JP2017518887A - 成形研磨粒子を含む研磨物品 - Google Patents

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Abstract

成形研磨粒子であって、第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を含み、本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数、及び本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約4重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を有する、成形研磨粒子。【選択図】図1

Description

下記は、研磨物品、特に、成形研磨粒子を含む研磨物品を対象とする。
研磨粒子及び研磨粒子から作製される研磨物品は、研削、仕上げ、及び磨きを含む、様々な材料除去作業に有用である。研磨材料の種類に応じて、そのような研磨粒子は、物品の製造において、広範な種類の材料及び表面を成形または研削するのに有用であり得る。現在までに、特定の幾何形状を有するある特定の種類の研磨粒子、例えば、形状が三角形の成形研磨粒子及びそのような物体を組み込んだ研磨物品が、考案されている。例えば、米国特許第5,201,916号、同第5,366,523号、及び同第5,984,988号を参照されたい。
特定の形状を有する研磨粒子を製造するために利用されてきた3つの基本的な技術は、(1)融合、(2)焼結、及び(3)化学的製陶である。融合プロセスでは、研磨粒子は、冷却ロール(表面は彫刻加工されていてもいなくてもよい)、型(溶融材料を注ぎ入れる)、または酸化アルミニウム融液中に浸漬されるヒートシンク材料によって、成形され得る。例えば、米国特許第3,377,660号(溶融した研磨材料を炉から低温の鋳造用回転シリンダに流し込み、材料を急速に固化させて、薄い半固体の曲面シートを形成し、半固体材料を加圧ロールにより圧縮し、その後で、半固体材料を急速駆動型冷却コンベヤによってシリンダから引き出して、その曲面部を逆転させることにより、半固体材料の小片を部分的に破砕することを含む、プロセスを開示している)を参照されたい。
焼結プロセスでは、研磨粒子は、粒径が直径最大10マイクロメートルである耐火粉末から形成され得る。滑沢剤及び好適な溶媒、例えば、水と共に、結合剤が粉末に添加され得る。得られる混合物(複数可)またはスラリーを、長さ及び直径が様々なプレートレットまたはロッドに成形することができる。例えば、米国特許第3,079,242号((1)材料を微粉末にまで小さくすること、(2)正の圧力下で圧縮し、該粉末の微粒子を結晶粒サイズの凝集体に形成すること、ならびに(3)ボーキサイトの融解温度よりも低い温度で粒子の凝集体を焼結させて、粒子の限定的な再結晶化を誘導し、それによって砥粒がサイズどおりに製造されることを含む、か焼ボーキサイト材料から研磨粒子を作製する方法を開示している)を参照されたい。
化学的製陶技術は、コロイド分散液またはヒドロゾル(ゾルと称されることもある)を、場合によっては混合物中で、他の金属酸化物前駆体の溶液を用いて、構成成分の流動性を制限するゲルまたは任意の他の物理的状態へと変換させ、乾燥させ、焼成して、セラミック材料を得ることを伴う。例えば、米国特許第4,744,802号及び同第4,848,041号を参照されたい。成形研磨粒子及び関連する形成方法、ならびにそのような粒子を組み込む研磨物品に関する他の関連する開示は、以下で入手可能である:http://www.abel−ip.com/publications/。
当該分野において、研磨粒子及び研磨粒子を用いた研磨物品の性能、寿命、及び効力の改善に関する必要性が依然として残っている。
一態様によると、成形研磨粒子は、第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面とを備える本体を含み、ここで、本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数、及び本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約4重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を有する。
さらに別の態様では、成形研磨粒子は、第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を含み、ここで、本体は、実質的に三角形の二次元形状、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種、及び少なくとも約350MPaから約600MPa以下の範囲内の強度を有する。
さらに別の態様については、成形研磨粒子は、第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を含み、ここで、本体は、実質的に三角形の二次元形状、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を有する。
一態様によると、成形研磨粒子は、第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と前記第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、ここで、本体は、実質的に三角形の二次元形状を有し、本体は、アルミナ及びマグネシウムから本質的になる。
添付の図面を参照することにより、本開示がより深く理解され得、その多くの特徴及び利点が当業者に明らかとなり得る。
ある実施形態による、粒子状材料を形成するためのシステムの一部分を含む。 ある実施形態による、粒子状材料を形成するための図1のシステムの一部分を含む。 いくつかの実施形態による、ある特定の特徴を示すための成形研磨粒子の断面図を含む。 ある実施形態による、成形研磨粒子の側面図及びフラッシングの割合を含む。 ある実施形態による、研磨粒子状材料を組み込んだ結合研磨物品の図を含む。 ある実施形態による、研磨布紙物品の一部分の断面図を含む。 ある実施形態による、研磨布紙物品の一部分の断面図を含む。 ある実施形態による、研磨布紙物品の一部分の上面図を含む。 ある実施形態による、研磨布紙物品の一部分の上面図を含む。 ある実施形態による、研磨布紙物品の一部分の斜視図を含む。 ある実施形態による、研磨布紙物品の一部分の斜視図を含む。 ある実施形態による、研磨物品の一部分の上面図を含む。 ある実施形態による研磨布紙の一部分を表し、かつバッキング上での成形研磨粒子の配向を分析するために使用した画像を含む。 ある実施形態による成形研磨粒子の図を含む。 ある実施形態による成形研磨粒子の図を含む。 ある実施形態による成形研磨粒子の図を含む。 ある実施形態による、抜き勾配の測定のための分割線を伴う成形研磨粒子の上面画像を含む。 ある実施形態による、抜き勾配の測定のための成形研磨粒子の断面図を含む。 ある実施形態による、抜き勾配の測定のための成形研磨粒子の断面図を含む。 いくつかの実施形態による成形研磨粒子の画像を含む。 いくつかの実施形態による成形研磨粒子の画像を含む。 いくつかの実施形態による成形研磨粒子の画像を含む。 いくつかの実施形態による成形研磨粒子の画像を含む。 従来の成形研磨粒子の画像を含む。 成形研磨粒子の様々なサンプルの面積当たりの力中央値のプロットを含む。 ある実施形態による成形研磨粒子の画像を含む。 ある実施形態による成形研磨粒子の画像を含む。 成形研磨粒子の様々なサンプルの面積当たりの力中央値のプロットを含む。 成形研磨粒子の様々なサンプルの累積除去材料当たりの比研削エネルギーのプロットを含む。 成形研磨粒子の様々なサンプルの累積除去材料当たりの比研削エネルギーのプロットを含む。
本明細書は、成形研磨粒子を含む研磨物品を対象とする。本明細書の方法は、成形研磨粒子を形成すること、及び成形研磨粒子を組み込んだ研磨物品を使用することに有用であり得る。成形研磨粒子は、例えば、研磨布紙、結合研磨体、遊離研磨体、及びこれらの組み合わせを含む、様々な用途に利用することができる。本成形研磨粒子に関して様々な他の使用法が導出され得る。
成形研磨粒子
様々な方法を用いて、成形研磨粒子を得ることができる。粒子は、商業的供給源から入手してもよく、または作製してもよい。成形研磨粒子を作製するために使用される一部の好適なプロセスとしては、蒸着、印刷(例えば、スクリーン印刷)、鋳型成形、プレス、流延、分割、切断、ダイス切断、打抜き、プレス、乾燥、硬化、コーティング、押出、圧延、及びこれらの組み合わせを挙げることができるがこれらに限定されない。
成形研磨粒子は、同じ二次元形状及び三次元形状を有する成形研磨粒子については、各粒子が、互いに実質的に同じ表面及び縁部の配置を有するように、形成される。そのため、成形研磨粒子は、同じ二次元形状及び三次元形状を有する群の他の成形研磨粒子と比べて、形状忠実性が高く、表面及び縁部の配置に一貫性を持つことができる。対照的に、非成形研磨粒子は、異なるプロセスにより形成され、異なる形状属性を有し得る。例えば、非成形研磨粒子は、典型的に、材料の塊が形成された後、砕かれ、篩にかけられて、ある特定のサイズの研磨粒子が得られる粉砕プロセスによって形成される。しかしながら、非成形研磨粒子は、表面及び縁部の配置が概して乱雑であり、通常、本体周辺の表面及び縁部の配置において認識できる二次元形状または三次元形状が全くない。さらに、同じ群またはバッチの非成形研磨粒子は、通常、互いに対して一貫した形状を有さず、そのため表面及び縁部は、それぞれを比較すると、乱雑に配置されている。したがって、非成形粒または砕粒は、成形研磨粒子と比較して形状忠実性が著しく低い。
図1は、1つの非限定的な実施形態による、成形研磨粒子を形成するためのシステム150の図を含む。成形研磨粒子を形成するプロセスは、セラミック材料及び液体が含まれる混合物101を形成することにより開始され得る。具体的には、混合物101は、セラミック粉末材料及び液体から形成されたゲルであり得る。ある実施形態によると、ゲルは、セラミック粉末材料から別個の粒子が統合された網状構造体として形成され得る。
混合物101は、本明細書に詳述されるプロセスに使用するのに好適な流動特性を有するように、ある特定の含量の固体材料、液体材料、及び添加剤を含有してもよい。すなわち、ある特定の事例では、混合物は、ある特定の粘度を有し、より具体的には好適な流動特性を有し、本明細書に記述されるプロセスにより形成され得る、寸法学的に安定した材料相を形成することができる。寸法学的に安定した材料相は、特定の形状を有して形成され、形成後の処理の少なくとも一部分の間、形状を実質的に維持することができる、材料である。ある特定の事例では、形成プロセスで最初に得られた形状が最終的に形成される物体に存在するように、形状が後続の処理を通じて保持され得る。一部の事例では、混合物101は形状安定材料でなくてもよく、プロセスは乾燥等のさらなる処理による混合物101の固化及び安定化に依存する場合があることが理解されるであろう。
混合物101は、ある特定の含量でセラミック粉末材料等の固体材料を含んで形成され得る。例えば、一実施形態において、混合物101は、固体含量が混合物101の総重量の少なくとも約25重量%、例えば、少なくとも約35重量%、またはさらには少なくとも約38重量%であり得る。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、混合物101の固体含量は、約75重量%以下、例えば、約70重量%以下、約65重量%以下、約55重量%以下、約45重量%以下、または約42重量%以下であってもよい。混合物101中の固体材料含量は、上述の割合の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
一実施形態によると、セラミック粉末材料には、酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、オキシ炭化物、オキシ窒化物、及びこれらの組み合わせが含まれ得る。具体的な事例では、セラミック材料は、アルミナを含み得る。より具体的には、セラミック材料は、ベーマイト材料を含み得、これは、αアルミナの前駆体であり得る。「ベーマイト」という用語は、通常、典型的にはAl・HOであり、約15重量%の含水量を有する鉱物ベーマイト、ならびに15重量%を超える、例えば20〜38重量%の含水量を有する擬ベーマイトを含むアルミナ水和物を指して使用される。ベーマイト(擬ベーマイトを含む)が、特定かつ識別可能な結晶構造を有し、したがって固有のX線回折パターンを有することに留意されたい。このため、ベーマイトは、ベーマイト粒子材料の作製に関して本明細書に使用される共通の前駆体材料である、ATH(水酸化アルミニウム)等の他のアルミナ水和物を含む他のアルミナ質材料とは区別される。
さらに、混合物101は、特定の含量で液体材料を含んで形成され得る。一部の好適な液体としては、水を挙げることができる。一実施形態によると、混合物101は、液体含量が混合物101の固体含量よりも少なくなるように形成され得る。より具体的な事例では、混合物101は、液体含量が混合物101の総重量の少なくとも約25重量%であり得る。他の事例では、混合物101中の液体の量は、より多くてもよく、例えば、少なくとも約35重量%、少なくとも約45重量%、少なくとも約50重量%、またはさらには少なくとも約58重量%であってもよい。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、混合物の液体含量は、約75重量%以下、例えば、約70重量%以下、約65重量%以下、約62重量%以下、またはさらには約60重量%以下であってもよい。混合物101中の液体含量は、上述の割合の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
さらに、本明細書の実施形態による成形研磨粒子の処理及び形成を促進するために、混合物101は、特定の貯蔵弾性率を有し得る。例えば、混合物101は、貯蔵弾性率が少なくとも約1×10Pa、例えば、少なくとも約4×10Pa、またはさらには少なくとも約5×10Paであり得る。しかしながら、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、混合物101は、貯蔵弾性率が約1×10Pa以下、例えば約2×10Pa以下であってもよい。混合物101の貯蔵弾性率は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
貯蔵弾性率は、ペルチェプレート温度制御システムを備えるARESまたはAR−G2回転式レオメータを用いて平行プレートシステムにより測定される。試験のために、混合物101は、互いにおよそ8mm離間して設置された2つのプレートの間の間隙内に押し出され得る。ゲルを間隙に押し出した後、間隙を画定する2つのプレート間の距離を、混合物101がプレート間の間隙を完全に満たすまで、2mmに縮める。余剰混合物を拭き取った後、間隙を0.1mm間隔で減らし、試験を開始する。この試験は振動ひずみ掃引試験であり、機器の設定をひずみ範囲0.01%〜100%、6.28rad/秒(1Hz)とし、25mmの平行プレートを使用し、記録点10/ディケードで行う。試験完了後1時間以内に、間隙を0.1mm間隔で再度減少させ、試験を繰り返す。試験は、少なくとも6回繰り返され得る。第1の試験は、第2及び第3の試験とは異なってもよい。各標本の第2及び第3の試験からの結果のみを報告すべきである。
さらに、本明細書の実施形態による成形研磨粒子の処理及び形成を促進するために、混合物101は、特定の粘度を有し得る。例えば、混合物101は、粘度が少なくとも約2×10Pa s、例えば、少なくとも約3×10Pa s、少なくとも約4×10Pa s、少なくとも約5×10Pa s、少なくとも約6×10Pa s、少なくとも約8×10Pa s、少なくとも約10×10Pa s、少なくとも約20×10Pa s、少なくとも約30×10Pa s、少なくとも約40×10Pa s、少なくとも約50×10Pa s、少なくとも約60×10Pa s、または少なくとも約65×10Pa sであり得る。少なくとも1つの非限定的な実施形態において、混合物101は、粘度が約100×10Pa s以下、例えば、約95×10 Pa s以下、約90×10Pa s以下、またはさらには約85×10Pa s以下であってもよい。混合物101の粘度は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。粘度は、上述の貯蔵弾性率と同じ方式で測定することができる。
さらに、混合物101は、本明細書の実施形態による成形研磨粒子の処理及び形成を促進するために、例として、液体とは異なり得る有機添加剤を含む、有機材料を特定の含量で含んで形成され得る。一部の好適な有機添加剤としては、安定化剤、結合剤、例えば、フルクトース、スクロース、ラクトース、グルコース、UV硬化性樹脂等を挙げることができる。
注目すべきことに、本明細書の実施形態は、従来の形成操作に使用されるスラリーとは明確に異なり得る混合物101を利用することができる。例えば、混合物101中の有機材料、特に、上述の有機添加剤のいずれかの含量は、混合物101中の他の構成成分と比較して、少量であり得る。少なくとも1つの実施形態において、混合物101は、混合物101の総重量の約30重量%以下の有機材料を含んで形成され得る。他の事例では、有機材料の量は、より少なくてもよく、例えば、約15重量%以下、約10重量%以下、またはさらには約5重量%以下であってもよい。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、混合物101中の有機材料の量は、混合物101の総重量の少なくとも約0.01重量%、例えば、少なくとも約0.5重量%であってもよい。混合物101中の有機材料の量は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
さらに、混合物101は、本明細書の実施形態による成形研磨粒子の処理及び形成を促進するために、液体含量とは明確に異なる、特定の含量の酸または塩基を含んで形成され得る。一部の好適な酸または塩基としては、硝酸、硫酸、クエン酸、塩素酸、酒石酸、リン酸、硝酸アンモニウム、及びクエン酸アンモニウムを挙げることができる。硝酸添加剤が使用される1つの具体的な実施形態によると、混合物101は、pHが約5未満であってもよく、より具体的には、pHが約2〜約4の範囲内であってもよい。
図1のシステム150は、ダイ103を含み得る。示されるように、混合物101はダイ103の内部に提供され、ダイ103の一端に配置されるダイ開口部105から押し出されるように構成され得る。さらに示されるように、押し出しには、混合物101をダイ開口部105から押し出すのを促すために、混合物101に力180を適用することが含まれ得る。適用ゾーン183内での押し出し中に、ツール151はダイ103の一部分と直に接触し、ツール穴152への混合物101の押し出しを促進することができる。ツール151は、図1に示されるようなスクリーンの形態であってもよく、ここで、穴152が、ツール151の全厚みにわたって延在している。さらに、ツール151は、混合物101を保持及び成形するように構成される空間の体積が、底面と側面とによって画定されるように、穴152が底面を有し、ツール151の全厚みの一部分に延在するように形成されてもよい。
ツール151は、例えば、ステンレス鋼等の金属合金を含む、金属材料から形成され得る。他の事例では、ツール151は、ポリマー等の有機材料から形成されてもよい。
ある実施形態によると、特定の圧力が押し出しの際に用いられ得る。例えば、圧力は、少なくとも約10kPa、例えば少なくとも約500kPaであり得る。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、押し出しの際に用いられる圧力は、約4MPa以下であってもよい。混合物101の押し出しに用いられる圧力が、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。具体的な事例では、ピストン199によって送達される圧力に一貫性があるため、成形研磨粒子の処理及び形成の改善が促進され得る。注目すべきことに、混合物101全体及びダイ103の幅全体に一貫した圧力を制御送達することにより、成形研磨粒子の処理制御の改善及び寸法特性の改善が促進され得る。
ツール穴152に混合物101を入れる前に、離型剤を、ツール穴152の表面に適用してもよく、これにより、さらなる処理の後に、成形研磨粒子前駆体をツール穴152から取り出すのを促進することができる。そのようなプロセスは、任意選択的であってもよく、鋳型成形プロセスを行うために必ずしも用いられなくてもよい。好適な例示的な離型剤としては、有機材料、例えば、1つ以上のポリマー(例えば、PTFE)を挙げることができる。他の事例では、油(合成または有機)を離型剤としてツール穴152の表面に適用してもよい。1つの好適な油は、ピーナツ油である。離型剤は、蒸着、噴霧、印刷、ブラッシング、コーティング等を含むがこれらに限定されない、任意の好適な方式で適用することができる。
混合物101は、ツール穴152内に入れてもよく、このツール穴152は、ツール穴152の形状に対応した形状を有する成形研磨粒子を形成するのに好適な任意の方式で成形され得る。
図2を簡単に参照すると、ツール151の一部分が示されている。示されるように、ツール151は、ツール151の体積内に延在する、ツール穴152、より具体的には複数のツール穴152を含み得る。ある実施形態によると、ツール穴152は、ツール151の長さ(L)と幅(W)とによって画定される面に見られるような二次元形状を有し得る。この二次元形状は、例えば、多角形、楕円形、数字、ギリシャ文字、ラテン文字、ロシア語アルファベット、多角形状の組み合わせを含む複雑な形状、及びこれらの組み合わせといった、様々な形状を含み得る。具体的な事例では、ツール穴152は、長方形、四辺形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、及びこれらの組み合わせといった二次元多角形状を有し得る。注目すべきことに、本明細書の実施形態の成形研磨粒子へのさらなる参照により理解されるように、ツール穴152に、様々な他の形状が用いられてもよい。
