JP2017519172A - 低排出ガスタービン燃焼器用の空気燃料予混合機 - Google Patents

低排出ガスタービン燃焼器用の空気燃料予混合機 Download PDF

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Abstract

ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するシステムは、混合ダクトと、混合ダクトの中心軸に沿って位置付けられる中央本体燃料噴射器と、通過して流れる空気を第1の旋回方向に旋回させるために、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられる外側環状旋回器と、通過して流れる空気を第2の旋回方向に旋回させるために、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられる内側環状旋回器とを含む。システムは、通過する空気流が独立して回転することができるように前記内側環状旋回器および外側環状旋回器を分離しているハブと、中央本体燃料噴射器の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするために、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路とを含む。【選択図】図2

Description

本技術は、一般的にはガスタービン機関の燃焼器用の空気燃料混合機に関し、特に、燃料空気混合気を点火することで形成されるNOxを削減するように燃料および空気を均一に混合し、そこにおける自己点火およびフラッシュバックを最小限に抑える空気燃料混合機に関する。
一般的には、ガスタービン燃焼器用の空気燃料混合機は、空気と混合して均一な空気/燃料混合気を形成するようにガス状燃料および/または液体燃料を混合ダクトに提供する。空気燃料混合機はそれぞれ、混合ダクトと、混合ダクトの中に位置付けられる中央本体燃料噴射器と、混合ダクトの上流端部に隣接する1組の逆回転する内側旋回器および外側旋回器と、通過する気流が独立して回転することが可能になるように内側旋回器と外側旋回器とを分離するハブとを含む。しかしながら、内側旋回器を通過する気流は、広がって、中央本体の周囲に再循環バブル領域(渦)を形成する。再循環バブル領域に噴射された燃料は、長い滞留時間を有する傾向があり、液体燃料が気流と混ざり合って、自己点火を引き起こし、それによって、空気燃料予混合機の構成要素に損傷を与えることが可能になる。さらに、これらの二元燃料混合機設計は、自己点火またはフラッシュバックを引き起こすことなく、低NOx排出を目指して燃料空気予混合を増やすために、混合ダクト内での燃料滞留時間を適切に延ばすという特徴を含んでいない。したがって、混合ダクト内の燃料滞留時間は、低NOx排出を目指したより優れた燃料空気予混合のために増やす必要があり、一方同時に、再循環バブル領域は、自己点火および/またはフラッシュバックがハイパワー作動状態に発生することを防止するために無くさなければいけない。
したがって、空気/燃料混合気を点火することで形成されるNOxを削減するように、液体燃料および/またはガス状燃料を空気と均一に混合することに重点を置くことを堅持しながら、自己点火およびフラッシュバックの問題をよりよく対処するガスタービン機関で燃焼する前に、燃料および空気を予混合するシステムおよび方法に対する要望がある。
米国特許第5675971号明細書
本技術の実施例によれば、ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するシステムは、壁で画定される円形断面を有する混合ダクトを含む。システムは、混合ダクトの中心軸に沿って位置付けられ、前記混合ダクトの実質的に全長に延びる中央本体燃料噴射器をさらに含む。さらに、システムは、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を第1の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーンを含む外側環状旋回器と、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーンを含む内側環状旋回器とを含む。システムは、通過する空気流が独立して回転することができるように前記内側環状旋回器および外側環状旋回器を分離しているハブと、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路とを含む。複数の中空経路は、中央本体燃料噴射器の周りに形成されるどのような再循環領域も除去するために、中央本体燃料噴射器の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするように構成される。
