JP2017223240A - 継手における締付トルク管理方法、継手、スペーサ - Google Patents

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貴広 和田
祥太 峯
Shota Mine
祥太 峯
一仁 十々木
Kazuhito Todoki
一仁 十々木
杉山 雄一
Yuichi Sugiyama
雄一 杉山
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

【課題】安価に締付トルクを管理できるようにする。【解決手段】継手10は、第一継手部12と、第二継手部14と、スペーサ16とを備える。第一継手部12は、テーパネジである雄ネジ部26を有し、第二継手部14は、雄ネジ部26がねじ込まれる雌ネジ部28を有する。スペーサ16は、雄ネジ部26の外周に装着されると共に、雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれた状態において雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間に介在し、雄ネジ部26及び雌ネジ部28のねじ込み量を規定することで第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定する。【選択図】図1

Description

本発明は、テーパネジである雄ネジ部を有する第一継手部と、雌ネジ部を有する第二継手部とを備えた継手における締付トルク管理方法、継手、スペーサに関する。
従来、テーパネジである雄ネジ部を有する第一継手部と、雌ネジ部を有する第二継手部とを備えた継手が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような継手に対しては、例えば、日本金属継手協会規格(例えば、非特許文献1参照)により、種類やサイズに応じた締付トルクが定められている。
特開2015−143556号公報 日本金属継手協会、正しいねじ込み配管の手引、改訂第5版
従来の継手における締付トルク管理方法は、トルクレンチを用いて第一継手部及び第二継手部の締付トルクを規定することが一般的である。しかしながら、継手の種類やサイズに応じて締付トルクは異なるため、継手の種類やサイズ毎に特殊な工具であるトルクレンチを用意すると、費用が嵩む。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、安価に締付トルクを管理できるようにすることを目的とする。
請求項1に記載の継手における締付トルク管理方法は、第一継手部におけるテーパネジである雄ネジ部の外周にスペーサを装着して、前記雄ネジ部を第二継手部の雌ネジ部にねじ込んだ状態とすると共に、前記雄ネジ部の基端面と前記雌ネジ部の先端面との間に前記スペーサを介在させ、前記スペーサにより前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み量を規定することで前記第一継手部及び前記第二継手部の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定する。
この継手における締付トルク管理方法によれば、雄ネジ部の基端面と雌ネジ部の先端面との間に介在させたスペーサにより雄ネジ部及び雌ネジ部のねじ込み量を規定することで第一継手部及び第二継手部の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定する。したがって、継手の種類やサイズに応じて締付トルクが異なる場合でも、特殊な工具であるトルクレンチに比して安価なスペーサを継手の種類やサイズ毎に用意すれば足りるので、安価に締付トルクを管理することができる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載の継手における締付トルク管理方法において、前記雄ネジ部の全長をL、前記第一継手部及び前記第二継手部について予め定められた標準締付トルクに対応する前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み山数をN、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のネジ山のピッチをP、前記雄ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔa、前記雌ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔb、前記スペーサの厚さの上下の寸法許容差の絶対値をΔcとした場合に、前記スペーサの厚さTを、以下の式(1)を満たす値に設定しても良い。
T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(1)
この継手における締付トルク管理方法によれば、スペーサの厚さTの設定値が、L−N×P−(ΔA+ΔB+ΔC)の計算値より小さいので、例えば、寸法誤差等が生じる場合でも、第一継手部及び第二継手部の締付トルクを標準締付トルク以上に規定することができる。これにより、第一継手部及び第二継手部の締付トルクが標準締付トルクに足らないといった締付不良の発生を防止することができる。