図2のツール151は、互いに対して特定の方式で配向されるツール穴152を有するとして示されているが、様々な他の配向を用いてもよいことが理解される。一実施形態によると、ツール穴152のそれぞれは、互いに対して実質的に同じ配向を有し、スクリーンの表面に対して実質的に同じ配向を有してもよい。例えば、ツール穴152のそれぞれは、ツール151の横方向軸158に沿って横方向に延在するツール穴152の第1の列156の第1の面155を画定する第1の縁部154を有し得る。第1の面155は、ツール151の長手方向軸157に実質的に直交する方向に延在し得る。しかしながら、他の事例では、ツール穴152は、必ずしも互いに対して同じ配向を有さなくてもよいことが理解されるであろう。
さらに、ツール穴152の第1の列156は、成形研磨粒子の特定の処理及び制御された形成を促進するように、移動方向に対して配向されてもよい。例えば、ツール穴152は、第1の列156の第1の面155によって、移動方向171に対する角度が画定されるように、ツール151に配設され得る。示されるように、第1の面155により、移動方向171に対して実質的に直角である角度が画定され得る。さらに、一実施形態において、ツール穴152は、第1の列156の第1の面155により、例えば、鋭角または鈍角を含め、移動方向に対して別の角度が画定されるように、ツール151に配設されてもよい。さらに、ツール穴152は、必ずしも列を成して配設されなくてもよい。ツール穴152は、互いに対して様々な特定の秩序分布で、例えば、二次元パターンの形態で、ツール151に配設されてもよい。あるいは、開口部は、無作為な方式でツール151に配置されてもよい。
図1を再度参照すると、システム150の動作中、ツール151は、連続的な鋳型成形を促進するように、153の方向に移動され得る。理解されるように、ツール151は、連続的な処理を促進するようにローラ上を移動し得る連続したベルトの形態であってもよい。一部の実施形態では、ツール151は、混合物101をダイ開口部105から押し出しながら、移動され得る。システム150に示されるように、混合物101は、191の方向に押し出され得る。ツール151の移動方向153は、混合物101の押し出し方向191に対して角度がついていてもよい。移動方向153と押し出し方向191とが成す角度は、システム100では実質的に直角として示されているが、例えば、鋭角または鈍角を含む他の角度が企図される。混合物101がダイ開口部105から押し出された後、混合物101及びツール151は、ダイ103の表面に設置されたナイフの刃107の下に移動し得る。ナイフの刃107により、混合物101をツール151のツール穴152に移動させるのを促進する、ダイ103の前部領域が画定され得る。
鋳型成形プロセスでは、混合物101は、ツール穴152に含まれている間に、著しい乾燥を受け得る。したがって、成形は、主として、混合物101を成形するためのツール穴152内での混合物101の実質的な乾燥及び固化によるものであり得る。ある特定の事例では、鋳型成形プロセスにより形成された成形研磨粒子は、他のプロセス、例えばスクリーン印刷プロセスと比較すると、鋳型穴の特徴をより厳密に複製した形状を呈し得る。しかしながら、ある特定の有益な形状特性は、スクリーン印刷プロセスによってより容易に達成できることに留意されたい。
離型剤を適用した後、混合物101は、型穴に入れられ、乾燥され得る。乾燥には、水または有機材料といった揮発性物質を含む、特定の量のある特定の材料を混合物101から除去することが含まれ得る。ある実施形態によると、乾燥プロセスは、約300℃以下、例えば、約250℃以下、約200℃以下、約150℃以下、約100℃以下、約80℃以下、約60℃以下、約40℃以下、またはさらには約30℃以下の乾燥温度で行われ得る。さらに、1つの非限定的な実施形態では、乾燥プロセスは、少なくとも約−20℃、例えば、少なくとも約−10℃、少なくとも約0℃、少なくとも約5℃、少なくとも約10℃、またはさらには少なくとも約20℃の乾燥温度で行われてもよい。乾燥温度は、上述の任意の最低温度及び最高温度の間の範囲内であり得ることが理解される。
ある特定の事例において、乾燥は、本明細書の実施形態による成形研磨粒子の形成を促進するために、特定の期間行われ得る。例えば、乾燥は、少なくとも約1分間、例えば、少なくとも約2分間、少なくとも約4分間、少なくとも約6分間、少なくとも約8分間、少なくとも約10分間、少なくとも約30分間、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、少なくとも約15時間、少なくとも約18時間、少なくとも約24時間の期間、行われ得る。なおも他の事例では、乾燥のプロセスは、約30時間以下、例えば、約24時間以下、約20時間以下、約15時間以下、約12時間以下、約10時間以下、約8時間以下、約6時間以下、約4時間以下であってもよい。乾燥の期間は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
さらに、乾燥は、本明細書の実施形態による成形研磨粒子の形成を促進するために、特定の相対湿度で行われ得る。例えば、乾燥は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、例えば、少なくとも約62%、少なくとも約64%、少なくとも約66%、少なくとも約68%、少なくとも約70%、少なくとも約72%、少なくとも約74%、少なくとも約76%、少なくとも約78%、またはさらには少なくとも約80%の相対湿度で行われ得る。なおも他の非限定定期な実施形態では、乾燥は、約90%以下、例えば、約88%以下、約86%以下、約84%以下、約82%以下、約80%以下、約78%以下、約76%以下、約74%以下、約72%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、またはさらには約25%以下の相対湿度で行われてもよい。乾燥時に用いられる相対湿度は、上述の割合の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
乾燥プロセスが完了した後、混合物101を、ツール穴152から取り出して、成形研磨粒子前駆体を得ることができる。注目すべきことに、混合物101をツール穴152から取り出す前、または混合物101を取り出して成形研磨粒子前駆体が形成された後、1つ以上の形成後プロセスが完了され得る。そのようなプロセスとしては、表面成形、硬化、反応、照射、平坦化、か焼、焼結、篩、ドーピング、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。例えば、1つの任意選択的プロセスでは、混合物101または成形研磨粒子の前駆体が任意選択の成形ゾーンを通して移動され得、ここで、混合物または成形研磨粒子前駆体の少なくとも1つの外表面が、成形され得る。さらに別の実施形態では、型穴に含まれた状態の混合物101または成形研磨粒子前駆体は、任意選択の追加のゾーンを通して移動され、ここで、ドーパント材料が適用され得る。具体的な事例では、ドーパント材料を適用するプロセスは、混合物101または成形研磨粒子前駆体の少なくとも1つの外表面にドーパント材料を選択的に配置することを含み得る。任意選択のプロセスでは、混合物101は、1つ以上の酸または塩基材料で処理され得る。処理は、か焼後に行ってもよく、成形研磨粒子内でのドーパント材料の分布に影響を及ぼし得るものである。具体的な事例では、1つ以上の酸または塩基材料での処理により、成形研磨粒子の性能の向上を促進することができる。ドーパントを適用するプロセスには、ドーピング(すなわち、添加剤またはか焼前のゲルへの添加剤の提供)が含まれ得る。代替的な事例では、含浸プロセスが、ドーピングの代わりに用いられてもよく、ここで、含浸は、か焼後の前駆体粒子に導入される添加剤を利用する、ドーピングまたは含浸の利用は、最終的な成形研磨粒子内でのドーパント材料の分布に影響を及ぼし得、これによっても、成形研磨粒子の性能の向上を促進することができる。
ドーパント材料は、例えば、噴霧、浸漬、蒸着、含浸、移行、打抜き、切断、プレス、粉砕、及びこれらの任意の組み合わせを含む、様々な方法を用いて適用することができる。ある実施形態では、ドーパント材料の適用には、特定の材料、例えば前駆体の適用が含まれ得る。ある特定の事例では、前駆体は、最終的に形成される成形研磨粒子に組み込まれることになるドーパント材料を含む、金属塩等の塩であり得る。例えば、金属塩は、ドーパント材料の前駆体である元素または化合物を含み得る。塩材料は、塩と液体単体とを含む分散液といった、液体形態であり得ることが理解される。塩には、窒素が含まれ得、より具体的には、硝酸塩が含まれ得る。他の実施形態では、塩は、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、及びこれらの組み合わせであってもよい。一実施形態では、塩は、金属硝酸塩であってもよく、より具体的には、金属硝酸塩から本質的になってもよい。一実施形態において、ドーパント材料は、アルカリ元素、アルカリ土類元素、希土類元素、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、バナジウム、またはこれらの組み合わせといった、元素または化合物を含み得る。1つの具体的な実施形態では、ドーパント材料には、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セシウム、プラセオジム、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、タンタル、モリブデン、バナジウム、クロム、コバルト、鉄、ゲルマニウム、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、及びこれらの組み合わせ等の元素、またはこれらの元素を含む化合物が含まれる。
ある実施形態では、ドーパント材料は、第1のドーパント材料及び第2のドーパント材料を含んでもよく、ここで、第2のドーパント材料は、第1のドーパント材料とは異なる元素または化合物を含む。第1のドーパント材料対第2のドーパント材料の比は、約1:4〜約1:1の範囲、例えば、約1:3〜1:1.5の範囲、またはさらには約1:2.5〜1:2の範囲であり得る。1つの具体的なの事例では、第1のドーパント材料対第2のドーパント材料の比は、およそ1:2であり得る。
具体的な事例において、第1のドーパント材料は、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から5重量%以下の範囲内であり得、第2のドーパント材料は、本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約5重量%以下の範囲内であり得る。
特定の実施形態において、第1のドーパント材料は、マグネシウム含有種を含み得、第2のドーパント材料は、ジルコニウム含有種を含み得る。
具体的な事例において、ジルコニウム含有種対マグネシウム含有種の重量%比は、少なくとも約1:4、または少なくとも約1:3.5、または少なくとも約1:3、または少なくとも約1:2.5、または少なくとも1:2、または少なくとも約1:1.5、または少なくとも約1:1である。別の具体的な事例では、ジルコニウム含有種対マグネシウム含有種の重量%比は、約1:1以下である。
鋳型成形プロセスは、焼結プロセスをさらに含み得る。本明細書のある特定の実施形態については、焼結は、混合物をツール穴152から取り出し、成形研磨粒子前駆体を形成した後に行われてもよい。成形研磨粒子前駆体123の焼結は、粒子(通常グリーン体の状態にある)の密度を高めるために用いられ得る。具体的な事例では、焼結プロセスは、高温セラミック材料相の形成を促進し得る。例えば、一実施形態において、成形研磨粒子前駆体は、高温アルミナ相、例えばαアルミナ相が形成されるように、焼結され得る。一事例では、成形研磨粒子は、粒子の総重量の少なくとも約90重量%のαアルミナを含み得る。他の事例では、成形研磨粒子が本質的にαアルミナからなり得るように、αアルミナの含量がより高くてもよい。
最終的に形成される成形研磨粒子の本体は、特定の二次元形状を有し得る。例えば、本体は、本体の長さ及び幅により画定される面に見られるように、二次元形状を有し得、多角形状、楕円形状、数字、ギリシャ文字、ラテン文字、ロシア語アルファベット、多角形状の組み合わせを用いた複雑な形状、及びこれらの組み合わせを含む、ある形状を有し得る。具体的な多角形状としては、長方形、台形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。別の事例では、最終的に形成される成形研磨粒子は、不規則な四辺形、不規則な長方形、不規則な台形、不規則な五角形、不規則な六角形、不規則な七角形、不規則な八角形、不規則な九角形、不規則な十角形、及びこれらの組み合わせといった、二次元形状を有する本体を有してもよい。不規則な多角形状は、多角形を画定する辺の少なくとも1つの寸法(例えば、長さ)が別の辺とは異なるものである。本明細書の他の実施形態に示されるように、ある特定の成形研磨粒子の二次元形状は、特定の数の外点または出隅部を有し得る。例えば、成形研磨粒子の本体は、長さ及び幅により画定される面に見られるように、二次元多角形状を有し得、ここで、本体は、少なくとも4つの外点(例えば、四辺形)、少なくとも5つの外点(例えば、五角形)、少なくとも6つの外点(例えば、六角形)、少なくとも7つの外点(例えば、七角形)、少なくとも8つの外点(例えば、八角形)、少なくとも9つの外点(例えば、九角形)等を有する二次元形状を有する。
図3は、本明細書の実施形態の成形研磨粒子のある特定の特徴を示す、成形研磨粒子の断面図を含む。そのような断面図は、本明細書に記載される1つ以上の形状態様または寸法特性を決定するために、例示的な成形研磨粒子の実施形態のいずれにも適用され得ることが理解されるであろう。成形研磨粒子の本体には、上部主表面303(すなわち、第1の主表面)と、上部主表面303の反対側の底部主表面304(すなわち、第2の主表面)とが含まれ得る。上面303及び底面304は、側面314によって互いに分離され得る。
ある特定の事例では、本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、平均高低差を有してもよく、これは、hとhとの差の測定値である。注目すべきことに、Lmiddleの寸法は、隅部の高さ(h)と隅部の反対側の中点縁部の高さ(h)との距離が画定される長さであり得る。さらに、本体301は、内部高さ(h)を有してもよく、これは、本体301の任意の隅部と反対側の中点縁部との間の寸法に沿って測定される、本体301の最も小さな高さ寸法であり得る。本明細書において便宜上、平均高低差は、通常、h−hとして特定されることになるが、しかしながら、これは、差の絶対値として定義される。したがって、平均高低差は、側面314における本体301の高さが隅部313における高さよりも高い場合には、h−hとして計算されてもよいことが理解されるであろう。より具体的には、平均高低差は、好適なサンプルサイズからの複数の成形研磨粒子に基づいて計算され得る。粒子の高さhc及びhmは、STIL(Sciences et Techniques Industrielles de la Lumiere−France)のMicro Measure 3D Surface Profilometer(白色光(LED)色収差技法)を用いて測定することができ、平均高低差は、サンプルのhc及びhmの平均値に基づいて計算され得る。
図3に示されるように、1つの具体的な実施形態では、成形研磨粒子300の本体301は、本体301の異なる位置に平均高低差を有し得る。本体301は、第1の隅部高さ(h)と第2の中点高さ(h)との[h−h]の絶対値であり得る平均高低差が非常に低い場合があり、そのため粒子は比較的平坦となり、約300ミクロン以下、例えば、約250ミクロン以下、約220ミクロン以下、約180ミクロン以下、約150ミクロン以下、約100ミクロン以下、約50ミクロン以下、またはさらには約20ミクロン以下の平均高低差を有する。
本明細書における成形研磨粒子の本体は、本体の最長寸法であり、側面に沿って延在する、幅(W)を有し得る。成形研磨粒子は、本体の中点を通り、本体を分断する、長さ(すなわち、Lmiddle)を有し得る。本体は、高さ(H)をさらに有し得、これは、本体301の側面により画定される方向の長さ及び幅に対して垂直な方向に延在する、本体の寸法であり得る。特定の事例では、幅は長さ以上であってもよく、長さは高さ以上であってもよく、幅は高さ以上であってもよい。
具体的な事例では、本体301は、一次アスペクト比を有して形成されてもよく、これは、幅:長さとして表される比であり、少なくとも1:1の値を有する。他の事例では、本体301は、一次アスペクト比(W:L)が、少なくとも約1.5:1、例えば、少なくとも約2:1、少なくとも約4:1、またはさらには少なくとも約5:1となるように形成され得る。さらに、他の事例では、研磨粒子300は、本体301が、約10:1以下、例えば、9:1以下、約8:1以下、またはさらには約5:1以下の一次アスペクト比を有するように形成されてもよい。本体301は、上述の任意の比の間の範囲内の一次アスペクト比を有し得ることが理解されるであろう。さらに、本明細書における高さに関する言及は、研磨粒子300の測定可能な最大高さへの言及であり得ることが理解されるであろう。
一次アスペクト比に加えて、研磨粒子300は、本体301が、二次アスペクト比を有するように形成されてもよく、この二次アスペクト比は、長さ:高さの比(ここで、この高さは内部高さ中央値(Mh)である)として定義され得る。ある特定の事例では、二次アスペクト比は、少なくとも約1:1、例えば、少なくとも約2:1、少なくとも約4:1、またはさらには少なくとも約5:1であり得る。さらに、他の事例では、研磨粒子300は、本体301が、約1:3以下、例えば、1:2以下、またはさらには約1:1以下である二次アスペクト比を有するように形成されてもよい。本体301は、上述の任意の比の間の範囲内、例えば、約5:1〜約1:1の範囲内の二次アスペクト比を有してもよいことが理解されるであろう。
別の実施形態によると、研磨粒子300は、本体301が三次アスペクト比を有するように形成されてもよく、この三次アスペクト比は、幅:高さの比(ここで、この高さは、内部高さ中央値(Mh)である)により定義される。本体301の三次アスペクト比は、少なくとも約1:1、例えば、少なくとも約2:1、少なくとも約4:1、少なくとも約5:1、またはさらには少なくとも約6:1であり得るであり得る。さらに、他の事例では、研磨粒子300は、本体301が、約3:1以下、例えば、2:1以下、またはさらには約1:1以下の三次アスペクト比を有するように形成されてもよい。本体301は、上述の任意の比の間の範囲内、例えば、約6:1〜約1:1の範囲内の三次アスペクト比を有してもよいことが理解されるであろう。
一実施形態によると、成形研磨粒子300の本体301は、特定の寸法を有し得、これにより性能の改善が促され得る。例えば、一事例では、本体301は、内部高さ(h)を有し得、これは、本体301の任意の隅部と反対側の中点縁部との間の寸法に沿って測定される、本体301の最も小さな高さ寸法であり得る。具体的な事例では、内部高さ(h)は、出隅部のそれぞれと、反対側の中点縁部との間で取得された3つの測定値の本体301の最も小さな高さ寸法(すなわち、底面304と上面305との間の測定値)であり得る。成形研磨粒子300の本体301の内部高さ(h)は、図3に示されている。一実施形態によると、内部高さ(h)は、幅(W)の少なくとも約20%であり得る。この高さ(h)は、成形研磨粒子300を分割または載置及び研削し、本体301の内部の最も小さな高さ(h)を判定するのに十分な方式(例えば、光学顕微鏡またはSEM)で確認することによって、測定することができる。1つの具体的な実施形態では、この高さ(h)は、本体301の幅の少なくとも約22%、例えば、幅の少なくとも約25%、少なくとも約30%、またはさらには少なくとも約33%であり得る。1つの非限定的な実施形態については、本体301の高さ(h)は、本体301の幅の約80%以下、例えば、幅の約76%以下、約73%以下、約70%以下、約68%以下、幅の約56%以下、幅の約48%以下、またはさらには幅の約40%以下であり得る。本体301の高さ(h)は、上述の任意の最小及び最大の割合の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
内部高さ中央値(Mh)を制御することができ、これにより性能の改善が促され得る、成形研磨粒子がバッチで作製され得る。具体的には、あるバッチの内部高さ(h)中央値は、上述のものと同じ方式で、そのバッチの成形研磨粒子の幅中央値と関連付けられ得る。注目すべきことに、内部高さ中央値(Mh)は、幅の少なくとも約20%、例えば、そのバッチの成形研磨粒子の幅中央値の少なくとも約22%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、またはさらには少なくとも約33%であり得る。1つの非限定的な実施形態については、本体301の内部高さ中央値(Mh)は、本体301の幅中央値の約80%以下、例えば、幅の約76%以下、約73%以下、約70%以下、約68%以下、幅の約56%以下、幅の約48%以下、またはさらには幅の約40%以下であり得る。本体301の内部高さ中央値(Mh)は、上述の任意の最小及び最大の割合の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
