JP2017223276A - ハブユニット軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成樹脂製のキャップ本体を有する軸受キャップの冷却性能を高めて、ハブユニット軸受の温度上昇を抑制する。
【解決手段】熱伝導率に優れた強化材を複合した樹脂材料により成形されたキャップ本体9aの樹脂底板部13aは、軸方向に突出する環状突起32a,32bを備え、この環状突起32a,32bの内部には繊維状の強化材が軸方向に配向されている。軸受内部の熱は、アウトボード側の環状突起32aから吸収された後、強化材を伝ってインボード側の環状突起32bから外部空間に放熱される。

【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の車輪(従動輪)を懸架装置に対して回転自在に支持するハブユニット軸受に関する。
自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するハブユニット軸受に、ABS等の制御に必要な車輪の回転速度を検出する為の回転速度検出装置を組み合わせて成る、回転速度検出装置付のハブユニット軸受が、従来から広く使用されている。
図8は、回転速度検出装置付のハブユニット軸受の従来構造の1例として、特許文献1に記載されたものを示している。回転速度検出装置付のハブユニット軸受1は、図示しない懸架装置に支持固定された外輪2の内径側に、車輪を支持した状態で車輪と共に回転するハブ3を、複数個の転動体4を介して、回転自在に支持している。外輪2の外周面には、懸架装置(ナックル)に結合固定される固定側フランジ5が設けられている。ハブ3の外周面のアウトボード側部分には、車輪及びブレーキロータを支持固定する為の回転側フランジ6が設けられている。尚、軸方向に関して、「アウトボード(外)」とは、車両に組み付け状態で車体の幅方向外側となる側を言い、図1,2,4,6,8の左側を言う。反対に、車体の幅方向中央側となる、図1,2,4,6,8の右側を、「インボード(内)」と言う。
外輪2の内周面とハブ3の外周面との間で各転動体4を設置した空間のアウトボード端部開口を、シールリング7により塞いでいる。これに対し、外輪2のインボード端部開口を、有底円筒状の軸受キャップ8により塞いでいる。軸受キャップ8は、合成樹脂製で全体を有底円筒状に構成されたキャップ本体9と、キャップ本体9にモールド固定(インサート成形により固定)された金属環10及びナット11とから構成されている。
キャップ本体9は、樹脂筒部12と、樹脂筒部12のインボード端部を塞ぐ状態で設けられた樹脂底板部13とを備えている。樹脂筒部12にモールド固定した金属環10を、外輪2のインボード端部に内嵌固定することにより、外輪2のインボード端部に、軸受キャップ8を装着している。
回転速度検出装置を構成する円環状のエンコーダ14が、ハブ3のインボード端部に、ハブ3と同軸に支持固定されている。回転速度検出装置を構成する円柱状のセンサ15が、樹脂底板部13に支持固定されている。センサ15は、合成樹脂製で、先端部に磁気検出素子を包埋しており、基端部に取付フランジ部19を備えている。樹脂底板部13の周方向の一部分に、他の部分に比べて軸方向の肉厚が大きくなった厚肉部16を設けている。厚肉部16は、エンコーダ14と軸方向に対向する部分に、軸方向に貫通する挿入孔17を形成すると共に、挿入孔17に隣接する部分に、ナット11をモールド固定している。そして、センサ15を挿入孔17内に挿入した状態で、取付フランジ部19を挿通したボルト20をナット11に螺合している。
回転速度検出装置付のハブユニット軸受1の使用時には、外輪2の固定側フランジ5を懸架装置(ナックル)に結合固定すると共に、ハブ3の回転側フランジ6に車輪を固定する事で、懸架装置に対して車輪を回転自在に支持する。車輪が回転すると、センサ15に保持された検出素子の近傍を、エンコーダ14に配置されたS極とN極とが交互に通過する事で、センサ15の出力信号が変化する。センサ15の出力信号が変化する周波数は、車輪の回転数に比例するので、出力信号を図示しない制御器に送れば、ABSやTCSを適切に制御できる。
合成樹脂製で有底円筒状のキャップ本体9は、金属製のキャップに比べて複雑な形状が製作可能であり、ナット11のモールド固定などにも対応して、射出成形により量産が可能である。この為、軸受キャップ8は、単に外輪2のインボード端部開口を塞ぐだけでなく、回転速度検出装置を構成するセンサ15のセンサホルダとしての機能も備えている。
