JP2017511507A - 変形装置を備えた光学モジュール及び光学素子を変形させる方法 - Google Patents

変形装置を備えた光学モジュール及び光学素子を変形させる方法 Download PDF

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Abstract

光学素子と、変形装置とを備えた、特にマイクロリソグラフィ用の光学モジュールを提供する。変形装置は、少なくとも1つの変形デバイスを備え、規定可能な変形を光学素子の光学面に導入するよう構成される。少なくとも1つの変形デバイスは、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む。第1変形ユニットは、光学素子の第1部分に機械的に接続され、制御信号に応じて、光学素子の第1部分に加わる規定可能な第1変形力を発生させるよう構成された第1力発生ユニットの一部を形成する。第2変形ユニットは、光学素子の第2部分に機械的に接続され、特に、制御信号に応じて、光学素子の第2部分に加わる規定可能な第2変形力を発生させるよう構成された第2力発生ユニットの一部を形成する。第1変形力及び第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、光学素子に対する正味の合力が少なくとも実質的にゼロになるように少なくとも実質的に打ち消し合う。第3変形ユニットは、第1力発生ユニットと第2力発生ユニットとの間で共有される共有の力発生コンポーネントであり、第1変形ユニットが第3変形ユニットと協働して第1変形力を発生させ、第2変形ユニットが第3変形ユニットと協働して第2変形力を発生させる。【選択図】図3

Description

本発明は、露光プロセスで用いられる光学モジュール、特にマイクロリソグラフィシステムの光学モジュールに関する。本発明はさらに、光学モジュールの光学素子を変形させる方法、並びに光学結像装置、光学結像法、及び光学素子を製造する方法に関する。本発明は、超小型電子デバイス、特に半導体デバイスを作製するためのフォトリソグラフィプロセスに関連して、又はかかるフォトリソグラフィプロセス中に用いられるマスク若しくはレチクル等のデバイスの作製に関連して用いることができる。
通常、半導体デバイス等の超小型電子デバイスの作製に関連して用いられる光学系は、光学系の光路に配置されたレンズ及びミラー等の光学素子を含む複数の光学素子ユニットを備える。これらの光学素子は、通常は露光プロセスで協働して、マスク、レチクル等の上に形成されたパターンの像をウェーハ等の基板に転写する。上記光学素子は、通常は1つ又は複数の機能的に別個の光学素子群に組み合わせられる。これらの別個の光学素子群は、別個の光学露光ユニットにより保持され得る。特に、主に屈折系では、かかる光学露光ユニットは、1つ又は複数の光学素子を保持する光学素子モジュールのスタックから構成される。これらの光学素子モジュールは、通常は1つ又は複数の光学素子ホルダを支持する略リング形の外部支持デバイスを備え、光学素子ホルダがさらに光学素子を保持する。
レンズ等の少なくとも主に屈折光学素子を含む光学素子群は、通常は光軸と称する光学素子の直線状の共通の対称軸を大部分が有する。さらに、かかる光学素子群を保持する光学露光ユニットは、多くの場合は細長い実質的に管状の設計を有することにより、通常は鏡筒とも称する。
半導体デバイスの小型化が進んでいることから、これらの半導体デバイスの作製に用いられる光学系の高い分解能が必要とされ続けている。この高い分解能の必要性は、光学系の開口数(NA)の増大及び結像精度の向上の必要性を後押しする。
高い分解能を達成する1つの手法は、露光プロセスで用いる光の波長を短くすることである。近年では、5nm〜20nmの範囲の、通常は約13nmの波長を用いた極紫外(EUV)領域の光を用いるよう取り組まれている。このEUV領域では、共通の屈折光学系の使用が不可能となる。その理由は、このEUV領域では、屈折光学素子に一般的に用いられる材料が高品質の露光結果を得るために高すぎる吸収度を示すからである。したがって、EUV領域では、ミラー等の反射要素を備えた反射系を露光プロセスで用いて、マスク上に形成されたパターンの像を基板、例えばウェーハに転写する。
EUV領域での高開口数(例えば、NA>0.4〜0.5)の反射系の使用への移行は、光学結像装置の設計に関して大きな課題をもたらす。
通常、こうした高開口数EUV系では、基板へ転写するフィーチャーサイズが7nm以下となる。さらに、いわゆるダブルパターニングプロセスを実施する場合、重ね合わせ精度に関する要件が極めて厳しくなり、必要な精度は単一の結像装置で1nm以下となる。結果として、特に光学系及び基板歪の誤差寄与を含む、光学結像装置の全コンポーネントの重ね合わせ誤差寄与を、装置の耐用寿命期間中ずっと100pm(すなわち、100pm以下レベル)に保たなければならないか、又はリアルタイムで(すなわち露光中に)動作する何らかの波面又は像歪補正手段を用いなければならない。
1つ又は複数の自由度(DOF)での能動波面補正に関するさまざまなシステムが、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、及び特許文献12から既知であり、上記文献の全開示を参照により本明細書に援用する。
これら既知のシステムは、大まかに2つの範疇に分けることができる。第1範疇は、光学面の(波面補正)変形を光学面に対して実質的に垂直に作用する変形力により発生させるシステムに関する。かかるシステムは、例えば特許文献12から既知である。しかしながら、このシステムには、変形力が光学面を変形させるだけでなく、適当な制御ループにより補正又は考慮しなければならない光学素子の剛体運動も発生させるという欠点がある。
第2範疇は、光学面の(波面補正)変形を光学面に対して実質的に接線方向に作用する変形力により導入された曲げモーメントにより発生させるシステムに関する。かかるシステムは、例えば特許文献13又は特許文献1から既知である。これらのシステムは、光学素子内でのみ(閉ループの)力の流れを発生させることにより、例えば光学素子から突出した2つの平行レバー間で働くアクチュエータにより、寄生的な剛体運動を回避するように設計することができる。しかしながら、これらには、(変形力を発生させる)アクチュエータが、光学素子への望ましくない寄生力及び/又はモーメントの導入を引き起こすケーブル等を介した外部エネルギー供給を通常は必要とするという欠点がある。
さらに、これらのシステムでは、こうした望ましくない寄生力及び/又はモーメントを光学素子に(例えば冷却液ダクト等を介して)導入することなく、変形アクチュエータを介して光学素子に導入された熱を除去するために、比較的大きな労力が必要である。
特許文献13又は特許文献1から知られている内部作用設計に関して生じるさらに別の問題は、2つの平行レバーを介して光学面のレベルで発生させた曲げモーメントが、開示されたような平面状のミラー面でのみ均等なことである。曲面状のミラー面の場合、かかる平行レバーは、各レバーアームの長さが異なることにより、ミラー面で不均等な曲げモーメントを引き起こし、これが光学面の(通常は望ましくない)不均一な変形をもたらす。
米国特許第6,765,712号明細書 米国特許第6,967,756号明細書 米国特許出願公開第2007/258158号明細書 米国特許出願公開第2006/018045号明細書 独国特許出願公開第10 2007 019 570号明細書 米国特許出願公開第2006/0193065号明細書 米国特許出願公開第2004/0008433号明細書 欧州特許出願公開第1 376 192号明細書 米国特許第4,655,563号明細書 米国特許第5,986,795号明細書 米国特許第4,492,431号明細書 米国特許第6,842,277号明細書 米国特許出願公開第2002/011573号明細書
したがって、本発明の目的は、上記欠点を少なくともある程度は克服すること、及び露光プロセスで用いる光学結像装置の良好で長期信頼性のある結像特性を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、露光プロセスで用いる光学結像装置の結像精度を少なくとも維持しつつ、光学結像装置に必要な労力を低減することである。
本発明のさらに別の目的は、光学素子の能動変形の単純で信頼性のある実施を可能にして、光学露光プロセスにおける波面収差を少なくとも低減することである。
これら及び他の目的は、本発明により達成され、本発明は、一態様によれば、光学素子内部変形概念が3部変形アクチュエータ(three part deformation actuator)概念を用いて実施される場合に、光露光に用いる光学素子の能動変形による波面収差の単純で信頼性のある補正が達成され得るという技術教示に基づくものである。かかる概念で用いる変形アクチュエータデバイスは、光学素子の第1部分に接続された第1アクチュエータ部分(又は変形ユニット)と、光学素子の第2部分に接続された第2アクチュエータ部分(又は変形ユニット)と、光学素子にそれぞれ加わる第1アクチュエータ力及び第2アクチュエータ力を発生させて光学素子の光学面を変形させるように第1及び第2アクチュエータ部分間で共有される第3アクチュエータ部(又は変形ユニット)とを備える。
こうした構成にはいくつかの利点がある。一方では、共有の第3アクチュエータ部分を介して、かなり単純な方法で、光学素子に対する正味の力が実質的にゼロになるように第1及び第2変形力が打ち消し合う構成を達成できる。したがって、光学素子の変形が光学素子の望ましくない剛体運動を発生させないことが有益である。
しかしながら、所望の場合は、かかる共有の第3アクチュエータ部分は同時に、非常に単純な方法で、ゼロ以外の正味の力を光学素子に加えることを可能にする。したがって、単純な方法で、非常に柔軟な作動概念を達成できる。最終的には、第1作動状態では光学素子に対して実質的にゼロの正味の力を達成できる一方で、第2作動状態では光学素子に対して規定のゼロではない正味の力を発生させる。
さらに、かかる共有の第3アクチュエータ部分は、かなり単純な方法で、特にアクチュエータへのエネルギー供給コンポーネント又は用いられる冷却デバイスのコンポーネントを介して寄生力及び/又はモーメントが光学素子に導入されないような、非接触アクチュエータ解決手段の実施を可能にする。これは特に、共有アクチュエータ部分が、エネルギー供給を受けなければならないと共に最終的に冷却されなければならない能動コンポーネントである場合に当てはまる。
かかるシステムでは、変形システムの比較的単純な較正概念を達成でき、特に開ループ変形制御さえも実施できるようになることにさらに留意されたい。
特に、かかるシステムでは、単一の制御信号を用いて、この信号を共有の第3アクチュエータ部分に単に供給することにより、第1及び第2変形力を発生させることができる。最も単純な場合には、これは、共有の第3アクチュエータ部分に通電することにより、例えば規定量のエネルギーを共有の第3アクチュエータ部分に供給することにより行うことができる。第1アクチュエータ部分は、共有の第3アクチュエータ部分と協働して、共有の第3アクチュエータ部分への上記規定量のエネルギー(例えば、規定電流又は規定圧力等)の供給の結果として、第1変形力を発生させる。同時に、第2アクチュエータ部分は、共有の第3アクチュエータ部分と協働して、共有の第3アクチュエータ部分への上記規定量のエネルギー(すなわち、規定電流又は規定圧力等)の供給の結果として、第2変形力を発生させる。それに続いて、共有の第3アクチュエータ部分と第1及び第2アクチュエータ部分それぞれとの間の相互作用又はインタフェースのレベルで、任意の所望の較正を単純に行うことができる。
したがって、第1態様によれば、本発明は、光学素子及び変形装置を備えた特にマイクロリソグラフィ用の光学モジュールに関する。変形装置は、少なくとも1つの変形デバイスを備え、規定可能な変形を光学素子の光学面に導入するよう構成される。少なくとも1つの変形デバイスは、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む。第1変形ユニットは、光学素子の第1部分に機械的に接続され、制御信号に応じて、光学素子の第1部分に加わる規定可能な第1変形力を発生させるよう構成された第1力発生ユニットの一部を形成する。第2変形ユニットは、光学素子の第2部分に機械的に接続され、特に、制御信号に応じて、光学素子の第2部分に加わる規定可能な第2変形力を発生させるよう構成された第2力発生ユニットの一部を形成する。第1変形力及び第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、光学素子に対する正味の合力が少なくとも実質的にゼロになるように少なくとも実質的に打ち消し合う。第3変形ユニットは、第1力発生ユニットと第2力発生ユニットとの間で共有される共有の力発生コンポーネントであり、第1変形ユニットが第3変形ユニットと協働して第1変形力を発生させ、第2変形ユニットが第3変形ユニットと協働して第2変形力を発生させる。
本発明の好適で特に単純な実施形態では、第3変形ユニットは、第1力発生ユニット及び第2力発生ユニットの少なくとも一方の能動コンポーネントである。好ましくは、第1変形ユニット及び第2変形ユニットの少なくとも一方が受動コンポーネントであり、これらのコンポーネントへのエネルギー共有が不要となり、したがって光学素子への寄生力及び/又はモーメントを効果的に回避することができる。
好ましくは、第1力発生ユニット及び第2力発生ユニットの少なくとも一方は、非接触アクチュエータ式に動作するよう構成され、これにより製造が大いに単純化されると共に光学素子への寄生力及び/又はモーメントの導入が回避される。付加的又は代替的に、第1力発生ユニット及び第2力発生ユニットの少なくとも一方は、ローレンツアクチュエータ式に動作するよう構成される。さらに、付加的又は代替的に、第1力発生ユニット及び第2力発生ユニットの少なくとも一方は、フォースアクチュエータ式に動作するよう構成される。
本発明の単純でロバストな実施形態では、第1力発生ユニット及び第2力発生ユニットの少なくとも一方は、磁石デバイス及び電気コイルデバイスを含む。このようにして、単純な非接触作動原理及び/又は単純なフォースアクチュエータ原理を実施することができる。好ましくは、第3変形ユニットが電気コイルデバイスを含む一方で、第1変形ユニット及び第2変形ユニットの少なくとも一方が磁石デバイスを含み得る。
好ましくは、電気コイルデバイスは、電流を印加されると少なくとも1つの磁気ユニット、特に磁気ヨークユニットと協働して第1変形力及び第2変形力の少なくとも一方を発生させるよう構成された少なくとも1つのメイン電気コイルユニットを含む。
本発明の特定の好適な実施形態では、電気コイルデバイスと磁気ユニットとの間の相互作用又は動作インタフェースのレベルで、較正及び/又はトリミングが行われる。この目的で、好ましくは、電気コイルデバイスは、少なくとも1つの磁気ユニットと協働して第1変形力及び第2変形力の一方の力レベルを調整するよう構成された少なくとも1つの力レベルトリミング電気コイルユニットを含む。
本発明の特定の好適な実施形態では、力レベルトリミング電気コイル要素は、メイン電気コイルユニットへの電流の印加時に発生する第1変形力及び第2変形力を実質的に均等化するよう構成される。このような構成は、特に、変形の単純な開ループ制御の実現を可能にする。
付加的又は代替的に、電気コイルデバイスは、少なくとも1つの磁気ユニットと協働して、メイン電気コイルユニットへの電流の印加時に発生する第1変形力及び第2変形力の一方の方向を調整するよう構成された少なくとも1つの力方向トリミング電気コイルユニットを含み得る。このようにして、非常に単純な方法で、光学素子に対する正味の合力を(例えば、1つ又は複数の規定の動作状態で実質的にゼロ又は非ゼロとなるように)調整及び/又は較正することができる。
電気コイルデバイスと各磁気ユニットとの間の動作インタフェースは、基本的には、上記のような力発生機能を達成するのに望ましく且つ適した任意の設計であり得る。
好ましくは、少なくとも1つのメイン電気コイルユニットは、メインコイル主延在平面を画定するメイン電気コイル要素を含み、メイン電気コイル要素は、第1メインコイル部と、メインコイル主延在平面内で第1メインコイル部とは反対に位置付けられた第2メインコイル部とを有する。第1メインコイル部が、第1力発生ユニットの第1磁気ユニットに関連付けられて第1変形力を発生させる一方で、第2メインコイル部は、第2力発生ユニットの第2磁気ユニットに関連付けられて第2変形力を発生させる。このようにして、共有の第3アクチュエータ部分の概念を非常に単純に実施することができる。
メイン電気コイル要素は、上記のような共有アクチュエータ部分機能を達成するのに適当且つ適切な任意の設計であり得る。好ましくは、メイン電気コイル要素は、特に非常に小型で省スペースな構成を達成するために略平坦な設計である。付加的又は代替的に、メイン電気コイル要素は、(非常に単純な設計をもたらす)略矩形であり得る。