さらに、成形研磨粒子のバッチは、好適なサンプルサイズからの寸法特性の標準偏差により測定される、寸法均一性の改善を呈し得る。一実施形態によると、成形研磨粒子は、内部高さ変動(Vh)を有してもよく、これは、あるバッチからの粒子の好適なサンプルサイズに関する内部高さ(h)の標準偏差として計算することができる。一実施形態によると、内部高さ変動は、約60ミクロン以下、例えば、約58ミクロン以下、約56ミクロン以下、またはさらには約54ミクロン以下であり得る。1つの非限定的な実施形態では、内部高さ変動(Vh)は、少なくとも約2ミクロンであり得る。本体の内部高さ変動は、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
別の実施形態によると、成形研磨粒子300の本体301は、少なくとも約70ミクロンの高さを有し得、これは、内部高さ(h)であってもよい。より具体的には、この高さは、少なくとも約80ミクロン、例えば、少なくとも約90ミクロン、少なくとも約100ミクロン、少なくとも約110ミクロン、少なくとも約120ミクロン、少なくとも約150ミクロン、少なくとも約175ミクロン、少なくとも約200ミクロン、少なくとも約225ミクロン、少なくとも約250ミクロン、少なくとも約275ミクロン、またはさらには少なくとも約300ミクロンであり得る。さらに1つの非限定的な実施形態では、本体301の高さは、約3mm以下、例えば、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、またはさらには約800ミクロン以下、約600ミクロン以下、約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、約400ミクロン以下、約375ミクロン以下、約350ミクロン以下、約325ミクロン以下、約300ミクロン以下、約275ミクロン以下、またはさらには約250ミクロン以下であり得る。本体301の高さは、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述の値の範囲は、成形研磨粒子のバッチの内部高さ中央値(Mh)の値を表し得ることが理解されるであろう。
本明細書のある特定の実施形態については、成形研磨粒子300の本体301は、例えば、幅>長さ、長さ>高さ、及び幅>高さを含む、特定の寸法を有し得る。より具体的には、成形研磨粒子300の本体301は、少なくとも約200ミクロン、例えば、少なくとも約250ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約350ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約450ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも約550ミクロン、少なくとも約600ミクロン、少なくとも約700ミクロン、少なくとも約800ミクロン、またはさらには少なくとも約900ミクロンの幅(w)を有し得る。1つの非限定的な事例では、本体301は、約4mm以下、例えば、約3mm以下、約2.5mm以下、またはさらには約2mm以下の幅を有し得る。本体301の幅は、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述の値の範囲は、成形研磨粒子のバッチの幅中央値(Mw)を表し得ることが理解されるであろう。
成形研磨粒子300の本体301は、例えば、少なくとも約0.4mm、例えば、少なくとも約0.6mm、少なくとも約0.8mm、またはさらには少なくとも約0.9mmの長さ(LmiddleまたはLP)を含む、特定の寸法を有し得る。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態については、本体301は。約4mm以下、例えば、約3mm以下、約2.5mm以下、またはさらには約2mm以下の長さを有し得る。本体301の長さは、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述の値の範囲は、成形研磨粒子のバッチの長さ中央値(Ml)を表し得、これは、より具体的には、中間長さ中央値(MLmiddle)またはプロファイル長さ中央値(MLp)であり得ることが理解されるであろう。
成形研磨粒子300は、特定の量の凹みを有する本体301を有してもよく、ここで、凹み値(d)は、内部における本体301の最も小さな高さ寸法(h)と比較した、出隅部における本体301の平均高さ(Ah)間の比として定義され得る。隅部における本体301の平均高さ(Ah)は、全ての隅部における本体301の高さを測定し、その値の平均を取ることによって計算することができ、これは、1つの隅部における単一の高さ値(h)とは明確に異なり得る。隅部または内部における本体301の平均高さは、STIL(Sciences et Techniques Industrielles de la Lumiere−France)のMicro Measure 3D Surface Profilometer(白色光(LED)色収差技法)を用いて測定することができる。あるいは、凹みは、あるバッチの粒子の好適なサンプリングから計算される、隅部における粒子の高さ中央値(Mh)に基づいてもよい。同様に、内部高さ(h)は、あるバッチからの成形研磨粒子の好適なサンプリングにより導出される内部高さ中央値(Mh)であり得る。一実施形態によると、凹み値(d)は、約2以下、例えば、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、またはさらには約1.2以下であり得る。さらに、少なくとも1つの非限定的な実施形態では、凹み値(d)は、少なくとも約0.9、例えば、少なくとも約1.0であり得る。凹みの比は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述の凹み値の範囲は、成形研磨粒子のバッチの凹み中央値(Md)を表し得ることが理解されるであろう。
例えば、図3の粒子の本体301を含め、本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、底面304を有し得、底面積(A)を画定する。具体的な事例では、底面304が、本体301の最も大きな面であり得る。底部主表面304は、底面積(A)として定義される表面積を有してもよく、これは、上部主表面303の表面積とは異なる。1つの具体的な実施形態では、底部主表面304は、底面積(A)として定義される表面積を有してもよく、これは、上部主表面303の表面積とは異なる。別の実施形態では、底部主表面304は、底面積(A)として定義される表面積を有し得、これは、上部主表面303の表面積よりも小さい。
加えて、本体301は、底面積(A)に垂直であり、粒子300の中点381を通る、面の面積を定義する中点断面積(A)を有し得る。ある特定の事例では、本体301は、底面積と中点面積(A/A)との面積比が、6以下であり得る。より具体的な事例では、面積比は、約5.5以下、例えば、約5以下、約4.5以下、約4以下、約3.5以下、またはさらには約3以下であり得る。さらに、1つの非限定的な実施形態では、面積比は、少なくとも約1.1、例えば、少なくとも約1.3、またはさらには少なくとも約1.8であってもよい。面積比は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述の面積比は、成形研磨粒子のバッチの面積比中央値を表し得ることが理解されるであろう。
さらに、例えば、図3の粒子を含め、本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、正規化された高低差が約0.3以下であり得る。正規化された高低差は、式[(h−h)/(h)]の絶対値により定義することができる。他の実施形態では、正規化された高低差は、約0.26以下、例えば、約0.22以下、またはさらには約0.19以下であり得る。さらに、1つの具体的な実施形態では、正規化された高低差は、少なくとも約0.04、例えば、少なくとも約0.05、またはさらには少なくとも約0.06であってもよい。正規化された高低差は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述の正規化された高さの値は、成形研磨粒子のバッチの正規化された高さの値の中央値を表し得ることが理解されるであろう。
成形研磨粒子300は、本体301が、結晶性材料、より具体的には多結晶性材料を含むように形成され得る。注目すべきことに、多結晶性材料は、砥粒を含み得る。一実施形態において、本体301は、有機材料、例えば結合剤を本質的に含まなくてもよい。より具体的には、本体301は、多結晶性材料から本質的になり得る。
一態様において、成形研磨粒子300の本体301は、互いに結合して研磨粒子300の本体301を形成する、複数の研磨粒子、砂粒、及び/または結晶粒を含む凝集体であり得る。好適な砥粒には、窒化物、酸化物、炭化物、ホウ化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、ダイヤモンド、及びこれらの組み合わせが含まれ得る。具体的な事例では、砥粒には、酸化物化合物または複合体、例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化クロム、酸化ストロンチウム、酸化ケイ素、及びこれらの組み合わせが含まれ得る。1つの具体的な事例では、研磨粒子300は、本体301を構成する砥粒がアルミナを含むように、より具体的にはアルミナから本質的になるように、形成される。さらに、具体的な事例では、成形研磨粒子300は、シードゾルゲルから形成され得る。
本体301内に含まれる砥粒(すなわち、結晶)は、通常約100ミクロン以下の平均粒度を有し得る。他の実施形態では、平均粒度は、より小さくてもよく、例えば、約80ミクロン以下、約50ミクロン以下、約30ミクロン以下、約20ミクロン以下、約10ミクロン以下、またはさらには約1ミクロン以下、約0.9ミクロン以下、約0.8ミクロン以下、約0.7ミクロン以下、またはさらには約0.6ミクロン以下であってもよい。さらに、本体301に含まれる砥粒の平均粒度は、少なくとも約0.01ミクロン、例えば、少なくとも約0.05ミクロン、少なくとも約0.06ミクロン、少なくとも約0.07ミクロン、少なくとも約0.08ミクロン、少なくとも約0.09ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.12ミクロン、少なくとも約0.15ミクロン、少なくとも約0.17ミクロン、少なくとも約0.2ミクロン、またはさらには少なくとも約0.5ミクロンであってもよい。砥粒は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内の平均粒度を有し得ることが理解されるであろう。
ある特定の実施形態によると、研磨粒子300は、本体301内に少なくとも2つの異なる種類の結晶粒を含む複合物品であり得る。異なる種類の結晶粒は、互いに異なる組成を有する結晶粒であることが理解されるであろう。例えば、本体301は、少なくとも2つの異なる種類の結晶粒を含むように形成され得、ここで、この2つの異なる種類の結晶粒は、窒化物、酸化物、炭化物、ホウ化物、オキシ窒化物、オキシホウ化物、ダイヤモンド、及びこれらの組み合わせであり得る。
ある実施形態によると、研磨粒子300は、本体301で測定することができる最も大きな寸法で測定した場合に、少なくとも約100ミクロンの平均粒径を有し得る。実際には、研磨粒子300は、少なくとも約150ミクロン、例えば、少なくとも約200ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも約600ミクロン、少なくとも約700ミクロン、少なくとも約800ミクロン、またはさらには少なくとも約900ミクロンの平均粒径を有し得る。さらに、研磨粒子300は、約5mm以下、例えば、約3mm以下、約2mm以下、またはさらには約1.5mm以下の平均粒径を有してもよい。研磨粒子300は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内の平均粒径を有し得ることが理解されるであろう。
本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、性能の改善を促進し得るフラッシングパーセントを有し得る。注目すべきことに、フラッシングは、図4に示されるような、片側から見たときの粒子の領域を画定するものであり、ここで、フラッシングは、本体301の側面から枠402及び403内に延在している。フラッシングは、本体301の上面303及び底面304に近接した先細の領域を表し得る。フラッシングは、本体301の側面の最も内側の点(例えば、421)と側面の最も外側の点(例えば、422)の間に延在する枠内に含まれる側面に沿った、本体301の領域の割合として測定することができる。1つの具体的な事例では、本体301は、特定の量のフラッシングを有し得、これは、枠402及び403内に含まれる本体301の領域を、枠402、403、及び404内に含まれる本体301の全領域と比較した割合であり得る。一実施形態によると、本体301のフラッシングパーセント(f)は、少なくとも約1%であり得る。別の実施形態では、フラッシングパーセントは、より高くてもよく、例えば、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約8%、少なくとも約10%、少なくとも約12%、例えば、少なくとも約15%、少なくとも約18%、またはさらには少なくとも約20%であってもよい。さらに、非限定的な実施形態では、本体301のフラッシングパーセントは、制御することができ、これは、約45%以下、例えば、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約18%以下、約15%以下、約12%以下、約10%以下、約8%以下、約6%以下、またはさらには約4%以下であり得る。本体301のフラッシングパーセントは、上述の任意の最低及び最大の割合の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、上述のフラッシングパーセントは、成形研磨粒子のバッチの平均フラッシングパーセントまたはフラッシングパーセント中央値を表し得ることが理解されるであろう。
フラッシングパーセントは、成形研磨粒子300を横向きに載置し、本体301を側面から見て、図4に示されるような白黒の画像を得ることによって、測定することができる。そのための好適なプログラムとしては、ImageJソフトウェアが挙げられる。フラッシングパーセントは、枠402及び403内の本体301の領域を判定し、中央部404及びその枠内の領域を含む本体301の全領域と比較することによって計算することができる。好適な粒子サンプルに対してそのような手順を完了させて、平均、中央値、及び/または標準偏差の値を生成することができる。
図12A〜12Cは、ある実施形態による成形研磨粒子の図を示す。本明細書の実施形態の成形研磨粒子の本体は、先端部鋭度、強度、及び形状指数を含む、少なくとも3つの結晶粒特性に特定の関係性を有し得る。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、実証研究に基づくと、ある特定の結晶粒特性間に特定の相互関係が存在し得、これらの結晶粒特性の相互関係を制御することによって、成形研磨粒子の自生発刃挙動が改変及び改善され、それによって、効率及び寿命の点で、性能が改善された研磨物品の形成が促進され得る。
図12Aは、ある実施形態による成形研磨粒子の斜視図を含む。図12B及び12Cは、図12Aの成形研磨粒子の上面図を含む。示されるように、成形研磨粒子1200には、上部主表面1203(すなわち、第1の主表面)と、上部主表面1203の反対側の底部主表面1204(すなわち、第2の主表面)を有する、本体1201が含まれ得る。上面1203及び底面1204は、少なくとも1つの側面1205によって互いに離間しており、例えば、明確に異なる側面部分1206、1207、及び1208を含む、1つ以上の明確に異なる側面部分を含み得る。明確に異なる側面部分1206〜1208は、縁部1209、1210、及び1211を含むがこれらに限定されない縁部で互いに接合されていてもよい。縁部1209、1210、及び1211は、上部主表面及び底部主表面1204の出隅部の間に延在し得る。例えば、縁部1210は、上部主表面1203の出隅部1213と底部主表面1204の出隅部1214との間に延在し得る。
示されるように、成形研磨粒子1200の本体1201は、上面1203に平行な面で見られるようなほぼ多角形の形状を有し得、より具体的には、本体1201は、本体の幅(W)と長さ(LまたはLmiddle)との面(すなわち、図12B及び図12Cに示される上面図)に見られる、実質的に三角形(例えば、等辺三角形)の二次元形状を有し得る。具体的には、本体1201は、図12Aに示されるように、長さ(LまたはLmiddle)を有し得、これは、出隅部1216から、本体1201の中点1281を通って、本体1201の反対側の縁部1217の中点に延在する寸法として測定することができる。さらに、本体1201は、幅(W)を有し得、これは、側面1205の明確に異なる側面部分(例えば、1206)に沿った本体1201の最も長い寸法の測定値である。本体の高さは、概して、上部主表面1203と底部主表面1204との間の距離であり得る。本明細書の実施形態に記載されるように、高さは、本体1201の異なる位置、例えば、本体1201の隅部と内部とでは、寸法が様々であり得る。
さらに、本明細書の他の実施形態に記載されるように、本体1201は、長さ(L)、幅(W)、及び高さ(h)を有し得、ここで、幅>長さであり、長さ>高さであり、幅>高さである。具体的な事例では、本体1201は、一次アスペクト比を有して形成されてもよく、これは、幅:長さとして表される比であり、本明細書の実施形態に記載される値を有する。同様に、本体1201は、二次アスペクト比(すなわち、長さ:高さ)及び三次アスペクト比(すなわち、幅:高さ)を有してもよく、これらは、本明細書の他の実施形態に記載されるものと同じであり得る。
一実施形態によると、成形研磨粒子1200の本体1201は、本明細書に記載されるプロセスのうちの任意のものを用いて形成することができる。注目すべきことに、本体1201は、所定の強度、所定の先端部鋭度、及び所定の形状指数を含む、特定の相互関係の少なくとも3つの結晶粒特性を有するように形成され得る。成形研磨粒子の先端部鋭度(平均先端部鋭度であり得る)は、本体1201の出隅部に最も良く適合する円の最大半径を判定することによって決定することができる。例えば、ここで図12Bを参照すると、本体1201の上部主表面1203の上面図が提供されている。出隅部1216に関して、最も良く適合する円が、成形研磨粒子1200の本体1201の画像の上に重ねられており、出隅部1216の湾曲に対して最も良く適合する円の半径により、出隅部1216の先端部鋭度の値が決まる。本体1201の各出隅部に対して測定値を再度作成して、単一の成形研磨粒子の平均の個々の先端部鋭度を決定してもよい。さらに、測定値を、あるバッチの成形研磨粒子の好適なサンプルサイズの成形研磨粒子に対して再度作成して、平均のバッチ先端部鋭度を得てもよい。任意の好適なコンピュータプログラム、例えば、ImageJを、好適な倍率の画像(例えば、SEM画像または光学顕微鏡画像)と併せて用いて、最も良く適合する円及び先端部鋭度を正確に測定することができる。
本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、特定の鋭度、強度、及び形状指数係数(すなわち、3SF)を有する成形研磨粒子の形成を促進する、特定の先端部鋭度を有し得る。例えば、ある実施形態によると、成形研磨粒子の本体1201は、約80ミクロン以下から少なくとも約1ミクロンの範囲内の先端部鋭度を有し得る。さらに、ある特定の事例では、本体1201は、約78ミクロン以下、例えば、76ミクロン以下、約74ミクロン以下、約72ミクロン以下、約70ミクロン以下、約68ミクロン以下、約66ミクロン以下、約64ミクロン以下、約62ミクロン以下、約60ミクロン以下、約58ミクロン以下、約56ミクロン以下、約54ミクロン以下、約52ミクロン以下、約50ミクロン以下、約48ミクロン以下、約46ミクロン以下、約44ミクロン以下、約42ミクロン以下、約40ミクロン以下、約38ミクロン以下、約36ミクロン以下、約34ミクロン以下、約32ミクロン以下、約30ミクロン以下、約28ミクロン以下、約26ミクロン以下、約24ミクロン以下、約22ミクロン以下、約20ミクロン以下、約18ミクロン以下、約16ミクロン以下、約14ミクロン以下、約12ミクロン以下、約10ミクロン以下の先端部鋭度を有し得る。さらに別の非限定的な実施形態では、本体1201は、少なくとも約2ミクロン、例えば、少なくとも約4ミクロン、少なくとも約6ミクロン、少なくとも約8ミクロン、少なくとも約10ミクロン、少なくとも約12ミクロン、少なくとも約14ミクロン、少なくとも約16ミクロン、少なくとも約18ミクロン、少なくとも約20ミクロン、少なくとも約22ミクロン、少なくとも約24ミクロン、少なくとも約26ミクロン、少なくとも約28ミクロン、少なくとも約30ミクロン、少なくとも約32ミクロン、少なくとも約34ミクロン、少なくとも約36ミクロン、少なくとも約38ミクロン、少なくとも約40ミクロン、少なくとも約42ミクロン、少なくとも約44ミクロン、少なくとも約46ミクロン、少なくとも約48ミクロン、少なくとも約50ミクロン、少なくとも約52ミクロン、少なくとも約54ミクロン、少なくとも約56ミクロン、少なくとも約58ミクロン、少なくとも約60ミクロン、少なくとも約62ミクロン、少なくとも約64ミクロン、少なくとも約66ミクロン、少なくとも約68ミクロン、少なくとも約70ミクロンの先端部鋭度を有し得る。本体1201は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内の先端部鋭度を有し得ることが理解されるであろう。