請求項3に記載の継手は、テーパネジである雄ネジ部を有する第一継手部と、前記雄ネジ部がねじ込まれる雌ネジ部を有する第二継手部と、前記雄ネジ部の外周に装着されると共に、前記雄ネジ部が前記雌ネジ部にねじ込まれた状態において前記雄ネジ部の基端面と前記雌ネジ部の先端面との間に介在し、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み量を規定することで前記第一継手部及び前記第二継手部の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定するスペーサと、を備える。
この継手によれば、雄ネジ部が雌ネジ部にねじ込まれた状態において雄ネジ部の基端面と雌ネジ部の先端面との間には、スペーサが介在し、このスペーサにより雄ネジ部及び雌ネジ部のねじ込み量を規定することで第一継手部及び第二継手部の締付トルクが予め定められた標準締付トルク以上に規定される。したがって、継手の種類やサイズに応じて締付トルクが異なる場合でも、特殊な工具であるトルクレンチに比して安価なスペーサを継手の種類やサイズ毎に用意すれば足りるので、安価に締付トルクを管理することができる。
なお、請求項4に記載のように、請求項3に記載の継手において、前記雄ネジ部の全長をL、前記第一継手部及び前記第二継手部について予め定められた標準締付トルクに対応する前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み山数をN、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のネジ山のピッチをP、前記雄ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔa、前記雌ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔb、前記スペーサの厚さの上下の寸法許容差の絶対値をΔcとした場合に、前記スペーサの厚さTが、以下の式(2)を満たす値に設定されていても良い。
T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(2)
この継手によれば、スペーサの厚さTの設定値が、L−N×P−(ΔA+ΔB+ΔC)の計算値より小さいので、例えば、寸法誤差等が生じる場合でも、第一継手部及び第二継手部の締付トルクを標準締付トルク以上に規定することができる。これにより、第一継手部及び第二継手部の締付トルクが標準締付トルクに足らないといった締付不良の発生を防止することができる。
また、請求項5に記載のように、請求項3又は請求項4に記載の継手において、前記スペーサは、周方向に一定の厚さを有するリング状でも良い。
この継手によれば、スペーサは、周方向に一定の厚さを有するリング状であるので、スペーサが周方向に亘って雄ネジ部の基端面と雌ネジ部の先端面とに密着する。これにより、第一継手部及び第二継手部の締付力がスペーサの周方向にばらつくことを抑制して、第一継手部と第二継手部とを適正に締め付けることができる。
また、請求項6に記載のように、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の継手において、前記スペーサの内周部には、前記雄ネジ部の外周と嵌合する凸部が形成されていても良い。
この継手によれば、スペーサの内周部には、凸部が形成されており、スペーサを雄ネジ部の外周に装着したときには、この凸部が雄ネジ部の外周と嵌合する。したがって、第一継手部及び第二継手部の締付作業時に、スペーサを雄ネジ部の外周に装着した場合でも、スペーサが雄ネジ部の外周から脱落することを抑制することができるので、第一継手部及び第二継手部の締付作業を効率化することができる。
請求項7に記載のスペーサは、第一継手部におけるテーパネジである雄ネジ部の外周に装着されると共に、前記雄ネジ部が第二継手部の雌ネジ部にねじ込まれた状態において前記雄ネジ部の基端面と前記雌ネジ部の先端面との間に介在するスペーサであって、前記雄ネジ部の全長をL、前記第一継手部及び前記第二継手部について予め定められた標準締付トルクに対応する前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み山数をN、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のネジ山のピッチをP、前記雄ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔa、前記雌ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔb、前記スペーサの厚さの上下の寸法許容差の絶対値をΔcとした場合に、厚さTが、以下の式(3)を満たす値に設定されている。
T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(3)
