JP2017506617A - 未制御細胞成長の阻害のための化合物 - Google Patents

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Abstract

【化1】未制御細胞成長を阻害するための化合物。本発明は、未制御細胞成長の阻害または根絶のための、式Iの化合物に関する。

Description

本発明は、未制御細胞成長の阻害または根絶のための化合物に関する。
癌は、異常な細胞が増殖し、体中の至る所に蔓延する状態である。言い換えれば、癌は、異常な細胞の調節されていない増殖である。癌は、世界中で主要な死因である。インドでは大きな関心事であり、インドにおける10大死因の1つであると報告されている。WHOレポート2005によると、インドにおける癌による死亡は、2015年までに70万人に増大すると推定されている。世界保健機関は、癌について以下の事実を列挙している:
癌は、世界中で主な死因であり、2008年には760万人の死亡の原因である(すべての死亡のおよそ13%)。
主な癌の種類として以下がある:
・肺(1,370,000人の死亡)
・胃(736,000人の死亡)
・肝臓(695,000人の死亡)
・結腸直腸(608,000人の死亡)
・乳房(458,000人の死亡)
・子宮頸癌(275,000人の死亡)。
米国国立癌研究所による以下の一般的な分類に適合し得る様々な種類の癌がある。
・癌腫:皮膚において、または内臓器官の内側または外側を覆う組織において始まる癌
・肉腫:骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管またはその他の結合組織もしくは支持組織において始まる癌
・白血病:骨髄などの血液形成組織において開始し、多数の異常な血液細胞が産生され、血液中に入る癌
・リンパ腫および骨髄腫:免疫系の細胞において始まる癌
・中枢神経系癌:脳および脊髄の組織において始まる癌
癌の主な原因は、喫煙、飲酒、不健康な食事、慢性感染症、身体不活動などである。
現在の癌の治療過程は、普通、癌の種類およびステージに応じて変わる。最も一般的な種類の治療は、手術、放射線療法、化学療法またはこれらの療法の組合せである。癌の症状を低減するために対症的な治療も利用可能である。
癌を治療するために薬物療法が利用可能であるが、これらの容易に利用可能な薬物の一般的な副作用には、吐き気および嘔吐、食欲の喪失、味覚の変化、薄毛または脆弱毛、腕または脚の関節の疼痛、爪の色の変化および手またはつま先のうずきが挙げられる。異常な皮下出血または出血、注射部位の疼痛/発赤/腫脹、正常であった排便習慣の変化が2日を超えて継続する、発熱、悪寒、咳、咽頭痛、嚥下困難、めまい、息切れ、重度疲労、皮疹、顔面潮紅、卵巣損傷による女性の不妊症および胸痛などの、より重篤な副作用も起こり得る(非特許文献1)。
投与方法を変更することによって市販薬の副作用を軽減するための広範囲な研究がなされている。これらの薬物は癌細胞のみを標的とし、癌幹細胞を標的としない。したがって、癌の再発の可能性が高い。とはいえ、最小の副作用しか伴わずに、癌幹細胞とともに癌細胞を阻害、調節および排除できる薬物を開発する必要がある。
癌幹細胞(CSC)は、(腫瘍または血液癌内に見られる)自己再生能力および腫瘍を含む異種起源の系統の癌細胞を発生させる能力を有する癌細胞である(非特許文献2)。したがって、CSCは、その他の非多能性癌細胞とは対照的に腫瘍原性(腫瘍形成性)である。CSCは、自己再生および複数の細胞型への分化という幹細胞プロセスにより腫瘍を産生し得る。このような細胞は、腫瘍中で別個の集団として存続し、新規腫瘍を生じさせることによって再発および転移を引き起こすと考えられている。したがって、CSCを標的とする特定の療法の開発は、癌患者、特に、薬物耐性腫瘍または転移性疾患を患う癌患者の生存および生活の質の改善に対する希望を与える。
Ozcelik, Bulent; Turkyilmaz, Cagdas; Ozgun, Mahmut Tuncay; Serin, Ibrahim Serdar; Batukan, Cem; Ozdamar, Saim; Ozturk, Ahmet (2010). 「Prevention of paclitaxel and cisplatin induced ovarian damage in rats by a gonadotropin-releasing hormone agonist」. Fertility and Sterility 93 (5): 1609-14 Clarke MF, et al. Cancer Stem Cells-Perspectives on Current Status and Future Directions: AACR Workshop on Cancer Stem Cells. Cancer Res. 2006; 66:9339-9344 Rajasekhar, VK, Analytical Methods for Cancer Stem Cells. Methods in Molecular Biology, 2007, Volume 407, 83-95 Lieber, MM, and Kovach, JS. Soft agar colony formation assay for chemotherapeutic sensitivity of human solid tumors. Mayo Clin Proc 1982; 57: 527-528 Tanigawa, N, Kern, DH, Kikasa, Y, and Morton, DL. Rapid assay for evaluating the chemosensitivity of human tumors in soft agar culture. Cancer Res 1982; 42: 2159-2164
