JP2017217395A - 肘掛け、及び、椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】肘掛け支持体に対する肘掛け本体の回動を規制する回動規制機構を有する構造を採用しつつも、枢軸部の軸心の近傍から操作ケーブルを肘掛け本体内に引き出すことができる肘掛け、及び、椅子を提供する。
【解決手段】支持構造体は、枢軸部と、ケーブル挿通部57と、を有している。回動機構は、枢軸部と、肘掛け本体16に設けられ、肘掛け本体16の内部で枢軸部に回動可能に嵌合される軸受部33aと、を有している。回動規制機構は、肘掛け本体16側の回動規制要素と支持構造体側の回動規制要素とを有している。肘掛け本体16側の回動規制要素と支持構造体側の回動規制要素は、ケーブル挿通部57の肘掛け本体16内に臨む開口57aと枢軸部の軸線oを挟んで相反する位置に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、椅子に着座した着座者が肘や腕を載せ置く肘掛け、及び、その肘掛けを備える椅子に関するものである。
椅子用の肘掛けとして、着座者の肘載せ荷重を受ける肘掛け本体が、その下方の支持構造体に略水平方向に回動可能に支持されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の肘掛けは、支持構造体の上面に収容凹部が設けられ、その収容凹部内に上方に突出する枢軸部であるブッシュが突設され、ブッシュの上部に肘掛け本体側のスライダーブロックが回動可能に取り付けられている。スライダーブロックには、肘掛け本体のベース部材が前後方向に摺動可能に保持されている。また、スライダーブロックには、支持構造体の収容凹部内に配置される非円形の回動ブロックが一体回動可能に連結されている。回動ブロックは、支持構造体の収容凹部内に回動可能に配置され、回動ブロックの回動中心から離間した側壁が収容凹部の内壁に当接することにより、支持構造体に対する肘掛け本体の回動変位を規制するようになっている。この肘掛けの場合、ブッシュとスライダーブロックの嵌合部が回動機構を構成し、回動ブロックの側壁と収容凹部の内壁とが回動規制機構を構成している。
特許第5653601号公報
近年、肘掛け本体に操作レバー等の操作部が設けられ、その操作部による操作によって椅子の昇降機構等の機能部(操作対象部)を操作できるようにした肘掛けが案出されている。このような肘掛けでは、操作部と椅子側の操作対象部とは、通常、操作ケーブルによって連係されている。操作ケーブルは、椅子本体から支持構造体の内部に引き入れられ、支持構造体と肘掛け本体の内部を通って肘掛け本体の操作部に連結されている。
ところで、このように操作ケーブルが支持構造体と肘掛け本体の内部に配索される肘掛けにおいては、特許文献1に記載のような回動規制機構は採用することが難しい。即ち、特許文献1に記載の回動規制機構は、支持構造体の上面に形成された凹部内に枢軸部であるブッシュが突設される一方で、凹部内のブッシュの周域に肘掛け本体側の回動規制要素である回動ブロックが嵌合されている。このため、支持構造体の上部から引き出された操作ケーブルを、枢軸部(ブッシュ)の軸心に近接した位置において肘掛け本体内に入れることができず、枢軸部の軸心から離間した位置において操作ケーブを肘掛け本体内に引き入れざるを得ない。ところが、この場合、肘掛け本体が支持構造体に対し枢軸部を中心として略水平方向に回動可能とされているため、肘掛け本体の回動に伴う操作ケーブルの屈曲変化が大きくなってしまう。このような操作ケーブルの屈曲変化の増大は、操作ケーブルによる安定した動作を得るうえでも、操作ケーブルの耐久面においても望ましいことではない。
そこで本発明は、支持構造体に対する肘掛け本体の回動を規制する回動規制機構を有する構造を採用しつつも、枢軸部の軸心の近傍から操作ケーブルを肘掛け本体内に引き出すことができる肘掛け、及び、その肘掛けを備える椅子を提供しようとするものである。
本発明に係る肘掛けは、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る肘掛けは、椅子本体に取り付けられる支持構造体と、前記支持構造体に支持される肘掛け本体と、前記肘掛け本体を、前記支持構造体に対して略水平面内に回動可能に連結する回動機構と、前記支持構造体に対する前記肘掛け本体の回動角度を規制する回動規制機構と、前記支持構造体から前記肘掛け本体に配されて、前記肘掛け本体に設けられた操作部による操作によって操作対象部を操作する操作ケーブルと、を備え、前記回動機構は、前記支持構造体から上方に突出する枢軸部と、前記肘掛け本体に設けられ、前記枢軸部に回動可能に嵌合される軸受部と、を有し、前記支持構造体は、前記支持構造体の内部から前記枢軸部の下方を通って前記枢軸部の近傍から前記操作ケーブルを前記肘掛け本体の内部へと案内するケーブル挿通部を有し、前記回動規制機構は、回動規制時に相互に当接する前記肘掛け本体側の回動規制要素と前記支持構造体側の回動規制要素とを有し、前記肘掛け本体側の回動規制要素と前記支持構造体側の回動規制要素とは、前記ケーブル挿通部の前記肘掛け本体内に臨む開口と前記枢軸部の軸線を挟んで相反する位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の場合、操作ケーブルは、支持構造体の枢軸部の下方を通るケーブル挿通部を通して、枢軸部の近傍から肘掛け本体内に引き出されるようになる。肘掛け本体は、回動機構の枢軸部周りで回動できることになり、支持構造体に対する肘掛け本体の回動は、回動規制機構で規制されることになる。また、肘掛け本体側の回動規制要素と支持構造体側の回動規制要素は、枢軸部の近傍のケーブル挿通部の開口と、枢軸部の軸線を挟んで相反する位置に配置されている。このため、枢軸部の近傍から引き出される操作ケーブルと、回動規制機構の回動規制要素との干渉を容易に回避することができる。
