度に逆比例していた。
[免疫測定法用試薬の調製]
[3−エピマー類縁体ケミビーズの合成]
この3−エピ−25(OH)Dの検出アッセイに用いるケミビーズを、25(OH)Dケミビーズの合成に関する実施例3に記載の方法と同様の方法で調製した。このとき、ハプテンは、Z’がケミビーズである式(IIa)の化合物である。
[ケミビーズ試薬]
50nMのMES緩衝剤中の3−エピマー類縁体ケミビーズ。
[抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1のビオチン化]
抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1のビオチン化は、抗−25(OH)D抗体のビオチン化に関する上記実施例3に記載の方法と同様の方法で実施した。
[ビオチン化抗体試薬]
25mMのクエン酸緩衝剤中の、上記ビオチン化抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1。
[センシビーズ試薬]
センシビーズ試薬は、実施例3の場合と同様とした。
[免疫測定法の結果]
図10は、抗−3−エピマー−VD抗体8F10.1を用いた試料における3−エピ−25(OH)D測定免疫測定の標準曲線を示す。化学発光のキロカウントは、上記のようにして測定された化学発光信号を表す。
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許出願は、あたかも、それら個々の刊行物又は特許出願が個別具体的に参照により本発明に援用されると示されていたように、参照により本発明に援用される。
上記の実施例は、本明細書に記載の原理を表す多くの具体例のうちの幾つかを単に例示するに過ぎないことを理解すべきである。当業者であれば、以下の請求項により定義される範囲から逸脱することなく、多数の変形態様を容易に考案できることは明らかである。

Claims (20)

  1. ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料中の前記ビタミンD被検体の量を測定する方法であって、
    (a)アッセイ媒体中に、
    (i)前記試料、
    (ii)ビタミンDエピマーに特異的なビタミンDエピマー結合パートナーであって、前記ビタミンD被検体とは如何なる検出可能な程度にも結合しないビタミンDエピマー結合パートナー、及び
    (iii)前記ビタミンD被検体に特異的なビタミンD結合パートナー
    の合一物を調製し、
    (b)前記アッセイ媒体を、前記ビタミンDエピマー結合パートナーが前記ビタミンDエピマー被検体に結合し、前記ビタミンD結合パートナーが前記ビタミンD被検体に結合してビタミンD結合パートナー結合複合体を生成する条件下で、インキュベートし、そして、
    (c)ビタミンD結合パートナー結合複合体の量を測定し、このビタミンD結合パートナー結合複合体の量を、前記試料中の前記ビタミンD被検体の量と関連付ける
    ことを含んでなる方法。
  2. 前記ビタミンD結合パートナーが信号生成システムの部材又は固体支持体を含有してなる請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビタミンD結合パートナーが、標識である信号生成システムの部材を含有してなる請求項2に記載の方法。
  4. 前記合一物が更に、信号生成システムの部材を含有してなるビタミンD類縁体を、含有する請求項1に記載の方法。
  5. 前記信号生成システムの部材が標識である請求項4に記載の方法。
  6. 前記ビタミンD類縁体が下記式の化合物である請求項4に記載の方法。
    (R−(L)−Z
    ここで、Rは、
    であるか又は水素原子であって、少なくとも1つのRは水素原子ではなく、
    式中、Yは、O、S、CR又はNRであり、
    Xは、−O−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−NH(CH−C(O)−又は−NRC(O)−であり、
    Rは、独立して、水素原子又はアルキル基であり、
    は、独立して、水素原子又はアルキル基であり、
    、R、R及びRは、独立して、水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、RとRが一緒になって結合を形成し、
    、R、R及びRは、独立して、水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、RとRが一緒になって結合を形成し、
    11は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
    nは、1から10の整数であり、
    wは、0から10の整数であり、
    xは、1から10の整数であり、
    yは、1から10の整数であり、
    pは、1から10の整数であり、
    Lは、結合基であり、
    qは、0又は1であり、
    Zは、標識である。
  7. 前記ビタミンDエピマー結合パートナーが下記式の化合物又は前記化合物の2つ以上の混合物に対して生じたものである請求項1に記載の方法。
    (R−(L)−Z
    ここで、Rは、
    であるか又は水素原子であって、少なくとも1つのRが水素原子ではなく、
    Yは、O、S、CR又はNRであり、
    Xは、−O−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−NH(CH−C(O)−又はNRC(O)−であり、
    Rは、独立して水素原子又はアルキル基であり、
    は、独立して水素原子又はアルキル基であり、
    、R、R及びRは、独立して水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが、一緒になって結合を形成するか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成し、
    11は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
    nは、1から10の整数であり、
    wは、0から10の整数であり、
    xは、1から10の整数であり、
    yは、1から10の整数であり、
    pは、1から10の整数であり、
    Lは、結合基であり、
    qは、0又は1であり、
    Zは、免疫原性担体である。
  8. 前記化合物において、