しかしながら、樹脂材料は金属材料に比べて熱伝導率が数十〜数百分の1程度の材料である為、樹脂製の軸受キャップ8は、回転側フランジ6に取り付けられたブレーキロータからの熱を、キャップ本体9を通じて外部空間に放熱する冷却性能が非常に低い。従って、樹脂製の軸受キャップ8が装着されたハブユニット軸受1は、金属製の軸受キャップが装着されたハブユニット軸受に比べて軸受内部の温度が上昇しやすく、熱により潤滑剤やシールが劣化したり、温度が急激に上昇した場合には、軸受内圧の上昇で軸受キャップが外れたりする虞がある。更に、ハブユニット軸受が常温に戻った際、軸受内圧の低下により、シールリング7のシールリップがハブ3の摺接面に貼り付いて、回転トルクの上昇やシールリップの摩耗等の問題が発生する虞があった。
キャップ本体9を構成する樹脂材料は、強化材として、熱伝導率が高いカーボンファイバーやカーボンナノチューブ、或は銅などの金属繊維などを複合して使用する事もできる。しかし、図8に示した軸受キャップ8の樹脂底板部13の形状(平板形状)の場合、強化材は、樹脂材料の流れ方向(径方向、或は周方向)に配向され、軸方向には配向されない。従って、強化材は軸方向に熱を伝導することができず、キャップ本体9の冷却性能を高める効果は小さい。
特開2015−045350号公報
本発明は、合成樹脂製のキャップ本体を有する軸受キャップの冷却性能を高めて、ハブユニット軸受の温度上昇を抑制する事を課題とする。
上記課題を解決する為に、本発明のハブユニット軸受は、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、アウトボード側に車輪を支持する為の回転側フランジを設けたハブと、前記各外輪軌道と前記各内輪軌道との間に、各列毎に複数個ずつ設けられた転動体と、前記外輪のインボード端部開口を塞ぐ軸受キャップと、を備え、
前記軸受キャップは、金属製の嵌合芯金と、合成樹脂製のキャップ本体と、を有し、前記キャップ本体は、全体が有底円筒状で、円筒状の樹脂筒部と、前記樹脂筒部の開口部を塞ぐ樹脂底板部と、を有し、前記嵌合芯金は、インボード側部分を前記樹脂筒部に結合固定され、アウトボード側部分を前記外輪のインボード端部に嵌合している。
特に本発明のハブユニット軸受は、前記合成樹脂は、樹脂材よりも熱伝導率が高い強化材を複合しており、前記強化材は、前記樹脂底板部の少なくとも一部に軸方向に配向されている。
更に、前記樹脂底部は、軸方向両側面からそれぞれ軸方向に延出する突起部を有しており、前記強化材は、前記突起部で軸方向に配向されている。
又、前記樹脂底板部は、断面が波型であり、 前記強化材は、前記樹脂底板部の軸方向中間部分で軸方向に配向されている。
上述の様に構成する本発明の軸受キャップによれば、合成樹脂製のキャップ本体を有する軸受キャップの冷却性能を高めて、ハブユニット軸受の温度上昇を抑制する事により、潤滑剤やシールの劣化や、回転トルクの上昇を防止できる。
第1実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 図1に示した軸受キャップの断面図。 図2の軸受キャップをインボード側(右側)から見た図。 第2実施形態を示す、軸受キャップの断面図。 図4の軸受キャップをインボード側(右側)から見た図。 第3実施形態を示す、軸受キャップの断面図。 図6の軸受キャップをインボード側(右側)から見た図。 従来構造のハブユニット軸受の1例を示す断面図。
[第1実施形態]
図1〜3は、本発明の第1実施形態を示している。本実施形態の軸受キャップ8aを組み込んだ、ハブユニット軸受1aは、従動輪である車輪をナックル等の懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、車輪の回転速度を検出するもので、静止輪である外輪2の内径側に、回転輪であるハブ3を、複数個の転動体4を介して、回転自在に支持している。
外輪2は、外周面に懸架装置を構成する図示しないナックルに結合固定される固定側フランジ5を有し、内周面に複列の外輪軌道21a、21bを有している。ハブ3は、ハブ本体22と内輪23とを、かしめ部24により結合固定して成るもので、外周面に複列の内輪軌道25a、25bを有している、ハブ本体22のアウトボード側で、外輪2のアウトボード端部開口よりもアウトボード側に突出した部分には、車輪を支持する為の回転側フランジ6を設けている。そして、各外輪軌道21a、21bと、各内輪軌道25a、25bとの間に、それぞれ複数個ずつ転動体4を設けている。