さらに、付加的又は代替的に、第1メインコイル部及び第2メインコイル部は、少なくとも1つの動作状態で第1変形力及び第2変形力の共線関係(collinearity)を達成するために、第1変形力に対して実質的に垂直な第1対称面に対して実質的に対称であり、第1メインコイル部及び第2メインコイル部のそれぞれはさらに、第1対称面に対して実質的に垂直且つ第1磁気ユニットの第1磁場及び第2磁気ユニットの第2磁場と実質的に平行な第2対称面に対して実質的に対称である。
さらに、付加的又は代替的に、第1磁気ユニット及び第2磁気ユニットの少なくとも一方は、相互間に画定された間隙内で磁場を発生させる2つのシャンク要素を有する略U字形の磁気ヨーク部分を含み得る。このようにして、電気コイルユニットと関連する磁気ユニットとの間の動作インタフェースの非常に単純な設計を達成できる。
好ましくは、第1磁気ユニットの磁場及び第2磁気ユニットの磁場は、実質的に平行であり且つ/又は場の強度が実質的に同一であるが、後者となるのは特に、第1変形力及び第2変形力が実質的に等しい大きさであり得る(第1変形力及び第2変形力が共線関係にある場合、最終的にはこれらが打ち消し合う)場合である。
さらに、好適で実施し易い実施形態では、第1磁気ユニットは、相互間に画定された第1間隙内で第1磁場を発生させる2つの磁気第1シャンク要素を含み、第1メインコイル部が第1間隙内に位置付けられて、メイン電気コイル要素への電流の印加時に第1変形力を発生させ、第1メインコイル部は、特に第1変形力及び第1磁場に対して垂直な方向で、第1間隙全体に延在する。
同様に、付加的又は代替的に、第2磁気ユニットは、相互間に画定された第2間隙内で第2磁場を発生させる2つの磁気第2シャンク要素を含み、第2メインコイル部が第2間隙内に位置付けられて、メイン電気コイル要素への電流の印加時に第2変形力を発生させ、第2メインコイル部は、特に第2変形力及び第2磁場に対して垂直な方向で、第2間隙全体に延在する。
特定の好適で実施し易い実施形態では、メイン電気コイル要素は周方向を規定し、第1メインコイル部は、周方向で、第1磁気ユニットの略U字形の部分の2つのシャンク間に画定された間隙全体に延在する。同様に、付加的又は代替的に、メイン電気コイル要素は周方向を規定し、第2メインコイル部は、周方向で、第2磁気ユニットの略U字形の部分の2つのシャンク間に画定された間隙全体に延在する。
上記のような第1及び/又は第2変形力の力レベルトリミングは、任意の適当な方法で達成できる。好ましくは、少なくとも1つの力レベルトリミング電気コイルユニットは、力レベルトリミングコイル主延在平面を画定する力レベルトリミング電気コイル要素を含み、力レベルトリミングコイル主延在平面は、特に、メインコイル主延在平面と実質的に平行である。力レベルトリミング電気コイル要素は、第1メインコイル部に空間的に関連する、特に隣接して位置付けられた力レベルトリミングコイル部を有することが好ましい。第1磁気ユニットが第1メインコイル部の領域で第1磁場を発生させる一方で、第2磁気ユニットは第2メインコイル部の領域で第2磁場を発生させる。力レベルトリミング電気コイル要素は、メイン電気コイル要素への電流の印加時の第1変形力及び第2変形力の発生に対する、第1磁場と第2磁場との間の差の影響を補償するよう構成される。このようにして、特に2つの磁気ユニットの磁気特性の潜在的な差にも関わらず、非常に単純な方法で変形力レベルトリミング及び較正をそれぞれ達成できる。
力レベルトリミング電気コイル要素が別個に通電され得ることを理解されたい。これは、磁気ユニットの場の強度の低下が寿命を通して異なる場合に単純な再調整を可能にする。しかしながら、好ましくは、力レベルトリミング電気コイル要素がメイン電気コイル要素に電気的に接続されて、電流がメイン電気コイル要素及び力レベルトリミング電気コイル要素の両方に印加されるようになる。磁気ユニットの不均一な磁場強度低下の調整を、続いて力レベルトリミング電気コイル要素の電気特性を変更する他の手段を介して最終的に行うことができる。
特定の好適な実施形態では、第1磁気ユニットは、相互間に画定された間隙内で第1磁場を発生させる2つの磁気シャンク要素を含み、第1メインコイル部及び力レベルトリミングコイル部が第1間隙内に位置付けられて、メイン電気コイル要素への電流の印加時に第1変形力を発生させ、第1メインコイル部及び力レベルトリミングコイル部は、第1変形力及び第1磁場に対して垂直な方向で、特に、第1間隙全体に延在する。
続いて光学素子の正味の合力の較正及び調整をそれぞれ、任意の所望の適当な方法で行うこともできることを理解されたい。本発明の特定の好適な実施形態では、少なくとも1つの力方向トリミング電気コイルユニットは、力方向トリミングコイル主延在平面を画定する力方向トリミング電気コイル要素を含み、力方向トリミング主延在平面は、メインコイル主延在平面と実質的に平行である。力方向トリミング電気コイル要素は、メインコイル部及び磁気ユニットに空間的に関連する、特に隣接して位置付けられた力方向トリミングコイル部を有し、メインコイル部は、第1メインコイル部及び第2メインコイル部の一方であり、磁気ユニットは、第1磁気ユニットメイン及び第2磁気ユニットの一方である。磁気ユニットは、メインコイル部の領域で磁場を発生させ、力方向トリミング電気コイル要素は、メイン電気コイルユニットへの電流の印加時に関連するメインコイル部が発生させた変形力を調整するよう構成される。
ここでも同様に、力方向トリミング電気コイル要素が別個に通電され得ることを理解されたい。これは、磁気ユニットの場の強度の低下が寿命を通して異なる場合又は力方向のより多様な調整が望まれる場合に単純な再調整を同じく可能にする。しかしながら、好ましくは、力方向トリミング電気コイル要素がメイン電気コイル要素に選択的に電気的に接続されて、電流がメイン電気コイル要素及び力方向トリミング電気コイル要素の両方に印加されるようになる。ここでも同様に、不均一な磁場強度低下の調整又は力方向のより多様な調整を、力方向トリミング電気コイル要素の電気特性を変更する他の手段を介して最終的に行うことができる。
本発明の特定の好適な実施形態では、磁気ユニットは、相互間に画定された間隙内で磁場を発生させる2つの磁気シャンク要素を含み、メインコイル部及び力方向トリミングコイル部が間隙内に位置付けられて、メイン電気コイル要素への電流の印加時に変形力を発生させる。好ましくは、力方向トリミングコイル部は、第1変形力及び第1磁場に対して垂直なトリミングコイル延在方向で、間隙の寸法の一部のみにわたってトリミングコイル延在方向に延び、一部とは、特に最大95%、好ましくは最大50%、より好ましくは30%〜50%である。
上記のような力レベルトリミングコイル部及び/又は力方向トリミングコイル部の寸法を、必要な力変更効果にできる限り密接に合わせるべきであることを理解されたい。より厳密には、各トリミングコイルのうち関連する磁気ユニットと協働しない部分の寸法をできる限り小さくしておくことにより、エネルギーの浪費又は熱の発生を最小に保つべきである。
任意の所望の適当なタイプの変形機構を光学面の所望の変形を達成するために実施できることを理解されたい。特に、光学素子の光学面の適度に滑らかで十分に敏感な変形を可能にする特定の好適な実施形態では、光学面の変形は、光学素子のうち光学面を形成する部分に導入された曲げモーメントにより得られる。
したがって、本発明の好適な実施形態では、第1力発生ユニットは、光学素子の第1部分、特に第1レバー要素に加わる第1変形力が第1曲げモーメントを光学素子の第1部分に導入するように配置され、第1曲げモーメントは、光学面の第1光学面部の規定可能な第1変形を発生させる。付加的又は代替的に、同様に、第2力発生ユニットは、光学素子の第2部分、特に第2レバー要素に加わる第2変形力が第2曲げモーメントを光学素子の第2部分に導入するように配置され、第2曲げモーメントは、光学面の第2光学面部の規定可能な第2変形を発生させる。
各第1及び第2力発生ユニットと光学素子の各第1部分及び第2部分との間のインタフェースは、任意の所望の適当なタイプであり得る。比較的単純でロバストな構造設計を有する特定の好適な実施形態では、第1力発生ユニットは、光学面の第1光学面領域に隣接して位置付けられた第1レバー要素に接続され、第1レバー要素は、光学素子から第1表面法線方向に突出し、第1表面法線方向は、第1光学面領域に対する第1表面法線である。付加的又は代替的に、同様に、第2力発生ユニットは、光学面の第2光学面領域に隣接して位置付けられた第2レバー要素に接続され、第2レバー要素は、光学素子から第2表面法線方向に突出し、第2表面法線方向は、第2光学面領域に対する第2表面法線である。このようにして、光学面のレベルで打ち消し合う曲げモーメントを用いた有利な構成を達成でき、これは、光学面のレベルでの滑らかな変形パターンにつながることが有益である。
本発明の好適な実施形態では、第1レバー要素は第1レバー要素長手軸を規定し、第1レバー要素長手軸は、第1交点で光学面と交わり、第1交点で第1表面法線を形成する。同様に、第2レバー要素は第2レバー要素長手軸を規定し、第2レバー要素長手軸は、第2交点で光学面と交わり、第2交点で第2表面法線を形成する。
好ましくは、第1レバー要素長手軸及び第2レバー要素長手軸はレバー要素角度を規定し、第3変形ユニットは、第1変形力及び第2変形力が少なくとも1つの動作状態でレバー要素角度の二等分線に対して実質的に垂直であるように配置されることが好ましい。このようにして、上記打ち消し合う曲げモーメントを光学面のレベルで非常に単純な方法で達成できる。
各第1及び第2レバー要素は、任意の適当な方法で設計し且つ/又は光学素子の残りの部分に接続することができる。特に、第1及び第2レバー要素の少なくとも一方は、光学素子の関連部分とモノリシックに形成することができる。他の好適な実施形態では、これらのコンポーネント間で任意の所望のタイプのインタフェースを選択できる。
好ましくは、第1レバー要素及び第2レバー要素の少なくとも一方は、ボールソケット型継手を介して光学素子に接続され、各レバー要素は、特に、光学素子内の嵌合球状凹部に係合する球状端部を有する。このようにして、レバー要素からの各曲げモーメントを光学素子の関連部分に導入する非常に単純で効率的な方法を達成できる。特に、このようにして、変形荷重が接続強度に適合するように伝達される接続をインタフェースにおいて達成できる。
好ましくは、第1レバー要素及び第2レバー要素の少なくとも一方は、インタフェースを介して光学素子に接続され、インタフェースは、レバー要素に加わる変形力によりレバー要素に導入された曲げモーメントを少なくとも主としてインタフェースにおける剪断応力を介して少なくとも部分的に、特に実質的に完全に伝達するよう構成される。これには、インタフェースで伝達される荷重がインタフェースの全表面にわたって実質的に均等に分配されることにより、接続不良の危険を大いに低減する(又は換言すれば、十分に長期にわたる安定した接続を得るのに必要な労力を低減する)という大きな利点がある。特に、これは、接合材料(接着剤、はんだ等)を機械的接続の確立に用いるような接続に当てはまる。
各レバー要素と光学素子との間の接続を任意の所望の適当な方法で達成できることを理解されたい。好ましくは、第1レバー要素及び第2レバー要素の少なくとも一方は、特に、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、光学素子に接続される。
光学結像プロセスの要件に応じて、基本的には、光学面の所望の変形を達成するには上記のような単一の変形デバイスで十分であり得ることを理解されたい。好ましくは、変形装置は、規定可能な変形を光学面に導入するよう構成された複数のかかる変形デバイスを備える。
基本的に、変形デバイスは、光学モジュールの動作中に得ようとする光学面の変形に応じて任意の適当な方法で光学素子に分配され得る。好ましくは、変形デバイスは、光学素子の動作中に変形させる光学素子の変形対象領域にわたって実質的に均等に分配されるが、その理由は、このような構成が通常は光学面の特に有益な変形パターンの達成を可能にするからである。
好ましくは、変形デバイスは、少なくとも断面方向でアレイ式に、特に、少なくとも断面方向で直交格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向で三角格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向でハニカム格子アレイ式に配置される。ここでも、本装置が動作中に得ようとする光学面の変形に応じて選択されることが好ましいことを理解されたい。
特定の実施形態では、光学面の所望の変形を得るために、各変形デバイスが光学素子の別個の部分に接続され作用し得ることを理解されたい。好ましくは、特に光学面の高次変形を単純な方法で得るために、変形デバイスのうち少なくとも2つの、好ましくは変形デバイスのうち少なくとも3つの、より好ましくは変形デバイスのうち4つのそれぞれが、光学素子の第1部分に規定可能な変形力を加えるよう構成される。この共同の力作用は、特に、規定可能な変形力を発生させるために光学素子の第1部分に機械的に接続されたコンポーネントを共有して起こり得る。
第3変形ユニットが任意の所望の適当な方法で支持され得ることを理解されたい。好ましくは、第3変形ユニットは、光学素子から機械的且つ/又は熱的に分離されるように支持される。機械的分離が、光学素子への寄生力及び/又はモーメントの導入を有益な方法で回避する一方で、熱的分離は、光学素子の温度制御に必要な労力を低減する。
好ましくは、光学素子は第1支持構造により支持され、第3変形ユニットは第2支持構造により支持され、第1支持構造は第2支持構造から離れている。好ましくは、第1支持構造及び第2支持構造の少なくとも一方は、第3支持構造で等方圧的に且つ/又は防振的に支持される。このようにして、特に単純な機械的分離(特に、振動分離)を達成できる。第3支持構造は、例えば、通常はそれ自体が接地構造で支持(好ましくは防振支持)された、いわゆるベースフレームであり得る。
本発明の他の好適な実施形態では、第3変形ユニットは第1支持構造により支持され、第1支持構造は、特に、光学素子上に防振的に支持される。
上述したコンポーネントを上記のような機能を果たす任意の所望の適当な材料から作ることができることを理解されたい。好ましくは、光学素子及び光学素子に接続されたレバー要素の少なくとも一方は、Zerodur(登録商標)(すなわち、リチウムアルミノケイ酸塩ガラスセラミック)、超低膨張ガラス(ULE(登録商標);すなわち、シリカ及び10%未満の二酸化チタンを含有するガラス材料)、コーディエライト、及び石英からなる材料群から選択される材料を含む。特に、熱膨張率の低い材料がこの点で非常に好ましい。
本発明の特定の実施形態では、光学素子は、光学面を形成する本体要素を含み、本体要素は、少なくとも断面方向で、略薄肉板要素及び略薄肉シェル要素の少なくとも一方である。さらに、本発明の特定の実施形態では、光学素子は、外周を画定する本体要素を含み、少なくとも1つの外側安定化要素が本体要素の外周に接続される。以下でより詳細に説明するように、かかる構成は光学素子の単純で経済的な製造を可能にする。
上記のような光学モジュールを、任意のタイプの光学素子(レンズ、ミラー、回折格子等)を用いて任意の光学結像プロセスに関連して用いることができることを理解されたい。特に有益な効果は、特にEUV領域の露光光を用いたマイクロリソグラフィに関連して達成される。したがって、好ましくは、光学素子は、特にEUV領域の露光光を用いて動作する特にマイクロリソグラフィデバイスで用いるミラーである。
本発明の特定の実施形態では、少なくとも1つの外側安定化要素は、外周に沿って延在する略リング形の要素により形成される。さらに、好ましくは、少なくとも1つの外側安定化要素は、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、光学素子に接続される。さらに、好ましくは、光学素子は、特に光学素子の良好な長期安定支持を得るために少なくとも1つの外側安定化要素で特に等方圧的に支持される。
本発明の特定の好適な実施形態では、光学素子は、少なくとも1自由度で、特に全6自由度で調整可能に、特に能動的に調整可能に少なくとも1つの外側安定化要素で支持される。
基本的に、任意の所望の適当な材料を本体要素及び外側安定化要素それぞれに用いることができることを理解されたい。特に、場合によっては、同じ材料を本体要素及び外側安定化要素に用いることができる。好ましくは、本体要素は第1材料で形成され、少なくとも1つの外側安定化要素は第2材料で形成され、材料は、少なくとも1つの材料特性、特に熱膨張率を有し、光学モジュールの使用分野により規定されるグレーディング方式での材料特性の等級は、第1材料よりも第2材料が低く、特に、上記第1材料の上記材料特性の最大1000%低く、好ましくは最大20%低く、より好ましくは最大2%低い。換言すれば、好ましくは、外側安定化要素は、本体要素よりも低級の材料(又は下級の材料)でできており、これは特により経済的な解決法をもたらす。上級であるか下級であるかは、実際の使用分野に関係したグレーディング方式に応じて決まることを理解されたい。したがって、例えば、マイクロリソグラフィの環境では、熱膨張率が低いほど通常は高い等級の材料を意味する。したがって、この場合、好ましくは、本体要素の第1材料は、外側安定化要素の第2材料よりも低い熱膨張率(すなわち、高い等級)を有する。
