JP2017500537A - 癌の病期を決定するためにspect/ct分析を使用する方法 - Google Patents

癌の病期を決定するためにspect/ct分析を使用する方法 Download PDF

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Abstract

前立腺腫瘍が疑われる被験体を評価する方法は、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体であって、前立腺腫瘍の表面で発現されたものを含む前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合するガンマ線放射遷移金属錯体の有効量を、被験体に投与する工程と、腫瘍性病変が疑われた前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像を取得するために、核医学断層撮像技術を被験体に施す工程と、前記前立腺組織の少なくとも一部による、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して、評価する工程と、前記前立腺組織の少なくとも一部による取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値以上であるかを決定する工程と、を含む方法。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2013年10月18日に出願された米国仮特許出願番号第61/892,931号、2014年1月27日に出願された第61/932,212号、2014年1月28日に出願された第61/932,686号、2014年3月17日に出願された第61/954,183号、2014年3月18日に出願された第61/955,095号、2014年6月4日に出願された第62/007,747号、2014年10月16日に出願された第62/064,962号の利益を主張するものであって、ありとあらゆる目的のためにこの内容を全て本明細書に参照として組み込む。
(発明の分野)
本技術は、一般的に、癌性組織を、正常組織又は良性前立腺組織と区別するための、前立腺癌(PCa)組織の撮像に関連する。具体的には、本発明の技術は、前立腺内で臨床的に有意な疾患を、サイレント又は無痛性疾患と区別するために、前立腺癌腫瘍の表面で過剰発現された前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する、放射性標識化合物の取り込みの、対照組織による同一化合物の取り込みに対する比を決定することに依存する。従って、本技術によれば、化合物は、原発性前立腺癌腫瘍及び転移性前立腺癌腫瘍の検出を可能にする。
放射性医薬品は、それらの成分の放射性核種の物理的特性によって、診断剤又は治療剤として使用することができる。従って、それらの有用性は、それ自体が任意の薬理作用に基づくものではない。このクラスのほとんどの臨床薬物は、その配位リガンドの物理的、代謝的又は生化学的特性のために、静脈内注射後に特定の器官に局在するγ線放出核種を組み込む診断剤である。得られた画像は、器官の構造又は機能を反映することができる。これらの画像は、放射性分子によって放出される電離放射線の分布を検出するガンマカメラを用いて得られる。
放射性撮像では、放射性標識は、ガンマ線検出カメラを用いて撮像することができる(多くの場合、この工程はガンマシンチグラフィーと呼ばれる)ガンマ線放出放射性核種である。撮像された部位は、放射性追跡子が疾患部位に局在するように選択されるか(正のコントラストと呼ばれる)、又は代わりに放射性追跡子が具体的にこのような疾患部位に局在化しないように選択される(負のコントラストと呼ばれる)ため、検出可能である。
腫瘍は、それらの悪性表現型に関連付けられた固有のタンパク質を発現することができるか、又は正常構成タンパク質を、正常細胞よりも多く過剰発現することができると知られている。腫瘍細胞の表面上の異なるタンパク質が発現すると、このような腫瘍タンパク質における表現型識別及び生化学的組成を調べることにより、疾患を診断し、特定するための機会を提供する。放射性分子は、選択的に、特異的腫瘍細胞表面タンパク質に結合されたものであって、腫瘍関連タンパク質の存在及び量を検出するための非侵襲的撮像技術の使用を可能にして、疾患診断及び進行程度に関連する重要な情報を提供する。また、放射性医薬品は、疾患を撮像するために使用するだけでなく、また、罹患組織に治療用放射性核種を送達するために使用されることができる。腫瘍上でのペプチド受容体及び他のリガンド受容体の発現によって、非侵襲的撮像だけでなく、標的放射線療法に活用するための、それらを魅力的な標的とする。
前立腺癌(PCa)を撮像する上で重要な課題は、前立腺内で、臨床的に有意な疾患を、サイレント又は無痛疾患から区別するだけでなく、転移性及び再発疾患を識別することである。前立腺内のPCa病変の撮像は、コンピュータ断層撮像(CT)又は磁気共鳴撮像(MRI)技術を用いて挑戦されている。タンパク質前立腺特異的膜抗原(PSMA)は、癌細胞内でアップレギュレートされる。従って、PSMA標的放射性追跡子は、前立腺癌を保有する被験体における前立腺癌を診断し、疾患の進行の程度を評価するための理想的な造影剤である。
種々の放射性核種は、放射性撮像のために有用であると知られていて、Ga−67、Tc−99m、In−111、I−123、及びI−131を含む。場合によって医療用撮像のための最も広く使用される放射性同位元素は、Tc−99mである。その140keVのガンマ光子は、広く利用可能なガンマカメラでの使用に最適である。これは、短い(6時間)の半減期を有していて、患者線量測定を考慮した場合、望ましい。最後に、Tc−99mは、商業的に製造された99Mo/Tc−99m生成システムを通じて、比較的低コストで容易に入手可能である。
一態様では、Tc−99m標識PSMA標的放射線造影剤は、前立腺癌患者における癌性組織を、正常又は良性組織と区別するために及び疾患の進行を評価するために提供される。別の態様では、前立腺腫瘍を保有すると疑われたヒト被験体を評価する方法が提供される。そのような方法によれば、前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合された、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量を、被験体に投与するものであって、前立腺腫瘍の表面で発現されるPSMAを含む。投与後、被験体は、核医学断層撮像技術を使用して撮像される。腫瘍病変を有する前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像が得られる。これらの画像から、前立腺組織の少なくとも一部による、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して、評価する。この方法によれば、評価は、前記前立腺組織の少なくとも一部による取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値未満であるか、又は所定の閾値以上であるかを決定することによって行われる。
一実施形態では、所定の閾値は、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、又は7.0であり、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される。一実施形態では、所定の閾値は、5.9である。この方法はまた、前立腺腫瘍を保有する被験体の評価を非侵襲的に行うようにする。標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の投与後の被験体の撮像は、ガンマ線を検出するのに適した任意の核医学断層撮像技術を用いて施すことができる。例示的な撮像技術としては、制限なく、二次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)及び従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)が挙げられる。
取り込みのレベルの比を決定するために使用される対照組織は、任意の正常組織、例えば、正常骨盤筋組織、又は前立腺組織の非腫瘍部分であることがある。上記のように、この方法は、その比が、5.9以上であると決定された場合、被験体が前立腺癌を有するかどうかを評価するために、及び被験体が積極的監視又は経過観察を必要とするか、又は手術、例えば前立腺全摘出術、冷凍手術、放射線治療、ホルモン(アンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を必要とするかどうかを評価するために、必要な情報を医師に提供する。語句「積極的監視」及び語句「経過観察」は、当該技術分野において認識された用語である。例えば、その全体が本明細書に参照により組み込まれた、米国癌協会(2012)レビューを参照する。
本方法の1つの態様において、その比が5.9未満であると決定された場合、被験体は、前立腺全摘出術、冷凍手術、放射線療法、ホルモン(又はアンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を行わないように選択されることがある。他の実施形態によれば、その比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体は、積極的監視モニタリングを受ける。このような状況下では、ヒト被験体は、本明細書に記載されたPSMA標的放射線造影剤を使用して定期的に再評価される。
別の実施形態によれば、その比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体は、経過観察される。このような状況下では、ヒト被験体の症状がモニタリングされる。
本方法は、前立腺組織以外の組織での腫瘍病変を検出するために使用され得る。一実施形態によれば、使用される放射線造影剤は、式(1)の化合物である。式(1)で表される化合物は、放射性核種キレート基がリンカーを通じて結合したグルタミン酸−尿素−グルタミン酸の二量体である。撮像に使用される遷移金属放射性核種は、テクネチウム−99mである。
この方法によれば、その比が、5.9以上であると決定された場合、ヒト被験体は、前立腺癌腫瘍を保有する。この方法はさらに、その比が、約5.9から約13.0までの範囲内であると決定された場合、ヒト患者は、高悪性度前立腺癌のような、約7.0以上のグリーソン点数を獲得する前立腺癌腫瘍を保有することを示唆する。別の態様によれば、この方法は、その比が約15.5〜約45.0の範囲内であると決定された場合、ヒト患者は、約9.0以上のグリーソン点数を獲得する前立腺癌腫瘍を保有することを示唆する。その比が5.9未満であると、ヒト被験体が前立腺癌を保有しない、すなわち、疾患にかからない状態を示唆する。
別の態様では、生検で確認された前立腺癌の患者における前立腺癌の重症度を識別する非外科的方法が提供される。本方法は、99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の有効量を患者に投与する工程と、腫瘍(T)レベルとして患者の前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、T:Bの比が所定の閾値以上であると、グリーソン点数についで重症度を指定する工程と、を含む。いくつかの実施形態では、閾値が5.9を超過すると、約7.0以上のグリーソン点数に対応される。いくつかの実施形態では、閾値が約15.5以上であると、約9.0以上のグリーソン点数に対応される。いくつかの実施形態では、患者は、以前に前立腺癌治療を受けていなかった。いくつかの実施形態では、決定工程は、核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む。
別の態様では、方法は、前立腺癌患者における腫瘍の骨盤リンパ節への転移を確認するために設けられている。一実施形態では、前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する式(1)又は式(2)で表される化合物は、前立腺癌患者に投与される。式(1)又は式(2)で表される化合物の投与後、患者の骨盤は、1つ以上の画像を得るために撮像され、そして、前立腺癌患者における骨盤リンパ節の少なくとも一部による化合物の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価される。
Figure 2017500537
本方法によれば、骨盤リンパ節の少なくとも一部分による化合物の取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値以上であると決定された場合、腫瘍転移が確認される。いくつかの実施形態においては、転移に関連された所定の値は、少なくとも約30である。いくつかの実施形態では、所定の値は約30である。本方法の1つの態様によれば、患者には、式(1)の化合物の有効量を投与する。
投与後のヒト被験体の撮像は、核医学断層撮像技術を用いて行うことができ、例えば、二次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)である。確認された骨盤リンパ節転移を有する患者にはさらに、手術、例えば、前立腺全摘出術、凍結外科手術、放射線療法、(アンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を施すことができる。対照組織は、正常前立腺組織、正常骨盤筋、又は正常骨盤リンパ節から選択することができる。本明細書に参照により組み込まれる米国癌協会(2012)レビューを参照する。
別の実施形態では、ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視する方法が提供される。この方法によれば、前立腺癌の被験体には、前立腺特異的膜抗原(PSMA)認識部分及び放射性核種を含むガンマ線放射造影剤の有効量を投与する。このような投与後に、被験体は、腫瘍病変を含む前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像を取得するために核医学断層撮像技術によって撮像される。その後、前立腺組織の一部による、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルは、対照組織による取り込みのレベルに比較して、前立腺組織による取り込みのレベル対対照組織による取り込みのレベルに基づく比を容易に決定する。この比は、前立腺癌の状態を監視するためにヒト被験体に対して以前に決定された基準比と比較される。
使用される造影剤は、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物などの、glu−尿素−glu又はglu−尿素−lys系化合物であってもよい。この方法の一態様では、撮像工程は、投与工程後1〜4時間で行われる。この方法によれば、基準比を超える比は、被験体における前立腺癌の状態の悪化を示唆して、基準比未満の比は、前立腺癌の状態が悪化していないことを示唆する。
別の態様において、前立腺癌患者における腫瘍転移を確認する方法が設けられている。本方法は、前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を、患者に投与する工程であって、その化合物は式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される工程と、被験体における関心領域を撮像する工程と、標的(T)レベルとして前立腺癌患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを取得する工程と、対照組織(B)内での化合物の取り込みのレベルを取得する工程と、T:Bの比として定量的な点数を取得する工程と、定量的な点数が所定の閾値以上であると決定されると、転移を確認する工程とを含む。
別の態様において、方法は、被験体における転移性前立腺癌のリンパ節転移を確認するために設けられている。本方法は、前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物であって、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を、患者に投与する工程と、目標(T)レベルとして被験体における前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、T:Bの比が所定の閾値以上である場合、リンパ節転移を確認する工程とを含む。
別の態様において、ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視又は評価する方法が設けられている。その方法は、1つ以上の腫瘍病変を含む、ヒト被験体の前立腺組織の少なくとも一部による、前立腺特異的膜抗原(PSMA)認識部分及び放射性核種を含むガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルを決定する工程と、(a)前立腺組織の少なくとも一部による前記ガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルの、(b)前記ヒト被験体の対照組織による前記ガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルに対する比を決定する工程と、前記比を、前記ヒト被験体に対して以前に決定した基準比と比較する工程と、を含む。いくつかの実施形態では、前記比は、前記基準比より高いと認められた場合、疾患の進行を示す。いくつかの実施形態において、前記比は、基準比より低いと認められた場合、疾患の寛解を示す。この前立腺癌患者におけるリンパ節転移で腫瘍転移を確認する方法では、式(1)及び2の化合物は、次のとおりである。
Figure 2017500537
この方法では、所定の閾値は、約30である。式(1)は、トロフォラスタット、99mTc−トロフォラスタット、MIP−99mTc−1404、99mTc−MIP−1404、テクネチウムTc99mトロフォラスタット塩化物、テクネチウム酸(7−)−99Tc、トリカルボニル[N−[[[(1S)−1,3−ジカルボキシプロピル]アミノ]カルボニル]−L−γ−グルタミル−N,N−ビス[[1−[2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−イル−κN]メチル)−L−リジネート(lysinato)(8−)−κN]−、水素、塩酸塩(1:7:1)、(OC−6−33)−、又は(OC−6−33)−トリカルボニル[N−{[(1S)−1,3−ジカルボキシプロピル]アミノ]カルバモイル}−L−γ−グルタミル−N,N−ビス[(1−{2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]−2−オキソエチル]−1H−イミダゾール−2−イル−κN]メチル]−L−リジン−κN](99mTc)(+)塩化物として知られている。
別の態様では、前立腺癌と診断されたヒト被験体における疾患の攻撃性の程度を評価する非侵襲的な方法が提供される。前記方法は、前立腺癌と診断されたヒト被験体の病変組織による、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量の取り込みのレベルを記録する工程と、前記取り込みのレベルから、ヒト被験体における疾患の攻撃性の程度を決定する工程を含む。いくつかの実施形態では、前記決定工程は、(a)病変組織による標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルの、(b)前記ヒト被験体の対照組織による標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルに対する比を計算する工程を含む。いくつかの実施形態において、本方法はまた、算出された比を所定の閾値と比較する工程を含む。いくつかの実施形態では、所定の閾値は、約30である。いくつかの実施形態では、所定の閾値は、少なくとも約30である。他の実施形態では、所定の閾値は、25〜80である。さらに他の実施形態では、所定の閾値は約25〜約40である。上記実施形態のいずれかにおいて、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体は、MIP−99mTc−1404又はMIP−99mTc−1405である化合物であってもよい。本明細書で使用された攻撃的な疾患は、3+4を超過したグリーソン点数を有する疾患と定義されるが、統計的に有意な疾患は、3+3を超過したグリーソン点数を有する。
別の態様では、インビボ法は、前立腺癌と診断されたヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を評価するために設けられている。その方法は、前立腺癌と診断されたヒト被験体の原発性腫瘍を含む病変組織による「99mTc−MIP−1404」の取り込みのレベルを記録する工程と、前記ヒト被験体内での転移性疾患の存在の可能性を前記取り込みのレベルから決定する工程とを含むことがある。いくつかの実施形態では、前記決定工程は、前記ヒト被験体の(a)病変組織による標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルの、(b)対照組織による標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルに対する比を計算する工程を含む。いくつかの実施形態において、本方法はまた、算出された比を、所定の閾値と比較する工程を含む。いくつかの実施形態では、所定の閾値は、約30である。いくつかの実施形態では、所定の閾値は、少なくとも約30である。他の実施形態では、所定の閾値は、25〜80である。さらに他の実施形態では、所定の閾値は約25〜約40である。上記実施形態のいずれかにおいて、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体は、MIP−99mTc−1404又はMIP−99mTc−1405である化合物であってもよい。