    であるか若しくは水素原子であり、少なくとも1つのRが水素原子ではないか、
    又は

    であるか若しくは水素原子であり、少なくとも1つのRが水素原子ではない、
    請求項7に記載の方法。
  9. 前記化合物において、(R−(L)−が、
    NHR−(CH−NR−((CH−NR−(CH−NR−である
    請求項7に記載の方法。
    ここで、Rは、独立して
    であるか又は水素原子であり、少なくとも1つのRが水素原子ではなく、
    rは、独立して1〜10の整数であり、
    sは、1〜10の整数であり、
    は、水素原子又はアルキル基である。
  10. 前記化合物において、
    rが2であり、sが1であり、Rが水素原子であり、1つのR
    であるか、又は、
    rが2であり、sが1であり、Rが水素原子であり、2つのR
    であるか、又は、
    rが2であり、sが1であり、Rが水素原子であり、3つのR
    である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ビタミンDエピマー結合パートナーが下記式の化合物に対して生じるか又は当該化合物の2つ以上の混合物に対して生じる請求項1に記載の方法。
    NHR’−(CH’−NR’’−((CHr’−NR’’’)s’−(CHr’−NR’−Z’
    ここで、R’、R’’又はR’’’は、各々独立して、
    及び水素原子から選択され、
    ’、R’’又はR’’’のうちの少なくとも1つは、水素原子ではなく、
    n’は、1から10の整数であり、
    r’は、独立して1から10の整数であり、
    s’は、1から10の整数であり、
    7’は、水素原子又はアルキル基であり、
    11’は、水素原子、アルキル基、又はアシル基であり、
    Z’は、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体又は非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体である。
  12. ビタミンD被検体を含有すると考えられる試料中の前記ビタミンD被検体の量を測定する方法であって、
    (a)アッセイ媒体中に、
    (i)前記試料、
    (ii)前記ビタミンD被検体に特異的であるビタミンD抗体である捕捉抗体、及び
    (iii)前記ビタミンDエピマー被検体に特異的なビタミンDエピマー抗体であって、前記ビタミンD被検体には如何なる検出可能な程度にも結合しないビタミンDエピマー抗体
    の合一物を調製し、
    (b)前記アッセイ媒体を、前記ビタミンD抗体が前記ビタミンD被検体に結合してビタミンD抗体結合複合体を形成し、前記ビタミンDエピマー抗体がビタミンD被検体のエピマーに結合する条件下で、インキュベートし、
    (c)前記ビタミンD抗体結合複合体を、前記ビタミンD抗体結合複合体中の前記ビタミンD被検体に結合する検出抗体であって信号生成システムの部材を含有する検出抗体に、結合させ、そして、
    (d)前記信号生成システムにより生成される信号を測定して、当該信号の量を前記試料中の前記ビタミンD被検体の量と関連づける
    ことを含んでなる方法。
  13. 更に、媒体から、前記抗体結合複合体を分離することを含んでなる請求項12に記載の方法。
  14. 前記捕捉抗体が固体支持体を含有する請求項12に記載の方法。
  15. 前記捕捉抗体が、粒子を含有してなり、該粒子が磁気粒子であるか又は光増感剤又は化学発光化合物の1つを含有する粒子である請求項12に記載の方法。
  16. 前記ビタミンDエピマー抗体が下記式の化合物又は当該化合物の2つ以上の混合物に対して生じたものである請求項12に記載の方法。
    (R−(L)−Z
    ここで、Rは、
    であるか又は水素原子であって、少なくとも1つのRが水素原子ではなく、
    Yは、O、S、CR又はNRであり、
    Xは、−O−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−(CH−C(O)−、−(CH−C(O)−NH(CH−C(O)−又はNRC(O)−であり、
    Rは、独立して水素原子又はアルキル基であり、
    は、独立して水素原子又はアルキル基であり、
    、R、R及びRは、独立して水素原子若しくはアルキル基であるか、又は、R及びRが、一緒になって結合を形成するか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成するか、又は、R及びRが一緒になって結合を形成し、
    11は、水素原子、アルキル基又はアシル基であり、
    nは、1から10の整数であり、
    wは、0から10の整数であり、
    xは、1から10の整数であり、
    yは、1から10の整数であり、
    pは、1から10の整数であり、
    Lは、結合基であり、
    qは、0又は1であり、
    Zは、免疫原性担体である。
  17. 前記化合物において、(R−(L)−が、
    NHR−(CH−NR−((CH−NR−(CH−NR−である、
    請求項7に記載の方法。
    ここで、Rは、独立して
    であるか又は水素原子であり、少なくとも1つのRが水素原子ではなく、
    rは、独立して1〜10の整数であり、
    sは、1〜10の整数であり、
    は、水素原子又はアルキル基である。
  18. 前記化合物において、
    rが2であり、sが1であり、Rが水素原子であり、1つのR
    であるか、又は
    rが2であり、sが1であり、Rが水素原子であり、2つのR
    であるか、又は
    rが2であり、sが1であり、Rが水素原子であり、3つのR
    である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記ビタミンDエピマー抗体が下記式の化合物又は当該化合物の2つ以上の混合物に対して生じたものである請求項12に記載の方法。
    NHR’−(CH’−NR’’−((CHr’−NR’’’)s’−(CHr’−NR’−Z’
    ここで、R’、R’’又はR’’’は、各々独立して、
    及び水素原子から選択され、
    ’、R’’又はR’’’のうちの少なくとも1つは、水素原子ではなく、
    n’は、1から10の整数であり、
    r’は、独立して1から10の整数であり、
    s’は、1から10の整数であり、
    7’は、水素原子又はアルキル基であり、
    11’は、水素原子、アルキル基、又はアシル基であり、
    Z’は、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体又は非ポリ(アミノ酸)免疫原性担体である。
  20. 前記化合物において、

    であるか若しくは水素原子であり、少なくとも1つのRが水素原子ではないか、
    又は

    であるか若しくは水素原子であり、少なくとも1つのRが水素原子ではない、
    請求項7に記載の方法。
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