JP2017517090A - Scrf空洞を調整するための方法および装置 - Google Patents

Scrf空洞を調整するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、低ヒステリシスで正確な低速および高速調整のための、シングルセルまたはマルチセルのSCRF空洞を調整するための方法、およびSS316LN製の装置発明に関する。SCRF空洞のための調整メカニズム(装置)は、フランジの上端とフランジの下端の運動が等しくなるように、中間で枢動する2組の平行なXリンクレバー(2)を介して互いに連結された2つの厚い角型フランジ(1)により構成され、Xリンク(2)の上端は、薄く平らなフレクシャプレート(3)を用いて、一方の角型フランジを他方の角型フランジの下端に連結され、その逆の連結も行われ、フレクシャプレート(3)は、ばね係止部(4)を有するボルトにより、Xリンク(2)および角型フランジ(1)に接合され、これらの角型フランジ(1)は、運動を伝達するプラットフォームを上部に備え、パワースクリューメカニズムを介して連結されており、直線作動(7)用のパワースクリューは、ウォームホイール(9)を用いて回転させられる。【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
[発明の技術分野]
本発明は、加速器の超伝導RF(SCRF)空洞のための調整システムに関する。より具体的には、本発明は、低ヒステリシスで正確な低速および高速調整のための、シングルセルまたはマルチセルの超伝導高周波(SCRF)空洞用のXリンク調整装置に関する。
[発明の背景]
線形加速器(LINAC)を用いる粒子加速器は、粒子を加速させるために超伝導ニオブ空洞を利用する。ニオブ空洞は、過渡温度(9.2K)未満に冷却されると超伝導状態になり、空洞は、液体ヘリウム(4.2K)または超流動ヘリウム(2K)を用いて極低温で動作する。高周波RF(無線周波数)電力は、適切な電源を用いて空洞に接続され、荷電粒子は、この電磁場を利用して加速される。空洞は、空洞のRF共振周波数が、RF電力を荷電粒子に伝達するための搬送波RF供給周波数と一致するようなRF周波数に調整される。空洞がRF電源と共振状態にない場合は、電磁力を電源に反映させることになるであろう。空洞のRF共振周波数は、空洞の物理的寸法に左右され、それゆえ、空洞は、弾性限界の範囲内で最適な調整をするため、軸に沿って伸長または圧縮する必要がある。したがって、このシステムの効率性を維持するため、調整メカニズムが必要である。共振周波数からの僅かなずれが、粒子加速のために最終的に有効利用できるエネルギーの重大な損失を招き得る。
チューナは、加速器RF空洞の電磁周波数を静的制御および動的制御するための、どの加速器RF空洞にも重要な部品である。超伝導RF空洞の場合、チューナの機能は精密であり、空洞は、そのRF共振周波数を変化させるために軸方向に圧縮または伸長される。SCRF空洞の場合、品質係数が非常に高い(Q>10)ので、調整のために、数ヘルツオーダーの狭い共振帯域に一致させるよう、空洞周波数を正確に制御することが求められる。チューナの主な役割は、空洞を指定された空洞周波数に調整して、ローレンツ離調(LFD)、マイクロフォン効果のような高速不安定性を補償する手段を提供することである。静的負荷および動的負荷のそれぞれについてSCRF空洞周波数を正確に制御するためには、低速調整および高速調整の両方の選択肢が必要である。現在、INFNブレードチューナ、KEK同軸チューナ、サックレー型エンドレバーチューナ等が、世界各国の多くの加速器研究所において、調整システムとして広く用いられている。
従来のシステムには、以下で簡単に説明する重大な欠点がある。ヒステリシスは、チューナの従来設計における主な問題点であり、この分野においては、最小限のヒステリシスを有する適切な調整メカニズムを開発することが、常に求められている。現在の最新技術においては、エンドチューナとしても同軸チューナとしても動作し得るようなチューナ構成が存在しない。既存のチューナ構成要素は、形状が複雑で、その製造には特殊な機械加工と特殊な訓練をされた人材が必要である。チューナ構成要素は多数の溶接接合を要し、例えばブレードチューナは約200箇所の接合を有する。溶接接合の数が増えるにつれて、方法はより複雑になり、コストが高くなることは分かるであろう。更に、軸方向および直径方向の空間要件が高くなる。これにより、クライオモジュール内のコールドマスの寸法が増大するため、小型の装置への需要が常にある。最後に、現在の調整装置は、高価である。したがって、現在の調整装置に存在する欠点から、構造および機能が単純で、かつ費用効率のよいSCRF調整装置を当業界が求めていることは理解されていた。
米国特許第6657515号において、超伝導高周波粒子加速器空洞のための調整メカニズムが開示されており、空洞は、空洞の共振周波数を調整するための、少なくとも1つの軸方向に伸長可能なアクティブセルを有する、フレームにより支持された多数の軸方向に整列したセルを備える。調整メカニズムは、回転中心を有するレバーアームと、レバーアームをアクティブセルに連結する1つ以上の機械的部材と、レバーアームを動かすように構成されたモータとを備え、それにより機械的部材を介してアクティブセルを移動させる。
