JP2017508236A - 質量分光法のためのイオントラップにおける同時の正および負イオンの蓄積 - Google Patents

質量分光法のためのイオントラップにおける同時の正および負イオンの蓄積 Download PDF

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Abstract

複数のイオンを受容するためのイオン入射入口と、それを通ってイオンがデバイスから出ることができるイオン放出出口とを有する、イオン反応デバイスが提供される。反応デバイスは、該イオン入射入口を介して複数のアニオンおよびカチオンを受容するように構成される軸方向領域を提供するように、相互に対して配置される複数の非線形ロッドと、該アニオンおよびカチオンが閉じ込められることができる、軸方向領域と連通している複数の捕捉領域とを含む。DC電圧源は、受容されたアニオンおよびカチオンを空間的に分離し、該捕捉領域のうちの1つの中へアニオンを、該捕捉領域のうちのもう1つの中へカチオンを誘導するために、該軸方向領域の少なくとも一部内に電場を生成するように、該ロッドのうちの少なくとも2本を横断してDC電圧を印加するように適合される。

Description

(関連出願)
本出願は、2013年12月24日に出願された米国仮出願第61/920,552号に対して優先権を主張する。上記文献は、その全体として参照することによって本明細書において援用される。
(背景)
本教示は、質量分析計、および質量分光法を行うための方法に関し、具体的には、正および負イオンの同時捕捉を提供することができる、質量分光法で使用するためのイオン反応デバイスに関する。
質量分析は、定量的および定性的用途の両方を有する、試験サンプルの元素分子を判定するための分析技法である。例えば、質量分光法は、未知の化合物を識別し、分子中の元素の組成を判定し、その断片化を観察することによって分子の構造を判定するため、ならびにサンプル中の特定の化合物の量を定量化するために採用されることができる。
イオン・イオン反応は、質量分光法で広く採用されている。そのようなイオン・イオン反応のいくつかの実施例は、試薬アニオンとの反応を介したペプチド/タンパク質カチオンの電子移動解離(ETD)を含む。ETDは、翻訳修飾の損失を伴わずに、プロトン化ペプチド/タンパク質の優先的骨格解離を可能にする。プロトン移動反応(PTR)は、骨格解離を引き起こすことなく、複数のプロトン化ペプチド/タンパク質の荷電状態を低減させるために採用されることができる。イオン・イオン反応の別の実施例である。イオン・イオン反応がプロダクトイオンを生成するために採用される、従来の質量分析計は、ある欠点を有し得る。例えば、前駆および試薬イオンが従来的に質量分析計に導入される方法は、デューティサイクルの低減につながり得る。
正および負イオン(例えば、前駆カチオンおよび試薬アニオン)を質量分析計に導入するための強化システムおよび方法の必要性がある。
(要約)
一側面では、複数のイオンを受容するためのイオン入射入口と、それを通ってイオンがデバイスから出ることができるイオン放出出口とを備える、質量分析計において使用するためのイオン反応デバイスが開示される。反応デバイスはさらに、該イオン入射入口を介して複数のアニオンおよびカチオンを受容するように構成される軸方向領域を提供するように、相互に対して配置される複数の非線形ロッドと、該アニオンおよびカチオンが閉じ込められることができる、軸方向領域と連通している複数の捕捉領域とを含む。DC電圧源は、受容されたアニオンおよびカチオンを空間的に分離し、該捕捉領域のうちの1つの中へアニオンを、該捕捉領域のうちのもう1つの中へカチオンを誘導するために、該軸方向領域の少なくとも一部内に電場を生成するように、該ロッドのうちの少なくとも2本を横断してDC電圧を印加するように適合される。
いくつかの実施形態では、非線形ロッドは、L字形ロッドの形態である。各L字形ロッドは、縦部分と、縦部分に対する角度を形成する横部分とを含むことができる。反応デバイスの軸方向領域は、ロッドの縦部分によって空間的に画定されることができる。複数の捕捉領域は、ロッドの該横部分によって空間的に画定される2つの捕捉領域を備えることができ、捕捉領域のそれぞれは、軸方向領域と連通している近位開口部から遠位開口部まで半径方向に延在する。
ある場合には、L字形ロッドは、一対の四重極ロッドセットを備える。四重極ロッドセットは、一方のセットの中の各ロッドが、他方のセットの中のそれぞれのロッドの下方に配置され、ある場合には、それと実質的に一致するように、相互に対して積み重ねられることができる。DC電圧源は、その各端子において、該四重極対のうちの一方の2本のロッドおよび他方の四重極対の2本のロッドに接続されることができ、一方の対の該2本のロッドは、該軸方向領域の少なくとも一部の中で双極子電場を生成するように、他方の対の該2本のロッドに対して垂直に積み重ねられる。一例として、DC電圧源は、約3V〜約7Vの範囲内のDC電圧を生成するように構成されることができる。
いくつかの実施形態では、イオン反応デバイスはさらに、第1および第2のレンズを含むことができ、レンズのうちの一方は、捕捉領域のうちの一方の遠位開口部に近接して配置され、レンズのうちの他方は、他方の捕捉領域の遠位開口部に近接して配置され、該レンズは、該捕捉領域のうちのそれぞれの領域中のアニオンおよびカチオンの捕捉を促進するために、そこへのDCバイアス電圧の印加のために適合される。
いくつかの実施形態では、イオン反応デバイスはさらに、該複数のロッドの上流に配置され、そこへのDC電圧の印加のために適合される、第3のレンズを含むことができる。一例として、第3のレンズは、反応デバイスのイオン入射入口を形成するオリフィスを有する、プレートの形態であり得る。