まず最初に使われる化学療法の後に長く続く薬物耐性や腫瘍再発の問題、そしてCSCを死滅させることのできる薬物が現段階では存在しないことから、新たなCSC阻害剤がよりいっそう必要とされている。
本発明の一態様は、種々の状態を治療するための式Iの化合物に関し、特に、未制御細胞成長を阻害するための式Iの化合物が提供される。式Iの構造は、以下の通りである:
Figure 2017506617
[式中、
Xは、置換複素環、もしくはヘテロ原子、好ましくはNを有する置換三環であり、
Qは、好ましくは、Nであり、
Yは、Hであり、
Aは、置換または非置換の芳香環、もしくはヘテロ原子を有する置換または非置換の芳香環であり、
R1およびR2は、各々独立に、Hであり、
Bは、置換または非置換の芳香環である]。
本発明の別の態様は、未制御細胞成長を阻害するための化合物を調製する方法を開示する。方法は、式Vの化合物を、ヘテロ原子としてNを有する複素環式化合物と反応させて混合物を形成するステップと、溶媒の存在下で混合物を還流して化合物を得るステップとを含む。
未染色PC3集団を例示する図である。 未染色PC3集団を例示する図である。 CD24抗体およびCD44抗体を有するPC3細胞を例示する図である。 CD24抗体およびCD44抗体を有するPC3細胞を例示する図である。 IC10のシスプラチンに曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC10のシスプラチンに曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC25のシスプラチンに曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC25のシスプラチンに曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC10の式IVの化合物に曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC10の式IVの化合物に曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC25の式IVの化合物に曝露されたPC3細胞を例示する図である。 IC25の式IVの化合物に曝露されたPC3細胞を例示する図である。 MDA MB231細胞系の球形成に対する、シスプラチンならびに式IIIおよびIVの化合物の効果を例示する図である。
以下に記載される本発明の種々の実施形態によれば、種々の状態の治療、特に、未制御細胞成長を阻害するための式Iの化合物が提供される。式Iの構造は、以下の通りである:
Figure 2017506617
[式中、
Xは、置換または非置換の複素環環、もしくはヘテロ原子、好ましくはNを有する置換または非置換の三環であり、
Qは、好ましくはNであり、
Yは、Hであり、
Aは、置換または非置換の芳香環、もしくはヘテロ原子を有する置換または非置換の芳香環であり、
R1およびR2は、各々独立に、Hであり、
Bは、置換または非置換の芳香環である]。
特に、本発明は、種々の状態の治療、特に、未制御細胞成長の阻害または根絶のための、以下の構造によって表される式IIの化合物またはその塩に関する。
Figure 2017506617
[式中、
R3は、H、I、Br、アルコキシ基、または置換されていてもよいアルキル基であり、
R4、R5およびR6は、各々独立に、アルコキシ基、I、Cl、Br、CN、NO、または置換されていてもよいアルキル基であり、
R7およびR8は、各々独立に、Hであり、
Xは、Nであり、
Rは、H、HCl、またはHSOである。]
好ましくは、種々の状態の治療、特に、未制御細胞成長の阻害または根絶のための化合物は、式IIIおよび式IVによって表される:
Figure 2017506617
Figure 2017506617
本発明の一実施形態は、式Vの化合物を、ヘテロ原子として好ましくはNを有する複素環式化合物と反応させて、混合物を形成するステップと、溶媒の存在下で混合物を還流させて、式Iの化合物を得るステップとを含む、式Iの化合物を調製するための方法に関する。
Figure 2017506617
[式中、R9は、アルコキシ基、およびNOから選択される]。
式Vの化合物は、好ましくは、1−(3−アミノフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンまたは1−(3−アミノフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンから選択される。複素環式化合物は、好ましくは、6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジンであり、溶媒は、好ましくは、HClのエタノール溶液である。
本発明の一実施形態は、式IIIの化合物を調製するための方法を開示する。方法は、(2E)−1−(3−アミノフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンを、6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジンと反応させるステップを含む。混合物を、溶媒、好ましくは、HClおよびエタノールの存在下で還流させて、1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンである式IIIの化合物を得る。反応混合物を、40℃〜100℃の範囲の温度で2〜20時間還流させて、式IIIの化合物を得る。
