JP2017515824A - 石油化学由来ではないカチオン性乳化剤、並びに関連する組成物及び方法 - Google Patents

石油化学由来ではないカチオン性乳化剤、並びに関連する組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明には、中和アミノ酸エステル乳化剤、該乳化剤を含有するエマルション、及び組成物、並びに関連する方法が含まれる。乳化剤は、中性アミノ酸と脂肪族アルコールとの反応生成物であり、式(I)(式中、R1は炭素数6〜24のアルキル基であり、R2は炭素数6〜36のアルキル基である。)により表される、中和アミノ酸エステルであって、該アミノ酸のアミン基は酸で中和されている。乳化剤はカチオン性である。また、本発明には、乳化剤を含むとともに、pHレベルが5.5以上であり得る、安定したエマルション及び組成物、好ましくはパーソナルケア組成物も含まれる。乳化剤を用いて負に帯電した基質に対する組成物の持続性を増大させる方法、乳化剤を用いてパーソナルケア組成物を乳化する方法、及び乳化剤を用いてパーソナルケア組成物を調製する方法が本発明の範囲に包含される。【選択図】図1

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は2014年5月9日に出願された「石油化学由来ではないカチオン性乳化剤、並びに関連する組成物及び方法(Non-Petrochemically Derived Cationic Emulsifiers and Related Compositions and Methods)」と題される米国仮特許出願第61/990,983号(その開示の全体は引用することにより本明細書の一部をなす)に対する米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張するものである。
パーソナルケア業界内の「天然」製品の販売は大きな成長を示し続けている。大衆文化において、化石燃料由来の成分の使用には、身体に対する潜在的な悪影響(毒性)及び環境に対する潜在的な悪影響(汚染、気候変動の加速、及び環境毒性)が伴い得るという考えが広まることでこの成長が促されている。パーソナルケア業界では、「再生可能」及び「持続可能」とされる成分、すなわち化粧品の実質的に全ての種類及び形態の配合物に使用される非化石燃料起源の成分を特定する試みが速やかに進められている。
多くの場合で、当業界は歴史的に化石燃料起源とされてきた多くの成分の代替物の特定に成功している。この例には、鉱油、シリコーン、及び石油化学由来の合成エステルの植物油及び天然エステルへの代替、合成香料のエッセンシャルオイルへの代替、並びに石油化学保存料のある特定の抽出物への代替がある。
「天然(natural)」という用語は市販の材料に用いられているが、未だ完全には定義されていない。しかしながら、産業貿易機構により、この用語により簡潔な一貫した意味を与えようと尽力されているところである。歴史的には、再生可能な及び/又は持続可能な、又はそれ以外の非化石燃料源に由来する材料は市場では「天然」であると一般的に認識されてきた。最近になって、「天然」の定義は更に細分されている。例えば、貿易では遺伝子組換え生物(GMO:genetically-modified organisms)の使用により得られる動物由来の材料及び植物由来の材料は天然製品に使用するのを禁じられる傾向にある。
また、成分の製造に用いられるある特定の化学プロセス、特に、石油化学溶媒を用いるプロセスでは、回収不能な廃棄物が生じ、及び/又は過剰な資源が消費されることから、これらのプロセスは好まれない、又はそうでなくとも禁じられる場合がある。化粧品成分及びパーソナルケア成分の製造における「グリーンケミストリー(Green Chemistry)」原理の使用は、急速にこれらの原理を用いて作製された製品の販売に利用することができる確かな利益となっている。このため、「天然」の発展定義には現在、石油化学由来ではない製品が含まれている。しかしながら、「天然」製品を作製する際に市場の需要に応えるために上述の他のコンセプト(非動物、非GMO、グリーンケミストリー)を考慮することができる。
天然製品の配合者が抱える特定の課題の一つが好適な乳化剤の特定に関するものである。乳化剤は、エマルション(不混和流体の準安定混合物)を十分に分散した状態に保つために通常使用される界面活性剤の一種である。乳化剤は、通常、疎水(嫌水(water-fearing))部と親水(好水(water-loving))部とを有する。油と水とを含むエマルションでは、乳化剤は油に向かって配向される疎水部で油を囲むことにより保護層を形成することで、油分子が合体することができなくなる。この作用は分散相を小さい粒子中に保つのを助け、エマルションを保持する。乳化剤はアニオン性、非イオン性、又はカチオン性であり得る。
パーソナルケア製品に使用される乳化剤は、全てのエマルションが準安定性質に起因して最終的に構成成分である油溶性要素と水溶性要素とに分離することから、組成物中における一貫したエマルション特性、例えば、粒径、外観、質感及び粘度を、可能な限り長期間実質的に一定に保持するものである。エマルションの安定性はほとんどの製品に強く望まれるが、これは他の利点の中でも、この安定性が製品の貯蔵寿命の延長及び経時的な初期の審美性の保持に寄与するものであるためである。
パーソナルケア製品に現在使用されている乳化剤の大部分はポリエチレングリコール(PEG)誘導体及び第四級アミン(amine quaternaries)といった完全に石油化学由来のものであるか又は部分的に石油化学由来のものであるが、限られた数の既知の乳化剤が現在の天然の定義を満たし得る。しかしながら、現在利用可能な「天然」乳化剤は非イオン性乳化剤又はアニオン性乳化剤のいずれかである。天然の非イオン性乳化剤は、通常、(i)長鎖脂肪酸とポリオールとの部分エステル、例えば、糖の長鎖部分エステル及びポリグリセロールの長鎖部分エステル等、又は(ii)アルキルポリグルコシドである。これらの非イオン性乳化剤は安定したエマルションを構築するのに効果的であり得るが、単機能性である。すなわち、非イオン性乳化剤は任意の他の重要な配合又は審美/皮膚感覚の利点を組成物にもたらさない。特に、カチオン性乳化剤とは異なり、非イオン性乳化剤は毛又は皮膚に対して持続性がないことから、負に帯電したこれらの基質に任意のコンディショニング及び/又は審美的な利益をほとんど又は全くもたらさない。
天然のアニオン性乳化剤は通常、脂肪酸の長鎖脂肪酸石鹸及び脂肪族アルコールの硫酸エステル(スルフェート)である。これらのアニオン性乳化剤は皮膚では乾燥する傾向にあり、毛及び皮膚等は負に帯電されているため、これらの基質によってはじかれる傾向があることから、審美的な又はコンディショニングの利益をもたらさない。そのため、天然の非イオン性乳化剤と同様に、天然のアニオン性乳化剤は配合者の観点から本質的に単機能性である。
カチオン性乳化剤は最終配合物に2つ以上の機能又は利益をもたらすことが可能であることから、配合者の観点から有益である。1つの材料から1つ又は複数の利点を得ることができることで配合及び製造における資源が保存される、特に、時間量、出力、労力、費用及び必要となるサプライチェーンロジスティクスが削減される可能性がある。
現在、「天然」のものとして販売することができるカチオン性乳化剤は僅かである。多くのパーソナルケア用途は、カチオン性乳化剤の使用を要求しており、又はカチオン性乳化剤の使用により改善される。通常、カチオン性乳化剤は親水部に付着した長鎖(疎水性)アルキル基から構成されていることから、カチオン性乳化剤は上記の非イオン性乳化剤及びアニオン性乳化剤とほぼ同じように乳化剤として作用する。しかしながら、カチオン性乳化剤では、分子の親水部分は正に帯電している。このカチオン部が毛及び皮膚等の負に帯電した基質に静電結合する(すなわち、負に帯電した基質に対して持続性である。)。疎水部は非イオン性であり、基質に対する親和性を有さず、基質とは離れて配向することで、皮膚及び爪に知覚性の向上をもたらすことがある脂肪材料の保護層が生じる。
上述のように、カチオン性乳化剤が乳化剤として作用するとともに、所与の組成物において他の利益をもたらすことができることは有益である。特に、持続性の特性がカチオン性乳化剤によりもたらされ、カチオン性乳化剤とアニオン性乳化剤及び/又は非イオン性乳化剤との違いとなる。持続性は最終製品のコンディショニングの利益を促すものである。そのため、カチオン性乳化剤は、乳化剤であることに加えて、乳化剤を含む配合物の審美性を高め、皮膚、毛又は爪を整え、保湿させ、修復することができるパーソナルケア製品の配合を可能にする。