本技術の実施例によれば、ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するための方法は、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられる外側環状旋回器から、圧縮空気の第1の流れを第1の旋回方向で混合ダクトの中に向けることを含む。方法は、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられる内側環状旋回器から、圧縮空気の第2の流れを第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向で混合ダクトの中に向けることをさらに含む。さらに、方法は、混合ダクトの中心軸に沿って位置付けられる中央本体燃料噴射器から燃料を混合ダクトの中に噴射することを含む。さらに、方法は、中央本体燃料噴射器の表面の上を吹き流れる空気流を、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路から混合ダクトに送ることを含む。
本技術の実施例によれば、ガスタービンは、壁で画定される円形断面を有する混合ダクトを含む空気燃料予混合機を含む。空気燃料予混合機は、混合ダクトの中心軸に沿って位置付けられ、前記混合ダクトの実質的に全長に延びる中央本体燃料噴射器と、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を第1の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーンを含む外側環状旋回器と、混合ダクト上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーンを含む内側環状旋回器と、通過する空気流が独立して回転することができるように前記内側環状旋回器および外側環状旋回器を分離しているハブとを含む。空気燃料予混合機は、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路をさらに含む。複数の中空経路は、中央本体燃料噴射器の周りに形成されるどのような再循環領域も除去するために、中央本体燃料噴射器の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするように構成される。
本技術の上記および他の特徴、態様、および利点は、類似記号が、図面の全体にわたって類似部分を表している添付図面を参照しながら、以下の詳細説明を読むことでより良く理解されるであろう。
本技術の実施例による空気燃料混合機を含む単一の環状燃焼器構造を通る部分断面図である。 本技術の実施例による図1に描かれた空気燃料混合機および燃焼器ドーム部分の拡大部分断面図である。 本技術の実施例による中央本体燃料噴射器(図1、図2に示す)周囲の混合ダクトの中の流体の流速プロファイルの比較を描写しているグラフである。 本技術の実施例による空気燃料混合機12の斜視図である。 本技術の実施例による空気燃料混合機12の正面図である。 本技術の別の実施例による空気燃料混合機12の正面図である。 ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するための方法の流れ図100である。
本技術のさまざまな実施例の要素を紹介するときに、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said(前記)」は、要素の1つまたは複数があることを意味するように意図される。「備える」、「含む」、および「有する」という用語は、包含的であるように意図されており、列挙された要素以外の追加の要素があり得ることを意味する。作動パラメータのどのような実施例も、開示された実施例の他のパラメータを含まないわけではない。
図1では、本技術の実施例による空気燃料混合機12を含むガスタービン機関の使用に適している種類の単一の環状燃焼器装置10を通る部分断面図を示す。燃焼装置10は、その中に燃焼チャンバ16を画定している中空本体14を含む。中空本体14は、概ね環状の形状をしており、外側ライナ18、内側ライナ20、およびドーム形端部もしくはドーム22を含む。中空本体14のドーム形端部22は、その中に空気燃料混合機12が配置されていて、そこで燃料および空気を均一に混合し、続いて燃料/空気混合気を、その点火によって生じる汚染物質の形成が最小限に抑えられた燃焼チャンバ16に導入することを促進する旋回カップ24を含む。さらに、空気燃料混合機12を取り囲むシュラウド26が、上流端部に設けられる。