前記回動機構は、前記肘掛け本体の内部に配置され、前記回動規制機構は、前記支持構造体の内部に配置され、前記肘掛け本体側の回動規制要素は、前記ケーブル挿通部の前記肘掛け本体内に臨む開口と前記枢軸部の軸線を挟んで相反する位置から前記支持構造体の内部方向に突出するようにしても良い。
この場合、回動機構が肘掛け本体内に配置される一方で、回動規制機構が支持構造体内に配置されているため、回動規制機構が回動機構とともに肘掛け本体内のスペースを占有して肘掛け本体が略水平方向に大型化するのを回避することができる。
前記肘掛け本体は、前記枢軸部が下方から上方に挿通される挿通孔を有するベース部材と、前記挿通孔を通して前記ベース部材の上方に突出した前記枢軸部に対し、前記軸受部を介して回動可能に取り付けられた挟持ブロックと、を備え、前記ベース部材と前記挟持ブロックとは、略水平な一方向の相対変位のみを許容するガイド機構を介して相互に係合されるようにしても良い。
この場合、肘掛け本体のベース部材が、挟持ブロックによって上方側から変位規制された状態で支持構造体側の枢軸部に回動可能に取り付けられ、肘掛け本体のベース部材と挟持ブロックとが、ガイド機構を介して一方向の相対変位のみを許容されている。このため、肘掛け本体のベース部材が挟持ブロックに対して一方向にのみ相対変位する構造を採用しつつも、支持構造体の枢軸部からのベース部材の抜けを挟持ブロックによって確実に規制することができる。
前記肘掛け本体側の回動規制要素は、前記挟持ブロックに設けられ、かつ、前記ベース部材の前記挿通孔を下方に貫通して前記支持構造体の内部方向に突出するようにしても良い。
この場合、支持構造体の枢軸部が挿通されるベース部材の孔と共通の挿通孔を通して、挟持ブロックの回動規制要素が支持構造体の内部方向に突出することになる。ベース部材は、枢軸部を中心として挟持ブロックと常時一体に回動するため、ベース部材に形成する挿通孔は、挟持ブロックとベース部材の一方向の相対変位時に、挟持ブロックの回動規制要素の一方向の移動を許容し得る長孔形状とすることができる。したがって、この構成を採用することにより、ベース部材に形成する挿通孔を、開口面積が小さく形成の容易なものとすることができる。
前記ケーブル挿通部は、前記支持構造体の上壁部の前記枢軸部の軸線を挟む一側の下面から、前記支持構造体の上壁部の前記枢軸部の軸線を挟む他側の上面と前記枢軸部の外側面とに跨る連続した孔によって形成されるようにしても良い。
この場合、枢軸部を挟む支持構造体の上壁部の一側の下面から、枢軸部を挟む他側の上面と枢軸部の外側面とに向かって操作ケーブルが引き出される。したがって、この構成を採用することにより、支持構造体から引き出される操作ケーブルの曲げを小さくして、操作ケーブルの操作を円滑にすることができる。
本発明に係る椅子は、上記のいずれかの肘掛けを備える構成とした。
本発明によれば、支持構造体の枢軸部の下方を通るケーブル挿通部が枢軸部の近傍で肘掛け本体内に開口し、肘掛け本体側の回動規制要素と支持構造体側の回動規制要素が、枢軸部の近傍のケーブル挿通部の開口と枢軸部の軸線を挟んで相反する位置に配置されている。したがって、本発明によれば、回動規制機構を有する構造でありながら、操作ケーブルを不具合なく枢軸部の近傍から肘掛け本体内に引き出すことができる。
本発明の一実施形態に係る椅子の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る椅子の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの図3のIV−IV線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの図4のV−V線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの分解側面図である。 本発明の一実施形態に係る支持構造体の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの図3のVIII−VIII線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの一部の部品を取り去った斜視図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの一部の部品を取り去った斜視図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの図8のXI−XI線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る肘掛けの一部の部品を取り去った斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係る椅子について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る椅子100を側部上方から見た図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る椅子100を後部上方(背凭れ側)から見た図である。
図1及び図2に示すように、椅子100は、床面F上に設置される脚部1と、脚部1の上部に設置されるボックス状の支基2と、支基2の上部に取り付けられた座受け部材3と、座受け部材3に前後スライド可能に支持され着座者が着座する座体4と、支基2から座体4の後部上方に延び座体4に着座した着座者の背中を支持する背凭れ7と、背凭れ7の支基2からの延出部の近傍に取り付けられ座体4の左右の側方から上方に延出する一対の肘掛け8と、を備えている。
以下の説明においては、便宜上、座体4に着座した着座者が前を向く方向を「前方」、その反対方向を「後方」と称する。また、椅子100が設置される床面F側とその反対側を結ぶ方向を「上下方向」と称する。また、椅子100の幅方向、つまり前後方向と直交する水平方向を「幅方向」と称する。また、図中において、前方を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示し、幅方向の左方を矢印LHで示す。