本明細書に示されるように、別の結晶粒特性は、形状指数である。本体1201の形状指数は、長さ及び幅の面の二次元(すなわち、上部主表面1203または底部主表面1204)で見られるように、本体1201に重ねられた最も良く適合する外円の外半径を、本体1201の長さ及び幅の面の二次元で見られるように、本体1201内に完全に適合する最も大きな適合内円の内半径と比較した値として説明することができる。例えば、図12Cに移り、成形研磨粒子1200の本体1201の上面図には、形状指数の計算を示すために、図に重ねられた2つの円が提供されている。最初の外円が、本体1201に重ねられており、これは、成形研磨粒子の本体の全外周が境界内に適合し得る最も小さな円を表す、最も良く適合する外円である。外円は、半径(Ro)を有する。図12Cに示されるような形状については、外円は、等辺三角形の二次元形状の3つの隅部のそれぞれにおいて本体の外周と交差し得る。しかしながら、ある特定の不規則または複雑な形状については、本体は、隅部のそれぞれが、同じ間隔で円と交差するような円の中に均一に適合しない場合があるが、最も良く適合する外円は、それに関係なく形成され得ることが理解されるであろう。任意の好適なコンピュータプログラム、例えば、ImageJを、好適な倍率の画像(例えば、SEM画像または光学顕微鏡画像)と併せて用いて、外円を作成し、半径(Ro)を測定することができる。
図12Cに示されるように、次の内円は、成形砥粒の画像に重ねることができ、またこれは、本体1201の長さ及び幅の面で見られるように、完全に本体1201の二次元形状の外周内に配置することができる最も大きな円を表す、最も良く適合する円である。内円は、半径(Ri)を有し得る。ある特定の不規則または複雑な形状については、内円は、円の外周が図12Cの正五角形に対して示されるような等間隔で本体の部分に接触するように、本体内に均一に適合しない場合があることが理解されるであろう。しかしながら、最も良く適合する内円は、それに関係なく形成され得る。任意の好適なコンピュータプログラム、例えば、ImageJを、好適な倍率の画像(例えば、SEM画像または光学顕微鏡画像)と併せて用いて、内円を作成し、半径(Ri)を測定することができる。
形状指数は、外半径を内半径で除すことによって計算することができる(すなわち、形状指数=Ri/Ro)。例えば、図12A〜12Cの成形研磨粒子1200の本体1201は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数を有する。
本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、成形研磨粒子の形成を促進する特定の形状指数(特定の3SF)を有し得る。例えば、本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数を有し得る。より具体的には、1つの非限定的な実施形態では、成形研磨粒子の本体は、およそ0.5の形状指数を有し得る。
さらに、本明細書に示されるように、本体は、特定の強度を有して形成され得る。本体の強度は、ヘルツ押し込みにより測定することができる。この方法では、砥粒は、溝がついたアルミニウム製のSEMサンプル載置台に接着される。溝は、深さがおよそ250μmであり、結晶粒を一列に収めるのに十分な幅である。結晶粒は、1μmが最も微細なペーストである一連のダイヤモンドペーストを用いて自動研磨器で磨かれ、最終的な鏡面仕上げが達成される。最終ステップにおいて、磨かれた結晶粒は、平坦かつアルミニウム表面と揃っている。磨かれた結晶粒の高さは、したがって、およそ250μmである。金属製の台は、金属製の支持ホルダに固定され、MTSユニバーサル試験フレームを用いて、鋼鉄製の球形圧子を用いて押し込まれる。試験中のクロスヘッド速度は、2μm/秒である。圧子として用いられるスチール製ボールは、直径が3.2mmである。最大押し込み荷重は、全ての結晶粒に対して同じであり、第1の破壊部における荷重は、荷重変位から荷重降下として判定される。押し込みの後、結晶粒を、光学的に撮像して、亀裂の存在及び亀裂パターンを記録する。
第1の荷重降下を第1のリングクラックの発生荷重として使用して、ヘルツ強度を計算することができる。ヘルツ応力場が十分に画定され、これは、軸対称である。応力は、圧子のすぐ下では圧縮であり、接触域の半径により画定される領域の外側では引張である。低荷重では、場は完全に弾性である。半径がRの球及び適用垂直荷重Pでは、応力場の解決策は、接触に摩擦がないという元々のヘルツ仮説に従って容易に見出される。
接触域の半径は、以下により得られる:
式中、
であり、Eは、それぞれ、圧子及びサンプル材料の弾性係数Eとポアソン比νとの組み合わせである。
最大接触圧力は、以下により得られる:
最大剪断応力は、(ν=0.3であるとして)以下により得られる:τ=0.31、p(R=0かつz=0.48aにおいて)
ヘルツ強度は、破断の発生時における最大引張応力であり、以下に従って計算される:σ=1/3(1−2ν)p(R=aかつz=0において)。
第1の荷重降下を式(3)において荷重Pとして使用して、最大引張応力を上述の式に従って計算し、これは、標本のヘルツ強度の値である。合計すると、各砂粒種について20〜30個の個々の成形研磨粒子サンプルを試験し、ある範囲のヘルツ破壊応力が得られる。ワイブル分析手順(ASTM C1239に概説される)に従って、ワイブル確率プロットを生成し、ワイブル特徴強度(尺度値)及びワイブル係数(形状パラメータ)を、最大尤度の手順を用いて分布に関して計算する。
本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、特定の3SFを有する成形研磨粒子の形成を促進する、特定の強度を有し得る。例えば、本明細書の実施形態の成形研磨粒子の本体は、約600MPa以下から少なくとも約350MPaの範囲内の強度を有し得る。これは、単一のセラミック組成物、ドーピングされたセラミック組成物、または複合組成物を含むがこれらに限定されない、本明細書の実施形態に記載される組成物のいずれかを用いて達成することができる。特定の実施形態によると、本体1201の強度は、約590MPa以下、例えば、約580MPa以下、約570MPa以下、約560MPa以下、約550MPa以下、約540MPa以下、約530MPa以下、約520MPa以下、約510MPa以下、約500MPa以下、約490MPa以下、約480MPa以下、約470MPa以下、約460MPa以下、約450MPa以下、約440MPa以下、約430MPa以下、約420MPa以下、約410MPa以下、約400MPa以下、約390MPa以下、約380MPa以下、約370MPa以下、またはさらには約360MPa以下であり得る。さらに別の非限定的な実施形態では、本体1201の強度は、少なくとも約360MPa、少なくとも約370MPa、少なくとも約380MPa、少なくとも約390MPa、少なくとも約400MPa、少なくとも約410MPa、少なくとも約420MPa、少なくとも約430MPa、少なくとも約440MPa、少なくとも約450MPa、少なくとも約460MPa、少なくとも約470MPa、少なくとも約480MPa、少なくとも約490MPa、またはさらには少なくとも約500MPaであり得る。本体の強度は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
一態様によると、成形研磨粒子の実証研究は、互いに関して先端部鋭度、強度、及び形状指数の特定の結晶粒特性を制御することによって、成形研磨粒子の研削挙動(例えば、自生発刃挙動)を改変することができることを示している。注目すべきことに、形成プロセスは、本体の先端部鋭度、形状指数、及び強度という結晶粒特性の相互関係が、成形研磨粒子の研削性能(例えば、自生発刃挙動)に影響を及ぼす所定の方式で選択され、制御されるような方式で、行われ得る。例えば、一実施形態において、成形研磨粒子の形成方法には、所定の強度を有する材料を選択すること、ならびに所定の強度に基づいて所定の先端部鋭度及び所定の形状指数を有する成形研磨粒子の本体を形成することが含まれ得る。すなわち、成形研磨粒子を形成するための材料が、まず、本体が所定の強度を有するように選択され得、その後で、成形研磨粒子が従来の成形研磨粒子よりも改善された性能を有し得るように、所定の強度に基づいて、所定の先端部鋭度及び所定の形状指数に関する結晶粒特性が、選択され、制御され得る。
さらに別の実施形態では、成形研磨粒子を形成する方法には、所定の形状指数を有する材料を選択すること、ならびに所定の形状指数に基づいて所定の先端部鋭度及び所定の強度を有する成形研磨粒子の本体を形成することが含まれ得る。すなわち、成形研磨粒子の本体の形状が、まず選択され得、その後で、成形研磨粒子が従来の成形研磨粒子よりも改善された性能を有し得るように、所定の形状指数に基づいて、本体の所定の先端部鋭度及び所定の強度に関する結晶粒特性が、選択され、制御され得る。
さらに別のアプローチでは、成形研磨粒子を形成する方法には、成形研磨粒子の本体の所定の先端部鋭度を選択することが含まれ得る。本体の先端部鋭度を事前選択した後、本体の形状指数及び強度が、所定の先端部鋭度に基づいて選択され、制御され得る。そのようなプロセスは、従来の成形研磨粒子よりも改善された性能を有する成形研磨粒子の形成を促進し得る。
さらに別の実施形態では、成形研磨粒子を形成する方法には、所定の高さを有する材料を選択すること(高さは、本体の平均高さ、内部高さ、または縁部もしくは先端部の高さであり得る)、ならびに所定の高さに基づいて所定の先端部鋭度、所定の強度、及び所定の形状指数を有する成形研磨粒子の本体を形成することが含まれ得る。すなわち、成形研磨粒子の本体の高さが、まず選択され得、その後で、成形研磨粒子が従来の成形研磨粒子よりも改善された性能を有し得るように、所定の高さに基づいて、本体の所定の先端部鋭度、強度、及び形状指数に関する結晶粒特性が、選択され、制御され得る。
さらに、実証研究を通じて、成形研磨粒子の性能を先端部鋭度、強度、及び形状指数の相互関係によってまず予想することができることがわかっており、これを、鋭度−形状−強度の係数(3SF)に基づいて式:3SF=[(S*R*B)/2500]により評価することができる(式中、「S」は、本体の強度(MPa単位)を表し、Rは本体の先端部鋭度(ミクロン単位)を表し、「B」は本体の形状指数を表す)。3SFの式は、結晶粒特性の相互関係に基づいて粒子の研削挙動の有効性の初回予想を提供することを意図している。成形研磨粒子が組み込まれる研磨物品の態様等、その他の要因が粒子の挙動に影響を及ぼし得ることに留意されたい。
一実施形態によると、成形研磨粒子の本体は、少なくとも約0.7から約1.7以下の範囲内の特定の3SF値を有し得る。少なくとも1つの実施形態では、本体は、少なくとも約0.72、例えば、少なくとも約0.75、少なくとも約0.78、少なくとも約0.8、少なくとも約0.82、少なくとも約0.85、少なくとも約0.88、少なくとも約0.90、少なくとも約0.92、少なくとも約0.95、またはさらには少なくとも約0.98の3SFを有し得る。さらに別の事例では、本体は、約1.68以下、例えば、約1.65以下、約1.62以下、約1.6以下、約1.58以下、約1.55以下、約1.52以下、約1.5以下、約1.48以下、約1.45以下、約1.42以下、約1.4以下、約1.38以下、約1.35以下、約1.32以下、約1.3以下、約1.28以下、約1.25以下、約1.22以下、約1.2以下、約1.18以下、約1.15以下、約1.12以下、約1.1以下の3SFを有し得る。本体は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内の3SFを有し得ることが理解されるであろう。
特定の結晶粒特性及び3SFを有する本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、本明細書に記載される実施形態の他の特性のいずれかを有してもよい。一態様において、成形研磨粒子の本体1201は、特定の組成を有し得る。例えば、本体1201は、セラミック材料、例えば多結晶性セラミック材料、より具体的には酸化物を含み得る。酸化物としては、例えば、アルミナを挙げることができる。ある特定の事例では、本体は、高含量のアルミナ、例えば、本体の総重量の少なくとも約95重量%のアルミナ、または例えば本体の総重量の少なくとも約95.1重量%、少なくとも約95.2重量%、少なくとも約95.3重量%、少なくとも約95.4重量%、少なくとも約95.5重量%、少なくとも約95.6重量%、少なくとも約95.7重量%、少なくとも約95.8重量%、少なくとも約95.9重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約96.1重量%、少なくとも約96.2重量%、少なくとも約96.3重量%、少なくとも約96.4重量%、少なくとも約96.5重量%、少なくとも約96.6重量%、少なくとも約96.7重量%、少なくとも約96.8重量%、少なくとも約96.9重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約97.1重量%、少なくとも約97.2重量%、少なくとも約97.3重量%、少なくとも約97.4重量%、またはさらには少なくとも約97.5重量%のアルミナを含み得る。さらに、別の非限定的な実施形態では、本体1201は、99.5重量%以下の含量のアルミナ、例えば、本体1201の総重量の約99.4重量%以下、約99.3重量%以下、約99.2重量%以下、約99.1重量%以下、約99重量%以下、約98.9重量%以下、約98.8重量%以下、約98.7重量%以下、約98.6重量%以下、約98.5重量%以下、約98.4重量%以下、約98.3重量%以下、約98.2重量%以下、約98.1重量%以下、約98重量%以下、約97.9重量%以下、約97.8重量%以下、約97.7重量%以下、約97.6重量%以下、またはさらには約97.5重量%以下のアルミナを含み得る。本体1201は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内の含量のアルミナを含み得ることが理解されるであろう。
本明細書の実施形態に記載されるように、成形研磨粒子の本体は、ある特定の添加剤を含んで形成されてもよい。添加剤は、酸化物を含むがこれに限定されない、非有機種であってもよい。1つの具体的な事例では、添加剤は、ドーパント材料であってもよく、これは、材料の微細構造に影響を及ぼすのに十分な特定の少しの量で存在し得るが、微量以下よりも多い含量で存在し得る。ドーパント材料には、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、バナジウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セシウム、プラセオジウム、クロム、コバルト、鉄、ゲルマニウム、マンガン、ニッケル、チタン、亜鉛、及びこれらの組み合わせの群から選択される元素が含まれ得る。なおもさらなる具体的な実施形態では、ドーパント材料は、マグネシウムを含んでもよく、また酸化マグネシウム(MgO)が挙げられるがこれに限定されないマグネシウム含有種であってもよい。
一実施形態によると、マグネシウム含有種は、マグネシウムと少なくとも1つの他の元素とを含む化合物であり得る。少なくとも1つの実施形態では、マグネシウム含有化合物としては、酸化物化合物を挙げることができ、結果、マグネシウム含有種にはマグネシウムと酸素とが含まれる。さらに別の実施形態では、マグネシウム含有種は、アルミニウムを含んでもよく、より具体的には、アルミニウムマグネシウム種であり得る。例えば、ある特定の事例では、マグネシウム含有種は、スピネル材料であり得る。スピネル材料は、化学量論的または非化学量論的スピネルであり得る。
マグネシウム含有種は、例えば、アルミナ相を含む別の主要相と比較すると、本体において形成される明確に異なる材料相であり得る。マグネシウム含有種は、主要相(例えば、アルミナ粒)の結晶粒の境界部に優先的に配置され得る。さらに他の事例では、マグネシウム含有種が主要相であり、主要相の結晶粒の体積全体に均一に分散され得る。
マグネシウム含有種は、強度改変材料であり得る。例えば、少なくとも1つの実施形態において、マグネシウム含有種の添加は、マグネシウム含有種を含まない本体と比較して、本体の強度を低減させるように構成され得る。
これらの実施形態の成形研磨粒子のある特定の組成は、特定の含量の酸化マグネシウムを含み得る。例えば、本体1201は、本体1201の総重量の少なくとも約0.5重量%、例えば、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.7重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約0.9重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.1重量%、少なくとも約1.2重量%、少なくとも約1.3重量%、少なくとも約1.4重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約1.6重量%、少なくとも約1.7重量%、少なくとも約1.8重量%、少なくとも約1.9重量%、少なくとも約2重量%、少なくとも約2.1重量%、少なくとも約2.2重量%、少なくとも約2.3重量%、少なくとも約2.4重量%、またはさらには少なくとも約2.5重量%の含量のマグネシウム含有種を含み得る。さらに別の非限定的な実施形態では、本体1201は、約5重量%以下、例えば、約4.9重量%以下、約4.8重量%以下、約4.7重量%以下、約4.6重量%以下、約4.5重量%以下、約4.4重量%以下、約4.3重量%以下、約4.2重量%以下、約4.1重量%以下、約4重量%以下、約3.9重量%以下、約3.8重量%以下、約3.7重量%以下、約3.6重量%以下、約3.5重量%以下、約3.4重量%以下、約3.3重量%以下、約3.2重量%以下、約3.1重量%以下、約3重量%以下、約2.9重量%以下、約2.8重量%以下、約2.7重量%以下、約2.6重量%以下、またはさらには約2.5重量%以下の含量のマグネシウム含有種を含み得る。本体内のマグネシウム含有種の含量は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。さらに、少なくとも1つの実施形態において、本体1201は、アルミナ(Al)及びマグネシウム含有種から本質的になり得る。
具体的な事例では、本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、最小主表面と側面との交差部分に特定の抜き勾配を有し得、これにより、研磨粒子を形成する具体的な態様が示され得る、かつ/または研磨粒子の性能の改善を促進し得る。1つの具体的な事例では、本明細書の成形研磨粒子は、平均抜き勾配αを有し得、これは、統計的に関連するサンプルサイズまたは無作為なサンプルサイズの成形研磨粒子(例えば、少なくとも20個の粒子)の平均した抜き勾配測定値であり得る。具体的な事例では、平均抜き勾配は、95°以下、例えば、94°以下、または93°以下、または92°以下、または91°以下、またはさらには90°以下であり得る。少なくとも1つの非限定的な実施形態では、本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、少なくとも80°、例えば、少なくとも82°、または少なくとも84°、または少なくとも85°、または少なくとも86°、または少なくとも87°の平均抜き勾配を有し得る。本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、少なくとも80°から95°以下の範囲内、または少なくとも80°から94°以下を含む範囲内、または少なくとも82°から93°以下を含む範囲内、または少なくとも84°から93°以下を含む範囲内を含むがこれらに限定されない、上述の任意の最小値及び最大値を含む範囲内の平均抜き勾配を有し得ることが理解されるであろう。
抜き勾配は、図12Dの破線によって示されるような、成形研磨粒子を、主表面に対しておよそ90°の角度かつ側面のうちの1つに対して垂直な角度で、半分に切断することによって測定することができる。可能な限り、分割線は、側面に対して垂直かつ粒子の主表面の中点を通って延在するべきである。成形研磨粒子のこの部分を、次いで、図12Eに提供されるものに類似の方式で、載置し、SEMにより確認する。そのための好適なプログラムとしては、ImageJソフトウェアが挙げられる。本体の画像を使用して、最も大きな主表面を特定し、その反対側の表面を選択することによって、最も小さな主表面が決定される。ある特定の成形研磨粒子は、ほぼ正方形の断面図を有し得る。最も小さな主表面を特定するには、最も大きな主表面をまず判定する必要がある。最も小さな主表面は、最も大きな主表面の反対の表面である。ImageJ等の画像化ソフトウェアを用いて、最も小さな主表面の決定を補助してもよい。図12Eの下線によって示されるように、好適な画像処理ソフトウェア(例えば、ImageJ)を使用して、主表面と側壁とが境を接する隅部間の主表面の両方に沿ってまっすぐな線を引く。画像分析ソフトウェアを使用して、長い方の線を測定する。2つの線のうちの短い方が、2つの主表面のうちの小さい方であると推測される。図12Eに示される事例では、画像の右側の線が短く、抜き勾配は、右上方の隅部に特定される隅部で測定されるべきであり、これは図12Fにも示されている。
