JP2017501991A - 生物学的活性なインスリン誘導体 - Google Patents

生物学的活性なインスリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明の第1の側面は、(A)ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖;(B)ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖;(C)前記A鎖とB鎖との間の1又は2以上のジスルフィド結合;及び(D)前記A鎖におけるアミノ酸の官能基と、前記B鎖におけるアミノ酸の官能基との間の追加の共有結合L(前記官能基の少なくとも1つは、アミノ酸側鎖官能基である)、を含んで成る単鎖インスリン類似体に関する。本発明のさらなる側面は、前記単鎖インスリン誘導体を含む医薬組成物、及びその治療的使用に関する。

Description

本発明は、糖尿病の治療への治療用途を有するインスリン類似体に関する。より具体的には、但し限定的ではないが、本発明は、インスリンのA鎖及びB鎖を含む単鎖インスリン類似体に関し、ここで分子間ジスルフィド結合の他に、鎖は、A又はB鎖におけるアミノ酸側鎖の官能基を通して一緒に結合される。
発明の背景
インスリンは、膵臓のβ細胞により分泌されるペプチドホルモンである。それは、2つの分子間ジスルフィド結合により連結される、2種のペプチド鎖A及びBから成る。A鎖はまた、追加の分子内ジスルフィド結合も含む。ヒトインスリンは、下記構造2を有する。
インスリンは、24個のアミノ酸のプロペプチド、続いて、86個のアミノ酸を含むプロインスリンから成る、単鎖前駆体プレプロインスリンとして生成される。プレプロペプチドの配列は、プレペプチド−[B−鎖]−Arg−Arg−[連結ペプチド]−Lys−Arg−[A−鎖]であり、ここで前記連結ペプチドは31個のアミノ酸から成る。プレペプチドの酵素による除去の後、3個のジスルフィド結合が形成され、そしてプロインスリンが生成される。
次に、成熟インスリンが、Arg−Arg及びLys−Arg部位での連結ペプチドの酵素分解により遊離される。
プロインスリンは、天然インスリンよりもインスリン受容体に対して100倍、低い親和性を有し、なぜならば、受容体への結合のための、すなわちA鎖のN末端アミノ機能及びB鎖のC末端カルボキシル機能のための必須残基がブロックされているからである。
インスリンの安定性及び溶解性特性は、インスリン治療において重要である。多くのインスリン類似体が当業界において知られている。
例によれば、インスリン活性を有する単鎖インスリン類似体は、欧州特許第1193272号に開示されている。それらの単鎖インスリンは、5〜18個のアミノ酸の修飾されたC−ペプチドを有し、そして42%までのインスリン活性を有することが報告されている。
米国特許第5,597,796号は、複数のアミノ酸残基がGlu及び/又はAspにより置換されているインスリン類似体を開示する。同様に、米国特許公開第20090069216号及び国際公開第2007/096332号は、修飾されたB鎖及び連結ペプチドを含む即効性単鎖インスリンを開示する。それらの得られる類似体は、特に良く、経皮投与のために適切である。フィブリル化耐性インスリン及びインスリン類似体が、米国特許第8,192,957号に開示されている。PEG化単鎖インスリンが米国特許公開第2010/0216690号に開示されており、そしてアシル化単鎖インスリンが国際公開第2007/104738号に開示されている。
国際公開第2005/054291号は、A鎖及びB鎖が5〜11個のアミノ酸の連結ペプチドにより連結されている、単鎖インスリン類似体を開示する。同様に、国際公開第95/16708号はまた、A鎖及びB鎖が1〜15個のアミノ酸の連結ペプチドにより連結され、そしてC末端アミノ酸残基がLys又はArg以外である、単鎖インスリン類似体を開示する。欧州特許第0427296号は、一般式B(1−29)−Xn−Y−A(1−21)(式中、Xnはn個の天然に存在するアミノ酸残基を有するペプチド鎖である)のヒトインスリン前駆体を開示する。同様に、欧州特許第0741188号は、有意なインスリン活性を有する式b−BP−aの単鎖インスリン誘導体を開示し;それらの単鎖インスリンは、インスリン活性も、またIGF−1受容体に対する高い親和性も有することが報告されている。
それらのA1位置でD−アミノ酸を含むインスリン誘導体は、それらの生物学的活性を保持することが示されている[Geiger R, Geisen K, Regitz G, Summ HD, Langner D., Hoppe Seylers Z Physiol Chem. 1980 Apr;361 (4):563-70]。B21位置でD−Gluを含むインスリン誘導体は、天然インスリンと同等の効果があることが示されている[Wang SH, Hu SQ, Burke GT, Katsoyannis PG. J Protein Chem. 1991 Jun; 10(3):313-24]。
本発明は、2つのインスリン鎖がA鎖又はB鎖における少なくとも1つのアミノ酸のアミノ酸側鎖を通して連結される、有用な治療特性を示す新規単鎖インスリン類似体を提供することを目的とする。
発明の説明
本発明の第1の側面は、
(A)ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖;
(B)ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖;
(C)前記A鎖とB鎖との間の1又は2以上のジスルフィド結合;及び
(D)前記A鎖におけるアミノ酸の官能基と、前記B鎖におけるアミノ酸の官能基との間の追加の共有結合L(前記官能基の少なくとも1つは、アミノ酸側鎖官能基である)、を含んで成る単鎖インスリン類似体に関する。
本発明のインスリン類似体は、2つのインスリン鎖が既にインスリンA鎖又はB鎖の一部を形成するアミノ酸の少なくとも1つの側鎖の官能基を通して連結されている事実により、当業界において知られているそれらの類似体とは異なる。この観点から、それらは従来の単鎖ペプチドとは異なり、そして「プロインスリン様(proinsulin-like)」ペプチドとして見なされ得ない。
プロインスリン様ペプチド(それらの多くは、文献に記載されており、そして自然界で知られている)は、インスリン鎖の1つのN末端アミノ酸が他の1つのC末端アミノ酸に連結されている、従来の連結ペプチドを含む。そのようなペプチドは、従来の組換えDNA技法により生成され得る。しかしながら、組換えDNA方法又は他の生物学的方法により、本発明のインスリンを生成することは不可能である。従って、本明細書に記載されるインスリン類似体は、当該技術分野においてはこれまで知られていないインスリンの新規鎖グループのプロトタイプである。
1つの鎖のアミノ酸の官能基と、他の鎖のアミノ酸の側鎖官能基との間への結合の組込みは、生物学的活性、すなわちA鎖のN末端アミノ機能又はB鎖のC末端カルボキシル機能のための必須基の少なくとも1つが遊離したまま存続することを意味する。
好都合には、A鎖とB差との間への追加の結合の組込みは、鎖の柔軟性を低め、これが順に、フィブリル化及び沈殿を低め、そして化学及び酵素安定性を高める。A鎖及びB鎖がCペプチドを通して連結されている単鎖インスリンはしばしば、より高い化学的安定性を示すが、ところが、A鎖のN末端アミノ機能及びB鎖のC末端カルボキシル機能がブロックされるので、インスリン受容体に対して低い親和性を示す傾向がある。本発明の単鎖インスリン類似体は、柔軟性を低めるために鎖間の追加の結合の利点を保持すると共に、同時に、活性のために必要である1又は両末端基を開放することにより、低親和性の問題を軽減する。
詳細な記載
本明細書に記載される単鎖インスリン類似体は、A及びB鎖がA又はB鎖に含まれるアミノ酸の少なくとも1つの側鎖官能基を通して共有結合されている、構造的に関連するタンパク質群を包含する。
従って、好ましい実施形態によれば、分子間ジスルフィド結合の他に、A鎖のアミノ酸の官能基と、B鎖のアミノ酸の官能基との間で形成される追加のリンカー(ここで、それらの官能基の少なくとも1つはアミノ酸の側鎖上にある)により、一緒に連結される、ヒト又は動物インスリン、又はその類似体のA鎖及びB鎖を含む単鎖インスリン類似体に関する。
