JP2017506271A - マトリクス添加剤の改良 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コアと反応性架橋熱硬化性コーティングを有する熱硬化性樹脂マトリクス用の添加剤に関する。前記反応性架橋熱硬化性コーティングは、分散剤中の熱硬化性樹脂と硬化剤との反応生成物である。

Description

本発明は、マトリクス用の添加剤、特に、コア材料と架橋熱硬化性シェルを含む添加剤、このような添加剤を含有するプリプレグ及びこのような添加剤を作製する方法に関する。本発明の添加剤は、熱硬化性樹脂マトリクスにおける使用、特に複合材料に関しての使用に適している。
複合積層体構造は強く且つ軽量である。これらの使用についは周知であり、そしてこれらは、自動車、エアロスペース、スポーツ用品及び海洋の用途に頻繁に使用される。
典型的に、複合材料は、硬化性樹脂材料が予備含浸された繊維強化材料の層をスタックすることにより製造される(プリプレグ)。その後、樹脂材料は、スタックを圧縮している間に加熱することにより硬化される。これにより、樹脂は流れて、繊維スタックを1つにまとめ、その後、続いて硬化する。この結果、一体的な積層体複合構造となる。
複合材料は、乾燥繊維材料の層をモールド内に配置し、その後、硬化性樹脂をインフュージョンすることによっても形成することができる。樹脂は、硬化される前に、乾燥材料である繊維を十分に湿らせる。このプロセスは、樹脂トランスファー成形(RTM)として知られている。
両方法から、一連の含浸繊維強化層を有する積層構造を有する複合材料が得られる。これらの層間は、インターリーフ(interleaf)又は層間層(interlayer)として知られる強化繊維が存在しないことにより区別される樹脂が多い層となる。
熱硬化性樹脂、そして特にエポキシ樹脂は、架橋したポリマー間のネットワークのために脆くなることがある。エアロスペース構造体のような、より高強度の用途に使用される高度に架橋した熱硬化性樹脂マトリクスは、非常に脆くなることがある。このような用途に適合させるために、それらの靭性を改良する必要がある。これは通常、強靭化剤を樹脂マトリクスに添加することにより達成される。典型的に、熱硬化性マトリクスは、エラストマー又は熱可塑性の添加剤等の第2のポリマーを添加することにより靭化される。第2のポリマーがマトリクスポリマーから相分離することにより、破壊靭性を改良する靭化機構が導入される。ゴムを添加して変性したエポキシ樹脂は、このような例のひとつである。しかし、ゴムをマトリクスに添加することにより、マトリクスの弾性率、降伏強度及びガラス転移温度が低下することがわかった。従って、靭化するためのこのアプローチは、高強度が求められる多くの用途に対しては不適切である。ある一定の熱可塑性物質を添加した場合、類似の靭化を得ることができるが、さもなければゴムによって低下する機械的特性の減少を最小限とする。可溶性の熱可塑性物質を、硬化中に相分離を起こすマトリクスに添加することができ、又は処理の間中、別の相に残る不溶性粒子を添加することができる。硬化マトリクス中の別の熱可塑性相は、クラック路偏向、粒子イールディング、剪断バンディング、クラックブリッジング及びミクロクラッキングを含む種々の提案した機構を通じてマトリクスを靭化する作用をすると考えられる。
例えば、靭化剤又は伝導性粒子等の任意の粒子添加剤をマトリクスに添加することにより、マトリクスの粘度が上がるという望ましくない効果がもたらされる。マトリクスの粘度が高いと、多くの処理上の困難が生じる。従って、粒子添加剤を含むマトリクスを種々の処理段階の間に加熱してその粘度を下げることが必要となる。
樹脂組成物を処理するのに必要な高温は、添加剤の融点を超える場合が多い。添加剤が熱可塑性靭化粒子を含む場合、粒子が溶融するという望ましくない結果となる。その後、粒子は凝集又は変形して、ホストマトリクスを靭化する能力を損う場合がある。同じことが、マトリクスの発熱硬化の間にも生じる可能性がある。これに対する1つの解決策は、より高い融点を有する熱可塑性粒子を使用することであるが、これらには、最適な靭化をもたらす傾向がない。あるいは、より低い温度及びより遅い処理速度を使用することができるが、これは、ラインスピード及び生産速度の低下という結果をもたらす。
電気伝導性は、エアロスペース及び風力エネルギーの用途に使用する複合材料の望ましい特性である。複合材料は、落雷に対して脆弱である可能性のある用途において、適切なレベルの伝導性を有することが特に重要である。熱可塑性靭化剤を複合材料に添加することにより、電気伝導性が低下するという望ましくない結果をもたらす。従って、マトリクス伝導性を保持する熱可塑性強化剤が非常に望ましい。
特定の添加剤は、その流れが強化繊維によって妨げられ、そして硬化した複合体全体に不均一に分布するようになるため、RTMで作製した複合材料に通常は使用されない。その代わりに、インフュージョンされた複合材料を靭化する普通の方法は、熱可塑性不織布をベールの形態でモールド内の繊維層の間に、樹脂がインフュージョンされる前に配置することである。硬化の間に、熱によりベールは溶融され、そしてその構造を失う場合がある。これにより、ベールは、溶融して不規則な形になり、そして繊維強化トウに流込むので、靭化が低下するという望ましくない結果となる。これらの不規則な形は、NDT検査間に欠陥と間違える可能性もあり、これによって、複合部品を誤ってスクラップにする場合がある。「ベール」の用語は、0.5から30g/m(gsm)、好ましくは1から25gsm、そしてより好ましくは1から10gsm、そして更により好ましくは1から8gsmの範囲の重量、及び/又は前記範囲の組合せの重量を有する薄い軽量多孔質ウェブ又は繊維強化材であって、液体樹脂がそれを通過でき、典型的にそれは繊維性であり、そして更に、それは好ましくは、ポリアミドから誘導されるものを表すために使用される。
本発明は上記の問題を克服し、及び/又は総体的に改良することを目的とする。
本発明では、添付の特許請求の範囲のいずれか一項に定義されるような、熱硬化性マトリクス用の添加剤、添加剤、プリプレグ又は硬化された積層体を作製するための方法、及びプリプレグを作製する方法を提供する。
本発明の態様には、コアと架橋熱硬化性コーティングとを有する熱硬化性樹脂マトリクス用添加剤があり、前記架橋熱硬化性コーティングは、熱硬化性樹脂と硬化剤との分散剤(分散媒)中での反応生成物である。
本発明の別の態様は、以下の段階を含む、熱硬化性樹脂用の添加剤を製造する方法である:
a)コア材料を分散剤に添加する段階;
b)熱硬化性樹脂と硬化剤とを分散剤に添加する段階;
c)前記熱硬化性樹脂と前記硬化剤とを、反応性架橋熱硬化性コーティングが前記コア材料上に形成されるまで反応させる段階。
本発明の実施態様では、コーティングは、コア材料をカプセル化し、これは基体とも称される。コーティングは、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応生成物から形成され、それは、分散剤の溶液からコアの表面上に析出する。好ましくは、添加剤は、分散液と同じ容器中で生成される。好ましくは、コーティングは、少なくとも部分的に硬化され、最も好ましくは、完全に硬化される。
添加剤を、構造繊維及び熱硬化性樹脂を含む複合材料に組込むことができる。有利には、反応性架橋熱硬化性コーティングにより、処理又は硬化の間に使用される高温に暴露される際、変形又は凝集への耐性が改良されたコア材料が形成される。この理由は、本発明のコーティングが、コア材料をカプセル化又はコーティングして、コアの融点に近い処理温度が使用される際、それが、変形、流れ又は凝集するのを防止するためである。これは、添加剤(例えばPA11、PA12のようなポリアミド等)が低い融点を有する場合、又はマトリクス(例えばエポキシ、BMI又はポリイミド樹脂)が高い硬化温度を有する場合に特に適切である。更に、従来の複合材料で使用するにはあまりに容易に溶融又は溶解し過ぎると考えられる非常に低い融点を有する添加剤を、今では、本発明での使用の際に検討することができる。加えて、ホストマトリクス中で可溶性と思われるコアを含む本発明の添加剤は、コーティングすることによって、ホストマトリクス中で溶解することを防止することができ、そして、それらは別の相としてマトリクス中に残存する。
複合材料に普通に使用される熱硬化性マトリクスは、このような材料を靭化するのに使用される熱可塑性添加剤とは、それらの化学的性質において異なり、そのようなものとして、それらは、硬化材料中に2つの別の相にて残る。この結果、2つの異なる相の間の界面が弱くなる。部分的に、この界面は、靭化を改良する原因となるが、一方で、積層体の他の特性を低下させる原因ともなる。本発明の目的は、この特性の低下を少なくするために、添加剤と熱硬化性マトリクスとの間の界面を改良することである。