カチオン性乳化剤は、クリームコンディショナー等のヘアーケア用途に使用される場合、塗布した際の組成物の審美性の向上、コンディショナー/保湿剤のクリーミーさ(creaminess)及び芳醇さ(richness)、並びに軟化、帯電防止挙動、フライアウェイ(fly-away)、ウェットコーミング(wet combing)、及びドライコーミング(dry combing)のような塗布特性の向上等の優れたコンディショニングの利益をもたらすことができる。カチオン性乳化剤はスキンケア剤に使用される場合、多くのスキンケア製品において確かに有益な「乾燥して明るい粉様の」皮膚感覚として当業界にて知られるものをもたらすことが知られている。これらの特性を示す従来のカチオン性乳化剤の例としては、四級化カチオン性乳化剤、例えばセトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド及びジステアリルジモニウムクロリド、並びにステアルアミドプロピルジメチルアミン及びベヘナミドプロピルジメチルアミン等のアミドアミンが挙げられる。
従来技術の天然のカチオン性乳化剤は特許文献1及び特許文献2(まとめて「Burgo技術」)に記載されている。Burgo技術では、カチオン性乳化剤は中和α−アミノ酸から、好ましくはロイシン又はイソロイシンへと誘導するものである。Burgo技術の乳化剤はパーソナルケア製品の持続性を増大させるのに有用であることが報告されている。しかしながら、これらのカチオン性乳化剤は酸性pHにて最も効果的であり、より高いより中性のpH(例えば5.5以上)ではあまり効果的ではない。多くのパーソナルケア組成物がこれらのより高いpHにて配合されることから、Burgo技術の乳化剤は乳児又は敏感肌の人に合わせて設計されたもの等の多様なパーソナルケア配合物において好まれる選択肢とはなり得ない。
米国特許第8,287,844号 米国特許第8,105,569号
したがって当該技術分野において、安定したエマルションを促すことが可能な天然のカチオン性乳化剤が、従来の非天然のカチオン性乳化剤と同様の性能特性、使用特性及び持続性を備え、より高いpH値で性能特性を保持することが必要とされている。
本発明には、カチオン性の中和アミノ酸エステル乳化剤を含有する、エマルション及びパーソナルケア組成物等の組成物が含まれる。乳化剤は天然であり、幾つかの実施の形態ではエマルション及び組成物も天然であり得る。本発明の組成物は、石油化学製品及び/又は石油化学製品の誘導体を含有する組成物に匹敵する、及び/又は他の非石油化学製品を含有する組成物が示すものよりも優れた性能特性(例えば、皮膚及び毛に対する持続性、貯蔵性及びコンディショニング/潤滑能)を示す。乳化剤は、最終pHが、例えば、約5〜約8.5、又は約9.3の組成物中での使用に特に適しているが、これは乳化剤がこれらのpHにてその性能特性を保持するためである。
本発明には中和アミノ酸エステル乳化剤、その乳化剤を含有するエマルション及び組成物、並びに関連する方法が含まれる。乳化剤は、中性アミノ酸と脂肪族アルコールとの反応生成物であって、式(I):
(式中、Rは炭素数6〜24のアルキル基であり、Rは炭素数6〜36のアルキル基である。)で表される中和アミノ酸エステルであり、該アミノ酸のアミン基が酸で中和されている。乳化剤はカチオン性である。また、本発明には、乳化剤を含むとともに、pHレベルが5.5以上であり得る、安定したエマルション及び組成物、好ましくはパーソナルケア組成物も含まれる。
乳化剤を用いて負に帯電した基質に対する組成物の持続性を増大させる方法、乳化剤を用いてパーソナルケア組成物を乳化する方法、及び乳化剤を用いてパーソナルケア組成物を調製する方法が本発明の範囲に包含される。
上述の概要及び本発明の好ましい実施形態の下記の詳細な説明は、添付の図面を共に参照することでより理解されるであろう。本発明は示される正確な配置及び手段には限定されない。
本発明の乳化剤の一実施形態(BAE)の赤外スペクトルを示す図である。 本発明の乳化剤の代替実施形態の赤外スペクトルを示す図である。 本発明の乳化剤の更なる代替実施形態の赤外スペクトルを示す図である。 漸増するpHレベルでのブラシシルイソロイシネートエシレートに存在する非解離アミンのパーセント(%)を示す図である。 漸増するpHレベルでのブラシシルアミンラウレートエシレートに存在する非解離アミンのパーセント(%)を示す図である。 本発明の乳化剤の一実施形態を含有する特級保湿剤組成物について全ての温度で収集されたpHデータを示す図である。 本発明の乳化剤の一実施形態を含有する噴霧可能な水和ローション組成物について全ての温度で収集されたpHデータを示す図である。 本発明の乳化剤の一実施形態を含有するベビーローション組成物について全ての温度で収集されたpHデータを示す図である。 本発明の乳化剤の一実施形態を含有するボディローション組成物について全ての温度で収集されたpHデータを示す図である。
本発明には、本明細書に記載の中和アミノ酸エステルカチオン性乳化剤、本発明の乳化剤を含有する組成物、並びに配合物を乳化するのに本発明の乳化剤を利用する、及び/又は配合物の持続性を増大させる方法が含まれる。乳化剤は「天然」のものである。本明細書で用いられる「天然」という形容詞は、材料が下記のカテゴリーの少なくとも1つに入るようなものとして記載されていることを意味する:材料が石油化学材料由来ではない;材料が動物由来ではない反応物から調製される;材料が非GMO反応物から調製される;及び/又は材料がグリーンケミストリー原理を利用するプロセスにより調製される。一実施形態では、乳化剤は「天然」のものではない他の要素を含有しない組成物中に含まれるが、乳化剤は1つ又は複数の非天然成分を含有する組成物中でも効果的に使用することができる。
本発明の乳化剤は、エマルションではなく、及び/又は負に帯電した基質に対する組成物の持続性を増大させるのに乳化を必要としない組成物にて添加剤として使用してもよい。便宜上、本発明の化合物に言及するのに「乳化剤」という用語が本明細書を通して使用されている。しかしながら、本発明の「乳化剤」に適用されるあらゆる記載、特定、プロセス、例などは、乳化剤が非エマルションにて添加剤として使用される場合、本発明の化合物に適用してもよい/本発明の化合物を説明するものであってもよい。
幾つかの実施形態では、本発明の乳化剤は、負に帯電した基質に対するゲルの持続性を増大させる添加剤として無水組成物(無水ゲル等)にて使用することができる。乳化剤を第1の相を有する組成物に使用することができ、続いてエンドユーザーによってそこに第2の相が添加される。例えば、ヘアートリートメントは、美容用品店にて本発明の乳化剤を含有する非水ゲル形態で美容師に向けて販売することができる。美容師は顧客の髪に使用する前に水相を組成物に添加し、エマルションを形成させることができる。代替的には幾つかの実施形態では、この組成物は液体を実質的に含まなくても、例えば粉末であってもよく、エンドユーザーによってそこに水又は別の溶媒又は溶媒の混合物(水性及び非水性)が添加されてもよい。
エマルション組成物に使用する場合、本発明の乳化剤は、エマルションの速度論的安定性を高め、一定期間にわたり、例えば、粒径、外観、質感及び粘度等の一定のエマルション特性を保持することが可能である。例えば特定の組成に応じて、幾つかの実施形態では、本発明の乳化剤はエマルションを約3ヶ月〜約40ヶ月、好ましくは最大約36ヶ月安定させることが可能である。「安定させる」とは、乳化剤を使用することで、選択期間にわたって質感、外観及び/又は粘度の観察可能な大きな変化を防ぐことを意味する。エマルションは第1の相及び第2の相、又はそれ以上の相から形成することができる。相は水性であっても、非水性であってもよい。
本発明の乳化剤はパーソナルケア組成物、特に負に帯電した基質である毛及び皮膚のコンディショニングに使用される組成物に適したカチオン性構造を有する。加えて、パーソナルケア組成物へと配合させる場合、本発明の乳化剤は、特に、持続性、皮膚感覚及び貯蔵性に関して、従来の非天然カチオン性乳化剤により与えられ、消費者により期待される性能特性を示す。これらの性能特性は、多くのパーソナルケア組成物が配合されるより高いpHであっても保持される。
