JP2017215755A - 管理デバイスとそのためのコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 カラー印刷及びモノクロ印刷の各総印刷枚数に対応する各識別子を正確に特定可能な技術を提供すること。
【解決手段】
管理デバイスは、M枚の用紙に対するカラー印刷とN枚の用紙に対するモノクロ印刷とのいずれもがプリンタによって実行される前に第1の情報群を取得し、M枚の用紙に対するカラー印刷とN枚の用紙に対するモノクロ印刷とがプリンタによって実行された後に第2の情報群を取得する。そして、管理デバイスは、第2の情報群から、プリンタにおける合計印刷枚数を特定する(図5(A)のS200で特定参照)。そして、管理デバイスは、第1の情報群と第2の情報群とを含む2個以上の情報群と合計印刷枚数とを利用して、カラー印刷枚数に対応するカラーOIDと、モノクロ印刷枚数に対応するモノクロOIDと、を特定する(図5(D)参照)。
【選択図】 図5

Description

本明細書では、プリンタを管理する管理デバイスに関する技術を開示する。
特許文献1には、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)に従って各プリンタのMIB値を取得して管理する管理装置が開示されている。管理装置は、印刷の指示をプリンタに送信する前に、プリンタにおけるMIB値のスキャンを実行し、さらに、モノクロ印刷及びカラー印刷の指示をプリンタに送信した後に、プリンタにおけるMIB値のスキャンを実行する。そして、管理装置は、前者のスキャン結果と後者のスキャン結果とを比較して、モノクロ印刷の総印刷枚数に対応するオブジェクトIDと、カラー印刷の総印刷枚数に対応するオブジェクトIDと、を推測する。
特開2007−4269号公報
上記の技術では、プリンタがモノクロ印刷及びカラー印刷を実行する前後のMIB値の差分のみに着目して、各オブジェクトIDを推測する。しかしながら、この手法では、各オブジェクトIDを正確に特定できない可能性がある。本明細書では、カラー印刷及びモノクロ印刷の各総印刷枚数に対応する各識別子を正確に特定可能な技術を開示する。
本明細書では、プリンタを管理する管理デバイスのためのコンピュータプログラムを開示する。コンピュータプログラムは、前記プリンタから、2回以上に亘って、前記プリンタに関係する複数個の項目を識別するための複数個の識別子に対応する複数個の値を含む情報群を取得する情報群取得部であって、前記プリンタから2回以上に亘って取得される2個以上の前記情報群は、M枚(Mは1以上の整数)の印刷媒体に対するカラー印刷及びモノクロ印刷のうちの一方の印刷と、N枚(Nは1以上の整数)の印刷媒体に対する前記カラー印刷及び前記モノクロ印刷のうちの他方の印刷と、のいずれもが前記プリンタによって実行される前に取得される第1の前記情報群と、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷と、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷と、の双方が前記プリンタによって実行された後に取得される第2の前記情報群と、を含む、前記情報群取得部と、前記2個以上の情報群のうちの1個の情報群である対象情報群から、前記複数個の識別子のうちの予め決められている合計識別子に対応する対象値を特定する対象値特定部であって、前記合計識別子は、前記プリンタにおける前記モノクロ印刷の総印刷枚数と、前記プリンタにおける前記カラー印刷の総印刷枚数と、の和である合計印刷枚数の項目を識別するための識別子である、前記対象値特定部と、前記2個以上の情報群と前記対象値とを利用して、前記複数個の識別子の中から、前記プリンタにおける前記一方の印刷の総印刷枚数に対応する第1の識別子と、前記プリンタにおける前記他方の印刷の総印刷枚数に対応する第2の識別子と、を特定する識別子特定部であって、前記第1の識別子は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分がMであることを含む第1の差分条件を満たし、前記第2の識別子は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分がNであることを含む第2の差分条件を満たし、前記第1の識別子及び前記第2の識別子の組合せは、前記対象情報群のうちの一方の識別子に対応する値と、前記対象情報群のうちの他方の識別子に対応する値と、の和が、前記対象情報群のうちの前記合計識別子に対応する前記対象値に一致することを含む合計条件を満たす、前記識別子特定部と、前記第1の識別子と前記第2の識別子とを利用した出力処理を実行する出力制御部と、として、前記管理デバイスのコンピュータを機能させる。
上記のコンピュータプログラムによって実現される管理デバイスは、2個以上の情報群のうちの対象情報群から合計識別子に対応する対象値を特定する。そして、管理デバイスは、2個以上の情報群と特定済みの対象値とを利用して、カラー印刷及びモノクロ印刷のうちの一方の印刷の総印刷枚数に対応する第1の識別子と、他方の印刷の総印刷枚数に対応する第2の識別子と、を特定する。特に、管理デバイスは、第1及び第2の差分条件のみならず、特定済みの対象値に関する合計条件も満たされるように、第1及び第2の識別子を特定する。従って、管理デバイスは、第1及び第2の識別子を正確に特定することができる。
上記の管理デバイスそのもの、当該管理デバイスを実現するための制御方法、及び、上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記憶媒体も新規で有用である。
管理システムの構成を示す。 管理デバイスの処理のフローチャートを示す。 OID特定処理のフローチャートを示す。 解析処理のフローチャートを示す。 複数個のOIDから対象組合せを特定する様子の一例を示す。
(管理システム2の構成;図1)
管理システム2は、管理デバイス10と、複数個のプリンタ50〜80と、を備える。管理デバイス10及び各プリンタ50〜80は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されており、LAN4を介して相互に通信可能である。
管理デバイス10は、PC、サーバ等のデバイスであり、各プリンタ50〜80を管理する。より具体的に言うと、管理デバイス10は、SNMP(Simple Network Management Protocol)に従って、各プリンタ50〜80から情報を取得し、当該情報に応じた処理を実行する。なお、変形例では、管理デバイス10は、SNMPとは異なるプロトコルに従って、各プリンタ50〜80から情報を取得してもよい。
プリンタ50,80は、同じベンダV0によって製造されたものであるが、プリンタ60、プリンタ70は、それぞれ、ベンダV0とは異なるベンダV1、ベンダV2によって製造されたものである。管理デバイス10は、ベンダV0によって提供される後述の管理プログラムに従った管理処理を実行する。管理デバイス10は、ベンダV0によって提供される管理プログラムを利用するので、ベンダV0によって製造されたプリンタ50,80を管理することができるが、それのみならず、ベンダV0とは異なるベンダV1,V2によって製造されたプリンタ60,70を管理することもできる。