別の態様では、前立腺又はリンパ節の組織病理学に依存しない、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断する非外科的方法が設けられている。その方法は、前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を患者に投与する工程であって、その化合物は式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される工程と、腫瘍(T)レベルとして患者の前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、T:Bの比が所定の閾値以上である場合、リンパ節転移を確認する工程と、を含む。この方法では、式(1)及び式(2)は、以下のとおりである。
Figure 2017500537
いくつかの実施形態では、前立腺癌の臨床診断は、PSA値、直腸指診、経直腸超音波、症候学、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを使用して決定される。他の実施形態では、所定の閾値は約30である。さらに他の実施形態においてT:B比が30以上であると、転移性疾患の診断を示す。さらに他の実施形態においてT:B比が30以下であると、陰性転移性疾患の診断を示す。この方法は、感度が約90%であってもよい。
上記の方法のいずれかにおいても、ヒト被験体又は患者は、本方法を実施する以前に、前立腺癌治療を受けていない可能性がある。さらに、具体的に特定しない限り、上記の方法のいずれかにおいて決定工程は、多数の核医学断層撮像技術のうちのいずれかを用いて患者の画像を得る工程を含む。また、上記の方法のいずれかにおいて、T:B比はグリーソン点数と相関し得る。また、上記の方法のいずれかにおいて、閾値は、攻撃的な前立腺疾患の代用マーカーであり得る。また、上記の方法のいずれかにおいて、閾値は、前立腺転移の代用マーカーであり得る。
別の態様では、遊離リガンドMIP−1404を含む第1容器と、99mTc放射性核種を含む第2容器と、患者における前立腺癌の重症度を識別するため、転移性前立腺癌のリンパ節転移を確認するため、腫瘍転移を確認するため、前立腺癌の状態を監視するため、インビボでの前立腺特異的膜抗原(PSMA)発現組織のSPECT/CT画像を取得するため、前立腺癌患者おける腫瘍の骨又は軟組織の少なくとも一部への転移を検出するため、前立腺腫瘍のリンパ節転移を識別するため、前立腺癌治療の効能を監視するため、ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視又は評価するため、前立腺癌と診断されたヒト被験体における疾患攻撃性の程度を評価する非侵襲的方法のため、前立腺癌と診断されたヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を評価するため、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断するため、又は、生検で確認された前立腺癌を保有する患者における前立腺癌の重症度を識別するため、99mTc−トロフォラスタットを生成する指針と、を含む、キットが提供されている。
特許又は出願ファイルは、少なくとも1つのカラー図面を含む。カラー図面を含む本特許又は特許出願公報のコピーは、要請し必要な手数料を支払うと特許庁により提供される。
実施例に係る、(A)血液及び(B)尿からの式(1)及び式(2)で表される化合物のクリアランスのグラフであり、代表的なSPECT/CTスキャン(BL=膀胱、LN=リンパ節転移)である。 標準の骨スキャン(99mTc−MDP(メチルジホスホン酸))と比較して、実施例に係る、正常ヒト被験体における式(1)及び式(2)で表される化合物の生体内分布を示す。 標準の骨スキャン(99mTc−MDP(メチルジホスホン酸))と比較して、実施例に係る、前立腺癌を有するヒト被験体における式(1)及び式(2)で表される化合物の生体内分布を示す。 転移性前立腺癌患者における骨スキャンと、式(1)スキャンとの比較である。実施例に係って、式(1)によるPSMA撮像(3月)は、PSMAスキャンの前(1月)又は後(6月)に行った2つの骨スキャンに比べてより早く転移病変を検出した。 実施例に係って、SPECTを使用して撮像した前立腺癌組織における式(1)で表される化合物[99mTc−MIP−1404]の取り込みと、病理学的分析により指定された腫瘍のグリーソン点数との間の直接的な相関関係を示す。 実施例に係って、SPECTを使用して撮像した前立腺癌組織における式(1)で表される化合物[99mTc−MIP−1404]の取り込みと、病理学的分析により指定された腫瘍のグリーソン点数との間の直接的な相関関係を示す。 実施例に係って、SPECTを使用して撮像した前立腺癌組織における式(1)で表される化合物[99mTc−MIP−1404]の取り込みと、病理学的分析により指定された腫瘍のグリーソン点数との間の直接的な相関関係を示す。 実施例に係って、SPECTを使用して撮像した前立腺癌組織における式(1)で表される化合物[99mTc−MIP−1404]の取り込みと、病理学的分析により指定された腫瘍のグリーソン点数との間の直接的な相関関係を示す。 実施例に係って、前立腺癌の被験体における前立腺癌病変内で測定されたPSMAの発現とグリーソン点数を関連付けるヒストグラムである。 実施例に係る、標的対背景の比(T/B)によってカットオフ値を決定する受信者動作特性(ROC)である。 実施例に係る、陽性リンパ節転移(LNI)を予測するためのノモグラムである。 実施例に係って、左から右へグリーソン点数によって配列された、4人の研究患者からの融合された軸の99mTc−MIP−1404SPECT/CTの再構成(A列)及びマッチング軸のT1W MRI(B列)に見られるように、組織学的に確認された、原発性前立腺病変の実施例を比較する。 実施例に係って、直径2cm以内の円形関心領域(ROI;本図面では前立腺骨盤領域)からのSPECT/CT画像によって分析されるような、腺内の最大カウント値対閉鎖筋の背景平均カウント値の比から決定された前立腺の定量的なT:B比を示す。 図9におけるAは、実施例に係って、グリーソン点数(ρ<0.0001)及びスピアマンの順位相関係数(ρ=0.476)と相関されているSPECTを用いて撮像された前立腺葉組織における式(I)で表される化合物(99mTc−MIP−1404)の取り込みの半定量的測定(表9)である前立腺点数スケールを用いて決定された読者点数のヒストグラムである。 図9におけるBは、実施例に係って、グリーソン点数(ρ<0.0001)及びスピアマンの順位相関係数(ρ=0.504)と相関されているSPECTを用いて撮像された前立腺葉組織における式(I)で表される化合物(99mTc−MIP−1404)の取り込みの直径2cm以内の円形ROIからの前立腺内の最大カウント値:背景平均カウント値に基づいたT:B比の定量的な点数のヒストグラムである。 半定量(読者)測定のためのROC分析(前立腺葉あたりの点数)のグラフであり、実施例に係って、読者は単独の定量よりも3+3以上及び3+4以上の葉を正常葉とより良く区別することを示す。 定量的なT:B比のためのROC分析(前立腺葉あたりの点数)のグラフであって、実施例に係って、読者半定量的点数よりも、高悪性度疾患における定量によって正常葉とより良く区別することを示す。 実施例に係って、原発性前立腺腫瘍における約30のT:Bのカットオフは、原発性前立腺癌のリンパ節転移を診断するために使用されることができることを示すROC分析のグラフである。 実施例に係って、式(I)で表される化合物(99mTc−MIP−1404)の投与前に治療を受けた前立腺癌患者における平均PSA値を示すグラフである。 実施例に係って、注射及び撮像前に前立腺癌治療を受けていない患者(Txなし)と比較して、99mTc−MIP−1404を使用して撮像された組織を用いて注射及び撮像前に前立腺癌治療を受けた患者(Tx)おける99mTc−MIP−1404の前立腺による更新の平均定量的なT:B比のヒストグラムである。 融合した軸の99mTc−トロフォラスタットSPECT/CTの再構成(左)及び軸のT1W MRI(右)を比較する。矢印は、実施例に係って、MR読者によって陽性かつ99mTc−トロフォラスタットSPECT/CTの読者によって陽性と読まれた、組織学的に確認された陽性6mm右閉鎖リンパ節を示す。 融合した軸の99mTc−MIP−1404SPECT/CTの再構成(A)及び軸のT1W MRI(B)を比較して、SPECT/CT読者によって陽性かつMR読者によって陰性として読まれた、組織学的に確認された陽性リンパ節(5mm左下腹部リンパ節)を、示す。 実施例に係って、全身平面骨スキャン及び99mTc−MIP−1404スキャンの比較を通じて骨格疾患の転移の検出を示す。 実施例に係って、99mTc−MIP−1404SPECT/CT画像を分析するために病変可視等級点数で使用された前立腺点数領域を示す。 実施例に係って、99mTc−MIP−1404SPECT/CT画像を分析するために病変可視等級で使用された骨盤リンパ節点数領域を示す。 実施例に係って、前立腺葉におけるグリーソン点数に比べて99mTc−MIP−1404の取り込みから計算された腫瘍対背景の比の統計的相関関係を示すグラフである(ρ<0.0001)。
様々な実施形態は、以下に記載されている。特定の実施形態は、網羅的な説明として、又は本明細書で説明されたより広い態様に限定するものではないことに留意すべきである。特定の実施形態に関連して説明した一態様は、必ずしもその実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態を用いて実施することができる。
本明細書で使用される場合、「約」は、当業者によって理解されていて、それが使用される文脈に応じてある程度変化する。当業者に明らかでない用語が使用される場合、それが使用される文脈を考慮して、「約」は特定の用語のプラス又はマイナス10%までを意味する。
(特に以下の特許請求の範囲の文脈で)用語「a」、「an」、「the」、及び要素を説明する文脈における同様の指示語の使用は、本明細書において別段の指示がない限り又は文脈により明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含するものと解釈されるべきである。本明細書において値の範囲の列挙は、本明細書において別段の指示がない限り、単に、範囲内であるそれぞれ別個の値を個々に言及する簡単な方法として提供されると意図され、それぞれ別個の値が個々に本明細書に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書において別段の指示がない限り又は文脈により明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書で提供されたありとあらゆる実施例、又は例示的言語(例えば、「など」)の使用は、特に明記しない限り、より良く実施形態を説明するものであって、特許請求の範囲を限定するものではない。本明細書中の言語は、任意の非請求の要素を必須なものとして示すと解釈されるべきではない。
前立腺内で癌組織を無痛性疾患と区別するために、前立腺癌(PCa)を撮像することが挑戦されている。また、定期的な臨床撮像法を用いて、転移性及び再発性腫瘍を識別することも挑戦されている。前立腺癌の検出及び撮像のための現在の方法は、PSA点数、針生検、MRI、骨スキャン、及びグリーソン点数の組み合わせに依存している。現在の技術では、PSMAに高選択的に結合する化合物、すべての前立腺癌細胞、高悪性の前立腺腫瘍、転移性疾患、ホルモン不応性前立腺癌に過剰発現される亜鉛金属タンパク質、並びに他の固形腫瘍の新生血管系を使用している。本明細書に開示されたPSMA標的化合物は、高感度、特異度、及び精度を実証し、既存の方法に比べて有意な利点を持っていて、最適な主要の診断剤/予後予測剤となる可能性もある。さらに、前立腺によるPSMA標的化合物の取り込みの統計的に有意な分析を通じて、グリーソン点数との強く統計的に有意な相関関係が得られることが示されている。相関は、癌が存在するかどうか、そして癌がリンパ節転移へ転移された場合、前立腺内での癌の進行度を決定又は診断する非侵襲性の(すなわち、手術又は前立腺生検なし)手段としても使用することができる。
99mTc標識抗PSMA阻害剤である、式(1)及び式(2)化合物(それぞれ99mTc−MIP−1404及び99mTc−MIP−1405)は、以下に構造的に示され、PCaを結像するための非常に特異的な放射性標識剤である。式(1)で表される化合物は、グルタミン酸−尿素−グルタミン酸系二量体であり、式(2)で表される化合物は、グルタミン酸−尿素−リジンヘテロ二量体である。
Figure 2017500537
図示のように、式(1)化合物及び式(2)の化合物両方の二量体骨格は、タンパク質の基本的な基質結合ポケットに結合するカルボン酸残基を含む。放射性標識キレートは、側鎖カルボキシル残基(式(1))、又は側鎖アミン基(式(2))に介在リンカーを介して取り付けられている。インビトロ結合研究によると、式(2)で表される化合物は31nMの親和性でPSMAに結合する反面、式(1)で表される化合物は104nMの親和性でPSMAに結合することを示す。
インビボ薬物動態及び生体内分布の研究によると、式(1)及び式(2)で表される化合物は、肝臓、腎臓、唾液腺、並びに膀胱及び前立腺組織に蓄積することを示す。肝臓及び腎臓組織における取り込みは、式(1)で表される化合物が、式(2)で表される化合物よりも大きいが、しかし、生理学的クリアランス速度は、式(2)で表される化合物が、式(1)の化合物よりも迅速である。
本明細書に示されるように、99mTc−トロフォラスタット(下記参照)は、本特許で疾患の重症度を識別するための補助として、生検で確認された前立腺癌患者の診断に有用であり得る放射性診断剤である。また、99mTc−トロフォラスタット(下記参照)は、本特許における疾患の重症度だけでなく、疾患の転移可能性を識別するための補助として、前立腺癌患者を診断するのに有用であり得る放射性診断剤である。化合物は、患者の治療の選択肢を決定することを助けるために使用されてもよい。
図1Aは、式(1)及び式(2)で表される化合物のための血液クリアランス速度を示す。両方の化合物は、約1500分にわたって血液から除去されるが、式(2)化合物のクリアランス速度は、式(1)で表される化合物のクリアランス速度よりも大きい。本発明者らはまた、投与後30時間の期間にわたって患者の尿試料中に排泄される式(1)の及び式(2)の化合物の量を測定した。図1Bに示すように、式(2)の化合物の相当に多い量が、尿中に存在した。まとめると、これらの観察によって、式(2)で表される化合物は、式(1)で表される化合物よりも、より迅速に、身体から除去されることを示唆する。放射線造影剤の迅速なクリアランスが望ましいが、放射性物質が体内に存在する時間はまた、適切な撮像のためにも重要である。
図2A及び図2Bは、式(1)又は式(2)の化合物の投与後24時間の期間にかけて種々の時間間隔で、正常及び癌患者の全身スキャンを示す。両化合物は、投与の10分以内に、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、涙腺、リンパ節及び唾液腺内で急速に濃縮するが、式(2)で表される化合物は式(1)で表される化合物よりも、これらの器官からより迅速に除去される。例えば、投与4時間後における式(1)で表される化合物を受けた患者の全身シンチグラフィー(スキャン)では、肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、涙腺及び唾液腺におけるガンマ放射線信号のより弱い強度を示し、24時間の時点でのシンチグラフィー画像ではガンマ放射線信号が、ほぼ完全に損失されている。
式(1)の化合物を使用した全身シンチグラフィー画像では、明らかに投与4時間後の画像における前立腺、リンパ節、肝臓と腎臓を示す。4時間及び24時間で患者のSPECT/CT画像は、背景組織に対する病変に対して優れたコントラストを示す。投与された薬物の関数として検出された信号強度の百分率は、検出を行ったときのすべての時点で、式(1)で表される化合物が、式(2)で表される化合物よりも大きい。
骨又は軟組織への腫瘍転移は、診療所で使用される他の従来の放射性核種造影剤と比較して、式(1)の化合物で癌の臨床経過中に、より早い時点で明白に検出される。図2C参照。式(1)の化合物を用いる撮像は、腫瘍及び転移の早期検出を可能にするため、早期治療的介入によって、前立腺癌の進行及び拡散を防ぐことも可能である。
本技術の99mTc放射線造影剤を使用して病変(腫瘍)を撮像することは、癌組織の表面上に発現されたPSMAレベルに依存する。上述したように、式(1)及び式(2)の化合物は、選択的にPSMAに結合する標的部分を含む。PSMAの発現はまた、前立腺癌の悪性度と相関する。前立腺癌の攻撃性のための予後マーカーとして使用されるグリーソン点数は、組織病理学的分析によって得られた前立腺癌の悪性度に基づく。本発明者らは、両方の化合物の取り込みレベルが直接グリーソン点数に対応されることを示した。99mTc取り込みレベルとグリーソン点数の間の相関関係は、式(2)に係る化合物より式(1)に係る化合物が強かった。すなわち、より高いグリーソン点数を有する前立腺腫瘍は、式(1)に係る化合物が放射造影剤であるとき、より大きい取り込みを示す。図3A−3D参照。
前立腺癌組織におけるより高いグリーソン点数とより大きい99mTc取り込みレベルの間の相関が発明者の研究に登録された、すべての前立腺癌患者に存在した。図4は、グリーソン点数と組織PSMA発現レベルを相関するヒストグラムを示す。図示のように、6、7又は9のグリーソン点数を有する癌患者の3つのグループを調べた。大きいグリーソン点数は、PSMAの大きな発現に対応する。式(1)及び式(2)で表される化合物は、PSMA標的部分を含むため、PSMAの発現が大きいと、これらの放射線造影剤の取り込みレベルが高くなる。
表1では、8人の前立腺癌患者のグリーソン点数が、腫瘍組織(T)における99mTc取り込み対正常組織(背景(B))の比に相関関係であることを提供する。図7に示されたように、正常前立腺組織又は他の正常組織(A、正常の病理学)内での、式(1)で表される化合物の局所取り込みの不足は、さらに、PSMAを、前立腺癌の検出及び視覚化のための生体標的として立証する。腫瘍の取り込み対背景の比(T/B比)を観察すると、さらに、直接グリーソン点数と相関された。この相関は、グリーソン点数を決定する従来の前立腺生検を、本明細書に提供される前立腺癌及び疾患の程度を決定する方法に代替するための理論的根拠を提供する。
従って、約5.9〜約13.0の範囲内のT/B比は7のグリーソン点数に対応する。約13.1〜約15.4のT/B比(例えば、13.2、13.3、13.4、13.5、13.6、13.7、13.8、13.9、14.0、14.1、14.2、14.3、14.4、14.5、14.6、14.7、14.8、14.9、15.0、15.1、15.2、15.3、又は15.4のT/B比)は、8のグリーソン点数に対応する。約15.5〜約45、約16〜約44、約17〜約43、約18〜約42、約19〜約41、約20〜約40の範囲内でのT/B比は、9.0のグリーソン点数に対応する。従って、約21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39,又は40のT/B比は、9.0のグリーソン点数に対応する。
Figure 2017500537
T/B比は、前立腺癌の病期決定に有用である。簡潔には、前立腺癌患者は、式(1)で表される化合物の投与を受けた後全身撮像した。画像は、癌組織及び正常組織における式(1)の化合物の取り込みのレベルを定量するために使用される。前立腺組織内の式(1)の化合物の量を、正常組織内の式(1)の量で割って、T/B比に到達する。一実施形態では、T/Bの数値を、前立腺癌の病期I−IVのスケールと関連付ける標準曲線は、試験被験体において癌の病期を決定するために使用される。T/Bの比に基づいて、病期cT3又はcT4癌の前立腺癌患者は、リンパ節浸潤(LNI)を有する前立腺癌患者の可能性を識別し、較正するために使用されるノモグラムを開発することを目的とした臨床試験に登録されている。そのようなノモグラムの開発は、以下でさらに説明される。
T/B比は、ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視するのに有用である。簡潔には、ヒト被験体は、式(1)又は式(2)の化合物の有効量を投与される。被験体は、化合物の投与後1−4時間で撮像される。骨盤領域又は全身スキャンの1つ以上の画像は、撮像中に得られることができる。また、被験体は、造影剤投与後一定時間の間隔で、撮像されることができる。例示的に、被験体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、又は24時間後に撮像されることができる。