例えば、本発明の乳化剤は、例えば約5.5〜約7.5、約6.0〜約9.3、約6.5〜約8.5、又は約7.0〜約8.5のpH等のより高いpH値の組成物に配合されても性能特性を保持する。本発明者によって特定されたこの驚くべき結果は、乳化剤分子中のアミン基とカルボニル基との相対距離によるものであると考えられる。α−アミノ酸ベースの構造に生じ得るカルボニル基からの電荷「干渉」がないことから、アミン基は、例えば、特許文献1及び特許文献2(まとめてBurgo技術)(それらの内容はそれぞれ引用することにより本明細書の一部をなす。)のブラシシルイソロイシネートエシレート乳化剤よりも高いpH値でも完全にプロトン化状態を保ち、本組成物によりこのようなpH値でより中性になると解釈される。
本発明の乳化剤は負に帯電した基質に対して持続性であり(基質に付着し)、そのため乳化剤を添加する任意の組成物の負に帯電した基質に対する持続性が増大される。負に帯電した基質としては、毛、皮膚及び爪が挙げられる。表面が負電荷を有するように処理/修飾されれば又は処理/修飾されていれば、他の基質として、革、繊維製品、ポリマー、ポリマーコート表面、木材、毛、蹄、鉤爪、エナメル質、磁器等が挙げられ得る。
本発明の中和アミノ酸エステル乳化剤は、(i)酸で中和されているアミン基を有する中性アミノ酸と、(ii)脂肪族アルコールとのエステル化反応により得られる。一実施形態では、本発明のアミノ酸エステルは、式(I):
の構造により表され得る。
式(I)では、Rは分岐鎖状又は直鎖状であっても、置換又は非置換であってもよいアルキル基を指す。一実施形態では、Rは炭素数6〜24であり得ることが好ましい。幾つかの実施形態では、Rは炭素数6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24であり得る。一実施形態では、Rは炭素数11のアルキル基であり得る。
は独立して直鎖状又は分岐鎖状であってもよいアルキル基を指す。幾つかの実施形態では、Rは炭素数6〜36であり得る。幾つかの実施形態では、Rは炭素数6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、28、30、31、32、33、34、35又は36であり得る。
又はRのいずれかでは、アルキル基の炭素はそれぞれ独立して、少なくとも1つの不飽和炭素原子を有してもよく、幾つかの実施形態では全ての炭素原子が不飽和である。
アミノ酸は中性であり、1つ又は複数の異なる種類の中性アミノ酸を使用することができる。「中性アミノ酸」とは、カルボン酸基及びアミン基を等量有するアミノ酸を意味する。例えば、イソロイシンがこの定義に含まれる。「中性アミノ酸」のような用語が本明細書で使用される場合、アミン基よりもカルボン酸基の数が多い、又はその逆の(アミン基の数がカルボン酸基の数より多い)酸は含まれない。
選択されるアミノ酸は天然であることが好まれ得る。幾つかの実施形態では、アミノ酸は動物源由来のものではないことが好ましい。一実施形態では、アミノ酸(複数の場合もある)は合成であり(実験室で合成され(laboratory-made))、及び/又は植物、藻、非動物生物、無脊椎生物、及び/又は無脊索生物由来のものであることが好ましい。一実施形態では、アミノ酸は、例えば、発酵プロセスにより植物質から得ることができる。
本発明のエステル乳化剤を得るために、アミノ酸のアミン基を酸で中和する。特定のサンプルにおけるアミン基を全て確実に中和させるために、化学量論的に過剰な強酸を用いて中和反応を行い、中和アミノ酸(例えば、アミノ酸のアミノ基が全て中和された)を調製することが好ましい。
中和を達成するために、有機酸及び無機酸を含む任意の酸を使用することができる。強酸が好ましい。好ましい酸としては、鉱酸、アミノ酸、塩酸、リン酸、硫酸、ホウ酸及び硝酸が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい有機酸はクエン酸、エタンスルホン酸、酢酸、ギ酸及びシュウ酸である。好ましいアミノ酸には、グルタミン酸及びアスパラギン酸が含まれ得る。一実施形態では、非GMOエタノール由来のエタンスルホン酸が好ましい。
続いて、中和アミノ酸と脂肪族アルコールと反応させる。好ましい脂肪族アルコールは、直鎖状及び/又は分岐鎖状であってもよく、さらに、飽和及び/又は不飽和であってもよい。脂肪族アルコールは炭素数6〜36であることが好ましい。
好ましい脂肪族アルコールの例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、アラキジルアルコール、べヘニルアルコール及びそれらの混合物又は組合せが挙げることができる、それらに限定されない。
その他の脂肪族アルコールとしては、3−メチル−3ペンタノール、エトクロルビノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、ウンデカノール、トリデカノール、ペンタデシルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール、エルシルアルコール、セリルアルコール、1−ヘプラコサノール(hepracosanol)、クルイチル(cluytyl)アルコール、1−ノナコサノール、ミリシルアルコール、1−ドトリアコンタノール、及びゲジル(geddyl)アルコールが挙げらる。2つ以上の脂肪族アルコールの任意の混合物を使用することができる。
幾つかの実施形態では、脂肪族アルコールは非石油化学源、好ましくは再生可能な植物源由来のものであることが望ましい。限定するものではないが、例としては、ブラシカアルコール、ナタネ油、パーム油、ヤシ油若しくはホホバ油、又はこれらの混合物等が挙げられる。ブラシカアルコールはブラシカ油(Brassica oil)由来の脂肪族アルコールである。幾つかの実施形態では、選択されるブラシカアルコールは硬化高エルカ酸ナタネ(HEAR)油由来のものであっても、パルミチル(C16)、ステアリル(C18)、アラキジル(C20)及びべヘニル(C22)アルコール等の直鎖飽和脂肪族アルコールの混合物であってもよい。脂肪族アルコール混合物における各アルコールの通常の重量百分率は約3重量%のパルミチル(palmitic)アルコール、約40重量%のステアリルアルコール、約10重量%のアラキジルアルコール、及び約47重量%のべヘニルアルコールである。これらの百分率は季節性に応じて変化する場合があり、多様な(varietal of)ナタネ油が親植物源として使用される。
一実施形態では、エシレートはエステル化反応の前にアミノ酸中のアミン基と酸、例えば、エタンスルホン酸とを反応させることにより合成される。しかしながら、本発明の中和アミノ酸エステルは当該技術分野において一般的に知られる又は開発された任意の方法により合成することができる。
本発明の範囲内にある好ましい中和アミノ酸エステル(「エシレート」)の例は、オクチルドデシルアミノラウレートエシレート(OAE)、ブラシシルアミノラウレートエシレート(BAE)及びイソステアリルアミノラウレートエシレート(IAE)とすることができる。OAEは、オクチルドデシルアルコールと12−アミノラウリン酸エシレートとのエステル化反応により合成することができる。BAEは、ブラシカアルコールと12−アミノラウリン酸エシレートとのエステル化反応により合成することができる。IAEは、イソステアリルアルコールと12−アミノラウリン酸エシレートとのエステル化反応により合成することができる。
本発明の乳化剤は、不混和性の成分を含有する組成物、好ましくはパーソナルケア組成物に配合することで、エマルションを生じさせ、保持する、又はエマルションを保持するのを助けることができる。例えば、水相と非水相とを含有する組成物において、本発明の乳化剤を、特定の組成物において安定したエマルションを生じるのに十分な量(「有効量」)使用することができる。理解されるように、所与の組成物を乳化するのに必要な量は組成物の含有量に応じて変わるが、その量の決定は十分に当業者の範囲内である。
「平均的な」パーソナルケア組成物では、この量は総組成物重量の約1%〜約5%又は2%〜約10%であり得る。当然のことながら、必要に応じてより多くの量が含まれる場合もある。乳化剤を含む組成物は天然である。すなわち、石油化学製品、石油化学製品の誘導体、遺伝子組換え生物由来の材料(GMO植物材料等)、及び/又は任意の動物材料若しくは誘導体を実質的に含まないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、パーソナルケア組成物に添加される材料が石油化学製品、石油化学製品の誘導体、遺伝子組換え生物由来の材料(GMO植物材料等)、及び/又は任意の動物材料若しくは誘導体ではないが、かかる材料の残りの量が加工、包装、検査又は製造の人工物として存在し得ることを意味する。