本明細書において使用される場合、用語[インスリン類似体(insulin analogue)]とは、自然界において存在する何れとも異なるが、しかし血糖コントロールの点でヒトインスリンと同じ作用を実施するために人体にまだ利用できる、インスリンの変形を意味する。基礎となるDNAの遺伝子操作を通して、インスリンのアミノ酸配列は、その吸収、分布、代謝及び排泄特性を変えるために変更され得る。公式には、米国食品医薬品局(FDA)は、それらはより一般的には、インスリン類似体と呼ばれるが、「インスリン受容体リガンド(insulin receptor ligands)」として、それらを言及する。修飾は、食事時間で必要とされるボーラスレベルのインスリン(食事インスリン)を提供することが意図される、注射部位から容易に吸収され、そして従って、皮下注射される天然インスリンよりも早く作用するインスリン類似体;及び日中、及び特に夜間での基本レベルのインスリン(基本インスリン)を供給することが意図される、8〜24時間にわたって、ゆっくり放出されるそれらのインスリン類似体を包含する。早く作用するインスリン類似体は、インスリンリスプロ(Elililly and Company)及びインスリンアスパルト(Novo Nordisk)を包含し、そして長く作用するインスリン類似体は、NPHインスリン、インスリングルリジン(Sanofi-Aventis)、インスリンデテミル(Novo Nordisk)及びインスリングラルギン(Sanofi-Aventis)を包含する。
インスリン類似体は、インスリンの変異体を包含する。本明細書において使用される場合、用語「変異体(variant)」とは、(a)1又は2以上のアミノ酸残基が天然に存在するか又は天然に存在しないアミノ酸残基により置換されているか、(b)複数のアミノ酸残基の順序が逆にされているか、(c)(a)及び(b)の両者が一緒に存在するか、(d)スペーサー基が任意の2つのアミノ酸残基間に存在するか、(e)1又は2以上のアミノ酸残基がペプチド形で存在するか、(f)ペプチドの1又は2以上のアミノ酸残基の(N−C−C)主鎖が修飾されているか、又は(a)−(f)の何れかの組合せである任意の変異を包含する。好ましくは、変異体は、(a)、(b)又は(c)の1つから発生する。
より好ましくは、1又は2つのアミノ酸残基が1又は2以上の他のアミノ酸残基により置換される。さらにより好ましくは、1つのアミノ酸残基が別のアミノ酸残基により置換される。好ましくは、置換は相同である。
相同置換(置換及び交換は、存在するアミノ酸残基の、他の残基による交換を意味するよう、本明細書で両者とも使用される)は、塩基性アミノ酸に代わる塩基性アミノ酸、酸性アミノ酸に代わる酸性アミノ酸、極性アミノ酸に代わる極性アミノ酸、等のような置換で発生することができる。非相同置換はまた、1つの種類の残基〜別の種類の残基の置換で発生し、又は他方では、非天然のアミノ酸、例えばオルニチン、ジアミノ酪酸オルニチン、ノルロイシンオルニチン、ピリジルアラニン、チエニルアラニン、ナフチルアラニン及びフェニルグリシン(それらのより詳細な列挙は下記の通りである)も包含する。複数のアミノ酸残基が一度に修飾され得る。
本明細書において使用される場合、アミノ酸は、次の種類に従って分類され;
塩基性:H、K、R
酸性:D、E
非極性:A、F、G、I、L、M、P、V、W
極性:C、N、Q、S、T、Y
(国際的に認められている1文字アミノ酸標記を使用して)、そして相同及び非相同置換がそれらの分類を用いて定義される。従って、相同置換は同じクラス内からの置換を参照するために使用されるが、ところが非相同置換は、異なったクラスからの又は非天然のアミノ酸による置換を言及する。
担体部分の任意の2つのアミノ酸残基間に挿入され得る適切なスペーサー基は、アミノ酸スペーサー、例えばグリシン又はβ−アラニン残基の他に、アルキル基、例えばメチル、エチル又はプロピル基を含む。ペプトイド形で1又は2以上のアミノ酸残基の存在を包含する、さらなる変動形タイプ(e)は、当業者により十分に理解されるであろう。誤解を避けるために、「ペプトイド形(peptoid from)」は、アミノ酸残基の変異体を言及するために使用され、ここでα−炭素置換基は、α−炭素よりもむしろ残基の窒素原子上に存在する。ペプトイド形でのペプチドを調製するための方法は、当業界において知られている(Simon RJ et al., PNAS (1992) 89(20), 9367-9371 and Horwell DC, Trends Biotechnol. (1995) 13(4), 132-134)。タイプ(f)修飾は、国際特許出願PCT/GB99/01855号に記載されるそれらの方法により発生することができる。
好ましくは、タイプ(a)又は(b)のアミノ酸変動が独立して、任意の位置で生じることは好ましい。上述のように、2つ以上の相同又は非相同の置換は、同時に生じることができる。さらなる変動は、配列内の多くのアミノ酸残基の配列の逆転により発生することができる。
1つの実施形態によれば、置換アミノ酸残基は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンの残基から選択される。
置換アミノ酸残基はさらに、下記に記載されるような非天然アミノ酸から選択され得る。
本明細書において使用される場合、用語「誘導体(derivative)」とは、N末端及び/又はC末端でのアミノ酸側鎖に化学的修飾を受けたインスリンを意味する。好ましくは、化学的修飾は、類似体の吸収、分布、代謝及び排泄の特性を変更するよう作用する。半合成インスリンは、動物インスリンの化学的修飾に基いて、しばらくの間、臨床学的に使用され、例えばNovo Nordiskは、ヒト変種から変化する単一アミノ酸を除去し、そしてヒトアミノ酸を化学的に付加することにより、ブタインスリンを、半合成「ヒト」インスリンに酵素的に転換した。
1つの好ましい実施形態によれば、インスリンは、その等電点を変更するために化学的に修飾される。通常の非修飾インスリンは、生理学的pHで可溶性である。シフトされた等電点を有する修飾されたインスリン誘導体が創造されており、結果的に、それらは、溶解平衡状態で存在し、ここでそれらは、ほとんどが沈殿するが、しかしゆっくりと血流に溶解し、そして最終的に腎臓により分泌される。
1つの好ましい実施形態によれば、本発明の単鎖インスリン類似体は、動物インスリンに由来する。
異なった哺乳類における動物インスリンのアミノ酸配列は、ヒトインスリン(インスリンヒトINN)に類似することができる。しかしながら、脊椎動物種内に相当の変動性が存在する。ブタインスリンは、ヒト種からの単一のアミノ酸変動のみを有し、そしてウシインスリンは3個のアミノ酸により異なる。両者ともほぼ同じ長さを有するヒト受容体に対して活性的である。ウシインスリン及びブタインスリンは、生合成ヒトインスリン(インスリンヒトrDNA)が利用できない時点で、最初に臨床学的に使用されたインスリン類似体(天然に存在する、動物膵臓からの抽出により生成された)であった。サメ及び魚類のいくつかの種からのインスリンもまた、効果的であり得る。
好ましくは、本発明の単鎖インスリン類似体は、動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖を含む。
好ましくは、本発明の単鎖インスリン類似体は、動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖を含む。
別の好ましい実施形態によれば、本発明の単鎖インスリン類似体は、ヒトインスリン又はその類似体に由来する。より好ましくは、インスリンは、生合成インスリン(インスリンヒトrDNA)である。
好ましくは、本発明の単鎖インスリン類似体は、ヒトインスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖を含む。
好ましくは、本発明の単鎖インスリン類似体は、ヒトインスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖を含む。