抜き勾配を測定するために、図12Fに示されるように、交角が形成されるように最も小さい主表面に沿って線を引くことができる。全体としての面の形状を考慮し、粒子の隅部における不完全さまたは非代表的な表面の凹凸(例えば、載置手順による亀裂または欠け等)を無視して、線が引かれる。さらに、小さい方の主表面を表す線は、抜き勾配で側壁と接合する主表面の部分を表すように引かれる。抜き勾配(すなわち、交差部分で測定された本体の角度)は、線の交点に形成される内角によって決定される。
さらに、本明細書に記載のように、本明細書の実施形態のいずれかの成形研磨粒子の本体は、結晶粒を含む多結晶性材料から形成されてもよく、この結晶粒は、窒化物、酸化物、炭化物、ホウ化物、オキシ窒化物、ダイヤモンド、及びこれらの組み合わせといった材料から作製され得る。さらに、本体1201は、有機材料を本質的に含まなくてもよく、希土類元素を本質的に含まなくてもよく、また鉄を本質的に含まなくてもよい。本体1201は、窒化物を本質的に含まないか、塩化物を本質的に含まないか、窒化物を本質的に含まないか、またはオキシ窒化物を本質的に含まない場合がある。本質的に含まないとは、本体がそのような材料を排除する方式で形成されることを意味すると理解されるが、本体は、そのような材料が微量以下で存在し得ることに起因して必ずしもそれらを完全に含まないわけではない場合もある。
本明細書の実施形態の前述の結晶粒特性及び3SF値に加えて、ある特定の事例では、結晶粒の高さが、本明細書に記載されるある特定の結晶粒特性と相互関係を有し得る追加または代替の結晶粒特性であってもよい。具体的には、結晶粒の高さは、成形研磨粒子及びそのような成形研磨粒子を用いた研磨物品の研削性能の改善を促進するように、結晶粒特性のうちの任意のもの(例えば、強度及び先端部鋭度)に関連して制御され得る。注目すべきことに、本明細書の実施形態の成形研磨粒子は、特定の高さを有し得、この高さはある特定の結晶粒特性と相互関係を有し得、その結果、研削中に遭遇する応力が、自生発刃挙動を促進する方式で本体全体に分配され得るようになる。一実施形態によると、成形研磨粒子の本体は、約70ミクロン〜約500ミクロンの範囲内、例えば、約175ミクロン〜約350ミクロンの範囲内、例えば、約175ミクロン〜約300ミクロン、またはさらには約200ミクロン〜約300ミクロンの範囲内の高さ(h)を有し得る。
固定研磨物品
成形研磨粒子を形成または供給した後、粒子を他の材料と併せて、固定研磨物品を形成することができる。固定研磨体では、成形研磨粒子を、マトリクスまたは基質に連結させて、材料除去操作に使用することができる。一部の好適な例示的な固定研磨物品としては、結合研磨物品を挙げることができ、ここで、成形研磨粒子は、結合材料の三次元マトリクスに収容されている。他の事例では、固定研磨物品は、研磨布紙物品であってもよく、ここで、成形研磨粒子は、バッキングを覆う単一の層に分散され、1つ以上の接着層を用いてバッキングに結合され得る。
図5Aは、ある実施形態による研磨粒子状材料を組み込んだ、結合研磨物品の図を含む。示されるように、結合研磨体590は、結合材料591、結合材料に収容された研磨粒子状材料592、及び結合材料591内の気孔598を含み得る。具体的な事例では、結合材料591は、有機材料、無機材料、及びこれらの組み合わせを含み得る。好適な有機材料には、ポリマー、例えば、エポキシ、樹脂、熱硬化性物質、熱可塑性物質、ポリイミド、ポリアミド、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。ある特定の好適な無機材料としては、金属、金属合金、ガラス質相材料、結晶性相材料、セラミック、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
一部の事例では、結合研磨体590の研磨粒子状材料592は、成形研磨粒子593、594、595、及び596を含み得る。具体的な事例では、成形研磨粒子593、594、595、及び596は、異なる種類の粒子であってもよく、これらは、本明細書の実施形態に記載される組成、二次元形状、三次元形状、サイズ、及びこれらの組み合わせが互いに異なり得る。あるいは、結合研磨物品は、単一の種類の成形研磨粒子を含んでもよい。
結合研磨体590は、希釈研磨粒子を表すある種類の研磨粒子状材料597を含み得、これらは、成形研磨粒子593、594、595、及び596とは組成、二次元形状、三次元形状、サイズ、及びこれらの組み合わせが異なり得る。
結合研磨体590の気孔598、オープン気孔、クローズド気孔、及びこれらの組み合わせであり得る。気孔598は、結合研磨体590の本体の総体積に基づいて多量(体積%)で存在し得る。あるいは、気孔598は、結合研磨体590の本体の総体積に基づいて少量(体積%)で存在してもよい。結合材料591は、結合研磨体590の本体の総体積に基づいて多量(体積%)で存在し得る。あるいは、結合材料591は、結合研磨体590の本体の総体積に基づいて少量(体積%)で存在してもよい。追加として、研磨粒子状材料592は、結合研磨体590の本体の総体積に基づいて多量(体積%)で存在し得る。あるいは、研磨粒子状材料592は、結合研磨体590の本体の総体積に基づいて少量(体積%)で存在してもよい。
図5Bは、ある実施形態による研磨布紙物品の断面図を含む。具体的には、研磨布紙物品500は、基材501(例えば、バッキング)と、基材501の表面を覆う少なくとも1つの接着層とを含み得る。接着層は、メイクコート503及び/またはサイズコート504を含み得る。研磨布紙物品500は、本明細書の実施形態のいずれかの成形研磨粒子505を含み得る研磨粒子状材料510と、必ずしも成形研磨粒子でなくてもよい、無作為な形状を有する希釈研磨粒子の形態の第2の種類の研磨粒子状材料507とを含み得る。図5Bの成形研磨粒子505は、概して、目的または考察のために示されており、研磨布紙物品が本明細書の実施形態の任意の成形研磨粒子を含み得ることが理解されるであろう。メイクコート503は、基材501の表面を覆い、成形研磨粒子505及び第2の種類の研磨粒子状材料507の少なくとも一部分を包囲し得る。サイズコート504は、成形研磨粒子505及び第2の種類の研磨粒子状材料507ならびにメイクコート503を覆い、それに結合され得る。
一実施形態によると、基材501は、有機材料、無機材料、及びこれらの組み合わせを含み得る。ある特定の事例では、基材501は、織布材料を含んでもよい。しかしながら、基材501は、不織布材料から作製されてもよい。特に好適な基材材料としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、及び/またはポリイミド、例えばDuPont製のKAPTONといったポリマーを含む有機材料、ならびに紙を挙げることができる。一部の好適な無機材料としては、金属、金属合金、及び特には銅、アルミニウム、鋼の箔、ならびにこれらの組み合わせを挙げることができる。バッキングは、触媒、結合剤、硬化剤(curant)、静電防止剤、懸濁化剤、目詰まり防止剤(anti−loading agent)、滑沢剤、湿潤剤、色素、増量剤、粘度調整剤、分散剤、消泡剤、及び研削剤の群から選択される1つ以上の添加剤を含み得る。
ポリマー配合物を使用して、研磨布紙物品500の様々な層のいずれか、例えば、フロント充填(frontfill)、プレサイズ、メイクコート、サイズコート、及び/またはスーパーサイズコート等を形成することができる。フロント充填を形成するために使用する場合、ポリマー配合物は、通常、ポリマー樹脂、フィブリル化繊維(好ましくは、パルプの形態)、増量材料、及び他の任意選択の添加剤を含む。一部のフロント充填の実施形態に好適な配合物は、フェノール樹脂、ウォラストナイト増量剤、消泡剤、界面活性剤、フィブリル化繊維、及び釣り合う量の水といった材料を含み得る。好適なポリマー樹脂材料としては、フェノール樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂、フェノール/ラテックス樹脂、ならびにそのような樹脂の組み合わせを含む、熱硬化性樹脂から選択される、硬化性樹脂を含む。他の好ましいポリマー樹脂材料には、放射線硬化性樹脂、例えば、電子ビーム、UV放射、または可視光を用いて硬化できる樹脂、例えば、エポキシ樹脂、アクリル化エポキシ樹脂のアクリル化オリゴマー、ポリエステル樹脂、アクリル化ウレタン、及びポリエステルアクリレート、ならびにモノアクリル化、マルチアクリル化モノマーを含むアクリル化モノマーも挙げることができる配合物はまた、侵食性を強化することによって蒸着された研磨粒子の自生発刃特性を強化することができる、非反応性熱可塑性樹脂結合剤を含み得る。そのような熱可塑性樹脂の例としては、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及びポリオキシプロピレン−ポリオキシエテンブロックコポリマー等が挙げられる。基材501にフロント充填を使用することにより、メイクコート503の好適な適用、ならびに所定の配向での成形研磨粒子505の改善された適用及び配向のために、表面の均一性を改善することができる。
メイクコート503は、単回プロセスで基材501の表面に適用されてもよく、あるいは、研磨粒子状材料510が、メイクコート503材料と合わされて、混合物として基材501の表面に適用されてもよい。メイクコート503の好適な材料としては、有機材料、特に、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリシロキサン、シリコーン、酢酸セルロール、ニトロセルロース、天然ゴム、デンプン、シェラック、及びこれらの混合物を含むポリマー材料を挙げることができる。一実施形態において、メイクコート503は、ポリエステル樹脂を含み得る。コーティングされた基材は、次いで、樹脂及び研磨粒子状材料を基材に硬化させるために加熱され得る。一般に、コーティングされた基材501は、この硬化プロセス中に、約100から約250℃未満の温度に加熱され得る。
研磨粒子状材料510には、本明細書の実施形態による成形研磨粒子505が含まれ得る。具体的な事例において、研磨粒子状材料510には、異なる種類の成形研磨粒子505が含まれ得る。これらの異なる種類の成形研磨粒子は、本明細書の実施形態に記載されるように、組成、二次元形状、三次元形状、サイズ、及びこれらの組み合わせが、互いに異なり得る。示されるように、研磨布紙500は、本明細書の実施形態の成形研磨粒子の形状のうちの任意のものを有し得る、成形研磨粒子505を含み得る。
他の種類の研磨粒子507は、成形研磨粒子505とは異なる希釈粒子であり得る。例えば、希釈粒子は、組成、二次元形状、三次元形状、サイズ、及びこれらの組み合わせが、成形研磨粒子505とは異なり得る。例えば、研磨粒子507は、無作為な形状を有する従来的な粉砕型研磨砂粒を表し得る。研磨粒子507は、成形研磨粒子505の粒径中央値よりも小さな粒径中央値を有し得る。
研磨粒子状材料510によりメイクコート503を十分に形成した後、サイズコート504を、適所で研磨粒子状材料510を覆い、それに結合するように形成することができる。サイズコート504には、有機材料が含まれ得、ポリマー材料から本質的に作製されてもよく、また注目すべきことには、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリシロキサン、シリコーン、酢酸セルロース、ニトロセルロース、天然ゴム、デンプン、シェラック、及びこれらの混合物が用いられてもよい。
一実施形態によると、成形研磨粒子505は、互い及び/または基材501に対して、所定の配向で配向され得る。完全にはわかっていないが、寸法特性のうちの1つまたは組み合わせが、成形研磨粒子505の配向の改善を担い得ると考えられる。一実施形態によると、成形研磨粒子505は、図5Bに示されるもの等、基材501に対して平坦な配向で配向されてもよい。平坦な配向では、成形研磨粒子の底面304が基材501の表面に最も近接し得、成形研磨粒子505の上面303は、基材501から離れ、また加工対象物との最初の接触を行うように構成され得る。
別の実施形態によると、成形研磨粒子505は、図6に示されるもの等、所定の側面配向で基材501に設置され得る。具体的な事例では、研磨物品500において成形研磨粒子505の全含量のうち、成形研磨粒子505の大半は、所定の側面配向を有し得る。この側面配向では、成形研磨粒子505の底面304は、互いに離間し、基材501の表面に対して角度がついていてもよい。具体的な事例では、底面304は、基材501の表面に対して鈍角(B)を形成し得る。さらに、上面303は、基材501の表面から離間し、かつそれに対して角度がついており、特定の事例では、この表面により略鋭角(A)が画定され得る。側面配向では、側面305は、基材501の表面に最も近接し得、より具体的には、基材501の表面と直接接触していてもよい。
本明細書におけるある特定の他の研磨物品については、研磨物品500上の複数の成形研磨粒子505のうち少なくとも約55%が、所定の側面配向でバッキングに連結されてもよい。さらに、この割合は、より高くてもよく、例えば、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約77%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、またはさらには少なくとも約82%であり得る。1つの非限定的な実施形態については、研磨物品500は、本明細書の成形研磨粒子505を使用して形成され得、ここで、成形研磨粒子の全含量の約99%以下が、所定の側面配向を有する。
所定の配向にある粒子の割合を判定するために、以下の表1の条件で動作するCTスキャン機を用いて、研磨物品500の2D微小焦点X線画像を取得する。X線2D画像化は、Quality Assuranceソフトウェアを用いて、バッキング上の成形研磨粒子に対して行う。標本載置台は、4インチ×4インチの窓を有するプラスチック製の枠及び直径0.5インチの固体金属ロッド(上部は枠を固定するために2つのネジで半平坦化されている)を用いる。画像化の前に、標本を、ネジの頭部がX線の入射方向に向くようにして枠の片側にクリップで留める。次いで、4インチ×4インチの窓の範囲内の5つの領域を、120kV/80μAでの画像化に選択する。各2D投影を、X線オフセット/ゲイン補正し、15倍の倍率で記録する。
次いで、ImageJプログラムを使用して画像を取り込んで分析し、ここで、異なる配向に、以下の表2に従って値を割り当てる。図11には、ある実施形態による研磨布紙物品の部分を表す画像が含まれており、これらの画像を用いてバッキング上の成形研磨粒子の配向を分析することができる。
次いで、3回の計算を、以下の表3に示されるように行う。計算を行った後、特定の配向(例えば、横向き)にある結晶粒の1平方センチメートル当たりの割合を導くことができる。
−これらは全て、画像の代表域に関して正規化されている。
それらが画像に完全に存在していないという事実を考慮して、倍率±0.5を適用した。
さらに、成形研磨粒子を用いて作製された研磨物品は、成形研磨粒子を様々な含量で用いることができる。例えば、研磨物品は、複数の成形研磨粒子をオープンコート構成またはクローズドコート構成で単一の層に含む、研磨布紙物品であり得る。例えば、複数の成形研磨粒子は、成形研磨粒子のコーティング密度が約70粒子/cm以下である、オープンコート研磨物品を定義し得る。他の事例では、研磨物品1平方センチメートル当たりの成形研磨粒子のオープンコート密度は、約65粒子/cm以下、例えば、約60粒子/cm以下、約55粒子/cm以下、またはさらには約50粒子/cm以下であり得る。さらに、1つの非限定的な実施形態では、本明細書の成形研磨粒子を用いたオープンコート研磨物品の密度は、少なくとも約5粒子/cm、またはさらには少なくとも約10粒子/cmであり得る。研磨布紙物品のオープンコート密度は、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
代替的な実施形態では、複数の成形研磨粒子は、成形研磨粒子のコーティング密度が少なくとも約75粒子/cm、例えば、少なくとも約80粒子/cm、少なくとも約85粒子/cm、少なくとも約90粒子/cm、少なくとも約100粒子/cmである、クローズドコート研磨物品を定義し得る。さらに、1つの非限定的な実施形態では、本発明の成形研磨粒子を用いた研磨布紙物品のクローズドコート密度は、約500粒子/cm以下であり得る。研磨布紙物品のクローズドコート密度は、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
ある特定の事例では、研磨物品は、コーティングのオープンコート密度が物品の外側研磨表面を覆う研磨粒子状材料の約50%以下であり得る。他の実施形態では、研磨表面の総面積に対する研磨粒子状材料のコーティング率は、約40%以下、約30%以下、約25%以下、またはさらには約20%以下であり得る。さらに、1つの非限定的な実施形態では、研磨表面の総面積に対する研磨粒子状材料のコーティング率は、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、またはさらには少なくとも約40%であり得る。研磨表面の総面積に対する成形研磨粒子の被覆パーセントは、上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
一部の研磨物品は、バッキングまたは基材501の長さ(例えば、連)に対して特定の研磨粒子含量を有し得る。例えば、一実施形態において、研磨物品は、正規化された重量が少なくとも約20lbs/連、例えば、少なくとも約25lbs/連、またはさらには少なくとも約30lbs/連である成形研磨粒子を用いることができる。さらに、1つの非限定的な実施形態では、研磨物品は、正規化された重量が約60lbs/連以下、例えば、約50lbs/連以下、またはさらには約45lbs/連以下の成形研磨粒子を含み得る。本明細書の実施形態の研磨物品は、正規化された重量が上述の任意の最小値及び最大値の間の範囲内の成形研磨粒子を用い得ることが理解されるであろう。
本明細書に記載される研磨物品における複数の成形研磨粒子により、研磨粒子のバッチの第1の部分が画定され得、本明細書の実施形態に記載される特徴部は、成形研磨粒子のバッチの少なくとも第1の部分に存在する特徴部を表し得る。さらに、ある実施形態によると、本明細書において既述の1つ以上のプロセスパラメータの制御によって、本明細書の実施形態の成形研磨粒子の1つ以上の特徴部の存在率を制御することもできる。あるバッチの任意の成形研磨粒子の1つ以上の特徴部を提供することにより、研磨物品における粒子の代替的または改善された展開を促進することができ、さらに研磨物品の性能または用途の改善を促進することができる。バッチはまた、研磨粒子の第2の部分も含み得る。研磨粒子の第2の部分には、希釈粒子が含まれてもよい。
本明細書の実施形態の一態様によると、固定研磨物品には、研磨粒子のブレンドが含まれてもよい。研磨粒子のブレンドには、第1の種類の成形研磨粒子及び第2の種類の成形研磨粒子が含まれてもよい。第1の種類の成形研磨粒子は、本明細書の実施形態の成形研磨粒子の任意の特徴部を含み得る。第2の種類の成形研磨粒子は、本明細書の実施形態の成形研磨粒子の任意の特徴部を含み得る。
成形研磨粒子のブレンドには、第1の含量(C1)で存在する第1の種類の成形研磨粒子が含まれ得、この第1の含量は、ブレンド中の粒子の総含量と比較した第1の種類の成形研磨粒子の割合(例えば、重量パーセント)で表され得る。さらに、研磨粒子のブレンドには、第2の含量(C2)の第2の種類の成形研磨粒子が含まれ得、これは、ブレンドの総重量に対する第2の種類の成形研磨粒子の割合(例えば、重量パーセント)として表される。第1の含量は、第2の含量と同じであってもよく、異なってもよい。例えば、ある特定の事例において、ブレンドは、第1の含量(C1)がブレンドの総含量の約90%以下となり得るように形成され得る。別の実施形態では、第1の含量は、より少なくてもよく、例えば、約85%以下、約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、またはさらには約5%以下であってもよい。さらに、1つの非限定的な実施形態では、第1の含量の第1の種類の成形研磨粒子は、ブレンドの研磨粒子の総含量の少なくとも約1%で存在し得る。さらに他の事例では、第1の含量(C1)は、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、またはさらには少なくとも約95%であり得る。第1の含量(C1)は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内の割合で存在し得ることが理解されるであろう。
研磨粒子のブレンドは、特定の含量の第2の種類の成形研磨粒子を含み得る。例えば、第2の含量(C2)は、ブレンドの総含量の約98%以下であり得る。他の実施形態では、第2の含量は、約95%以下、例えば、約90%以下、約85%以下、約80%以下、約75%以下、約70%以下、約65%以下、約60%以下、約55%以下、約50%以下、約45%以下、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、またはさらには約5%以下であってもよい。さらに、1つの非限定的な実施形態では、第2の含量(C2)は、ブレンドの総含量の少なくとも約1%の量で存在し得る。例えば、第2の含量は、少なくとも約5%、例えば、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、またはさらには少なくとも約95%であり得る。第2の含量(C2)は、上述の任意の最小割合と最大割合との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