好ましくは、本体要素は第1材料で形成され、少なくとも1つの外側安定化要素は、第1材料からの熱膨張率の偏差がある、すなわち熱膨張率の不一致がある第2材料で形成される。本発明の特定の実施形態では、偏差は、最大1ppm/K、好ましくは最大0.01ppm/K、より好ましくは最大0.001ppm/Kに及ぶ。
第2態様によれば、本発明は、特にマイクロリソグラフィ用の光学素子を変形させる方法であって、光学素子と、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む少なくとも1つの変形デバイスとを用意するステップと、第1変形ユニットを光学素子の第1部分に機械的に接続するステップと、第2変形ユニットを光学素子の第2部分に機械的に接続するステップと、第1変形ユニット及び第3変形ユニットを用いて、制御信号に応じて規定可能な第1変形力を光学素子の第1部分に加えるステップと、第2変形ユニット及び第3変形ユニットを用いて、特に、制御信号に応じて規定可能な第2変形力を光学素子の第2部分に加えるステップと、を含む方法に関する。第1変形力及び第2変形力は、光学素子の規定の変形を発生させ、第1変形力及び第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、光学素子に対する正味の合力が少なくとも実質的にゼロであるように少なくとも実質的に打ち消し合う。かかる方法で、上記のような光学モジュールの変形形態及び利点を同程度まで達成できる。したがって、上記説明を参照されたい。
第3態様によれば、本発明は、光学素子及び変形装置を備えた、特にマイクロリソグラフィ用の光学モジュールに関する。変形装置は、少なくとも1つの変形デバイスを備え、規定可能な変形を光学素子の光学面に導入するよう構成される。少なくとも1つの変形デバイスは、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む。第1変形ユニットは、光学素子の第1部分に機械的に接続され、制御信号に応じて光学素子の第1部分に加わる規定可能な第1変形力を発生させるよう構成された第1力発生ユニットの一部を形成する。第2変形ユニットは、光学素子の第2部分に機械的に接続され、特に、制御信号に応じて光学素子の第2部分に加わる規定可能な第2変形力を発生させるよう構成された第2力発生ユニットの一部を形成する。第3変形ユニットは、第1力発生ユニットと第2力発生ユニットとの間で共有される共有の力発生コンポーネントであり、第1変形ユニットは、非接触で第3変形ユニットと協働して第1変形力を発生させ、第2変形ユニットは、非接触で第3変形ユニットと協働して第2変形力を発生させる。
上記のように、かかる非接触3部アクチュエータ概念により、光学素子への寄生力及び/又はモーメントの導入を大幅に回避することができる。同様に、かかる非接触3部アクチュエータ概念は、熱的及び機械的側面で有益な構成の実現を可能にする。特に、光学素子に寄生力及び/又はモーメントが導入される危険を伴わずに、適切な温度調整及び制御それぞれを単純な方法で達成できる。
第4態様によれば、本発明は、特にマイクロリソグラフィ用の光学素子を変形させる方法であって、光学素子と、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む少なくとも1つの変形デバイスとを用意するステップと、第1変形ユニットを光学素子の第1部分に機械的に接続するステップと、第2変形ユニットを光学素子の第2部分に機械的に接続するステップとを含む方法に関する。第1変形ユニット及び第3変形ユニットは、非接触で協働して、制御信号に応じて規定可能な第1変形力を光学素子の第1部分に加える。第2変形ユニット及び第3変形ユニットは、非接触で協働して、特に、制御信号に応じて規定可能な第2変形力を光学素子の第2部分に加える。第1変形力及び第2変形力は、光学素子の規定の変形を発生させる。かかる方法で、上記のような光学モジュールの変形形態及び利点を同程度まで達成できる。したがって、上記説明を参照されたい。
第5態様によれば、本発明は、パターンを担持するよう構成されたマスクユニットと、基板を担持するよう構成された基板ユニットと、パターンを照明するよう構成された照明ユニットと、露光工程においてパターンの像を基板に転写するよう構成された光学投影ユニットとを備えた、光学結像装置に関する。照明ユニット及び光学投影ユニットの少なくとも一方は、本発明による光学モジュールを備える。
第6態様によれば、本発明は、露光工程において少なくとも1つの光学素子モジュールを用いて、マスク上に形成されたパターンの像を基板に転写するステップを含み、少なくとも1つの変形工程において、本発明による方法を用いて光学素子モジュールの光学素子を規定の方法で変形させる、光学結像法に関する。好ましくは、少なくとも1つの変形工程は、露光工程前及び/又は当該露光工程中に少なくとも部分的に実行される。
かかる光学結像装置及び/又はかかる光学結像法で、上記のような光学モジュール及び方法の変形形態及び利点を同程度まで達成できる。したがって、上記説明を参照されたい。
好ましくは、少なくとも1つの変形工程は、露光工程及び/又は当該露光工程中に少なくとも部分的に実行される。さらに、好ましくは、上記露光工程前及び/又は上記露光工程中に、光学素子は、当該光学素子と基板への像の転写時に当該光学素子と協働するさらに他の光学コンポーネントとを備えた光学系において、中心基準として用いられ、当該中心基準は、上記光学コンポーネントの少なくとも1つの、好ましくは全ての上記コンポーネントの位置及び/又は向きを少なくとも1自由度で、好ましくは全6自由度で制御するために用いられる。
第7態様によれば、本発明は、特に本発明による光学素子モジュール用の光学素子を製造する方法であって、光学素子の本体要素を用意するステップと、少なくとも1つの光学素子コンポーネントを本体要素に接合するステップとを含み、光学素子は、第1部分及び第2部分を有し、第1部分は変形デバイスの第1変形ユニットに対する第1インタフェースを形成し、第2部分は変形デバイスの第2変形ユニットに対する第2インタフェースを形成する方法に関する。
本発明の好適な実施形態では、本体要素を略薄肉要素から形成し、薄肉要素を粗整形工程において加熱状態にし、加熱状態で型に挿入することで、薄肉要素を整形して本体要素の粗い幾何学的形状を与える。微細整形工程において、特に第1変形ユニットを第1インタフェースに接続し第2変形ユニットを第2インタフェースに接続した後に、且つ/又は少なくとも1つの外側安定化要素を本体要素に接続した後に、本体要素を加工して、本体要素の最終形状を得る、特に本体要素の光学面の最終形状を得る。かかる変形形態は、光学素子の非常に経済的な製造を可能にする。特に、かかる方法は、大きな材料ブランクから大量の材料を除去する必要なく、特に比較的湾曲の強い光学面を有するかなり複雑な幾何学的形状の光学素子を製造することを可能にする。
本発明の好適な実施形態では、第1部分は、本体要素の光学面の第1光学面領域に隣接して位置付けられた第1レバー要素により形成され、第1レバー要素は、光学素子から第1表面法線方向に突出し、第1表面法線方向は、第1光学面領域に対する第1表面法線である。付加的又は代替的に、第2部分は、本体要素の光学面の第2光学面領域に隣接して位置付けられた第2レバー要素により形成され、第2レバー要素は、光学素子から第2表面法線方向に突出し、第2表面法線方向は、第2光学面領域に対する第2表面法線である。これにより、上記のような光学面を能動的に変形させる有利な構成の単純で経済的な実現が可能となる。したがって、その限りにおいて上記説明を参照されたい。
さらに他の好適な実施形態では、第1レバー要素及び第2レバー要素の少なくとも一方は、ボールソケット型継手を介して本体要素に接続され、各レバー要素は、特に、本体要素内の嵌合球状凹部に係合する球状端部を有する。付加的又は代替的に、第1レバー要素及び第2レバー要素の少なくとも一方は、インタフェースを介して本体要素に接続され、インタフェースは、レバー要素の自由端に加わる変形力によりレバー要素に導入された曲げモーメントをインタフェースにおける剪断応力を介して少なくとも部分的に、特に実質的に完全に伝達するよう構成される。さらに、付加的又は代替的に、第1レバー要素及び第2レバー要素の少なくとも一方は、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、本体要素に接続される。これらの構成の利点は上述した通りであり、上記説明を参照されたい。
さらに、本発明の特定の実施形態では、第1レバー要素及び第2レバー要素は、レバー要素の一部をそれぞれが収容する複数の凹部を有するテンプレートユニットを用いて本体要素に接続され、テンプレートユニットは、特に、光学素子で等方圧的に支持される。このようにして、非常に単純な方法で、光学素子の高精度製造を達成できる。
最後に、本発明の特定の実施形態では、本体要素は外周を画定し、少なくとも1つの外側安定化要素が本体要素の外周に接続される。特に、かかる変形形態は、大きな材料ブランクから大量の材料を除去する必要なく、かなり複雑な幾何学的形状の安定性の高い光学素子の製造を可能にする。好ましくは、少なくとも1つの外側安定化要素は、外周に沿って延在する略リング形の要素により形成され、それにより特に安定した設計をもたらす。
本体要素への外側安定化要素の接続は、任意の適当な方法で行われ得る。特に、少なくとも1つの外側安定化要素は、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、光学素子に接続される。
すでに上述したように、本体要素は第1材料で形成することができ、少なくとも1つの外側安定化要素は第2材料で形成することができ、材料は、少なくとも1つの材料特性、特に熱膨張率を有し、光学モジュールの使用分野により規定されるグレーディング方式での材料特性の等級は、第1材料よりも第2材料が低く、特に、上記第1材料の上記材料特性の最大1000%低く、好ましくは最大20%低く、より好ましくは最大2%低い。上記のように、これは非常に経済的な構成をもたらす。
本発明のさらに他の態様及び実施形態は、従属請求項及び添付図面を参照した以下の好適な実施形態の説明から明らかとなるであろう。開示されている特徴の全ての組み合わせが、特許請求の範囲に明記されているか否かを問わず本発明の範囲内にある。
本発明による方法の好適な実施形態を実行できる本発明による光学結像装置の好適な実施形態の概略図である。 図1の光学結像装置の一部の概略断面図である。 図2の光学モジュールの(図4の線III−IIIに沿った)細部IIIの概略図である。 図2の光学モジュールの(図3の線IV−IVに沿った)一部の概略断面図である。 図1の光学結像装置で実行できる本発明による光学素子を変形させる方法の好適な実施形態を含む、本発明による光学結像法の好適な実施形態のブロック図である。 図1の光学結像装置で用いることができる本発明による光学素子を製造する方法の好適な実施形態のブロック図である。 第1製造状態での図2の光学素子の一部の概略図である。 第2製造状態での図2の光学素子の一部の概略図である。 第3製造状態での図2の光学素子の一部の概略図である。
以下において、本発明による方法の好適な実施形態を実行できる本発明による光学結像装置101の好適な実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。以下の説明の理解を促すために、xyz座標系を図に導入し、z方向は鉛直方向(すなわち、重力方向)を示す。
図1は、13nmの波長のEUV領域で動作する光学露光装置101の形態の光学結像装置の高度に概略化した一定の縮尺でない図である。光学露光装置101は、(マスクユニット103のマスクテーブル103.2上に位置付けられた)マスク103.1上に形成されたパターンの像を(基板ユニット104の基板テーブル104.2上に位置付けられた)基板104.1に転写するよう構成された光学投影ユニット102を備える。この目的で、光学露光装置101は、適切な光ガイド系(図示せず)を介して反射型マスク103.1を照明する照明系105を備える。光学投影ユニット102は、マスク103.1から反射した光(その主光線105.1で表す)を受け、マスク103.1上に形成されたパターンの像を基板104.1、例えばウェーハ等に投影する。
この目的で、光学投影ユニット102は、光学素子モジュール106.1〜106.6の光学素子モジュール群106を保持する。この光学素子モジュール群106は、支持構造102.1内に保持される。支持構造102.1は、光学投影ユニット102のハウジングの形態をとることができ、これを以下において投影光学系ボックス(POB)102.1とも称する。しかしながら、この支持構造が光学素子モジュール群106の完全又は密閉筐体を形成する必要は必ずしもないことを理解されたい。むしろ、支持構造は開放構造として部分的に形成することもできる。
投影光学系ボックス102.1は、ベース構造107で防振的に支持され、ベース構造107は、マスクテーブル支持デバイス103.3を介してマスクテーブル103.2を、また基板テーブル支持デバイス104.3を介して基板テーブル104.2を同じく支持する。投影光学系ボックス102.1が、複数の防振デバイス及び少なくとも1つの中間支持構造ユニットを介してカスケード状に支持されて良好な防振を達成できることを理解されたい。概して、これらの防振デバイスは、広い周波数範囲で良好な防振を達成するために異なる防振周波数を有し得る。
光学素子モジュール群106は、合計6個の光学素子モジュール、すなわち第1光学素子モジュール106.1、第2光学素子モジュール106.2、第3光学素子モジュール106.3、第4光学素子モジュール106.4、第5光学素子モジュール106.5、及び第6光学素子モジュール106.6を含む。本発明では、光学素子モジュール106.1〜106.6のそれぞれが、ミラーの形態の光学素子を備える。
各光学素子モジュールが、(光学素子自体に留まらない)さらに他のコンポーネント、例えば開口絞り、光学素子を保持して光学素子モジュールを支持構造に接続する支持ユニットに対するインタフェースを結果的に形成するホルダ又は保持器等もさらに含むことができることを理解されたい。
本発明の他の実施形態では、別の数の光学素子モジュールを用いることができることをさらに理解されたい。好ましくは、4個〜8個の光学素子モジュールが設けられる。
光学素子モジュール106.1〜106.6のそれぞれが、投影光学系ボックス102.1により形成された支持構造で関連する支持デバイス108.1〜108.6により支持される。支持デバイス108.1〜108.6のそれぞれが能動デバイスとして形成され、光学素子モジュール106.1〜106.6のそれぞれが規定の制御帯域幅で能動支持されるようにする。
本例では、光学素子モジュール106.6が、光学素子モジュール群106の第1光学素子モジュールを形成する大きく重いコンポーネントである一方で、他の光学素子モジュール106.1〜106.5は、光学素子モジュール群106の複数の第2光学素子モジュールを形成する。以下でさらに説明するように、第1光学素子モジュール106.6が低い第1制御帯域幅で能動支持される一方で、第2光学素子モジュール106.1〜106.5は、第1光学素子モジュール106.6に対する第2光学素子モジュール106.1〜106.5それぞれの所与の空間関係を実質的に維持するよう第2帯域幅で能動支持される。
本例では、マスクテーブル支持デバイス103.3及び基板テーブル支持デバイス104.3にも同様の能動支持概念が選択され、これらはいずれも、第1光学素子モジュール106.6に対するマスクテーブル103.2及び基板テーブル104.2の所与の空間関係を実質的に維持するよう第3及び第4制御帯域幅で同じく能動支持される。しかしながら、本発明の他の実施形態では、マスクテーブル及び/又は基板テーブルに別の支持概念を選択できることを理解されたい。
以下でさらに詳細に説明するように、能動支持デバイス108.1〜108.6、103.3、及び104.3の制御は、計測装置110の信号に応じて制御ユニット109により行われる。結像プロセスに関与するコンポーネントの調整制御は、以下の方法で行われる。
第1光学素子モジュール106.6の能動低帯域幅支持を達成するために、第1光学素子モジュール106.6の第1支持デバイス108.6は、計測装置110のコンポーネントに対する第1光学素子モジュール106.6の調整を5Hz〜100Hz、好ましくは40Hz〜100Hzの第1調整制御帯域幅で行うよう構成及び制御される。