1つの好ましい実施形態によれば、共有結合Lは、前記A鎖におけるアミノ酸の官能基と、前記B鎖におけるアミノ酸の側鎖官能基との間に存在する。
本明細書において使用される場合、用語「官能基(functional group)」とは、分子の特徴的化学反応を担当する分子内の原子又は結合の特定基を意味する。
別の好ましい実施形態によれば、共有結合Lは、前記A鎖におけるアミノ酸の側鎖官能基と、前記B鎖におけるアミノ酸の側鎖官能基との間に存在する。
1つの好ましい実施形態によれば、共有結合Lは、前記A鎖のC末端アミノ酸と、前記B鎖におけるアミノ酸の側鎖官能基との間に存在する。
1つの好ましい実施形態によれば、共有結合Lは、直接結合である。
1つの好ましい実施形態によれば、共有結合Lは、A鎖のC末端アミノ酸でのアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基の側鎖と、B鎖におけるLys残基の側鎖アミノ官能基との間の直接結合である。
1つの好ましい実施形態によれば、2つのインスリン鎖は、それぞれのインスリン鎖を形成するアミノ酸の官能基を通して直接的に連結される。例えば、1つの特に好ましい実施形態によれば、A及びB鎖は、最も簡単な場合、インスリン鎖の1つの少なくとも1つのアミノ酸側鎖の官能基と、他のインスリン鎖の末端アミノ酸との間に創造される結合により連結される。一例として、1つの好ましい実施形態によれば、前記結合は、A鎖のC末端アミノ酸と、B鎖おけるアミノ酸の側鎖との間で直接的に形成される。
1つの非常に好ましい実施形態によれば、2つの鎖は、インスリンのA鎖のC末端アミノ酸として含まれるアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基の側鎖、及びインスリンのB鎖のC末端アミノ酸として含まれるLys残基の側鎖アミノ官能基を通して直接的に連結される。
本発明の別の実施形態によれば、2つのインスリン鎖は、個々のパーツX、Y、Zをそれ自体含むことができる基Lを通して連結される。この特定の実施形態のためには、基X、Y及びZは、インスリンの生来のA又はB鎖の一部を形成しない。
1つの好ましい実施形態によれば、基Lは、1又は2以上の天然又は非天然のアミノ酸、ペプチド(非天然のアミノ酸残基を含むことができる)、又は種々のペプチドモディファイア、例えば二酸、ジアミン、ポリ及びオリゴエチレングリコール、チア−アミノ酸、アミノチオール、等を含むことができる。成分X、Y及びZは、それらの配列において交換可能であり、そして任意には、反復される。
より特定には、リンカー基Lは、基X又は基Yの形で、少なくとも1つの「モディファイア(modifier)」を含む。さらに、リンカー基Lはさらに、1又は2以上の従来のアミノ酸/ペプチド残基(Z)を含むことができる。
本明細書において使用される場合、用語「モディファイア(modifier)」とは、ペプチドの生物学的及び生理化学的性質を修飾できる任意の基を意味する。
1つの特に好ましい実施形態によれば、前記共有結合Lは、
(i)少なくとも1つの基X;及び/又は
(ii)少なくとも1つの基Y;及び/又は
(iii)少なくとも1つの基Z、を含んで成る基であり;
ここで、
Xは、下記式1a又は1b:
[式中、d及びeは、それぞれ独立して、0〜10から選択された整数であり、そして*及び**は、それぞれの隣接する基への結合点を示す]
で表される基であり;
Yは、下記式:
[式中、*及び**は、それぞれの隣接する基への結合点を示し;
k、l、m、n、o、 p、 q、 r、及びsは、それぞれ独立して0〜18から選択された整数であり;そして
Eは、不在であるか、又はCH、O、S及びNR(ここで、Rは、H、アルキル又はアラルキルである)から選択される]
から選択された基であり;そして
Zは、天然又は非天然のアミノ酸である。
本明細書において使用される場合、用語「アルキル(alkyl)」とは、置換され得るか(モノ−、又はポリ−)、又は置換され得ない、飽和直鎖又は分岐アルキルの両基を包含する。好ましくは、アルキル基は、C1−20アルキル基、より好ましくはC1−15、さらにより好ましくはC1−12アルキル基、さらにより好ましくはC1−6アルキル基、より好ましくはC1−3アルキル基である。特に好ましいアルキル基は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル及びヘキシルを包含する。適切な置換基は、例えばOH、O−アルキル、ハロゲン、NH2、NH−アルキル、N−(アルキル)、CF、N0、CN、COO−アルキル、COOH、CONH、CO−NH−アルキル、CO−N(アルキル)、S0−アルキル、S0NH 及び S0−NH−アルキルから選択される1又は2以上の基を包含する。
本明細書において使用される場合、用語「アリール(aryl)」とは、置換され得るか(モノ−又はポリ−)又は置換され得ないC1−12芳香族基を言及する。典型的な例は、フェニル、ナフチル、等を包含する。適切な置換基は、例えばOH、O−アルキル、ハロゲン、NH2、NH−アルキル、N−(アルキル)、CF、N0、CN、COO−アルキル、COOH、CONH、CO−NH−アルキル、CO−N(アルキル)、S0−アルキル、S0NH 及び S0−NH−アルキルから選択される1又は2以上の基を包含する。
用語「アルキル(aralkyl)」とは、上記のような用語アルキル及びアリールと併用して使用される。
天然アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリンを包含する。
本明細書において使用される場合、用語「非天然のアミノ酸(non−natural amino acid)」又は「非天然アミノ酸(unnatural amino acid)」とは、α−二置換アミノ酸、N−アルキルアミノ酸、乳酸、天然アミノ酸のハロゲン化誘導体、例えばトリフルオロチロシン、p−Cl−フェニルアラニン、p−F−フェニルアラニン、p−Br−フェニルアラニン、p−フェニルアラニン、p−NO−フェニルアラニン、フェニルグリシン、サルコシン、ペニシラミン、D−2−メチルトリプトファン、ホスホセリン、ホスホスレオニン、ホスホチロシン、p−l−フェニルアラニン、L−アリルグリシン、β−アラニン、β−アスパラギン酸、β−シクロへキシルアラニン、シトルリン、ホモセリン、ホモシステイン、ピログルタミン酸、L−α−アミノ酪酸、L−γ−アミノ酪酸、L−α−アミノイソ酪酸、α−シクロヘキシルグリシン、ジアミノ酪酸、ジアミノピメリン酸、Ν-εジニトロフェニル−リジン、L−1−ナフチルアラニン、L−2−ナフチルアラニン、3−(2−ピリジル)−L−アラニン、3−(3−ピリジル)−L−アラニン、3−(4−ピリジル)−L−アラニン、Ν−ε−メチル−リジン、Ν、Ν−ε−ジメチル−リジン、Ν、Ν、Ν−ε−トリメチルリジン、3−メルカプトプロピオン酸、L−ε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、6−アミノヘキサン酸L−メチオニンスルホン、オルニチン、L−ノルロイシン、L−ノルバリン、p−ニトロ−L−フェニルアラニン、L−ヒドロキシプロリン、γ−グルタミン酸、γ−アミノ酪酸、L−チオプロリン、フェニルアラニン(Phe)のメチル誘導体、例えば4−メチル−Phe、ペンタメチル−Phe、L−Phe(4-アミノ)、L−Tyr(メチル)、L−Pheを(4−イソプロピル)、L−Tic(1、2、3、4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸)、L−ジアミノプロピオン酸及びL−Phe(4−ベンジル)を包含する。
好都合には、非天然アミノ酸の導入は、ペプチドの酵素安定性の上昇を導く。
本発明のインスリン類似体は、L又はD形でのアミノ酸を含むことができ、すなわち1又は2以上の残基、好ましくはすべての残基はL又はD形で存在することができる。1つの好ましい実施形態によれば、鎖間の結合は、ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖のC末端のアミノ酸と、ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖の位置29でのリシン残基の側鎖との間で形成される。