ボソッティ他による論文「同軸ブレードチューナ‐動作の最終報告および評価」は、静止位置(中心軸に対して15°斜め)から異なった形状に変形して、チューナ自体の伸長(または縮小)を生じるブレードの屈曲に基づく、同軸ブレードチューナについて開示している。この変形は、側方のリングに対する中央のリングの回転により生じる。側方のリングの相対的回転をほぼゼロまで低減するために、および、ねじりモーメントを相殺するために、中央リングは反対方向に回転し、ブレードは水平面に対して対称的に組み立てられる。中央リングの回転は、ステッピングモータにより直接動かされ、連結プレートを介して中央リングの縁部の反対方向への移動を生じさせる外部てこ装置を介して、得られる。
肥後他による「77Kにおける、低損失の高勾配超伝導空洞用のボールスクリュー型チューナの試運転」においては、雄ネジに取り付けられた大型のウォームホイール上での周方向への移動により、空洞の長手方向の移動が実現される。パルスモータにより駆動されるウォームギヤによって、低速調整が行われる。この低速調整部は、ヘリウム容器に取り付けられたピエゾアクチュエータにより低速チューナ全体が速く押され得るように、12個の薄いブレードを介してヘリウム容器に疎結合されたリングに取り付けられる。
調整システムの従来技術の設計は、エンドチューナと同軸チューナのどちらとしても機能し得る構成が存在せず、チューナ構成要素は形状が複雑で製造に特殊な機械加工を必要とし、チューナ構成要素は多数の溶接接合(例えば、ブレードチューナが最大184箇所の接合を有し、改良されたブレードチューナが、そのほぼ半数の接合を有する)を必要とする、という欠点を有する。さらに、従来のチューナ装置における軸方向および直径方向の空間要件は高く、それによりクライオモジュール内のコールドマスの寸法が増大する。小型の装置の必要性は常にある。
したがって、前記の技術分野における従来技術は、低コストで製造することができ、低ヒステリシス、小型、汎用性といった長所を有する、より頑丈で信頼性のある調整メカニズムの必要性があるという実態を示している。
既存のXリンク調整装置において用いられる一般的な要素または標準的な工学要素は、低速調整動作用のギアドモータおよびパワースクリューと、高速調整動作用のピエゾまたは高速調整アクチュエータである。本発明におけるこれらの構成要素の使用は、よりよい性能のために最適化される。本発明は、ヒステリシスが低いだけでなく費用効率のよい、SCRF空洞用の調整装置により構成される。同じ作動プラットフォーム上に高速調整システムが存在することにより、装置が小型化する。装置の様々な構成要素は、製造が容易であり、容易に組み立てることができる。駆動メカニズムのギアドモータは、空洞軸と交差しており、モータの不作動あるいは故障の際にモータを交換するためのアクセス性が良い。
[発明の目的]
本発明の第一の主要な目的は、従来技術の制限を解消することである。
本発明の目的の1つは、粒子加速器内で用いられる超伝導RF(SCRF)空洞用の調整メカニズムを開発することである。
本発明の別の目的は、所望する加速モードの空洞の電磁周波数を高周波(RF)ソース周波数と一致するように変化させるため、SCRF空洞の軸方向変形を弾性限界の範囲内で制御することである。
本発明の別の目的は、調整サイクル全体において、全般的なヒステリシスを低減させるためのメカニズムを有することである。
本発明の更に別の目的は、チューナ装置を小型化することである。
圧縮および伸長の両方において動作の柔軟性を拡大するためのメカニズムを有することにより、単点または無負荷点からの低速および高速調整の選択肢を有しつつ、動きの対称性を失うことなく、圧縮モードまたは伸長モードのどちらでも動作可能であることは、本発明の更なる目的である。
より少ない数の構成要素と運動伝達の効率を高める頑丈なフレームとを有することにより、SCRF空洞のチューナフレームを備えることは、本発明の1つの目的である。
本発明の更に別の目的は、調整装置を製造するための溶接接合および複雑な機械加工をなくすための、調整メカニズムの新規な構成を有することである。
本発明の別の目的は、SCRF空洞用のチューナの調整範囲を拡大することである。
本発明の別の目的は、故障した場合のモータ交換を容易にするメカニズムを有することである。
本発明の更なる目的は、SCRF空洞用のチューナのコストを低減させる調整メカニズムを開発することである。
本発明のこれらおよび他の目的は、添付の図面と併せて読まれる以下の詳細な説明から、容易に分かるであろう。
[発明の概要]
本発明の幾つかの局面について基本的な理解を提供するため、以下に本発明の簡単な要約を提示する。この要約は、本発明の広範囲にわたる概要ではない。本発明の主要または重要な要素を特定することも、本発明の範囲を詳述することも意図していない。唯一の目的は、後ほど提示される本発明の更に詳細な説明に先立って、本発明の概念を簡潔な形で提示することである。
Xリンク調整システムは、低ヒステリシスで正確な低速および高速調整のために、シングルセルまたはマルチセルのSCRF空洞に適している。中立位置の周辺で屈曲するフレクシャプレートは、対称的な圧縮伸長サイクルまたは伸長圧縮サイクルを可能にする。SCRF空洞の調整メカニズムにおける非磁性、極低温対応、かつ高強度のSS316LNあるいは同様な材料の使用は、本発明においては、SCRF空洞またはヘリウム容器に熱歪み(極低温への冷却による)を引き起こさないチタン製容器(ヘリウム容器)と共に為される。