本発明の実施態様では、架橋ポリマーコーティングでカプセル化した樹脂マトリクスに対する添加剤を提供し、架橋ポリマーはホストマトリクス樹脂の化学的性質と同じか又は適合性がある。コーティングは、反応性基が表面に存在するように形成することができる。これは、分散液中の反応物の比を調整することにより制御することができる。コーティングの表面上の反応性基は、ホストマトリクスのポリマー間ネットワーク中に組込まれ、これにより、添加剤とマトリクス間の結合強度が改良される。本発明の実施態様では、添加剤の表面に存在する反応性基の種類及び数を変えることによって、添加剤とマトリクスの間の界面を制御して、最適な特性を達成することができる。添加剤とマトリクス間の結合の改良により、破壊するには、より大きなエネルギーが必要となり、そして靭性を改良することができる。
化学的に且つ熱力学的に好ましい反応において、低粘度溶液から沈殿することにより、架橋コーティングがコア上に形成されるので、コア材料とコーティング間の結合も改良されると考えられる。例えば、コーティングを溶融することによる他のコーティング方法は、コーティングするために、高粘度媒体を使用し、そしてそれは化学的に好ましくない。
本発明の実施態様では、架橋ポリマーコーティングには、熱的又は電気的に伝導性添加剤、例えばカーボンブラック、炭素ナノ粒子及び/又はこれらの組合せを含むことができる。伝導性添加剤は、0.0005から1μm、好ましくは0.001から0.5μm、より好ましくは0.005から0.2μm、更により好ましくは0.01から0.1μmの範囲、及び/又は前記範囲の組合せの平均直径を含むことができる。これは、伝導性成分を、反応物と共に分散液に添加することにより達成することができ;その後、コーティングに組込まれることになる。こうして、別の靭化剤及び伝導性粒子がマトリクスに添加される場合に生じる粘度の増加を生じることなく、伝導性も改良する靭化剤を形成することがでる。更に、これには、伝導性が靭化剤の表面に直接加えられるという利益もある。
本発明の別の態様は、以下の段階を任意の順序で含む本発明の添加剤を有するプリプレグを作製するための方法である:
a)添加剤を熱硬化性樹脂マトリクスに添加する段階;
b)熱硬化性樹脂マトリクス樹脂を加熱する段階;及び
c)強化繊維に樹脂マトリクスを含浸させる段階。
プリプレグを作製する方法の好ましい実施態様では、樹脂は、添加剤のコア材料の溶融温度よりも高い温度に加熱される。
添加剤は通常、伝導性、タック、粘度又は靭性等のマトリクス特性を改良するのに使用される。マトリクスの特性を改変する際に使用するのに適しているマトリクス用の添加剤を、コア材料として使用することができる。これには、例えばセラミック及び鉱物、例えばシリカ又は酸化チタン、ポリマー、金属、炭素誘導材料、繊維、ベール又は布を含ませることができる。
本発明の添加剤は、複合材料の層間に添加剤を組込むことにより、靭性を改良するのに使用することができる。従って、複合材料に靭化剤として通常使用される熱可塑性物質は、本発明のコア材料として好適である。好適な靭化剤には、ポリマーが含まれ、それは、ホモポリマー、コポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、又はターポリマーの形態とすることができる。熱可塑性靭化剤は、炭素−炭素結合、炭素−酸素結合、炭素−窒素結合、珪素−酸素結合、及び炭素−硫黄結合から選択される単結合又は複数の結合を有する熱可塑性樹脂である。1つ以上の繰返し単位が、そのポリマー中に存在してもよく、それは、以下の部分をポリマー主鎖又は主鎖に結合する側鎖のいずれかに組込む:即ち、アミド部分、イミド部分、エステル部分、エーテル部分、炭酸塩部分、ウレタン部分、チオエーテル部分、スルホン部分及びカルボニル部分である。熱可塑性ポリマーは、結晶質又は非晶質又は部分的に結晶質であってもよい。
熱可塑性ポリマーは、ポリアミド(PA:例えばPA6、PA12、PA11、PA6−6、PA6−10、PA10−10、PA6−12等)、コポリアミド(CoPA、1種以上の前記ポリアミドのコポリマー)、ブロックエーテル又はエステルポリアミド(PEBAX、PEBA)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタラート−PET−、ポリブチレンテレフタラート−PBT等)、コポリエステル(CoPE)、ポリウレタン(PU)、ポリアセタール(POM等)、ポリオレフィン(PP、HDPE、LDPE、LLDPE等)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSU等)、ポリフェニレンスルホン(PPSU等)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、又はポリエーテルイミド(PEI)、熱可塑性ポリイミド、液晶ポリマー(LCP) 、フェノキシ、ブロックコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン−メチルメタクリラートコポリマー(SBM)、メチルメタクリラート−ブチルアクリラート−メチルメタクリラートコポリマー(MAM)、エポキシ、及びこれらの混合物から選択することができる。
好ましい実施態様では、コア材料には、ポリアミド及び/又はコポリアミドが含まれる。ポリアミド及び/又はコポリアミドから作製される粒子は、以前には(参照:米国特許第7754322号及び米国特許出願公開第2010/0178487A1号、この両方を参照により本明細書に援用する。)、インターリーフ靭化粒子として使用されていた。ポリアミドには、ポリカプロラクタム(PA6)、ポリラウロラクタム(PA12)、PA6とPA12のコポリマー、及びPA10とRilsan(PA11)のコポリマー等の様々な種類がある。熱硬化性マトリクスを靭化するのに好適なポリアミドのいずれかは、本発明のコアとして使用するのに好適である。
コアは、繊維、粒子、又は構造化層(例えば、スクリム又はベール)若しくは不織布層の形態とすることができる。
粒子を、コアとして使用する場合、粒子の形状は、球状、非球状、多孔性、針状、ウィスカー様又はフレーク形状とすることができる。球状コア材料は、マトリクス樹脂の流れ特性への影響がより小さいので、プリプレグのマトリクス樹脂に含浸させるのがより容易であるため、好ましい。好ましくは、粒子は、ナノ又はミクロスケールであり、特に、0.001μmと500μmの間、好ましくは0.05μmと100μmの間、好ましくは5μmと60μmの間、より好ましくは10μmと30μmの間及び/又は前記範囲の組合せにある。粒子サイズは、種々の標準的な方法のいずれか、例えばコールター(Coulter)カウンター又は「マルチサイザー(Multisizer)」装置の使用又は粒度計(Granulometer)装置により測定することができる。
オルガソル1002D NAT1は、好適なポリアミド粒子コア材料のうちの一例である。オルガソル1002D NAT1は、100%PA6からなる。オルガソル1002D NAT1粒子のヤング率は、約300ksiである。その粒子は、51%に等しい結晶化度、26℃のガラス転移温度(Tg)、1.15の密度(ISO1183)、217℃の融点で60,200(g/モル)の分子量、及び20μmの平均粒子サイズを有する。好適な硬質粒子の別の例としては、オルガソル3202D Nat1であり、これは、PA6/PA12コポリマー粒子を含有し(80%PA6及び20%PA12)、43%に等しい結晶化度、29℃のTg、1.09の密度(ISO1183)、60,800(g/モル)の分子量を有する。オルガソル3202D Nat1のポリアミドコポリマー粒子は、20μmの平均粒子サイズ及び194℃の融点を有する。コポリマー中のPA12の量は、20%を超えて多くすることができる。
ポリアミド粒子は、特定のポリアミド及びポリアミドの分子量に応じて、異なる溶融温度範囲を有する種々の等級がある。本発明のポリアミド粒子は、150℃より高く240℃より低い溶融温度範囲を有する。ポリアミド粒子が200と400ksiの間のヤング率を有するのが好ましく、約300ksiのモジュラスを有するのが特に好ましい。
本発明の有利な態様では、コーティングによりコア材料をカプセル化することができ、従って、該材料中の孔をカプセル化することになる。多孔質添加剤により、ホスト材料に空隙が導入され、このような空隙により、樹脂マトリクスの機械的特性が低下し、望ましくない。本発明は、コア材料の孔をコーティングして、さもなければマトリクスでの使用に好適とは考えないような材料の使用を可能にする。この一例として、ある一定のPEEK粒子を靭化剤として使用することがあり、これは通常は、マトリクスでの使用には孔が多すぎると考えられる。