1つの好ましい実施形態によれば、リンカー基Lは、A鎖のC末端部分に存在する1つのアミノ二酸の側鎖カルボキシル基と、好ましくは限定的ではないが、B鎖のB29位に位置する二アミノ酸の側鎖との間に存在する(構造3を参照のこと)。本明細書において使用される場合、用語「C−末端部分(C−terminal part)」とは、可能なペプチド拡張を包含する、A鎖の最後の10個のアミノ酸を意味する。
リンカーは、単鎖インスリン類似体がグルコース摂取及びインスリン受容体結合効果を有するために必要な構造コンホメーションを、前記リンカーが提供するのにできるだけ長いものであり得る。
Lys(B29)側鎖でのリンカー基の組込みが特に好ましい。1つの非常に好ましい実施形態によれば、リンカーは親油性モディファイアを含むか、又は親油性及び親水性特性を兼ね備えているモディファイアを含む。
1つの好ましい実施形態によれば、A鎖は、A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜21を含む。
1つの好ましい実施形態によれば、A鎖は、A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜21から成る。
別の好ましい実施形態によれば、A鎖は、A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜20を含む。
別の好ましい実施形態によれば、A鎖は、A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜20から成る。
1つの好ましい実施形態によれば、B鎖は、A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜29を含む。
1つの好ましい実施形態によれば、B鎖は、A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜29から成る。
1つの好ましい実施形態によれば、インスリンのB鎖はさらに、そのC末端で20個までの追加の天然又は非天然のアミノ酸を含む。好ましくは、そのB鎖はさらに、そのC末端で1〜10個、又はより好ましくは、1〜5個の追加の天然又は非天然のアミノ酸を含む。1つの非常に好ましい実施形態によれば、B鎖はさらに、そのC末端で1,2又は3個の追加の天然又は非天然のアミノ酸を含む。さらにより好ましくは、B鎖はさらに、そのC末端で1,2又は3個の追加の天然アミノ酸を含む。
1つの好ましい実施形態によれば、単鎖インスリン類似体は、
(i)前記インスリンA鎖の位置7におけるシステムと、前記インスリンB鎖の位置7におけるシステインとの間の分子間ジスルフィド結合;
(ii)前記インスリンA鎖の位置20におけるシステインと、前記インスリンB鎖の位置19におけるシステインとの間の分子間ジスルフィド結合;
(iii)前記インスリンA鎖における位置6におけるシステインと、位置11におけるシステインとの間の分子内ジスルフィド結合の1又は2以上を含む。
1つの好ましい実施形態によれば、単鎖インスリン類似体は、上記(i)、(ii)及び(iii)の1つを含む。
別の好ましい実施形態によれば、単鎖インスリン類似体は、上記(i)、(ii)及び(iii)の2つを含む。
別の好ましい実施形態によれば、単鎖インスリン類似体は、上記(i)、(ii)及び(iii)を含む。
1つの好ましい実施形態によれば、単鎖インスリン類似体は、
下記式(I):
[式中、Lは、請求項1に定義された通りであり;
各Aaa1は独立して、天然又は非天然のアミノ酸であり;
fは、0〜20から選択された整数であり;
Rは、OH又はNHである]
のものである。
1つの好ましい実施形態によれば、RはOHであり、fは0,1,2又は3であり、そして各Aaa1は独立して、天然アミノ酸である。より好ましくは、天然アミノ酸は、Arg及びThrから選択される。
1つの好ましい実施形態によれば、Lは、下記群:
(i) −(X)a−(Y)b−(Z)c−
(ii) −(Y)b−(X)a−(Z)c−
(iii) −(Y)b−(Z)c−(X)a−
(iv) −(X)a−(X)c−(Y)b−
(v) −(Z)c−(X)a−(Y)b−
(vi) −(Z)c−(Y)b−(X)a−
から選択され、ここでa、b及びcは、それぞれ独立して、0〜5から選択された整数である。
1つの好ましい実施形態によれば、a、b及びcはそれぞれ独立して、0、1又は2である。
1つの好ましい実施形態によれば、Lは、−(X)a−(Y)b−(Z)c−
であり、ここでaは1であり、そしてb及びcは両者とも0である。
別の好ましい実施形態によれば、Lは、−(X)a−(Y)b−(Z)c−
であり、ここでa及びbは1であり、そしてcは0である。
別の好ましい実施形態によれば、Lは、−(X)a−(Y)b−(Z)c−
であり、ここでaは1であり、bは2であり、そしてcは0である。
別の好ましい実施形態によれば、Lは、−(X)a−(Y)b−(Z)c−
であり、ここでaは1であり、bは0であり、そしてcは2である。
別の好ましい実施形態によれば、Lは、−(X)a−(Y)b−(Z)c−
であり、ここでaは0であり、bは0であり、そしてcは1又は2である。
1つの好ましい実施形態によれば、Lは直接結合であり、すなわちa、b及びcはすべて0である。
1つの好ましい実施形態によれば、Xは、上記に定義されるような式1aの基である。
1つの好ましい実施形態によれば、Yは、上記に定義されるような式6の基である。
1つの好ましい実施形態によれば、Yは、下記式6a又は6b:
[式中、*及び**は、それぞれ隣接する基への結合点を示す]で表される基である。
1つの好ましい実施形態によれば、Yは、上記に定義されるような式18aの基である。
1つの好ましい実施形態によれば、Yは、下記式18a:
[式中、lは、1、2、3、4又は5であり、そして*及び**はそれぞれ隣接する基への接合点を示す]
で表される基である。
1つの好ましい実施形態によれば、単鎖インスリンは、下記式:
から選択される。
医薬組成物
本発明の1つの観点は、医薬的に許容できる希釈剤、賦形剤又は担体、又はその混合物と共に混合される本発明のインスリン類似体を含んで成る医薬組成物に関する。本発明の類似体(それらの医薬的に許容できる塩、エステル及び医薬的に許容できる溶媒和物を含む)は単独で投与され得るにもかかわらず、それらは一般的に、特にヒト治療のために、医薬担体、賦形剤又は希釈剤と組合して投与されるであろう。前記医薬組成物は、ヒト及び獣医学におけるヒト又は動物用途のためであっても良い。
本明細書に記載される種々の異なった形の医薬組成物のためのそのような適切な賦形剤の例は、"Handbook of Pharmaceutical Excipients, 2nd Edition, (1994), Edited by A Wade and PJ Wellerに見出され得る。
治療使用のための許容できる担体又は希釈剤は、医薬業界において良く知られており、そして例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co. (A. R. Gennaro edit. 1985)に記載されている。
適切な担体の例は、ラクトース、澱粉、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトール及び同様のものを包含する。適切な希釈剤の例は、エタノール、グリセロール及び水を包含する。
医薬担体、賦形剤又は希釈剤の選択は、意図される投与経路及び標準的薬務に関連して選択され得る。医薬組成物は、担体、賦形剤又は希釈剤として、又はその他に、任意の適切な結合剤、潤滑剤、懸濁化剤、コーティング剤、可溶化剤を含むことができる。
適切な結合剤の例は、澱粉、ゼラチン、天然糖、例えばグルコース、無水ラクトース、自由流動ラクトース、β−ラクトース、コーン甘味剤、天然及び合成ゴム、例えばアカシア、トラガカント又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース及びポリエチレングリコールを包含する。