脚部1は、キャスタ11A付きの多岐脚11と、多岐脚11の中央部より起立し昇降機構であるガススプリング(不図示)を内蔵する脚柱12と、を有している。
脚柱12の下部を構成する外筒13は、多岐脚11に回転不能に嵌合して支持されている。脚柱12の上部を構成する内筒14は、上端部に支基2を固定して該支基2を支持するとともに、下部が外筒13に水平方向で回転可能に支持されている。
支基2には、脚柱12の昇降調整機構と背凭れ7の傾動調整機構が内蔵されている。
座受け部材3は、支基2の上部に取り付けられた4本のリンクアーム(不図示)と、リンクアーム同士を連結する左右一対の固定フレーム(不図示)と、を有している。
座体4は、座フレーム40と、座フレーム40に張設された張材41と、を有している。張材41の上面は、着座者の荷重を受ける荷重支持面とされている。
背凭れ7は、背フレーム70と、背フレーム70に張設された張材71と、を有している。張材71の前面は、着座者の荷重を受ける荷重支持面とされている。
背フレーム70は、下端が支基2に連結された背後枠70Bと、背後枠70Bの前方に設けられた背前枠80Fと、を有している。
背後枠70Bは、左右一対の下辺部72及び側辺部73と、左右の側辺部73同士を連結する上辺部74と、を有している。下辺部72と側辺部73と上辺部74とは、例えばアルミニウム合金等の金属または所定の強度を有する樹脂等により一体に形成されている。
左右の下辺部72は、支基2内の傾動調整機構に連結され、支基2の後部の左右両側から後方側に向かって延びている。下辺部72は、後方に向かうにしたがって次第に上方に傾斜している。また、各下辺部72の椅子幅方向外側の側面には、座体4の側方に配置される後述する肘掛け8が取り付けられている。
各下辺部72の後端部には、側辺部73が連続して形成されている。左右の側辺部73は、上方に向かうにしたがって側辺部73同士の離間幅が次第に拡大するように椅子幅方向の外側に向かって傾斜している。
肘掛け8は、椅子100の幅方向の左側と右側とに各々設けられている。これらの肘掛け8は、椅子100の左側に設置されるものと右側に設置されるものが、左右対称形状に形成されている。このため、以下においては、椅子100の右側に設置される肘掛け8について図面を参照して説明し、椅子100の左側に設置される肘掛け8についての説明は省略する。
図3は、右側の肘掛け8を椅子幅方向の内側上方から見た図であり、図4は、右側の肘掛け8を、図3のIV−IV線に沿って断面にして示した図である。また、図5は、右側の肘掛け8を図4のV−V線に沿って断面にして示した図であり、図6は、右側の肘掛け8を分解して椅子幅方向内側から見た図である。
肘掛け8は、背後枠70Bの下辺部72から椅子幅方向外側へ延びた後に上方に湾曲して延びる前面視L字状の肘掛け支持体15(支持構造体)と、肘掛け支持体15の上端部に支持されて前後方向に延びる肘掛け本体16と、を備えている。
肘掛け支持体15は、下端が背後枠70Bの下辺部72に結合される下部支柱15Aと、下部支柱15Aの上部領域に略上下方向に沿って摺動自在に外嵌される昇降筒15Bと、を備えている。昇降筒15Bは、背凭れ7の下辺部72に固定された下部支柱15Aに対して昇降調整可能とされている。
肘掛け本体16は、その上面に着座者の肘や腕が載せ置かれる部材であり、肘掛け支持体15の上部に、略水平方向での前後動と左右動と首振り動(回動)を許容した状態で取り付けられている。
下部支柱15Aは、背後枠70Bの下辺部72から椅子幅方向外側へ延びた後に上方に湾曲する支柱基材15A−1と、支柱基材15A−1の上端部に嵌合状態で固定された支柱パイプ15A−2と、を有している。支柱基材15A−1は、例えば、アルミニウム合金からなる中実の金属部材によって形成されている。支柱パイプ15A−2は、前後に長い断面略楕円状の金属パイプによって構成されている。支柱パイプ15A−2の内面には、樹脂製のインナースリーブ19が被着されている。インナースリーブ19は、例えばスナップフィト等によって支柱パイプ15A−2に固定されている。
昇降筒15Bは、上部が段差状に拡大し、その拡大部よりも下方領域が断面略楕円の筒状に形成されている。昇降筒15Bは、例えば、樹脂によって一体に形成されている。昇降筒15Bの楕円状の内周部の内側には、支柱パイプ15A−2が長手方向に沿って摺動可能に嵌入されている。また、昇降筒15Bの内部には、インナースリーブ19の内側に摺動可能に嵌入される断面略楕円状の金属製のインナーパイプ18が配置されている。インナーパイプ18は、その上端部がトッププレート10に固定され、トッププレート10が昇降筒15Bの上面に設けられた凹部15B−a内に固定されている。したがって、インナーパイプ18は、トッププレート10を介して昇降筒15B内に固定設置されている。
支柱パイプ15A−2内に固定されたインナースリーブ19は、左右の側壁に高さ調節スリット20が形成されている。高さ調節スリット20は、インナースリーブ19の軸線方向(略上下方向)に延びる昇降案内スリット20aと、昇降案内スリット20aから前方に延びる複数の係止スリット20bと、を有している。複数の係止スリット20bは、インナースリーブ19の軸線方向(略上下方向)にほぼ等間隔に離間して形成されている。
インナーパイプ18の左右の側壁の下端寄りの領域には、前後方向に長い長孔状のピン移動孔22が形成されている。左右のピン移動孔22には、インナースリーブ19の高さ調節スリット20のいずれかの係止スリット20bに係止可能な係止ピン21が保持されている。係止ピン21は、両端部がインナーパイプ18の左右のピン移動孔22から側方に突出し、ピン移動孔22から突出した左右の端部が、高さ調節スリット20のいずれかの係止スリット20bと係止可能とされている。係止ピン21の両側部は、左右の各ピン移動孔22に前後移動可能に保持されている。