このスペーサによれば、雄ネジ部の基端面と雌ネジ部の先端面との間に介在された場合には、雄ネジ部及び雌ネジ部のねじ込み量が規定されることで第一継手部及び第二継手部の締付トルクが予め定められた標準締付トルク以上に規定される。したがって、継手の種類やサイズに応じて締付トルクが異なる場合でも、特殊な工具であるトルクレンチに比して安価なスペーサを継手の種類やサイズ毎に用意すれば足りるので、安価に締付トルクを管理することができる。
また、このスペーサによれば、厚さTの設定値が、L−N×P−(ΔA+ΔB+ΔC)の計算値より小さいので、例えば、寸法誤差等が生じる場合でも、第一継手部及び第二継手部の締付トルクを標準締付トルク以上に規定することができる。これにより、第一継手部及び第二継手部の締付トルクが標準締付トルクに足らないといった締付不良の発生を防止することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、安価に締付トルクを管理することができる。
本発明の一実施形態に係る継手における第一継手部及び第二継手部の締付前後の状態を示す側面図である。 図1に示されるスペーサの斜視図である。 図1に示されるスペーサの変形例を示す縦断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る継手10は、第一継手部12と、第二継手部14と、スペーサ16とを備える。
第一継手部12は、第一配管18の一端に取り付けられており、第二継手部14は、第二配管20の一端に取り付けられている。第一配管18及び第二配管20は、例えば、都市ガス用のフレキシブル配管である。第一継手部12には、第一配管18の内側と連通する接続孔22が形成されており、第二継手部14には、第二配管20の内側と連通する接続孔24が形成されている。
第一継手部12は、ボルト状の雄ネジ部26を有し、第二継手部14は、ナット状の雌ネジ部28を有する。雄ネジ部26は、雌ネジ部28にねじ込まれる。雄ネジ部26は、先端に向かうに従って縮径するテーパネジである。一方、雌ネジ部28は、テーパネジでも平行ネジでもどちらでも良い。テーパネジである雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれることにより、第一継手部12及び第二継手部14の間に締付トルクが作用する。
雄ネジ部26の基端面30及び雄ネジ部26の先端面32は、雄ネジ部26及び雌ネジ部28の軸方向と直交する平面となっている。この雄ネジ部26の基端面30及び雄ネジ部26の先端面32は、雄ネジ部26及び雄ネジ部26の軸方向に対向する。
図2に示されるように、スペーサ16は、周方向に一定の厚さを有するリング状である。このスペーサ16の外周面34は、例えば、ローレット等の粗面により形成されている。
図1に示されるように、スペーサ16の内径は、雄ネジ部26の外径よりも大きく、雌ネジ部28の外径よりも小さい。このスペーサ16は、雄ネジ部26の外周に装着される。また、雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれた状態において、スペーサ16は、雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32とに密着し、この雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間に介在する(挟まれる)。
このスペーサ16は、雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間に介在することで、雄ネジ部26及び雌ネジ部28のねじ込み量を規定する。本実施形態の継手10では、スペーサ16により雄ネジ部26及び雌ネジ部28のねじ込み量が規定されることで、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクが予め定められた標準締付トルク以上に規定されるようになっている。この第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定するスペーサ16の厚さTについては、後述する。
なお、第一継手部12及び第二継手部14を所定の締付トルクで締め付けた場合でも、スペーサ16が破損や変形しないように、スペーサ16は、所定の強度を有することが望ましい。また、スペーサ16の厚さの寸法誤差が大きくなると、適正な締付トルクを得られなくなるので、スペーサ16は、寸法安定性の高い材料で形成されることが望ましい。このスペーサ16は、樹脂製でも金属製でもどちらでも良い。
次に、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定するスペーサ16の厚さTの選定について説明する。
表1には、第一継手部12のサイズの一例を示す。
Figure 2017223240
表2には、「日本金属継手協会、正しいねじ込み配管の手引、改訂第5版」に従い、雄ネジ部26の呼び径毎の標準締付トルクとそのときのねじ込み山数との関係の一例を示す。