さらに、第2光学素子モジュール106.1〜106.5、マスクテーブル103.2、及び基板テーブル104.2の能動支持を達成するために、第2光学素子モジュール106.1〜106.5の第2支持デバイス108.1〜108.5のそれぞれ並びにマスクテーブル支持デバイス103.3及び基板テーブル支持デバイス104.3は、それぞれ関連する光学素子モジュール106.1〜106.5、マスクテーブル103.2、及び基板テーブル104.2の調整を5Hz〜400Hz、好ましくは200Hz〜300Hzの第2、第3、及び第4調整制御帯域幅でそれぞれ行うよう構成及び制御される。本発明の特定の実施形態では、第2制御帯域幅が第2支持デバイス108.1〜108.5間で異なり得ることを理解されたい。
本例が従う支持方針は、EUVマイクロリソグラフィで通常必要な高い制御帯域幅に達する際に最も深刻な問題となる大きく重い第1光学素子モジュール106.6を、(この光学素子モジュール106.6に関して容易に制御できる)低帯域幅で制御下にて能動支持する一方で、露光プロセスに関与する他のコンポーネント、すなわち第2光学素子モジュール106.1〜106.5、マスクテーブル103.2、及び基板テーブル104.2を、第1光学素子モジュール106.6に対する、したがって相互に対する十分に安定した正確な空間関係を維持するよう制御するというものである。
したがって、本例において、結像プロセスに関与する全コンポーネント(すなわち、光学素子モジュール106.1〜106.6、マスク103.1、及び基板104.1)が能動制御されるにも関わらず、第1光学素子モジュール106.6の調整制御帯域幅の要件の大幅な緩和は、個々のコンポーネントの能動支持のための費用の増加を凌ぐ。特に、光学素子モジュール106.6のミラー107(最大1.5m×1.5mの光学的面積(optical footprint)及び最大350kgの質量を有し得る)等の大きな光学的面積のコンポーネントの調整制御が、通常は200Hz〜300Hzの調整制御帯域幅(低い共振周波数に起因してこのような大きな光学的面積のコンポーネントではほとんど達することができない制御波長帯域)が用いられると共に必要と考えられる従来のシステムと比べて著しく容易になる。
本例の支持方針によれば、光学系の1つのコンポーネント(通常はこれらのコンポーネントのうち大きく且つ/又は重いもの)が、測定及び最終的に調整目的のための他のコンポーネントのうち1つ又は複数(最大で全ての他のコンポーネント)を参照できる慣性基準として用いられる。以下でより詳細に説明するように、本例では、光学素子モジュール106.6の大きな光学的面積のミラー111が、結像プロセスに関与する全てのさらなるコンポーネント106.1〜106.5、103.1、及び104.1を参照するための慣性基準として用いられる。しかしながら、本発明の他の実施形態では、光学設計に応じて、露光光が最後に当たる光学素子モジュール以外の任意の適当なコンポーネントを、この慣性基準として用いることができることを理解されたい。
この支持方針及び第1光学素子モジュール106.6、特にそのミラー111の制御帯域幅要件の緩和のさらに別の大きな利点は、以下でより詳細に説明するように、ミラー111が、構造的に低い剛性で設計できることで、露光中に波面収差を補正するために能動変形される補正光学素子としての使用に非常に適したものとなることである。
支持デバイス108.1〜108.6の具体的設計を、図2を参照して以下で簡単に説明する。本例では、全ての支持デバイス108.1〜108.6は、基本的に同じコンポーネント及び同じ機能を有する。しかしながら、本発明の他の実施形態では、用いられる個々のミラー支持デバイス間で異なる設計を選択できることを理解されたい。
各支持デバイス108.1〜108.6は、関連する光学素子モジュール106.1〜106.6の外周に分配された3つの支持ユニット112のみを含む。各支持ユニット112は、バイポッドのように配置された2つの支持アクチュエータデバイス113及び中央に配置された能動重力補償デバイス114のみを含む。しかしながら、本発明の他の実施形態では、ミラー支持デバイスのコンポーネントの任意の他の適当な設計及び配列を選択できることを理解されたい。
図2から分かるように、支持アクチュエータデバイス113及び関連する重力補償デバイス114は、光学素子モジュール106.6の外周に位置付けられた保持リング115の形態の保持デバイスに一端が接続される。支持アクチュエータデバイス113及び重力補償デバイス114の他端は、ミラー111の形態の光学モジュール106.6の光学素子に接続される。保持リング115自体は、防振デバイス116.1を介して等方圧的に投影光学系ボックス102.1の構造コンポーネントに接続される。したがって、3つの支持ユニット112全ての支持アクチュエータデバイス113が、関連する光学素子モジュール106.1〜106.6の位置及び向きを全6自由度で調整するよう働くヘキサポッド支持体を形成する。
本発明の他の実施形態では、特にアクチュエータデバイス113及び関連する重力補償デバイス114が非接触作用原理に従って作用する場合、これらを介して光学素子111の防振を容易に達成できることを理解されたい。これらの場合、支持体116.1は、いわゆるセンサフレーム(それ自体はいわゆるベースフレーム上に防振的に支持される)で光学素子111を支持することが好ましい、単純な剛性の等方圧的支持体でもあり得る。
本発明の他の実施形態では、空間的な各光学素子モジュール106.1〜106.6の調整を各光学素子ユニットの要件に応じて任意の所望数の自由度で行うことができることを理解されたい。より厳密には、空間的且つ光学的な境界条件によっては、1つ又は複数の自由度での光学素子モジュール106.1〜106.6の運動が光学的に重要ではない(すなわち、結像精度に顕著な効果を及ぼし得ない)ので、(例えば、平面状の光学面の平面内での当該光学面の直進運動の場合等のように)各自由度の調整を不要にすることができる。さらに、任意の他の所望の数及び/又は配置の支持アクチュエータを用いて、所望数の自由度で所望の調整を達成できる。
各支持デバイス108.1〜108.6の3つの重力補償デバイス114はそれぞれ、関連する光学素子モジュール106.1〜106.6に作用する重力の一部に反作用し、関連する光学素子モジュール106.1〜106.6に作用する重力を全体で累積的に補償するよう働く。したがって、支持アクチュエータデバイス113は、空間的な関連する光学素子モジュール106.1〜106.6(すなわち、その位置及び/又は向き)の調整に必要な動的力を発生させるだけでよい。しかしながら、本発明の他の実施形態では、かかる重力補償デバイスを省くこともできることを理解されたい。
上記のように、ミラー111は、ミラー111の外周に実質的に均等に分配された3個の支持ユニット112により保持リング115に能動的に懸架される。しかしながら、本発明の他の実施形態では、任意の他のタイプの適当な、好ましくは等方圧的なミラー111の支持を選択できることを理解されたい。
上述のように、露光プロセスに関与する全コンポーネントで選択される能動支持概念に加えて、装置101の結像品質を改善するためのさらなる措置として、本発明による光学モジュールの好適な実施形態を形成する光学モジュール106.6は、規定の変形をミラー111に能動的に導入することにより露光光内の波面収差を補正するよう構成される。
この目的で、光学モジュール106.6は、規定可能な変形をミラー111の光学面111.1に導入するよう構成された変形装置117を備える。より厳密には、変形装置117は、ミラー111の裏側(すなわち、光学面111.1に面しない側)にわたって直交格子状に(図4参照)実質的に均等に分布された複数の変形デバイス118を含む。各変形デバイス118は、光学面111.1の関連部分の規定の変形を発生させるよう構成される。
特に達成しようとする光学面111.1の変形に応じて、任意の所望の数の変形デバイス118を実施できることを理解されたい。本例では、最大100個の変形デバイス118がミラー111の裏側に分配される。しかしながら、本発明の他の実施形態では、さらに多数の変形デバイスを実施してもよいことを理解されたい。特に光学素子のサイズ及び達成しようとする変形パターンに応じて、200以上の数を容易に実施することができる。
本例では、各変形デバイス118は、3部変形アクチュエータ概念を用いて光学素子内部変形概念を実施するよう構成される。この目的で、特に図3からより詳細に分かるように、各変形デバイス118は、ミラー111の第1部分、すなわちミラー111の第1レバー要素119.1に機械的に接続された第1変形ユニット118.1を含む。第1変形ユニット118.1は、ミラー111の裏側から径方向に突出した第1レバー要素119.1の自由端に接続される。
さらに、各変形デバイス118は、ミラー111の第2部分、すなわちミラー111の第2レバー要素119.2に機械的に接続された第2変形ユニット118.2を含む。第2変形ユニット118.2も、第1レバー要素119.1に隣接して位置付けられて同じくミラー111の裏側から径方向に突出した第2レバー要素119.2の自由端に接続される。
最後に、以下でより詳細に説明するように、各変形デバイス118は、第1変形ユニット118.1及び第2変形ユニットと118.2に空間的且つ機能的に関連する第3変形ユニット118.3を含む。各第3変形ユニットは、支持構造118.4により支持される。支持構造118.4はさらに、3つのバイポッド116.2を含むヘキサポッド支持構造を介して投影光学系ボックス102.1のさらに別の構造コンポーネントで等方圧的に支持される。したがって、支持構造118.4と、最終的には各変形デバイス118とは、ミラー111から機械的に分離されるように支持される。さらに、このようにして、ミラー111は、支持構造118.4から、また最終的には各変形デバイス118から大きく熱的にも分離される。
第1変形ユニット118.1及び第3変形ユニット118.3は、第1力発生ユニット120.1の一部を形成し、第1力発生ユニット120.1は、制御ユニット109からこの第1力発生ユニット120.1に供給された制御信号に応じて光学素子の第1レバー要素119.1に加わる規定可能な第1変形力F1を発生させるよう構成される。同様に、第2変形ユニット118.2及び第3変形ユニット118.3は、第2力発生ユニット120.2の一部を形成し、第2力発生ユニット120.2は、制御ユニット109からこの第2力発生ユニット120.2に供給された制御信号に応じて光学素子の第2レバー要素119.2に加わる規定可能な第2変形力F2を発生させるよう構成される。
したがって、第3変形ユニット118.3は、第1力発生ユニット120.1と第2力発生ユニット120.1との間で共有されてミラー111の光学面111.1の所望の変形を発生させる共有の力発生コンポーネントである。
図3に示す装置101の第1動作状態では、第1変形力F1及び第2変形力F2は、同じ作用線を有し(すなわち共線的であり)、同一の大きさだが逆方向である。結果として、変形力F1及びF2は、ミラー111に加わる正味の合力FRが少なくとも実質的にゼロである(すなわち、FR=0が当てはまる)ように少なくとも実質的に打ち消し合う。
したがって、変形デバイス118が発生させたミラー111の変形が、通常なら支持デバイス108.6により補正又は補償されなければならない(通常なら制御デバイス109で実施される制御方式をより複雑にする)ミラー111の望ましくない剛体運動を発生させないことが有益である。結果として、制御デバイス109に関する要件が大幅に緩和される。
しかしながら、以下でより詳細に説明するように、装置101の異なる第2動作モードでは、所望であれば、変形デバイス118を用いてゼロ以外の正味の合力FRを光学素子に加えることができる(すなわち、FR≠0が当てはまる)ことを理解されたい。このような非ゼロの正味の合力FRは、例えば、ミラー111の所望の変形を達成するために他の変形デバイス118が加える1つ又は複数の他の非ゼロの正味の合力FRの均衡をとることが望まれ得る。したがって、非常に柔軟な変形作動概念を単純な方法で達成できる。
本発明の特定の他の実施形態では、変形デバイス118を用いて光学素子の規定の剛体運動を発生させることが望まれることさえあり得ることを理解されたい。
レバー要素118.1及び118.2に加わった打ち消し合う第1変形力F1及び第2変形力F2が、それぞれ光学面111.1のレベルで打ち消し合う曲げモーメントBM1及びBM2をそれぞれ発生させ、これが光学面111.1のレベルでの有益に滑らかな変形パターンにつながることが有益であることを理解されたい。
図2〜図4から分かるように、本例では、第1力発生ユニット120.1及び第2力発生ユニット120.2は、非接触力アクチュエータ、より厳密にはローレンツアクチュエータ式に動作するよう構成される。このような非接触作用原理は、変形デバイス118の製造を大いに単純化する。さらにこれは、変形デバイス118の支持を介したミラー111への寄生力及び/又はモーメントの導入を回避する。
本例では、第1力発生ユニット120.1が第1変形ユニット118.1の受動的な第1磁石デバイス121.1を含む一方で、第2力発生ユニット120.2は第2変形ユニット118.2の受動的な第2磁石デバイス121.2を含む。第3変形ユニットは、第1磁石デバイス121.1及び第2磁石デバイス121.2に空間的且つ機能的にそれぞれ関連する能動的な電気コイルデバイス121.3を含む。
したがって、第1変形ユニット118.1及び第2変形ユニット118.2へのエネルギー供給は不要である。これには、ケーブル等のエネルギー供給ラインを介した寄生力及び/又はモーメントのミラー111への直接導入を効果的に回避できるという大きな利点がある。さらに、電気コイルデバイス121.3は、各変形デバイス118の唯一の能動コンポーネントとして、ミラー111から機械的に分離されるように支持されるので、この能動コンポーネントの冷却が大いに単純化される。これは、冷却デバイスのコンポーネント(冷却液ダクト等)を介したミラー111への寄生力及び/又はモーメントの直接導入が生じ得ないことによる。
特に図3及び図4から分かるように、第1磁石デバイス121.1は、相互間に画定された間隙122.2内で第1磁場MF1を発生させる2つの第1シャンク要素122.1を有する略U字形の第1磁気ヨーク部分122を有する受動的な磁気ヨークコンポーネントとして設計される。本例では、第1磁場は、第1間隙122.2の(図3の図平面及びyz平面とそれぞれ平行な)間隙主延在平面に対して実質的に垂直である。第1磁場MF1は、第1磁気ヨーク部分122の適当に磁化されたベース部分122.3により発生する。
同様に、第2磁石デバイス121.2は、相互間に画定された間隙123.2内で第2磁場MF2を発生させる2つの第2シャンク要素123.1を有する略U字形の第2磁気ヨーク部分123を有する受動的な磁気ヨークコンポーネントとして設計される。本例では、第2磁場は、第2間隙122.2の(図3の図平面及びyz平面とそれぞれ平行な)間隙主延在平面に対して実質的に垂直である。第2磁場MF2は、第2磁気ヨーク部分123の適当に磁化されたベース部分123.3により発生する。
本例の電気コイルデバイス121.3は、特に非常に小型で省スペースな構成を達成するために略矩形で全体的に平坦な設計のメイン電気コイル要素125を含むメイン電気コイルユニット124を有する。メイン電気コイル要素125は、(図3の図平面及びyz平面とそれぞれ平行な)メインコイル主延在平面を画定する。メイン電気コイル要素125は、第1メインコイル部125.1と、メインコイル主延在平面内で第1メインコイル部125.1の反対に位置付けられた第2メインコイル部125.2とを有する。
第1メインコイル部125.1は、第1シャンク要素122.1間に画定された間隙122.2全体に延在するという点で、第1磁気ヨーク部分122に空間的且つ機能的に関連する。したがって、(制御信号としての)メイン電気コイル要素125への電流ECの印加時に、第1変形力F1が、第1磁場MF1の存在に応じて発生する。第1メインコイル部125.1が、第1変形力F1及び第1磁場MF1に対して垂直な方向に(且つメイン電気コイル要素125の第1メインコイル部125.1の中央部分の周方向に)第1間隙122.2全体に延在するので、第1変形力F1の大きさは(印加された電流ECに応じて)最大値をとる。
同様に、第2メインコイル部125.2は、第2シャンク要素123.1間に画定された間隙123.2全体に延在するという点で、第2磁気ヨーク部分123に空間的且つ機能的に関連する。したがって、メイン電気コイル要素125への電流ECの印加時に、第2変形力F2が、第2磁場MF2の存在に応じて発生する。第2メインコイル部125.2が、第2変形力F2及び第2磁場MF2に対して垂直な方向に(且つメイン電気コイル要素125の第2メインコイル部125.2の中央部分の周方向に)第2間隙123.2全体に延在するので、第2変形力F2の大きさは(共通の制御信号として印加された電流ECに応じて)最大値をとる。
特に図3から分かるように、(それぞれ第1磁気ヨーク部分122及び第2磁気ヨーク部分123を担持した)隣接するレバー要素119.1及び119.2は、ミラー111から径方向に突出し、径方向は、ミラー111の光学面111.1の局所曲率により規定される方向である。より厳密には、隣接するレバー要素119.1及び119.2は、それぞれ長手方向レバー軸119.2及び119.4を規定する。第1レバー要素長手軸119.3は、第1交点で光学面111.1と交わり、第1交点で光学面111.1の第1表面法線を形成する。同様に、第2レバー要素長手軸119.4は、第2交点で光学面111.1と交わり、この第2交点で光学面111.1の第2表面法線を形成する。