他のアミノ酸系乳化剤を用いて行われる研究に基づき、本発明の中和アミノ酸エステル乳化剤は、環境へと廃棄されると野生生物及び/又は植物に害を与え得る幾つかのカチオン性乳化剤とは異なり、動物(ヒトを含む)及び植物にとって無毒であると考えられる。
本発明には、パーソナルケア組成物の持続性(負に帯電した基材、例えば、毛、皮膚及び爪への吸着性(adsorbance))を増大させる方法が含まれる。幾つかの実施形態では、パーソナルケア組成物はまた、天然のもの、すなわち石油化学製品、石油化学製品の誘導体、遺伝子組換え生物由来の材料(GMO植物材料等)、及び/又は任意の動物材料若しくは誘導体である成分を除くものであり得る。したがって組成物は、配合者の裁量にて天然配合物又は従来の配合物とすることができる。
本発明の乳化剤はどのような形でも最終配合物(「組成物」)へと送達させてもよい。例えば、乳化剤を液体にて運ぶことができ、これを初めに水相若しくは非水相の一方若しくは両方と混合するか、又は無水配合物に含ませる。代替的には、乳化剤は乾燥形態又は液体不含形態、例えば、粉末、トローチ、ペレット、バー(bar)、粒子又は顆粒の形態であってもよく、これを本組成物の水相又は非水相の一方又は両方に送達することができる。例えば、乳化剤が乾燥形態又は液体不含形態にて与えられる場合、相(複数の場合もある)に添加する前に粒径を低減することが望ましい。これは当該技術分野において既知の任意のプロセス、例えば、破砕又は研削により達成することができる。
本発明には、中和アミノ酸エステルを含有するパーソナルケア組成物も含まれ、かかる組成物はエステルにより乳化される非水相と水相とを含有し得る。組成物は石油化学製品又は石油化学製品の誘導体を実質的に含まないことが好ましい。かかる組成物を形成するためのプロセスの例は、中和アミノ酸エステルと組成物の他の成分とを混合して、又は別の形で組み合わせて、最終製品を配合するものであり得る。幾つかの実施形態では、組成物の最終pHはより上、より中性範囲内、例えば約5、約6、及び約7のpHであってもよい。
例示的なヘアーコンディショナー基剤配合物では、中和アミノ酸エステルを脂肪族アルコール及び皮膚軟化剤と混合して、約75℃〜約85℃へと加温する。次いで、この混合物を熱水に添加し、かき混ぜながらゆっくりと冷却する。このような組成物では、本発明の中和アミノ酸エステルは複数の役割を果たす。すなわち、本発明の中和アミノ酸エステルは、本発明の水相及び非水相を乳化し、皮膚、毛又は爪に対するパーソナルケア組成物の持続性を増大させ、塗布する毛、皮膚又は爪基材の表面を整える/潤滑にする。
本発明の組成物は、任意の種類のパーソナルケア組成物、化粧品、又は医薬送達配合物(例えば、治療剤を皮膚又は歯茎又は粘膜へと送達させるもの)となるように配合させることができる。
他の好ましい組成物には、毛髪洗浄剤、ヘアークリームコンディショナー、シャンプー、リンス、コンディショニングシャンプー、ヘアーローション、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアースプレー、ヘアーリキッド、ヘアーワックス、ヘアースタイリング剤、パーマ液、染毛剤、酸性染毛剤、ヘアーマニキュア、グレーズ、化粧水、乳液、洗顔剤、メイク落とし、クレンジングローション、エモリエントローション、ナリシングクリーム、エモリエントクリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、ボディシャンプー、ハンドソープ、固形石鹸、シェービングクリーム、日焼け止め剤、日焼け用トリートメント、防臭剤、メイク落としジェル、保湿ジェル、モイスチャーエッセンス、UV曝露防止エッセンス、シェービングフォーム、フェイスパウダー、ファンデーション、口紅、頬紅、アイライナー、皺/老化防止クリーム、アイシャドー、アイブローペンシル、マスカラ、洗口液、練り歯磨き、オーラルケア組成物、皮膚クレンジング組成物、織物クレンジング組成物、食器洗浄組成物、毛髪又は毛皮クレンジング組成物、デオドラント又は制汗剤、化粧品、ヘアースタイリング組成物、皮膚保湿液、スキンコンディショナー、ヘアーコンディショナー、及びネイルコンディショナーを含むことができる。
本発明の乳化剤は、パーソナルワイプ(personal wipes)又はウェットティッシュ、お尻拭き、メイク落としウェットティッシュ、革用ワイプ、硬質表面用ワイプ、オムツ、尿漏れパッド、婦人用衛生製品、看護用パッド、トイレットペーパー及び化粧紙等の織布又は不織布に浸す組成物に配合することができる。
本発明の乳化剤は、繊維製品処理組成物(布用クレンザー、柔軟剤、アイロン掛け用トリートメント等)、並びに革及び/又は人工革用トリートメント(クリーナー、ワイプ、コンディショナー等)にも使用することができる。
組成物は当該技術分野において既知の様々な添加剤を含むことができる。好適な添加剤としては、ヒト用の配合物への使用に許容される、様々なアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、ワックス、他の油脂及びその誘導体、可変鎖長の脂肪酸エステル、合成油脂、ポリマー、アルコール、多価アルコール、香りを与えるのに有用な抽出物、アミノ酸、核酸、ビタミン、タンパク質加水分解物及びその誘導体、グリセリン及びその誘導体、酵素、抗炎症剤及び他の薬剤、殺菌剤、抗真菌剤、防腐剤、抗酸化剤、UV吸収剤、染料及び顔料、日焼け止め活性剤、キレート剤、発汗抑制剤、酸化剤、pH平衡剤、グリセリルモノエステル、保湿剤、ペプチド及びその誘導体、アンチエイジング活性剤、育毛促進剤、抗セルライト活性剤等が挙げられる。他のものとしては、EDTA、グルタミン酸、グリセリン、パンテノール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、シクロメチコン、ジメチコン、pH調整添加剤、好ましくは水基剤が挙げられる。一実施形態では、既成の上記組成物に含まれるカチオン性乳化剤が本発明の乳化剤であることが好ましい。
乳化剤が負に帯電した基質に対して持続性であることから、該乳化剤を組成物の持続性を増大させる方法におけるエマルション又は非エマルション組成物における添加剤として使用することができる。かかる増大は同一の基質に対する「同一組成物」(すなわち、同量の同じ成分を含有するが、本発明の乳化剤を含まない。)の持続性と本発明の組成物の持続性との比較により測定することができる。かかる比較は、相対評価であっても(皮膚に組成物を塗布することにより熟練者によって行われる試験にて)又は分析法を用いて行われる定量的評価(例えば基材上の組成物の量の測定)であってもよい。
本発明の範囲内に含まれる他の方法には、上記のパーソナルケア組成物を塗布することにより毛及び/又は皮膚を整える方法が含まれる。組成物は水中油型、油中水型、又は複合型のエマルションの形態であることが好ましく、例えば、クリーム、ローション、溶液、ゲル、ペースト、ムース、噴霧剤、無水油の形態及びそれらの組合せであってもよい。ヘアーコンディション組成物に使用される中和アミノ酸エステルの割合は好ましくは約0.1重量パーセント〜約10.0重量パーセント、より好ましくは約0.25重量パーセント〜約5.0重量パーセントである。
組成物は単一の中和アミノ酸エステルを含有していても又は2つ以上のもの、例えばBAEとOAEとの組合せを使用してもよい。
また、本発明には、本発明のアミノ酸エステルを少なくとも水相と非水相とを含有する混合物に配合する工程を含むエマルションを形成する方法も含まれる。
下記の実施例の幾つかにおいて、配合物/組成物の「皮膚感覚」属性についての評価を、かかる評価を行うよう訓練を受けた人により行った。「皮膚感覚」は局所製品を塗布した際に消費者が観察する/感じる審美特性を包含する当該技術の用語である。皮膚感覚の概念内において、審美特性が観察された際の局所塗布プロセスにおける段階を説明するとともに、特別な観察又は感覚を説明するのに基準となる語彙集が開発されている。