係止ピン21は、ピン移動孔22の前端側に移動したとき、両端部が高さ調節スリット20の何れかの係止スリット20bに係止される。このとき、肘掛け本体16側と一体の昇降筒15Bとインナーパイプ18とが、係止ピン21を介して、高さ調節スリット20のいずれかの係止スリット20bに係止されることにより、肘掛け本体16の昇降がロックされる。この肘掛け8においては、係止ピン21を係止する係止スリット20bをいずれかに変更することにより、肘掛け本体16の固定高さを多段階に調節することができる。
また、係止ピン21は、ピン移動孔22の後端側に移動したときには、係止スリット20bによる係止を解除して昇降案内スリット20a内に至る。このとき、肘掛け本体16の昇降ロックが解除され、肘掛け本体16の自由な昇降が可能になる。
インナーパイプ18の左右の側壁の上部寄りの領域には、椅子幅方向に略沿って延出する支持軸17が保持されている。支持軸17には、インナーパイプ18内に配置された揺動レバー23が回動可能に支持されている。揺動レバー23は、支持軸17の軸支部から上方に延びる上方延出部23uと軸支部の下方に延びる下方延出部23lと、を有している。上方延出部23uの上端部には、後述する昇降操作レバー24の後下係合溝25に摺動可能に係合する係合ピン26が保持されている。下方延出部23lの下縁部には係止ピン21を保持するピン保持部27が設けられている。下方延出部23lのピン保持部27よりも下方には、ピン保持部27から下方に延出した後に下端後部から上方に弧状に湾曲したバネ片28が延設されている。
インナーパイプ18の上端部に固定されたトッププレート10は、平面視でインナーパイプ18の周囲に、特に、前後方向に大きく張り出している。トッププレート10の前方側の張り出し部の下方には、揺動レバー23を操作するための昇降操作レバー24の枢軸24aが配置されている。昇降操作レバー24の枢軸24aは、昇降筒15Bの上部側の側壁に回動可能に支持されている。昇降操作レバー24は、上記の枢軸24aと、枢軸24aの前方に延びる前方延出部24fと、枢軸24aの後方に延びる後方延出部24bと、を有している。前方延出部24fの前下部には、昇降筒15Bの上端部の外側に突出して使用者による上方への押入操作を可能とする操作部24cが設けられている。後方延出部24bの後端部下側には、揺動レバー23の上端部の係合ピン26と係合する上記の後下係合溝25が設けられている。
揺動レバー23は、バネ片28の後上端がインナーパイプ18の内壁に前方から当接する(インナーパイプ18内を通過する操作ケーブル34を介して当接する場合も含む。)ことで、下端部を前方に変位させるように付勢されている。このとき、係止ピン21は、ピン移動孔22の前端に移動し、高さ調節スリット20の何れかの係止スリット20bと係合する。揺動レバー23の下端部が前方に付勢されていると、揺動レバー23の上端部が後方に変位し、昇降操作レバー24の後方延出部24bの後端部を上方に変位させ、操作部24cを昇降筒15Bの上端部の外側へ突出させる。この操作部24cが操作者によって上方へ押し込まれると、昇降操作レバー24の後端部が揺動レバー23の上端部を前方に変位させ、揺動レバー23の下端部をバネ片28の付勢力に抗して後方へ変位させる。すると、係止ピン21は、ピン移動孔22の後端に移動し、高さ調節スリット20の係止スリット20bとの係合を解除するとともに昇降案内スリット20a内に至り、肘掛け本体16の自由な昇降操作を可能にする。
昇降筒15Bの上面には、昇降筒15Bの上端面をなすようエンドプレート29が取り付けられている。エンドプレート29は、下面側の一部が凹部15B−a内に挿入され、トッププレート10の上面に重ねられた状態で昇降筒15Bに共締め固定されている。
本実施形態においては、エンドプレート29が肘掛け8における支持構造体の上壁部を構成している。
図7は、エンドプレート29が上部に取り付けられた昇降筒15Bを椅子幅方向の内側斜め上方から見た図であり、図8は、肘掛け本体16を、図3のVIII−VIII線に沿って断面にして示した図である。
図7に示すように、平面視におけるエンドプレート29の略中央には、短軸円柱状の膨出部30と、膨出部30よりも外径の小さい短軸円柱状の小径部31が突設されている。小径部31は、膨出部30の上面に段差状に突設され、膨出部30と小径部31とは、両者の軸心oが合致するように形成されている。本実施形態においては、膨出部30と小径部31とが枢軸部を構成している。肘掛け本体16は、エンドプレート29の小径部31と膨出部30の上部に回動可能に支持されている。肘掛け本体16は、図8に示すように、エンドプレート29上に載置される下部ユニット16Lと、下部ユニット16L上に載置されている上部ユニット16Uと、を備えている。
図9は、下部ユニット16Lのカバー部材37を取り去った肘掛け8を椅子幅方向の内側斜め上方から見た図である。
下部ユニット16Lは、上方側が開放された収容空間sを形成するとともに収容空間s内に小径部31を突出させた状態でエンドプレート29上に載置されたベース部材32と、収容空間s内でベース部材32に相対回動不能に、かつ一方向のみに相対移動可能に(摺動可能に)係合されるとともに、小径部31と膨出部30とに軸受部33aを介して回動可能に支持された挟持ブロック33と、支基2内の機構を、操作ケーブル34を介して遠隔操作するための操作レバー35と、操作ケーブル34のインナーケーブル34iを下部ユニット16L内で巻回させる前プーリ36f及び後プーリ36rと、収容空間sの上方開放部を閉塞するカバー部材37と、を備えている。
ベース部材32は、前後方向に長い略矩形状の底壁の左右に前後方向に略沿って起立する側壁32sが延設されている。また、ベース部材32の前部側には、操作レバー35を回動可能に支持する前段差部32aが上方に隆起して形成されている。ベース部材32の底壁には、エンドプレート29の膨出部30と小径部31を上方に挿通させる長孔状の挿通孔38が形成されている。