回転速度検出装置を構成する円環状のエンコーダ14が、内輪23のインボード単部に支持固定されている。エンコーダ14は、支持環26と、エンコーダ本体27とから構成されている。支持環26は、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼板やSPCC等の圧延鋼板に、プレス加工を施す事により、断面L字形で全体を円環状に形成されている。支持環26のアウトボード側部分が、内輪23に外嵌固定されている。エンコーダ本体27は、フェライト粉末等の磁性体を混入した永久磁石により全体を円輪状に造られたもので、支持環26のインボード側面に添着固定されている。エンコーダ本体27のインボード側面(被検出面)には、S極とN極が円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されている。
外輪2の内周面とハブ3の外周面との間で各転動体4を設置した内部空間18のアウトボード端部開口は、シールリング7により塞いでいる。一方、外輪2のインボード端部には、有底円筒状の軸受キャップ8aを装着して、外輪2のインボード端部開口を塞いでいる。
軸受キャップ8aは、合成樹脂製で有底円筒状に構成されたキャップ本体9aと、キャップ本体9aにモールド固定された、金属環10a及びナット11aとから構成されている。キャップ本体9aは、合成樹脂を射出成形(アキシャルドロー成形)する事により、全体を有底円筒状に造られており、樹脂筒部12aと、樹脂筒部12aの軸方向中間部開口を塞ぐ樹脂底板部13aとを備えている。
キャップ本体9aを構成する合成樹脂材としては、例えばポリアミド66樹脂に、繊維状の強化材として、樹脂材よりも熱伝導率に優れたカーボンファイバーやカーボンナノチューブ、或いは銅などの金属繊維を複合させた繊維強化ポリアミド樹脂材料を使用している。又、必要に応じて、ポリアミド樹脂に、非晶性芳香族ポリアミド樹脂(変性ポリアミド6T/6I)、低吸水脂肪族ポリアミド樹脂(ポリアミド11樹脂、ポリアミド12樹脂、ポリアミド610樹脂、ポリアミド612樹脂)を適宜加える事で、より耐水性を向上させても良い。何れにしても、樹脂材よりも熱伝導率の高い強化材を複合させた合成樹脂材により、キャップ本体9aは成形されている。
金属環10aは、ステンレス鋼板や圧延鋼板等から造られており、断面L字形で、全体を円環状に形成されている。金属環10aのインボード側に設けられたフランジ部は、樹脂筒部12aの内部にモールド固定されている。樹脂筒部12aのアウトボード端面の内径側に、全周に亙り係止溝を形成し、この係止溝にOリング28を係止している。
樹脂底板部13aは、全体を略円板状に構成されている。樹脂底板部13aの上端部に、他の部分よりも軸方向の肉厚が大きくなった(軸方向両側に向けて膨出した)厚肉部16aを設けている。厚肉部16aの上端部で、エンコーダ本体27の被検出面と軸方向に対向する部分に、厚肉部16aを軸方向に貫通する挿入孔17aを設けている。挿入孔17aは、センサ15(図8参照)を挿入する為のもので、挿入孔17aの内周面は、センサ15の外径寸法よりも僅かに大きい内径寸法を有している。
厚肉部16aの下端部に、ナット11aをモールド固定している。ナット11aは、アウトボード端部に底部を設けた有底円筒状の袋ナットであり、内周面に雌ねじが形成されている。
厚肉部16aの軸方向から見た形状を、上下方向に長い長円形状とすると共に、挿入孔17aとナット11aとの間に挟まれた部分に、厚肉部16aのアウトボード側面にのみ開口した除肉部30を設けている。除肉部30を設ける事により、厚肉部16aを構成する各部分(挿入孔17a及びナット11aの周囲部分)の肉厚を、可能な限り薄く且つ均一に近づけている。これにより、キャップ本体9aをアキシャルドロー成形する際の樹脂材料の凝固時間を短くしてラインタクトの向上を図ると共に、ひけ等によるキャップ本体9aの変形の防止を図っている。除肉部30の形状は、インボード側に向けて先細りとなる四角錐台状となっている。