いくつかの実施形態では、イオン反応デバイスはさらに、該複数のロッドの下流に配置され、そこへのDC電圧の印加のために適合される、第4のレンズを含むことができる。一例として、第4のレンズは、反応デバイスのイオン放出出口を形成するオリフィスを有する、プレートを含むことができる。
いくつかの実施形態では、イオン反応デバイスはさらに、該捕捉領域の該近位開口部に近接して該軸方向領域中に配置される第5のレンズを含むことができる。第5のレンズへのDCバイアス電圧の印加は、それぞれの捕捉領域中にイオン(アニオンおよびカチオン)を閉じ込めることに役立ち得る。
イオン反応デバイスは、例えば、アニオンおよびカチオンが軸方向通路を通って伝搬するにつれて、それらの半径方向閉じ込めを提供するように構成される、RF場を生成するために、RF電圧をロッドに印加するための第1のRF源を含むことができる。さらに、イオン反応デバイスは、該アニオンおよびカチオンの軸方向閉じ込めを提供するように構成される、RF場を生成するために、RF電圧をロッドに印加するための第2のRF源を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1および第2のRF源は、異なる周波数を有するRF電圧をロッドに印加するように構成される。いくつかの他の実施形態では、第1および第2のRF源は、同一の周波数を有するRF電圧をロッドに印加するように構成される。
関連する側面では、複数のイオン源であって、該源のうちの少なくとも1つは、アニオンを生成するように適合され、該源のうちのもう1つは、カチオンを生成するように適合される、イオン源と、該アニオンおよびカチオンを受容するように構成される、イオン反応デバイスとを備える、質量分析計が開示される。イオン反応デバイスは、複数のイオンを受容するためのイオン入射入口と、それを通ってイオンがデバイスから出ることができるイオン放出出口と、該イオン入射入口を介して、複数のアニオンおよびカチオンを受容するように構成される軸方向領域を提供するように、相互に対して配置される複数の非線形ロッドと、該アニオンおよびカチオンが同時に閉じ込められることができる、軸方向領域と連通している複数の捕捉領域と、受容されたアニオンおよびカチオンを空間的に分離し、該捕捉領域のうちの1つの中へアニオンを、該捕捉領域のうちのもう1つの中へカチオンを誘導するために、該軸方向領域の少なくとも一部内に電場を生成するように、該ロッドのうちの少なくとも2本を横断してDC電圧を印加するように適合される、DC電圧源とを含む。
いくつかの実施形態では、DC偏向器、例えば、四重極DC偏向器が、反応デバイスの上流に配置されることができ、偏向器は、それぞれ、イオン源から該アニオンおよびカチオンを受容するための第1および第2の入口ポートを有し、かつ該反応デバイスと連通している出口ポートを有する。DC偏向器は、例えば、下流反応デバイスに送達するための合併イオンビームとして、該受容されたアニオンおよびカチオンを該出口ポートに誘導するように構成される。偏向器は、アニオンおよびカチオンの両方を同時に偏向させる。
いくつかの実施形態では、質量分析計はさらに、所望の範囲内のm/z比または具体的m/z値を有するカチオンおよびアニオンを選択するためにDC偏向器と反応デバイスとの間に配置される、四重極レンズを含むことができる。
いくつかの実施形態では、質量分析計はさらに、アニオンを生成するための源と、DC偏向器との間に配置され、該DC偏向器に送達するための所望の範囲内のm/z比(または具体的値)を有するアニオンを選択するための第1の四重極フィルタを含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、第2の四重極フィルタは、DC偏向器に送達するための所望の範囲内のm/z比(または具体的値)を有するカチオンを選択するために、カチオンを生成するための源と、該DC偏向器との間に配置されることができる。
本発明の種々の側面のさらなる理解は、以下で簡潔に説明される関連図面と併せて、以下の発明を実施するための形態を参照することによって得られることができる。
図1は、本教示の実施形態による、質量分析計を描写するブロック図である。 図2Aは、本教示の実施形態による、イオン反応デバイスの中の複数のL字形ロッドを概略的に描写する。 図2Bは、本教示の実施形態による、イオン反応デバイスを概略的に描写する。 図3Aは、DCおよびRF電圧をイオン反応デバイスの種々の構成要素に印加するための本教示の実施形態で採用される回路を描写する。 図3Bは、図3Aに示されるシステムコントローラの例示的内部ハードウェアを概略的に描写する。 図4Aは、アニオン蓄積段階中の本発明によるイオン反応デバイスの実施形態を概略的に描写する。図4Bは、図4Aで描写される蓄積段階で採用されるRFおよびDC電位プロファイルを示す。 図5は、それに沿って例示的アニオンおよびカチオンが正および負イオン捕捉領域中で蓄積するように伝搬する経路を描写する、図4Aに示されるイオン反応デバイスの別の図である。 図6Aは、アニオンおよびカチオンがそれぞれの捕捉領域中で同時に捕捉される、イオン処理のステップにおけるイオン反応デバイスを概略的に描写する。図6Bは、図6Aに示されるイオン処理ステップで採用されるRFおよびDC電位プロファイルを示す。 図7Aは、アニオンおよびカチオンがイオン・イオン反応を受ける、イオン処理のステップにおけるイオン反応デバイスを概略的に描写する。図7Bは、図7Aで描写されるイオン・イオン反応段階中に採用されるRFおよびDC電位プロファイルを示す。 図8Aは、アニオンがデバイスから放出される、イオン処理ステップにおけるイオン反応デバイスを概略的に描写する。図8Bは、図8Aで描写されるイオン処理ステップ中に採用されるRFおよびDC電位プロファイルを示す。 図9Aは、プロダクトカチオンがデバイスから抽出される、イオン処理ステップにおけるイオン反応デバイスを概略的に描写する。図9Bは、図9Aで描写されるイオン処理ステップ中に採用されるRFおよびDC電位プロファイルを示す。 図10は、イオン反応デバイスのロッドに印加するために同一の周波数を伴う軸方向および半径方向RF電圧を生成するための例示的回路を概略的に描写する。 図11は、イオン反応デバイスのロッドに印加するために異なる周波数を伴う軸方向および半径方向RF電圧を生成するための例示的回路を概略的に描写する。 図12は、2つの四重極RFフィルタが、イオン反応デバイスに送達するための着目アニオンおよびカチオンを選択するために採用される、本教示の実施形態を概略的に描写する。 図13は、着目アニオンおよびカチオンに対応するRF永年周波数が印加される、四重極レンズが、反応デバイスに送達するためのこれらのアニオンおよびカチオンを選択するために採用される、本教示によるイオン反応デバイスの実施形態を概略的に描写する。