挟持ブロック33は、上下方向(小径部31及び膨出部30の軸線oに沿う方向)の高さを抑えた偏平な直方体状に形成されている。挟持ブロック33は、ベース部材32の挿通孔38を上方に貫通したエンドプレート29の小径部31と膨出部30に対して軸受部33aが回動可能に嵌合され、その状態でワッシャ63とボルト62を介してエンドプレート29に抜け止めされている。挟持ブロック33は、この状態において、左右の端面がベース部材32の左右の側壁32sの内面に摺動自動に当接している。
本実施形態においては、挟持ブロック33の左右の端面とベース部材32の側壁32sの内面とが、挟持ブロック33とベース部材32の略水平な一方向の相対変位のみを許容するガイド機構を構成している。また、エンドプレート29の小径部31及び膨出部30と、挟持ブロック33の軸受部33aとは、肘掛け本体16を、肘掛け支持体15(支持構造体)に対して略水平方向に回動可能に連結する回動機構を構成している。
図10は、肘掛け支持体15の上部に肘掛け本体16側の挟持ブロック33のみを組み付けた状態を示す斜視図であり、図11は、肘掛け8を、図8のXI−XI線に沿って断面にして示した図である。
エンドプレート29には、肘掛け支持体15(支持構造体)の内部から小径部31の軸線oの下方を通って小径部31の近傍から操作ケーブル34を肘掛け本体16の内部へと案内するケーブル挿通部57を有している。ケーブル挿通部57は、エンドプレート29の小径部31の軸線oよりも後方側の下面から、エンドプレート29の小径部31の軸線oより前方側の上面と膨出部30の前面とに跨る連続した孔によって構成されている。なお、膨出部30の前方部分は、円弧面の一部が平坦に切り欠かれており、ケーブル挿通部57の肘掛け本体16内に臨む開口57aは、膨出部30の前方側の平坦な面と、その前方側のエンドプレート29の上面とに跨って形成されている。
また、エンドプレート29と、エンドプレート29の小径部31と膨出部30の上部に回動可能に連結される挟持ブロック33には、両者の相対回動角度を規制する回動規制機構が設けられている。この回動規制機構は、エンドプレート29の膨出部30の後方側(小径部31の軸線oを挟んでケーブル挿通部57の開口57aと相反する側)に形成された略扇状の回動許容孔58の左右の側壁58sと、挟持ブロック33から下方に突出して回動許容孔58内に挿入される略扇状の変位規制突起59と、を有している。
本実施形態においては、エンドプレート29に形成された回動許容孔58の左右の側壁58sが回動規制機構の支持構造体側の回動規制要素を構成し、挟持ブロック33に突設された変位規制突起59が回動規制機構の肘掛け本体16側の回動規制要素を構成している。支持構造体側の回動規制要素を構成する回動許容孔58の左右の側壁58sと、肘掛け本体16側の回動規制要素を構成する変位規制突起59は、支持構造体である肘掛け支持体15の内部に配置されている。
ここで、挟持ブロック33に設けられた変位規制突起59は、挟持ブロック33とエンドプレート29の間に配置されるベース部材32の底壁の挿通孔38を上方から下方に貫通し、その状態でエンドプレート29上の回動許容孔58内に突出している。ベース部材32の底壁の挿通孔38は、エンドプレート29の膨出部30と小径部31をベース部材32の上方に突出させる長孔状の孔であるが、本実施形態においては、同じ挿通孔38を変位規制突起59をベース部材32の下方に突出させるための孔として共用している。
操作レバー35は、側面視がL字状に形成されている。操作レバー35は、左右方向に沿って延びてベース部材32の前段差部32a上に回動可能に支持される支持軸35aと、支持軸35aから下方に延びる下方延出部35lと、下方延出部35lの下端から前方に延びる前方延出部35fと、を備えている。操作レバー35は、前段差部32a内の揺動空間で支持軸35aを中心に揺動可能とされている。前方延出部35fの前部は、前段差部32aの下部前方に突出する操作部35cとされている。操作部35cは、肘掛け本体16の上部ユニット16Uの前部下方に位置している。操作部35cは、上部ユニット16Uに腕を載せた使用者が、その指先で引き上げるように操作可能とされている。
操作レバー35の下方延出部35lの下端部には、左右方向に沿う支持軸39を介して前プーリ36fが回転自在に支持されている。前プーリ36fは、操作レバー35の操作部35cの引き上げ操作により下方延出部35lが前上がりに回動すると、下方延出部35lの回動に伴って前上方に移動する。
後プーリ36rは、上下方向に沿う支持軸42を介してベース部材32の底壁の後端部に回転自在に支持されている。
操作ケーブル34は、アウターケーブル34oおよびインナーケーブル34iを備えている。操作ケーブル34は、支基2から肘掛け支持体15内を通じて延びて肘掛け本体16の下部ユニット16L内に至る。操作ケーブル34のアウターケーブル34oは、その先端部が、挟持ブロック33に形成されたアウターケーブル係止部33bに係止されている。操作ケーブル34のインナーケーブル34iは、アウターケーブル34oの先端部から前方に延びた後、前プーリ36fに下方から上方に巻回されて後方へ折り返されている。インナーケーブル34iは、前プーリ36fで後方へ折り返した後プーリ36rに幅方向一側から他側(図では幅方向内側から外側)に巻回されて前方側に折り返されている。インナーケーブル34iは、後プーリ36rで前方側に折り返された後、その先端部が挟持ブロック33の後端部の幅方向外側に係止されている。
上記構成において、操作レバー35の操作部35cが引き上げ操作されると、前プーリ36fが前上方に移動してインナーケーブル34iを引出し、支基2内の機構を作動させる。