例えば、皮膚クリームが広口の容器に入っている場合、使用者は皮膚に塗布するのに指(単数又は複数)を用いて製品を取り出さなければならない。この段階を説明する用語は「すくい上げる(pick-up)」である。同様に、初めに製品を皮膚に塗布した際に人が観察する官能特性は「初期感覚」にて観察される。「初期感覚」を説明する用語の例としては、「明るい(light:軽い)」、「リッチ(rich)」、「エレガント(elegant)」及び「滑らか(slippery)」が挙げられる。乾燥するまで製品を皮膚に擦り付けるプロセス中に人が観察する官能特性は、「吸収力(absorbency)」及び/又は「適用時間(play time)」として定性的に特定することができる。例えば、速乾する又は急速に消失するように見える製品は「高い」吸収力及び「短い」適用時間を有する。製品が乾燥した後、消費者が感じる残りの感覚は「後感覚」として知られる。これを説明するのに用いられる用語の例は、「低い(low)」、「スベスベ(smooth)」、「軟化(emollient)」、「シルキー(silky)」、「粉様(powdery)」、「蝋様(waxy)」、「石鹸様(unctuous)」、「油様(oily)」、「脂様(greasy)」、「粘性(tacky:ベタ付き)」及び/又は「蝋様(waxy)」であり得る。実施例の組成物を評価する人は結果の一貫性を保持するためにこれらの用語を正しく、適切に使用する訓練を受けた。
実施例1
本発明のカチオン性乳化剤であるブラシシルアミノラウレートエシレートの合成
蒸気カラム、全縮器、窒素スパージャー及びアジテーターが取付けられた1リットル容の丸底フラスコに、約1.2モルのブラシシルアルコール及び約1モルの12−アミノラウリン酸を入れた。使用するブラシカアルコールは、硬化高エルカ酸ナタネ(HEAR)油由来のパルミチル(C16)、ステアリル(C18)、アラキジル(C20)及びべヘニル(C22)アルコールを含む直鎖飽和脂肪族アルコールの混合物とした。脂肪族アルコール混合物における各アルコールの通常の重量百分率は約3重量%のパルミチルアルコール、約40重量%のステアリルアルコール、約10重量%のアラキジルアルコール、及び約47重量%のべヘニルアルコールである。これらの百分率は季節性に応じて変化する場合があり、多様なナタネ油が親植物源として使用される。混合物を撹拌しながら約90℃に加温し、約1モルのエタンスルホン酸を約20分にわたって滴加した。次いで、混合物を140℃に加熱し、約16時間維持した。
次いで、混合物を90℃に冷却し、過剰なエタンスルホン酸を、約6グラムの水に溶解させた約0.03モルの炭酸ナトリウムを添加することにより中和した。次いで、混合物を約1時間、高真空下で乾燥させた。その後、混合物を約90℃まで冷却し、剥ぎ取り(flaked off)、淡黄色の固体生成物を得た。
ティアモソフトウェア(Metrohm USA(米国フロリダ州リバービュー))を備えるMetrohmのTitrando 808自動滴定装置を使用して塩基による滴定を用いて材料のアミン価を求めた。この方法では、サンプルを秤量して、中和していない変性エタノールに溶解した。次いで、混合物をエンドポイントが現れるまで希薄な水酸化ナトリウムで滴定した。実測値は82mg KOH/gであった。これは83という算出理論アミン価に匹敵し、変換%がおよそ100%であると求められた。
ZnSe結晶(Pike、米国ウィスコンシン州マディソン)を備えたPikeのMIRacle ATR(Attenuated Total Reflectance:減衰全反射)アクセサリーが取付けられたPerkin-ElmerのSpectrum 100 FT−IR分光光度計(Perkin Elmer、米国マサチューセッツ州ウォルサム)を用いて赤外スペクトルを求めた。スペクトルを図1に示す。融点はSRS(Stanford Research Systems, Inc.米国カリフォルニア州サニーベール)のEZMelt自動融点装置を用いて求め、83℃であることが分かった。
pHは、加熱撹拌しながら、10重量%の濃度で生成物を水に分散させた後、分散液を冷却させることにより求めた。IoLine 1L−pHT−A170MF−BNL−N電極(SI Analytics GmbH、米国テキサス州カレッジステーション)が取付けられたSchottのLab 860 pHメーターを用いて材料のpHを測定した。pHは6.4であると求められた。
実施例2
本発明の例となる乳化剤の調製
本発明の範囲内にある更なる乳化剤を、実施例1に記載の包括的な方法を用いて調製及び分析した。特性を表1にまとめる。
OAE及びIAEのそれぞれの赤外スペクトルは、ZnSe結晶(Pike、米国ウィスコンシン州マディソン)を備えたPikeのMIRacle ATR(減衰全反射)アクセサリーが取付けられたPerkin-ElmerのSpectrum 100 FT−IR分光光度計(Perkin Elmer、米国マサチューセッツ州ウォルサム)を用いて求めた。OAE及びIAEのそれぞれの赤外スペクトルをそれぞれ、図2及び図3に示す。
実施例3
より高いpHの組成物における本発明の乳化剤の活性
本発明の乳化剤は、より高いpH(例えば約5〜約8.5又は9.3)の組成物に含まれることで、持続性(及び結果として生じる審美的な利益及び皮膚感覚の利益)をもたらすこと可能である。この能力の化学的根拠は、本発明の組成物がより高いpHにて大部分の中和形態を保持することによる。この特性は所与のpHで非解離状態に保たれるアミン基の量を測定することにより評価することができる。本発明の乳化剤であるブラシシルアミノラウレートエシレートは、天然状態にて完全に中和されることから、完全に解離され、カチオン性となる。強塩基に曝されると、非解離の遊離塩基形態が生じ、乳化剤の機能の低下及び持続性の低下を示す。強塩基に曝されると、非解離の遊離塩基形態が生じ、乳化剤の機能の低下及び持続性の低下を示す。
この実験では、従来技術のカチオン性乳化剤であるブラシシルイソロイシネートエシレート(Burgo技術に開示されている)も評価して、比較を行った。
150mL容のガラスビーカー内にて、0.001184当量のブラシシルイソロイシネートエシレートを100グラムの水に添加し、80℃に加熱した後、約40℃〜50℃まで冷却させた。半透明の分散液が得られた。なお、ブラシシルイソロイシネートエシレートはBurgo技術に開示されている従来技術の乳化剤である。
2つ目の150mL容のガラスビーカー内にて、0.001666当量の本発明の乳化剤であるブラシシルアミノラウレートエシレートを100グラムの水に添加し、80℃に加熱した後、約40℃〜50℃まで冷却させた。ここでも半透明の分散液が得られた。
次いで、ティアモソフトウェア(Metrohm USA、米国フロリダ州リバービュー)を備えるMetrohmのTitrando 808自動滴定装置を使用して、激しく撹拌しながらそれぞれの分散液を別々に0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。溶液を滴定すると、アミン塩(解離形態)は遊離アミン(非解離形態)へと変換される。解離形態(カチオン性)が望ましい形態である。得られた結果を図4及び図5に示す。
図4に、漸増するpHレベルでのブラシシルイソロイシネートエシレート(BIE)に存在する非解離アミンのパーセント(%)を示す。図から分かるように、ブラシシルイソロイシネートエシレートのアミンは約6のpHで約90%が非解離状態である。
図5に、漸増するpHレベルでのブラシシルアミノラウレートエシレートに存在する非解離アミンのパーセント(%)を示す。図から分かるように、ブラシシルアミノラウレートエシレート(BAE)のアミンは約9のpHで約90%が非解離状態である。
これらのデータから、本発明のアミノ酸エステル乳化剤であるブラシシルアミノラウレートエシレートは、より高いpHでより高いレベルの所望の解離形態を保持することが確認される。例えば、図を参照して、pH7では、(1)BAE(本発明の乳化剤)はpH7にて約80%のカチオン性状態を保ち、(2)BIEはpH7にて本質的に100%が非解離(非カチオン性)である。これはBAEのpKaがBIEのpKaよりも高いためである。より高いpHにてカチオン性形態を保持するこの能力は、より高いpHレベルで存在し得るある特定種類の製品について望まれ得る。
実施例4
髪に対する持続性の増大を示す天然のヘアーケア配合物
下記成分を混合した。
成分(INCI名) 重量%
水 87.00
ブラシシルアミノラウレートエシレート 2.00
セチルアルコール 5.00
カプリロイルグリセリン/セバシン酸コポリマー(及び)
ジヘプチルスクシネート 5.00
グリセリルカプリレート(及び)グリセリルウンデシレネート 1.00
クエン酸 適量
合計 100.00
MetrohmのUnitrodeガラス電極モデル6.0259.100(Metrohm USA、米国フロリダ州リバービュー)を具備したThermo Orionのモデル420A pHメーター(Thermo Orion、米国マサチューセッツ州ベバリー)を用いて、最終配合物のpHを約6と求めた。このシステムを、水性緩衝液を用いて較正し、安定した読み取り値が得られるまで、電極を室温にてエマルションに単純に浸すことにより、測定を行った。