本発明のメカニズムが、低速および高速調整の選択肢を有しつつ、動きの対称性を失うことなく、圧縮モードと伸長モードのどちらでも動作可能であることは理解されよう。動作の圧縮モードおよび伸長モードは、使用者により任意に選択可能である。提案されている調整装置は、同軸調整システムとして、またはエンド部調整システムとして構成し得る。提案されている発明は、調整サイクル全体において、小型化、モジュラーアセンブリ、および低ヒステリシスを有する。
したがって、本発明の1つの局面においては、超伝導高周波(SCRF)空洞用の調整装置が提供され、上記の装置は、
少なくとも2つの角型フランジと、
少なくとも2組のXリンクレバーと、
上部用の少なくとも4つの薄く平らなフレクシャプレートおよび下部用の少なくとも4つの薄く平らなフレクシャプレートと、
1つ以上のピエゾアクチュエータと、
少なくとも1つのモータアセンブリと、
少なくとも1つのパワースクリューアセンブリと、を備え、
少なくとも2組のXリンクレバーは、実質的に中央部において枢動し、モータ、ピエゾアクチュエータおよびパワースクリューアセンブリは、角型フランジの上端部および下端部の運動を等しくし、
角型フランジは、少なくとも2組のXリンクレバーを介して互いに連結され、薄く平らなフレクシャプレートの複数は、少なくとも1つの角型フランジと共にXリンクレバーの上端部を他方の角型フランジの下端部に連結し、またその逆の連結も行うことにより、調整装置の上部からの直線運動を下部に伝達させ、上部から下部への負荷伝達を生じさせ、
これにより、SCRF空洞の周波数の微細かつ高速の制御に必要な力を伝達するための、低速および/または高速調整機構を提供する。
さらに、本発明は、調整範囲を拡大し、製造のための溶接接合や複雑な機械加工をなくし、故障時における駆動メカニズムのギアドモータの交換を容易にし、費用を低減する。
本発明のXリンク調整システムは、低ヒステリシスで正確な低速および高速調整のために、シングルセルまたはマルチセルのSCRF空洞に適している。中立位置の周辺で屈曲するフレクシャプレートにより、対称的な圧縮伸長サイクルまたは伸長圧縮サイクルが可能になる。SCRF空洞の調整メカニズムにおける非磁性、極低温対応、かつ高強度のSS316LNあるいは同様な材料の使用は、SCRF空洞またはヘリウム容器に熱歪み(極低温への冷却による)を引き起こさないチタン製容器(ヘリウム容器)を用いて、初めて為される。
本発明がより明確に理解され、実施されることを可能にするため、添付の図面が参照され、図面における同様な参照符号は、説明全体を通して同様な部分を示す。
Xリンク調整装置の組立図を示す。 図2(a)は、機構の3次元アセンブリを示す。図2(b)は、パワースクリューアセンブリの分解図を示す。 ステッパモータまたはDCモータを介する運動伝達の概略図を示す。 ピエゾアクチュエータすなわち高速調整アクチュエータを介する運動伝達の概略図を示す。 角型のフレームアセンブリを示す。 Xリンクメカニズムを示す。 図7(a)は、駆動メカニズムアセンブリおよび部分詳細を示す。図7(b)は、パワースクリュー支持部およびピエゾ把持プレートを示す。図7(c)は、パワースクリューメカニズムを示す。 圧縮伸長サイクルのための調整ピエゾまたは調整アクチュエータアセンブリおよび部分詳細を示す。 伸長圧縮サイクルのための調整ピエゾまたは調整アクチュエータアセンブリおよび部分詳細を示す。 同軸チューナとして用いられるXリンク調整装置を示す。 エンドチューナとして用いられるXリンク調整装置を示す。
図中の要素が簡略化と明確化のために図示されており、正確な縮尺率ではないかもしれないことは、当業者であれば理解されよう。例えば、本開示の種々の例示的な実施形態の理解を高める助けとなるよう、図中の要素の一部は、その寸法が他の要素に対して誇張されているかもしれない。
なお、図面全体を通して、同一または類似の要素、特徴、および構造を示すために、同様な参照符号が用いられている。
[発明の詳細な説明]
添付の図面を参照する以下の説明は、請求項およびその同等物によって定義される本発明の、例示的な実施形態の包括的な理解を助けるために、提供されている。そうした理解を助けるため、説明は種々の具体的な詳細を含むが、これらは単に例示的なものと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲および精神から逸脱することなく本明細書に記載された実施形態に様々な変更および修正を加え得ることは、当業者であれば理解するであろう。さらに、周知の機能および構造の説明は、明確性および簡潔性のために省略される。
以下の説明および請求項において用いられる用語および文言は、文献的な意味に限定されることはなく、本発明の明確で一貫した理解を可能にするために、発明者によって用いられるに過ぎない。したがって、本発明の例示的な実施形態の以下の記載が、説明目的のみのために提供されているのであり、添付の請求項およびその同等物により定義される本発明を限定する目的のために提供されているのではないことは、当業者には明らかなはずである。