図に示すように、空気燃料混合機12は、環状壁30、ろう付けまたは別の方法で旋回カップ24に据え付けられる内側環状旋回器32および外側環状旋回器34で画定される円形断面を有する混合ダクト28を含む。混合ダクト28は、内側環状旋回器および外側環状旋回器32、34を通って流れる、圧縮機(図示せず)からの高圧空気を、中央本体燃料噴射器44から噴射される燃料と均一に混合することを可能にする。内側環状旋回器および外側環状旋回器32、34はそれぞれ、そこに提供される気流に対して逆回転を推進するように(図2参照)ベーン36および38(図2に示す)を備えて構成される。ハブ40を利用して、内側環状旋回器および外側環状旋回器32および34を分離しており、ハブは、それらが同軸的に環状であることを可能にし、さらに、その上流端部に入る空気42を別々に回転させることを可能にしている。空気燃料混合機12は、混合ダクト28の中心軸46に沿って位置付けられ、混合ダクト28の実質的に全長に延びる中央本体燃料噴射器44をさらに含む。1つの実施例では、中央本体燃料噴射器44は、燃料供給部48およびパージ送気部50と流体連通している。別の実施例では、圧縮機からの空気42の一部を利用して、中央本体燃料噴射器44に空気を供給することができる。
空気燃料混合機12は、中央本体燃料噴射器44の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器32の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路52をさらに含む。複数の中空経路52は、中央本体燃料噴射器44の周りに形成されるどのような再循環領域も除去するために、中央本体燃料噴射器の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするように構成される。1つの実施例では、複数の中空経路52は、内側環状旋回器32と中央本体燃料噴射器44との間に配置される複数のまっすぐなベーン80(図5に示す)によって形成される。別の実施例では、複数の中空経路52は、内側環状旋回器32のベーン36(図2に示すように)の内側半径方向部分上に配置される複数の穴90(図6に示す)を備える。
図2は、本技術の実施例による空気燃料混合機12の拡大部分断面図である。中央本体燃料噴射器44は、空気燃料混合機12を通過する縦軸46と実質的に平行である中央本体前方区分54と、中央本体燃料噴射器44の下流先端部58に実質的に均等に集束している中央本体後方区分56とを有する。中央本体燃料噴射器44は、好ましくは、比較的高い軸流速度の空気を下流先端部58に隣接する燃焼チャンバ14(図1に示す)に入れるために、下流先端部58を通る流路60を含む。この設計は、ローカル燃料/空気比率を低下させ、炎を下流先端部58の下流に押し進めることに役立つ。
中央本体燃料噴射器44は、そこから燃料が同様に混合ダクト28(図1に示す)の中に噴射され得る中央本体後方区分56のすぐ上流に位置決めされる複数の燃料オリフィス62をさらに含む。1つの実施例では、複数の燃料オリフィス62は、好ましくは、中央本体前方区分54の上流に位置決めされる。混合ダクト28(図1に示す)内の上流で複数の燃料オリフィス62を通る燃料噴射は、燃料空気混合気の滞留時間を増やすことができ、NOx排出削減に必要な、燃料および空気の充分な混合につながる。
さらに、複数の燃料オリフィス62は、中央本体前方区分54の周りに間隔を置いて配置され、複数の燃料オリフィス62の数および大きさは、そこに供給される燃料の量と、燃料の圧力と、旋回器32、34の数および特有の設計とによって決まるけれども、4個から12個のオリフィスが適切に機能することが分っている。燃料は、中央本体燃料噴射器44の上流部分の中の燃料流路64を通って複数の燃料オリフィス62に供給される。燃料流路64は、ひいては、中央本体燃料噴射器44の上流部分に入る燃料ノズルを用いるなどして、燃料供給部48および制御メカニズムと流れ連通している。ガス状燃料および液体燃料が燃料空気混合機12内で噴射されることになっている場合には、ガス燃料は、好ましくは、外側旋回器34の中の流路を通って噴射され、液体燃料は、複数の燃料オリフィス62を通って噴射されることを理解されよう。
さらに、空気が、燃料が中央本体再循環バブル領域に入ることおよび中央本体燃料噴射器44の表面上にとどまることを防止するために遮蔽層としての役割を果たす、複数の燃料オリフィス62のそれぞれの周囲の開口65(図4に示す)を通って流れるように、燃料流路64は、送気部51とも関連している。液体燃料が燃料流路64の中に噴射されないときには、空気またはガス状燃料のいずれかが、そこに噴射されて、液体燃料に取って代わる。図に示すように、空気燃料混合機12は、中央本体燃料噴射器44の周りに形成されるどのような再循環バブル領域も完全にまたは部分的に除去するために、中央本体燃料噴射器44の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするための中空経路52をさらに含む。