(管理デバイス10の構成)
管理デバイス10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェイス20と、制御部30と、を備える。操作部12は、キーボード及びマウスによって構成される。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示を管理デバイス10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークインターフェイス20は、LAN4に接続されている。
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。プログラム36は、OS(Operation System)プログラムと、ベンダV0によって提供される管理プログラムと、を含む。管理プログラムは、プリンタ50(又は80)と共に出荷されるメディアからPC(Personal Computerの略)等にインストールされる。これにより、管理処理を実行可能な管理デバイス10が実現される。変形例では、管理プログラムは、ベンダV0によって提供されるインターネット上のサーバから、PC等にインストールされてもよい。
メモリ34は、管理テーブル38を格納する。管理テーブル38は、各プリンタ50〜80を識別するためのデバイスIDと、SNMPに従ったOID(Object IDの略)と、が対応付けられている情報を格納する。デバイスIDは、プリンタを識別するためのIDであれば、どのようなIDでもよく、例えば、プリンタ名、シリアル番号、MACアドレス、IPアドレス等である。OIDは、プリンタに関係する複数個の項目のそれぞれを識別するための識別子である。ここで、複数個の項目は、例えば、プリンタのデバイス名に対応する項目、プリンタにおける総印刷枚数に対応する項目、消耗品の残量に対応する項目等を含む。
本実施例では、管理デバイス10は、各プリンタ50〜80における総印刷枚数を取得して、当該枚数に応じた課金のための処理を実行する。特に、管理デバイス10は、カラー印刷及びモノクロ印刷の双方を実行可能な各カラープリンタ50,70,80については、カラー印刷及びモノクロ印刷のそれぞれの総印刷枚数を取得する。総印刷枚数は、プリンタにおける過去の印刷枚数の累積値である。以下では、カラー印刷の総印刷枚数、モノクロ印刷の総印刷枚数のことを、それぞれ、「カラー枚数」、「モノクロ枚数」と簡略化して記載する。また、以下では、カラー枚数及びモノクロ枚数の合計のことを「合計枚数」と記載する。ただし、モノクロ印刷のみを実行可能なモノクロプリンタ60については、モノクロ枚数そのもののことを「合計枚数」と記載することがある。管理デバイス10は、各カラープリンタ50,70,80については、当該プリンタのデバイスID「P1」等と、当該プリンタにおけるカラー枚数に対応するOID(例えば「X1」)と、当該プリンタにおけるモノクロ枚数に対応するOID(例えば「X2」)と、を対応付けて、管理テーブル38に登録する。また、管理デバイス10は、モノクロ印刷のみを実行可能なモノクロプリンタ60については、当該プリンタ60のデバイスID「P2」と、当該プリンタ60におけるモノクロ枚数、即ち、当該プリンタ60における合計枚数に対応するOID(例えば「X3」)と、を対応付けて、管理テーブル38に登録する。以下では、カラー枚数に対応するOID、モノクロ枚数に対応するOID、合計枚数に対応するOIDのことを、それぞれ、「カラーOID」、「モノクロOID」、「合計OID」と呼ぶ。
(各プリンタ50〜80の構成)
カラープリンタ50は、情報テーブル52を格納する。情報テーブル52は、OIDとMIB(Management Information Baseの略)値とが対応付けられている情報を格納する。MIB値は、OIDによって識別される項目に対応する情報の具体的な値である。OIDは、先頭の6文字が「1.3.6.1.2.1」で表現されるパブリックOIDと、先頭の6文字が「1.3.6.1.4.1」で表現されるプライベートOIDと、に大別される。パブリックOIDは、複数のベンダV0,V1,V2によって共通的に利用されるIDであり、例えば、合計OIDを含む。プライベートOIDは、個々のベンダV0等によって個別に利用されるIDであり、例えば、カラーOIDとモノクロOIDとを含む。従って、例えば、ベンダV0によって利用されるカラーOIDと、ベンダV1によって利用されるカラーOIDと、は異なり得る。他のプリンタ60〜80も、情報テーブル52と同様のテーブルを格納する。
(管理デバイス10の処理;図2)
図2を参照して、管理デバイス10のCPU32が、プログラム36内の管理プログラムに従って実行する処理の内容を説明する。図2の処理は、各プリンタの情報を管理テーブル38に登録するための処理である。
CPU32は、ユーザが操作部12を操作することに応じて、LAN4内の各プリンタ50〜80を検索するための指示を受け付けると、S10において、検索トリガありと判断し(S10でYES)、S20に進む。
S20では、CPU32は、LAN4内のプリンタを検索する。具体的には、CPU32は、プリンタのデバイスIDを示すMIB値を要求するためのパブリックOIDを含む検索信号をLAN4にブロードキャストする。各プリンタ50〜80は、当該OIDを含む検索信号を受信すると、当該OIDとデバイスIDを示すMIB値とを含む応答信号を管理デバイス10に送信する。一方、プリンタとは異なるデバイス(例えばPC等)は、当該OIDを含む検索信号を受信しても、応答信号を送信しない。CPU32は、各プリンタ50〜80から応答信号を受信することによって、各プリンタ50〜80を見つけることができる。なお、変形例では、CPU32は、検索信号をブロードキャストする代わりに、IPアドレスの範囲が指定されている検索信号をLANに送信してもよい。この場合、ルータを越えて広い範囲に検索信号を送信することができる。
次いで、S22では、CPU32は、S20の検索が1回目の検索であるのか否かを判断する。ここで、「1回目の検索」は、管理プログラムが管理デバイス10にインストールされた後に初めて実行された検索を意味する。1回目の検索が実行される段階では、管理テーブル38にはプリンタの情報がまだ登録されていない。従って、CPU32は、管理テーブル38にプリンタの情報が登録されていない場合には、1回目の検索であると判断して(S22でYES)、S30に進み、管理テーブル38にプリンタの情報が登録されている場合には、1回目の検索でないと判断して(S22でNO)、S24に進む。
S24では、CPU32は、管理テーブル38に登録されていない未登録のプリンタを見つけたのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、S20で受信された各応答信号に含まれる各デバイスIDのうちの少なくとも1個のデバイスIDが管理テーブル38に登録されていない場合には、未登録のプリンタを見つけたと判断して(S24でYES)、S30に進み、上記の各デバイスIDの全てが管理テーブル38に登録されている場合には、未登録のプリンタを見つけなかったと判断して(S24でNO)、図2の処理を終了する。