本発明の別の実施形態は、式IVの化合物を調製するための方法を開示する。方法は、(2E)−1−(3−アミノフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンを、6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジンと反応させるステップを含む。混合物を、溶媒、好ましくはHClのエタノール溶液の存在下で還流させて、1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンである式IVの化合物を得る。反応混合物を、40℃〜100℃の範囲の温度で2〜20時間還流させて、式Iの化合物を得る。
開示される化合物には、その塩、誘導体およびその他の形態が含まれる。
本発明の化合物は、癌細胞および/または癌幹細胞などの顕著な再生能を有する癌細胞の増殖を阻害するか、または根絶する。
本発明の一実施形態では、医薬組成物は、前記の化合物に適した薬学的賦形剤とともに含む。賦形剤は、当業界で公知であり、甘味料、香味剤、着色剤、芳香誘発剤などから選択され得る。
本発明の一実施形態によれば、医薬組成物は前記の化合物と共に、以下の少なくとも1種の化学療法薬を含むが、これらに限定されるものではない。イマチニブ、ニロチニブ、ゲフィチニブ、スニチニブ、カルフィルゾミブ、サリノスポラミドA、レチノイン酸、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、アザチオプリン、メルカプトプリン、ドキシフルリジン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メトトレキサート、チオグアニン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、タフルポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、アクチノマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、プリカマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、メルファラン、ブスルファン、カペシタビン、ペメトレキセド、エポチロン、13−シス−レチノイン酸、2−CdA、2−クロロデオキシアデノシン、5−アザシチジン、5−フルオロウラシル、5−FU、6−メルカプトプリン、6−MP、6−TG、6−チオグアニン、アブラキサン、アキュテイン、アクチノマイシン−D、アドリアマイシン、アドルシル、アフィニトール、アグリリン、アラコート(Ala-Cort)、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリムタ、アリトレチノイン、アルカバン(Alkaban)−AQ、アルケラン、オールトランスレチノイン酸、αインターフェロン、アルトレタミン、アメトプテリン、アミホスチン、アミノグルテチミド、アナグレリド、アナンドロン、アナストロゾール、アラビノシルシトシン、Ara−C、アラネスプ(Aranesp)、アレディア、アリミデックス、アロマシン、アラノン、三酸化ヒ素、アルゼラ、アスパラギナーゼ、ATRA、アバスチン、アザシチジン、BCG、BCNU、ベンダムスチン、ベバシズマブ、ベキサロテン、ベキサール、ビカルタミド、BiCNU、ブレノキサン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブスルファン、ブスルフェクス、C225、カルシウムロイコボリン、キャンパス、カンプトサル(Camptosar)、カンプトテシン−11、カペシタビン、カラク(Carac)、カルボプラチン、カルムスチン、カルムスチン ウエハー、カソデックス、CC−5013、CCI−779、CCNU、CDDP、CeeNU、セルビジン、セツキシマブ、クロラムブシル、シトロボラム因子、クラドリビン、コルチゾン、コスメゲン、CPT−11、シタドレン(Cytadren)、シトサル(Cytosar)−U、シトキサン、ダカルバジン、ダコジェン(Dacogen)、ダクチノマイシン、ダルベポエチンアルファ、ダサチニブ、ダウノマイシン、塩酸ダウノルビシン、リポソーマルダウノルビシン、ダウノゾーム(DaunoXome)、デカドロン、デシタビン、デルタ−コルテフ(Delta-Cortef)、デルタゾン(Deltasone)、デニロイキン、ディフチトクス、デポサイト、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、デキサゾン(Dexasone)、デクスラゾキサン、DHAD、DIC、ディオデックス(Diodex)、ドセタキセル、ドキシル、ドキソルビシン、リポソーマルドキソルビシン、ドロキシア(Droxia)、DTIC、DTIC−Dome、デュラロン(Duralone)、エフデックス(Efudex)、エリガード、エレンス(Ellence)、エロキサチン、エルスパル(Elspar)、エムサイト(Emcyt)、エピルビシン、エポエチンα、アービタックス、エルロチニブ、エルウィニアL−アスパラギナーゼ、エストラムスチン、エチオール(Ethyol)、エトポホス(Etopophos)、エトポシド、リン酸エトポシド、ユーレキシン(Eulexin)、エベロリムス、エビスタ、エキセメスタン、フェアストン、フェソロデックス、フェマーラ、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラ、フルダラビン、フルオロプレックス(Fluoroplex)、フルオロウラシル、フルオロウラシル(クリーム)、フルオキシメステロン、フルタミド、フォリン酸、FUDR、フルベストラント、G−CSF、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、ジェムザールグリーベック(Gemzar