本例では、第1レバー要素長手軸119.3及び第2レバー要素長手軸119.4は、レバー要素角度LEA及び二等分線118.5(レバー要素角度LEAの半分である二等分線角度BLAを規定し、すなわちBLA=0.5×LEAが当てはまる)を規定する。
本例では、第1変形力F1及び第2変形力F2の共線関係を発生させるために、第1磁気ヨーク部分122及び第2磁気ヨーク部分123が二等分線118.5に対して鏡面対称となるよう配置される。さらに、第1変形力F1及び第2変形力F2の共線関係を発生させるために、第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2も二等分線118.5に対して鏡面対称となるよう配置される。
最後に、第1変形力F1及び第2変形力F2を発生させるために、第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2は、第1変形力F1及び第2変形力F2が図3に示す第1動作状態で二等分線118.5に対して実質的に垂直であるようにも配置される。
本例では、これは、第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2が二等分線と平行であることにより達成される。しかしながら、本発明の他の実施形態では、得られる第1変形力F1及び得られる第2変形力F2が第1動作状態で二等分線118.5に対して実質的に垂直である限り、第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2の別の(任意の形状の)設計を選択できることを理解されたい。
より厳密には、第1変形力F1及び第2変形力F2の共線関係を達成するために、第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2は、第1変形力F1に対して実質的に垂直な第1対称面(ここでは、二等分線118.5を含む平面)に対して実質的に対称である。さらに、第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2のそれぞれが、第1対称面に対して実質的に垂直であり且つ第1磁気ヨーク部分122の第1磁場MF1及び第2磁気ヨーク部分123の第2磁場MF2と実質的に平行な第2対称面(ここでは、第1変形力F1を含み且つ二等分線118.5に対して垂直な平面)に対して実質的に対称である。
(図3に示す断面で)第1メインコイル部125.1及び第2メインコイル部125.2の電気特性が二等分線118.5に対して鏡面対称であり、且つ第1磁気ヨーク部分122及び第2磁気ヨーク部分123の磁気特性が二等分線118.5に対して鏡面対称であるような理想的な条件下では、第1変形力F1及び第2変形力F2が打ち消し合うことを理解されたい。しかしながら、非理想的な条件下では、2つの力発生ユニット120.1及び120.2のこれらの電気特性及び/又は磁気特性間にある程度の偏差があり得る。したがって、かかる非理想的な偏差の補償を可能にするために、本例では、以下でより詳細に説明するように、電気コイルデバイス124と第1磁石デバイス121.1及び/又は第2磁石デバイス121.2との間の相互作用(又は動作インタフェース)のレベルに、較正及び/又はトリミングコンポーネントが設けられる。
より厳密には、本例では、電気コイルデバイス121.3は、第1磁石デバイス121.1と協働して第1変形力F1の一方の力レベルを調整するよう構成された力レベルトリミング電気コイルユニット126を含む。本例では、力レベルトリミング電気コイルユニットは、メイン電気コイル要素125への電流ECの印加時に発生した第1変形力F1及び第2変形力F2を実質的に均等化するよう構成された第4レベルトリミング電気コイル要素126により形成される。かかる構成は、特に、変形の単純な開ループ制御の実現を可能にする。しかしながら、本発明の他の実施形態では、力レベルトリミング電気コイル要素127が制御ユニット109により別個に通電され得ることを理解されたい。
力レベルトリミング電気コイルユニット126は、メイン電気コイル要素125に直接隣接して位置付けられてメインコイル主延在平面と実質的に平行な力レベルトリミングコイル主延在平面を画定する力レベルトリミング電気コイル要素127を含む。力レベルトリミング電気コイル要素127は、第1メインコイル部125.1に空間的に関連する、すなわち隣接して位置付けられた力レベルトリミングコイル部127.1を有する。
本例では、力レベルトリミングコイル部127.1は、第1メインコイル部125.1と実質的に平行であり、第1メインコイル部125.1のように間隙122.2全体に延在する。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1変形力F1及び第2変形力F2の共線関係が維持される限り、力レベルトリミングコイル部127.1に任意の他の構成を選択できることを理解されたい。
力レベルトリミング電気コイル要素127は、メイン電気コイル要素125への電流ECの印加時の第1変形力F1及び第2変形力F2の発生に対する第1磁場MF1と第2磁場MF2との間の差の影響を補償するよう構成される。このようにして、特に、それぞれ2つの磁石デバイス121.1及び121.2の磁気特性の潜在的な差にも関わらず、変形力レベルのトリミング及び較正それぞれを非常に単純な方法で達成できる。
さらに、本例では、電気コイルデバイスは、第2磁石デバイス121.2と協働してメイン電気コイルユニット125への電流ECの印加時に発生した第2変形力F2の方向を調整するよう構成された力方向トリミング電気コイルユニット128も含む。このようにして、ミラー111に対する正味の合力FRを非常に単純な方法で(例えば、1つ又は複数の規定の動作状態で実質的にゼロ又は非ゼロに)調整及び/又は較正できる。
力方向トリミング電気コイルユニット128は、メイン電気コイル要素125に直接隣接して位置付けられてメインコイル主延在平面と実質的に平行な力方向トリミングコイル主延在平面を画定する力方向トリミング電気コイル要素129を含む。力方向トリミング電気コイル要素129は、第2メインコイル部125.2に空間的に関連する、すなわち隣接して位置付けられた力方向トリミングコイル部129.1を有する。
本例では、力方向トリミングコイル部129.1は、第2メインコイル部125.2と実質的に平行であり、第2メインコイル部125.2とは異なり、間隙123.2全体に延在するのではなく間隙123.2の上部のみを通って延在する。本例では、力方向トリミングコイル部は、第2変形力F2及び第2磁場MF2に対して垂直なトリミングコイル延在方向で、間隙123.2の寸法の一部にわたってトリミングコイル延在方向に延在するだけであり、一部とは、トリミングコイル延在方向に間隙123.2の寸法の約20%である。他の実施形態では、別の割合を選択できることを理解されたい。好ましくは、この割合は、特に最大95%、好ましくは最大50%、より好ましくは30%〜50%である。このようにして、(メインコイル要素125に印加された電流ECと、結果的には力方向トリミングコイル要素129に印加された異なる電流ECCとから得られる)第2変形力F2の方向を、それぞれ調整又は較正することができる。
力方向トリミング電気コイル要素129は、本例では、メイン電気コイル要素125への電流ECの印加時の第1変形力F1及び第2変形力F2の方向に関する2つの力発生ユニット120.1と120.2との間の差の影響を補償するよう構成される。このようにして、特に、それぞれ2つの力発生ユニット120.1及び120.2の磁気特性の潜在的な差にも関わらず、変形力方向のトリミング及び較正それぞれを非常に単純な方法で達成することができる。しかしながら、本発明の他の実施形態では、第1変形力F1及び第2変形力F2の所望の向きが維持される限り、力方向トリミングコイル部129.1に任意の他の構成を選択できることを理解されたい。
ここでも、力方向トリミング電気コイル要素129がメイン電気コイル要素125に電気的に接続され得ることで、電流ECがメイン電気コイル要素125及び力方向トリミング電気コイル要素129の両方に(単一の共通の制御信号として)印加されるようになることを理解されたい。これは、例えば、第1変形力F1及び第2変形力の共線関係を発生させるために行うことができる。
しかしながら、本発明の特定の実施形態では、力方向トリミング電気コイル要素129が(制御ユニット109により)メイン電気コイル要素125に選択的に電気的に接続可能であり得ることで、第2動作状態で(非平行の第1変形力F1及び第2変形力F2に起因して)非ゼロの正味の合力FRが発生するようになることを理解されたい。これらの変形形態の両方において、力方向トリミング電気コイル要素129が制御ユニット109により別個に通電され得ることをさらに理解されたい。
支持構造118.4に位置付けられて各変形デバイス118に関連付けられる力センサを用いて、力レベル及び/又は方向トリミングを実施できることを理解されたい。本発明の他の実施形態では、力レベルトリミング及び力方向トリミングを単一のトリミング電気コイル要素に統合できることをさらに理解されたい。さらに、本発明の他の実施形態では、力レベルトリミング及び/又は力方向トリミングを両方の力発生ユニット120.1及び120.2内で実施できる。
電気コイル要素125、127、又は129のうち関連する磁石デバイス121.1及び121.2と直接協働しない部分それぞれを、エネルギーの浪費及び機能的に必要であるよりも多くの熱の発生それぞれを少なくとも大幅に回避するために機能的にできる限り小さく保つべきであることをさらに理解されたい。
本例では、例えば、力レベルトリミングコイル127のうち力レベルトリミングコイル部127.1から連続して間隙122.2を超えて突出する部分の長さは、間隙122.2内に延在する力レベルトリミングコイル部127.1の長さの20%未満であることが好ましい。
上述のように、制御ユニット109による変形制御は、較正後に、いかなる位置又は変形感知も伴わずに電気コイルデバイス121.3に所定の電流ECを通電させることにより、開ループ制御として単純に実施できる。トランスコンダクタンスアンプを非常に高い帯域幅(100kHzを優に超える)で動作するよう構成することができるので、これは費用を大幅に低減するだけでなく、非常に素早い変形発生も可能にする。
すでに上記したように、本例では、第1力発生ユニット120.1は、第1レバー要素119.1に加わる第1変形力F1が第1曲げモーメントBM1をミラー111の関連する第1部分に導入し、第1曲げモーメントBM1が光学面111.1の関連する第1光学面部分の規定可能な第1変形を発生させるよう配置される。さらに、同様に、第2力発生ユニット120.2は、第2レバー要素118.2に加わる第2変形力F2が(第1動作状態で第1曲げモーメントBM1の均衡をとる)第2曲げモーメントBM2をミラー111の関連する第2部分に導入し、第2曲げモーメントBM2が光学面111.1の第2光学面部分の規定可能な第2変形を発生させるよう配置される。したがって、特に打ち消し合う曲げモーメントBM1及びBM2を伴う第1動作状態において、光学面111.1のレベルでの有益に滑らかな変形パターンが達成される。
特に図3から分かるように、本例では、第1レバー要素119.1をここでは参照してより詳細に例として説明するように、第1レバー要素119.1及び第2レバー要素119.2の両方がボールソケット型継手を介してミラー111に接続される。
図3から分かるように、この目的で、第1レバー要素119.1は、ミラー111の裏側で嵌合球状凹部111.2に係合する球状端部119.5を有する。このようにして、第1レバー要素119.1からミラー111の関連部分に第1曲げモーメントBM1を導入する非常に単純で効率的な方法が達成される。特に、このようにして、変形荷重が接続の強度に適合するように伝達されるボールソケット型継手インタフェースにおける接続が達成される。
より厳密には、このようにして、本例では、第1レバー要素119.1は、(第1レバー要素119.1に加わる第1変形力F1により)第1レバー要素119.1に導入された曲げモーメントBM1をボールソケット型インタフェースにおける剪断応力を介して実質的に完全に伝達するよう構成されたインタフェースを介して、ミラー111に接続される。これには、ボールソケット型インタフェースで伝達される荷重がボールソケット型インタフェースの全表面にわたって実質的に均等に分配され、それにより接続不良の危険が大幅に低減されるという大きな利点がある。換言すれば、ボールソケット型インタフェースにおける十分に長期にわたる安定した接続を得るのに必要な労力が大幅に低減される。
特に、これは、ボールソケット型インタフェースにおいて第1レバー要素119.1とミラー111との間の機械的接続を確立するのに接合材料(接着剤、はんだ等)を用いるような接続に当てはまる。
しかしながら、上記は、本例の場合のように、ボールソケット型インタフェースにおいて第1レバー要素119.1とミラー111とを接続するのにフリット接合技法を用いるような、こうした接合材料を機械的接続の確立に用いない接続にも当てはまる。
他の実施形態では、各レバー要素119.1及び119.2とミラー111との間の接続を任意の他の所望の適当な方法で達成できることを理解されたい。好ましくは、第1レバー要素119.1及び第2レバー要素119.2の少なくとも一方は、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、ミラー111に接続される。
上記のように、光学結像プロセスの要件によっては、基本的に、光学面111の所望の変形を達成するには上記のような単一の変形デバイス118で十分であることを理解されたい。好ましくは、変形装置は、規定可能な変形を光学面111に導入するよう構成された複数の変形デバイスを備える。基本的に、変形デバイス118は、光学モジュール106.6の動作中に得ようとする光学面111.1の変形に応じてミラー111にわたって任意の適当な方法で分配することができる。好ましくは、変形デバイス118は、ミラー111の動作中に変形させようとするミラー111の変形対象領域にわたって実質的に均等に分配されるが、それは、かかる構成が通常は光学面111.1の特に有益な変形パターンの達成を可能にするからである。
本例では、変形デバイス118は、直交格子アレイ式に配置される。しかしながら、他の実施形態では、変形デバイス118は、少なくとも断面方向で三角格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向でハニカム格子アレイ式に配置され得る。ここでも、本装置を光学モジュール106.6の動作中に得ようとする光学面111.1の変形に応じて選択されることが好ましいことを理解されたい。
特に図4から分かるように、本例では、(ミラー111の変形対象領域の外周に直接位置付けられない)各内側レバー要素119.1、119.2は、共有の変形コンポーネントとして4つの変形デバイス118に接続される。このようにして、光学面111.1の高次変形を単純な方法で得ることができる。
すでに上記したように、第3変形ユニット118.3は、ミラー111から機械的且つ熱的に分離されるように支持される。機械的分離が、光学素子への寄生力及び/又はモーメントの導入を有益な方法で回避する一方で、熱的分離はミラー111の温度制御に必要な労力を低減する。
本例では、第3変形ユニット118.3は、投影光学系ボックス102.1で等方圧的に且つミラー111から機械的に分離されるように支持された支持構造118.4により支持される。したがって、ミラー111が保持リング115により形成された第1支持構造により支持される一方で、第3変形ユニット118.3は支持構造118.4により形成された第2支持構造により支持される。第1支持構造115は第2支持構造118.4から離れており、両者が投影光学系ボックス102.1により形成された第3支持構造で(部分的に等方圧的に)支持されて、特に単純な機械的且つ熱的分離を達成する。
しかしながら、本発明の特定の他の実施形態では、異なる支持構造を選択してもよい。例えば、ミラー111が保持リング115に(例えば、図2に破線輪郭130.1で示すように支持体116.1と同様の受動的なヘキサポッド構造を介して)キネマティックに取り付けられる一方で、保持リング115がさらに(ユニット112と同様の)支持ユニットを介して能動的に調整可能にハウジング構造102.1に対して支持されるような、受動支持概念をミラー111に選択することができる。この場合、支持構造118.4は、投影光学系ボックス102.1で防振的に支持されて機械的且つ熱的分離を達成することが好ましい。