S30では、CPU32は、まず、未登録の1個のプリンタを対象プリンタとして特定する。なお、S22でYESを経たS30では、S20で見つかった1個以上のプリンタの全てが未登録のプリンタであり、当該1個以上のプリンタのうちの1個のプリンタが対象プリンタとして特定される。そして、CPU32は、対象プリンタにベンダを問い合わせる。具体的には、CPU32は、ベンダを示すMIB値を要求するためのパブリックOIDを含む問合信号を対象プリンタに送信して、対象プリンタから当該OIDとベンダを示すMIB値とを含む応答信号を受信する。
S32では、CPU32は、S30で受信されたMIB値を利用して、対象プリンタのベンダがベンダV0以外のベンダ(例えばV1、V2等)であるのか否を判断する。CPU32は、ベンダV0以外のベンダであると判断する場合(S32でYES)には、S40に進み、ベンダV0であると判断する場合(S32でNO)には、S40〜S50をスキップしてS60に進む。
S40では、CPU32は、まず、最小の値を示すOIDを含む要求信号を対象プリンタに送信して、対象プリンタから、当該OIDと、当該OIDに対応するMIB値と、を含む応答信号を受信する。そして、CPU32は、当該OIDの値をインクリメントすることによって得られる新たなOIDを含む要求信号を対象プリンタに送信する。CPU32は、MIB値を受信できなくなるまで、OIDの値のインクリメントと、要求信号の送信と、を繰り返す。これにより、CPU32は、対象プリンタで利用されている全てのOID(即ちパブリックOID及びプライベートOID)と、全てのMIB値と、を含む情報群(以下では「1回目の情報群」と呼ぶ)を取得することができる。CPU32は、各OIDと各MIB値とを対応付けてメモリ34に格納する。
S42では、CPU32は、対象プリンタがカラープリンタであるのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、カラープリンタであるのか否かを示す項目を識別するためのパブリックOIDを特定し、次いで、S40で取得された1回目の情報群から、特定済みのOIDに対応するMIB値を取得する。そして、CPU32は、取得済みのMIB値がカラープリンタを示す値である場合には、S42でYESと判断して、S44に進む。一方、CPU32は、取得済みのMIB値がカラープリンタを示す値でない場合、即ち、対象プリンタがモノクロプリンタである場合には、S42でNOと判断して、S44及びS50をスキップしてS60に進む。
S44では、CPU32は、S30で受信されたMIB値を利用して、対象プリンタのベンダが所定のベンダ(例えばV2)であるのか否を判断する。ベンダV0は、事前に、他のベンダによって製造されるプリンタで利用されているプライベートOIDを調査している。そして、ベンダV0は、調査の結果、カラーOID及びモノクロOIDを把握することができたベンダを上記の所定のベンダとして決定する。即ち、S44では、CPU32は、対象プリンタのベンダが、カラーOID及びモノクロOIDを把握可能な所定のベンダであるのか否かを判断する。CPU32は、所定のベンダであると判断する場合(S44でYES)には、S50をスキップしてS60に進み、所定のベンダでないと判断する場合(S44でNO)には、S50に進む。
S50では、CPU32は、カラーOID及びモノクロOIDを特定するためのOID特定処理(図3参照)を実行する。S50が終了すると、S60に進む。
S60では、CPU32は、全ての未登録のプリンタを対象プリンタとして特定して、S30〜S50の処理を実行したのか否かを判断する。CPU32は、全ての未登録のプリンタについて処理済みである場合(S60でYES)には、S70に進み、全ての未登録のプリンタについて処理済みでない場合(S60でNO)には、対象プリンタを新たに特定して、S30〜S50の処理を再び実行する。
S70では、CPU32は、未登録のプリンタに関する情報を管理テーブル38に登録する。例えば、カラープリンタ80は、ベンダV0によって製造されたものであるので、S32でNOと判断される。カラープリンタ80で利用されているカラーOID「X6」及びモノクロOID「X7」(図1参照)は、管理プログラムに予め格納されている。従って、CPU32は、カラープリンタ80のデバイスID「P4」と、カラーOID「X6」と、モノクロOID「X7」と、を対応付けて管理テーブル38に登録する。また、カラープリンタ70は、ベンダV2によって製造されたものであるので、S44でYESと判断される。カラープリンタ70で利用されているカラーOID「X4」及びモノクロOID「X5」も、管理プログラムに予め格納されている。従って、CPU32は、カラープリンタ70のデバイスID「P3」と、カラーOID「X4」と、モノクロOID「X5」と、を対応付けて管理テーブル38に登録する。
また、モノクロプリンタ60については、S42でNOと判断される。この場合、CPU32は、モノクロプリンタ60のデバイスID「P2」と、予め決められているパブリックOIDである合計OID「X3」と、を対応付けて管理テーブル38に登録する。また、カラープリンタ50については、S50が実行される。この場合、CPU32は、カラープリンタ50のデバイスID「P1」と、S50で特定されたカラーOID「X1」と、S50で特定されたモノクロOID「X2」と、を対応付けて管理テーブル38に登録する。S70が終了すると、図2の処理が終了する。
(OID特定処理;図3)
続いて、図3を参照して、図2のS50のOID特定処理の内容を説明する。以下では、図3の処理の対象のプリンタ(例えばカラープリンタ50)のことを「特定プリンタ」と呼ぶ。
S100では、CPU32は、特定プリンタが解釈可能な印刷データのデータ形式に対応する項目を識別するためのパブリックOIDと、特定プリンタが印刷データを通信するために利用可能な通信プロトコルに対応する項目を識別するためのパブリックOIDと、を特定し、次いで、S40で取得された1回目の情報群から、特定済みの各OIDに対応する各MIB値を取得する。
S102では、CPU32は、管理プログラムが、S100で取得された各MIB値によって示されるデータ形式及び通信プロトコルをサポートしているのか否かを判断する。即ち、CPU32は、管理プログラムが生成可能な印刷データのデータ形式が、特定プリンタが解釈可能なデータ形式であるのか否かを判断し、さらに、管理プログラムが利用可能な通信プロトコルが、特定プリンタが利用可能な通信プロトコルであるのか否かを判断する。管理プログラムは、例えば、データ形式「PCL(Printer Command Languageの略)」を有する印刷データを生成可能であり、通信プロトコル「LPR(Line PRinter daemon protocolの略)」を利用して印刷データを供給可能である。この場合、CPU32は、S100で取得された各MIB値が「PCL」及び「LPR」を示す値である場合には、S102でYESと判断してS110に進み、当該各MIB値のうちの少なくとも1個のMIB値が「PCL」及び「LPR」を示す値でない場合には、S102でNOと判断してS130に進む。