Gleevec)、ギリアデルウエハー、GM−CSF、ゴセレリン、顆粒球−コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ハロテスチン(Halotestin)、ヘルセプチン、ヘキサドロール(Hexadrol)、ヘキサレン(Hexalen)、ヘキサメチルメラミン、HMM、ハイカムチン、ハイドレア、酢酸ヒドロコート(Hydrocort Acetate)、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸ハイドロコートン(Hydrocortone Phosphate)、ヒドロキシ尿素、イブリツモマブ、イブリツモマブ、チウキセタン(Tiuxetan)、イダマイシン、イダルビシンIfex、IFN−α、イホスファミド、IL−11、IL−2、メシル酸イマチニブ、イミダゾールカルボキサミド、インターフェロンα、インターフェロンα−2b(PEGコンジュゲート)、インターロイキン−2、インターロイキン−11、イントロンA(インターフェロンα−2b)、イレッサ、イリノテカン、イソトレチノイン、イクサベピロン、イグゼンプラ、キドロラーゼ、ラナコート(Lanacort)、ラパチニブ、L-アスパラギナーゼ、LCR、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイケラン、リューカイン(Leukine)、リュープロリド、ロイロクリスチン(Leurocristine)、ロイスタチン、リポソーマルAra−C、液体PRED(liquid Pred)、ロムスチン、L−PAM、L−サルコリシン(Sarcolysin)、リュープロン、リュープロンデポ、マチュレーン(Matulane)、マキシデックス、メクロレタミン、塩酸メクロレタミン、メドラロン(Medralone)、メドロール、メゲース(Megace)、メゲストロール、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メスネックス(Mesnex)、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、メチルプレドニゾロン、メチコルテン(Meticorten)、マイトマイシン、マイトマイシン−C、ミトキサントロン、M−プレドニゾール(Prednisol)、MTC、MTX、ムスタルゲン(Mustargen)、ムスチン(Mustine)、ムタマイシン(Mutamycin)、ミレラン、ミロセル(Mylocel)、マイロターグ、ナベルビン、ネララビン、ネオサール(Neosar)、ニューラスタ(Neulasta)、ニューメガ(Neumega)、ニューポジェン、ネクサバール、ニランドロン(Nilandron)、ニロチニブ、ニルタミド、ニペント(Nipent)、ナイトロジェンマスタード、ノバルデックス(Novaldex)、ノバントロン(Novantrone)、エヌプレート(Nplate)、オクトレオチド、酢酸オクトレオチド、オファツムマブ、オンコスパール(Oncospar)、オンコビン、オンタック(Ontak)、オンキサール(Onxal)、オプレルベキン、オラプレド(Orapred)、オラソン(Orasone)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合型、パミドロネート、パニツムマブ、パンレチン(Panretin)、パラプラチン、パゾパニブ、ペジアプレド(Pediapred)、PEGインターフェロン、ペグアスパルガーゼ、ペグフィルグラスチム、PEG−イントロン、PEG−L−アスパラギナーゼ、ペメトレキセド、ペントスタチン、フェニルアラニンマスタード、プラチノール(Platinol)、プラチノール(Platinol)−AQ、プレドニゾロン、プレドニゾン、プレロン(Prelone)、プロカルバジン、PROCRIT、プロロイキン(Proleukin)、カルムスチンインプラント(Implant)を伴うプロリフェプロスパン(Prolifeprospan)20、プリネトール(Purinethol)、ラロキシフェン、レブリミド、レウマトレックス、リツキサン、リツキシマブ、ロフェロン(Roferon)−A(インターフェロンα−2a)、ロミプロスチム、ルベックス(Rubex)、塩酸ルビドマイシン(Rubidomycin