ここで、前プーリ36fは、肘掛け本体16を前後方向に移動させるときにも前後方向に移動するが、このとき、アウターケーブル34oの先端部よりも前方で前プーリ36fが前後移動することと併せて、インナーケーブル34iの先端部よりも後方で後プーリ36rが前後移動する。このため、アウターケーブル34oの先端部よりも前方におけるインナーケーブル34iの長さが増減しても、インナーケーブル34iの先端部よりも後方におけるインナーケーブル34iの長さが同等量だけ減増する。このため、インナーケーブル34iの引出し長さの変化が抑えられ、肘掛け本体16の前方移動時にインナーケーブル34iが引かれたり肘掛け本体16の後方移動時にインナーケーブル34iが弛んだりすることが抑止される。
下部ユニット16Lのカバー部材37の前部側領域と上部側領域には、前側支持ブロック43Fと後側支持ブロック43Rがそれぞれ上方に向かって突設されている。これらの前側支持ブロック43Fと後側支持ブロック43Rとは、それぞれ上部が肘掛け本体16の上部ユニット16U内に突出している。
上部ユニット16Uは、下部ユニット16Lのカバー部材37上に配置される上部ベース部材44と、上部ベース部材44上に収容空間suを空けて重なる上部カバー部材45と、上部カバー部材45を上方から覆うパッド部材46と、上部カバー部材45とパッド部材46との間に介装されるとともにウレタン等からなるクッション部材65と、を備えている。上部ユニット16Uは、側面視で上方に凸の緩やかな湾曲状をなし、前部は前下がりに傾斜するとともに後部は後下がりに傾斜している。
図12は、上部ユニット16Uの上部カバー部材45とクッション部材65とパッド部材46を取り去って肘掛け8を椅子幅方向内側の上方から見た図である。
図8,図12に示すように、上部ユニット16Uの収容空間suには、前後に長い肘掛け本体16の上部ユニット16Uを平行に左右移動させるための後に詳述する移動均等化機構47が設けられている。
前後に長い上部ユニット16Uを左右方向に移動させる場合、上部ユニット16Uの前後端部の何れかを把持して行う操作では、上部ユニット16Uに平面視の傾きが生じてスムーズな左右移動の妨げになったり、意図せずに肘掛け本体16の小径部31回りの回動が生じることがある。これに対し、移動均等化機構47により上部ユニット16Uの前後端部の左右移動を均等化することで、上部ユニット16Uの左右方向の平行移動を補助することができる。
上部ベース部材44の底壁の前部側領域と後部側領域には、左右方向に沿って延出する挿通孔48F,48Rが形成されている。この各挿通孔48F,48Rには、図8に示すように、下部ユニット16Lに突設された前側支持ブロック43Fと後側支持ブロック43Rが下方から挿通されている。挿通孔48F,48Rを通して上方に突出した前側支持ブロック43Fと後側支持ブロック43Rには、それぞれ軸受ブロック49F,49R(保持部材)が固定されている。
なお、前側支持ブロック43Fは、図9に示すように、操作レバー35の支持軸35aを支持する左右の軸受部32a−1の後部にそれぞれ一体に形成されている。左右の前側支持ブロック43Fの各上面には、ねじ穴32a−2が形成されている。前側の軸受ブロック49Fは、左右の前側支持ブロック43Fの上面に重ねられ、左右の前側支持ブロック43Fの各ねじ穴32a−2にねじ止めされている。
前後の軸受ブロック49F,49Rには、前後方向に沿って(上部ベース部材44の長手方向に沿って)延出する回転軸50の前後の端部が回転自在に保持されている。回転軸50の前側の軸受ブロック49Fの近傍部には、プーリーの一形態であるピニオンギヤ51Fが一体に設けられている。同様に回転軸50の後側の軸受ブロック49Rの近傍部には、プーリーの一形態である同様のピニオンギヤ51Rが一体に設けられている。
これに対し、上部ベース部材44上の前後の各ピニオンギヤ51F,51Rに対応する位置には、ピニオンギヤ51F,51Rと噛合するラックギヤ52F,52Rが固定設置されている。前後の各ラックギヤ52F,52Rの歯面は前後方向に沿うよう形成され、対応する各ピニオンギヤ51F,51Rの歯面も同様に前後方向に沿うように形成されている。また、前側のピニオンギヤ51Fの歯数及びピッチは、後側のピニオンギヤ51Rの歯数及びピッチと同じに設定されている。
本実施形態の場合、前後のピニオンギヤ51F,51Rとラックギヤ52F,52Rの対は、相互に噛合することにより、下部ユニット16L(下層部材)に対する上部ユニット16U(上層部材)の長手方向と略直交する方向の変位をガイドするガイド機構(第1ガイド機構)としても機能している。
ここで、上部ユニット16Uの前後のいずれか一方に偏って左右方向の操作荷重が入力されると、前後の一方のラックギヤ52Fまたは52Rを通して対応するピニオンギヤ51Fまたは51Rに操作方向に応じた方向の回転力が伝達され、その回転力が回転伝達要素である回転軸50を通して他方のピニオンギヤ51Rまたは51Fに伝達される。すると、他方のピニオンギヤ51Rまたは51Fに噛合するラックギヤ52Rまたは52Fが一方のラックギヤ52Fまたは52Rの変位と同期して同方向に同量だけ変位する。したがって、上部ユニット16Uは、下部ユニット16Lに対して前後で同方向に同量だけ変位することになる。
本実施形態においては、軸受ブロック49F,49R、ピニオンギヤ51F,51R、ラックギヤ52F,52R、回転軸50等が主として移動均等化機構47を構成している。
また、本実施形態の場合、上部ベース部材44の前側の挿通孔48Fの前方側と、後側の挿通孔48Rの後方側に、上方に隆起する隆起部53F,53Rが設けられ、その隆起部53F,53Rに上方側に開口するガイド溝53F−a,53R−aが形成されている。各ガイド溝53F−a,53R−aは左右方向に沿って(上部ベース部材44の長手方向と略直交する方向に沿って)形成されている。これに対し、前側の軸受ブロック49Fと後側の軸受ブロック49Rには、前後のガイド溝53F−a,53R−aに摺動自在に挿入されるガイド突起54F,54Rが突設されている。本実施形態の場合、ピニオンギヤ51F,51Rとラックギヤ52F,52Rによるガイド機構(第1ガイド機構)だけでなく、ガイド突起54F,54Rとガイド溝53F−a,53R−aによるガイド機構(第2ガイド機構)によっても、下部ユニット16Lに対する上部ユニット16Uの左右方向の変位を案内している。