S110では、CPU32は、カラー印刷のための印刷データを生成して、当該印刷データを特定プリンタに供給する。ここで、CPU32は、管理プログラムが利用可能なデータ形式(例えば「PCL」)を有する印刷データを生成し、管理プログラムが利用可能な通信プロトコル(例えば「LPR」)に従って印刷データを供給する。特定プリンタがこれらのデータ形式及び通信プロトコルを利用可能であるので(S102でYES)、カラー印刷を特定プリンタに適切に実行させることができる。
特に、S110では、CPU32は、第1種の印刷設定に従った印刷データと、第2種の印刷設定に従った印刷データと、を生成して、これらの印刷データを特定プリンタに供給する。第1種の印刷設定は、A4サイズのM1枚(M1は1以上の整数)の用紙に対するカラー印刷を実行させるための設定であり、第2種の印刷設定は、A5サイズのM2枚(M2は1以上の整数)の用紙に対するカラー印刷を実行させるための設定である。これにより、A4サイズのM1枚の用紙に対するカラー印刷と、A5サイズのM2枚の用紙に対するカラー印刷と、を特定プリンタに実行させることができる。換言すると、M1とM2の和であるM枚の用紙に対するカラー印刷を特定プリンタに実行させることができる。ここで、M1とM2は、本実施例では異なる値(例えば「4」と「1」)であるが、変形例では同じ値であってもよい。
S112では、CPU32は、図2のS40と同様に、特定プリンタで利用されている全てのOIDと、全てのMIB値と、を含む情報群(以下では「2回目の情報群」と呼ぶ)を取得して、各OIDと各MIB値とを対応付けてメモリ34に格納する。これにより、詳しくは後述するが、1回目の情報群と2回目の情報群とを比較すれば、Mだけ増加しているMIB値に対応するOIDをカラーOIDの候補として特定することができる。
なお、例えば、特定プリンタにおいて、全てのサイズの用紙に対するカラー印刷の総印刷枚数であるカラーOIDのみならず、A4サイズの用紙に対するカラー印刷の総印刷枚数に対応するOID(以下では「A4カラーOID」と呼ぶ)が利用されている可能性がある。仮に、S110において、第1種及び第2種の印刷設定の双方が利用されずに、A4サイズのM枚の用紙に対するカラー印刷のための印刷データが供給される構成を採用することを想定する。この場合、カラーOIDに対応するMIB値とA4カラーOIDに対応するMIB値とのそれぞれがMだけ増加する。従って、1回目の情報群と2回目の情報群とを比較しても、カラーOIDとA4カラーOIDとを区別するのが困難であり、カラーOIDを適切に特定できない可能性がある。これに対し、本実施例では、S110において、第1種及び第2種の印刷設定の双方が利用されるので、A4カラーOIDに対応するMIB値はM1しか増加しない。このために、Mだけ増加しているMIB値に対応するカラーOIDを適切に特定することができる。
S120では、CPU32は、モノクロ印刷のための印刷データを生成して、当該印刷データを特定プリンタに供給する。ここで、CPU32は、S110と同じデータ形式及び通信プロトコルを利用し、さらに、第3種の印刷設定に従った印刷データと、第4種の印刷設定に従った印刷データと、を生成して、これらの印刷データを特定プリンタに供給する。第3種の印刷設定は、A4サイズのN1枚(N1は1以上の整数)の用紙に対するモノクロ印刷を実行させるための設定であり、第4種の印刷設定は、A5サイズのN2枚(N2は1以上の整数)の用紙に対するモノクロ印刷を実行させるための設定である。これにより、A4サイズのN1枚の用紙に対するモノクロ印刷と、A5サイズのN2枚の用紙に対するモノクロ印刷と、を特定プリンタに実行させることができる。換言すると、N1とN2の和であるN枚の用紙に対するモノクロ印刷を特定プリンタに実行させることができる。ここで、N1とN2は、本実施例では異なる値(例えば「2」と「1」)であるが、変形例では同じ値であってもよい。また、MとNは、本実施例では異なる値(例えば「5」と「3」)であるが、変形例では同じ値であってもよい。
S122では、CPU32は、図2のS40と同様に、特定プリンタで利用されている全てのOIDと、全てのMIB値と、を含む情報群(以下では「3回目の情報群」と呼ぶ)を取得して、各OIDと各MIB値とを対応付けてメモリ34に格納する。これにより、詳しくは後述するが、2回目の情報群と3回目の情報群とを比較すれば、Nだけ増加しているMIB値に対応するOIDをモノクロOIDの候補として特定することができる。特に、S120において、第3種及び第4種の印刷設定の双方が利用されるので、Nだけ増加しているMIB値に対応するモノクロOIDを適切に特定することができる。S122が終了すると、S150に進む。
一方、S130では、CPU32は、S110と同様の第1種及び第2種の印刷設定に従ったカラー印刷の実行をユーザに促すための画面を表示部14に表示させる。印刷データの生成及び供給が実行されないので、特定プリンタが解釈不可能な印刷データが供給されること、及び、特定プリンタが通信不可能な通信プロトコルに従った通信が実行されること、を抑制することができる。ユーザは、S130で表示される画面を見ることによって、例えば、特定プリンタのためのプリンタドライバを備えるPC等を利用して、第1種及び第2種の印刷設定に従ったカラー印刷を特定プリンタに実行させる。
S131では、CPU32は、M枚の用紙に対する印刷が完了することを監視する。具体的には、CPU32は、合計枚数を要求するための合計OIDを含む要求信号を特定プリンタに繰り返し送信し、合計OIDとMIB値とを繰り返し取得する。そして、CPU32は、取得済みのMIB値が、1回目の情報群に含まれる合計OIDに対応するMIB値にMが加算された値になると、S131でYESと判断してS132に進む。
S132はS112と同様であり、ここで取得される情報群のことも「2回目の情報群」と呼ぶ。
S140では、CPU32は、S120と同様の第3種及び第4種の印刷設定に従ったモノクロ印刷の実行をユーザに促すための画面を表示部14に表示させる。ユーザは、S140で表示される画面を見ることによって、第3種及び第4種の印刷設定に従ったモノクロ印刷を特定プリンタに実行させる。
S141では、CPU32は、S131と同様の手法を利用して、N枚の用紙に対する印刷が完了することを監視する。S142はS122と同様であり、ここで取得される情報群のことも「3回目の情報群」と呼ぶ。S142が終了すると、S150に進む。
S150では、CPU32は、1回目〜3回目の情報群を解析してカラーOID及びモノクロOIDを特定する解析処理(図4参照)を実行する。
(解析処理;図4、図5)