適切な潤滑剤の例は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び同様のものを包含する。
保存剤、安定剤、色素及びさらに風味剤が、医薬組成物に提供され得る。保存剤の例は、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、及びp−ヒドロキシ安息香酸のエステルを包含する。酸化防止剤及び懸濁剤もまた使用され得る。
塩/エステル
本発明のインスリン類似体は、塩又はエステル、特に医薬的に許容できる塩又はエステルとして存在することができる。
本発明の類似体の医薬的に許容できる塩は、その適切な酸付加塩又はその塩基付加塩を包含する。適切な医薬塩の再考は、Berge et al, J Pharm Sci, 66, 1-19 (1977)に見出され得る。塩は、例えば強無機酸、例えば鉱酸、例えば硫酸、リン酸又はハロゲン化水素酸により;強有機カルボン酸、例えば置換されないか又は置換される(例えば、ハロゲンにより)、1〜4個の炭素原子のカルカンカルボン酸、例えば酢酸により;飽和又は不飽和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸又はテレフタル酸;ヒドロキシカルボン酸、例えばアスコルビン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸により;アミノ酸、例えばアスパラギン酸又はグルタミン酸により;安息香酸により;又は有機スルホン酸、例えば置換されていないか、又は置換される(例えば、ハロゲンにより)、(C−C)−アルキル−又はアリール−スルホン酸、例えばメタン−又はp−トルエンスルホン酸により形成される。
エステルは、エステル化される官能基に依存して、有機酸又はアルコール/水酸化物の何れかを用いて形成される。有機酸は、カルボン酸、例えば置換されていないか、又は置換された(例えば、ハロゲンにより)、1〜12個の炭素原子のアルカンカルボン酸;飽和又は不飽和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸又はテレフタル酸;ヒドロキシカルボン酸、例えばアスコルビン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、又はクエン酸;アミノ酸、例えばアスパラギン酸又はグルタミン酸;安息香酸;又は有機スルホン酸、例えば置換されていないか又は置換された(例えば、ハロゲンにより)(C−C)−アルキル−又はアリール−スルホン酸、例えばメタン−又はp−トルエンスルホン酸である。適切な水酸化物は、無機水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムを包含する。アルコールは、置換されていないか又は置換され得る(例えば、ハロゲンにより)、1〜12個の炭素原子のアルカンアルコールを包含する。
鏡像異性体/互変異性体
前に論じられた本発明のすべての側面によれば、本発明は、適切な場合、本発明の類似体のすべての鏡像異性体及び互変異性体を包含する。当業者は、光学性質(1又は2以上のキラル炭素原子)又は互変異性特性を有する化合物を認識するであろう。その対応する鏡像異性体及び/又は互変異性体は、当業界において知られている方法により単離され得る/調製され得る。
立体及び幾何異性体
本発明の類似体のいくつかは、立体異性体及び/又は幾何異性体として存在することができ、例えばそれらは1又は2以上の非対称及び/又は幾何学的中心を有することができ、そして結果的に、複数の立体異性体及び/又は幾何学的形で存在することができる。本発明は、それらの類似体の個々の立体異性体及び幾何異性体、及びそれらの混合物のすべての使用を意図する。本請求項に使用される用語は、それらの形が適切な機能的活性(必ずしも同じ程度ではないが)を保持する限り、それらの形を包含する。
本発明はまた、本発明の類似体又は医薬的に許容できるその塩のすべての適切な同位体変形を包含する。同位体変形は、少なくとも1つの原子が、同じ原子番号を有するが、しかし通常自然界に見られる原子質量とは異なる原子質量を有する原子により置換されたものとして定義される。剤及びその医薬的に許容できる塩中に組込まれ得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、弗素及び塩素の同位体、例えばH、H、13C、 14 C、 15N、 17O、 180、 31 P、 32P、 35S、 18F 及び 36Clを包含する。特定の同位体変形、例えば放射性同位体、例えばH又は14Cが組込まれているそれらは、薬剤及び/又は基質組織分布研究において有用である。トリチウム化された、すなわちH、及び炭素−14、すなわち14C同位体が、調製及び検出の容易さのために、特に好ましい。さらに、同位体による置換、例えば重水素、すなわちHは、より高い代謝安定性に起因する特定の治療上の利点、例えば高められたインビボ半減期又は低められた必要用量を提供することができ、そして従って、いくつかの状況において好ましい。本発明の類似体及びその医薬的に許容できる塩の同位体変形は一般的に、適切な試薬の適切な同位体変形を用いて、従来の手順により調製され得る。
溶媒和物
本発明はまた、本発明の類似体の溶媒和物形も包含する。本明細書に使用される用語は、それらの形を包含する。
多形体
本発明はさらに、それらの種々の結晶形、多形体及び含水(無水)形での本発明の類似体に関する。化合物が、そのような化合物の合成調製に使用される溶媒からの精製及び/又は単離方法をわずかに変更することにより、そのような形のいずれかで単離され得ることは、医薬業界内で十分に確立されている。
プロドラッグ
本発明はさらに、プロドラッグ形での本発明の類似体を包含する。そのようなプロドラッグは、一般的に、本発明の類似体であり、ここで1又は2以上の適切な基が修飾されており、結果的に、この修飾が、ヒト又は哺乳類対象への投与に基いて復帰され得る。そのような復帰は通常、インビボで復帰を実施するために、第2の剤がそのようなプロドラッグと共に投与され得るが、そのような対象に天然において存在する酵素により実施される。そのような修飾の例は、エステル(例えば、上記に記載されるそれらの何れか)を包含し、ここで復帰はエステラーゼ、等により行われ得る。他のそのようなシステムは、当業者に良く知られている。
投与
本発明の医薬組成物は、経口、直腸、膣内、非経口、筋肉内、腹腔内、動脈内、髄腔内、気管支内、皮下、皮内、静脈内、鼻腔、口腔又は舌下投与経路に適合され得る。
経口投与のためには、圧縮錠剤は、用量当たり1〜250mg及びより好ましくは、10〜100mgの活性成分を含む。
他の投与形は、静脈内、動脈内、髄腔内、皮下、皮内、腹腔内又は筋肉内注入され得、そして無菌又は滅菌可能な溶液から調製される溶液又はエマルジョンを含む。本発明の医薬組成物はまた、坐剤、ペッサリー、懸濁液、エマルション、ローション、軟膏、クリーム、ゲル、スプレー、溶液又は散布剤の形ででも存在することができる。
経皮投与の他の手段は、皮膚パッチの使用によるものである。例えば、活性成分は、ポリエチレンクリコール又は液体パラフィンの水性エマルジョンから成るクリーム中に導入され得る。活性成分はまた、必要とされるような安定剤及び保存剤と一緒に、白蝋又は白色軟パラフィンから成る軟膏中に、1〜10重量%の濃度で組込まれ得る。
注入可能形は、用量当たり、10〜1000mg、好ましくは1〜250mgの活性成分を含むことができる。
組成物は、単位剤形で、すなわち単位用量、又は単位用量の複数又はサブユニットを含む別々の部分の形で製剤化され得る。
投与量
当業者は、過度の実験なしに、対象に投与する本発明の組成物の1つの適切な用量を容易に決定することができる。典型的には、医師は、個々の患者に最も適した実際の投与量を決定し、そしてそれは、使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性及び作用の長さ、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与の様式及び時間、排泄速度、薬剤の組合せ、特定状態の重症度及び治療を受ける個人を包含する種々の要因に存在するであろう。本明細書に開示される投与量は、平均的な場合の例である。もちろん、より高いか又は低い投与量範囲が有益であり、そしてそれは本発明の範囲内である個々の事例が存在する。