合成樹脂製であるキャップ本体9aの冷却性能を改善する為に、樹脂底板部13aの軸方向両側面に、それぞれ複数の環状突起32a,32bを設けている。各環状突起32a,32bは、樹脂底板部13aと同心に配置された、直径が異なる複数(図示の例では4個)の円筒状リブである。各環状突起32a,32bの径方向幅は、径方向に隣接する環状突起32a,32bの径方向距離とほぼ同等であり、径方向に関して、ほぼ等間隔に各環状突起32a,32bを配置している。
各環状突起32a,32bは、軸方向に関する突出量が同一であり、インボード側の環状突起32aとアウトボード側の環状突起32bとは、樹脂底板部13の軸方向中央に位置する仮想平面に関して対称である。インボード側の環状突起33bの先端面(インボード側面)は、樹脂筒部12aのインボード側面と同一の仮想平面上に位置している。
樹脂底板部13aのインボード側面で、厚肉部16aに隣接する部分には、略半長円形の凸部31が設けられている。そして、凸部31のインボード側面で、キャップ本体9aの略中央部を、キャップ本体9aをアキシャルドローにより射出成形する際のゲート位置としている。
キャップ本体9aを射出成形する際には、図示しない固定型に対して可動型を軸方向に近づけて突き合わせる事により、成形用空間を形成する。そして、可動型に設けられたゲートを通じて、成形用空間内に溶融樹脂(前述した様な強化材を含んだ樹脂材料を加熱して、溶融した樹脂)を送り込む。
キャップ本体9aを成形する際の前記ゲートの位置は、キャップ本体9aの略中央部に設けている為、ゲートから注入した溶融樹脂は、中央部から径方向外側に向けて放射状に広がる。そして、溶融樹脂が放射状に広がる樹脂底板部13aの途中には、樹脂底板部13aを軸方向に貫く様に、軸方向両側(アウトボード側及びインボード側)へそれぞれ突出する環状突起32a,32bが存在している。
ゲートから注入された溶融樹脂は、樹脂底板部13aを径方向外側に向けて移動した後、環状突起32a,32bの部分で軸方向に二手に分かれて軸方向に移動する。従って、環状突起32a,32bに充填された樹脂に複合される強化材は、各勘定突起32a,32bの内部で軸方向に配向されている。
軸受キャップ8aは、金属環10aのアウトボード側を外輪2aのインボード端部内周面に内嵌すると共に、樹脂筒部12aのアウトボード端面を外輪2のインボード端面に突き当てた状態で、外輪2に装着される。この時、外輪2のインボード端面と樹脂筒部12aとの間にOリング28を狭持する事により、外輪2と軸受キャップ8aとの嵌合部を密封している。
軸受キャップ8aを外輪2に装着した状態に於いて、アウトボード側の環状突起32aは、内部空間18に密封された空気と接触しており、インボード側の環状突起32bは、外部空間の空気(大気)と接触している
同心円状に成形された環状突起32a,32bは、表面積が大きく、環状突起32a,32bと接触する空気との熱の移動を容易にしている。従って、アウトボード側の環状突起32aは、ハブユニット軸受1aの内部空間18に密封され、回転するハブ3a(エンコーダ14)により回転する気流となった空気と接触しており、軸受内部の熱を迅速に集める事ができる。集められた熱は、環状突起32a,32bの内部に軸方向に配向され、熱伝導率が高い強化材を伝わってインボード側に迅速に伝達される。インボード側の環状突起32bに伝えられた熱は、インボード側の環状突起32bが接触する外部空間の空気へ放熱される。
上述の様に構成する本実施形態のハブユニット軸受1aによれば、合成樹脂製のキャップ本体を有する軸受キャップの冷却性能を高めて、ハブユニット軸受の温度上昇を抑制する事により、潤滑剤やシールの劣化や、回転トルクの上昇を防止できる。
即ち、熱伝導率に優れた強化材を含む樹脂材料により成形されたキャップ本体9aの樹脂底板部13aは、軸方向に突出する環状突起32a,32bを備えており、この環状突起32a,32bの内部には繊維状の強化材が軸方向に配向されている。軸受内部の熱は、表面積が大きいアウトボード側の環状突起32aから効率よく吸収された後、熱伝導率に優れた強化材を伝ってインボード側の環状突起32bに迅速に伝達される。表面積が大きいインボード側の環状突起32bは、効率よく熱を外部空間に放熱する事ができる。この様に、軸受キャップ8aは、軸受内部の熱を迅速に外部空間に放熱する冷却性能が高いので、ハブユニット軸受1aの温度上昇を抑制する事ができる。従って、軸受温度の上昇による潤滑剤やシールの劣化を防止し、軸受内圧の変化による回転トルクの上昇等を抑制する事がきる。