(詳細な説明)
本教示は、概して、質量分析計および質量分光法を行うための方法に関する。本教示による質量分析計は、1つ以上の上流イオン源から受容されるアニオンおよびカチオンを異なる捕捉領域の中へ誘導するためにDC双極子場を採用する、イオン反応デバイス(本明細書ではキメラトラップとも称される)を含むことができる。捕捉されたアニオンおよびカチオンは、後に、解放されて混合されることができる。以下でさらに詳細に議論されるように、アニオンおよびカチオンの混合は、分光計の下流構成要素による分析のためにプロダクトイオンを生成することができる、イオン・イオン相互作用をもたらし得る。
種々の用語は、当技術分野内のそれらの通常の意味と一致して本明細書で使用される。「約」という用語は、多くても5%の変動を表すために本明細書で使用される。
図1は、異なる電荷極性のイオンを生成するための複数のイオン源2および3を含む、本教示の実施形態による、質量分析計1を概略的に描写する。一実施形態では、イオン源2は、アニオン、例えば、試薬分子のアニオンを生成し、イオン源3は、カチオン、例えば、前駆体分子のカチオンを生成する。イオン偏向器4は、例えば、その複数の入口ポートを介して、イオン源2および3からイオンを受容し、下流イオン集束デバイス5、例えば、イオンを半径方向に集束させる四重極イオンレンズによって受容されるイオンビームにイオンを合併する。以下でさらに詳細に議論される、本教示によるイオン反応デバイス6は、イオンレンズ5から異なる極性のイオンを含むイオンビームを受容する。反応ユニットは、異なる極性のイオンを空間的に分離するため、ならびにカチオンおよびアニオンを別個の捕捉領域の中へ移送するために、DC双極子電場を採用する。別個の捕捉領域中で、イオンは、RF場による解離励起が低減させられるように、最小RF電位において捕捉される。後に、捕捉されたイオンは、放出されて混合されることができる。いくつかの実施形態では、イオンの混合は、プロダクトイオンを生成するように、電子移動解離(ETD)またはプロトン移動反応(PTR)等のイオン・イオン相互作用につながり得る。次いで、プロダクトイオンは、反応ユニットから抽出され、質量分析器7に誘導されることができる。質量分析器は、イオンを検出し、プロダクトイオンの質量スペクトルを得るために情報を生成するための検出器を含む、種々の要素を含むことができる。
図2Aおよび2Bを参照すると、本教示の実施形態による質量分析計において使用するためのイオン反応デバイス10は、イオンが通過することができる軸方向イオン通過領域(軸方向通過路、または軸方向通路)12を提供するように、相互に対して積み重ねられた2対の下部電極(L1−L4)および2対の上部電極(L5−L8)として配列される、8本の略L字形ロッド(本明細書では電極とも称される)L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、およびL8と、以下でさらに詳細に議論されるように、異なる極性のイオンが同時に捕捉されることができる、2つの3次元イオン捕捉領域(本明細書では捕捉ポートとも称される)18および20とを含む。軸方向通過路12は、反応デバイスのイオン入射ポート14を通して複数のイオンを受容する、イオン入射部分(本明細書ではイオン入射ポートとも称される)12aと、イオンがイオン放出ポート16を通って反応から出ることができる、イオン放出部分(本明細書ではイオン放出ポートとも称される)12bとを含む。
各L字形電極は、反応デバイスの縦軸(A)(本明細書では入射軸とも称される)に沿って延在する縦部分と、縦部分と実質的に垂直に延在する横部分とを含む。いくつかの実施形態では、各電極は、約5mmまたはそれより長い範囲内の縦寸法(すなわち、縦軸Aに沿った寸法)(L)と、約5mmまたはそれより長い範囲内の横寸法(すなわち、縦軸Aと垂直な寸法)(W)とを有することができる。いくつかの実施形態では、各対の下部電極(L1−L4)および各対の上部電極(L5−L8)は、Rが約2mm〜約10mmの範囲内である、距離(2R)によって、その一対のそれぞれの電極から半径方向に分離される。本実施形態では、L字形ロッドは、急な90度屈曲を呈する。他の実施形態では、屈強は、円滑な曲率半径を含んでもよい。さらに他の実施形態では、他の形状を有する非線形ロッドが、採用されることができる。例えば、ロッドは、接続接合部において90度以外の角度を形成する、2つの部分を含むことができる。
捕捉領域18は、近位開口部18aを介して軸方向通過路12と連通し、遠位開口部18bまで半径方向に延在する。捕捉領域20は、近位開口部20aを介して軸方向通過路12と連通し、遠位開口部20bまで半径方向に延在する。