続いて、図4及び図5を参照して、図3のS150の解析処理の内容を説明する。図5(A)は、各OIDと1回目〜3回目の情報群で取得される各MIB値とが対応付けられているテーブルの一例を示す。図5の例では、図3のS110及びS130で利用されるMが「5」であり、S120及びS140で利用されるNが「3」である。なお、テーブル内の「番号」は、取得済みの情報群に含まれる値ではなく、説明の便宜のために付されたものである。
図4のS200では、CPU32は、3回目の情報群から、合計OIDに対応するMIB値を特定する。例えば、図5(A)の例では、番号「1」に対応する「10008」が特定される。
S210では、CPU32は、全ての情報群から、パブリックOIDに対応する各情報を削除する。即ち、CPU32は、先頭の6文字が「1.3.6.1.2.1」であるOIDに対応する各情報を削除する。図5(A)の例では、番号「1」〜「3」に対応する各情報が削除される。これにより、後述のS220及びS222の処理において、プライベートOIDであるカラーOID及びモノクロOIDの候補を正確に特定することができる。なお、S210が実行された後に残る各OIDはプライベートOIDであるが、以下では、単に「OID」と呼ぶ。
S212では、CPU32は、全ての情報群から、カウンタ及びインテジャ以外のタイプ(例えばOctet String等)を示すOIDに対応する各情報を削除する。各OIDのタイプを示すタイプ情報は情報群に含まれており、CPU32は、情報群に含まれるタイプ情報を利用して、各情報を削除する。図5(A)の例では、番号「13」以降の各番号に対応する各情報が削除される。これにより、カウンタ又はインテジャのタイプを示すカラーOID及びモノクロOIDの候補を正確に特定することができる。
S214では、CPU32は、全ての情報群から、S200で特定されたMIB値(即ち合計枚数)よりも大きいMIB値に対応する各情報を削除する。図5(A)の例では、番号「5」に対応するMIB値「20000」は、合計枚数「10008」よりも大きいので、番号「5」に対応する情報が削除される。これにより、合計枚数「10008」未満であるMIB値に対応するカラーOID及びモノクロOIDの候補を正確に特定することができる。
S216では、CPU32は、全ての情報群から、マイナスのMIB値に対応する各情報を削除する。図5(A)の例では、番号「7」に対応する情報が削除される。これにより、プラスのMIB値に対応するカラーOID及びモノクロOIDの候補を正確に特定することができる。
S218では、CPU32は、まず、S210〜S216で各情報が削除された後の1回目の情報群内の各MIB値と、当該各情報が削除された後の3回目の情報群内の各MIB値と、の間の各差分を算出する。次いで、CPU32は、算出済みの差分が「M+N」に一致するOIDが存在するのか否かを判断する。そして、CPU32は、当該OIDが存在する場合には、全ての情報群から、当該OIDに対応する情報を削除する。図5(A)の例では、「M」、「N」が、それぞれ、「5」、「3」であるので、「M+N」が「8」である。従って、番号「12」に対応する情報が削除される。上述したように、合計枚数に対応する合計OIDはパブリックOIDである。ただし、プライベートOIDはベンダによって任意に採用可能なOIDであるので、合計OIDがプライベートOIDにも含まれる可能性がある。S218でプライベートOIDに含まれる合計OIDに対応する情報が削除されるので、カラーOID及びモノクロOIDの候補を正確に特定することができる。
S210〜S218が実行されると、図5(B)の各情報が残る。図5(A)の各情報と比べると、大幅に情報量が少なくなっている。従って、図5(A)の各情報を利用して後述のS220及びS222を実行する構成と比べて、S220及びS222の処理の負荷を軽減することができる。
S220では、CPU32は、まず、図5(B)の1回目の情報群内の各MIB値と、図5(B)の2回目の情報群内の各MIB値と、の間の各差分を算出する。次いで、CPU32は、算出済みの差分が「M」に一致するm個(mは1以上の整数)のOIDをカラーOIDの候補として特定する。図5(B)の例では、「M」が「5」であるので、番号「8」及び番号「9」に対応する2個のプライベートOIDが特定される。ここで特定されるm個のOIDについては、1回目の情報群内のMIB値と3回目の情報群内のMIB値との差分も「M」である。従って、m個のOIDは、1回目の情報群内のMIB値と3回目の情報群内のMIB値との差分が「M」であるという条件を満たすOIDである。
S222では、CPU32は、まず、図5(B)の2回目の情報群内の各MIB値と、図5(B)の3回目の情報群内の各MIB値と、の間の各差分を算出する。次いで、CPU32は、算出済みの差分が「N」に一致するn個(nは1以上の整数)のOIDをモノクロOIDの候補として特定する。図5(B)の例では、「N」が「3」であるので、番号「10」及び番号「11」に対応する2個のOIDが特定される。ここで特定されるn個のOIDについては、1回目の情報群内のMIB値と3回目の情報群内のMIB値との差分も「N」である。従って、n個のOIDは、1回目の情報群内のMIB値と3回目の情報群内のMIB値との差分が「N」であるという条件を満たすOIDである。
S230では、CPU32は、まず、S220で特定されたm個のOIDとS222で特定されたn個のOIDとの(m×n)個の組合せを特定する。図5(C)は、(m×n)個の組合せの一例を示す。次いで、CPU32は、(m×n)個の組合せのそれぞれについて、図5(B)の3回目の情報群から、当該組合せに含まれる2個のOIDに対応する2個のMIB値を特定し、特定済みの2個のMIB値の和を算出する。次いで、CPU32は、(m×n)個の組合せのそれぞれについて、当該組合せについて算出された和がS200で特定されたMIB値(即ち合計枚数)に一致するのか否かを判断し、一致すると判断された組合せを対象組合せとして特定する。そして、CPU32は、m個のOIDのうち、対象組合せに含まれるOIDをカラーOIDとして特定し、n個のOIDのうち、対象組合せに含まれるOIDをモノクロOIDとして特定する。
図5(C)の例では、番号「8」と番号「10」の組合せについて和「10008」が算出され、番号「8」と番号「11」の組合せについて和「9008」が算出され、番号「9」と番号「10」の組合せについて和「6008」が算出され、番号「9」と番号「11」の組合せについて和「5008」が算出される。番号「8」と番号「10」の組合せについて算出される和「10008」が、S200で特定されたMIB値(即ち合計枚数)「10008」に一致するので、当該組合せが対象組合せとして特定される。この結果、m個のOIDのうちの番号「8」に対応するOIDがカラーOIDとして特定され、n個のOIDのうちの番号「10」に対応するOIDがモノクロOIDとして特定される。
(課金処理)