別の実施形態によると、研磨粒子のブレンドは、第1の含量(C1)と第2の含量(C2)との比を定義し得るブレンド比(C1/C2)を有し得る。例えば、一実施形態において、ブレンド比(C1/C2)は、約10以下であり得る。さらに別の実施形態では、ブレンド比(C1/C2)は、約8以下、例えば、約6以下、約5以下、約4以下、約3以下、約2以下、約1.8以下、約1.5以下、約1.2以下、約1以下、約0.9以下、約0.8以下、約0.7以下、約0.6以下、約0.5以下、約0.4以下、約0.3以下、またはさらには約0.2以下であり得る。さらに、別の非限定的な実施形態では、ブレンド比(C1/C2)は、少なくとも約0.1、例えば、少なくとも約0.15、少なくとも約0.2、少なくとも約0.22、少なくとも約0.25、少なくとも約0.28、少なくとも約0.3、少なくとも約0.32、少なくとも約0.4、少なくとも約0.45、少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.65、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.9、少なくとも約0.95、少なくとも約1、少なくとも約1.5、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、またはさらには少なくとも約5であり得る。ブレンド比(C1/C2)は、上述の任意の最小値と最大値との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
少なくとも1つの実施形態では、研磨粒子のブレンドは、多量の成形研磨粒子を含み得る。すなわち、ブレンドは、第1の種類の成形研磨粒子及び第2の種類の成形研磨粒子を含むがこれらに限定されない、成形研磨粒子から主に形成され得る。少なくとも1つの具体的な実施形態では、研磨粒子のブレンドは、第1の種類の成形研磨粒子及び第2の種類の成形研磨粒子から本質的になり得る。しかしながら、他の非限定的な実施形態では、ブレンドには、他の種類の研磨粒子が含まれてもよい。例えば、ブレンドには、従来的な研磨粒子または成形研磨粒子を含み得る第3の種類の研磨粒子が含まれてもよい。第3の種類の研磨粒子には、従来的な破砕及び粉砕技法によって達成され得る不規則な形状を有する希釈種の研磨粒子が含まれてもよい。
別の実施形態によると、研磨粒子のブレンドには、複数の成形研磨粒子が含まれてもよく、この複数の粒子のそれぞれの成形研磨粒子は、研磨布紙物品の基材等、バッキングに対して制御された配向で配置され得る。好ましい例示的な制御配向としては、所定の回転配向、所定の横方向配向、及び所定の長手方向配向のうちの少なくとも1つが含まれ得る。少なくとも1つの実施形態では、制御配向を有する複数の成形研磨粒子には、ブレンド中の第1の種類の成形研磨粒子の少なくとも一部分、ブレンド中の第2の種類の成形研磨粒子の少なくとも一部分、及びこれらの組み合わせが含まれ得る。より具体的には、制御配向を有する複数の成形研磨粒子には、第1の種類の成形研磨粒子の全てが含まれ得る。さらに別の実施形態では、バッキングに対して制御配向で配置される複数の成形研磨粒子には、研磨粒子のブレンドに含まれる第2の種類の成形研磨粒子の全てが含まれてもよい。
図7は、制御配向を有する成形研磨粒子を含む研磨布紙物品の一部分の上面図を含む。示されるように、研磨布紙物品700には、バッキング701の長さに沿って延在し、それを画定する長手方向軸780と、バッキング701の幅に沿って延在し、それを画定する横方向軸781とによって画定される、バッキング701が含まれる。ある実施形態によると、成形研磨粒子702は、バッキング701の横方向軸781に対する特定の第1の横方向位置と、バッキング701の長手方向軸780に対する第1の長手方向位置とによって画定される、第1の所定の位置712に位置付けられ得る。さらに、成形研磨粒子703は、バッキング701の横方向軸781に対する第2の横方向位置と、バッキング701の長手方向軸780に対する第1の長手方向位置(成形研磨粒子702の第1の長手方向位置と実質的に同じである)とによって画定される、第2の所定の位置713を有し得る。注目すべきことに、成形研磨粒子702及び703は、バッキング701の横方向軸781に平行な横方向面784に沿って測定したときに2つの隣接する成形研磨粒子702及び703間の最小距離として定義される横方向間隙721で、互いに離間していてもよい。ある実施形態によると、横方向間隙721は、成形研磨粒子702及び703間に何らかの距離が存在するように、ゼロよりも大きければよい。しかしながら、示されてはいないが、横方向間隙721は、隣接する成形研磨粒子の部分間の接触、及びさらには重なりを可能にするように、ゼロであってもよいことが理解されるであろう。
さらに示されるように、研磨布紙物品700は、バッキング701の長手方向軸780に対する第2の長手方向位置によって画定され、さらにバッキング701の横方向軸781に平行であり、横方向軸784から離間した、横方向面785に対する第3の横方向位置によって画定される、第3の所定の位置714に位置付けられた成形研磨粒子704を含み得る。さらに、示されるように、成形研磨粒子702と704との間に長手方向間隙723が存在してもよく、この間隙は、長手方向軸780に平行な方向で測定したときに、2つの隣接する成形研磨粒子702及び704間の最小距離として画定され得る。ある実施形態によると、長手方向間隙723はゼロよりも大きければよい。さらに、示されてはいないが、隣接する成形研磨粒子が互いに接触するか、またはさらには重なるように、長手方向間隙723はゼロであってもよいことが理解されるであろう。
図8Aは、ある実施形態による成形研磨粒子を含む研磨物品の一部分の上面図を含む。示されるように、研磨物品800には、バッキング801の幅を画定する横方向軸781に対して第1の回転配向を有する第1の位置で、バッキング801を覆っている成形研磨粒子802が含まれ得る。具体的には、成形研磨粒子802は、横方向軸781に平行な横方向面884と成形研磨粒子802の寸法との間の第1の回転角度により画定される、所定の回転配向を有し得る。注目すべきことに、成形研磨粒子802の寸法に対する本明細書における言及には、成形研磨粒子802を分断する軸831への言及が含まれ、そのような分断軸831は、バッキング801に(直接的または間接的に)接続された表面(例えば、側面または縁部)に沿って成形研磨粒子802の中心点821を通って延在する。したがって、側面配向で配置された成形研磨粒子の文脈では(図6を参照されたい)、分断軸831は、中心点821を通り、かつバッキング801の表面に最も近い側面833の幅(w)の方向に延在し得る。
ある特定の実施形態では、成形研磨粒子802の所定の回転配向は、分断軸831と横方向面884(いずれも図8Aの上から見た場合に中心点821を通って延在している)との間の最小角度を決める所定の回転角度841によって決定され得る。ある実施形態によると、所定の回転角度841、したがって所定の回転配向は、0°であってもよい。他の実施形態では、所定の回転配向を決定する所定の回転角度は、より大きくてもよく、例えば、少なくとも約2°、少なくとも約5°、少なくとも約10°、少なくとも約15°、少なくとも約20°、少なくとも約25°、少なくとも約30°、少なくとも約35°、少なくとも約40°、少なくとも約45°、少なくとも約50°、少なくとも約55°、少なくとも約60°、少なくとも約70°、少なくとも約80°、またはさらには少なくとも約85°であり得る。さらに、回転角度841によって決定される所定の回転配向は、約90°以下、例えば、約85°以下、約80°以下、約75°以下、約70°以下、約65°以下、約60°以下、例えば、約55°以下、約50°以下、約45°以下、約40°以下、約35°以下、約30°以下、約25°以下、約20°以下、例えば、約15°以下、約10°以下、またはさらには約5°以下であり得る。所定の回転配向は、上述の任意の最小角度と最大角度との間の範囲内であり得ることが理解されるであろう。
図8Bは、三角形の二次元形状を有する成形研磨粒子802を含む研磨物品800の一部分の斜視図を含む。示されるように、研磨物品800は、成形研磨粒子802がバッキング801の幅を決める横方向軸781に対する第1の回転配向を含むように、第1の位置812においてバッキング801に重なっている成形研磨粒子802を含み得る。成形研磨粒子の所定の配向のある特定の態様は、示されるように、x、y、zの三次元軸を参照して説明することができる。例えば、成形研磨粒子802の所定の長手方向配向は、バッキング801の長手方向軸780に平行に延在しているy軸に対する成形研磨粒子802の位置を参照して説明することができる。さらに、成形研磨粒子802の所定の横方向配向は、バッキング801の横方向軸781に平行に延在しているx軸上の成形研磨粒子の位置を参照して説明することができる。さらに、成形研磨粒子802の所定の回転方向は、成形研磨粒子802の側面833の中心点821を通って延在する分断軸831に関して画定され得る。注目すべきことに、成形研磨粒子802の側面833は、バッキング801に直接的または間接的に接続され得る。具体的な実施形態では、分断軸831は、例えば、横方向軸781に平行に延在するx軸を含む、任意の好適な参照軸と角度をなし得る。成形研磨粒子802の所定の回転配向は、x軸と分断軸831との間に形成される回転角として説明することができ、この回転角は図8Bにおいて角度841として示されている。注目すべきことに、複数の成形研磨粒子を研磨物品のバッキングに制御して配置することにより、研磨物品の性能の改善を促進することができる。
図9は、ある実施形態による、研削方向に対して所定の配向特徴を有する成形研磨粒子を含む研磨物品の一部分の斜視図を含む。一実施形態において、研磨物品900は、別の成形研磨粒子903に対して及び/または研削方向985に対して所定の配向を有する、成形研磨粒子902を含んでもよい。研削方向985は、材料除去操作時に研磨物品を加工対象物に対して動かすことが意図される方向であり得る。具体的な事例では、研削方向985は、バッキング901の寸法に対して画定され得る。例えば、一実施形態において、研削方向985は、バッキングの横方向軸981に実質的に垂直であり、バッキング901の長手方向軸980に実質的に平行であり得る。成形研磨粒子902の所定の配向特徴により、成形研磨粒子902と加工対象物との最初の接触表面が画定され得る。例えば、成形研磨粒子902は、主表面963及び964と、それぞれ主表面963と964との間に延在し得る側面965及び966とを含み得る。成形研磨粒子902の所定の配向特徴により、主表面963が材料除去操作時に成形研磨粒子902の他の表面よりも前に加工対象物と最初に接触するように構成されるように、粒子902が配置され得る。そのような配向が、研削方向985に対する主表面の配向と見なされ得る。より具体的には、成形研磨粒子902は、研削方向985に対して特定の配向を有する分断軸931を有し得る。例えば、示されるように、研削方向985のベクトルと分断軸931とは、互い実質的に垂直である。成形研磨粒子にはバッキングに対するあらゆる範囲で所定の回転方向が企図されるため、研削方向985に対する成形研磨粒子の配向にもあらゆる範囲が企図され、また利用され得る。
成形研磨粒子903は、成形研磨粒子902と比較して1つ以上の異なる所定の配向特徴及び研削方向985を有し得る。示されるように、成形研磨粒子903は、それぞれが側面971及び972により接合され得る、主表面991及び992を含み得る。さらに、示されるように、成形研磨粒子903は、研削方向985のベクトルに対して特定の角度を成す分断軸973を有し得る。示されるように、成形研磨粒子903の分断軸973は、研削軸973と研削方向985との間の角度が事実上0度になるように、研削方向985と実質的に平行な配向を有し得る。したがって、成形研磨粒子903の所定の配向特徴は、成形研磨粒子903の他の表面のいずれよりも前に、側面972が加工対象物と最初に接触することを促進する。成形研磨粒子903のそのような配向が、研削方向985に対する側面の配向と見なされ得る。
さらに、1つの非限定的な実施形態では、研磨物品は、バッキング、研削方向、及び/または互いに対して、1つ以上の所定の分布で配置され得る、1つ以上の成形研磨粒子群を含み得ることが理解されるであろう。さらに、1つ以上の成形研磨粒子群は、本明細書に記載のように、研削方向に対して所定の配向を有し得る。さらに、本明細書の研磨物品は、1つ以上の成形研磨粒子群を有し得、これらの群のそれぞれが、研削方向に対して異なる所定の配向を有する。研削方向に対して異なる所定の配向を有する成形研磨粒子の群を用いることで、研磨物品の性能の改善を促進することができる。
図10は、ある実施形態による研磨物品の一部分の上面図を含む。具体的には、研磨物品1000は、複数の成形研磨粒子を含む第1の群1001を含み得る。示されるように、成形研磨粒子は、所定の分布を画定するように、バッキング101上で互いに対して配置され得る。より具体的には、所定の分布は、上から見られるように、パターン1023の形態であってもよく、より具体的には、形状が三角形の二次元アレイを画定していてもよい。さらに示されるように、第1の群1001は、バッキング101を覆う所定のマクロ形状1031を画定して研磨物品1000に配置され得る。ある実施形態によると、マクロ形状1031は、上から見た場合に特定の二次元形状を有し得る。一部の例示的な二次元形状としては、多角形、楕円形、数字、ギリシャ文字、ラテン文字、ロシア語アルファベット、アラビア文字、漢字、複雑な形状、不規則な形状、デザイン、これらの任意の組み合わせを挙げることができる。具体的な事例では、特定のマクロ形状を有する群を形成することにより、研磨物品の性能の改善を促進することができる。
さらに示されるように、研磨物品1000は、互いに対してバッキング101の表面に配置され、所定の分布を画定し得る、複数の成形研磨粒子を含む群1004を含み得る。注目すべきことに、所定の分布には、パターン422を画定する、より具体的にはほぼ四辺形のパターンを画定する、複数の成形研磨粒子の配置が含まれ得る。示されるように、群1004により、研磨物品1000の表面上にマクロ形状1034が画定され得る。一実施形態において、群1004のマクロ形状1034は、例えば、研磨物品1000の表面を上から見て多角形、より具体的にはほぼ四辺形(ダイヤモンド形)を含む、上から見て二次元形状を有し得る。図10の示される実施形態では、群1001は、群1004のマクロ形状1034と実質的に同じであるマクロ形状1031を有し得る。しかしながら、他の実施形態では、様々な異なる群が、研磨物品の表面に使用され得ること、かつより具体的には、異なる群のそれぞれが互いに異なるマクロ形状を有することが理解されるであろう。
さらに示されるように、研磨物品は、群1001、1002、1003、及び1004を含み得、これらは、群1001〜1004間に延在するチャネル領域1021及び1024によって分離され得る。具体的な事例では、チャネル領域1021及び1024は、成形研磨粒子を実質的に含まなくてもよい。さらに、チャネル領域1021及び1024は、群1001〜1004の間で液体を移動させるように構成され、研磨物品の削り屑除去及び研削性能をさらに改善し得る。さらに、ある特定の実施形態では、研磨物品1000には、群1001〜1004の間に延在するチャネル領域1021及び1024が含まれ得、ここで、チャネル領域1021及び1024は、研磨物品1000の表面にパターン形成されてもよい。具体的な事例では、チャネル領域1021及び1024は、研磨物品の表面に沿って延在する規則的かつ反復する特徴部アレイを表し得る。
本明細書の実施形態の固定研磨物品は、様々な材料除去操作に用いることができる。例えば、本明細書の固定研磨物品は、加工対象物に対して固定研磨物品を動かすことによって、加工対象物から材料を除去する方法において用いることができる。固定研磨体と加工対象物との間の相対移動により、加工対象物の表面からの材料の除去を促すことができる。無機材料、有機材料、及びこれらの組み合わせを含む加工対象物を含むがこれらに限定されない様々な加工対象物を、本明細書の実施形態の固定研磨物品を用いて改変させることができる。具体的な実施形態では、加工対象物には、金属合金等の金属が含まれ得る。1つの具体的な事例では、加工対象物は、金属または金属合金、例えばステンレス鋼から本質的になってもよい。
実施例1
4つの成形研磨粒子サンプルを、性能の比較のために試験した。第1のサンプルであるサンプルS1を、まず、およそ45〜50重量%のベーマイトを含む混合物から形成した。ベーマイトは、Sasol CorpからCatapal Bとして入手し、Catapal Bと脱イオン水及び硝酸との30重量%混合物をオートクレーブすることによって改変させた。硝酸とベーマイトの比は、オートクレーブ内において、ならびに5分間〜24時間の範囲の時間で100℃〜250℃において処理すると、およそ0.025であった。オートクレーブしたCatapal Bのゾルを、従来的な手段により乾燥させた。Sasol CorpからDisperalとして市販されている代替的なベーマイトを用いてもよい。ベーマイトを、混合物の総アルミナ含量に対して1%のαアルミナシードと混合し、撒いた。αアルミナシードは、例えば、米国特許第4,623,364号に記載されている従来技術を用いてコランダムをミリングすることによって作製した。混合物には、混合物の所望される粘度に応じて、45〜50重量%の水及び2.5〜7重量%の追加の硝酸が含まれており、これらはゲル混合物を形成するために使用された。成分を、従来的な設計の遊星型ミキサで混合し、混合物からガス要素(例えば、気泡)を除去するために減圧下で混合した。
ゲル化させた後、混合物を、ステンレス鋼製の生産用治具の開口部に手作業で入れた。生産用治具の開口部は、生産用治具の全厚みを通して開口路が延在するように、生産用治具の両側が開放されていた。生産用治具の穴または開口部は、本明細書に提供される粒子の形状とほぼ同じ形状を有していた。全てのサンプルは、サンプルS7を除くステンレス鋼製の生産用治具で作製され、このS7は、スチール製の生産用治具で作製された。生産用治具の開口部の表面を、オリーブ油の滑沢剤でコーティングして、生産用治具から成形研磨粒子前駆体を容易に除去できるようにした。ゲルを、生産用治具の開口部に入れ、少なくとも12時間室温で乾燥させた。乾燥させた後、成形研磨粒子の前駆体をスクリーンから除去し、1250〜1400℃でおよそ10分間焼結させた。
サンプルS1の成形研磨粒子は、二次元形状が図27の画像に示されるような等辺三角形であり、平均で幅が約1400ミクロンであり、高さがおよそ300ミクロンであった。本体は、1ミクロン未満の平均粒度のシードゾルゲルアルミナ材料から本質的に形成されていた。サンプルS1の成形研磨粒子は、平均強度がおよそ847MPaであり、平均先端部鋭度がおよそ20ミクロンであり、形状指数がおよそ0.5であり、3SFがおよそ1.7であった。
第2のサンプルであるサンプルS2を、サンプルS1の成形研磨粒子を形成するのに使用したものと同じプロセスを用いて形成した。サンプルS2には、図28の画像に示される五角形の二次元形状を有する成形研磨粒子が含まれていた。本体は、平均の幅がおよそ925ミクロンであり、高さがおよそ300ミクロンであった。本体は、1ミクロン未満の平均粒度のシードゾルゲルアルミナ材料から本質的に形成されていた。サンプルS2の成形研磨粒子は、平均強度がおよそ847MPaであり、平均先端部鋭度が20ミクロンであり、形状指数がおよそ0.5であり、3SFがおよそ1.7であった。
第3のサンプルであるサンプルS3を、サンプルS1の成形研磨粒子を形成するのに使用したものと同じプロセスを用いて形成した。サンプルS3には、図29の画像に示されるような頂部が切り取られた傾斜した二次元形状を有する成形研磨粒子が含まれる。本体は、1ミクロン未満の平均粒度のシードゾルゲルアルミナ材料から本質的に形成されていた。本体は、平均の幅がおよそ925ミクロンであり、高さがおよそ300ミクロンであった。サンプルS3の成形研磨粒子は、平均強度がおよそ847MPaであり、平均先端部鋭度が20ミクロンであり、形状指数がおよそ0.63であり、3SFがおよそ2.7であった。
第4のサンプルであるサンプルCS4は、3M Corporationから3M984Fとして市販されている従来の成形研磨粒子であった。本体は、平均の幅が1400ミクロンであり、高さがおよそ300ミクロンであった。サンプルCS4の成形研磨粒子は、希土類元素でドーピングしたαアルミナ組成物を有し、平均の先端部鋭度がおよそ20ミクロンであり、平均強度がおよそ606MPaであり、形状指数が0.5であり、3SFがおよそ1.2であった。図30は、サンプルCS4の成形研磨粒子の画像を含む。
全てのサンプルを、主表面配向及び側面配向で単粒研削試験(SGGT)により試験した。SGGTを行う際、単一の成形研磨粒子を、エポキシ結合材料によって砂粒ホルダに保持する。成形研磨粒子を所望の配向(すなわち、主表面配向または側面配向)で固定し、22m/秒のホイール速度及び30ミクロンの初期スクラッチ深度を用いて、8インチのスクラッチ長さで304ステンレス鋼の加工対象物の上を移動させる。成形研磨粒子により、加工対象物に断面積(AR)を有する溝ができる。各サンプルセットについて、それぞれの成形研磨粒子を8インチの長さに15回通し、各配向について10個の個別の粒子を試験し、結果を分析する。試験により、加工対象物の表面に平行な方向及び溝の方向で砂粒が加工対象物に与える接線力を測定し、スクラッチ長さの始めから終わりまでの溝の断面積の正味の変化を測定して、成形研磨粒子の摩耗を判定する。各通過毎の溝の断面積の正味の変化を測定してもよい。SGGTについては、溝の正味の断面積は、表面の下の溝の断面積と、表面の上に変位した材料の断面積との間の差により定義される。性能(Ft/A)は、接線力と溝の正味の断面積との比として定義される。
SGGTは、加工対象物に対して2つの異なる配向の成形研磨粒子を用いて行う。SGGTを、主表面配向(すなわち、図18の「前方」)の第1の成形研磨粒子サンプルセットで行い、ここで、各成形研磨粒子の主表面は、主表面が加工対象物への研削を開始するように、研削方向に対して垂直に配向される。主表面配向にある成形研磨粒子サンプルセットを用いたSGGTの結果により、主表面配向の成形研磨粒子の研削効率の測定が可能となる。