前立腺組織の少なくとも一部による化合物の取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比を決定するために、前立腺組織の少なくとも一部による化合物の取り込みのレベルを、測定し、対照組織による取り込みのレベルと比較する。その後、この比は、以前にヒト被験体に対して決定された基準比と比較される。正常組織は、任意の組織、例えば、非腫瘍性部分の前立腺組織、正常骨盤リンパ節組織、又は骨盤筋組織であってもよい。
本発明の方法によると、前立腺癌を保有する被験体の状態は、その比が基準比を超過した場合に悪化されたと見られる。一般的に、癌が骨盤リンパ節へ転移したら、全身播種及び死亡の危険増加が関連している。この現象は、臨床的に骨盤リンパ節転移(LNI)と呼ばれている。ノモグラムは、潜在性リンパ節転移の可能性を推定し、そして治療選択肢に関して、臨床意思決定を導くために使用される。T/B比はまた、転移中のリンパ節転移を決定するために使用することができ、その比は少なくとも約30である。
本方法の一態様によると、ノモグラムは、治療前PSMAレベル、T/B比、生検グリーソン点数、病期及びLNIを変数として使用して、前立腺癌を有する被験体の状態を予測するために開発された。以下、さらにノモグラムの開発が説明される。簡単に説明すると、ノモグラムの各変数に関連した特定の値について、点数を指定し、患者の合計点を計算する。次に、合計点を使用してLNIの確率を計算する。LNIの確率が大きければ大きいほど、前立腺癌の被験体の状態が悪化することを示している。
上述のように、式(1)又は式(2)で表される化合物は、PSMA発現前立腺癌細胞を撮像するための放射線造影剤として使用するのに適する。従って、一実施形態において、式(1)又は式(2)若しくはその塩、立体異性体、又は互変異性体で表される化合物、及び薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物が提供される。
一般に、式(1)又は式(2)で表される化合物、又はその医薬組成物は、通常は注射によって、非経口的に投与されている。非経口経路としては、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、腫瘍内、皮内、腹腔内、皮下、関節内、及び注入が挙げられるが、これらに限定されない。
提供される医薬組成物は、インビボ撮像に適する。従って、別の実施形態では、放射線治療薬の使用は、疾患の進行及び転移の程度が式(1)又は式(2)で表される化合物を使用して診断された前立腺癌患者の治療に対して提供される。従って、適切な医薬組成物は、放射造影剤又は放射線治療剤を含むものであって、元素(すなわち、放射性ヨウ素)又は放射性金属キレート錯体として治療に十分な量の放射性核種とともに、医薬的に許容される放射線ビークルを有する。放射線ビークルは、水性緩衝液、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(及びその塩)、リン酸塩、クエン酸塩、重炭酸塩、など、滅菌水、生理食塩水、及び、塩化物及び/又はジカルボン酸塩を含有するイオンバランス溶液、若しくはカルシウム、カリウム、ナトリウム、及びマグネシウムなどの正常の血漿陽イオンのように、注射に適切であるべきである。
放射線ビークル内の造影剤の濃度は、良好な撮像を提供するのに十分であるべきである。例えば、水溶液を使用した場合、投与量は、約1.0から50ミリキュリーである。しかしながら、撮像、又は、治療目的のために患者に投与される実際の用量は、造影剤を投与する医師によって決められる。造影剤は、患者の中に約1時間〜24時間留まるように投与する必要があるが、期間はそれより長くても短くても許容される。したがって、1〜10mLの水溶液を含む便利なアンプルを調製してもよい。
撮像は、例えば、画像形成組成物の十分な量を注入して適切な撮像を提供した後、ガンマカメラのような適当な機械を用いてスキャンすることによって、通常の方法で行うことができる。特定の実施形態において、患者の領域を撮像する、例えば、前立腺特異的膜抗原(PSMA)を発現する1つ以上の組織を撮像する方法は、(i)PSMAを発現する1つ以上の組織に接触するように、式(1)又は式(2)で表される化合物の診断有効量を、患者に投与する工程と、(ii)1つ以上の組織の放射線画像を記録する工程とを含む。一実施形態では、撮像された組織は、前立腺組織、又は、前立腺癌組織である。別の実施形態では、撮像された組織は、骨盤リンパ節組織である。さらに別の実施形態では、撮像された組織は、骨組織である。
PSMAの過剰発現は、前立腺癌の攻撃性の尺度であって、直接、グリーソン点数と相関している。直接的な相関関係はまた、T/B比とグリーソン点数の間に存在する。T/Bの比に基づいて、医師は、治療のために最も適切な治療計画を選択することができる。一態様では、選択的にPSMAに結合し、そして適切な放射性核種(例えば、131ヨウ素、192イリジウム、186レニウム、又は212鉛)を担持する小分子化合物は、選択的に前立腺癌を治療するために用いることができる。
放射性医薬品は、通常、注射によって、安定した医薬組成物として、非経口的に投与することができる。一態様において、本発明は、治療を必要とする患者又は被験体に、化学療法、抗アンドロゲン療法、又はその両方を組み合わせて放射性医薬品を投与する併用療法を提供する。
放射性医薬品の治療的に有効な用量は、その必要とする患者又は被験体に、それらの併用薬剤の治療上有効な用量から別々に投与してもよい。当業者は、2回用量が互いに数時間又は数日以内に投与され得るか、又は2回用量が一緒に投与され得ることを認識する。
2回の投与は、
一実施形態では、放射性医薬品、その薬学的に許容される立体異性体、プロドラッグ、塩、水和物、又はその互変異性体及び薬学的に許容される担体を含む単一の単位用量に適する医薬組成物が提供される。
非経口投与に適する組成物は、滅菌媒体中で投与される。使用されるビークル及び製剤中の薬物の濃度に依存して、非経口製剤は、懸濁又は溶解された薬物を含有する溶液であることがある。局所麻酔薬、保存剤及び緩衝剤などのアジュバントも、非経口組成物に加えることができる。
このように一般的に記載された本発明は、例示的に提供された、以下の実施例を参照することによってより容易に理解されるが、本発明を限定することを意図するものではない。
式(1)又は式(2)の化合物での撮像によって診断精度を評価するための一般プロトコール
拡張骨盤リンパ節郭清(EPLND)又は前立腺全摘出術(RP)に予定された高リスク前立腺癌の男性を撮像する第2相研究は、例示的な放射造影剤として式(1)に係る化合物を用いて行った。研究の主目的は、前立腺内で前立腺癌を検出するための式(1)の化合物の能力及び安全性を評価することである。二次的な目的は、(i)前立腺内で、前立腺癌の程度及び位置を検出するための、式(1)の化合物の能力を評価することと、(ii)骨盤リンパ節内での転移性PCaを検出し、また解剖骨盤リンパ節領域内での転移性PCaを検出するために、式(1)の化合物の能力を評価することと、(iii)前立腺癌造影剤として式(1)の化合物の性能をMRIと比較し、骨盤リンパ節内で、転移性PCaの特定の位置を検出するための式(1)の化合物の能力を、骨盤リンパ節内で、転移性PCaの特定の位置を検出するためのMRIの能力と比較することと、を含む。
[研究デザイン]
造影剤として式(1)の化合物の性能特性を評価する第2相の多施設、マルチ読者、非盲検試験は、真陽性率(TPF、感度に相当)及び偽陽性率(FPF、1−特異度に相当)で測定された。真陽性例及び偽陽性例を決定するための「真実の標準」は、RP及びEPLNDに続いて得られた組織病理学の結果である。(1)RP及びEPLND(TPF)に続く組織病理学によって陽性である各撮像法で正確に識別された陽性例の差、及び(2)またRP及びEPLND(FPF)に続く組織病理学によって陰性である各撮像法で不正確に識別された陰性例の差を計算して、造影剤としての式(1)の化合物の性能をMRIと比較した。
EPLND及びRPに予定された転移性疾患の高リスクの、新たに診断された前立腺癌患者が、試験に登録された。被験体は、研究のスクリーニングプロトコルの一部としてMRIを撮像した。被験体は、式(1)化合物(治験薬)の単回静脈内投与を受けた後、注入後3〜6時間に全身の平面及びSPECT/CT撮像を行った。ケアの標準として、被験体は、RP及びEPLND手術を受けて、治験薬投与後3週間未満に標本の組織学的評価を受けた。患者の画像は、前立腺内の式(1)化合物の可視的な取り込みに対してリンパ節病変の領域の評価によって評価した。これらの知見は、真実の標準として使用された、組織病理学の結果と比較した。
手術標本の取扱責任者である、臨床の、撮像及び病理スタッフは、手術完了前及び/又は組織病理学的結果の報告前に式(1)の化合物を用いて得られた全ての画像を知らなかった。高リスクの被験体の20%が、局所リンパ節における転移性前立腺癌を有する推定値に基づいて、約100の評価可能被験体が治験に参加した。
研究に登録された被験体は、以下の基準をすべて満足した。
1.21歳以上の男性
2.署名したインフォームドコンセントの提供、プロトコル要件の遵守
3.生検で確認した、前立腺の腺癌の存在
4.病期cT3、cT4、又は130以上の総ノモグラム点数による高リスク転移性疾患
5.拡張骨盤リンパ節郭清での前立腺全摘出術を受ける予定
6.式(1)の化合物の注射後7日間、許容可能な避妊の形態の使用同意
さらに、以下の基準を満足した被験体は、研究の参加から除外した。
1.予定されたケア療法の標準を相当に遅らせる参加者
2.治療薬の注射の前に5物理的半減期内の放射性同位元素が投与された被験体
3.研究者の意見によって、信頼性の高いデータを得るか、研究の目的を達成するか、又は研究を完了することを大幅に低下させる任意の医学的疾患又はその他の状況を有する被験体
4.MR撮像に対する禁忌を持っている被験体。
式(1)の化合物の注射は、静脈内ボーラスとして投与した。生理食塩水フラッシュ(〜10mL)は、式(1)の化合物の完全な投与を確実にするために使用された。被験体の参加の継続時間は、インフォームドコンセントに署名した時点から、前立腺切除の手術日の手術前手続までである。被験体は、被験体がインフォームドコンセントに署名し、式(1)で表される化合物の注入を受けると、研究に登録されたことと見なされる。RPのケアの標準は、式(1)で表される化合物の注射の投与後3週未満に行われる。すべての組織の収集は、被験体のケアの標準の一部として発生した。
研究参加者の安全性は、有害事象の発生、参加者のバイタルサインの変化及び式(1)で表される化合物の投与の際の臨床測定値の変化を検討することによって評価した。
効能分析は、陽性例及び陰性例の決定をための真理−標準として前立腺全摘出術及び拡張骨盤リンパ節郭清に続く組織病理学の結果を利用して行った。主要な効能分析は、生検に基づいて腫瘍を保有すると確認された前立腺癌を検出するための式(1)で表される化合物の能力を推定した。主要効能分析は、片側95%信頼区間の下限を確立するために80%の電力を使用して式(1)で表される化合物の感度及び特異度を評価した。式(1)及び完全な手術を受けるすべての被験体は、主要効能分析に含まれる。
[実施例1]
式(1)及び式(2)で表される化合物の、薬物動態、生体内分布、線量測定、代謝及び排泄。方法:14人の被験体(7人の転移性前立腺癌患者及び7人の健康な正常男性)は、第1相、単盲検、無作為、クロスオーバー試験に登録され、被験体には、無作為に、式(1)で表される化合物及び同様の化学的類似体である式(2)で表される化合物の単一用量(740MBq、20MCi)が14日間隔で投与された。両方の式(1)及び式(2)の化合物は、放射造影剤に適するクリアランス速度で腫瘍取り込み及び保持を含む薬物動態及び分布特性を示した。線量測定研究は、両方の化合物の推定放射線量が、診断放射性医薬品のための臨床的に許容可能な範囲内であることを確認した。(図1及び図2A)
結果:特に99mTc−含有式(1)は、尿膀胱における最小の蓄積で腫瘍対背景の比及び有利なクリアランスを表示した。式(1)で表される化合物は、前立腺癌の男性で、注入後1時間ほど早期に、全身撮像により可視化されたリンパ節及び骨における病変に急速に局在した。4及び24時間で単光子放出コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)画像は、それぞれ4時間及び24時間で3:1〜28:1の範囲の標的対背景の比を有する優れた病変のコントラストを示した。増大したセンチメートル以下のリンパ節もまた明らかに可視化した。(図2B)
以前の前立腺切除術を受け、上昇PSA(4ヶ月の期間にわたって1.37〜8.9ng/ml)を有する71歳の患者では、両方の式(1)及び(2)の薬剤は、2ヶ月前に得た骨スキャンでは見られなかった転移性癌の複数の病巣を識別した(図2C)。しかし、99mTc研究後3ヶ月に得られた、繰り返した骨スキャンでは、骨病変における複数の病巣を示した。この観察によると、PSMA標的分子撮像は、標準的な骨のスキャンよりも早く、疾病の進行を識別することができることを示唆する。さらに、いくつかの患者では、10mm未満のリンパ節で有意な取り込みがまた、観察され、CT及びMR等の断面撮像に使用されるサイズ閾値基準によって正常と見なされた。このような観察は、小分子の99mTc標識PSMA阻害剤を用いた分子撮像によって病変検出感度の改善を示唆する。
[実施例2]
低悪性前立腺癌を、高悪性前立腺癌と区別するための最適な閾値を決定するプロトコル。
方法:前立腺を含む骨盤のSPECT/CT画像は、ハイブリッドガンマカメラを用いて128×128画素のマトリクス形式で得、360度の円形又は楕円軌道で120−128フレームに取得された。原画像を、減衰量及び解像度回復に対して補正された、反復順序付けサブセット推定最大化アルゴリズム(iterative ordered subset estimation maximization algorithm)を用いて3次元空間に再構築した。3Dボリュームの軸方向薄片は、HERMES H−SMART(商標)ワークステーション(HERMESメディカルソリューション;スウェーデン,ストックホルム)で表示された。約20画素の直径を有する関心の円形の領域が前立腺に隣接し前立腺の左側(患者の左側)に閉鎖筋上に置かれた。その領域内のカウントを背景として記録した。腺の下側3分の1、中間、上側3分の1の軸方向の薄片を、それぞれ、前立腺の尖部、中部(mid−gland)、底部(base)をサンプリングするために選択した。3つの薄片のそれぞれについて、腺の右側と左側からの放射能カウントは、背景と同一大きさの円形の標的領域について得られた。標的対背景の比(T/B)は、前立腺組織からのカウントを、背景カウントに除算することにより得た。腺の一側に起因する大規模な強烈な病変が、解剖学的構造の形態学的変化によって正中線に交差した場合、面積は、起源の部位によって点数が記録された。
結果:すべての患者に対する標的対背景の比は、前立腺のほぼ同一場所で、合計グリーソン点数及び一次グリーソン分類を取得するために、ステップセクションの組織病理学的分析からなる真実の標準と比較した。グリーソン点数及び一次グリーソン分類値がそれぞれ7以上及び4以上である、受信者動作特性(ROC)曲線が生成された(グラフパッドソフトウェア、ラ・ホーヤ、カリフォルニア州)。図5参照。低悪性疾患を高悪性疾患と区別するための最高の精度、及び感度と特異度のバランスを示す、前立腺の領域内での標的対背景の比のための最適なカットオフ値は5.9であると決定した。この値は、通常、切片標的対背景の値が6未満である(データは示していない)以前の臨床試験で得られた正常な健康なボランティアでの観察と一致していた。
[実施例3]
方法:患者(n=8)は、局部的なPCa(グリーソンが7以上であり、3つ以上の生検コアが陽性であり、少なくとも1つのコアの30%以上がPCaに関わる)と診断され、第1相の研究に参加した、前立腺全摘出術(RP)に予定された。手術の2週間以内に、各被験体は、式(1)で表される化合物の単回(20MCI)投与を受け、注射後(p.i.)2〜4時間に平面全身、及び単光子放出コンピュータ断層撮像(SPECT)画像を行った。前立腺病変でのTc−99mの取り込みを定量し、撮像結果は、CT/MRI、組織病理学及びPSMA染色と比較した。
結果:すべての被験体は60の評価可能前立腺セクタをもたらす研究を完了し、セクタの80%超過は、PSMA+PCa結節を含んでいた。支配的な腫瘍結節は、すべての患者におけるSPECT撮像によって検出可能であり、前立腺内の病理学的位置と相関した。病変の検出は、部分的には、PSMA発現と腫瘍体積の両方に依存した。腫瘍/背景比は、グリーソン点数が7であると10.8±2.2であり、グリーソン点数が9を超過すると30±10である。グリーソン点数が7以上であるすべての被験体は、99mTc−MIP−1404 SPECTが、PCa病巣を明確に識別し組織病理学及びPSMA染色によって確認した。
式(1)で表される低分子PSMA阻害剤は、急速に原発性及び転移性のPCaを、高い特異度で検出する。病変における99mTc取り込みは、グリーソン点数とPSMA発現の両方とよく相関した。PSMA系の小分子SPECT撮像探針は、グリーソン分類の増加に伴って改善された検出傾向によって証明されるように、視覚的に攻撃性疾患を無痛性疾患と区別する。
[実施例4]
方法:患者(PTS)は、前立腺の外側で疾患の高リスクで、拡張された骨盤リンパ節郭清(EPLND)でRPに予定された前立腺の生検に確認された腺癌を有する患者が、適格である。高リスクの患者は、T3c又はT4c又は130以上のノモグラム点数の段階であった(ゴドイら、Eur.Urol.、2011年、195−201頁)。スクリーニングの30日以内に、患者は、骨スキャンと骨盤MRIを必要とした。登録後、患者は20mCi±3mCiの用量で、式(1)で表される化合物を受けて、続いて3〜6時間後に全身平面及びSPECT/CT撮像を行った。その後患者は21日以内にEPLNDでRPを行った。SPECT/CT画像は、臨床情報を知らない3人の読者によって集中評価し、例えば、病変可視化等級点数のような共通の点数テンプレートを使用して、現場での病理評価と比較した。図14及び表3及び9に示すように点数テンプレートは、前立腺領域によって生成された。図15に示すように、点数テンプレートは、骨盤リンパ節領域によって生成された。
Figure 2017500537
疑われた活性と各個人の領域に対応する領域内の位置での病変可視化等級点数は、次のように数値的に定義されている。
Figure 2017500537
読者の点数は、バイナリ指標(hi/lo又はpos/neg)に変換することがある。主要エンドポイントは、腺内の前立腺癌を検出するためのトロフォラスタットの能力(式(1)の化合物)であった。二次エンドポイントは、腺、骨盤リンパ節内の位置及び程度の検出及びMRIに対する性能比較が含まれていた。
結果。87人の患者が、第2相研究で54人の被験体に利用可能な中間データを有する16センターから登録された。以下の表4に示すように、患者は以下の人口統計及び基準特性を有していた。
Figure 2017500537
SPECT/CT読者の大多数(3人中で2人より多い)は、2つの真陰性例を含む、患者の54人のうち51人(94%、85〜98CI)で原発性前立腺癌の有無を正しく識別した。感度及び特異度はそれぞれ94%(84〜98CI)及び100%(34〜100CI)であった。
Figure 2017500537
Figure 2017500537
SPECT/CT撮像によって99mTc−含有式(1)化合物は、手術前に高リスク患者において高い感度と特異度で原発性前立腺癌を正確に検出する。画像診断剤としての99mTc−MIP−1404の第2相試験の陽性の中間データは、高感度と特異度を示す腺内で前立腺癌を検出する主要エンドポイントを満たした。
臨床情報を知らない、3人の核医学専門家及びMRI専門家は、前立腺及びリンパ節においてそれぞれ99mTc−トロフォラスタットの取り込み及び形態学的特徴を評価した。結果は、6前立腺切片及び骨盤リンパ節領域からなる共通の解剖学的テンプレートを使用して記録した。標準のケアRP及びEPLND手術の以後、ステップセクション組織病理学的評価を実施し、リンパ節領域におけるPCaの陽性又は陰性指標及び前立腺における病変のグリーソン点数(GS)は、99mTc−トロフォラスタット投与後3週未満に、現場で病理学者によって記録された。各分析レベル(腺/患者、葉、及びリンパ節領域)について、結果は(サイズに関係なく)任意の陽性の所見は、レベル内に存在する場合に陽性と、陽性所見がなかった場合陰性と考えられる。前立腺の99mTc−トロフォラスタット及び組織病理結果は、最初の54人の患者に対して評価され、53人の患者に対してリンパ節領域で評価可能であった。1981個の節は、陽性の節に対して3.9mmの平均サイズを有する54人の患者から採取した。16/53(30%)の患者は、病理組織学的にリンパ節転移が確認されていた。99mTc−トロフォラスタットスキャンは、51/54(94%)の評価可能な患者で組織病理学的所見により確認された原発性前立腺癌を検出し、そして16/53(30%)の患者においてリンパ節転移が検出され、ここで、8/16(50%)は組織病理によって確認された。さらに、本方法は、約3.9mm及び潜在的により小さな塊を検出することができ、3.9mmの寸法は全て陽性の節(範囲=0.2〜16mm)の平均値である。一例では、99mTc−トロフォラスタットによる患者の陽性は、一致された陽性組織病理学によってスキャンされて、99mTc標識PSMA阻害剤は、2mm大きさの陽性リンパ節を検出するための感度を持っていた。