必要に応じて、剤は、0.01〜30mg/kg体重、例えば0.1〜10mg/kg、より好まくは0.1〜1mg/kg体重の用量で投与され得る。
典型的な実施形態によれば、1日当たり10〜150mgの1又は2以上の用量が、患者に投与されるであろう。
治療的使用
本発明の別の側面は、薬剤として使用のための上記単鎖インスリン類似体に関する。
本発明の別の側面は、糖尿病の治療又は予防、又は高血糖症の治療又は予防への使用のための上記単鎖インスリン類似体に関する。
本発明の別の側面は、糖尿病の治療又は予防、又は高血糖症の治療又は予防への使用のための薬剤の調製への上記単鎖インスリン類似体の使用にも関する。
本明細書において使用される場合、用語「薬物の調製(preparation of a medicament)」とは、さらなる治療剤のためのスクリーニングプログラム、又はそのような薬剤の製造の何れかの階段へのその使用の他に、薬剤としての本発明の類似体の直接的使用を包含する。
本発明の別の側面は、治療的有効量の上記単鎖インスリン類似体の投与を包含する、その必要な対象における糖尿病を治療し、又は高血糖症を治療し、又は予防するための方法に関する。
本発明はさらに、次の非制限的例により記載される。
略語
Boc t−ブチルオキシカルボニル
CTC 塩化クロロトリチル
NMP N−メチルピロリドン
DCM ジクロロメタン
TFA トリフルオロ酢酸
RE 回転蒸発器
DEE ジエチルエーテル
DIC N、N'−ジイソプロピルカルボジイミド
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HOSu N−ヒドロキシスクシンイミド
DMF ジメチルホルムアミド
EDAC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
RT 室温
DTT ジチオスレイトール
DMSO ジメチルスルホキシド
MMT モノメトキシトリチル
Trt トリチル
DIPEA N、N−ジイソプロピルエチルアミン
Fmoc フルオレニルメチルオキシカルボニル
MeOH メタノール
AcOH 酢酸
TFE トリフルオロエチルアルコール
Dde N−(1 − (4,4−ジメチル‐2,6−ジオキソ シクロヘキシリデン)エチル)
実施例1
構造10の単鎖インスリンの合成
(A)構造6の部分的に保護された及びカルボキシル基活性化されたインスリンGly(A21)−鎖の合成
3.0g(1.0mモル)のH−Gly−O−CTC樹脂(市販のCBL−Patrasの製品)を、アミノ酸の活性化のためにFmoc−アミノ酸(CBL−Patrasの製品)及びDIC/HOBtを用いて、樹脂−結合の保護されたGly(A21)−鎖に伸長し、但しBoc−Gly−OHを用いて導入されたGly(A1)樹脂を除く。次に、樹脂をNMPにより4度、DCMにより6度、洗浄し、そして次に、保護されたペプチドを樹脂から切断し、そして20.0mモルのヨウ素を含むDCM中、1%−TFAにより8度、洗浄することにより、同時に酸化した。1%TFA洗浄液からの濾液を、3%Na溶液中に滴下し、DCM層をNa溶液及び水により洗浄し、REにおいて濃縮し、そして次に、保護されたペプチドをDEEの添加により沈殿し、DEEにより洗浄し、そして真空下で一定の重量に乾燥した。収量=3.04g(90.0%)。
(B)構造8のLys29で選択的に脱保護されたB(Arg31)、B(Arg32)ヒトインスリンB鎖での固相合成
4.0g(1.0mモル)のH−Arg(Pbf)−O−CTC樹脂(市販のCBL−Patrasの製品)を、アミノ酸の活性化のためにFmoc−アミノ酸及びDIC/HOBtを用いて、樹脂−結合の保護されたArg(B31)、 Arg(B32)−鎖に伸長し、但しBoc−Phe−OHを用いて導入されたPhe(B1)樹脂を除く。次に、樹脂をNMPにより4度、DCMにより6度、洗浄し、そして次に、保護されたペプチドを樹脂から、DCM中、1%−TFEによる8度の洗浄により切断した。1%TFA洗浄液からの濾液を、1%−ピリジンの水溶液中に滴下し、DCM層を水により洗浄し、REにおいて濃縮し、そして次に、保護されたペプチドをDEEの添加により沈殿し、DEEにより洗浄し、そして真空下で一定の重量に乾燥した。収量=5.61g(90.2%)。
(C)溶液中での縮合−単鎖インスリンNr.10の合成
10.0mlのDMF中、427.1mg(0.1mモル)の保護されたA鎖Nr.6の溶液に、0.12g(0.1mモル)のHOSu及び0.17g(0.1mモル)のEDACを添加し、そしてその混合物をRTで20分間、攪拌した。次に、621.9(0.1mモル)のB鎖で選択的に脱保護されたインスリンB鎖Nr.8を添加し、そして得られる混合物を、RTでさらに6時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、100mlの氷冷却水に滴下し、そして得られる固形物を濾過し、水により洗浄し、そして真空下で乾燥した。次に、固形物を、30mlの0℃で予備冷却されたTFA/DTT/水(94;3:3)の混合物に溶解し、そして1時間、攪拌し、そして次に、その混合物をRTに暖め、そしてRTでさらに3時間、攪拌した。次に、その混合物を、RE上で真空下で約5mlに濃縮し、そして100mlの氷冷却DEEを添加した。沈殿された固形物を濾過し、そしてDEEにより洗浄し、そして真空下で一定重量に乾燥した。次に、粗リンスリンを、pH=7.8でのNaHPO溶液中、20%DMSOに溶解し、そしてRTでさらに48時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、酸性化し、そしてC18 Chromasilカラムに負荷し、そしてHPLCにより精製した。主生成物を含んだ画分を集め、そして凍結乾燥した。収量:62.3mgの純ペプチド(10.7%)。
実施例2
構造15を有する単鎖インスリンの合成
(A)構造11の保護され、カルボキシル基活性化され、そして酸化されたAsp21インスリンA鎖の合成
4.0g(1.0mモル)のH−Asp(CTC樹脂)−OBu(市販のCBL−Patrasの製品)を、アミノ酸の活性化のためにFmoc−アミノ酸(CBL−Patrasの製品)及びDIC/HOBtを用いて、樹脂−結合の保護されたAsp(A21)−鎖に伸長し、但しBoc−Gly−OHを用いて導入されたGly(A1)樹脂を除く。次に、樹脂をNMPにより4度、DCMにより6度、洗浄し、そして次に、保護されたペプチドを樹脂から切断し、そして20.0mモルのヨウ素を含むDCM中、1%−TFAにより8度、洗浄することにより、同時に酸化した。1%TFA洗浄液からの濾液を、3%Na溶液中に滴下し、DCM層をNa溶液及び水により洗浄し、RE下で濃縮し、そして次に、保護されたペプチドをDEEの添加により沈殿し、DEEにより洗浄し、そして真空下で一定の重量に乾燥した。収量=2.97g(87.5%)。
(B)構造12のLys29で選択的に側鎖脱保護されたdes−Thr30ヒトインスリンの合成
3.2g(1.0mモル)のH−Lys(MMT樹脂)−OTrt(DCM中でのFmoc−Lys−OHと、MMt−塩化物樹脂及びDIPEAとの反応、Trt−塩化物により得られた樹脂結合Fmoc−Lys−OHの続くエステル化により生成された)を、アミノ酸の活性化のためにFmoc−アミノ酸(Patrasの製品)及びDIC/HOBtを用いて、樹脂−結合の保護されたdesThr(B30)ヒトインスリンB−鎖に伸長し、但しBoc−Phe−OHを用いて導入されたPhe(B1)樹脂を除く。次に、樹脂をNMPにより4度、DCMにより6度、洗浄し、そして次に、保護されたペプチドを樹脂から、DCM中、1%−TFEによる8度の洗浄により切断した。1%TFA洗浄液からの濾液を、1%−ピリジンの水溶液中に滴下し、DCM層を水により洗浄し、REにおいて濃縮し、そして次に、保護されたペプチドをDEEの添加により沈殿し、DEEにより洗浄し、そして真空下で一定の重量に乾燥した。収量=4.93g(94.1%)。
(C)溶液化での部分的に保護されたインスリン鎖A及びBの縮合