単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈により明らかに別段の規定がされていない限り、複数の指示対象を含むものと解されるべきである。
「実質的に」という用語によって、表現された特徴、変数、または値が正確に実現される必要はなく、その特徴が提供するであろう効果を阻害しない程度に、例えば公差、測定誤差、測定精度の限界、および当業者には周知のその他の要因を含む、ずれや変動が生じ得ることが想定されている。
1つの実施形態に関して説明および/または図示されている特徴は、1つ以上の他の実施形態において同じ方法または類似の方法で用いてもよく、かつ/または他の実施形態の特徴と組み合わせても、その代わりに用いてもよい。
本明細書中で用いられる場合、「備える/備えている」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、あるいは構成要素の存在を特定するために使用されており、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、あるいはそれらのグループの存在または追加を排除するものでないことは、強調しておく必要がある。
図1は、Xリンク調整装置(100)のアセンブリを示す。本発明の上記の調整装置は1対の角型のフレームまたはフランジ(1)を備え、1対のフレームまたはフランジ(1)は、SCRF空洞のヘリウム容器の蛇腹部の両側において、上記の調整装置(100)をヘリウム容器(102)に取り付けるために用いられる。さらに、角型フランジ(1)のそれぞれは、2つの部分で作られており、これらの部分が、ドエルピンと、ばね係止部(spring lock)を有するボルトまたは適切な固定具と、を用いて組み立てられ、角型フランジ(1)のアセンブリは、平行するXリンクレバーと、ほぼ中央部で枢動する軸受け(2)との1対の組を介して、互いに連結される。Xリンク(2)の上端部は、薄いフレクシャ(flexure)プレート(3)を用いて、一方の角型フランジを他方の角型フランジの下端部に連結し、その逆の連結も行う。フレクシャプレート(3)は中立位置の周辺で屈曲することにより、対称的な圧縮伸長あるいは伸長圧縮サイクルを可能にする。
フレクシャプレート(3)は、ばね係止部を有するボルトによりXリンク(2)および角型フランジ(1)に接合され、ドエルピン(4)により固定されている。角型フランジ(1)は、上部に、直線運動を調整装置(100)の残りの部分に伝えるプラットフォームを有し、図7に示すように、これらはボールスクリューメカニズムによって一緒に連結されている。ボール式のパワースクリューメカニズムは、直線作動メカニズム(7)の主要な構成要素である。ボールスクリュー(パワースクリューとも称される)は、そのウォームギヤ(11)に対する適切な減速比を有するウォームホイール(9)を用いて回転させられる。例示的な実施形態においては、1:30のギア比が用いられている。
さらに、ウォームギヤ(11)の一端は、角型フレームの1つの上部に支持され、ウォームギヤ(11)のシャフトは延在して、図7に示すように、軸継手(19)を介して連結される、大きいギア減速比を有する極低温対応小型ギアユニットに、連結されている。極低温対応ステッパモータ(5)は、各モータの回転において、100ステップから1000ステップ、または更なるマイクロステップの範囲で、上記の小型ギアユニットを駆動する。ステッパモータのシャフトは、ギアユニットの反対側に延出し、更に、加速器の動作中にモータ故障が起きた場合に備えて、クライオモジュールアセンブリの外側からモータの連結に対応するために、適切な軸継手が形成されている。ステッパモータ(5)は、調整作業に用いられ、図1に示すように、角型フランジ(1)の上のプラットフォーム上で、モータ支持部(6)によって支持されている。1対のピエゾアクチュエータ(8)が、高速調整作業に用いられる。
図2は、調整メカニズムアセンブリの三次元組立図(図2(a)として表示)およびパワースクリューアセンブリの分解図(図2(b)として表示)を示す。パワースクリューアセンブリは、パワースクリュー(12)およびピエゾ把持プレート(13)(図7における詳細図)と、ボールスクリューメカニズム(図7(c)における詳細側面断面図)と、ピエゾ支持フランジ(82)およびピエゾ支持ガイド(81)(図8における詳細図)と、1対のピエゾアクチュエータ(8)(図8の詳細図)と、図7(c)に示すようにボールスクリューメカニズムに連結されたウォームホイール(9)とを備える。ウォーム(11)は、ウォームホイール(9)を回転させるためにウォームホイール(9)に連結され、ウォーム(11)は軸(19)継手を用いて小型ギアユニットに連結され、極低温環境において動作可能なステッパモータ(5)が小型ギアユニットを回転させるために用いられ、モータ支持部(6)はステッパモータ(5)を支持することを特徴とし、フレクシャプレート(3)は対称的な圧縮伸長サイクルを可能にする。パワースクリュー(12)アセンブリは、直線作動のために用いられ、角型フランジ(1)同士を連結する。角型フランジ(1)は、調整装置(100)の圧縮または伸長による屈曲が無視できる程度に、十分に厚い。