コア材料が、繊維の形態である場合、長繊維及び短繊維の両方を使用することができる。日本国特許公開第02−69566A号(参照により本明細書に援用する。)は、短繊維を使用して、類似の方法で靭化する、粒子に適用可能な方法を説明している。単繊維は、マット又はベールに加工することもでき、好ましくは、短繊維は熱可塑性材料から構成される。複合体を靭化するための長繊維の例は、日本国特許公開第04−29263A号(参照により本明細書に援用する。)に開示されおり、それらは、プリプレグの表面上に平行に配列されており、プリプレグの強化材料である布に織ることもできる。繊維をランダムに配列し、そしてプリプレグを靭化するのに使用する方法は、国際公開パンフレット第94/016003号(参照により本明細書に援用する。)に開示されている。上記材料の全ては、本発明のコアとしての使用に好適な材料の例である。長繊維又は短繊維の両方は、織布、不織布、編物、短繊維チップ、チョップドストランド又はミルドファイバーマット等のシート様ベース材料として配列することができ、その全てはコア材料としての使用に好適である。紡績糸に作製され、且つ並行に若しくはランダムに配列され、又は織布又は編物に加工される短繊維も使用することができる。
構造化熱可塑性層をコア材料として使用する場合、層は、好ましくはインターリーフゾーンの粒子の代わりに置換えることができる物理的形態である。特に、層は、好ましくはインターリーフゾーン内に適合するのに十分な薄さである必要があり、層の密度は、熱可塑性材料が、目的量の損傷許容性を与えるのに適切な量及び濃度でインターリーフゾーンに存在するようにしなければならない。硬化した高強度構造積層体のインターリーフゾーンは、典型的に10から100μmの範囲の厚さを有する。好ましいインターリーフゾーンは、平均厚さが15μmから50μmの範囲にある。
構造化熱可塑性コアの密度では、好ましくは目的量(濃度)の熱可塑性靭化剤をインターリーフゾーンに供給する。層に必要な密度は、使用される層の厚さに直接依存する。層が薄ければ薄い程、インターリーフゾーンに同じ濃度の熱可塑性靭化剤を供給するために、層の密度は高くしなければならない。構造化熱可塑性層の密度は、厚さが0.5から50μmの範囲の層に、目付(areal weight)が1から100g/m(gsm)を有する構造化層を供給するようにしなければならない。2から35μmの厚さの好ましい熱可塑性層の場合、熱可塑性層の密度は、層の目付が、2gsmから10gsmとなるようにすることが好ましい。3から20μmの厚さの層の場合、層の密度は、層の目付が2gsmから8gsmとなるようにしなければならない。
厚さと目付の必要な組合せを有する構造化熱可塑性コアは、スパンレース及びランダム繊維ベールの形態で市販されている。軽量(4gsm)繊維ベールの例は、128D04ナイロンベールとしてProtechnic(Cernay、フランス)から入手でき、このベールは、ランダムに配向したPA12繊維から作製される。別の好適なナイロンベールは、128D06ナイロンベールであり、これは、6gsmPA12繊維ベールであり、これもProtechnicから入手できる。
コアは、靭化剤として使用することが知られている任意のゴム粒子を含むこともできる。本発明の実施に際して使用される粒子ゴムは、例えば、カルボキシル化ゴム、スチレンゴム、ポリウレタンエラストマー、ブチルゴム、イソブタジエンを含むゴム粒子を含むものとして、そしてより好ましくは微細な架橋ゴムとして特徴付けられる場合がある。コアシェルゴム粒子、例えばKanekaMX717のものは、コアとして使用するのに特に適している。ナノスケールのゴムは、PES靭化マトリクスに不適合である。有利には、このような粒子を、本発明のコア材料として使用する場合、本発明のコーティングにより、PES靭化マトリクスの適合性が改良される。
中空微小球(hollow microspheres)は、コア材料としても使用することができる。中空微小球は、複合材料内で、密度を下げるための添加剤として頻繁に使用される。微小球を含有する樹脂を処理する間、低剪断混合は、壊れやすいミクロ粒子の破壊を防止するのに必要である。微小球をカプセル化することにより、架橋ポリマーシェルは、混合の間、剪断に耐える粒子の能力を高める。これは、混合速度がより速くなり、そして従来の装置を使用することができることを意味し、これにより、処理コストが下がる。好適な中空微小球は、種々のサイズ、材料及び特性で市販されている。本発明に使用できる幾つかの現存する中空微小球の例には、3M(商標)and Zeelan Industries,Inc.から商品名3M(商標)Scotchlight(商標)ガラスバブル、3M(商標)Scotchlight(商標)ガラスバブルフロートシリーズ、3M(商標)Z−Light(商標)Soheres微小球、及び3M(商標)Zeeospheres(商標)微小球で入手できるものがある。微小球は、種々の材料、例えばガラス、セラミック、又はプラスチックから作製することができる。
コア材料には、炭素又は金属を含む伝導性粒子が含まれる。このような粒子は、通常、熱又は電気伝導性を改良するためにマトリクスに添加される。本発明のコーティングをこのような粒子に適用することにより、ホストマトリクスへの一体化を改良することができる。この結果、さもなければ未コーティング粒子が引起こしていた可能性がある機械的特性への悪影響を低減することができる。
本発明の添加剤は、広範な粒子をコア材料として使用して作製することができ、例えば、鉱物、金属及び炭素誘導体を全て使用することができる。これらの具体的な例には、シリカ、酸化亜鉛、PTFE、シリコーン、二酸化チタン、ジャガイモ形グラファイト及び銀ナノ粒子が含まれる。
本発明の実施態様では、コアには、少なくとも50℃と250℃の間、又は好ましくは100℃と225℃の間、又はより好ましくは150℃と200℃の間、又は更により好ましくは170℃と200℃の間、及び/又は前記範囲の組合せの融点を有する材料が含まれる。
好適なポリアミド粒子には、ポリアミド6(ポリカプロラクタムPA6)が主成分として含有されるが、より少ない量のポリアミド12(ポリラウロラクタム)及び/又はポリアミド11も含有することができる。粒子は100μm未満の粒子サイズを有するべきである。粒子は、サイズが5から60μm、及びより好ましくは10から30μmの範囲であると好ましい。平均粒子サイズは、約20μmであると好ましい。粒子は、略球形とすることができる。粒子は、PCT出願国際公開パンフレット第WO2006/051222号に従うアニオン重合により、共押出、沈殿重合、乳化重合又は低温粉砕により作製することができる。好適なポリアミド粒子は、フランスのArkemaから商品名オルガソルの下で市販されている。
本発明の実施態様では、架橋ポリマーコーティングは、その表面上に硬化剤又は樹脂又はその両方のいずれかから誘導される反応性基を有する。本発明の実施態様では、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂であり、そして硬化剤はアミンであり、そして表面反応性基は、主にエポキシ若しくはアミン基又はその両方の組合せである。
コーティングは、分散剤、熱硬化性樹脂、硬化剤及びコア材料を含む分散液を供給することにより、そして樹脂と硬化剤とを反応させて、コア材料の表面上に架橋ポリマーを堆積させることにより生成される。本発明の一実施態様では、分散剤は、ポリプロピレングリコールである。好ましくは、分散剤は、室温(典型的に25℃)で液体であるポリマーであり、より好ましくはポリエーテルである。一実施態様では、熱硬化性樹脂はエポキシであり、そして硬化剤はアミンである。好ましくは、コア材料は熱可塑性粒子又はベールである。
本発明の好ましい実施態様では、熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である。広範なエポキシ樹脂が本開示の目的のために有用である。エポキシ樹脂は、1分子当たり、平均で少なくとも1.5個、通常は少なくとも2個の反応性1,2−エポキシ基を有する有機材料である。これらのエポキシ樹脂は、1分子当たり、平均で6個まで、好ましくは、4個まで、最も好ましくは、3個までの反応性1,2−エポキシ基を有することができる。これらのエポキシ樹脂は、モノマー若しくはポリマー、飽和若しくは不飽和、脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式とすることができ、必要に応じてエポキシ基に加えて他の置換基、例えばヒドロキシル基、アルコキシル基又はハロゲン原子で置換することができる。
好適な例には、ポリフェノールとエピハロヒドリン、ポリアルコールとエピハロヒドリン、アミンとエピハロヒドリン、硫黄含有化合物とエピハロヒドリン、ポリカルボン酸とエピハロヒドリン、ポリイソシアナートと2,3−エポキシ−1−プロパノール(グリシジル)の反応からの、並びにオレフィン性不飽和化合物のエポキシ化からのエポキシ樹脂が含まれる。