図2Bを続けて参照すると、反応デバイス10はさらに、複数のレンズ1、2、3、4、および5を含む。レンズ1は、伝導板の形態であり、遠位開口部18bに近接して配置される。以下でさらに詳細に議論されるように、レンズ1は、捕捉ポート18からの捕捉されたイオンの流出を阻止するように(例えば、適切なDC電圧の印加を介して)バイアスを掛けられることができる。レンズ2もまた、伝導板の形態であり、イオン捕捉ポート20の遠位開口部20bに近接して配置される。レンズ2は、捕捉ポート20からの捕捉されたイオンの流出を阻止するように(例えば、適切なDC電圧の印加を介して)バイアスを掛けられることができる。レンズ3は、イオンが軸方向領域12の入射ポート12aに進入するように通過することができる、イオン入射ポート14として機能する、中心オリフィスを有する、導電板の形態である。レンズ4もまた、イオン(例えば、以下で議論されるプロダクトイオン)が放出ポート12bを通過後に反応デバイス10から出ることができる、イオン放出ポート16として機能する、中心オリフィスを有する、導電板の形態である。以下でさらに詳細に議論されるように、イオン処理の種々の段階中に、レンズ3および4は、電極間の空間中のイオンの軸方向捕捉を促進するように、または反応デバイス10の中および外へのイオンの入射および放出を促進するように、(例えば、適切なDC電圧の印加を介して)バイアスを掛けられるか、または接地電位で保持されることができる。プレートの形態のレンズ5は、捕捉領域18および20の近位ポート18aおよび20aに近接して通過路12の中心領域の中に配置される。以下でさらに詳細に議論されるように、レンズ5は、イオン処理のある段階中に接地電位で保持されることができ、例えば、以下でさらに詳細に議論されるように、捕捉ポート18および20内に捕捉されたイオンを含有することに役立つように、他の段階中に、(例えば、適切なDC電圧の印加を介して)バイアスを掛けられることができる。
図3Aを参照すると、反応デバイス10はさらに、異なる極性のイオンが入射ポートを通過するにつれて、それらを空間的に分離し、捕捉領域のうちの一方の中へ1つの極性のイオンを、他方の捕捉領域の中へ反対極性のイオンを誘導するように、第1および第2の電極セットの間にDC電位差を印加して、軸方向通過路の中で双極DC電場を生成するように、その1つの端子において電極L1、L4、L5、およびL8(本明細書では集合的に電極の第1のセットと称される)に、別の端子において電極L2、L3、L6、およびL7(本明細書では集合的に電極の第2のセットと称される)に電気的に接続される、DC電圧源300を含む。加えて、DCバイアス電圧は、捕捉領域18および20の中で安定した捕捉電位を提供することができる。いくつかの実施形態では、第1および第2の電極セットを横断して印加されるDC電圧は、例えば、約3ボルト(V)〜約7Vの範囲内であり得る。
図3Aを続けて参照すると、DC電圧源301は、DC電圧をレンズ5に印加することができ、DC電圧源302は、DC電圧をレンズ1に印加することができ、DC電圧源303は、DC電圧をレンズ2に印加することができ、DC電圧源304は、DC電圧をレンズ3に印加することができる。いくつかの実施形態では、レンズ1、2、3、4、および5に印加されるDC電圧は、−約10V〜+10Vの範囲内であり得る。さらに、RF源305は、例えば、軸方向通過路12を通るイオンの通過中に、イオンの半径方向(すなわち、図2Bに示される縦軸(A)と垂直な方向への)閉じ込め(捕捉)を提供するように、RF電圧を電極L1−L8に印加する。別のRF源306は、イオン処理のある段階中にイオンの軸方向捕捉を提供するように、RF電圧を電極L1−L8に印加することができる。本実施形態では、RF源305によって電極L1−L8に印加されるRF電圧の位相は、イオンの半径方向捕捉のために構成されるAC電場を提供するように異なり得るが、RF源306によって電極L1−L8に印加されるRF電圧の位相は、同一であり得る。
いくつかの実施形態では、RF源305によって電極に印加されるRF電圧の周波数は、約200kHz〜約1MHzの範囲内であり得、電圧の二乗平均平方根(rms)振幅は、約50〜約200ボルトの範囲内であり得る。さらに、RF源306によって電極に印加されるRF電圧の周波数は、約200kHz〜約1MHzの範囲内であり得、電圧のrms振幅は、約50V〜約200Vの範囲内であり得る。
システムコントローラ307は、電極L1−L8ならびにレンズ1−5へのRFおよびDC電圧の印加を制御する。コントローラ307は、以下でさらに詳細に議論されるように、反応デバイス10の中へのイオンの入射、イオンの捕捉、それらの混合、およびプロダクトイオンの放出を促進するように、イオン処理の異なる段階中にこれらの要素に印加される電圧を調節することができる。
さらなる例証として、図3Bは、システムコントローラ307を実装するために使用され得る、例示的内部ハードウェアのブロック図を描写する。バス307aは、ハードウェアの他の図示された構成要素を相互接続する。中央処理装置(CPU)307bは、本明細書で議論されるようなイオン処理の種々のステップを行うための命令を実行する。命令は、本教示によるイオン反応デバイスのロッドおよびレンズに印加されるDCおよびRF電圧を調節することを含むことができる。読取専用メモリ(ROM)307cおよびランダムアクセスメモリ(RAM)307dが、命令を記憶するために利用されることができる。随意的なインターフェース307eは、バス307aからの情報がディスプレイ307f上に表示されることを可能にすることができる。通信ポート307gは、外部デバイスとの通信を可能にする。ハードウェアはまた、キーボード307iまたは他の入力デバイス307j等の入力デバイスからのデータの受信を可能にすることができる、インターフェース307hを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、複数の上流偏向器およびイオンガイドが、複数のイオン源、例えば、試薬イオンを生成する源および前駆イオンを生成する源からのイオンを反応デバイス10に導入するために採用される。一例として、図4Aは、2つの異なるイオン源からイオンを受容するための2つの入口ポート400aおよび400bを有する、上流四重極DC偏向器400を概略的に描写する。