図12Aは、(左)融合された軸の99mTc−MIP−1404 SPECT/CT再構成を、(以下)図12Bとは異なる軸のT1W MRI(右)を比較する。矢印は、99mTc−MIP−1404 SPECT/CT読者によって陽性及びMR読者によって陽性と読まれた、組織学的に確認された陽性6mm右栓子リンパ節を示す。図12B(A)は、すべての99mTc−トロフォラスタットのSPECT/CT読者によって陽性及びMR読者によって陰性として読まれた、組織学的に確認された陽性の5mm左下腹部リンパ節を示す(図12B(B))。
[実施例5]
正確に原発性前立腺癌及びリンパ節転移を検出するための標準的なMRIと99mTc−MIP−1404 SPECT/CT撮像の比較。
方法:実施例4の方法論を使用した。臨床情報を知らない、3人の核医学の専門家及びMRIの専門家は、前立腺及びリンパ節においてそれぞれ99mTc−MIP−1404の取り込み及び形態学的特徴を評価した。評価は、一般的な点数テンプレート、例えば、病変の可視等級点数を用いて行った。点数テンプレートは、上記の表2に記載された領域、及び前立腺点数に対して図14及び骨盤リンパ節点数に対して図15にしめされた領域によって生成されてもよい。上記表3に記載されているように、疑われた活性を有する各個々の領域に対応する領域内の位置での病変可視化等級点数が数値的に定義されている。これらの点数は、RP及びEPLND後に得られた現場で組織病理学の結果と比較した。
結果:87人の患者が第2相試験では54被験体に利用可能な中間データを有する16センターから登録された。腺内の99mTc−MIP−1404 SPECT/CT及び組織病理学的結果は、最初の54人の患者に対して評価され、リンパ節転移を有する53人の患者で評価された。MR画像は、54人の患者の中の47人で評価可能であった。99mTc−−1404 MIP SPECT/CT読者及びMRIの読者が、それぞれ、44/47(94%)及び38/47(81%)の一致した患者の中で原疾患を正しく特定した。99mTc−MIP−1404 SPECT/CT読者が正しくMRI読者より多いの6人(13%)の患者で原発性前立腺癌を特定し、これは、MRIに比べて改善された感度及び精度を示唆する。
図7は、左から右にグリーソン点数によって配列された、4人の研究患者からの融合された軸の99mTc−MIP−1404 SPECT/CTの再構成(A列)、及び一致軸T1W MRI(B列)に見られるような原発性前立腺病変の例を比較する。赤い矢印の頭は、組織学的に確認された原発性前立腺病変の位置を示す。最初の患者(左端)で、99mTc−MIP−1404 SPECT/CT点数によって評価された正常の病理(A列)では、不正確にMRIで陽性診断(B列)と読み、潜在的に不要な前立腺切除につながった。MRIに比べて99mTc−MIP−1404 SPECT/CT撮像の優れた精度は、医師及び患者がより多くの情報に基づいた治療の決定を行うことにより、不必要な手術を防ぐことができる。
Figure 2017500537
第2相試験からのデータは、半定量的(5点点数システム、各点数対しておおよそのT:B比は、表9参照)及び定量的な評価(T:B比=直径2cmの円形ROIから最大カウント値:背景平均値、図8参照)を用いて分析した。99mTc−MIP−1404の前立腺/葉の取り込みを評価する定量的及び半定量的な方法は、グリーソン点数と高度に有意な相関を示す(p<0.0001)。図9A参照(グリーソン点数との半定量的測定の相関(p<0.0001)から読者点数;スピアマンのρ=0.476)、9B(グリーソン点数との相関(p<0.0001)であるT:B比に基づいて定量的点数;スピアマンのρ=0.504)、10A(読者が単独の定量よりも優れた、正常の葉から3+3以上と3+4以上の葉を区別することを示す半定量的点数)、及び10B(読者半定量的点数より正常の葉と高悪性疾患の定量のより良い区別を示す定量的T:B比)。「スピアマン」はスピアマンの相関係数、ノンパラメトリック統計検定を指す。上記で使用されるように、定量的な最大カウント値は、単位のない尺度である、検出されたガンマ光子の最大カウントである。
図10Cは、手術時に転移性リンパ節転移の予測因子として99mTc−MIP−1404の取り込み(腫瘍又は標的対背景の比)の定量的尺度を説明する。第2相臨床試験では、患者は拡張骨盤リンパ節郭清で前立腺全摘出術前に99mTc−MIP−1404で撮像を受けることにした。全ての切除リンパ節組織は、患者が局所リンパ節に転移性前立腺癌を有するとみなされたかどうかを決定するために、サイトの病理学者によって、前立腺癌について評価した。統計分析、ROCは、定量的測定の異なるカットオフについて、対応する偽陽率(x軸)で真陽性(y軸)率をプロットした曲線を生成するために行われ、リンパ節転移の決定を誘導することができた。このプロットを使用して、真の陽性率(感度)の最大化及び偽陽性率(1−特異度)の最小化された最適点を決定した。この点は、原発性前立腺腫瘍における約30の標的対背景の比と決定され、手術前にリンパ節転移を予測するための67%の特異度及び90%の感度をもたらし(90%;リンパ節転移があり、以前の治療がなかった20人の患者のうち18人が、原発性腫瘍で30以上のT:B値を有した)。さらに、値の範囲にわたって試験の診断精度に相当する曲線下面積を計算することができる。臨床状況の患者によって、特異度が、感度の代わりに最大となる点を選択することがより適切であり得る。ROC曲線は、全体の可能性範囲にわたって観察される試験の実施を可能にする。99mTc−MIP−1404は、高い精度で予測することができ、患者は、原発性腫瘍の非侵襲的測定に基づいて、転移性疾患を保有する可能性がある。
99mTc−トロフォラスタットの前立腺/葉の取り込みに対する事前の前立腺癌治療の効果も分析した。以前の前立腺癌治療(ネオアジュバント療法)を受けた患者のうち、患者の大部分は、1つ以上のホルモン療法の1つ以上の用量を受けた。ホルモン治療薬としては、デガレリクス、ゴセレリン、カソデックス(ビカルタミド)、ルプロン、ジペレリン(diphereline)及びリュープロレリンが含まれていた。2人の以前の治療された患者は、単独のエンザルタミド(MDV3100)を受けた。1人の患者はホルモン療法と一緒に抗有糸分裂化学療法(ドセタキセル)を受けた。図11A(すべての治療患者対未治療患者)及び図11B(「Tx」は、以前の治療された患者であり、「Txなし」は撮像前に治療しなかった患者である)の結果は、SPECT/CTアッセイが、前立腺癌治療の効能を監視するために使用されてもよいことを示し、これは、前立腺内の99mTc−MIP−1404の取り込みは、以前の前立腺癌治療を受けていない患者と比較して、アッセイの前に治療を受けた患者で有意に低かった(p<0.0001)ためである。これらの先行治療患者におけるより低いT:B比は、減少するPSAレベルと相関して、治療の効能のさらなる証拠を添える。また、図11Bから、治療を受けた患者は、99mTc−MIP−1404のはるかに低い取り込みを持っていたことも注意すべきである。さらに、以下に示すように、99mTc−MIP−1404の取り込みのレベルは、直接、疾患の進行及び/又は攻撃性と相関することがある。上記で使用されるように、ネオアジュバント療法は、一次治療計画を指す。
99mTc−MIP−1404 SPECT/CTの読者は、正確に、患者の77%(41/53)でのリンパ節転移を特定し、MRI読者は、正確に患者の75%(35/47)でリンパ節転移を特定した。図12Bは、融合された軸方向の99mTc−MIP−1404 SPECT/CT再構成(A)、及び図12Aに示すものとは異なる患者で軸方向のT1W MRI(B)を比較する。赤い矢印は、99mTc−MIP−1404 SPECT/CT読者によって陽性と、かつMR読者によって陰性と読まれた、組織学的に確認した、陽性の5mm左下腹部のリンパ節を示す。99mTc−MIP−1404 SPECT/CT撮像は、MRIによって検出されないリンパ節転移を正しく識別することができ、早期診断、より正確な予後、及びより多くの成功的な治療につながる。
[実施例6]
骨転移の疑われる領域を検出するために、全身の99mTc−MIP−1404 SPECT/CT撮像と従来の骨スキャンとの比較。
方法:実施例4の方法論を使用した。99mTc−MIP−1404を使用した、全身の平面シンチグラフィー画像は、疾患が骨盤領域を越えて存在していたかどうかを決定するために臨床情報を知らない3人の読者によって評価した。99mTc−MIP−1404の全身画像は、骨スキャン画像と比較した。
結果: 99mTc−MIP−1404を使用した全身平面画像は、投与後4時間の画像で、前立腺、リンパ節、肝臓及び腎臓を明確に示す。4及び24時間の患者のSPECT/CT画像は、それぞれ4及び24時間で、3:1〜28:1の範囲の標的対背景の比を有して、優れた病変のコントラストを示した。99mTc−MIP−1404は、前立腺癌の男性で、注射後1時間ほど早期に全身撮像によって可視化されたリンパ節及び骨内の病変に急速に局在した。
図13は、従来の骨スキャン対全身平面の99mTc−MIP−1404スキャンの向上された精度及び特異度を示す。99mTc−MIP−1404スキャン(右)は、骨格転移と一致してPSMA発現部位(矢印)のみを示す。比較的、骨スキャン(左)は、転移性疾患の診断を混乱することができる、非特異的取り込みの複数の領域を表示する。
疑われる腫瘍の骨転移の検出は、診療所で使用される他の従来の放射性核種放射造影剤と比較して99mTc−MIP−1404で癌の臨床経過中に、早く明らかである。99mTc−MIP−1404の撮像は、腫瘍及び転移の早期検出を可能にするため、早期治療的介入は、前立腺癌の進行及び拡散を食い止めることも可能である。
また、プロトコルごとに、前立腺切除を施す第2相試験での二人の男は、99mTc−MIP−1404を使用して、骨で疑われた転移性疾患を有することが示されていた。前立腺癌における臨床ケアプロトコルは、現在転移性疾患が骨に達した場合、前立腺切除が禁忌され、全身療法(例えば、化学療法)が推奨されることを勧める。したがって、99mTc−MIP−1404撮像は、原発性疾患だけでなく、転移の早期検出を提供し、適切な診断、予後診断、及び治療をために臨床医に迅速かつ正確に案内し、そこに無駄な生検又は不当な前立腺全摘出術を防止する。
[実施例7]
方法:腫瘍組織と正常組織との間で検出し、識別するための、式(1)で表される化合物の適合性は、前立腺全摘出術を受けていた8人の患者(pts)における、式(1)で表される化合物使用して得たSPECT/CT画像を、ステップ・セクションの組織病理学と比較して、第1相研究で試験した。簡潔には、8人の患者には、式(1)の化合物の20mCiを投与し、注入後2時間で骨盤のSPECT/CT画像を取得した。T/B比は、画像に基づいて、前立腺の6つの切片について計算した。前立腺の右葉と左葉及び切片での撮像結果は、盲検病理学者によって記録されたプライマリグリーソン分類(PGG)及び合計グリーソン点数(GS)と比較した。上述したように、5.9のT/B閾値について、感度、特異度、精度は、受信者動作曲線により計算した。
結果:式(1)で表される化合物を使用してSPECT/CT撮像は、本研究に参加しているすべての患者における原発性前立腺癌の存在を正確に識別した。撮像は中等度及び低悪性度(GS<7)又は疾患なしと高悪性度前立腺癌(GS7)を区別し、精度は葉で93.8%、切片で81.3%であった。精度は、PGG<4又は4で支配的な一次病変を有する切片において89.6%に増加した。(表8を参照)
Figure 2017500537
5.9のT/Bの閾値比で、式(1)の化合物でのSPECT/CT撮像では、正確に、中等度又は低悪性度疾患を有する前立腺の切片を特定し、正確に、高悪性疾患を含むものから疾患なしの患者を判別する。上記の結果は、式(1)の化合物の撮像は、単一のスキャンで局所及び遠隔疾患の予後情報を提供することができ、このようにして単一のスキャンからの画像に基づいて、臨床医が治療に関する決定を行うことを示す。
[実施例8]
99mTc−MIP−1404 SPECT/CT画像の点数及び分析
3つのSPECT/CTの読者は、各患者のための99mTc−MIP−1404 SPECT/CT及びプラナー撮像データの公平かつ独立した評価を行った。SPECTの読者は、再構成されたSPECT/CTデータを評価し、前立腺及び骨盤リンパ節の両方のために、領域によって、病変可視化等級点数(表3)を指定する。平面画像は、疾患が、前立腺の外に明らかであったかどうかを決定するために評価された。3人のSPECT/CTの読者は、各々独立にケースを評価し、自分の最終的な決定をした。
SPECT/CT評価は以下の通りだ。
全身平面とSPECT/CTの骨盤画像を含むわずか1時点(研究薬物注射後)は、各SPECT/CT読者によって評価した。SPECT/CTの読者は、解剖学的参照のための試験の付随CT部分を使用して、SPECT画像データセットを評価した。
各画像データの評価は、前立腺内の6領域の評価だけでなく、骨盤リンパ節の評価で構成されていた(図14及び15参照)。SPECT/CTレビュアーは、各定義された領域を評価し、0から4までの等級点数を適用した(表3参照)。
SPECT/CTの読者が、疾患は骨盤領域を超えて存在していたかどうか、そして被験体が前立腺癌の陽性又は陰性であるかどうかを定性的に決定した。
各分析レベル(被験体、腺、及び領域)について、結果としては、任意の陽性の所見がレベル内で存在する場合、陽性の前立腺癌と考えられ、何の陽性所見もなかった場合、陰性と考えられる。例えば、所定の被験体について、前立腺の6領域のうちわずか1つの領域が陽性であった場合、腺レベルは陽性であった。しかし、同一被験体の領域レベルで、陽性所見を持っていた腺内で1領域のみが陽性と考えられ、腺のすべての他の領域は陰性と考えられた。
すべての分析については、判読不能だった任意の99mTc−MIP−1404のスキャンが評価可能ではないと考えられた(NE)。
画像技術品質評価:SPECT/CTの読者は、評価のために表示されたすべての画像がモダリティ及び解剖学的カバレッジ(すなわち、全身の平面及びSPECT/CT−骨盤)によって記録されたことを確実にすることによって、各画像データのレビューを開始した。SPECT/CT読者は、画像データの全体的な品質を評価した。一般的な品質を3つの範疇として適用した:最適、読めるが最適ではない、読めない。
SPECT/CT読者が、SPECT又は全身画像のいずれかにつして「最適」、又は「読めるが最適ではない」範疇を選択した場合、評価を開始した。SPECT/CT読者が、全体的な画質を「読めない」範疇に記載した場合、評価が入力されていない。
SPECT画像再構成は、反復OSEM(順序−サブセット期待値最大化)技術を使用して実行し、オアシスの撮像ワークステーション(セガミ社、コロンビア、MD、USA)又は同等の撮像ワークステーションを使用して減衰を補正した。SPECTに適用される反復OSEMアルゴリズム及び分析の導出は、以前に記載されている(ハドソンら、IEEEトランス、メッド、IMAG、1994年、100〜108頁)。
この臨床動作範囲で使用した場合、OSEM再構成の非定常挙動を考慮した99mTc SPECT/CTの定量的使用も記載されている(ザイントルら、J.Nucl.メッド、2010年、921〜928頁)。OSEM−3D再構成、CTベースの減衰補正、及び散乱補正を使用する、現在の市販のSPECT/CT技術は、絶対的に99mTc放射能濃度の定量化を可能にする。
骨盤リンパ節の評価:SPECT/CTの読者は全身の画像を提示され、減衰補正、カラースケール、及び強度で、軸方向、冠状(coronal)、矢状方向の再構成された薄片を提示された。SPECT/CTの読者は、前立腺及びリンパ節の外側に疾患の存在があったかどうかを決定するためにSPECT/CTに加えて99mTc−MIP−1404全身平面画像を評価した。陽性と決定された場合、読者は、疾患の開始場所のコメントを記録した。
その後、SPECT/CTの読者は、リンパ節のグループ化(左右)に対応する領域ごとに骨盤リンパ節点数の病変可視化等級点数(上記表3参照)を入力した(図15参照)。
周辺の背景及び通常のリンパ節のものより大きい99mTc−MIP−1404の活性又は取り込みを有するリンパ節が陽性とみなされた。鼠径リンパ節は通常の活性を評価するための視覚的な基準として有用であった。
前立腺/精血管評価:SPECT/CTの読者は、4×2の形式で融合した軸方向の薄片を提示された(色及び輝度ディスプレイを有する、図3(b)及び(c)参照)。画像は、前立腺上の中心であり、SPECT/CTの読者は、上記の6つの定義された前立腺領域+2つの精嚢領域毎に病変可視化等級点数(表9参照)を入力することが必要であった(表2及び3及び図14参照)。
SPECT/CTの読者は、前立腺癌が疑われた任意の領域があるかを決定するために、6前立腺領域と2精嚢に対応する、軸方向、冠状、矢状方向のSPECT/CT画像データ上の各解剖学的位置を評価した。健康なボランティアでは、正常前立腺は4:1〜6:1の標的対背景の範囲内で取り込みを有することが期待され、背景は骨盤内の正常筋肉内の正常組織から取得される。
Figure 2017500537
[実施例9]
ノモグラムは、前立腺癌状態の間リンパ節転移(LNI)の確率を評価するために開発される。一般的に、ノモグラムは、3〜4つの変数で構成されている。本発明者らは、ノモグラムを開発するためのリンパ節郭清(LND)を含むRPで治療した患者のコホートを使用する。一態様では、3変数ノモグラムは、前処理のPSA、臨床病期、及び生検グリーソン分類などの基本的な臨床的変数を含む。4変数ノモグラムは、T/B比を含んでいてもよいし、又は標本のLND及び病理学的評価の程度に関しての原理を説明することができる。
方法:各患者について、前処理の前立腺特異抗原(PSMA)点数が得られ、初期PSMA(IPSA)軸の数値に相関した。図6参照。直線は、いくつのポイントが、陽性LNIの確率を評価するために指定されるかどうか決定するために、IPSA軸からポイント軸に引く。この工程は、ノモグラムの各変数に対して繰り返される。ノモグラムの変数のそれぞれについてポイントの最終的な合計が計算される。合計ポイント軸に最終的な合計を配置した後に、陽性のリンパ節転移を有する患者の確率をLNI軸の確率を用いて推定される。
特定の治療プロトコールを追求するかどうかの決定は困難である。前立腺癌のグリーソン点数及び臨床病期は、特定の治療プロトコルを開始する前に考えられる。上記のように、表1は、グリーソン点数とT/B比を相関する。相関はまた、前立腺癌の病期とグリーソン点数との間に存在する。例えば、ゴドイらは、病期T1の前立腺癌患者のグリーソン点数が6.0以下であることを開示する。病期T2aの前立腺癌の患者は、グリーソン点数が約7であり、病期T2bの前立腺癌患者は、8.0以上である。病期T3前立腺癌患者のグリーソン点数は約9.0である。 グリーソン点数と前立腺癌状態の病期との相関、及びT/B比とグリーソン点数との相関を使用すると、前立腺癌状態を有する患者の状態を評価することができる。
[実施例10]
前立腺の葉におけるグリーソン点数と99mTc−MIP−1404取り込みとの相関
図16は、第2相臨床試験における前立腺全摘出術後、組織病理学的評価と、前立腺の葉での99mTc−MIP−1404の取り込み(標的:背景)の定量的尺度との関係を説明するグラフである。167個の葉の合計は、SPECT/CTスキャン及び病理結果の両方で評価可能であった。分類されたグリーソン点数と定量的尺度の相関(スピアマンの相関係数又はrho)のためにノンパラメトリック統計検定を計算した。値は有意に相関することが見出され、非ランダムの可能性がある(P<0.0001)。これは、99mTc−MIP−1404の取り込み及びグリーソン点数との間に、正の統計的に有意な相関関係が存在することを示す。関係は、99mTc−MIP−1404の取り込みが、疾患の攻撃性の非侵襲性の代替的測定値として有用であることを示す。
[実施例11]
99mTc−MIP−1405が99mTc−MIP−1404と同様に挙動することが期待される。上記の実験は99mTc−MIP−1405を用いて実施されるならば、同様の結果が得られて、潜在的に異なる絶対数であるが、同様の傾向及び方法が観察される。
[実施例12]
99mTc−トロフォラスタット塩化物の第3相研究計画が以下に提供される。本研究の表題は、「積極的監視の候補である、生検診断による低悪性度前立腺癌を有する男性で臨床的に有意な前立腺癌を検出するために99mTc−MIP−1404 SPECT/CT撮像の安全性及び効能を評価するMIP−1404 3301/A第3相研究」である。指標は、臨床的に有意な前立腺癌を識別するための補助として、生検で確認された前立腺癌の男性において示された前立腺の単一光子放射型コンピュータ断層撮像のための放射性診断剤である99mTc−トロフォラスタット塩化物の使用である。いくつかの実施形態では、99mTc−トロフォラスタット塩化物の使用は、前立腺癌を有すると疑われた男性で示すことができるが、それに対する外科又は生検手順が実施されていなかった。また別の実施形態の99mTc−トロフォラスタット塩化物は、その生検で組織病理学的グリーソン分類が3+4重症度以下であり、積極的監視並びに前立腺切除術の候補である前立腺癌と新たに診断された患者を撮像するために示されている。これらの患者では、99mTc−トロフォラスタット塩化物撮像結果は、前立腺切除術で3+4以上の組織病理学的グリーソン分類を検出するためのリスクを推定するのを助けるために使用することができる。約300人の患者が登録され、99mTc−トロフォラスタット塩化物(すなわち、MIP−1404)は、単回静脈内注射として投与される。本研究は、4つの目的がある。1.生検診断による低悪性度前立腺癌を有する被験体においてMIP−1404の安全性及び忍容性を評価するために、2.前立腺全摘出術で、3人の盲検MIP−1404 SPECT/CTの読者(少なくとも70%を超過した2/3読者、60%の低い信頼度区間で)の感度が臨床的に有意な前立腺癌(グリーソン点数>3+4)を有する被験体を識別するために、3.3人の盲検MIP−1404 SPECT/CTの読者の特異度は(少なくとも70%を超過した2/3読者、60%の低い信頼度区間で)、前立腺全摘出術(RP)で臨床的に有意な前立腺癌のない被験体を識別するために(グリーソン点数3+4)、及び4.積極的監視の被験体における、臨床的に有意な前立腺癌(グリーソン点数>3+4、0.5cc容積超過)を区別するためにMIP−1404を用いた前立腺のSPECT/CT撮像の受信者動作特性曲線AUCROC(偽陽性率対真陽性率)下の面積を決定するために。臨床的に有意な癌は、当該技術分野で認識された用語である(エプスタインら、J. Am. Med. Assoc、271(5):368−74、1994年)。