しかしながら、本発明の特定の他の実施形態では、さらに異なる支持概念を選択することができる。例えば、ミラー111が保持リング115に(例えば、図2に破線輪郭130.1で示すように支持体116.1と同様の受動的なヘキサポッド構造を介して)キネマティックに取り付けられる一方で、保持リング115がさらにこの場合も支持ユニット116.1を介してハウジング構造102.1に対して防振的に支持されるような、受動支持概念をミラー111に選択することができる。この場合も、支持構造118.4は、例えば支持要素116.2を介して投影光学系ボックス102.1でキネマティック又は等方圧的にそれぞれ支持され得る。
この支持シナリオの変形形態では、支持構造118.4は、図2に破線輪郭130.2で示すように保持リング115で支持される場合さえある。支持要素103.2は、(例えば、要素116.2により形成されたヘキサポッド構造と同様の)単純なキネマティックマウントであり得る。しかしながら、好ましくは、支持要素103.2は、このようなシナリオでは、5Hz未満の防振周波数(又は共振周波数)を有することが好ましい防止支持体を形成する。
マスク103.1上に形成されたパターンの像は、通常は縮小されて基板104.1の複数の対象領域に転写される。マスク103.1上に形成されたパターンの像は、光学露光装置101の設計に応じて2つの異なる方法で基板104.1上の各対象領域に転写することができる。光学露光装置101がいわゆるウェーハステッパ装置として設計されている場合、マスク103.1上に形成されたパターン全体の照射により、単一のステップでパターンの像全体が基板104.1上の各対象領域に転写される。光学露光装置101がいわゆるステップアンドスキャン装置として設計されている場合、マスクテーブル103.2を、したがってマスク103.1上に形成されたパターンを投影ビームで漸次走査すると同時に、基板テーブル104.2の、したがって基板104.1の対応の走査移動を行うことにより、パターンの像が基板104.1上の各対象領域に転写される。
いずれの場合も、露光プロセスに関与する光学コンポーネント間の(すなわち、光学素子ユニット群106の光学素子、すなわち光学素子モジュール106.1〜106.6のミラー間の、相互並びにマスク103.1及び基板104.1に対する)所与の空間関係を、高品質の結像結果を得るために所定の限度内に維持しなければならない。
光学露光装置101の動作中、相互並びにマスク103.1及び基板104.1に対する光学素子モジュール106.1〜106.6のミラーの相対位置は、システムに導入された内部外乱及び外部外乱の両方から生じる変化の影響を受ける。このような外乱は、例えばシステム自体内で発生した力から得られるがシステムの周囲、例えば(それ自体が接地構造により形成され得るか又は接地構造で支持され得る)ベース構造107を介しても導入される振動の形態の、機械的外乱であり得る。それらは、システムの一部の熱膨張に起因した熱的に誘導される外乱、例えば位置変更でもあり得る。
相互並びにマスク103.1及び基板104.1に対する光学素子モジュール106.1〜106.6のミラーの空間関係の上記所定の限度を保つために、光学素子モジュール106.1〜106.6のそれぞれが、それらの支持デバイス108.1〜108.6それぞれを介して空間内で能動的に位置決めされる。同様に、マスクテーブル103.2及び基板テーブル104.2は、各支持デバイス103.3及び104.3それぞれを介して空間的に能動的に位置決め及び/又は姿勢決めされる。
さらに、光学露光装置101の動作中、さらなる波面収差を補正するために、ミラー111の光学面111.1を上記のような方法で変形させる。
したがって、図7から分かるように、本例では、投影露光装置101で本発明による光学結像法を実行することができる。方法は、工程131.1において開始し、上記のように光学結像装置101のコンポーネントを用意する。工程131.2において、光学素子モジュール106.1〜106.6を用いた基板へのマスク上に形成されたパターンの像を実行する。露光工程131.4における実際の露光前に、少なくとも1つの変形工程131.3において、本発明による光学素子を変形させる方法を用いて、上記のように規定の方法で光学素子モジュール106.6のミラー111を変形させる。
変形工程131.2を、上記のような結像プロセスに関与するコンポーネントの位置及び/又は向きの調整と少なくとも部分的に順番に且つ/又は同時に行うことができることを理解されたい。さらに、変形工程131.2を結像露光工程131.4前に行うことができることを理解されたい。しかしながら、他の実施形態では、変形工程131.2は、時々、例えば各x回目の露光工程131.4の前又は最後の変形工程から一定時間経過後に行うだけでもよい。
上述のようなコンポーネントが、上記のような機能を果たすのに適した任意の所望の材料でできていてもよいことを理解されたい。好ましくは、ミラー111及びミラー111に接続されたレバー要素119.1、119.2の少なくとも1つは、Zerodur(登録商標)、超低膨張ガラス(ULE(登録商標))、コーディエライト、及び石英からなる材料群から選択される材料を含む。特に、熱膨張率の低い材料がこの点で非常に好ましい。
図2から分かるように、ミラー111は、光学面111.1を形成する本体要素111.3を含む。本体要素111.3は、本例では略薄肉シェル要素である。さらに、ミラー111は、本体要素111.3の外周に接続されて支持ユニット112の支持インタフェースを形成する略リング形の外側安定化要素111.4を含む。以下でより詳細に説明するように、かかる構成はミラーの単純で経済的な製造を可能にする。
本例では、外側安定化要素111.4は、接着接合技法を用いて本体要素111.3に接続される。本発明の他の実施形態では、任意の他の所望の接合技法を用いることができる。特に、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つである。
基本的に、本体要素111.3及び外側安定化要素111.4それぞれに任意の所望の適当な材料を用いることができることを理解されたい。本例では、本体要素111.3は第1材料で形成され、外側安定化要素111.4は第2材料で形成される。第1及び第2材料は、少なくとも1つの材料特性、特に熱膨張率を有する。本例では、光学モジュール106.6の使用分野により規定されるグレーディング方式での材料特性の等級は、第1材料よりも第2材料が低く、特に、上記第1材料の上記材料特性の最大1000%低く、好ましくは最大20%低く、より好ましくは最大2%低い。換言すれば、好ましくは、外側安定化要素111.4は、本体要素111.3よりも低級の材料でできており、これは特により経済的な解決法をもたらす。
本例では、第2材料は、第1材料からの熱膨張率(CTE)の偏差がある、すなわち約0.001ppm/KのCTEの不一致がある。しかしながら、本発明の特定の他の実施形態では、偏差は、最大0.01ppm/K、さらには最大1ppm/Kに及び得る。
図6〜図9を参照して以下で説明するように、ミラー111は、本発明による光学素子を製造する方法の好適な実施形態に従って製造される。
図6及び図7から分かるように、第1工程132.1において、本体要素111.3を用意する。この目的で、(図7に破線輪郭133で示すような)略板状及び薄肉のブランク要素を用意する。さらに、粗整形工程132.2において、ブランク要素133を加熱状態にし、加熱状態で型134に挿入することで、(単に重力により、又は結果的には対応する圧力分布の助けにより)ブランク要素133を型134内に撓ませて、薄肉要素を整形して本体要素111.3の粗い幾何学的形状を与える。
さらなる工程132.3において、上述し且つ図8に示すように外側安定化要素111.4を本体要素111.3に接続する。続いて、微細整形工程132.3において、本体要素111.3を加工して、本体要素111.3の略最終形状を得る、特にレバー要素119.1、119.2のソケットインタフェースの最終形状及び本体要素111.3の光学面111.1の略最終形状を得る。この工程において、該当面の研削及び研磨を例えば行うことができる。かかる変形形態は、ミラー111の非常に経済的な製造を可能にする。特に、かかる方法は、大きな材料ブランクから大量の材料を除去する必要なく、特に比較的湾曲の強い光学面111.1を有するかなり複雑な幾何学的形状のミラー111を製造することを可能にする。
さらなる工程132.5において、上述し且つ図9に示すようにレバー要素119.1、119.2を本体要素111.3に接続する。この目的で、本例では、薄い補助板要素135の形態のテンプレートユニットに嵌合凹部を設けてレバー要素119.1、119.2のそれぞれの自由端を収容する。この補助板要素135を、例えば安定化要素111.4及び補助板要素135の対応するV字溝内の3つのボール要素136により、安定化要素111.4に等方圧的に(又はキネマティックにそれぞれ)接続する。
球状端119.5における各ボールソケットインタフェースは3つの自由度(すなわち、x、y、zの並進)を拘束し、補助板要素135は別の2つの自由度(すなわち、x、yに関する回転)を拘束するので、ストラット軸に沿ったzに関する回転のみが拘束されていない。しかしながら、接合時の軸に沿った捩れが妨害されず、玉継手の摩擦がこの特定の回転自由度でストラットを所定位置に保持するのに十分なので、これは必要ではない。したがって、ミラー111の非常に精密な製造を非常に単純な方法で達成できる。
レバー要素119.1、119.2のこのキネマティックな接続が、レバー要素119.1、119.2の正確な位置及び向きを維持すると共にレバー要素119.1、119.2に対する過度の応力、ひいては接合プロセス中の潜在的な破断不良を回避するのに非常に重要であることを理解されたい。
末端応力除去工程が、上記のような接合プロセスのいずれかの一部を形成することが好ましいことを理解されたい。
最後に、最終整形工程132.6において、本体要素111.3を加工して光学面111.1の最終形状を得る。ここで、光学面111.1の関連部分の研磨を例えば用いて、レバー接合作業の結果として生じる変形を研磨することができる。
上記では、光学素子が専ら反射型の要素であるような本発明の実施形態について説明したが、本発明の他の実施形態では、反射、屈折、若しくは回折要素又はそれらの任意の組み合わせを光学素子ユニットの光学素子に用いることができることを理解されたい。
さらに、本発明は、上記ではマイクロリソグラフィに関連して主に説明したが、通常は比較的高レベルの結像精度を必要とする任意の他のタイプの光学結像プロセスで用いることもできることを理解されたい。特に、本発明は、異なる波長で動作する任意の他のタイプの光学結像プロセスに関連して用いることができる。

Claims (39)

  1. 特にマイクロリソグラフィ用の光学モジュールであって、
    光学素子と、
    変形装置と
    を備え、前記変形装置は、少なくとも1つの変形デバイスを備え、規定可能な変形を前記光学素子の光学面に導入するよう構成され、
    前記少なくとも1つの変形デバイスは、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含み、
    前記第1変形ユニットは、前記光学素子の第1部分に機械的に接続され、制御信号に応じて、前記光学素子の前記第1部分に加わる規定可能な第1変形力を発生させるよう構成された第1力発生ユニットの一部を形成し、
    前記第2変形ユニットは、前記光学素子の第2部分に機械的に接続され、特に、前記制御信号に応じて、前記光学素子の前記第2部分に加わる規定可能な第2変形力を発生させるよう構成された第2力発生ユニットの一部を形成し、
    前記第1変形力及び前記第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、前記光学素子に対する正味の合力が少なくとも実質的にゼロになるように少なくとも実質的に打ち消し合い、
    前記第3変形ユニットは、前記第1力発生ユニットと前記第2力発生ユニットとの間で共有される共有の力発生コンポーネントであり、前記第1変形ユニットが前記第3変形ユニットと協働して前記第1変形力を発生させ、前記第2変形ユニットが前記第3変形ユニットと協働して第2変形力を発生させる光学モジュール。
  2. 請求項1に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第3変形ユニットは、前記第1力発生ユニット及び前記第2力発生ユニットの少なくとも一方の能動コンポーネントであり、
    前記第1変形ユニット及び前記第2変形ユニットの少なくとも一方は、特に、受動コンポーネントである光学モジュール。
  3. 請求項1又は2に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第1力発生ユニット及び前記第2力発生ユニットの少なくとも一方は、非接触アクチュエータ式に動作するよう構成され、且つ/又は
    前記第1力発生ユニット及び前記第2力発生ユニットの少なくとも一方は、ローレンツアクチュエータ式に動作するよう構成され、且つ/又は
    前記第1力発生ユニット及び前記第2力発生ユニットの少なくとも一方は、フォースアクチュエータ式に動作するよう構成される光学モジュール。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第1力発生ユニット及び前記第2力発生ユニットの少なくとも一方は、磁石デバイス及び電気コイルデバイスを含み、
    前記第3変形ユニットは、特に、前記電気コイルデバイスを含み、
    前記第1変形ユニット及び前記第2変形ユニットの少なくとも一方は、特に、前記磁石デバイスを含む光学モジュール。
  5. 請求項4に記載の光学モジュールにおいて、
    前記電気コイルデバイスは、電流が印加されると少なくとも1つの磁気ユニット、特に磁気ヨークユニットと協働して前記第1変形力及び前記第2変形力の少なくとも一方を発生させるよう構成された少なくとも1つのメイン電気コイルユニットを含み、
    前記電気コイルデバイスは、特に、前記少なくとも1つの磁気ユニットと協働して前記第1変形力及び前記第2変形力の一方の力レベルを調整するよう構成された少なくとも1つの力レベルトリミング電気コイルユニットを含み、該力レベルトリミング電気コイル要素は、特に、前記メイン電気コイルユニットへの前記電流の印加時に発生する前記第1変形力及び前記第2変形力を実質的に均等化するよう構成され、且つ/又は
    前記電気コイルデバイスは、特に、前記少なくとも1つの磁気ユニットと協働して、前記メイン電気コイルユニットへの前記電流の印加時に発生する前記第1変形力及び前記第2変形力の一方の方向を調整するよう構成された少なくとも1つの力方向トリミング電気コイルユニットを含む光学モジュール。
  6. 請求項5に記載の光学モジュールにおいて、
    前記少なくとも1つのメイン電気コイルユニットは、メインコイル主延在平面を画定するメイン電気コイル要素を含み、
    前記メイン電気コイル要素は、第1メインコイル部と、前記メインコイル主延在平面内で前記第1メインコイル部とは反対に位置付けられた第2メインコイル部とを有し、
    前記第1メインコイル部は、前記第1力発生ユニットの第1磁気ユニットに関連付けられて前記第1変形力を発生させ、
    前記第2メインコイル部は、前記第2力発生ユニットの第2磁気ユニットに関連付けられて前記第2変形力を発生させる光学モジュール。
  7. 請求項6に記載の光学モジュールにおいて、
    前記メイン電気コイル要素は略平坦な設計であり、且つ/又は
    前記メイン電気コイル要素は略矩形であり、且つ/又は
    前記第1メインコイル部及び前記第2メインコイル部は、前記少なくとも1つの動作状態で前記第1変形力及び前記第2変形力の共線関係を達成するために、前記第1変形力に対して実質的に垂直な第1対称面に対して実質的に対称であり、前記第1メインコイル部及び前記第2メインコイル部のそれぞれはさらに、前記第1対称面に対して実質的に垂直且つ前記第1磁気ユニットの第1磁場及び前記第2磁気ユニットの第2磁場と実質的に平行な第2対称面に対して実質的に対称であり、且つ/又は
    第1磁気ユニット及び前記第2磁気ユニットの少なくとも一方は、相互間に画定された間隙内で磁場を発生させる2つのシャンク要素を有する略U字形の磁気ヨーク部分を含み、前記第1磁気ユニットの前記磁場及び前記第2磁気ユニットの前記磁場は、特に、実質的に平行であり且つ/又は場の強度が実質的に同一であり、且つ/又は
    前記第1磁気ユニットは、相互間に画定された第1間隙内で第1磁場を発生させる2つの磁気第1シャンク要素を含み、前記第1メインコイル部が前記第1間隙内に位置付けられて、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時に前記第1変形力を発生させ、前記第1メインコイル部は、特に前記第1変形力及び前記第1磁場に対して垂直な方向で、前記第1間隙全体に延在し、且つ/又は