Figure 2017223240
表2より、所望の標準締付トルクにするには、それに対応するねじ込み山数となるように、雄ネジ部26を雌ネジ部28にねじ込めば良いことが分かる。また、雄ネジ部26及び雌ネジ部28のネジ山のピッチは、予め定められている。
したがって、所望の標準締付トルクで第一継手部12及び第二継手部14を締め付けたときの雄ネジ部26の基端面30から雌ネジ部28の先端面32までの長さを、余ネジ長さΔLとした場合、この余ネジ長さΔLは、理論的には、以下の式(1)より得ることができる。ただし、以下の式(1)において、Lは、雄ネジ部26の全長、Nは、第一継手部12及び第二継手部14について予め定められた標準締付トルクに対応する雄ネジ部26及び雌ネジ部28のねじ込み山数(合計山数)、Pは、雄ネジ部26及び雌ネジ部28のネジ山のピッチである。
ΔL=L−N×P・・・(1)
ここで、上下の寸法許容差を考慮しない場合、以下の式(2)の通り、スペーサ16の厚さTを余ネジ長さΔLとすれば、雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間にスペーサ16を介在させることで、予め定められた標準締付トルクに相当する締付トルクを得ることができる。
T=L−N×P・・・(2)
しかしながら、雄ネジ部26及び雌ネジ部28には、上下の寸法許容差が認められている。そこで、雄ネジ部26及び雌ネジ部28の全長の上下の寸法許容差を考慮して、スペーサ16の厚さTを選定する。表3には、雄ネジ部26及び雌ネジ部28の全長の上下の寸法許容差の一例を示す。
Figure 2017223240
先ず、雄ネジ部26及び雌ネジ部28の全長の上下の寸法許容差を考慮して、余ネジ長さΔLを算出する。ただし、呼び径15A、20Aのいずれの場合にも、雄ネジ部26及び雌ネジ部28のネジ山のピッチは、JIS B 0203(管用テーパネジ)より、P=1.8143mmである。
<余ネジ長さΔLが最も短くなる場合>
余ネジ長さΔLが最も短くなる場合は、雄ネジ部26が太目ネジ、雌ネジ部28が細目ネジであり、上下の寸法許容差がマイナス側に最大である場合である。呼び径が15A、20Aの場合の余ネジ長さΔLは、式(3)の通りである。ただし、式(3)において、Δaは、雄ネジ部26の全長の上下の寸法許容差の絶対値、Δbは、雌ネジ部28の全長の上下の寸法許容差の絶対値である。
ΔL=L−N×P−(Δa+Δb)・・・(3)
(a)呼び径が15Aの場合
L=16.0、N=6、P=1.8143、Δa=1.81、Δb=2.27を式(3)に代入すると、ΔLは、次のようになる。
ΔL=16.0−6×1.8143−(1.81+2.27)=1.03mm
(b)呼び径が20Aの場合
L=18.0、N=7、P=1.8143、Δa=1.81、Δb=2.27を式(3)に代入すると、ΔLは、次のようになる。
ΔL=18.0−7×1.8143−(1.81+2.27)=1.22mm
<余ネジ長さΔLが最も長くなる場合>
余ネジ長さΔLが最も長くなる場合は、雄ネジ部26が細目ネジ、雌ネジ部28が太目ネジであり、上下の寸法許容差がプラス側に最大である場合である。呼び径が15A、20Aの場合の余ネジ長さΔLは、式(4)の通りである。
ΔL=L−N×P+(Δa+Δb)・・・(4)
(a)呼び径が15Aの場合
L=16.0、N=6、P=1.8143、Δa=1.81、Δb=2.27を式(4)に代入すると、ΔLは、次のようになる。
ΔL=16.0−6×1.8143+(1.81+2.27)=9.19mm
(b)呼び径が20Aの場合
L=18.0、N=7、P=1.8143、Δa=1.81、Δb=2.27を式(4)に代入すると、ΔLは、次のようになる。
ΔL=18.0−7×1.8143+(1.81+2.27)=9.38mm
以上のように、余ネジ長さΔLが最も短くなる場合と最も長くなる場合がある。このうち、余ネジ長さΔLが最も短くなる場合の寸法を選択すれば、締付トルクが増す方向になる。以上より、例えば、呼び径が15A、20Aに共通のスペーサ16の厚さTとして、1.03mmの小数点以下を切り捨てて、1.00mmとすれば、予め定められた標準締付トルク以上の締付トルクを得ることができる。
また、スペーサ16を樹脂製又は金属製のどちらにする場合にも、スペーサ16の厚さには製造時の寸法誤差が生じる。スペーサ16の厚さの製造時の上下の寸法許容差を考慮する場合には、以下の式(5)に基づいてスペーサ16の厚さTを選定すれば良い。ただし、式(5)において、Δcは、スペーサ16の厚さの上下の寸法許容差の絶対値である。
T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(5)
以上の検討より、本実施形態では、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定するために、スペーサ16の厚さTを、上記式(5)を満たすように選定する。
次に、本発明の一実施形態に係る継手10における締付トルク管理方法について説明する。