研究デザインは、多施設、マルチ読者、非盲検試験を含むものであって、グリーソン点数が3+4以下である(支配的なパターン4のなし)組織病理学的所見を有する診断トランス直腸超音波(TRUS)下生検を受け、そして積極的監視されるが、骨盤リンパ節郭清の有無にかかわらず前立腺全摘出術を受けた、新たに診断された男性でMIP−1404 SPECT/CT撮像を比較する。この研究は、臨床情報を知らない3人の読者によってMIP−1404 SPECT/CT評価の診断精度を評価し、以前に未知の臨床的に有意な前立腺癌(グリーソン点数>3+4)を有する被験体を、真実の標準として前立腺全摘出術以後の前立腺の全体取り付けられたステップセクション組織病理学的評価を使用して、正確に識別する。被験体は、MIP−1404(治験薬)の単回IV用量を受けた後注射後3〜6時間にSPECT/CTスキャンを行った。被験体は、標準のケアRP手術及び治験薬投与後4週間以内に標本の組織学的評価を受ける。MIP−1404の画像データは可視的な取り込みを評価し、臨床的に有意な前立腺癌の存在又は非存在のための中央組織病理学的評価と比較される。
研究集団は、積極的監視の候補であるが、前立腺全摘出術を受けることを選択した、生検診断による低悪性度前立腺癌の男性である(グリーソンは3+3又は3+4点数)。
選択基準。被験体はこの研究に登録するには、以下の基準をすべて満たす必要がある。
1.18歳以上の男性
2.署名したインフォームドコンセントの提供、プロトコル要件の遵守
3.前立腺の腺癌を示す登録の6ヶ月以内(10−12コア)の、診断されたトランス直腸超音波(TRUS)下生検(グリーソン点数が3+3又は3+4である)
4.PSA<15.0ng/mL(ug/L)
5.リンパ節郭清の有無にかかわらず前立腺全摘出術を受ける予定
6.MIP−1404注射後7日間、許容可能な避妊の形態の使用同意
7.5年超過の被験体平均余命及び0、1又は2のECOG活性指標
除外基準。次の基準のいずれかを満たす被験体は試験から除外される。
1.臨床研究の現場でガイドラインに照らして積極的監視の不適合な被験体
2.治療薬の注射の前に、5物理的半減期内の放射性同位元素が投与された被験体
3.ホルモン療法、(前立腺生検を除く)手術、放射線療法、LHRH類似体、及び非ステロイド系抗アンドロゲン又は任意の5α還元酵素阻害剤を含む、前立腺癌又はBPHの以前の治療
4.手術の前にアンドロゲン又は抗アンドロゲン療法が計画されたこと。
5.研究者の意見によって、信頼性の高いデータを得るか、研究の目的を達成するか、又は研究を完了することを大幅に低下させる任意の医学的疾患又はその他の状況を有する被験体
6.(治癒的処理された基底又は皮膚の扁平上皮癌を含まない)過去5年以内の悪性腫瘍
(過去2年以内に監視膀胱鏡検査での陰性Ta膀胱癌は含まれてもよい)
した。
期間。被験体の参加の期間は、インフォームドコンセント署名時から、MIP−1404注射及び手術完了後の翌日までの時点となる。
安全性評価。安全性評価は、治療中に発生した有害事象、バイタルサイン測定及び臨床的安全性の検査値を監視する工程が含まれる。
統計的手法。約265人の被験体が扱われる。目標登録に到達しているものであって、前立腺癌の臨床試験ワーキンググループ2(PCWG2)によって定義されていた、上昇PSAを有する少なくとも100人の患者が登録されるまで、被験体登録を続ける(上昇PSAは天底よりも高く2ng/mLより大きいものであって、上昇が天底に比べて少なくとも25%であり、上昇は少なくとも3週間後に第二のPSAによって確認されるべきである。)。サンプルサイズは、α(評価者の点数−組織病理学ROC曲線のAUCが0.1の等価限界差で帰無仮説の下でAUC以上になる意義性の0.025片側レベル)で90%の電力を供給する。MIP−1404治療の期待AUCが0.7以上であると仮定し、帰無仮説の下で、AUCは約0.5である。インフォームドコンセントの文書に署名するすべての被験体は、登録された被験体集団に含まれる。MIP−1404の投与を受けるすべての被験体は、安全性集団に含まれる。MIP−1404の投与を受け、撮像を受け、前立腺切除から組織学の結果を持っているすべての被験体は、評価可能集団に含まれる。AEの発生率、重症度、及び因果性は、国際医薬用語集(MedDRA)優先用語及びシステム臓器のクラスを使用して要約される。重篤な有害事象は、個別に集計される。併用薬の使用が集計される。基準のバイタルサイン及び臨床検査値パラメーターからの変化は、予定された評価によって要約される。
一次エンドポイントについて、最大読者の評価点数の平均は、ロジスティック回帰を用いて病理結果(グリーソン点数3+3対>グレード3+)に対して分析される。ROC曲線、そのAUC及び信頼区間は、ロジスティック適合から計算される。ゴールドスタンダードとして組織学に基づき臨床的に有意な(グリーソン点数>3+4)前立腺癌を識別する、MIP−1404の感度及び特異度は、クロス集計の方法を用いて計算される。
この適応症の代替として、他の研究が行われてもよい。1つのそのような代替では、MIP−1404は、より攻撃的な疾患の患者のリスクを決定する際に臨床医を支援するために、グリーソン点数が3+4以下である、生検で確認された前立腺癌の男性で示された前立腺の単一光子放射断層撮像撮像のための放射性診断剤であることが記載されている。
以下の段落では、追加の実施形態を提供する。
[実施形態1]
臨床的に前立腺癌と診断された患者における前立腺癌の重症度を識別する方法であって、
99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の有効量を患者に投与する工程と、
患者の画像を取得する工程と、
腫瘍(T)レベルとして患者の前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
所定の閾値未満又は所定の閾値以上のT:B比について、重症度を指定する工程と、を含む方法。
[実施形態2]
方法は、非外科的方法である、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
前立腺癌の臨床診断は、PSA値、直腸指診、経直腸超音波、症候学、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを用いて決定される、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
前立腺癌の臨床診断が、PSAの値を用いて決定された場合、PSAの値は15.0ng/ml未満である、実施形態1、2、又は3に記載の方法。
[実施形態5]
T:Bの比が5.9以下であると、画像取得時、臨床的に有意な前立腺癌のない患者が識別される、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態6]
T:Bの比が約5.9以下であると、画像取得時、低悪性度前立腺癌があるか、又は前立腺癌が存在しない、実施形態2〜5のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態7]
患者は、積極的監視の候補である、実施形態2〜6のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態8]
T:Bの比が5.9以下であると、3+3以下のグリーソン点数と一致される、実施形態2〜7のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態9]
T:Bの比が5.9以下であると、3+4以下のグリーソン点数と一致される、実施形態2〜8のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態10]
閾値が約5.9よりも大きいと、画像取得時、臨床的に有意な前立腺癌を有する患者の識別に関して高い感度である、実施態様1〜9のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態11]
T:Bの比が5.9を超過すると、3+4超過のグリーソン点数と一致される、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態12]
T:Bの比が15を超過すると、画像取得時、臨床的に有意な前立腺癌を有する患者の識別に対して非常に特異的である、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態13]
患者は癌治療の候補である、実施形態11又は12に記載の方法。
[実施形態14]
治療は、ホルモン、前立腺切除、放射線、LHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)類似体、非ステロイド性抗アンドロゲン、5α−還元酵素阻害剤、抗体薬物複合体、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせである、実施形態13に記載の方法。
[実施形態15]
前記決定工程は、核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態16]
患者は、以前に前立腺癌治療を受けていなかった、実施形態1〜15のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態17]
前立腺癌患者における腫瘍転移を確認する方法であって、
前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を患者に投与する工程であって、化合物は、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される工程と、
患者の関心領域を撮像する工程と、
標的(T)レベルとして、前立腺癌患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを取得する工程と、
対照組織(B)中での化合物の取り込みのレベルを取得する工程と、
T:Bの比として定量的点数を取得する工程と、
定量的点数が所定の閾値以上であると決定された場合に転移を確認する工程と、を含み、
前記式(1)及び式(2)は次のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態18]
所定の閾値は、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、実施形態17に記載の方法。
[実施形態19]
所定の閾値は、約30である、実施形態17又は18に記載の方法。
[実施形態20]
患者は、式(1)の化合物の有効量が投与される、実施形態17〜19のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態21]
撮像は、核医学断層撮像技術を使用して実行される、実施形態17〜20のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態22]
核医学断層撮像技術は、2次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、実施形態21に記載の方法。
[実施形態23]
対照組織は、正常前立腺組織、正常骨盤筋肉、又は正常骨盤リンパ節である、実施形態17〜22のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態24]
前記閾値は、攻撃的な前立腺疾患の代用マーカーである、実施態様17〜23のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態25]
前記閾値は、前立腺転移の代用マーカーである、実施態様17〜23のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態26]
前記閾値は、7以上のグリーソン点数の代用マーカーである、実施態様17〜23のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態27]
被験体の転移性前立腺癌におけるリンパ節転移を確認する方法であって、
前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を患者に投与する工程であって、化合物は式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される工程と、
標的(T)レベルとして患者の前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
T:Bの比が所定の閾値以上である場合、リンパ節転移を確認する工程と、を含み
前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態28]
所定の閾値は偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、実施形態27に記載の方法。
[実施形態29]
所定の閾値は約30である、実施形態27又は28に記載の方法。
[実施形態30]
式(1)の化合物が投与される、実施形態27〜29のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態31]
遊離リガンドMIP−1404を含む第1容器と、99mTc放射性核種を含む第2容器と、患者における前立腺癌の重症度を識別するため、転移性前立腺癌のリンパ節転移を確認するため、腫瘍転移を確認するため、前立腺癌の状態を監視するため、インビボでの前立腺特異的膜抗原(PSMA)発現組織のSPECT/CT画像を取得するため、前立腺癌患者おける腫瘍の骨又は軟組織の少なくとも一部への転移を検出するため、前立腺腫瘍のリンパ節転移を識別するため、前立腺癌治療の効能を監視するため、ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視又は評価するため、前立腺癌と診断されたヒト被験体における疾患攻撃性の程度を評価する非侵襲的方法のため、前立腺癌と診断されたヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を評価するため、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断するため、又は、生検で確認された前立腺癌を保有する患者における前立腺癌の重症度を識別するため、99mTc−トロフォラスタットを生成する指針と、を含む、キット。
[実施形態32]
前立腺の核医学断層撮像のための放射性診断薬、及び所定の閾値未満、又は所定の閾値以上である腫瘍対背景の比(T:B)に基づいて臨床的に有意な前立腺癌を診断する指針、を含む、キット。
[実施形態33]
前記指針では、T:Bの閾値が5.9以下であると、臨床的に有意でない前立腺癌が示されることを提供する、実施形態32に記載のキット。
[実施形態34]
前記指針では、T:Bの閾値が5.9を超過すると、臨床的に有意な前立腺癌を示すことに関して高い感度であることを提供する、実施形態32又は33に記載のキット。
[実施形態35]
前記指針では、T:Bの閾値が15を超過すると、臨床的に有意な前立腺癌を示すことに関して高い感度であることを提供する、実施形態32、33、又は34に記載のキット。
[実施形態36]
前記指針では、T:Bの閾値が30を超過すると、転移性疾患を示すことに関して高い感度であることを提供する、実施形態32、33、34、又は35に記載のキット。
[実施形態37]
前立腺腫瘍を保有すると疑われるヒト被験体を評価する方法であって、
前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量をヒト被験体に投与する工程であって、前立腺腫瘍の表面で発現されるPSMAを含む、工程と、
腫瘍性病変を保有すると疑われた前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像を取得するために、ヒト被験体に核医学断層撮像技術を施す工程と、
前記前立腺組織の少なくとも一部による、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
前記前立腺組織の少なくとも一部による取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値未満であるか、又は所定の閾値以上であるかを決定する工程と、を含む方法。
[実施形態38]
所定の閾値は、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、実施形態37に記載の方法。
[実施形態39]
所定の閾値は、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9及び7.0からなる群から選択される、実施形態37又は38に記載の方法。
[実施形態40]
所定の閾値は、5.9である、実施形態39に記載の方法。
[実施形態41]
評価は、非侵襲的に実施される、実施形態37〜40のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態42]
核医学断層撮像技術は、二次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)を含む、実施形態37〜41のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態43]
対照組織は、前立腺組織又は骨盤筋組織の非腫瘍部分から選択される、実施形態37〜42のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態44]
その比が、5.9以上であると決定される場合、ヒト被験体に、前立腺全摘出術、凍結手術、放射線療法、ホルモン(アンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を施す工程をさらに含む、実施形態37〜43のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態45]
その比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体に、前立腺全摘出術、冷凍手術、放射線療法、ホルモン(アンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を施さないように選択する工程をさらに含む、実施形態37〜44のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態46]
その比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体に、積極的監視モニタリングを施す工程をさらに含む、実施形態37〜45のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態47]
ヒト被験体は、定期的に再評価される、実施形態37〜46のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態48]
その比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体に経過観察のモニタリングを施す工程をさらに含む、実施形態37〜47のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態49]
ヒト被験体における症状の変化が監視される、実施形態48に記載の方法。
[実施形態50]
前立腺組織以外の組織における腫瘍病変を検出する工程をさらに含む、実施形態37〜49のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態51]
遷移金属がテクネチウム−99mである、実施形態37〜50のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態52]
標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体は、式(1)で表される化合物を含む、実施形態37〜51のいずれか1つに記載の方法。
Figure 2017500537
[実施形態53]