hydrochloride)、サンドスタチン、サンドスタチンLAR、サルグラモスチム、ソル−コーテフ、ソル−メドロール、ソラフェニブ、SPRYCEL、STI−571、ストレプトゾシン、SU11248、スニチニブ、スーテント、タモキシフェン、タルセバ、タルグレチン(Targretin)、タシグナ、タキソール、タキソテール、テモダール(Temodar)、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、TESPA、サリドマイド、サロミド(Thalomid)、TheraCys、チオグアニン、チオグアニンタブロイド、チオホスホアミド、チオプレックス(Thioplex)、チオテパ、TICE、トポサール(Toposar)、トポテカン、トレミフェン、トーリセル、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレアンダ、トレチノイン、トレキサール(Trexall)、トリセノックス、TSPA、TYKERB、VCR、ベクティビックス、ベルバン(Velban)、ベルケード、ベプシド、ベサノイド、ビアデュール(Viadur)、ビダーザ、ビンブラスチン、硫酸ビンブラスチン、ビンカサール(Vincasar)Pfs、ビンクリスチン、ビノレルビン、酒石酸ビノレルビン、VLB、VM−26、ボリノスタット、ヴォトリエント、VP−16、ブモン(Vumon)、ゼローダ、ザノサール(Zanosar)、ゼバリン、ジネカード(Zinecard)、ゾラデックス、ゾレドロン酸、ゾリンザ、ゾメタまたはそれらの組合せなど。
化合物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、直腸性に、経鼻的に、舌下に、膣内にまたは埋め込み式リザーバーによって投与することができる。組成物は、経口的に、腹膜内にまたは静脈内に投与することが好ましい。本発明の組成物の滅菌注射用形態は、水性または油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、適した分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、当技術分野で公知の技術に従って製剤化し得る。さらに、溶媒または懸濁媒体として、滅菌硬化油が従来使用される。
あるいは、本発明の薬学的に許容される組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与し得る。これらは、薬剤を室温で固体であるが、直腸温度では液体であり、したがって、直腸において融解して薬物を放出する、適当な非刺激性賦形剤と混合することによって調製し得る。このような材料として、ココアバター、蜜蝋およびポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の薬学的に許容される組成物はまた、特に、眼、皮膚または下部腸管の疾患を含めた、治療の標的が局所適用によって容易に到達可能な領域または臓器を含む場合には、局所投与し得る。これらの領域または臓器各々に適した局所製剤は容易に調製される。
最も好ましくは、本発明の薬学的に許容される組成物は、経口投与用に製剤化される。このような製剤は、食物とともに、または食物なしで投与され得る。いくつかの実施形態では、本発明の薬学的に許容される組成物は、食物なしで投与される。その他の実施形態では、本発明の薬学的に許容される組成物は、食物とともに投与される。
本発明の一実施形態は、患者において、癌細胞および/または癌幹細胞などの顕著な再生能を有する癌細胞などの未制御細胞成長を、化合物もしくはその塩または組成物を有効量で投与することにより阻害する方法を開示する。
本発明の別の実施形態は、癌細胞および/または癌幹細胞などの顕著な再生能を有する癌細胞などの未制御細胞成長の阻害または根絶における化合物の使用を開示する。
化合物は、乳癌、前立腺癌、脳癌、血液癌、骨髄癌、肝臓癌、膵臓癌、皮膚癌、腎臓癌、結腸癌、卵巣癌、肺癌、精巣癌、陰茎癌、甲状腺癌、上皮小体癌、下垂体癌、胸腺癌、網膜癌、ブドウ膜癌、結膜癌、脾臓癌、頭部癌、頸部癌、気管癌、胆嚢癌、直腸癌、唾液腺癌、副腎癌、咽頭癌、食道癌、リンパ節癌、汗腺癌、皮脂腺癌、筋肉癌、心臓癌および胃癌の治療のために使用され得る。
単回投与形の組成物を製造するために担体材料と組み合わせ得る本発明の化合物の量は、治療される患者、特定の投与様式に応じて変わる。好ましくは、提供される組成物は、これらの組成物を投与される患者に、阻害剤0.01〜100mg/体重1kg/日の間の投与量が投与できるように製剤化しなければならない。
また、任意の特定の患者のための具体的な投与量および治療計画は、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬物の組合せおよび治療医師の判断、および治療されている特定疾患の重症度を含めた種々の因子に応じて変わるということも理解されなければならない。組成物中の本発明の化合物の量はまた、組成物中の特定の化合物に応じて変わる。
実施例
以下に本明細書に示される実施例は、本発明を定義するが、制限するものではない。
1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オン
0.487gmの(2E)−1−(3−アミノフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンと1gmの6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジンの混合物に0.1mlのHClおよび50mlのエタノールを添加した。混合物を、80℃で14時間還流した。反応混合物を、真空下においてroteva エバポレーターで濃縮し、粗1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの暗黄色の固体を得た。暗黄色の固体に70mlのメタノール、5.40gmのパラ−メトキシベンズアルデヒドおよび0.144gmのNaOHを加えて14時間後に沈殿物を得た。沈殿物を30mlのメタノールで洗浄し、100℃で3時間乾燥させた。乾燥生成物をエタノールを用いて再結晶化させ、純粋な1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの橙赤色の固体を得た。