10.0mlのDMF中、339.6mg(0.1mモル)の保護されたA鎖Nr.11の溶液に、0.12g(0.1mモル)のHOSu及び0.17g(0.1mモル)のEDACを添加し、そしてその混合物をRTで20分間、攪拌した。次に、524.5(0.1mモル)のB鎖で選択的に脱保護されたインスリンB鎖Nr.12を添加し、そして得られる混合物を、RTでさらに6時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、100mlの氷冷却水に滴下し、そして得られる固形物を濾過し、水により洗浄し、そして真空下で乾燥した。次に、固形物を、30mlの0℃で予備冷却されたTFA/DTT/水(94;3:3)の混合物に溶解し、そして1時間、攪拌し、そして次に、その混合物をRTに暖め、そしてRTでさらに3時間、攪拌した。次に、その混合物を、RE上で真空下で約5mlに濃縮し、そして100mlの氷冷却DEEを添加した。沈殿された固形物を濾過し、そしてDEEにより洗浄し、そして真空下で一定重量に乾燥した。次に、粗リンスリンを、pH=7.8でのNaHPO溶液中、20%DMSOに溶解し、そしてRTでさらに48時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、酸性化し、そしてC18 Chromasilカラムに負荷し、そしてHPLCにより精製した。主生成物を含んだ画分を集め、そして凍結乾燥した。収量:78.9mgの純ペプチド(14.5%)。
実施例3
構造19を有する単鎖リンスリンの合成
(A)構造17を有する保護インスリン鎖Aの合成
Fmoc−システアミン及び6−ブロモヘキサンから、当業界において良く知られている手順により得られた6−Fmoc−アミノ(エチルチオ)ヘキサン酸4.13g(10.0mモル)を、200mlのDCMに溶解し、そして次に20.0g(1.6mモル/g)のCTC−塩化物樹脂及び7.75g(60mモル)のDIPEAを添加し、そしてその混合物をRTで2時間、振盪した。次に、10.0mlのMeOHを添加し、そしてその混合物を、さらに1時間、振盪した。樹脂を濾過し、そしてDCM/DIPEA/MeOHにより3度、DCMにより6度、洗浄した。次に得られる樹脂結合アミノ酸を、その樹脂結合の保護ペプチド16へのFmoc−アミノ酸及びそれらの活性化のためのDIC/HOBtの連続的カップリングにより伸長した。次に、樹脂16を、NMPにより4度及びDCMにより6度、洗浄し、そして保護ペプチドを、樹脂から切断し、そして200.0mモルのヨウ素を含むDCM中、1%−TFAにより8度、洗浄することにより、同時に酸化した。1%TFA洗浄液からの濾過を、1%−ピリジンの水溶液中に滴下し、DCM層を水により洗浄し、RE下で濃縮し、そして次に、保護ペプチドを、DEEの添加により濾過し、DEEにより洗浄し、そして真空下で一定重量に乾燥した。収量=34.7g(90.8%)
(B)構造12のdes Thr(B30)インスリンの部分的に保護された鎖Bと、構造17の部分的に保護され、そして修飾されたインスリン鎖Aとの溶液における縮合
10.0mlのDMF中、382.3mg(0.1mモル)の保護されたA鎖Nr.17の溶液に、0.12g(0.1mモル)のHOSu及び0.17g(0.1mモル)のEDACを添加し、そしてその混合物をRTで20分間、攪拌した。次に、524.5(0.1mモル)のLys(B29)の側鎖で選択的に脱保護されたdes(B30)インスリンB鎖Nr.12を添加し、そして得られる混合物を、RTでさらに6時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、100mlの氷冷却水に滴下し、そして得られる固形物を濾過し、水により洗浄し、そして真空下で乾燥した。次に、固形物を、30mlの0℃で予備冷却されたTFA/DTT/水(94;3:3)の混合物に溶解し、そして1時間、攪拌し、そして次に、その混合物をRTに暖め、そしてRTでさらに3時間、攪拌した。次に、その混合物を、RE上で真空下で約5mlに濃縮し、そして100mlの氷冷却DEEを添加した。沈殿された固形物を濾過し、そしてDEEにより洗浄し、そして真空下で一定重量に乾燥した。次に、粗リンスリンを、pH=7.8でのNaHPO溶液中、20%DMSOに溶解し、そしてRTでさらに48時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、酸性化し、そしてC18 Chromasilカラムに負荷し、そしてHPLCにより精製した。主生成物を含んだ画分を集め、そして凍結乾燥した。収量:127.4mgの純ペプチド(22.8%)。
実施例4
構造23の単鎖インスリンの合成
インスリン鎖がGlu(A21)及びLys(B29)の側鎖及びオリゴエチレングリコールモディファイアを通して連結されている、側鎖インスリンGlu(A21)、des Thr(B30)の固相合成
合成を、4−メチル−ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)樹脂上でのB鎖の固相合成により開始した。合成の完結の後、側鎖Lys(B29)Mmt機能を、RTで3時間、DCM/TFE/AcOH(7:2:1)による樹脂の処理により除去し、構造21の部分的に保護された樹脂結合ペプチドを提供した。次に、Lys側鎖上に、2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)酢酸の2つの基を、その対応するFmoc誘導体を用いて、続いてFmoc−Glu−OtBuによるカップリングにより導入した。Glu(A21)のNa−官能基上に、A鎖の残りを、Fmoc−アミノ酸を用いてアセンブルした。合成の完結の後、樹脂結合ペプチドを、ジスルフィド結合を構築するために、DCM/TFE(9:1)中、1%Iにより処理した。次に、樹脂を、DCMにより洗浄し、そしてTFA/DTT/HO(94:3:3)により0℃で15分間、処理し、そして濾過した。次に、樹脂をTFA溶液により3度、洗浄し、そして組合わされた濾液を、0℃で、さらに3時間、放置した。濾液をRE上で濃縮し、そして残る油状物を、氷冷却DEEに滴下した。沈殿された物質を濾過し、DEEにより洗浄し、そして真空下で乾燥した。次に、粗リンスリンを、pH=7.8でのNaHPO溶液中、20%DMSOに溶解し、そしてRTでさらに48時間、攪拌した。次に、得られる溶液を、酸性化し、そしてC18 Chromasilカラムに負荷し、そしてHPLCにより精製した。主生成物23を含んだ画分を集め、そして凍結乾燥した。収量:82.4mgの純ペプチド(14.29%)。
実施例5
2−クロロトリチル樹脂上での構造24の単鎖インスリンの合成
合成を、1.00mモルのH−Thr(tBu)−O−CTC樹脂から開始し、そして実施例3に記載の通りに実施し、但しLys(B29)の導入のために、Fmox−Lys(Mmt)−OHの代わりに、Fmoc−Lys(Dde)−OHを使用し、そしてDdeの選択的除去を、NMP中、2%ヒドラジンにより、通常通りに実施した。収量:94.3mg(15.4%)。
本発明の記載される側面の種々の修飾及び変更は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本発明は特定の好ましい実施形態に関して記載されて来たが、請求される本発明は不当にそのような特定の実施形態に限定されるべきではないことが理解されるべきである。実際、関連分野の当業者に明らかである本発明を実施するための記載される様式の種々の修飾は、以下の請求の範囲内にあることが意図される。

Claims (27)

  1. (A)ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖;
    (B)ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖;
    (C)前記A鎖とB鎖との間の1又は2以上のジスルフィド結合;及び
    (D)前記A鎖におけるアミノ酸の官能基と、前記B鎖におけるアミノ酸の官能基との間の追加の共有結合L(前記官能基の少なくとも1つは、アミノ酸側鎖官能基である)、を含んで成る単鎖インスリン類似体。