    前記第2磁気ユニットは、相互間に画定された第2間隙内で第2磁場を発生させる2つの磁気第2シャンク要素を含み、前記第2メインコイル部が前記第2間隙内に位置付けられて、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時に前記第2変形力を発生させ、前記第2メインコイル部は、特に前記第2変形力及び前記第2磁場に対して垂直な方向で、前記第2間隙全体に延在し、且つ/又は
    前記メイン電気コイル要素は周方向を規定し、前記第1メインコイル部は、前記周方向で、前記第1磁気ユニットの略U字形の部分の2つのシャンク間に画定された間隙全体に延在し、且つ/又は
    前記メイン電気コイル要素は周方向を規定し、前記第2メインコイル部は、前記周方向で、前記第2磁気ユニットの略U字形の部分の2つのシャンク間に画定された間隙全体に延在する光学モジュール。
  8. 請求項6又は7に記載の光学モジュールにおいて、
    前記少なくとも1つの力レベルトリミング電気コイルユニットは、力レベルトリミングコイル主延在平面を画定する力レベルトリミング電気コイル要素を含み、前記力レベルトリミングコイル主延在平面は、特に、前記メインコイル主延在平面と実質的に平行であり、
    前記力レベルトリミング電気コイル要素は、前記第1メインコイル部に空間的に関連する、特に隣接して位置付けられた力レベルトリミングコイル部を有し、
    前記第1磁気ユニットは、前記第1メインコイル部の領域で第1磁場を発生させ、前記第2磁気ユニットは、前記第2メインコイル部の領域で第2磁場を発生させ、
    前記力レベルトリミング電気コイル要素は、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時の前記第1変形力及び前記第2変形力の発生に対する、前記第1磁場と前記第2磁場との間の差の影響を補償するよう構成され、
    前記力レベルトリミング電気コイル要素は、特に、前記メイン電気コイル要素に電気的に接続されて、前記電流が前記メイン電気コイル要素及び前記力レベルトリミング電気コイル要素の両方に印加されるか、又は前記力レベルトリミング電気コイル要素は、特に、前記メイン電気コイル要素とは別個に給電され、
    前記第1磁気ユニットは、特に、相互間に画定された間隙内で前記第1磁場を発生させる2つの磁気シャンク要素を含み、前記第1メインコイル部及び前記力レベルトリミングコイル部が前記第1間隙内に位置付けられて、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時に前記第1変形力を発生させ、前記第1メインコイル部及び前記力レベルトリミングコイル部は、前記第1変形力及び前記第1磁場に対して垂直な方向で、前記第1間隙全体に延在する光学モジュール。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記少なくとも1つの力方向トリミング電気コイルユニットは、力方向トリミングコイル主延在平面を画定する力方向トリミング電気コイル要素を含み、前記力方向トリミングコイル主延在平面は、特に、前記メインコイル主延在平面と実質的に平行であり、
    前記力方向トリミング電気コイル要素は、メインコイル部及び磁気ユニットに空間的に関連する、特に隣接して位置付けられた力方向トリミングコイル部を有し、前記メインコイル部は、前記第1メインコイル部及び前記第2メインコイル部の一方であり、前記磁気ユニットは、前記第1磁気ユニットメイン及び前記第2磁気ユニットの一方であり、
    前記磁気ユニットは、前記メインコイル部の領域で磁場を発生させ、
    前記力方向トリミング電気コイル要素は、前記メイン電気コイルユニットへの前記電流の印加時に前記関連するメインコイル部が発生させた前記変形力の方向を調整するよう構成され、
    前記力方向トリミング電気コイル要素は、特に、前記メイン電気コイル要素に選択的に電気的に接続されて、前記電流が前記メイン電気コイル要素及び前記力方向トリミング電気コイル要素の両方に印加されるようになるか、又は前記力方向トリミング電気コイル要素は、特に、前記メイン電気コイル要素とは別個に給電され、
    前記磁気ユニットは、特に、相互間に画定された間隙内で前記磁場を発生させる2つの磁気シャンク要素を含み、前記メインコイル部及び前記力方向トリミングコイル部が前記間隙内に位置付けられて、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時に前記変形力を発生させ、前記力方向トリミングコイル部は、前記第1変形力及び前記第1磁場に対して垂直なトリミングコイル延在方向で、前記間隙の寸法の一部のみにわたって前記トリミングコイル延在方向に延在し、前記一部とは、特に最大95%、好ましくは最大50%、より好ましくは30%〜50%である光学モジュール。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第1力発生ユニットは、前記光学素子の前記第1部分、特に第1レバー要素に加わる前記第1変形力が第1曲げモーメントを前記光学素子の前記第1部分に導入するように配置され、前記第1曲げモーメントは、前記光学面の第1光学面部の規定可能な第1変形を発生させ、且つ/又は
    前記第2力発生ユニットは、前記光学素子の前記第2部分、特に第2レバー要素に加わる前記第2変形力が第2曲げモーメントを前記光学素子の前記第2部分に導入するように配置され、前記第2曲げモーメントは、前記光学面の第2光学面部の規定可能な第2変形を発生させる光学モジュール。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第1力発生ユニットは、前記光学面の第1光学面領域に隣接して位置付けられた第1レバー要素に接続され、該第1レバー要素は、前記光学素子から第1表面法線方向に突出し、該第1表面法線方向は、前記第1光学面領域に対する第1表面法線であり、且つ/又は
    前記第2力発生ユニットは、前記光学面の第2光学面領域に隣接して位置付けられた第2レバー要素に接続され、該第2レバー要素は、前記光学素子から第2表面法線方向に突出し、該第2表面法線方向は、前記第2光学面領域に対する第2表面法線である光学モジュール。
  12. 請求項10又は11に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第1レバー要素は第1レバー要素長手軸を規定し、該第1レバー要素長手軸は、第1交点で前記光学面と交わり、前記第1交点で前記第1表面法線を形成し、
    前記第2レバー要素は第2レバー要素長手軸を規定し、該第2レバー要素長手軸は、第2交点で前記光学面と交わり、前記第2交点で前記第2表面法線を形成し、
    前記第1レバー要素長手軸及び前記第2レバー要素長手軸は、特に、レバー要素角度を規定し、前記第3変形ユニットは、特に、前記第1変形力及び前記第2変形力が少なくとも1つの動作状態で前記レバー要素角度の二等分線に対して実質的に垂直であるように配置され、
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方は、特に、ボールソケット型継手を介して前記光学素子に接続され、各前記レバー要素は、特に、前記光学素子内の嵌合球状凹部に係合する球状端部を有し、
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方は、特に、インタフェースを介して前記光学素子に接続され、前記インタフェースは、前記レバー要素に加わる前記変形力により前記レバー要素に導入された曲げモーメントを前記インタフェースにおける剪断応力を介して少なくとも部分的に、特に実質的に完全に伝達するよう構成され、
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方は、特に、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、前記光学素子に接続される光学モジュール。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記変形装置は、規定可能な変形を前記光学素子に導入するよう構成された複数の前記変形デバイスを備え、
    前記変形デバイスは、特に、前記光学素子の動作中に変形させる前記光学素子の変形対象領域にわたって実質的に均等に分配され、
    前記変形デバイスは、特に、少なくとも断面方向でアレイ式に、特に、少なくとも断面方向で直交格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向で三角格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向でハニカム格子アレイ式に配置され、
    前記変形デバイスのうち少なくとも2つの、好ましくは前記変形デバイスのうち少なくとも3つの、より好ましくは前記変形デバイスのうち4つのそれぞれが、特に、規定可能な変形力を発生させるために前記光学素子の前記第1部分に機械的に接続されたコンポーネントを共有して、前記光学素子の前記第1部分に前記規定可能な変形力を加えるよう特に構成される光学モジュール。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記第3変形ユニットは、前記光学素子から機械的に分離されるように支持され、且つ/又は
    前記第3変形ユニットは、前記光学素子から熱的に分離されるように支持され、且つ/又は
    前記光学素子は前記第1支持構造により支持され、前記第3変形ユニットは第2支持構造により支持され、前記第1支持構造は前記第2支持構造から離れており、前記第1支持構造及び前記第2支持構造の少なくとも一方は、特に、第3支持構造で等方圧的に且つ/又は防振的に支持され、又は
    前記第3変形ユニットは第1支持構造により支持され、前記第1支持構造は、特に、前記光学素子で防振支持される光学モジュール。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記光学素子及び該光学素子に接続されたレバー要素の少なくとも一方は、Zerodur、超低膨張ガラス(ULE)、コーディエライト、及び石英からなる材料群から選択される材料を含み、且つ/又は
    前記光学素子は、前記光学面を形成する本体要素を含み、該本体要素は、少なくとも断面方向で、略薄肉板要素及び略薄肉シェル要素の少なくとも一方であり、且つ/又は
    前記光学素子は、外周を画定する本体要素を含み、少なくとも1つの外側安定化要素が前記本体要素の外周に接続され、且つ/又は
    前記光学素子は、特にEUV領域の露光光を用いて動作する特にマイクロリソグラフィデバイスで用いるミラーである光学モジュール。
  16. 請求項15に記載の光学モジュールにおいて、
    前記少なくとも1つの外側安定化要素は、前記外周に沿って延在する略リング形の要素により形成され、且つ/又は
    前記少なくとも1つの外側安定化要素は、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、前記光学素子に接続され、且つ/又は
    前記光学素子は、前記少なくとも1つの外側安定化要素で特に等方圧的に支持され、且つ/又は
    前記光学素子は、少なくとも1自由度で、特に全6自由度で調整可能に、特に能動的に調整可能に前記少なくとも1つの外側安定化要素で支持され、且つ/又は
    前記本体要素は第1材料で形成され、前記少なくとも1つの外側安定化要素は第2材料で形成され、前記材料は、少なくとも1つの材料特性、特に熱膨張率を有し、該光学モジュールの使用分野により規定されるグレーディング方式での前記材料特性の等級は、前記第1材料よりも前記第2材料が低く、特に、前記第1材料の前記材料特性の最大1000%低く、好ましくは最大20%低く、より好ましくは最大2%低く、且つ/又は
    前記本体要素は第1材料で形成され、前記少なくとも1つの外側安定化要素は、前記第1材料からの熱膨張率の偏差がある第2材料で形成され、前記偏差は、特に最大1ppm/K、好ましくは最大0.01ppm/K、より好ましくは最大0.001ppm/Kである光学モジュール。
  17. 特にマイクロリソグラフィ用の光学素子を変形させる方法であって、
    光学素子と、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む少なくとも1つの変形デバイスとを用意するステップと、
    前記第1変形ユニットを前記光学素子の第1部分に機械的に接続するステップと、
    前記第2変形ユニットを前記光学素子の第2部分に機械的に接続するステップと、
    前記第1変形ユニット及び前記第3変形ユニットを用いて、制御信号に応じて規定可能な第1変形力を前記光学素子の第1部分に加えるステップと、
    前記第2変形ユニット及び前記第3変形ユニットを用いて、特に、前記制御信号に応じて規定可能な第2変形力を前記光学素子の第2部分に加えるステップと
    を含み、前記第1変形力及び前記第2変形力は、前記光学素子の規定の変形を発生させ、
    前記第1変形力及び前記第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、前記光学素子に対する正味の合力が少なくとも実質的にゼロであるように少なくとも実質的に打ち消し合う方法。
  18. 請求項17に記載の方法において、
    前記第1変形力及び前記第2変形力の少なくとも一方を、非接触で発生させ、且つ/又は
    前記第1変形力及び前記第2変形力の少なくとも一方を、ローレンツアクチュエータ式に動作するアクチュエータを用いて発生させ、且つ/又は
    前記第1変形力及び前記第2変形力の少なくとも一方を、フォースアクチュエータ式に動作するアクチュエータを用いて発生させ、且つ/又は
    前記第1変形力及び前記第2変形力の少なくとも一方を、磁石デバイス及び電気コイルデバイスを用いて発生させ、前記第3変形ユニットは、特に、前記電気コイルデバイスを含み、前記第1変形ユニット及び前記第2変形ユニットの少なくとも一方は、特に、前記磁石デバイスを含む方法。
  19. 請求項18に記載の方法において、
    前記電気コイルデバイスは、電流が印加されると少なくとも1つの磁気ユニット、特に磁気ヨークユニットと協働して前記第1変形力及び前記第2変形力の少なくとも一方を発生させる少なくとも1つのメイン電気コイルユニットを含み、
    前記電気コイルデバイスは、特に、前記少なくとも1つの磁気ユニットと協働して前記第1変形力及び前記第2変形力の一方の力レベルを調整する少なくとも1つの力レベルトリミング電気コイルユニットを含み、該力レベルトリミング電気コイル要素は、特に、前記メイン電気コイルユニットへの前記電流の印加時に発生する前記第1変形力及び前記第2変形力を実質的に均等化し、且つ/又は
    前記電気コイルデバイスは、特に、前記少なくとも1つの磁気ユニットと協働して、前記メイン電気コイルユニットへの前記電流の印加時に発生する前記第1変形力及び前記第2変形力の一方の方向を調整する少なくとも1つの力方向トリミング電気コイルユニットを含む方法。
  20. 請求項19に記載の方法において、
    前記少なくとも1つのメイン電気コイルユニットは、メインコイル主延在平面を画定するメイン電気コイル要素を含み、
    前記メイン電気コイル要素は、第1メインコイル部と、前記メインコイル主延在平面内で前記第1メインコイル部とは反対に位置付けられた第2メインコイル部とを有し、
    前記第1メインコイル部は、前記第1力発生ユニットの第1磁気ユニットに関連付けられて前記第1変形力を発生させ、
    前記第2メインコイル部は、前記第2力発生ユニットの第2磁気ユニットに関連付けられて前記第2変形力を発生させる方法。
  21. 請求項19又は20に記載の方法において、
    前記少なくとも1つの力レベルトリミング電気コイルユニットは、力レベルトリミングコイル主延在平面を画定する力レベルトリミング電気コイル要素を含み、前記力レベルトリミングコイル主延在平面は、特に、前記メインコイル主延在平面と実質的に平行であり、
    前記力レベルトリミング電気コイル要素は、前記第1メインコイル部に空間的に関連する、特に隣接して位置付けられた力レベルトリミングコイル部を有し、
    前記第1磁気ユニットは、前記第1メインコイル部の領域で第1磁場を発生させ、前記第2磁気ユニットは、前記第2メインコイル部の領域で第2磁場を発生させ、
    前記力レベルトリミング電気コイル要素は、前記メイン電気コイル要素への前記電流の印加時の前記第1変形力及び前記第2変形力の発生に対する、前記第1磁場と前記第2磁場との間の差の影響を補償し、
    前記力レベルトリミング電気コイル要素を、特に、前記メイン電気コイル要素に電気的に接続して、前記電流が前記メイン電気コイル要素及び前記力レベルトリミング電気コイル要素の両方に印加されるようにし、