[第2実施形態]
図4,5は、本発明の第2実施形態を示している。本実施形態の軸受キャップ8bは、樹脂底板部13bの軸方向両側に、軸方向に突出する複数の柱状突起33a,33bを設けている。各柱状突起33a,33bは、それぞれが円柱形状で、樹脂底板部13bの側面に碁盤の目のように縦横に配置されており、柱状突起33a,33bの内部には、繊維状の強化材が軸方向に配向されている。
アウトボード側の柱状突起33aにより吸収された熱は、熱伝導率に優れた強化材を迅速に伝わって、アウトボード側の柱状突起33bがら外部空間に放熱される。樹脂底板部13bの側面に形成された多数の柱状突起33a,33bは、第1実施形態の環状突起32a,32bより表面積が大きくなるので、ハブユニット軸受の冷却性能をより向上する事ができる。その他の構成及び作用は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
[第3実施形態]
図6,7は、本発明の第3実施形態を示している。本実施形態の軸受キャップ8cは、樹脂底板部13cの断面を、樹脂底板部13cの中央部から径方向外側に向けて放射状に波打つ、波型に成形している。キャップ本体9cを射出成形により成形する際、凸部31のゲートから注入された溶融樹脂は波型に沿って移動するので、繊維状の強化材は、樹脂底板部13cに沿って波型に配向されている。従って、樹脂底板部13cの軸方向中央部分では、強化材は軸方向に配向されている。
アウトボード側の頂部34a(集熱効果の高い部位)で集めた熱は、熱伝導率が高い強化材を伝導して、インボード側の頂部34b(放熱効果の高い部位)へ迅速に伝える事ができ、冷却性能が高いハブユニット軸受を得られる。その他の構成及び作用は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
本発明のハブユニット軸受は、自動車の車輪を回転自在に支持する軸受ユニットとして好適に利用できる。
1、1a ハブユニット軸受
2 外輪
3 ハブ
4 転動体
5 固定側フランジ
6 回転側フランジ
7 シールリング
8、8a〜8c 軸受キャップ
9、9a〜9c キャップ本体
10、10a 金属環
11、11a ナット
12、12a 樹脂筒部
13、13a〜13c 樹脂底板部
14 エンコーダ
15 センサ
16、16a 厚肉部
17、17a 挿入孔
18 内部空間
19 取付フランジ
20 ボルト
21a,21b 外輪軌道
22 ハブ本体
23 内輪
24 かしめ部
25a,25b 内輪軌道
26 支持環
27 エンコーダ本体
28 Oリング
30 除肉部
31 凸部
32a,32b 環状突起
33a,33b 柱状突起
34a,34b 頂部

Claims (3)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
    外周面に複列の内輪軌道を有し、アウトボード側に車輪を支持する為の回転側フランジを設けたハブと、
    前記各外輪軌道と前記各内輪軌道との間に、各列毎に複数個ずつ設けられた転動体と、
    前記外輪のインボード端部開口を塞ぐ軸受キャップと、を備え、
    前記軸受キャップは、金属製の嵌合芯金と、合成樹脂製のキャップ本体と、を有し、
    前記キャップ本体は、全体が有底円筒状で、円筒状の樹脂筒部と、前記樹脂筒部の開口部を塞ぐ樹脂底板部と、を有し、
    前記嵌合芯金は、インボード側部分を前記樹脂筒部に結合固定され、アウトボード側部分を前記外輪のインボード端部に嵌合しているハブユニット軸受であって、
    前記合成樹脂は、樹脂材よりも熱伝導率が高い強化材を複合しており、
    前記強化材は、前記樹脂底板部の少なくとも一部に軸方向に配向されている事を特徴とするハブユニット軸受。
  2. 前記樹脂底部は、軸方向両側面からそれぞれ軸方向に延出する突起部を有しており、
    前記強化材は、前記突起部で軸方向に配向されている請求項1に記載のハブユニット軸受。
  3. 前記樹脂底板部は、断面が波型であり、
    前記強化材は、前記樹脂底板部の軸方向中間部分で軸方向に配向されている請求項1に記載のハブユニット軸受。
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