図3は、ステッパモータ(5)を介した調整メカニズムの残りの部分への運動伝達の説明を、概略図により示す。図3に示すように、ステッパモータ(5)は、小型ギアユニットを時計回りおよび反時計回りの両方向に回転(R1)させるように構成されている。ギアユニットは、軸継手(19)を経て上記のウォーム(11)に連結されている。したがって、小型ギアユニットの回転(R1)はウォーム(11)をも回転させ、ひいてはウォームホイール(9)を駆動する。ウォームホイール(9)は、パワースクリュー(12)と連結されることにより、パワースクリュー(12)を回転(R2)させる。これにより、予負荷されたピエゾを介した直線運動伝達(R3)を生じる。したがって、フレクシャプレート(3)およびXリンク(2)の配置は、調整メカニズムの上部から下部への直線運動の伝達を生じさせ、R4として示される上部から下部への負荷の伝達を生じさせる。上記の配置は、ステッパモータ(5)が時計回り方向または反時計回り方向のどちらに回転しているかに応じて、調整装置を伸長または圧縮させることができる。
図4は、ピエゾアクチュエータ(8)を介した調整メカニズムの残りの部分への運動伝達の説明を、概略図により示している。このメカニズムは、基本的に4つのステップに分けることができる。まず、ピエゾの作動(F1)により、パワースクリュー(12)とピエゾ把持プレート(13)とに力が加えられる。これにより、パワースクリュー(12)および上記の直線アクチュエータメカニズムを介して、直線駆動運動(F2)が生じる。直線運動(F2)の伝達は、角型フレームまたはフランジ(1)における運動(F3)を生じさせる。最後に、フレクシャプレート(3)およびXリンク(2)の運動(F4)が、上部から下部への負荷の伝達を生じさせる。
図5は、角型フレーム(1)の組立図を示す。角型フレーム(1)は、2つの部分を備え、各部分は角形の角が共通点を有し、2つの部分は容易に嵌め合わせることができる。差込みの整合性を確保するため、つまり、空洞列の既に組み立てられた空洞においてチューナを組み立てることを容易にするために、角型フレームが2つの部分で構成されている。組み立てられた角型フレームは、中間に円形の空洞を有し、角型フランジ(1)の上部に、パワースクリュー(12)を連結するためのプラットフォームを有する。
図6は、Xリンクレバーおよび軸受け(2)メカニズムの組立図と、その分解図を示す。上記のXリンクメカニズムは、軸受け(B1)により中央部で連結されている、交差位置に配置された2つのレバー(L1、L2)により構成される。上記の角型フランジ(1)は、中間において枢動する2組の平行するXリンクレバー(L1、L2)を介して互いに連結されており、薄いフレクシャプレート(3)を用いて、Xリンクの上端が一方の角型フランジを他方の角型フランジの下端に連結し、その逆の連結も行われ、フレクシャプレート(3)は、ばね係止部を有するボルトにより、Xリンクおよび角型フランジに接合されている。
図7は、駆動メカニズムアセンブリおよび部分詳細を示す。駆動メカニズムのアセンブリは、図7(a)に示すように、ステッパモータ(5)と、小型ギアボックス(10)と、ウォームホイール(9)に連結されたウォーム(11)と、ボールスクリューメカニズムおよびパワースクリュー(12)と、ピエゾ把持プレート(13)とを備える。上記把持プレート(13)の例示的な実施形態の詳細な上面図および正面図は、図7(a)にある。把持プレート(13)は、図7(b)に示すように、パワースクリューおよび上記のピエゾ支持フランジ(81)の取付けに対応している。ボルトを用いて、パワースクリューと共に把持プレートを支持するためのアタッチメント(15)が、図7(b)に示されている。ボルトを備えるピエゾ支持メカニズム(14a,14b)も、図7(b)においてより詳細に示されている。ボールスクリューメカニズムの例示的な実施形態も、図7(c)に示されている。上記のボールスクリューメカニズムは、鋼球(18)を用いて、パワースクリューシャフト(16)の運動により生じる摩擦を最小化するように構成されている。鋼球(18)は、図7(c)に示すように、ナット(17)とパワーシャフト(16)との間で、摩擦を最小化するようにされている。この配置により剛性構造のメカニズムによるヒステリシスが低減し、ボール式のパワースクリュー(スティックスリップ運動が少ない)を用いることにより、システムは低摩擦となり、フレクシャプレート接合(スティックスリップ運動がない)により形成されたすべての接合部において摩擦がなくなる。
図8は、調整サイクルの構成に従う、調整用ピエゾアクチュエータ(8)アセンブリおよび部分詳細を示す。図8(a)は、圧縮伸長調整サイクル装置に関し、図8(b)は、伸長圧縮調整サイクル装置に関する。上記のアクチュエータアセンブリは、ピエゾスタックまたは高速調整素子(84)、2つのピエゾ支持フランジ(82、85)、ピエゾ支持ガイド(81、89)、封入管(83)、鋼球(86)、グラブねじ(87)、およびアセンブリ用の固定具(88)から構成される。ピエゾ支持フランジおよびピエゾ支持ガイドの詳細な正面図および上面図もまた、図8において提供されている。
図9は、Xリンク調整装置(100)が同軸チューナとして用いられる、本発明の実施形態のうちの1つを示す。図9は、同軸チューナとしてヘリウム容器(102)に取り付けられたXリンク調整装置(100)の様々な図を示す。ヘリウム容器(102)に取り付けられたXリンクチューナ装置の側面図、上面図および等角図が示されている。ここには、SCRF空洞(101)を備える円形ヘリウム容器(102)に同軸チューナとして取り付けられたチューナ装置(100)の、例示的な実施形態が描かれている。