先ず、第一継手部12の雄ネジ部26の外周にスペーサ16を装着する。そして、第一継手部12の雄ネジ部26を第二継手部14の雌ネジ部28にねじ込む。スペーサ16には、上記説明の通り、厚さTが上述の式(5)を満たす値に設定されたものを用いる。
そして、雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれた状態においては、雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32とにスペーサ16が密着し、この雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間にスペーサ16が介在する。
ここで、スペーサ16には、上述の通り、厚さTが上述の式(5)を満たす値に設定されたものを用いる。したがって、雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間にスペーサ16が介在した状態においては、このスペーサ16により、雄ネジ部26及び雌ネジ部28のねじ込み量が規定され、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクが予め定められた標準締付トルク以上に規定される。
そして、標準締付トルク以上の締付トルクでスペーサ16が雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間に挟まれると、スペーサ16が回転しなくなる。このため、スペーサ16が回転しなくなることで、標準締付トルク以上の締付トルクに達したことを作業者が確認することができる。
本発明の一実施形態では、以上の要領により、継手10における締付トルクを管理することができる。
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、本発明の一実施形態によれば、雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれた状態において雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32との間には、スペーサ16が介在する。そして、このスペーサ16により雄ネジ部26及び雌ネジ部28のねじ込み量が規定されることで、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクが予め定められた標準締付トルク以上に規定される。したがって、継手10の種類やサイズに応じて締付トルクが異なる場合でも、特殊な工具であるトルクレンチに比して安価なスペーサ16を継手10の種類やサイズ毎に用意すれば足りるので、安価に締付トルクを管理することができる。
しかも、上記式(5)で示されるように、スペーサ16の厚さTの設定値が、L−N×P−(ΔA+ΔB+ΔC)の計算値より小さいので、例えば、寸法誤差等が生じる場合でも、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクを標準締付トルク以上に規定することができる。これにより、第一継手部12及び第二継手部14の締付トルクが標準締付トルクに足らないといった締付不良の発生を防止することができる。
また、スペーサ16は、周方向に一定の厚さを有するリング状であるので、スペーサ16が周方向に亘って雄ネジ部26の基端面30と雌ネジ部28の先端面32とに密着する。これにより、第一継手部12及び第二継手部14の締付力がスペーサ16の周方向にばらつくことを抑制して、第一継手部12と第二継手部14とを適正に締め付けることができる。
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態において、第一配管18及び第二配管20は、一例として、ガス配管であるが、ガス配管以外でも良い。
また、上記実施形態において、第一継手部12及び第二継手部14は、第一配管18及び第二配管20とそれぞれ別体であるが、第一配管18及び第二配管20とそれぞれ一体でも良い。
また、上記実施形態において、第一継手部12及び第二継手部14は、配管用であるが、配管用以外でも良い。
また、上記実施形態において、スペーサ16は、好ましくは、リング状であるが、例えば、C字状など、リング状以外の形状でも良い。
また、上記実施形態において、スペーサ16は、リング状であるので、雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれる前に雄ネジ部26の外周に装着されるが、スペーサ16が例えばC字状などの開放形状である場合には、雄ネジ部26が雌ネジ部28にねじ込まれる途中でスペーサ16が雄ネジ部26の外周に装着されても良い。
また、図3に示されるように、スペーサ16の内周部には、凸部36が形成されていても良い。そして、この凸部36は、図1に示される雄ネジ部26の外周と嵌合しても良い。
このように構成されていると、第一継手部12及び第二継手部14の締付作業時に、スペーサ16を雄ネジ部26の外周に装着した場合でも、スペーサ16が雄ネジ部26の外周から脱落することを抑制することができるので、第一継手部12及び第二継手部14の締付作業を効率化することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 継手