  2. 前記追加の共有結合Lが、前記A鎖におけるアミノ酸の官能基と、前記B鎖におけるアミノ酸の側鎖官能基との間に存在する、請求項1に記載の単鎖インスリン類似体。
  3. 前記追加の共有結合Lが、前記A鎖のC末端アミノ酸と、前記B鎖におけるアミノ酸の側鎖官能基との間に存在する、請求項1又は2に記載の単鎖インスリン類似体。
  4. 前記追加の共有結合Lが、直鎖結合である、請求項1〜3の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  5. 前記追加の共有結合Lが、前記A鎖のC末端アミノ酸でのアスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基の側鎖と、前記B鎖におけるLys残基の側鎖アミノ官能基との間の直接結合である、請求項4に記載の単鎖インスリン類似体。
  6. 前記追加の共有結合Lが、
    (i)少なくとも1つの基X;及び/又は
    (ii)少なくとも1つの基Y;及び/又は
    (iii)少なくとも1つの基Z、を
    含んで成る基であり;
    ここで、Xは、下記式1a又は1b:
    [式中、d及びeは、それぞれ独立して、0〜10から選択された整数であり、そして*及び**は、それぞれの隣接する基への結合点を示す]
    で表される基であり;
    Yは、下記式:
    [式中、
    *及び**は、それぞれの隣接する基への結合点を示し;
    k、l、m、n、o、 p、 q、 r、及びsは、それぞれ独立して0〜18から選択された整数であり;そして
    Eは、不在であるか、又はCH、O、S及びNR(ここで、Rは、H、アルキル又はアラルキルである)から選択される]
    から選択された基であり;そして
    Zは、天然又は非天然のアミノ酸である、請求項1〜5の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  7. 前記Lが、ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のB鎖の位置29におけるリシン残基の側鎖と、ヒト又は動物インスリン、又はその類似体又は誘導体のA鎖のカルボキシル末端アミノ酸とを連結する、請求項1〜6の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  8. 前記A鎖が、前記A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜21又は1〜20を含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  9. 前記B鎖が、前記A鎖のN末端から数えて、ヒトインスリンのアミノ酸1〜29を含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  10. 前記インスリンのB鎖が、前記C末端で20個までの追加の天然又は非天然のアミノ酸を含む、請求項9に記載の単鎖インスリン類似体。
  11. (i)前記インスリンA鎖の位置7におけるシステムと、前記インスリンB鎖の位置7におけるシステインとの間の分子間ジスルフィド結合;
    (ii)前記インスリンA鎖の位置20におけるシステインと、前記インスリンB鎖の位置19におけるシステインとの間の分子間ジスルフィド結合;
    (iii)前記インスリンA鎖における位置6におけるシステインと、位置11におけるシステインとの間の分子内ジスルフィド結合の1又は2以上を含む、請求項1〜10の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  12. 下記式(I):
    [式中、
    Lは、請求項1に定義された通りであり;
    各Aaa1は独立して、天然又は非天然のアミノ酸であり;
    fは、0〜20から選択された整数であり;
    Rは、OH又はNHである]
    のものである、請求項1〜11の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  13. RがOHであり、fが0、1、2又は3であり、そして各Aaa1が、独立して、天然のアミノ酸、より好ましくは、Arg及びThrから選択されたアミノ酸である、請求項12に記載の単鎖インスリン類似体。
  14. Lが、下記群:
    (i) −(X)a−(Y)b−(Z)c−
    (ii) −(Y)b−(X)a−(Z)c−
    (iii) −(Y)b−(Z)c−(X)a−
    (iv) −(X)a−(X)c−(Y)b−
    (v) −(Z)c−(X)a−(Y)b−
    (vi) −(Z)c−(Y)b−(X)a−
    から選択され、ここでa、b及びcは、それぞれ独立して、0〜5から選択された整数である、請求項1〜13の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  15. a、 b及びcがそれぞれ独立して、0、1又は2である、請求項14に記載の単鎖インスリン類似体。
  16. Lが、
    (i) −(X)a−(Y)b−(Z)c−(ここで、aは1であり、そしてb及びcは両者とも0である);
    (ii) −(X)a−(Y)b−(Z)c−(ここで、a及びbは1であり、そしてcは0である);
    (iii) −(X)a−(Y)b−(Z)c−(ここで、aは1であり、bは2であり、そしてcは0である);
    (iv) −(X)a−(Y)b−(Z)c−(ここで、aは1であり、bは0であり、そしてcは2である);及び
    (v) −(X)a−(Y)b−(Z)c−(ここで、aは0であり、bは0であり、そしてcは1である)、
    から選択される、請求項14又は15に記載の単鎖インスリン類似体。
  17. Xが、式1aの基である、請求項6に記載の単鎖インスリン類似体。
  18. Yが、請求項6に定義されるような式6の基である、請求項6に記載の単鎖インスリン類似体。
  19. Yが、下記式6a又は6b:
    [式中、*及び**は、それぞれ隣接する基への結合点を示す]
    で表される基である、請求項18に記載の単鎖インスリン類似体。
  20. Yが、請求項6に定義されるような式18の基である、請求項1〜17の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  21. Yが、下記式18a:
    [式中、lは、1、2、3、4又は5であり、そして*及び**はそれぞれ隣接する基への接合点を示す]
    で表される基である、請求項20に記載の単鎖インスリン類似体。
  22. 下記式:
    [式中、insulin A-chain=インスリンA−鎖;insulin B-chain=インスリンB−鎖]
    から選択される、請求項1に記載の単鎖インスリン類似体。
  23. 請求項1〜22の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体、及び医薬的に許容できる希釈剤、賦形剤又は担体を含んで成る医薬組成物。
  24. 薬剤としての使用のための、請求項1〜22の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  25. 糖尿病の治療又は予防への使用のための、又は高血糖症の治療又は予防への使用のための、請求項1〜22の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体。
  26. 糖尿病の治療のための、又は高血糖症の治療又は予防のための薬剤の調製への、請求項1〜22の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体の使用。
  27. 治療的有効量の請求項1〜22の何れか1項に記載の単鎖インスリン類似体を投与することを含んで成る、その必要な対象における糖尿病を治療するか、又は高血糖症を治療するか又は予防するための方法。
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