図3は、混合ダクト内の旋回器出口での流体の軸流速分布について、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側に位置付けられる複数の中空経路を備えた本発明と、複数の中空経路の無い燃料空気混合機とでの比較を描写しているグラフ70を示す。大きな違いは、本技術の実施例による中央本体燃料噴射器44表面(図1、図2に示す)の周囲である。グラフ70は、X軸に混合ダクト中の流体の軸流速度を含む。内側環状旋回器および外側環状旋回器の無次元半径方向高さを、Y軸に示しており、中央本体表面にY軸のゼロがある。燃料空気混合機の中に、中空経路52(図1、図2に示すような)がない場合、中央本体燃料噴射器44の周囲を流れている流体の負の速度分布72が原因で、再循環領域が形成されており、混合ダクト28内の流体の流速分布74は、正の流速(混合ダクトの下流に向かって)を明らかに示している。これは、中央本体燃料噴射器44の表面の上に空気が吹き流れることを可能にし、それによって、中央本体燃料噴射器44の周りに形成されるどのような再循環バブル領域も完全に除去する中空経路52が、空気燃料混合機12の中に存在しているからである。
作動中に、圧縮機(図示せず)から、圧縮空気が、燃料空気混合機12の上流端部に噴射され、それは、内側旋回器および外側旋回器32、34を通過して、混合ダクト28に入る。燃料は、中央本体42の燃料オリフィス62から、旋回器32および34を出て行く気流の流れ(混合ダクト28の中間区域の非常に強い剪断層と、中央本体燃料噴射器44および混合ダクト壁沿いの境界層をそれぞれ含む)に噴射される。混合ダクト28の下流端部では、予混合された燃料/空気流れが、内側ライナおよび外側ライナ18、16(図1に示す)に囲まれる燃焼器チャンバ14の混合領域に供給される。予混合された燃料/空気流れは、次いで、燃焼チャンバ14(図1に示す)で再循環高温既燃ガスと混合される。1つの実施例では、複数の燃料オリフィス62の角度は、燃料ジェットを剪断層に運ぶことを促進する内側回旋気流角度に揃えられており、それによって、NOx排出削減のために燃料空気混合を促進する。
図4は、本技術の実施例による空気燃料混合機12の斜視図である。図に示すように、中央本体燃料噴射器44は、複数の燃料オリフィス62を含む。複数の燃料オリフィス62はそれぞれ、燃料が中央本体再循環バブル領域に入ることおよび中央本体燃料噴射器44の表面上にとどまることを防止するための遮蔽層としての役割を果たす、複数の燃料オリフィス62のそれぞれの周囲の開口65(図4に示す)を含む。これは、混合ダクト28内での自己点火および起こり得る保炎を防止する。
図5は、本技術の実施例による空気燃料混合機12の正面図である。図に示すように、空気燃料混合機12は、内側旋回器32と中央本体燃料噴射器44との間に円周方向に配置される複数のまっすぐなベーン80によって形成される複数の中空経路52を含む。
図6は、本技術の別の実施例による空気燃料混合機12の正面図である。図に示すように、空気燃料混合機12は、内側環状旋回器32のベーン36の内側半径方向部分上に円周方向に配置される複数の穴である複数の中空経路90を含む。
先に論じたように、複数のまっすぐなベーン80(図5)によって形成される複数の中空経路52および複数の穴90(図6)は共に、中央本体燃料噴射器44の周りに形成されるどのような再循環バブル領域も完全にまたは部分的に除去するために、中央本体燃料噴射器44の表面の上で空気が吹き流れることを可能にする。
図7は、ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するための方法の流れ図100である。段階102では、方法は、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられる外側環状旋回器から、圧縮空気の第1の流れを第1の旋回方向で混合ダクトの中に向けることを含む。段階104では、方法は、混合ダクトの上流端部に隣接して位置付けられる内側環状旋回器から、圧縮空気の第2の流れを第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向で混合ダクトの中に向けることを含む。段階106では、方法は、混合ダクトの中心軸に沿って位置付けられる中央本体燃料噴射器から燃料を混合ダクトの中に噴射することを含む。混合ダクトへの燃料の噴射は、中央本体燃料噴射器の中に配置される複数のオリフィスから行なわれる。複数のオリフィスはそれぞれ、内側環状旋回器および外側環状旋回器からの空気流の剪断層に燃料を浸透させることを可能にするために、内側環状旋回器の内側旋回ベーン角度と揃えた噴射角度を含む。最後に段階108では、方法は、中央本体燃料噴射器の周囲に再循環領域が形成されることを防止するために、中央本体燃料噴射器の表面の上を吹き流れる空気流を、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路から混合ダクトに送ることを含む。1つの実施例では、複数の中空経路は、内側環状旋回器と中央本体燃料噴射器との間に配置される複数のまっすぐなベーンによって形成される。別の実施例では、複数の中空経路は、内側環状旋回器のベーンの内側半径方向部分上に配置される複数の穴を含む。