本実施形態では、入口ポート400aは、負イオン源402から複数の負イオン(例えば、試薬アニオン)を受容し、入口ポート400bは、正イオン源404から複数の正イオン(たとえば、前駆カチオン)を受容する。四重極DC反射器400は、それを通ってイオンが流動することができる通路をその間に提供するように相互に対して配置される、4本のロッドR1、R2、R3、およびR4を含む。DC偏向器のロッドに印加される複数のDC電圧は、正および負イオンの両方を出口ポート400cへ偏向させるように構成される四重極電場をロッドの間の領域中に生成することができる。このようにして、正および負イオンは、合併し、同時に下流四重極イオンQ1の中へ四重極偏向器400から出る。DC四重極偏向器400の使用は随意的であり、他の実施形態では、正および負イオンを反応デバイスに導入するための他の技法が利用されることができると理解されたい。
種々の異なるタイプのイオン源が採用されることができる。好適なイオン源のいくつかの実施例は、限定ではないが、とりわけ、エレクトロスプレーイオン化(「ESI」)源、脱着エレクトロスプレーイオン化(「DESI」)源、またはソニックスプレーイオン化(「SSI」)源、大気圧化学イオン化(APCI)源、および化学イオン化(CI)源を含む。
図4Aを続けて参照すると、使用時に、初期ステップ1(蓄積ステップ)において、四重極イオンガイドQ1は、四重極偏向器400から合併正および負イオンを受容する。四重極イオンガイドQ1のロッドへの適切なRF電圧の印加によって、これは、無差別にイオンの伝送(例えば、広い範囲にわたるm/z比を有するイオンの伝送)のためにイオンガイドとして機能するように構成されることができ、または所望の範囲内のみの(または具体的値における)m/z比を有するイオンの伝送を可能にし、その範囲外のm/z比を有するイオンを除去するように、質量選択的フィルタとして機能するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、Q1イオンガイドは、イオン源から受容される実質的に全てのイオンを半径方向に閉じ込め、これらのイオンを後続の下流要素に伝送するように構成される。例えば、図4Bで描写されるように、イオンガイドQ1のロッドに印加されるRF電圧は、中心軸に近い領域中でイオンを半径方向に閉じ込めるように、ガイドの中心軸の近くに最小値を伴う正および負イオンのための擬電位を生成することができる。本実施形態では、Q1イオンガイドを通過するイオンは、反応デバイスに進入するようにレンズ3を通過する。
図4Aならびに図4Bおよび5を続けて参照すると、イオン蓄積段階中に、以下で議論されるように、軸方向捕捉RF電圧は、オフであり、レンズ3、4、および5は、接地され、レンズ1および2は、適切なDC電圧の印加を介してバイアスを掛けられる。DC双極電場は、同時に入射されたカチオンおよびアニオンを空間的に分離する。より具体的には、本実施形態では、DC双極電場は、双極子DC電圧によってより高い正電位で保持された電極のセットに向かってアニオンを移動させ、他方の電極のセットに向かってカチオンを移動させる。本実施例では、アニオンは、182というm/zを有すると仮定され、カチオンは、582というm/zを有すると仮定される。図4Bに示されるように、電極L1−L8に印加されるRF半径方向閉じ込め電圧は、アニオンおよびカチオンが、電極表面に衝打することなく、半径方向に分離された経路に沿って入射ポート12aを通って軸方向に移動することを確実にするように、電極に近接して最小値を伴う擬電位を提供する。
いったんイオンが入射ポート12aの遠位端に(すなわち、レンズ5の近傍に)到達すると、印加された双極DC場は、アニオンを捕捉ポート18に進入させ、カチオンを捕捉ポート20に進入させる。レンズ1および2へのDC電圧の印加は、捕捉ポート18および20に進入するアニオンおよびカチオンが、これらの領域中で閉じ込められたままであることを確実にすることができる。換言すると、結果として生じた電場は、イオンが捕捉ポート18および20から出て行くことを防止する力をイオンに印加する。一例として、レンズ1に印加される負DC電圧(例えば、約3V〜約7Vの範囲内の電圧)は、捕捉ポート18の中に存在するアニオンが開口部18bを介して捕捉ポートから出ることを防止するように反発力をアニオンに印加する、電場を生成することができる。さらに、レンズ2に印加される正DC電圧(たとえば、約3V〜約7Vの範囲内の電圧)は、捕捉ポート20の中に存在するカチオンが開口部20bを介してポートから出ることを防止するように反発力をカチオンに印加する、電場を生成することができる。
図4Bは、それぞれ、アニオンおよびカチオンを閉じ込めるための捕捉領域18および20の中心における電位最小値を示す、蓄積ステップ中のRF擬電位およびDC電位プロファイルを概略的に描写する。アニオンおよびカチオンは、所望の時間周期にわたって捕捉ポート18および20内で蓄積し続ける。いくつかの実施形態では、蓄積ステップは、約1〜約100ミリ秒(msec)の範囲内の時間周期にわたって持続する。
図6Aおよび6Bを参照すると、後続のステップ2において、軸方向捕捉RFがオンにされる一方で、レンズ3、4、および5は接地されたままである。レンズ1および2は、以前のステップのようにバイアスを掛けられ、DC双極子場は、オンのままである。本ステップでは、アニオンは、捕捉領域18中で捕捉されたままであり、カチオンは、捕捉領域20中で捕捉されたままである。換言すると、負および正イオンは、反応デバイス10の異なる領域中で同時に捕捉される。図6Bは、本ステップにおいて負および正イオンを同時に閉じ込めるために存在する、RF擬電位およびDC電位プロファイルを示す。
本教示による捕捉ポート18および20内のイオンの捕捉は、有利なことには、捕捉されたイオンが半径方向へDC場がない四重極RF場によって安定して閉じ込められるため、イオンの熱的に誘発された解離(CID)を防止することができる。