SGGTを、側面配向(すなわち、図18の「側面」)の第2の成形研磨粒子サンプルセットでも行い、ここで、各成形研磨粒子の側面は、側面が加工対象物への研削を開始するように、研削方向に対して垂直に配向される。側面配向にある成形研磨粒子サンプルセットを用いたSGGTの結果により、側面配向の成形研磨粒子の研削効率の測定が可能となる。
図18には、加工対象物から除去された総面積当たりの力の中央値のプロットが含まれており、これは、前面(すなわち、主表面配向)と側面(すなわち、側面配向)の配向での使用の全てに関して、SGGTにより導出されたデータを表す。総面積当たりの力の中央値は、成形研磨粒子の研削効率の尺度であり、除去された総面積当たりの力が小さいほど、研削能力がより効率的であることを示す。示されるように、サンプルS3が、試験した全てのサンプルの中で最も良い性能を示した。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、サンプルS3の強度、先端部鋭度、形状指数、及び可能性としては成形研磨粒子の高さの組み合わせは、他の全てのサンプルよりも優れており、これは、サンプルS3が最も効率的な研削性能を示したためである。1つの理論では、サンプルS1及びS2は、先端部鋭度及び形状指数の観点からは強度が低すぎ、したがって、サンプルS3と比較して研削性能があまり好適でないことにつながっていると見られる。サンプルS4は、砂粒があまりに容易に破断したため、特定の先端部鋭度及び形状指数と組み合わせるには低すぎる強度を有すると見られる。
実施例2
4つの成形研磨粒子サンプルを作製し、SGGTでのそれらの性能を比較した。第1及び第2のサンプルは、上述の実施例1のサンプルS1及びS3である。
第5のサンプルであるサンプルS5は、ゲル混合物をダイの下を移動する生産用治具の開口部に押し出すためのダイを含む機械を使用して形成した。これらの砂粒を使用して研磨布紙サンプルを形成した。サンプルS5には、等辺三角形の二次元形状を有し、平均の幅がおよそ1400であり、高さがおよそ300ミクロンである、成形研磨粒子が含まれていた。サンプルS5の成形研磨粒子は、平均強度が847MPaであり、平均先端部鋭度がおよそ80ミクロンであり、形状指数がおよそ0.5であり、3SFがおよそ6.8であるシードゾルゲルアルミナ材料から作製した。図19には、サンプルS5からの代表的な成形研磨粒子の画像が含まれる。
第6のサンプルであるサンプルS6を、サンプルS5の成形研磨粒子を形成するのに使用したものと同じプロセスを用いて形成した。サンプルS6には、等辺三角形の二次元形状を有し、平均の幅がおよそ1400であり、高さがおよそ300ミクロンである、成形研磨粒子が含まれていた。サンプルS6の成形研磨粒子は、平均強度が847MPaであり、平均先端部鋭度がおよそ250ミクロンであり、形状指数がおよそ0.5であり、3SFがおよそ21.2であるシードゾルゲルアルミナ材料から作製した。図20には、サンプルS6からの代表的な成形研磨粒子の画像が含まれる。
サンプルのそれぞれを、SGGTで試験した。図21には、加工対象物から除去された総面積当たりの力の中央値のプロットが含まれており、これは、前面(すなわち、主表面配向)と側面(すなわち、側面配向)の配向での使用の全てに関して、SGGTにより導出されたデータを表す。サンプルS1は、面積当たりの力の中央値が7.7kN/mmであり、サンプルS3は、面積当たりの力の中央値が3.6kN/mmであり、サンプルS5は、面積当たりの力の中央値が15.7kN/mmであり、サンプルS6は、面積当たりの力の中央値が22kN/mmであった。データにより示されるように、サンプルS3が、特にサンプルS5及びS6と比較して、著しく低い面積当たりの力の中央値を示し、最も効率的な研削特性を示した。
実施例3
第7のサンプルであるサンプルS7を、まず、ベーマイトと、水、4重量%の硝酸、及び最大1%のαアルミナシードを含むゲルから形成した。ベーマイトの固体負荷量は、ゲルの総重量の45〜50重量%であった。ゲルを、所望の形状を有する成形研磨粒子を有するスクリーンの開口部に入れた。スクリーンはステンレス鋼製であった。ゲルをスクリーンの開口部に入れる前に、開口部の側面に、剥離剤として油をスプレーした。成形した後、乾燥させた成形研磨粒子を、およそ1000℃でか焼させる。マグネシアを含有するMg(NO化合物を水中に溶解させて、マグネシア添加剤を作製した。およそ240gのアルミナ質材料に、十分な量のマグネシア添加剤を含浸させて、およそ1360℃で10分間焼結させた後に2.5重量%のMgO及び97.5重量%のαアルミナを有する成形研磨粒子を作製した。
サンプルS7及びCS5の研磨粒子を、それぞれ、研磨布紙物品CAS1及びCAS2に形成した。サンプルCAS1及びCAS2は、以下に示す同じ構成を有していた。1連当たり47ポンドの仕上げ布紙のバッキングを入手し、表4に提供されるフェノールホルムアルデヒド樹脂を含むメイク配合物でコーティングした。静電沈着プロセスを使用して、1連当たり41ポンドのサンプルS7またはCS5からの研磨粒子を、メイクコートを有するバッキングに適用した。構造体を80℃で2時間、炉内で乾燥させた。メイクコートは、表4に示される構成成分の合計が100%となるように作製されることが理解されるであろう。
研磨布紙構造体を、次いで、表5に示される配合を有するサイズコートでコーティングした。構築物は、最終浸漬温度100〜120℃に設定した炉内で熱処理し、その中でサンプルをおよそ20〜30分間保持した。サイズコートは、表5に示される構成成分の合計が100%となるように作製されることが理解されるであろう。
研磨布紙サンプルを、次いで、炉の温度がおよそ110〜120℃の最終浸漬温度に設定された炉内に入れて、熱処理を受けさせ、サンプルをそこでおよそ10〜12時間保持した。
以下の表6に示される配合を有するスーパーサイズコートを、次いで、サンプルCAS1及びCAS2に適用し、サイズコートと同じ方式で処理した。スーパーサイズコートは、表6に示される構成成分の合計が100%となるように作製されることが理解されるであろう。
3つの異なる研磨布紙サンプルCAS1及びCAS2のそれぞれを、表7に概説される条件を用いて標準的な研削試験により試験した。注目すべきことに、各場合で2つの研磨布紙サンプルを試験して、結果を得た。
上述の試験の結果を、累積除去材料当たりの比研削エネルギーを示す図22に示し、これは、同じ試験プロトコル下でサンプルの全てに対して導出されたデータを表す。データが示すように、サンプルCAS1は、その全寿命にわたり、サンプルCAS2と比較してある程度低い特定の研削エネルギーを示した。
実施例4
第8のサンプルであるサンプルS8を、まず、ベーマイトと、水、4重量%の硝酸、及び最大1%のαアルミナシードを含むゲルから形成した。ベーマイトの固体負荷量は、ゲルの総重量の45〜50重量%であった。ゲルを、所望の形状を有する成形研磨粒子を有するスクリーンの開口部に入れた。スクリーンはステンレス鋼製であった。ゲルをスクリーンの開口部に入れる前に、開口部の側面に、剥離剤として油をスプレーした。成形した後、乾燥させた成形研磨粒子を、およそ1000℃でか焼させた。塩基性炭酸ジルコニウム(ZBC)溶液を、46.1gのZBCを61gの28重量%HNO溶液中に溶解させて調製した。およそ170gのアルミナ質材料に、10.8gの硝酸マグネシウム六水和物、及び48.2gの脱イオン水中に溶解させた13.6gのZBC溶液から作製した一次添加組成物を含浸させた。含浸材料を80℃でおよそ12時間乾燥させる。次いで、成形された含浸粒子をおよそ1360℃で焼結させた。
サンプルS8及びCS5を、上述の実施例3に記載の方式で、それぞれ、研磨布紙物品CAS3及びCAS4に形成した。
図23には、累積除去材料当たりの比研削エネルギーが示され、これは、同じ試験プロトコル下で両方のサンプルの試験から導出されたデータを表す。データが示すように、サンプルCAS4は、その全寿命にわたり、サンプルCAS3と比較してある程度低い特定の研削エネルギーを示した。
本出願は、先端技術からの脱却を示す。従来的な成形研磨粒子は、以前、可能な限り鋭利な隅部及び縁部を有する三角形状の結晶粒を作製することに焦点を当てていた。しかしながら、様々な形状及び微細構造を有する成形研磨粒子の実証研究を通じて、ある特定の結晶粒特性(例えば、先端部鋭度、強度、及び形状指数)には相互関係があると見られ、これらを互いに関して制御することによって成形研磨粒子の性能の改善をもたらすことができることが発見された。さらに、本明細書に示されるように、高さもまた関連し得る。注目すべきことに、本出願では、必ずしも最も鋭利な特性を有する成形研磨粒子を作製しなくてもよいが、代わりに、先端部鋭度、強度、形状指数、及び高さを含む結晶粒特性の組み合わせの1つ以上を互いに対して制御することにより、従来の成形研磨粒子を上回って、成形研磨粒子の研削性能を改善することができることに留意されたい。具体的には、形状指数により、本体の全体的な形状及び研削時に応力が本体全体にどのように分布するかを定義することができ、好適な先端部鋭度及び強度と組み合わせると、鋭利な先端部を有する従来の三角形状の成形研磨粒子よりも改善された結果をもたらし得ることに留意されたい。さらに、完全にはわかっておらず、また特定の理論に束縛されるものではないとはいえ、本明細書に記載される実施形態のこれらの特性のうちの1つまたは組み合わせが、研磨布紙及び結合研磨体といった固定研磨体におけるこれらの粒子の注目すべき予想外の性能を促進すると考えられる。例えば、ある特定の実験的証拠により、ある特定の添加剤を添加することによる微細構造の改変を効果的に用いて、本体の強度を変化させることができ、これは、他の結晶粒特性と関連して制御することにより、通常予測されるであろうものよりも著しく改善された結果を有する成形研磨粒子の形成を促進することができることが示唆される。
明確さのために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されるある特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈において記載される様々な特徴は、別個に提供されてもよく、また任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記述される値についての言及は、その範囲内のあらゆる値を含む。
利益、他の利点、及び問題に対する解決策が、特定の実施形態に関連して上記に説明されている。しかしながら、利益、利点、問題に対する解決策、ならびに任意の利益、利点、及び解決策をもたらし得るか、もしくはそれらがより顕著となり得る任意の特徴(複数可)は、いずれかまたは全ての特許請求に関する極めて重要な特徴、必要な特徴、または必須の特徴と見なされるものではない。
本明細書に記載される実施形態の詳述及び図示は、様々な実施形態の構造の一般的な理解を提供することを意図する。詳述及び図示は、本明細書に記載される構造または方法を用いた装置及びシステムの要素及び特徴部の全ての徹底的かつ包括的な説明の役割を果たすことを意図するものではない。別個の実施形態が、単一の実施形態において組み合わされて提供されてもよく、また逆に、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈において記載されている様々な特徴が、別個または任意の部分的組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記述される値についての言及は、その範囲内のあらゆる値を含む。多数の他の実施形態は、本明細書を読みさえすれば当業者には明らかとなり得る。他の実施形態を使用すること、また本開示から導出することが可能であり、結果として、構造的置換、論理的置換、または別の変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされてもよい。したがって、本開示は、制限的というよりは例示的であると見なされるものである。
図面と組み合わせた説明が、本明細書に開示される教示の理解を助けるために提供される。以下の考察は、本教示の具体的な実装及び実施形態に焦点を当てる。この焦点は本教示の説明を補助するために提供されるものであり、本教示の範囲または適用性に対する制限として解釈されるものではない。しかしながら、他の教示が本明細書に用いられ得ることも確実である。
本明細書において、「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「有する」、またはこれらの任意の他の変化形は、排他的でない包含範囲に適用されることが意図される。例えば、特徴の一覧を含む方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの特徴に限定されず、明示的に列挙されていいないか、またはそのような方法、物品、もしくは装置に固有でない、他の特徴も含み得る。さらに、別途明示的に示されない限り、「または」は、包含的なまたはを指し、排他的なまたはを指すものではない。例えば、条件AまたはBは、以下のうちの任意のもので満たされる:Aが真であり(すなわち存在し)かつBが偽である(すなわち存在しない)、Aが偽であり(すなわち存在しない)かつBが真である(すなわち存在する)、ならびにA及びBの両方が真である(すなわち存在する)。
さらに、「1つの(a)」または「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載される要素及び構成要素を説明して用いられる。これは、単に便宜上行われるにすぎず、本発明の範囲の一般的な感覚を提供するものである。この記述は、1つまたは少なくとも1つを含むことが読み取られるものであり、それが明らかにそうでないことを意味しない限り、単数形は複数形も含み、逆もまた同様である。例えば、単一の項目が本明細書に記載される場合、1つを上回る項目が、単一の項目の代わりに用いられてもよい。同様に、1つを上回る項目が本明細書に記載される場合、単一の項目が1つを上回る項目の代わりに用いられてもよい。
別途定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって広く理解されているものと同じ意味を有する。材料、方法、及び実施例は、例示にすぎず、制限することを意図するものではない。本明細書に記載されていない範囲については、特定の材料及び処理動作に関して多くの詳細は、従来的であり、参考文書において、また構造の分野及び対応する製造分野内の他の情報源において見出すことができる。
上述の主題は、例示的であると見なされ、制限的と見なされるものではなく、添付の特許請求の範囲は、全ての該当する修正形、強化形、及び他の実施形態を含むことが意図され、これらは、本発明の真の範囲内に含まれる。したがって、法律が許す最大の範囲で、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの同等物に関する許容される最も広い解釈により決定され、前述の詳細な説明によって制限または限定されるものではない。
本開示の要約は、特許法に準拠して提供され、特許請求の範囲を解釈するため、またはその範囲または意味を制限するために使用されるものではないと理解して提出される。加えて、前述の図面の簡単な説明において、様々な特徴部は、本開示を簡素化する目的で、一緒にまとめられてもよく、または単一の実施形態で記載されてもよい。本開示は、特許請求の実施形態が、各請求項に明示的に記載されたものよりも多くの特徴を要するという意図を反映すると解釈されるものではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が示すように、発明の主題は、開示される実施形態のうちの任意のものの全ての特徴よりも少ないものを対象としてもよい。したがって、以下の特許請求の範囲は、図面の簡単な説明に組み込まれ、各請求項は別個に特許請求される主題を定めるものとして独立している。
項目1.成形研磨粒子であって、
第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数、及び本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約4重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を含む、成形研磨粒子。
項目2.成形研磨粒子であって、
第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を含み、本体は、実質的に三角形の二次元形状、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種、及び少なくとも約350MPaから約600MPa以下の範囲内の強度を有する、成形研磨粒子。
項目3.成形研磨粒子であって、
第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を含み、本体は、実質的に三角形の二次元形状、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を有し、本体は、結晶粒を含む多結晶性材料を含み、平均粒度は、約1ミクロン以下である、成形研磨粒子。
項目4.成形研磨粒子であって、
第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、本体は、実質的に三角形の二次元形状を有し、本体は、アルミナ及びマグネシウムから本質的になる、成形研磨粒子。
項目5.成形研磨粒子であって、
第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、本体は、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を含み、本体は、本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のジルコニウム含有種を含む、成形研磨粒子。
項目6.成形研磨粒子であって、
第1の主表面と、第2の主表面と、第1の主表面と第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、本体は、実質的に三角形の二次元形状を有し、本体は、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から5重量%以下の範囲の第1のドーパント材料を含み、本体は、本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約5重量%以下の範囲の第2のドーパント材料を含み、第1のドーパント材料は、第2のドーパント材料とは異なる、成形研磨粒子。