有利には、本発明は、確実に、混合ダクトの中で十分に燃料空気を混合し、それによって、NOx排出を削減する。さらに、本発明は、中央本体燃料噴射器の周囲の半径方向外側、かつ内側環状旋回器の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路から空気が吹き流れるおかげで、中央本体燃料噴射器の周囲に再循環バブル領域が形成されることを防止する。再循環バブル領域をなくすことによって、中央本体燃料噴射器上の燃料オリフィスは、燃料空気混合をより良くするために上流に位置付けられる。このことは、燃料空気混合機内部での燃料の滞留時間を延ばし、その結果、燃料を再循環領域にとどまらせることなく、かつ自動点火を防止しながら、優れた燃料空気予混合が、実現される。複数の中空経路は、正の軸流速度を上げることで中央本体に近い領域の軸流速度分布を調整し、したがって再循環領域をなくす。
さらに、熟練した技術者であれば、さまざまな特徴を異なる実施例で置き替えることが可能であることを認識されよう。同様に、記載したさまざまな方法および特徴、ならびにそのような方法および特徴毎の、他の知られている等価物を混合し、当業者によって適合させて、本開示の原理による追加的システムおよび技法を構築することができる。言うまでもなく、上述した全てのそのような目的または利点が、必ずしも何らかの特有の実施例にしたがって達成され得るわけではないことを理解されたい。したがって、例えば、当業者が認識するであろうように、本明細書に記載されているシステムおよび技法は、本明細書に教示または示唆されるような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示した1つの利点または1群の利点を達成または改善するやり方で具現化または実行され得る。
本技術の特定の特徴だけを、本明細書では例示および説明してきたが、多くの修正および変更を、当業者は想起されよう。したがって、添付の特許請求の範囲は、特許請求される発明の真の趣旨の範囲に入るような修正および変更の全てに及ぶように意図されることを理解されたい。
10 燃焼装置
12 空燃混合機
14 中空本体
16 燃焼チャンバ
18 外側ライナ
20 内側ライナ
22 ドーム形端部、ドーム
24 旋回カップ
26 シュラウド
28 混合ダクト
30 環状壁
32 内側環状旋回器
34 外側環状旋回器
36 ベーン
38 ベーン
40 ハブ
42 空気
44 中央本体燃料噴射器
46 中心軸
48 燃料供給部
50 パージ送気部
51 送気部
52 中空経路
54 中央本体前方区分
56 中央本体後方区分
58 下流先端部
60 流路
62 燃料オリフィス
64 燃料流路
65 開口
70 グラフ
72 速度分布
74 流速分布
80 まっすぐなベーン
90 中空経路、穴
100 流れ図
102 ブロック
104 ブロック
106 ブロック
108 ブロック

Claims (15)

  1. ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するシステム(12)であって、
    壁で画定される円形断面を有する混合ダクト(28)と、
    前記混合ダクト(28)の中心軸(46)に沿って位置付けられ、前記混合ダクト(28)の実質的に全長に延びる中央本体燃料噴射器(44)と、
    前記混合ダクト(28)の上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を第1の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーン(38)を含む外側環状旋回器(34)と、
    前記混合ダクト(28)の上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を前記第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーン(36)を含む内側環状旋回器(32)と、
    通過する空気流が独立して回転することができるように前記内側環状旋回器(32)および外側環状旋回器(34)を分離しているハブ(40)と、
    前記中央本体燃料噴射器(44)の周囲の半径方向外側、かつ前記内側環状旋回器(32)の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路(52)であって、前記複数の中空経路(52)は、前記中央本体燃料噴射器(44)の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするように構成される、複数の中空経路(52)とを備えるシステム(12)。
  2. 前記中央本体燃料噴射器(44)と流れ連通している燃料供給部(48)をさらに備える、請求項1記載のシステム(12)。
  3. 前記複数の中空経路(52)が、前記内側環状旋回器(32)と前記中央本体燃料噴射器(44)との間に配置される複数のまっすぐなベーン(80)によって形成される、請求項1記載のシステム(12)。
  4. 前記複数の中空経路(52)が、前記内側環状旋回器(32)の前記ベーン(36)の内側半径方向部分上に配置される複数の穴(90)を備える、請求項1記載のシステム(12)。