    前記第1磁気ユニットは、特に、相互間に画定された間隙内で前記第1磁場を発生させる2つの磁気シャンク要素を含み、前記第1メインコイル部及び前記力レベルトリミングコイル部を前記第1間隙内に位置付けて、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時に前記第1変形力を発生させ、前記第1メインコイル部及び前記力レベルトリミングコイル部は、前記第1変形力及び前記第1磁場に対して垂直な方向で、前記第1間隙全体に延在する方法。
  22. 請求項19〜21のいずれか1項に記載の方法において、
    前記少なくとも1つの力方向トリミング電気コイルユニットは、力方向トリミングコイル主延在平面を画定する力方向トリミング電気コイル要素を含み、前記力方向トリミング主延在平面は、特に、前記メインコイル主延在平面と実質的に平行であり、
    前記力方向トリミング電気コイル要素は、メインコイル部及び磁気ユニットに空間的に関連する、特に隣接して位置付けられた力方向トリミングコイル部を有し、前記メインコイル部は、第1メインコイル部及び第2メインコイル部の一方であり、前記磁気ユニットは、前記第1磁気ユニットメイン及び第2磁気ユニットの一方であり、
    前記磁気ユニットは、前記メインコイル部の領域で磁場を発生させ、
    前記力方向トリミング電気コイル要素は、前記メイン電気コイルユニットへの前記電流の印加時に前記関連するメインコイル部が発生させた前記変形力を調整し、
    前記力方向トリミング電気コイル要素を、特に、前記メイン電気コイル要素に選択的に電気的に接続して、前記電流が前記メイン電気コイル要素及び前記力方向トリミング電気コイル要素の両方に印加されるようにし、
    前記磁気ユニットは、特に、相互間に画定された間隙内で前記磁場を発生させる2つの磁気シャンク要素を含み、前記メインコイル部及び前記力方向トリミングコイル部を前記間隙内に位置付けて、前記メイン電気コイル要素への電流の印加時に前記変形力を発生させ、前記力方向トリミングコイル部は、前記第1変形力及び前記第1磁場に対して垂直なトリミングコイル延在方向で、特に、前記間隙の寸法の一部のみにわたって前記トリミングコイル延在方向に延在し、前記一部とは、特に最大95%、好ましくは最大50%、より好ましくは30%〜50%である方法。
  23. 請求項17〜22のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1変形力を、前記光学素子の前記第1部分、特に第1レバー要素に加え、第1曲げモーメントを前記光学素子の前記第1部分に導入し、前記第1曲げモーメントは、前記光学面の第1光学面部の規定可能な第1変形を発生させ、且つ/又は
    前記第2変形力を、前記光学素子の前記第2部分、特に第2レバー要素に加え、第2曲げモーメントを前記光学素子の前記第2部分に導入し、前記第2曲げモーメントは、前記光学面の第2光学面部の規定可能な第2変形を発生させる方法。
  24. 請求項17〜23のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1変形力を、前記光学面の第1光学面領域に隣接して位置付けられた第1レバー要素加え、該第1レバー要素は、前記光学素子から第1表面法線方向に突出し、該第1表面法線方向は、前記第1光学面領域に対する第1表面法線であり、且つ/又は
    前記第2変形力を、前記光学面の第2光学面領域に隣接して位置付けられた第2レバー要素に加え、該第2レバー要素は、前記光学素子から第2表面法線方向に突出し、該第2表面法線方向は、前記第2光学面領域に対する第2表面法線である方法。
  25. 請求項23又は24に記載の方法において、
    前記第1レバー要素は第1レバー要素長手軸を規定し、該第1レバー要素長手軸は、第1交点で前記光学面と交わり、前記第1交点で前記第1表面法線を形成し、
    前記第2レバー要素は第2レバー要素長手軸を規定し、該第2レバー要素長手軸は、第2交点で前記光学面と交わり、前記第2交点で前記第2表面法線を形成し、
    前記第1レバー要素長手軸及び前記第2レバー要素長手軸は、特に、レバー要素角度を規定し、前記第1変形力及び前記第2変形力を、少なくとも1つの動作状態で前記レバー要素角度の二等分線に対して実質的に垂直に加え、
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方を、特に、インタフェースを介して前記光学素子に接続し、前記インタフェースは、前記レバー要素に加わる前記変形力により前記レバー要素に導入された曲げモーメントを前記インタフェースにおける剪断応力を介して少なくとも部分的に、特に実質的に完全に伝達し、
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方を、特に、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、前記光学素子に接続する方法。
  26. 請求項17〜25のいずれか1項に記載の方法において、
    複数の前記変形デバイスを用いて、規定可能な変形を前記光学素子に導入し、
    前記変形デバイスを、特に、前記光学素子の動作中に変形させる前記光学素子の変形対象領域にわたって実質的に均等に分配し、
    前記変形デバイスを、特に、少なくとも断面方向でアレイ式に、特に、少なくとも断面方向で直交格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向で三角格子アレイ式に、且つ/又は少なくとも断面方向でハニカム格子アレイ式に配置し、
    前記変形デバイスのうち少なくとも2つの、好ましくは前記変形デバイスのうち少なくとも3つの、より好ましくは前記変形デバイスのうち4つのそれぞれが、特に、規定可能な変形力を発生させるために前記光学素子の前記第1部分に機械的に接続されたコンポーネントを共有して、前記光学素子の前記第1部分に前記規定可能な変形力を加える方法。
  27. 請求項17〜26のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第3変形ユニットを、前記光学素子から機械的に分離されるように支持し、且つ/又は
    前記第3変形ユニットを、前記光学素子から熱的に分離されるように支持し、且つ/又は
    前記光学素子を前記第1支持構造により支持し、前記第3変形ユニットを第2支持構造により支持し、前記第1支持構造は前記第2支持構造から離れており、前記第1支持構造及び前記第2支持構造の少なくとも一方を、特に、第3支持構造で等方圧的に且つ/又は防振的に支持し、又は
    前記第3変形ユニットを第1支持構造により支持し、前記第1支持構造を、特に、前記光学素子上で防振的に支持する方法。
  28. 請求項17〜27のいずれか1項に記載の方法において、
    前記光学素子を用いて行った光学結像プロセスの品質を表す少なくとも1つの結像品質値を取込み、前記第1変形力及び前記第2変形力の作用を、前記少なくとも1つの結像品質値に応じて、特に開ループ制御で制御し、且つ/又は
    前記光学素子は、特にEUV領域の露光光を用いて動作する特にマイクロリソグラフィデバイスで用いるミラーである方法。
  29. 特にマイクロリソグラフィ用の光学モジュールであって、
    光学素子と、
    変形装置と
    を備え、前記変形装置は、少なくとも1つの変形デバイスを備え、規定可能な変形を前記光学素子の光学面に導入するよう構成され、
    前記少なくとも1つの変形デバイスは、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含み、
    前記第1変形ユニットは、前記光学素子の第1部分に機械的に接続され、制御信号に応じて、前記光学素子の前記第1部分に加わる規定可能な第1変形力を発生させるよう構成された第1力発生ユニットの一部を形成し、
    前記第2変形ユニットは、前記光学素子の第2部分に機械的に接続され、特に、前記制御信号に応じて、前記光学素子の前記第2部分に加わる規定可能な第2変形力を発生させるよう構成された第2力発生ユニットの一部を形成し、
    前記第3変形ユニットは、前記第1力発生ユニットと前記第2力発生ユニットとの間で共有される共有の力発生コンポーネントであり、前記第1変形ユニットが前記第3変形ユニットと非接触で協働して前記第1変形力を発生させ、前記第2変形ユニットが前記第3変形ユニットと非接触で協働して前記第2変形力を発生させる光学モジュール。
  30. 請求項29に記載の光学モジュールであって、
    前記第1変形力及び前記第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、前記光学素子に対する正味の合力が少なくとも実質的にゼロになるように少なくとも実質的に打ち消し合い、且つ/又は
    前記第3変形ユニットは、前記光学素子から機械的に分離されるように支持され、且つ/又は
    前記光学素子は前記第1支持構造により支持され、前記第3変形ユニットは第2支持構造により支持され、前記第1支持構造は前記第2支持構造から離れており、前記第1支持構造及び前記第2支持構造の少なくとも一方は、特に、第3支持構造で等方圧的に且つ/又は防振的に支持され、又は
    前記第3変形ユニットは第1支持構造により支持され、前記第1支持構造は、特に、前記光学素子上で防振的に支持される光学モジュール。
  31. 特にマイクロリソグラフィ用の光学素子を変形させる方法であって、
    光学素子と、第1変形ユニット、第2変形ユニット、及び第3変形ユニットを含む少なくとも1つの変形デバイスとを用意するステップと、
    前記第1変形ユニットを前記光学素子の第1部分に機械的に接続するステップと、
    前記第2変形ユニットを前記光学素子の第2部分に機械的に接続するステップと
    を含み、前記第1変形ユニット及び前記第3変形ユニットは、非接触で協働して、制御信号に応じて規定可能な第1変形力を前記光学素子の第1部分に加え、
    前記第2変形ユニット及び前記第3変形ユニットは、非接触で協働して、特に、前記制御信号に応じて規定可能な第2変形力を前記光学素子の第2部分に加え、
    前記第1変形力及び前記第2変形力は、前記光学素子の規定の変形を発生させる方法。
  32. 請求項31に記載の方法において、
    前記第1変形力及び前記第2変形力は、少なくとも1つの動作状態で、前記光学素子に対する正味の合力が少なくとも実施的にゼロであるように少なくとも実質的に打ち消し合い、且つ/又は
    前記第3変形ユニットを、前記光学素子から機械的に分離されるように支持し、且つ/又は
    前記光学素子を前記第1支持構造により支持し、前記第3変形ユニットを第2支持構造により支持し、前記第1支持構造は前記第2支持構造から離れており、前記第1支持構造及び前記第2支持構造の少なくとも一方を、特に、第3支持構造で等方圧的に且つ/又は防振的に支持し、又は
    前記第3変形ユニットを第1支持構造により支持し、前記第1支持構造を、特に、前記光学素子で防振的に支持する方法。
  33. 光学結像装置であって、
    パターンを担持するよう構成されたマスクユニットと、
    基板を担持するよう構成された基板ユニットと、
    前記パターンを照明するよう構成された照明ユニットと、
    露光工程において前記パターンの像を前記基板に転写するよう構成された光学投影ユニットと
    を備え、前記照明ユニット及び前記光学投影ユニットの少なくとも一方は、請求項1〜16又は31〜32のいずれか1項に記載の光学モジュールを含み、
    前記光学素子は、特に、前記光学素子と前記基板への前記像の転写時に前記光学素子と協働するさらに他の光学コンポーネントとを備えた光学系において、中心基準として用いられ、該中心基準は、前記光学コンポーネントの少なくとも1つの、好ましくは全ての前記コンポーネントの位置及び/又は向きを少なくとも1自由度で、好ましくは全6自由度で制御するために制御システムにおいて用いられる光学結像装置。
  34. 光学結像法であって、
    露光工程において少なくとも1つの光学素子モジュールを用いて、マスク上に形成されたパターンの像を基板に転写するステップ
    を含み、少なくとも1つの変形工程において、請求項17〜27又は31〜32のいずれか1項に記載の方法を用いて前記光学素子モジュールの光学素子を規定の方法で変形させ、
    前記少なくとも1つの変形工程を、特に、前記露光工程前及び/又は該露光工程中に少なくとも部分的に実行し、
    前記光学素子を、特に、前記光学素子と前記基板への前記像の転写時に前記光学素子と協働するさらに他の光学コンポーネントとを備えた光学系において、中心基準として用い、該中心基準は、前記光学コンポーネントの少なくとも1つの、好ましくは全ての前記コンポーネントの位置及び/又は向きを少なくとも1自由度で、好ましくは全6自由度で制御するために制御システムにおいて用いられる光学結像法。
  35. 請求項1〜16又は31〜32のいずれか1項に記載の光学素子、特に光学素子モジュールを製造する方法であって、
    前記光学素子の本体要素を用意するステップと、
    少なくとも1つの光学素子コンポーネントを前記本体要素に接合するステップと
    を含み、前記光学素子は、第1部分及び第2部分を有し、前記第1部分は変形デバイスの第1変形ユニットに対する第1インタフェースを形成し、前記第2部分は前記変形デバイスの第2変形ユニットに対する第2インタフェースを形成する方法。
  36. 請求項35に記載の方法において、
    前記本体要素を略薄肉要素から形成し、
    前記薄肉要素を粗整形工程において加熱状態にし、該加熱状態で型に挿入することで、前記薄肉要素を整形して前記本体要素の粗い幾何学的形状を与え、
    微細整形工程において、特に前記第1変形ユニットを前記第1インタフェースに接続し前記第2変形ユニットを前記第2インタフェースに接続した後に、且つ/又は少なくとも1つの外側安定化要素を前記本体要素に接続した後に、該本体要素を加工して、該本体要素の最終形状を得る、特に該本体要素の光学面の最終形状を得る方法。
  37. 請求項35又は36に記載の方法において、
    前記第1部分を、前記本体要素の光学面の第1光学面領域に隣接して位置付けられた第1レバー要素により形成し、該第1レバー要素は、前記光学素子から第1表面法線方向に突出し、該第1表面法線方向は、前記第1光学面領域に対する第1表面法線であり、且つ/又は
    前記第2部分を、前記本体要素の前記光学面の第2光学面領域に隣接して位置付けられた第2レバー要素により形成し、該第2レバー要素は、前記光学素子から第2表面法線方向に突出し、該第2表面法線方向は、前記第2光学面領域に対する第2表面法線である方法。
  38. 請求項37に記載の方法において、
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方を、ボールソケット型継手を介して前記本体要素に接続し、各前記レバー要素は、特に、前記本体要素内の嵌合球状凹部に係合する球状端部を有し、且つ/又は
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方を、インタフェースを介して前記本体要素に接続し、前記インタフェースは、前記レバー要素の自由端に加わる変形力により前記レバー要素に導入された曲げモーメントを前記インタフェースにおける剪断応力を介して少なくとも部分的に、特に実質的に完全に伝達するよう構成され、且つ/又は
    前記第1レバー要素及び前記第2レバー要素の少なくとも一方を、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、前記本体要素に接続し、且つ/又は
    前記第1レバー要素及び第2レバー要素を、該レバー要素の一部をそれぞれが収容する複数の凹部を有するテンプレートユニットを用いて前記本体要素に接続し、前記テンプレートユニットを、特に、光学素子で等方圧的に支持する方法。
  39. 請求項35〜38のいずれか1項に記載の方法において、
    前記本体要素は外周を画定し、少なくとも1つの外側安定化要素を前記本体要素の前記外周に接続し、
    前記少なくとも1つの外側安定化要素を、特に、前記外周に沿って延在する略リング形の要素により形成し、
    前記少なくとも1つの外側安定化要素を、特に、接着接合技法、フリット接合技法、陽極接合技法、光学的接触技法、はんだ付け技法、及び特にレーザはんだ付け技法の少なくとも1つを用いて、前記光学素子に接続し、
    前記本体要素を、特に、第1材料で形成し、前記少なくとも1つの外側安定化要素を第2材料で形成し、前記材料は、少なくとも1つの材料特性、特に熱膨張率を有し、前記光学モジュールの使用分野により規定されるグレーディング方式での前記材料特性の等級は、前記第1材料よりも前記第2材料が低く、特に、前記第1材料の前記材料特性の最大1000%低く、好ましくは最大20%低く、より好ましくは最大2%低い方法。
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