また、回転軸50の軸方向の略中間位置には、前後の他の部位に比較して外径の大きい大径部55が一体に設けられている。これに対し、上部ベース部材44の上面の長手方向の略中間位置には、下部ユニット16Lと上部ユニット16Uの左右方向の(長手方向と略直交する方向の)任意の相対位置において、回転軸50の大径部55を弾性的に保持可能な複数の凹部56(保持部)が形成されている。この凹部56は、回転軸50の大径部55に嵌合することにより、回転軸50に保持抵抗を付与し、もって上部ユニット16Uの操作者に節度感を与えることができる。なお、本実施形態においては、複数の凹部56は弾性を有する樹脂部材によって形成されている。
また、本実施形態においては、回転軸50の大径部55を弾性的に保持可能な複数の凹部56(保持部)が上部ベース部材44の上面に形成されているが、図12中の仮想線で示すように、上部カバー部材45の下面に保持部材60を突設し、その保持部材60に、回転軸50の大径部55を弾性的に保持可能な複数の保持溝60aを設けるようにしても良い。
本実施形態に係る肘掛け8は、肘掛け本体16の上部ユニット16Uが着座者によって把持され、上部ユニット16Uに対して前後方向、左右方向、首振り方向(回動方向)の操作荷重が加えられると、肘掛け8内の各部は以下のように作動する。
上部ユニット16Uに前後方向の操作荷重が加えられた場合には、肘掛け支持体15側の小径部31と膨出部30に支持された挟持ブロック33に対し、肘掛け本体16の下部ユニット16Lが上部ユニット16Uとともに前後方向に変位する。このとき、下部ユニット16Lのベース部材32の左右の側壁32sが挟持ブロック33の左右の端面と摺動することで、下部ユニット16Lの前後方向の変位がガイドされる。
上部ユニット16Uに左右方向の操作荷重が加えられた場合には、挟持ブロック33を介して肘掛け支持体15の小径部31と膨出部30に支持された下部ユニット16Lに対し、上部ユニット16Uが左右方向に変位する。このとき、下部ユニット16Lに対して上部ユニット16Uが上述のガイド機構によって左右方向にガイドされるとともに、移動均等化機構47を介して上部ユニット16Uの前部側と後部側の左右移動が均等化される。
上部ユニット16Uに水平回動方向の操作荷重が加えられた場合には、肘掛け支持体15側の小径部31と膨出部30の上部に対して挟持ブロック33が軸受部33aで回動し、これに伴って挟持ブロック33に回動不能に係合された下部ユニット16Lのベース部材32が挟持ブロック33と一体に回動する。この結果、下部ユニット16Lに支持された上部ユニット16Uも同方向に回動する。
また、下部ユニット16Lが所定角度以上回動すると、挟持ブロック33からエンドプレート29の回動許容孔58内に突出する変位規制突起59が、回動許容孔58内のいずれか一方の側壁58sに当接し、それによって肘掛け本体16の回動が規制される。
以上のように、本実施形態に係る肘掛け8は、肘掛け支持体15の小径部31の軸線oの下方を通るケーブル挿通部57が小径部31の近傍で肘掛け本体16内に開口し、肘掛け本体16の挟持ブロック33の変位規制突起59が、ケーブル挿通部57の開口57aと小径部31の軸線oを挟んで相反する位置に配置されて、回動許容孔58の側壁58sと対向している。このため、本実施形態に係る肘掛け8においては、回動規制機構を有する構造でありながら、操作ケーブル34を小径部31の近傍部から肘掛け本体16内に引き出し、肘掛け本体16の回動操作時に操作ケーブル34の屈曲角度が大きくなるのを抑制することができる。
したがって、本実施形態に係る肘掛け8を採用することにより、操作ケーブル34による機構操作を円滑に行うことができるとともに、操作ケーブル34の耐久性も向上する。
また、本実施形態に係る肘掛け8は、回動機構を構成する小径部31及び膨出部30と軸受部33aとが肘掛け本体16内に配置され、回動規制機構を構成する挟持ブロック33の変位規制突起59と回動許容孔58の側壁58sとが肘掛け支持体15内に配置され、挟持ブロック33の変位規制突起59が、ケーブル挿通部57の開口57aと小径部31の軸線oを挟んで相反する位置から下方に突出している。このため、本実施形態に係る肘掛け8においては、回動機構と回動規制機構とが肘掛け本体16内を略水平方向で大きく占有することがないため、肘掛け本体16が略水平方向に大型化するのを回避することができる。
また、本実施形態に係る肘掛け8においては、肘掛け本体16が、枢軸部挿通用の挿通孔38を有するベース部材32と、ベース部材32の上方に突出した小径部31と膨出部30に対して軸受部33aを介して回動可能に取り付けられた挟持ブロック33と、を備え、挟持ブロック33の左右の側端面がベース部材32の側壁32sに摺動自在に係合されている。このため、上部ユニット16Uのベース部材32は、挟持ブロック33によって上方側から抜け規制された状態で肘掛け支持体15側の小径部31と膨出部30の上部に回動可能に取り付けられ、肘掛け本体16のベース部材32と挟持ブロック33とは、挟持ブロック33の左右の側端面とベース部材32の側壁32sとによるガイド機構によって一方向の相対変位のみを許容されている。
したがって、本実施形態に係る肘掛け8は、肘掛け本体16のベース部材32が挟持ブロック33に対して一方向にのみ相対変位する構造を採用しつつも、肘掛け支持体15の小径部31及び膨出部30からのベース部材32の抜けを挟持ブロック33によって確実に規制することができる。