12 第一継手部
14 第二継手部
16 スペーサ
18 第一配管
20 第二配管
22、24 接続孔
26 雄ネジ部
28 雌ネジ部
30 基端面
32 先端面
34 外周面
36 凸部

Claims (7)

  1. 第一継手部におけるテーパネジである雄ネジ部の外周にスペーサを装着して、前記雄ネジ部を第二継手部の雌ネジ部にねじ込んだ状態とすると共に、前記雄ネジ部の基端面と前記雌ネジ部の先端面との間に前記スペーサを介在させ、前記スペーサにより前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み量を規定することで前記第一継手部及び前記第二継手部の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定する、
    継手における締付トルク管理方法。
  2. 前記雄ネジ部の全長をL、前記第一継手部及び前記第二継手部について予め定められた標準締付トルクに対応する前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み山数をN、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のネジ山のピッチをP、前記雄ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔa、前記雌ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔb、前記スペーサの厚さの上下の寸法許容差の絶対値をΔcとした場合に、前記スペーサの厚さTを、以下の式(1)を満たす値に設定する、
    T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(1)
    請求項1に記載の継手における締付トルク管理方法。
  3. テーパネジである雄ネジ部を有する第一継手部と、
    前記雄ネジ部がねじ込まれる雌ネジ部を有する第二継手部と、
    前記雄ネジ部の外周に装着されると共に、前記雄ネジ部が前記雌ネジ部にねじ込まれた状態において前記雄ネジ部の基端面と前記雌ネジ部の先端面との間に介在し、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み量を規定することで前記第一継手部及び前記第二継手部の締付トルクを予め定められた標準締付トルク以上に規定するスペーサと、
    を備える継手。
  4. 前記雄ネジ部の全長をL、前記第一継手部及び前記第二継手部について予め定められた標準締付トルクに対応する前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み山数をN、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のネジ山のピッチをP、前記雄ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔa、前記雌ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔb、前記スペーサの厚さの上下の寸法許容差の絶対値をΔcとした場合に、前記スペーサの厚さTが、以下の式(2)を満たす値に設定されている、
    T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(2)
    請求項3に記載の継手。
  5. 前記スペーサは、周方向に一定の厚さを有するリング状である、
    請求項3又は請求項4に記載の継手。
  6. 前記スペーサの内周部には、前記雄ネジ部の外周と嵌合する凸部が形成されている、
    請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の継手。
  7. 第一継手部におけるテーパネジである雄ネジ部の外周に装着されると共に、前記雄ネジ部が第二継手部の雌ネジ部にねじ込まれた状態において前記雄ネジ部の基端面と前記雌ネジ部の先端面との間に介在するスペーサであって、
    前記雄ネジ部の全長をL、前記第一継手部及び前記第二継手部について予め定められた標準締付トルクに対応する前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のねじ込み山数をN、前記雄ネジ部及び前記雌ネジ部のネジ山のピッチをP、前記雄ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔa、前記雌ネジ部の全長の上下の寸法許容差の絶対値をΔb、前記スペーサの厚さの上下の寸法許容差の絶対値をΔcとした場合に、厚さTが、以下の式(3)を満たす値に設定されている、
    T=L−N×P−(Δa+Δb+Δc)・・・(3)
    スペーサ。
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