好ましいエポキシ樹脂は、ポリフェノールとエピハロヒドリンの、ポリアルコールとエピハロヒドリンの、又はポリカルボン酸とエピハロヒドリンの反応生成物である。ポリフェノール、ポリアルコール、アミン、硫黄含有化合物、ポリカルボン酸及び/又はポリイソシアナートの混合物もエピハロヒドリンと反応させることができる。本発明で有用なエポキシ樹脂の実例は、H.Lee及びK.Nevilleによるエポキシ樹脂のハンドブック(The Handbook of Epoxy Resins)、1967年発行、McGraw−Hill、ニューヨーク、付録4−1、4から56頁、に開示されており、これを参照により本明細書に援用する。
エポキシ樹脂は、40から2000、好ましくは40から1500、より好ましくは40から1000、そして更により好ましくは50から300の範囲及び/又は前記範囲の組合せにある平均エポキシ当量(EEW)で構成することができる。平均EEWは、1分子当たりのエポキシ基の数で割った樹脂の平均分子量である。分子量は、重量平均分子量である。
二官能性エポキシ樹脂の場合、平均エポキシ当量は、約170から約3000、好ましくは約170から約1500が好ましい。
エポキシ樹脂の好ましい例としては、約50から約300の平均エポキシ当量を有するものがある。このような樹脂は、Dow Chemical CompanyからD.E.R.330、D.E.R.331及びD.E.R.332のエポキシ樹脂として市販されている。更に好ましい例としては、より高いエポキシ当量を有する樹脂であり、例えばD.E.R.667、D.E.R.669及びD.E.R.732(この全てがDow Chemical Companyから市販されている)、又はAraldite MY0610、MY0600、MY721、LY1556、EPN1179又はMY0510(この全てがHuntsmanから市販されている)である。
本開示の目的に有用なポリマーエポキシ樹脂の別の分類には、エポキシノボラック樹脂が含まれる。エポキシノボラック樹脂は、好ましくは塩基性触媒、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下で、エピハロヒドリン、例えばエピクロロヒドリンを、アルデヒド、例えばホルムアルデヒドと一価フェノール、例えばフェノールそれ自体、又は多価フェノールとの樹脂縮合物と反応させることにより得ることができる。これらのエポキシノボラック樹脂の性質及び調製に関する更なる詳細は、H.Lee及びNeville,K.によるエポキシ樹脂のハンドブック(McGraw−Hill Book Co.、ニューヨーク、1967年)から得ることができ、その教示を参照により本明細書に援用する。他の有用なエポキシノボラック樹脂には、Dow Chemical CompanyからD.E.N.431、D.E.N.438及びD.E.N.439樹脂としてそれぞれ市販されているものが含まれる。
代替的な実施態様では、以下の分類からの任意の樹脂を熱硬化性樹脂として使用することもできる:即ち、ベンゾオキサジン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、マレイミド樹脂、シアナート樹脂及び尿素樹脂である。
反応性架橋熱硬化性コーティングを形成するのに使用される硬化剤は、コーティングを形成するために選択された樹脂と適合性を有する必要がある。選択された樹脂と適合性を有する任意の硬化剤を使用することができる。好ましい実施態様では、硬化剤は、アミン硬化剤である。種々のアミン硬化剤を、本発明の架橋ポリマーコーティングを調製する際に使用することができる。使用することができるアミン硬化剤は、主に多官能性、好ましくは、二から六官能性、及び特に二から四官能性の第一級アミンである。このようなアミン硬化剤の例には、非限定的に、イソホロンジアミン(IPDA)、エチレンジアミン、テトラエチレンアミン、2,4−ジアミノトルエン(DAT)、ジアミン(例えば、ジアミノジフェニルスルホン又はジアミノシクロヘキサン)及びジシアンジアミド(DICY)が含まれる。2種以上のアミン硬化剤の混合物を使用することもできる。アミンが、大過剰でエポキシ樹脂と反応する変性硬化剤も、アミン硬化剤としての良好な候補となる。
本発明の実施態様では、架橋反応性熱硬化性コーティングには、改質剤(property modifier)が含まれる。改質剤は、熱硬化性ポリマーの性質を改変するのに使用される任意の添加剤とすることができる。これには、例えば、伝導性粒子、粘度調整剤、及び靭化剤が含まれる。好適な伝導性粒子の例には、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト及び他の伝導性炭素誘導体、金属フレーク、金属ナノ粒子及び他の金属伝導性粒子が含まれる。改質剤は、それらを反応前に分散液に含ませることによって、コーティング中に組込むことができる。上述したように、従来の樹脂マトリクスに伝導性粒子を添加することにより、マトリクスの粘度が高くなり、加工が困難になる。これらの困難は、マトリクスが既に靭化添加剤を含有する場合に更に高くなり、これにより、マトリクスに添加することができる伝導性粒子の量が制限される。
本発明の実施態様では、添加剤には、靭化コアと伝導性改質剤を含有する伝導性コーティングが含まれる。有利には、マトリクス中にこの添加剤を使用することにより、2種の別の添加剤を用いると生じていたであろう粘度の望ましくない増加を生じることなく、同じ添加剤で伝導性と靭性が改良される。これには、伝導性が靭化剤の表面に直接追加されるという利益もある。靭化剤によりマトリクスの伝導性がかなり低下するので、靭化剤表面の周囲に伝導性を供給することには利益がある。
好ましくは、改質剤は、分散剤に、分散液の0.001と25重量%の間、より好ましくは0.01と20重量%の間、より好ましくは0.1と15重量%の間、更により好ましくは1と10重量%の間で添加される。改質剤は、分散液に、樹脂と硬化剤の合計含量に対して0.2から200:1の比で、又はより好ましくは0.5から100:1、更により好ましくは1から50:1の比で添加することができる。改質剤は、0.0005から1μm、好ましくは0.001から0.5μm、より好ましくは0.005から0.2μm、更により好ましくは0.01から0.1μm、及び/又は前記範囲の組合せの範囲の平均直径を有することができる。
本開示の反応性架橋熱硬化性コーティングを形成する際に促進剤を使用することも可能である。このような促進剤は、当該技術分野で知られている。好適な促進剤は、例えばアミン、好ましくはエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、アミノエチルピペラジン、有機酸、例えばジカルボン酸、フェノール化合物、イミダゾール及びその誘導体、尿素系硬化剤、例えば2,4−トルエンビスジメチルウレア、2,6−トルエンビスジメチルウレア、商品名Urone(登録商標)下のもの並びに硝酸カルシウムである。種々の実施態様の場合、反応温度、分散剤及びアミン硬化剤の選択は、本明細書に記載したように、架橋ポリマーの溶解性に影響を及ぼす。これらの選択により、分散剤からの架橋ポリマーの相分離が、かなりの量の分散剤が硬化剤及び/又は樹脂のいずれかと反応する機会をもつ前に生じることになる。例えば、反応温度、硬化剤、及び分散剤の溶解度パラメータの選択によって、架橋ポリマーが急速に相分離し、分散剤が樹脂と反応する機会を大きく減少させることができる。換言すると、所定の反応温度及び時間における架橋反応性ポリマーの溶解度が低ければ低い程、分散剤との反応又は相互作用がより起こり難くなる。全ての分散剤がエポキシ及び/又はアミン基と反応するわけではなく、殆どの分散剤は少しも反応しないことが理解される。
本発明の反応性架橋熱硬化性シェルは、シェルの表面上及び/又はその内に存在する未反応のアミン及び/又はエポキシ基を有するので、硬化性エポキシ系ネットワーク中で完全に一体化(例えば、共有結合による一体化)することができる。例えば、反応性基は、シェルが配合成分により膨潤化され、且つ十分には架橋されていない場合、表面活性基を介して又はその嵩内の活性基を介して、硬化性エポキシ系ネットワークと相互作用することができる。こうして、コーティングにより、本発明の添加剤の一体化は、未コーティング形態のコアと比較して、改良される。コーティングとホストマトリクスの両方の組成物が同じ場合、識別可能な界面が存在することなく、完全に一体化できる。
本発明の添加剤は、添加剤の反応性架橋熱硬化性コーティング上、又はその中に存在する未反応基のために、ホストマトリクス中で完全に一体化することができる。熱硬化性コーティングが、ホストマトリクスと同じか類似の反応物から形成される場合、その後、添加剤のコーティングは、シェルの周囲とマトリクスの間に識別できる界面を残すことなく、共有結合的にマトリクスと反応することができる。反応性架橋コーティング上又はその中に反応性基が存在するかどうかは、反応条件と硬化剤:エポキシ樹脂のモル比に依存する。