CPU32は、各プリンタ50〜80の情報が管理テーブル38に登録された後に、各プリンタ50〜80から総印刷枚数を定期的に取得する。例えば、CPU32は、カラーOID「X1」を含む要求信号とモノクロOID「X2」を含む要求信号とをデバイスID「P1」によって識別されるプリンタ50に送信して、プリンタ50からカラー枚数及びモノクロ枚数を取得する。そして、CPU32は、プリンタ50における例えば1ヶ月間のカラー枚数及びモノクロ枚数を算出し、算出済みのカラー枚数及びモノクロ枚数を示す情報を予め決められている課金サーバ(図示省略)に送信する。この結果、課金サーバは、カラー枚数に応じた金額とモノクロ枚数に応じた金額とをプリンタ50のユーザに課金することができる。同様に、CPU32は、プリンタ70,80についても、カラー枚数及びモノクロ枚数を取得して、情報を課金サーバに送信する。また、CPU32は、合計OID「X3」を含む要求信号をデバイスID「P2」によって識別されるプリンタ60に送信して、プリンタ60から合計枚数を取得する。そして、CPU32は、プリンタ60における例えば1ヶ月間の合計枚数(即ちモノクロ枚数)を算出し、算出済みの合計枚数を示す情報を課金サーバに送信する。この結果、課金サーバは、モノクロ枚数に応じた金額をプリンタ60のユーザに課金することができる。
(実施例の効果)
本実施例によると、管理デバイス10は、特定プリンタから、3回に亘って、複数個のOIDと複数個のMIB値とを含む情報群を取得する(図2のS40、図3のS112(又はS132)、S122(又はS142))。管理デバイス10は、1回目〜3回目の情報群のうちの3回目の情報群から、合計OIDに対応するMIB値(即ち合計枚数)を特定する(図4のS200)。そして、管理デバイス10は、1回目〜3回目の情報群とS200のMIB値とを利用して、特定プリンタにおけるカラーOID及びモノクロOIDを特定する(S210〜S230)。具体的には、管理デバイス10は、1回目の情報群のうちの2個以上のMIB値と、2回目の情報群のうちの2個以上のMIB値と、の2個以上の差分を算出し、当該2個以上の差分を利用して、差分「M」に対応するm個のOIDを特定する(S220)。また、管理デバイス10は、2回目の情報群のうちの2個以上の値と、3回目の情報群のうちの2個以上の値と、の2個以上の差分を算出し、当該2個以上の差分を利用して、差分「N」に対応するn個のOIDを特定する(S222)。ここで、仮に、S200のMIB値を利用せずにカラーOID及びモノクロOIDを特定する構成を採用すると、図5(C)の番号「9」に対応するOID、番号「11」に対応するOIDを、それぞれ、カラーOID、モノクロOIDとして誤って特定し得る。これに対し、本実施例では、管理デバイス10は、(m×n)個の組合せの中から、MIB値の和がS200のMIB値に一致する対象組合せを特定することによって、カラーOID及びモノクロOIDを特定する(S230)。従って、管理デバイス10は、カラーOID及びモノクロOIDを正確に特定することができる。
(対応関係)
カラー印刷、モノクロ印刷が、「一方の印刷」、「他方の印刷」の一例である。1回目の情報群、2回目の情報群、3回目の情報群が、それぞれ、「第1の情報群」、「第3の情報群」、「第2の情報群」の一例である。3回目の情報群が、「対象情報群」の一例である。図4のS200で特定されるMIB値(即ち合計枚数)、合計OIDが、それぞれ、「対象値」、「合計識別子」の一例である。カラーOID、モノクロOIDが、それぞれ、「第1の識別子」、「第2の識別子」の一例である。図4のS220で利用される差分「M」に関する条件、S222で利用される差分「N」に関する条件、S230で利用されるMIB値の和に関する条件が、それぞれ、「第1の差分条件」、「第2の差分条件」、「合計条件」の一例である。図4のS210〜S230の処理が、「識別子特定部」によって実行される処理の一例である。S220の処理、S222の処理が、それぞれ、「第1の特定部」、「第2の特定部」によって実行される処理の一例である。S230の処理が、「第3の特定部」及び「第4の特定部」によって実行される処理の一例である。S218で削除されるOIDが、「特定の識別子」の一例である。図3のS100の処理、S102の処理が、それぞれ、「能力値取得部」、「能力判断部」によって実行される処理の一例である。S110及びS130の処理が、「第1の処理」の一例である。S120及びS140の処理が、「第2の処理」の一例である。S130で表示される画面、S140で表示される画面が、それぞれ、「第1の画面」、「第2の画面」の一例である。カラー枚数及びモノクロ枚数を取得して、課金のための情報を課金サーバに送信する処理が、「出力処理」の一例である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例が含まれる。
(変形例1)図4のS200では、CPU32は、3回目の情報群から合計OIDに対応するMIB値を取得する代わりに、1回目(又は2回目)の情報群から合計OIDに対応するMIB値を取得してもよい。この場合、S230では、CPU32は、1回目(又は2回目)の情報群内の各MIB値の和がS200のMIB値に一致する対象組合せを特定する。本変形例では、1回目(又は2回目)の情報群が、「対象情報群」の一例である。
(変形例2)図3のS112及びS132を省略可能である。この場合、図3のS122又はS142で取得される情報群が「2回目の情報群」になる。そして、図4のS220,S222では、CPU32は、1回目の情報群内の各MIB値と2回目の情報群内の各MIB値との各差分を利用して、m個のOID及びn個のOIDを特定してもよい。即ち、「2個以上の情報群」は、「第3の情報群」を含まなくてもよい。また、本変形例では、1回目の情報群、2回目の情報群が、それぞれ、「第1の情報群」、「第2の情報群」の一例である。なお、本変形例では、MとNが異なる値である必要がある。ただし、上記の実施例では、S220及びS222で利用される情報群が異なるので、MとNが同じ値であっても、m個のOID及びn個のOIDを特定可能である。
(変形例3)図3のS110において、モノクロ印刷が先に実行され、S130において、カラー印刷が後に実行されてもよい。本変形例では、モノクロ印刷、カラー印刷が、それぞれ、「一方の印刷」、「他方の印刷」の一例である。
(変形例4)図4のS210〜S218が実行されなくてもよい。この場合、S220及びS222では、CPU32は、1回目(又は2回目)の情報群内の全てのMIB値と2回目(又は3回目)の情報群内の全てのMIB値との各差分を利用して、m個のOID及びn個のOIDを特定する。
(変形例5)図3のS110及びS130において、CPU32は、第1種及び第2種の印刷設定を利用しなくてもよく、例えば、A4サイズのM枚の用紙に対するカラー印刷を特定プリンタに実行させるための処理を実行してもよい。同様に、S120及びS140において、CPU32は、第3種及び第4種の印刷設定を利用しなくてもよい。
(変形例6)図3のS110,S120,S130,S140において、CPU32は、用紙サイズが異なる第1種及び第2種(又は第3種及び第4種)の印刷設定を利用する。これに代えて、CPU32は、用紙の種類(例えば、普通紙、光沢紙等)が異なる2種類の印刷設定を利用してもよいし、給紙トレイが異なる2種類の印刷設定を利用してもよい。即ち、第1種及び第2種(又は第3種及び第4種)の印刷設定は、用紙サイズが異なるものに限定されず、他の項目が異なるものであってもよい。