1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オン
0.487gmの(2E)−1−(3−アミノフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンと1gmの6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジンの混合物に0.1mlのHClおよび50mlのエタノールを添加した。混合物を、80℃で14時間還流した。反応混合物を、真空下においてroteva エバポレーターで濃縮し、粗1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの暗黄色の固体が得られた。暗黄色の固体に70mlのメタノール、1.09gmのパラ−ニトロベンズアルデヒドおよび0.144gmのNaOHを加えて14時間後に沈殿物が得られた。沈殿物を30mlのメタノールで洗浄し、100℃で3時間乾燥させた。乾燥生成物をエタノールを用いて再結晶化させ、純粋な1−(3−(6−クロロ−2−メトキシアクリジン−9−イルアミノ)フェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンの橙赤色の固体が得られた。
in Vitro比色細胞死アッセイ(MTTアッセイ)
細胞が二次元表面に増殖したところで、細胞の生存率を評価するためにMTTアッセイを実施した。
アッセイの手順は、以下の通りである。癌細胞を所定のプレーティング効率で96ウェルプレートにプレーティングした。プレートを、37℃、5%CO雰囲気中で24時間インキュベートし、種々の濃度の本発明の化合物をウェルに添加し、プレートを、5%CO雰囲気中でさらに48時間インキュベートした。プレートを3000rpmで3分間の遠心分離に2回付し、上清液を廃棄し、100μLの0.5mg/mL MTT溶液を添加し、プレートを、37℃、5%CO雰囲気中で4時間インキュベートした。次いで、プレートを3000rpmで3分間の遠心分離に2回付し、上清を極めて注意深く吸引し、MTT結晶を可溶化するために各ウェルに200μLのDMSOを添加して、プレートを振盪することによって混合した。プレートを37℃、5%CO雰囲気中で10分間インキュベートし、プレートをELISAプレートリーダーのシェーカー上に置き、570nmでの吸光度を測定し、次いで、残存する生細胞のパーセンテージを、最初にバックグラウンド吸光度を差し引き、次いで、非薬物処理細胞サンプルの吸光度と比較することによって算出し、当技術分野で公知のように、結果をグラフにプロットして、化合物のIC50を求めた。使用した対照薬物は、シスプラチンであった。
In vitro比色細胞死アッセイの結果を、表1、表2、表3、表4、表5、表6および表7に示す。
A.結腸癌
Figure 2017506617
B.子宮頸癌
Figure 2017506617
C.肺癌
Figure 2017506617
D.線維芽細胞
Figure 2017506617
E.肝臓癌
Figure 2017506617
F.乳癌
Figure 2017506617
G.前立腺癌
Figure 2017506617
表1、表2、表3、表4、表5、表6および表7からわかるように、式IVの化合物は、癌細胞の阻害において対照化合物であるシスプラチンよりもかなり効果的である。式IVのIC50の値は、シスプラチンよりもかなり小さく、これは、化合物が種々の種類の癌の治療において有効であることを示す。
In Vitro 3D球形成幹細胞アッセイ
式IIIおよびIVの化合物を、非特許文献3に記載されるように、in vitro 3D球形成幹細胞アッセイによって評価した。
In vitro 3D球形成幹細胞アッセイの例示的手順を、以下の通りに記載する。乳癌細胞をプラスチック基板上で2次元に増殖させ、無血清培地中の細胞懸濁液として回収し、次いで、サンプル中の細胞をトリプシン処理し、セルストレーナを通過させることによって単細胞懸濁液を形成した。幹細胞培養培地に細胞を懸濁することによって、使用中の細胞系のための所定のプレーティング効率に従って細胞を希釈した。この懸濁液の100μLを、96ウェル懸濁プレートの各ウェルに添加し、プレートを5%CO雰囲気中37℃で24時間インキュベートし、次いで、それぞれのウェルに、2μLの適切な濃度の薬物を、100μLの幹細胞培養培地とともに添加し、プレートを5%CO雰囲気下、37℃で72時間インキュベートした。次いで、それぞれのウェルに、2.5μLの適切な薬物濃度の式IIIおよび式IVの化合物を、50μLの幹細胞培養培地とともに添加し、次いで、プレートを5%CO雰囲気下、37℃で72時間インキュベートした。それぞれのウェルに、3μLの適切な薬物濃度の化合物を、50μLの幹細胞培養培地とともに添加し、次いで、5%CO雰囲気下、37℃で72時間インキュベートし、形成された球を顕微鏡下で観察し、次いで、カウントし、大きさに基づいてスコア化した。
In vitro 3D球形成幹細胞アッセイの結果を表8に示す。各ボックス中の数は、各薬物濃度のシスプラチン、式IIIの化合物または式IVの化合物いずれかの存在下で形成された球の総数である。GCとは、薬物または溶媒(DMSO)の不在下で実施された増殖対照を指す。GCDとは、薬物の不在下であるが、DMSOの存在下で実施された増殖対照を指す。