図7Aおよび7Bを参照すると、別のステップ3(反応周期)において、カチオンおよびアニオンは、軸方向通路の中心領域中で相互と混合するように、捕捉領域から解放される。より具体的には、双極子DC電圧がオフにされ、レンズ1−5が接地される一方で、半径方向および軸方向RF捕捉電位は、オンのままである。図7Bは、アニオンおよびカチオンが相互と混合するように落下することができる、その縦軸の近くの軸方向通過路の中心領域中の電位最小値を図示する、本反応ステップ中のRF擬電位ならびにDC電位プロファイルを概略的に示す。
いくつかの実施形態では、カチオンおよびアニオンのそのような混合は、電子移動解離(ETD)につながり得る。ETDプロセスは、逆帯電した試薬イオンとのイオン相互作用を通して、プロダクトイオンを生成することができる。ETDでは、電子は、典型的には、反対電荷の試薬イオンとの前駆イオンのイオン/イオン反応を通して、供与されるか、または失われる。ETDでは、ペプチドおよびタンパク質イオン解離は、cおよびz型イオンと、ペプチド骨格の広範な開裂を通した前駆体ペプチドの翻訳後修飾の保存とを生じさせることができる。いくつかの実施形態では、カチオンおよびアニオンの混合は、試薬アニオンが前駆カチオンの非解離性電荷低減を引き起こすことができる、プロトン移動反応(PTR)につながり得る。
図8Aおよび8Bを参照すると、ステップ4において、アニオンは、反応デバイス10から放出される。より具体的には、軸方向捕捉RF電圧がオフにされる一方で、半径方向捕捉RFはオンのままである。また、レンズ1−5は、アニオンを引き付け、カチオンに反発するように、そこへの適切なDC電圧の印加を介して、バイアスを掛けられる。結果として生じたRF擬電位およびDC電位プロファイルが、図8Bに示されている。本図に示されるように、カチオンが、軸方向通路の中心における電位ウェルの中にとどまり続ける一方で、アニオンは、レンズ1−5に引き付けられ、レンズによって捕捉され、したがって、除去される。
図9Aおよび9Bを参照すると、ステップ5(生成物抽出)において、混合ステップ中に生成される正電荷を持つプロダクトイオンは、反応デバイス10から抽出され、分析のために分光計の下流構成要素に伝送される。より具体的には、本ステップでは、軸方向捕捉RF電圧がオフのままである一方で、半径方向捕捉RF電圧はオンのままである。レンズ1、2、4、および5が、以前のステップのようにバイアスを掛けられたままである一方で、レンズ4に印加されるDCバイアスの極性は、レンズ4に向かって放出ポート12bの中へプロダクトカチオンを引き付けるための軸方向DC電場を生成するよう切り替わる。結果として生じたRF擬電位およびDC電位プロファイルは、プロダクトカチオンが、レンズ4の中心オリフィスを通過して下流イオンレンズQ2によって受容されるように、放出ポート12bを通って移動することを図示する、図9Bに示されている。例えば、RF四重極レンズであり得る、レンズQ2は、プロダクトイオンを分析器等の下流要素に誘導することができる。
いくつかの実施形態では、電極L1−L8に印加される軸方向および半径方向捕捉RF電圧の周波数は、同一であり得る。一例として、図10は、同一の周波数を伴う軸方向および半径方向RF電圧を生成するための例示的回路を概略的に図示する。より具体的には、信号発生器1000、例えば、本実施例では、弦波発生器が、約200kHz〜約1MHz(例えば、本実施例では500kHz)の範囲内の周波数を有する、RF波形を生成する。発生器1000によって生成される波形は、RF増幅器1003および1004等の複数の増幅器を介して、2つの変圧器1001および1002に印加される。変圧器1001の出力は、RF半径方向捕捉電圧を提供し、変圧器1002の出力は、RF軸方向捕捉電圧を提供する。複数のコンデンサC3−C6および複数の抵抗器R1−R4が、DCおよびRF電圧の両方を異なる電極に印加するために採用される。本実施形態では、電極に印加される軸方向捕捉RF電圧が、同一の位相を有する一方で、電極に印加される半径方向捕捉RF電圧の位相は、隣接する電極の間で変動し得る。コンデンサC1およびC2は、共振周波数の同調のために使用される。いくつかの実施形態では、軸方向および半径方向RF捕捉電圧のrms振幅は、同一であり得る。他の実施形態では、それらは異なり得る。例えば、変圧器の一次および二次巻線の比は、軸方向および半径方向RF捕捉電圧のための異なるrms振幅を得るように調節されることができる。
他の実施形態では、軸方向および半径方向RF捕捉電圧は、異なる周波数を有することができる。一例として、図11は、異なる周波数における軸方向および半径方向RF捕捉電圧を生成するための回路を概略的に描写する。2つのRF信号発生器1101および1102が、異なる周波数におけるRF波形を生成する。本実施例では、信号発生器1101は、357kHzの周波数におけるRF波形を生成し、信号発生器1102は、499kHzの周波数におけるRF波形を生成する。発生器1101によって生成される波形は、RF増幅器1104を介して変圧器1103に印加され、発生器1102によって生成される波形は、RF増幅器1106を介して変圧器1105に印加される。変圧器1105の出力は、半径方向RF捕捉電圧を提供し、変圧器1103の出力は、軸方向RF捕捉電圧を提供する。複数のコンデンサC3−C6および複数の抵抗器R1−R4が、DCおよびRF電圧の両方を異なる電極に印加するために採用される。本実施形態では、電極に印加される軸方向捕捉RF電圧が、同一の位相を有する一方で、電極に印加される半径方向捕捉RF電圧の位相は、隣接する電極の間で変動し得る。コンデンサC1およびC2は、共振周波数の同調のために使用される。いくつかの実施形態では、軸方向および半径方向RF捕捉電圧のrms振幅は、同一であり得る。他の実施形態では、それらは異なり得る。例えば、変圧器の一次および二次巻線の比は、軸方向および半径方向RF捕捉電圧のための異なるrms振幅を得るように調節されることができる。