項目7.本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数を有し、形状指数は、およそ0.5である、項目1〜6のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目8.本体は、少なくとも約360MPa、少なくとも約370MPa、少なくとも約380MPa、少なくとも約390MPa、少なくとも約400MPa、少なくとも約410MPa、少なくとも約420MPa、少なくとも約430MPa、少なくとも約440MPa、少なくとも約450MPa、少なくとも約460MPa、少なくとも約470MPa、少なくとも約480MPaの強度を有する、項目1〜7のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目9.本体は、約590MPa以下、約580MPa以下、約570MPa以下、約560MPa以下、約550MPa以下、約540MPa以下、約530MPa以下、約520MPa以下の強度を有する、項目1〜8のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目10.本体は、約80ミクロン以下から少なくとも約1ミクロンの範囲内の先端部鋭度を有する、項目1〜9のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目11.本体は、約78ミクロン以下、約76ミクロン以下、約74ミクロン以下、約72ミクロン以下、約70ミクロン以下、約68ミクロン以下、約66ミクロン以下、約64ミクロン以下、約62ミクロン以下、約60ミクロン以下、約58ミクロン以下、約56ミクロン以下、約54ミクロン以下、約52ミクロン以下、約50ミクロン以下、約48ミクロン以下、約46ミクロン以下、約44ミクロン以下、約42ミクロン以下、約40ミクロン以下、約38ミクロン以下、約36ミクロン以下、約34ミクロン以下、約32ミクロン以下、約30ミクロン以下、約28ミクロン以下、約26ミクロン以下、約24ミクロン以下、約22ミクロン以下、約20ミクロン以下、約18ミクロン以下、約16ミクロン以下、約14ミクロン以下、約12ミクロン以下、約10ミクロン以下の先端部鋭度を有する、項目3及び18のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目12.本体は、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約4ミクロン、少なくとも約6ミクロン、少なくとも約8ミクロン、少なくとも約10ミクロン、少なくとも約12ミクロン、少なくとも約14ミクロン、少なくとも約16ミクロン、少なくとも約18ミクロン、少なくとも約20ミクロン、少なくとも約22ミクロン、少なくとも約24ミクロン、少なくとも約26ミクロン、少なくとも約28ミクロン、少なくとも約30ミクロン、少なくとも約32ミクロン、少なくとも約34ミクロン、少なくとも約36ミクロン、少なくとも約38ミクロン、少なくとも約40ミクロン、少なくとも約42ミクロン、少なくとも約44ミクロン、少なくとも約46ミクロン、少なくとも約48ミクロン、少なくとも約50ミクロン、少なくとも約52ミクロン、少なくとも約54ミクロン、少なくとも約56ミクロン、少なくとも約58ミクロン、少なくとも約60ミクロン、少なくとも約62ミクロン、少なくとも約64ミクロン、少なくとも約66ミクロン、少なくとも約68ミクロン、少なくとも約70ミクロンの先端部鋭度を有する、項目1〜11のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目13.本体は、約0.7から約1.7の範囲内の鋭度−形状−強度係数(3SF)を有する、項目1〜12のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目14.本体は、少なくとも約0.72、少なくとも約0.75、少なくとも約0.78、少なくとも約0.8、少なくとも約0.82、少なくとも約0.85、少なくとも約0.88、少なくとも約0.90、少なくとも約0.92、少なくとも約0.95、少なくとも約0.98の3SFを有する、項目1〜13のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目15.本体は、約1.68以下、約1.65以下、約1.62以下、約1.6以下、約1.58以下、約1.55以下、約1.52以下、約1.5以下、約1.48以下、約1.45以下、約1.42以下、約1.4以下、約1.38以下、約1.35以下、約1.32以下、約1.3以下、約1.28以下、約1.25以下、約1.22以下、約1.2以下、約1.18以下、約1.15以下、約1.12以下、約1.1以下の3SFを有する、項目1〜14のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目16.本体は、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約0.7重量%、少なくとも約0.8重量%、少なくとも約0.9重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.1重量%、少なくとも約1.2重量%、少なくとも約1.3重量%、少なくとも約1.4重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約1.6重量%、少なくとも約1.7重量%、少なくとも約1.8重量%、少なくとも約1.9重量%、少なくとも約2重量%、少なくとも約2.1重量%、少なくとも約2.2重量%、少なくとも約2.3重量%、少なくとも約2.4重量%、少なくとも約2.5重量%の含量のマグネシウム含有種を含む、項目1〜15のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目17.本体は、少なくとも約少なくとも約2.1重量%、少なくとも約2.2重量%、少なくとも約2.3重量%、少なくとも約2.4重量%、少なくとも約2.5重量%の含量のマグネシウム含有種を含む、項目1〜16のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目18.本体は、約4.9重量%以下、約4.8重量%以下、約4.7重量%以下、約4.6重量%以下、約4.5重量%以下、約4.4重量%以下、約4.3重量%以下、約4.2重量%以下、約4.1重量%以下、約4重量%以下、約3.9重量%以下、約3.8重量%以下、約3.7重量%以下、約3.6重量%以下、約3.5重量%以下、約3.4重量%以下、約3.3重量%以下、約3.2重量%以下、約3.1重量%以下、約3重量%以下、約2.9重量%以下、約2.8重量%以下、約2.7重量%以下、約2.6重量%以下、約2.5重量%以下の含量のマグネシウム含有種を含み得る、項目1〜17のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目19.本体は、約3.9重量%以下、約3.8重量%以下、約3.7重量%以下、約3.6重量%以下、約3.5重量%以下、約3.4重量%以下、約3.3重量%以下、約3.2重量%以下、約3.1重量%以下、約3重量%以下、約2.9重量%以下、約2.8重量%以下、約2.7重量%以下、約2.6重量%以下、約2.5重量%以下の含量のマグネシウム含有種を含み得る、項目1〜18のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目20.本体は、アルミナ及びマグネシウム含有種から本質的になる、項目1〜19のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目21.本体は、本体の総重量の少なくとも約95重量%、少なくとも約95.1重量%、少なくとも約95.2重量%、少なくとも約95.3重量%、少なくとも約95.4重量%、少なくとも約95.5重量%、少なくとも約95.6重量%、少なくとも約95.7重量%、少なくとも約95.8重量%、少なくとも約95.9重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約96.1重量%、少なくとも約96.2重量%、少なくとも約96.3重量%、少なくとも約96.4重量%、少なくとも約96.5重量%、少なくとも約96.6重量%、少なくとも約96.7重量%、少なくとも約96.8重量%、少なくとも約96.9重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約97.1重量%、少なくとも約97.2重量%、少なくとも約97.3重量%、少なくとも約97.4重量%、少なくとも約97.5重量%のアルミナを含む、項目1〜20のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目22.本体は、本体の総重量の約99.5重量%以下、約99.4重量%以下、約99.3重量%以下、約99.2重量%以下、約99.1重量%以下、約99重量%以下、約98.9重量%以下、約98.8重量%以下、約98.7重量%以下、約98.6重量%以下、約98.5重量%以下、約98.4重量%以下、約98.3重量%以下、約98.2重量%以下、約98.1重量%以下、約98重量%以下、約97.9重量%以下、約97.8重量%以下、約97.7重量%以下、約97.6重量%以下、約97.5重量%以下のアルミナを含む、項目1〜21のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目23.本体は、結晶粒を含む多結晶性材料を含み、平均粒度は、約1ミクロン以下、約0.9ミクロン以下、約0.8ミクロン以下、約0.7ミクロン以下、約0.6ミクロン以下である、項目1〜22のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目24.平均粒度は、少なくとも約0.01ミクロン、少なくとも約0.05ミクロン、少なくとも約0.06ミクロン、少なくとも約0.07ミクロン、少なくとも約0.08ミクロン、少なくとも約0.09ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.12ミクロン、少なくとも約0.15ミクロン、少なくとも約0.17ミクロン、少なくとも約0.2ミクロンである、項目1〜23のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目25.本体は、結合剤を本質的に含まず、本体は、有機材料を本質的に含まず、本体は、希土類元素を本質的に含まず、本体は、鉄を本質的に含まない、項目1〜24のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目26.本体は、シードゾルゲルから形成される、項目1〜25のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目27.本体は、実質的に三角形の二次元形状を有する、項目1〜26のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目28.本体は、固定研磨体の一部として基材に連結されており、固定研磨物品は、結合研磨物品、研磨布紙物品、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、項目1〜27のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目29.基材はバッキングであり、バッキングは織布材料を含み、バッキングは不織布材料を含み、バッキングは有機材料を含み、バッキングはポリマーを含み、バッキングは、布地、紙、フィルム、繊維、フリース布、バルカンファイバ、織布材料、不織布材料、ウェブ、ポリマー、樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ラテックス樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリイミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、項目1〜28のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目30.バッキングは、触媒、結合剤、硬化剤、静電防止剤、懸濁化剤、目詰まり防止剤、滑沢剤、湿潤剤、色素、増量剤、粘度調整剤、分散剤、消泡剤、及び研削剤からなる群から選択される添加剤を含む、項目1〜29のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目31.バッキングを覆う接着層をさらに含み、接着層はメイクコートを含み、メイクコートはバッキングを覆い、メイクコートはバッキングの一部分に直接結合され、メイクコートは有機材料を含み、メイクコートはポリマー材料を含み、メイクコートは、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリシロキサン、シリコーン、酢酸セルロース、ニトロセルロース、天然ゴム、デンプン、シェラック、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、項目1〜30のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目32.接着層はサイズコートを含み、サイズコートは複数の成形研磨粒子の一部分を覆い、サイズコートはメイクコートを覆い、サイズコートは複数の成形研磨粒子の一部分に直接結合され、サイズコートは有機材料を含み、サイズコートはポリマー材料を含み、サイズコートはポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリシロキサン、シリコーン、酢酸セルロース、ニトロセルロース、天然ゴム、デンプン、シェラック、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、項目1〜31のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目33.本体は、長さ(L)、幅(W)、及び高さ(h)を有し、幅>長さであり、長さ>高さ、幅>高さである、項目1〜32のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目34.高さ(H)は、少なくとも約100ミクロン、少なくとも約150ミクロン、少なくとも約175ミクロン、少なくとも約200ミクロン、少なくとも約225ミクロン、少なくとも約250ミクロン、少なくとも約275ミクロン、またはさらには少なくとも約300ミクロン。450ミクロン、例えば、少なくとも約475ミクロン、少なくとも約500ミクロン、かつ約3mm以下、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、またはさらには約800ミクロン以下、約600ミクロン以下、約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、約400ミクロン以下、約375ミクロン以下、約350ミクロン以下、約325ミクロン以下、約300ミクロン以下、約275ミクロン以下、約250ミクロン以下である、項目1〜33のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目35.幅は、少なくとも約600ミクロン、少なくとも約700ミクロン、少なくとも約800ミクロン、少なくとも約900ミクロン、かつ約4mm以下、約3mm以下、約2.5mm以下、約2mm以下である、項目1〜34のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目36.本体は、幅:長さが少なくとも約1:1かつ約10:1以下である一次アスペクト比を有する、項目1〜35のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目37.本体は、幅:高さの比によって定義される、約5:1〜約1:1の範囲内の二次アスペクト比を有する、項目1〜36のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目38.本体は、長さ:高さの比によって定義される、約6:1〜約1:1の範囲内の三次アスペクト比を有する、項目1〜37のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目39.本体は、約40%以下、約35%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約18%以下、約15%以下、約12%以下、約10%以下、約8%以下、約6%以下、約4%以下のフラッシングパーセントを有する、項目1〜38のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目40.本体は、約2以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.2以下、かつ少なくとも約0.9、少なくとも約1.0の凹み値(d)を有する、項目1〜39のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目41.本体は、本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内のジルコニウム含有種をさらに含む、請求項1〜40のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目42.本体は、少なくとも約0.6重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも約1重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも約1.5重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも約2.0重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも約2.5重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも3.0重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも3.5重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも4.0重量%のジルコニウム含有種、または少なくとも4.5重量%のジルコニウム含有種を含む、項目1〜41のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目43.本体は、約5重量%以下のジルコニウム含有種、または約4.9重量%以下のジルコニウム含有種、または4.8重量%以下のジルコニウム含有種、または4.7重量%以下のジルコニウム含有種、または4.6重量%以下のジルコニウム含有種、または4.5重量%以下のジルコニウム含有種、または4.0重量%以下のジルコニウム含有種、または3.5重量%以下のジルコニウム含有種、または3.0重量%以下のジルコニウム含有種、または2.5重量%以下のジルコニウム含有種、または2.0重量%以下のジルコニウム含有種、または1.5重量%以下のジルコニウム含有種、または1.0重量%以下のジルコニウム含有種を含む、項目1〜42のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。
項目44.ジルコニウム含有種対マグネシウム含有種の重量%比は、約1:4〜約1:1の範囲である、項目1〜43のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
項目45.ジルコニウム含有種対マグネシウム含有種の重量%比は、少なくとも約1:4、または少なくとも約1:3.5、または少なくとも約1:3、または少なくとも約1:2.5、または少なくとも1:2、または少なくとも約1:1.5、または少なくとも約1:1である、項目1〜44のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
項目46.ジルコニウム含有種対マグネシウム含有種の重量%比は、約1:1以下である、項目1〜45のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
項目47.本体は、ジルコニウム含有種をさらに含む、項目1〜46のいずれか1項目に記載の成形研磨粒子。

Claims (15)

  1. 成形研磨粒子であって、
    第1の主表面と、第2の主表面と、前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、前記本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数、及び前記本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約4重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を含む、成形研磨粒子。
  2. 成形研磨粒子であって、
    第1の主表面と、第2の主表面と、前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、前記本体は、実質的に三角形の二次元形状を有し、前記本体は、アルミナ及びマグネシウムから本質的になる、成形研磨粒子。
  3. 成形研磨粒子であって、
    第1の主表面と、第2の主表面と、前記第1の主表面と前記第2の主表面との間に延在する側面と、を備える本体を備え、前記本体は、前記本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のマグネシウム含有種を含み、前記本体は、前記本体の総重量に基づいて少なくとも約1重量%から約5重量%以下の範囲内の含量のジルコニウム含有種を含む、成形研磨粒子。
  4. 前記本体は、少なくとも約350MPaから約600MPa以下の範囲内の強度を有する、請求項1、2、及び3のうちのいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  5. 前記本体は、結晶粒を含む多結晶性材料を含み、平均粒度は、約1ミクロン以下である、請求項1、2、及び3のうちのいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  6. 前記本体は、少なくとも約0.48から約0.52以下の範囲内の形状指数を有し、前記形状指数は、およそ0.5である、請求項2及び3のうちのいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  7. 前記本体は、約80ミクロン以下から少なくとも約1ミクロンの範囲内の先端部鋭度を有する、請求項1、2、及び3のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  8. 前記本体は、約0.7から約1.7の範囲内の鋭度−形状−強度係数(3SF)を有する、請求項1、2、及び3のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  9. 前記本体は、アルミナ及びマグネシウム含有種から本質的になる、請求項1、2、及び3のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  10. 前記本体は、固定研磨体の一部として基材に連結されており、前記固定研磨物品は、結合研磨物品、研磨布紙物品、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1、2、及び3のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  11. 前記本体は、フラッシングパーセントが約40%以下である、請求項1、2、及び3のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  12. 前記本体は、ジルコニウム含有種をさらに含む、請求項1及び2のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  13. 前記ジルコニウム含有種対前記マグネシウム含有種の重量%比は、約1:4〜約1:1の範囲である、請求項12に記載の成形研磨粒子。
  14. 前記本体は、前記本体の総重量に基づいて少なくとも約0.5重量%から約5重量%以下の範囲内のジルコニウム含有種をさらに含む、請求項1及び2のいずれか1項に記載の成形研磨粒子。
  15. 前記ジルコニウム含有種対前記マグネシウム含有種の重量%比は、約1:4から約1:1の範囲である、請求項3に記載の成形研磨粒子。
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