Figure 2017506617
標準薬物であるシスプラチンと比較して、式IIIおよび式IVの化合物について大幅な球数の低減が観察された。したがって、式IIIおよび式IVの化合物は、シスプラチンと比較してより強力な化合物である。
図13は、上記の表に示されるようなMDA MB 231細胞による球形成に対するシスプラチンならびに式IIIおよびIVの化合物の効果を示す。
In Vitro軟寒天コロニー形成増殖アッセイ
式IVの化合物を、非特許文献4および非特許文献5によって記載されるような、in vitro軟寒天ーコロニー形成増殖阻害アッセイによって評価した。
In vitro軟寒天コロニー形成増殖阻害アッセイの1つの例示的手順は、以下の通りである。50μLの2×培地および50μLの1.2% Bacto Agarの混合物を、96ウェルマイクロタイターアッセイプレートの各ウェルにプレーティングした。バイアル中で、10μLの(細胞系ごとに予め標準化された指定のプレーティング効率の)細胞を、20μLの2×培地および30μLの0.8% Bacto Agarおよび1.6μLの式IVの化合物と混合し、得られた薬物/細胞混合物を、プレートの対応するそれぞれのウェル中の固形寒天層に移し、プレートを5%CO中、37℃で1週間インキュベートした(但し、3日後に各ウェルに50μLの2×培地を与えた)。次いで、各ウェルに16μLのAlamar Blue(1.5mg/mL)を添加し、各ウェルの吸光度を630nmで測定し、薬物を含まない増殖対照ウェルの吸光度の読み取り値に対する、各ウェルの生存数パーセントを算出し、化合物のIC50を求めた。
In vitro軟寒天アッセイにおける結果を、表9に示す。
Figure 2017506617
式IVの化合物は、乳癌細胞系(MCF7、MDA MB231、T47D)、前立腺癌細胞(PC3、DU145およびLNCaP)、子宮頸癌細胞(HeLaおよびSiHa)、線維芽細胞系(L929)および結腸癌細胞系(HCT−15)において、強力な抗癌活性を示す。式IVの化合物は、癌の治療において、標準的な治療薬であるシスプラチンよりもかなり効果的である。式IVのより低いIC50値は、式IVの化合物が、種々の種類の癌の治療において高度に強力であることを示す。
フローサイトメトリーによるPC3(前立腺癌)細胞でのCD44およびCD24発現に対する式IVの化合物およびシスプラチンの効果を調べるための検討を行った。
手順:
PC3細胞(0.35×10)を、60mm TC(組織培養)プレートで、10% FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI(Roswell Park Memorial Institute培地)−1640細胞培養培地で培養した。細胞を薬物濃度がIC10のシスプラチンおよび薬物濃度がIC10の式IVの化合物に曝露し、これを2セット調製した。同様に、その他のセットは、薬物濃度がIC25のシスプラチンおよび式IVの化合物に曝露し、これも2セット調製した。IC10およびIC25となる薬物濃度は、MTTの結果により算出した。すべてのセットを、37℃、5%COで48時間インキュベートした。48時間後、細胞を顕微鏡下で観察した。細胞をトリプシン処理し、DPBS(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水)で洗浄し、各セットの細胞を50μL取り出し、各5μLのCD24抗体およびCD44抗体を添加した。CD24−FITC(フルオレセインイソチオシアネート)標識およびCD44−PE(フィコエリトリン)標識を検討のために使用した。抗体を適切に結合させるため、セットを4℃、暗所で45分間インキュベートした。インキュベートした後、細胞を200μLのDPBSで洗浄し、上清を廃棄し、細胞を最後に300μLのFACSバッファー(4%FBSを含むDPBS)に懸濁した。FACS(蛍光活性化セルソーティング)による分析を行うまで、サンプルを4℃、暗所で保存した。分析は、BD−FACS Accuri C6で実施した。
結果:
PC3の未染色サンプル(式IVの化合物を含まない)を流して、生細胞集団にゲートをかけた。すべてのサンプルの分析において、サンプルゲートを使用した。種々の細胞集団を区別するために4象限プロットを作製した。図1〜12に示されるようなプロットの左下(LL)中の細胞は、負の集団(CD44およびCD24について負である集団)を表す。右下(LR)プロット中の細胞は、CD24を発現する細胞集団を表す。左上(UL)領域中の細胞は、CD44を発現する集団であり、右上(UR)中の細胞は、CD44およびCD24の両方について正である細胞集団を表す。
CD44は、癌幹細胞で高度に発現されるため、CD44の消失は癌幹細胞の阻害、よって、化合物が癌幹細胞の根絶に対して効果があることの指標となる。
図1および図2は、未染色PC3集団を表す。SSC−AおよびFSC−Aによって生細胞集団のみ(おいて66.9%および69.3%がP1領域のゲートに入って)プロットされ、細胞残渣は排除された。ゲートがかかった集団は、4象限プロットにおいて負の集団として表される。
図3および図4は、CD24抗体およびCD44抗体が添加されたPC3細胞を表す。4象限プロットにおいて見られるように、PC3細胞のほとんど(95.9%および96.9%)がCD44発現を示し、4.1%および3.1%の細胞が、CD44およびCD24の同時発現を示す。
図5および図6は、IC10シスプラチンに曝露されたPC3細胞を表す。見られるように、細胞のほとんどは、処理後でさえ影響を受けないままである。