前記のガンマ線放射遷移金属錯体が、99mTc−トロフォラスタット塩化物を含有する標的部分に接合される、実施形態37〜52のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態54]
周期的に繰り返される、実施形態37〜53のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態55]
その比が、5.9以上であると決定される場合、ヒト被験体は前立腺癌腫瘍を保有していることを示唆する、実施形態37〜54のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態56]
その比が、約5.9から約13までの範囲内であると決定された場合、ヒト被験体は、約7.0以上のグリーソン点数を獲得する前立腺癌腫瘍を保有することを示唆する、実施形態37〜55のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態57]
ヒト患者は、高悪性度前立腺癌を保有する、実施形態56に記載の方法。
[実施形態58]
その比が、約15.5から約45.0までの範囲内であると決定された場合、ヒト被験体は、約9.0以上のグリーソン点数を獲得する前立腺癌腫瘍を保有することを示唆する、実施形態37〜57のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態59]
その比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体が疾患を保有しないことを示唆する、実施形態21〜58のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態60]
前立腺癌患者における腫瘍の骨盤リンパ節転移を確認する方法であって、
前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を患者に投与する工程であって、その化合物は、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される、工程と、
骨盤を撮像する工程と、
前立腺癌患者の骨盤リンパ節の少なくとも一部による化合物の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
骨盤リンパ節の少なくとも一部による化合物のレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値以上であると決定された場合、転移を確認する工程と、を含み、
前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態61]
所定の閾値は、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、実施形態60に記載の方法。
[実施形態62]
患者は、式(1)の化合物の有効量が投与される、実施形態60〜61のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態63]
撮像は、核医学断層撮像技術を使用して実行される、実施形態60〜62のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態64]
核医学断層撮像技術は、2次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、実施形態60〜63のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態65]
骨盤リンパ節転移が確認された患者は、放射線療法、凍結手術、抗アンドロゲン療法、化学療法、又は放射線療法、抗アンドロゲン療法、及び化学療法の組合と併用して、前立腺全摘出術をさらに施される、実施形態60〜64のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態66]
対照組織は、正常前立腺組織、正常骨盤筋又は正常骨盤リンパ節から選択される、実施形態60〜65のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態67]
骨盤リンパ節は、直径6mm未満の塊を有する、実施態様60〜66のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態68]
骨盤リンパ節は、直径5mm未満の塊を有する、実施態様60〜67のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態69]
骨盤リンパ節は、直径3.5mm未満の塊を有する、実施態様60〜68のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態70]
骨盤リンパ節は、SPECT/CTによって検出可能であり、直径3.5mm未満の塊を有する、実施態様60〜69のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態71]
ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視する方法であって、
ヒト被験体に、前立腺特異的膜抗原(PSMA)認識部分及び放射性核種を含むガンマ線放射造影剤の有効量を投与する工程と、
ヒト被験体に、腫瘍病変を含む前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像を取得するために核医学断層撮像技術を施す工程と、
前立腺組織の少なくとも一部によるガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
前立腺組織の少なくとも一部による取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比を決定する工程と、
その比を、ヒト被験体に対して以前に決定された基準比と比較する工程と、を含む方法。
[実施形態72]
造影剤は、glu−尿素−glu又はglu−尿素−lys系造影剤である、実施形態71に記載の方法。
[実施形態73]
造影剤は、式(1)、式(2)、又はその薬学的に許容される塩の中の1つである、実施形態71又は72に記載の方法。
Figure 2017500537
[実施形態74]
撮像工程は、投与工程後1〜6時間で行われる、実施形態71〜73のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態75]
その比が基準比を超過すると決定された場合、前立腺癌の悪化を示唆する、実施形態71〜74のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態76]
その比が基準比以下であると決定された場合、前立腺癌が悪化していないことを示唆する、実施形態71〜75のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態77]
前立腺癌が悪化したと決定された場合、患者に、1つ以上の前立腺癌治療選択肢を施す、実施形態71〜76のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態78]
インビボでの前立腺特異的膜抗原(PSMA)発現組織のSPECT/CT画像を得る方法であって、
被験体にPSMA発現組織に対する親和性を有するTc−99mキレート錯体の有効量を投与する工程と、
(i)生検の取得を必要としなく、グリーソン点数(GS)に匹敵する病理学的疾患の病期を決定するために、及び(ii)磁気共鳴撮像(MRI)と比較して前立腺癌診断の偽陽性率を最小化するために、十分な臨床情報を提供する被験体のSPECT/CT画像を取得する工程と、含み、
PSMA発現組織に対する親和性は、Tc−99mキレート錯体上のGlu−尿素−Glu部分又はGlu−尿素−Lys部分のいずれかによって少なくとも部分的に伝達され、前記Tc−99mキレート錯体は、Tc−99mに結合されたビス−イミダゾリルメチルアミン基を含む、方法。
[実施形態79]
MRI検出又は従来の骨スキャン検出よりも大きい原発性又は転移性前立腺癌の検出の感度及び特異度を提供する、実施形態78に記載の方法。
[実施形態80]
背景領域及び前立腺領域、精嚢、又は前立腺領域と精嚢の両方を、病変可視化等級点数0〜4に指定することにより、画像を評価する工程をさらに含み、可視化等級点数0は、背景活性と同一であり、病変が認められないことを示し、可視化等級点数4は、他のすべての活性よりも大きいことを示す、実施形態78又は79に記載の方法。
[実施形態81]
陽性の点数は、標的対背景の比が4:1よりも大きい被験体で観察され、背景領域は、骨盤内の正常組織から観察される、実施態様78〜80のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態82]
標的対背景の比が5:1よりも大きい、実施態様78〜81のいずれかの方法。
[実施形態83]
標的対背景の比が6:1よりも大きい、実施態様78〜82のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態84]
Tc−99mキレート錯体は、式(1)、式(2)、又はその薬学的に許容される塩である、実施形態78〜83のいずれか1つに記載の方法。
Figure 2017500537
[実施形態85]
観察工程は、投与工程後1〜6時間で行われる、実施形態78〜84のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態86]
方法は、患者の81%内で前立腺癌を正確に特定することができる磁気共鳴撮像と比較して、患者の90%を超過して前立腺癌を正確に特定することができる、実施態様78〜85のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態87]
前立腺癌患者における腫瘍の骨又は軟組織の少なくとも一部への転移を検出する方法であって、
骨又は軟組織の少なくとも一部で前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量を、患者に投与する工程と、
患者における骨又は軟組織の領域を撮像する工程と、
骨組織によるガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照骨又は軟組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
骨組織の部分によるガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルの、対照骨組織による取り込みのレベルに対する比が所定の閾値以上であると決定された場合、腫瘍転移を確認する工程と、を含む方法。
[実施形態88]
軟組織が肺組織である、実施形態87に記載の方法。
[実施形態89]
患者は、式(1)又は式(2)、若しくはその薬学的に許容される塩の化合物の有効量が投与される、実施形態87又は88に記載の方法。
Figure 2017500537
[実施形態90]
撮像は、核医学断層撮像技術を使用して実行される、実施形態86、87、88、又は89に記載の方法。
[実施形態91]
核医学断層撮像技術は、二次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、実施形態90に記載の方法。
[実施形態92]
前立腺腫瘍のリンパ節転移を識別する方法であって、
前立腺癌を有すると疑われた被験体に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を、投与する工程と、
核医学断層撮像技術を用いて被験体を撮像する工程と、
被験体におけるリンパ節内の塊を確認する工程と、を含み、
前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態93]
前記塊は、少なくとも直径約2mmである、実施形態92に記載の方法。
[実施形態94]
前記塊は、直径約2mm〜約10mmである、実施形態92又は93に記載の方法。
[実施形態95]
核医学断層撮像技術は、2次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、実施形態92、93、又は94に記載の方法。
[実施形態96]
骨盤リンパ節は、SPECT/CTによって検出可能であり、直径3.5mm未満の塊を有する、実施形態95に記載の方法。
[実施形態97]
前記有効量は、約20mCiである、実施態様92〜96のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態98]
リンパ節は、骨盤リンパ節である、実施態様92〜97のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態99]
前立腺癌治療の効能を監視する方法であって、
前立腺癌治療前の被験体に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の第1量を、投与する工程と、
前立腺癌の被験体を治療する工程と、
前立腺癌治療を受けているか又は前立腺癌治療を受けた被験体に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の第2量を投与する工程と、
核医学断層撮像技術を用いて被験体を撮像する工程と、
治療後の被験体において前立腺特異的膜抗原の発現が減少されたことを確認する工程と、含み、
前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態100]
治療は、ホルモン療法、抗有糸分裂化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを用いて実施される、実施形態99に記載の方法。
[実施形態101]
ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視又は評価する方法であって、
1つ以上の腫瘍病変を含むヒト被験体の前立腺組織の少なくとも一部による、前立腺特異的膜抗原(PSMA)認識部分及び放射性核種を含むガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルを決定する工程と、
(a)前記の前立腺組織の少なくとも一部による前記ガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルの、(b)前記ヒト被験体の対照組織による前記ガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルに対する比を決定する工程と、
前記の比を、前記ヒト被験体に対して以前に決定した基準比と比較する工程と、を含む方法。
[実施形態102]
前記比は、前記基準比よりも高いと認められた場合、疾患の進行を示す、実施形態101に記載の方法。
[実施形態103]
前記比は、前記基準比よりも低いと認められた場合、疾患の寛解を示す、実施形態101又は102の方法。
[実施形態104]
前立腺癌と診断されたヒト被験体における疾患の攻撃性の程度を評価する非侵襲的方法であって、
前立腺癌と診断されたヒト被験体の病変組織による放射性標識MIP−1404又はMIP−1405の取り込みのレベルを記録する工程と、前記取り込みのレベルから前記ヒト被験体における疾患の攻撃性の程度を決定する工程と、を含む方法。
[実施形態105]
前記決定工程は、(a)前記病変組織による前記放射性標識のMIP−1404又はMIP−1405の取り込みレベルの、(b)前記ヒト被験体の対照組織による前記99mTc−MIP−1404又は99mTc−MIP−1405の取り込みレベルに対する比を計算する工程を含む、実施形態104に記載の方法。
[実施形態106]
前記算出された比を、所定の閾値と比較する工程をさらに含む、実施形態104又は105に記載の方法。
[実施形態107]
所定の閾値は、約25〜約40である、実施形態106に記載の方法。
[実施形態108]
放射性標識MIP−1404は、99mTc−トロフォラスタット塩化物であり、放射性標識MIP−1405は、99mTc−MIP−1405である、実施態様104〜107のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態109]
前立腺癌と診断されたヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を評価するインビボ方法であって、前立腺癌と診断されたヒト被験体の原発性腫瘍を含む、病変組織による放射性標識MIP−1404又はMIP−1405の取り込みのレベルを記録する工程と、前記取り込みのレベルから前記ヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を決定する工程と、を含む方法。
[実施形態110]
前記決定工程は、前記ヒト被験体の(a)前記病変組織による前記放射性標識のMIP−1404又はMIP−1405の取り込みレベルの、(b)対照組織による前記放射性標識のMIP−1404又はMIP−1405の取り込みレベルに対する比を計算する工程を含む、実施形態109に記載の方法。
[実施形態111]
前記算出した比を、所定の閾値と比較する工程をさらに含む、実施形態110に記載の方法。
[実施形態112]
所定の閾値は、少なくとも約30である、実施形態111に記載の方法。
[実施形態113]
放射性標識MIP−1404は、99mTc−トロフォラスタット塩化物であり、放射性標識MIP−1405は、99mTc−MIP−1405である、実施形態109又は110に記載の方法。
[実施形態114]
ヒト被験体は、前記方法の以前に、前立腺癌治療を受けていなかった、実施態様109〜113のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態115]
前立腺又はリンパ節の組織病理学に依存しない、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断する非外科的方法であって、
前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を患者に投与する工程であって、その化合物は、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される、工程と、
標的(T)レベルとして患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして対照組織による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
T:Bの比が所定の閾値以上である場合、リンパ節転移を確認する工程と、を含み
前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態116]
前立腺癌の臨床診断がPSA値、直腸指診、経直腸超音波、症候学、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを使用して決定される、実施形態115に記載の方法。
[実施形態117]
所定の閾値は約30である、実施形態115又は116に記載の方法。
[実施形態118]
T:B比が30以上であると、転移性疾患と診断される、実施形態115、116、又は117に記載の方法。
[実施形態119]
T:B比が30以下であると、陰性転移性疾患と診断される、実施形態115〜118のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態120]
患者が以前に前立腺癌治療を受けていなかった、実施形態115〜119のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態121]
前記決定工程は、核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む、実施形態115〜120のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態122]
前記化合物は、99mTc−トロフォラスタット塩化物である、実施形態115〜121のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態123]
約90%の感度を有する、実施形態115〜122のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態124]
T:B比はグリーソン点数と相関関係がある、実施形態115〜122のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態125]
生検で確認された前立腺癌を保有する患者における前立腺癌の重症度を識別する非外科的方法であって、
患者に99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の有効量を投与する工程と、
標的(T)レベルとして患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして対照組織による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
T:Bの比が所定の閾値以上である場合、グリーソン点数の点で重症度を指定する工程と、を含む方法。
[実施形態126]
閾値が5.9を超過すると、約7.0以上のグリーソン点数に対応される、実施形態125に記載の方法。
[実施形態127]