本発明の添加剤のコーティング上又はその中に反応性エポキシ基が存在するかどうかは、硬化剤(例えば、4,4’−DDS)との結合によって及び組成物に対して示差走査熱量測定(DSC)を行うことによって決定することができる。同様に、添加剤が過剰のアミン基を有する場合、その後に、エポキシ樹脂(例えば、LY3581又はMY0610)と結合させるべきである。本発明の添加剤は、硬化剤又は樹脂のいずれかと反応する場合、発熱挙動を示し、これは、示差走査熱量測定法を使用することにより決定することができる。従って、反応性の用語は、添加剤のコーティング上又はその中の樹脂又は硬化剤のいずれかから誘導される未反応の基の存在を示す。
本発明の添加剤の一部を含む反応性架橋熱硬化性コーティングは、分散剤の存在下で、少なくとも1種の熱硬化性樹脂と少なくとも1種の硬化剤との反応生成物とすることができ、その反応条件(例えば、特に、反応温度、反応時間、樹脂:硬化剤の比)により、コーティングは、相分離によりコア材料の表面上に非凝集形態で堆積でき、架橋反応性熱硬化性コーティングに結合する分散剤は殆どないか又は全くない。
架橋反応性熱硬化性コーティングは、熱硬化性樹脂を硬化剤と、コア材料を含有する分散剤中で反応させることにより生成することができる。反応は、攪拌することなく進行することができ、樹脂、硬化剤及び/又は分散剤の選択次第で、反応に沿った時点で、相分離が生じ、架橋熱硬化性コーティングは、優先的にコア材料の表面上に析出してコーティングを形成する。構造(例えば、特に、コーティングの厚さ、表面の化学的性質、及び/又はコーティングのTg)、架橋熱硬化性コーティングの相分離に影響する可能性のあるパラメータには、溶解した反応物の濃度(反応物の重量%として表される);硬化剤/樹脂のモル比;反応温度及び時間;分散剤(特に、粘度及び分子量)及び樹脂及び硬化剤の化学的構造が含まれる。
本発明の添加剤には、20℃と200℃の温度で分散剤中で反応した、樹脂と硬化剤との反応生成物である反応性架橋熱硬化性コーティングでコーティングしたコア材料が含まれ、その反応の間に、架橋反応性熱硬化性コーティングはコア材料上に分散剤から相分離する。好ましくは、反応は、100℃と190℃の間、最も好ましくは、150℃と180℃の間の温度で起こる。オーブン、ホットプレート又は類似物で加熱して反応させると、その後、反応は、全収量の少なくとも95%を24時間以内に、好ましくは10時間以内に、そしてより好ましくは7時間以内に、そして最も好ましくは、4.5時間以内に達成されるであろう。好ましくは、反応時間は、オーブン又は類似物で加熱する場合、3と7時間の間である。反応時間は、温度、アミン/エポキシのモル比、分散剤、触媒の使用、並びにエポキシ樹脂及び硬化剤の化学的構造に依存する。好ましくは、マイクロ波で加熱する場合の反応時間は、1秒から3時間、又はより好ましくは10秒と1時間の間、又は更により好ましくは30秒と20分の間の範囲である。
反応時間は、特に、温度、アミン/エポキシのモル比、分散剤、触媒の使用、樹脂及び硬化剤の化学的構造の関数である。ポリアミンをアミン硬化剤として使用する場合、例えば、重付加反応の速度は、アミンの塩基性及び立体的要因によって影響を受ける場合がある。
本発明の実施態様では、分散剤は、反応性架橋熱硬化性シェルの表面に、添加剤の重量をベースとして0.001重量%以下の濃度で結合することができる。そうして、反応性架橋熱硬化性コーティングに結合(例えば、吸着)した分散剤は、添加剤の全重量をベースとして0.001重量%以下となる。
全ての実施態様では、本発明の添加剤は、界面活性剤を使用することなく、沈殿重合プロセスによって形成することができる。沈殿重合は、最初に、分散剤の溶液中のモノマー(例えば、エポキシ樹脂とアミン硬化剤)から始まる重合プロセスであるが、開始後形成された架橋熱硬化性マトリクスは、不溶性になり、そして析出する。理論にとらわれず、架橋熱硬化性マトリクスは、優先的にコア材料の表面上に析出するが、それにより、表面エネルギーがより低くなるので、コーティングがコア周囲に形成されると考えられる。沈殿重合により、反応性架橋熱硬化性コーティングが、ナノメートルからマイクロメートルの厚さ範囲で形成される。本発明の添加剤の反応性架橋コーティングは、界面活性剤の使用を必要とすることなく、沈殿重合法によって生成することができる。本発明のコーティングを生成する沈殿重合は、攪拌することを必要とすることなく、進行することができる。加えて、好ましくは、それは、バッチ式プロセスで、好ましくは単一の容器で、又は反応が好ましくはシリコーン又はガラス管内で起こる連続式プロセスで、行うことができる。
本発明の架橋反応性ポリマーコーティングは、本明細書で説明したように、コーティング表面上に界面活性剤が存在しないので、硬化性樹脂マトリクスと界面を形成し難い。種々の実施態様では、架橋反応性ポリマーコーティングを生成する際に界面活性剤を使用しないので、界面活性剤は、コーティング表面上に存在しない。
沈殿重合の場合、反応性架橋熱硬化性コーティングの相分離を形成するために、分散剤の溶解度パラメータを樹脂及び硬化剤モノマーのそれに適合させることができる限り、分散剤は、非ブレンドの溶媒又は溶媒混合物のいずれであってもよい。種々の実施態様では、種々の分散剤を、本開示の分散液重合において使用することができる。好ましくは、分散液は液体ポリマーである。例えば、分散剤は、ポリエーテル(例えば、ポリプロピレングリコール(PPG)、及び/又はポリイソブチレンエーテル)、ポリオキシプロピレン、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド、脂肪族ケトン、環状ケトン、例えばシクロヘキサン及び/又はシクロヘキサノン並びにこれらの組合せからなる群から選択することができる。好ましくは、分散剤は、ポリプロピレングリコールである。好ましくは、分散剤は、400と20,000g/モルの間、又は600と5000g/モルの間、又は800と1500g/モルの間、又は900〜1200g/モルの間、及び/又は前記範囲の組合せの分子量を有する。
硬化樹脂の非ブレンドの粒子も、コア材料のない上記のような分散液を使用することによって生成することができる。硬化熱可塑性コーティングをコア材料上に堆積する代わりに、非常に狭い単峰性サイズ分布を有する非ブレンドの粒子が、硬化の間に溶液から析出する。これらの非ブレンドの粒子のサイズは、分散剤の分子量を変えることによって制御することができ、より高い分子量の分散剤は、より小さい粒子を生成するであろう。ポリプロピレングリコール(PPG)は、約4000g/モルまでの分子量についてのみ利用でき、PPGに類似するポリエチレングリコール(PEG)は、10,000g/モルまで利用することができるが、高分子量のものを使用する場合は、粒子は生成されない。しかし、驚くべきことに、PPG及びPEGの高分子量トリブロックコポリマーを使用することにより、0.2から0.5μmのサイズの小さい粒子を生成することができる。PEG−PPG−PEGコポリマーは、より小さいサイズのビーズを得るのに好ましい。
このルートで生成した粒子は、マトリクス用の改質添加剤として使用することができ、又はそれらは、続いてコーティングされるコア材料として使用することができる。これにより、本発明の添加剤によって変えることができる特性の範囲がより広くなる。
種々の実施態様では、非溶媒も、分散剤と共に使用することができる。好適な非溶媒の例には、非限定的に、アルケン(脂肪族(ドデカン)又は環式のいずれか)、芳香族アルケン、オルトフタラート、アルキルアゼラート、他のアルキルキャップドエステル及びエーテル、並びにこれらの組合せが含まれる。
本発明の添加剤は、樹脂と硬化剤の合計が、分散液、即ち分散剤、樹脂及び硬化剤並びにコア材料の全重量をベースとして、0.01から50重量%(wt%)の分散剤中の濃度を有するように、樹脂と硬化剤を分散剤中に溶解することにより生成することができる。好ましくは、樹脂と硬化剤は、0.05から30重量%、より好ましくは0.01と10重量%の間の分散液中の合計濃度を有し、最も好ましくは、分散液中の樹脂と硬化剤は、分散液の全重量をベースとして、0.1から10重量%の分散液中の合計濃度を有する。
表面上に樹脂成分から誘導される多数の基を有する本発明の添加剤を生成するために、分散液は、好ましくは、10:1と1.01:1の間、より好ましくは5:1と2:1の間の樹脂:硬化剤の重量比を含有する。表面上に硬化剤から誘導される多数の基を有するカプセル化粒子を生成するために、分散液は、好ましくは、1:10と1:1.01の間、又はより好ましくは、1:5と1:2の間の樹脂:硬化剤の重量比を含有する。代替的に、化学量論比を、樹脂と硬化剤から誘導される、偶数の表面反応性基を生成するのに使用することができる。