いくつかの実施形態では、1つ以上の四重極質量フィルタが、1つ以上のイオン源によって生成される複数の異なるタイプのアニオンおよびカチオン(例えば、異なるm/z比を有するアニオンおよびカチオン)から着目アニオンおよびカチオンを選択するように、反応デバイスの上流に配置されることができる。一例として、図12は、四重極RFフィルタ1200がイオン源1201から複数の試薬アニオンを受容し、別の四重極RFフィルタ1202が別のイオン源1203から複数の前駆カチオンを受容する、本教示の実施形態を概略的に描写する。
四重極RFフィルタ1200は、そのロッドへの適切なRF電圧の印加を介して、所望のm/z比または特定の範囲内のm/z比を有する、着目アニオンの通過のための安定した軌道を提供するように、および他のアニオンに不安定な軌道を受けさせることによってそれらを除外するように、構成されることができる。同様に、四重極RFフィルタ1202は、そのロッドへの適切なRF電圧の印加を介して、所望のm/z比または特定の範囲内のm/z比を有する、着目カチオンの通過のための安定した軌道を提供するように、および他のカチオンに不安定な軌道を受けさせることによってそれらを除外するように、構成されることができる。
アニオンおよびカチオンは、それぞれ、RFフィルタ1200および1203を通過し、四重極DC偏向器400に進入し、前の実施形態と関連して上記で議論される様式で反応デバイス10の中へ偏向させられる。
いくつかの実施形態では、複数のイオン源からイオンを受容するように構成される、DC偏向器の下流に、および本教示によるイオン反応デバイスの上流に配置される、RF四重極フィルタは、残りのものを除外しながら特定の着目アニオンおよびカチオンの通過を可能にするように構成されることができる。一例として、図13は、図4Bおよび5と関連して上記で議論される実施形態と同様に、四重極イオンガイドQ1がイオン偏向器400とイオン反応デバイス10との間に配置される、そのような実施形態を示す。イオンガイドQ1の四重極ロッドに印加されるRF周波数は、それぞれ、着目試薬アニオンおよび前駆カチオンの永年周波数(f)および(f)に対応するように選択される。換言すると、永年周波数fは、所望の範囲内のm/z比(または具体的値)を有する試薬アニオンのための安定した軌道を提供することができ、永年周波数fは、所望の範囲内のm/z比(または具体的値)を有する前駆カチオンの安定した軌道を提供することができる。このようにして、着目試薬アニオンおよび前駆カチオンは、上記で議論される様式で処理されるように、下流イオン反応デバイス10に伝送される。
いくつかの実施形態では、2つのイオン源を採用するよりもむしろ、単一のイオン源が、アニオンおよびカチオンの両方を生成するために採用されることができる。例えば、試薬および前駆体分子は、代替として、イオン源に導入されることができ、イオン源で採用される電圧の極性は、1つの時間周期中に、前駆イオンのカチオンが生成され、別の時間周期では、試薬分子のアニオンが産生されるように、異なる時間周期で切り替えられることができる。
当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更が上記の実施形態に行われることができると理解するであろう。

Claims (20)

  1. イオン反応デバイスであって、
    イオン入射入口およびイオン放出出口であって、前記イオン入射入口は、複数のイオンを受容し、イオンは、前記イオン放出出口を通って前記デバイスから出ることができる、イオン入射入口およびイオン放出出口と、
    複数の非線形ロッドおよび複数の捕捉領域であって、前記複数の非線形ロッドは、前記イオン入射入口を介して複数のアニオンおよびカチオンを受容するように構成された軸方向領域を提供するように、相互に対して配置され、前記複数の捕捉領域は、前記軸方向領域と連通し、前記アニオンおよびカチオンが閉じ込められることができる、複数の非線形ロッドおよび複数の捕捉領域と、
    前記受容されたアニオンおよびカチオンを空間的に分離し、前記捕捉領域のうちの1つの中へ前記アニオンを、前記捕捉領域のうちのもう1つの中へ前記カチオンを誘導するために、前記軸方向領域の少なくとも一部内に電場を生成するように、前記ロッドのうちの少なくとも2本を横断してDC電圧を印加するように適合されている、DC電圧源と
    を備える、イオン反応デバイス。
  2. 前記非線形ロッドは、L字形ロッドである、請求項1に記載のイオン反応デバイス。
  3. 前記L字形ロッドは、一対の四重極ロッドセットを備える、請求項2に記載のイオン反応デバイス。
  4. 前記ロッドセットは、一方のセットの中の各ロッドが、他方のセットの中のそれぞれのロッドの下方に配置され、それと実質的に一致するように、相互に対して積み重ねられている、請求項1に記載のイオン反応デバイス。
  5. 前記L字形ロッドのそれぞれは、縦部分と、前記縦部分に対する角度を形成する横部分とを含む、請求項4に記載のイオン反応デバイス。
  6. 前記軸方向領域は、前記ロッドの前記縦部分によって空間的に画定されている、請求項5に記載のイオン反応デバイス。
  7. 前記複数の捕捉領域は、前記ロッドの前記横部分によって空間的に画定された2つの捕捉領域を備え、前記捕捉領域のそれぞれは、前記軸方向領域と連通している近位開口部から遠位開口部まで延在する、請求項6に記載のイオン反応デバイス。
  8. 第1および第2のレンズをさらに備え、前記レンズのうちの一方は、前記捕捉領域のうちの一方の前記遠位開口部に近接して配置され、前記レンズのうちの他方は、他方の捕捉領域の前記遠位開口部に近接して配置され、前記レンズは、前記捕捉領域のうちのそれぞれの領域中の前記アニオンおよびカチオンの捕捉を促進するために、前記レンズへのDCバイアス電圧の印加のために適合されている、請求項7に記載のイオン反応デバイス。