ヘアーコンディショナーのコンディショニング挙動は、初めに、未処理の茶色のコーカサス人の髪を含む2つの毛束(hair tresses)を大量のラウレス硫酸ナトリウム溶液で洗浄した後、きれいになるまで大量の水で洗ぐことにより評価した。次いで、一方の濡れた毛束を本発明のコンディショナーで処理し、第2の毛束をBurgo技術の乳化剤でできたコンディショナーで処理した。髪に残る各コンディショナーによる濡れた髪の感覚を熟練者が評価した。熟練者により、Burgo技術のコンディショナーが良好な滑らかさをもたらしたが、本発明のコンディショナーを評価したところ、非常に強い滑らかさを感じたことが報告された。「滑らかさ(slip)」とは、コンディショナーでマッサージすることで手が髪の表面上を容易に動くことを意味し、これは非常に望ましい利益である。次いで、毛束を乾燥させたところ、本発明のコンディショナーで処理した毛束は、未処理の髪と触覚及び視覚について比較した場合、柔らかいスベスベ感を示し、縮れはなく、フライアウェイは最小限であった。
実施例5
本発明の乳化剤を含有する特級保湿剤の調製
本発明の乳化剤の一実施形態であるBAEを含むように特級保湿剤を調製した。BAEは実施例1と同じように調製した。下記表における成分を表に示す量にて混ぜ合わせた。その結果生じるエマルション組成物は特級保湿剤として商流に適するものであった。
成分(INCI名) 重量%
脱イオン水 56.85
グリセリン 5.00
L−アルギニン 0.15
ブラシシルアミノラウレートエシレート 3.53
ブラシカアルコール 8.47
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 25.00
カプリル酸グリセリル 1.00
合計 100.00
先に記載のものと同じ装置及び方法を用いて、最終配合物のpHを約6.6と求めた。粘度はスピンドルC(Brookfield、米国マサチューセッツ州ミドルバラ)を10rpmにて用いるBrookfieldのモデルRVT回転式粘度計を使用して室温で測定し、22000センチポアズ(cP)の値を得た。
熟練者による主観検査において、皮膚に塗布した際の皮膚感覚が初期塗布時に「長い適用時間」を伴い「リッチ」であると説明された(「初期感覚」)。皮膚は「艶(dewy)」が残っているように見え、「皮膚膨化(skin plumping)」効果が視覚的に観察された。
実施例6
本発明の乳化剤を含有する噴霧可能な水和ローションの調製
本発明の乳化剤の一実施形態であるBAEを含むように噴霧可能な水和ローションを調製した。BAEは実施例1と同じように調製した。下記表の成分を表に示す量にて混ぜ合わせた。その結果生じるエマルション組成物は噴霧可能な水和ローションとして商流に適するものであった。
成分(INCI名) 重量%
脱イオン水 84.30
グリセリン 5.00
L−アルギニン 0.20
カプリル酸グリセリル 1.00
ブラシシルアミノラウレートエシレート 1.62
ブラシカアルコール 3.88
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 4.00
合計 100.00
先に記載のものと同じ装置及び方法を用いて、最終配合物のpHを約6.6と求めた。粘度は実施例5と同じ装置を使用して室温で測定し、2000cPの値を得た。
熟練者による主観検査において、皮膚に塗布した際の皮膚感覚が初期塗布時に「流体様(fluid)」及び「水様(watery)」であると説明され(「擦り付け(rub-in)」、「初期感覚」)、次いで配合物が乾燥及び吸収された後に「スベスベ」で「水和されている」と説明された(「後感覚」)。
実施例7
天然ベビーローションの調製
本発明の乳化剤の一実施形態であるBAEを含むように天然の肌保湿ベビーローションを調製した。BAEは実施例1と同じように調製した。下記表の成分を表に示す量にて混ぜ合わせた。その結果生じるエマルション組成物はベビーローションとして商流に適するものであった。
成分(INCI名) 重量%
脱イオン水 80.25
グリセリン 2.00
L−アルギニン 0.25
ブラシシルアミノラウレートエシレート 2.35
ブラシカアルコール 5.65
ヒマワリ油 4.00
カプリル酸グリセリル 1.00
ウンデシレン酸ヘプチル 4.00
香料 0.50
合計 100.00
実施例5おいて先に記載のものと同じ装置及び方法を用いて、最終配合物のpHを約6.6と求めた。粘度は先に記載のものと同じ装置を使用して室温で測定し、13000cPの値を得た。
熟練者による主観検査において、皮膚に塗布した際の初期の皮膚感覚は「急速吸収」であり、即時の「皮膚軟化」後感触であると説明された。
実施例8
シルキー感のボディローションの調製
本発明の乳化剤の一実施形態であるBAEを含むように天然ボディローションを調製した。BAEは実施例1と同じように調製した。下記表の成分を表に示す量にて混ぜ合わせた。その結果生じるエマルション組成物はボディローションとして商流に適するものであった。
成分(INCI名) 重量%
脱イオン水 76.95
グリセリン 5.00
D−パンテノール 0.10
アラントイン 0.10
L−アルギニン 0.25
ブラシシルアミノラウレートエシレート 2.35
ブラシカアルコール 5.65
ジペンタエリトリチルヘキサC5〜9酸エステル 3.00
カプリル酸グリセリル 1.00
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 5.00
D−α−トコフェロール 0.10
香料 0.50
合計 100.00
先に記載のものと同じ装置及び方法を用いて、最終配合物のpHを約6.7と求めた。粘度は先に記載のものと同じ装置を使用して室温で測定し、25000cPの値を得た。
熟練者による主観検査において、皮膚に塗布した際の擦り付け時の皮膚感覚は「シルキー」及び「清涼」であり、「光沢のある(satiny)」スベスベな後感覚であると説明された。
実施例9
本発明の乳化剤を含有する組成物のpH安定性検査
異なる種類の4つのパーソナルケア組成物を調製した:
(i)実施例5に記載されるように調製した特級保湿剤、
(ii)実施例6に記載されるように調製した噴霧可能な水和ローション、
(iii)実施例7に記載されるように調製した天然のベビーローション、及び、
(iv)実施例8に記載されるように調製したシルキー感のベビーローション。
十分量の各配合物を調製し、3つの透明な4オンス容のガラス瓶に入れ(各「セット」3つのサンプル)、プラスチックキャップを用いて封をした。4つの配合物のそれぞれの第1のセットは光を当てて室温にて実験室において保持した。第2のセットは40±2℃に設定した安定性オーブンに入れた。第3のセットは45±2℃に設定した安定性オーブンに入れた。安定性オーブンは配合物から光を遮断するものであった。
それぞれのサンプルを室温まで冷却させ、安定性試験条件下において1週間、2週間、4週間及び8週間の貯蔵期間後に先に記載した方法を用いてpHを評価した。結果を図6、図7、図8及び図98に示す。得られたデータを評価して、それぞれの配合物のpH傾向を求めた。
幾つかのpH傾向は安定したエマルションであっても典型的なものである。しかしながら、比較的短い期間にわたる実質的な傾向は不安定なエマルションを示すものである。この結果から、本発明の乳化剤を用いて調製されたエマルションは安定性が促進された条件下であっても最低限のpH傾向を示すことが分かる。
実施例10
特級保湿剤配合物におけるオクチルドデシルアミノラウレートエシレートの使用
本発明の乳化剤の一実施形態であるオクチルドデシルアミノラウレートエシレート(OAE)を含むように特級保湿剤を調製した。OAEは実施例2と同じように調製した。下記表に記載の成分を表に示す量にて混ぜ合わせた。その結果生じるエマルション組成物は特級保湿剤として商流に適するものであった。
成分(INCI名) 重量%
脱イオン水 56.85
グリセリン 5.00
L−アルギニン 0.15
オクチルドデシルアミノラウレートエシレート 3.53
ブラシカアルコール 8.47
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 25.00
カプリル酸グリセリル 1.00
合計 100.00
先に記載のものと同じ装置及び方法を用いて、最終配合物のpHを約6.5と求めた。粘度は記載の方法を使用して室温で測定し、2000センチポアズ(cP)の値を得た。