(変形例7)図3のS100及びS102が実行されなくてもよい。この場合、CPU32は、例えば、S110〜S122及びS150のみを実行してもよいし、S130〜S142及びS150のみを実行してもよい。本変形例では、「能力値取得部」及び「能力判断部」を省略可能である。
(変形例8)CPU32は、課金のための処理に代えて、例えば、カラーOID及びモノクロOIDを表示する表示処理を実行してもよいし、カラーOID及びモノクロOIDを別のデバイスに送信する送信処理を実行してもよい。本変形例では、表示処理又は送信処理が、「出力処理」の一例である。
(変形例9)上記の各実施例では、管理デバイス10のCPU32がソフトウェアに従って、図2〜図4の処理及び課金のための処理を実行する。これに代えて、これらの処理のうちの少なくとも一部は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:管理システム、10:管理デバイス、12:操作部、14:表示部、20:ネットワークインターフェイス、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、38:管理テーブル、50,60,70,80:プリンタ、52:情報テーブル、V1〜V2:ベンダ、P1〜P4:デバイスID、X1〜X7:OID

Claims (12)

  1. プリンタを管理する管理デバイスのためのコンピュータプログラムであって、
    前記プリンタから、2回以上に亘って、前記プリンタに関係する複数個の項目を識別するための複数個の識別子に対応する複数個の値を含む情報群を取得する情報群取得部であって、前記プリンタから2回以上に亘って取得される2個以上の前記情報群は、M枚(Mは1以上の整数)の印刷媒体に対するカラー印刷及びモノクロ印刷のうちの一方の印刷と、N枚(Nは1以上の整数)の印刷媒体に対する前記カラー印刷及び前記モノクロ印刷のうちの他方の印刷と、のいずれもが前記プリンタによって実行される前に取得される第1の前記情報群と、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷と、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷と、の双方が前記プリンタによって実行された後に取得される第2の前記情報群と、を含む、前記情報群取得部と、
    前記2個以上の情報群のうちの1個の情報群である対象情報群から、前記複数個の識別子のうちの予め決められている合計識別子に対応する対象値を特定する対象値特定部であって、前記合計識別子は、前記プリンタにおける前記モノクロ印刷の総印刷枚数と、前記プリンタにおける前記カラー印刷の総印刷枚数と、の和である合計印刷枚数の項目を識別するための識別子である、前記対象値特定部と、
    前記2個以上の情報群と前記対象値とを利用して、前記複数個の識別子の中から、前記プリンタにおける前記一方の印刷の総印刷枚数に対応する第1の識別子と、前記プリンタにおける前記他方の印刷の総印刷枚数に対応する第2の識別子と、を特定する識別子特定部であって、前記第1の識別子は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分がMであることを含む第1の差分条件を満たし、前記第2の識別子は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分がNであることを含む第2の差分条件を満たし、前記第1の識別子及び前記第2の識別子の組合せは、前記対象情報群のうちの一方の識別子に対応する値と、前記対象情報群のうちの他方の識別子に対応する値と、の和が、前記対象情報群のうちの前記合計識別子に対応する前記対象値に一致することを含む合計条件を満たす、前記識別子特定部と、
    前記第1の識別子と前記第2の識別子とを利用した出力処理を実行する出力制御部と、
    として、前記管理デバイスのコンピュータを機能させる、コンピュータプログラム。
  2. 前記識別子特定部は、
    前記2個以上の情報群を利用して、前記複数個の識別子の中から、前記第1の識別子の候補であるm個(mは1以上の整数)の識別子を特定する第1の特定部であって、前記m個の識別子のそれぞれは、前記第1の差分条件を満たす、前記第1の特定部と、
    前記2個以上の情報群を利用して、前記複数個の識別子の中から、前記第2の識別子の候補であるn個(nは1以上の整数)の識別子を特定する第2の特定部であって、前記n個の識別子のそれぞれは、前記第2の差分条件を満たす、前記第2の特定部と、
    前記m個の識別子と前記n個の識別子との組合せである(m×n)個の組合せのそれぞれについて、当該1個の組合せが前記合計条件を満たすのか否かを判断して、前記(m×n)個の組合せの中から、前記合計条件を満たす1個の組合せである対象組合せを特定する第3の特定部と、
    前記対象組合せに含まれる2個の識別子のそれぞれを前記第1の識別子と前記第2の識別子として特定する第4の特定部と、
    を備える、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
  3. 前記2個以上の情報群は、さらに、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷と、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷と、の一方のみが前記プリンタによって実行された後に取得される第3の前記情報群を含み、
    前記第1の特定部は、前記第1の情報群のうちの2個以上の値と、前記第2の情報群のうちの2個以上の値と、の2個以上の差分を算出し、前記2個以上の差分を利用して、前記m個の識別子を特定し、
    前記第2の特定部は、前記第2の情報群のうちの2個以上の値と、前記第3の情報群のうちの2個以上の値と、の2個以上の差分を算出し、前記2個以上の差分を利用して、前記n個の識別子を特定する、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
  4. 前記第1の特定部は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分が(M+N)である特定の識別子を特定せずに、前記m個の識別子を特定し、
    前記第2の特定部は、前記特定の識別子を特定せずに、前記n個の識別子を特定する、請求項2又は3に記載のコンピュータプログラム。
  5. 前記複数個の識別子のそれぞれは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)に従ったOID(Object IDの略)であり、
    前記第1の特定部は、マイナスの値に対応する識別子と、前記対象値よりも大きい値に対応する識別子と、を特定せずに、前記SNMPで定められているカウンタ及びインテジャに対応する識別子である前記m個の識別子を特定し、