樹脂と硬化剤を、分散剤中に、個別に又は一緒に溶解することができる。コア材料も分散液に、好ましくは、分散液の0.001と60重量%の間、より好ましくは、分散液の0.01と40重量%の間、より好ましくは、分散液の0.02と20重量%の間、更により好ましくは、分散液の0.1と8重量%の間、及び/又は前記範囲の組合せで添加する。
好ましい実施態様では、分散液には、基体:樹脂と硬化剤の反応物の比が20:1から0.01:1、又は好ましくは10:1から1:1、及び更により好ましくは5:1から2:1にて含有される。
本発明の添加剤は、繊維強化材と結合して、プリプレグを形成することができるホスト樹脂マトリクス中に組込むことができる。樹脂マトリクスは、標準的なプリプレグマトリクス処理方法に従って作製される。一般に、種々の樹脂、典型的にエポキシは、室温で一緒に混合されて、樹脂混合物を形成し、これに添加剤が添加される。
本発明の添加剤を含有するマトリクス樹脂は、既知のプリプレグ製造技術のいずれかに従って繊維強化材に適用される。繊維強化材には、完全に又は部分的にマトリクス樹脂を含浸させることができる。代替的な実施態様では、マトリクス樹脂は、別の層として、繊維強化材料に近接又は接触して適用することができるが、繊維強化材には実質的に含浸されない。プリプレグは、典型的に、保護フィルムで両側を覆われ、そして早期硬化(premature curig)を回避するために典型的には室温より十分に低く維持された温度で、貯蔵及び輸送のためにロールアップされる。必要に応じて、任意の他の既知のプリプレグ製造プロセス及び貯蔵/輸送システムを使用することができる。
プリプレグの繊維強化材は、合成若しくは天然繊維、又はこれらの組合せを含むハイブリッド若しくは混合繊維系から選択することができる。繊維強化材は、好ましくは繊維ガラス、炭素又はアラミド(芳香族ポリアミド)繊維等の任意の好適な材料から選択することができる。繊維強化材は、好ましくは炭素繊維である。
繊維強化材には、クラック(すなわち延伸破断)を生じた繊維又は選択的に不連続な繊維、又は連続繊維を含むことができる。クラックを生じた又は選択的に不連続の繊維を使用することにより、完全に硬化する前の複合材料のレイアップを促進し、そして成形性を向上させることができると想定される。繊維強化材は、織布、非捲縮、不織布、一方向、又は多軸織物構造の形態、例えば準等方性チョップドプリプレグであってもよい。織布形態は、プレーン、サテン、又は綾織スタイルから選択することができる。非捲縮及び多軸の形態は、多くのプライ及び繊維配向を有することができる。このようなスタイルと形態は複合強化材分野でよく知られており、Hexcel Reinforcements(Les Avenieres フランス)を含む多くの会社から市販されている。
プリプレグは、連続テープ、トウプレグ、ウェブ、又は細断された長さのもの(細断及びスリッティング操作は、含浸後の任意の時点で行うことができる)の形態であってもよい。プリプレグは、接着性又は対向(facing)フィルムであってもよく、そして、付加的に織布、編物、及び不織布の両方の種々の形態でキャリアが埋込まれていてもよい。プリプレグは、例えば硬化の間に空気の除去を促進するために、完全に又は部分的に含浸されることができる。
プリプレグは、複合部品を形成するために使用される標準的な技術のうちいずれかを用いて成形することができる。典型的に、1つ以上の層のプリプレグは、適切なモールドに入れ、そして硬化して、最終的な複合部品を形成する。本発明のプリプレグは、当技術分野で既知の任意の適切な温度、圧力、及び時間条件を用いて完全に又は部分的に硬化することができる。典型的に、プリプレグは、120℃と190℃の間の温度でオートクレーブ中で硬化される。複合材料は、オートクレーブ硬化以外の、UV可視放射、マイクロ波放射、電子ビーム、ガンマ線、又は他の適切な熱若しくは非熱放射から選択される方法を使用しても硬化することができる。
本発明の改良されたプリプレグから作製される複合部品は、一次及び二次エアロスペース構造体(翼、胴体、隔壁等)等の物品の作製に用途を見出すことになるが、高引張強度、圧縮強度、層間破壊靱性及び衝撃破損耐性が求められる自動車、鉄道及び海洋の用途を含む多くの他の高性能複合体用途においても有用である。。
RTMでは、インフュージョン可能な構造体(又はプリフォーム)は、強化繊維と結合剤を含む他の添加剤から作製され、そしてプリフォームは、液体樹脂と共に高温でインジェクション又はインフュージョンされ、高温で硬化して、積層体を形成する。熱可塑性物質の添加により、樹脂の粘度が増加するので、RTM樹脂を靭化することは非常に困難である。これにより、プリフォームが完全に樹脂で充填される前に、樹脂は硬化し始めるので、樹脂を大きい部品にインジェクションすることは不可能となる場合がある。加えて、熱可塑性又はゴムの靭化剤が、樹脂中に、溶解していない粒子の形態で分散される場合、その後、これらの粒子は、繊維プリフォームによってろ過され、その結果、靭化剤の濃度勾配を生じ、又は実際上、樹脂の更なるインジェクション/インフュージョンが完全に阻止される。
本発明に従ってコーティングされる構造化層は、理想的には、乾燥繊維プリフォームと共に使用するのに適している。これらは、粒子を靭化する熱可塑性インターリーフの代替物として使用することができ、樹脂インフュージョン前の取扱いの間、一方向繊維層を一緒に保持するための有効な手段も提供する。コーティングした繊維ベールは、一方向繊維用の一時的な保持システム及び硬化積層体用の熱可塑性靭化剤の両方として機能する。これらのコーティングにより、それらが、樹脂硬化サイクルの間、溶融によりその構造を失うのを防止する。
RTMの場合、プロセス、アセンブリは、本明細書に記載した本発明の添加剤を、プリフォームの乾燥繊維材料に適用することにより調製される。マトリクス樹脂は、樹脂のインジェクション段階の間、樹脂が膜を通過して、繊維材料中に至るような粘度である。類似の技術は、「Manufacturing Process for Advanced Composites」F.C.Campbell, Elisevier,2004年の第9章に記載されている。
RTMプロセスの好ましい熱硬化性マトリクスは、エポキシ又はビスマレイミド(BMI)であり、好適なエポキシの例は、HexFlow(登録商標)RTM6又はRTM120である。典型的なBMIマトリクスは、HexFlow(登録商標)RTM651である。HexFlow(登録商標)VRM34は、真空補助樹脂トランスファー成形(VaRTM)用途に使用することができる。上記材料の全ては、Hexcel Composites、Duxford、英国から入手できる。
強化繊維は、以下の市販の高性能繊維のうちのいずれかから選択することができ、それは単独でも又は組合せても使用することができる:即ち、アラミド(例えばKevlar(商標))、ガラス、炭素、セラミック、麻、又はポリオレフィンである。炭素繊維は好ましい材料であり、特に繊維トウ当たり3000から24000フィラメントの間の標準又は中間のモジュラスの繊維が好ましい。望ましい強化材形態は、150から1000g/m−2繊維目付の間の織布又は非捲縮織物構造である。典型的な織り方のスタイルには、プレーン、サテン及びツイルの織り方が含まれる。非捲縮又は多軸の強化材は、多くのプライ及び繊維配向、例えば+45/−45、0/+45/−45、0/+45/−45/90を有する。このようなスタイルは複合強化材分野でよく知られており、Hexcel Reinforcement,Les Avenieres、フランスを含む多くの会社から入手できる。
本発明の好ましい実施態様では、マトリクスには、熱硬化性樹脂、好ましくはエポキシ樹脂が含まれる。種々のエポキシ樹脂が、本開示のマトリクスにおける使用に適している。エポキシ樹脂は、1分子当たり平均して少なくとも1.5個、通常は、少なくとも2個の、反応性1,2−エポキシ基を有する有機材料である。これらのエポキシ樹脂は、1分子当たり平均して6個まで、好ましくは、4個まで、最も好ましくは、3個までの、反応性1,2−エポキシ基を有することができる。これらのエポキシ樹脂は、モノマー又はポリマー、飽和又は不飽和、脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式とすることができ、必要に応じてエポキシ基に加えて他の置換基、例えばヒドロキシル基、アルコキシ基又はハロゲン原子で置換することができる。
好適な例には、ポリフェノールとエピハロヒドリン、ポリアルコールとエピハロヒドリン、アミンとエピハロヒドリン、硫黄含有化合物とエポハロヒドリン、ポリカルボン酸とエピハロヒドリン、ポリイソシアナートと2,3−エポキシ−1−プロパノール(グリシジル)の反応からの、並びにオレフィン性不飽和化合物のエポキシ化からのエポキシ樹脂が含まれる。