熟練者による主観検査において、皮膚に塗布した際の皮膚感覚は「薄く(thin)」、「乳状(milky)」であると説明されたが、更には粘度を考慮すると擦り付け時に長い「適用時間」を有する。後感覚は油性(oleaginous)であり、これがアンチエイジングスキンクリーム等の用途において極めて望ましい。
実施例11
特級保湿剤配合物におけるイソステアリルアミノラウレートエシレートの使用
本発明の乳化剤の一実施形態であるイソステアリルアミノラウレートエシレート(IAE)を含むように特級保湿剤を調製した。IAEは実施例2と同じように調製した。下記表に記載の成分を表に示す量にて混ぜ合わせた。その結果生じるエマルション組成物は特級保湿剤として商流に適するものであった。
成分(INCI名) 重量%
脱イオン水 56.85
グリセリン 5.00
L−アルギニン 0.15
イソステアリルアミノラウレートエシレート 3.53
ブラシカアルコール 8.47
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド 25.00
カプリル酸グリセリル 1.00
合計 100.00
先に記載のものと同じ装置及び方法を用いて、最終配合物のpHを約6.6と求めた。粘度は記載の方法を使用して室温で測定し、54000センチポアズ(cP)の値を得た。
熟練者による主観検査において、この配合物はピークを形成し、すくい上げ、擦り付け時にシルキー感があった。後感覚は石鹸様であり、これがある特定用途において望ましい。
本発明による幾つかの実施形態及びその使用を示し、説明しているが、本発明はそれらに限定されず、当業者に多くの変更及び修正が受け入れられ、そのため本明細書で示され、説明された詳細に限定することは望まれず、このような修正が全て添付の特許請求の範囲の範囲に包含されることが意図されることを理解されたい。

Claims (57)

  1. 負に帯電した基質に対する組成物の持続性を増大させる方法であって、
    少なくとも1つの相、及び
    脂肪族アルコールと中和アミノ酸とのエステル化反応生成物であって、式(I):
    (式中、
    は炭素数6〜24のアルキル基であり、
    は炭素数6〜36のアルキル基である。)で表される、有効量のアミノ酸エステル
    を含む組成物を調製する工程を含み、
    前記アミノ酸のアミン基がエステル化反応の前に酸で中和されており、
    前記組成物が、前記アミノ酸エステルを含有しない同一の組成物の持続性と比較して負に帯電した基質に対する持続性の増大を示す、方法。
  2. 前記組成物がエマルションである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物のpHが約5.5〜約9.3である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記組成物のpHが約5.5〜約8.5である、請求項1に記載の方法。
  5. のアルキル基が、分岐鎖状アルキル基又は直鎖状アルキル基から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. のアルキル基が、少なくとも1つの不飽和炭素原子を含む、請求項1に記載の方法。
  7. のアルキル基が、全ての不飽和炭素原子を含む、請求項1に記載の方法。
  8. のアルキル基が、6個、7個、8個、9個及び10個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. のアルキル基が、11個、12個、13個、14個、15個、16個及び17個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  10. のアルキル基が、18個、19個、20個、21個、22個、23個及び24個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  11. のアルキル基が、直鎖状であり、11個の炭素原子を有する、請求項1に記載の方法。
  12. 中性アミノ酸が植物質から得られる、請求項1に記載の方法。
  13. のアルキル基が、分岐鎖状アルキル基又は直鎖状アルキル基から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. のアルキル基が、少なくとも1つの不飽和炭素原子を含む、請求項1に記載の方法。
  15. のアルキル基が、全ての不飽和炭素原子を含む、請求項1に記載の方法。
  16. のアルキル基が、6個、7個、8個、9個及び10個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  17. のアルキル基が、11個、12個、13個、14個、15個、16個及び17個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  18. のアルキル基が、18個、19個、20個、21個、22個、23個及び24個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  19. のアルキル基が、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個及び36個の炭素原子を有する基から選択される、請求項1に記載の方法。
  20. 前記脂肪族アルコールが、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、リグノセリルアルコール、イソステアリルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  21. 前記脂肪族アルコールが、3−メチル−3ペンタノール、エトクロルビノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、ウンデカノール、トリデカノール、ペンタデシルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール、エルシルアルコール、セリルアルコール、1−ヘプラコサノール、クルイチルアルコール、1−ノナコサノール、ミリシルアルコール、1−ドトリアコンタノール、ゲジルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  22. 前記脂肪族アルコールが、ヤシ油又はホホバ油から選択される油に由来する、請求項1〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記アミノ酸のアミン基が、植物質の発酵により得られるエタノール由来のエタンスルホン酸により中和される、請求項1〜22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記アミノ酸のアミン基が、塩酸、リン酸、硫酸、ホウ酸及び硝酸から選択される酸により中和される、請求項1〜23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記組成物が、さらに、界面活性剤、着色剤、パール化剤、アクリレートポリマー、抗酸化剤、乳白剤、マイカ、油、脂肪、タンパク質、pH調整剤、ビタミン、脂肪酸、脂肪族アルコール、保湿剤及び調整剤の少なくとも1つを含む、請求項1〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 前記組成物が、毛髪洗浄剤、シャンプー、リンス、ヘアークリームコンディショナー、コンディショニングシャンプー、ヘアーローション、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアースプレー、ヘアーリキッド、ヘアーワックス、ヘアースタイリング剤、パーマ液、染毛剤、酸性染毛剤、ヘアーマニキュア、グレーズ、化粧水、乳液、洗顔剤、メイク落とし、クレンジングローション、エモリエントローション、ナリシングクリーム、エモリエントクリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、ボディシャンプー、ハンドソープ、固形石鹸、シェービングクリーム、日焼け止め剤、日焼け用トリートメント、防臭剤、メイク落としジェル、保湿ジェル、モイスチャーエッセンス、UV曝露防止エッセンス、シェービングフォーム、フェイスパウダー、ファンデーション、口紅、頬紅、アイライナー、皺/老化防止クリーム、アイシャドー、アイブローペンシル、マスカラ、洗口液、練り歯磨き、オーラルケア組成物、皮膚クレンジング組成物、織物クレンジング組成物、食器洗浄組成物、毛髪又は毛皮クレンジング組成物、デオドラント又は制汗剤、化粧品、ヘアースタイリング組成物、皮膚保湿液、スキンコンディショナー、ヘアーコンディショナー及びネイルコンディショナーから選択される、請求項1〜25のいずれかに記載の方法。