図7および図8は、薬物濃度がIC25のシスプラチンに曝露されたPC3細胞を表す。見られるように、処理後でさえ、相当数のCD44細胞集団が生存している。
図9および図10は、薬物濃度がIC10のYA7に曝露されたPC3細胞を表す。見られるように、生細胞集団が減少している(それぞれ、44.9%および44.8%)。しかし、依然として相当数のCD44+細胞集団が存在する。
図11および図12は、薬物濃度がIC25の式IVの化合物に曝露されたPC3細胞を表す。見られるように、IC25処理後に生存している細胞の数はきわめて少ない(それぞれ、0.4%および0.5%)。CD44集団のほとんどは死滅したため、式IVの化合物が前立腺癌の治療において有効であることを示す。
本発明の化合物は、種々の病態の治療において広い適用性を有する。化合物またはその組成物は、乳房、前立腺、子宮頸部、脳、血液、骨髄、肝臓、膵臓、皮膚、腎臓、結腸、卵巣、肺、精巣、陰茎、甲状腺、上皮小体、下垂体、胸腺、網膜、ブドウ膜、結膜、脾臓、頭部、頸部、気管、胆嚢、直腸、唾液腺、副腎、咽頭、食道、リンパ節、汗腺、皮脂腺、筋肉、心臓および胃の癌の治療において広範囲に適用される。更に化合物またはその組成物は、例えば、アテローム性動脈硬化症などのコレステロールまたは脂質関連障害、自己免疫障害、神経変性もしくは神経障害、統合失調症、骨関連障害、肝臓疾患または心臓障害を含めた、脳障害、心血管疾患および関連疾患状態などのその他の病態を治療するために使用され得る。必要とされる正確な量は、対象の種、年齢および全身の状態、感染の重症度、特定の薬剤、その投与様式などに応じて対象ごとに変化する。
これらの化合物は、正常な細胞に対して活性を示さないが、癌細胞および癌幹細胞に対して100倍近く増幅された活性を示した。

Claims (12)

  1. 式Iで表される化合物およびその塩。
    Figure 2017506617
    [式中、
    Xは、置換または非置換の複素環、もしくはヘテロ原子、好ましくはNを有する置換または非置換の三環であり、
    Qは、好ましくは、Nであり、
    Yは、Hであり、
    Aは、置換または非置換の芳香環、もしくはヘテロ原子を有する置換または非置換の芳香環であり、
    R1およびR2は、各々独立に、Hであり、
    Bは、置換または非置換の芳香環である。]
  2. 式IIで表される化合物およびその塩である、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2017506617
    [式中、
    R3は、H、I、Br、アルコキシ基、または置換されていてもよいアルキル基であり、
    R4、R5およびR6は、各々独立に、アルコキシ基、I、Cl、Br、CN、NO、または置換されていてもよいアルキル基であり、
    R7およびR8は、各々独立に、Hであり、
    Xは、Nであり、
    Rは、H、HCl、またはHSOである。]
  3. 前記化合物が、式IIIで表される化合物である、請求項2に記載の化合物。
    Figure 2017506617
  4. 前記化合物が、式IVで表される化合物である、請求項2に記載の化合物。
    Figure 2017506617
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物もしくはその塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物もしくはその塩と、少なくとも1種の化学療法薬とを含む、医薬組成物。
  7. 未制御細胞成長を阻害するための化合物を調製するための方法であって、
    式Vの化合物を、ヘテロ原子として好ましくはNを有する複素環式化合物と反応させて、混合物を形成するステップと、
    溶媒の存在下で前記混合物を還流させて、前記化合物を得るステップと
    を含む、方法。
  8. 前記式Vの化合物が、1−(3−アミノフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オンまたは1−(3−アミノフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)プロパ−2−エン−1−オンから選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記複素環式化合物が、好ましくは、6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジンである、請求項7に記載の方法。
  10. 前記溶媒が、好ましくは、HClのエタノール溶液である、請求項7に記載の方法。
  11. 癌細胞および/または癌幹細胞などの顕著な再生能を有する癌細胞の、増殖阻害または根絶のための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物もしくはその塩または請求項5または6に記載の組成物の使用。
  12. 患者における癌細胞および/または癌幹細胞などの顕著な再生能を有する癌細胞の、増殖阻害または根絶のための方法であって、
    前記患者に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物または請求項5または6に記載の組成物を投与するステップ
    を含む、方法。
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