図10は、Xリンク調整装置(100)がエンドチューナとして用いられる、本発明の更に別の実施形態を示す。図10は、エンドチューナとしてヘリウム容器(102)に取り付けられたXリンク調整装置(100)の様々な図を示す。ヘリウム容器(102)に取り付けられたXリンクチューナ装置の側面図、上面図および等角図が示されている。ここには、SCRF空洞(101)を備える円形ヘリウム容器(102)にエンドチューナとして取り付けられたチューナ装置(100)の、例示的な実施形態が描かれている。
本発明の好適な実施形態の説明は、例えばピルボックス形状、楕円形状、凹多角形状、低損失形状、球形状、または好適な形状のRF加速構造などの、RF空洞のシングルセルまたはマルチセルの軸対称形状の全範囲に適用できる。当業者であれば、本願のチューナ装置を、RF空洞の他の形状に対しても適切に応用できるように、改良することができるであろう。RF空洞の形状の変化に応じた構造の適合性は、容易に理解することができ、適宜にレバー(L1、L2)の枢動位置を調整しさえすればよいため、角型フレーム(1)、駆動メカニズム、ピエゾメカニズム、およびフレクシャシステムの構造は、特定のRF空洞周波数についての全ての形状に対して同一である。
さらに、本発明のチューナ装置(100)のメカニズムは、加速器空洞の約300MHzから1500MHzまでのRF周波数の範囲に対してスケーラブルである。極低温対応ステンレス鋼、SS316LNまたは同種の材料を上記のメカニズムで用いることは、費用効率が高いだけでなく、市販の付属品や部品(例えば、ボールスクリュー装置、連結部、ウォームホイールのウォーム、固定具等)を使用する自由度を高める。
ピエゾアクチュエータ(8)の機構は、調整のために周波数を高速で微調整するのに必要な力を伝達するために用いられる。上記のメカニズムはボールスクリューアセンブリを使用し、例示的な実施において、摩擦抵抗の低い駆動メカニズムからのごくわずかなバックラッシュに対し、パワースクリューの4分の1未満の回転として定義される部分的な回転のために、ピッチが4mm以上であってもよい。当業者は、同じアイデアを、ピッチや回転のようなアセンブリの異なる仕様で実施してもよく、それらは当業者にとって非常に自明であり、十分に本発明の範囲内であると解すべきである。上記のメカニズムは、低速調整に用いられる場合、フレクシャプレート(3)における許容張力により、調整性能を空洞レベルにおいて1.5mm超向上させる。
本発明において、ステッパモータおよびピエゾアクチュエータのメカニズムによる直線運動の伝達は、伸長および圧縮の両方において操作される柔軟性を提供するようにされている。このメカニズムは、RF空洞調整の要求に応じて、調整のための圧縮伸長サイクルにおいて用いることができ、または伸長圧縮サイクルにおいて用いることができ、つまり極低温(2Kまたは4.2K)への冷却後のSCRF空洞が目標周波数より低い周波数を有する場合、メカニズムは、伸長圧縮として用いることができ、その逆も同様である。
上記のメカニズムは、クライオモジュールにおける超伝導RF空洞(101)スペースの適合性により、同軸調整システムまたはエンド部調整システムとして有利に設計され得る。あるRF空洞の直径用の同軸調整システムの1つの構成は、図10に示すエンド部調整システムとして、その2倍の直径のRF空洞(すなわち上述のRF空洞の半分の周波数)を有する別のRF空洞に適用可能である。
好適な実施形態におけるメカニズムの構成要素は、シンプルであり、製造が容易である。本メカニズムにおいては、溶接が関わらないため歪みが生じず、接合部がボルト止めで固定されるため、システムの組立が容易になっている。フレクシャプレート、角型フランジおよびXリンクレバーの接合は、ドエルピンによって行われ、適切な固定具で固定される。本発明の駆動システムは、直線的であり、小型で容易に取外し可能である。本発明の駆動メカニズムは、空洞軸に平行になるようにも、空洞軸に垂直になるようにも変更可能である。
この調整システムの価値は、費用、および、チューナのフレームからRF空洞のヘリウム容器への直接的な負荷伝達のような、SC空洞チューナにおける最大の課題に対して、革新的な方法を見出したことにある。構成要素の数がより少なく、フレームが剛性であることにより、運動伝達の効率が高まる。非磁性のSS316LN製のXリンクチューナは、システムに強度を与えるのみならず、その製造をシンプルにし経済的にする。
本発明の一実施形態において、本発明のXリンクチューナ装置は、単点または無負荷点からの低速および高速調整の選択肢を有しつつ、動きの対称性を失うことなく圧縮モードで動作可能である。
本発明の別の実施形態において、本発明のXリンクチューナ装置は、単点または無負荷点からの低速および高速調整の選択肢を有しつつ、動きの対称性を失うことなく伸長モードでも動作可能である。
本チューナ装置は、このメカニズムの別の顕著な特徴である低ヒステリシスの広い調整範囲を提供し、例えば、1300MHz、9セルの空洞および/または650MHz、5セルの空洞に対して低ヒステリシスの+/−1.5mmの調整範囲が実現される。