閾値が約15.5以上であると、約9.0以上のグリーソン点数に対応される、実施形態125に記載の方法。
[実施形態128]
患者は、以前に前立腺癌治療を受けていなかった、実施形態125、126、又は127に記載の方法。
[実施形態129]
前記決定工程は、核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む、実施形態125、126、127、又は128に記載の方法。
[実施形態130]
前立腺癌と診断された患者の癌の重症度を指定する方法であって、
前立腺癌と診断された患者の前立腺組織による99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の取り込みのレベル(標的(T)レベル)を決定する工程と、
前立腺癌患者の対照組織による化合物の取り込みのレベル(基準(B)レベル)を決定する工程と、
標的(T)レベル対基準(B)レベルの比(T:B)に基づいて、患者の癌の重症度を指定する工程と、を含む方法。
[実施形態131]
患者の転移性前立腺癌におけるリンパ節転移を確認する方法であって、
患者に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を投与する工程と、
標的(T)レベルとして患者の前立腺による、化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして患者の対照組織による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
T:Bの比が上記の所定の閾値以上である場合、リンパ節転移を確認する工程と、含み
前記式(1)及び式(2)は次のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態132]
定量的点数(T:B比)に基づいて、臨床的に有意な前立腺癌を診断する指針及び前立腺の核医学断層撮像のための放射性診断薬を含む、キット。
[実施形態133]
インビボでの前立腺特異的膜抗原(PSMA)発現組織のSPECT/CT画像を得る方法であって、
被験体にPSMA発現組織に対する親和性を有するTc−99mキレート錯体の有効量を投与する工程と、
(i)生検の取得を必要とすることなく、グリーソン点数(GS)に匹敵する病理学的疾患の病期決定するために、及び(ii)磁気共鳴撮像(MRI)と比較して前立腺癌の偽陽性診断を最小化するために、十分な臨床情報を提供する被験体のSPECT/CT画像を取得する工程と、を含み
PSMA発現組織に対する親和性は、Tc−99mキレート錯体のGlu−尿素−Glu部分又はGlu−尿素−Lys部分のいずれかによって少なくとも部分的に伝達され、キレートがビスイミダゾリルメチルアミン基を含む、方法。
[実施形態134]
前立腺癌患者における腫瘍の骨又は軟組織の少なくとも一部への転移を検出する方法であって、
骨又は軟組織の少なくとも一部で前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量を、患者に投与する工程と、
骨又は軟組織の少なくとも一部を含む、患者の領域を撮像する工程と、
骨又は軟組織の少なくとも一部による前記ガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照骨又は軟組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
骨又は軟組織の少なくとも一部分による取り込みのレベルの、対照骨又は軟組織による取り込みのレベルに対する比は、所定の閾値以上であると決定された場合、腫瘍の転移を確認する工程と、を含む、方法。
[実施形態135]
前立腺癌治療の効能を監視する方法であって、
前立腺癌治療を受ける前の被験体に、式(1)又は式(2)又は薬学的に許容される塩で表される化合物の第1量を投与し、核医学断層撮像技術を使用して初期画像を取得する工程と、
前立腺癌の被験体を治療する工程と、
前立腺癌治療を受けているか又は受けた被験体に、式(1)又は式(2)又は薬学的に許容される塩で表される化合物の第2量を投与し、核医学断層撮像技術を使用して後続画像を取得する工程と、
前立腺癌治療を受けているか又は受けた被験体で前立腺特異的膜抗原の発現が低減されることを確認する工程と、を含み、
前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである。
Figure 2017500537
[実施形態136]
前立腺やリンパ節の組織病理学に依存しない、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断する非外科的方法であって、
患者に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を投与する工程と、
腫瘍(T)レベルとして患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして患者の対照組織による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
T:Bの比が上記の所定の閾値以上である場合、転移性疾患を確認する工程と、含み
前記式(1)及び式(2)は次のとおりである、方法。
Figure 2017500537
[実施形態137]
生検で確認された前立腺癌を保有する患者における前立腺癌の重症度を識別する非外科的方法であって、
99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の有効量を患者に投与する工程と、
腫瘍(T)レベルとして患者の前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
T:Bの比に基づいて重症度を指定する工程と、を含む方法。
[等価物]
特定の実施態様について例示かつ説明されるが、当業者によって、以下の請求項で定義するような広義の態様の技術から逸脱することなく変更及び修正が可能であると理解されるべきである。
例示的に本明細書に記載された実施形態は、好適には本明細書に具体的に開示されていない、任意の要素又は限定なしに適切に実施することができる。従って、例えば、「含む」、「含有」、「包含」という用語は、限定なしに拡張的に読まれるものである。さらに、本明細書で用いられる用語及び表現は、説明及び非限定の用語として使用されており、このような用語及び表現の使用において記載された特徴又はその一部の任意の等価物を排除することは意図されておらず、それは種々の改変が特許請求技術の範囲内で可能であることを認識した。さらに、「から本質的になる」という語句は、具体的に列挙される要素及び特許請求技術の基本的かつ新規な特徴に影響を与えないこれらの追加の要素を含むと理解される。「からなる」という語句は、明記されていない任意の要素を除外する。
本開示は、本出願に記載された特定の実施形態に関して限定されるものではない。当業者に明らかなように、多くの修正及び変形は、その精神及び範囲から逸脱することなく行うことができる。本開示の範囲内の機能的に等価な方法及び組成物は、本明細書に列挙されたものとともに、前述の説明から当業者には明らかであろう。このような改変及び変更は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。本開示は、このような請求項が権利を有する均等物の全範囲とともに、添付の請求項によってのみ限定されるものである。それは、この開示が、もちろん変更し得る特定の方法、試薬、化合物組成物又は生物系に限定されないことを理解すべきである。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。
本開示の特徴又は態様がマーカッシュグループの観点で記載されている場合、当業者は、本開示はまた、それによってマーカッシュ群の任意の個々の要素又は要素のサブグループに関して記載されていることを認識するであろう。
当業者には分かるように、ありとあらゆる目的のために、特に記述説明を提示するという点で、本明細書に開示された全範囲は、ありとあらゆる考えられる部分範囲及びその部分範囲の組み合わせも網羅する。列挙した範囲はいずれも、少なくとも等分、3等分、4等分、5等分、10等分などに分割された範囲を十分に説明しておりかつ分割可能であるものと容易にみなすことができる。非限定例として、本明細書に述べた範囲はそれぞれ、下部三分の一、中央の三分の一そして上部三分の一などに容易に分割され得る。当業者にも分かるように、「最大で」、「少なくとも」、「を上回る」、「未満」などのような言葉はいずれも、記載した数を包含し、しかも上述のように部分範囲に後から分割可能な範囲を意味する。最後に、当業者には分かるように、任意の範囲には、任意の個々の要素が含まれる。
本明細書中で参照された刊行物、特許出願、登録特許及び他の文献はいずれも、刊行物、特許出願、登録特許又は他の文献の全体がそれぞれ参照として組み込まれるように明確にかつ独立して表示されているかのように、本明細書に参照として組み込まれる。参照として組み込まれた原文に含まれる定義は、本開示における定義と矛盾する範囲で排除される。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に記載されている。

Claims (129)

  1. 前立腺癌と診断された患者の癌の重症度を指定する方法であって、
    前立腺癌と診断された患者の前立腺組織による99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の取り込みのレベル(標的(T)レベル)を決定する工程と、
    前立腺癌患者の対照組織による化合物の取り込みのレベル(基準(B)レベル)を決定する工程と、
    標的(T)レベル対基準(B)レベルの比(T:B)に基づいて、患者の癌の重症度を指定する工程と、を含む方法。
  2. 前記の方法は、非外科的方法である、請求項1に記載の方法。
  3. 前立腺癌の臨床診断は、PSA値、直腸指診、経直腸超音波、症候学、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを用いて決定される、請求項1に記載の方法。
  4. 前立腺癌の臨床診断が、PSAの値を用いて決定された場合、PSAの値は15.0ng/ml未満である、請求項1に記載の方法。
  5. T:Bの比が5.9以下であると、画像取得時、臨床的に有意な前立腺癌のない患者が識別される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記の比が約5.9以下であると、画像取得時、低悪性度前立腺癌があるか、又は前立腺癌が存在しない、請求項2に記載の方法。
  7. 前記の患者は、積極的監視の候補である、請求項2に記載の方法。
  8. T:Bの比が5.9以下であると、3+3以下のグリーソン点数と一致される、請求項2に記載の方法。
  9. T:Bの比が5.9以下であると、3+4以下のグリーソン点数と一致される、請求項2に記載の方法。
  10. T:Bの比が約5.9よりも大きいと、画像取得時、臨床的に有意な前立腺癌を有する患者の識別に関して高い感度である、請求項1に記載の方法。
  11. T:Bの比が5.9を超過すると、3+4超過のグリーソン点数と一致される、請求項1に記載の方法。
  12. T:Bの比が15を超過すると、画像取得時、臨床的に有意な前立腺癌を有する患者の識別に対して非常に特異的である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記の患者は癌治療の候補である、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記の治療は、ホルモン、前立腺切除、放射線、LHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)類似体、非ステロイド性抗アンドロゲン、5α−還元酵素阻害剤、抗体薬物複合体、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記の決定工程は、前記核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記の患者は、以前に前立腺癌治療を受けていなかった、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前立腺癌患者における腫瘍転移を確認する方法であって、
    式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を、前立腺癌と診断された患者に投与する工程と、
    前立腺癌患者の前立腺組織による化合物の取り込みのレベル(標的(T)レベル)を取得する工程と、
    前立腺癌患者の対照組織による化合物の取り込みのレベル(基準(B)レベル)を取得する工程と、
    T:Bの比が所定の閾値以上である場合、転移を確認する工程と、を含み、
    前記の式(1)及び式(2)は、次のとおりである、方法。
    Figure 2017500537
  18. 前記の所定の閾値は、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記の所定の閾値は、約30である、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記の患者は、式(1)の化合物の有効量が投与される、請求項17〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記の撮像は、核医学断層撮像技術を使用して行われる、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記の核医学断層撮像技術は、2次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記の対照組織は、正常前立腺組織、正常骨盤筋肉、又は正常骨盤リンパ節である、請求項17〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記の閾値は、攻撃的な前立腺疾患の代用マーカーである、請求項17〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記の閾値は、前立腺転移の代用マーカーである、請求項17〜23のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記の閾値は、7以上のグリーソン点数の代用マーカーである、請求項17〜23のいずれか一項に記載の方法。
  27. 患者の転移性前立腺癌におけるリンパ節転移を確認する方法であって、
    式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を患者に投与する工程と、
    標的(T)レベルとして患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
    基準(B)レベルとして患者の対照組織による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
    T:Bの比が所定の閾値以上である場合、リンパ節転移を確認する工程と、を含み
    前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
    Figure 2017500537
  28. 前記の所定の閾値は偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記の所定の閾値は約30である、請求項27又は28に記載の方法。
  30. 前記の式(1)の化合物が投与される、請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 遊離リガンドMIP−1404を含む第1容器と、99mTc放射性核種を含む第2容器と、患者における前立腺癌の重症度を識別するため、転移性前立腺癌のリンパ節転移を確認するため、腫瘍転移を確認するため、前立腺癌の状態を監視するため、インビボでの前立腺特異的膜抗原(PSMA)発現組織のSPECT/CT画像を取得するため、前立腺癌患者おける腫瘍の骨又は軟組織の少なくとも一部への転移を検出するため、前立腺腫瘍のリンパ節転移を識別するため、前立腺癌治療の効能を監視するため、ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視又は評価するため、前立腺癌と診断されたヒト被験体における疾患攻撃性の程度を評価する非侵襲的方法のため、前立腺癌と診断されたヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を評価するため、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断するため、又は、生検で確認された前立腺癌を保有する患者における前立腺癌の重症度を識別するため、99mTc−トロフォラスタットを生成する指針と、を含む、キット。
  32. 定量的点数(T:B比)に基づいて臨床的に有意な前立腺癌を診断する指針、及び前立腺の核医学断層撮像のための放射性診断薬を含む、キット。
  33. 前記の指針では、T:Bの閾値が5.9以下であると、臨床的に有意ではない前立腺癌が示されることを提供する、請求項32に記載のキット。
  34. 前記の指針では、T:Bの閾値が5.9を超過すると、臨床的に有意な前立腺癌を示すことに関して高い感度であることを提供する、請求項32に記載のキット。
  35. 前記の指針では、T:Bの閾値が15を超過すると臨床的に有意な前立腺癌を示すことに関して高い感度であることを提供する、請求項32に記載のキット。
  36. 前記指針では、T:Bの閾値が30を超過すると転移性疾患を示すことに関して高い感度であることを提供する、請求項32に記載のキット。
  37. 前立腺腫瘍を保有すると疑われるヒト被験体を評価する方法であって、
    前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量を、ヒト被験体に投与する工程であって、前立腺腫瘍の表面で発現されるPSMAを含む、工程と、
    腫瘍性病変を保有すると疑われた前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像を取得するために、ヒト被験体に核医学断層撮像技術を施す工程と、
    前記前立腺組織の少なくとも一部による、標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
    前記前立腺組織の少なくとも一部による取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値未満であるか、又は所定の閾値以上であるかを決定する工程と、を含む方法。
  38. 前記の所定の閾値は、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、請求項37に記載の方法。
  39. 前記の所定の閾値は、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9及び7.0からなる群から選択される、請求項37又は38に記載の方法。
  40. 前記の所定の閾値は、5.9である、請求項39に記載の方法。
  41. 前記の評価は、非侵襲的に実施される、請求項37〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記の核医学断層撮像技術は、二次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)を含む、請求項37〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 対照組織は、前立腺組織又は骨盤筋組織の非腫瘍部分から選択される、請求項37〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記の比が、5.9以上であると決定される場合、ヒト被験体に、前立腺全摘出術、凍結手術、放射線療法、ホルモン(アンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を施す工程をさらに含む、請求項37〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記の比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体に、前立腺全摘出術、冷凍手術、放射線療法、ホルモン(アンドロゲン)枯渇療法、化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの組合を施さないように選択する工程をさらに含む、請求項37〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記の比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体に、積極的監視モニタリングを施す工程をさらに含む、請求項37〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記のヒト被験体は、定期的に再評価される、請求項37〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記の比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体に経過観察のモニタリングを施す工程をさらに含む、請求項37〜47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記のヒト被験体における症状の変化が監視される、請求項48に記載の方法。