さらに、本実施形態に係る肘掛け8においては、肘掛け本体16側の回動規制要素である挟持ブロック33の変位規制突起59が、ベース部材32の枢軸部挿通用の挿通孔38を下方に貫通して肘掛け支持体15の内部方向に突出している。このため、枢軸部挿通用のベース部材32の挿通孔38が、変位規制突起59を下方に突出させるための孔と共用される。ベース部材32は、小径部31を中心として挟持ブロック33と常時一体に回動するため、ベース部材32に形成する挿通孔38は、挟持ブロック33とベース部材32の一方向の摺動変位時に、変位規制突起59の移動を許容し得る比較的幅の狭い長孔状とすることができる。
したがって、この構成を採用した場合には、ベース部材32に形成する挿通孔38を、開口面積が小さく形成の容易なものとして、製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態に係る肘掛け8の場合、ケーブル挿通部57が、小径部31の軸線oを挟むエンドプレート29の一側の下面から、小径部31の軸線oを挟むエンドプレート29の他側の上面、及び膨出部30の外側面とに跨る連続した孔によって形成されている。このため、操作ケーブル34をケーブル挿通部57に挿通させることで、操作ケーブル34を緩やかに湾曲させて肘掛け本体16側に引き入れることができる。
したがって、この構成を採用することにより、肘掛け本体16側に引き入れられる操作ケーブル34の曲げを小さくして、操作ケーブル34の操作を円滑にすることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の実施形態においては、ケーブル挿通部57の開口57aが枢軸部(小径部及び膨出部)の前方側に開口し、回動規制機構の回動規制要素(変位規制突起59,回動許容孔58の側壁58s)が枢軸部の後方側に配置されているが、ケーブル挿通部の開口を枢軸部の後方側に配置し、回動規制機構の回動規制要素を枢軸部の前方側に配置するようにしても良い。この場合、肘掛け本体で操作ケーブルを操作するための操作レバー(操作部)は、肘掛け本体内での操作ケーブルの曲げを小さくする観点から、肘掛け本体の後部側に配置することが望ましい。
また、これに限らずケーブル挿通部の開口を枢軸部の左右のいずれか一方側に配置し、回動規制機構の回動規制要素を枢軸部の左右のいずれか他方側に配置するようにしても良い。この場合、操作レバー(操作部)は、肘掛け本体内での操作ケーブルの曲げを小さくする観点から、肘掛け本体のうちのケーブル挿通部の開口する側と同側の側部に配置することが望ましい。
8 肘掛け
15 肘掛け支持体(支持構造体)
16 肘掛け本体
29 エンドプレート(上壁部)
30 膨出部(枢軸部,回動機構)
31 小径部(枢軸部,回動機構)
32 ベース部材
33 挟持ブロック
33a 軸受部(回動機構)
34 操作ケーブル
35 操作レバー(操作部)
38 挿通孔
57 ケーブル挿通部
57a 開口
58s 側壁(回動規制機構の支持構造体側の回動規制要素)
59 変位規制突起(回動規制機構の肘掛け本体側の回動規制要素)
100 椅子

Claims (6)

  1. 椅子本体に取り付けられる支持構造体と、
    前記支持構造体に支持される肘掛け本体と、
    前記肘掛け本体を、前記支持構造体に対して略水平面内に回動可能に連結する回動機構と、
    前記支持構造体に対する前記肘掛け本体の回動角度を規制する回動規制機構と、
    前記支持構造体から前記肘掛け本体に配されて、前記肘掛け本体に設けられた操作部による操作によって操作対象部を操作する操作ケーブルと、を備え、
    前記回動機構は、
    前記支持構造体から上方に突出する枢軸部と、
    前記肘掛け本体に設けられ、前記枢軸部に回動可能に嵌合される軸受部と、を有し、
    前記支持構造体は、前記支持構造体の内部から前記枢軸部の下方を通って前記枢軸部の近傍から前記操作ケーブルを前記肘掛け本体の内部へと案内するケーブル挿通部を有し、
    前記回動規制機構は、回動規制時に相互に当接する前記肘掛け本体側の回動規制要素と前記支持構造体側の回動規制要素とを有し、
    前記肘掛け本体側の回動規制要素と前記支持構造体側の回動規制要素とは、前記ケーブル挿通部の前記肘掛け本体内に臨む開口と前記枢軸部の軸線を挟んで相反する位置に配置されていることを特徴とする肘掛け。
  2. 前記回動機構は、前記肘掛け本体の内部に配置され、
    前記回動規制機構は、前記支持構造体の内部に配置され、
    前記肘掛け本体側の回動規制要素は、前記ケーブル挿通部の前記肘掛け本体内に臨む開口と前記枢軸部の軸線を挟んで相反する位置から前記支持構造体の内部方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載の肘掛け。
  3. 前記肘掛け本体は、
    前記枢軸部が下方から上方に挿通される挿通孔を有するベース部材と、
    前記挿通孔を通して前記ベース部材の上方に突出した前記枢軸部に対し、前記軸受部を介して回動可能に取り付けられた挟持ブロックと、を備え、
    前記ベース部材と前記挟持ブロックとは、略水平な一方向の相対変位のみを許容するガイド機構を介して相互に係合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の肘掛け。
  4. 前記肘掛け本体側の回動規制要素は、前記挟持ブロックに設けられ、かつ、前記ベース部材の前記挿通孔を下方に貫通して前記支持構造体の内部方向に突出していることを特徴とする請求項3に記載の肘掛け。
  5. 前記ケーブル挿通部は、前記支持構造体の上壁部の前記枢軸部の軸線を挟む一側の下面から、前記支持構造体の上壁部の前記枢軸部の軸線を挟む他側の上面と前記枢軸部の外側面とに跨る連続した孔によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の肘掛け。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の肘掛けを備えていることを特徴とする椅子。
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