調整装置の構成要素は、WS(二硫化タングステン)または適切な乾式潤滑剤を用いて乾式潤滑を行ってもよく、これにより摩擦が減少するだけでなく、構成要素の磨耗、焼き付き、およびかじりが減少する。
本発明の更に別の実施形態において、Xリンクチューナが低速および高速調整の両方を実行し得るSCRF空洞用の調整装置の構成は、同時に低ヒステリシスの選択肢を与える。SS316LNまたは非磁性鋼の使用によって、チューナは、剛性が高くなり、経済的で製造が容易になる。SCRF空洞におけるチューナは、コスト高騰の要因の1つであり、世界各国のSCRF加速器のプロジェクトは、高エネルギー物理のプログラムのほぼ全てにとって最新の技術であるため、チューナのコスト低減はそうしたプロジェクトに大きな影響を与えるであろう。
本発明はまた、SCRF空洞を用いる超伝導陽子ライナックの開発の全体的なコストを低減させるのに役立つであろう。
本発明のXリンクチューナの主な利点は、以下の通りである。
i. システムの低コスト:Xリンクチューナは、SS316LNの使用、溶接しないこと、および構成要素の数が非常に少なく製造が容易であることにより、SCRF空洞調整システムにとって経済的な選択肢である。
ii. より軽量で小型:チューナの構成により、ブレードチューナと比べて約40%の大幅な重量低減が可能になった。寸法における高度な小型化は、冷却時の収縮を確実に少なくする。これは、従来のチューナの構成ではこれまで不可能であったSS316LN製構成要素の使用を容易にするため、本装置の特別な技術的特徴である。
iii. 製造および組立の容易さ:本装置の構成要素は、シンプルなフレーム型の構成により、製造が容易である。本メカニズムは、構成要素の数がより少ないため、組立時間がより短い。
iv. より広い調整範囲:本チューナで採用されているメカニズムは、空洞レベルで低速調整範囲を1.5mm超向上させる。
v. 圧縮、伸長の両方における適切性:本メカニズムは、圧縮モードにおいても伸長モードにおいても対称性を失うことなく動作可能であるため、RF空洞の製造誤差の許容度を高めることができる。
vi. 高速調整アセンブリは、組立中および動作中にピエゾアクチュエータまたは高速調整アクチュエータを破損から守るように用意されている。
vii. 低速チューナおよび高速チューナに対して、力伝達点は同じになる。
viii. 磁気シールドを備えたアセンブリはモジュール式であるため、容易に取外し可能である。
ix. 本チューナは、無溶接で製造され、組立が容易である。
x. 本メカニズムのギアドモータは、モータが空洞軸に対して垂直に取り付けられているため、クライオモジュールの外側からアクセス可能にすることができる。
xi. ボール式パワースクリューメカニズムを介する力伝達は、以下の利点を有する。
a. バックラッシュの最小化、低摩擦、より少ないスティックスリップにより、本装置は、全体的に低ヒステリシスであり、反応がより速い。
b. ボール式パワースクリューの低い摩擦により、摩擦による発熱は少なく、モータの所要電力は少ない。この両方により、極低温への熱負荷が少なくなる。
本発明は、様々な他の実施形態において採用されるための資格を有し、本発明の利点や恩恵を得るそのような修正や変更は、当業者にとっては明らかであろう。そのような修正や変更の全ては、当業者には自明であろう。
本明細書中の説明は多くの具体的な内容を含んでいるが、これらは本発明の範囲を限定するものと解されるべきではなく、本発明の実施形態の幾つかの実例を提供しているに過ぎないものと解されるべきである。本発明の実施において、必要以上の実験に頼ることなく、具体的に例示されたもの以外の要素および材料を採用し得ることは、当業者であれば理解するであろう。このような要素および材料の、当該技術分野で公知である機能的な均等物の全ては、本発明に含まれるよう意図されている。本明細書中の発明から逸脱することなく、種々の変化、変更、および代替を行うことができる。

Claims (26)

  1. 超伝導高周波(SCRF)空洞用の調整装置であって、
    少なくとも2つの角型フランジと、
    少なくとも2組のXリンクレバーと、
    上部用の少なくとも4つの薄く平らなフレクシャプレートおよび下部用の少なくとも4つの前記フレクシャプレートと、
    1つ以上のピエゾアクチュエータと、
    少なくとも1つのモータアセンブリと、
    少なくとも1つのパワースクリューアセンブリと、
    を備え、
    前記少なくとも2組のXリンクレバーは、実質的に中央部において枢動し、前記モータ、ピエゾアクチュエータおよびパワースクリューアセンブリは、前記角型フランジの上端部および下端部の運動を等しくし、
    前記角型フランジは、前記少なくとも2組のXリンクレバーを介して互いに連結され、前記薄く平らなフレクシャプレートの複数は、少なくとも1つの角型フランジと共に前記Xリンクレバーの上端部を、他方の角型フランジの下端部に連結し、またその逆の連結も行うことにより、前記調整装置の上部からの直線運動を下部に伝達させて上部から下部への負荷伝達を生じさせ、これにより、SCRF空洞の周波数の微細かつ高速の制御に必要な力を伝達するための、低速および/または高速調整機構を提供する調整装置。