    前記第2の特定部は、マイナスの値に対応する識別子と、前記対象値よりも大きい値に対応する識別子と、を特定せずに、前記SNMPで定められているカウンタ及びインテジャに対応する識別子である前記n個の識別子を特定する、請求項2から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
  6. MとNとは異なる、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
  7. 前記コンピュータプログラムは、さらに、
    前記第1の情報群を取得した後に、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷を前記プリンタに実行させるための第1の処理を実行する第1の処理実行部と、
    前記第1の情報群を取得した後に、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷を前記プリンタに実行させるための第2の処理を実行する第2の処理実行部と、
    として、前記管理デバイスの前記コンピュータを機能させる、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
  8. 前記一方の印刷は、第1種の印刷設定に従ったM1枚(M1はM未満の整数)の印刷媒体に対する印刷と、前記第1種の印刷設定とは異なる第2種の印刷設定に従ったM2枚(M2は式「(M1+M2)=M」を満たす整数)の印刷媒体に対する印刷と、を含み、
    前記他方の印刷は、第3種の印刷設定に従ったN1枚(N1はN未満の整数)の印刷媒体に対する印刷と、前記第3種の印刷設定とは異なる第4種の印刷設定に従ったN2枚(N2は式「(N1+N2)=N」を満たす整数)の印刷媒体に対する印刷と、を含む、請求項7に記載のコンピュータプログラム。
  9. 前記第1の処理実行部は、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷のための第1の印刷データを前記プリンタに供給する前記第1の処理を実行し、
    前記第2の処理実行部は、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷のための第2の印刷データを前記プリンタに供給する前記第2の処理を実行する、請求項7又は8に記載のコンピュータプログラム。
  10. 前記コンピュータプログラムは、さらに、
    前記第1の情報群から、印刷データを用いた印刷を実行するための前記プリンタの能力の項目に対応する能力値を取得する能力値取得部と、
    前記コンピュータプログラムが前記能力値に従った印刷を前記プリンタに実行させることが可能であるのか否かを判断する能力判断部と、
    として、前記管理デバイスの前記コンピュータを機能させ、
    前記能力値に従った印刷を前記プリンタに実行させることが可能であると判断される場合に、
    前記第1の処理実行部は、前記第1の印刷データを前記プリンタに供給する前記第1の処理を実行し、
    前記第2の処理実行部は、前記第2の印刷データを前記プリンタに供給する前記第2の処理を実行し、
    前記能力値に従った印刷を前記プリンタに実行させることが可能でないと判断される場合に、
    前記第1の処理実行部は、前記第1の印刷データを前記プリンタに供給せずに、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷を前記プリンタに実行させることを促すための第1の画面を表示部に表示させる前記第1の処理を実行し、
    前記第2の処理実行部は、前記第2の印刷データを前記プリンタに供給せずに、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷を前記プリンタに実行させることを促すための第2の画面を前記表示部に表示させる前記第2の処理を実行する、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
  11. 前記複数個の識別子のそれぞれは、SNMP(Simple Network Management Protocolの略)に従ったOID(Object IDの略)であり、
    前記合計識別子は、パブリックOIDであり、
    前記第1の識別子と前記第2の識別子とのそれぞれは、プライベートOIDである、請求項1から10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
  12. プリンタを管理する管理デバイスであって、
    前記プリンタから、2回以上に亘って、前記プリンタに関係する複数個の項目を識別するための複数個の識別子に対応する複数個の値を含む情報群を取得する情報群取得部であって、前記プリンタから2回以上に亘って取得される2個以上の前記情報群は、M枚(Mは1以上の整数)の印刷媒体に対するカラー印刷及びモノクロ印刷のうちの一方の印刷と、N枚(Nは1以上の整数)の印刷媒体に対する前記カラー印刷及び前記モノクロ印刷のうちの他方の印刷と、のいずれもが前記プリンタによって実行される前に取得される第1の前記情報群と、前記M枚の印刷媒体に対する前記一方の印刷と、前記N枚の印刷媒体に対する前記他方の印刷と、の双方が前記プリンタによって実行された後に取得される第2の前記情報群と、を含む、前記情報群取得部と、
    前記2個以上の情報群のうちの1個の情報群である対象情報群から、前記複数個の識別子のうちの予め決められている合計識別子に対応する対象値を特定する対象値特定部であって、前記合計識別子は、前記プリンタにおける前記モノクロ印刷の総印刷枚数と、前記プリンタにおける前記カラー印刷の総印刷枚数と、の和である合計印刷枚数の項目を識別するための識別子である、前記対象値特定部と、
    前記2個以上の情報群と前記対象値とを利用して、前記複数個の識別子の中から、前記プリンタにおける前記一方の印刷の総印刷枚数に対応する第1の識別子と、前記プリンタにおける前記他方の印刷の総印刷枚数に対応する第2の識別子と、を特定する識別子特定部であって、前記第1の識別子は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分がMであることを含む第1の差分条件を満たし、前記第2の識別子は、前記第1の情報群のうちの値と前記第2の情報群のうちの値との差分がNであることを含む第2の差分条件を満たし、前記第1の識別子及び前記第2の識別子の組合せは、前記対象情報群のうちの一方の識別子に対応する値と、前記対象情報群のうちの他方の識別子に対応する値と、の和が、前記対象情報群のうちの前記合計識別子に対応する前記対象値に一致することを含む合計条件を満たす、前記識別子特定部と、
    前記第1の識別子と前記第2の識別子とを利用した出力処理を実行する出力制御部と、
    を備える管理デバイス。
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