  9. 前記複数のロッドの上流に配置された第3のレンズをさらに備え、前記第3のレンズは、前記第3のレンズへのDC電圧の印加のために適合され、前記第3のレンズは、前記イオン入射入口を形成するオリフィスを有するプレートを備える、請求項8に記載のイオン反応デバイス。
  10. 前記複数のロッドの下流に配置された第4のレンズをさらに備え、前記第4のレンズは、前記第4のレンズへのDC電圧の印加のために適合され、前記第4のレンズは、前記イオン放出出口を形成するオリフィスを有するプレートを備える、請求項9に記載のイオン反応デバイス。
  11. 前記捕捉領域の前記近位開口部に近接して前記軸方向領域中に配置された第5のレンズをさらに備える、請求項10に記載のイオン反応デバイス。
  12. 前記DC電圧源は、前記軸方向領域の少なくとも一部の中で双極子電場を生成するように、1つの端子において前記電極の一部に、別の端子において前記電極の別の一部に接続されることと、前記DC電圧源の各端子において、前記四重極対のうちの一方の2本のロッド、および他方の四重極対の2本のロッドに接続されることとのうちの1つであり、一方の対の前記2本のロッドは、前記軸方向領域の少なくとも一部の中で双極子電場を生成するように、他方の対の前記2本のロッドに対して垂直に積み重ねられる、請求項1に記載のイオン反応デバイス。
  13. RF電圧を前記ロッドに印加するための第1のRF源をさらに備え、前記第1のRF源は、前記アニオンおよびカチオンの半径方向閉じ込めを提供するように構成されている、請求項1に記載のイオン反応デバイス。
  14. RF電圧を前記ロッドに印加するための第2のRF源をさらに備え、前記第2のRF源は、前記アニオンおよびカチオンの軸方向閉じ込めを提供するように構成されている、請求項13に記載のイオン反応デバイス。
  15. 前記第1および第2のRF源は、同一の周波数および異なる周波数のうちの1つを有するRF電圧を前記ロッドに印加するように構成されている、請求項14に記載のイオン反応デバイス。
  16. 質量分析計であって、
    複数のイオン源であって、前記源のうちの少なくとも1つは、アニオンを生成するように適合され、前記源のうちのもう1つは、カチオンを生成するように適合されている、複数のイオン源と、
    前記アニオンおよびカチオンを受容するように構成されたイオン反応デバイスであって、前記反応デバイスは、
    イオン入射入口およびイオン放出出口であって、前記イオン入射入口は、複数のイオンを受容し、イオンは、前記イオン放出出口を通って前記デバイスから出ることができる、イオン入射入口およびイオン放出出口と、
    複数の非線形ロッドおよび複数の捕捉領域であって、前記複数の非線形ロッドは、前記イオン入射入口を介して複数のアニオンおよびカチオンを受容するように構成された軸方向領域を提供するように、相互に対して配置され、前記複数の捕捉領域は、前記軸方向領域と連通し、前記アニオンおよびカチオンが閉じ込められることができる、複数の非線形ロッドおよび複数の捕捉領域と、
    前記受容されたアニオンおよびカチオンを空間的に分離し、前記捕捉領域のうちの1つの中へ前記アニオンを、前記捕捉領域のうちのもう1つの中へ前記カチオンを誘導するために、前記軸方向領域の少なくとも一部内に電場を生成するように、前記ロッドのうちの少なくとも2本を横断してDC電圧を印加するように適合されている、DC電圧源と
    を備える、イオン反応デバイスと、
    前記反応デバイスの上流に配置されたDC偏向器であって、前記偏向器は、それぞれ、前記イオン源から前記アニオンおよびカチオンを受容するための第1および第2の入口ポートを有し、かつ前記反応デバイスと連通している出口ポートを有する、DC偏向器と
    を備え、
    前記DC偏向器は、前記受容されたアニオンおよびカチオンを前記出口ポートに誘導するように構成されている、質量分析計。
  17. 前記DC偏向器は、四重極DC偏向器を備える、請求項16に記載の質量分析計。
  18. 前記DC偏向器と前記反応デバイスとの間に配置され、所望の範囲内のm/z比を有するカチオンおよびアニオンを選択するための四重極レンズをさらに備える、請求項17に記載の質量分析計。
  19. アニオンおよびカチオンのうちの1つを生成するための前記源と前記DC偏向器との間に配置され、前記DC偏向器への送達のための所望の範囲内のm/z比を有するカチオンおよびアニオンのうちの1つを選択するための四重極レンズをさらに備える、請求項17に記載の質量分析計。
  20. 質量分析計において使用するためのイオン反応デバイスであって、
    複数の非線形電極であって、前記複数の非線形電極のそれぞれは、縦区画と、前記縦区画とゼロではない角度を形成する横区画とを含み、前記電極は、前記電極の前記縦区画が、1つ以上の上流イオン源から複数のアニオンおよびカチオンを受容するためのイオン入射ポートを有する軸方向領域をその間に提供し、前記横区画が、イオンが捕捉されることができる複数の領域を提供するように、相互に対して配置されている、複数の非線形電極と、
    DC電圧源であって、前記DC電圧源は、前記軸方向領域の少なくとも一部の中において、前記アニオンおよび前記カチオンが前記入射ポートを通って伝搬するにつれてそれらを空間的に分離するためのDC電場を生成し、前記捕捉領域のうちの1つの中へ前記アニオンを、前記捕捉領域のうちのもう1つの中へ前記カチオンを誘導するように、前記電極のうちの少なくとも2つを横断して電圧を印加するように構成されている、DC電圧源と
    を備える、イオン反応デバイス。
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