  50. 前立腺組織以外の組織における腫瘍病変を検出する工程をさらに含む、請求項37〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記の遷移金属がテクネチウム−99mである、請求項37〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記の標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体は、式(1)で表される化合物を含む、請求項37〜51のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2017500537
  53. 前記のガンマ線放射遷移金属錯体が、99mTc−トロフォラスタット塩化物を含有する標的部分に接合される、請求項37〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 周期的に繰り返される、請求項37〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記の比が、5.9以上であると決定される場合、ヒト被験体は前立腺癌腫瘍を保有していることを示唆する、請求項37〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記の比が、約5.9から約13までの範囲内であると決定された場合、ヒト被験体は、約7.0以上のグリーソン点数を獲得する前立腺癌腫瘍を保有することを示唆する、請求項37〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記のヒト患者が高悪性度前立腺癌を保有する、請求項56に記載の方法。
  58. 前記の比が、約15.5から約45.0までの範囲内であると判断された場合、ヒト被験体は、約9.0以上のグリーソン点数を獲得する前立腺癌腫瘍を保有することを示唆する、請求項37〜57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記の比が5.9未満であると決定された場合、ヒト被験体が疾患を保有しないことを示唆する、請求項21〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前立腺癌患者における骨盤リンパ節への腫瘍転移を確認する方法であって、
    前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する化合物の有効量を患者に投与する工程であって、その化合物は、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される工程と、
    骨盤を撮像する工程と、
    前立腺癌患者の骨盤リンパ節の少なくとも一部による化合物の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
    骨盤リンパ節の少なくとも一部による化合物のレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比が、所定の閾値以上であると決定された場合、転移を確認する工程と、を含み、
    前記式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
    Figure 2017500537
  61. 前記の所定の閾値は、偽陽性及び偽陰性の望ましくない影響を最小にするために、統計的に選択される、請求項60に記載の方法。
  62. 前記の患者は、式(1)の化合物の有効量が投与される、請求項60〜61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記の撮像は、核医学断層撮像技術を使用して実行される、請求項60〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記の核医学断層撮像技術は、2次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、請求項60〜63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記の骨盤リンパ節への転移が確認された患者は、放射線療法、凍結手術、抗アンドロゲン療法、化学療法、又は放射線療法、抗アンドロゲン療法、及び化学療法の組合と併用して、前立腺全摘出術をさらに施される、請求項60〜64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記の対照組織は、正常前立腺組織、正常骨盤筋又は正常骨盤リンパ節から選択される、請求項60〜65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記の骨盤リンパ節は、直径6mm未満の塊を有する、請求項60〜66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記の骨盤リンパ節は、直径5mm未満の塊を有する、請求項60〜67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記の骨盤リンパ節は、直径3.5mm未満の塊を有する、請求項60〜68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 前記の骨盤リンパ節は、SPECT/CTによって検出可能であり、直径3.5mm未満の塊を有する、請求項60〜69のいずれか一項に記載の方法。
  71. ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視する方法であって、
    ヒト被験体に、前立腺特異的膜抗原(PSMA)認識部分及び放射性核種を含むガンマ線放射造影剤の有効量を投与する工程と、
    ヒト被験体に、腫瘍病変を含む前立腺組織の少なくとも一部の1つ以上の画像を取得するために核医学断層撮像技術を施す工程と、
    前立腺組織の少なくとも一部によるガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルを、対照組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
    前立腺組織の少なくとも一部による取り込みのレベルの、対照組織による取り込みのレベルに対する比を決定する工程と、
    前記の比を、ヒト被験体に対して以前に決定された基準比と比較する工程と、を含む方法。
  72. 前記の造影剤は、glu−尿素−glu又はglu−尿素−lys系造影剤である、請求項71に記載の方法。
  73. 前記の造影剤は、式(1)、式(2)、又はその薬学的に許容される塩の中の1つである、請求項71又は72に記載の方法。
    Figure 2017500537
  74. 前記の撮像工程は、前記の投与工程後1〜6時間で行われる、請求項71〜73のいずれか一項に記載の方法。
  75. 前記の比が基準比を超過すると決定された場合、前立腺癌の悪化を示唆する、請求項71〜74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記の比が基準比以下であると決定された場合、前立腺癌が悪化していないことを示唆する、請求項71〜75のいずれか一項に記載の方法。
  77. 前立腺癌が悪化したと決定された場合、前記の患者に、1つ以上の前立腺癌治療選択肢を施す、請求項71〜76のいずれか一項に記載の方法。
  78. インビボでの前立腺特異的膜抗原(PSMA)発現組織のSPECT/CT画像を得る方法であって、
    被験体にPSMA発現組織に対する親和性を有するTc−99mキレート錯体の有効量を投与する工程と、
    (i)生検の取得を必要としなく、グリーソン点数(GS)に匹敵する病理学的疾患の病期を決定するために、及び(ii)磁気共鳴撮像(MRI)と比較して前立腺癌診断の偽陽性率を最小化するために、十分な臨床情報を提供する被験体のSPECT/CT画像を取得する工程と、含み、
    PSMA発現組織に対する親和性は、Tc−99mキレート錯体のGlu−尿素−Glu部分又はGlu−尿素−Lys部分のいずれかによって少なくとも部分的に伝達され、キレートはビス−イミダゾリルメチルアミン基を含む、方法。
  79. MRI検出又は従来の骨スキャン検出よりも大きい、原発性前立腺癌又は転移性前立腺癌の検出の感度及び特異度を提供する、請求項78に記載の方法。
  80. 背景領域及び前立腺領域、精嚢、又は前立腺領域と精嚢の両方を、病変可視化等級点数0〜4に指定することにより、画像を評価する工程をさらに含み、可視化等級点数0は、背景活性と同一であり、病変が認められないことを示し、可視化等級点数4は、他のすべての活性よりも大きいことを示す、請求項78又は79に記載の方法。
  81. 標的対背景の比が4:1よりも大きい被験体で陽性の点数が観察され、前記の背景領域は、骨盤内の正常組織から観察される、請求項78〜80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 前記の標的対背景の比が5:1よりも大きい、請求項78〜81のいずれかの方法。
  83. 前記の標的対背景の比が6:1よりも大きい、請求項78〜82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記のTc−99mキレート錯体は、式(1)、式(2)、又はその薬学的に許容される塩である、請求項78〜83のいずれか一項に記載の方法。
    Figure 2017500537
  85. 前記の観察工程は、投与工程後1〜6時間で行われる、請求項78〜84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記の方法は、患者の81%内で前立腺癌を正確に特定することができる磁気共鳴撮像と比較して、患者の90%を超過して前立腺癌を正確に特定することができる、請求項78〜85のいずれか一項に記載の方法。
  87. 前立腺癌患者の骨又は軟組織の少なくとも一部への腫瘍転移を検出する方法であって、
    骨又は軟組織の少なくとも一部における前立腺特異的膜抗原(PSMA)に選択的に結合する標的部分に接合されたガンマ線放射遷移金属錯体の有効量を患者に投与する工程と、
    骨又は軟組織の少なくとも一部を含む、患者の領域を撮像する工程と、
    骨又は軟組織の少なくとも一部による前記ガンマ線放射遷移金属錯体の取り込みのレベルを、対照骨又は軟組織による取り込みのレベルと比較して評価する工程と、
    骨又は軟組織の少なくとも一部分による取り込みのレベルの、対照骨又は軟組織による取り込みのレベルに対する比は、所定の閾値以上であると決定された場合、腫瘍の転移を確認する工程と、を含む、方法。
  88. 前記の軟組織が肺組織である、請求項87に記載の方法。
  89. 患者は、式(1)又は式(2)、若しくはその薬学的に許容される塩の化合物の有効量が投与される、請求項87又は88に記載の方法。
    Figure 2017500537
  90. 前記の撮像は、核医学断層撮像技術を使用して実行される、請求項87、88、又は89に記載の方法。
  91. 前記の核医学断層撮像技術は、二次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、請求項90に記載の方法。
  92. リンパ節への前立腺腫瘍転移を識別する方法であって、
    前立腺癌を有すると疑われた被験体に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を、投与する工程と、
    核医学断層撮像技術を用いて被験体を撮像する工程と、
    被験体のリンパ節中の塊を確認する工程と、を含み、
    前記の式(1)及び式(2)は、以下のとおりである、方法。
    Figure 2017500537
  93. 前記の塊は、少なくとも直径約2mmである、請求項92に記載の方法。
  94. 前記の塊は、直径約2mm〜約10mmである、請求項92又は93に記載の方法。
  95. 前記の核医学断層撮像技術は、2次元平面撮像、単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT)、又は従来のコンピュータ断層撮像と組み合わせた単一光子放射型コンピュータ断層撮像(SPECT/CT)から選択される、請求項92、93、又は94に記載の方法。
  96. 前記の骨盤リンパ節は、SPECT/CTによって検出可能であり、直径3.5mm未満の塊を有する、請求項95に記載の方法。
  97. 前記の有効量は、約20mCiである、請求項92〜96のいずれか一項に記載の方法。
  98. 前記のリンパ節は、骨盤リンパ節である、請求項92〜97のいずれか一項に記載の方法。
  99. 前立腺癌治療の効能を監視する方法であって、
    前立腺癌治療を受ける前の被験体に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の第1量を投与し、核医学断層撮像技術を使用して初期画像を取得する工程と、
    前立腺癌の被験体を治療する工程と、
    前立腺癌治療を受けているか又は前立腺癌治療を受けた被験体に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の第2量を投与し、核医学断層撮像技術を使用して後続画像を取得する工程と、
    前立腺癌治療を受けているか又は受けた被験体で、前立腺特異的膜抗原の発現が低減されることを確認する工程と、を含み、
    前記の式(1)及び式(2)は、以下のとおりである。
    Figure 2017500537
  100. 前記の治療は、ホルモン療法、抗有糸分裂化学療法、PSMA抗体−薬物複合体、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを用いて実施される、請求項99に記載の方法。
  101. ヒト被験体における前立腺癌の状態を監視又は評価する方法であって、
    1つ以上の腫瘍病変を含むヒト被験体の前立腺組織の少なくとも一部による、前立腺特異的膜抗原(PSMA)認識部分及び放射性核種を含むガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルを決定する工程と、
    (a)前記の前立腺組織の少なくとも一部による前記ガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルの、(b)前記ヒト被験体の対照組織による前記ガンマ線放射造影剤の取り込みのレベルに対する比を決定する工程と、
    前記の比を、前記ヒト被験体に対して以前に決定した基準比と比較する工程と、を含む方法。
  102. 前記の比は、前記基準比よりも高いと認められた場合、疾患の進行を示す、請求項101に記載の方法。
  103. 前記の比は、前記基準比よりも低いと認められた場合、疾患の寛解を示す、請求項101又は102の方法。
  104. 前立腺癌と診断されたヒト被験体における疾患の攻撃性の程度を評価する非侵襲的方法であって、
    前立腺癌と診断されたヒト被験体の病変組織による放射性標識MIP−1404又はMIP−1405の取り込みのレベルを記録する工程と、前記取り込みのレベルから前記ヒト被験体における疾患の攻撃性の程度を決定する工程と、を含む方法。
  105. 前記の決定工程は、(a)前記病変組織による前記放射性標識のMIP−1404又はMIP−1405の取り込みレベルの、(b)前記ヒト被験体の対照組織による前記99mTc−MIP−1404又は99mTc−MIP−1405の取り込みレベルに対する比を計算する工程を含む、請求項104に記載の方法。
  106. 前記の算出した比を、所定の閾値と比較する工程をさらに含む、請求項104又は105に記載の方法。
  107. 前記の所定の閾値は、約25〜約40である、請求項106に記載の方法。
  108. 前記の放射性標識MIP−1404は、99mTc−トロフォラスタット塩化物であり、放射性標識MIP−1405は、99mTc−MIP−1405である、請求項104〜107のいずれか一項に記載の方法。
  109. 前立腺癌と診断されたヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を評価するインビボ方法であって、前立腺癌と診断されたヒト被験体の原発性腫瘍を含む、病変組織による放射性標識MIP−1404又はMIP−1405の取り込みのレベルを記録する工程と、前記取り込みのレベルから前記ヒト被験体における転移性疾患の存在の可能性を決定する工程と、を含む方法。
  110. 前記の決定工程は、前記ヒト被験体の(a)前記病変組織による前記放射性標識のMIP−1404又はMIP−1405の取り込みレベルの、(b)対照組織による前記放射性標識のMIP−1404又はMIP−1405の取り込みレベルに対する比を計算する工程を含む、請求項109に記載の方法。
  111. 前記の算出された比を、所定の閾値と比較する工程をさらに含む、請求項110に記載の方法。
  112. 前記の所定の閾値は、少なくとも約30である、請求項111に記載の方法。
  113. 前記の放射性標識MIP−1404は、99mTc−トロフォラスタット塩化物であり、放射性標識MIP−1405は、99mTc−MIP−1405である、請求項109又は110に記載の方法。
  114. 前記のヒト被験体は、前記方法の以前に、前立腺癌治療を受けていなかった、請求項109〜113のいずれか一項に記載の方法。
  115. 前立腺又はリンパ節の組織病理学に依存しない、臨床的に前立腺癌を有すると診断された患者における転移性疾患を診断する非外科的方法であって、
    患者に、式(1)又は式(2)若しくはその薬学的に許容される塩で表される化合物の有効量を投与する工程と、
    腫瘍(T)レベルとして患者の前立腺による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
    基準(B)レベルとして対照組織による化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
    T:Bの比が上記の所定の閾値以上である場合、転移性疾患を確認する工程と、を含み
    前記式(1)及び式(2)は次のとおりである、方法。
    Figure 2017500537
  116. 前記の前立腺癌の臨床診断がPSA値、直腸指診、経直腸超音波、症候学、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせを使用して決定される、請求項115に記載の方法。
  117. 前記の所定の閾値は約30である、請求項115又は116に記載の方法。
  118. 前記のT:B比が30以上であると、転移性疾患と診断される、請求項115、116、又は117に記載の方法。
  119. 前記のT:B比が30以下であると、陰性転移性疾患と診断される、請求項115〜118のいずれか一項に記載の方法。
  120. 前記の患者が以前に前立腺癌治療を受けていなかった、請求項115〜119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記の決定工程は、核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む、請求項115〜120のいずれか一項に記載の方法。
  122. 前記の化合物は、99mTc−トロフォラスタット塩化物である、請求項115〜121のいずれか一項に記載の方法。
  123. 約90%の感度を有する、請求項115〜122のいずれか一項に記載の方法。
  124. 前記のT:B比はグリーソン点数と相関関係がある、請求項115〜122のいずれか一項に記載の方法。
  125. 生検で確認された前立腺癌を保有する患者における前立腺癌の重症度を識別する非外科的方法であって、
    患者に99mTc−トロフォラスタット塩化物である化合物の有効量を投与する工程と、
    標的(T)レベルとして患者の前立腺内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
    基準(B)レベルとして対照組織内での化合物の取り込みのレベルを決定する工程と、
    T:B比に基づいて、重症度を指定する工程と、を含む方法。
  126. 前記のT:B比が5.9を超過すると、約7.0以上のグリーソン点数に対応される、請求項125に記載の方法。
  127. T:B比が約15.5以上であると、約9.0以上のグリーソン点数に対応される、請求項125に記載の方法。
  128. 前記の患者が以前に前立腺癌治療を受けていなかった、請求項125、126、又は127に記載の方法。
  129. 前記の決定工程は、核医学断層撮像技術を使用して、患者の画像を取得する工程を含む、請求項125、126、127、又は128に記載の方法。
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