  5. 前記混合ダクト(28)が、前記内側環状旋回器(32)および外側環状旋回器(34)を通って流れる、圧縮機からの高圧空気を、前記中央本体燃料噴射器(44)からの燃料と均一に混合することを可能にする、請求項1記載のシステム(12)。
  6. 前記中央本体燃料噴射器(44)が、燃料を前記混合ダクト(28)の中に噴射するために、その中に複数のオリフィス(62)を備える、請求項1記載のシステム(12)。
  7. 前記複数のオリフィス(62)がそれぞれ、前記内側環状旋回器(32)および外側環状旋回器(34)からの空気流の剪断層に燃料を浸透させることを可能にするために、前記内側環状旋回器(32)の内側旋回ベーン角度と揃えた噴射角度を含む、請求項6記載のシステム(12)。
  8. ガスタービン機関で燃焼する前に燃料および空気を予混合するための方法であって、
    前記混合ダクト(28)の上流端部に隣接して位置付けられる外側環状旋回器(34)から、圧縮空気の第1の流れを第1の旋回方向で混合ダクト(28)の中に向けることと、
    前記混合ダクト(28)の上流端部に隣接して位置付けられる内側環状旋回器(32)から、圧縮空気の第2の流れを前記第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向で前記混合ダクト(28)の中に向けることと、
    前記混合ダクト(28)の中心軸(46)に沿って位置付けられる中央本体燃料噴射器(44)から燃料を前記混合ダクト(28)の中に噴射することと、
    前記中央本体燃料噴射器(44)の周囲に再循環領域が形成されることを防止するために、前記中央本体燃料噴射器(44)の表面の上を吹き流れる空気流を、前記中央本体燃料噴射器(44)の周囲の半径方向外側、かつ前記内側環状旋回器(32)の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路(52)から前記混合ダクト(28)に送ることとを含む方法。
  9. 前記中央本体燃料噴射器(44)の中に配置される複数のオリフィス(62)から燃料を前記混合ダクト(28)の中に噴射することをさらに含む、請求項8記載の方法。
  10. 前記複数のオリフィス(62)はそれぞれ、前記内側環状旋回器(32)および外側環状旋回器(34)からの空気流の剪断層に燃料を浸透させることを可能にするために、前記内側環状旋回器(32)の内側旋回ベーン角度と揃えた噴射角度を含む、請求項9記載の方法。
  11. 前記複数の中空経路(52)が、前記内側環状旋回器(32)と前記中央本体燃料噴射器(44)との間に配置される複数のまっすぐなベーン(80)によって形成される、請求項8記載の方法。
  12. 前記複数の中空経路(52)が、前記内側環状旋回器(32)の前記ベーン(36)の内側半径方向部分上に配置される複数の穴(90)を備える、請求項8記載の方法。
  13. ガスタービン(10)であって、
    壁で画定される円形断面を有する混合ダクト(28)と、
    前記混合ダクト(28)の中心軸(46)に沿って位置付けられ、前記混合ダクト(28)の実質的に全長に延びる中央本体燃料噴射器(44)と、
    前記混合ダクト(28)の上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を第1の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーン(38)を含む外側環状旋回器(34)と、
    前記混合ダクト(28)の上流端部に隣接して位置付けられ、通過して流れる空気を前記第1の旋回方向と逆の第2の旋回方向に旋回させるように方向付けられた、複数の円周方向に間隔を置いて配置されたベーン(36)を含む内側環状旋回器(32)と、
    通過する空気流が独立して回転することができるように前記内側環状旋回器(32)および外側環状旋回器(34)を分離しているハブ(40)と、
    前記中央本体燃料噴射器(44)の周囲の半径方向外側、かつ前記内側環状旋回器(32)の半径方向内部側に位置付けられる複数の中空経路(52)であって、前記複数の中空経路(52)は、前記中央本体燃料噴射器(44)の表面の上で空気が吹き流れることを可能にするように構成される、複数の中空経路(52)とを含む空気燃料予混合機(12)を備えるガスタービン(10)。
  14. 前記複数の中空経路(52)が、前記内側環状旋回器(32)と前記中央本体燃料噴射器(44)との間に配置される複数のまっすぐなベーン(80)によって形成される、請求項13記載のガスタービン(10)。
  15. 前記複数の中空経路(52)が、前記内側環状旋回器(32)の前記ベーン(36)の内側半径方向部分上に配置される複数の穴(90)を備える、請求項13記載のガスタービン(10)。
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