好ましいエポキシ樹脂は、ポリフェノールとエピハロヒドリンの、多価アルコールとエピハロヒドリンの、又はポリカルボン酸とエピハロヒドリンの反応生成物である。ポリフェノール、ポリアルコール、アミン、硫黄含有化合物、ポリカルボン酸及び/又はポリイソシアナートの混合物も、エピハロヒドリンと反応することができる。本発明で有用なエポキシ樹脂の実例は、H.Lee及びK.Nevilleによるエポキシ樹脂のハンドブック、1967年にMcGraw−Hillにより発行、ニューヨーク、付録4−1、4から56頁、に開示されており、これを参照により本明細書に援用する。
ビスフェノール−A型エポキシ樹脂の場合、平均エポキシ当量は、約170から約3000、好ましくは約170から約1500が好ましい。平均エポキシ当量は、1分子当たりのエポキシ基の数で割った樹脂の平均分子量である。分子量は、重量平均分子量である。
エポキシ樹脂の好ましい例は、約170から約200の平均エポキシ当量を有するものである。このような樹脂は、Dow Chemical CompanyからD.E.R.330、D.E.R.331及びD.E.R.332エポキシ樹脂として市販されている。更に好ましい例は、より高いエポキシ当量を有する樹脂であり、例えば、D.E.R.667、D.E.R.669及びD.E.R.732(これらの全ては、Dow Chemical Companyから市販されている)、又はHuntsmanから市販されているAraldite MY0500、MY0150、MY0600、MY0610、MY721である。
樹脂マトリクスに使用することができるポリマーエポキシ樹脂の別の分類には、エポキシノボラック樹脂が含まれる。エポキシノボラック樹脂は、好ましくは塩基性触媒、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、エピハロヒドリン、例えばエピクロロヒドリンの存在下で、アルデヒド、例えばホルムアルデヒドと一価フェノール、例えばフェノールそれ自体、又は多価フェノールのいずれかとの樹脂縮合物と反応させることにより得ることができる。これらのエポキシノボラック樹脂の性質及び調製に関する更なる詳細は、Lee,H.及びNeville,K.によるエポキシ樹脂のハンドブック、McGraw Hill Book Co.、ニューヨーク、1967年から得ることができ、その教示を参照により本明細書に援用する。他の有用なエポキシノボラック樹脂には、Dow Chemical CompanyからD.E.R.431、D.E.R.438、及びD.E.R.439樹脂としてそれぞれ市販されているものが含まれる。
代替的な実施態様では、以下の分類からの任意の樹脂を熱硬化性樹脂として使用することもできる:即ち、ベンゾオキサジン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、マレイミド樹脂、シアナート樹脂及び尿素樹脂である。反応性架橋熱硬化性コーティング用の反応物としての使用に適した任意の樹脂は、マトリクスにおける使用に適している。
種々のアミン硬化剤をマトリクス中で使用することができる。使用することができるアミン硬化剤は、主に多官能性、好ましくは、二から六官能性、及び特に二から四官能性第一級アミンである。このようなアミン硬化剤の例には、非限定的に、イソホロンジアミン(IPDA)、エチレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、テトラエチレンアミン、2,4−ジアミノトルエン(DAT)ジアミン及びジシアンジアミド(DICY)が含まれる。2種以上のアミン硬化剤の混合物を使用することもできる。更に、アミンが、エポキシ樹脂と大過剰で反応する変性硬化剤は、アミン硬化剤として良好な候補である。反応性架橋熱硬化性コーティング用反応物としての使用に適する任意の硬化剤は、マトリクスにおける使用に適している。
マトリクスは、促進剤を含むこともできる。このような促進剤は、当該技術分野で知られている。好適な促進剤は、例えばアミン、好ましくはエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジシアンジアミド、トリエチレンテトラミン、アミノエチルピペラジン、有機酸、例えばジカルボン酸、フェノール化合物、イミダゾール及びその誘導体、尿素系硬化剤、例えば商品名Urone(登録商標)の下のもの、及び硝酸カルシウである。
次に、本発明の実施態様を、単なる例証として、以下の実施例を参照して説明する。
構造化ベールのコーティング
100シートの熱可塑性V800ベール(Protechnic、Cernay、フランス)に、99シートのAerovac A5000RP3を差込み、目打ちリリースフィルムを、以下の組成物を含有するシリコーントレーに入れた:
200g Araldite LY1556(Huntsman,Duxford、 英国)
65g IPDA(イソホロンジアミン)(BASF、ドイツ)
1200の平均分子量を有する1000ml PPG1200(Sigma Ald rich, Gillingham、英国)
混合物を120℃のオーブンに4時間入れた。ベールを、MEKで洗浄し、そして乾燥した。反応性架橋熱硬化性コーティングを含むベールを生成した。
24プライのHexcel2096平織炭素繊維を0/90°準等方性配置で差込むことによって、首尾よくベールをレイアップした。その後、アセンブリをRTM6(Hexcel,Duxford、英国)でインフュージョンし、2時間180℃の推奨硬化スケジュールで硬化して、硬化積層体を形成した。
例A1
本発明の添加剤を、以下のものを含む分散液を作製することにより形成した:
140g Rilsan PA11P(Arkema、フランス)
1200の平均分子量を有する1600ml PPG1200(Sigma Ald rich、英国)
22.2g MY0610(Huntsman,Duxford、英国)
10.2g イソホロンジアミン(BASF、ドイツ)
分散液を2リットルのガラス皿に入れ、そしてオーバーヘッドスターラーで撹拌して、基体を分散し、そして反応物の溶解を促進した。分散液を、マイクロ波オーブン(Daewoo KOR−6L15)を使用して150℃の温度に加熱した。分散液を、80℃に冷却し、そしてその後、2.5リットルのメチル変性アルコール(methylated spirits)と混合した。その後、これを真空下でろ過して、乾燥残渣を得た。残渣を、1リットルの工業用変性アルコール(IMS)、メチルエチルケトン(MEK)、及びアセトンで、全て真空下で連続して洗浄した。その後、洗浄残渣を、オーブン中で12時間50℃にて乾燥した。A1粒子のサンプルを、示差走査熱量計(DSC)を用いて、反応性コーティングの存在について分析した。コーティングされた粒子を含む残渣を、4,4’−DDSと、1:1の比で混合し、そしてDSC装置(TA Instruments,デラウェア州、米国)に入れた。発熱現象を約175℃で観察し、PA11粒子が、余剰のエポキシ基を含有する反応性コーティングでコーティングされていることを実証した。
コーティング粒子のサンプルをPA11の融点よりも高い温度に加熱した。コーティング粒子の形態を、顕微鏡下で検査し、不変であることがわかった。
コーティングされた粒子を、10gのRilsan含有分散液、100mlのPPG、1.4gのIPDA、3.04gのMY0610及び0.4重量%のC.I.溶媒バイオレット13染料(soap kitchen、英国)を使用して、上記プロセスにより生成した。10gのRilsanのコーティングしていないコントロールサンプルを100mlのPPGに、染料と同量で添加した。両サンプルを上記と同様の方法を使用して、十分に洗浄した。コーティングPA11及び非コーティングPA11の両方を顕微鏡下で検査した。染料を、非コーティングPA11粒子から、微量を残して洗い去った、一方、十分な洗浄後、実質的な量の染料をコーティングPA11粒子上に見ることができた。これにより、染料は、コーティングPA11粒子のコーティング中に又はその上に組込まれ、非コーティングPA11上には組込まれていないことが示唆される。
例C1
コーティング中にカーボンブラックを含有する本発明の添加剤を、20%の超導電性カーボンブラックを添加して、上記のように分散液を作製することにより生成した。
顕微鏡検査では、コーティングは、結果として黒色に着色されたことを示し、導電性カーボンブラックが、コーティング中に存在することを示唆した。黒色は十分に洗浄した後でさえも、残っていた。
比較例U1
Pilsan PA11P、非コーティングポリアミドPA11粒子
比較例A2
PA11粒子を省略したことを除いて、A1の粒子を生成するのに使用したのと同じ形態を有する非ブレンドのエポキシ粒子を形成し、分散液の代わりに、以下の組成物を使用した。