  2. 前記フレクシャプレートが、前記Xリンクレバーおよび前記角型フランジに、適切な固定具と連携してドエルピンにより接合される請求項1に記載の調整装置。
  3. 前記少なくとも2組のXリンクレバーは、実質的に互いに平行である請求項1に記載の調整装置。
  4. 前記調整装置の圧縮または伸長による前記角型フランジの屈曲が無視できる程度に、前記角型フランジが十分に厚い請求項1に記載の調整装置。
  5. 前記ピエゾアクチュエータまたは高速調整素子は、
    ・少なくとも1つの把持プレートと、
    ・少なくとも2つの支持フランジと、
    ・少なくとも2つの支持ガイドと、
    ・少なくとも1つのピエゾスタックまたは高速調整素子と、
    を備え、
    前記アクチュエータが、前記パワースクリューアセンブリおよび把持プレートに力を加えることにより、前記パワースクリューアセンブリを介した直線駆動運動を生じさせる請求項1に記載の調整装置。
  6. 前記パワースクリューアセンブリは、
    ・ボールスクリューメカニズムと、
    ・ウォームホイールと、
    ・ウォームギヤと、
    を備え、
    前記ウォームホイールは、ウォームシャフトにより駆動され、前記ウォームホイールは、前記ボールスクリューメカニズムに連結され、
    前記ボールスクリューメカニズムは、複数のステンレス鋼球と、ナットと、前記パワースクリューと、によって構成される請求項1に記載の調整装置。
  7. 前記パワースクリューが、調整要求に応じた部分的な回転または4分の1未満の回転のために、約4mm以上のピッチを有する請求項6に記載の調整装置。
  8. 前記少なくとも2つの角型フランジが、運動を伝達するプラットフォームを上部に備え、前記パワースクリューアセンブリを介して連結されている請求項6に記載の調整装置。
  9. 前記ウォームホイールを回転させるために前記ウォームホイールに連結されるウォームを更に備える請求項6に記載の調整装置。
  10. 前記パワースクリューが、直線運動のために前記ウォームに対して1:30の減速比または適切なギア比を有する前記ウォームホイールを用いて回転させられる請求項6に記載の調整装置。
  11. 大きい減速比を有する低温対応小型ギアユニットを更に備える請求項10に記載の調整装置。
  12. 前記ウォームの一端が、軸継手を介して前記低温対応小型ギアユニットに連結されている請求項11に記載の調整装置。
  13. 前記小型ギアユニットが、モータの各回転において約100から1000ステップの範囲の微小分解能で、前記モータアセンブリにより駆動される請求項11に記載の調整装置。
  14. 前記モータアセンブリが、前記小型ギアユニットを時計回りおよび反時計回りの両方に回転させるように構成される請求項11に記載の調整装置。
  15. 延出するシャフトを有するステッパモータまたはDCモータを備える前記モータアセンブリが、モータ故障の際の修理を容易にするために、外部的なモータとの連結を提供する請求項1に記載の調整装置。
  16. 前記フレクシャプレート、角型フランジ、およびXリンクレバーの接合が、ドエルピンにより行われ、適切な固定具により固定されている請求項1に記載の調整装置。
  17. 前記装置が、加速器空洞のRF周波数の約300MHzから1500MHzの範囲に対してスケーラブルである請求項1に記載の調整装置。
  18. 低ヒステリシスの、約+/−1.5mmまたは弾性限界内で許容される最大の調整範囲が、約1300MHzの9セル空洞および/または650MHzの5セル空洞に対して実現可能である請求項1に記載の調整装置。
  19. 前記調整装置が、クライオモジュールにおける超伝導高周波空洞の空間の適性に応じて、前記ヘリウム容器またはチタン容器の蛇腹部の両側に取り付けられる同軸調整システムおよび/またはエンド部調整システムとして動作可能である請求項1に記載の調整装置。
  20. 前記調整装置が、例えばピルボックス形状、楕円形状、凹多角形状、低損失形状、球形状、または適当な形状の高周波加速構造などの、高周波空洞のシングルセルまたはマルチセルの軸対称形状の全範囲に適用可能である請求項1に記載の調整装置。
  21. 前記調整装置が、SS316LNまたは同様な非磁性、低温対応、高強度、および超高真空対応の材料により製造されている請求項1に記載の調整装置。
  22. 前記角型フランジの上部にある前記高速調整機構が、前記プラットフォームからのヒステリシスの低い、低速および/または高速調整機構の両方を容易に実現し、前記システムの全体的な寸法を低減させる請求項1に記載の調整装置。
  23. 前記調整装置が、高周波空洞調整の要件に応じて、調整のために圧縮伸長サイクルまたは伸長圧縮サイクルで動作可能である請求項1に記載の調整装置。
  24. 前記調整装置が取外し可能である請求項1に記載の調整装置。
  25. 前記Xリンクレバーの枢動位置が任意に変更可能であり、高周波空洞の形状変化に対する前記調整装置の適応を可能にする請求項1に記載の調整装置。
  26. 前記調整装置の駆動部は、空洞軸に平行または前記空洞軸に垂直になるように、任意に変更可能である請求項1に記載の調整装置。
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