  27. 前記組成物が石油化学製品及び/又は石油化学製品の誘導体を実質的に含まない、請求項1〜26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記負に帯電した基質が、哺乳動物の毛、哺乳動物の皮膚及び哺乳動物の爪から選択される、請求項1〜27のいずれかに記載の方法。
  29. 負に帯電した基質に対する持続性を示す乳化組成物を調製する方法であって、
    有効量の乳化剤、第1の相、及び第2の相を混合する工程を含み、
    該乳化剤が、脂肪族アルコールと中和アミノ酸とのエステル化反応生成物であって、式(I):
    (式中、
    は炭素数6〜24のアルキル基であり、
    は炭素数6〜36のアルキル基である。)で表される、有効量のアミノ酸エステルであり、
    該アミノ酸のアミン基がエステル化反応の前に酸で中和されており、
    前記乳化剤が前記第1の組成物及び前記第2の組成物を乳化して、エマルションを形成する働きがある、方法。
  30. 前記第1の相が水相であり、前記第2の相が非水相である、請求項29に記載の方法。
  31. 及びRがそれぞれ独立して、炭素数6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23及び24のアルキル基から選択される、請求項29に記載の方法。
  32. が炭素数25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35及び36のアルキル基から選択される、請求項31に記載の方法。
  33. 及びRがそれぞれ独立して、少なくとも1つの不飽和炭素原子及び全ての不飽和炭素原子を有するアルキル基から選択される、請求項29に記載の方法。
  34. 前記脂肪族アルコールが、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、リグノセリルアルコール、イソステアリルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項29〜33のいずれかに記載の方法。
  35. 前記脂肪族アルコールが、3−メチル−3ペンタノール、エトクロルビノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、ウンデカノール、トリデカノール、ペンタデシルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項29〜33のいずれかに記載の方法。
  36. 前記脂肪族アルコールが、エルシルアルコール、セリルアルコール、1−ヘプラコサノール、クルイチルアルコール、1−ノナコサノール、ミリシルアルコール、1−ドトリアコンタノール、ゲジルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項29〜33のいずれかに記載の方法。
  37. 安定したエマルションを調製するための乳化剤であって、
    脂肪族アルコールと中性アミノ酸との反応生成物であって、式(I):
    (式中、
    は炭素数6〜24のアルキル基であり、
    は炭素数6〜36のアルキル基である)で表される中和アミノ酸エステルを含み、
    該アミノ酸のアミン基が酸で中和されており、該乳化剤がカチオン性である、乳化剤。
  38. 及びRがそれぞれ独立して、炭素数6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23及び24のアルキル基から選択される、請求項37に記載の乳化剤。
  39. が炭素数25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35及び36のアルキル基から選択される、請求項37に記載の乳化剤。
  40. 及びRがそれぞれ独立して、少なくとも1つの不飽和炭素原子及び全ての不飽和炭素原子を有するアルキル基から選択される、請求項37に記載の乳化剤。
  41. 前記脂肪族アルコールが、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、リグノセリルアルコール、イソステアリルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項37〜40のいずれかに記載の乳化剤。
  42. 前記脂肪族アルコールが、3−メチル−3ペンタノール、エトクロルビノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、1−ノナノール、ウンデカノール、トリデカノール、ペンタデシルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項37〜40のいずれかに記載の乳化剤。
  43. 前記脂肪族アルコールが、エルシルアルコール、セリルアルコール、1−ヘプラコサノール、クルイチルアルコール、1−ノナコサノール、ミリシルアルコール、1−ドトリアコンタノール、ゲジルアルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項37〜40のいずれかに記載の乳化剤。
  44. 前記脂肪族アルコールがヤシ油又はホホバに由来するものである、請求項37に記載の乳化剤。
  45. 前記アミノ酸のアミン基が、植物質の発酵により誘導されるエタノール由来のエタンスルホン酸により中和される、請求項37に記載の乳化剤。
  46. 前記アミノ酸のアミン基が、塩酸、リン酸、硫酸、ホウ酸及び硝酸から選択される酸により中和される、請求項37に記載の乳化剤。
  47. 水相と非水相とを有するパーソナルケア組成物を乳化する方法であって、
    有効量の請求項35〜44のいずれかに記載の乳化剤の存在下で水相と非水相とを互いに組み合わせる工程を含む、方法。
  48. 前記水相及び前記非水相がそれぞれ、石油化学製品及び/又は石油化学製品の誘導体を実質的に含まない、請求項47に記載の方法。
  49. 請求項1〜34のいずれかに記載の方法により調製される組成物。
  50. 水性要素、非水性要素、及び請求項37〜48のいずれかに記載の乳化剤を含む、安定したエマルション。
  51. アミノ酸エステルを含有しないエマルションの持続性と比較して負に帯電した基質に対する持続性の増大を示す、請求項50に記載のエマルション。
  52. 安定したエマルションであって、
    脂肪族アルコールと中性アミノ酸との反応生成物であって、式(I):
    (式中、
    は炭素数6〜24のアルキル基であり、
    は炭素数6〜36のアルキル基である。)で表されるカチオン性中和アミノ酸エステルである乳化剤を含み、
    前記アミノ酸のアミン基が酸で中和されており、
    前記エマルションは前記アミノ酸エステルを含有しない組成物の持続性と比較して負に帯電した基質に対する持続性の増大を示し、
    また、該エマルションは第1の相及び第2の相から形成されたものである、エマルション。
  53. 前記第1の相が水相であり、前記第2の相が非水相である、請求項52に記載のエマルション。
  54. 前記エマルションが天然のものである、請求項50〜53のいずれかに記載のエマルション。
  55. パーソナルケア組成物の負に帯電した基質に対する持続性を増大させるための添加剤であって、
    脂肪族アルコールと中性アミノ酸との反応生成物であって、式(I):
    (式中、
    は炭素数6〜24のアルキル基であり、
    は炭素数6〜36のアルキル基である。)で表される中和アミノ酸エステルを含み、
    前記アミノ酸のアミン基が酸で中和されており、
    エマルションが前記アミノ酸エステルを含有しない組成物の持続性と比較して負に帯電した基質に対する持続性の増大を示し、
    また、該エマルションは第1の相及び第2の相から形成されたものである、添加剤。
  56. 前記添加剤が、添加される前記パーソナルケア組成物が前記アミノ酸エステルを含有しない同一の組成物の持続性と比較して負に帯電した基質に対する持続性の増大を示す、請求項55に記載の添加剤。
  57. 前記基質が毛、皮膚又は爪から選択される、請求項55又は56に記載の添加剤。
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