1200の平均分子量を有する1600ml PPG1200(Sigma Ald rich、英国)
22.2g MY0610(Huntsman、Duxford、英国)
10.2g イソホロンジアミン(BASF、ドイツ)
分散液を2リットルのガラス皿に入れ、そしてオーバーヘッドスターラーで撹拌した。分散液を、オーブンを用いて過熱し、150℃の温度で7時間維持した。
分散液を80℃に冷却し、そしてその後2.5リットルのメチル変性アルコールと混合した。その後、これを真空下でろ過して、乾燥残渣を得た。残渣を連続的に全て真空下で各1リットルのIMS、MEK、アセトンで洗浄した。その後、洗浄残渣を、オーブン中で12時間、50℃で乾燥した。
硬化樹脂試験サンプル
添加剤粒子A1及びU1を以下のように樹脂組成物と混合した。
194g LY3581エポキシ樹脂(Huntsman,Duxford、英国)
74g 4,4’−DDS硬化剤(Huntsman,Duxford、英国)
33g PES(Sumitomo Chemical co Ltd.)
33g 例1又は比較例1若しくは2のいずれかの添加剤
LY3581を、PESと混合し、そしてPESが溶解するまで120℃に加熱した。その後、各添加剤Al、U1を、樹脂と混合し、スピードミキサーを使用して混合した。混合物を、4,4’−DDSを添加する前に、再びスピード混合する前に、80℃に冷却した。このようにして、Al粒子を含有し、そしてU1粒子を含有する2つのバッチを生成した。各バッチは、樹脂組成物の重量をベースとして10重量%の粒子を含有する。樹脂組成物をモールドに注ぎ入れ、そして真空オーブン中で脱気して、過剰の空気を除去した。樹脂組成物を、毎分0.5℃で180℃までの硬化スケジュールで、オートクレーブ中で6バールにて硬化した。それらをこの温度で3時間保持した。
破壊靱性試験
硬化樹脂のバッチを、各添加剤粒子Al及びU1用の7つの試験サンプルに切断した。硬化樹脂サンプルを、破壊開始時の平面ひずみ臨界応力拡大係数(KIC)及び臨界歪みエネルギー解放率(GIC)について、モード1で試験した。試験方法は、ASTM標準D5045−99.に従って行った。クラック面積をKeyence Digital Microscope(keyence UK Ltd.)及びUTHSCSAイメージツールソフトウェア(テキサス大学、米国)を用いて計算した。1例当たり7のサンプルの各セットの結果を平均し、そして表1に記録した。

Claims (28)

  1. コア及び架橋熱硬化性コーティングを有する熱硬化性樹脂マトリクス用添加剤であって、前記反応性架橋熱硬化性コーティングが、分散剤中の熱硬化性樹脂と硬化剤との反応生成物である、添加剤。
  2. 前記架橋熱硬化性コーティングが反応性である、請求項1に記載の添加剤。
  3. 前記コアが熱可塑性物質を含む、請求項1又は2に記載の添加剤。
  4. 前記コアが150℃から200℃の融点を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の添加剤。
  5. 前記コアが粒子又はベールを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の添加剤。
  6. 前記コアがポリアミドを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の添加剤。
  7. 前記熱硬化性樹脂マトリクスが、エポキシ樹脂又はビスマレイミド樹脂を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の添加剤。
  8. 前記熱硬化性樹脂マトリクスが、プリプレグマトリクスを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の添加剤。
  9. 前記熱硬化性樹脂マトリクスが、プリプレグのインターリーフ樹脂を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の添加剤。
  10. 前記架橋熱硬化性コーティングが、硬化エポキシ樹脂を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の添加剤。
  11. 前記架橋熱硬化性コーティングが、その表面上に反応性基を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の添加剤。
  12. 前記反応性基が、エポキシ基又はアミン基である、請求項11に記載の添加剤。
  13. 前記架橋熱硬化性コーティングが、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応生成物であり、且つ前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の添加剤。
  14. 前記反応性架橋熱硬化性コーティングが、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応生成物であり、且つ前記熱硬化性樹脂がアミンを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の添加剤。
  15. 前記分散剤が、ポリプロピレングリコールである、請求項1から14のいずれか一項に記載の添加剤。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の添加剤を含むプリプレグ又は硬化積層体。
  17. a)コア材料を分散剤に添加する段階
    b)熱硬化性樹脂と硬化剤とを前記分散剤に添加する段階
    c)前記熱硬化性樹脂と前記硬化剤とを、反応性架橋熱硬化性コーティングが前記コア材料上に形成されるまで、反応させる段階
    を含む、熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  18. 前記コア材料が、150℃から200℃の融点を有する、請求項17に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  19. 前記コア材料が粒子を含む、請求項17から請求項18のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  20. 前記コア材料がポリアミドを含む、請求項17から請求項19のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  21. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である、請求項17から請求項20のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  22. 前記硬化剤がアミンである、請求項17から請求項21のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  23. 前記熱硬化性樹脂が、硬化剤に対する化学量論比よりも多く分散剤中に存在し、且つ前記反応性架橋熱硬化性コーティングが余剰のエポキシ基をその表面上に示す、請求項17から請求項22のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  24. 前記硬化剤樹脂が、硬化剤に対する化学量論比よりも多く分散剤中に存在し、且つ前記反応性架橋熱硬化性コーティングが、余剰のアミン基をその表面上に示す、請求項17から請求項22のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  25. 前記反応性架橋コーティングが硬化エポキシ樹脂である、請求項17から請求項24のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  26. 前記分散剤がポリプロピレングリコールである、請求項17から請求項25のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂用添加剤を作製する方法。
  27. a)請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の添加剤を、熱硬化性樹脂マトリクスに添加する段階;
    b)前記樹脂を加熱する段階;
    c)強化繊維に前記樹脂マトリクスを含浸する段階;
    を含む、プリプレグを作製する方法。
  28. 前記樹脂マトリクスが、前記コア材料の融点よりも高い温度に加熱される、請求項27に記載のプリプレグを作製する方法。
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